1 00:00:05,639 --> 00:00:09,309 (ナレーション) <上杉謙信の居城 春日山城は➡ 2 00:00:09,309 --> 00:00:14,314 山全体に屋敷が点在する 言わば森の要塞➡ 3 00:00:14,314 --> 00:00:19,319 起伏を利用した道は 山頂まで1時間を要しました> 4 00:00:19,319 --> 00:00:23,624 <その頂に位置する 祈りの聖地 毘沙門堂> 5 00:00:26,660 --> 00:00:30,664 <謙信はみずからを 毘沙門天の化身と名乗り➡ 6 00:00:30,664 --> 00:00:32,966 義の心を掲げるのです> 7 00:00:35,335 --> 00:00:38,338 <裏切り 謀略の渦巻く 乱世にあって➡ 8 00:00:38,338 --> 00:00:43,010 何よりも義を大切にした上杉謙信> 9 00:00:43,010 --> 00:00:47,014 我らは義の心を掲げ その務めを全うするのみ 10 00:00:47,014 --> 00:00:49,016 おーっ! 11 00:00:49,016 --> 00:00:52,019 (兼続)まさに毘沙門天の化身 12 00:00:52,019 --> 00:00:55,689 えいえいおーっ! (ナレーション)<直江兼続は誰よりも➡ 13 00:00:55,689 --> 00:00:59,693 謙信の精神を引き継いだ 男なのです> 14 00:00:59,693 --> 00:01:19,646 ♬~ 15 00:01:19,646 --> 00:01:39,666 ♬~ 16 00:01:39,666 --> 00:01:59,686 ♬~ 17 00:01:59,686 --> 00:02:19,639 ♬~ 18 00:02:19,639 --> 00:02:39,660 ♬~ 19 00:02:39,660 --> 00:02:59,679 ♬~ 20 00:02:59,679 --> 00:03:19,633 ♬~ 21 00:03:19,633 --> 00:03:37,984 ♬~ 22 00:03:37,984 --> 00:03:44,324 ♬~ 23 00:03:44,324 --> 00:03:47,327 ♪(笛と鼓と掛け声) 24 00:03:47,327 --> 00:03:50,330 (語り)天正元年7月➡ 25 00:03:50,330 --> 00:03:54,334 上杉軍は越中の騒乱を 見事に治め➡ 26 00:03:54,334 --> 00:03:58,338 ふた月ほどで 春日山城に 戻ってまいりました> 27 00:03:58,338 --> 00:04:01,608 ♪(笛と鼓と掛け声) 28 00:04:01,608 --> 00:04:06,613 ♪~ 29 00:04:06,613 --> 00:04:08,615 お酒はございますか? 30 00:04:08,615 --> 00:04:10,617 ああ では ハハハッ 31 00:04:10,617 --> 00:04:22,629 ♪~ 32 00:04:22,629 --> 00:04:26,299 こよいは ご家老 直江景綱様からの祝い酒を 33 00:04:26,299 --> 00:04:28,635 ご息女のお船殿が 届けてくださいました 34 00:04:28,635 --> 00:04:30,637 (歓声) 35 00:04:30,637 --> 00:04:33,640 景勝様の 見事なお働きぶりにとのこと 36 00:04:33,640 --> 00:04:37,644 たんと頂いておるので どんどん飲んでください 37 00:04:37,644 --> 00:04:41,248 こよいは飲むぞーっ! (歓声) 38 00:04:48,321 --> 00:04:53,326 (家臣たちのはやす声) 39 00:04:53,326 --> 00:04:56,997 (家臣たち)おお~ ハッハッハッ 40 00:04:56,997 --> 00:04:58,999 はぁ~ (かよ)姫様! 41 00:04:58,999 --> 00:05:00,934 飲みすぎでございます!➡ 42 00:05:00,934 --> 00:05:02,936 参りましょう ねっ! (お船)かまわぬ 43 00:05:02,936 --> 00:05:04,938 兼続殿もどんどん飲めと 44 00:05:04,938 --> 00:05:06,940 言うておるではないか うん 45 00:05:06,940 --> 00:05:08,942 (家臣たち)そうじゃ そうじゃ! 46 00:05:10,944 --> 00:05:14,948 しかし 殿のご采配は ほんに見事でござったのう 47 00:05:14,948 --> 00:05:17,617 (家臣たち)おーっ! (安部)おんみずから 敵陣の正面に 48 00:05:17,617 --> 00:05:19,953 攻めかかり その隙に我らを背後に回らせ 49 00:05:19,953 --> 00:05:22,622 挟み撃ちにしたのじゃから (家臣たち)おう 50 00:05:22,622 --> 00:05:25,292 敵はおびえきっておったわ (一同の笑い声) 51 00:05:25,292 --> 00:05:28,295 逃げ出すやつも おったほどじゃからなあ 52 00:05:28,295 --> 00:05:32,299 見た見た! 背を向けていちもくさんにのう 53 00:05:32,299 --> 00:05:42,976 ♪~ 54 00:05:42,976 --> 00:05:46,980 さすがは 景勝様 お見事でございました 55 00:05:46,980 --> 00:05:48,982 さっ (景勝)うん 56 00:05:51,318 --> 00:05:55,622 わたくしも殿のそのお姿 見とうございました 57 00:05:58,992 --> 00:06:02,262 あっ お船殿! 58 00:06:02,262 --> 00:06:05,599 ここは男の宴 そろそろお帰りくださいますよう 59 00:06:05,599 --> 00:06:08,935 直江様も心配なされます そなたは残念でした 60 00:06:08,935 --> 00:06:11,938 初陣を果たせず居残り組で 61 00:06:11,938 --> 00:06:15,942 ウハハッ まだまだ未熟者で ございますれば それも当然 62 00:06:16,943 --> 00:06:19,279 ⚟(家臣)酒だ 酒がない! 63 00:06:19,279 --> 00:06:21,281 ただいま では 64 00:06:24,951 --> 00:06:27,621 またしても あの嫌み ふんっ 65 00:06:27,621 --> 00:06:29,623 (お船)恐れ入ります 66 00:06:31,958 --> 00:06:35,962 兼続と… そなたは いとこであるそうだな 67 00:06:35,962 --> 00:06:41,301 はい 兼続が3つ下 幼きころ 一緒に遊んでおりました 68 00:06:41,301 --> 00:06:44,304 向こうは覚えておらぬようですが 69 00:06:44,304 --> 00:06:54,648 ♪~ 70 00:06:54,648 --> 00:06:58,985 (柿崎)おお~ 景勝様の館は にぎわっておられるのう 71 00:06:58,985 --> 00:07:02,255 景勝様の立派なお働き 72 00:07:02,255 --> 00:07:07,594 直江様のご指南のたまものですな (景綱)いいや いやいや… 73 00:07:07,594 --> 00:07:10,930 あ~ 多少口かずは少のうござるが 74 00:07:10,930 --> 00:07:13,600 さすが 景勝様 (北条)うん 75 00:07:13,600 --> 00:07:16,603 御屋形様のおいであられる (北条)う~ん 76 00:07:16,603 --> 00:07:19,940 しかし 景勝様もさることながら 77 00:07:19,940 --> 00:07:23,276 景虎様の武者ぶりには 目を見張らされたのう 78 00:07:23,276 --> 00:07:25,278 (景綱・柿崎)うん (北条)まったくじゃ! 79 00:07:25,278 --> 00:07:28,949 所詮 北条から来た 人質じゃと思うとったが 80 00:07:28,949 --> 00:07:31,284 戦場でのあの気迫! 81 00:07:31,284 --> 00:07:36,289 上杉のために命を懸けるお覚悟は 本物じゃな こりゃ おっとっと! 82 00:07:36,289 --> 00:07:40,961 おいおいおい (北条)何をいたすか~ 83 00:07:40,961 --> 00:07:45,298 御屋形様も景勝様 景虎様と 84 00:07:45,298 --> 00:07:48,301 頼もしい息子を持たれたものじゃ 85 00:07:49,636 --> 00:07:52,639 こたびの戦でのお働きぶり 86 00:07:52,639 --> 00:07:57,978 まことに祝着と 母 仙桃院よりの志です 87 00:07:57,978 --> 00:08:01,247 ⚟(宴の騒ぎ声) 88 00:08:01,247 --> 00:08:03,249 こよいは祭りのようじゃ 89 00:08:06,920 --> 00:08:10,924 フフッ ほんに にぎやかでございますな 90 00:08:12,592 --> 00:08:15,929 羨ましいのう 91 00:08:15,929 --> 00:08:18,264 わしは所詮 92 00:08:18,264 --> 00:08:20,266 北条家から来たよそ者ゆえ 93 00:08:22,268 --> 00:08:24,871 (華姫) そのようなことはありません 94 00:08:26,940 --> 00:08:30,944 景虎様も 御屋形様のお子でござります 95 00:08:32,612 --> 00:08:34,614 ハァ~ッ 96 00:08:34,614 --> 00:08:45,625 ♬~ 97 00:08:45,625 --> 00:08:47,961 (仙桃院)あの2人を夫婦に? 98 00:08:47,961 --> 00:08:50,630 (謙信)景虎には心を許し 99 00:08:50,630 --> 00:08:54,634 互いに笑い合える 相手がおりません 100 00:08:54,634 --> 00:08:59,305 確かに 華姫ならばそのお役目 101 00:08:59,305 --> 00:09:01,908 立派に務めることができましょう 102 00:09:03,243 --> 00:09:05,245 なれど… 103 00:09:06,579 --> 00:09:08,882 人質に嫁がせるのが心配ですか? 104 00:09:13,586 --> 00:09:16,256 北条は景虎を人質に出しながら 105 00:09:16,256 --> 00:09:18,858 上杉との盟約をほごにした 106 00:09:20,593 --> 00:09:23,930 一族に見捨てられた あやつの心には 107 00:09:23,930 --> 00:09:26,533 深い孤独が根を張っております 108 00:09:28,601 --> 00:09:31,938 それでも私を父と慕い 109 00:09:31,938 --> 00:09:34,941 務めに励む景虎が ふびんでなりません 110 00:09:38,278 --> 00:09:40,947 そうですね 111 00:09:40,947 --> 00:09:45,552 何より 華姫は 景虎殿を好いておるようですし 112 00:09:46,619 --> 00:09:49,222 よき夫婦になりましょう 113 00:09:52,625 --> 00:09:54,928 ⚟(お悠)御免つかまつりまする 114 00:09:59,632 --> 00:10:04,304 お待たせしました (仙桃院)お悠殿も共にどうじゃ? 115 00:10:04,304 --> 00:10:10,310 ♬~ 116 00:10:10,310 --> 00:10:13,980 わたくしは まだ用が残っておりますゆえ 117 00:10:13,980 --> 00:10:16,316 そうか… 118 00:10:16,316 --> 00:10:33,666 ♬~ 119 00:10:33,666 --> 00:10:35,969 お前様はどうなのです? 120 00:10:39,672 --> 00:10:43,009 お悠殿がお前様を思う気持ちは 121 00:10:43,009 --> 00:10:46,012 痛いほど分かっておいでのはず 122 00:10:49,015 --> 00:10:51,618 毘沙門天への誓いがございます 123 00:10:53,019 --> 00:10:55,321 妻は めとらんという 124 00:11:01,294 --> 00:11:05,632 (家臣たちの騒ぎ声) 125 00:11:05,632 --> 00:11:08,301 おい! おい! 大丈夫か? 126 00:11:08,301 --> 00:11:10,303 飲みすぎだぞ! あ~ よいよい 127 00:11:10,303 --> 00:11:12,305 こういう酒はいくら飲んでも あとには残らん 128 00:11:12,305 --> 00:11:14,307 (安部)そうそう! おいっ 129 00:11:14,307 --> 00:11:16,309 兼続 130 00:11:16,309 --> 00:11:19,312 戦にお供できなかったから といって気に病むな 131 00:11:21,981 --> 00:11:25,985 そうだ 兼続があっての上田衆よ! 132 00:11:27,320 --> 00:11:29,656 あの雪の夜のこと 133 00:11:29,656 --> 00:11:31,658 我らは忘れておらん 134 00:11:31,658 --> 00:11:35,662 《喜平次様と与六の姿が 見えないのです》 135 00:11:35,662 --> 00:11:39,332 《今 皆で捜しに行こうと しているところです》 136 00:11:39,332 --> 00:11:45,004 《喜平次殿は与六を 追ってゆかれたのじゃ➡ 137 00:11:45,004 --> 00:11:49,008 必ず連れて戻る➡ 138 00:11:49,008 --> 00:11:51,010 心配いたすな》 139 00:11:52,679 --> 00:11:55,281 《(戸をたたく音)》 (与六)《母上ーっ》 140 00:11:57,016 --> 00:12:00,920 (喜平次の声)《与六 戻るのじゃ➡ 141 00:12:04,290 --> 00:12:08,962 この喜平次の 側にいてくれぬか?》 142 00:12:08,962 --> 00:12:11,564 《いつまでもわしの側にいよ!》 143 00:12:12,966 --> 00:12:15,969 (安部) あのことで我らは殿のお心を 144 00:12:15,969 --> 00:12:17,971 より近くに 感じるようになったんだ 145 00:12:17,971 --> 00:12:20,306 ああ 146 00:12:20,306 --> 00:12:23,309 お前がおらんと 上田衆はまとまらん 147 00:12:23,309 --> 00:12:26,613 ほら 胸を張れ兼続 (安部)そうだ! 148 00:12:28,982 --> 00:12:30,984 おおっ (2人の笑い声) 149 00:12:30,984 --> 00:12:33,653 泣け泣け! (久秀)おおっ 出る出る 行くぞ! 150 00:12:33,653 --> 00:12:36,956 ああ 急がねば! ハァ~ ハァッ! 151 00:12:40,994 --> 00:12:44,998 (はなをすする音) ハァ~ ハァッ 152 00:12:45,999 --> 00:12:48,001 (お船)兼続殿 153 00:12:48,001 --> 00:12:51,671 ああっ 何か? 154 00:12:51,671 --> 00:12:56,009 父がよい薬を見つけたとかで 上田に届けさせたそうです 155 00:12:56,009 --> 00:12:58,344 お母上の病に効けばと 156 00:12:58,344 --> 00:13:01,948 ああっ ありがとうございます お心遣いいただいて 157 00:13:01,948 --> 00:13:05,618 よいのです ずいぶんと 気にしていたようだったので 158 00:13:05,618 --> 00:13:07,620 あっ! 159 00:13:09,622 --> 00:13:11,624 《母上…》 160 00:13:15,294 --> 00:13:17,297 《泣き虫》 161 00:13:18,298 --> 00:13:20,299 ハァ~ッ 162 00:13:20,299 --> 00:13:23,636 では わたくしはそろそろ戻ります 163 00:13:23,636 --> 00:13:26,939 ハァ こよいは わざわざのお越し ありがとうございました 164 00:13:30,309 --> 00:13:32,312 あの… 165 00:13:33,646 --> 00:13:37,650 殿と 何かお話は? ええ 166 00:13:37,650 --> 00:13:40,653 ハァッ それはよかった (お船)そなたが泣き虫だと 167 00:13:40,653 --> 00:13:42,989 2人で話していたのです 168 00:13:42,989 --> 00:13:47,994 ⚟(家臣たちの騒ぎ声) 169 00:13:47,994 --> 00:13:49,996 またしても! 170 00:13:53,100 --> 00:13:56,002 <母上様➡ 171 00:13:56,002 --> 00:13:59,672 その後 お体はいかがですか?> (あくび) 172 00:13:59,672 --> 00:14:03,609 <直江様がよい薬を 送ってくださったと聞きました> 173 00:14:03,609 --> 00:14:08,614 <その薬を召されて 1日も早く元気になってください> 174 00:14:11,284 --> 00:14:13,953 <上田庄はもうヤマユリの…> (お藤)「上田庄はもうヤマユリの➡ 175 00:14:13,953 --> 00:14:15,955 花が咲いているころ➡ 176 00:14:18,958 --> 00:14:22,295 一度 母上の見舞いも兼ねて➡ 177 00:14:22,295 --> 00:14:24,297 戻りたいと思っております」 178 00:14:24,297 --> 00:14:27,633 ほお~ 戻ってこられたら うれしいのう 179 00:14:27,633 --> 00:14:32,638 はあっ よけいな心配をかけて お勤めに障りがなければ 180 00:14:32,638 --> 00:14:34,941 よいのですが (惣右衛門)ハァッ➡ 181 00:14:35,975 --> 00:14:37,977 それは? 182 00:14:38,978 --> 00:14:41,981 あっ… これは 183 00:14:51,991 --> 00:14:54,660 干菓子ではないか? 184 00:14:54,660 --> 00:14:56,963 (お藤)幼い与六がくれたもの 185 00:14:59,665 --> 00:15:03,269 確か 雲洞庵で修行していた与六が➡ 186 00:15:03,269 --> 00:15:05,271 母にとわしに預けた 187 00:15:05,271 --> 00:15:08,608 《父上! これを母上に》 188 00:15:08,608 --> 00:15:11,911 私の大切なお守りなんです 189 00:15:12,945 --> 00:15:15,948 そうか~ ⚟(与七)母上! 190 00:15:19,619 --> 00:15:23,289 父上も ハァッ 191 00:15:23,289 --> 00:15:27,960 雲洞庵で全祝和尚様から 薬草をお分けいただきました 192 00:15:27,960 --> 00:15:30,963 (惣右衛門)雲洞庵? そんなとこまで行っておったのか 193 00:15:30,963 --> 00:15:35,968 はいっ 母上のことを頼むと 兄者から言われておりますので 194 00:15:35,968 --> 00:15:40,973 ウフッ その兄から手紙ですよ 195 00:15:40,973 --> 00:15:45,978 兄者から? お見せください! (惣右衛門)ああっ 足足足! 196 00:15:45,978 --> 00:15:56,322 ♬~ 197 00:15:56,322 --> 00:15:58,658 ほんに いい息子たちじゃ 198 00:15:58,658 --> 00:16:11,604 ♬~ 199 00:16:11,604 --> 00:16:13,940 婚儀が決まった? ああ 200 00:16:13,940 --> 00:16:16,275 御屋形様が 景虎様と華姫様を呼ばれ 201 00:16:16,275 --> 00:16:18,277 言い渡されたそうだ (登坂・弥七郎)おおっ 202 00:16:18,277 --> 00:16:21,948 では これで景虎様は御屋形様の 本当のお身内となるなあ 203 00:16:21,948 --> 00:16:24,951 ああ (桜井)大丈夫じゃろうなあ? 204 00:16:24,951 --> 00:16:26,953 大丈夫とは? 205 00:16:26,953 --> 00:16:29,288 我が殿のことよ 206 00:16:29,288 --> 00:16:32,291 これでますます景虎様と 比べられることになるんでは… 207 00:16:32,291 --> 00:16:34,627 (弥七郎)それは… 208 00:16:34,627 --> 00:16:37,630 (せきばらい) 困ったのう 209 00:16:37,630 --> 00:16:41,300 では殿より景虎様のほうが 上というつもりか! 210 00:16:41,300 --> 00:16:43,302 わしは思うてはおらん! 211 00:16:43,302 --> 00:16:45,972 だが… 重臣の方が… (登坂)重臣がなんじゃ! 212 00:16:45,972 --> 00:16:49,308 ほえんな うるさいもう! (弥七郎)やめんか! 213 00:16:49,308 --> 00:16:52,645 どうです? ここは皆で奮発をしませんか? 214 00:16:52,645 --> 00:16:55,314 何をだ? 婚礼の祝いの品です 215 00:16:55,314 --> 00:16:58,985 殿の家臣 上田衆の太っ腹な 心意気を見せてやるのです 216 00:16:58,985 --> 00:17:00,920 ほう~ (久秀)それはよい 217 00:17:00,920 --> 00:17:03,256 我らの懐の深いところを 見せてやろうではないか 218 00:17:03,256 --> 00:17:05,258 のう! (一同)おお~っ! 219 00:17:05,258 --> 00:17:08,261 名案じゃ 名案じゃあ (桜井)金はないがのう 220 00:17:08,261 --> 00:17:10,563 (笑い声) 221 00:17:14,267 --> 00:17:16,602 祝いの品? はい 222 00:17:16,602 --> 00:17:19,605 私たちよりお船殿のほうが よくご存じかと思いまして 223 00:17:19,605 --> 00:17:21,908 何かよいものがあれば 教えてほしいのですが 224 00:17:23,943 --> 00:17:25,945 京で はやりの品はどうです? 225 00:17:25,945 --> 00:17:30,616 ああ~ それはよいかも フフッ 226 00:17:30,616 --> 00:17:34,954 えっ? では 早速 心当たりを… 227 00:17:34,954 --> 00:17:38,958 そなたらが行っても 見る目があるかどうか心配です 228 00:17:38,958 --> 00:17:41,294 わたくしが参りましょう えっ? 229 00:17:41,294 --> 00:17:44,630 (お船)馬の用意じゃ (かよ)姫様どちらに? 230 00:17:44,630 --> 00:17:49,302 府内湊に京や西国の品々を 扱っている なじみの商人がいます 231 00:17:49,302 --> 00:17:52,638 なあに 馬を飛ばせば あっという間じゃ 232 00:17:52,638 --> 00:17:54,974 (かよ)お父上に お伺いしてからでないと➡ 233 00:17:54,974 --> 00:17:59,312 何かあっては一大事でございます (お船)かまわぬ 兼続殿が一緒じゃ 234 00:17:59,312 --> 00:18:01,581 ええっ? ついてまいれ 235 00:18:01,581 --> 00:18:04,583 あっ… あっ… はっ はいっ 236 00:18:04,583 --> 00:18:06,919 おい わしは? 237 00:18:06,919 --> 00:18:20,933 ♬~ 238 00:18:20,933 --> 00:18:24,270 お船殿 少しお待ちを! 239 00:18:24,270 --> 00:18:26,605 兼続 遅れるでない! 240 00:18:26,605 --> 00:18:29,275 ほんにじゃじゃ馬だ はあっ! 241 00:18:29,275 --> 00:18:35,281 ♬~ 242 00:18:42,955 --> 00:18:44,957 あっ ちょっ あっ 243 00:18:44,957 --> 00:18:48,628 <謙信のおひざ元 越後府内湊は➡ 244 00:18:48,628 --> 00:18:51,297 当時人口7万人➡ 245 00:18:51,297 --> 00:18:54,900 日本海側屈指の 商業都市でございました> 246 00:19:00,906 --> 00:19:03,209 (店主)あっ そちら ご勘弁を 247 00:19:22,928 --> 00:19:24,930 (店主)いらっしゃいませ 248 00:19:54,627 --> 00:19:58,230 ひどい雨じゃ どこかで雨をよけましょう 249 00:20:12,311 --> 00:20:15,981 あっ お船殿 どうぞ 250 00:20:15,981 --> 00:20:17,983 そなたも火に当たるがよい 251 00:20:17,983 --> 00:20:20,986 あっ いいえ 私はここで… 252 00:20:20,986 --> 00:20:25,324 かぜでもひかれたら 景勝様に申し訳ない 253 00:20:25,324 --> 00:20:29,662 さあ あっ… 254 00:20:29,662 --> 00:20:31,664 では 255 00:20:33,332 --> 00:20:36,669 おら 遠慮はなしじゃ 256 00:20:36,669 --> 00:20:38,671 はあ… 257 00:20:55,354 --> 00:20:58,357 ハァッ! ハァ~ 258 00:21:01,961 --> 00:21:03,963 あっ! 259 00:21:15,307 --> 00:21:17,977 これは子どものころに できた傷じゃ 260 00:21:17,977 --> 00:21:21,580 あっ そうでございますか 261 00:21:33,993 --> 00:21:36,662 薪を向こうの小屋から もらってまいります 262 00:21:36,662 --> 00:21:40,332 これで十分じゃ あっ ですが… 263 00:21:40,332 --> 00:21:43,335 それより もっと火をおこせ 264 00:21:43,335 --> 00:21:45,337 はい 265 00:21:55,014 --> 00:21:59,018 先ほどのくしは… 266 00:21:59,018 --> 00:22:01,287 女子にでもやろうと思うたか? 267 00:22:01,287 --> 00:22:03,956 えっ! そのような人はおりませぬ 268 00:22:03,956 --> 00:22:06,292 じゃあ 誰に? あっ… 269 00:22:06,292 --> 00:22:08,294 母でございます 270 00:22:09,962 --> 00:22:12,965 そうだろうとは思っていたが 271 00:22:12,965 --> 00:22:15,968 そなたに 女はまだ早い 272 00:22:25,978 --> 00:22:30,983 (雷鳴) 273 00:22:41,994 --> 00:22:46,999 (雨漏りの音) 274 00:22:56,675 --> 00:22:59,979 あの お船殿 275 00:23:02,615 --> 00:23:05,618 殿とは あれから何か… 276 00:23:09,955 --> 00:23:13,259 殿のほうからお話などは? 277 00:23:14,293 --> 00:23:16,295 別に 278 00:23:20,966 --> 00:23:23,636 では お船殿は 279 00:23:23,636 --> 00:23:26,972 殿のことをどう思って らっしゃるのでしょうか? 280 00:23:26,972 --> 00:23:30,276 あっ… すいません 281 00:23:32,645 --> 00:23:37,249 では そなたは私のことを どう思っておる? 282 00:23:44,990 --> 00:23:48,994 お船殿は 年上のいとこであれば 283 00:23:48,994 --> 00:23:51,997 あっ… 直江様のお姫様でございます 284 00:23:51,997 --> 00:23:55,000 姫だとて 女子は女子 285 00:24:06,612 --> 00:24:08,947 (薪がはぜる音) 286 00:24:08,947 --> 00:24:12,251 あっ 外の様子を見てまいりまする 287 00:24:13,953 --> 00:24:16,555 (息を吐く声) 288 00:24:21,627 --> 00:24:25,631 ああっ! ハァッ! ハァッ… 289 00:24:30,302 --> 00:24:37,643 ♬~ 290 00:24:37,643 --> 00:24:41,313 <秋になり 春日山城では➡ 291 00:24:41,313 --> 00:24:46,618 景虎と華姫の婚儀が つつがなく執り行われました> 292 00:24:48,654 --> 00:24:53,325 <小田原北条家から 人質としてやってきた景虎は➡ 293 00:24:53,325 --> 00:24:55,995 これで上杉謙信と➡ 294 00:24:55,995 --> 00:25:00,933 さらに強い絆を持つことに なったのでございます> 295 00:25:00,933 --> 00:25:09,942 ♬~ 296 00:25:09,942 --> 00:25:14,279 <そして 華姫とその母仙桃院は➡ 297 00:25:14,279 --> 00:25:18,584 景虎の館へと 移ることになりました> 298 00:25:27,292 --> 00:25:30,629 母上と華姫はもう行ったか? 299 00:25:30,629 --> 00:25:34,633 はい お2人とも 景虎様のお屋敷に移られました 300 00:25:35,968 --> 00:25:37,970 そうか 301 00:25:44,977 --> 00:25:47,980 どうして 仙桃院様まで ご一緒に移せられるのだ? 302 00:25:47,980 --> 00:25:51,984 ハァ~ まだ華姫様も年若いので ご心配なのでしょう 303 00:25:51,984 --> 00:25:54,987 ふ~ん 何やら 仙桃院様まで 取られたような気分じゃのう 304 00:25:54,987 --> 00:25:58,290 言うな! 殿がいちばん おさみしいのだ 305 00:26:02,928 --> 00:26:06,265 ああ そうだ お船殿が 来られて待っておられるぞ 306 00:26:06,265 --> 00:26:09,601 えっ? ハハッ よいのう 307 00:26:09,601 --> 00:26:11,603 この前は2人で出かけ 308 00:26:11,603 --> 00:26:13,939 そのあともこうして 会いに来てくださるとはのう 309 00:26:13,939 --> 00:26:15,941 そっ そんなではない! 310 00:26:15,941 --> 00:26:17,943 お主の言うようなことは何もない 311 00:26:17,943 --> 00:26:19,945 分かっておろうな? 312 00:26:21,613 --> 00:26:24,283 よいのうと言うただけなのに 313 00:26:24,283 --> 00:26:26,285 ⚟(兼続の足音) 314 00:26:26,285 --> 00:26:29,955 兼続殿! 何かご用ですか? 315 00:26:29,955 --> 00:26:32,291 ご用ならば 私のほうから お伺いいたします 316 00:26:32,291 --> 00:26:35,294 お船殿がわざわざ おいでになるには及びません 317 00:26:37,629 --> 00:26:40,299 子どもじゃのう なっ! 318 00:26:40,299 --> 00:26:42,301 だから 女子はまだ早いと 319 00:26:42,301 --> 00:26:44,636 あっ! ハァ~ 320 00:26:44,636 --> 00:26:47,639 きょう来たのは そなたたちの祝いの品を 321 00:26:47,639 --> 00:26:50,642 華姫様がお喜びであったと 伝えるためです 322 00:26:50,642 --> 00:26:53,645 あっ… そうでございましたか… 323 00:26:53,645 --> 00:26:55,948 それと これを 324 00:26:59,651 --> 00:27:01,553 あっ! これは 325 00:27:03,255 --> 00:27:05,924 お母上に差し上げるがよい 326 00:27:05,924 --> 00:27:08,527 ああっ ありがとうございます 327 00:27:10,596 --> 00:27:13,198 ああ… ハァ~ 328 00:27:16,935 --> 00:27:20,272 ハァ~ッ これは したり 329 00:27:20,272 --> 00:27:26,612 ♬~ 330 00:27:26,612 --> 00:27:29,615 (お悠) どうした? 怒ったような顔をして 331 00:27:29,615 --> 00:27:33,952 (お船)姉上 どうしたも何も… 332 00:27:33,952 --> 00:27:37,956 兼続めのことです わたくしに対するあのそぶり 333 00:27:37,956 --> 00:27:40,292 誰が子どものころ 木から下りられずに 334 00:27:40,292 --> 00:27:42,961 大泣きしていたあやつを 助けてやったか 335 00:27:42,961 --> 00:27:44,963 そのようなことがあったのう 336 00:27:44,963 --> 00:27:48,634 助けてやったはよいが そなたが落ちてけがをして 337 00:27:48,634 --> 00:27:52,638 確か傷が (お船)このことは… 338 00:27:52,638 --> 00:27:56,308 あの者は 助けてやったことすら 忘れておるのですから 339 00:27:56,308 --> 00:27:58,977 そういえば そなたは昔から 340 00:27:58,977 --> 00:28:02,247 何かと兼続殿に構いたがったのう 341 00:28:02,247 --> 00:28:04,249 構っていたわけではありません 342 00:28:04,249 --> 00:28:06,585 放っておけなかっただけです 343 00:28:06,585 --> 00:28:08,587 気が合う証拠じゃ 344 00:28:16,595 --> 00:28:19,264 (鳥の鳴き声) 345 00:28:19,264 --> 00:28:22,935 このような 穏やかな気持ちになったのは 346 00:28:22,935 --> 00:28:25,237 生まれて初めてじゃ 347 00:28:28,607 --> 00:28:33,278 わたくしも 景虎様の そのようなお顔を見たのは 348 00:28:33,278 --> 00:28:35,280 初めてでございます 349 00:28:39,284 --> 00:28:41,954 落ち着ける場所というものを 350 00:28:41,954 --> 00:28:44,957 今まで持ったことが なかったからのう 351 00:28:44,957 --> 00:28:47,960 落ち着ける場所? (景虎)ああ 352 00:28:49,294 --> 00:28:53,599 実の父 北条氏康が わしに冷たかった 353 00:28:54,633 --> 00:28:57,636 幼いころから寺に入れられ 354 00:28:57,636 --> 00:29:02,241 親に甘えることもかなわなかった 355 00:29:02,241 --> 00:29:06,912 そののちも 武田 上杉へと 356 00:29:06,912 --> 00:29:11,249 人質として たらい回しじゃ 357 00:29:11,249 --> 00:29:15,587 わしの人生 ずっと そのようなものであろうかと 358 00:29:15,587 --> 00:29:18,590 半ば諦めておった➡ 359 00:29:18,590 --> 00:29:20,592 なのに今➡ 360 00:29:20,592 --> 00:29:24,896 そなたを妻とし ここに こうしていることができる 361 00:29:28,266 --> 00:29:30,268 まるで夢のようじゃ 362 00:29:30,268 --> 00:29:42,281 ♬~ 363 00:29:42,281 --> 00:29:47,285 皆 御屋形様のおかげじゃ 364 00:29:47,285 --> 00:29:50,289 そのご恩に報いるためにも 365 00:29:50,289 --> 00:29:54,626 わしは骨身を惜しまず ご奉公するつもりじゃ 366 00:29:54,626 --> 00:29:59,631 ♬~ 367 00:29:59,631 --> 00:30:01,633 どうした? 368 00:30:05,637 --> 00:30:10,942 わたくしは 生涯 景虎様の妻でございます➡ 369 00:30:12,978 --> 00:30:15,647 たとえこの先 何があっても 370 00:30:15,647 --> 00:30:19,951 わたくしは 景虎様のお側におります 371 00:30:21,320 --> 00:30:24,656 決してお1人にさせませぬ 372 00:30:24,656 --> 00:30:29,995 ♬~ 373 00:30:29,995 --> 00:30:31,997 華… 374 00:30:31,997 --> 00:30:42,007 ♬~ 375 00:30:43,341 --> 00:30:49,348 ♬~ 376 00:30:49,348 --> 00:30:53,351 (悲鳴) <このころ 天下の情勢は➡ 377 00:30:53,351 --> 00:30:56,354 大きく動いておりました> 378 00:30:56,354 --> 00:31:00,959 <武田信玄の死で 勢いを取り戻した織田信長は➡ 379 00:31:00,959 --> 00:31:05,297 将軍足利義昭を京都から追放> 380 00:31:05,297 --> 00:31:10,635 <次いで 宿敵 浅井 朝倉の両氏を 攻め滅ぼし➡ 381 00:31:10,635 --> 00:31:15,240 畿内を中心に勢力を急速に 広げておりました> 382 00:31:16,308 --> 00:31:18,643 (家臣)殿ーっ! (斬る音) 383 00:31:18,643 --> 00:31:29,654 ♬~ 384 00:31:29,654 --> 00:31:33,658 <そして あくる天正2年> 385 00:31:35,994 --> 00:31:38,997 <信長の居城 岐阜城では> 386 00:31:42,334 --> 00:31:45,337 (秀吉)あらあら はあ~ 387 00:31:45,337 --> 00:31:48,673 殿! きゃっ こたびは 388 00:31:48,673 --> 00:31:53,011 こたびは またこれ まことにきらびやか 389 00:31:53,011 --> 00:31:56,681 このような 金の京の絵➡ 390 00:31:56,681 --> 00:31:58,683 見たことがございませぬ 391 00:31:58,683 --> 00:32:00,952 (信長)であろう (秀吉)はあ➡ 392 00:32:00,952 --> 00:32:04,289 う~ これ どちらにお飾りいたしましょう? 393 00:32:04,289 --> 00:32:08,627 越後の謙信にくれてやる 394 00:32:08,627 --> 00:32:11,296 ええっ? 395 00:32:11,296 --> 00:32:14,633 信玄亡きあとも武田を攻めず 396 00:32:14,633 --> 00:32:16,968 天下取りの好機にもかかわらず 397 00:32:16,968 --> 00:32:20,639 上洛をせぬ 398 00:32:20,639 --> 00:32:22,941 何を企みおるのか 399 00:32:25,310 --> 00:32:27,913 こちらから つついてみるのよ 400 00:32:28,980 --> 00:32:30,982 ははっ 401 00:32:33,318 --> 00:32:35,320 絵師! 402 00:32:40,992 --> 00:32:44,663 ここへ絵を足してくれぬか 403 00:32:44,663 --> 00:32:46,665 武将の絵だ➡ 404 00:32:46,665 --> 00:32:51,336 輿に乗って 将軍御所へ上がる姿をな 405 00:32:51,336 --> 00:32:53,338 (絵師)かしこまりました 406 00:32:56,675 --> 00:33:02,614 謙信 この信長に頭を下げるか 407 00:33:02,614 --> 00:33:04,916 攻めかかってくるか… 408 00:33:07,619 --> 00:33:09,621 楽しみよのう 409 00:33:09,621 --> 00:33:15,293 ♬~ 410 00:33:15,293 --> 00:33:17,295 <そして ほどなくして➡ 411 00:33:17,295 --> 00:33:19,965 越後の国 府内湊にある➡ 412 00:33:19,965 --> 00:33:23,301 関東管領の館 御館では> 413 00:33:23,301 --> 00:33:28,640 ♬~ 414 00:33:28,640 --> 00:33:31,643 信長の使者は商人というたな 415 00:33:31,643 --> 00:33:34,646 それも女子でございます 416 00:33:35,981 --> 00:33:37,983 会うてみよう 417 00:33:41,653 --> 00:33:43,989 おい よいのか? 抜け出したりして 418 00:33:43,989 --> 00:33:46,658 よくはない だが 信長から届いたというの絵を 419 00:33:46,658 --> 00:33:49,327 この目で見てみたいのだ おい だっ だがのう おい 420 00:33:49,327 --> 00:33:52,330 気になるなら又五郎は帰ればよい わし1人でも行く 421 00:33:52,330 --> 00:33:54,666 またわしの言うことを聞かぬか➡ 422 00:33:54,666 --> 00:33:57,335 おい 又五郎と呼ぶな 又五郎と! 423 00:33:57,335 --> 00:33:59,337 久秀と呼べ 久秀と! 424 00:34:00,939 --> 00:34:02,941 ハァ~ ほう~ 425 00:34:08,947 --> 00:34:10,949 うお~っ ウホホホッ 426 00:34:10,949 --> 00:34:15,253 京という町は 空も金色か? ハァッ 雲も金色じゃ 427 00:34:18,623 --> 00:34:21,293 いいっ ええっ! ハァッ! 428 00:34:21,293 --> 00:34:25,630 オホホッ 町なかも楽しそうだのう 429 00:34:25,630 --> 00:34:29,634 えっ? これはなんじゃ? はあ? 430 00:34:32,304 --> 00:34:34,973 おっ! 男が裸でおる おお… 431 00:34:34,973 --> 00:34:37,642 女が背を洗っておるぞ ほお… 432 00:34:37,642 --> 00:34:40,645 ⚟(初音) それは一条風呂でございます 433 00:34:42,647 --> 00:34:44,983 銭を払って入る風呂で 434 00:34:44,983 --> 00:34:48,987 白い着物の女は湯女と呼ばれ 世話をしているのでございます 435 00:34:50,655 --> 00:34:52,657 誰だ? そなたは 436 00:34:52,657 --> 00:34:54,993 初めてお目にかかります 437 00:34:54,993 --> 00:34:57,595 初音と申します 438 00:34:58,663 --> 00:35:00,599 初音殿はだな 439 00:35:00,599 --> 00:35:02,934 (兼続・久秀)あっ! (景綱)京の豪商 440 00:35:02,934 --> 00:35:06,271 播磨屋の娘御でな 441 00:35:06,271 --> 00:35:10,942 こたびは 信長様の使者として 442 00:35:10,942 --> 00:35:14,279 この屏風を届けに参ったのじゃ 443 00:35:14,279 --> 00:35:17,615 信長様よりの使者? 444 00:35:17,615 --> 00:35:19,617 こんな若い女子が… 445 00:35:19,617 --> 00:35:22,287 (久秀)しかも商人とは… 446 00:35:22,287 --> 00:35:27,892 信長様は 男や女 その家柄などで 人を区別なさいません 447 00:35:28,960 --> 00:35:31,630 城主となられた羽柴秀吉様などは 448 00:35:31,630 --> 00:35:33,965 元は百姓の出でございますれば 449 00:35:33,965 --> 00:35:36,301 あっ 百姓から大名にか? 450 00:35:36,301 --> 00:35:40,972 はい 才覚のある者は皆 お引き立てになられます 451 00:35:40,972 --> 00:35:43,308 (兼続・久秀)ほう~ 452 00:35:43,308 --> 00:35:47,979 ああ わしは仕事があるゆえな あ~ 2人で案内を頼む 453 00:35:47,979 --> 00:35:49,981 (兼続・久秀)はっ! 454 00:35:52,651 --> 00:35:54,653 (兼続と久秀のため息) 455 00:35:54,653 --> 00:35:58,323 あっ されど その妙な姿はなんじゃ?➡ 456 00:35:58,323 --> 00:36:01,259 いや そんな姿で 御屋形様の館に参るなど 457 00:36:01,259 --> 00:36:03,595 作法をわきまえぬにも程がある 458 00:36:03,595 --> 00:36:08,199 信長様は 当たり前が お嫌いなのでございます➡ 459 00:36:09,601 --> 00:36:13,938 これはポルトガルの礼装に ございます 460 00:36:13,938 --> 00:36:18,943 ハッ ハァ~ 信長というお方は おもしろいのう 461 00:36:18,943 --> 00:36:21,946 我らの考えもつかぬことを やってのけられる 462 00:36:21,946 --> 00:36:25,250 ふ~ん ハァ~ 463 00:36:26,618 --> 00:36:28,953 お名前は? 464 00:36:28,953 --> 00:36:31,623 あっ… 樋口兼続だ 465 00:36:31,623 --> 00:36:33,958 では 樋口様➡ 466 00:36:33,958 --> 00:36:37,262 この絵は すばらしいだけではございません 467 00:36:38,630 --> 00:36:43,234 なぜ 信長様が これを謙信公に贈られたか➡ 468 00:36:45,303 --> 00:36:47,972 じっくりと 469 00:36:47,972 --> 00:36:49,974 ご覧ください 470 00:36:55,313 --> 00:36:57,315 じっくりと? 471 00:37:09,594 --> 00:37:14,265 あっ! おい! おい! (久秀)なっ なんじゃ? 472 00:37:14,265 --> 00:37:16,267 なんじゃ? 473 00:37:17,602 --> 00:37:28,279 ♬~ 474 00:37:28,279 --> 00:37:32,951 この 輿に乗った ご仁が向かっているのは 475 00:37:32,951 --> 00:37:36,254 (久秀)御所じゃ 足利将軍のお館じゃ 476 00:37:37,288 --> 00:37:42,627 馬に赤い毛氈鞍覆 しかも輿に乗っておる 477 00:37:42,627 --> 00:37:46,965 (久秀)洛中で輿に乗れるのは 相当に位の高い大将 478 00:37:46,965 --> 00:37:51,302 それに赤い毛氈鞍覆は… 479 00:37:51,302 --> 00:37:56,975 御屋形様が足利将軍より 特別に使用を許されたもの 480 00:37:56,975 --> 00:37:58,977 分かったぞ!➡ 481 00:37:58,977 --> 00:38:03,248 信長は御所に入り将軍に拝謁する 御屋形様のご威光を➡ 482 00:38:03,248 --> 00:38:06,551 この絵に描かしたのじゃ ハッハッ➡ 483 00:38:07,919 --> 00:38:11,256 どうかしたのか? ふんっ 484 00:38:11,256 --> 00:38:14,259 (久秀)おいっ おい! 今度はどこに行くのじゃ おい!➡ 485 00:38:14,259 --> 00:38:16,261 おい 兼続! 486 00:38:16,261 --> 00:38:21,933 ♬~ 487 00:38:21,933 --> 00:38:26,604 (景勝)あまりにせがむゆえ やむなく連れてまいりました 488 00:38:26,604 --> 00:38:28,940 (謙信)申してみよ はっ 489 00:38:28,940 --> 00:38:32,944 大変でございます あの絵は だだの絵ではございませぬ 490 00:38:32,944 --> 00:38:38,616 あの絵は一見すれば 信長の 御屋形様との盟約の証し 491 00:38:38,616 --> 00:38:40,952 御屋形様を御所へ迎え入れ 492 00:38:40,952 --> 00:38:44,289 共に天下を治めようと 言わんばかりでございます 493 00:38:44,289 --> 00:38:48,960 ほう 兼続もあの輿に乗った大将に 気がついたか 494 00:38:48,960 --> 00:38:52,630 はい されど信長はすでに 495 00:38:52,630 --> 00:38:57,302 足利将軍を京より追い出し 御所はございません 496 00:38:57,302 --> 00:39:00,905 信長は京を手に入れた己を誇り 497 00:39:00,905 --> 00:39:03,241 御屋形様に来るなら来いと 498 00:39:03,241 --> 00:39:05,243 戦を挑んでるのでは ございませぬか? 499 00:39:07,245 --> 00:39:10,248 おもしろい! はっ! 500 00:39:10,248 --> 00:39:13,251 (謙信) さすれば あの絵は進物ではない 501 00:39:13,251 --> 00:39:15,854 金の衣をまとった果たし状 502 00:39:17,589 --> 00:39:20,925 (景虎)今そのことを 話していたところよ 503 00:39:20,925 --> 00:39:24,929 ああ… (謙信)信長という男 504 00:39:24,929 --> 00:39:27,532 このわしを 試しているのやもしれん 505 00:39:33,271 --> 00:39:37,876 これは思っていた以上に 手ごわいかもしれんな 506 00:39:40,612 --> 00:39:42,614 いかがいたしましょう? 507 00:39:42,614 --> 00:39:45,917 信長への返礼は (謙信)豪勢に返してやれ 508 00:39:46,951 --> 00:39:51,256 何食わぬ顔をしていれば いずれ本性を現そう 509 00:39:52,624 --> 00:39:54,626 ハァッ! 510 00:39:55,627 --> 00:39:58,930 私を 私を行かせてください! 511 00:39:59,964 --> 00:40:02,967 使者の1人として信長の下へ 512 00:40:05,970 --> 00:40:09,274 お願いいたします! 御屋形様! (景虎)何をたわけたことを 513 00:40:10,975 --> 00:40:15,980 お主のような若造に 使者が務まるか 514 00:40:15,980 --> 00:40:18,983 その首 取られるやもしれんぞ 515 00:40:22,320 --> 00:40:24,322 私は この目で 516 00:40:24,322 --> 00:40:27,325 信長という男を 見てみたいのでございます 517 00:40:27,325 --> 00:40:32,664 ♬~ 518 00:40:32,664 --> 00:40:35,333 御屋形様! お願いいたします! 519 00:40:35,333 --> 00:40:50,014 ♬~ 520 00:40:50,014 --> 00:40:52,016 (お船)信長の所へ 521 00:40:54,352 --> 00:40:57,021 (景勝)うん 522 00:40:57,021 --> 00:41:00,625 景勝様もご苦労が絶えませぬね 523 00:41:00,625 --> 00:41:02,961 あのような家臣を持たれると 524 00:41:02,961 --> 00:41:06,264 いや そうばかりでもない 525 00:41:09,968 --> 00:41:11,970 わしができぬことを 526 00:41:11,970 --> 00:41:14,972 あやつが やってくれていると思えば 527 00:41:14,972 --> 00:41:21,312 ♬~ 528 00:41:21,312 --> 00:41:24,649 今頃は 海の上か 529 00:41:24,649 --> 00:41:44,669 ♬~ 530 00:41:44,669 --> 00:41:59,684 ♬~ 531 00:41:59,684 --> 00:42:03,888 信長という男 しかとこの目で見届けてやる! 532 00:42:06,958 --> 00:42:08,960 <こうして兼続は➡ 533 00:42:08,960 --> 00:42:14,632 初音と共に信長のいる岐阜城へと 向かったのでございます> 534 00:42:14,632 --> 00:42:24,642 ♬~ 535 00:42:24,642 --> 00:42:29,647 ♬~ 536 00:42:31,315 --> 00:42:36,320 (初音)信長様は気難しいお方 十分お気をつけなされませ 537 00:42:36,320 --> 00:42:39,323 (北条)御屋形様は 信長を攻めるおつもりか? 538 00:42:39,323 --> 00:42:42,326 やっかいなことを引き受けたわ 539 00:42:42,326 --> 00:42:44,328 我が殿のご機嫌が悪くなれば➡ 540 00:42:44,328 --> 00:42:47,665 命など いくつあっても足りはせぬ➡ 541 00:42:47,665 --> 00:42:52,336 命が惜しくば じっと 縮こまっておられることじゃ 542 00:42:52,336 --> 00:42:56,007 京の屏風を贈られたのは 何故でございますか? 543 00:42:56,007 --> 00:42:59,310 (信長) あやつの首 謙信に送ってやれ