1 00:00:34,647 --> 00:00:38,651 (二条天皇)播磨守義朝を 追討せよ! 2 00:00:38,651 --> 00:00:41,154 (平清盛)承知! 3 00:00:41,154 --> 00:00:46,993 <平治の乱。 官軍として戦った 清盛率いる平氏は→ 4 00:00:46,993 --> 00:00:51,998 源氏を破って勝利しました> 5 00:00:51,998 --> 00:00:54,818 必ず この世の頂に立つ! 6 00:00:54,818 --> 00:00:58,321 途中で降りた愚かなお前が 見る事のなかった景色を→ 7 00:00:58,321 --> 00:01:00,323 この目で見てやる! 8 00:01:00,323 --> 00:01:04,994 <ついに 武士として初めて 公卿の座へと登りつめた清盛は→ 9 00:01:04,994 --> 00:01:08,998 二条帝を支える事を決意。→ 10 00:01:08,998 --> 00:01:11,651 一方 後白河院は→ 11 00:01:11,651 --> 00:01:15,321 政から離れる事になりました。→ 12 00:01:15,321 --> 00:01:19,321 更なる平氏の繁栄を目指す清盛> 13 00:01:21,311 --> 00:01:24,147 (滋子)滋子は 真っ平ごめんにござります。 14 00:01:24,147 --> 00:01:27,650 私は 私の好いたお方の妻と なりまする。 15 00:01:27,650 --> 00:01:32,989 <清盛の義理の妹 滋子でした> 16 00:01:32,989 --> 00:01:49,989 ♪♪~(テーマ音楽) 17 00:01:49,989 --> 00:04:07,689 ♪♪~ 18 00:04:11,648 --> 00:04:15,652 (源頼朝)<永暦元年6月。→ 19 00:04:15,652 --> 00:04:22,475 平清盛は 正三位にのぼった。 新しき世の始まりは→ 20 00:04:22,475 --> 00:04:27,480 清盛と後白河院の 長い長い双六遊びの→ 21 00:04:27,480 --> 00:04:31,317 新たなる始まりでもあった> 22 00:04:31,317 --> 00:04:35,638 この度 正三位となる大恩をこうむり→ 23 00:04:35,638 --> 00:04:39,976 平家一門にとって この上なき誉れにござります。 24 00:04:39,976 --> 00:04:46,983 まさか 番犬が そこまで のぼる日が来るとはのう。 25 00:04:46,983 --> 00:04:50,820 お戯れを。 このような日が来る事を→ 26 00:04:50,820 --> 00:04:57,120 上皇様は かの保元の戦の折より お気付きであったはず。 27 00:05:00,313 --> 00:05:04,651 上皇様を頂く新しき世の始まり。 28 00:05:04,651 --> 00:05:10,640 我ら平家が力を尽くして お支えする所存にござります。 29 00:05:10,640 --> 00:05:27,640 ♪♪~ 30 00:05:27,640 --> 00:05:32,662 <清盛の昇進により 一門は 公卿の家柄となり→ 31 00:05:32,662 --> 00:05:37,162 改めて 平家と呼ばれるようになった> 32 00:05:47,643 --> 00:05:53,483 <平治の乱にて 我が父 義朝を見限った源頼政は→ 33 00:05:53,483 --> 00:05:58,554 その後 平家に従う身となっていた> 34 00:05:58,554 --> 00:06:03,559 此度は 公卿と おなりあそばされ まことに めでたき限り。 35 00:06:03,559 --> 00:06:09,816 大弐様のみならず ご舎弟 ご子息方も ことごとくのご出世→ 36 00:06:09,816 --> 00:06:14,654 まさに 我が世の春とは この事。 37 00:06:14,654 --> 00:06:19,308 (平盛国)重盛様は 伊予守左馬頭となられました。→ 38 00:06:19,308 --> 00:06:22,161 基盛様は遠江守。 39 00:06:22,161 --> 00:06:25,331 宗盛様は淡路守。 40 00:06:25,331 --> 00:06:28,651 知盛様は 僅か九つにして→ 41 00:06:28,651 --> 00:06:30,653 武蔵守。 42 00:06:30,653 --> 00:06:32,972 頼盛様は尾張守。 43 00:06:32,972 --> 00:06:37,827 教盛様は 常陸介となられました。 44 00:06:37,827 --> 00:06:39,812 お喜び申し上げます。 45 00:06:39,812 --> 00:06:43,649 (平経盛)あの 私は…? 46 00:06:43,649 --> 00:06:47,320 (盛国)経盛様。 アハハハハ! 47 00:06:47,320 --> 00:06:50,473 見えませなんだ。 48 00:06:50,473 --> 00:06:52,825 経盛様は 伊賀守となられ…。 49 00:06:52,825 --> 00:06:54,811 (兎丸)今 帰ったで。 50 00:06:54,811 --> 00:06:58,481 おお 兎丸。 長の旅 御苦労であった。 51 00:06:58,481 --> 00:07:02,981 今回の戦利品や。 開けろ。 52 00:07:06,639 --> 00:07:11,644 博多にて取り引きをした品々に ござります。→ 53 00:07:11,644 --> 00:07:14,647 亡き大殿様が 神崎荘にて→ 54 00:07:14,647 --> 00:07:16,833 宋との取り引きを 始められてから→ 55 00:07:16,833 --> 00:07:20,319 かれこれ 30年近くなりましょうか。 56 00:07:20,319 --> 00:07:22,822 盛国。 はっ。 57 00:07:22,822 --> 00:07:27,326 これは関白様に これらは帝に。 58 00:07:27,326 --> 00:07:31,647 残りは上皇様に献上せよ。 (盛国)かしこまりました。 59 00:07:31,647 --> 00:07:36,319 これや これや。 これは 家貞のおっさんの分や。 60 00:07:36,319 --> 00:07:42,019 家貞のおっさん… あれ? おっさんは? 61 00:07:48,331 --> 00:07:52,985 (平家貞)殿 申し訳ござりませぬ。 家貞 よいよい。 62 00:07:52,985 --> 00:07:54,987 かような姿で…。 63 00:07:54,987 --> 00:07:58,641 (池禅尼)清盛が 晴れて公卿となり 気が抜けたのであろう。 64 00:07:58,641 --> 00:08:01,811 ついでに 腰も 抜けておりましたがな 父上。 65 00:08:01,811 --> 00:08:04,480 (家貞)こりゃ 貞能。 66 00:08:04,480 --> 00:08:09,819 兎丸が これを そなたにと。 ほれ。 67 00:08:09,819 --> 00:08:15,641 おお~ 唐果物にござりまするな。 68 00:08:15,641 --> 00:08:19,641 また よき時に食うがよい。 はい。 69 00:08:22,331 --> 00:08:30,306 先々代の… 正盛様でござりました。 70 00:08:30,306 --> 00:08:38,648 初めて 私に 唐果物をお与え下されたのは。 71 00:08:38,648 --> 00:08:44,820 かように うまきものが この世にあろうものかと→ 72 00:08:44,820 --> 00:08:48,491 それは もう驚き→ 73 00:08:48,491 --> 00:08:55,648 毎日でも食べたいと 思うたものでござります。 74 00:08:55,648 --> 00:08:59,652 それゆえにでござります。 75 00:08:59,652 --> 00:09:10,479 私が 一門において 宋との交易を 盛んに進めてまいったのは。 76 00:09:10,479 --> 00:09:14,679 えっ? そうなのか? はい。 77 00:09:16,819 --> 00:09:21,519 ただ 唐果物を 毎日 食いとうて? はい。 78 00:09:24,327 --> 00:09:27,647 アハハハハ あきれた奴じゃ。 79 00:09:27,647 --> 00:09:35,821 されど 殿 そんなものでござりますよ。 80 00:09:35,821 --> 00:09:40,493 欲する事 欲しいと思う事。 81 00:09:40,493 --> 00:09:50,553 すなわち 欲こそが 男子の力の源。 82 00:09:50,553 --> 00:09:59,812 亡き大殿 忠正様 家盛様。 83 00:09:59,812 --> 00:10:08,654 あるいは 鳥羽の院。 悪左府様。 信西入道。 84 00:10:08,654 --> 00:10:16,479 源氏の棟梁 義朝殿。 85 00:10:16,479 --> 00:10:19,482 殿は これから先→ 86 00:10:19,482 --> 00:10:26,639 そうした方々 全ての思いを背負うて→ 87 00:10:26,639 --> 00:10:31,727 生きてゆかれるのです。 88 00:10:31,727 --> 00:10:36,649 もとより その覚悟じゃ。 89 00:10:36,649 --> 00:10:40,649 それこそが 我が欲じゃ。 90 00:10:44,657 --> 00:10:46,659 貞能。 91 00:10:46,659 --> 00:10:57,320 ♪♪~ 92 00:10:57,320 --> 00:11:03,326 唐果物を頂きとうござります。 93 00:11:03,326 --> 00:11:05,811 さようか。 はっ。 94 00:11:05,811 --> 00:11:17,640 ♪♪~ 95 00:11:17,640 --> 00:11:19,658 うまい! 96 00:11:19,658 --> 00:11:24,330 ♪♪~ 97 00:11:24,330 --> 00:11:26,482 <三代にわたって→ 98 00:11:26,482 --> 00:11:33,489 棟梁を支え続けた平家の筆頭家人 家貞は やがて この世を去った> 99 00:11:33,489 --> 00:11:50,689 ♪♪~ 100 00:11:59,165 --> 00:12:05,654 (春夜)清盛様は 何を ご祈願なされましたか? 101 00:12:05,654 --> 00:12:11,660 もっと強うなる事じゃ。 強う? 102 00:12:11,660 --> 00:12:13,646 (景弘)かの戦を勝ち抜き→ 103 00:12:13,646 --> 00:12:19,146 武者の頂に立たれたお方が 何を仰せにござりましょう。 104 00:12:22,822 --> 00:12:25,491 この海で…。 105 00:12:25,491 --> 00:12:27,977 兎丸! おお。 106 00:12:27,977 --> 00:12:31,313 お前の率いる宋の船と出会い→ 107 00:12:31,313 --> 00:12:36,318 この 宋の銭で面白き事をしたいと 言うてから→ 108 00:12:36,318 --> 00:12:39,989 もう 30年近うたつ。 109 00:12:39,989 --> 00:12:45,989 随分と待たせたが わしは やるぞ! 110 00:12:48,981 --> 00:12:50,983 おお! 111 00:12:50,983 --> 00:12:55,988 そのためにこそ この国の頂に立ち→ 112 00:12:55,988 --> 00:13:00,993 この国を動かせるだけの 強き力が欲しいのじゃ。 113 00:13:00,993 --> 00:13:09,652 ♪♪~ 114 00:13:09,652 --> 00:13:13,489 <ほどなくして 清盛は参議→ 115 00:13:13,489 --> 00:13:16,659 すなわち 朝廷での公卿議定に→ 116 00:13:16,659 --> 00:13:20,663 出られる身となった> 117 00:13:20,663 --> 00:13:39,663 ♪♪~ 118 00:13:41,317 --> 00:13:46,305 (得子)大宰大弐。 公卿議定において→ 119 00:13:46,305 --> 00:13:50,309 途方もない事ばかり 申しておると聞く。 120 00:13:50,309 --> 00:13:57,650 不調法な新参者にて お恥ずかしい限りにござります。 121 00:13:57,650 --> 00:14:05,658 申してみよ。 そなたが思い描く国づくりとやら。 122 00:14:05,658 --> 00:14:10,980 何と言うても 交易にござります。 123 00:14:10,980 --> 00:14:14,650 国を挙げて宋と取り引きをし→ 124 00:14:14,650 --> 00:14:20,639 宋の銭 宋銭を 広める事ができれば→ 国じゅうに 125 00:14:20,639 --> 00:14:24,643 さまざまな品が よどみなく国を巡り→ 126 00:14:24,643 --> 00:14:28,814 豊かになりましょう。 127 00:14:28,814 --> 00:14:35,321 なるほど。 それは途方もない。 128 00:14:35,321 --> 00:14:42,995 されど そなたには はっきりと 思い描けておるのじゃな? 129 00:14:42,995 --> 00:14:45,648 はい。 130 00:14:45,648 --> 00:14:49,652 ならば きっと成し遂げよ。 131 00:14:49,652 --> 00:14:53,652 賢く お若い帝のもとで。 132 00:14:59,645 --> 00:15:13,659 ♪♪~ 133 00:15:13,659 --> 00:15:19,148 (御影)さあ 早う寝所へ。 134 00:15:19,148 --> 00:15:21,148 御影。 135 00:15:23,652 --> 00:15:31,652 私は… 威厳を保つ事はできたか? 136 00:15:33,712 --> 00:15:41,912 亡き鳥羽の院の… お役に立てたであろうか。 137 00:15:45,658 --> 00:15:48,994 (御影)間違いござりませぬ。 138 00:15:48,994 --> 00:15:58,654 ♪♪~ 139 00:15:58,654 --> 00:16:03,642 <永暦元年11月23日。→ 140 00:16:03,642 --> 00:16:08,642 美福門院 得子様 ご逝去> 141 00:16:11,317 --> 00:16:17,806 美福門院様亡き今 この清盛 持てる力の全てをもって→ 142 00:16:17,806 --> 00:16:22,828 帝を お助けまいらせる所存に ござります。 143 00:16:22,828 --> 00:16:26,482 我が妻 時子にござります。 144 00:16:26,482 --> 00:16:28,984 これより先は 乳母として→ 145 00:16:28,984 --> 00:16:34,807 平生の御用は 何なりと これに お言いつけ下さい。 146 00:16:34,807 --> 00:16:40,145 美福門院様は いまだ 皇子様が おいでにならぬ事を→ 147 00:16:40,145 --> 00:16:44,316 大層 お気に病んでおられました。 148 00:16:44,316 --> 00:16:48,821 中宮 [外:7CDE1BB50CC3F21EF766D53EAC36E4BA]子様が ご出家なされた今→ 149 00:16:48,821 --> 00:16:54,321 おそば近くに女子がなくては 諸事 滞りましょう。 150 00:16:58,881 --> 00:17:04,319 <そのころ 清盛の義理の妹 滋子は→ 151 00:17:04,319 --> 00:17:12,811 後白河院の御姉君 上西門院様の 女房として 宮中につとめていた> 152 00:17:12,811 --> 00:17:14,830 (悲鳴) 153 00:17:14,830 --> 00:17:17,649 何事ですか!? ヘ… 蛇じゃ。→ 154 00:17:17,649 --> 00:17:21,320 そこに 蛇が…。 えっ? 155 00:17:21,320 --> 00:17:25,974 …と思うたら 何じゃ そなたの髪か。 156 00:17:25,974 --> 00:17:29,478 (笑い声) 157 00:17:29,478 --> 00:17:33,482 失礼をば。 かように 蛇の とぐろのような御髪を→ 158 00:17:33,482 --> 00:17:38,153 見た事がなかったゆえ。 159 00:17:38,153 --> 00:17:41,657 おや そこに カエルが。 えっ? 160 00:17:41,657 --> 00:17:46,478 …と思うたら あなた様のお顔でした。 161 00:17:46,478 --> 00:17:58,657 ♪♪~ 162 00:17:58,657 --> 00:18:02,828 上西門院様 お部屋のお支度が できましてござります。 163 00:18:02,828 --> 00:18:09,628 おお よいところへ参った。 そなたに客人じゃ。 164 00:18:12,888 --> 00:18:17,476 (平時忠)おお 滋子。 兄上。 いかがなされました? 165 00:18:17,476 --> 00:18:21,814 そなたに用があってな。 右小弁。 166 00:18:21,814 --> 00:18:27,469 滋子は まこと 聡明な よき女子じゃ。 167 00:18:27,469 --> 00:18:32,825 我が女房にと推挙したは そなたの手柄ぞ。 168 00:18:32,825 --> 00:18:39,825 (時忠)ありがたきお言葉。 では ゆるりとしてまいれ。 169 00:18:45,654 --> 00:18:47,990 また 何の悪だくみに ござりますか? 170 00:18:47,990 --> 00:18:51,326 まあ 聞け。 悪い話ではない。 171 00:18:51,326 --> 00:18:54,480 兄上の話が よい話だったためしが ありますか? 172 00:18:54,480 --> 00:19:00,152 帝の妃となる話であってもか? 173 00:19:00,152 --> 00:19:07,309 帝は 18。 そなたは 19。 年の頃も ちょうどよい。 174 00:19:07,309 --> 00:19:09,978 清盛の義兄上も いまや公卿。 175 00:19:09,978 --> 00:19:12,648 義理の妹を入内させるも お心次第じゃ。 176 00:19:12,648 --> 00:19:15,484 お断り致します。 何じゃと!? 177 00:19:15,484 --> 00:19:19,805 申したはず。 私は 好いたお方の妻となります。 178 00:19:19,805 --> 00:19:22,805 たとえ それが盗人でも乞食でも。 179 00:19:30,983 --> 00:19:35,320 相変わらず 頑なな女子じゃのう。 180 00:19:35,320 --> 00:19:40,976 (時忠)笑うておる時ですか! 全く 美貌の持ち腐れです。 181 00:19:40,976 --> 00:19:44,813 大事ないのでござりますか? うん? 182 00:19:44,813 --> 00:19:46,815 入内をたくらむなど→ 183 00:19:46,815 --> 00:19:49,985 そうも あからさまに 帝に お近づきになろうとするは→ 184 00:19:49,985 --> 00:19:52,154 上皇様のお気に障るのでは…。 185 00:19:52,154 --> 00:19:55,824 障らせておけばよい。 えっ? 186 00:19:55,824 --> 00:19:59,995 あのお方は 近づき過ぎれば痛い目に遭う。 187 00:19:59,995 --> 00:20:05,317 さりとて 遠ざけ過ぎれば 御機嫌を損ねよう。 188 00:20:05,317 --> 00:20:11,640 つかず離れず ほどよい間を保つが吉じゃ。 189 00:20:11,640 --> 00:20:24,970 ♪♪~ 190 00:20:24,970 --> 00:20:30,670 (成親)大宰大弐 清盛様よりの 献上の品々にござります。 191 00:20:45,474 --> 00:20:49,144 (後白河上皇) かような器 一つや二つで→ 192 00:20:49,144 --> 00:20:52,444 わしの機嫌をとったつもりか? 193 00:21:02,641 --> 00:21:16,638 ♪♪「遊びをせんとや生まれけむ」 194 00:21:16,638 --> 00:21:21,660 (基房)にわかなるお召しと思えば これとは…。 195 00:21:21,660 --> 00:21:28,660 (忠通)やはり 治天の君のお器では ないのう。 196 00:21:35,324 --> 00:21:51,306 ♪♪「遊ぶ子どもの声聞けば」 197 00:21:51,306 --> 00:21:54,326 ♪♪「わが身」 198 00:21:54,326 --> 00:22:34,816 ♪♪~ 199 00:22:34,816 --> 00:22:48,663 ≪♪♪「遊びをせんとや生まれけむ」 200 00:22:48,663 --> 00:23:01,827 ♪♪「戯れせんとや生まれけん」 201 00:23:01,827 --> 00:23:08,817 ♪♪「遊ぶ子どもの」 202 00:23:08,817 --> 00:23:12,320 誰!? 歌うでない。 203 00:23:12,320 --> 00:23:14,656 上皇様。 204 00:23:14,656 --> 00:23:20,328 その歌を…→ 205 00:23:20,328 --> 00:23:24,028 さように朗らかに歌うでない! 206 00:23:26,485 --> 00:23:31,685 お見受けしたとおり おかしなお方。 207 00:23:33,325 --> 00:23:38,325 朗らかな歌なのですから 朗らかに歌えばよいものを…。 208 00:23:43,318 --> 00:23:46,822 (笑い声) 209 00:23:46,822 --> 00:23:53,662 朗らかな歌じゃと? これが。 210 00:23:53,662 --> 00:24:01,153 (笑い声) 211 00:24:01,153 --> 00:24:08,326 (滋子の笑い声) 212 00:24:08,326 --> 00:24:10,826 情けないお方。 213 00:24:15,650 --> 00:24:17,986 誰に向かって申しておる? 214 00:24:17,986 --> 00:24:21,823 声をからして歌う事でしか お心を埋められぬ→ 215 00:24:21,823 --> 00:24:27,312 弱いお方が目の前にいる。 ただ それだけにござります。 216 00:24:27,312 --> 00:24:31,483 ただで済むと思うておるのか? 217 00:24:31,483 --> 00:24:35,804 わしに さような口をきいて。 218 00:24:35,804 --> 00:24:39,304 済まされぬなら それもまた結構。 219 00:24:41,660 --> 00:24:46,360 歌よりほかに ぶつけられるものを 見つけなされませ。 220 00:25:22,317 --> 00:26:12,117 ♪♪~ 221 00:26:18,473 --> 00:26:20,673 髪には…。 222 00:26:23,545 --> 00:26:25,845 よう似合うておる。 223 00:26:29,651 --> 00:26:34,656 そなた 名は何という? 224 00:26:34,656 --> 00:26:38,326 滋子と申します。 225 00:26:38,326 --> 00:26:40,812 滋子…。 226 00:26:40,812 --> 00:26:43,148 兄は 右小弁時忠→ 227 00:26:43,148 --> 00:26:49,638 姉は 大宰大弐 清盛が妻 時子にござります。 228 00:26:49,638 --> 00:26:54,476 すると そなた 清盛の…。 229 00:26:54,476 --> 00:26:56,978 義妹にござります。 230 00:26:56,978 --> 00:27:06,488 ♪♪~ 231 00:27:06,488 --> 00:27:08,488 帰れ。 232 00:27:10,642 --> 00:27:12,642 帰りませぬ。 233 00:27:14,479 --> 00:27:17,779 政の道具になるだけぞ。 234 00:27:23,154 --> 00:27:25,140 なりませぬ。 235 00:27:25,140 --> 00:27:45,940 ♪♪~ 236 00:28:17,475 --> 00:28:23,314 その腹に子がおるとは まことか!? 237 00:28:23,314 --> 00:28:26,014 まことにござります。 238 00:28:30,305 --> 00:28:37,312 その子が… その子の父が 上皇様とは まことか!? 239 00:28:37,312 --> 00:28:39,612 まことにござります。 240 00:28:44,319 --> 00:28:47,989 迂闊であった。 241 00:28:47,989 --> 00:28:54,979 あの上皇様の事 入内の目論見に感づかれれば→ 242 00:28:54,979 --> 00:28:58,316 いかなる嫌がらせを 仕掛けてこられるか→ 243 00:28:58,316 --> 00:29:02,821 十分に考えられたに…。 244 00:29:02,821 --> 00:29:05,321 それは違います。 245 00:29:07,325 --> 00:29:13,148 上皇様の妃になると 私自身が決めましてござります。 246 00:29:13,148 --> 00:29:19,487 滋子。 そなた 申したな。 自分は 好いたお方の妻になりたいと。 247 00:29:19,487 --> 00:29:22,307 申しました。 そなたは まこと→ 248 00:29:22,307 --> 00:29:26,311 上皇様を思うておるのか? 249 00:29:26,311 --> 00:29:31,649 さようにござります。 なんと なんと。 250 00:29:31,649 --> 00:29:36,154 気ままな女子だと思うておったが ここまでとは! 251 00:29:36,154 --> 00:29:41,226 何が いけないのでござりますか? 上皇様の妃となれるなら→ 252 00:29:41,226 --> 00:29:44,662 一門にとって損はござりませぬ。 いや むしろ 利のある事…。 253 00:29:44,662 --> 00:29:48,650 ただの上皇様ではない! あのお方ぞ! 254 00:29:48,650 --> 00:29:53,655 されど もう 後へは引けますまい。 既に 上皇様も→ 255 00:29:53,655 --> 00:29:56,975 滋子殿の婚礼を 整えておいでにござります。 256 00:29:56,975 --> 00:30:05,316 滋子との婚礼は 4月に定めた。 宴を催すゆえ 皆々に知らせよ。 257 00:30:05,316 --> 00:30:07,652 かしこまりましてござります。 258 00:30:07,652 --> 00:30:15,326 朝子。 匠どもを召し出せ。 滋子の館の調度を整えるのじゃ。 259 00:30:15,326 --> 00:30:19,330 (朝子)はい はい。 承知致しました。 260 00:30:19,330 --> 00:30:27,655 ♪♪~ 261 00:30:27,655 --> 00:30:30,325 台なしじゃ。 262 00:30:30,325 --> 00:30:34,646 あのお方とは つかず離れずを保つ。 263 00:30:34,646 --> 00:30:39,317 帝とのつながりを盤石にする。 それが この先→ 264 00:30:39,317 --> 00:30:43,321 朝廷において 一層の力を持つには 欠かせぬ事であったものを! 265 00:30:43,321 --> 00:30:48,810 清盛の義兄上には 申し訳なく思っております。 266 00:30:48,810 --> 00:30:53,898 されど 滋子の心は滋子のもの。 267 00:30:53,898 --> 00:30:58,319 誰の勝手にもできませぬ。 268 00:30:58,319 --> 00:31:03,992 (時子)殿。 此度の事 滋子の姉として→ 269 00:31:03,992 --> 00:31:09,314 また 棟梁の妻として お詫び申し上げます。 270 00:31:09,314 --> 00:31:14,319 されど 滋子の心より 望む事ならば→ 271 00:31:14,319 --> 00:31:17,322 姉として 祝うてやりたい。 272 00:31:17,322 --> 00:31:23,311 一門を挙げて 婚礼の支度を 整えてやりとうござります。 273 00:31:23,311 --> 00:31:27,815 それには 殿のお力が欠かせませぬ。 274 00:31:27,815 --> 00:31:32,015 何とぞ… 何とぞ お許し下さりませ。 275 00:31:52,473 --> 00:31:55,326 いや 許さぬ! 276 00:31:55,326 --> 00:31:59,981 俺は 一切 手を貸さぬ! 277 00:31:59,981 --> 00:32:02,317 なんと頑固な…。 278 00:32:02,317 --> 00:32:06,154 もう 結構にござります! 全て 私たちで致しますゆえ! 279 00:32:06,154 --> 00:32:11,454 娘らは 平氏の身内である事を 第一に考えよと教え込め! 280 00:32:14,312 --> 00:32:16,312 よいな!? 281 00:32:28,660 --> 00:32:32,647 (滋子)この度 にわかに つとめを辞するご無礼→ 282 00:32:32,647 --> 00:32:36,484 まこと 申し訳なき事にござります。 283 00:32:36,484 --> 00:32:41,823 そなたの如き聡明な女子が 我が義妹となるのじゃ。 284 00:32:41,823 --> 00:32:47,478 かように うれしい事はない。 ありがたきお言葉。 285 00:32:47,478 --> 00:32:51,983 (統子)まことならばな。 286 00:32:51,983 --> 00:32:53,985 すまぬ。 287 00:32:53,985 --> 00:33:02,310 私は 此度の婚礼 賛同しかねる。 288 00:33:02,310 --> 00:33:10,318 滋子。 後宮は 何かと しきたりに うるさい所じゃ。 289 00:33:10,318 --> 00:33:15,807 上皇の妃が さような巻き髪では いい笑い者になろう。 290 00:33:15,807 --> 00:33:20,144 さような事 構いませぬ! 上皇様も お気になさらぬと…。 291 00:33:20,144 --> 00:33:29,137 だが それでは治まらぬのが 世の中の難しさじゃ。 292 00:33:29,137 --> 00:33:34,337 帝とも ますます差がつこう。 293 00:33:38,663 --> 00:33:44,485 ♪♪~ 294 00:33:44,485 --> 00:33:47,989 (生田)お湯をお持ちしました。 (時子)早う ここへ置け。 295 00:33:47,989 --> 00:33:51,659 痛い。 あっ 申し訳ござりませぬ。 296 00:33:51,659 --> 00:33:54,645 ♪♪~ 297 00:33:54,645 --> 00:33:57,648 熱い! すまぬ。 298 00:33:57,648 --> 00:33:59,650 (滋子)痛い。 299 00:33:59,650 --> 00:34:01,652 何の騒ぎじゃ? 300 00:34:01,652 --> 00:34:05,656 (池禅尼)滋子殿の髪を まっすぐに伸ばしておるのじゃ。 301 00:34:05,656 --> 00:34:09,160 何ですと!? 「巻き髪では公卿の笑い者ゆえ→ 302 00:34:09,160 --> 00:34:14,482 なんとかせよ」と 上西門院様よりの仰せだそうな。 303 00:34:14,482 --> 00:34:17,282 なんと ばかげた…。 304 00:34:19,320 --> 00:34:22,156 これなら どうじゃ!? ここへ。 305 00:34:22,156 --> 00:34:27,812 ♪♪~ 306 00:34:27,812 --> 00:34:30,982 いたたた…。 すまぬ。 307 00:34:30,982 --> 00:34:38,682 ♪♪~ 308 00:34:56,657 --> 00:35:00,661 もう よいではないか。 309 00:35:00,661 --> 00:35:07,819 さような事で 人の値打ちが 変わる訳ではなかろう。 310 00:35:07,819 --> 00:35:10,488 そもそも 滋子が→ 311 00:35:10,488 --> 00:35:13,991 さような つまらぬ事を気にする 女子であったとは…。 312 00:35:13,991 --> 00:35:15,977 見損なったぞ。 313 00:35:15,977 --> 00:35:19,313 殿には 恋する女子の気持ちは 分かりませぬ。 314 00:35:19,313 --> 00:35:21,983 何じゃと? 315 00:35:21,983 --> 00:35:24,683 取りやめに致します。 316 00:35:26,988 --> 00:35:32,643 上皇様のもとへは参りませぬ。 滋子…。 317 00:35:32,643 --> 00:35:35,313 今更 さような事が通ると 思うておるのか? 318 00:35:35,313 --> 00:35:37,482 上皇様に 恥をかかせとうござりませぬ。 319 00:35:37,482 --> 00:35:42,320 (時忠)腹に子がおるのだぞ! 320 00:35:42,320 --> 00:35:47,975 きっと 同じ巻き髪の子でしょう。 321 00:35:47,975 --> 00:35:55,316 やんごとなき生まれとなっても 恥をかくだけです。 322 00:35:55,316 --> 00:35:57,318 滋子…。 323 00:35:57,318 --> 00:36:03,808 ♪♪~ 324 00:36:03,808 --> 00:36:08,880 さて 清盛 何とするのじゃ? 325 00:36:08,880 --> 00:36:11,649 婚礼が取りやめとならば→ 326 00:36:11,649 --> 00:36:16,349 それこそ 上皇様は 御機嫌を損ねられよう。 327 00:36:18,656 --> 00:36:20,641 (ため息) 328 00:36:20,641 --> 00:36:26,998 (成親)申し訳ござりませぬ。 上皇様は お会いになりませぬ。 329 00:36:26,998 --> 00:36:31,819 そこを なんとか 取り次いではもらえぬか? 330 00:36:31,819 --> 00:36:35,306 婚礼を取りやめると 決めた訳ではない。 331 00:36:35,306 --> 00:36:40,661 しばし お待ち頂きたいのだ。 お間違いなきよう。 332 00:36:40,661 --> 00:36:45,316 上皇様は お怒りになって 会われぬのではござりませぬ。 333 00:36:45,316 --> 00:36:47,652 うん? 334 00:36:47,652 --> 00:36:52,657 上皇様 何か お召し上がりになりませぬと。 335 00:36:52,657 --> 00:36:56,477 要らぬ。 せめて お白湯でも。 336 00:36:56,477 --> 00:36:59,480 要らぬ! 337 00:36:59,480 --> 00:37:04,819 滋子殿が 婚礼を考え直していると お聞きになってよりこちら→ 338 00:37:04,819 --> 00:37:07,822 あの調子にござりまして。 339 00:37:07,822 --> 00:37:26,974 ♪♪~ 340 00:37:26,974 --> 00:37:31,662 申し訳ござりませぬ 姉上。 341 00:37:31,662 --> 00:37:35,362 一門に ご迷惑をおかけして…。 342 00:37:37,318 --> 00:37:43,018 何を言うのじゃ? そなたこそ よいのか? 343 00:37:47,311 --> 00:37:52,984 上皇様こそが そなたの光る君ではないのか? 344 00:37:52,984 --> 00:38:09,984 ♪♪~ 345 00:38:26,317 --> 00:38:29,654 ここに おったのか。 346 00:38:29,654 --> 00:38:35,476 よっしゃ 連れていけ。 (3人)へい! さあ さあ さあ。 347 00:38:35,476 --> 00:38:38,276 何じゃ!? 何じゃ!? 348 00:38:41,315 --> 00:38:43,317 いかが致しましたか? 349 00:38:43,317 --> 00:38:46,617 そなたも早う支度をせい。 えっ? 350 00:39:10,144 --> 00:39:41,826 ♪♪~ 351 00:39:41,826 --> 00:39:45,980 あれは…。 絵巻で見た事がござります。 352 00:39:45,980 --> 00:39:50,651 宋国の衣装かと。 (忠通)宋国の? 353 00:39:50,651 --> 00:39:56,651 なんと まあ! 天女の如き美しさよ。 354 00:39:59,143 --> 00:40:06,317 巻き髪が醜いなどと 誰ぞが大昔に決めた事。 355 00:40:06,317 --> 00:40:10,654 さような因習に とらわれているうちは→ 356 00:40:10,654 --> 00:40:14,975 新しき世など 名ばかりでござりましょう。 357 00:40:14,975 --> 00:40:24,975 ♪♪~ 358 00:40:45,639 --> 00:41:09,480 ♪♪~ 359 00:41:09,480 --> 00:41:13,818 殿 ありがとうございます。 360 00:41:13,818 --> 00:41:20,307 わしは ただ 上皇様に 借りをつくりとうなかっただけだ。 361 00:41:20,307 --> 00:41:24,311 また これをしおに→ 362 00:41:24,311 --> 00:41:28,649 宋との商いにも 弾みがつけばよいと思うてな。 363 00:41:28,649 --> 00:41:30,651 はい。 364 00:41:30,651 --> 00:41:48,652 ♪♪~ 365 00:41:48,652 --> 00:41:52,156 わざわざ 安芸から来てもろて すまんかったな 桃季。 366 00:41:52,156 --> 00:41:57,811 (桃季)いえ。 お役に立ててようございました。 367 00:41:57,811 --> 00:42:01,649 私は ついぞ 婚礼の衣装を着けぬまま→ 368 00:42:01,649 --> 00:42:04,652 この年になってしまいましたが…。 369 00:42:04,652 --> 00:42:20,317 ♪♪~ 370 00:42:20,317 --> 00:42:36,317 ♪♪「遊びをせんとや生まれけむ」 371 00:42:36,317 --> 00:42:43,140 <後に 日本一の大天狗と呼ばれる 後白河院と姻戚となった事が→ 372 00:42:43,140 --> 00:42:49,330 この先 平家一門の賽の目を 目まぐるしく変える事となる> 373 00:42:49,330 --> 00:43:03,644 ♪♪「遊ぶ子どもの声聞けば」 374 00:43:03,644 --> 00:43:11,151 (清盛 後白河上皇) ♪♪「わが身さへこそ」 375 00:43:11,151 --> 00:43:16,651 ♪♪「動がるれ」 376 00:43:24,315 --> 00:43:28,485 行け~! 厳島まで進むのじゃ! 377 00:43:28,485 --> 00:43:32,656 怨念の塊の如きものが 空を行くのを。 378 00:43:32,656 --> 00:43:39,313 何故じゃ!? 何故じゃ!? 379 00:43:39,313 --> 00:43:44,385 志半ばにして失われた 全ての魂を→ 380 00:43:44,385 --> 00:43:46,885 鎮めたいのじゃ。 381 00:43:48,656 --> 00:43:51,325 <京都・東山にある→ 382 00:43:51,325 --> 00:43:55,325 美福門院ゆかりの寺院…> 383 00:43:57,314 --> 00:44:00,818 <信仰心の篤かった美福門院は→ 384 00:44:00,818 --> 00:44:03,320 この寺を祈願所とし→ 385 00:44:03,320 --> 00:44:08,809 現世の御利益など さまざまな祈願を行いました。→ 386 00:44:08,809 --> 00:44:13,647 また 歓喜光院という寺院を建立。→ 387 00:44:13,647 --> 00:44:17,318 鳥羽院も訪れて 落成の式典が行われ→ 388 00:44:17,318 --> 00:44:21,655 多くの荘園が寄進されました。→ 389 00:44:21,655 --> 00:44:24,325 寺は 後に焼失しますが→ 390 00:44:24,325 --> 00:44:28,162 寺の鎮守として祭られていた 須賀神社は→ 391 00:44:28,162 --> 00:44:32,983 今も 人々の信仰を集めています。→ 392 00:44:32,983 --> 00:44:38,822 激動の歴史の中で権勢を振るった 美福門院。→ 393 00:44:38,822 --> 00:44:41,658 二条天皇を即位させたあとは→ 394 00:44:41,658 --> 00:44:45,312 歴史の表舞台に 登場する事はなく→ 395 00:44:45,312 --> 00:44:51,312 永暦元年 冬 その生涯に幕を下ろしたのです>