1 00:01:57,129 --> 00:01:57,997 2 00:01:57,997 --> 00:02:03,002 ・~ 3 00:02:03,002 --> 00:02:06,005 (ナレーター) <どこかで誰かが泣いている> 4 00:02:06,005 --> 00:02:12,011 <誰が助けてくれようか この世は人情 紙風船> 5 00:02:12,011 --> 00:02:18,017 <耳を澄ませた奴は誰 泣き声 目指して走る影> 6 00:02:18,017 --> 00:02:22,021 <この世は闇の助け人> 7 00:02:22,021 --> 00:02:27,021 ・~ 8 00:02:34,033 --> 00:02:37,036 (平内)だらしがねえなぁ 文さん 9 00:02:37,036 --> 00:02:41,040 あんた そんなことじゃね 駕籠かき人足だってなれねえよ 10 00:02:41,040 --> 00:02:45,044 (半次郎)この 馬鹿野郎! (文十郎)待ってくれ 待ってくれよ 11 00:02:45,044 --> 00:02:49,048 こいつはな わざわざ蝦夷地から 仕入れてきた油なんだ 12 00:02:49,048 --> 00:02:53,052 てめえらには 逆立ちしたって 手に入らねえ灯油だよ! 13 00:02:53,052 --> 00:02:56,989 そいつに火でも つけてみろ ただじゃ済まねえんだぞ! 14 00:02:56,989 --> 00:03:00,993 さっさと運ばねえか! うすのろ! (平内)ちきしょう… 15 00:03:00,993 --> 00:03:04,997 今 江戸中に油がなくて みんな 明かりを消して寝てるってえのに 16 00:03:04,997 --> 00:03:09,001 これだけの灯油 一体 どこへ消えちまうんだ? 17 00:03:09,001 --> 00:03:11,003 おおかた てめえたちだけで 儲けようってんだろう 18 00:03:11,003 --> 00:03:14,003 がりがり亡者め! そういうことよ! さあ 行くぜ! 19 00:03:16,008 --> 00:03:19,011 よっ… 20 00:03:19,011 --> 00:03:23,015 油ばかりじゃねえやな 何から何まで 品不足でよ 21 00:03:23,015 --> 00:03:29,021 米は上がる 油は上がる おまけに紙までなくなりやがって 22 00:03:29,021 --> 00:03:32,024 平さん うっかりしてると 鼻も うんこも ふけなくなるよ 23 00:03:32,024 --> 00:03:35,027 ああ まったくだ 酒も上がるし 風呂代だって上がる 24 00:03:35,027 --> 00:03:38,030 上がらねえのは 俺たちの助け料ぐらいなもんだよ 25 00:03:38,030 --> 00:03:41,033 こうなったら 本気で打ち壊しでも やらなくちゃ生きちゃいかれねえ 26 00:03:41,033 --> 00:03:44,036 なに もたもたしてんだ・ うすのろ! 早くしろ! 27 00:03:44,036 --> 00:03:48,040 (和泉屋)小堀さま (小堀)ご家老さま… 28 00:03:48,040 --> 00:03:52,040 (飯島)順調にいったようだの (和泉屋)おかげさまで… 29 00:03:54,046 --> 00:03:58,984 (清兵衛) ほう… ご主人に隠し女が? 30 00:03:58,984 --> 00:04:02,988 (おみね) 主人は 私より 1つ年下の42 31 00:04:02,988 --> 00:04:05,991 信州 高遠藩 江戸詰めにて・ 32 00:04:05,991 --> 00:04:09,995 150石を ちょうだいしております 33 00:04:09,995 --> 00:04:13,999 (おみね)その主人に 最近 日本橋浜町に住む・ 34 00:04:13,999 --> 00:04:22,007 常盤津の師匠 みすずという 隠し女のいることが分かりました 35 00:04:22,007 --> 00:04:27,012 主人 小堀三郎太は 御蔵役 組頭補佐という・ 36 00:04:27,012 --> 00:04:33,018 藩の特産物を売りさばき 必要な物を買い入れるお役目ゆえ 37 00:04:33,018 --> 00:04:36,021 商人との つきあいもございます 38 00:04:36,021 --> 00:04:43,028 それゆえ 遊里の女子や芸者などと 交わることもございましょう 39 00:04:43,028 --> 00:04:47,032 それを とやかく 申しているのではございませぬ 40 00:04:47,032 --> 00:04:52,037 決まった女子でなければ 私の目の届かないところであれば 41 00:04:52,037 --> 00:04:56,041 それも やむをえないと 思うておりました 42 00:04:56,041 --> 00:05:00,980 ところが 1年ほど前から その女を… 43 00:05:00,980 --> 00:05:06,986 そして 今では… 年甲斐もなく その女子のもとへ 44 00:05:06,986 --> 00:05:11,991 3日に一度は 泊まって戻る始末にございます 45 00:05:11,991 --> 00:05:13,993 ただ 申し上げておきますが・ 46 00:05:13,993 --> 00:05:18,998 私は 嫉妬から 申しているのではありませぬ 47 00:05:18,998 --> 00:05:24,003 主人が 武士としての道を 踏み外さぬよう・ 48 00:05:24,003 --> 00:05:28,007 せめて 小堀家の家門と名誉 誇りを・ 49 00:05:28,007 --> 00:05:32,011 傷つけてもらいたくないために 申しているのでございます 50 00:05:32,011 --> 00:05:35,014 お願いでございます 51 00:05:35,014 --> 00:05:40,019 主人が これ以上 深みにはまらぬよう・ 52 00:05:40,019 --> 00:05:43,022 目を覚まさせてくださいませ 53 00:05:43,022 --> 00:05:56,022 ・~ 54 00:06:00,973 --> 00:06:05,978 どういたしますね? おふた方 随分と 難しい仕事ですがね 55 00:06:05,978 --> 00:06:08,981 第一 小堀っていう亭主が 商人と つるんで金をもらい・ 56 00:06:08,981 --> 00:06:11,984 女まで あてがわれ… 世の中には 57 00:06:11,984 --> 00:06:14,987 うめえこと やってる奴が いるもんだなぁ しかし… 58 00:06:14,987 --> 00:06:17,990 どうして? なんで それが うまいことなんだ? 59 00:06:17,990 --> 00:06:20,993 けしからん野郎じゃねえか その男 いや 文さん あんたね・ 60 00:06:20,993 --> 00:06:22,995 女房もらったこともないし 仕官したこともないから・ 61 00:06:22,995 --> 00:06:26,999 分からねえだろうけどね この… 役人になってだな・ 62 00:06:26,999 --> 00:06:30,002 賂をもらわねえような奴は ちょろの かすなんだよ 63 00:06:30,002 --> 00:06:34,006 まあ 役人になってだな 役人から賂を引いたらだ・ 64 00:06:34,006 --> 00:06:38,010 日本広しといえども 役人なんて1人もいなくなるんだ 65 00:06:38,010 --> 00:06:42,014 第一 あんな女房だったら 女の1人や2人は作りたくなるね 66 00:06:42,014 --> 00:06:45,017 うん 俺は どうも 亭主の 気持ちが分かるような気がするな 67 00:06:45,017 --> 00:06:48,020 しかしだな 平さん… まあいいから 聞きなさいって 68 00:06:48,020 --> 00:06:51,023 このね… 賂と女っちゅうのは・ 69 00:06:51,023 --> 00:06:54,026 黙って できたら こんないいことはねえんだ 70 00:06:54,026 --> 00:06:57,963 まあ 世の中広しといえどもだ もっと あこぎなことをやって・ 71 00:06:57,963 --> 00:06:59,965 ぬくぬく太ってる奴が 大勢いるんだ 72 00:06:59,965 --> 00:07:01,967 これが本当の悪党なんだよ 73 00:07:01,967 --> 00:07:04,970 小役人の賂なんてえのは ほっときゃいいんだよ 74 00:07:04,970 --> 00:07:06,972 いや そりゃ そうかもしれんが・ 75 00:07:06,972 --> 00:07:10,976 もう ばれそうだって言うんですぜ もし ばれたら小役人のことだ・ 76 00:07:10,976 --> 00:07:13,979 上役や 家老たちから 全部 罪をおっかぶせられ・ 77 00:07:13,979 --> 00:07:17,983 本当に打ち首になるかもしれねえ (平内)しかしなぁ… 78 00:07:17,983 --> 00:07:21,987 第一 あの女房の言ってることが 本当なのか 嘘なのかも… 79 00:07:21,987 --> 00:07:24,990 だから それを 調べてもらいてえんだよ 80 00:07:24,990 --> 00:07:26,992 まあ 年も明けたばかりだし・ 81 00:07:26,992 --> 00:07:30,996 お2人とも いろいろと お入り用だろうと思ってね 82 00:07:30,996 --> 00:07:32,998 俺はやるよ お金 欲しいもん 83 00:07:32,998 --> 00:07:36,001 俺だって のどから手が出るほど 欲しいけどさ よし 決まった! 84 00:07:36,001 --> 00:07:38,003 しかし なんだな これ 85 00:07:38,003 --> 00:07:41,006 どっちが女のほうを探るかが 問題だな そう! 86 00:07:41,006 --> 00:07:44,009 もめるなぁ… そうよ! 87 00:07:44,009 --> 00:07:47,012 よし こうしよう これなら恨みっこなしだ 88 00:07:47,012 --> 00:07:54,019 いいかい 平さんがな 表を当てたら女のほうを探る 89 00:07:54,019 --> 00:07:57,956 裏だったら 小堀とか商人とか 男のほうを探る 90 00:07:57,956 --> 00:08:01,960 よし! 勝負だ! いいね? いくよ! よっ! 91 00:08:01,960 --> 00:08:03,962 はい どっち? 表! 女だよ! 92 00:08:03,962 --> 00:08:06,965 表ね よし… 93 00:08:06,965 --> 00:08:09,968 裏! 男だよ 94 00:08:09,968 --> 00:08:14,968 残念でした! ハハハハ… ついてねえな まったく… 95 00:08:16,975 --> 00:08:21,980 あれ・ こりゃ裏ばかりじゃねえか いんちきだよ! 96 00:08:21,980 --> 00:08:25,980 文さん! ちょっと待てよ 文さん! 97 00:08:27,986 --> 00:08:31,990 ・♪(歌声) 98 00:08:31,990 --> 00:08:33,990 ああ ここだな 99 00:08:35,994 --> 00:08:37,996 御免! 100 00:08:37,996 --> 00:08:44,002 ・♪ 101 00:08:44,002 --> 00:08:46,004 御免なさい! 102 00:08:46,004 --> 00:08:51,009 ・(みすず)ただいま ちょっと お待ちになってくださいな! 103 00:08:51,009 --> 00:08:56,014 (おりつ)どちらさまで? 何か? 104 00:08:56,014 --> 00:08:59,952 いや その 師匠に折り入って お願いが… 105 00:08:59,952 --> 00:09:02,955 …というのは ほかでもないんだがな 実は 俺も 106 00:09:02,955 --> 00:09:05,958 いや あの… 拙者もな 常盤津の ひとつも習いたいと思って 107 00:09:05,958 --> 00:09:07,960 …で こうやって来たようなわけなんだ 108 00:09:07,960 --> 00:09:10,963 そりゃ おあいにくさまで… 109 00:09:10,963 --> 00:09:13,966 うちは男の弟子は取らないことに なっておりますので… 110 00:09:13,966 --> 00:09:15,968 そこのところを なんとか… 111 00:09:15,968 --> 00:09:18,971 月々の稽古代が いくらかって ことも近所で聞いてな・ 112 00:09:18,971 --> 00:09:20,971 用意してまいったんだ 113 00:09:22,975 --> 00:09:28,975 ほんの些少ではあるが お納め願いたい どうぞ 114 00:09:32,985 --> 00:09:37,990 あの… これでは足らんのか? (せきばらい) 115 00:09:37,990 --> 00:09:42,995 そうか… いいんだ いいんだ 2両は用意してきたんだ 116 00:09:42,995 --> 00:09:46,999 はい どうぞ さようでございますか 117 00:09:46,999 --> 00:09:49,999 では ちょいとお待ちになって 118 00:09:55,007 --> 00:09:59,007 はぁ… もったいねえなぁ… 119 00:10:00,946 --> 00:10:06,952 どうも… では これは お納めさせていただきまして… 120 00:10:06,952 --> 00:10:09,955 どうぞ 狭い所ではございますが どうぞ 121 00:10:09,955 --> 00:10:11,955 そうかい 御免 122 00:10:13,959 --> 00:10:17,959 さあ こちらでございます ああ どうも 123 00:10:21,967 --> 00:10:26,972 (みすず)まあ どうぞ 堅苦しいごあいさつは抜きにして 124 00:10:26,972 --> 00:10:32,978 早速 お稽古を始めましょう さあ どうぞ お座りになって 125 00:10:32,978 --> 00:10:34,978 お初ちゃん (お初)はい 126 00:10:36,982 --> 00:10:39,982 どうも 127 00:10:41,987 --> 00:10:44,990 (みすず)では… 128 00:10:44,990 --> 00:10:50,996 ♪ 嵯峨や 129 00:10:50,996 --> 00:10:55,000 (みすず)いいですね? 俺? あれ… 130 00:10:55,000 --> 00:10:57,936 (みすず)はい やあ やあ 131 00:10:57,936 --> 00:10:59,938 ♪(三味線の音) 132 00:10:59,938 --> 00:11:04,943 ♪ 嵯峨や 133 00:11:04,943 --> 00:11:07,946 ♪ さ~がぁやぁ (笑い声) 134 00:11:07,946 --> 00:11:14,953 ・~ 135 00:11:14,953 --> 00:11:17,956 おい おやじ! 1杯くれよ (亭主)へい! 136 00:11:17,956 --> 00:11:19,958 冗談じゃねえや この寒いのに・ 137 00:11:19,958 --> 00:11:21,960 男なんか 張ってられるかってんだ! 138 00:11:21,960 --> 00:11:25,964 (平内)おう! おう お吉さん (お吉)なんだ 平内さん! 139 00:11:25,964 --> 00:11:27,966 いや~ 寒くて寒くてね 140 00:11:27,966 --> 00:11:29,968 きんたまが 縮み上がっちゃったんで・ 141 00:11:29,968 --> 00:11:31,970 お前さん相手に 1杯やろうかと思ってさ 142 00:11:31,970 --> 00:11:33,972 まあまあ はい (お吉)ちょっと やだよ! 143 00:11:33,972 --> 00:11:37,976 きんたまのほうは ごめんだよ 1人かい? 144 00:11:37,976 --> 00:11:40,979 へっ! お前さんの いい人はね 女を張りに行ってらぁな! 145 00:11:40,979 --> 00:11:44,983 なんだって・ どこへ? (平内)まあ 聞いてくれよ 146 00:11:44,983 --> 00:11:46,985 あいつぐらい 世の中に ひどい奴はいないよ 147 00:11:46,985 --> 00:11:49,988 大体だな 俺との 長いつきあいがありながらだ… 148 00:11:49,988 --> 00:11:54,993 あら・ 小堀さま! 今日は素通りですか? 149 00:11:54,993 --> 00:11:56,995 いやいや… ちょっと急いでおってな 150 00:11:56,995 --> 00:12:02,000 またのお越しを (平内)おい 小堀さまって… 151 00:12:02,000 --> 00:12:05,003 あいつ どっかで 見たことがあるな… 152 00:12:05,003 --> 00:12:08,006 あっ! そうだ! せんだっての船着き場で… 153 00:12:08,006 --> 00:12:12,010 何言ってんだよ 小堀さまが どうかしたのかい? 154 00:12:12,010 --> 00:12:15,013 そうだなぁ… あんときの船も 確か高遠藩… 155 00:12:15,013 --> 00:12:18,016 おい お吉さん! (お吉)えっ? 156 00:12:18,016 --> 00:12:21,019 お前 あの男を知ってるんだな? (お吉)うん… 157 00:12:21,019 --> 00:12:25,019 高遠藩の小堀三郎太 そうなんだな・ (お吉)そう 158 00:12:27,025 --> 00:12:31,029 (和泉屋)この度 は いろいろと ご配慮いただきまして… 159 00:12:31,029 --> 00:12:34,032 これは 些少でございますが… 160 00:12:34,032 --> 00:12:39,037 こちらのほうは ご家老さまに… 161 00:12:39,037 --> 00:12:42,040 こちらのほうは 小堀さまに… 162 00:12:42,040 --> 00:12:45,043 いえ これは ほんの寸志でございます 163 00:12:45,043 --> 00:12:48,046 これから 売りさばきます油のほうは・ 164 00:12:48,046 --> 00:12:52,050 お約束どおり 歩合勘定と いたしまして… (小堀)待ってくれ 165 00:12:52,050 --> 00:12:56,988 その歩合という話は おぬしたちが ご家老さまとしたことだ 166 00:12:56,988 --> 00:13:01,993 わしは知らん だから… この金も遠慮させてもらいたい 167 00:13:01,993 --> 00:13:04,996 (半次郎)そんな… まあ… 168 00:13:04,996 --> 00:13:09,000 いや 別に不服があって 言っているのではないのだ 169 00:13:09,000 --> 00:13:14,005 なあ 和泉屋… わしは この辺で 手を引かせてくれないか? 170 00:13:14,005 --> 00:13:18,009 そりゃ 確かに わしは おぬしたちが・ 171 00:13:18,009 --> 00:13:21,012 海産物問屋を興したために 取り引き先がないと申すから・ 172 00:13:21,012 --> 00:13:24,015 出入りの商人の分を削ってでも 取り引きの道を開いてやった 173 00:13:24,015 --> 00:13:27,018 しかし もう それで用は済んだではないか 174 00:13:27,018 --> 00:13:31,022 だから もうこの辺で わしは手を引かせてほしいのだ 175 00:13:31,022 --> 00:13:35,026 そんな 小堀さま… 今 小堀さまに見放されたら・ 176 00:13:35,026 --> 00:13:37,028 私どもは ひとたまりも ないじゃござんせんか 177 00:13:37,028 --> 00:13:42,033 どうしてなんだ… もう十分に 取り引きの道もついている 178 00:13:42,033 --> 00:13:46,037 ご家老さまさえ あのように 肩入れくだすっているではないか 179 00:13:46,037 --> 00:13:49,040 でも そのご家老さまを 引き合わせくださったのは… 180 00:13:49,040 --> 00:13:52,043 半次郎! わしはな・ 181 00:13:52,043 --> 00:13:56,043 おぬしたちが 引き合わせてくれと 言うから そうしたんだぞ! 182 00:14:00,986 --> 00:14:04,990 とにかく わしは 手を引かせてもらう 183 00:14:04,990 --> 00:14:07,993 (小堀)この金は… 184 00:14:07,993 --> 00:14:11,997 (和泉屋)小堀さま なにも そう お堅いことを… 185 00:14:11,997 --> 00:14:15,000 それに ご家老さまから ちらっと伺いましたが・ 186 00:14:15,000 --> 00:14:19,004 今日は小堀さまの お子さまの1周忌とか 187 00:14:19,004 --> 00:14:23,008 なにかと ご法事などで 物入りでもございましょう 188 00:14:23,008 --> 00:14:26,011 それに… ヒッヒヒヒ… 189 00:14:26,011 --> 00:14:31,016 ご別宅のほうのかかりも いろいろでございましょうし 190 00:14:31,016 --> 00:14:35,020 小堀さま… お願いでございます 191 00:14:35,020 --> 00:14:38,023 ふつつかな妹ではございますが かわいがってやってくださいませ 192 00:14:38,023 --> 00:14:43,028 いえいえ 妹は 本当に小堀さまに おすがりしてるんでございますよ 193 00:14:43,028 --> 00:14:47,032 さあさあさあ 小堀さま おひとついかがですか 194 00:14:47,032 --> 00:14:49,034 おいおい お料理を お運びしないのかい 195 00:14:49,034 --> 00:14:52,037 お酒の熱いのを (半次郎)へい! 196 00:14:52,037 --> 00:14:56,037 さあさあさあ… 人が来ますと なんでございますから 197 00:14:57,976 --> 00:14:59,978 (平内)ああ… 寒い寒い! 198 00:14:59,978 --> 00:15:03,982 もう いつまで待たせるんだい おなか いっぱいになっちゃった 199 00:15:03,982 --> 00:15:06,985 今 それを考えてるんだよ! とにかく あいつと・ 200 00:15:06,985 --> 00:15:08,987 知り合うきっかけを 作らなくちゃならねえんだ 201 00:15:08,987 --> 00:15:10,989 へい どうも (お吉)ごちそうさん 202 00:15:10,989 --> 00:15:13,992 なあ 頼むよ なんとか うまく 言って橋渡ししてくれねえかな 203 00:15:13,992 --> 00:15:16,995 俺のこと 兄貴だとか何とか言ってさ 204 00:15:16,995 --> 00:15:19,998 兄貴ぃ・ やだよ こんな相撲取りみたいな兄貴 205 00:15:19,998 --> 00:15:22,000 えり好みしてる場合かよ! 206 00:15:22,000 --> 00:15:25,003 あの野郎は とにかく商人と 手を切るって言い始めたのに・ 207 00:15:25,003 --> 00:15:27,005 金を押しつけられて またぞろ… 208 00:15:27,005 --> 00:15:30,005 ようよう おい! 209 00:15:34,012 --> 00:15:46,024 ・~ 210 00:15:46,024 --> 00:15:48,026 お勘定 (平内)よし 置いたよ 211 00:15:48,026 --> 00:15:50,028 へい どうも 212 00:15:50,028 --> 00:15:55,033 旦那 3杯分で (平内)やるぅ! よし! 213 00:15:55,033 --> 00:16:08,980 ・~ 214 00:16:08,980 --> 00:16:23,995 ・~ 215 00:16:23,995 --> 00:16:40,011 ・~ 216 00:16:40,011 --> 00:16:42,013 ・(みすず)旦那さま・ 217 00:16:42,013 --> 00:16:48,019 ・~ 218 00:16:48,019 --> 00:16:53,024 うれしい… やっぱり来てくださいましたのね 219 00:16:53,024 --> 00:16:56,027 きっとお見えになると 思ってました うれしい… 220 00:16:56,027 --> 00:16:58,963 みすず… 今日は ゆっくりしておれんのだ 221 00:16:58,963 --> 00:17:03,968 いや… (小堀)なあ 聞いてくれ 222 00:17:03,968 --> 00:17:06,971 今日は どうしても 早く帰らなければならんのだ 223 00:17:06,971 --> 00:17:10,975 寄ろうか どうしようか 迷ったんだが やはり来てしまった 224 00:17:10,975 --> 00:17:14,975 その気持ちに免じて許してくれ (みすず)いや! 225 00:17:18,983 --> 00:17:27,992 ほら… こんなに燃えているのに それをこのまま帰ろうなんて… 226 00:17:27,992 --> 00:17:30,995 みすず… 実はな (みすず)嫌です! 227 00:17:30,995 --> 00:17:34,999 聞きたくありません お帰ししません 228 00:17:34,999 --> 00:17:39,003 やっと お見えになったのに それをもう帰ろうなんて… 229 00:17:39,003 --> 00:17:42,003 そんな ひどい… 230 00:17:45,009 --> 00:17:49,013 旦那さま… 私には・ 231 00:17:49,013 --> 00:17:53,017 あなたさまが お見えに なったときだけが命なのに… 232 00:17:53,017 --> 00:17:56,955 そんな… ひどい… 233 00:17:56,955 --> 00:17:58,957 みすず… 234 00:17:58,957 --> 00:18:09,957 ・~ 235 00:18:12,971 --> 00:18:15,974 (鈴の音) 236 00:18:15,974 --> 00:18:28,987 ・~ 237 00:18:28,987 --> 00:18:37,996 ・~ 238 00:18:37,996 --> 00:18:42,000 (おみね)おかえりなさいまし… (小堀)遅くなった 239 00:18:42,000 --> 00:18:47,000 夕刻 藩御用の船が入って その手続きに手間取ってしまった 240 00:18:54,012 --> 00:18:57,012 (小堀)ああ… 241 00:18:59,951 --> 00:19:03,955 (おみね)今日は 治一郎の 1周忌でございました 242 00:19:03,955 --> 00:19:06,958 うん 知っていた… 243 00:19:06,958 --> 00:19:09,961 藩邸の方々も 代わる代わる見えられて… 244 00:19:09,961 --> 00:19:13,965 早く戻ろうと思ったんだが 致し方なかったんだ… 245 00:19:13,965 --> 00:19:17,969 お忙しいのは よく存じております 246 00:19:17,969 --> 00:19:21,969 今日も お帰りは ないものと思うておりました 247 00:19:25,977 --> 00:19:30,982 でも あなたさま… せめて 治一郎の前だけには・ 248 00:19:30,982 --> 00:19:33,985 みだらな女の匂いを 身につけたまま・ 249 00:19:33,985 --> 00:19:36,985 座らないでくださいまし 250 00:19:40,992 --> 00:19:43,995 あなたさまは… 251 00:19:43,995 --> 00:19:46,998 今日も あの女の所へ お寄りに なったのでございましょう? 252 00:19:46,998 --> 00:19:50,001 いや 寄らぬ! 先程も申したとおりだ 253 00:19:50,001 --> 00:19:53,004 (おみね)見え透いたことを… 254 00:19:53,004 --> 00:19:56,007 いつも そのように その場かぎりを… 255 00:19:56,007 --> 00:20:00,945 いや 決して! 信じてくれ… 256 00:20:00,945 --> 00:20:02,947 信じる・ (鈴の音) 257 00:20:02,947 --> 00:20:06,951 あなたさま! 私は 先程・ 258 00:20:06,951 --> 00:20:10,955 あの 女子の家の前に いたのでございますよ! 259 00:20:10,955 --> 00:20:13,958 なに・ 260 00:20:13,958 --> 00:20:17,962 あなたさまは まるで 飼われた犬か何ぞのように・ 261 00:20:17,962 --> 00:20:23,968 いそいそと あの 女子の家に… 汚らわしい! 262 00:20:23,968 --> 00:20:28,973 それでも あなたさまは 寄らなんだと申されるのですか? 263 00:20:28,973 --> 00:20:32,977 それほど あの女子の所がよろしければ・ 264 00:20:32,977 --> 00:20:36,981 お帰りにならなければいい 265 00:20:36,981 --> 00:20:42,987 せいぜい下々の歌など歌うて 私を笑うておればよい 266 00:20:42,987 --> 00:20:46,991 2人して あざ笑うておればよいのです 267 00:20:46,991 --> 00:20:48,993 (しの)兄さん! 268 00:20:48,993 --> 00:20:51,996 あのお金がなかったら 今月分の家賃は払えないのよ! 269 00:20:51,996 --> 00:20:56,000 それが分かっていながら 兄さんは! もう! 270 00:20:56,000 --> 00:20:59,938 いや 常盤津のな… あいたっ! 稽古代って意外に… あいたっ! 271 00:20:59,938 --> 00:21:03,942 高いんだよ 入門料だけで なんと2両だよ 272 00:21:03,942 --> 00:21:06,945 兄さん! 常盤津を 歌えるご身分だと思ってんの? 273 00:21:06,945 --> 00:21:08,947 味噌や しょうゆは高くなるし・ 274 00:21:08,947 --> 00:21:11,947 明日のお米だって 怪しいっていうのに! 275 00:21:13,952 --> 00:21:15,952 兄さん! 276 00:21:17,956 --> 00:21:22,961 しかしな ちょいと聞いてくれ なあ いいかい? 277 00:21:22,961 --> 00:21:25,964 (せきばらい) ♪ はい さっ さ… 278 00:21:25,964 --> 00:21:29,968 馬鹿! 馬鹿 馬鹿 馬鹿 馬鹿! (お吉)おやまあ きょうだいげんか 279 00:21:29,968 --> 00:21:31,970 いいかげんにおしよ かわいそうに まあまあまあ… 280 00:21:31,970 --> 00:21:33,972 だって お吉さん! 聞いてよ! 281 00:21:33,972 --> 00:21:36,975 聞かなくたって聞こえてますよ あんな大きな声で 282 00:21:36,975 --> 00:21:38,977 いいから いいから わたしが代わってあげるよ 283 00:21:38,977 --> 00:21:40,979 ちょいと! 顔をお見せ 284 00:21:40,979 --> 00:21:44,983 はっは~ だいぶ鼻毛抜かれたね あのお師匠さんに… 285 00:21:44,983 --> 00:21:46,985 そうでもねえや ちょいと! 286 00:21:46,985 --> 00:21:49,988 あの文字鈴って女さ ありゃ 大した玉だよ 287 00:21:49,988 --> 00:21:52,991 わたしより ずっとあばずれだよ! お前より・ まさか… 288 00:21:52,991 --> 00:21:54,993 いえね… ごめんなさいね! 289 00:21:54,993 --> 00:21:57,996 平内さんからね あの女のこと聞いたもんだから・ 290 00:21:57,996 --> 00:22:00,999 幇間仲間や芸者仲間から あの女が何してたか聞いたんだよ 291 00:22:00,999 --> 00:22:02,999 そしたらさ… 292 00:22:05,003 --> 00:22:08,006 (戸が開く音) ・ ごめんください 293 00:22:08,006 --> 00:22:11,006 ・ ごめんください 294 00:22:14,012 --> 00:22:16,012 誰だい? 295 00:22:23,021 --> 00:22:25,023 ああ あんた… (半次郎)これ… 296 00:22:25,023 --> 00:22:28,026 帰ったわよ (半次郎)ばばあは? 297 00:22:28,026 --> 00:22:32,026 どっかで 油売ってんだろう? まあ 上がりな 298 00:22:34,032 --> 00:22:39,037 …で 何だい? 急に用ってのは (みすず)用って? 何の話だい? 299 00:22:39,037 --> 00:22:41,039 ええ? お前が 用だって言うから来たんだぜ 300 00:22:41,039 --> 00:22:44,042 何か 込み入った話があるって 言づけがあったから 301 00:22:44,042 --> 00:22:49,047 言づけ? わたしゃ 誰にも言づけなんかしやしないよ 302 00:22:49,047 --> 00:22:51,049 何かの間違いじゃないのかい? 303 00:22:51,049 --> 00:22:55,053 おかしいなぁ 確かにお前からの 言づけだって店の奴が… 304 00:22:55,053 --> 00:22:58,990 そういや 子供が言づけを 持ってきたって言ってたが… 305 00:22:58,990 --> 00:23:02,994 変だね 近所のガキが そんなことするわけないし 306 00:23:02,994 --> 00:23:06,998 誰かの いたずらにしちゃ 手が込んでるし… 307 00:23:06,998 --> 00:23:11,002 (半次郎)チッ! 目に毒だぜ 308 00:23:11,002 --> 00:23:15,006 また 敷布が ひどく のたくってやらぁ 309 00:23:15,006 --> 00:23:19,010 ひどく お楽しみだったみてえだな ええ? 310 00:23:19,010 --> 00:23:25,016 しつこいのよ 嫌になっちゃうよ (半次郎)そうでもねえだろう 311 00:23:25,016 --> 00:23:29,020 なんとなく うれしそうな具合だぜ (みすず)およしよ 312 00:23:29,020 --> 00:23:32,023 いいじゃねえか 知らねえ仲じゃあるめえし 313 00:23:32,023 --> 00:23:34,025 ええ? それに こう道具立てがそろってちゃ・ 314 00:23:34,025 --> 00:23:37,028 おかしな気分にならねえほうが どうかしてる 315 00:23:37,028 --> 00:23:41,032 およしったら… ばあやが 帰ってきたら どうするのさ 316 00:23:41,032 --> 00:23:45,032 いいじゃねえか 見せつけてやりゃいいんだよ 317 00:23:52,043 --> 00:23:54,045 (半次郎)あ・ (小堀)半次郎! 318 00:23:54,045 --> 00:23:56,045 (半次郎)小堀さま・ 319 00:23:57,982 --> 00:23:59,982 貴様! 320 00:24:01,986 --> 00:24:05,990 この書状に書かれてあったことは やはり 誠だったんだな! 321 00:24:05,990 --> 00:24:07,992 書状・ (小堀)何者からかは知らぬが・ 322 00:24:07,992 --> 00:24:12,997 これが わしの所へ 届けられた! 読んでみろ! 323 00:24:12,997 --> 00:24:14,999 みすずは もとは おぬしの女であり・ 324 00:24:14,999 --> 00:24:18,002 その女をわしにあてがい 歓心を買い・ 325 00:24:18,002 --> 00:24:21,005 高遠藩との手づるをつかんだと 書いてある! 326 00:24:21,005 --> 00:24:26,010 おぬしの妹とは よくも申したな! (みすず)旦那さま! 327 00:24:26,010 --> 00:24:31,010 みすず おのれ… よくも このわしを… 328 00:24:34,018 --> 00:24:36,020 旦那さま! 329 00:24:36,020 --> 00:24:45,029 ・~ 330 00:24:45,029 --> 00:24:50,034 悪く思うなよ… あまり後味は よくねえが・ 331 00:24:50,034 --> 00:24:52,036 これも商売なんでね… 332 00:24:52,036 --> 00:25:11,989 ・~ 333 00:25:11,989 --> 00:25:16,994 ・~ 334 00:25:16,994 --> 00:25:19,997 (おみね)おかえりなさいませ 335 00:25:19,997 --> 00:25:24,001 今日は また随分と… 336 00:25:24,001 --> 00:25:28,005 (小堀)みね 話がある 337 00:25:28,005 --> 00:25:32,009 座ってくれ ここに… 338 00:25:32,009 --> 00:25:41,018 ・~ 339 00:25:41,018 --> 00:25:46,023 許してくれ… わしが悪かった… 許してくれ 340 00:25:46,023 --> 00:25:50,027 あなたさま? (小堀)わしは馬鹿だった… 341 00:25:50,027 --> 00:25:53,030 今日という今日は それが痛いほど よく分かった 342 00:25:53,030 --> 00:25:56,968 もう お前が 言っていたとおりにする 343 00:25:56,968 --> 00:26:00,972 だから 愚かなわしを許してくれ 344 00:26:00,972 --> 00:26:04,976 あなたさま… 345 00:26:04,976 --> 00:26:08,980 この1年間 どんなに お前が・ 346 00:26:08,980 --> 00:26:13,985 口惜しく つらかったろうと思うと もう わしは… 347 00:26:13,985 --> 00:26:18,990 みね もう わしは あの女には会わぬ! 348 00:26:18,990 --> 00:26:21,993 今きっぱりと 手を切って戻ったのだ 349 00:26:21,993 --> 00:26:25,997 本当に… 本当でございますか? 350 00:26:25,997 --> 00:26:29,000 すまなかった… 351 00:26:29,000 --> 00:26:34,005 気づくのが あまりにも遅すぎた 今となっては取り返しがつかぬ 352 00:26:34,005 --> 00:26:39,010 だが これより すべてを書状にしたため・ 353 00:26:39,010 --> 00:26:43,014 目付けを通して 一切を 殿に言上申し上げるつもりだ 354 00:26:43,014 --> 00:26:46,017 あなたさま… 355 00:26:46,017 --> 00:26:52,023 愚かな夫を持ったために あたら お前にまで迷惑をかける 356 00:26:52,023 --> 00:26:56,027 歴代続いた 小堀家の当主として・ 357 00:26:56,027 --> 00:26:59,964 先祖の墓に 何と わびてよいのか分からぬ 358 00:26:59,964 --> 00:27:04,969 だが… せめて 治一郎に・ 359 00:27:04,969 --> 00:27:08,973 わしの生き恥を さらさなんだだけでも・ 360 00:27:08,973 --> 00:27:10,975 救いだと思うてくれ 361 00:27:10,975 --> 00:27:15,980 いいえ… もし それが誠なら・ 362 00:27:15,980 --> 00:27:19,984 よう 思いとどまって くださいました 363 00:27:19,984 --> 00:27:23,988 たとえ どのようなお裁きを 受けようと・ 364 00:27:23,988 --> 00:27:29,994 このみねは あなたさまを お恨みには存じませぬ 365 00:27:29,994 --> 00:27:32,997 思いとどまって くださったものを・ 366 00:27:32,997 --> 00:27:38,002 なんで 私が とやかく申しましょう 367 00:27:38,002 --> 00:27:43,007 うれしゅうございます みねは うれしゅうございます 368 00:27:43,007 --> 00:27:45,007 みね… 369 00:27:49,013 --> 00:27:53,017 さあ 私は 夕餉の支度などいたしましょう 370 00:27:53,017 --> 00:27:56,020 今日は あなたが おいでなのですもの 371 00:27:56,020 --> 00:28:00,958 何か あなたのお好きな物を… 372 00:28:00,958 --> 00:28:02,960 ・(茂平)小堀さま 373 00:28:02,960 --> 00:28:06,964 ・ あの~ みすずさまとか 申されるお方のお使いが… 374 00:28:06,964 --> 00:28:11,969 なに・ (おみね)会いましょう 私が 375 00:28:11,969 --> 00:28:16,974 使いというのは そなたですか? (おりつ)あ… はぁ… 376 00:28:16,974 --> 00:28:19,977 どのような使いかは 知りませぬが・ 377 00:28:19,977 --> 00:28:23,981 小堀は会いたくないと 申しています お引き取りなさい 378 00:28:23,981 --> 00:28:25,983 あの~ でも… 379 00:28:25,983 --> 00:28:28,986 是非ともお話し しなければならないことがあり・ 380 00:28:28,986 --> 00:28:33,991 永代橋で お待ち申しているのでございます 381 00:28:33,991 --> 00:28:38,996 ですから じかにお返事を伺いませんと 382 00:28:38,996 --> 00:28:43,000 「会わぬ」と 小堀の家内が 申しているのです! 383 00:28:43,000 --> 00:28:48,005 みすずとやらに伝えなさい 小堀は 「決して会いはしない」 384 00:28:48,005 --> 00:28:51,005 「金輪際 会わぬと申していた」とな 385 00:28:54,011 --> 00:28:57,011 あなた? 386 00:29:00,951 --> 00:29:03,951 あなた… 387 00:29:05,956 --> 00:29:22,973 ・~ 388 00:29:22,973 --> 00:29:24,975 (半次郎)野郎だ… 389 00:29:24,975 --> 00:29:28,979 みすずに心当たりがあるとすれば あいつしかいねえと言っていた 390 00:29:28,979 --> 00:29:31,982 いいか 野郎から目を離すんじゃねえ 391 00:29:31,982 --> 00:29:34,985 どこの さんぴんか突き止めるんだ! 392 00:29:34,985 --> 00:29:39,990 ・~ 393 00:29:39,990 --> 00:29:43,994 (みすず)旦那さま! 旦那さま! 394 00:29:43,994 --> 00:29:46,994 お話があるんです 395 00:29:52,002 --> 00:29:56,941 本当なんだな? 半次郎と切れていたのは・ 396 00:29:56,941 --> 00:29:59,944 それほどまでに信じられないと おっしゃるのなら・ 397 00:29:59,944 --> 00:30:04,949 わたしの体を裂いてみて! 裂いてみて! ねえ! 398 00:30:04,949 --> 00:30:15,960 ・~ 399 00:30:15,960 --> 00:30:17,960 みすず… 400 00:30:22,967 --> 00:30:25,970 旦那さま! 401 00:30:25,970 --> 00:30:45,990 ・~ 402 00:30:45,990 --> 00:30:47,992 ・~ 403 00:30:47,992 --> 00:30:50,995 もう一度 診ていただいてから・ 404 00:30:50,995 --> 00:30:56,000 申し上げようと 思っていたんですけど… 405 00:30:56,000 --> 00:31:00,000 私 子供が… 406 00:31:01,939 --> 00:31:05,939 なに・ 本当か? 407 00:31:07,945 --> 00:31:13,951 子供… わしの子供が? 408 00:31:13,951 --> 00:31:17,955 本当なんだろうな? 409 00:31:17,955 --> 00:31:37,975 ・~ 410 00:31:37,975 --> 00:31:41,979 ・~ 411 00:31:41,979 --> 00:31:47,985 みね… 国へ戻ってくれ 412 00:31:47,985 --> 00:31:54,992 わしは みすずと 別れることはできぬ 413 00:31:54,992 --> 00:31:57,995 国もとへは わしから知らす 414 00:31:57,995 --> 00:32:00,995 別れてくれ 415 00:32:04,001 --> 00:32:09,006 わしゃ 子ができたのだ その子のためにも・ 416 00:32:09,006 --> 00:32:13,010 みすずと どうしても 別れることができんのだ 417 00:32:13,010 --> 00:32:17,014 (笑い声) 418 00:32:17,014 --> 00:32:21,018 さようでございましたか 419 00:32:21,018 --> 00:32:25,022 どうせ そのようなことと 思うておりました 420 00:32:25,022 --> 00:32:29,026 しかし 私は去りませぬ 421 00:32:29,026 --> 00:32:33,026 たとえ ここで朽ち果てようとも 私は決して去りませぬ! 422 00:32:35,032 --> 00:32:37,034 あなたさま 423 00:32:37,034 --> 00:32:42,039 私のもとから 去れるものなら 去ってごらんなさいませ 424 00:32:42,039 --> 00:32:48,045 あの女のもとへ そのまま行けると お思いなら・ 425 00:32:48,045 --> 00:32:50,047 行かれるがよい! 426 00:32:50,047 --> 00:32:54,051 私は あなたさまの すべてを暴いてさしあげます 427 00:32:54,051 --> 00:32:57,988 その手はずが 私に できていなかったとお思いですか 428 00:32:57,988 --> 00:32:59,990 なに・ 429 00:32:59,990 --> 00:33:06,997 私は せめて 一歩手前の がけのふちで・ 430 00:33:06,997 --> 00:33:11,001 あなたに 思いとどまってほしかった 431 00:33:11,001 --> 00:33:15,005 でも あなたが そうせぬとおっしゃるのなら・ 432 00:33:15,005 --> 00:33:19,009 それも致し方のないことです 433 00:33:19,009 --> 00:33:25,015 私は決して あなたさまを あの女のもとへなど やりませぬ 434 00:33:25,015 --> 00:33:30,020 誰が あの女の所へなど… 435 00:33:30,020 --> 00:33:34,020 誰が… 誰が! 436 00:33:41,031 --> 00:33:44,034 (おみね)このようなことに なりましたうえは・ 437 00:33:44,034 --> 00:33:49,039 もうすべてを あからさまに するよりありませぬ 438 00:33:49,039 --> 00:33:54,044 しかし たとえ 藩の目付けに 申し出ようと 女の言葉を・ 439 00:33:54,044 --> 00:33:57,981 取り上げる武士の世界では ございませぬ 440 00:33:57,981 --> 00:34:01,985 このうえは そちらさまの お力により・ 441 00:34:01,985 --> 00:34:06,990 確たる証拠をつかみ 町奉行なり大目付けへ訴え出… 442 00:34:06,990 --> 00:34:10,994 そんなことしたら ご主人さまを 打ち首 一歩手前で・ 443 00:34:10,994 --> 00:34:13,997 お救いすることが できなくなりますが… 444 00:34:13,997 --> 00:34:16,997 それでも よろしいんでございますかね? 445 00:34:19,002 --> 00:34:23,006 結構です たとえ 主人が どうなろうと・ 446 00:34:23,006 --> 00:34:27,006 あの女にだけは 渡したくありません 447 00:34:30,013 --> 00:34:34,013 たとえ 私が死のうとも… 448 00:34:36,019 --> 00:34:39,019 あの女にだけは! 449 00:34:41,024 --> 00:34:47,030 (戸が開く音) 450 00:34:47,030 --> 00:34:49,030 誰? 451 00:34:54,037 --> 00:34:57,037 誰なのよ? あんた! 452 00:34:58,976 --> 00:35:00,976 みすずか? 453 00:35:02,980 --> 00:35:04,980 何すんのさ・ 454 00:35:06,984 --> 00:35:10,988 売女め! 己が小堀の子を宿したと・ 455 00:35:10,988 --> 00:35:12,990 己が・ 456 00:35:12,990 --> 00:35:16,990 誰か! 誰か来て! 457 00:35:18,996 --> 00:35:20,998 誰か! 458 00:35:20,998 --> 00:35:29,006 ・~ 459 00:35:29,006 --> 00:35:33,010 この女! (殴る音) 460 00:35:33,010 --> 00:35:36,013 小堀の野郎が おかしなこと言いやがったが・ 461 00:35:36,013 --> 00:35:39,016 てめえ あの浪人や 清兵衛とかいう野郎のとこで・ 462 00:35:39,016 --> 00:35:42,019 何しゃべりやがった? ええ? 463 00:35:42,019 --> 00:35:45,022 てめえみたいなばばあ ひんむいても くそ面白くもねえが 464 00:35:45,022 --> 00:35:47,024 言わねえんなら口を割らしてやる 465 00:35:47,024 --> 00:35:50,024 おう! このばばあ ひんむいちまえ! 466 00:35:52,029 --> 00:35:55,032 奥方さま いつも小堀さまに・ 467 00:35:55,032 --> 00:35:58,969 お世話になっております 和泉屋でございます 468 00:35:58,969 --> 00:36:05,976 奥方さま わたしどもや小堀さま ご家老さま方のような間柄では・ 469 00:36:05,976 --> 00:36:08,979 ひょっとすると奥方さまも・ 470 00:36:08,979 --> 00:36:10,981 うすうすご存じのような 取り引きは・ 471 00:36:10,981 --> 00:36:14,985 ごく当たり前のことなんで ございますよ ハハ… 472 00:36:14,985 --> 00:36:18,989 おとなしくさえしてくださりゃ なにも波風は立たないものを・ 473 00:36:18,989 --> 00:36:24,995 一体 何をどうしようと なさったんでございますか 474 00:36:24,995 --> 00:36:27,998 おい! おかしなことをしてもらっちゃ・ 475 00:36:27,998 --> 00:36:31,001 こっちまで危なくなってくるぜ ヘヘヘッ… 476 00:36:31,001 --> 00:36:35,005 そろそろ小堀にも 消えてもらうころあいだが・ 477 00:36:35,005 --> 00:36:40,010 一体 何をどうしようと しやがるんだ? ええ? 478 00:36:40,010 --> 00:36:42,012 おう! 言えねえのかい! 479 00:36:42,012 --> 00:36:45,015 (横山)小堀 そのほう・ 480 00:36:45,015 --> 00:36:51,021 御蔵役 組頭補佐の 役向きを よいことにして・ 481 00:36:51,021 --> 00:36:54,024 出入り商人 和泉屋および・ 482 00:36:54,024 --> 00:36:58,962 船主 半次郎などから 金銭を強要し・ 483 00:36:58,962 --> 00:37:03,967 あまつさえ 側女まで差し出すように強談し… 484 00:37:03,967 --> 00:37:06,970 (小堀)違います! それは… (会田)違う? 485 00:37:06,970 --> 00:37:08,972 違うとは どう違うのだ? 486 00:37:08,972 --> 00:37:13,977 私は 一度たりとも和泉屋たちから 強要した覚えはございません 487 00:37:13,977 --> 00:37:16,980 たとえ 強要しなかったとしてもだ! 488 00:37:16,980 --> 00:37:19,983 受け取った事実に相違はあるまい 489 00:37:19,983 --> 00:37:22,986 それは ご家老さまともども 490 00:37:22,986 --> 00:37:25,989 黙れ! 己は ご家老さままで引き合いに出し・ 491 00:37:25,989 --> 00:37:30,994 自らの罪を軽減せんと謀るのか? 492 00:37:30,994 --> 00:37:33,997 確かに この写しには・ 493 00:37:33,997 --> 00:37:40,003 同日 ご家老さまに 金100両が渡されておる 494 00:37:40,003 --> 00:37:43,006 ご家老さまは国もとにおいて・ 495 00:37:43,006 --> 00:37:47,010 近く ご息女が お輿入れと伺っておる 496 00:37:47,010 --> 00:37:52,015 これは そのご祝儀として認められる 497 00:37:52,015 --> 00:37:56,954 たかが そのほうごとき 組頭補佐の役向きには・ 498 00:37:56,954 --> 00:38:00,958 50両の法事料は 賂以外の 何ものでもないのだぞ! 499 00:38:00,958 --> 00:38:05,963 なるほど 和泉屋たちより金銭を 受け取りました事実に相違はなく 500 00:38:05,963 --> 00:38:09,967 確かに 賂でございましたことを お認め申す! 501 00:38:09,967 --> 00:38:12,970 しかし なぜ ご家老さまより この度の申し立てを・ 502 00:38:12,970 --> 00:38:14,972 受けなければならないのか 503 00:38:14,972 --> 00:38:20,978 その辺りの真意が なへんにあるか それをお聞かせくださりませ! 504 00:38:20,978 --> 00:38:24,982 決して 我が罪の軽減を謀ろうと しているのではありませぬ! 505 00:38:24,982 --> 00:38:29,987 およそ 私とは同列 いや 和泉屋たちと談合し・ 506 00:38:29,987 --> 00:38:31,989 藩御用を隠れみのに・ 507 00:38:31,989 --> 00:38:34,992 江戸市中に不足する品々を 遠隔の地より買いあさり・ 508 00:38:34,992 --> 00:38:36,994 それを江戸市中に 流さんとするご家老の… 509 00:38:36,994 --> 00:38:41,999 (横山)ええい 黙れ! そのような事実はない! 510 00:38:41,999 --> 00:38:46,003 己は ご家老さまが この世情不安に乗じ・ 511 00:38:46,003 --> 00:38:48,005 抜け荷 抜け買いを いたしておると申すのか! 512 00:38:48,005 --> 00:38:53,010 では… お目付け役においては その事実は 全くないと? 513 00:38:53,010 --> 00:38:56,947 小堀! 盗っ人たけだけしいとは そのほうのことだ! 514 00:38:56,947 --> 00:38:58,949 追って沙汰する! 515 00:38:58,949 --> 00:39:03,954 本来なら沙汰あるまで 屋敷牢に 入牢を申しつけるところなれど・ 516 00:39:03,954 --> 00:39:08,959 そのほうの家内のこともある 行ってみるんだな 517 00:39:08,959 --> 00:39:10,961 家内? 518 00:39:10,961 --> 00:39:17,968 ・~ 519 00:39:17,968 --> 00:39:20,968 (岡っ引き) ええい! 近寄るんじゃない 520 00:39:26,977 --> 00:39:29,980 みね… 521 00:39:29,980 --> 00:39:32,983 みね! 522 00:39:32,983 --> 00:39:39,990 (泣き声) 523 00:39:39,990 --> 00:39:42,993 みね… 524 00:39:42,993 --> 00:39:48,999 ・~ 525 00:39:48,999 --> 00:39:53,999 (岡田)小堀三郎太だな ちょっと番所まで来てもらおうか 526 00:39:56,940 --> 00:40:01,945 高遠藩のお許しもいただいてある 女房殺し! 527 00:40:01,945 --> 00:40:06,950 女ができて面倒になり てめえの女房を絞め殺した 528 00:40:06,950 --> 00:40:09,953 そうした詮議で来てもらうぜ (小堀)馬鹿な! 529 00:40:09,953 --> 00:40:13,957 召し捕れ! (岡っ引き)へい! この野郎! 530 00:40:13,957 --> 00:40:16,960 何をする・ (岡っ引き)じたばたするな! 531 00:40:16,960 --> 00:40:21,965 放せ! なぜ女房を殺さなければ ならぬのだ! 放せー! 532 00:40:21,965 --> 00:40:25,969 ・ おい 女房殺しだってよ ひでえことしやがるなぁ 533 00:40:25,969 --> 00:40:28,969 ・ 女房殺しだってよ! 534 00:40:30,974 --> 00:40:34,978 (小堀) 《書き置きのこと この度のこと・ 535 00:40:34,978 --> 00:40:37,981 さぞ お驚きのことと存じ候えども 536 00:40:37,981 --> 00:40:42,986 すべては我が身より生じたるゆえ 申し開きの方策もなく・ 537 00:40:42,986 --> 00:40:46,990 ただただ今は あとに残るそこもとと・ 538 00:40:46,990 --> 00:40:49,993 まだ見ぬ我が子の行く末を 案じおり・ 539 00:40:49,993 --> 00:40:52,996 せめて いかばかりか 行く末の足しにと・ 540 00:40:52,996 --> 00:40:56,933 つてを頼り くれぐれも頼みまいらせ候》 541 00:40:56,933 --> 00:40:59,936 《妻をも死に至らしめ そこもとをも・ 542 00:40:59,936 --> 00:41:03,940 そのままに死に行く 愚かな男の最後の願いを・ 543 00:41:03,940 --> 00:41:06,940 すべて まだ見ぬ我が子に 託しており…》 544 00:41:08,945 --> 00:41:11,945 (騒ぎ声) 545 00:41:17,954 --> 00:41:30,967 (笑い声) 546 00:41:30,967 --> 00:41:35,972 「すべては まだ見ぬ我が子に 託しおり…」 ハハハハッ! 547 00:41:35,972 --> 00:41:39,976 馬鹿な男だ あんな とんまな野郎でも・ 548 00:41:39,976 --> 00:41:42,979 とことん お前には 惚れていたと見えるぜ 549 00:41:42,979 --> 00:41:45,982 子供か… なんとか もう少しあいつを・ 550 00:41:45,982 --> 00:41:48,985 つなぎ止めておいたほうが いいと思ったから・ 551 00:41:48,985 --> 00:41:50,987 ガキの一件を かましてみたんだが 552 00:41:50,987 --> 00:41:54,991 こう まんまと引っ掛かるとは 思わなかったぜ ヘヘヘッ… 553 00:41:54,991 --> 00:41:56,993 こいつは ほかから種を仕込んでも・ 554 00:41:56,993 --> 00:41:59,996 どうでもガキを 産まなきゃならねえようだぜ 555 00:41:59,996 --> 00:42:06,002 そうしねえと 小堀の奴が (みすず)嫌ですよ 気味の悪い… 556 00:42:06,002 --> 00:42:08,004 だって あんたが そうしろって言うから 557 00:42:08,004 --> 00:42:11,007 おいおい まだ お前の出場は 終わっちゃいねえんだぜ 558 00:42:11,007 --> 00:42:13,009 俺たちが こうして無事でいられるのも・ 559 00:42:13,009 --> 00:42:17,009 あの家老の飯島が… ・(お吉)ごめんくださいまし 560 00:42:19,015 --> 00:42:23,019 お見えになりました 561 00:42:23,019 --> 00:42:33,029 ・~ 562 00:42:33,029 --> 00:42:37,033 ご家老さま この度は 格別のご配慮をいただきまして… 563 00:42:37,033 --> 00:42:40,036 もうよい 済んだことだ 564 00:42:40,036 --> 00:42:43,039 何よりも 事が大きくならずに 良かったではないか 565 00:42:43,039 --> 00:42:46,042 はい おかげさまで 566 00:42:46,042 --> 00:42:50,046 わしも 目付けや奉行所などへ 手を回すのに苦労したが・ 567 00:42:50,046 --> 00:42:54,050 小堀の小心者には ほとほと手を焼いた 568 00:42:54,050 --> 00:42:58,989 しかし あの手の者は わしや お前らのつなぎになる 569 00:42:58,989 --> 00:43:02,993 まさかのときの身代わりにもな 570 00:43:02,993 --> 00:43:06,997 でも… また あの浪人どもが かぎ回ると… 571 00:43:06,997 --> 00:43:08,999 奴らに何ができる? 572 00:43:08,999 --> 00:43:14,004 そのうち ご家老さまにお願いして たっぷりと痛い目に 573 00:43:14,004 --> 00:43:18,008 ご家老さま ところで いかがでございましょうか 574 00:43:18,008 --> 00:43:21,011 ここには 何の趣向もありませんし・ 575 00:43:21,011 --> 00:43:26,016 角樽でも担ぎ込んで 宝の山で一献 576 00:43:26,016 --> 00:43:29,019 なるほど それも そうじゃのぅ 577 00:43:29,019 --> 00:43:33,023 そいつはいい そうと決まったら (みすず)ご家老さま 578 00:43:33,023 --> 00:43:44,034 ・~ 579 00:43:44,034 --> 00:43:46,034 さあ どうぞ 580 00:43:48,038 --> 00:43:53,043 宝の山か… なるほど 千両箱の山のようだのぅ 581 00:43:53,043 --> 00:43:58,043 これも ご家老さまあってのことで ございます ヘヘヘッ… 582 00:43:59,983 --> 00:44:04,988 これが 裏から江戸市中の 問屋に出回ります暁には… 583 00:44:04,988 --> 00:44:09,988 (笑い声) 584 00:44:13,997 --> 00:44:19,997 (小判の音) 585 00:44:27,010 --> 00:44:31,014 じゃ 今後ともよろしく 586 00:44:31,014 --> 00:44:34,017 うむ… 587 00:44:34,017 --> 00:44:36,017 じゃ… 588 00:44:38,021 --> 00:44:40,023 だ… 誰だ・ 589 00:44:40,023 --> 00:44:56,973 ・~ 590 00:44:56,973 --> 00:44:58,973 何者だ・ 591 00:45:02,979 --> 00:45:05,982 てめえは! 592 00:45:05,982 --> 00:45:08,985 ヤーッ! ウワーッ! 593 00:45:08,985 --> 00:45:12,989 アアーッ ウッ… 594 00:45:12,989 --> 00:45:24,000 ・~ 595 00:45:24,000 --> 00:45:28,000 (刺す音) (和泉屋)ウグッ! ウアーッ! 596 00:45:30,006 --> 00:45:34,010 ハッ… 和泉屋! 597 00:45:34,010 --> 00:45:50,026 ・~ 598 00:45:50,026 --> 00:45:54,030 アア…! 599 00:45:54,030 --> 00:46:13,983 ・~ 600 00:46:13,983 --> 00:46:18,988 ・~ 601 00:46:18,988 --> 00:46:20,990 待って! 待って! 602 00:46:20,990 --> 00:46:25,995 何でもあげる! 何でもあげるから殺さないで! 603 00:46:25,995 --> 00:46:28,998 殺さないで 何でもあげるから! 604 00:46:28,998 --> 00:46:32,001 みんなあげる 殺さないで! 殺さないで! 605 00:46:32,001 --> 00:46:37,001 何でもあげるから ねえ 助けて! いや! いや! 606 00:46:39,008 --> 00:46:42,011 そうはいかねえ 俺が欲しいのは 607 00:46:42,011 --> 00:46:45,014 お前の命だ 608 00:46:45,014 --> 00:46:47,014 アアッ! 609 00:46:55,024 --> 00:47:03,967 ・~ 610 00:47:03,967 --> 00:47:07,971 <助け人の存在を証明する記録は 何も現存していない> 611 00:47:07,971 --> 00:47:12,976 <ただ 江戸の庶民たちは 彼らを 「義賊」という名で 612 00:47:12,976 --> 00:47:17,981 あるいは 「世直し」という名で ひそかに語り続けた> 613 00:47:17,981 --> 00:47:23,987 <伝えられる 闇の助け人の 総数26人> 614 00:47:23,987 --> 00:47:28,987 ・~ 615 00:47:32,996 --> 00:47:53,016 ・~ 616 00:47:53,016 --> 00:48:12,969 ・~ 617 00:48:12,969 --> 00:48:32,989 ・~ 618 00:48:32,989 --> 00:48:42,999 ・~ 619 00:48:42,999 --> 00:48:54,999 ・~ 620 00:48:59,949 --> 00:49:03,953 <忠義とは何か? 付議密通の汚名 そして 死> 621 00:49:03,953 --> 00:49:06,956 <それが非情な武士の世界> 622 00:49:06,956 --> 00:49:09,959 <残された娘は叫んだ 「父は立派な侍でした」> 623 00:49:09,959 --> 00:49:12,962 <「どうか… どうか敵を討ってください」と…> 624 00:49:12,962 --> 00:49:15,962 <次週 『助け人走る』に ご期待ください>