1 00:00:05,639 --> 00:00:08,976 (ナレーション) <戦国時代 武将たちの間では➡ 2 00:00:08,976 --> 00:00:11,578 茶の湯が大流行していました> 3 00:00:12,646 --> 00:00:14,648 <茶室は非常に狭く➡ 4 00:00:14,648 --> 00:00:17,651 中には主と客しか入れません> 5 00:00:19,319 --> 00:00:22,656 <お互いの距離が近い 密閉された空間は➡ 6 00:00:22,656 --> 00:00:26,326 腹を割った話をするのに うってつけ> 7 00:00:26,326 --> 00:00:30,664 <その社交性を政治に 利用したのが秀吉です> 8 00:00:30,664 --> 00:00:34,001 (秀吉)どうじゃ 我が黄金の茶室は? 9 00:00:34,001 --> 00:00:37,004 <茶室に招かれた大名たちは➡ 10 00:00:37,004 --> 00:00:42,609 秀吉の巧みな話術により 懐に抱え込まれていったのです> 11 00:00:44,011 --> 00:00:47,347 <秀吉の茶の指南役だった利休も➡ 12 00:00:47,347 --> 00:00:50,350 政治の世界で存在感を 増していきます> 13 00:00:50,350 --> 00:00:54,688 石田治部様に お気をつけなされませ 14 00:00:54,688 --> 00:00:59,693 <その利休に 政の刃が迫っていました> 15 00:00:59,693 --> 00:01:19,646 ♬~ 16 00:01:19,646 --> 00:01:39,666 ♬~ 17 00:01:39,666 --> 00:01:59,686 ♬~ 18 00:01:59,686 --> 00:02:19,639 ♬~ 19 00:02:19,639 --> 00:02:39,660 ♬~ 20 00:02:39,660 --> 00:02:59,679 ♬~ 21 00:02:59,679 --> 00:03:19,633 ♬~ 22 00:03:19,633 --> 00:03:37,651 ♬~ 23 00:03:37,651 --> 00:03:44,257 ♬~ 24 00:03:46,326 --> 00:03:49,996 (兵たち) えいえいおー! えいえいおー!… 25 00:03:49,996 --> 00:03:52,332 (語り)<長い戦乱の世は➡ 26 00:03:52,332 --> 00:03:57,003 豊臣秀吉の 小田原北条氏攻略により➡ 27 00:03:57,003 --> 00:04:01,608 一応の終わりを 迎えたのでございました> 28 00:04:03,944 --> 00:04:06,947 <天正18年> 29 00:04:06,947 --> 00:04:10,951 <秀吉方に参陣していた上杉軍は➡ 30 00:04:10,951 --> 00:04:15,288 越後へと凱旋したのでございます> 31 00:04:15,288 --> 00:04:20,293 ♬~ 32 00:04:30,971 --> 00:04:34,574 (お船)これでようやく ほっといたしました 33 00:04:35,642 --> 00:04:38,945 いよいよ 戦の世も終わりなのですね 34 00:04:39,980 --> 00:04:43,650 (兼続)ああ 皆が待ち望んでいた 35 00:04:43,650 --> 00:04:46,319 太平の世となろう 36 00:04:46,319 --> 00:04:48,655 お松も 37 00:04:48,655 --> 00:04:51,258 この子も幸せでございます 38 00:04:52,659 --> 00:04:56,663 このようなときが来るのを 待ちわびておりました 39 00:04:56,663 --> 00:04:58,665 お船… 40 00:04:59,933 --> 00:05:02,936 これからは 親子そろって過ごせますな 41 00:05:05,605 --> 00:05:09,609 そなたにも さみしい思いをさせたな 42 00:05:10,944 --> 00:05:13,280 はい あっ… 43 00:05:13,280 --> 00:05:16,883 (笑い声) 44 00:05:18,285 --> 00:05:20,287 だが… 45 00:05:20,287 --> 00:05:22,289 どうかされましたか? 46 00:05:23,290 --> 00:05:26,293 気がかりなことが ひとつあってな 47 00:05:28,628 --> 00:05:32,299 今 なんとおっしゃいました? 48 00:05:32,299 --> 00:05:34,601 (景勝)関白殿下の命なのじゃ 49 00:05:35,635 --> 00:05:38,638 すべての大名の妻子を 上洛させよと 50 00:05:42,642 --> 00:05:44,945 京へ行ってもらわねばならぬ 51 00:05:51,318 --> 00:05:54,621 またもや 体のいい人質でございますな 52 00:05:56,990 --> 00:05:59,292 (景勝)菊 (菊姫)嫌でございます 53 00:06:01,261 --> 00:06:05,265 菊は殿のお側を 離れとうはございませぬ 54 00:06:06,266 --> 00:06:09,269 (景勝)だがのう… (菊姫)嫌なものは嫌でございます 55 00:06:12,606 --> 00:06:15,609 (ため息) 56 00:06:33,627 --> 00:06:38,298 ⚟(お船)奥方様 船でございます 57 00:06:38,298 --> 00:06:41,901 ⚟ お加減が すぐれぬと聞き お見舞いに参りました 58 00:06:49,976 --> 00:06:51,978 本当に病かどうか 59 00:06:51,978 --> 00:06:54,981 探ってこいと 言われたのであろう? 60 00:06:54,981 --> 00:06:58,585 皆 奥方様のことを 心配しております 61 00:07:04,925 --> 00:07:07,594 奥方様 62 00:07:07,594 --> 00:07:12,198 ただ嫌とおっしゃるだけでは 殿もお困りでしょう 63 00:07:13,600 --> 00:07:15,935 ゆっくりと お心内を 64 00:07:15,935 --> 00:07:18,938 殿とお話しなされてみては いかがでしょう 65 00:07:18,938 --> 00:07:27,614 ♬~ 66 00:07:27,614 --> 00:07:31,618 武田の姫は いつになっても 高慢でわがままじゃと 67 00:07:31,618 --> 00:07:33,620 どうせ そなたも思うておろう 68 00:07:33,620 --> 00:07:35,622 そのようなこと… 69 00:07:38,291 --> 00:07:42,595 そなたに わたくしの心中など 分かるはずはない 70 00:07:46,966 --> 00:07:49,636 わたくしが どんな思いで殿のお側に… 71 00:07:49,636 --> 00:08:00,580 ♬~ 72 00:08:00,580 --> 00:08:04,250 <明けて天正19年> 73 00:08:04,250 --> 00:08:06,586 <景勝と兼続は➡ 74 00:08:06,586 --> 00:08:09,255 関白 秀吉の命を受け➡ 75 00:08:09,255 --> 00:08:12,258 上洛したのでございます> 76 00:08:12,258 --> 00:08:20,600 ♬~ 77 00:08:20,600 --> 00:08:22,602 ⚟(秀吉)ハハハハッ… ⚟(鶴松)こっちじゃ こっちじゃ… 78 00:08:22,602 --> 00:08:24,938 (秀吉)鶴松はどこじゃ こりゃ~ (鶴松)こっちじゃ こっちじゃ… 79 00:08:24,938 --> 00:08:27,607 鶴松は 鶴松はどこじゃ~ ハッハッハッ… 80 00:08:27,607 --> 00:08:30,210 (でんでん太鼓の音) (鶴松)こっちじゃ こっちじゃ… 81 00:08:31,945 --> 00:08:33,947 いつものことじゃ 82 00:08:33,947 --> 00:08:35,949 この聚楽第は ことごとく 83 00:08:35,949 --> 00:08:39,619 鶴松の遊び場じゃと申されてのう 84 00:08:39,619 --> 00:08:41,621 (秀吉)ホッホッホッホッ… (北政所)殿下 85 00:08:42,956 --> 00:08:44,958 いやあ くだびれたっ➡ 86 00:08:44,958 --> 00:08:47,627 わしも年じゃのう~ 87 00:08:47,627 --> 00:08:49,629 ハッハッハッ… 88 00:08:50,630 --> 00:08:52,932 おうっ 来たか 89 00:08:55,635 --> 00:08:57,637 景勝 90 00:08:58,972 --> 00:09:01,875 女房殿も連れまいったであろうな 91 00:09:04,577 --> 00:09:06,579 伏せっておりまする 92 00:09:06,579 --> 00:09:08,882 おっ どこかお悪いのか? 93 00:09:09,916 --> 00:09:11,918 はっ 94 00:09:11,918 --> 00:09:14,921 何とぞ 今しばらくのご猶予を 95 00:09:14,921 --> 00:09:18,258 う~ん それならば なおさらのこと 96 00:09:18,258 --> 00:09:20,260 京に連れてくるがよかろうに 97 00:09:20,260 --> 00:09:24,264 ここには いい医者も いい薬もあるでの 98 00:09:24,264 --> 00:09:26,866 ありがたき おことばながら 99 00:09:28,935 --> 00:09:31,938 わしは そなたたちのことは 100 00:09:31,938 --> 00:09:34,941 どの大名よりも信用しておる 101 00:09:34,941 --> 00:09:37,277 じゃが こればかりは 102 00:09:37,277 --> 00:09:39,279 目こぼしならぬ 103 00:09:42,282 --> 00:09:44,617 (秀吉)三成とて許すまい 104 00:09:44,617 --> 00:09:48,221 あやつは わしよりも厳しいからのう 105 00:09:49,289 --> 00:09:52,292 ですが ご病気なのでございます 106 00:09:52,292 --> 00:09:55,962 少しは待ってさしあげても よいのでは ありませぬか? 107 00:09:55,962 --> 00:09:58,565 あまりにも かわいそうでございます 108 00:09:59,632 --> 00:10:02,635 そうかのう (北政所)これ 淀殿 109 00:10:03,636 --> 00:10:06,973 よけいなことを 言うては なりませぬぞえ~ 110 00:10:06,973 --> 00:10:09,976 これはつい お許しあれ 111 00:10:12,645 --> 00:10:15,648 (実頼) 殿下は あのお二人にだけは➡ 112 00:10:15,648 --> 00:10:18,318 頭が上がらぬのでございます➡ 113 00:10:18,318 --> 00:10:21,988 弟の大納言 秀長様も亡くなられ➡ 114 00:10:21,988 --> 00:10:23,990 今や何人といえども 115 00:10:23,990 --> 00:10:26,593 殿下に逆らうことはできませぬ 116 00:10:28,661 --> 00:10:30,997 どうりでのう 117 00:10:30,997 --> 00:10:34,601 あのご様子ならば すぐにもそれと知れる 118 00:10:35,668 --> 00:10:37,971 そのような のんきなことを… 119 00:10:39,005 --> 00:10:42,675 上洛された 他家の奥方たちは 120 00:10:42,675 --> 00:10:46,012 夫のために あの お二方に取り入ろうと 121 00:10:46,012 --> 00:10:48,014 日参しているのでございますぞ? 122 00:10:49,349 --> 00:10:52,018 なんと… 123 00:10:52,018 --> 00:10:54,354 後れを取ってはなりませぬ 124 00:10:54,354 --> 00:10:56,956 一刻も早い 奥方様のご上洛を 125 00:11:01,628 --> 00:11:03,963 相分かった 126 00:11:03,963 --> 00:11:05,965 はっ どうじゃ? 127 00:11:06,966 --> 00:11:08,968 はっ 128 00:11:12,305 --> 00:11:15,308 しかし 殿下をいさめる者が 129 00:11:15,308 --> 00:11:17,977 おらんとはのう 130 00:11:17,977 --> 00:11:21,648 よき相談相手であった千利休殿も 131 00:11:21,648 --> 00:11:24,651 先日 蟄居を命じられました 132 00:11:24,651 --> 00:11:26,653 利休殿が? 133 00:11:27,654 --> 00:11:29,656 はっ 134 00:11:29,656 --> 00:11:32,992 政に口を出す利休殿に 135 00:11:32,992 --> 00:11:35,662 関白殿下が 腹を立てられたのだと➡ 136 00:11:35,662 --> 00:11:37,664 もっぱらの うわさです 137 00:11:38,665 --> 00:11:42,001 (お涼)《いつかは 殺されてしまうかもしれませぬ》 138 00:11:42,001 --> 00:11:45,338 (利休)《わたくしは殺される》 139 00:11:45,338 --> 00:11:54,347 ♬~ 140 00:11:54,347 --> 00:11:57,350 <一方 春日山では> 141 00:12:05,959 --> 00:12:08,294 (菊姫)何度来ても答えは同じじゃ 142 00:12:08,294 --> 00:12:10,296 嫌だと申しておる 143 00:12:10,296 --> 00:12:12,298 人質といっても 144 00:12:12,298 --> 00:12:15,902 上杉の京屋敷に 居を移すだけにございます 145 00:12:16,970 --> 00:12:18,972 関白殿下も 146 00:12:18,972 --> 00:12:22,575 決して無理はさせぬと お約束くださったそうです 147 00:12:23,643 --> 00:12:25,645 お船 148 00:12:25,645 --> 00:12:29,649 さようなことより いいかげんに体をいたわれ 149 00:12:29,649 --> 00:12:31,651 無理は禁物じゃ 150 00:12:33,319 --> 00:12:35,321 かたじけのうございます 151 00:12:36,990 --> 00:12:39,659 されど わたくしは 152 00:12:39,659 --> 00:12:42,261 奥方様こそ 案じられてなりません➡ 153 00:12:43,663 --> 00:12:46,666 お側付きの青柳も今はおらず 154 00:12:46,666 --> 00:12:49,335 奥方様はたった お一人で 155 00:12:49,335 --> 00:12:51,938 つらいお気持ちを こらえていらっしゃいます 156 00:12:54,340 --> 00:12:56,342 わたくしに できることなら 157 00:12:56,342 --> 00:12:58,645 なんなりと お申しつけくださいませ 158 00:13:02,949 --> 00:13:04,951 もうよい➡ 159 00:13:23,636 --> 00:13:25,972 覚悟は決めておるのじゃ 160 00:13:25,972 --> 00:13:30,977 ♬~ 161 00:13:30,977 --> 00:13:33,646 奥方様 よもや… 162 00:13:33,646 --> 00:13:42,322 ♬~ 163 00:13:42,322 --> 00:13:44,323 そのようなこと… 164 00:13:44,323 --> 00:13:46,326 早まってはなりませぬっ 165 00:13:52,332 --> 00:13:54,333 ハッ どうしたのじゃ? 166 00:13:55,335 --> 00:13:57,337 子が… 167 00:13:58,337 --> 00:14:00,239 生まれるのかっ? 168 00:14:01,274 --> 00:14:03,276 はい… (菊姫)誰かっ➡ 169 00:14:03,276 --> 00:14:06,279 医者じゃ 早う医者を呼べ! (あやめ)はいっ 170 00:14:06,279 --> 00:14:08,581 ここか? ここが痛むのか? 171 00:14:09,615 --> 00:14:11,617 しっかりせよっ 172 00:14:13,619 --> 00:14:16,289 奥方様 息んでっ➡ 173 00:14:16,289 --> 00:14:18,891 ほら 息んでっ うああっ…➡ 174 00:14:19,959 --> 00:14:21,961 はいっ 息んで はいっ (お船)うううう~っ… 175 00:14:21,961 --> 00:14:23,963 (かよ)うあああっ…➡ 176 00:14:23,963 --> 00:14:26,966 はいっ 息んで 奥方様もっと➡ 177 00:14:26,966 --> 00:14:31,304 はい 頑張って 頑張って うあああ~! 178 00:14:31,304 --> 00:14:35,308 (産声) 179 00:14:35,308 --> 00:14:37,643 (かよ)生まれました➡ 180 00:14:37,643 --> 00:14:41,247 生まれました~! 181 00:14:43,316 --> 00:14:48,321 (赤ん坊の泣き声) 182 00:14:48,321 --> 00:15:07,940 ♬~ 183 00:15:07,940 --> 00:15:14,947 ♬~ 184 00:15:14,947 --> 00:15:17,950 ああ… フフッ 185 00:15:17,950 --> 00:15:28,628 ♬~ 186 00:15:28,628 --> 00:15:30,630 かわいい女子じゃ 187 00:15:32,965 --> 00:15:34,967 奥方様 188 00:15:34,967 --> 00:15:39,272 お体に触りますゆえ もう お休みくださいませ 189 00:15:40,640 --> 00:15:45,311 大丈夫 赤子の顔を見たら 190 00:15:45,311 --> 00:15:47,647 塞いだ気持ちが 消し飛んでしまった 191 00:15:47,647 --> 00:15:49,649 まあ 192 00:15:52,318 --> 00:15:54,620 母とは えらいものじゃのう 193 00:15:59,325 --> 00:16:03,596 わたくしも 母になってみたいものじゃ 194 00:16:03,596 --> 00:16:13,206 ♬~ 195 00:16:21,614 --> 00:16:24,951 <2月になり 京の都では➡ 196 00:16:24,951 --> 00:16:28,287 千利休が反逆の罪に問われ➡ 197 00:16:28,287 --> 00:16:31,591 屋敷に監禁されておりました> 198 00:16:34,627 --> 00:16:37,296 <騒ぎが広がるのを恐れた秀吉は➡ 199 00:16:37,296 --> 00:16:41,300 近くに屋敷を構える上杉家に➡ 200 00:16:41,300 --> 00:16:45,605 利休邸の警護を 命じたのでございます> 201 00:16:51,310 --> 00:16:53,312 ⚟(利休)お入りくだされ 202 00:17:19,272 --> 00:17:21,274 お涼殿… 203 00:17:30,616 --> 00:17:34,954 (お涼) 父は関白殿下に引き立てられ➡ 204 00:17:34,954 --> 00:17:37,290 多くの大名方から➡ 205 00:17:37,290 --> 00:17:39,592 師とあがめられるように なりました 206 00:17:42,962 --> 00:17:44,964 いつの間にか 207 00:17:44,964 --> 00:17:48,301 政に関わることも多くなり 208 00:17:48,301 --> 00:17:52,905 逆に殿下から疎まれるように なったのでございます 209 00:17:55,641 --> 00:17:57,643 謝れば許される 210 00:17:58,644 --> 00:18:01,547 関白殿下も それを待っていると聞く 211 00:18:03,249 --> 00:18:07,553 何故 謝らねばならんのですか? 212 00:18:09,589 --> 00:18:14,593 こうなったのは すべて関白殿下のおぼし召し 213 00:18:15,594 --> 00:18:18,197 父が望んだことではありませぬ 214 00:18:23,936 --> 00:18:28,541 ならば 理を分けて 申し開きなされば… 215 00:18:30,276 --> 00:18:35,614 三成様には 重ねて申し上げましたが 216 00:18:35,614 --> 00:18:39,218 耳を貸す気など はなから ないご様子 217 00:18:41,620 --> 00:18:43,622 父は… 218 00:18:43,622 --> 00:18:47,960 関白殿下が 真の天下人になるための 219 00:18:47,960 --> 00:18:49,962 見せしめにされるのです 220 00:18:51,630 --> 00:18:54,934 逆らえば… こうなるのだと 221 00:18:59,639 --> 00:19:02,575 (ため息) 222 00:19:02,575 --> 00:19:04,577 口惜しゅうございます 223 00:19:09,248 --> 00:19:11,250 景勝様 224 00:19:12,918 --> 00:19:16,222 お侍の心持ちとは 225 00:19:17,256 --> 00:19:20,259 いかなるものでございましょうな 226 00:19:22,261 --> 00:19:26,932 戦に命を懸けたは昔の話 227 00:19:26,932 --> 00:19:32,271 今では 心の内とは裏腹に 228 00:19:32,271 --> 00:19:34,874 頭を下げんならん 229 00:19:37,276 --> 00:19:41,280 茶の湯三昧に生きる わたくしには➡ 230 00:19:42,948 --> 00:19:47,553 筋が通っておらぬように 思われまするが… 231 00:19:52,958 --> 00:19:55,628 頭を下げてでも 232 00:19:55,628 --> 00:19:57,630 守らねばならぬものがある 233 00:19:58,964 --> 00:20:00,966 ほう… 234 00:20:01,967 --> 00:20:04,970 その一方 235 00:20:04,970 --> 00:20:07,973 頭を下げれば 236 00:20:07,973 --> 00:20:10,976 守れぬものもございます➡ 237 00:20:14,980 --> 00:20:18,651 もし利休が今ここで 238 00:20:18,651 --> 00:20:22,655 おごり高ぶる関白に 頭を下げたなら 239 00:20:23,989 --> 00:20:25,991 利休の茶は 240 00:20:25,991 --> 00:20:27,993 汚れまする 241 00:20:27,993 --> 00:20:36,001 ♬~ 242 00:20:36,001 --> 00:20:39,672 <そして2日後> 243 00:20:39,672 --> 00:20:45,277 <利休に切腹の命が 下ったのでございます> 244 00:20:48,013 --> 00:20:51,617 (雷鳴) 245 00:20:57,356 --> 00:21:02,261 70年の生涯を懸けて磨き上げた 我が茶の湯は 246 00:21:05,297 --> 00:21:08,901 これで天下人すら 及ばぬものとなる 247 00:21:26,986 --> 00:21:30,289 実に めでたい日じゃ 248 00:21:31,323 --> 00:21:33,325 父上… 249 00:21:38,998 --> 00:21:42,601 わしは茶の湯の中に生きる 250 00:21:46,338 --> 00:21:50,342 いつまでも お前の側におる 251 00:21:52,344 --> 00:22:12,298 ♬~ 252 00:22:12,298 --> 00:22:32,318 ♬~ 253 00:22:32,318 --> 00:22:52,338 ♬~ 254 00:22:52,338 --> 00:23:12,291 ♬~ 255 00:23:12,291 --> 00:23:23,969 ♬~ 256 00:23:23,969 --> 00:23:26,972 (刺す音) 257 00:23:26,972 --> 00:23:34,980 ♬~ 258 00:23:34,980 --> 00:23:38,317 (落ちる音) 259 00:23:38,317 --> 00:23:49,995 ♬~ 260 00:23:49,995 --> 00:23:58,003 (荒い息遣い) 261 00:24:00,939 --> 00:24:08,947 (泣き声) 262 00:24:08,947 --> 00:24:28,967 ♬~ 263 00:24:28,967 --> 00:24:48,987 ♬~ 264 00:24:48,987 --> 00:24:55,995 ♬~ 265 00:24:55,995 --> 00:25:00,933 (家臣たちの笑い声) (鶴松のはしゃぎ声) 266 00:25:00,933 --> 00:25:03,602 (雷鳴) 267 00:25:03,602 --> 00:25:12,277 ♬~ 268 00:25:12,277 --> 00:25:15,280 千利休 屋敷内にて 269 00:25:15,280 --> 00:25:17,883 自刃つかまつりましてございます 270 00:25:19,952 --> 00:25:21,954 そうか 271 00:25:21,954 --> 00:25:26,625 (秀吉)よしよし 次は そなたに褒美として 272 00:25:26,625 --> 00:25:30,629 天下を進ぜよう のう? 273 00:25:30,629 --> 00:25:34,933 ⚟(秀吉) おうおう うん? フッフッ… 274 00:25:55,654 --> 00:25:57,956 何故 あそこまでせねばならぬ 275 00:26:00,259 --> 00:26:03,862 今は すべての力を 関白殿下のもとに集めねばならぬ 276 00:26:04,930 --> 00:26:06,932 新しい国造りは 277 00:26:06,932 --> 00:26:09,935 天下人たる関白殿下によってのみ 278 00:26:09,935 --> 00:26:12,604 行われねばならぬ 279 00:26:12,604 --> 00:26:14,606 そのためには 280 00:26:14,606 --> 00:26:17,910 政に たてをつく者が おってはならぬのだ 281 00:26:21,613 --> 00:26:23,615 見せしめか… 282 00:26:34,293 --> 00:26:37,629 今の関白殿下の権勢に 283 00:26:37,629 --> 00:26:39,932 見せしめなど不要であろう? 284 00:26:41,300 --> 00:26:44,636 命まで取るつもりはなかった 285 00:26:44,636 --> 00:26:47,973 ひと言 わびれば済んだものを 286 00:26:47,973 --> 00:26:49,975 利休めが我を張りおった 287 00:26:54,646 --> 00:26:56,982 (ため息) 288 00:26:56,982 --> 00:26:58,984 三成 289 00:26:59,985 --> 00:27:01,887 何故に お主はそうなのじゃ? 290 00:27:04,256 --> 00:27:06,859 人の命をなんとも思わぬのか? 291 00:27:10,262 --> 00:27:12,598 いま少し 292 00:27:12,598 --> 00:27:14,900 人の情というものが持てぬか? 293 00:27:19,605 --> 00:27:23,275 ここで情に流されていては 294 00:27:23,275 --> 00:27:25,878 また戦国の世に逆戻りだ 295 00:27:28,280 --> 00:27:30,282 それでもよいのか? 296 00:27:30,282 --> 00:27:36,622 ♬~ 297 00:27:36,622 --> 00:27:39,958 俺はなんと思われようが かまわぬ 298 00:27:39,958 --> 00:27:42,628 豊臣の天下を盤石にし 299 00:27:42,628 --> 00:27:45,631 太平の世をつくりたいだけ… それは分かっておる! 300 00:27:46,965 --> 00:27:51,270 お主が日本国のために やろうとしておることはっ 301 00:27:54,640 --> 00:27:56,642 だがのう 302 00:27:57,643 --> 00:27:59,978 この世は人で成り立っておるのだ 303 00:27:59,978 --> 00:28:01,880 人には情がある! 304 00:28:03,248 --> 00:28:05,250 それを忘れれば 305 00:28:06,585 --> 00:28:08,587 人はついては来ぬ 306 00:28:08,587 --> 00:28:28,607 ♬~ 307 00:28:28,607 --> 00:28:39,952 ♬~ 308 00:28:39,952 --> 00:28:43,622 <そして その年の5月> 309 00:28:43,622 --> 00:28:45,624 <景勝と兼続は➡ 310 00:28:45,624 --> 00:28:49,227 春日山へ戻ってまいりました> 311 00:28:52,297 --> 00:28:54,967 <兼続の2人目の子は➡ 312 00:28:54,967 --> 00:28:57,970 梅と名付けられました> 313 00:28:57,970 --> 00:29:00,238 (かよ)ほらっ お梅様~➡ 314 00:29:00,238 --> 00:29:04,843 フフフフッ うっ うっ う~め様 315 00:29:06,245 --> 00:29:08,246 奥方様 316 00:29:09,247 --> 00:29:11,550 どうか ご上洛を 317 00:29:14,586 --> 00:29:16,588 お願いいたしまする 318 00:29:20,926 --> 00:29:23,929 (仙桃院)利休殿の話 聞いたであろう? 319 00:29:25,264 --> 00:29:29,267 今では もう誰もが 関白殿下に逆らえぬ 320 00:29:31,603 --> 00:29:36,908 逆らえば 上杉を滅ぼすことにもなろう➡ 321 00:29:38,610 --> 00:29:42,914 ここはどうか 京へ上ってはくれぬか? 322 00:29:49,287 --> 00:29:52,291 (景勝のため息) (景勝)菊 323 00:29:58,630 --> 00:30:00,932 フーッ では致し方ない 324 00:30:03,969 --> 00:30:05,971 我が命である 325 00:30:07,639 --> 00:30:09,641 上洛せよ 326 00:30:33,665 --> 00:30:35,667 お言いつけとあれば 327 00:30:38,336 --> 00:30:42,674 奥方様 どうか お心内を 殿にお話しくださいませっ 328 00:30:42,674 --> 00:30:51,016 ♬~ 329 00:30:51,016 --> 00:30:53,018 殿… 330 00:30:54,019 --> 00:30:56,021 (景勝)致し方あるまい 331 00:30:56,021 --> 00:31:01,626 ♬~ 332 00:31:01,626 --> 00:31:05,964 《わたくしも 母になってみたいものじゃ》 333 00:31:05,964 --> 00:31:25,317 ♬~ 334 00:31:25,317 --> 00:31:27,319 (お船)奥方様 335 00:31:31,656 --> 00:31:33,658 御免つかまつります 336 00:31:33,658 --> 00:31:42,000 ♬~ 337 00:31:42,000 --> 00:31:44,002 奥方様っ 338 00:31:44,002 --> 00:31:46,671 寄るな 339 00:31:46,671 --> 00:31:48,673 早まっては なりませぬっ 340 00:32:00,952 --> 00:32:03,288 わたくしは 341 00:32:03,288 --> 00:32:05,891 殿を心より お慕いしておる 342 00:32:07,626 --> 00:32:09,961 されど 343 00:32:09,961 --> 00:32:12,964 殿はそれを 一向にお分かりくださらぬ 344 00:32:14,966 --> 00:32:17,969 殿にとってわたくしは 345 00:32:17,969 --> 00:32:21,640 政の道具でしかない 346 00:32:21,640 --> 00:32:24,309 命じられれば動く 347 00:32:24,309 --> 00:32:26,611 都合のよい 道具でしかないのじゃ➡ 348 00:32:28,980 --> 00:32:31,316 ここで死んだとて 349 00:32:31,316 --> 00:32:34,319 代わりはすぐに見つかろう 350 00:32:39,991 --> 00:32:41,993 そのように仰せられては 351 00:32:41,993 --> 00:32:44,663 殿がお気の毒でございます 352 00:32:44,663 --> 00:32:48,667 殿も上杉のお家のため 涙をのんで命ぜられたのです 353 00:32:48,667 --> 00:32:50,669 そのお気持ちも くんで さしあげねば 354 00:32:50,669 --> 00:32:52,671 できぬ話じゃっ➡ 355 00:32:56,675 --> 00:32:58,677 わたくしは子も産んでおらぬ➡ 356 00:33:01,279 --> 00:33:03,615 京へ赴けば➡ 357 00:33:03,615 --> 00:33:07,219 殿が側室を持たれるのも 自然の成り行き 358 00:33:08,286 --> 00:33:10,288 側室に子ができれば 359 00:33:12,958 --> 00:33:15,560 わたくしが不要となるのも また道理じゃ➡ 360 00:33:18,964 --> 00:33:20,966 一人… 361 00:33:21,967 --> 00:33:23,969 見捨てられた末に 362 00:33:25,971 --> 00:33:27,973 日がな一日 363 00:33:29,641 --> 00:33:32,978 みずからの無用さを かみしめてゆかねばならぬ 364 00:33:32,978 --> 00:33:38,984 ♬~ 365 00:33:38,984 --> 00:33:40,986 その わびしさ 366 00:33:42,988 --> 00:33:44,990 心もとなさ 367 00:33:46,658 --> 00:33:54,666 (すすり泣き) 368 00:33:57,669 --> 00:33:59,671 そなたには分からぬかっ? 369 00:34:03,608 --> 00:34:06,278 そんな思いをするぐらいなら 370 00:34:06,278 --> 00:34:08,580 いっそ ここで 命を絶ったほうがよいっ 371 00:34:11,950 --> 00:34:13,952 ここで死のうが生きようが 372 00:34:14,953 --> 00:34:16,955 誰も困りはせぬっ 373 00:34:18,623 --> 00:34:20,625 ハッ… 374 00:34:20,625 --> 00:34:27,966 ♬~ 375 00:34:27,966 --> 00:34:35,307 (泣き声) 376 00:34:35,307 --> 00:34:55,327 ♬~ 377 00:34:55,327 --> 00:35:02,267 ♬~ 378 00:35:02,267 --> 00:35:04,869 奥方様をお一人には致しませぬ 379 00:35:09,274 --> 00:35:11,276 わたくしがお供をいたします 380 00:35:15,947 --> 00:35:18,283 わたくしも 381 00:35:18,283 --> 00:35:20,285 共に京へ参ります 382 00:35:23,622 --> 00:35:26,224 そなたには子がおるではないか 383 00:35:27,626 --> 00:35:30,962 わたくしには 頼りになる夫がおります 384 00:35:30,962 --> 00:35:32,964 心配は要りませぬ 385 00:35:34,966 --> 00:35:36,968 されど… 386 00:35:36,968 --> 00:35:42,974 ♬~ 387 00:35:42,974 --> 00:35:46,311 わたくしは奥方様のお力に なりとうございます! 388 00:35:46,311 --> 00:35:54,986 ♬~ 389 00:35:54,986 --> 00:35:57,322 上洛のお供を 390 00:35:57,322 --> 00:35:59,324 お命じくださいませ 391 00:35:59,324 --> 00:36:18,943 ♬~ 392 00:36:18,943 --> 00:36:38,963 ♬~ 393 00:36:38,963 --> 00:36:47,639 ♬~ 394 00:36:47,639 --> 00:36:55,647 (鳥の鳴き声) 395 00:37:00,585 --> 00:37:03,254 殿のお申しつけのとおり 396 00:37:03,254 --> 00:37:05,256 上洛いたしまする 397 00:37:09,594 --> 00:37:11,596 面を上げよ 398 00:37:18,269 --> 00:37:21,272 お船から聞いた 399 00:37:21,272 --> 00:37:23,274 そなたの胸の内を 400 00:37:26,945 --> 00:37:28,947 菊… 401 00:37:32,951 --> 00:37:34,953 わしは… 402 00:37:41,292 --> 00:37:43,595 そなたを思うておる 403 00:37:49,634 --> 00:37:51,636 許せ 404 00:38:07,252 --> 00:38:09,254 本気か? 405 00:38:10,255 --> 00:38:12,257 はい 406 00:38:19,264 --> 00:38:22,267 だが 子らを置いてまで… 407 00:38:23,601 --> 00:38:27,906 奥方様には 支える者がおらねばなりません 408 00:38:30,608 --> 00:38:34,946 もちろん 子らの側には おりとうございます 409 00:38:34,946 --> 00:38:37,282 されど このお務めは 410 00:38:37,282 --> 00:38:39,884 わたくしにしか果たせぬと 存じまするゆえ 411 00:38:53,631 --> 00:38:56,968 お前様は越後のため 412 00:38:56,968 --> 00:39:00,171 愛の旗印を掲げて ご上洛なさいました 413 00:39:02,240 --> 00:39:04,542 わたくしも それに ならいとうございます 414 00:39:05,910 --> 00:39:08,246 こたびの上洛が 415 00:39:08,246 --> 00:39:11,849 ゆくゆくは 子らの幸せにつながると信じ 416 00:39:13,585 --> 00:39:16,254 愛の1字を 417 00:39:16,254 --> 00:39:18,256 心に掲げてまいります 418 00:39:35,273 --> 00:39:37,275 (ため息) 419 00:40:01,633 --> 00:40:04,936 ハァ… 子らのことは 420 00:40:06,971 --> 00:40:08,973 わしが しっかりと世話をする 421 00:40:15,980 --> 00:40:17,982 案ずるでない 422 00:40:17,982 --> 00:40:24,656 ♬~ 423 00:40:24,656 --> 00:40:26,658 必ず 424 00:40:26,658 --> 00:40:29,661 首尾よく戻りますゆえ 425 00:40:30,662 --> 00:40:32,664 ああ 426 00:40:32,664 --> 00:40:52,684 ♬~ 427 00:40:52,684 --> 00:41:03,961 ♬~ 428 00:41:03,961 --> 00:41:07,298 <そして 出立の日> 429 00:41:07,298 --> 00:41:15,640 ♬~ 430 00:41:15,640 --> 00:41:17,642 お松 431 00:41:17,642 --> 00:41:20,945 母には大事な務めがあるのじゃ 432 00:41:24,315 --> 00:41:29,320 しばし離れるが そなたたちを 忘れるわけではないぞ 433 00:41:32,990 --> 00:41:34,992 母はいつも 434 00:41:38,329 --> 00:41:40,999 そなたたちを思うておるからな 435 00:41:40,999 --> 00:41:46,003 ♬~ 436 00:41:46,003 --> 00:41:48,339 お船 437 00:41:48,339 --> 00:41:50,341 そろそろじゃ 438 00:41:54,345 --> 00:41:56,347 はい… 439 00:41:56,347 --> 00:42:09,961 ♬~ 440 00:42:09,961 --> 00:42:14,632 さあっ 門の所まで一緒に行こう 441 00:42:14,632 --> 00:42:16,634 よいしょ➡ 442 00:42:16,634 --> 00:42:18,636 はい こっちじゃ 443 00:42:18,636 --> 00:42:24,308 ♬~ 444 00:42:24,308 --> 00:42:26,978 <こうして女たちは➡ 445 00:42:26,978 --> 00:42:30,581 京に向かったのでございました> 446 00:42:35,653 --> 00:42:37,655 (秀吉)ああっ… 447 00:42:37,655 --> 00:42:40,992 花戦? いったい 何を 打ち負かそうというのだ? 448 00:42:40,992 --> 00:42:43,661 花には花の役目があるでのう 449 00:42:43,661 --> 00:42:45,997 (家康) これは一筋縄でいく戦ではない➡ 450 00:42:45,997 --> 00:42:49,333 天下の政が絡んでおる 451 00:42:49,333 --> 00:42:52,003 それは戦の理由にはならない それ以上言うなっ 452 00:42:52,003 --> 00:42:55,306 (菊姫)これは上杉家の行く末に 関わることでございます 453 00:42:56,340 --> 00:42:58,342 ⚟(捕虜)殺せ~!