1 00:00:04,972 --> 00:00:07,641 (兼続)御屋形様~! 2 00:00:07,641 --> 00:00:11,311 (ナレーション) <謙信の死から始まった 御館の乱> 3 00:00:11,311 --> 00:00:15,315 <2人の養子が 跡目を巡って争いました> 4 00:00:16,316 --> 00:00:18,318 <兼続は八方に手を尽くし➡ 5 00:00:18,318 --> 00:00:21,321 次々と味方を増やしていきます> 6 00:00:21,321 --> 00:00:25,325 (三郎右衛門)我らこれより 御屋形様にお仕えいたしまする 7 00:00:25,325 --> 00:00:28,929 (高坂)武田は上杉にお味方する 8 00:00:29,997 --> 00:00:34,334 <そして 最後に兼続が 味方にしたのが➡ 9 00:00:34,334 --> 00:00:36,336 雪でした> 10 00:00:38,672 --> 00:00:40,674 <景虎方の加勢に やってきた➡ 11 00:00:40,674 --> 00:00:42,676 北条軍の 行く手を➡ 12 00:00:42,676 --> 00:00:45,279 越後の雪が 阻んだのです> 13 00:00:48,282 --> 00:00:51,585 <乱の始まりから およそ 10か月> 14 00:00:52,953 --> 00:00:54,955 <兼続は ついに➡ 15 00:00:54,955 --> 00:00:57,958 景虎と対決する日を迎えます> 16 00:00:59,626 --> 00:01:19,646 ♬~ 17 00:01:19,646 --> 00:01:39,666 ♬~ 18 00:01:39,666 --> 00:01:59,620 ♬~ 19 00:01:59,620 --> 00:02:19,639 ♬~ 20 00:02:19,639 --> 00:02:39,660 ♬~ 21 00:02:39,660 --> 00:02:59,613 ♬~ 22 00:02:59,613 --> 00:03:19,633 ♬~ 23 00:03:19,633 --> 00:03:37,651 ♬~ 24 00:03:37,651 --> 00:03:44,257 ♬~ 25 00:03:45,592 --> 00:03:47,594 どうか この黄金 26 00:03:47,594 --> 00:03:50,931 ささやかながら 我らの盟約の証しとして 27 00:03:50,931 --> 00:03:53,266 お納めくださいませ 28 00:03:53,266 --> 00:03:55,602 そなたの名前 29 00:03:55,602 --> 00:03:59,940 よく覚えておこう ハッハッハッ… 30 00:03:59,940 --> 00:04:02,943 (語り)<天正6年 夏➡ 31 00:04:02,943 --> 00:04:06,947 上杉と武田は正式に同盟を結び➡ 32 00:04:06,947 --> 00:04:09,950 景勝方は窮地を見事➡ 33 00:04:09,950 --> 00:04:12,953 乗り切ったのでございました> 34 00:04:15,288 --> 00:04:19,292 <武田は北条軍の行く手を阻み➡ 35 00:04:19,292 --> 00:04:22,629 これを機に 景勝方は一気に➡ 36 00:04:22,629 --> 00:04:26,233 形勢を逆転したのでございます> 37 00:04:28,301 --> 00:04:32,305 <そして 年が明け> 38 00:04:32,305 --> 00:04:35,642 (吉江) 景虎方では逃げ出す雑兵どもが➡ 39 00:04:35,642 --> 00:04:37,644 後を絶たぬようでございます 40 00:04:37,644 --> 00:04:41,248 これなら御館を落とすのに 幾日もかかりませぬ 41 00:04:42,315 --> 00:04:46,219 (吉江)殿 今こそ総攻めを 42 00:04:48,588 --> 00:04:51,258 (惣右衛門)されど➡ 43 00:04:51,258 --> 00:04:55,262 あちらには仙桃院様と 華姫様がおられます 44 00:04:55,262 --> 00:04:59,933 (山崎)だが 望んで御館に つかれたのじゃ しかたあるまい 45 00:04:59,933 --> 00:05:01,935 (惣右衛門) 敵味方に分かれようとも 46 00:05:01,935 --> 00:05:05,605 殿の母上と妹君でございます 47 00:05:05,605 --> 00:05:08,275 (吉江)では いかにするっ 48 00:05:08,275 --> 00:05:10,277 それは… 49 00:05:10,277 --> 00:05:13,280 武田に頭を下げたように 50 00:05:13,280 --> 00:05:16,283 今度は 景虎様と和睦をせよと申すか? 51 00:05:19,619 --> 00:05:21,621 殿 52 00:05:21,621 --> 00:05:23,623 今こそ ご決断のときにございます➡ 53 00:05:23,623 --> 00:05:26,626 どうか 総攻めのお指図を 54 00:05:26,626 --> 00:05:28,628 (山崎)お指図を (上条)お指図を! 55 00:05:33,633 --> 00:05:36,636 <そのころ 御館では> 56 00:05:44,978 --> 00:05:47,180 (遠山)景勝様は なんと? 57 00:05:49,916 --> 00:05:52,252 義母上と華を 58 00:05:52,252 --> 00:05:54,254 引き渡せと 59 00:05:54,254 --> 00:05:56,590 (北条)そればかりは なりませぬ➡ 60 00:05:56,590 --> 00:06:00,894 あの お二方がおられるゆえ 敵は総攻めに掛かれぬのですぞ 61 00:06:02,262 --> 00:06:04,264 春まででございます 62 00:06:04,264 --> 00:06:07,601 雪が消えれば 北条がまた 動きだしましょう 63 00:06:07,601 --> 00:06:10,604 それまで もちますかのう… 64 00:06:10,604 --> 00:06:12,606 遠山殿 何を気弱なことを 65 00:06:12,606 --> 00:06:16,276 気弱にもなりまする 66 00:06:16,276 --> 00:06:21,615 日を追うごとに 逃げ出す兵が増えるありさま 67 00:06:21,615 --> 00:06:24,618 味方と頼んだ諸将も 68 00:06:24,618 --> 00:06:28,622 寝返る者が後を絶ちませぬ 69 00:06:30,957 --> 00:06:33,560 周りは裏切り者だらけか 70 00:06:37,297 --> 00:06:39,966 殿 お気を落としなさいますな➡ 71 00:06:39,966 --> 00:06:43,970 景虎様こそ 真の主➡ 72 00:06:43,970 --> 00:06:49,276 この北条 必ずや この御館を守り抜いてみせまする 73 00:06:54,648 --> 00:06:59,653 遠山 引き渡しなど もってのほかと返事せよ 74 00:06:59,653 --> 00:07:01,655 (遠山)かしこまりました 75 00:07:17,003 --> 00:07:20,006 景虎様は 引き渡しには応じぬらしい 76 00:07:22,342 --> 00:07:24,344 さようか 77 00:07:24,344 --> 00:07:27,347 重臣方は あすにも 総攻めと決するご様子 78 00:07:28,348 --> 00:07:31,651 そうなれば 仙桃院様方は… 79 00:07:34,354 --> 00:07:38,358 (甘糟)殿も… おつらいであろうな 80 00:07:39,693 --> 00:07:41,695 (久秀)そうじゃ➡ 81 00:07:41,695 --> 00:07:46,299 わしらより はるかに 身を切られる思いのはず 82 00:07:46,299 --> 00:07:52,973 ♬~ 83 00:07:52,973 --> 00:07:55,575 おい 兼続 (甘糟)おい 兼続 84 00:07:57,644 --> 00:07:59,646 殿 85 00:08:00,647 --> 00:08:04,651 どうか私を使者として 御館にお遣わしください 86 00:08:06,986 --> 00:08:09,990 私の身代わりに 仙桃院様と華姫様を 87 00:08:09,990 --> 00:08:12,325 お引き渡しくださるよう 掛け合ってまいります 88 00:08:12,325 --> 00:08:14,327 それはならぬ 89 00:08:17,330 --> 00:08:21,000 お主の気持ちは分かるが 90 00:08:21,000 --> 00:08:23,002 それが うまくいくとは思えぬ 91 00:08:26,339 --> 00:08:28,341 よけいな気を回すでない 92 00:08:33,680 --> 00:08:36,683 ⚟(桜井) 殿 妙椿尼様と直江様の奥方が 93 00:08:36,683 --> 00:08:38,685 ⚟ まいられてございます 94 00:08:38,685 --> 00:08:51,965 ♬~ 95 00:08:51,965 --> 00:08:53,967 (妙椿尼)お願いの儀あって➡ 96 00:08:53,967 --> 00:08:56,970 まかり越しました (景勝)申せ 97 00:08:59,305 --> 00:09:04,644 我が娘を御館に お遣わしくださりませ 98 00:09:04,644 --> 00:09:08,314 おっ お船殿を御館へ? 99 00:09:08,314 --> 00:09:10,316 (景勝)なんのためじゃ? 100 00:09:10,316 --> 00:09:14,320 (妙椿尼)仙桃院様方を お救いするためにでございます 101 00:09:19,325 --> 00:09:22,629 母上たちは すでに お覚悟をされているはず 102 00:09:24,330 --> 00:09:26,332 いまさら無用じゃ 103 00:09:26,332 --> 00:09:29,669 殿のおっしゃるとおりかも しれませぬ 104 00:09:29,669 --> 00:09:34,674 されど いま一度 真のご心中を お確かめしたいのでございます 105 00:09:36,009 --> 00:09:38,678 わたくしが参れば 女子どうし 106 00:09:38,678 --> 00:09:42,348 お心を開くこともできるはず 107 00:09:42,348 --> 00:09:44,684 それに仙桃院様には 108 00:09:44,684 --> 00:09:47,887 殿へ お伝えしたいことが 必ずや ありましょう➡ 109 00:09:52,959 --> 00:09:57,297 仙桃院様は亡き御屋形様の姉上➡ 110 00:09:57,297 --> 00:10:00,300 それに 殿の母君でございます 111 00:10:00,300 --> 00:10:05,305 当然 御館攻めを ためらう者も 出てまいりましょう 112 00:10:06,973 --> 00:10:08,975 それでは事は決しませぬ 113 00:10:13,980 --> 00:10:15,982 不首尾のときは いかがする? 114 00:10:19,652 --> 00:10:21,654 女子とて容赦はないぞ 115 00:10:23,656 --> 00:10:26,659 わたくしは上杉のためなら 116 00:10:26,659 --> 00:10:28,661 いつでも この命 117 00:10:28,661 --> 00:10:30,663 差し出す覚悟でございます 118 00:10:32,665 --> 00:10:36,002 殿 どうかお許しくださいませ 119 00:10:36,002 --> 00:10:39,339 (妙椿尼)娘の願いを お聞き届けくださいませ➡ 120 00:10:39,339 --> 00:10:41,674 この者ならばきっと➡ 121 00:10:41,674 --> 00:10:44,677 仙桃院様のご決心を 変えられましょう 122 00:10:44,677 --> 00:10:50,617 ♬~ 123 00:10:50,617 --> 00:10:52,619 ⚟(信綱)御館へ行くなど 124 00:10:52,619 --> 00:10:55,622 ⚟ 正気の沙汰ではない! ⚟(お船)申し訳ございません 125 00:10:55,622 --> 00:10:59,626 女だてらに 差し出たまねを… 126 00:11:01,628 --> 00:11:05,298 男であろうと女子であろうと 127 00:11:05,298 --> 00:11:07,300 主君のため 128 00:11:07,300 --> 00:11:09,903 その身をかけて尽くすのが 務めでございます➡ 129 00:11:13,306 --> 00:11:16,309 兼続殿は亡き母上に 130 00:11:16,309 --> 00:11:19,913 紅葉のごとき家臣になれと 言われたそうでございます 131 00:11:21,648 --> 00:11:25,318 山の木々は厳しい冬を 乗り越えるため 132 00:11:25,318 --> 00:11:27,620 力を蓄えねば なりませぬ 133 00:11:28,988 --> 00:11:31,991 紅葉が散るは その身代わり 134 00:11:31,991 --> 00:11:33,993 それゆえ 美しいと 135 00:11:36,329 --> 00:11:39,999 我が直江家とて同じ 136 00:11:39,999 --> 00:11:43,002 上杉のために死ぬのも 運命でございます 137 00:11:45,004 --> 00:11:47,907 この儀ばかりは… どうかっ 138 00:11:51,945 --> 00:11:54,614 そこまで申すなら… 139 00:11:54,614 --> 00:11:56,616 仕方あるまいっ 140 00:11:56,616 --> 00:12:15,635 ♬~ 141 00:12:15,635 --> 00:12:17,971 <そして その夜➡ 142 00:12:17,971 --> 00:12:23,309 お船はひそかに 御館へと向かったのでございます> 143 00:12:23,309 --> 00:12:30,316 ⚟(オオカミの遠ぼえ) 144 00:12:48,601 --> 00:12:50,603 ⚟(千草)仙桃院様 145 00:12:50,603 --> 00:12:53,906 ⚟ 春日山から お船様が お見舞いに まいられました 146 00:13:02,615 --> 00:13:04,617 お船 147 00:13:05,952 --> 00:13:08,288 仙桃院様 148 00:13:08,288 --> 00:13:12,959 ご無事のご様子 何よりでございます 149 00:13:12,959 --> 00:13:17,630 華姫様も 道満丸様も お変わりございませぬか? 150 00:13:17,630 --> 00:13:21,968 (仙桃院) ああ そちたちはどうじゃ? 151 00:13:21,968 --> 00:13:25,972 はい ご主従皆 変わりありませぬ 152 00:13:26,973 --> 00:13:28,975 (仙桃院)そうか 153 00:13:31,644 --> 00:13:33,646 仙桃院様… 154 00:13:38,651 --> 00:13:43,256 この戦 もはや 勝負は ついてございます➡ 155 00:13:44,924 --> 00:13:48,594 今 総攻めとなれば すべて終わり 156 00:13:48,594 --> 00:13:50,596 いかにも 157 00:13:51,931 --> 00:13:57,270 だが 誰の目にも明らかなことが 158 00:13:57,270 --> 00:14:01,274 景虎殿には見えておらぬのじゃ 159 00:14:01,274 --> 00:14:05,278 仙桃院様 わたくしは仙桃院様や華姫様を 160 00:14:05,278 --> 00:14:07,280 お救いしたいのでございます 161 00:14:07,280 --> 00:14:11,584 どうか わたくしと共に 春日山へお戻りくださいませ 162 00:14:14,287 --> 00:14:18,591 もう… 死ぬ覚悟はできておる 163 00:14:20,293 --> 00:14:22,295 華も そうであろう 164 00:14:25,631 --> 00:14:30,236 わたくしは なんとか この戦を鎮め 165 00:14:31,304 --> 00:14:36,642 景勝と景虎殿の間を 取り持とうとした 166 00:14:36,642 --> 00:14:40,947 だが… 無理じゃった➡ 167 00:14:45,251 --> 00:14:47,253 この戦のために➡ 168 00:14:47,253 --> 00:14:51,257 どれだけの血が 無益に流されたことであろうか➡ 169 00:14:54,927 --> 00:14:57,930 申し訳ない…➡ 170 00:14:57,930 --> 00:15:00,533 その思いで いっぱいじゃ 171 00:15:02,602 --> 00:15:07,206 その お気持ちなれば なおのことにございます 172 00:15:08,941 --> 00:15:11,611 なんと? 173 00:15:11,611 --> 00:15:13,946 (お船)春日山の者たちは➡ 174 00:15:13,946 --> 00:15:16,949 ここに仙桃院様が いらっしゃるがゆえ➡ 175 00:15:16,949 --> 00:15:18,951 総攻めを ためらっております➡ 176 00:15:21,621 --> 00:15:23,623 それに… 177 00:15:23,623 --> 00:15:27,627 景勝様のご心痛は いかばかりでございましょう 178 00:15:29,295 --> 00:15:31,964 実の母が おわす館に向け 179 00:15:31,964 --> 00:15:35,268 戦を仕掛けるのが どれほど おつらいか 180 00:15:41,974 --> 00:15:44,310 偽りの遺言を 181 00:15:44,310 --> 00:15:47,246 真となさったのは 182 00:15:47,246 --> 00:15:49,248 仙桃院様でございます 183 00:15:51,584 --> 00:15:55,254 景勝様に何も知らせぬまま 184 00:15:55,254 --> 00:15:57,557 一人で逝かれるおつもりで ございますか? 185 00:16:01,594 --> 00:16:03,896 仙桃院様には… 186 00:16:10,937 --> 00:16:12,939 仙桃院様には 187 00:16:15,608 --> 00:16:17,610 この先 一生 188 00:16:19,278 --> 00:16:21,948 その罪を負いつつ 189 00:16:21,948 --> 00:16:25,551 遺言の行く末を お見届けいただかねば なりませぬ 190 00:16:28,287 --> 00:16:31,624 それには死ぬよりも➡ 191 00:16:31,624 --> 00:16:33,926 もっと おつらい お覚悟がいりまする 192 00:16:38,631 --> 00:16:41,634 むごい物言いと知っての上で 申し上げます 193 00:16:41,634 --> 00:17:01,654 ♬~ 194 00:17:01,654 --> 00:17:11,330 ♬~ 195 00:17:11,330 --> 00:17:13,332 御館より まだ 196 00:17:13,332 --> 00:17:15,668 知らせはございません 197 00:17:15,668 --> 00:17:17,670 さようか 198 00:17:21,340 --> 00:17:23,342 お船は出立の折 199 00:17:23,342 --> 00:17:25,344 信綱に文を残していったそうじゃ 200 00:17:27,346 --> 00:17:30,683 もし やむなく 総攻めとなった折には 201 00:17:30,683 --> 00:17:32,985 我が身を案ずるに及ばぬと 202 00:17:35,021 --> 00:17:37,023 さようでございますか 203 00:17:39,358 --> 00:17:41,360 大した 女子じゃ 204 00:17:41,360 --> 00:17:46,632 ♬~ 205 00:17:46,632 --> 00:17:49,302 あのお方なれば 206 00:17:49,302 --> 00:17:51,304 きっと 成し遂げられまする 207 00:17:55,308 --> 00:17:57,643 首尾よく いけばよいがのう 208 00:17:57,643 --> 00:18:09,255 ♬~ 209 00:18:26,339 --> 00:18:29,342 何奴! (兵たち)やあっ やあ~! 210 00:18:30,676 --> 00:18:32,678 (斬る音) ああっ… 211 00:18:33,679 --> 00:18:35,681 (刺す音) ううっ… 212 00:18:59,639 --> 00:19:01,640 ⚟(仙桃院)景虎殿 213 00:19:04,977 --> 00:19:07,279 では 手前はこれにて 214 00:19:25,665 --> 00:19:29,001 (景虎)北条がおればこそ➡ 215 00:19:29,001 --> 00:19:31,604 私も まだ 戦えると思っておりましたのに 216 00:19:37,343 --> 00:19:39,345 私はどうすれば? 217 00:19:43,349 --> 00:19:46,285 今は… 218 00:19:46,285 --> 00:19:48,287 これまでとせよ 219 00:19:49,622 --> 00:19:52,291 何を仰せでございます? 220 00:19:52,291 --> 00:19:55,294 いまさら降伏など… (仙桃院)そなたの決心ひとつじゃ 221 00:19:58,631 --> 00:20:03,235 これ以上争っても むだな血を流すばかり 222 00:20:05,971 --> 00:20:08,974 もう この戦 223 00:20:08,974 --> 00:20:11,277 終わりにしてはくれまいか?➡ 224 00:20:21,654 --> 00:20:23,656 そなた 知っておるか?➡ 225 00:20:27,660 --> 00:20:31,330 御屋形様がそなたを養子とした➡ 226 00:20:31,330 --> 00:20:33,332 真の訳を 227 00:20:36,335 --> 00:20:38,337 真の訳? 228 00:20:40,673 --> 00:20:46,579 御屋形様は そなたの悲しみを 知っておられたのじゃ➡ 229 00:20:49,615 --> 00:20:54,620 こどもの頃から 北条の人質として他国で暮らし➡ 230 00:20:55,955 --> 00:20:59,625 誰も信じることができず➡ 231 00:20:59,625 --> 00:21:03,229 一人 孤独にいたことを➡ 232 00:21:07,633 --> 00:21:12,938 御屋形様もまた 孤独なお方であった➡ 233 00:21:14,640 --> 00:21:20,246 そなたの姿に ご自分を 見るようでもあったのであろう 234 00:21:22,982 --> 00:21:26,585 だからこそ我が子とし 華を めとらせ 235 00:21:29,321 --> 00:21:32,324 幸せにしてやりたかったのじゃ➡ 236 00:21:35,661 --> 00:21:40,332 その御屋形様のご真意が➡ 237 00:21:40,332 --> 00:21:42,635 分からぬそなたでは ないはず➡ 238 00:21:46,939 --> 00:21:50,276 今のありさまを見たら➡ 239 00:21:50,276 --> 00:21:52,945 御屋形様は なんと思われよう 240 00:21:52,945 --> 00:22:00,953 ♬~ 241 00:22:00,953 --> 00:22:03,956 (仙桃院) 負けを認めるのじゃ 景虎殿 242 00:22:07,626 --> 00:22:09,628 景勝を 243 00:22:09,628 --> 00:22:12,631 上杉の主としてはくれまいか? 244 00:22:15,301 --> 00:22:18,971 そなたには この母がおる 245 00:22:18,971 --> 00:22:22,975 華も 道満丸もおるではないか➡ 246 00:22:25,644 --> 00:22:31,317 そなたが幼き頃より いちばん欲しかったものは➡ 247 00:22:31,317 --> 00:22:34,920 おのが身のよりどころ➡ 248 00:22:38,324 --> 00:22:40,659 だが 今のそなたは➡ 249 00:22:40,659 --> 00:22:44,930 その御屋形様の ご恩に報いぬばかりか➡ 250 00:22:44,930 --> 00:22:47,600 御屋形様が下された 大切なものまでを➡ 251 00:22:47,600 --> 00:22:49,602 壊そうとしておるのじゃ 252 00:22:49,602 --> 00:22:54,940 ♬~ 253 00:22:54,940 --> 00:22:58,277 (仙桃院)いま一度 頼む 254 00:22:58,277 --> 00:23:01,280 この戦 終わりにしては くれまいか? 255 00:23:01,280 --> 00:23:07,286 ♬~ 256 00:23:07,286 --> 00:23:09,288 頼みます 257 00:23:09,288 --> 00:23:29,308 ♬~ 258 00:23:29,308 --> 00:23:39,652 ♬~ 259 00:23:39,652 --> 00:23:42,321 景虎様が降伏とは 260 00:23:42,321 --> 00:23:46,258 しかも道満丸様を人質に 261 00:23:46,258 --> 00:23:48,560 殿 いかがなされます? 262 00:23:51,597 --> 00:23:53,599 降伏を受け入れる 263 00:23:53,599 --> 00:23:58,604 されど 敵方は 主従の結束は もはやござらん 264 00:23:58,604 --> 00:24:01,607 景虎様が 降伏を申し出られたとて➡ 265 00:24:01,607 --> 00:24:05,277 不服な諸将がおとなしく 刀を さやに納めるかどうか 266 00:24:05,277 --> 00:24:07,613 (上条) やはり総攻めにて事を決するが➡ 267 00:24:07,613 --> 00:24:09,948 最善の策かと存じまする 268 00:24:09,948 --> 00:24:13,619 されど 景虎方は降伏の証しに 269 00:24:13,619 --> 00:24:15,955 人質として道満丸様を差し出すと 270 00:24:15,955 --> 00:24:17,957 (山崎) 何を甘いことを言うておるっ 271 00:24:17,957 --> 00:24:20,959 今度は道満丸様を取り戻さんと 272 00:24:20,959 --> 00:24:24,630 ふらち者たちが春日山に 攻めてくるやもしれませんぞ! 273 00:24:24,630 --> 00:24:28,634 (山崎) 殿 火種は早く取り除くべきかと 274 00:24:29,635 --> 00:24:33,238 (信綱)ということは… (山崎)さよう 275 00:24:35,307 --> 00:24:37,309 ならぬ!➡ 276 00:24:40,979 --> 00:24:42,982 わしは… 277 00:24:42,982 --> 00:24:46,185 景虎殿を裏切るような まねはせぬ 278 00:24:58,931 --> 00:25:00,933 (景虎)道満丸 279 00:25:03,268 --> 00:25:07,940 武将の子として 立派に務めを果たすのだぞ 280 00:25:07,940 --> 00:25:10,609 はいっ 父上 (景虎)よしっ 281 00:25:10,609 --> 00:25:14,947 よう言うた さすが我らの子じゃ➡ 282 00:25:14,947 --> 00:25:16,949 のう? 283 00:25:18,951 --> 00:25:20,953 いかがした? 284 00:25:22,621 --> 00:25:24,957 道満丸を一人で行かせるなど 285 00:25:24,957 --> 00:25:27,292 やはり わたくしが身代わりに 286 00:25:27,292 --> 00:25:31,296 道満丸が行かねば話にならん 287 00:25:31,296 --> 00:25:34,299 我が子を差し出すことこそ 288 00:25:34,299 --> 00:25:36,635 景勝殿への服従の証しじゃ 289 00:25:36,635 --> 00:25:39,304 (仙桃院) 景虎殿 そのお気持ち➡ 290 00:25:39,304 --> 00:25:41,306 しかと 景勝にも伝わることで あろう (遠山)ご出立の用意➡ 291 00:25:41,306 --> 00:25:43,609 整いましてございます 292 00:25:44,643 --> 00:25:47,246 ⚟(雷鳴) 293 00:25:47,246 --> 00:25:51,550 春日山では そなたの叔父上が お迎えくださろう 294 00:25:52,918 --> 00:25:57,256 心配は無用じゃ よいな? 295 00:25:57,256 --> 00:25:59,258 (道満丸)はいっ 296 00:26:00,259 --> 00:26:02,261 道満丸 297 00:26:07,599 --> 00:26:10,903 これを 母と思うのじゃ 298 00:26:15,274 --> 00:26:17,276 はい 母上 299 00:26:17,276 --> 00:26:37,296 ♬~ 300 00:26:37,296 --> 00:26:57,316 ♬~ 301 00:26:57,316 --> 00:27:07,326 ♬~ 302 00:27:07,326 --> 00:27:19,004 ♬~ 303 00:27:19,004 --> 00:27:23,008 ⚟(従者)戻れ~! ⚟(従者たち)何奴じゃ くせ者~! 304 00:27:24,009 --> 00:27:26,011 ⚟ うあああ~っ ああ~っ 305 00:27:32,017 --> 00:27:34,019 道満丸が襲われた? 306 00:27:35,020 --> 00:27:38,357 (華姫)それは真か? 307 00:27:38,357 --> 00:27:42,661 はっ 面目次第もございませんっ 308 00:27:45,297 --> 00:27:47,966 (華姫)うそじゃ… 先ほどまで➡ 309 00:27:47,966 --> 00:27:51,303 ここで遊んでいたではないかっ 310 00:27:51,303 --> 00:27:54,306 うそじゃっ 311 00:27:54,306 --> 00:27:58,644 まもなく 景勝方は ここへ攻めてまいりましょう 312 00:27:58,644 --> 00:28:01,313 事は一刻を争いまする 313 00:28:01,313 --> 00:28:04,917 殿! 速やかに お下知をっ 314 00:28:08,320 --> 00:28:11,657 (華姫の泣き声) 315 00:28:11,657 --> 00:28:13,659 やむをえまい 316 00:28:14,660 --> 00:28:16,662 はっ 317 00:28:16,662 --> 00:28:30,342 ♬~ 318 00:28:30,342 --> 00:28:33,679 <景虎方からの攻撃を受け➡ 319 00:28:33,679 --> 00:28:37,349 景勝は御館への総攻めという➡ 320 00:28:37,349 --> 00:28:42,354 苦渋の決断を下さねば ならなかったのでございます> 321 00:28:42,354 --> 00:28:51,630 ♬~ 322 00:28:51,630 --> 00:29:11,650 ♬~ 323 00:29:11,650 --> 00:29:22,995 ♬~ 324 00:29:22,995 --> 00:29:24,997 仙桃院様! (久秀)華姫様! 325 00:29:24,997 --> 00:29:26,999 (安部)仙桃院様! (甘糟)仙桃院様! 326 00:29:26,999 --> 00:29:30,002 (一同)仙桃院様! 華姫様!… 327 00:29:34,006 --> 00:29:36,008 仙桃院様! (仙桃院)兼続! 328 00:29:36,008 --> 00:29:39,344 ご無事でございましたか (久秀)急ぎ 外へお連れ申せっ 329 00:29:39,344 --> 00:29:41,346 (安部たち)はっ (仙桃院)わたくしのことは よいっ 330 00:29:41,346 --> 00:29:43,949 それより 景虎殿と華がっ 331 00:29:48,620 --> 00:29:51,957 <そのころ 景虎と華姫は➡ 332 00:29:51,957 --> 00:29:56,962 御館を抜けだし わずかな家臣だけを連れて➡ 333 00:29:56,962 --> 00:30:00,299 南へと向かっておりました> 334 00:30:00,299 --> 00:30:05,303 ♬~ 335 00:30:05,303 --> 00:30:09,975 <そして 途中の鮫ヶ尾城へ逃げ込み➡ 336 00:30:09,975 --> 00:30:13,578 助けを請うたのでございますが…> 337 00:30:16,982 --> 00:30:22,287 (遠山)殿 城主の 堀江宗親めが裏切りました➡ 338 00:30:24,322 --> 00:30:27,626 お急ぎあれ すぐにも討っ手がまいります➡ 339 00:30:30,329 --> 00:30:35,333 北条の兄上は いつなりと 殿を迎えると仰せでございます➡ 340 00:30:36,334 --> 00:30:38,336 さあっ 341 00:30:42,341 --> 00:30:45,277 道満丸様のご無念を 342 00:30:45,277 --> 00:30:48,280 晴らさずとも よろしゅうござるか? 343 00:30:52,617 --> 00:30:55,287 もはや これまでじゃ 344 00:30:55,287 --> 00:30:57,289 (遠山)殿… 345 00:30:58,957 --> 00:31:02,627 北条の兄を頼ったところで 346 00:31:02,627 --> 00:31:04,629 また裏切られるのが落ち 347 00:31:09,634 --> 00:31:11,636 ならば いっそ ここで自害せん… 348 00:31:11,636 --> 00:31:14,940 殿 (遠山)何を たわけたことを 349 00:31:16,975 --> 00:31:18,977 …下がれ 350 00:31:23,648 --> 00:31:25,650 下がれ! 351 00:31:32,324 --> 00:31:36,628 (遠山)拙者は 北条へ戻りまする➡ 352 00:31:37,996 --> 00:31:39,998 御免 353 00:31:54,279 --> 00:32:13,298 ♬~ 354 00:32:13,298 --> 00:32:18,303 ♬~ 355 00:32:23,308 --> 00:32:25,310 わたくしは 356 00:32:27,979 --> 00:32:30,282 あなた様の妻にございます 357 00:32:36,655 --> 00:32:38,657 どこまでも 358 00:32:39,991 --> 00:32:45,897 華は景虎様の お側にいたいのでございます 359 00:32:55,273 --> 00:32:57,275 あの世まで 360 00:33:00,612 --> 00:33:02,914 お供させてくださいませ 361 00:33:06,618 --> 00:33:08,620 ⚟(いななき) 362 00:33:08,620 --> 00:33:15,961 ⚟(喚声) 363 00:33:15,961 --> 00:33:17,963 華 364 00:33:27,973 --> 00:33:29,975 華は 365 00:33:34,312 --> 00:33:36,615 幸せでございました 366 00:33:43,655 --> 00:33:46,558 心からお慕いする方の 367 00:33:48,260 --> 00:33:50,562 妻となれたのですから 368 00:34:02,607 --> 00:34:10,615 ♬~ 369 00:34:10,615 --> 00:34:12,918 道満丸のもとへ 370 00:34:17,622 --> 00:34:19,624 参りとうございます 371 00:34:22,961 --> 00:34:29,634 (すすり泣き) 372 00:34:29,634 --> 00:34:45,584 ♬~ 373 00:34:45,584 --> 00:34:47,586 (景虎)許せ 374 00:34:51,923 --> 00:34:54,593 そなたを幸せに できなんだこと 375 00:34:54,593 --> 00:35:14,613 ♬~ 376 00:35:14,613 --> 00:35:34,633 ♬~ 377 00:35:34,633 --> 00:35:54,586 ♬~ 378 00:35:54,586 --> 00:36:14,606 ♬~ 379 00:36:14,606 --> 00:36:32,957 ♬~ 380 00:36:32,957 --> 00:36:34,959 景虎様! 381 00:36:34,959 --> 00:36:40,298 ♬~ 382 00:36:40,298 --> 00:36:42,300 何しにまいった? 383 00:36:44,636 --> 00:36:46,638 わしの最期を見届けにか? 384 00:36:51,309 --> 00:36:53,978 道満丸様の一件 385 00:36:53,978 --> 00:36:55,980 まことに 申し訳なき仕儀にございました 386 00:36:55,980 --> 00:36:58,983 もう 聞きとうない しかしっ 387 00:37:00,652 --> 00:37:05,256 道満丸様の件は 我らの仕業ではございませぬ 388 00:37:09,994 --> 00:37:14,332 あの日 我らは殿の命を受け 389 00:37:14,332 --> 00:37:17,001 道満丸様の警護に向かうべく 390 00:37:17,001 --> 00:37:19,003 山を下りました 391 00:37:21,339 --> 00:37:23,341 (兼続の声)されど…➡ 392 00:37:28,012 --> 00:37:30,014 時すでに遅く 393 00:37:35,353 --> 00:37:37,355 おそらくは 394 00:37:37,355 --> 00:37:40,692 景虎様の降伏を よしとしない者たちの 395 00:37:40,692 --> 00:37:42,694 仕業だったのでございましょう 396 00:37:45,630 --> 00:37:50,635 景虎様に いち早く事の次第を 伝えることもかなわず 397 00:37:50,635 --> 00:37:53,972 そうこう しておりますうちに 398 00:37:53,972 --> 00:37:55,974 また戦が始まってしまい 399 00:37:58,643 --> 00:38:00,945 面目次第もございませぬっ 400 00:38:11,656 --> 00:38:14,659 もはや わしに 401 00:38:14,659 --> 00:38:17,262 人を信じ抜く力は残っておらん 402 00:38:31,009 --> 00:38:33,011 景勝殿に伝えよ 403 00:38:35,013 --> 00:38:37,015 御屋形様の志を継ぎ 404 00:38:38,349 --> 00:38:40,652 よき上杉の城主となられるよう 405 00:38:43,688 --> 00:38:45,590 願っておると 406 00:38:56,301 --> 00:38:58,303 兼続 407 00:39:01,306 --> 00:39:03,308 大儀であった! 408 00:39:07,979 --> 00:39:09,981 はっ 409 00:39:09,981 --> 00:39:21,993 ♬~ 410 00:39:21,993 --> 00:39:23,995 悲しい戦であったのう 411 00:39:23,995 --> 00:39:34,672 ♬~ 412 00:39:34,672 --> 00:39:36,674 フッ… 413 00:39:36,674 --> 00:39:56,628 ♬~ 414 00:39:56,628 --> 00:40:16,648 ♬~ 415 00:40:16,648 --> 00:40:32,330 ♬~ 416 00:40:32,330 --> 00:40:35,333 景虎様は 417 00:40:35,333 --> 00:40:37,669 御館を去る折 418 00:40:37,669 --> 00:40:40,972 仙桃院様に おことばを 残されたそうでございます 419 00:40:45,943 --> 00:40:50,948 「我 生きすぎたり」 と 420 00:40:55,286 --> 00:40:57,288 さようか 421 00:40:57,288 --> 00:41:17,308 ♬~ 422 00:41:17,308 --> 00:41:37,328 ♬~ 423 00:41:37,328 --> 00:41:54,946 ♬~ 424 00:41:54,946 --> 00:41:58,282 <享年26➡ 425 00:41:58,282 --> 00:42:02,954 上杉景虎は こうして華姫と共に➡ 426 00:42:02,954 --> 00:42:06,958 その生涯を 閉じたのでございました> 427 00:42:06,958 --> 00:42:16,634 ♬~ 428 00:42:16,634 --> 00:42:29,647 ♬~ 429 00:42:30,648 --> 00:42:34,318 (吉江)兼続め この上杉家を どうしようとするつもりじゃ 430 00:42:34,318 --> 00:42:37,655 (家康)長年の宿敵 武田と結ぶとは 431 00:42:37,655 --> 00:42:39,991 上杉の動きが気になるのう 432 00:42:39,991 --> 00:42:42,994 (信長)誰だ 俺の思惑を超えるのは 433 00:42:42,994 --> 00:42:45,930 あの者であろう 兄を黄金で釣ったのは 434 00:42:45,930 --> 00:42:48,933 奥方様には なんとか お心を開いていただき 435 00:42:48,933 --> 00:42:51,235 殿の支えとなって いただきたいのです 436 00:42:52,270 --> 00:42:54,939 なぜじゃ? (菊姫)このまま刺し違えようと 437 00:42:54,939 --> 00:42:56,941 思うておりました 438 00:42:56,941 --> 00:42:58,943 誰かっ 誰か医者を!