1 00:00:04,972 --> 00:00:08,308 (謙信)今までに無い 大きな戦になるであろう 2 00:00:08,308 --> 00:00:13,313 (ナレーション) <1576年 ついに上杉謙信は➡ 3 00:00:13,313 --> 00:00:15,916 織田信長との戦いに 乗り出しました> 4 00:00:18,986 --> 00:00:21,655 <当時の信長は 強大な力で➡ 5 00:00:21,655 --> 00:00:24,958 その領土を飛躍的に 拡大させていました> 6 00:00:26,326 --> 00:00:30,998 <上杉軍が信長に行き着くには 織田に味方する武将たちを➡ 7 00:00:30,998 --> 00:00:34,001 ひとつひとつ 倒していかなくてはなりません> 8 00:00:35,669 --> 00:00:39,006 <その先では 最大兵力10万ともいわれる➡ 9 00:00:39,006 --> 00:00:41,008 信長直属の 精鋭たちが➡ 10 00:00:41,008 --> 00:00:43,010 待ち構えているのです> 11 00:00:45,345 --> 00:00:47,347 <上杉軍3万> 12 00:00:50,017 --> 00:00:53,020 <時代の流れは信長に傾く中➡ 13 00:00:53,020 --> 00:00:55,322 勝負に出た上杉> 14 00:00:59,693 --> 00:01:19,646 ♬~ 15 00:01:19,646 --> 00:01:39,666 ♬~ 16 00:01:39,666 --> 00:01:59,686 ♬~ 17 00:01:59,686 --> 00:02:19,639 ♬~ 18 00:02:19,639 --> 00:02:39,660 ♬~ 19 00:02:39,660 --> 00:02:59,679 ♬~ 20 00:02:59,679 --> 00:03:19,633 ♬~ 21 00:03:19,633 --> 00:03:37,984 ♬~ 22 00:03:37,984 --> 00:03:44,324 ♬~ 23 00:03:44,324 --> 00:03:49,329 ♬~ 24 00:03:49,329 --> 00:03:51,665 (語り)<天正4年 9月> 25 00:03:51,665 --> 00:03:56,336 <謙信率いる上杉軍は 織田信長を討つため➡ 26 00:03:56,336 --> 00:04:00,273 北陸道を西に進み 越中に侵攻> 27 00:04:00,273 --> 00:04:04,945 <上杉軍は圧倒的な強さで 次々と敵の山城を➡ 28 00:04:04,945 --> 00:04:08,949 攻め落としていったので ございます> 29 00:04:08,949 --> 00:04:11,284 (謙信)うあああ ううっ 30 00:04:11,284 --> 00:04:31,304 ♬~ 31 00:04:31,304 --> 00:04:51,324 ♬~ 32 00:04:51,324 --> 00:05:01,268 ♬~ 33 00:05:01,268 --> 00:05:13,280 ♬~ 34 00:05:13,280 --> 00:05:15,615 (上杉軍)行くぞ! 行くぞ~っ 35 00:05:15,615 --> 00:05:22,622 (喚声) 36 00:05:22,622 --> 00:05:24,624 (斬る音) 37 00:05:24,624 --> 00:05:43,643 ♬~ 38 00:05:43,643 --> 00:05:45,645 <そのころ信長は➡ 39 00:05:45,645 --> 00:05:49,649 新しき城 安土城に居を移し➡ 40 00:05:49,649 --> 00:05:54,654 天下統一に向けた動きを 着々と進めておりました> 41 00:05:56,323 --> 00:05:58,325 (秀吉)御免 42 00:05:58,325 --> 00:06:01,595 上杉など この猿めが➡ 43 00:06:01,595 --> 00:06:05,599 あっという間に ひねりつぶしてご覧に入れまする 44 00:06:05,599 --> 00:06:07,601 あっ ああ➡ 45 00:06:07,601 --> 00:06:11,938 ぜひとも このわたくしめに お任せくだされっ 46 00:06:11,938 --> 00:06:14,608 (勝家)そう たやすくは いかんかもしれんぞ 47 00:06:14,608 --> 00:06:16,943 謙信を侮っては ならん (秀吉)柴田様 48 00:06:16,943 --> 00:06:20,280 そう~ 弱気で いかがなされます 49 00:06:20,280 --> 00:06:22,282 猿は黙っておれ 50 00:06:23,283 --> 00:06:25,619 (信長)それほど 51 00:06:25,619 --> 00:06:28,922 上杉攻めに加わりたいか? (秀吉)はっ 52 00:06:30,624 --> 00:06:33,960 猿 (秀吉)はっ 53 00:06:33,960 --> 00:06:35,962 それなら 勝家に加勢いたせ 54 00:06:35,962 --> 00:06:39,566 かっ 加勢で… ございまするか? 55 00:06:41,968 --> 00:06:44,304 不満か? (秀吉)いえいえっ 56 00:06:44,304 --> 00:06:48,308 めっそうも ござりませぬ かしこまりましたっ 57 00:06:48,308 --> 00:06:50,310 (信長)勝家はどうじゃ? 58 00:06:50,310 --> 00:06:52,979 殿 助けなどいりませぬ 59 00:06:52,979 --> 00:06:56,583 猿ごときに この手柄 譲るわけにはまいりませぬ 60 00:06:59,319 --> 00:07:01,921 相分かった 61 00:07:01,921 --> 00:07:06,593 こたびの上杉攻め 勝家に任す 62 00:07:06,593 --> 00:07:09,262 はっ (秀吉)そ~でございまするか 63 00:07:09,262 --> 00:07:13,266 さすれば この猿めは京へ戻り➡ 64 00:07:13,266 --> 00:07:18,271 西国の備えに万全を期すことと いたしますゆえ 御免! 65 00:07:18,271 --> 00:07:21,608 (足音) 66 00:07:21,608 --> 00:07:27,614 ♬~ 67 00:07:27,614 --> 00:07:31,284 <このとき 兼続は17歳> 68 00:07:31,284 --> 00:07:33,954 <生死を懸けた戦に出るのは➡ 69 00:07:33,954 --> 00:07:36,957 初めてのことでございました> 70 00:07:36,957 --> 00:07:48,301 ♬~ 71 00:07:48,301 --> 00:07:50,303 うわあっ (一同の驚く声) 72 00:07:50,303 --> 00:07:53,306 こっ これ ちょっと… (久秀)ええ? ああ➡ 73 00:07:53,306 --> 00:07:55,976 クモじゃ (桜井)驚かすな 74 00:07:55,976 --> 00:08:02,248 ♬~ 75 00:08:02,248 --> 00:08:04,250 (久秀)おいっ 76 00:08:04,250 --> 00:08:10,256 ♬~ 77 00:08:10,256 --> 00:08:14,260 (喚声) 78 00:08:14,260 --> 00:08:16,262 (久秀)おい そっちじゃない! 79 00:08:16,262 --> 00:08:23,269 ♬~ 80 00:08:23,269 --> 00:08:25,271 (刺す音) 81 00:08:25,271 --> 00:08:33,279 ♬~ 82 00:08:33,279 --> 00:08:35,281 (刺す音) (安部)大丈夫か! 83 00:08:38,284 --> 00:08:40,286 (兼続)大丈夫じゃ (安部)よしっ 84 00:08:40,286 --> 00:08:42,288 (久秀)よし あっちじゃ 85 00:08:42,288 --> 00:08:51,965 ♬~ 86 00:08:51,965 --> 00:08:53,967 (久秀)うああっ (一同)なんじゃ なんじゃ? 87 00:08:53,967 --> 00:08:56,302 (久秀)おっ おおっ 蛇じゃ 88 00:08:56,302 --> 00:09:04,511 ♬~ 89 00:09:07,580 --> 00:09:09,582 ⚟(物音) (久秀)おおっ 90 00:09:09,582 --> 00:09:11,584 わっ (敵兵)かかれ~! 91 00:09:11,584 --> 00:09:29,269 ♬~ 92 00:09:29,269 --> 00:09:31,271 うああっ 93 00:09:32,605 --> 00:09:34,607 ああっ 94 00:09:34,607 --> 00:09:54,627 ♬~ 95 00:09:54,627 --> 00:09:56,629 ええいっ 96 00:09:58,298 --> 00:10:00,300 母がくれたのじゃ 97 00:10:02,969 --> 00:10:05,638 見逃してくれ 98 00:10:05,638 --> 00:10:07,974 うっ 見逃してくれっ 99 00:10:07,974 --> 00:10:11,978 (荒い息遣い) 100 00:10:11,978 --> 00:10:18,651 (兼続と敵兵の荒い息遣い) 101 00:10:18,651 --> 00:10:20,653 (池上)うう… おおお~っ 102 00:10:20,653 --> 00:10:23,323 待てっ 103 00:10:23,323 --> 00:10:26,993 うああっ ああ… 104 00:10:26,993 --> 00:10:29,295 (青木)おいっ 大丈夫か? (西山)大丈夫かっ 105 00:10:32,665 --> 00:10:34,667 うう~! 106 00:10:34,667 --> 00:10:39,672 (荒い息遣い) (池上のうめき声) 107 00:10:42,675 --> 00:10:44,677 すみませぬ 108 00:10:44,677 --> 00:10:48,348 (池上)どうして敵を逃がした? すみませぬ 109 00:10:48,348 --> 00:10:51,684 お前のせいで このありさまじゃ まことに すみませぬ 110 00:10:51,684 --> 00:10:53,686 もうそのくらいで 勘弁してやってくれぬか 111 00:10:53,686 --> 00:10:55,688 何度 頭を下げさせたら 気が済むのじゃ 112 00:10:55,688 --> 00:10:57,690 (西山)傷を負わせておいて その言いぐさか 113 00:10:57,690 --> 00:11:00,026 斬ったのは わしらではない 敵じゃっ 114 00:11:00,026 --> 00:11:02,629 (青木)こんな腰抜けを戦場に 連れてくるとはのう➡ 115 00:11:02,629 --> 00:11:05,298 景勝様は 何を考えておられるのかのう 116 00:11:05,298 --> 00:11:09,636 我が殿 景虎様の家臣には このような者はおらぬでな 117 00:11:09,636 --> 00:11:11,971 わしらの殿はきょうも いちばんのお働きだ 118 00:11:11,971 --> 00:11:14,307 (青木)いいや いちばんは 我が殿 景虎様よ 119 00:11:14,307 --> 00:11:16,309 あの お見事な采配のおかげで 勝てたのじゃ 120 00:11:16,309 --> 00:11:18,311 よせ 121 00:11:18,311 --> 00:11:20,647 (青木)殿 122 00:11:20,647 --> 00:11:22,649 味方どうしで 123 00:11:25,652 --> 00:11:28,655 お前も けがをしておるではないか➡ 124 00:11:28,655 --> 00:11:30,957 早く手当てをしろ はっ 125 00:11:38,998 --> 00:11:41,668 斬れませんでした 126 00:11:41,668 --> 00:11:46,272 私は あの者を斬ることが できなかったのでございます 127 00:11:47,340 --> 00:11:51,678 この命 上杉のため 差し出す覚悟でおりました 128 00:11:51,678 --> 00:11:54,681 その覚悟をもって こたびの初陣 129 00:11:54,681 --> 00:11:56,983 殿をお守りし 戦ってまいりました 130 00:11:58,351 --> 00:12:00,954 ですが きょう… 131 00:12:02,956 --> 00:12:06,259 あの者にも母がいると思ったら 132 00:12:08,294 --> 00:12:10,296 斬れなかったのです 133 00:12:12,298 --> 00:12:14,300 申し訳ございませんでした! 134 00:12:17,971 --> 00:12:21,574 命乞いをする者を斬るのは 確かに つらいものじゃ 135 00:12:24,644 --> 00:12:27,981 そなたは こたびが初陣じゃ 136 00:12:27,981 --> 00:12:29,983 次 また精を出せばよい 137 00:12:31,317 --> 00:12:33,319 申し訳ございませんっ 138 00:12:34,320 --> 00:12:36,322 兼続! 139 00:12:39,325 --> 00:12:41,327 もう二度と謝るな 140 00:12:44,664 --> 00:12:47,266 フッ… 強くなれ 141 00:12:48,334 --> 00:12:53,339 ♬~ 142 00:12:53,339 --> 00:12:55,341 よいな? 143 00:12:56,342 --> 00:12:58,344 はっ 144 00:13:00,947 --> 00:13:05,952 (喚声) 145 00:13:09,288 --> 00:13:13,626 やああっ やあっ やあっ… 146 00:13:13,626 --> 00:13:33,646 ♬~ 147 00:13:33,646 --> 00:13:52,332 ♬~ 148 00:13:52,332 --> 00:13:55,001 (伝令)申し上げます 半里先の栂尾城にて➡ 149 00:13:55,001 --> 00:13:58,671 味方先ぽう 城よりの敵と 戦いに及びましたが➡ 150 00:13:58,671 --> 00:14:01,274 上田衆の働きにより これを退け➡ 151 00:14:01,274 --> 00:14:04,577 そのまま城内へと 攻め込む勢いにございます 152 00:14:08,614 --> 00:14:15,288 <上杉軍は 越中平定に向け 快進撃を続けました> 153 00:14:15,288 --> 00:14:19,292 <しかし 出陣から ひと月➡ 154 00:14:19,292 --> 00:14:21,961 兼続は いまだ1人の敵さえも➡ 155 00:14:21,961 --> 00:14:25,965 殺すことは できなかったのでございます> 156 00:14:25,965 --> 00:14:41,981 ♬~ 157 00:14:41,981 --> 00:14:45,985 ああっ ああ ああ… ああっ 158 00:14:46,986 --> 00:14:48,988 (敵兵)おのれ~! 159 00:14:48,988 --> 00:14:50,990 ああっ (刺す音) 160 00:14:52,992 --> 00:14:58,664 ああっ ああっ~ ああっ… 161 00:14:58,664 --> 00:15:01,267 (荒い息遣い) 162 00:15:01,267 --> 00:15:03,269 大丈夫か? 163 00:15:04,937 --> 00:15:06,939 ああ ハァハァ… 164 00:15:06,939 --> 00:15:13,946 ♬~ 165 00:15:13,946 --> 00:15:21,954 (兵たちのうめき声) 166 00:15:21,954 --> 00:15:41,974 ♬~ 167 00:15:41,974 --> 00:15:59,659 ♬~ 168 00:15:59,659 --> 00:16:01,928 (敵兵)《母がくれたのじゃっ》 169 00:16:01,928 --> 00:16:03,930 《見逃してくれっ》 170 00:16:03,930 --> 00:16:23,950 ♬~ 171 00:16:23,950 --> 00:16:43,970 ♬~ 172 00:16:43,970 --> 00:16:52,979 ♬~ 173 00:16:52,979 --> 00:16:57,984 (すすり泣き) 174 00:16:57,984 --> 00:17:07,927 ♬~ 175 00:17:07,927 --> 00:17:21,941 ♬~ 176 00:17:21,941 --> 00:17:24,243 あれは兼続ではないか?➡ 177 00:17:25,611 --> 00:17:27,613 何をしておるのじゃ 178 00:17:30,950 --> 00:17:34,954 (景綱)兼続は戦の怖さを 知ったようでございますな 179 00:17:57,643 --> 00:18:00,913 みんな ようやった よう働いた! 180 00:18:00,913 --> 00:18:04,583 敵のしんがりなど 踏みとどまって 戦う暇もなかったわ ハッハッ… 181 00:18:04,583 --> 00:18:07,253 (登坂) 我ら上杉は神の軍じゃからなあ 182 00:18:07,253 --> 00:18:10,256 (笑い声) 183 00:18:11,924 --> 00:18:14,593 どうした 兼続 184 00:18:14,593 --> 00:18:17,930 そうよ やけに おとなしいではないか 185 00:18:17,930 --> 00:18:19,932 いや… 186 00:18:21,267 --> 00:18:23,936 (登坂)殿も どうかされたのか? 187 00:18:23,936 --> 00:18:26,605 御屋形様からお褒めのことばも いただいたというのに 188 00:18:26,605 --> 00:18:28,608 ニコリともされぬ 189 00:18:28,608 --> 00:18:30,610 (桜井)お加減でも悪いのか? 190 00:18:33,946 --> 00:18:35,948 殿 191 00:18:36,949 --> 00:18:38,951 (景勝)よい 192 00:18:40,953 --> 00:18:42,955 (安部)どうなされたのじゃ 殿は 193 00:18:42,955 --> 00:18:45,958 (久秀)ご機嫌が悪いのう (安部)ああ… 194 00:18:45,958 --> 00:18:48,628 ⚟(青木)景虎様はやはり 器の大きさが違うのう 195 00:18:48,628 --> 00:18:50,630 ⚟ 御屋形様も大喜びじゃ 196 00:18:50,630 --> 00:18:52,631 ⚟(池上) いちばんの お働きだったからな 197 00:18:52,631 --> 00:18:54,633 ⚟(西山)わしらの中には どこぞの家臣のように 198 00:18:54,633 --> 00:18:57,303 ⚟ 敵を討てず 逃がす者などおらぬわ 199 00:18:57,303 --> 00:18:59,305 ⚟(青木と池上と西山の笑い声) (久秀)なんだと? 200 00:18:59,305 --> 00:19:03,242 よせ ひがんでおるのよ いくら働いたからといっても 201 00:19:03,242 --> 00:19:06,245 御屋形様の跡を継ぐのは 景勝様じゃからのう 202 00:19:06,245 --> 00:19:08,848 そうだ 大目に見てやれ 203 00:19:09,915 --> 00:19:11,917 (桜井) あやつらを黙らすためにも➡ 204 00:19:11,917 --> 00:19:14,587 次の戦もまた精を出さねばのう (弥七郎)おう 205 00:19:14,587 --> 00:19:16,589 (久秀)しかし しゃくに障るのう 206 00:19:20,926 --> 00:19:22,928 (安部)兼続 207 00:19:22,928 --> 00:19:35,941 ♬~ 208 00:19:35,941 --> 00:19:39,945 (惣右衛門)こよいは お城詰めじゃ きた 母上を頼んだぞ 209 00:19:39,945 --> 00:19:42,248 はい お任せください 210 00:19:45,951 --> 00:19:48,554 母上 どうかしたのですか? 211 00:19:49,622 --> 00:19:54,293 あっ… 与六は今頃 どうしているのかと 212 00:19:54,293 --> 00:19:56,295 兄上なら心配いりませぬ 213 00:19:56,295 --> 00:19:58,964 そうじゃ~ 待ちに待った初陣じゃ 214 00:19:58,964 --> 00:20:01,967 意気揚々と働いておるに 決まっておる 215 00:20:05,304 --> 00:20:07,306 どうした? 216 00:20:07,306 --> 00:20:09,308 私は ただ 217 00:20:09,308 --> 00:20:12,978 毎日 与六が無事でいるよう 祈るばかり 218 00:20:12,978 --> 00:20:15,981 されど 人をあやめて 得意がるような者にも 219 00:20:15,981 --> 00:20:17,983 なってほしくないのです 220 00:20:19,652 --> 00:20:23,322 フフッ 身勝手な母… (せき込み) 221 00:20:23,322 --> 00:20:26,992 ほれほれ 夜風は体に悪い 222 00:20:26,992 --> 00:20:28,994 早く… (与七)父上 223 00:20:31,330 --> 00:20:34,667 私も お連れくださいませぬか? 224 00:20:34,667 --> 00:20:36,669 何を言うておる 225 00:20:36,669 --> 00:20:40,673 そなたの役目は わしが留守の間 この家を守ることじゃ 226 00:20:41,674 --> 00:20:43,676 ですが 227 00:20:43,676 --> 00:20:47,279 私も兄上のように 何かのお役に立ちたいのです➡ 228 00:20:48,681 --> 00:20:54,353 父上の元で 立派な侍となるように 教えていただきたいのです 229 00:20:54,353 --> 00:20:58,958 父上… お願いいたします 230 00:21:01,627 --> 00:21:03,629 ハッ… 231 00:21:03,629 --> 00:21:10,302 ♬~ 232 00:21:10,302 --> 00:21:12,304 分かった 233 00:21:12,304 --> 00:21:14,640 来るがよい 234 00:21:14,640 --> 00:21:16,976 (与七)はいっ (惣右衛門)ハッハッハッ… 235 00:21:16,976 --> 00:21:20,980 ほれ 曲がっておるぞ➡ 236 00:21:22,314 --> 00:21:24,316 行ってくる 237 00:21:24,316 --> 00:21:26,652 ハッハッハッ… 238 00:21:26,652 --> 00:21:29,655 母上 よいのですか? 239 00:21:30,990 --> 00:21:33,993 女子はただ 見守るほかないのじゃ 240 00:21:45,004 --> 00:21:47,673 <その年の12月> 241 00:21:47,673 --> 00:21:52,344 <越中を平定した上杉軍は 倶利迦羅峠を越えて➡ 242 00:21:52,344 --> 00:21:56,649 加賀から能登へ入り 七尾城を包囲> 243 00:21:57,683 --> 00:22:02,288 <しかし七尾城は 難攻不落の要塞といわれ➡ 244 00:22:02,288 --> 00:22:04,290 そのうえ雪のために➡ 245 00:22:04,290 --> 00:22:08,294 上杉軍は動きがとれずに いたのでございました> 246 00:22:16,302 --> 00:22:18,637 (景綱)炭のやりくりか? 247 00:22:18,637 --> 00:22:20,639 直江様 248 00:22:20,639 --> 00:22:25,644 近頃は景勝殿の陣の用意が 249 00:22:25,644 --> 00:22:28,647 万事に渡ってよいと聞いた 250 00:22:28,647 --> 00:22:30,983 そなたが仕切っておったのか 251 00:22:30,983 --> 00:22:32,985 ハッ はい 252 00:22:32,985 --> 00:22:38,657 さすが 惣右衛門殿のせがれじゃ うん 253 00:22:38,657 --> 00:22:41,327 どうじゃ? 254 00:22:41,327 --> 00:22:43,329 いかがした? 255 00:22:44,330 --> 00:22:48,334 私も そんな父の跡を継いだほうが 256 00:22:48,334 --> 00:22:51,003 この身に合っていたのかも しれませぬ 257 00:22:51,003 --> 00:22:53,672 えっ? 258 00:22:53,672 --> 00:22:55,674 あっ ご無礼を 259 00:22:55,674 --> 00:22:59,278 ハッハッハッ… 260 00:23:01,614 --> 00:23:03,616 兼続 261 00:23:05,284 --> 00:23:11,290 わしもな 御屋形様の側に お仕えして長いが 262 00:23:12,291 --> 00:23:16,295 ああ… どうしても いまだに 263 00:23:16,295 --> 00:23:18,631 戦が苦手じゃ 264 00:23:18,631 --> 00:23:20,633 まっ 真でございますか? 265 00:23:20,633 --> 00:23:24,637 ああ ああ… 戦が怖い 266 00:23:24,637 --> 00:23:29,241 そなたと同様な 俺も臆病者じゃ 267 00:23:31,977 --> 00:23:35,581 だがのう だからこそ 268 00:23:37,650 --> 00:23:43,255 命を むだに捨ててはならぬ ということを思うておる 269 00:23:47,660 --> 00:23:50,329 兼続 270 00:23:50,329 --> 00:23:53,932 決して 生き急いではならぬぞ 271 00:23:55,668 --> 00:24:01,573 そなたには もっと 大きくなってもらわねばならぬ 272 00:24:02,608 --> 00:24:05,277 そしてこの越後のためにも 273 00:24:05,277 --> 00:24:10,282 上杉の行く末を しかと 頼んだぞ 274 00:24:10,282 --> 00:24:12,618 ハッ… はいっ 275 00:24:12,618 --> 00:24:22,294 ♬~ 276 00:24:22,294 --> 00:24:24,296 (うめき声) 277 00:24:24,296 --> 00:24:27,299 直江様 直江様! 直江様 278 00:24:27,299 --> 00:24:30,302 ああ 大丈夫 大丈夫… 大丈夫でござりますか? 誰か! 279 00:24:30,302 --> 00:24:32,972 (せき込み) 直江様 280 00:24:32,972 --> 00:24:37,643 <それから まもなく直江景綱は➡ 281 00:24:37,643 --> 00:24:41,647 春日山に帰されることに なったのでございます> 282 00:24:41,647 --> 00:24:46,652 (お万)あっ 大事ございませぬか? (景綱のせき込み) 283 00:24:46,652 --> 00:24:52,658 (景綱)いや まことに 恥ずかしき次第でございます➡ 284 00:24:52,658 --> 00:24:58,664 御屋形様の一世一代の大戦から➡ 285 00:24:58,664 --> 00:25:04,603 中途で退くなんて… (景綱のせき込み) 286 00:25:04,603 --> 00:25:06,939 今は養生が第一 287 00:25:06,939 --> 00:25:11,276 御屋形様も そなたのことを いたく心配しておられる 288 00:25:11,276 --> 00:25:14,279 ありがたき おことばでございまする 289 00:25:14,279 --> 00:25:16,582 (せき込み) (お万)お前様… 290 00:25:18,951 --> 00:25:23,622 このようなときに なんですが 291 00:25:23,622 --> 00:25:27,292 娘の婚儀が決まりました 292 00:25:27,292 --> 00:25:29,628 (仙桃院)ほう どなたじゃ? 293 00:25:29,628 --> 00:25:34,299 (お万)はい 上野長尾家の 景孝殿でございます 294 00:25:34,299 --> 00:25:36,301 (仙桃院)景孝殿なら申し分ない➡ 295 00:25:36,301 --> 00:25:39,638 この直江家とも 釣り合いがとれよう 296 00:25:39,638 --> 00:25:41,974 御屋形様のお許しも得ましたので 297 00:25:41,974 --> 00:25:45,644 近々 婚礼を 執り行うつもりでございます 298 00:25:45,644 --> 00:25:47,646 よかったのう お船殿 299 00:25:47,646 --> 00:25:49,982 はい (お万)これ➡ 300 00:25:49,982 --> 00:25:52,985 もっと うれしそうな顔をしなされ➡ 301 00:25:52,985 --> 00:25:56,321 この調子なのです (かよ)さようでございます 302 00:25:56,321 --> 00:26:00,592 女にとって一生でいちばん 華やぐときでございますのに~ 303 00:26:00,592 --> 00:26:02,895 会うたこともない殿御じゃ 304 00:26:04,263 --> 00:26:07,266 景綱殿が見込んだお人ならば 305 00:26:07,266 --> 00:26:09,268 心配は無用 306 00:26:10,602 --> 00:26:14,606 頼りがいのある 強き男です 307 00:26:14,606 --> 00:26:17,609 景孝殿は 308 00:26:17,609 --> 00:26:19,611 これでわしも 309 00:26:19,611 --> 00:26:23,282 もしものことがあれば… (せき込み) 310 00:26:23,282 --> 00:26:25,284 (お万)かよ (かよ)はいっ 311 00:26:25,284 --> 00:26:27,286 大事を取るがよい 312 00:26:27,286 --> 00:26:29,288 わたくしはこれで 313 00:26:29,288 --> 00:26:31,623 (お万)あっ では (仙桃院)よい 314 00:26:31,623 --> 00:26:34,960 (お万)あっ 申し訳ございませぬ お船 お見送りを 315 00:26:34,960 --> 00:26:37,629 はい (お万)お前様 316 00:26:37,629 --> 00:26:47,639 ♬~ 317 00:26:47,639 --> 00:26:51,310 好きな殿御でもいたか? 318 00:26:51,310 --> 00:26:54,980 そのようなお方はおりませぬ 319 00:26:54,980 --> 00:26:58,984 我ら武家の女子とは つらいものよの 320 00:27:00,586 --> 00:27:05,591 嫁ぐというても おのが家を守る手だてにすぎぬ 321 00:27:05,591 --> 00:27:07,593 仙桃院様… 322 00:27:09,595 --> 00:27:13,265 だが 流されるでない 323 00:27:13,265 --> 00:27:16,935 どこにあっても そなたの幸せは 324 00:27:16,935 --> 00:27:19,605 そなたの手で つかみ取るがよい 325 00:27:19,605 --> 00:27:31,283 ♬~ 326 00:27:31,283 --> 00:27:33,285 よい 327 00:27:34,953 --> 00:27:36,955 ⚟(お万)かよ 328 00:27:39,958 --> 00:27:42,294 <そのころ 兼続の身に➡ 329 00:27:42,294 --> 00:27:46,632 思わぬ事件が 起こったのでございます> 330 00:27:46,632 --> 00:27:48,634 やはり七尾で年越しか 331 00:27:48,634 --> 00:27:50,636 しかたあるまい 332 00:27:51,637 --> 00:27:56,308 のう 与六 上田庄の鱒飯 食いたいとは思わぬか? 333 00:27:56,308 --> 00:27:59,311 ああ こうしてると 目に浮かぶようじゃ 334 00:28:00,913 --> 00:28:04,249 ⚟(犬の鳴き声) 335 00:28:04,249 --> 00:28:06,251 なんだ? 336 00:28:06,251 --> 00:28:08,854 見てくる わしも行く 337 00:28:11,590 --> 00:28:15,260 (鳴き声) 338 00:28:15,260 --> 00:28:19,865 (西山) おい こっち向かんか あれは 景虎様の家臣ではないか 339 00:28:20,933 --> 00:28:22,935 (久秀) 犬を相手に何をしておるんじゃ? 340 00:28:22,935 --> 00:28:25,938 (青木) こら 喜平次 ちゃんとほえぬか 341 00:28:25,938 --> 00:28:28,273 (鳴き声) (西山)ほら どうした腰抜けめ 342 00:28:28,273 --> 00:28:31,610 (青木)臆病者じゃのう 喜平次は (西山と青木の笑い声) 343 00:28:31,610 --> 00:28:34,947 (久秀)あやつら 犬に喜平次と名を付けておるぞ 344 00:28:34,947 --> 00:28:38,250 喜平次とは殿のことではないか! 345 00:28:39,618 --> 00:28:41,620 何をしているのだ 事もあろうに 346 00:28:41,620 --> 00:28:43,956 殿の お名を犬に付けるとは 347 00:28:43,956 --> 00:28:45,958 (青木)犬にどのように 名を付けようが 勝手じゃ 348 00:28:45,958 --> 00:28:49,294 (西山)そうじゃ お主らの知ったことではない 349 00:28:49,294 --> 00:28:52,631 謝っていただきたい ほれ 喜平次 350 00:28:52,631 --> 00:28:55,634 どうした~ ハッハッハッ… 謝っていただきたいっ 351 00:28:57,302 --> 00:28:59,605 ⚟(兵庫) 謝らなければ なんとする? 352 00:29:04,243 --> 00:29:07,913 どこぞで見た顔と思うたら 353 00:29:07,913 --> 00:29:11,216 そなた 樋口の 子せがれか?➡ 354 00:29:13,585 --> 00:29:15,587 聞いておるぞ➡ 355 00:29:17,923 --> 00:29:20,592 敵を斬れなんだ 356 00:29:20,592 --> 00:29:22,928 腰抜けだとな 357 00:29:22,928 --> 00:29:24,930 フッ 358 00:29:24,930 --> 00:29:28,266 そのような家臣を持たれようとは 359 00:29:28,266 --> 00:29:31,937 景勝様の器量も知れたものよの 360 00:29:31,937 --> 00:29:33,939 (すする音) 361 00:29:37,943 --> 00:29:39,945 腰抜けが やる気か 362 00:29:41,613 --> 00:29:44,616 (西山)どうした 喜平次 おびえておるのか? 363 00:29:44,616 --> 00:29:48,954 (青木)弱虫じゃのう (西山と青木の笑い声) 364 00:29:48,954 --> 00:29:51,957 (青木の声)《弱虫じゃのう》 (兵庫の声)《腰抜けが》 365 00:29:51,957 --> 00:29:53,959 (青木の声)《腰抜けを 戦場に連れてくるとはのう》 366 00:29:53,959 --> 00:29:55,961 (兵庫の声)《腰抜けだと》 367 00:29:57,295 --> 00:29:59,965 もう許せぬっ 368 00:29:59,965 --> 00:30:02,634 (ほえ声) (久秀)わしもじゃ! 369 00:30:02,634 --> 00:30:06,972 陣中でのいさかいは ご法度であるぞ! 370 00:30:06,972 --> 00:30:08,974 問答無用じゃ! 371 00:30:08,974 --> 00:30:10,976 (斬る音) 372 00:30:11,977 --> 00:30:13,979 フッ 373 00:30:15,647 --> 00:30:18,984 ならば 374 00:30:18,984 --> 00:30:20,986 お相手しよう 375 00:30:20,986 --> 00:30:27,659 ♬~ 376 00:30:27,659 --> 00:30:30,329 うああっ ふんっ ふんっ 377 00:30:30,329 --> 00:30:32,331 (鳴き声) 378 00:30:32,331 --> 00:30:52,351 ♬~ 379 00:30:52,351 --> 00:30:59,958 ♬~ 380 00:30:59,958 --> 00:31:02,561 (兼続・兵庫)うああっ ⚟(家臣)何をしておる! 381 00:31:04,629 --> 00:31:06,932 (犬の鳴き声) 382 00:31:23,648 --> 00:31:27,652 (吉江)いましがた 織田の先ぽう 柴田勝家が➡ 383 00:31:27,652 --> 00:31:30,322 加賀より物見を放って まいりましたが➡ 384 00:31:30,322 --> 00:31:35,660 景勝様の上田衆がことごとく 討ち取りましてございます 385 00:31:35,660 --> 00:31:39,664 柴田め 我らの動きがつかめず 焦っておりましょう 386 00:31:39,664 --> 00:31:44,336 ハッ 信長のいらだつ顔が浮かぶわ 387 00:31:44,336 --> 00:31:46,338 御屋形様 388 00:31:46,338 --> 00:31:49,674 信長を倒すには この機をおいて ほかにはございません 389 00:31:49,674 --> 00:31:52,010 一刻も早く七尾城を落とし 390 00:31:52,010 --> 00:31:54,346 再び西へと 兵を進めるべきと存じます 391 00:31:54,346 --> 00:31:57,015 されど 織田勢は あまたの鉄砲をそろえて 392 00:31:57,015 --> 00:31:59,684 我らを待ち受けているようで ございます 393 00:31:59,684 --> 00:32:04,289 その数 3000とも (柿崎)ふんっ 3000 394 00:32:04,289 --> 00:32:09,628 仮にこのまま 七尾城を攻め落としたにせよ 395 00:32:09,628 --> 00:32:11,963 柴田の大軍にどう立ち向かうか 396 00:32:11,963 --> 00:32:14,299 心配無用でございます 397 00:32:14,299 --> 00:32:16,301 柴田の兵のほとんどは 398 00:32:16,301 --> 00:32:18,970 銭でかき集められた 烏合の衆でございます 399 00:32:18,970 --> 00:32:22,974 (吉江)とはいえ 3000という数は ばかにはできませんぞ➡ 400 00:32:22,974 --> 00:32:26,645 我らの鉄砲は わずか300 401 00:32:26,645 --> 00:32:28,980 (柿崎)武田が長篠で敗れたのも➡ 402 00:32:28,980 --> 00:32:31,983 鉄砲の威力を 侮っていたなればこそ 403 00:32:33,652 --> 00:32:36,655 いかなる武具とて万能ではない 404 00:32:36,655 --> 00:32:40,325 必ずや 弱点はあるものと心得よ 405 00:32:40,325 --> 00:32:51,336 ♬~ 406 00:32:51,336 --> 00:32:53,338 (景虎)景勝殿 407 00:32:55,340 --> 00:32:59,678 樋口兼続が沙汰 穏便に取り計らいくださるよう 408 00:32:59,678 --> 00:33:01,580 御屋形様にお願いしておいた 409 00:33:04,950 --> 00:33:06,952 景虎殿 410 00:33:08,286 --> 00:33:10,889 人の家臣の心配などは無用じゃ 411 00:33:13,959 --> 00:33:16,962 今は小事にとらわれず 次なる戦に向け 412 00:33:16,962 --> 00:33:20,966 一丸となるべきと思うが いかがか? 413 00:33:20,966 --> 00:33:30,976 ♬~ 414 00:33:30,976 --> 00:33:32,978 よい 415 00:33:32,978 --> 00:33:41,653 ♬~ 416 00:33:41,653 --> 00:33:46,658 (風の音) 417 00:33:50,662 --> 00:33:53,265 ⚟(鈴の音) 418 00:34:04,943 --> 00:34:06,945 誰かいるのか? 419 00:34:24,296 --> 00:34:26,298 初音殿 420 00:34:26,298 --> 00:34:28,967 フフッ 覚えていてくれたのですね 421 00:34:28,967 --> 00:34:30,969 忘れるわけないだろ 422 00:34:30,969 --> 00:34:33,972 お前のせいで 信長に殺されかけたんだぞ 423 00:34:33,972 --> 00:34:35,974 どうしてここへ? 424 00:34:37,309 --> 00:34:39,644 もしや そなた… 忍び? 425 00:34:39,644 --> 00:34:42,647 フッ 今頃気付いた 426 00:34:43,648 --> 00:34:45,650 では 我らを調べに? 427 00:34:45,650 --> 00:34:50,989 戻る前に顔だけでも 見ておこうと思って 428 00:34:50,989 --> 00:34:55,994 フッ 兼続殿も いろいろと大変なご様子ね 429 00:34:55,994 --> 00:34:57,996 よけいなお世話だ 430 00:34:59,998 --> 00:35:01,933 助けてあげましょうか? 431 00:35:01,933 --> 00:35:06,271 それには及ばぬ そう 432 00:35:06,271 --> 00:35:09,608 おいっ ちょっと待て 何をされます 433 00:35:09,608 --> 00:35:13,945 織田の手の者を このまま 返すわけにはいかぬからな 434 00:35:13,945 --> 00:35:15,947 くっ… ああっ 435 00:35:19,951 --> 00:35:21,953 ああっ ああ… 436 00:35:23,622 --> 00:35:27,959 ⚟(初音)この戦 信長様の勝ち 437 00:35:27,959 --> 00:35:32,964 ⚟ 今の上杉の力で 信長様に 太刀打ちできるわけがない 438 00:35:32,964 --> 00:35:35,967 おいっ どこにいる? 439 00:35:35,967 --> 00:35:38,970 ハァハァ… 440 00:35:38,970 --> 00:35:44,275 くそ ハァハァ… 441 00:35:46,978 --> 00:35:50,648 上杉軍は 加賀の津幡から北へ転じ 442 00:35:50,648 --> 00:35:55,653 能登の国へ入り 七尾城を取り囲んでおります 443 00:35:57,322 --> 00:35:59,924 籠城戦か 444 00:35:59,924 --> 00:36:02,594 おもしろくなってきた 445 00:36:02,594 --> 00:36:06,264 されど 力の差は歴然 446 00:36:06,264 --> 00:36:09,934 加賀で待ち受ける 柴田の大群の前には 447 00:36:09,934 --> 00:36:12,237 手も足も出ないでしょう 448 00:36:14,939 --> 00:36:16,941 初音 449 00:36:16,941 --> 00:36:19,611 はい 450 00:36:19,611 --> 00:36:23,615 これだけ力の差が 歴然としておるのに 451 00:36:23,615 --> 00:36:27,952 なぜ 上杉は我らに挑んでくる? 452 00:36:27,952 --> 00:36:29,954 それは… 453 00:36:32,624 --> 00:36:34,626 自分たちを 454 00:36:34,626 --> 00:36:37,629 神の軍と 信じているからでございます 455 00:36:39,631 --> 00:36:43,301 神の軍? (初音)はい 456 00:36:43,301 --> 00:36:45,970 謙信の下 家臣一同 457 00:36:45,970 --> 00:36:49,641 まるで毘沙門天が 乗り移ったかのように 458 00:36:49,641 --> 00:36:53,311 神がかっております 459 00:36:53,311 --> 00:36:57,649 すがる神など どこにもおらぬ 460 00:36:57,649 --> 00:37:03,254 ♬~ 461 00:37:03,254 --> 00:37:07,592 そういえば 俺に会いにきた若造 462 00:37:07,592 --> 00:37:11,196 謙信を神のごとく あがめておったのう 463 00:37:15,600 --> 00:37:17,602 あやつには会うてきたのか? 464 00:37:20,605 --> 00:37:22,607 いえ 465 00:37:22,607 --> 00:37:27,612 ♬~ 466 00:37:32,617 --> 00:37:36,621 <兼続が謙信の下に 呼び出されたのは➡ 467 00:37:36,621 --> 00:37:39,624 3日後のことでございました> 468 00:37:47,298 --> 00:37:49,300 (景勝)御免つかまつります 469 00:37:50,301 --> 00:37:52,904 (謙信)座れ (景勝)はっ 470 00:38:01,579 --> 00:38:06,184 こたびの不始末 申し訳ないことでございました 471 00:38:09,921 --> 00:38:14,259 私の不始末でございます 472 00:38:14,259 --> 00:38:19,597 責めは私がお受けいたします 473 00:38:19,597 --> 00:38:22,267 殿のせいではございませんっ この私が… 474 00:38:22,267 --> 00:38:24,269 黙っておれ 475 00:38:25,603 --> 00:38:28,606 家臣の不始末の責めを負うのが 476 00:38:28,606 --> 00:38:30,608 上に立つ者の務めじゃ 477 00:38:35,613 --> 00:38:38,616 見るがよい 478 00:38:38,616 --> 00:38:43,288 せっかくの月が もったいないではないか 479 00:38:43,288 --> 00:38:46,624 越後の月も美しいが 480 00:38:46,624 --> 00:38:48,960 京の都で見た月 481 00:38:48,960 --> 00:38:54,632 清水の山荘から眺めた月も ことのほか美しかった 482 00:38:54,632 --> 00:38:58,970 風情があったものよ 483 00:38:58,970 --> 00:39:01,906 平安の昔から積み重ねられてきた 484 00:39:01,906 --> 00:39:05,243 いにしえ人の もののあわれが 485 00:39:05,243 --> 00:39:10,548 都では一木一草の端までに 宿っておった 486 00:39:12,584 --> 00:39:14,586 また見たいものじゃ 487 00:39:17,922 --> 00:39:19,924 兼続 488 00:39:21,259 --> 00:39:23,595 はっ 489 00:39:23,595 --> 00:39:26,197 そなたはしばらく 国に戻るがよい 490 00:39:28,266 --> 00:39:33,938 国へ… すぐに陣より去れということじゃ 491 00:39:33,938 --> 00:39:38,943 しかし こたびの不始末は… (謙信)兼続に負わす 492 00:39:38,943 --> 00:39:42,947 先に刀を抜いたのは そなた 493 00:39:42,947 --> 00:39:45,550 よほど 腹に据えかねたのであろう 494 00:39:47,619 --> 00:39:49,954 …はい 495 00:39:49,954 --> 00:39:54,259 じゃが それだけではあるまい 496 00:39:58,296 --> 00:40:00,298 分からんのか? 497 00:40:00,298 --> 00:40:07,639 ♬~ 498 00:40:07,639 --> 00:40:10,241 そなたの心が 迷うておったのじゃ➡ 499 00:40:13,978 --> 00:40:17,649 もっと己を大事にせよ 兼続 500 00:40:17,649 --> 00:40:24,322 人の命などは いつどうなるか あすのことさえ分からぬもの 501 00:40:24,322 --> 00:40:26,991 なればこそ 502 00:40:26,991 --> 00:40:29,994 わしはそなたの 軽はずみな ふるまいが悲しい 503 00:40:32,997 --> 00:40:36,668 故郷の上田庄に引きこもり 504 00:40:36,668 --> 00:40:40,672 いま一度 雪の中で己を見つめ直せ 505 00:40:43,675 --> 00:40:46,678 殿のお側を 離れねばならぬのですか? 506 00:40:46,678 --> 00:40:50,682 今のそなたでは 507 00:40:50,682 --> 00:40:53,284 戦に出ても むだに死ぬだけじゃ 508 00:40:56,354 --> 00:40:59,357 相分かったな? 509 00:40:59,357 --> 00:41:19,310 ♬~ 510 00:41:19,310 --> 00:41:35,326 ♬~ 511 00:41:35,326 --> 00:41:39,664 <こうして兼続は 一人 上杉の陣を➡ 512 00:41:39,664 --> 00:41:43,668 後にすることに なったのでございます> 513 00:41:46,671 --> 00:41:48,673 殿っ 514 00:41:52,677 --> 00:41:54,679 申し訳ござりませぬっ 515 00:41:54,679 --> 00:42:01,285 ♬~ 516 00:42:01,285 --> 00:42:03,287 たわけ者めが! 517 00:42:03,287 --> 00:42:15,299 ♬~ 518 00:42:15,299 --> 00:42:25,309 ♬~ 519 00:42:25,309 --> 00:42:30,314 ♬~ 520 00:42:30,314 --> 00:42:34,318 もうわしは 景勝様の下へは戻れぬかもしれぬ 521 00:42:34,318 --> 00:42:37,989 母は我が子を信じるほかは ないのでございます 522 00:42:37,989 --> 00:42:41,659 (与七)母上も 兄上に会いたいに違いありません 523 00:42:41,659 --> 00:42:43,995 すまん 今は会えぬ 524 00:42:43,995 --> 00:42:47,331 (お船)遅かったのう もう少し早く 525 00:42:47,331 --> 00:42:50,001 父が今のことばを聞いていたら 526 00:42:50,001 --> 00:42:54,338 (景綱)兼続の蟄居を お解きくださいませ 527 00:42:54,338 --> 00:42:57,008 景勝 討ち捨てい 528 00:42:57,008 --> 00:42:59,010 殿…