1 00:00:34,822 --> 00:00:37,122 (鐘の音) 2 00:00:41,495 --> 00:01:06,195 ♬~ 3 00:01:08,155 --> 00:01:10,155 おお。 4 00:01:11,992 --> 00:01:14,192 これは 鎌倉殿。 5 00:01:16,814 --> 00:01:22,820 (源頼朝)平家は 一ノ谷の戦 屋島の戦に敗れた後➡ 6 00:01:22,820 --> 00:01:26,120 西へ西へと逃れておる。 7 00:01:29,810 --> 00:01:35,110 間もなく 壇ノ浦辺りで 戦となろう。 8 00:01:40,821 --> 00:01:45,826 じきじきのお知らせ 痛み入りまする。 9 00:01:45,826 --> 00:01:56,153 ♬~ 10 00:01:56,153 --> 00:01:58,353 頼盛殿。 11 00:02:00,641 --> 00:02:06,497 そなた 悔いてはおらぬのか? 12 00:02:06,497 --> 00:02:12,797 一門から離れ こうして 一人 命長らえる事を。 13 00:02:19,160 --> 00:02:22,160 平家は 常に…。 14 00:02:27,168 --> 00:02:29,868 一蓮托生! 15 00:02:32,823 --> 00:02:59,150 ♬~ 16 00:02:59,150 --> 00:03:04,488 (西行)入道様! 何故 ここに!? 17 00:03:04,488 --> 00:03:06,991 (平清盛)ここは どこじゃ? 18 00:03:06,991 --> 00:03:10,995 (西行)伊勢は 二見浦の 私の庵にござります。 19 00:03:10,995 --> 00:03:14,148 何故 さような所に わしはおる? 20 00:03:14,148 --> 00:03:19,503 わしは 京の屋敷にて 盛国と話をしておったはずじゃ。 21 00:03:19,503 --> 00:03:21,489 まだ1月だというに➡ 22 00:03:21,489 --> 00:03:26,160 妙に 暑い 暑いと 言うておったのじゃ。 23 00:03:26,160 --> 00:03:40,491 ♬~ 24 00:03:40,491 --> 00:03:48,315 恐らく お手前は 間もなく 死ぬのでござりましょう。 25 00:03:48,315 --> 00:03:52,815 何じゃ そういう事か。 26 00:03:56,490 --> 00:03:58,492 何と!? 27 00:03:58,492 --> 00:04:05,983 ここにいるお手前は 生き霊の如きものでありましょう。 28 00:04:05,983 --> 00:04:08,483 あるまじき事ぞ。 29 00:04:12,489 --> 00:04:14,491 あるまじき事ぞ! 30 00:04:14,491 --> 00:04:21,491 熱い… 熱い…。 31 00:04:24,818 --> 00:04:27,488 (時子)生田 氷を持て! はい。 32 00:04:27,488 --> 00:04:32,476 <治承5年1月27日。➡ 33 00:04:32,476 --> 00:04:38,476 平清盛は 熱に もだえ苦しんでいた> 34 00:04:40,818 --> 00:04:44,989 (平重衡)お体ごと 水につけた方が よいのではござりませぬか!? 35 00:04:44,989 --> 00:04:46,991 (平宗盛)それは もう試した!➡ 36 00:04:46,991 --> 00:04:52,646 だが たちまち 湯が 沸き上がってしまうのじゃ! 37 00:04:52,646 --> 00:04:57,146 熱い… 熱い…。 38 00:05:03,490 --> 00:05:09,163 生き霊とは 便利なものにござりまするな。 39 00:05:09,163 --> 00:05:16,863 飲まず食わず 眠らずとも 大事ないご様子。 40 00:05:18,989 --> 00:05:26,163 今 死ぬという事は 皆の志を捨てるに同じぞ。 41 00:05:26,163 --> 00:05:29,817 父上や叔父上。 42 00:05:29,817 --> 00:05:31,819 弟 家盛。 43 00:05:31,819 --> 00:05:38,158 家貞。 我が子 重盛 基盛。 44 00:05:38,158 --> 00:05:43,858 信西殿 義朝 兎丸。 45 00:05:45,482 --> 00:05:50,487 皆の志を受け継ぎ 武士の世をつくる事が➡ 46 00:05:50,487 --> 00:05:55,159 わしの背負うた使命! 47 00:05:55,159 --> 00:06:02,859 頼朝を倒し 再び 福原に 都をつくるまでは死ねぬ! 48 00:06:05,653 --> 00:06:08,989 その方々も➡ 49 00:06:08,989 --> 00:06:14,812 皆 そうだったのでは ござりませぬか? 50 00:06:14,812 --> 00:06:18,816 やり残した事がある。 51 00:06:18,816 --> 00:06:22,820 果たせなかった思いがある。 52 00:06:22,820 --> 00:06:29,309 皆 無念であった事でしょう。 53 00:06:29,309 --> 00:06:38,819 されど 皆に等しく訪れるのが 死というもの。 54 00:06:38,819 --> 00:06:43,657 それゆえにこそ 人は 命尽きるまで➡ 55 00:06:43,657 --> 00:06:47,828 存分に生きねばなりませぬ。 56 00:06:47,828 --> 00:06:53,817 そして お手前ほど➡ 57 00:06:53,817 --> 00:06:58,322 それを体現したお方を➡ 58 00:06:58,322 --> 00:07:03,822 私は ほかに知りませぬ。 59 00:07:12,152 --> 00:07:24,648 ♬~ 60 00:07:24,648 --> 00:07:37,494 (後白河法皇) ♬「戯れせんとや生まれけん」 61 00:07:37,494 --> 00:07:50,157 ♬「遊ぶ子どもの声聞けば」 62 00:07:50,157 --> 00:08:02,820 ♬「わが身さへこそ動がるれ」 63 00:08:02,820 --> 00:08:17,651 ♬「遊びをせんとや生まれけむ」 64 00:08:17,651 --> 00:08:25,993 (西行)うれしい時 楽しい時も➡ 65 00:08:25,993 --> 00:08:34,835 つらい時 苦しい時さえも➡ 66 00:08:34,835 --> 00:08:39,823 いつ いかなる時も➡ 67 00:08:39,823 --> 00:08:48,499 子どもが遊ぶように お手前は生きた。➡ 68 00:08:48,499 --> 00:08:51,499 生き尽くした! 69 00:08:54,488 --> 00:09:05,165 お手前の生きてこられた 平清盛の一生…➡ 70 00:09:05,165 --> 00:09:12,155 まばゆいばかりの 美しさにござりまする。 71 00:09:12,155 --> 00:09:46,990 ♬~ 72 00:09:46,990 --> 00:09:49,493 殿! 73 00:09:49,493 --> 00:09:51,493 父上! 74 00:09:57,651 --> 00:10:01,151 兄上! 殿! 75 00:10:09,646 --> 00:10:14,651 平家の つわものたちよ。 76 00:10:14,651 --> 00:10:22,151 比類なき我が一門よ 聞くがよい。 77 00:10:28,815 --> 00:10:35,989 きっと 我が墓前に➡ 78 00:10:35,989 --> 00:10:39,309 頼朝が首を供えよ! 79 00:10:39,309 --> 00:11:11,158 ♬~ 80 00:11:11,158 --> 00:11:14,645 兄上! 父上! 81 00:11:14,645 --> 00:11:18,832 父上! 父上! 82 00:11:18,832 --> 00:11:25,489 ♬~ 83 00:11:25,489 --> 00:11:30,811 <治承5年 閏2月4日。➡ 84 00:11:30,811 --> 00:11:35,482 平清盛は 誰よりも たくましく➡ 85 00:11:35,482 --> 00:11:41,321 その64年の生涯を駆け抜け 生き抜いた> 86 00:11:41,321 --> 00:11:48,521 ♬~ 87 00:12:12,486 --> 00:12:17,491 (西行)入道様より 方々に➡ 88 00:12:17,491 --> 00:12:22,496 ご遺言を預かってござります。 89 00:12:22,496 --> 00:12:24,496 遺言? 90 00:12:29,152 --> 00:12:33,152 維盛殿 資盛殿。 91 00:12:38,829 --> 00:12:43,329 維盛 資盛。 92 00:12:47,988 --> 00:12:53,043 そなたたちは 亡き重盛の血を引く者。 93 00:12:53,043 --> 00:12:56,646 その心根の清さ➡ 94 00:12:56,646 --> 00:13:01,146 おのが宝と思うて生きよ。 95 00:13:03,653 --> 00:13:07,353 (平維盛)はっ。 (平資盛)はっ。 96 00:13:08,992 --> 00:13:12,162 経子。 97 00:13:12,162 --> 00:13:17,484 重盛に そなたのような よき妻がおってくれた事は➡ 98 00:13:17,484 --> 00:13:24,484 救いであった。 重盛にも わしにもな。 99 00:13:29,830 --> 00:13:33,830 経盛 教盛。 100 00:13:37,154 --> 00:13:42,654 2人そろって 一人前とは よう言うたものじゃ。 101 00:13:45,145 --> 00:13:49,483 これより先も 兄弟 支え合い➡ 102 00:13:49,483 --> 00:13:54,283 平家の文と武の軸たれ。 103 00:13:59,826 --> 00:14:01,812 忠度。 104 00:14:01,812 --> 00:14:03,997 はっ。 105 00:14:03,997 --> 00:14:11,497 そなたの歌の才は 日本一じゃ。 わしが認める。 106 00:14:15,158 --> 00:14:17,158 頼盛。 107 00:14:19,146 --> 00:14:23,316 きっと 守り抜いてくれ。 108 00:14:23,316 --> 00:14:29,816 父上と母上の… 平家の血を。 109 00:14:36,813 --> 00:14:40,483 宗清。 110 00:14:40,483 --> 00:14:46,656 何があっても そなただけは 頼盛の忠実な家人でおれ。 111 00:14:46,656 --> 00:14:48,656 はっ。 112 00:14:50,644 --> 00:14:54,648 貞能。 はっ。 113 00:14:54,648 --> 00:15:03,848 父 家貞と変わらぬ そなたの忠義。 かいがいしき働き 忘れぬぞ。 114 00:15:07,811 --> 00:15:09,811 忠清。 115 00:15:12,899 --> 00:15:20,807 お前がおらねば とうに 一門は滅んでおったであろう。 116 00:15:20,807 --> 00:15:27,507 長きにわたり よう 平家の武を支えてくれたな。 117 00:15:37,641 --> 00:15:43,941 宗盛 知盛 重衡。 118 00:15:48,818 --> 00:15:54,324 わしの たくましき伜たちよ。 119 00:15:54,324 --> 00:16:02,324 きっと勝て。 勝って 勝って 勝ち続けよ。 120 00:16:05,819 --> 00:16:11,825 はっ! はっ! 121 00:16:11,825 --> 00:16:13,825 はっ! 122 00:16:16,646 --> 00:16:19,482 徳子。 123 00:16:19,482 --> 00:16:23,987 そなたほど 見事な働きをした もののふは➡ 124 00:16:23,987 --> 00:16:28,825 国じゅう どこを探してもおらぬ。 125 00:16:28,825 --> 00:16:31,525 あっぱれな娘じゃ。 126 00:16:38,902 --> 00:16:40,902 時忠。 127 00:16:44,157 --> 00:16:46,977 そなたなくして 平氏は➡ 128 00:16:46,977 --> 00:16:50,477 平家になれなんだであろう。 129 00:16:52,832 --> 00:16:58,532 「時忠あらずんば 平家にあらず」じゃ。 130 00:17:05,495 --> 00:17:07,814 盛国。 131 00:17:07,814 --> 00:17:10,817 はっ。 132 00:17:10,817 --> 00:17:13,153 いいや。 133 00:17:13,153 --> 00:17:23,830 ♬~ 134 00:17:23,830 --> 00:17:25,815 鱸丸。 135 00:17:25,815 --> 00:17:31,171 ♬~ 136 00:17:31,171 --> 00:17:38,812 お前は この平家という船に 躍り込んだ 鱸の如きもの。 137 00:17:38,812 --> 00:17:42,315 お前に巡り合えたは➡ 138 00:17:42,315 --> 00:17:47,821 我が生涯随一の恵みであった。 139 00:17:47,821 --> 00:17:54,160 ♬~ 140 00:17:54,160 --> 00:17:58,164 もったいのう… 存じまする。 141 00:17:58,164 --> 00:18:15,165 ♬~ 142 00:18:15,165 --> 00:18:17,165 時子。 143 00:18:20,153 --> 00:18:24,157 そなたこそが➡ 144 00:18:24,157 --> 00:18:27,494 わしの紫の上じゃ。 145 00:18:27,494 --> 00:19:05,794 ♬~ 146 00:19:24,818 --> 00:19:30,156 <清盛亡きあと 我ら源氏は 勢いを増し➡ 147 00:19:30,156 --> 00:19:35,478 平家は 凋落の一途をたどった> 148 00:19:35,478 --> 00:19:40,834 (頼盛)宗清。 私は➡ 149 00:19:40,834 --> 00:19:44,154 鎌倉殿を頼ろうと思うておる。 150 00:19:44,154 --> 00:19:48,975 降ると仰せになりますか? 151 00:19:48,975 --> 00:19:52,479 鎌倉殿は聡明なお方じゃ。 152 00:19:52,479 --> 00:19:58,501 かつて ご自分の助命を嘆願した 我が母 池禅尼の恩➡ 153 00:19:58,501 --> 00:20:02,655 決して お忘れではないはず。 154 00:20:02,655 --> 00:20:07,155 ならば 私も共に…。 ならぬ! 155 00:20:10,480 --> 00:20:17,487 そなたにまで 裏切り者の汚名は着せられぬ。 156 00:20:17,487 --> 00:20:25,495 <頼盛は 一人 一門から離れ 鎌倉の私を頼った。➡ 157 00:20:25,495 --> 00:20:31,150 その股肱の臣 宗清は 最後まで 平家に付き従った> 158 00:20:31,150 --> 00:20:35,488 承知つかまつりました。 159 00:20:35,488 --> 00:20:43,162 裏切り者の殿に ついてゆくなど…➡ 160 00:20:43,162 --> 00:20:46,649 武士の恥にござりますゆえ。 161 00:20:46,649 --> 00:20:52,822 ♬~ 162 00:20:52,822 --> 00:20:58,144 <貞能は 亡き主君 重盛の遺骨を 掘り起こし➡ 163 00:20:58,144 --> 00:21:01,648 鎮西へと落ちていった。➡ 164 00:21:01,648 --> 00:21:08,488 忠清は 独自に平家を守ろうと 伊勢平氏の乱を起こした。➡ 165 00:21:08,488 --> 00:21:15,144 しかし ついに捕縛され 斬首となった。➡ 166 00:21:15,144 --> 00:21:21,818 忠度は 一ノ谷の戦にて 討ち死にした。➡ 167 00:21:21,818 --> 00:21:30,660 重衡は 大仏焼き討ちを恨む南都に 送られ 斬首された。➡ 168 00:21:30,660 --> 00:21:36,983 維盛は 一ノ谷の戦の陣中より 逃亡し 出家。➡ 169 00:21:36,983 --> 00:21:43,323 後に 那智の沖にて入水して果てた。➡ 170 00:21:43,323 --> 00:21:50,480 清盛が世を去って4年後の 元暦2年3月24日。➡ 171 00:21:50,480 --> 00:21:53,983 源氏と平家は 長門国にて➡ 172 00:21:53,983 --> 00:21:57,820 その雌雄を決する 戦のさなかにいた。➡ 173 00:21:57,820 --> 00:22:02,320 世に言う 壇ノ浦の戦である> 174 00:22:05,495 --> 00:22:08,495 大丈夫か!? しっかりせえ! 175 00:22:10,149 --> 00:22:17,657 なんとしても これら三種の神器は お守り参らせる。 176 00:22:17,657 --> 00:22:22,996 姉上。 いざという時には➡ 177 00:22:22,996 --> 00:22:25,996 姉上は 草薙剣を! 178 00:22:37,477 --> 00:22:40,496 知盛殿。 179 00:22:40,496 --> 00:22:47,496 戦のさまは いかにや… いかに? 180 00:23:01,818 --> 00:23:09,826 方々は すぐに 珍しき東男を ご覧になる事になりましょう! 181 00:23:09,826 --> 00:23:11,978 (笑い声) 182 00:23:11,978 --> 00:23:16,478 (生田)まあ かような時に なんと悪いお戯れを! 183 00:23:22,055 --> 00:23:25,755 もはや… これまで! 184 00:23:54,821 --> 00:23:56,821 (時子)さあ。 185 00:24:07,150 --> 00:24:09,450 参りましょう。 186 00:24:26,819 --> 00:24:31,824 ♬~ 187 00:24:31,824 --> 00:24:39,499 <資盛は 壇ノ浦で奮戦の末 西海に散った。➡ 188 00:24:39,499 --> 00:24:44,320 経盛 教盛は 壇ノ浦にて 共に入水。➡ 189 00:24:44,320 --> 00:24:47,824 最後まで 2人 行を共にした。➡ 190 00:24:47,824 --> 00:24:52,495 宗盛は 嫡男 清宗と共に入水。➡ 191 00:24:52,495 --> 00:24:56,315 沈まず泳ぎ回っているところを 捕らえられた。➡ 192 00:24:56,315 --> 00:25:01,821 後に 親子ともども 斬首となった。➡ 193 00:25:01,821 --> 00:25:09,479 経子は 壇ノ浦まで 一門と運命を共にした。➡ 194 00:25:09,479 --> 00:25:18,504 建礼門院徳子は 後に出家し 一門の菩提を弔った。➡ 195 00:25:18,504 --> 00:25:23,493 時忠は 壇ノ浦にて ご神鏡を守った功績で➡ 196 00:25:23,493 --> 00:25:28,815 死罪を免れ 能登国で しぶとく生き抜いた> 197 00:25:28,815 --> 00:25:47,834 ♬~ 198 00:25:47,834 --> 00:25:52,834 (安徳帝)尼前。 朕を どこへ連れてゆくのじゃ? 199 00:25:54,991 --> 00:25:58,991 尼前 何としたのじゃ? 200 00:26:04,483 --> 00:26:08,821 海の底にも…➡ 201 00:26:08,821 --> 00:26:11,824 都はございましょう。 202 00:26:11,824 --> 00:26:39,151 ♬~ 203 00:26:39,151 --> 00:26:43,851 <時子は 壇ノ浦の海に沈んだ> 204 00:26:46,659 --> 00:26:53,859 見るべきほどの事をば見つ! 205 00:26:59,822 --> 00:27:04,522 今は これまで! 206 00:27:07,496 --> 00:27:13,819 <知盛は 激戦の果てに いかりを体に巻きつけて➡ 207 00:27:13,819 --> 00:27:16,619 海に身を投げた> 208 00:27:26,315 --> 00:28:09,492 ♬~ 209 00:28:09,492 --> 00:28:15,998 <盛国は 鎌倉に送られた後 日夜 ひと言も発さず➡ 210 00:28:15,998 --> 00:28:21,053 食を断ち 餓死による自害を選んだ> 211 00:28:21,053 --> 00:28:44,326 ♬~ 212 00:28:44,326 --> 00:28:51,167 <頼盛は 平家の血を守り抜いた。➡ 213 00:28:51,167 --> 00:28:56,489 そして 壇ノ浦の戦の1年後に➡ 214 00:28:56,489 --> 00:29:00,489 ひっそりと その生涯を終えた> 215 00:29:15,825 --> 00:29:21,814 <平家を滅ぼした後 私が退けねばならなかったのは➡ 216 00:29:21,814 --> 00:29:26,819 我が弟 九郎義経であった> 217 00:29:26,819 --> 00:29:33,159 (源義経)兄上 何故 分かって下さらぬのですか?➡ 218 00:29:33,159 --> 00:29:40,816 私は 兄上の命に従い 平家一門を海に沈めました。➡ 219 00:29:40,816 --> 00:29:44,320 その功で 法皇様から➡ 220 00:29:44,320 --> 00:29:48,324 五位の位を授かりました。➡ 221 00:29:48,324 --> 00:29:52,812 それは ただ 源氏の世のため。➡ 222 00:29:52,812 --> 00:29:57,817 私には 謀反の心などない事➡ 223 00:29:57,817 --> 00:30:04,117 何とぞ… 何とぞ お分かり下さりませ。 224 00:30:05,991 --> 00:30:11,046 (藤九郎)九郎殿は 何と言うてこられたのですか? 225 00:30:11,046 --> 00:30:15,484 恨みつらみが 長々と書かれておる。 226 00:30:15,484 --> 00:30:20,556 武功のある自分が 何故 鎌倉に入れてもらえぬのかと。 227 00:30:20,556 --> 00:30:25,161 勝手に都にて 任官など受けるゆえじゃ! 228 00:30:25,161 --> 00:30:30,461 (北条時政) …して いかがなされまする? 229 00:30:34,336 --> 00:30:40,836 <私は 無断で任官した義経を 許さなかった> 230 00:30:42,645 --> 00:30:49,151 兄上。 いかに心を尽くしても➡ 231 00:30:49,151 --> 00:30:52,151 分かって下さらぬのですね。 232 00:30:57,493 --> 00:30:59,478 者どもに伝えよ! 233 00:30:59,478 --> 00:31:03,778 東国に恨みのある輩は 皆 義経に従えと! 234 00:31:06,485 --> 00:31:12,474 <だが 幾度も心が揺れた。➡ 235 00:31:12,474 --> 00:31:19,174 身内同士で殺し合う苦しみを 私は よく知っていた> 236 00:31:20,816 --> 00:31:25,516 殿。 東大寺の勧進の僧が 参っておりまする。 237 00:31:49,812 --> 00:31:52,498 御名は? 238 00:31:52,498 --> 00:31:54,998 西行と申します。 239 00:31:59,822 --> 00:32:08,822 「願わくは 花の下にて 春 死なむ」。 240 00:32:20,809 --> 00:32:27,166 見事じゃ。 何故 そうも見事に歌を詠める? 241 00:32:27,166 --> 00:32:33,322 花や月を見ては 心に感ずるままを➡ 242 00:32:33,322 --> 00:32:39,662 僅か 三十一文字に まとめるばかりにござります。 243 00:32:39,662 --> 00:32:45,985 ご謙遜を。 京随一の もののふと呼ばれたお方が。 244 00:32:45,985 --> 00:32:48,485 京随一の? 245 00:32:50,489 --> 00:32:52,489 お戯れを。 246 00:32:56,145 --> 00:33:05,654 京随一… いや 日本一の もののふとは誰の事か➡ 247 00:33:05,654 --> 00:33:11,827 お手前は 既に ご存じのはず。 248 00:33:11,827 --> 00:33:16,148 (せみの声) 249 00:33:16,148 --> 00:33:18,148 頼朝。 250 00:33:22,504 --> 00:33:27,493 我が伜どもが きっと そなたを討ち取る。 251 00:33:27,493 --> 00:33:34,793 そして そなたが首を きっと 我が墓前に供えようぞ。 252 00:33:43,475 --> 00:33:49,475 さて そうは参りませぬ。 253 00:33:55,487 --> 00:33:58,487 そう言うと思うたわ。 254 00:34:03,979 --> 00:34:08,279 しからば 頼朝。 255 00:34:12,988 --> 00:34:17,488 まことの武士とは いかなるものか…。 256 00:34:21,647 --> 00:34:23,999 見せてみよ。 257 00:34:23,999 --> 00:35:07,159 ♬~ 258 00:35:07,159 --> 00:35:11,497 (西行)では 拙僧は これにて。 259 00:35:11,497 --> 00:35:21,824 ♬~ 260 00:35:21,824 --> 00:35:24,824 大儀でござった。 261 00:35:28,163 --> 00:35:32,000 <西行は 歌に願ったとおり➡ 262 00:35:32,000 --> 00:35:38,490 桜咲き乱れる望月の頃に 往生を遂げた> 263 00:35:38,490 --> 00:35:53,489 ♬~ 264 00:35:53,489 --> 00:35:57,476 (政子)まあまあ どうした事にござりましょうな。 265 00:35:57,476 --> 00:36:02,831 表で子どもたちが 銀の猫で遊んでおりました。 266 00:36:02,831 --> 00:36:06,831 何でも 旅の僧に もろうたとかで…。 267 00:36:15,828 --> 00:36:21,828 これが 私が選んだ道。 268 00:36:24,987 --> 00:36:28,787 武士の栄華へと続く道じゃ。 269 00:36:33,996 --> 00:36:39,818 ♬~ 270 00:36:39,818 --> 00:36:46,325 <私は 刺客を放つなどして 執拗に九郎を追い詰めた> 271 00:36:46,325 --> 00:36:52,147 ♬~ 272 00:36:52,147 --> 00:36:54,166 (弁慶)殿! 273 00:36:54,166 --> 00:37:02,824 ♬~ 274 00:37:02,824 --> 00:37:07,824 殿! どうぞ お行き下さりませ。 275 00:37:10,649 --> 00:37:12,651 弁慶…。 276 00:37:12,651 --> 00:37:30,152 ♬~ 277 00:37:30,152 --> 00:37:35,824 ≪(弁慶)これより先は 一歩も通さぬ! 278 00:37:35,824 --> 00:37:43,165 兄上。 これが 我が定めならば…➡ 279 00:37:43,165 --> 00:37:45,834 潔く 受け入れましょう! 280 00:37:45,834 --> 00:38:09,157 ♬~ 281 00:38:09,157 --> 00:38:14,496 されど 源氏の世にささげる この命。 282 00:38:14,496 --> 00:38:16,648 (弁慶)ああ~! 283 00:38:16,648 --> 00:38:19,151 決して 無駄にはして下さりますな! 284 00:38:19,151 --> 00:38:36,818 ♬~ 285 00:38:36,818 --> 00:38:39,821 <弟の屍の上に➡ 286 00:38:39,821 --> 00:38:44,521 私は 武士の世をつくり上げた> 287 00:38:51,500 --> 00:38:58,807 <建久元年 私は 30年ぶりに上洛した。➡ 288 00:38:58,807 --> 00:39:04,307 そして このお方との対面を果たした> 289 00:39:35,327 --> 00:39:42,317 <私との双六は さほど 心躍るものではなかったのか。➡ 290 00:39:42,317 --> 00:39:49,825 この1年余り後 日本一の大天狗 後白河院は➡ 291 00:39:49,825 --> 00:39:54,125 66年の生涯を終えた> 292 00:39:58,150 --> 00:40:03,450 <かく言う私も その9年の後に死に> 293 00:40:05,490 --> 00:40:13,165 <その後 室町に幕府が置かれ 足利の世となって ようやく➡ 294 00:40:13,165 --> 00:40:19,154 清盛が その礎を築いた 国と国との交易が➡ 295 00:40:19,154 --> 00:40:23,158 行われる事となった> 296 00:40:23,158 --> 00:40:27,829 (小兎丸)おお~! (一同)おお~! 297 00:40:27,829 --> 00:41:17,829 ♬~ 298 00:41:17,829 --> 00:41:20,482 (兎丸)清盛!➡ 299 00:41:20,482 --> 00:41:24,486 来とるんやったら来とるって 早う言わんかい! 300 00:41:24,486 --> 00:41:42,821 ♬~ 301 00:41:42,821 --> 00:42:50,155 ♬~ 302 00:42:50,155 --> 00:42:53,825 (時子)海の底にも➡ 303 00:42:53,825 --> 00:42:56,811 都はござりましょう。 304 00:42:56,811 --> 00:43:06,821 ♬~ 305 00:43:06,821 --> 00:43:10,642 <平清盛なくして➡ 306 00:43:10,642 --> 00:43:15,142 武士の世は なかった> 307 00:43:18,483 --> 00:43:23,154 <元暦2年 1185年3月。➡ 308 00:43:23,154 --> 00:43:28,827 壇ノ浦で 源平最後の合戦が 行われました。➡ 309 00:43:28,827 --> 00:43:32,497 安徳天皇を祀る…> 310 00:43:32,497 --> 00:43:36,835 <海の都を模した竜宮造りの 水天門は➡ 311 00:43:36,835 --> 00:43:42,991 二位尼 時子の願いを 映したものだといいます。➡ 312 00:43:42,991 --> 00:43:47,162 安徳天皇の亡骸は 海から引きあげられ➡ 313 00:43:47,162 --> 00:43:51,316 手厚く葬られたと 伝えられています。➡ 314 00:43:51,316 --> 00:43:55,320 平家一門の墓…> 315 00:43:55,320 --> 00:43:58,990 <江戸中期 地元の人々の尽力で➡ 316 00:43:58,990 --> 00:44:02,827 散在していた墓が 集められました。➡ 317 00:44:02,827 --> 00:44:08,650 先帝祭は 壇ノ浦で生き延びた 平家の女性たちが➡ 318 00:44:08,650 --> 00:44:10,652 身をやつしても➡ 319 00:44:10,652 --> 00:44:15,490 安徳天皇を思い慕っていた様子を 伝えています。➡ 320 00:44:15,490 --> 00:44:19,828 夢を追い続けた男 平清盛。➡ 321 00:44:19,828 --> 00:44:23,832 その生きざまは 平家の栄枯盛衰とともに➡ 322 00:44:23,832 --> 00:44:27,532 永遠に語り継がれてゆくのです>