1 00:00:34,346 --> 00:00:37,682 敵襲じゃ! 逃げろ! 2 00:00:37,682 --> 00:00:41,019 <水鳥の羽音に 驚いた 平家軍は→ 3 00:00:41,019 --> 00:00:43,505 源氏を前に 戦わずして→ 4 00:00:43,505 --> 00:00:45,674 逃げ出して しまいました> 5 00:00:45,674 --> 00:00:48,026 (平清盛)武士とは 勝つ事じゃ! 6 00:00:48,026 --> 00:00:51,012 いかなる事をしても 勝ち続ける事じゃ! 7 00:00:51,012 --> 00:00:57,686 平家は もはや 武門ではござりませぬ!→ 8 00:00:57,686 --> 00:01:04,386 殿ご自身が もはや 武士ではござりませぬ。 9 00:01:07,512 --> 00:01:12,017 (忠清)殿が目指した武士の世は→ 10 00:01:12,017 --> 00:01:17,672 武士のままでは つくれぬものにござりました。 11 00:01:17,672 --> 00:01:25,013 ♪♪~ 12 00:01:25,013 --> 00:01:32,713 <清盛は 自らの心の軸を 見失いそうになっていました> 13 00:01:37,509 --> 00:01:54,509 ♪♪~(テーマ音楽) 14 00:01:54,509 --> 00:04:12,709 ♪♪~ 15 00:04:23,007 --> 00:04:26,678  回想  (忠清)殿ご自身が→ 16 00:04:26,678 --> 00:04:30,678 もはや 武士ではござりませぬ。 17 00:04:34,352 --> 00:05:00,011 ♪♪~ 18 00:05:00,011 --> 00:05:02,311 (忠清)盛国殿。 19 00:05:05,683 --> 00:05:08,019 介錯を頼む。 20 00:05:08,019 --> 00:05:20,682 ♪♪~ 21 00:05:20,682 --> 00:05:23,668 殿のなさってきた事を→ 22 00:05:23,668 --> 00:05:29,858 根底より覆す 無礼を申し上げた罪。 23 00:05:29,858 --> 00:05:32,358 生きて償えるものでは…。 24 00:05:35,847 --> 00:05:43,347 (平盛国)平家の武の軸は 忠清殿 そなたじゃ。 25 00:05:45,840 --> 00:05:50,862 これより いよいよ 平家にあらがう者を討ち→ 26 00:05:50,862 --> 00:05:54,349 平らげねばならぬ。 27 00:05:54,349 --> 00:05:58,670 その時に…→ 28 00:05:58,670 --> 00:06:02,340 そなたがおらんで 何とする!? 29 00:06:02,340 --> 00:06:11,015 ♪♪~ 30 00:06:11,015 --> 00:06:15,670 生きて 平家を…→ 31 00:06:15,670 --> 00:06:21,693 殿を お守り致そうぞ。 32 00:06:21,693 --> 00:06:31,019 ♪♪~ 33 00:06:31,019 --> 00:06:37,008 (平宗盛) そなたは どう思うておる?→ 34 00:06:37,008 --> 00:06:42,013 忠清の言うた事じゃ。 35 00:06:42,013 --> 00:06:45,850 譜代の侍大将の申す事。 36 00:06:45,850 --> 00:06:52,690 決して 見当外れでは ござりますまい。 37 00:06:52,690 --> 00:06:55,176 (平重衡)何が いけないのじゃ? 38 00:06:55,176 --> 00:07:03,351 父上は 昔から誰よりもお強く 偉いお方だったではないか。 39 00:07:03,351 --> 00:07:24,651 ♪♪~ 40 00:07:26,691 --> 00:07:30,361 (源頼朝)<治承4年10月。→ 41 00:07:30,361 --> 00:07:36,851 平家方の武将 大庭景親が降伏してきた> 42 00:07:36,851 --> 00:07:40,688 斬首の上 さらし首とせよ。 43 00:07:40,688 --> 00:07:43,988 (大庭景親)頼朝! くそ~! 44 00:07:46,010 --> 00:07:50,848 <富士川の戦から帰り 鎌倉に入った私は→ 45 00:07:50,848 --> 00:07:56,854 早速 東国武士を配下に置くべく 取りかかった> 46 00:07:56,854 --> 00:08:04,178 さて 一同。 8月の挙兵よりこちら よう 働いてくれた。 47 00:08:04,178 --> 00:08:11,019 その手柄に報いるため おのおのの領地を安堵する。 48 00:08:11,019 --> 00:08:13,688 秀義。 (佐々木秀義)はっ。 49 00:08:13,688 --> 00:08:15,840 平治の戦よりこちら→ 50 00:08:15,840 --> 00:08:18,860 平家によって奪われておった 佐々木荘。 51 00:08:18,860 --> 00:08:25,350 本日をもって そなたらがものと この私が認める。 52 00:08:25,350 --> 00:08:28,019 ありがとう存じます! 53 00:08:28,019 --> 00:08:30,688 義澄。 (三浦義澄)はい。 54 00:08:30,688 --> 00:08:35,360 三浦の地は そなたらがものぞ。 ははっ! 55 00:08:35,360 --> 00:08:41,349 常胤には 相馬御厨。 (千葉常胤)ははっ! 56 00:08:41,349 --> 00:08:44,018 <武士たちの所領を安堵し→ 57 00:08:44,018 --> 00:08:48,022 手柄を立てた者には 相応の土地を与える。→ 58 00:08:48,022 --> 00:08:53,678 そのような仕組みを 私は作り始めた> 59 00:08:53,678 --> 00:08:58,683 この先 いついかなる時も 頼朝様に従い→ 60 00:08:58,683 --> 00:09:04,689 命を賭して働く所存にござります。 61 00:09:04,689 --> 00:09:07,842 (一同)ははっ! 62 00:09:07,842 --> 00:09:11,012 では 早速ながら→ 63 00:09:11,012 --> 00:09:15,016 常陸の佐竹攻めの件じゃ。 64 00:09:15,016 --> 00:09:20,021 出陣は 明日とする。 65 00:09:20,021 --> 00:09:22,006 (土肥実平)おそれながら→ 66 00:09:22,006 --> 00:09:26,344 明日27日は 日が悪うござります。 日延べ…。 67 00:09:26,344 --> 00:09:31,032 27日こそ平家を討てとの 以仁王の令旨が届いた吉日! 68 00:09:31,032 --> 00:09:34,018 きっと この日に出陣致す。 69 00:09:34,018 --> 00:09:41,843 ♪♪~ 70 00:09:41,843 --> 00:09:46,643 皆 我に従え。 71 00:09:51,185 --> 00:09:53,187 (一同)ははっ! 72 00:09:53,187 --> 00:10:00,387 ♪♪~ 73 00:10:02,513 --> 00:10:08,186 (徳子)一向に ご快方へ 向かう様子がござりませぬ。→ 74 00:10:08,186 --> 00:10:12,507 各地で 源氏や寺社が 謀反に及んでいる事→ 75 00:10:12,507 --> 00:10:17,345 大層 お気に病んでおられます。 76 00:10:17,345 --> 00:10:20,681 富士川は不覚でござったが→ 77 00:10:20,681 --> 00:10:28,356 それら葉武者や悪僧どもは きっと 取り鎮める所存。 78 00:10:28,356 --> 00:10:34,011 間もなく 新しき内裏が 落成致しまする。 79 00:10:34,011 --> 00:10:41,018 さすれば 次第に政の要は この福原に移りましょう。 80 00:10:41,018 --> 00:10:45,189 上皇様には 一日も早くご快癒なされ→ 81 00:10:45,189 --> 00:10:50,489 存分に 力を振るって頂きとう存じます。 82 00:10:56,684 --> 00:10:58,684 父上。 83 00:11:01,339 --> 00:11:08,639 私は 何よりも 上皇様のお体が大事にござります。 84 00:11:12,517 --> 00:11:16,687 上皇様の病。 85 00:11:16,687 --> 00:11:23,987 此度の にわかな遷都が もとであるならば 私は…。 86 00:11:31,502 --> 00:11:36,340 (藤原経宗)源氏に加え 諸国の寺社にも→ 87 00:11:36,340 --> 00:11:42,013 謀反の兆しがあるが…。 88 00:11:42,013 --> 00:11:45,850 (藤原兼実)還都。 89 00:11:45,850 --> 00:11:50,021 …するよりほか ないのではござらぬか? 90 00:11:50,021 --> 00:11:52,840 福原を都とするをやめ→ 91 00:11:52,840 --> 00:11:56,677 再び さきの平安京に戻ると申すか? 92 00:11:56,677 --> 00:11:59,847 (平頼盛)遷都して まだ半年にもなりませぬぞ。 93 00:11:59,847 --> 00:12:04,919 今 平安京を攻められたら 何とする?→ 94 00:12:04,919 --> 00:12:09,907 延暦寺 興福寺 園城寺。→ 95 00:12:09,907 --> 00:12:15,680 四方八方から攻め込まれたら 防ぎようがござらぬ。 96 00:12:15,680 --> 00:12:19,517 やれやれ。 さきの棟梁→ 97 00:12:19,517 --> 00:12:24,021 小松殿重盛卿ご存命の折は→ 98 00:12:24,021 --> 00:12:30,344 まだ 秩序が保たれておったもので おじゃるが…。 99 00:12:30,344 --> 00:12:36,350 さよう。 小松殿が 身まかられて後にござりますな→ 100 00:12:36,350 --> 00:12:42,050 清盛入道が悪行を極められたのは。 101 00:12:50,514 --> 00:12:54,685 (平時忠)間もなく 福原に 新しき内裏が出来まする。 102 00:12:54,685 --> 00:12:58,506 我ら平家が つくり上げた新しき都→ 103 00:12:58,506 --> 00:13:01,676 捨てる事など 断じて ござりませぬ! 104 00:13:01,676 --> 00:13:24,676 ♪♪~ 105 00:13:26,350 --> 00:13:29,854 何事じゃ? 106 00:13:29,854 --> 00:13:34,025 私が 皆を集めましてござります。 107 00:13:34,025 --> 00:13:39,725 一体 何用か 我らも まだ聞いておりませぬ。 108 00:14:08,025 --> 00:14:10,025 父上。 109 00:14:13,014 --> 00:14:18,714 何とぞ 都還りをなさって下さりませ。 110 00:14:23,674 --> 00:14:28,012 還都せよと? (宗盛)はい。 111 00:14:28,012 --> 00:14:34,518 福原を捨てよと申すか? はい。 112 00:14:34,518 --> 00:14:37,505 遠江より東の国々が 草木に至るまで→ 113 00:14:37,505 --> 00:14:41,675 頼朝になびいておる事 ご存じにござりましょう? 114 00:14:41,675 --> 00:14:45,346 上皇様の御名により 追討の宣旨を出しておる。 115 00:14:45,346 --> 00:14:47,848 富士川の戦の敗走よりこちら→ 116 00:14:47,848 --> 00:14:50,184 寺社までもが 旧都を狙うておりまする。 117 00:14:50,184 --> 00:14:53,354 恐れるほどの事はない。 上皇様の病は いまだ癒えず…。 118 00:14:53,354 --> 00:14:56,690 此度の遷都には関わりなき事。 朝廷は…。 119 00:14:56,690 --> 00:15:00,511 都還りはせぬ! 父上! 120 00:15:00,511 --> 00:15:04,365 宗盛。 義兄上のお気持ちが 分からぬか? 121 00:15:04,365 --> 00:15:08,365 福原の都は 義兄上の人生の全てぞ。 122 00:15:11,355 --> 00:15:17,695 たとえ… 武士の世と呼べずとも→ 123 00:15:17,695 --> 00:15:26,353 わしの出会うた身内 敵味方 友 師→ 124 00:15:26,353 --> 00:15:33,353 皆の生きた証しが この福原の都なのじゃ。 125 00:15:35,029 --> 00:15:37,729 捨てる訳にはゆかぬ。 126 00:15:42,353 --> 00:15:44,353 それでも! 127 00:15:49,343 --> 00:15:54,682 それでも 私は…→ 128 00:15:54,682 --> 00:15:59,186 都還りして頂きとうござります。 宗盛! それでも棟梁か!? 129 00:15:59,186 --> 00:16:02,022 棟梁ゆえにござります! 130 00:16:02,022 --> 00:16:13,167 ♪♪~ 131 00:16:13,167 --> 00:16:15,519 私が生まれた折→ 132 00:16:15,519 --> 00:16:21,509 父上は 神輿に矢を射た咎で 獄に入っておられました。 133 00:16:21,509 --> 00:16:26,347 また 忠正の大叔父上の斬首の折→ 134 00:16:26,347 --> 00:16:29,517 私は 竹馬を 作ってもらえる事ができず→ 135 00:16:29,517 --> 00:16:35,689 その上 何も知らずに 死出の旅に出られる大叔父上に→ 136 00:16:35,689 --> 00:16:39,026 ひどい事を言ってしまいました。 137 00:16:39,026 --> 00:16:42,012 (平教盛) おい 何を言うておるのじゃ? 138 00:16:42,012 --> 00:16:45,850 また 年が明ければ 元服と言われたものを→ 139 00:16:45,850 --> 00:16:49,019 にわかな平治の戦により早まり→ 140 00:16:49,019 --> 00:16:53,190 まともな元服の儀も 行われませんでした。→ 141 00:16:53,190 --> 00:17:01,682 その戦では 源頼朝と対峙し 恥さらしにも腰を抜かし→ 142 00:17:01,682 --> 00:17:07,354 また 捕らえられた頼朝に つまらぬ悪口をたたきつけ→ 143 00:17:07,354 --> 00:17:13,344 おばば様に叱られたのも…→ 144 00:17:13,344 --> 00:17:17,681 私にござります。 145 00:17:17,681 --> 00:17:28,025 私は 重盛の兄上とは 比べ物にならぬ 出来の悪い男子。 146 00:17:28,025 --> 00:17:31,345 つたない棟梁でござりましょう。 147 00:17:31,345 --> 00:17:40,688 ♪♪~ 148 00:17:40,688 --> 00:17:46,010 それでも 私は…→ 149 00:17:46,010 --> 00:17:49,847 平家の棟梁でござります! 150 00:17:49,847 --> 00:17:54,518 平清盛の子でござります! 151 00:17:54,518 --> 00:18:03,677 私が 一門の役に立てる事が あるとすれば…→ 152 00:18:03,677 --> 00:18:08,749 今 この時! 153 00:18:08,749 --> 00:18:12,549 父上を お諫めする事にござります! 154 00:18:18,509 --> 00:18:24,509 帰りましょう… 父上。 155 00:18:26,834 --> 00:18:32,634 平安京に… 六波羅に。 156 00:18:36,360 --> 00:18:44,852 平家が すっかり 孤立してしまわぬうちに。 157 00:18:44,852 --> 00:18:48,689 今は こらえて…→ 158 00:18:48,689 --> 00:18:55,512 都還りを 何とぞ…→ 159 00:18:55,512 --> 00:19:01,312 都還りを… 決めて下さりませ! 160 00:19:06,690 --> 00:19:47,681 (宗盛の泣き声) 161 00:19:47,681 --> 00:20:17,678 ♪♪~ 162 00:20:17,678 --> 00:20:20,681 <11月11日。→ 163 00:20:20,681 --> 00:20:26,186 福原に 安徳帝のための 新しき内裏が落成した> 164 00:20:26,186 --> 00:20:51,261 ♪♪~ 165 00:20:51,261 --> 00:20:57,351 帝の御ため建立した新しき内裏。 166 00:20:57,351 --> 00:21:03,023 福原の都の内裏にござります。 167 00:21:03,023 --> 00:21:11,014 今年の五節は この新しき内裏にて行いまする。 168 00:21:11,014 --> 00:21:40,714 ♪♪~ 169 00:21:42,679 --> 00:21:49,670 清盛入道が 還都の意向を 示したそうでおじゃる! 170 00:21:49,670 --> 00:21:52,840 (一同)おお~。 171 00:21:52,840 --> 00:21:56,677 (兼実)まことにござりますか? 172 00:21:56,677 --> 00:21:59,680 よかった よかった。 173 00:21:59,680 --> 00:22:04,685 ♪♪~ 174 00:22:04,685 --> 00:22:16,013 ♪♪「帰りなん いざ」 175 00:22:16,013 --> 00:22:25,022 ♪♪「田園将に蕪れんとす」 176 00:22:25,022 --> 00:22:32,679 ♪♪「胡んぞ帰らざる」 177 00:22:32,679 --> 00:22:41,672 ♪♪「既に自ら心を以て」 178 00:22:41,672 --> 00:22:50,347 ♪♪「形の役と為す」 179 00:22:50,347 --> 00:22:55,686 ♪♪「奚ぞ惆悵として」 180 00:22:55,686 --> 00:23:01,508 ♪♪「独り悲しまん」 181 00:23:01,508 --> 00:23:08,849 ♪♪「往の諫められざるを悟り」 182 00:23:08,849 --> 00:23:18,025 ♪♪「来者の追うべきを知る」 183 00:23:18,025 --> 00:23:24,348 ♪♪「実に途に迷うこと」 184 00:23:24,348 --> 00:23:34,408 ♪♪「其れ いまだ遠からず」 185 00:23:34,408 --> 00:23:38,695 ♪♪~ 186 00:23:38,695 --> 00:23:44,351  回想  俺は 王家の犬にはならぬ。→ 187 00:23:44,351 --> 00:23:50,173 野良犬の声が この面白うもない 世を変えるまで→ 188 00:23:50,173 --> 00:23:53,677 面白う生きてやる。 189 00:23:53,677 --> 00:23:58,015 (平忠盛) 武士の世をつくるためじゃ。 190 00:23:58,015 --> 00:24:02,019 武士が頂に立つ世を。→ 191 00:24:02,019 --> 00:24:07,674 それがため 我らは 太刀を振るってきた。→ 192 00:24:07,674 --> 00:24:16,350 それがため 武士は 今の世に生きておるのだ! 193 00:24:16,350 --> 00:24:22,022 ♪♪~ 194 00:24:22,022 --> 00:24:25,175 都を 海近くに持ってくる。 195 00:24:25,175 --> 00:24:29,846 我ら平家の都をな。→ 196 00:24:29,846 --> 00:24:34,518 先例大事の朝廷の枠にとらわれて 国づくりをしている暇は→ 197 00:24:34,518 --> 00:24:36,520 もはやない。→ 198 00:24:36,520 --> 00:24:38,839 国の形を ひそかに つくり上げ→ 199 00:24:38,839 --> 00:24:43,010 それを この国の あるべき姿であると示す。→ 200 00:24:43,010 --> 00:24:50,684 それこそが わしの見いだした答え。 201 00:24:50,684 --> 00:24:58,842 ついに 武士が この国の頂に立ったのじゃ。→ 202 00:24:58,842 --> 00:25:06,016 ここは わしの世じゃ。 武士が頂に立つ世じゃ! 203 00:25:06,016 --> 00:25:13,857 (忠清)殿ご自身が もはや 武士ではござりませぬ。→ 204 00:25:13,857 --> 00:25:18,195 殿が目指した武士の世は→ 205 00:25:18,195 --> 00:25:24,351 武士のままでは つくれぬものにござりました。 206 00:25:24,351 --> 00:25:38,015 ♪♪~ 207 00:25:38,015 --> 00:25:41,018 武士の世を目指す! 208 00:25:41,018 --> 00:25:46,356 平氏一門の志と心得よ! 209 00:25:46,356 --> 00:25:48,341 (一同)はっ! 210 00:25:48,341 --> 00:26:22,641 ♪♪~ 211 00:26:53,006 --> 00:26:56,510 俺は ここに残るで。 212 00:26:56,510 --> 00:27:04,684 ここで お母と豊藤太と荒丹波と 麒麟太夫とで→ 213 00:27:04,684 --> 00:27:07,384 お父の志を守る。 214 00:27:49,696 --> 00:27:54,684 <11月29日 清盛は ついに→ 215 00:27:54,684 --> 00:28:00,384 本拠として 10年余りを過ごした 福原を 後にした> 216 00:28:04,344 --> 00:28:12,018 <清盛の夢みた福原の都は 僅か六月で→ 217 00:28:12,018 --> 00:28:14,718 幻となった> 218 00:28:22,078 --> 00:28:24,681 知盛。 はっ。 219 00:28:24,681 --> 00:28:30,020 近江 伊賀 伊勢の謀反人どもを 討ち平らげよ。 220 00:28:30,020 --> 00:28:33,356 承知。 221 00:28:33,356 --> 00:28:35,675 重衡。 はっ。 222 00:28:35,675 --> 00:28:41,181 そなたは 山法師の一部が 源氏と結び付いた様子→ 223 00:28:41,181 --> 00:28:47,381 これらを攻め 取り鎮めよ。 承知つかまつりました。 224 00:29:07,691 --> 00:29:13,680 (時子) 何をお考えにござりまするか? 225 00:29:13,680 --> 00:29:20,003 何をしてきたのかと思うてな。 226 00:29:20,003 --> 00:29:22,703 この何十年。 227 00:29:30,080 --> 00:29:36,780 武士の世とは 何であったのかと思うてな。 228 00:29:59,025 --> 00:30:02,325 (政子) 何をお考えにござりますか? 229 00:30:07,350 --> 00:30:11,688 私は いまだ はかりかねておる。 230 00:30:11,688 --> 00:30:18,678 あのお方の目指した 武士の世とは…→ 231 00:30:18,678 --> 00:30:24,378 まことの武士とは いかなるものであったのか。 232 00:30:32,676 --> 00:30:36,176 (藤九郎) ご無礼をつかまつります 殿。 233 00:30:40,684 --> 00:30:42,686 九郎。 234 00:30:42,686 --> 00:30:46,006 (藤九郎)富士川の戦の後に 対面されてよりこちら→ 235 00:30:46,006 --> 00:30:48,358 ご兄弟で ゆるりと お話しされる機会を→ 236 00:30:48,358 --> 00:30:53,658 持たれておりますまい。 おお そうであった。 さあ。 237 00:30:58,668 --> 00:31:02,505 (義経)まず お伺いしたき儀が ござります。 238 00:31:02,505 --> 00:31:05,025 申すがよい。 239 00:31:05,025 --> 00:31:10,725 何故 此度 挙兵をご決心なされたのですか? 240 00:31:13,016 --> 00:31:19,672 さて ひと言では難しいが…→ 241 00:31:19,672 --> 00:31:23,343 つまるところは→ 242 00:31:23,343 --> 00:31:29,182 亡き父上の武を証し立てるため。 …とでも言おうか。 243 00:31:29,182 --> 00:31:31,684 父上の武。 244 00:31:31,684 --> 00:31:36,189 我らが父 義朝と清盛入道は→ 245 00:31:36,189 --> 00:31:39,692 お若き頃より 切磋琢磨してこられた。 246 00:31:39,692 --> 00:31:42,695 ♪♪~ 247 00:31:42,695 --> 00:31:48,017 源平ふたつの 武家の御曹司として育ち→ 248 00:31:48,017 --> 00:31:53,089 共に戦い 共に歩んでこられた。 249 00:31:53,089 --> 00:31:56,089 武士の世を目指して。 250 00:31:58,011 --> 00:32:01,014 されど…。 251 00:32:01,014 --> 00:32:03,014 うわ~っ! 252 00:32:05,018 --> 00:32:07,353 同じものを目指して→ 253 00:32:07,353 --> 00:32:14,027 共に歩んでいるはずだった 父上と清盛入道は→ 254 00:32:14,027 --> 00:32:17,680 道を分かつ事となった。 255 00:32:17,680 --> 00:32:23,520 父は起死回生をはかって 平治の戦を起こした。 256 00:32:23,520 --> 00:32:29,676 …が その?末は→ 257 00:32:29,676 --> 00:32:32,176 知ってのとおりじゃ。 258 00:32:38,351 --> 00:32:44,190 その後 清盛入道は 太政大臣にまでのぼり→ 259 00:32:44,190 --> 00:32:46,342 政をしておるが→ 260 00:32:46,342 --> 00:32:53,349 今は 武士の世とは名ばかりの 平家の世じゃ。 261 00:32:53,349 --> 00:32:59,672 私は 力で平家を倒し その上に つくる! 262 00:32:59,672 --> 00:33:04,511 今度こそ…→ 263 00:33:04,511 --> 00:33:09,011 まことの武士の世を。 264 00:33:16,673 --> 00:33:19,676 (弁慶)是非とも そうして下さりませい! 265 00:33:19,676 --> 00:33:24,376 さすれば 先々代の源氏の大将も 浮かばれましょう! 266 00:33:26,015 --> 00:33:31,020 あっ ああ… これは ご無礼を。 267 00:33:31,020 --> 00:33:34,841 弁慶は 我ら兄弟よりも早うから 存じておるのです。 268 00:33:34,841 --> 00:33:39,929 我らが祖父の事も 父の事も 清盛様の事も。 269 00:33:39,929 --> 00:33:44,229 ほう 聞いてみたい。 270 00:33:47,837 --> 00:33:50,673 では。 271 00:33:50,673 --> 00:33:55,512 あれは わしが まだ 叡山の僧だった頃。→ 272 00:33:55,512 --> 00:33:59,349 わしらは 神の宿りたまう神輿を奉じ→ 273 00:33:59,349 --> 00:34:04,020 武士たちに 立ち向こうておりました。 274 00:34:04,020 --> 00:34:08,508 神輿には 矢を向けてはならぬぞ! 275 00:34:08,508 --> 00:34:11,361 (弁慶)その時にござります! 276 00:34:11,361 --> 00:34:25,024 ♪♪~ 277 00:34:25,024 --> 00:34:27,694 わざと神輿を狙うて射たと? 278 00:34:27,694 --> 00:34:33,850 アハハハハ! 鳥羽の法皇さんも さような顔をしておられた。 279 00:34:33,850 --> 00:34:37,353 そして 伝え聞いたところによれば…。 280 00:34:37,353 --> 00:34:41,190 (鳥羽法皇) 神輿を射ぬいた時の如く→ 281 00:34:41,190 --> 00:34:44,694 朕を射てみよ! 282 00:34:44,694 --> 00:35:14,691 ♪♪~ 283 00:35:14,691 --> 00:35:18,344 平清盛! 284 00:35:18,344 --> 00:35:26,019 そちこそが 神輿を射ぬいた矢そのもの! 285 00:35:26,019 --> 00:35:32,692 白河院が… 朕が→ 286 00:35:32,692 --> 00:35:39,192 乱しに乱した世に報いられた 一本の矢じゃ! 287 00:35:44,687 --> 00:35:49,687 (政子)乱れた世に報いられた矢。 288 00:35:51,678 --> 00:35:53,678 それを…。 289 00:35:57,016 --> 00:36:03,690 あのお方は やり続けてきたのか。 290 00:36:03,690 --> 00:36:13,349 ♪♪~ 291 00:36:13,349 --> 00:36:21,357 朝廷に入り込み その仕組み そのものを壊し→ 292 00:36:21,357 --> 00:36:30,350 変え 謗られながらも 新しき都をつくる。 293 00:36:30,350 --> 00:36:35,355 それらは 全て…。 294 00:36:35,355 --> 00:36:41,511 ♪♪~ 295 00:36:41,511 --> 00:36:45,014 まことの武士は いかなるものか→ 296 00:36:45,014 --> 00:36:47,183 見せてやる。 297 00:36:47,183 --> 00:37:35,348 ♪♪~ 298 00:37:35,348 --> 00:37:42,355 <その時 私には分かった。→ 299 00:37:42,355 --> 00:37:48,344 別れ別れになったかに見えた 我が父 義朝の道と→ 300 00:37:48,344 --> 00:37:57,353 平清盛の道は 再び 一つになると。→ 301 00:37:57,353 --> 00:38:01,357 そして それこそが→ 302 00:38:01,357 --> 00:38:04,193 私のつとめであると> 303 00:38:04,193 --> 00:38:13,019 ♪♪~ 304 00:38:13,019 --> 00:38:18,674 <そのころ 朝廷では 大きな騒ぎが持ち上がっていた> 305 00:38:18,674 --> 00:38:24,514 ああ… ああ… まことに… まことにござりますか? 306 00:38:24,514 --> 00:38:26,682 東大寺の伽藍を含む→ 307 00:38:26,682 --> 00:38:32,672 南都の寺が 全て焼き尽くされ 灰燼に帰したというは! 308 00:38:32,672 --> 00:38:35,672 ああ まことじゃ。 309 00:38:38,694 --> 00:38:42,348 放て~! 310 00:38:42,348 --> 00:38:45,351 <12月28日。→ 311 00:38:45,351 --> 00:38:49,021 南都の僧兵が 京に攻め入ると聞いた清盛は→ 312 00:38:49,021 --> 00:38:54,021 重衡に命じ その鎮圧に向かわせた> 313 00:38:55,862 --> 00:38:58,681 行け~! 314 00:38:58,681 --> 00:39:01,684 <風の強い夜であった> 315 00:39:01,684 --> 00:39:07,507 入道め まだ懲りておらぬか…。 316 00:39:07,507 --> 00:39:14,007 わざとではござるまい。 火が 風にあおられて…。 317 00:39:30,680 --> 00:39:34,016 東大寺創建の折の→ 318 00:39:34,016 --> 00:39:38,716 聖武帝の詔の一節でござります! 319 00:39:41,507 --> 00:39:46,012 (兼実)世に平家のある限り→ 320 00:39:46,012 --> 00:39:50,712 天下の乱れは治まりますまい。 321 00:39:58,674 --> 00:40:02,845 (平宗清)なんという事に ござりましょう。→ 322 00:40:02,845 --> 00:40:08,645 こればかりは いかなる言い分も通りますまい。 323 00:40:12,004 --> 00:40:16,342 重衡とて 大仏様まで 燃やすつもりはなかったでしょう。 324 00:40:16,342 --> 00:40:21,042 さよう! 強き風に あおられたのでござりましょう。 325 00:40:24,350 --> 00:40:31,350 それこそが もはや 運が尽きたという事よ。 326 00:40:34,343 --> 00:40:39,843 天は 平家を見放したのじゃ。 327 00:41:08,844 --> 00:41:15,017 父上! 重衡 南都を攻め 悪僧の首 四十九を討ち取り→ 328 00:41:15,017 --> 00:41:19,689 また一人を 生け捕りにしましてござります! 329 00:41:19,689 --> 00:41:23,025 思いがけず 火が風にあおられ→ 330 00:41:23,025 --> 00:41:25,845 伽藍を 焼き尽くしてしまいましたが→ 331 00:41:25,845 --> 00:41:30,516 な~に 天も お許し下さりましょう。→ 332 00:41:30,516 --> 00:41:33,519 我らが焼いたは 仏にあらず!→ 333 00:41:33,519 --> 00:41:38,841 仏を盾に狼藉を働く 不埒者どもにござります! 334 00:41:38,841 --> 00:41:45,014 これを抑えられるは 我ら平家のみ。 335 00:41:45,014 --> 00:41:50,353 どこにも劣らぬ強き武門の 我らを置いて ほかにはおらぬと→ 336 00:41:50,353 --> 00:41:54,353 世に示しましてござります! 337 00:41:57,360 --> 00:42:06,686 ♪♪~ 338 00:42:06,686 --> 00:42:08,838 重衡。 339 00:42:08,838 --> 00:42:31,861 ♪♪~ 340 00:42:31,861 --> 00:42:33,846 ようやった。 341 00:42:33,846 --> 00:42:45,357 ♪♪~ 342 00:42:45,357 --> 00:42:49,678 ようやった。 343 00:42:49,678 --> 00:42:51,680 はっ! 344 00:42:51,680 --> 00:43:16,680 ♪♪~ 345 00:43:22,511 --> 00:43:27,349 合わせて 7以上の目を出さねば わしの勝ちが決まる。 346 00:43:27,349 --> 00:43:30,352 もう よいではござりませぬか。 347 00:43:30,352 --> 00:43:35,407 あの光らない君が ここまで のぼられたのです。 348 00:43:35,407 --> 00:43:39,678 殿が頂に立たれる 武士の都じゃ。 349 00:43:39,678 --> 00:43:45,678 この私と 双六を 一番 お願い致しとうござります。 350 00:43:47,686 --> 00:43:49,688 <奈良は 当時→ 351 00:43:49,688 --> 00:43:52,341 南都と呼ばれていました。→ 352 00:43:52,341 --> 00:43:54,693 「平家物語」によると→ 353 00:43:54,693 --> 00:44:01,016 清盛は 敵対する興福寺 東大寺へ 軍勢を送ります。→ 354 00:44:01,016 --> 00:44:07,022 しかし 清盛は こちらから 手を出すなと命じていました。→ 355 00:44:07,022 --> 00:44:11,360 けれども 南都の僧兵は 平家軍を討ち取り→ 356 00:44:11,360 --> 00:44:16,415 猿沢池のほとりに 首を並べたのです。→ 357 00:44:16,415 --> 00:44:20,019 これに激怒した清盛は 兵を差し向け→ 358 00:44:20,019 --> 00:44:25,357 奈良阪や般若寺周辺で 戦となりました。→ 359 00:44:25,357 --> 00:44:28,694 その夜 大将 重衡が灯した火が→ 360 00:44:28,694 --> 00:44:33,694 強風にあおられ 大火を招いたといいます> 361 00:44:36,018 --> 00:44:39,188 <炎は 東大寺にも及び→ 362 00:44:39,188 --> 00:44:43,888 大仏もろとも 伽藍を焼いてしまいました> 363 00:44:46,362 --> 00:44:49,682 <多くのものを失った南都。→ 364 00:44:49,682 --> 00:44:53,669 後に 後白河院と源頼朝の援助で→ 365 00:44:53,669 --> 00:44:56,369 復興を果たします>