1 00:00:02,202 --> 00:00:06,807 (寧温)私が 男になります! 私を宦官という事にして下さい。 2 00:00:06,807 --> 00:00:14,548 (宜野湾)「孫寧温 評定所 筆者主取に仰せ下され候事」。 3 00:00:14,548 --> 00:00:18,785 (聞得大君)何を根拠に わらわが 偽者であると申すのじゃ? 4 00:00:18,785 --> 00:00:21,755 (ユタ)聞得大君とは 本来➡ 5 00:00:21,755 --> 00:00:27,494 馬天ノロの勾玉を 持つ者だからでございます。 6 00:00:27,494 --> 00:00:30,397 兄上! (嗣勇)真鶴。 7 00:00:30,397 --> 00:00:32,399 踊童子になっていたのですか? 8 00:00:32,399 --> 00:00:35,569 (聞得大君)お前には 妹が居たはずじゃ。 9 00:00:35,569 --> 00:00:39,139 わ~っ! (聞得大君)その妹は どこに居る? 10 00:00:39,139 --> 00:00:42,075 おやめ下さい! 妹は ここに居ます! 11 00:00:42,075 --> 00:00:44,278 私が 真鶴です! 12 00:00:44,278 --> 00:00:46,513 そこで 衣を脱いでみせよ。 13 00:00:46,513 --> 00:00:48,448 私の命と引き換えに どうか お許しを! 14 00:00:48,448 --> 00:00:51,985 黙れ! おやめ下さい。 15 00:00:51,985 --> 00:00:53,921 ♬~ 16 00:00:53,921 --> 00:00:56,290 (嗣勇)よせ! 処刑されるぞ! 17 00:00:56,290 --> 00:01:15,976 ♬~ 18 00:01:15,976 --> 00:01:18,979 (聞得大君)お前は 龍の子か…。 19 00:01:18,979 --> 00:01:33,927 ♬~ 20 00:01:33,927 --> 00:01:36,430 (聞得大君)近う寄れ。 21 00:01:45,539 --> 00:01:51,778 お前は 王朝500年の歴史に 泥を塗った希代の悪女じゃ。➡ 22 00:01:51,778 --> 00:01:57,784 お前が汚した王宮を どう 始末してくれよう。 23 00:01:59,920 --> 00:02:03,523 私は すぐに 斬首される身です。 24 00:02:03,523 --> 00:02:07,094 お約束どおり 兄上だけは お助け下さい。 25 00:02:07,094 --> 00:02:10,397 誰が そんな約束をした? 26 00:02:12,733 --> 00:02:17,637 ところで お前は 辰年生まれであったな?➡ 27 00:02:17,637 --> 00:02:21,842 辰年生まれの女を探しても 無駄なはずじゃ。 28 00:02:21,842 --> 00:02:27,648 辰年生まれの宦官を探さねばな。 29 00:02:27,648 --> 00:02:34,287 勾玉は どこにある? 何の事ですか? 30 00:02:34,287 --> 00:02:36,757 馬天ノロの勾玉じゃ。 31 00:02:36,757 --> 00:02:40,627 勾玉を差し出すのじゃ。 32 00:02:40,627 --> 00:02:44,931 そんなものは持っておりません。 わらわに ウソは通じぬぞ。 33 00:02:44,931 --> 00:02:51,371 それがウソなら 望みどおり 今すぐ その首をはねてやろう。 34 00:02:51,371 --> 00:03:03,517 ♬~ 35 00:03:03,517 --> 00:03:05,852 本当に知らぬのか? 36 00:03:05,852 --> 00:03:09,056 この上 どうすれば 嗣勇殿をお助け願えますか? 37 00:03:09,056 --> 00:03:14,261 兄を助けたければ お前は 王府に戻るがよい。 38 00:03:16,329 --> 00:03:18,365 今 何と仰せでございますか? 39 00:03:18,365 --> 00:03:23,703 (聞得大君)「評定所筆者に 戻ってよい」と言ったのじゃ。 40 00:03:23,703 --> 00:03:30,877 王府に戻って お前は 宦官のまま わらわのために働くのじゃ。 41 00:03:30,877 --> 00:03:32,846 わらわの手先となって➡ 42 00:03:32,846 --> 00:03:36,783 今まで以上に その力を振るうがよい。 43 00:03:36,783 --> 00:03:45,392 (聞得大君の高笑い) 44 00:03:45,392 --> 00:03:51,898 ♬~ 45 00:04:03,343 --> 00:04:06,646 (朝薫)寧温。 46 00:04:06,646 --> 00:04:10,417 どこに行ってたんだ? 47 00:04:10,417 --> 00:04:13,353 どうした? 具合でも悪いのか? 大丈夫だ。 48 00:04:13,353 --> 00:04:17,657 寝不足で 少し めまいがしただけだ。 49 00:04:22,863 --> 00:04:26,366 御内原に行ってるのか? 50 00:04:26,366 --> 00:04:28,869 いや 我が一族にも➡ 51 00:04:28,869 --> 00:04:31,805 女官として 御内原に 通いで上がってる者がいて➡ 52 00:04:31,805 --> 00:04:35,375 君を見かけたと聞いたんだ。 53 00:04:35,375 --> 00:04:45,018 朝薫 実は 王命を賜り 御内原を調べている。 54 00:04:45,018 --> 00:04:47,921 御内原の何を? 55 00:04:47,921 --> 00:04:51,358 財務だ。 56 00:04:51,358 --> 00:04:58,031 そうか。 確かに それは 宦官の 君にしか できない事だからな。 57 00:04:58,031 --> 00:05:00,500 ♬~ 58 00:05:00,500 --> 00:05:05,071 しかし 僕にもできる事があれば 何でも言ってくれ。 59 00:05:05,071 --> 00:05:07,541 1人で抱え込むなよ。 60 00:05:07,541 --> 00:05:12,078 ♬~ 61 00:05:12,078 --> 00:05:14,514 ありがとう。 62 00:05:14,514 --> 00:05:24,191 ♬~ 63 00:05:24,191 --> 00:05:29,029 (儀間)「花と知りなげな 心尽くすすむ➡ 64 00:05:29,029 --> 00:05:33,867 時の間の縁ぬ つらさあてど」。 65 00:05:33,867 --> 00:05:35,869 (多嘉良)おい 儀間親雲上。 66 00:05:35,869 --> 00:05:39,206 何だよ? また 油を売りに来たのか? 67 00:05:39,206 --> 00:05:42,108 いや ちょっと 心配な事があって…。 68 00:05:42,108 --> 00:05:44,744 蔵の酒が飲みたいだけだろう? 69 00:05:44,744 --> 00:05:47,647 いや そうじゃなくて! 実は 今朝方➡ 70 00:05:47,647 --> 00:05:52,252 踊童子が わしの目の前で ノロ達にさらわれてよ。 71 00:05:52,252 --> 00:05:57,023 ほっとけ。 ノロを束ねるのは 聞得大君加那志だ。 72 00:05:57,023 --> 00:05:59,025 関わると ろくな事にならんぞ。 73 00:05:59,025 --> 00:06:02,596 それが 孫寧温が 助けに行ったわけさ。 74 00:06:02,596 --> 00:06:08,301 ほっとけ。 あの評定所筆者主取に 手を出すヤツは居らんよ。 75 00:06:08,301 --> 00:06:14,107 何しろ 首里天加那志 ご寵愛の宦官だからな。 76 00:06:14,107 --> 00:06:18,945 うん? おぬしまで そんな嫌みを言うのか!? 77 00:06:18,945 --> 00:06:20,880 当たり前だ! 78 00:06:20,880 --> 00:06:23,283 同じ科試に合格したのに➡ 79 00:06:23,283 --> 00:06:27,220 何で 向こうが 評定所筆者主取で➡ 80 00:06:27,220 --> 00:06:29,389 こっちが 銭蔵奉行なんだ? 81 00:06:29,389 --> 00:06:32,425 泡盛は 大切な この国の財源じゃないか! 82 00:06:32,425 --> 00:06:37,530 それを管理する銭蔵奉行は 立派なお役目だよ。 83 00:06:37,530 --> 00:06:42,435 (商人)お役人様 こちらが 御料理座でございますか? 84 00:06:42,435 --> 00:06:45,639 ここは 銭蔵だ! 85 00:06:48,675 --> 00:06:52,379 その荷は 何か? これは 慶良間のスイカでございます。 86 00:06:52,379 --> 00:06:55,649 どれも 上等な品でございますよ。 87 00:06:55,649 --> 00:06:59,286 (多嘉良)ほう! これが 名高い 慶良間のスイカか! 88 00:06:59,286 --> 00:07:02,989 (商人)はい。 わしらの手には とても届かない➡ 89 00:07:02,989 --> 00:07:05,558 上等なスイカだよな。 90 00:07:05,558 --> 00:07:10,297 王妃様のお誕生祝いがあるとかで 申しつかったんでございます。 91 00:07:10,297 --> 00:07:12,999 ああ さすが 王妃様。 92 00:07:12,999 --> 00:07:16,836 よし わしが案内してやろう! あっ お願いいたします。 93 00:07:16,836 --> 00:07:22,942 ♬~ 94 00:07:22,942 --> 00:07:26,880 (大勢頭部)王妃様 これなど いかがでございましょう? 95 00:07:26,880 --> 00:07:30,150 これほど艶やかな絵羽も ござりませぬ。 96 00:07:30,150 --> 00:07:33,086 (王妃)ああ…。 王妃様のお誕生祝いをするのに➡ 97 00:07:33,086 --> 00:07:37,557 ふさわしく 首里天加那志の お心を わしづかみになさる事➡ 98 00:07:37,557 --> 00:07:40,927 請け合いでございますよ。 大勢頭部➡ 99 00:07:40,927 --> 00:07:46,866 お前は よく そんなのんきな事を 言っていられますね。 100 00:07:46,866 --> 00:07:53,039 今の私には どれもこれも 白装束にしか見えぬわ。 101 00:07:53,039 --> 00:07:55,742 あっ そんな不吉な! 102 00:07:55,742 --> 00:08:02,916 不吉だ。 不吉以外の何ものでもない。 103 00:08:02,916 --> 00:08:08,388 あの聞得大君が 私の祝いの席で 祈祷をするのだ。 104 00:08:08,388 --> 00:08:16,696 そこの席で もし 側室の子を 世継ぎにせよと 占ってみよ。 105 00:08:16,696 --> 00:08:22,469 あの女官上がりの側室が 国母になるのだぞ。 106 00:08:22,469 --> 00:08:24,404 そんな事は させません。 107 00:08:24,404 --> 00:08:31,177 しかし 聞得大君の出入りを 禁ずるわけにもいくまい。➡ 108 00:08:31,177 --> 00:08:35,682 腐っても 王族の娘。 王の守護神であるぞ。 109 00:08:35,682 --> 00:08:41,488 あの欲深い聞得大君は 側室や国母を手なずけ➡ 110 00:08:41,488 --> 00:08:48,061 この御内原での 私の権力まで奪いたいのです。 111 00:08:48,061 --> 00:08:50,764 私に 考えがございます。 112 00:08:50,764 --> 00:08:53,033 危険な賭けではございますが。 113 00:08:53,033 --> 00:08:55,468 (王妃)愚か者。 114 00:08:55,468 --> 00:08:58,938 そんな考えがあるなら 早く申せ。 115 00:08:58,938 --> 00:09:04,077 はい。 最近 巷で 今の聞得大君加那志が➡ 116 00:09:04,077 --> 00:09:08,915 偽者であると騒ぐユタが居たと 聞き及びます。 117 00:09:08,915 --> 00:09:13,620 そのとおり 偽者である事を 証明してやるのですよ。 118 00:09:13,620 --> 00:09:18,892 こら もっと こそっと話せ。 こそっと。 119 00:09:18,892 --> 00:09:21,861 はい。 120 00:09:21,861 --> 00:09:24,297 どっこらしょ。 121 00:09:24,297 --> 00:09:29,002 王妃様のお祝いで 聞得大君加那志が➡ 122 00:09:29,002 --> 00:09:33,673 ミセゼルを捧げる時が 勝負でございます。 123 00:09:33,673 --> 00:09:35,608 手はずを申してみよ。 124 00:09:35,608 --> 00:09:37,644 (物音) 125 00:09:37,644 --> 00:09:40,113 誰じゃ? 126 00:09:40,113 --> 00:09:43,883 そこに居るには 誰じゃ!? 127 00:09:43,883 --> 00:09:46,619 うん どっこらせ! 128 00:09:46,619 --> 00:09:49,522 思戸か? そこで 何をしておる!? 129 00:09:49,522 --> 00:09:53,393 (思戸)大勢頭部様に 聞きたい事があって。 130 00:09:53,393 --> 00:09:55,328 聞きたい事? 申してみよ。 131 00:09:55,328 --> 00:09:57,330 どうして 年増は 立つ時に➡ 132 00:09:57,330 --> 00:09:59,799 「どっこらせ」と 声が出てしまうの? 133 00:09:59,799 --> 00:10:02,836 なに!? どうして 男は 結婚しても➡ 134 00:10:02,836 --> 00:10:05,605 遊郭のジュリが好きなの? 135 00:10:05,605 --> 00:10:09,476 どうして 御内原の女は 悪口 言う時 笑顔になるの? 136 00:10:09,476 --> 00:10:12,378 もうよい。 下がれ。 「呼ばれた時以外➡ 137 00:10:12,378 --> 00:10:15,014 ここに近づいてはならぬ」と 言うておろう? 138 00:10:15,014 --> 00:10:18,818 このグズで ノロマで ませたアガマ! 139 00:10:18,818 --> 00:10:22,655 申し訳ございません。 しかし あの子なら 大丈夫でございます。 140 00:10:22,655 --> 00:10:25,325 どうして あの子は 大丈夫なの? 141 00:10:25,325 --> 00:10:29,062 何を聞いても 理解できませぬ。 142 00:10:29,062 --> 00:10:32,665 ちょっと ぼ~っとしておりますゆえ。 143 00:10:41,608 --> 00:10:45,478 フフフ…。 144 00:10:45,478 --> 00:10:47,780 王妃め。 145 00:10:47,780 --> 00:10:51,551 ♬~ 146 00:10:51,551 --> 00:10:55,421 おう 寧温 王宮に戻っていたのか? 147 00:10:55,421 --> 00:10:59,292 なあ あの踊童子は どうした? 148 00:10:59,292 --> 00:11:05,698 大丈夫です。 あの方は 聞得大君 御殿付きとなっただけです。 149 00:11:05,698 --> 00:11:07,967 その異動願を受理してきました。 150 00:11:07,967 --> 00:11:12,906 どうした? マブイが落ちたような 顔して。 何かあったのか? 151 00:11:12,906 --> 00:11:17,577 何も。 今日は 何事もなく終わりました。 152 00:11:17,577 --> 00:11:22,415 うん。 明日は 王妃様の誕生祝いがあるみたい。 153 00:11:22,415 --> 00:11:25,318 慶良間のスイカが運び込まれた。 154 00:11:25,318 --> 00:11:28,188 一度は食べてみたいと思わんか? 慶良間のスイカ。 155 00:11:28,188 --> 00:11:31,991 何も食べたくありません。 156 00:11:31,991 --> 00:11:35,762 ♬~ 157 00:11:35,762 --> 00:11:40,266 またか。 今度は 何か? 158 00:11:40,266 --> 00:11:44,604 私が 王妃様のお祝いの席に? 159 00:11:44,604 --> 00:11:46,539 そうじゃ。 160 00:11:46,539 --> 00:11:51,844 そこで 面白い余興が 見られるかもしれぬぞ。 161 00:11:51,844 --> 00:11:56,849 ♬~ 162 00:12:00,353 --> 00:12:04,691 では 王妃様の誕生を祝って わらわが ミセゼルを捧げ➡ 163 00:12:04,691 --> 00:12:08,995 この国の未来を占ってしんぜよう。 164 00:12:13,032 --> 00:12:38,691 (聞得大君の祈祷) 165 00:12:38,691 --> 00:12:41,361 (物が割れる音) (王妃)何事です? 166 00:12:41,361 --> 00:12:43,563 何が起こったのです? 167 00:12:46,933 --> 00:12:48,868 ⚟(大勢頭部)キャ~ッ! 168 00:12:48,868 --> 00:12:51,771 王妃様 大変です! 169 00:12:51,771 --> 00:12:54,540 火の神が 割れてございます! 170 00:12:54,540 --> 00:12:56,542 なんじゃと!? 171 00:12:58,711 --> 00:13:02,582 聞得大君加那志の祈祷の最中に かような事が起きるとは➡ 172 00:13:02,582 --> 00:13:05,485 前代未聞でございます。 どういう意味じゃ? 173 00:13:05,485 --> 00:13:09,922 聞得大君加那志のミセゼルによって 割れたという事は➡ 174 00:13:09,922 --> 00:13:14,794 聞得大君加那志が 神に見放された事を意味します。 175 00:13:14,794 --> 00:13:18,698 そうですね? ノロ達よ。 176 00:13:18,698 --> 00:13:26,739 なんと…。 ここに居る 聞得大君は 偽者か?➡ 177 00:13:26,739 --> 00:13:29,042 噂には聞いてはいたが➡ 178 00:13:29,042 --> 00:13:33,413 聞得大君の霊力は 偽物だったのか…。 179 00:13:33,413 --> 00:13:36,149 (国母)バカな…。 (側室)ウソ! 180 00:13:36,149 --> 00:13:38,451 王妃様 首里天加那志とともに➡ 181 00:13:38,451 --> 00:13:40,887 今すぐ この場を お立ち去り下さりませ。 182 00:13:40,887 --> 00:13:45,191 ノロ達よ この場の汚れを 今すぐ 浄化いたすのじゃ! 183 00:13:45,191 --> 00:13:48,094 (王妃)何をする!? ⚟ああ ああ ああ…。 184 00:13:48,094 --> 00:13:51,564 (女達の悲鳴) ああ ああ ああ…。 185 00:13:51,564 --> 00:13:57,003 (女達の悲鳴) 186 00:13:57,003 --> 00:14:01,841 ああ ああ ああ ああ…。 187 00:14:01,841 --> 00:14:04,744 男じゃ! これは これは。 188 00:14:04,744 --> 00:14:08,614 王妃様の弟の 普請総奉行ではないか。 189 00:14:08,614 --> 00:14:11,451 お前が 火の神の香炉を 割ったのだな? 190 00:14:11,451 --> 00:14:18,357 そして 王妃と 女官 大勢頭部が割らせたのだな? 191 00:14:18,357 --> 00:14:20,960 申し訳ございません! 192 00:14:23,529 --> 00:14:25,965 (尚育王)まことか? 193 00:14:25,965 --> 00:14:29,369 姑息な手段で わらわを陥れるために➡ 194 00:14:29,369 --> 00:14:34,140 身内の弟を 御内原に 潜り込ませたのでしょう。 195 00:14:34,140 --> 00:14:37,009 さような事も見抜けぬ わらわではない。 196 00:14:37,009 --> 00:14:38,945 なんという事を! 197 00:14:38,945 --> 00:14:41,781 恥を知りなさい! 198 00:14:41,781 --> 00:14:45,084 首里天加那志。 199 00:14:45,084 --> 00:14:49,622 ちょうど あそこに 評定所筆者主取が居ります。 200 00:14:49,622 --> 00:14:52,492 ♬~ 201 00:14:52,492 --> 00:14:56,929 あの者に 処分を託しては いかがでしょう? 202 00:14:56,929 --> 00:15:06,405 ♬~ 203 00:15:06,405 --> 00:15:08,341 寧温。 204 00:15:08,341 --> 00:15:11,677 ♬~ 205 00:15:11,677 --> 00:15:14,580 全て そなたに任せよう。 206 00:15:14,580 --> 00:15:17,917 ♬~ 207 00:15:17,917 --> 00:15:19,986 首里天加那志!➡ 208 00:15:19,986 --> 00:15:22,155 首里天加那志! 209 00:15:22,155 --> 00:15:25,625 評定所筆者主取様! お許し下さいませ! 210 00:15:25,625 --> 00:15:28,661 お許し下さいませ!➡ 211 00:15:28,661 --> 00:15:31,898 お許し下さいませ! 212 00:15:31,898 --> 00:15:34,400 ♬~ 213 00:15:34,400 --> 00:15:38,271 王妃の処分は 廃妃といたせ。 214 00:15:38,271 --> 00:15:40,873 廃妃? 215 00:15:40,873 --> 00:15:43,276 廃妃処分ですか? 216 00:15:43,276 --> 00:15:45,578 王妃の位を 剥奪するのですか? 217 00:15:45,578 --> 00:15:49,448 そうじゃ。 罪は 弟を招き入れた事とし➡ 218 00:15:49,448 --> 00:15:52,285 神事を汚した事は 許してやろう。 219 00:15:52,285 --> 00:15:55,221 命だけは救ってやるのじゃ。 220 00:15:55,221 --> 00:16:00,827 御内原から追放し 別の所へ住まわせよ。 221 00:16:00,827 --> 00:16:03,696 何のために そこまで? わらわに逆らう者は➡ 222 00:16:03,696 --> 00:16:06,599 皆 排除せねばならぬ。 223 00:16:06,599 --> 00:16:11,804 たとえ 蔵に住みつく ネズミでもな。➡ 224 00:16:11,804 --> 00:16:18,311 王妃の弟と えせ宦官の兄か…。 225 00:16:18,311 --> 00:16:21,314 ハハハ…。 226 00:16:21,314 --> 00:16:27,520 皆 身内で 苦労いたすの ハハハ…。 227 00:16:27,520 --> 00:16:31,691 (聞得大君の高笑い) 228 00:16:31,691 --> 00:16:37,563 ♬~ 229 00:16:37,563 --> 00:16:41,067 寧温 この案文は 君が書いたのか? 230 00:16:41,067 --> 00:16:43,970 僕が 三司官から 突き返されたぞ! 231 00:16:43,970 --> 00:16:46,472 突き返しても 無駄です。 232 00:16:46,472 --> 00:16:49,909 首里天加那志のお許しは 得ています。 233 00:16:49,909 --> 00:16:53,779 「御内原での事は 全て 私に一任される」と➡ 234 00:16:53,779 --> 00:16:56,682 王命を賜っています。 235 00:16:56,682 --> 00:17:01,153 なぜだ!? なぜ 王妃様を 廃妃にする必要があるのだ!? 236 00:17:01,153 --> 00:17:07,326 御内原に 男子を手引きした事は 厳罰に値します。 237 00:17:07,326 --> 00:17:12,131 本来なら 一世流刑に処せられても 文句は言えません。 238 00:17:12,131 --> 00:17:17,937 でも 手引きしたといっても 王妃様の肉親じゃないか!? 239 00:17:17,937 --> 00:17:20,840 それに 聞けば 王妃様は 三司官の前で➡ 240 00:17:20,840 --> 00:17:23,676 泣きながら 反省を示したそうだ。 241 00:17:23,676 --> 00:17:27,480 僕は せいぜい 譴責処分が 妥当だと思うよ。 242 00:17:27,480 --> 00:17:31,751 なぜ 王妃の地位まで 剥奪しなければならないんだ!? 243 00:17:31,751 --> 00:17:36,656 僕は 正しい判断をしたと 思っています。 244 00:17:42,862 --> 00:17:46,866 本当に それが 君の信念なんだな? 245 00:17:46,866 --> 00:17:50,002 「王宮中を敵に回しても変えない」 と言った➡ 246 00:17:50,002 --> 00:17:54,206 公平無私を信条とする 君の信念なんだな? 247 00:17:57,877 --> 00:18:00,580 なぜ 僕を見ないんだ!? 248 00:18:02,582 --> 00:18:07,019 ♬~ 249 00:18:07,019 --> 00:18:11,857 寧温 他に 何か考えがあるのか? 250 00:18:11,857 --> 00:18:15,661 悩みがあるなら 僕にも打ち明けてくれないか。 251 00:18:20,533 --> 00:18:24,270 何も ありません。 誰かに 頼まれたからじゃないのか? 252 00:18:24,270 --> 00:18:27,673 違います。 253 00:18:27,673 --> 00:18:33,245 ♬~ 254 00:18:33,245 --> 00:18:37,116 そうか。 255 00:18:37,116 --> 00:18:41,520 分かった。 それが 君の信念だと信じるよ。 256 00:18:41,520 --> 00:18:53,065 ♬~ 257 00:18:53,065 --> 00:18:57,269 なぜだ? なぜ 僕は…。 258 00:18:57,269 --> 00:19:01,874 友が間違っているなら 殴ってやれば よいものを…。 259 00:19:04,910 --> 00:19:10,716 それなのに なぜ 守ってやりたくなるんだ? 260 00:19:10,716 --> 00:19:14,587 ♬~ 261 00:19:14,587 --> 00:19:19,191 僕は まさか 宦官に? 262 00:19:19,191 --> 00:19:24,063 ♬~ 263 00:19:24,063 --> 00:19:26,365 まさか…。 264 00:19:28,534 --> 00:19:31,437 (宜野湾)首里天加那志 だから 言わぬ事ではございません!➡ 265 00:19:31,437 --> 00:19:34,273 あのような慣例破りの宦官を➡ 266 00:19:34,273 --> 00:19:37,009 評定所筆者主取などに 重用なさるから➡ 267 00:19:37,009 --> 00:19:39,845 調子に乗って かような暴挙を働くのです。 268 00:19:39,845 --> 00:19:42,581 (与那原)こうなれば すぐに 詮議にかけて➡ 269 00:19:42,581 --> 00:19:47,887 首里天加那志 御自ら 孫寧温の決済を破棄して下さい! 270 00:19:47,887 --> 00:19:50,656 その必要はない。 (与那原)はっ? 271 00:19:50,656 --> 00:19:54,593 寧温が そう決めたのなら しかたあるまい。 272 00:19:54,593 --> 00:19:58,531 (宜野湾)な… なんと? 余は 寧温に➡ 273 00:19:58,531 --> 00:20:02,334 御内原で起きる事の 全ての決済を任せた。 274 00:20:02,334 --> 00:20:06,238 いわば 王権を与えたのだ。 275 00:20:08,441 --> 00:20:11,310 ならば そのお考えを お改め下さい。 276 00:20:11,310 --> 00:20:14,580 さもなくば 王宮は 大変な事になりますぞ! 277 00:20:14,580 --> 00:20:17,483 (座喜味)まあまあ 落ち着いて。 278 00:20:17,483 --> 00:20:23,989 王妃でなくとも この王子の 母である事に変わりはない。 279 00:20:23,989 --> 00:20:29,528 これで 少しは 御内原も 静かになるであろう。 280 00:20:29,528 --> 00:20:32,498 廃妃? 281 00:20:32,498 --> 00:20:38,337 この私が 王妃を 降ろされるというのか…。 282 00:20:38,337 --> 00:20:43,042 そんなバカな。 何かの間違いでございましょう。 283 00:20:45,711 --> 00:20:47,646 なんていう事を…。 284 00:20:47,646 --> 00:20:52,218 これによると 王妃様の地位は➡ 285 00:20:52,218 --> 00:20:55,654 側室様より 低くなってしまいます。 286 00:20:55,654 --> 00:20:58,057 どういう事じゃ? これまで 王妃様に➡ 287 00:20:58,057 --> 00:21:03,729 与えられていた 佐敷間切の領地は没収され➡ 288 00:21:03,729 --> 00:21:09,235 新しくあてがわれる領地は 花城村でございます。 289 00:21:09,235 --> 00:21:12,004 そんな村が どこにあるというのだ? 290 00:21:12,004 --> 00:21:18,210 人の居ない 地代収入のない 領地でございます。 291 00:21:18,210 --> 00:21:23,983 つまり 私は 無収入になるというのか? 292 00:21:23,983 --> 00:21:27,219 ⚟(聞得大君)ハハハ…。 ⚟(ノロ)聞得大君加那志の➡ 293 00:21:27,219 --> 00:21:31,423 お成り! 花城村は 500年前に➡ 294 00:21:31,423 --> 00:21:36,262 わらわが領する知念間切に 吸収された村の事じゃ。➡ 295 00:21:36,262 --> 00:21:38,797 そなたに ふさわしいであろう? 296 00:21:38,797 --> 00:21:40,733 おい 宦官。➡ 297 00:21:40,733 --> 00:21:43,102 お前は 聞得大君加那志に 飼われてたのか? 298 00:21:43,102 --> 00:21:47,072 無礼者! 誰の許しを得て ここへ? 299 00:21:47,072 --> 00:21:49,241 すぐに 出ていきなさい! 300 00:21:49,241 --> 00:21:51,177 ⚟(国母)私が許可しました。 301 00:21:51,177 --> 00:21:54,613 ⚟(女官)国母様のお成り! 302 00:21:54,613 --> 00:22:01,353 ここは もう お前の居室ではない。 御内原から追放されたのじゃ。 303 00:22:01,353 --> 00:22:07,159 お前のした事を思えば なんと軽い処分じゃ。 304 00:22:07,159 --> 00:22:10,196 今すぐ 出ていくがよい! 305 00:22:10,196 --> 00:22:15,201 私が消えても 王子は不滅です。 306 00:22:15,201 --> 00:22:17,136 ⚟(側室)それも どうかしら? 307 00:22:17,136 --> 00:22:20,739 ⚟(女官)側室様のお成り! 308 00:22:20,739 --> 00:22:24,243 それは 改めて 占ってもらいましょうよ。 309 00:22:24,243 --> 00:22:27,179 誰の子が 王子にふさわしいか➡ 310 00:22:27,179 --> 00:22:31,517 誰が 次の国母にふさわしいか。 311 00:22:31,517 --> 00:22:35,154 ねえ? 国母様。 そうですね。 312 00:22:35,154 --> 00:22:37,623 お待ち下さりませ 国母様。 313 00:22:37,623 --> 00:22:41,493 それでは あまりにも 王妃様が おいたわしゅうございまする。 314 00:22:41,493 --> 00:22:46,265 人を哀れんでる場合ではないぞ 女官 大勢頭部。➡ 315 00:22:46,265 --> 00:22:50,269 お前の処遇も決まったそうじゃ。➡ 316 00:22:50,269 --> 00:22:53,839 寧温 読んでやれ。 317 00:22:53,839 --> 00:22:57,376 ♬~ 318 00:22:57,376 --> 00:22:59,311 はい。 319 00:22:59,311 --> 00:23:02,314 ♬~ 320 00:23:02,314 --> 00:23:07,353 「女官 大勢頭部の職を罷免し➡ 321 00:23:07,353 --> 00:23:13,192 その身分を 女官見習のアガマとする」。 322 00:23:13,192 --> 00:23:17,029 アガマ? この私が アガマだと…? 323 00:23:17,029 --> 00:23:20,666 そこから やり直せという事じゃ。 324 00:23:20,666 --> 00:23:25,905 そなたの上級女官を紹介しよう。 これ。 325 00:23:25,905 --> 00:23:29,108 ♬~ 326 00:23:29,108 --> 00:23:31,777 恩戸…。 327 00:23:31,777 --> 00:23:35,080 お呼びでございますか? 聞得大君加那志。 328 00:23:35,080 --> 00:23:39,318 恩戸よ。 そなたに 妹ができたぞ。 329 00:23:39,318 --> 00:23:45,224 まあ 御内原には居らぬゆえ 顔を合わせる事もなかろうがの。 330 00:23:45,224 --> 00:23:50,929 何をしている!? 呼んだ時以外は ここへ来てはいけません! 331 00:23:50,929 --> 00:23:56,435 このグズで ノロマな 年増のアガマが! 332 00:23:56,435 --> 00:24:02,675 フフフ… 楽しいの 御内原は。 333 00:24:02,675 --> 00:24:05,110 フフフ…。 334 00:24:05,110 --> 00:24:09,415 おのれ! 宦官め。 335 00:24:09,415 --> 00:24:12,718 ♬~ 336 00:24:12,718 --> 00:24:15,688 下らない! 女など 下らない生き物だ! 337 00:24:15,688 --> 00:24:20,959 女に生まれて 一つもよい事はない! 338 00:24:20,959 --> 00:24:22,961 (浅倉)いかがした? 339 00:24:25,631 --> 00:24:28,534 浅倉殿。 340 00:24:28,534 --> 00:24:32,404 国元からの書状を 届けに参ったのです。 341 00:24:32,404 --> 00:24:35,741 わざわざ 御仮屋から 出向かれたのですか? 342 00:24:35,741 --> 00:24:40,646 最近の 王宮の事も 知りたいと思いましたので。 343 00:24:40,646 --> 00:24:42,815 お国元からは 何と? 344 00:24:42,815 --> 00:24:45,718 宣教師 ベッテルハイムの事を 報告しましたので➡ 345 00:24:45,718 --> 00:24:50,556 「キリシタンの蔓延を防ぐように」との 通達でしょう。 346 00:24:50,556 --> 00:24:54,126 ベッテルハイム師は 信者を獲得していません。 347 00:24:54,126 --> 00:24:58,364 ただの医師として 在留しているだけです。 348 00:24:58,364 --> 00:25:01,266 それなら いいのですが。 349 00:25:01,266 --> 00:25:05,838 ところで ここへ来て 妙な知らせを聞きました。 350 00:25:05,838 --> 00:25:10,242 何でも 王妃様が 廃妃にされたとか。 351 00:25:10,242 --> 00:25:12,244 本当ですか? 352 00:25:15,381 --> 00:25:18,384 本当です。 353 00:25:18,384 --> 00:25:23,088 聞けば 御内原に 弟を引き入れた罪だとか。 354 00:25:25,357 --> 00:25:28,260 今の三司官は 非情ですね。 355 00:25:28,260 --> 00:25:32,698 いや 国王様が 冷たいと言うべきか…。 356 00:25:32,698 --> 00:25:35,601 それは 違います。 357 00:25:35,601 --> 00:25:38,303 あなたも 納得している事ですか? 358 00:25:38,303 --> 00:25:42,174 ♬~ 359 00:25:42,174 --> 00:25:44,410 そんな ささいな事でも➡ 360 00:25:44,410 --> 00:25:48,280 しきたりを破れば 王妃様でさえ そのような目に遭うのだから➡ 361 00:25:48,280 --> 00:25:51,617 慣例を破って 王宮に上がった 宦官のあなたは➡ 362 00:25:51,617 --> 00:25:54,386 どんな つらい目に 遭っているのかと➡ 363 00:25:54,386 --> 00:25:56,688 心配になりました。 364 00:25:56,688 --> 00:26:01,160 ♬~ 365 00:26:01,160 --> 00:26:06,498 なぜ 私を 心配して下さるのですか? 366 00:26:06,498 --> 00:26:12,304 ♬~ 367 00:26:12,304 --> 00:26:16,842 その理由を いつか 話せればと思いますが➡ 368 00:26:16,842 --> 00:26:19,745 ここでは 無理でしょう。 369 00:26:19,745 --> 00:26:22,014  回想 なぜ こんな所で 「孟子」を読んでいた? 370 00:26:22,014 --> 00:26:25,250 女は 堂々と学ぶ事が 許されないからです。 371 00:26:25,250 --> 00:26:27,186 学問が 好きなんだな。 372 00:26:27,186 --> 00:26:30,122 けど 学問を究めようと思えば➡ 373 00:26:30,122 --> 00:26:33,926 女に生まれて 一つもよい事はありません。 374 00:26:33,926 --> 00:26:37,796 よい事が 一つもないなどと 思ってほしくない。 375 00:26:37,796 --> 00:26:42,000 ♬~ 376 00:26:42,000 --> 00:26:45,404 それは…。 377 00:26:45,404 --> 00:26:47,339 御免。 378 00:26:47,339 --> 00:26:55,047 ♬~ 379 00:26:57,683 --> 00:27:05,257 ♬~ 380 00:27:05,257 --> 00:27:56,542 (聞得大君の雨乞いの祈祷) 381 00:27:56,542 --> 00:28:03,148 (聞得大君)この御嶽に入れるのも そなたが 女であるからじゃ。➡ 382 00:28:03,148 --> 00:28:09,721 そなたも 龍の子とあって 霊力の高い生まれのようじゃの。 383 00:28:09,721 --> 00:28:14,426 今日は とてもよい 雨乞いができた。 384 00:28:14,426 --> 00:28:18,297 聞得大君加那志の力を 見せつけられました。 385 00:28:18,297 --> 00:28:25,437 そなたも 評定所筆者主取としての 力を 見せつけてくれたの。 386 00:28:25,437 --> 00:28:28,207 では 次に お前が却下した➡ 387 00:28:28,207 --> 00:28:32,077 聞得大君御殿の予算を 元に戻してもらおうか。 388 00:28:32,077 --> 00:28:35,948 畏れながら 一度 通った予算は 覆りません。 389 00:28:35,948 --> 00:28:39,551 それを通すのが お前の役目じゃ。 390 00:28:39,551 --> 00:28:43,355 予算を削ったのは 聞得大君御殿だけではありません。 391 00:28:43,355 --> 00:28:46,291 王府全体に 予算がないのです! 392 00:28:46,291 --> 00:28:49,061 財政が破綻しているのです。 393 00:28:49,061 --> 00:28:50,996 冊封使様を迎えるにあたっても➡ 394 00:28:50,996 --> 00:28:53,632 薩摩から 借入金を せねばならぬ始末で。 395 00:28:53,632 --> 00:28:57,603 では もっと 薩摩から 借りれば よかろう? 396 00:28:57,603 --> 00:29:00,405 その考えが 王府を弱くしているのです。 397 00:29:00,405 --> 00:29:03,842 弱くしたのは 役人どもじゃ。 398 00:29:03,842 --> 00:29:08,614 その役人を動かすために わらわには 金が要るのじゃ。 399 00:29:08,614 --> 00:29:10,949 表の世界を動かしたいのですか? 400 00:29:10,949 --> 00:29:17,089 愚かな男どもに これ以上 この国は 任せてはおけぬ。 401 00:29:17,089 --> 00:29:20,492 この国は 神の国じゃ。 402 00:29:20,492 --> 00:29:23,729 この国の神は 女じゃ。 403 00:29:23,729 --> 00:29:29,067 その女も 愚かでないとは 思えませぬが。 404 00:29:29,067 --> 00:29:35,440 そなたは 裏金を追って 御内原へ入ったのであろう? 405 00:29:35,440 --> 00:29:39,344 どうして それを? その裏金作りの一端として➡ 406 00:29:39,344 --> 00:29:42,814 わらわも 御内原が怪しいと 思っておった。 407 00:29:42,814 --> 00:29:46,418 それで 王妃を引き離したのじゃ。 408 00:29:46,418 --> 00:29:51,690 もし 王妃までが 裏金に 汚されるような事になれば➡ 409 00:29:51,690 --> 00:29:55,927 首里天加那志が 悲しむでの。 410 00:29:55,927 --> 00:30:01,733 事が収まれば また 王妃に戻してやってもよい。 411 00:30:01,733 --> 00:30:05,604 それならそうと なぜ 初めから 言って下さらなかったんですか? 412 00:30:05,604 --> 00:30:08,473 お前に 何ができる!? 権力が欲しくて➡ 413 00:30:08,473 --> 00:30:10,809 男になり 役人になっただけであろう? 414 00:30:10,809 --> 00:30:14,046 違います! 私は この国を強くして➡ 415 00:30:14,046 --> 00:30:17,249 他国の支配から 守りたいだけです! 416 00:30:17,249 --> 00:30:20,118 今は 内輪もめを している時ではありません。 417 00:30:20,118 --> 00:30:24,056 大和や清国の他に いつ 列強が敵になるか分からない…。 418 00:30:24,056 --> 00:30:27,392 この国を守れるのは 神だけじゃ。 419 00:30:27,392 --> 00:30:30,962 人の不正を 根底から正せるのも 神の力だけじゃ! 420 00:30:30,962 --> 00:30:33,365 ところが その神が 金に食われとる。 421 00:30:33,365 --> 00:30:36,268 男は 金と欲望ばかりを信奉し 神を振り向きもせぬ。 422 00:30:36,268 --> 00:30:39,271 それなら 金を 神に集めるしかなかろう? 423 00:30:39,271 --> 00:30:41,440 役人として それには 従えません。 424 00:30:41,440 --> 00:30:44,543 (聞得大君)勘違いするな! 425 00:30:47,212 --> 00:30:51,750 お前は 役人ではない。 わらわの犬じゃ。 426 00:30:51,750 --> 00:30:57,656 わらわのために 予算をくわえて 戻ってくればよいのじゃ。 427 00:31:11,570 --> 00:31:14,473  回想 「君子は 成徳をもって 行いをなし…」。 428 00:31:14,473 --> 00:31:18,844 (嗣勇)もう 駄目だ。 すまない! 兄上! 429 00:31:18,844 --> 00:31:23,949 あの後 踊奉行様に拾われてな 素質を認められたんだ。 430 00:31:27,352 --> 00:31:29,287 兄上。 431 00:31:29,287 --> 00:31:32,290 (オバァ)寧温。 あっ。 432 00:31:34,559 --> 00:31:37,562 オバァ。 寧温。 433 00:31:37,562 --> 00:31:42,234 これを 作ってきたさ。 434 00:31:42,234 --> 00:31:44,169 あっ。 435 00:31:44,169 --> 00:31:47,406 ♬~ 436 00:31:47,406 --> 00:31:49,441 ありがとう オバァ。 437 00:31:49,441 --> 00:31:54,112 あのバカを 門番にしてくれたお礼さ。 438 00:31:54,112 --> 00:31:58,950 みんな 寧温に 感謝してるよ。 439 00:31:58,950 --> 00:32:02,854 そんな事 気にしなくて いいのです。 440 00:32:04,856 --> 00:32:12,063 ところで 寧温は ずっと 独りで このうちに住むつもり? 441 00:32:12,063 --> 00:32:18,904 もう 家族も 誰も居ませんから。 442 00:32:18,904 --> 00:32:22,107 宦官は 家族をつくれませんし。 443 00:32:22,107 --> 00:32:25,977 それなら うちに 一緒に住んだら いいよ。 444 00:32:25,977 --> 00:32:28,580 僕が 多嘉良のおじさんの家に? 445 00:32:28,580 --> 00:32:35,487 狭くて 貧しいけど 毎日 寧温に 食事を作ってあげられるさぁ。 446 00:32:35,487 --> 00:32:44,362 そうしたいけど 僕には そんな 幸せになる資格は ないんです。 447 00:32:44,362 --> 00:32:47,199 (オバァ)寧温は 幸せさぁ。➡ 448 00:32:47,199 --> 00:32:51,069 偉い役人も つらいかもしれないけど➡ 449 00:32:51,069 --> 00:32:57,576 自分が 望んでなった事だし やりがいはあるでしょう? 450 00:32:59,711 --> 00:33:01,646 オバァ。 451 00:33:01,646 --> 00:33:05,250 ♬~ 452 00:33:05,250 --> 00:33:07,252 そうだよね。 453 00:33:09,187 --> 00:33:16,928 この国は 役人の国でも 神の国でもない。 454 00:33:16,928 --> 00:33:20,065 ここは オバァ達の国なんだよね。 455 00:33:20,065 --> 00:33:25,370 えっ? じゃ オバァが ここに住んでいいの? 456 00:33:25,370 --> 00:33:28,607 えっ? 上等さ それは。 457 00:33:28,607 --> 00:33:33,845 あのバカも居なくて 上等 上等。 458 00:33:33,845 --> 00:33:40,018 ♬~ 459 00:33:40,018 --> 00:33:43,255 (男1)鬼の宦官だ。 (男2)鬼が通るぞ。 460 00:33:43,255 --> 00:33:46,091 (男3)鬼だ。 (男4)男でも女でも➡ 461 00:33:46,091 --> 00:33:48,026 人間でもない。 462 00:33:48,026 --> 00:33:52,931 ♬~ 463 00:33:52,931 --> 00:33:54,933 寧温。 464 00:33:57,402 --> 00:34:00,605 次の科試の問題文を 見てくれないか? 465 00:34:00,605 --> 00:34:03,141 昨夜 徹夜で 考案したんだ。 466 00:34:03,141 --> 00:34:08,546 「地方役人の悪弊が横行し 百姓が 苦境下にある。➡ 467 00:34:08,546 --> 00:34:13,318 役人どもの品行を改善するための 政策を作成せよ」。 468 00:34:13,318 --> 00:34:18,690 さすが 朝薫。 時流をつかんだ よい問題だと思います。 469 00:34:18,690 --> 00:34:23,261 そうか! それなら 安心して 三司官に見せてこよう。 470 00:34:23,261 --> 00:34:26,264 ありがとう。 471 00:34:26,264 --> 00:34:29,067 朝薫。 472 00:34:29,067 --> 00:34:32,370 信じてくれ。 473 00:34:32,370 --> 00:34:37,709 僕は 絶対に 役人の魂を無くしてはいない。 474 00:34:37,709 --> 00:34:40,612 分かった。 475 00:34:40,612 --> 00:34:42,614 分かった。 476 00:34:42,614 --> 00:34:50,989 ♬~ 477 00:34:50,989 --> 00:34:54,893 お前は 何を申しておるのじゃ? 478 00:34:57,228 --> 00:35:02,667 何と言われましても 予算を覆す事は できません。 479 00:35:02,667 --> 00:35:07,439 兄が どうなってもよいのか? 480 00:35:07,439 --> 00:35:13,244 お前の正体が明かされても よいのか? 481 00:35:13,244 --> 00:35:19,050 それを隠すために 民百姓に 重税を押しつけるくらいならば➡ 482 00:35:19,050 --> 00:35:24,689 私は いつでも 死ぬ覚悟はできております。 483 00:35:24,689 --> 00:35:28,059 兄も 同じ覚悟だと思います。 484 00:35:28,059 --> 00:35:32,764 よう申した。 覚えておくぞ。 485 00:35:35,400 --> 00:35:39,637 それなら 薩摩の役人に会うがよい。 486 00:35:39,637 --> 00:35:43,174 薩摩の? 薩摩の太子様宛てに➡ 487 00:35:43,174 --> 00:35:47,512 銀子 1千貫文の借入金の 申入書を作り➡ 488 00:35:47,512 --> 00:35:52,784 在番奉行殿に渡すのじゃ。 489 00:35:52,784 --> 00:35:55,387 銀子 1千貫文の借入金とは? 490 00:35:55,387 --> 00:35:57,622 薩摩の国元へ行く船が➡ 491 00:35:57,622 --> 00:36:01,292 明日にも出航するゆえ それに 間に合わせよ。 492 00:36:01,292 --> 00:36:03,228 お待ち下さい! 493 00:36:03,228 --> 00:36:06,531 そのような取り引きを 勝手になされたのですか? 494 00:36:06,531 --> 00:36:11,703 そなたが動かぬから わらわが 骨を折ったのじゃ。 495 00:36:11,703 --> 00:36:15,707 金は 薩摩から借りる事にした。 496 00:36:15,707 --> 00:36:18,209 そのような大金を いかにして? 497 00:36:18,209 --> 00:36:23,048 なに 大した手間は かからなかった。 498 00:36:23,048 --> 00:36:29,387 宣教師 ベッテルハイムの身柄を 御仮屋へ引き渡したまでじゃ。 499 00:36:29,387 --> 00:36:31,322 何ですって!? 500 00:36:31,322 --> 00:36:36,161 (ベッテルハイム)お~い! 琉球王府の ハイコミッショナーと面会させろ! 501 00:36:36,161 --> 00:36:40,932 話の分かるヤツは あいつしか居らん! 502 00:36:40,932 --> 00:36:43,601 ハイコミッショナーの孫を呼べ! 503 00:36:43,601 --> 00:36:45,937 なんて事を!? 504 00:36:45,937 --> 00:36:51,142 これで 厄介なキリシタンも 居なくなって 一挙両得じゃ。 505 00:36:51,142 --> 00:36:53,912 薩摩に渡せば 処刑されます。 506 00:36:53,912 --> 00:36:56,881 そうなれば 英国が 黙ってはおりません。 507 00:36:56,881 --> 00:37:00,785 いずれ 列強は 敵になるのであろう? 508 00:37:00,785 --> 00:37:03,722 それに備えて 薩摩の武力を➡ 509 00:37:03,722 --> 00:37:08,126 味方につけておくのも 悪くはなかろう。 510 00:37:08,126 --> 00:37:11,930 薩摩が守るのは 琉球ではありません。 511 00:37:11,930 --> 00:37:17,735 琉球を盾として 大和の国を守るだけです! 512 00:37:17,735 --> 00:37:24,442 それなら もっと 琉球王府に 愛着を持ってもらえばよいのじゃ。 513 00:37:24,442 --> 00:37:27,045 愛着? そこでだ➡ 514 00:37:27,045 --> 00:37:32,283 次の科試の問題を 御仮屋の役人に渡せ。 515 00:37:32,283 --> 00:37:34,686 「科試の問題を漏洩しろ」と? 516 00:37:34,686 --> 00:37:38,156 (聞得大君)向こうが それを望んでおるのじゃ! 517 00:37:38,156 --> 00:37:40,792 王府に 薩摩の人間を 送り込むつもりですか? 518 00:37:40,792 --> 00:37:44,596 黙れ! 犬が いちいち 主にものを尋ねるな! 疲れる! 519 00:37:44,596 --> 00:37:47,198 黙って 従えばよいのじゃ。➡ 520 00:37:47,198 --> 00:37:49,968 この国の愚かな男どもより➡ 521 00:37:49,968 --> 00:37:54,239 薩摩のほうが よほど話が通じるわ。 522 00:37:54,239 --> 00:37:58,076 わらわを 神として 尊重してくれるでの。 523 00:37:58,076 --> 00:38:00,678 利用されているだけです。 お黙り! 524 00:38:00,678 --> 00:38:04,549 明日の朝 三重城に 在番奉行殿の使いが参る。 525 00:38:04,549 --> 00:38:09,053 その者に 借入金の申入書と 科試の問題を渡すのじゃ! 526 00:38:09,053 --> 00:38:10,989 お断りします! 527 00:38:10,989 --> 00:38:14,926 ♬~ 528 00:38:14,926 --> 00:38:18,563 ⚟(嗣勇)ギャ~ッ! (聞得大君)さあ どうする? 529 00:38:18,563 --> 00:38:24,969 早くせねば 兄は 二度と踊れぬようになるぞ。 530 00:38:24,969 --> 00:38:29,374 ⚟(嗣勇)寧温 そこに居るのか? 531 00:38:31,743 --> 00:38:35,013 はい。 僕は ああっ…➡ 532 00:38:35,013 --> 00:38:39,884 王宮に入るべきでは なかったんだ! すまない!➡ 533 00:38:39,884 --> 00:38:47,058 あの日 あの雨の日に消えた時から お前の兄は 居ないままだ。➡ 534 00:38:47,058 --> 00:38:53,531 そう思え。 思ってくれ。 頼む! ギャ~ッ! 535 00:38:53,531 --> 00:38:56,134 分かりました。 やめて下さい! 536 00:38:56,134 --> 00:39:01,272 ♬~ 537 00:39:01,272 --> 00:39:03,208 分かりました。 538 00:39:03,208 --> 00:39:12,417 ♬~ 539 00:39:12,417 --> 00:39:15,286  回想 次の科試の問題文を 見てくれないか? 540 00:39:15,286 --> 00:39:18,590 昨夜 徹夜で 考案したんだ。 541 00:39:18,590 --> 00:39:20,592 朝薫。 542 00:39:22,994 --> 00:39:29,234 私は 役人の魂を売り渡します。 543 00:39:29,234 --> 00:39:35,240 ♬~ 544 00:39:54,959 --> 00:39:57,061 ♬~ 545 00:40:01,266 --> 00:40:08,039 なぜ よりによって あなたが…? 546 00:40:08,039 --> 00:40:11,309 孫親雲上! また 会えましたね。 547 00:40:11,309 --> 00:40:14,979 来てはいけません! 548 00:40:14,979 --> 00:40:18,316 来てはなりません! 549 00:40:18,316 --> 00:40:22,086 またですか? あなたが なぜ 来たのです? 550 00:40:22,086 --> 00:40:25,089 分かりませぬ。 551 00:40:25,089 --> 00:40:28,493 在番奉行様に 受け取ってこいと 言われて 参りました。 552 00:40:28,493 --> 00:40:31,930 そしたら あなたが居ました。 553 00:40:31,930 --> 00:40:34,899 ♬~ 554 00:40:34,899 --> 00:40:38,269 何を受け取れというんですか? 555 00:40:38,269 --> 00:40:43,107 それを受け取るまで 今日は 引き下がるわけにはいきません! 556 00:40:43,107 --> 00:40:47,712 ♬~ 557 00:40:47,712 --> 00:40:49,647 来ないで…。 558 00:40:49,647 --> 00:40:59,324 ♬~ 559 00:40:59,324 --> 00:41:01,292 やめろ! 560 00:41:01,292 --> 00:41:05,496 ♬~ 561 00:41:05,496 --> 00:41:07,498 孫親雲上! 562 00:41:11,169 --> 00:41:13,771 王宮に アヘンが入り込んでいます。 563 00:41:13,771 --> 00:41:16,207 おのれっ! 564 00:41:16,207 --> 00:41:21,379 (徐丁垓)お互い 宦官同士 分かり合えるのではないか? 565 00:41:21,379 --> 00:41:23,748 そいつは 女じゃ。 566 00:41:23,748 --> 00:41:27,485 そこに居るのは 真鶴じゃ! 567 00:41:27,485 --> 00:41:30,288 あなたの力になりたい! 568 00:41:30,288 --> 00:41:35,526 ♬「海を眺める少女がいた」 569 00:41:35,526 --> 00:41:40,965 ♬「消えそうな灯に したたるしずく」 570 00:41:40,965 --> 00:41:43,401 ♬「空へ還そうと」 571 00:41:43,401 --> 00:41:50,742 ♬「小さな手 差し出す」 572 00:41:50,742 --> 00:41:55,480 ♬「何をこころに 決めたのか」 573 00:41:55,480 --> 00:42:01,185 ♬「誰よりも 私が知っている」 574 00:42:01,185 --> 00:42:04,055 ♬「泣いても ひとりなら」 575 00:42:04,055 --> 00:42:09,794 ♬「強くなろうと」 576 00:42:09,794 --> 00:42:12,196 ♬「時は」 577 00:42:12,196 --> 00:42:14,665 ♬「巡り」 578 00:42:14,665 --> 00:42:19,504 ♬「再来の風に 吹かれて」 579 00:42:19,504 --> 00:42:23,708 ♬「その願いは 遠く」 580 00:42:23,708 --> 00:42:29,514 ♬「誰かの明日を 照らすだろう」 581 00:42:29,514 --> 00:42:32,150 ♬「泣いていた」 582 00:42:32,150 --> 00:42:34,485 ♬「笑っていた」 583 00:42:34,485 --> 00:42:39,390 ♬「すべてを 慈しんで」 584 00:42:39,390 --> 00:42:46,097 ♬「降りそそぐ 光の中」 585 00:42:46,097 --> 00:42:51,302 ♬「この道を 歩いていこう」 586 00:42:51,302 --> 00:42:54,605 ♬~