1 00:01:33,077 --> 00:01:43,077 ♬~ 2 00:01:51,095 --> 00:02:11,115 ♬~ 3 00:02:11,115 --> 00:02:31,135 ♬~ 4 00:02:31,135 --> 00:02:51,088 ♬~ 5 00:02:51,088 --> 00:02:54,088 ♬~ 6 00:02:59,096 --> 00:03:01,098 <源三郎と萩乃の前に➡ 7 00:03:01,098 --> 00:03:04,101 高砂を歌った左膳の姿には➡ 8 00:03:04,101 --> 00:03:07,104 この世を生き抜く 男の意地があった> 9 00:03:07,104 --> 00:03:11,108 <そして また 人知れず咲き 人知れず散る➡ 10 00:03:11,108 --> 00:03:13,110 悲しみの花びら お艶の声は➡ 11 00:03:13,110 --> 00:03:16,113 源三郎の前に柳生一派を➡ 12 00:03:16,113 --> 00:03:19,116 左膳の前には泰軒を呼んだ> 13 00:03:19,116 --> 00:03:22,119 <左膳の行くところ波乱あり> 14 00:03:22,119 --> 00:03:24,121 <司馬道場 丹波の前に➡ 15 00:03:24,121 --> 00:03:27,124 今 左膳の濡れ燕は さやを離れたのである> 16 00:03:27,124 --> 00:03:47,077 ♬~ 17 00:03:47,077 --> 00:04:07,097 ♬~ 18 00:04:07,097 --> 00:04:15,105 ♬~ 19 00:04:15,105 --> 00:04:17,107 (門弟)おのれ 20 00:04:17,107 --> 00:04:26,116 ♬~ 21 00:04:26,116 --> 00:04:29,119 (丹波)う…➡ 22 00:04:29,119 --> 00:04:31,119 うっ! 23 00:04:42,065 --> 00:04:46,069 (左膳)ひきょう者 峰 丹波 24 00:04:46,069 --> 00:04:49,069 (丹波)さ… 左膳… 25 00:04:58,081 --> 00:05:01,084 (利助)せ… 先生! (梅路)先生 26 00:05:01,084 --> 00:05:03,086 (利助)くそ… 27 00:05:03,086 --> 00:05:23,106 ♬~ 28 00:05:23,106 --> 00:05:42,059 ♬~ 29 00:05:42,059 --> 00:05:44,061 (萩乃)母上様 30 00:05:44,061 --> 00:05:46,063 (源三郎)そのお姿は? 31 00:05:46,063 --> 00:05:48,065 (お蓮)父 作阿弥を 励ましかたがた➡ 32 00:05:48,065 --> 00:05:51,068 日光へお参りしたいと思いまして 33 00:05:51,068 --> 00:05:53,070 それは 何より 34 00:05:53,070 --> 00:05:57,070 お美代ちゃんでしたね (お美代)はい 35 00:06:00,077 --> 00:06:02,079 この子が どうしても おじいちゃんに会いたいと➡ 36 00:06:02,079 --> 00:06:04,081 申すものですから➡ 37 00:06:04,081 --> 00:06:06,083 江戸を離れる御挨拶に 38 00:06:06,083 --> 00:06:08,085 それはそれは 39 00:06:08,085 --> 00:06:10,087 さあ どうぞ 40 00:06:10,087 --> 00:06:12,089 (お蓮)お美代 41 00:06:12,089 --> 00:06:31,108 ♬~ 42 00:06:31,108 --> 00:06:33,043 そうだ 43 00:06:33,043 --> 00:06:36,046 我らも日光へ参らぬか? 44 00:06:36,046 --> 00:06:38,048 兄上にも会いたいし➡ 45 00:06:38,048 --> 00:06:41,051 左膳の無事も祈念したい 46 00:06:41,051 --> 00:06:44,054 私に異存はございませぬ 47 00:06:44,054 --> 00:06:57,067 ♬~ 48 00:06:57,067 --> 00:07:01,071 (おきん)あら 駄目だ (三太)ああ? 49 00:07:01,071 --> 00:07:03,073 (おきん)ほら 水 はね返すんじゃないよ 50 00:07:03,073 --> 00:07:05,075 (三太)分かってるよ➡ 51 00:07:05,075 --> 00:07:08,078 よいしょと (おきん)何どじやってんだよ➡ 52 00:07:08,078 --> 00:07:10,080 ちょっと貸してごらんよ (三太)いいよ いちいち言うねえ 53 00:07:10,080 --> 00:07:12,082 (伝言屋)あの… 54 00:07:12,082 --> 00:07:15,085 (三太・おきん)えっ? (伝言屋)ちょっとお尋ねしますが 55 00:07:15,085 --> 00:07:17,087 (三太)何だい? (伝言屋)この長屋に➡ 56 00:07:17,087 --> 00:07:21,091 丹下左膳って人のうちが あるはずですが 57 00:07:21,091 --> 00:07:23,093 (三太)先生のうちだとよ 58 00:07:23,093 --> 00:07:25,095 (おきん) 岡っ引きか何かじゃないのかい? 59 00:07:25,095 --> 00:07:27,097 ああ? 60 00:07:27,097 --> 00:07:29,099 あんた 岡っ引きかい? (おきん)待て ばか 余計な…➡ 61 00:07:29,099 --> 00:07:31,101 あ~あ… 62 00:07:31,101 --> 00:07:33,036 ヘッ 怪しい者じゃ ございませんよ 63 00:07:33,036 --> 00:07:36,039 私は 人様の言づけを運んで歩く➡ 64 00:07:36,039 --> 00:07:38,041 言づて屋の まさきって者でござんす 65 00:07:38,041 --> 00:07:40,043 本当かい? 66 00:07:40,043 --> 00:07:44,047 あんまり よくないね人相 (三太)うん… 67 00:07:44,047 --> 00:07:46,049 先生は 今いないよ 68 00:07:46,049 --> 00:07:49,052 いや その先生から 頼まれて来たんですよ 私は 69 00:07:49,052 --> 00:07:51,054 誰もいないから 預かっといてあげるよ 70 00:07:51,054 --> 00:07:54,057 うん …で 丹下先生 今 どこにいるんだね? 71 00:07:54,057 --> 00:07:57,060 言問橋の近くで頼まれたんで➡ 72 00:07:57,060 --> 00:08:01,064 どこといっても分かりませんが 弱ったな… 73 00:08:01,064 --> 00:08:03,066 あ~… (伝言屋)あっ 74 00:08:03,066 --> 00:08:05,068 お藤さんっていう 奥方さんに➡ 75 00:08:05,068 --> 00:08:07,070 直接渡してくれって 言われて来たんですがね 76 00:08:07,070 --> 00:08:09,072 その奥方がお留守なんだよ 77 00:08:09,072 --> 00:08:11,074 あ~ 今ね 人を送って出かけたから➡ 78 00:08:11,074 --> 00:08:13,076 すぐ帰ってくるよ なっ? 帰ってくるよな? 79 00:08:13,076 --> 00:08:15,078 うん あっ 何だったら➡ 80 00:08:15,078 --> 00:08:18,081 入って 上がって待っててもいいよ (三太)うん 81 00:08:18,081 --> 00:08:20,083 よく見っと あんた 怪しかないもんね➡ 82 00:08:20,083 --> 00:08:22,085 じゃあ こっちこっち こっちよね 83 00:08:22,085 --> 00:08:24,087 (三太)まあまあ 遠慮せず ぐっと入んねえ 84 00:08:24,087 --> 00:08:27,090 ハハハ… 85 00:08:27,090 --> 00:08:31,094 おっ おい 先生の奥方が帰ってきたぞ 86 00:08:31,094 --> 00:08:33,094 あっ 帰ってきたよ 87 00:08:39,036 --> 00:08:42,039 (お藤)私には 難しい字なんか 分かりゃしないのに➡ 88 00:08:42,039 --> 00:08:45,039 何だって 手紙なんかよこしたんだろう 89 00:08:48,045 --> 00:08:50,047 あら 仮名で書いてあるよ 90 00:08:50,047 --> 00:08:52,049 (与吉)ヘッ これなら あっしにも読めまさ 91 00:08:52,049 --> 00:08:54,051 (ちょび安)早く読んでよ 92 00:08:54,051 --> 00:08:58,055 「心にかかること多かれど 我が意のままならぬを恨み➡ 93 00:08:58,055 --> 00:09:00,057 この文 したため候」 94 00:09:00,057 --> 00:09:04,061 「いかに 奉行 越前が 拙者に情けかけるとも➡ 95 00:09:04,061 --> 00:09:06,063 もはや これより先は かけがたきこと➡ 96 00:09:06,063 --> 00:09:10,067 誰よりも この左膳が 知るところにて候」 97 00:09:10,067 --> 00:09:12,069 なるほど 旦那らしいや ねえ? 98 00:09:12,069 --> 00:09:14,071 黙っててよ 99 00:09:14,071 --> 00:09:17,074 「なれど こけ猿の壺の埋宝を 発見いたし➡ 100 00:09:17,074 --> 00:09:19,076 天下万民を潤すの時至るまでは➡ 101 00:09:19,076 --> 00:09:23,080 裁きを受けることは できがたく候」 102 00:09:23,080 --> 00:09:25,082 まるで 執念だ 103 00:09:25,082 --> 00:09:27,084 早く読んでよ 104 00:09:27,084 --> 00:09:29,086 おいらのこと ちっとも書いてないじゃないか 105 00:09:29,086 --> 00:09:31,088 書いてますよ 106 00:09:31,088 --> 00:09:34,024 「さて それにしても 心にかかるは➡ 107 00:09:34,024 --> 00:09:37,027 そなたと安坊のことにて候」➡ 108 00:09:37,027 --> 00:09:39,029 ほらね (ちょび安)うん 109 00:09:39,029 --> 00:09:42,032 チェッ あっしはどうなってるんでい 110 00:09:42,032 --> 00:09:47,037 うるさいわね そのうち出てくるわよ 111 00:09:47,037 --> 00:09:49,039 「もし 思い余ることあらば➡ 112 00:09:49,039 --> 00:09:52,042 源三郎にてもよし 泰軒先生にてもよし➡ 113 00:09:52,042 --> 00:09:56,046 ざっくばらんに相談されたく候」➡ 114 00:09:56,046 --> 00:10:00,050 「幸いにして 義きょう心にとめる 与吉もいることなれば」 115 00:10:00,050 --> 00:10:03,053 出てきたよ (与吉)待ってましたって 116 00:10:03,053 --> 00:10:06,056 「拙者は とても心丈夫なるも➡ 117 00:10:06,056 --> 00:10:09,059 与吉は 時折 脱線いたすところあり」 118 00:10:09,059 --> 00:10:11,061 ヘヘッ 119 00:10:11,061 --> 00:10:16,061 「そなたより くれぐれも よろしく頼みおきくだされたく候」 120 00:10:19,069 --> 00:10:23,073 「さて 明日は 東へ行くやら 西へ行くやら➡ 121 00:10:23,073 --> 00:10:26,076 行方分からぬ定めなれども➡ 122 00:10:26,076 --> 00:10:29,079 わがまま者の左膳を 当分好きなように➡ 123 00:10:29,079 --> 00:10:31,081 泳がせおきくだされたく➡ 124 00:10:31,081 --> 00:10:34,081 重ねて お願い申し候」 125 00:10:36,019 --> 00:10:39,022 何だか 気が弱くなったようだね 126 00:10:39,022 --> 00:10:42,025 無理もありませんよ 江戸八百八町➡ 127 00:10:42,025 --> 00:10:46,029 どこにも 枕を高くして 眠れるとこがねえんですからね 128 00:10:46,029 --> 00:10:50,033 うん (ちょび安)かわいそうだね 父上 129 00:10:50,033 --> 00:10:52,035 「なお 別なる包みの品は➡ 130 00:10:52,035 --> 00:10:55,038 萩乃殿より そなたに贈られし物」➡ 131 00:10:55,038 --> 00:10:59,042 「女子のたしなみとして お届け申し候」➡ 132 00:10:59,042 --> 00:11:01,044 「されば 大願成就の暁を➡ 133 00:11:01,044 --> 00:11:06,049 神かけて お待ちくだされたく 取り急ぎ 一筆参らせ候」 134 00:11:06,049 --> 00:11:09,049 「左膳 お藤殿」 135 00:11:11,054 --> 00:11:13,054 あっ 姉御 136 00:11:16,059 --> 00:11:18,061 (においを嗅ぐ音) 137 00:11:18,061 --> 00:11:20,063 これは いい匂いだ 138 00:11:20,063 --> 00:11:22,065 母上 うれしい? 139 00:11:22,065 --> 00:11:24,065 うん 140 00:11:29,072 --> 00:11:31,072 (与吉・ちょび安の笑い声) 141 00:11:37,080 --> 00:11:40,083 (お藤)《分かったよ あんたにしては➡ 142 00:11:40,083 --> 00:11:43,086 よく こんな手紙が書けたものだ》 143 00:11:43,086 --> 00:11:48,091 《待ってる いつまでだって 私は待ってるよ》 144 00:11:48,091 --> 00:11:58,101 ♬~ 145 00:11:58,101 --> 00:12:01,104 ≪(月形)御前 146 00:12:01,104 --> 00:12:05,108 (偶楽) 鷹丸が口を割ったとみえるな 147 00:12:05,108 --> 00:12:08,111 (月形)いえ 監視の者の目を盗んで 逃亡いたしました 148 00:12:08,111 --> 00:12:10,113 何じゃと 逃げた? 149 00:12:10,113 --> 00:12:14,117 まだ 城外には 出ておらんようですし➡ 150 00:12:14,117 --> 00:12:16,119 また 出られるわけも ございませんが 151 00:12:16,119 --> 00:12:20,123 ええい 理屈はどうでもよい ひっ捕らえたら 拷問にかけろ 152 00:12:20,123 --> 00:12:23,126 はっ 153 00:12:23,126 --> 00:12:27,130 実は その命令を頂きに 参ったのでございます 154 00:12:27,130 --> 00:12:30,133 とても あの男➡ 155 00:12:30,133 --> 00:12:34,070 尋常の手段では こけ猿の在りかを 白状いたしません 156 00:12:34,070 --> 00:12:37,073 ということは わしがにらんだとおり➡ 157 00:12:37,073 --> 00:12:43,073 こけ猿の女壺は どこかに隠してあるということじゃ 158 00:12:48,084 --> 00:12:50,086 (家臣)いたか? (家臣)いや 159 00:12:50,086 --> 00:12:54,090 (家臣)うん? (月形)いたか? 160 00:12:54,090 --> 00:12:56,092 見当たりません (月形)捜せ 161 00:12:56,092 --> 00:12:58,092 (家臣たち)はっ 162 00:13:06,102 --> 00:13:09,102 (家臣たち)いたぞ こっちだ 鷹丸がいたぞ いたぞ 163 00:13:12,108 --> 00:13:14,110 鷹丸… 164 00:13:14,110 --> 00:13:16,112 確かに 鷹丸と言った 165 00:13:16,112 --> 00:13:20,112 やっぱりやつは 幕府の隠密に捕まったんだな 166 00:13:25,088 --> 00:13:27,088 (おこん)いってきます 167 00:13:29,025 --> 00:13:32,028 (お藤)観音様は混んでるからね 気を付けて行ってくるんだよ 168 00:13:32,028 --> 00:13:34,028 (おこん)じゃあ (ちょび安)うん いってきます 169 00:13:37,033 --> 00:13:39,035 (歌声) 170 00:13:39,035 --> 00:13:41,037 あら おきんちゃん どこへ行くの? 171 00:13:41,037 --> 00:13:45,041 どこへって 奥さんとこ 小唄習いに来たんですよ 172 00:13:45,041 --> 00:13:47,043 あらあら そんな暇あるの? 173 00:13:47,043 --> 00:13:51,047 いやね うちの宿六のやつがね 小唄ぐらい身に付けろって 174 00:13:51,047 --> 00:13:55,047 アハハハ! 女房の休日 お邪魔しますよ 175 00:13:58,054 --> 00:14:02,058 え~ くず~いと 176 00:14:02,058 --> 00:14:04,060 ≪(三味線) 177 00:14:04,060 --> 00:14:09,065 ≪(おきんの歌声) 178 00:14:09,065 --> 00:14:11,067 母ちゃん うめえこといってんな➡ 179 00:14:11,067 --> 00:14:13,069 え~ くず~い 180 00:14:13,069 --> 00:14:15,071 おう 三ちゃん いやに今日は遅えじゃねえか 181 00:14:15,071 --> 00:14:17,073 えっ? ヘヘヘ… 182 00:14:17,073 --> 00:14:21,077 ゆうべは 結婚7年目の 記念の夜だったんだ 183 00:14:21,077 --> 00:14:23,079 エヘヘ うめえこといっちゃった 184 00:14:23,079 --> 00:14:26,082 (三太・与吉の笑い声) 185 00:14:26,082 --> 00:14:28,084 ≪(おきんの歌声) 186 00:14:28,084 --> 00:14:31,020 うん? 187 00:14:31,020 --> 00:14:33,022 《何だこりゃ》 188 00:14:33,022 --> 00:14:40,022 ≪(三味線) 189 00:14:43,032 --> 00:14:47,032 (与吉)「与吉へ お藤にないしょで 河原の小屋へ来い 左膳」 190 00:14:54,043 --> 00:14:58,043 遅いな あの野郎 また寝坊してやがるんだ 191 00:15:01,050 --> 00:15:04,053 (家臣)ふん! 192 00:15:04,053 --> 00:15:06,055 (家臣)くそ (家臣)しぶといやつ 193 00:15:06,055 --> 00:15:08,057 (家臣)白状しろ 194 00:15:08,057 --> 00:15:21,070 ♬~ 195 00:15:21,070 --> 00:15:24,070 ええい しぶといやつめ 196 00:15:31,014 --> 00:15:33,014 (家臣)こやつめ 197 00:15:40,023 --> 00:15:42,025 言え! (鷹丸のうめき声) 198 00:15:42,025 --> 00:15:47,030 (たたく音) 199 00:15:47,030 --> 00:16:01,044 ♬~ 200 00:16:01,044 --> 00:16:03,046 言え 201 00:16:03,046 --> 00:16:06,046 それとも その強情な口を 焼いてやろうか 202 00:16:09,052 --> 00:16:11,054 (鷹丸)あ… 203 00:16:11,054 --> 00:16:14,057 (鷹丸)ああ… 204 00:16:14,057 --> 00:16:17,060 言え 205 00:16:17,060 --> 00:16:21,064 言わねば 国元の妻や子にも 累が及ぶぞ 206 00:16:21,064 --> 00:16:23,066 言え! 207 00:16:23,066 --> 00:16:25,066 あ… ああ… 208 00:16:28,071 --> 00:16:30,006 鷹丸! 209 00:16:30,006 --> 00:16:32,008 こけ猿の女壺は どこだ 210 00:16:32,008 --> 00:16:34,008 どこに隠した! 211 00:16:36,012 --> 00:16:41,017 に… 日光 さえ… 三枝村の➡ 212 00:16:41,017 --> 00:16:44,020 常念寺 213 00:16:44,020 --> 00:16:47,020 日光 三枝村の常念寺か 214 00:16:49,025 --> 00:16:51,027 間違いないな 215 00:16:51,027 --> 00:16:53,027 あ… ああ 216 00:16:55,031 --> 00:16:57,033 いや~ でかした 217 00:16:57,033 --> 00:17:01,037 やはり 体に聞くのが 一番よいようじゃな 218 00:17:01,037 --> 00:17:03,039 (月形)はっ 219 00:17:03,039 --> 00:17:08,044 さて あとは 柳生に知れぬように 壺を手に入れるばかりだが➡ 220 00:17:08,044 --> 00:17:13,049 鷹丸を どうしたらよいと思う? 221 00:17:13,049 --> 00:17:16,052 念のため 常念寺まで 同行させようと考えております 222 00:17:16,052 --> 00:17:18,054 (偶楽)うん 223 00:17:18,054 --> 00:17:20,056 なかなかのしたたか者ゆえ➡ 224 00:17:20,056 --> 00:17:22,058 手に取ってみねば分かりません 225 00:17:22,058 --> 00:17:24,060 (偶楽)うん 226 00:17:24,060 --> 00:17:27,063 疑うということは よいものじゃ 227 00:17:27,063 --> 00:17:29,999 この偶楽も柳生を疑わねば➡ 228 00:17:29,999 --> 00:17:36,005 こけ猿の埋宝を御公儀のために 捜そうとは思わなんだ 229 00:17:36,005 --> 00:17:41,010 恐らく 鷹丸も壺の秘密を知って➡ 230 00:17:41,010 --> 00:17:44,013 欲に駆られたのであろうが➡ 231 00:17:44,013 --> 00:17:49,018 身にふさわしからぬ 大欲はかえって災いとなる 232 00:17:49,018 --> 00:17:51,020 ハハハ… 233 00:17:51,020 --> 00:18:09,038 ♬~ 234 00:18:09,038 --> 00:18:12,041 月形 (月形)はっ 235 00:18:12,041 --> 00:18:17,046 鷹丸を三枝村まで かごに乗せて行くとしても➡ 236 00:18:17,046 --> 00:18:21,050 あと両日は 体の回復を待たねばなるまい 237 00:18:21,050 --> 00:18:23,052 そのつもりでございます 238 00:18:23,052 --> 00:18:25,054 うん 239 00:18:25,054 --> 00:18:28,057 念には念を入れぬとのう 240 00:18:28,057 --> 00:18:30,994 今までの苦労が水の泡になる 241 00:18:30,994 --> 00:18:32,996 はっ 242 00:18:32,996 --> 00:18:34,998 鷹丸が宇治を離れて➡ 243 00:18:34,998 --> 00:18:38,001 江戸へ向こうたのを 知っているのは➡ 244 00:18:38,001 --> 00:18:41,004 柳生の一統と左膳であったな 245 00:18:41,004 --> 00:18:47,010 柳生の一統は 高 大之進をはじめ総勢10名 246 00:18:47,010 --> 00:18:51,014 江戸へ入るまでに ことごとく 斬り死にをいたしております 247 00:18:51,014 --> 00:18:54,017 一人も逃れてはおらぬのだな 248 00:18:54,017 --> 00:18:57,020 この目で確かめてございます 249 00:18:57,020 --> 00:19:02,025 とすれば柳生家では いまもって宇治に派遣せし者の➡ 250 00:19:02,025 --> 00:19:05,028 消息を待っていることになるが… 251 00:19:05,028 --> 00:19:09,032 御意 日光の方は いざ知らず➡ 252 00:19:09,032 --> 00:19:12,035 麻布の上屋敷に 留守をいたしております➡ 253 00:19:12,035 --> 00:19:16,039 安積玄心斉が 一行の消息を 気にいたしておりましょう 254 00:19:16,039 --> 00:19:18,041 (偶楽)うん… 255 00:19:18,041 --> 00:19:20,043 それは 放っておいても 邪魔にはなるまい 256 00:19:20,043 --> 00:19:24,047 邪魔者は ただ一人しかおりません 257 00:19:24,047 --> 00:19:26,049 うん 258 00:19:26,049 --> 00:19:28,051 丹下左膳であろう 259 00:19:28,051 --> 00:19:29,986 はっ 260 00:19:29,986 --> 00:19:32,989 畏れながら 左膳がいまだに➡ 261 00:19:32,989 --> 00:19:34,991 江戸のどっかに 潜伏いたしておりますことは➡ 262 00:19:34,991 --> 00:19:37,991 町奉行所の責任かと 263 00:19:39,996 --> 00:19:42,999 越前か 264 00:19:42,999 --> 00:19:46,002 (大岡)何? 偶楽老人よりお召しが? 265 00:19:46,002 --> 00:19:50,006 (伊吹)はっ 火急の御用とか 266 00:19:50,006 --> 00:19:53,006 よし すぐに出かけよう 267 00:19:58,014 --> 00:20:00,016 泰軒へ 連絡を取っておいてくれ 268 00:20:00,016 --> 00:20:02,018 はっ 269 00:20:02,018 --> 00:20:05,021 あの… どちらにおられましょうか 270 00:20:05,021 --> 00:20:09,025 とんがり長屋か さもなくば 例の河原の小屋であろう 271 00:20:09,025 --> 00:20:12,028 (与吉の泣き声) 与吉 272 00:20:12,028 --> 00:20:15,031 いいかげんに泣くのはよしてくれ 273 00:20:15,031 --> 00:20:20,036 だって 旦那 宇治から品川まで 鷹丸のやつを追っかけて➡ 274 00:20:20,036 --> 00:20:23,039 それから 旦那は捕り方に囲まれる 275 00:20:23,039 --> 00:20:25,041 苦労して やっとの思いで 会えたと思うと➡ 276 00:20:25,041 --> 00:20:27,043 あの落とし穴だ 277 00:20:27,043 --> 00:20:29,979 てっきり 死んじまったんじゃねえかと➡ 278 00:20:29,979 --> 00:20:31,981 安坊は わんわん泣いちまうし➡ 279 00:20:31,981 --> 00:20:35,985 お藤姉御とあっしは どんなに 捜し回ったことかしれませんぜ 280 00:20:35,985 --> 00:20:38,988 だから お前たちを 安心させようと思って➡ 281 00:20:38,988 --> 00:20:41,991 ちゃんと手紙を届けただろう 282 00:20:41,991 --> 00:20:43,993 ふん あんなこと言って➡ 283 00:20:43,993 --> 00:20:46,996 ここにいんなら いなさると ひと言教えてくれりゃ➡ 284 00:20:46,996 --> 00:20:48,998 姉御も どんなに喜んだことか 285 00:20:48,998 --> 00:20:52,001 俺だって 知らせてやりてえよ 286 00:20:52,001 --> 00:20:55,004 もぐらもちじゃあるめえし➡ 287 00:20:55,004 --> 00:20:58,007 昼は うっかり出歩くこともできねえ 288 00:20:58,007 --> 00:21:01,010 といって 夜は夜で➡ 289 00:21:01,010 --> 00:21:04,010 目明しの野郎が うろうろしてやがるしよ 290 00:21:06,015 --> 00:21:09,018 こんな困ったことはねえぜ 291 00:21:09,018 --> 00:21:13,022 それもこれも あのこけ猿のためだと思うと… 292 00:21:13,022 --> 00:21:16,025 それは 旦那の気持ちは 分かりますがね➡ 293 00:21:16,025 --> 00:21:20,025 あっしたちは 心配で心配で 寿命が縮まりまさ 294 00:21:22,031 --> 00:21:24,031 すまねえ 295 00:21:26,035 --> 00:21:29,038 といったって 今更 こけ猿を諦めるような➡ 296 00:21:29,038 --> 00:21:31,040 旦那じゃなし 297 00:21:31,040 --> 00:21:34,043 ああ こうなったのも あの峰の野郎から➡ 298 00:21:34,043 --> 00:21:36,045 壺を奪ってこいと 言われたのがもとで 299 00:21:36,045 --> 00:21:39,048 大きな口は たたけませんがね➡ 300 00:21:39,048 --> 00:21:42,051 こう 役人の目が光ってたんじゃ… 301 00:21:42,051 --> 00:21:45,054 もう 旦那 あれですぜ こけ猿どこの騒ぎじゃござんせんぜ 302 00:21:45,054 --> 00:21:47,056 ええい よくしゃべりやがるな 303 00:21:47,056 --> 00:21:50,059 ええ しゃべりますとも 304 00:21:50,059 --> 00:21:53,062 この口は ずっと 塞ぎっぱなしだったんすからね 305 00:21:53,062 --> 00:21:55,064 じゃあ もっとしゃべれい 306 00:21:55,064 --> 00:21:58,067 俺も 久しく だんまりを続けてきて➡ 307 00:21:58,067 --> 00:22:00,069 人間 ものをしゃべらねえことが➡ 308 00:22:00,069 --> 00:22:02,071 どんなにつらいか分かってるぜ 309 00:22:02,071 --> 00:22:04,073 ねえ 旦那 310 00:22:04,073 --> 00:22:08,077 いっそのこと その着物を 別なのに変えちまったらどうです 311 00:22:08,077 --> 00:22:10,079 何だと? 312 00:22:10,079 --> 00:22:13,082 いや 目立っちゃいけねえと 思って言ってんですよ 313 00:22:13,082 --> 00:22:17,086 そうでなくても 旦那は… ね? 314 00:22:17,086 --> 00:22:20,089 チッ 怒ってもらっちゃ困りますが➡ 315 00:22:20,089 --> 00:22:24,093 片目片腕で すぐ人目につくじゃござんせんか 316 00:22:24,093 --> 00:22:26,095 うん 317 00:22:26,095 --> 00:22:28,097 それもそうだな 318 00:22:28,097 --> 00:22:31,033 それに その着物はいけませんや 319 00:22:31,033 --> 00:22:34,036 どこにいたって 人目につくんですからね 320 00:22:34,036 --> 00:22:38,040 いっそのこと 黒とか紺とか 321 00:22:38,040 --> 00:22:40,042 ばか野郎 322 00:22:40,042 --> 00:22:42,044 この着物は俺の看板だい 323 00:22:42,044 --> 00:22:47,049 余計なこと言いやがると 勘当にするぞ 324 00:22:47,049 --> 00:22:51,053 また 脅かして はいはい 悪うござんしたよ 325 00:22:51,053 --> 00:22:53,055 また 子供なんだからな 326 00:22:53,055 --> 00:22:58,060 何? いえ 何でもございませんよ 327 00:22:58,060 --> 00:23:01,063 それより 旦那 これからどうするつもりなんで? 328 00:23:01,063 --> 00:23:05,067 宇治の鷹丸の居所が 分かったんだい 329 00:23:05,067 --> 00:23:07,067 えっ? 330 00:23:11,073 --> 00:23:13,075 やあ 相分かり申した 331 00:23:13,075 --> 00:23:17,079 つまり ふていの浪人者 丹下左膳を➡ 332 00:23:17,079 --> 00:23:19,081 なぜ 捕縛できぬか 333 00:23:19,081 --> 00:23:22,084 越前を お叱りなのでございましょう 334 00:23:22,084 --> 00:23:24,086 フフフ… 335 00:23:24,086 --> 00:23:27,089 お分かりならば 奉行としての務めを➡ 336 00:23:27,089 --> 00:23:30,026 つつがなく 果たしていただきたい 337 00:23:30,026 --> 00:23:32,028 お言葉を返すようですが➡ 338 00:23:32,028 --> 00:23:35,031 左膳が これまでに あやめたる者たちは➡ 339 00:23:35,031 --> 00:23:39,035 いずれも 司馬道場 または 柳生の御家臣ばかり 340 00:23:39,035 --> 00:23:41,037 このいずれよりも➡ 341 00:23:41,037 --> 00:23:44,040 奉行所へ 正式の被害届はございません 342 00:23:44,040 --> 00:23:49,045 あろうとなかろうと 越前殿には今日まで➡ 343 00:23:49,045 --> 00:23:52,048 市中取締りの役柄をもって➡ 344 00:23:52,048 --> 00:23:55,051 丹下左膳を 召し捕ろうとしたことが➡ 345 00:23:55,051 --> 00:23:57,053 再三 ござったのう 346 00:23:57,053 --> 00:24:01,057 さよう 一度は偶楽殿の発案にて➡ 347 00:24:01,057 --> 00:24:05,061 例の日光の費用を お上から お出しになられた➡ 348 00:24:05,061 --> 00:24:08,064 柳生の上屋敷を守護せんため 349 00:24:08,064 --> 00:24:12,068 一度は 品川宿にてでござるが➡ 350 00:24:12,068 --> 00:24:15,071 そのいずれも 失敗に終わっております 351 00:24:15,071 --> 00:24:18,074 まさか 鬼神でもあるまいに 352 00:24:18,074 --> 00:24:21,077 やる気がござるのかのう 353 00:24:21,077 --> 00:24:23,079 これは異なことを 354 00:24:23,079 --> 00:24:28,084 かの左膳に太刀打ちできる者は そうざらにあるわけもなく 355 00:24:28,084 --> 00:24:31,020 ましてや 江戸庶民の中には➡ 356 00:24:31,020 --> 00:24:35,024 好んで 彼をかばう者もあり 357 00:24:35,024 --> 00:24:39,028 かてて加えて 今月は 北町奉行所の月番ゆえ➡ 358 00:24:39,028 --> 00:24:43,032 南町奉行としての私めが➡ 359 00:24:43,032 --> 00:24:45,034 手を伸ばしうる範囲は 限られております 360 00:24:45,034 --> 00:24:50,039 よかろう 丹下左膳召し捕りの件に限って➡ 361 00:24:50,039 --> 00:24:55,044 月番に関わりなく 南北共同して➡ 362 00:24:55,044 --> 00:24:59,048 越前殿に その采配を振ってもらうよう➡ 363 00:24:59,048 --> 00:25:01,050 上様に言上いたそう 364 00:25:01,050 --> 00:25:04,050 それは… 365 00:25:10,059 --> 00:25:13,062 じゃあ 旦那 あとで酒を届けやすが➡ 366 00:25:13,062 --> 00:25:15,064 姉御 よこして ようござんすね? 367 00:25:15,064 --> 00:25:17,066 あんまり 人にちょろちょろされると 役人の目につく 368 00:25:17,066 --> 00:25:21,070 それより お前 鷹丸のことは頼んだぜ 369 00:25:21,070 --> 00:25:23,072 へい それはもう 任しておくんねえ 370 00:25:23,072 --> 00:25:25,072 ≪(呼び子) (与吉・左膳)うん? 371 00:25:33,015 --> 00:25:36,015 どこでい 役人の姿は 見えねえじゃねえか 372 00:25:38,020 --> 00:25:40,020 (与吉)そうですね 373 00:25:48,030 --> 00:25:52,034 耳のせいですかね いや 確かに聞こえたぞ 374 00:25:52,034 --> 00:25:58,040 ≪(呼び子) 375 00:25:58,040 --> 00:26:01,040 旦那 どうやら この近くらしいですぜ 376 00:26:04,046 --> 00:26:08,050 与吉 先逃げろ へい 377 00:26:08,050 --> 00:26:11,053 俺への連絡は ちょび安をよこしてくれ 378 00:26:11,053 --> 00:26:14,056 ここか でなけりゃ 例の絵馬堂にいる 379 00:26:14,056 --> 00:26:17,059 じゃあ お気を付けなすって うん 380 00:26:17,059 --> 00:26:36,011 ♬~ 381 00:26:36,011 --> 00:26:39,014 ♬~ 382 00:26:39,014 --> 00:26:44,019 (捕り方たち)御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 383 00:26:44,019 --> 00:27:04,039 ♬~ 384 00:27:04,039 --> 00:27:19,039 ♬~