1 00:00:04,972 --> 00:00:08,308 もはや 兵糧が尽きかけております 2 00:00:08,308 --> 00:00:10,310 (兼続)なんと… 3 00:00:11,311 --> 00:00:14,915 (ナレーション)<戦において 米は欠かせないものでした> 4 00:00:16,316 --> 00:00:19,653 <ふだんは 税として納める 富の象徴ですが➡ 5 00:00:19,653 --> 00:00:23,257 戦時には 兵士たちの主食となります> 6 00:00:25,325 --> 00:00:28,328 <2000人ともいわれる 春日山の兵士を➡ 7 00:00:28,328 --> 00:00:32,666 ひと月養う兵糧は 700俵にもなります> 8 00:00:32,666 --> 00:00:36,270 <茶わんにすれば56万杯> 9 00:00:37,337 --> 00:00:40,674 <今は 日本有数の米どころの越後> 10 00:00:40,674 --> 00:00:45,012 <しかし 当時は 川の氾濫や積雪に悩まされ➡ 11 00:00:45,012 --> 00:00:49,616 大量の米を得るのは 容易なことではありませんでした> 12 00:00:50,684 --> 00:00:56,023 <何はなくとも 米がなくては戦はできぬ> 13 00:00:56,023 --> 00:00:59,693 <兼続の知恵が今 試されるのです> 14 00:00:59,693 --> 00:01:19,646 ♬~ 15 00:01:19,646 --> 00:01:39,666 ♬~ 16 00:01:39,666 --> 00:01:59,686 ♬~ 17 00:01:59,686 --> 00:02:19,639 ♬~ 18 00:02:19,639 --> 00:02:39,660 ♬~ 19 00:02:39,660 --> 00:02:59,679 ♬~ 20 00:02:59,679 --> 00:03:19,633 ♬~ 21 00:03:19,633 --> 00:03:37,651 ♬~ 22 00:03:37,651 --> 00:03:43,957 ♬~ 23 00:03:46,660 --> 00:03:49,329 (惣右衛門)殿!➡ 24 00:03:49,329 --> 00:03:51,631 お耳に入れねばならぬことが ございます 25 00:03:53,333 --> 00:03:57,003 もはや 兵糧が尽きかけております 26 00:03:57,003 --> 00:03:59,005 なんと… 27 00:04:00,607 --> 00:04:04,945 (語り)<本丸を先に押さえた 景勝方でございましたが➡ 28 00:04:04,945 --> 00:04:10,617 景虎方が御館に退き 形成は逆転➡ 29 00:04:10,617 --> 00:04:15,288 春日山への道は 景虎方の兵で塞がれ➡ 30 00:04:15,288 --> 00:04:20,627 兵糧入れさえ ままならぬまで 追い詰められたのでございます> 31 00:04:20,627 --> 00:04:22,629 兼続… 32 00:04:24,631 --> 00:04:27,634 だめだ やはり抜けられない 33 00:04:27,634 --> 00:04:33,306 ♬~ 34 00:04:33,306 --> 00:04:36,643 <謙信の眠る春日山城は 今➡ 35 00:04:36,643 --> 00:04:41,948 同じ上杉勢によって 囲まれてしまったのでございます> 36 00:04:43,984 --> 00:04:46,987 (惣右衛門) 直江津の港を敵に押さえられ➡ 37 00:04:46,987 --> 00:04:49,990 春日山に通ずる主要な道は すべて 38 00:04:49,990 --> 00:04:51,992 絶たれております 39 00:04:51,992 --> 00:04:54,995 (吉江)兵糧は どのぐらいもつ? 40 00:04:54,995 --> 00:04:56,997 あと半月ばかりかと 41 00:04:56,997 --> 00:04:59,100 兵糧が尽きれば飢え死にするのみ 42 00:05:01,268 --> 00:05:03,270 もはや 打って出るほかあるまい! 43 00:05:03,270 --> 00:05:07,941 (信綱)いや 今や敵は 兵の数で我らより勝っておる 44 00:05:07,941 --> 00:05:11,278 下手に打って出れば それこそ相手の思うつぼじゃ! 45 00:05:11,278 --> 00:05:15,582 しかし… (栗林)兵糧さえあればのう! 46 00:05:16,950 --> 00:05:19,953 (惣右衛門)ひとつ 気になることが 47 00:05:19,953 --> 00:05:24,291 御館の景虎様と 小田原の北条家との間では 48 00:05:24,291 --> 00:05:27,961 盛んに密書が 交わされている節がございます 49 00:05:27,961 --> 00:05:29,963 まさか この戦 50 00:05:29,963 --> 00:05:33,300 親元の北条の力を借りて 我らをたたきつぶそうと! 51 00:05:33,300 --> 00:05:35,302 愚かな! こんな時に➡ 52 00:05:35,302 --> 00:05:38,638 北条の軍勢が 領内に踏み入ったら… 53 00:05:38,638 --> 00:05:41,308 上杉家そのものが…➡ 54 00:05:41,308 --> 00:05:43,310 危うい 55 00:05:43,310 --> 00:05:47,314 (深沢) なんだ! くそったれ! 北条め! 56 00:05:47,314 --> 00:05:50,650 恐れながら (吉江)なんじゃ? 57 00:05:50,650 --> 00:05:52,652 今は相争うとはいえ 58 00:05:52,652 --> 00:05:56,656 景虎様も 亡き御屋形様の教えを受けたお方 59 00:05:56,656 --> 00:06:00,861 よもや この越後を 踏みにじるようなことは… 60 00:06:12,606 --> 00:06:15,609 (遠山) 申し上げます 北条氏政様より 61 00:06:15,609 --> 00:06:17,911 書状が届きましてございます 62 00:06:19,946 --> 00:06:22,249 兄上? (遠山)はっ 63 00:06:29,956 --> 00:06:31,958 なんと? 64 00:06:33,293 --> 00:06:35,629 すぐさま 援軍を送ると 65 00:06:35,629 --> 00:06:37,631 (遠山)それは重畳 66 00:06:37,631 --> 00:06:39,633 なんと心強い! 67 00:06:39,633 --> 00:06:44,304 実の兄弟の絆とは かくも 強いものなのでございますなあ 68 00:06:44,304 --> 00:06:46,973 兄の魂胆は見え透いておる 69 00:06:46,973 --> 00:06:48,975 (遠山)はあ? 70 00:06:48,975 --> 00:06:51,978 またも このわしを利用して 71 00:06:51,978 --> 00:06:55,649 いよいよ 越後を 飲み込む腹であろう 72 00:06:55,649 --> 00:06:58,985 いや それは… (景虎)和議の証しとして 73 00:06:58,985 --> 00:07:01,921 わしを人質に差し出しながら 74 00:07:01,921 --> 00:07:05,925 平気で裏切った兄じゃ 75 00:07:05,925 --> 00:07:08,595 援軍かたじけなしの返事せよ 76 00:07:08,595 --> 00:07:10,597 はっ 77 00:07:11,598 --> 00:07:13,600 今度は利用する番よ 78 00:07:17,938 --> 00:07:21,274 もし 北条が立てば… 79 00:07:21,274 --> 00:07:24,611 越後は滅ぶぞ 80 00:07:24,611 --> 00:07:28,949 そなたが付いていながら なぜ景虎殿を止められぬ 81 00:07:28,949 --> 00:07:31,952 今は勝つための手段として 82 00:07:31,952 --> 00:07:34,954 致し方なきことかと (仙桃院)勝ったとて 83 00:07:34,954 --> 00:07:37,624 越後が滅んで なんになる? 84 00:07:37,624 --> 00:07:39,959 (北条)滅びはいたしませぬ 85 00:07:39,959 --> 00:07:44,297 景虎様が跡を継ぐかぎり 滅びませぬ 86 00:07:44,297 --> 00:07:47,600 私は そう信じております➡ 87 00:07:51,971 --> 00:07:53,974 仙桃院様… 88 00:07:56,643 --> 00:08:01,247 恐れながら 実のお子とはいえ 89 00:08:01,247 --> 00:08:04,551 景勝様の器をお疑いでは? 90 00:08:06,920 --> 00:08:12,225 器は景虎様のほうが 上と思うておられるからこそ 91 00:08:13,927 --> 00:08:16,262 こちらに おられるのでは ござりませぬか? 92 00:08:16,262 --> 00:08:18,264 北条! 93 00:08:21,601 --> 00:08:24,604 (北条)出過ぎたことを申しました 94 00:08:27,273 --> 00:08:29,609 確かに 95 00:08:29,609 --> 00:08:33,947 才覚では 景虎殿のほうが上やもしれぬ 96 00:08:33,947 --> 00:08:35,949 なれど 97 00:08:35,949 --> 00:08:40,253 1国を統べる器は それとは別➡ 98 00:08:42,622 --> 00:08:45,959 景虎殿に伝えよ 99 00:08:45,959 --> 00:08:48,962 それを悟らぬかぎり 100 00:08:48,962 --> 00:08:52,298 景勝に勝つことはできぬと 101 00:08:52,298 --> 00:08:57,637 ♬~ 102 00:08:57,637 --> 00:09:00,573 <そのころ 武田勝頼のもとには➡ 103 00:09:00,573 --> 00:09:03,576 景虎の兄 北条氏政から➡ 104 00:09:03,576 --> 00:09:07,247 援軍を要請する 密書が届いておりました> 105 00:09:07,247 --> 00:09:11,251 (勝頼)越後を攻められよとの 氏政殿からの書状じゃ 106 00:09:11,251 --> 00:09:14,921 なるほど 宿敵上杉を滅ぼすに 107 00:09:14,921 --> 00:09:17,590 これ以上の好機はございませぬな 108 00:09:17,590 --> 00:09:21,594 (高坂) 「利によりて行えば 恨み多し」➡ 109 00:09:22,929 --> 00:09:25,932 己の利ばかり追うていると➡ 110 00:09:25,932 --> 00:09:29,235 思わぬ恨みを 買うことになりますぞ 111 00:09:30,937 --> 00:09:34,941 殿 越後に攻め入るなど 112 00:09:34,941 --> 00:09:36,943 くれぐれも お考えなさらぬよう 113 00:09:36,943 --> 00:09:38,945 なぜじゃ! 114 00:09:38,945 --> 00:09:42,949 我が父 信玄が 何度挑んでも 下せなかった上杉を 115 00:09:42,949 --> 00:09:45,285 このわしが破ってみせれば 116 00:09:45,285 --> 00:09:48,288 あの信長も一目置くであろう 117 00:09:48,288 --> 00:09:52,625 仮にも1国を治める御身 118 00:09:52,625 --> 00:09:54,961 無用な見えは お捨てなされませ! 119 00:09:54,961 --> 00:09:57,964 なんじゃと! 120 00:09:57,964 --> 00:09:59,966 恐れながら 121 00:09:59,966 --> 00:10:04,637 今 武田家は 未曽有の危機を迎えておりまする 122 00:10:04,637 --> 00:10:07,974 破竹の勢いの信長めの狙いは 123 00:10:07,974 --> 00:10:10,643 この武田家の滅亡 124 00:10:10,643 --> 00:10:14,314 我らは早急に 強き者と手を結ばねばなりませぬ 125 00:10:14,314 --> 00:10:17,317 その相手とは 126 00:10:17,317 --> 00:10:20,320 上杉 以外にありませぬ 127 00:10:20,320 --> 00:10:22,989 やつらは長年の敵ぞ! 128 00:10:22,989 --> 00:10:25,992 上杉家は頼る者を助け 129 00:10:25,992 --> 00:10:28,661 裏切ることはありません 130 00:10:28,661 --> 00:10:30,997 これを機に上杉に恩を売れば 131 00:10:30,997 --> 00:10:35,001 必ずや 我らの力となってくれましょう 132 00:10:35,001 --> 00:10:39,005 「上杉を頼れ」 これは信玄公の 133 00:10:39,005 --> 00:10:42,675 ご遺言でもあったのですぞ (勝頼)またそれを言うか 134 00:10:42,675 --> 00:10:48,348 上杉と組んでおけば 長篠で 信長に負けることもなかったはず 135 00:10:48,348 --> 00:10:50,350 下がれ! 136 00:10:52,352 --> 00:11:05,965 ♬~ 137 00:11:05,965 --> 00:11:07,967 ⚟(菊姫)浮かぬ顔じゃ 138 00:11:10,970 --> 00:11:13,973 おお 菊姫様 139 00:11:16,643 --> 00:11:19,646 (菊姫)そなたも苦労するのう➡ 140 00:11:19,646 --> 00:11:22,982 兄は己の器を知らぬ➡ 141 00:11:22,982 --> 00:11:25,652 どう あがいたとて 142 00:11:25,652 --> 00:11:27,954 父上には及ばぬのに 143 00:11:32,659 --> 00:11:35,662 <この気位の高い姫こそ➡ 144 00:11:35,662 --> 00:11:39,999 後に 上杉の跡目争いの鍵を握る➡ 145 00:11:39,999 --> 00:11:43,336 お方なのでございます> 146 00:11:43,336 --> 00:11:47,006 <景勝 景虎の戦いは今➡ 147 00:11:47,006 --> 00:11:50,677 強敵 北条 武田を巻き込み➡ 148 00:11:50,677 --> 00:11:55,682 越後を存亡の危機へと 追い込んでいくのでございます> 149 00:11:55,682 --> 00:12:01,621 ♬~ 150 00:12:01,621 --> 00:12:03,623 (信綱)殿 なんと? 151 00:12:08,962 --> 00:12:11,631 (久秀)武田方が 戦の支度を始めていると 152 00:12:11,631 --> 00:12:13,633 (家臣たち)なんだと! (久秀)すでに 海津城に 153 00:12:13,633 --> 00:12:15,635 兵を集めてるとのこと 154 00:12:15,635 --> 00:12:19,639 その数 2万は下らぬと (山崎)なんじゃと! 155 00:12:19,639 --> 00:12:23,643 海津城ならば 武田の狙いは 間違いなく ここ春日山じゃ 156 00:12:23,643 --> 00:12:27,981 なぜじゃ なぜ武田が我らを! 157 00:12:27,981 --> 00:12:31,651 北条が 誘いをかけたとしか 考えられません 158 00:12:31,651 --> 00:12:34,654 なんと? (惣右衛門)北条と武田は姻戚 159 00:12:34,654 --> 00:12:37,323 景虎様は これを利用し 両家の大軍と共に 160 00:12:37,323 --> 00:12:40,660 我らを滅ぼす所存かと… (信綱)なんということを➡ 161 00:12:40,660 --> 00:12:42,996 景虎様は越後を売るつもりか 162 00:12:42,996 --> 00:12:46,100 (吉江)北条 武田に攻め入られては 万に一つも 勝目はない 163 00:12:46,100 --> 00:12:49,335 (上条)兵糧も尽きかけておる 164 00:12:49,335 --> 00:12:52,005 殿 いかがいたしましょう? 165 00:12:52,005 --> 00:12:59,679 ♬~ 166 00:12:59,679 --> 00:13:02,615 手だては2つ 167 00:13:02,615 --> 00:13:05,284 1つは山を下り 景虎殿に降伏する 168 00:13:05,284 --> 00:13:07,954 (信綱たち)なんと! なりませぬ! (景勝)さすれば 北条と武田の 169 00:13:07,954 --> 00:13:10,623 軍勢を この越後に入れずとも済む 170 00:13:10,623 --> 00:13:13,293 (信綱たち)しかし… 171 00:13:13,293 --> 00:13:16,963 もう1つは 相手が攻めてくる前に 172 00:13:16,963 --> 00:13:18,965 こちらから打って出る 173 00:13:19,966 --> 00:13:23,303 (信綱たち) そうじゃ 御意のままに! 174 00:13:23,303 --> 00:13:25,972 (上条たち)殿! 175 00:13:25,972 --> 00:13:29,308 恐れながら 恐れながら! (信綱)黙っておれ! 176 00:13:29,308 --> 00:13:31,311 (山崎)若造は黙っておれ! 177 00:13:31,311 --> 00:13:34,647 言うてみよ はあっ 178 00:13:34,647 --> 00:13:37,317 戦は まだ 始まったばかりにございます 179 00:13:37,317 --> 00:13:39,318 事をせいてはなりませぬ (信綱)では 180 00:13:39,318 --> 00:13:41,321 降伏せよと申すか! いえ! 181 00:13:41,321 --> 00:13:45,324 恐れながら 景虎様は戦に勝ちたい一心で 182 00:13:45,324 --> 00:13:49,328 越後を守るという 主たる者の 使命をお忘れになられた 183 00:13:51,664 --> 00:13:55,001 景虎様は 越後の主にはなれませぬ 184 00:13:55,001 --> 00:13:58,671 (吉江) しかし まもなく兵糧も尽きる 185 00:13:58,671 --> 00:14:00,940 我らに もはや道はない 186 00:14:00,940 --> 00:14:05,545 殿 ご決断を! (山崎たち)殿! 187 00:14:13,619 --> 00:14:17,623 亡き御屋形様なら いかがなされたでしょう? 188 00:14:19,959 --> 00:14:21,961 分からぬ 189 00:14:25,298 --> 00:14:30,303 だが 御屋形様が お一人で背負うてきた荷の重さが 190 00:14:30,303 --> 00:14:32,905 今 ようやっと 身にしみる 191 00:14:34,974 --> 00:14:36,976 殿… 192 00:14:48,988 --> 00:14:50,990 これはしたり 193 00:14:50,990 --> 00:14:52,992 最後の道がございます 194 00:14:52,992 --> 00:14:56,996 御屋形様が 残してくださった道が 195 00:14:56,996 --> 00:15:01,934 桑取でございます 桑取は 春日山を背後から守る要として 196 00:15:01,934 --> 00:15:05,271 亡き御屋形様が お取り立てになった郷士の村 197 00:15:05,271 --> 00:15:07,607 この村から米を運び入れるのです 198 00:15:07,607 --> 00:15:11,277 桑取には わしが上杉の主と なったことは知らせておるが 199 00:15:11,277 --> 00:15:13,946 一向に返事がない 200 00:15:13,946 --> 00:15:17,283 わしを認めておらぬのであろう 201 00:15:17,283 --> 00:15:20,953 当てにすることはできぬ 202 00:15:20,953 --> 00:15:24,290 物事は やってみなくては分かりませぬ 203 00:15:24,290 --> 00:15:28,294 殿 私にお任せくださいませぬか? 204 00:15:29,295 --> 00:15:31,297 桑取に行くと申すか? 205 00:15:31,297 --> 00:15:34,634 何とぞ お遣わしくださりませ 206 00:15:34,634 --> 00:15:38,638 すでに 景虎側に 取り込まれていたとしたら? 207 00:15:38,638 --> 00:15:40,640 殺されに行くようなものじゃ 208 00:15:42,308 --> 00:15:44,977 なんの! ハッ 209 00:15:44,977 --> 00:15:46,979 私は 子どもの頃 210 00:15:46,979 --> 00:15:51,317 よき面構えをしている者は 侍も百姓も同じであると 211 00:15:51,317 --> 00:15:53,986 我が父に教わりました 212 00:15:53,986 --> 00:15:57,990 人は 話し合えば 分かり合えるものでございます 213 00:15:59,325 --> 00:16:02,595 私は そう信じております 214 00:16:02,595 --> 00:16:07,600 ♬~ 215 00:16:07,600 --> 00:16:09,602 兼続… 216 00:16:11,938 --> 00:16:14,941 お主を失うてまで 217 00:16:14,941 --> 00:16:17,276 生き延びるつもりはないぞ 218 00:16:17,276 --> 00:16:22,615 ♬~ 219 00:16:22,615 --> 00:16:24,951 何を気弱なことを 220 00:16:24,951 --> 00:16:28,254 それこそ 亡き御屋形様に叱られまするぞ 221 00:16:30,623 --> 00:16:34,227 必ずや 殿のもとに戻ってまいりまする 222 00:16:38,965 --> 00:16:40,967 兼続を桑取へやる 223 00:16:42,635 --> 00:16:44,637 しかし あやつらは 224 00:16:44,637 --> 00:16:46,973 謙信公も手を焼かれた すね者ぞろい 225 00:16:46,973 --> 00:16:49,642 むだ死にするは必定じゃ (山崎)それに➡ 226 00:16:49,642 --> 00:16:51,978 やつらは侍ではない 元は百姓じゃ (上条)とても➡ 227 00:16:51,978 --> 00:16:54,981 談判に応じるような相手ではない (景勝)これは我が意である! 228 00:16:57,316 --> 00:17:00,586 では 私も参りまする 229 00:17:00,586 --> 00:17:02,922 私も 兄と共に 230 00:17:02,922 --> 00:17:04,924 私も (桜井)私も共に! 231 00:17:04,924 --> 00:17:07,593 私も参ります! お許しが出たのは わし1人だ 232 00:17:07,593 --> 00:17:09,595 だが… (惣右衛門)そなたたちは 233 00:17:09,595 --> 00:17:12,598 ここに残り 殿を お守りせねばならん 234 00:17:12,598 --> 00:17:20,273 ♬~ 235 00:17:20,273 --> 00:17:24,277 万が一 兼続が戻らぬときは (景勝)3日じゃ 236 00:17:26,279 --> 00:17:28,581 3日たって戻らぬときは 237 00:17:30,616 --> 00:17:32,952 兼続は 死んだものと見なし➡ 238 00:17:32,952 --> 00:17:35,288 我ら 命果てる覚悟で打って出る 239 00:17:35,288 --> 00:17:45,965 ♬~ 240 00:17:45,965 --> 00:17:48,301 行け! はっ! 241 00:17:48,301 --> 00:18:00,913 ♬~ 242 00:18:01,914 --> 00:18:06,585 誰も頼んでおらんのに 1人で桑取へ行きよった 243 00:18:06,585 --> 00:18:08,588 無謀なことよのう 244 00:18:09,922 --> 00:18:12,591 ですが 今 何か手を打たねば 245 00:18:12,591 --> 00:18:16,929 皆が命を失うのでございます 246 00:18:16,929 --> 00:18:21,601 兼続殿は 命を懸けた勝負に 出られたのでございましょう 247 00:18:21,601 --> 00:18:23,936 う~ん 248 00:18:23,936 --> 00:18:27,940 兼続のことを えらく信頼しておるようだのう 249 00:18:27,940 --> 00:18:31,611 兼続殿とわたくしは いとこでございます 250 00:18:31,611 --> 00:18:35,214 幼い頃より 気心の知れた仲でございますゆえ 251 00:18:40,620 --> 00:18:42,621 そなたの心が 252 00:18:42,621 --> 00:18:45,624 わしに 向いておらずともかまわぬ➡ 253 00:18:45,624 --> 00:18:48,628 だがな お船 254 00:18:48,628 --> 00:18:50,630 そなたはわしの妻じゃ! 255 00:18:52,631 --> 00:18:54,967 そなたの務めは 256 00:18:54,967 --> 00:18:57,970 わしの子を産むことじゃ 257 00:18:57,970 --> 00:19:02,575 そして わしは 直江の名に 恥じぬ男でいることじゃ! 258 00:19:10,916 --> 00:19:13,252 わしでは 259 00:19:13,252 --> 00:19:16,589 直江の婿として不足か! 260 00:19:16,589 --> 00:19:18,591 そのようなことは 決して 261 00:19:22,595 --> 00:19:24,597 お待ちください 262 00:19:26,265 --> 00:19:46,285 ♬~ 263 00:19:46,285 --> 00:20:06,305 ♬~ 264 00:20:06,305 --> 00:20:26,325 ♬~ 265 00:20:26,325 --> 00:20:46,345 ♬~ 266 00:20:46,345 --> 00:20:52,685 ♬~ 267 00:20:52,685 --> 00:20:54,687 何をしておる? 268 00:20:54,687 --> 00:20:58,691 奥方様 しびれが… 269 00:21:01,961 --> 00:21:04,964 そなた ずっとここに? 270 00:21:04,964 --> 00:21:07,633 心配で たまらず 271 00:21:07,633 --> 00:21:12,304 あっ… 痛い痛い… あいたたた… ううっ あいたっ 272 00:21:12,304 --> 00:21:14,640 ハァ~ッ 273 00:21:14,640 --> 00:21:16,642 フッ フフッ 274 00:21:16,642 --> 00:21:21,647 (荒い息遣い) 275 00:21:53,345 --> 00:21:56,348 ⚟(トメ)ううっ! ううっ… ⚟(器が割れる音) 276 00:22:03,289 --> 00:22:05,891 ああ… あっ… ハァ 277 00:22:08,294 --> 00:22:10,296 ハァッ! 278 00:22:14,633 --> 00:22:17,303 まだ痛むか? あ~ 279 00:22:17,303 --> 00:22:20,639 だいぶ治まったようじゃ 280 00:22:20,639 --> 00:22:23,642 はい どうじゃ よい気持ちであろう? 281 00:22:23,642 --> 00:22:27,313 水はひんやりしていて ああ 282 00:22:27,313 --> 00:22:31,317 この水を 我が主は 大層喜ばれるのじゃ 283 00:22:31,317 --> 00:22:33,319 主とは? 284 00:22:33,319 --> 00:22:35,654 上杉景勝様じゃ 285 00:22:35,654 --> 00:22:38,657 景勝様は 雪がお好きでのう 286 00:22:38,657 --> 00:22:43,662 越後の米がうまいのは 雪どけ水が 山から流れ込んでくるからじゃと 287 00:22:43,662 --> 00:22:46,999 おかげで 豊作となり 百姓たちも喜ぶと 288 00:22:46,999 --> 00:22:49,001 雪が降るたびにおっしゃるのだ 289 00:23:03,616 --> 00:23:06,952 はあ もうよい ああ… これなら歩ける 290 00:23:06,952 --> 00:23:09,622 そうか では 急ぐでの 291 00:23:09,622 --> 00:23:12,925 どこ 行きなさる? 桑取じゃ 292 00:23:15,961 --> 00:23:20,566 おやめなされ! あそこは面倒な所じゃ 293 00:23:21,634 --> 00:23:23,636 知っておる 294 00:23:23,636 --> 00:23:27,306 だが わしには 成さねばならぬことがある 295 00:23:27,306 --> 00:23:32,978 ♬~ 296 00:23:32,978 --> 00:23:37,583 そうだ ばあ様 これを預かってはくれぬか? 297 00:23:38,984 --> 00:23:41,654 持ってはいかぬのか? 298 00:23:41,654 --> 00:23:43,989 話し合いには無用の物じゃ 299 00:23:43,989 --> 00:23:49,328 ♬~ 300 00:23:49,328 --> 00:23:52,998 もし またどこかで会うたら そのとき… 301 00:23:52,998 --> 00:24:10,616 ♬~ 302 00:24:10,616 --> 00:24:15,621 ♬~ 303 00:24:25,297 --> 00:24:27,299 (突く音) ふっ! あっ… 304 00:24:34,306 --> 00:24:38,977 (景勝)《兼続》 305 00:24:38,977 --> 00:24:43,582 《お主を失うてまで 生き延びるつもりはないぞ》 306 00:24:50,989 --> 00:24:53,993 ああっ! ハァッ ⚟(桑取兵)おうおう おうおう 307 00:24:53,993 --> 00:24:56,328 ハァッ ここは? 308 00:24:56,328 --> 00:25:00,599 (桑取兵)ようやくお目覚めだ (桑取兵たちの笑い声) 309 00:25:00,599 --> 00:25:02,601 一緒に飲むか? (桑取兵)おう 310 00:25:06,605 --> 00:25:10,275 兼続は無事着いたかのう? 311 00:25:10,275 --> 00:25:14,279 やはり 1人で行かせるべきでは なかったのではないか? 312 00:25:15,280 --> 00:25:17,950 心配じゃ 313 00:25:17,950 --> 00:25:20,619 (与七)来た! 御館から敵じゃ! 314 00:25:20,619 --> 00:25:23,622 (久秀)何? (与七)北条殿の軍勢でございます 315 00:25:23,622 --> 00:25:26,225 火を消せ! うん (久秀)わしは殿のもとへ 316 00:25:30,629 --> 00:25:32,631 放て! 317 00:25:32,631 --> 00:25:38,637 ♬~ 318 00:25:38,637 --> 00:25:42,941 我に続けーっ! (兵たち)おーっ! 319 00:25:44,309 --> 00:25:47,646 申し上げます! 三の丸の屋敷に火が放たれました 320 00:25:47,646 --> 00:25:51,316 この本丸を残し 丸裸にするつもりか 321 00:25:51,316 --> 00:25:53,318 そうなったら ひとたまりもない! 322 00:25:53,318 --> 00:26:01,260 ♬~ 323 00:26:01,260 --> 00:26:03,862 敵があまた 押し寄せてまいります 324 00:26:04,930 --> 00:26:08,267 わしが行く (栗林)いけません 325 00:26:08,267 --> 00:26:10,602 (吉江) 殿はここに おとどまりください 326 00:26:10,602 --> 00:26:13,605 殿 上杉の主となられたのですぞ 327 00:26:13,605 --> 00:26:15,607 軽々しきまねは なりませぬ! 328 00:26:15,607 --> 00:26:17,609 殿にもし 万が一のことがあれば 329 00:26:17,609 --> 00:26:20,212 この戦い すぐさま 我らの負けとなりまする 330 00:26:23,615 --> 00:26:26,285 それがしが参ります! 331 00:26:26,285 --> 00:26:29,955 殿のためなら 命など惜しゅうございませぬ 332 00:26:29,955 --> 00:26:31,957 (吉江)よう 申された! 333 00:26:35,961 --> 00:26:37,963 御免! 334 00:26:37,963 --> 00:26:46,305 ♬~ 335 00:26:46,305 --> 00:26:48,307 直江信綱 加勢いたす! 336 00:26:48,307 --> 00:26:50,309 行け! (安部・久秀)はっ! 337 00:26:50,309 --> 00:26:56,648 ♬~ 338 00:26:56,648 --> 00:26:58,650 ひるむな! 339 00:26:58,650 --> 00:27:15,601 ♬~ 340 00:27:15,601 --> 00:27:17,936 なんとしても 殿を守るのじゃーっ! 341 00:27:17,936 --> 00:27:19,938 (甘糟たち)おーっ! 342 00:27:23,942 --> 00:27:28,947 (桑取兵たちの騒ぎ声) 343 00:27:32,618 --> 00:27:34,620 (桑取兵)行け! 344 00:27:39,958 --> 00:27:41,960 ああっ あっ… 345 00:27:49,635 --> 00:27:53,939 (桑取兵)桑取の長 斎京三郎右衛門様じゃ 346 00:28:01,914 --> 00:28:06,251 越後国主 上杉景勝様が家臣 樋口与六兼続 347 00:28:06,251 --> 00:28:10,255 (桑取兵)景勝様は わしらを 侮っていなさるようだの➡ 348 00:28:10,255 --> 00:28:13,258 こんな若造を使いによこすとは 349 00:28:13,258 --> 00:28:15,260 (桑取兵) 今すぐ たたっ斬りますか? 350 00:28:15,260 --> 00:28:17,262 (桑取兵たち) そうじゃ そうじゃ ハハハッ… 351 00:28:17,262 --> 00:28:19,598 このたび 主 景勝 352 00:28:19,598 --> 00:28:22,601 桑取の衆に 願いの筋あってまいった 353 00:28:22,601 --> 00:28:26,271 まず 話を聞かれよ (桑取兵)用件は分かっておる➡ 354 00:28:26,271 --> 00:28:28,607 味方に付けというのであろう?➡ 355 00:28:28,607 --> 00:28:32,611 景虎様のほうからも 使いがあったわ 356 00:28:32,611 --> 00:28:35,614 返事は? (桑取兵)まだ しておらん➡ 357 00:28:35,614 --> 00:28:37,616 だが 金は届いておる 358 00:28:41,286 --> 00:28:43,956 (桑取兵)お前は いくらか持ってきたのか?➡ 359 00:28:43,956 --> 00:28:46,959 これより多ければ 考えてやってもよいぞ 360 00:28:46,959 --> 00:28:49,962 何も持ってきてはおらぬ (桑取兵たち)何? 361 00:28:49,962 --> 00:28:52,965 手土産も持たずに来るとはのう (桑取兵)さても 気の利かぬ 362 00:28:52,965 --> 00:28:55,634 私は話をしに参ったのだ (桑取兵)そんな者とは➡ 363 00:28:55,634 --> 00:28:57,970 話す気にもなれぬわ! (桑取兵たち)そうじゃ 帰れ! 364 00:28:57,970 --> 00:29:01,239 お前たち それでも上杉の侍か! 365 00:29:01,239 --> 00:29:03,575 その腰の刀は ただの飾りではあるまい! 366 00:29:03,575 --> 00:29:06,578 (桑取兵たち)なんだと! (三郎右衛門)待てい! 367 00:29:06,578 --> 00:29:15,254 ♬~ 368 00:29:15,254 --> 00:29:20,258 我らは お主の言うとおり 上杉の侍 369 00:29:20,258 --> 00:29:23,862 ならば 頼む 我が主に力を貸してくれ 370 00:29:24,930 --> 00:29:27,599 ふんっ 371 00:29:27,599 --> 00:29:33,272 わしらは 自分の身は 自分で守らねばならん 372 00:29:33,272 --> 00:29:36,575 生き残るためには 強いほうに付く 373 00:29:38,944 --> 00:29:41,947 金をくれるほうに付くのも道理 374 00:29:42,948 --> 00:29:45,617 (桑取兵)答えが出たようだな 375 00:29:45,617 --> 00:29:49,921 (桑取兵)早う帰れ 景虎様方にいらぬ疑いを招く 376 00:29:50,956 --> 00:29:53,292 いや 帰らぬ 377 00:29:53,292 --> 00:29:55,961 上杉の侍の誇りは 金では計れまい 378 00:29:55,961 --> 00:29:58,296 なんのために 命を懸けるか ではないのか! 379 00:29:58,296 --> 00:30:00,299 (桑取兵)早う帰れ! 380 00:30:00,299 --> 00:30:05,637 ♬~ 381 00:30:05,637 --> 00:30:08,640 斬りたければ 斬るがいい だが同時に 382 00:30:08,640 --> 00:30:12,644 お前たちは 侍としての誇りを 切り捨てることになる 383 00:30:12,644 --> 00:30:26,658 ♬~ 384 00:30:26,658 --> 00:30:29,328 (桑取兵)歩け ほら! 385 00:30:29,328 --> 00:30:31,663 うっ! 386 00:30:31,663 --> 00:30:33,665 (桑取兵)二度と来るな! (桑取兵)命があっただけ➡ 387 00:30:33,665 --> 00:30:38,003 ありがたいと思うんだな (桑取兵たちの笑い声) 388 00:30:38,003 --> 00:30:42,007 頼む いま一度 わしの話を… 389 00:30:43,341 --> 00:30:45,944 ああっ! ああ… 390 00:31:04,629 --> 00:31:09,634 わしは 桑取の長 三郎右衛門の母 391 00:31:09,634 --> 00:31:13,238 トメじゃ ハァッ! 392 00:31:14,306 --> 00:31:18,310 忠告したはずじゃ 393 00:31:18,310 --> 00:31:23,648 こうなること 分かっていたであろう 394 00:31:23,648 --> 00:31:27,252 なのに 何故に来た? 395 00:31:31,990 --> 00:31:36,294 桑取の力が どうしてもいるのじゃ 396 00:31:37,996 --> 00:31:40,332 それがなければ 397 00:31:40,332 --> 00:31:42,334 我が殿以下 398 00:31:42,334 --> 00:31:46,004 ことごとく 討ち死にするほかはない 399 00:31:46,004 --> 00:31:51,343 その後は 北条 武田の軍勢が 400 00:31:51,343 --> 00:31:53,645 この越後を踏みにじる 401 00:31:55,680 --> 00:31:58,683 景勝様のことを話したであろう? 402 00:31:58,683 --> 00:32:01,620 我が殿は 誰よりも 403 00:32:01,620 --> 00:32:04,623 この越後を愛しんでおられる 404 00:32:04,623 --> 00:32:07,225 わしも同じじゃ 405 00:32:10,295 --> 00:32:14,966 越後を守りたいのじゃ 406 00:32:14,966 --> 00:32:16,968 皆を守りたいのじゃ 407 00:32:21,306 --> 00:32:25,977 そのためには なんとしてでも 408 00:32:25,977 --> 00:32:27,979 三郎右衛門殿に話を… 409 00:32:29,981 --> 00:32:33,652 たとえ わしが死んだとしても 410 00:32:33,652 --> 00:32:37,322 殿に 力を貸してもらわねば 411 00:32:37,322 --> 00:32:39,324 あっ ああっ… 412 00:32:40,325 --> 00:32:42,627 今度こそ 殺されるぞ 413 00:32:44,663 --> 00:32:48,333 それでもよい 414 00:32:48,333 --> 00:32:51,002 殿のためならば 415 00:32:51,002 --> 00:32:54,005 この命など 要らぬ! 416 00:32:54,005 --> 00:33:00,612 ♬~ 417 00:33:00,612 --> 00:33:02,614 うっ あっ ああっ… 418 00:33:02,614 --> 00:33:07,619 ♬~ 419 00:33:07,619 --> 00:33:09,921 (三郎右衛門)気を失ったか➡ 420 00:33:10,956 --> 00:33:13,625 酔狂なやつだ➡ 421 00:33:13,625 --> 00:33:16,628 殺されかけても まだ話がしたいなど 422 00:33:16,628 --> 00:33:19,965 (桑取兵たちの笑い声) 423 00:33:19,965 --> 00:33:24,970 ♬~ 424 00:33:24,970 --> 00:33:27,973 (景勝) 《3日たって戻らぬときは➡ 425 00:33:27,973 --> 00:33:30,642 兼続は 死んだものと見なし➡ 426 00:33:30,642 --> 00:33:32,978 我ら 命果てる覚悟で打って出る》 427 00:33:32,978 --> 00:33:52,998 ♬~ 428 00:33:52,998 --> 00:34:12,951 ♬~ 429 00:34:12,951 --> 00:34:22,961 ♬~ 430 00:34:22,961 --> 00:34:25,564 (吉江)兼続は戻らなんだ 431 00:34:33,972 --> 00:34:36,975 せがれの不始末 おわび申し上げます 432 00:34:43,648 --> 00:34:48,320 かくなる上は 夜明けとともに 433 00:34:48,320 --> 00:34:50,989 御館を目指して 打って出るのみ!➡ 434 00:34:50,989 --> 00:34:53,291 殿! (吉江)殿 435 00:34:56,995 --> 00:34:58,997 ⚟(甘糟)殿! 兼続です! 436 00:35:00,265 --> 00:35:02,567 兼続が帰ってまいりました 437 00:35:03,602 --> 00:35:05,904 (信綱)何!? 438 00:35:12,277 --> 00:35:17,282 (荒い息遣い) 439 00:35:23,955 --> 00:35:25,957 兄上! 440 00:35:25,957 --> 00:35:28,259 大丈夫か? ああ 441 00:35:31,963 --> 00:35:33,965 殿… 442 00:35:35,967 --> 00:35:38,970 ただいま 戻りました 443 00:35:38,970 --> 00:35:58,657 ♬~ 444 00:35:58,657 --> 00:36:02,260 それがし 桑取の長 445 00:36:02,260 --> 00:36:04,596 斎京三郎右衛門でございまする 446 00:36:04,596 --> 00:36:11,603 ♬~ 447 00:36:11,603 --> 00:36:15,607 このたびは かくも遅参いたしたる ふらち 448 00:36:15,607 --> 00:36:19,210 平に お許しくださいませ 449 00:36:21,946 --> 00:36:25,617 我らこれより 微力ながら 450 00:36:25,617 --> 00:36:28,219 御屋形様に お仕えいたしまする 451 00:36:30,288 --> 00:36:33,958 では 桑取は我らに味方すると? 452 00:36:33,958 --> 00:36:38,296 はい まもなく配下の者どもが 453 00:36:38,296 --> 00:36:40,298 兵糧を運んでまいります 454 00:36:40,298 --> 00:36:42,967 (家臣一同)おお~! 455 00:36:42,967 --> 00:36:47,305 よく決心してくれた 礼を言う 456 00:36:47,305 --> 00:36:50,308 何か褒美を (景勝)うん 457 00:36:50,308 --> 00:36:53,645 無用にございます 458 00:36:53,645 --> 00:36:55,647 すでに 頂いておりますゆえ 459 00:36:57,982 --> 00:37:00,251 こちらの樋口様が➡ 460 00:37:00,251 --> 00:37:03,254 ご自身の命を懸け➡ 461 00:37:03,254 --> 00:37:06,257 我らに 思い出させてくださいました 462 00:37:09,928 --> 00:37:13,231 桑取の誇りを 463 00:37:14,265 --> 00:37:17,268 《お前たち それでも上杉の侍か!》 464 00:37:17,268 --> 00:37:19,938 《その腰の刀は ただの飾りではあるまい!》 465 00:37:19,938 --> 00:37:22,607 《上杉の侍の誇りは 金では計れまい》 466 00:37:22,607 --> 00:37:25,276 《なんのために 命を懸けるか ではないのか!》 467 00:37:25,276 --> 00:37:27,946 (三郎右衛門)《酔狂なやつだ➡ 468 00:37:27,946 --> 00:37:31,282 殺されかけても まだ話がしたいなど》 469 00:37:31,282 --> 00:37:33,952 (トメ)《これを見ろ この者が➡ 470 00:37:33,952 --> 00:37:37,622 わしに預けたのじゃ》 471 00:37:37,622 --> 00:37:41,292 《我ら桑取の者を 信じているという➡ 472 00:37:41,292 --> 00:37:43,628 証しぞ➡ 473 00:37:43,628 --> 00:37:47,298 景虎様は金のみを よこされた➡ 474 00:37:47,298 --> 00:37:49,968 だが 景勝様は➡ 475 00:37:49,968 --> 00:37:52,637 越後のために命を懸ける➡ 476 00:37:52,637 --> 00:37:56,641 かようなお方を お遣わしになった》 477 00:37:56,641 --> 00:38:14,592 ♬~ 478 00:38:14,592 --> 00:38:17,929 (弥七郎・桜井) ハハ~ッ 米じゃ 米じゃ 479 00:38:17,929 --> 00:38:21,232 (桜井)よいさ! (弥七郎)や~っと よいしょ! 480 00:38:22,934 --> 00:38:24,936 おう 強力じゃのう 481 00:38:26,938 --> 00:38:29,607 おう 兼続 お前は休んどれ 482 00:38:29,607 --> 00:38:32,944 手伝いたいのじゃ (安部)休んでおれ 483 00:38:32,944 --> 00:38:34,946 (三郎右衛門)急げ! (桑取兵)はっ! 484 00:38:37,615 --> 00:38:42,954 これも 謙信公のお導きかもしれぬのう 485 00:38:42,954 --> 00:38:45,957 (三郎右衛門)おふくろ様 (トメ)かつて 謙信公も 486 00:38:45,957 --> 00:38:50,562 太刀を持たず 我らに お会いくだされた 487 00:38:55,300 --> 00:38:59,637 あの 兼続というお人こそ➡ 488 00:38:59,637 --> 00:39:03,841 謙信公の教えを受け継ぐお人よ 489 00:39:05,243 --> 00:39:07,545 (弥七郎たち)よし! よいしょ! 490 00:39:10,582 --> 00:39:12,584 うん! 491 00:39:12,584 --> 00:39:20,258 ♬~ 492 00:39:20,258 --> 00:39:22,560 殿 これを 493 00:39:26,264 --> 00:39:29,601 (久秀)兼続が命を懸け 運び入れた米でございます 494 00:39:29,601 --> 00:39:34,606 ♬~ 495 00:39:34,606 --> 00:39:36,608 さあ 皆も食え 496 00:39:36,608 --> 00:39:39,277 (甘糟たち)はいっ! おう (安部)では 我らもいただこう 497 00:39:39,277 --> 00:39:51,289 ♬~ 498 00:39:51,289 --> 00:39:54,292 こんなうまい 握り飯は初めてじゃ 499 00:39:54,292 --> 00:40:00,632 ♬~ 500 00:40:00,632 --> 00:40:02,967 (甘糟)きょうから 腹いっぱい飯が食えるぞ! 501 00:40:02,967 --> 00:40:06,638 ホホホッ 苦戦しておることも忘れるのう 502 00:40:06,638 --> 00:40:10,642 兼続のおかげじゃ これで 力いっぱい戦える 503 00:40:10,642 --> 00:40:12,977 (安部)おう 504 00:40:12,977 --> 00:40:16,314 はい (兵)ありがとうございます 505 00:40:16,314 --> 00:40:28,326 ♬~ 506 00:40:28,326 --> 00:40:32,330 こたびのお働き ご苦労なことでございました 507 00:40:34,666 --> 00:40:38,670 なれど 大変なのはこれから 508 00:40:38,670 --> 00:40:57,021 ♬~ 509 00:40:57,021 --> 00:40:59,023 さあ 510 00:40:59,023 --> 00:41:01,959 ああ… いただきます 511 00:41:01,959 --> 00:41:18,309 ♬~ 512 00:41:18,309 --> 00:41:23,314 遠山殿 桑取は我らに付くと 申したのではないか 513 00:41:23,314 --> 00:41:26,651 (遠山)はて? どうした訳か 514 00:41:26,651 --> 00:41:29,654 兵糧攻めは失敗じゃ 515 00:41:29,654 --> 00:41:33,324 (遠山)やはり あのような者ども➡ 516 00:41:33,324 --> 00:41:35,326 頼りになりませんな 517 00:41:35,326 --> 00:41:37,328 黙れ 518 00:41:39,664 --> 00:41:43,668 景勝らは 上田の出であったのう 519 00:41:43,668 --> 00:41:46,337 (遠山)はあ… 520 00:41:46,337 --> 00:41:50,008 北条の軍勢が三国峠を越えれば 521 00:41:50,008 --> 00:41:54,012 その先にあるのは上田庄 522 00:41:54,012 --> 00:41:58,683 最初の餌食は やつらのふるさとじゃ 523 00:41:58,683 --> 00:42:09,961 ♬~ 524 00:42:09,961 --> 00:42:14,632 大事にしていたものが 壊されていくつらさを 525 00:42:14,632 --> 00:42:16,634 味わうがよい 526 00:42:16,634 --> 00:42:29,947 ♬~ 527 00:42:30,982 --> 00:42:34,585 殿には みずから立つ勇気が おありにならぬのですか! 528 00:42:37,321 --> 00:42:39,991 この戦 どう見ても負けであると 529 00:42:39,991 --> 00:42:43,661 (吉江)あやつ! 上杉の誇りを なんと心得ておるのじゃ! 530 00:42:43,661 --> 00:42:46,330 兼続が心配か? 531 00:42:46,330 --> 00:42:49,667 やはり おもしろい女子だのう 532 00:42:49,667 --> 00:42:54,272 お船殿であれば きっと殿も 心の内を明かされましょう 533 00:42:55,339 --> 00:42:58,943 お船殿 あとはお願いいたします