1 00:01:33,084 --> 00:01:43,084 ♬~ 2 00:01:51,102 --> 00:02:11,122 ♬~ 3 00:02:11,122 --> 00:02:31,142 ♬~ 4 00:02:31,142 --> 00:02:51,095 ♬~ 5 00:02:51,095 --> 00:02:54,095 ♬~ 6 00:03:03,107 --> 00:03:05,107 (左膳)うん 分かったい 7 00:03:09,113 --> 00:03:13,117 (お藤) ねえ 何て書いてあるんだい? 8 00:03:13,117 --> 00:03:17,121 (左膳)親切とも不親切とも➡ 9 00:03:17,121 --> 00:03:20,124 どっちがどうなのか 分からねえ手紙だ 10 00:03:20,124 --> 00:03:22,126 どういうことなの? 11 00:03:22,126 --> 00:03:24,128 江戸へ帰ってこい 12 00:03:24,128 --> 00:03:28,132 とんがり長屋へ顔出して ちょび安やお美代坊に会ったら➡ 13 00:03:28,132 --> 00:03:31,135 すぐその足で自首しろってんだ 14 00:03:31,135 --> 00:03:33,135 じゃ捕まるんじゃないか 15 00:03:35,072 --> 00:03:40,077 そうよ そのかわり 身の程を知らぬ望みを捨てりゃ➡ 16 00:03:40,077 --> 00:03:44,077 裁きに手心を加えてやると 書いてある 17 00:03:46,083 --> 00:03:48,083 それでどうなるんだい 18 00:03:51,088 --> 00:03:55,092 牢獄へぶち込まれるさ 19 00:03:55,092 --> 00:03:57,094 何だって? 20 00:03:57,094 --> 00:04:00,097 どうこう言ったところで 大岡は幕府の手下だ 21 00:04:00,097 --> 00:04:03,100 幕府の命令には 金輪際 刃向かうことは➡ 22 00:04:03,100 --> 00:04:05,102 できやしねえんだい 23 00:04:05,102 --> 00:04:08,105 (大岡)帰ってくるかな 24 00:04:08,105 --> 00:04:10,107 (泰軒)さて 25 00:04:10,107 --> 00:04:14,111 五分五分というところかな (大岡)うん 26 00:04:14,111 --> 00:04:16,113 左膳が子供のことを 気にしているのは➡ 27 00:04:16,113 --> 00:04:18,115 間違いのないところだが➡ 28 00:04:18,115 --> 00:04:21,118 これで幕府の隠密でも 動きだしていると知ったら➡ 29 00:04:21,118 --> 00:04:25,122 こけ猿への執念に またぞろ火が付こう 30 00:04:25,122 --> 00:04:30,122 問題は 偶楽老人の さじ加減一つにあることだが 31 00:04:32,062 --> 00:04:37,062 柳生が例の埋宝の件で 偶楽を訪ねたそうではないか 32 00:04:39,069 --> 00:04:42,072 武士の意地 33 00:04:42,072 --> 00:04:45,075 お上から 日光の費用を恵まれたことが➡ 34 00:04:45,075 --> 00:04:48,078 納得いかんのであろう 35 00:04:48,078 --> 00:04:55,085 いや 柳生にしろ 左膳にしろ 片意地で困ったものだ 36 00:04:55,085 --> 00:04:59,085 (笑い声) 37 00:05:13,103 --> 00:05:15,105 ねえ お前さん 38 00:05:15,105 --> 00:05:19,109 いつまでも そうして 考えてるつもりかい? 39 00:05:19,109 --> 00:05:22,112 手紙を読み違えてや しないだろうね 40 00:05:22,112 --> 00:05:25,115 疑うんなら読んでみろ 41 00:05:25,115 --> 00:05:28,118 読めりゃ こんなこと聞きゃしないよ 42 00:05:28,118 --> 00:05:30,120 うん 43 00:05:30,120 --> 00:05:35,059 天下の名奉行とうたわれた 越前が➡ 44 00:05:35,059 --> 00:05:41,065 俺のようなしょぼくれに わざわざ 手紙をくれるというのは… 45 00:05:41,065 --> 00:05:44,065 あっ! 分かった 46 00:05:47,071 --> 00:05:54,078 泰軒だ あのこじき野郎が 後ろで糸を引いているに違えねえ 47 00:05:54,078 --> 00:05:56,080 ハハハ… 48 00:05:56,080 --> 00:06:01,085 天下の名奉行も 今度ばかりは頭が痛いらしいな 49 00:06:01,085 --> 00:06:04,088 柳生も左膳も 邪悪にくみする者ならば➡ 50 00:06:04,088 --> 00:06:06,090 事は簡単だが➡ 51 00:06:06,090 --> 00:06:11,095 どちらも個人の利得のために 動いているわけではない 52 00:06:11,095 --> 00:06:17,101 さりとて 幕府の御政道も 天下万民のためとあれば 53 00:06:17,101 --> 00:06:21,105 分かる分かる 確かにこの裁きは難しいわい 54 00:06:21,105 --> 00:06:24,108 うん (泰軒)まあ どうじゃ 55 00:06:24,108 --> 00:06:26,108 ハハハッ 56 00:06:31,115 --> 00:06:35,052 (与吉)くず~い 57 00:06:35,052 --> 00:06:40,057 くず~い 58 00:06:40,057 --> 00:06:44,057 くずい~ 59 00:06:54,071 --> 00:06:59,076 (主水正)殿 一風宗匠が目を覚まされましたぞ 60 00:06:59,076 --> 00:07:01,076 (対馬守)何 一風が? 61 00:07:11,088 --> 00:07:13,090 (竜庵)どうじゃな 御気分は 62 00:07:13,090 --> 00:07:16,093 (一風)ああ… 63 00:07:16,093 --> 00:07:18,095 宗匠! 64 00:07:18,095 --> 00:07:21,098 宗匠 大丈夫か 65 00:07:21,098 --> 00:07:27,104 (一風) ああ 長い長い旅をしてたぞよ 66 00:07:27,104 --> 00:07:31,108 またすぐ眠るということは ないであろうのう 67 00:07:31,108 --> 00:07:33,043 (竜庵)分かりません 68 00:07:33,043 --> 00:07:38,048 何しろ 一寸先は闇にも似たる奇病 69 00:07:38,048 --> 00:07:43,048 お尋ねしたきことが ございますれば 今のうちに 70 00:07:48,058 --> 00:07:56,066 竜庵 余がこれから尋ねることは 我が柳生藩の運命に関わる大事 71 00:07:56,066 --> 00:07:59,069 他言はせぬと誓ってくれるか 72 00:07:59,069 --> 00:08:03,073 いや それより座を外しましょう 73 00:08:03,073 --> 00:08:07,077 その方がお気楽でございましょう 74 00:08:07,077 --> 00:08:09,079 あっ (主水正)殿 75 00:08:09,079 --> 00:08:12,082 一風 宗匠 宗匠! 76 00:08:12,082 --> 00:08:18,088 ん… こ… こけ猿は? 77 00:08:18,088 --> 00:08:21,091 こけ猿は我が手元にあれど➡ 78 00:08:21,091 --> 00:08:27,091 封じ込められたる埋宝の古文書は すり替えられてある 79 00:08:30,100 --> 00:08:33,037 宗匠 どうすればよいのじゃ 80 00:08:33,037 --> 00:08:36,037 中の古文書を見たことはないのか 81 00:08:38,042 --> 00:08:41,042 あっ (竜庵)いや しばらく 82 00:08:45,049 --> 00:08:49,049 宗匠 一体どっちなのでござる 83 00:08:54,058 --> 00:08:57,058 あ… (一風のつぶやく声) 84 00:09:05,069 --> 00:09:10,074 (尺八) 85 00:09:10,074 --> 00:09:13,077 ♬~ 86 00:09:13,077 --> 00:09:17,081 ≪(尺八) 87 00:09:17,081 --> 00:09:21,085 古文書は壺の中にある 88 00:09:21,085 --> 00:09:23,087 よって我は知らぬ 89 00:09:23,087 --> 00:09:29,087 なれど かかることもあろうかと ハハハ… 90 00:09:32,029 --> 00:09:39,036 こけ猿の茶壺は 陰陽のことわりに倣って➡ 91 00:09:39,036 --> 00:09:43,040 男壺 女壺の2つが作ってある 92 00:09:43,040 --> 00:09:45,042 2つ? 93 00:09:45,042 --> 00:09:49,046 では 当家に伝わるこけ猿は? 94 00:09:49,046 --> 00:09:51,046 男壺ぜよ 95 00:09:57,054 --> 00:10:04,061 埋宝の古文書1つ失うても 驚くことはない 96 00:10:04,061 --> 00:10:11,068 ≪(一風)かかるためにもと 御先祖が女壺に同じく➡ 97 00:10:11,068 --> 00:10:20,068 埋宝の在りかを封じたるは これ神仏の御化儀 98 00:10:22,079 --> 00:10:25,082 して その女壺はいずれに? 99 00:10:25,082 --> 00:10:27,084 宗匠 100 00:10:27,084 --> 00:10:31,088 宇治へ人を走らせよ (対馬守)宇治へ? 101 00:10:31,088 --> 00:10:36,026 宇治の茶匠 鷹丸の元に預けてある 102 00:10:36,026 --> 00:10:41,031 今の鷹丸は三代目 壺の秘密を知ってるのであろうか 103 00:10:41,031 --> 00:10:46,036 ハハハッ たわけたことを 104 00:10:46,036 --> 00:10:52,042 人に知られることを恐れて 預けしものの中身を➡ 105 00:10:52,042 --> 00:10:56,046 何で鷹丸に告ぐべきや 106 00:10:56,046 --> 00:11:03,053 ≪(尺八) 107 00:11:03,053 --> 00:11:07,057 では 宇治の鷹丸の元へ参り➡ 108 00:11:07,057 --> 00:11:11,061 こけ猿の女壺を返してくれと 言えばよいのじゃな 109 00:11:11,061 --> 00:11:15,065 女壺などと告ぐべきにあらず 110 00:11:15,065 --> 00:11:23,073 いかに鷹丸 清廉の士とて 黄金の魅力に取りつかれなば➡ 111 00:11:23,073 --> 00:11:27,077 変心あるは必定のこと 112 00:11:27,077 --> 00:11:30,080 あっ! ああ… 113 00:11:30,080 --> 00:11:43,093 ♬~ 114 00:11:43,093 --> 00:11:45,095 (主水正)くせ者… くせ者!➡ 115 00:11:45,095 --> 00:11:47,095 くせ者だ! (突く音) 116 00:11:50,100 --> 00:11:53,103 (大之進)殿! (主水正)屋根裏だ 117 00:11:53,103 --> 00:11:55,103 (大之進)はっ おい (侍)はっ 118 00:12:01,111 --> 00:12:08,118 (うめき声) 119 00:12:08,118 --> 00:12:10,120 あっ 120 00:12:10,120 --> 00:12:13,123 ≪(侍たち)くせ者だ! 出合え出合え! くせ者だ! 121 00:12:13,123 --> 00:12:16,126 ≪(侍)追え! くせ者だ 出合え出合え! 122 00:12:16,126 --> 00:12:18,128 ≪(侍)表へ回れ! 123 00:12:18,128 --> 00:12:22,128 (尺八) 124 00:12:31,141 --> 00:12:33,141 ≪(侍)捕らえたぞ! 125 00:12:42,085 --> 00:12:44,087 よし 126 00:12:44,087 --> 00:12:46,087 (大之進)えーい 127 00:12:58,101 --> 00:13:01,101 (大之進)殿 くせ者を ひっ捕らえてまいりました 128 00:13:03,106 --> 00:13:06,109 正体は分かっている 129 00:13:06,109 --> 00:13:08,111 その方 幕府の隠密であろう 130 00:13:08,111 --> 00:13:11,114 顔を上げい! (隠密)うっ… 131 00:13:11,114 --> 00:13:13,114 (侍)あっ 132 00:13:15,118 --> 00:13:17,120 うん これは容易ならぬ敵 133 00:13:17,120 --> 00:13:20,120 主水正 (主水正)はっ 134 00:13:22,125 --> 00:13:25,125 竜庵殿! しばらく 135 00:13:30,133 --> 00:13:33,070 私に何か御用で? 136 00:13:33,070 --> 00:13:37,074 失礼ながら 先ほどは いずれへ参られた 137 00:13:37,074 --> 00:13:40,077 かわやでござる 138 00:13:40,077 --> 00:13:43,080 御貴殿は 離れの廊下の方から参られた 139 00:13:43,080 --> 00:13:47,080 当家のかわやは離れにはござらん 140 00:13:50,087 --> 00:13:53,090 そ… それは 141 00:13:53,090 --> 00:13:57,094 何用あって しかもこの騒ぎの中 病人のそばを離れたる所業➡ 142 00:13:57,094 --> 00:14:00,097 よほどの訳があってのことに ござろう! 143 00:14:00,097 --> 00:14:04,101 いや… 間違って参ったまでのこと 144 00:14:04,101 --> 00:14:07,104 それを それほどまでに疑われるなら➡ 145 00:14:07,104 --> 00:14:11,108 御当家の病人診ることは お断りいたす 146 00:14:11,108 --> 00:14:14,111 御免 147 00:14:14,111 --> 00:14:16,111 竜庵! 148 00:14:18,115 --> 00:14:21,118 お止めにならないでください 149 00:14:21,118 --> 00:14:23,120 いや 止めはせぬ 150 00:14:23,120 --> 00:14:25,122 また帰すこともならん 151 00:14:25,122 --> 00:14:27,122 え… 152 00:14:30,127 --> 00:14:32,062 (対馬守) 先ほどは 大事に心を奪われて➡ 153 00:14:32,062 --> 00:14:34,064 もう1つの大事なことを 忘れていた 154 00:14:34,064 --> 00:14:37,067 (侍)待て! (対馬守)当家にとっての大切な秘密 155 00:14:37,067 --> 00:14:41,071 その方を信じて心を許したのが 誤りであったようだ 156 00:14:41,071 --> 00:14:43,071 大之進 斬れ (大之進)はっ 157 00:14:45,075 --> 00:14:48,075 (大之進)やー! やっ! (竜庵)うわ~! 158 00:14:50,080 --> 00:14:54,080 (うめき声) 159 00:14:58,088 --> 00:15:02,092 主水正 屋敷の内外ならびに 出入りの者を厳重に取り締まれ 160 00:15:02,092 --> 00:15:04,092 はっ 161 00:15:11,101 --> 00:15:15,101 一風 おかげで くせ者は退治いたした 162 00:15:17,107 --> 00:15:20,110 宗匠! 163 00:15:20,110 --> 00:15:23,113 宗匠! 一風宗匠 164 00:15:23,113 --> 00:15:25,113 宗匠 宗匠! 165 00:15:49,005 --> 00:15:52,008 (月形)「こけ猿の茶壺に もう一つ 女壺がある」 166 00:15:52,008 --> 00:15:55,008 (月形) 「宇治の茶匠 鷹丸のもとに急げ」 167 00:16:28,044 --> 00:16:32,983 (尺八) 168 00:16:32,983 --> 00:16:36,987 ♬~ 169 00:16:36,987 --> 00:16:42,993 (与吉)くず~い➡ 170 00:16:42,993 --> 00:16:45,996 くず屋 おはらい~ 171 00:16:45,996 --> 00:16:51,001 ♬~ 172 00:16:51,001 --> 00:16:55,001 (与吉)くず~い 173 00:16:57,007 --> 00:16:59,009 (侍)やっぱり 幕府が糸を引いとったんだ 174 00:16:59,009 --> 00:17:02,012 うん 分からんな 何が気に食わんのだろう 175 00:17:02,012 --> 00:17:04,014 結局は怖いのよ 176 00:17:04,014 --> 00:17:08,018 なまじっか 権力の座に就くと 人間は疑い深くなるものだ 177 00:17:08,018 --> 00:17:10,020 うん そのとおりだ 178 00:17:10,020 --> 00:17:13,023 おい 早くしろよ (一同)はっ 179 00:17:13,023 --> 00:17:15,023 宇治までは遠いぞ 180 00:17:24,034 --> 00:17:26,036 (与吉)ああ じれってえ 181 00:17:26,036 --> 00:17:28,036 そうだ 182 00:17:41,985 --> 00:17:43,985 じれってえ 183 00:17:45,989 --> 00:17:48,989 おっ ヘッ 184 00:17:55,999 --> 00:17:58,999 ヘヘッ てこずらせやがって 185 00:18:01,004 --> 00:18:05,008 よいか 日光御造営は 無事に切り抜けられたとしても➡ 186 00:18:05,008 --> 00:18:08,011 柳生には柳生の武門の意地がある 187 00:18:08,011 --> 00:18:13,016 察するに 幕府が手に入れた こけ猿の古文書には➡ 188 00:18:13,016 --> 00:18:16,019 どこかに不備の箇所が あったに違いない 189 00:18:16,019 --> 00:18:18,021 (主水正)御意 190 00:18:18,021 --> 00:18:24,027 されば いま一つのこけ猿を狙って 幕府隠密の暗躍するは必定 191 00:18:24,027 --> 00:18:26,029 覚悟してまいれよ 192 00:18:26,029 --> 00:18:28,031 (一同)はっ 193 00:18:28,031 --> 00:18:47,984 ♬~ 194 00:18:47,984 --> 00:18:53,990 ♬~ 195 00:18:53,990 --> 00:19:00,997 ♬~ 196 00:19:00,997 --> 00:19:21,017 ♬~ 197 00:19:21,017 --> 00:19:39,017 ♬~ 198 00:19:41,971 --> 00:19:44,971 うん 秋も深まってきたな 199 00:19:47,977 --> 00:19:52,982 うん 日光もきれいに 紅葉していることであろう 200 00:19:52,982 --> 00:19:56,986 ≪(伊吹) 御前 よろしゅうございますか 201 00:19:56,986 --> 00:19:58,986 うん 202 00:20:04,994 --> 00:20:07,997 (伊吹) 左膳からの返事が届きました 203 00:20:07,997 --> 00:20:09,999 何と言ってきた (伊吹)それが➡ 204 00:20:09,999 --> 00:20:11,999 飛脚の者に たったひと言 205 00:20:14,003 --> 00:20:16,005 《奉行のお情けはありがたい》 206 00:20:16,005 --> 00:20:20,009 《だが 拙者には 拙者の生き方がある》 207 00:20:20,009 --> 00:20:26,015 《奉行は奉行の務めを 果たせと伝えてくれ》 208 00:20:26,015 --> 00:20:30,954 そうか そうくるだろうとは 思っていたが 209 00:20:30,954 --> 00:20:36,960 江戸へ入ったら 捕縛するしかなくなったな 210 00:20:36,960 --> 00:20:41,960 人それぞれの生き方と 言われたのでは やむをえんのう 211 00:20:43,967 --> 00:20:45,969 伊吹 (伊吹)はっ 212 00:20:45,969 --> 00:20:49,973 品川の番所へ手紙を書こう 213 00:20:49,973 --> 00:20:53,977 左膳の江戸入りは あそこで食い止めた方がよい 214 00:20:53,977 --> 00:20:55,979 はっ 215 00:20:55,979 --> 00:21:00,984 それから 柳生家上屋敷付近で 発見されました医師 竜庵➡ 216 00:21:00,984 --> 00:21:04,988 その死体の左腕に 卍の印の あることが判明いたしました 217 00:21:04,988 --> 00:21:08,992 何 卍だと? (伊吹)はっ 218 00:21:08,992 --> 00:21:12,992 うーん やはり動いていたのか 219 00:21:18,001 --> 00:21:21,004 知っているのか? 220 00:21:21,004 --> 00:21:24,007 極秘のことだが➡ 221 00:21:24,007 --> 00:21:28,011 偶楽老人の子飼いの隠密隊は➡ 222 00:21:28,011 --> 00:21:33,016 誓詞を誓って 卍の刻印を 左の二の腕にしていると➡ 223 00:21:33,016 --> 00:21:35,018 聞いている 224 00:21:35,018 --> 00:21:39,022 おかしな話だ 入れ墨を禁じている幕府が➡ 225 00:21:39,022 --> 00:21:43,026 そうしたやくざ者のまねを しているとは➡ 226 00:21:43,026 --> 00:21:46,029 いよいよもって 世も末に近いのう 227 00:21:46,029 --> 00:21:48,029 ハハハ… 228 00:21:52,035 --> 00:21:58,041 多分 柳生家に放たれた者が 発覚して 殺されたのであろう 229 00:21:58,041 --> 00:22:03,046 町奉行所としては 手の施しようもあるまい 230 00:22:03,046 --> 00:22:07,050 下手につつけば 柳生 対 幕府の泥仕合になる 231 00:22:07,050 --> 00:22:11,054 偶楽も こけ猿の鬼になったのう 232 00:22:11,054 --> 00:22:13,054 うん 233 00:22:17,060 --> 00:22:19,060 (偶楽)ああ… 234 00:22:21,064 --> 00:22:23,066 ハハッ 235 00:22:23,066 --> 00:22:28,071 柳生の手の者は 宇治まで かちで行くのであろう? 236 00:22:28,071 --> 00:22:33,009 はっ 渡しておいてとるか それとも 237 00:22:33,009 --> 00:22:37,013 先回りをして奪い取れ 238 00:22:37,013 --> 00:22:46,022 そちの銭文を奪った者が 丹下左膳の手の者であっては事だ 239 00:22:46,022 --> 00:22:48,024 はっ 240 00:22:48,024 --> 00:22:52,028 「こけ猿の茶壺に もう一つ 女壺がある」 241 00:22:52,028 --> 00:22:55,031 「宇治の茶匠 鷹丸のもとに急げ」 242 00:22:55,031 --> 00:22:58,034 「卍」 ほう でかした 与吉 243 00:22:58,034 --> 00:23:02,038 ヘヘッ 旦那 この卍の印は きっと隠密の目印でっせ 244 00:23:02,038 --> 00:23:04,040 ハハッ 分かった 245 00:23:04,040 --> 00:23:06,040 おうお藤 刀よこせ 246 00:23:08,044 --> 00:23:11,047 お前さん 宇治まで行くつもりなのかい? 247 00:23:11,047 --> 00:23:15,047 当たり前だい 行かずに こけ猿の女壺がつかめるけい 248 00:23:17,053 --> 00:23:20,056 お前さん 私も連れてっておくれよ 249 00:23:20,056 --> 00:23:24,060 お前は とんがり長屋へ帰って 子供のお守りをしろい 250 00:23:24,060 --> 00:23:27,063 やなこったい またそんなこと言いやがって 251 00:23:27,063 --> 00:23:32,001 あ~あ 女は優しくすると すぐこれだから重荷になるんだい 252 00:23:32,001 --> 00:23:34,003 さあ こっちよこせ 253 00:23:34,003 --> 00:23:36,005 ああ… (与吉)ヘヘッ 254 00:23:36,005 --> 00:23:39,008 こいつは女が嫌えなんだ 255 00:23:39,008 --> 00:23:41,010 そうでさあ フッ 256 00:23:41,010 --> 00:23:45,014 与の公 お前さん つけあがってると承知しないよ 257 00:23:45,014 --> 00:23:48,017 チェッ 合わねえな 258 00:23:48,017 --> 00:23:50,019 あっしはね 江戸から かごを飛ばして休みなしだ 259 00:23:50,019 --> 00:23:52,021 せっかくね 箱根へ来たんですからね➡ 260 00:23:52,021 --> 00:23:56,025 お湯ぐらい つからしておくんなさいよ あ~あ 261 00:23:56,025 --> 00:23:58,027 そう悠長なことは していられるかい 262 00:23:58,027 --> 00:24:01,030 お前さん 行くんなら あしたの朝にしておくれよ 263 00:24:01,030 --> 00:24:05,034 箱根八里の夜道じゃ また足を痛めるよ 264 00:24:05,034 --> 00:24:07,036 (与吉)そ… そうですよ➡ 265 00:24:07,036 --> 00:24:10,039 柳生の連中だって今夜は せいぜい戸塚止まりですぜ➡ 266 00:24:10,039 --> 00:24:13,042 それにこっちは 旦那とあっしの2人旅➡ 267 00:24:13,042 --> 00:24:17,046 やつらより早く宇治へ着くのは 分かりきってるじゃござんせんか 268 00:24:17,046 --> 00:24:22,051 うーん そりゃそうだが… 269 00:24:22,051 --> 00:24:24,053 (お藤)さあ そうと決まったら➡ 270 00:24:24,053 --> 00:24:27,056 あたしゃあんたに 頼みたいことがあるんだ 271 00:24:27,056 --> 00:24:30,994 何でい いくら言ったって 連れちゃ行かねえぞ 272 00:24:30,994 --> 00:24:33,997 (お藤)分かってますよ 273 00:24:33,997 --> 00:24:37,000 与の公 お風呂行っといで 274 00:24:37,000 --> 00:24:39,002 ほいきた じゃ御免なすって ヘヘッ 275 00:24:39,002 --> 00:24:42,005 ヘラヘラヘったらヘラヘラヘって ヘヘッ 276 00:24:42,005 --> 00:24:46,009 ハハハ… (障子の開閉音) 277 00:24:46,009 --> 00:24:50,009 お藤 話ってのは何だい 278 00:24:53,016 --> 00:24:57,020 宇治でもどこでも行っていいけど 今度 江戸へ帰ったら➡ 279 00:24:57,020 --> 00:25:00,020 私をちゃんとした女房に しておくれよ 280 00:25:03,026 --> 00:25:07,030 嫌なのかい? い… 嫌じゃなんかねえが➡ 281 00:25:07,030 --> 00:25:10,033 ど… どうして 282 00:25:10,033 --> 00:25:12,035 どうしてって 283 00:25:12,035 --> 00:25:16,039 あんたは 女の気持ちが分からないの? 284 00:25:16,039 --> 00:25:19,042 俺は 天下の風来坊だい 285 00:25:19,042 --> 00:25:22,045 ヘッ それでもいいのか? 286 00:25:22,045 --> 00:25:30,987 安坊や長屋の人たちの手前にも 私は肩身を広くしたいんだよ 287 00:25:30,987 --> 00:25:33,990 ばかだな お前も 288 00:25:33,990 --> 00:25:39,996 俺のような かたわ者の 一体どこがいいんでい 289 00:25:39,996 --> 00:25:41,998 どこもかしこも➡ 290 00:25:41,998 --> 00:25:45,998 良く見えるんだから しかたがないじゃないか 291 00:25:48,004 --> 00:25:52,008 お前 よっぽど目が悪いんだな 292 00:25:52,008 --> 00:25:55,011 ばか えっ? おーっと 293 00:25:55,011 --> 00:25:58,014 よせやい 風が笑ってらい 294 00:25:58,014 --> 00:26:02,018 いいんだよ 風が笑おうと 月が笑おうと➡ 295 00:26:02,018 --> 00:26:05,021 私は 一生あんたのばかな女房で 暮らしゃいいんだ 296 00:26:05,021 --> 00:26:07,023 よせよ よ… よせったら 297 00:26:07,023 --> 00:26:10,026 ああっ あっ お前さん 298 00:26:10,026 --> 00:26:12,028 大丈夫かい? 299 00:26:12,028 --> 00:26:31,981 ♬~ 300 00:26:31,981 --> 00:26:52,001 ♬~ 301 00:26:52,001 --> 00:27:12,021 ♬~ 302 00:27:12,021 --> 00:27:15,021 ♬~