1 00:00:33,330 --> 00:00:35,330 ( 紀利枝 ) 母親の 。 2 00:00:39,670 --> 00:00:47,330 ( 唱える声 ) 3 00:00:47,330 --> 00:00:51,000 [朝6時半] 4 00:00:51,000 --> 00:00:56,000 [夜明けの空に 若者たちの声が こだまします] 5 00:01:18,670 --> 00:01:24,000 [えっ !? 今どき? と 思う人もいるでしょうが 6 00:01:24,000 --> 00:01:27,000 塾長の金田さんは 大真面目] 7 00:01:30,000 --> 00:01:36,670 ( 鐘の音 ) 8 00:01:36,670 --> 00:01:41,000 [鐘の音とともに 実習スタートです] 9 00:01:41,000 --> 00:01:43,000 ( 鐘の音 ) 10 00:01:43,000 --> 00:01:47,670 [ここは 神社仏閣を専門に 建てたり 直したりする 11 00:01:47,670 --> 00:01:50,000 宮大工の養成塾] 12 00:01:54,000 --> 00:01:58,000 [普通なら 最低 10 年はかかるという修業を 13 00:01:58,000 --> 00:02:01,000 3年で覚えさせようという スパルタのため 14 00:02:01,000 --> 00:02:04,000 作業中は 私語厳禁] 15 00:02:04,000 --> 00:02:07,000 [その代わり 本気で取り組めば 16 00:02:07,000 --> 00:02:12,000 21 歳にして 一人前になることも 夢ではありません] 17 00:02:23,000 --> 00:02:26,000 [入塾して 1年と7カ月] 18 00:02:26,000 --> 00:02:29,670 [ 19 歳の片山君は 宮大工には欠かせない 19 00:02:29,670 --> 00:02:32,000 カンナ掛けの真っ最中] 20 00:02:41,000 --> 00:02:43,000 [素人目には 21 00:02:43,000 --> 00:02:46,670 何の問題もないように 見えますが 22 00:02:46,670 --> 00:02:49,000 先生のチェックを受けるため 23 00:02:49,000 --> 00:02:52,000 削ったばかりの カンナくずを張り出すと] 24 00:02:57,000 --> 00:02:59,000 えっ? 25 00:03:06,000 --> 00:03:08,000 フフフ… 。 26 00:03:08,000 --> 00:03:12,330 [片山君 カンナ掛けは 苦手なようです] 27 00:03:23,670 --> 00:03:28,330 [カンナくずの薄さは いかに 木の細胞を壊さず 28 00:03:28,330 --> 00:03:31,000 スパッと削れたかの証し] 29 00:03:31,000 --> 00:03:34,000 [ 100 年 1,000 年 立ち続ける 30 00:03:34,000 --> 00:03:38,000 神社仏閣には 欠かせない技ですが] 31 00:03:53,000 --> 00:03:57,000 [ 「 丸ガンナ 」 とは 削る柱に合わせて 32 00:03:57,000 --> 00:04:00,000 底が湾曲した カンナのこと] 33 00:04:00,000 --> 00:04:03,000 [このカンナの底部分も 34 00:04:03,000 --> 00:04:06,000 自分で削っておく必要が あったのですが] 35 00:04:18,000 --> 00:04:20,000 違う? 36 00:04:45,000 --> 00:04:49,000 [そう言われると ホントに同期の実習を 37 00:04:49,000 --> 00:04:53,000 ただ 見てるだけの片山君] 38 00:04:53,000 --> 00:04:56,000 [その目が どこか うつろに見えるのは 39 00:04:56,000 --> 00:04:58,000 気のせいでしょうか] 40 00:05:09,330 --> 00:05:12,000 いやぁ うーん… 。 41 00:05:28,000 --> 00:05:32,000 [塾での姿からは 想像できないほど 42 00:05:32,000 --> 00:05:36,000 少年時代の片山君は はつらつとしていました] 43 00:05:38,000 --> 00:05:42,000 [面倒見の良さを買われて 高校時代は 44 00:05:42,000 --> 00:05:45,000 テニス部の部長まで務めたと いいます] 45 00:06:01,000 --> 00:06:05,000 [そんな彼が 塾の実習体験をしたのは 46 00:06:05,000 --> 00:06:07,670 17 歳のとき] 47 00:06:07,670 --> 00:06:11,000 [入塾式の様子も 残っていました] 48 00:06:36,000 --> 00:06:38,330 ありがとうござい… えーっと… 。 49 00:06:42,000 --> 00:06:46,000 [将来は 重要文化財を直したい] 50 00:06:46,000 --> 00:06:50,000 [その夢は 今も同じままでしょうか] 51 00:06:58,000 --> 00:07:00,000 [実習が終わり 52 00:07:00,000 --> 00:07:03,000 彼らが上がっていった 3階の寮を見て 53 00:07:03,000 --> 00:07:05,000 私たちは 驚きました] 54 00:07:13,000 --> 00:07:18,000 [何と 全員が一つの大部屋で 個人のスペースは 55 00:07:18,000 --> 00:07:24,000 畳 一畳と 足元に置かれた 衣装ケースだけです] 56 00:07:42,000 --> 00:07:45,670 ( 石井 ) 一畳ですか? (スタッフ) じゅうぶんなの? 57 00:07:45,670 --> 00:07:47,670 まぁ… 。 58 00:07:57,330 --> 00:08:01,000 別に じゅうぶん… 。 59 00:08:03,670 --> 00:08:07,000 [ちなみに 当然 スマホも禁止] 60 00:08:07,000 --> 00:08:12,000 [塾生たちが ネットに出回る 宮大工の動画などを見て 61 00:08:12,000 --> 00:08:15,000 分かったつもりに ならないためです] 62 00:08:15,000 --> 00:08:17,000 [さらには] 63 00:08:18,670 --> 00:08:22,000 今日の夜は はい 。 あっ ここにあります 。 64 00:08:25,670 --> 00:08:29,000 [3度の食事も 塾生の当番制] 65 00:08:38,330 --> 00:08:40,330 [その夕食も] 66 00:08:40,330 --> 00:08:49,000 ( 木魚をたたく音 ) 67 00:08:49,000 --> 00:09:00,000 ( 五観の偈を唱える声 ) 68 00:09:00,000 --> 00:09:05,000 [主に 禅宗などで使われる いただきますを 69 00:09:05,000 --> 00:09:08,000 さらに深くした言葉を 唱えてから] 70 00:09:17,000 --> 00:09:22,000 [僧侶や神官と同じように 宮大工もまた 71 00:09:22,000 --> 00:09:27,000 神仏に仕える身であることを 普段から自覚するためです] 72 00:09:32,000 --> 00:09:35,000 [食事が終わると やっと自由時間] 73 00:09:35,000 --> 00:09:37,000 [かと思いきや 74 00:09:37,000 --> 00:09:41,000 片山君や石井君の同期である 佃君は 75 00:09:41,000 --> 00:09:44,000 カンナの刃を研ぐ 自習です] 76 00:10:12,000 --> 00:10:16,000 [こうして 午後8時半には就寝] 77 00:10:16,000 --> 00:10:18,670 [こんな生活リズムの厳しさに 78 00:10:18,670 --> 00:10:24,000 8人いた片山君の同期は すでに 5人になっていました] 79 00:10:29,000 --> 00:10:31,000 ⚟よいしょ~ 。 80 00:10:35,670 --> 00:10:38,000 [片山君ら 塾生たちは 81 00:10:38,000 --> 00:10:41,330 三重県志摩市の 修復現場にいました] 82 00:10:54,000 --> 00:10:56,000 [今回の現場は…] 83 00:11:02,000 --> 00:11:07,000 [修復作業のほとんどは 塾生たちによって行われますが 84 00:11:07,000 --> 00:11:13,000 実は そんなやり方にこそ この塾の存在意義がありました] 85 00:11:14,670 --> 00:11:17,000 お前 ほぞ見ろよ 。 86 00:11:17,000 --> 00:11:20,000 入ったんか? ( 石井 ) 入りました 。 87 00:11:21,670 --> 00:11:27,000 [今 全国には 修繕が必要な 神社仏閣が無数にあるのに 88 00:11:27,000 --> 00:11:31,000 その多くは 資金難や宮大工不足で 89 00:11:31,000 --> 00:11:34,000 満足に直すこともできません] 90 00:11:36,000 --> 00:11:40,000 ⚟いけます 。 ⚟ちょっと待ってください 。 91 00:11:40,000 --> 00:11:44,000 [そこで金田さんは 宮大工の養成塾を立ち上げ 92 00:11:44,000 --> 00:11:49,000 塾生を使って 安く修繕を請け負いながら 93 00:11:49,000 --> 00:11:53,000 将来にわたり 宮大工の技が 途絶えることのないよう 94 00:11:53,000 --> 00:11:58,000 実際の現場で 生きた技術を教えているのです] 95 00:12:05,000 --> 00:12:09,670 [その分 金田さんは いつだって本気です] 96 00:12:09,670 --> 00:12:11,670 ( 金田 ) お前… 。 97 00:12:11,670 --> 00:12:14,670 ( 金田 ) 前で 井桁 組んでるんちゃうんかい 。 98 00:12:26,000 --> 00:12:28,000 違います 。 99 00:12:31,000 --> 00:12:34,000 ちゃうんか? 100 00:12:34,000 --> 00:12:37,000 [あの 片山君も] 101 00:12:40,000 --> 00:12:42,000 はい 。 102 00:12:46,000 --> 00:12:50,000 [相変わらず カンナ掛けに大苦戦] 103 00:12:50,000 --> 00:12:53,000 [原因は 自分でも分かっているようです] 104 00:13:04,000 --> 00:13:07,000 ( 片山 ) ただ まあ… 。 105 00:13:07,000 --> 00:13:09,000 どうなんでしょう 。 106 00:13:20,000 --> 00:13:23,000 お前を評価して 撮ってもらってんちゃうんねん 。 107 00:13:23,000 --> 00:13:25,000 分かったか? 108 00:13:30,000 --> 00:13:33,330 ( 金田 ) 分かるか? 109 00:13:33,330 --> 00:13:37,000 [金田さんの言うことは いつも同じ] 110 00:13:37,000 --> 00:13:42,000 [自分で考え 自分で動け ということです] 111 00:13:49,000 --> 00:13:51,000 あっ そうか そうか 。 112 00:14:21,670 --> 00:14:25,000 ( 金田 ) せーの 。 はい 前 。 113 00:14:25,000 --> 00:14:29,000 [そこまでして 宮大工を後世に残したいのは 114 00:14:29,000 --> 00:14:36,000 僕が 神社仏閣オタクだからと 金田さんは笑います] 115 00:14:38,000 --> 00:14:43,000 [修業時代は 休みのたびに 全国へ出掛け 116 00:14:43,000 --> 00:14:47,000 古い寺社を見て回るため 交通費だけで 117 00:14:47,000 --> 00:14:50,670 年間 200 万円も掛けていたと いいます] 118 00:14:52,330 --> 00:14:55,000 [だからこそ 思うのは] 119 00:14:55,000 --> 00:14:57,000 (携帯電話) ( シャッター音 ) 120 00:15:24,000 --> 00:15:29,000 [薬師寺の現場は 佳境を越えて 中締めの打ち上げ] 121 00:15:29,000 --> 00:15:33,330 [話題になったのは 近づいてきた年末年始を 122 00:15:33,330 --> 00:15:36,670 どう過ごすかということでした] 123 00:15:40,000 --> 00:15:44,330 そうですね 僕は… 。 124 00:16:13,000 --> 00:16:17,000 自分で言うのも何ですけど… 。 125 00:16:36,000 --> 00:16:39,000 そこら辺は まぁ… 。 126 00:17:05,000 --> 00:17:07,000 (スタッフ) 今は もう大丈夫なんですか? 127 00:17:07,000 --> 00:17:09,000 そうですね 。 128 00:17:28,000 --> 00:17:32,000 [塾生の中でも 長髪が トレードマーク の石井君が 129 00:17:32,000 --> 00:17:37,000 小学校の卒業文集に書いた 将来の夢は 「 大工 」 ] 130 00:17:41,000 --> 00:17:44,000 [それは まだ低学年だった彼が 131 00:17:44,000 --> 00:17:48,000 偶然 五重の塔を修復する 宮大工を見たときからの 132 00:17:48,000 --> 00:17:50,000 憧れだったといいます] 133 00:18:10,000 --> 00:18:13,000 [そんな思いを持ち続けた 石井君が 134 00:18:13,000 --> 00:18:19,000 ネット上で見つけたのが この 宮大工養成塾でした] 135 00:18:23,000 --> 00:18:25,000 ( 男性 ) そうそう… 。 136 00:18:25,000 --> 00:18:28,330 [体験会での この嬉しそうな顔] 137 00:18:33,000 --> 00:18:37,000 [塾に入って 1年と9カ月がたち 138 00:18:37,000 --> 00:18:40,000 あの 三重の薬師寺に常駐して 139 00:18:40,000 --> 00:18:44,000 修繕を続けることになった 石井君ですが] 140 00:18:46,000 --> 00:18:51,000 [その作業の多くは 同じく 常駐することになった 141 00:18:51,000 --> 00:18:54,000 同期の佃君に指示されたもの] 142 00:19:03,670 --> 00:19:05,670 ( 石井 ) あー そういうこと 。 143 00:19:07,330 --> 00:19:10,000 [職人の世界とは 残酷なもので 144 00:19:10,000 --> 00:19:14,000 たとえ同期でも 力の差をもとに 145 00:19:14,000 --> 00:19:18,000 指示を出す側と 出される側に分かれてしまう] 146 00:19:21,000 --> 00:19:23,000 [それが現実です] 147 00:19:32,330 --> 00:19:34,330 ( 石井 ) 形にして 。 148 00:19:38,000 --> 00:19:43,000 [現代においても ほとんど 釘やネジを使わず 149 00:19:43,000 --> 00:19:48,000 木の特性を見極めて 修繕を行う 宮大工] 150 00:19:48,000 --> 00:19:51,000 [それだけに 力の差は歴然] 151 00:19:51,000 --> 00:19:55,000 [薬師寺の現場を取り仕切る 副棟梁には 152 00:19:55,000 --> 00:19:59,000 石井君ではなく 佃君が任命されていました] 153 00:20:05,000 --> 00:20:11,000 ( 木をたたく音 ) 154 00:20:11,000 --> 00:20:15,000 [差のついてしまった 2人の同期] 155 00:20:21,000 --> 00:20:25,000 [そもそも 高校の出席日数もギリギリで 156 00:20:25,000 --> 00:20:28,000 引きこもり同然だったという 石井君は] 157 00:20:30,000 --> 00:20:33,000 もう 僕なんか… 。 158 00:20:38,000 --> 00:20:44,000 [そんな状態から 料理を覚え 仕事を覚えと はたから見れば 159 00:20:44,000 --> 00:20:47,000 ずいぶん 頑張っているようにも 見えますが] 160 00:21:13,000 --> 00:21:19,000 [入塾から 1年9カ月で芽生えた 負けたくないという思い] 161 00:21:23,000 --> 00:21:27,000 [一方で 誰より努力家の佃君は 162 00:21:27,000 --> 00:21:33,000 もっと みんながやる気を出して 技術を競い合いたいと 163 00:21:33,000 --> 00:21:35,000 少々 不満気味] 164 00:21:45,000 --> 00:21:48,000 …っていう程度のくらいなので 。 165 00:21:58,000 --> 00:22:02,000 [そんな2人の 三重での共同生活] 166 00:22:02,000 --> 00:22:04,330 [塾長がいなくても 167 00:22:04,330 --> 00:22:10,000 同じ生活を繰り返す中で 石井君が 佃君に追い付き 168 00:22:10,000 --> 00:22:13,330 金田さんに認められる日は 来るのでしょうか] 169 00:22:22,000 --> 00:22:26,000 [一方 正月休みが近い 気の緩みか 170 00:22:26,000 --> 00:22:29,000 大阪に戻っていた片山君は 171 00:22:29,000 --> 00:22:32,000 とんでもない失敗を やらかしていました] 172 00:22:36,000 --> 00:22:42,000 [どうやら 消灯後の布団の中 塾や金田さんの悪口を 173 00:22:42,000 --> 00:22:45,000 思わず 漏らしてしまったようなのです] 174 00:22:45,000 --> 00:22:50,000 [もちろん 他の塾生たちは 聞かぬふり] 175 00:22:56,000 --> 00:23:00,670 [それを 同じ校舎の2階に住む 金田さんが 176 00:23:00,670 --> 00:23:03,000 気付かないはずがありません] 177 00:23:06,000 --> 00:23:09,000 [翌日の朝礼は] 178 00:23:10,670 --> 00:23:14,000 はっきり言って 。 雇用してる人が そんなこと言ったら 179 00:23:14,000 --> 00:23:18,000 だって ねぇ そんなやつ 残しておく必要ないんだから 。 180 00:23:18,000 --> 00:23:21,000 [片山君 大ピンチです] 181 00:23:28,000 --> 00:23:35,000 [片山君が 消灯後に 思わず漏らした 塾の悪口] 182 00:23:35,000 --> 00:23:38,000 [それは 同じ建物の2階に住む 183 00:23:38,000 --> 00:23:43,000 金田さんの耳にも しっかり届いていたようで] 184 00:24:55,670 --> 00:24:59,000 はっきり言って 。 雇用してる人が そんなこと言ったら 185 00:24:59,000 --> 00:25:04,000 だって ねぇ そんなやつ 残しておく必要ないんだから 。 186 00:25:04,000 --> 00:25:09,000 [名前こそ言われませんが 片山君 泣きそう] 187 00:25:11,000 --> 00:25:14,000 [どんな思いで 聞いていたのでしょう] 188 00:25:20,330 --> 00:25:22,330 (スタッフ) あっ そうなんですか 。 ( 片山 ) はい 。 189 00:25:25,000 --> 00:25:30,000 ( 片山 ) あとは この人選… 。 190 00:25:42,670 --> 00:25:46,000 [思わず 悪口も言ってしまったけれど 191 00:25:46,000 --> 00:25:50,000 反省するのも ぶっちぎりの早さ] 192 00:25:52,000 --> 00:25:57,000 [片山君 この日は 片時も金田さんから離れず 193 00:25:57,000 --> 00:26:02,670 攻撃こそ最大の防御を 地で行く フットワークです] 194 00:26:09,000 --> 00:26:13,670 [この素直さが カワイイ] 195 00:26:13,670 --> 00:26:17,000 ( 太鼓の音 ) 196 00:26:17,000 --> 00:26:21,000 [こうして暮れていった 2024 年の 年の瀬] 197 00:26:21,000 --> 00:26:26,000 ⚟ワッショイ! ( 一同 ) ワッショイ! 198 00:26:26,000 --> 00:26:32,000 [宮大工養成塾には 恒例の年末行事があります] 199 00:26:32,000 --> 00:26:35,000 ⚟ワッショイ! ( 一同 ) ワッショイ! 200 00:26:35,000 --> 00:26:37,000 [それは] 201 00:26:39,000 --> 00:26:41,000 ( 唱える声 ) 202 00:26:41,000 --> 00:26:46,000 [身を清め 汚れを避ける 水垢離です] 203 00:26:46,000 --> 00:26:50,000 ( 唱える声 ) 204 00:26:50,000 --> 00:26:54,000 [気温3度の中 片山君も] 205 00:26:54,000 --> 00:26:58,000 ( 唱える声 ) 206 00:26:58,000 --> 00:27:02,000 [思わず 笑ってしまうほどの冷たさ] 207 00:27:02,000 --> 00:27:08,000 ( 唱える声 ) 208 00:27:08,000 --> 00:27:12,000 [それでも こんな行事を続けるのは] 209 00:27:40,000 --> 00:27:42,000 ( 石井 ) グワァ~! 210 00:27:42,000 --> 00:27:47,000 [身を清めた後は ご近所に配る 餅つきです] 211 00:27:51,000 --> 00:27:55,000 [石井君 重いきねに振り回されながらも 212 00:27:55,000 --> 00:27:58,000 ちょっと楽しそう] 213 00:27:58,000 --> 00:28:02,000 ( 石井 ) あー! あー! あー! 214 00:28:02,000 --> 00:28:05,000 [入塾したころは 引きこもりがちで 215 00:28:05,000 --> 00:28:10,670 ガリガリだったという体も ずいぶん たくましくなりました] 216 00:28:10,670 --> 00:28:13,000 ⚟石井さんが つかないと 僕まで… 。 217 00:28:13,000 --> 00:28:15,000 ハハハ…! 218 00:28:17,000 --> 00:28:22,000 [ただ こだわりの長髪は 今も健在] 219 00:28:22,000 --> 00:28:26,000 [塾生で ただ一人の ドライヤー使用者です] 220 00:28:32,000 --> 00:28:37,670 [年が明け 群馬に帰省していた 石井君を訪ねてみました] 221 00:28:50,000 --> 00:28:53,330 [という 彼の部屋を見せてもらうと] 222 00:28:57,000 --> 00:29:01,670 [どうやら 長年 引きこも っ ていた 懐かしの部屋で 223 00:29:01,670 --> 00:29:06,000 スマホ三昧の 寝正月だったとか] 224 00:29:06,000 --> 00:29:09,670 (スタッフ) 個室? ( 石井 ) 個室ですね 。 225 00:29:09,670 --> 00:29:12,000 今も ポケットに 突っ込んでますよ 。 226 00:29:19,000 --> 00:29:22,000 ( 石井 ) 一日… 。 227 00:29:22,000 --> 00:29:24,000 あぁ… 。 228 00:29:24,000 --> 00:29:27,000 (スタッフ) 何時間ですか? 229 00:29:27,000 --> 00:29:31,000 (スタッフ) えぇ! ( 石井 ) フフフ… 。 230 00:29:31,000 --> 00:29:34,000 ( 石井 )22 時間みたいな バカげた数字 出てます 。 231 00:29:34,000 --> 00:29:36,000 (スタッフ) すごっ! 232 00:29:54,000 --> 00:29:57,000 [高校時代は この大量のゲームだけが 233 00:29:57,000 --> 00:30:00,000 石井君の遊び相手でした] 234 00:30:03,000 --> 00:30:05,670 [今だって この部屋にいれば 235 00:30:05,670 --> 00:30:10,000 動画を見ながら ゲームの二刀流だって 当たり前] 236 00:30:15,000 --> 00:30:20,000 [そんな彼が なぜ ここまで変われたのでしょう] 237 00:30:42,000 --> 00:30:48,000 [そんな息子の変化に 両親も驚きを隠せません] 238 00:30:58,000 --> 00:31:00,000 そんな感じですよね 。 239 00:31:00,000 --> 00:31:02,330 ホントに何て言うんだろう… 。 240 00:31:05,000 --> 00:31:08,000 母親の 。 だから… 。 241 00:31:08,000 --> 00:31:11,000 あれが食べたいんじゃないかって 。 今回も… 。 242 00:31:13,000 --> 00:31:16,000 好きなだけ食べなさいみたいな 。 で ご飯も 何がいいかな? 243 00:31:16,000 --> 00:31:20,670 あれがいいかな? なんていうので そういう感覚なんですよね 。 244 00:31:48,000 --> 00:31:51,000 あのー やってますよね 。 245 00:31:55,000 --> 00:31:57,000 [そんな石井君は 246 00:31:57,000 --> 00:32:01,000 ひそかに 新年の誓いを 胸に秘めているようで] 247 00:32:18,000 --> 00:32:22,000 [一方 帰省しなかった居残り組は 248 00:32:22,000 --> 00:32:26,000 塾の2階にある 金田さんの自宅で] 249 00:32:37,000 --> 00:32:41,000 [すき焼きを囲んだ 新年会です] 250 00:32:45,000 --> 00:32:52,000 [さすがに 正月ぐらいは 鬼の金田も無礼講] 251 00:32:52,000 --> 00:32:55,000 [その上 妻の茜さんが 252 00:32:55,000 --> 00:32:57,000 料理を用意してくれました] 253 00:32:57,000 --> 00:33:01,000 [普段から 食材の買い物をし 254 00:33:01,000 --> 00:33:04,000 塾生の相談にも乗ってくれる 茜さんは 255 00:33:04,000 --> 00:33:09,000 まるで 相撲部屋の 女将さんのような存在です] 256 00:33:18,000 --> 00:33:20,000 そっかそっか 分かった 。 257 00:33:49,000 --> 00:33:52,000 生活ですか? まあ そんな… 。 258 00:33:52,000 --> 00:33:55,000 まあ こんな感じかなって感じ 。 259 00:34:03,000 --> 00:34:05,000 [一方 再び 260 00:34:05,000 --> 00:34:09,000 スマホなしの生活に戻った 石井君は] 261 00:34:11,670 --> 00:34:16,000 [突然 頭をバリカンで] 262 00:34:16,000 --> 00:34:20,000 [いったい どんな心境の変化が あったのでしょう] 263 00:34:26,000 --> 00:34:31,000 [これまで 塾生で 唯一 長髪で通してきた石井君が] 264 00:34:34,000 --> 00:34:37,000 [ 2025 年の正月明け] 265 00:34:37,000 --> 00:34:40,000 [何を思ったか 突然 266 00:34:40,000 --> 00:34:44,000 塾の風呂場で 頭を刈り始めました] 267 00:34:48,000 --> 00:34:52,000 [いったい どんな心境の変化があったのか] 268 00:34:52,000 --> 00:34:55,670 [聞けば 石井君にとって これは 269 00:34:55,670 --> 00:35:00,670 人生初の丸刈りなんだとか] 270 00:35:00,670 --> 00:35:03,000 ( 石井 ) まぁ いいんじゃないか? OK OK 。 271 00:35:03,000 --> 00:35:05,000 フフフフ 。 272 00:35:16,000 --> 00:35:20,000 そういう部分を捨てるというか… 。 273 00:35:34,000 --> 00:35:36,330 [その決意 274 00:35:36,330 --> 00:35:39,000 どうやら 本物のようでした] 275 00:35:42,000 --> 00:35:45,330 [1月のうちには 仲間とともに 276 00:35:45,330 --> 00:35:48,000 修験道の修行寺を訪ね] 277 00:35:52,000 --> 00:35:56,000 [そこで 僧侶に訴えたのは] 278 00:36:36,000 --> 00:36:41,330 [他の全てを捨て 宮大工の修業に懸ける] 279 00:36:44,000 --> 00:36:48,000 [そう誓うと 頭に清めの塩をのせ 280 00:36:48,000 --> 00:36:51,000 冷たい滝に打たれに行った 石井君] 281 00:36:51,000 --> 00:36:56,000 ( 唱える声 ) 282 00:36:56,000 --> 00:36:59,000 [きっと あの長髪も 283 00:36:59,000 --> 00:37:02,000 ホントは 要らないものの 一つだったのでしょう] 284 00:37:02,000 --> 00:37:08,000 ( 唱える声 ) 285 00:37:08,000 --> 00:37:10,000 (スタッフ) どうでした? 286 00:37:24,000 --> 00:37:26,000 [これ以上 287 00:37:26,000 --> 00:37:29,000 同期に 後れを取るわけにはいかない] 288 00:37:29,000 --> 00:37:34,000 [そんな思いから始まった 石井君の自分改造は 289 00:37:34,000 --> 00:37:38,000 残り1年と少しになった 塾での生活を 290 00:37:38,000 --> 00:37:40,670 根本から変えていきそうです] 291 00:37:59,000 --> 00:38:03,000 [と そのころ もう一人 292 00:38:03,000 --> 00:38:07,000 年が明けて やけに張りきっている 塾生がいました] 293 00:38:12,000 --> 00:38:17,000 [そう 。 あの片山君です] 294 00:38:17,000 --> 00:38:21,000 [正月の実家で 何かあったのか?] 295 00:38:21,000 --> 00:38:23,670 [そう聞いても 返ってくるのは] 296 00:38:39,670 --> 00:38:42,000 それを… 。 297 00:38:42,000 --> 00:38:46,330 [いやいや 。 絶対に それだけではないはずと 298 00:38:46,330 --> 00:38:48,670 食い下がってみると] 299 00:39:22,000 --> 00:39:27,000 電話してないです 。 ってか 僕 そうなんですよ… 。 300 00:39:27,000 --> 00:39:29,330 今どきの世代の あれです 。 301 00:39:32,330 --> 00:39:34,330 (スタッフ) あ~ 。 302 00:39:43,000 --> 00:39:46,670 [この 片山君の爆弾発言に 303 00:39:46,670 --> 00:39:52,000 苦楽を共にしてきた 同期からは 想像以上のブーイング] 304 00:40:19,000 --> 00:40:21,000 [と言われても 305 00:40:21,000 --> 00:40:26,000 一度知ったら あらがえないのが 恋の味] 306 00:40:26,000 --> 00:40:29,000 [果たして 片山君の恋路は 307 00:40:29,000 --> 00:40:31,000 吉と出るか 凶と出るか] 308 00:40:37,000 --> 00:40:39,670 [宮大工養成塾に 春が来ました] 309 00:41:15,000 --> 00:41:17,000 緊張した? ( 石川 ) はい 。 310 00:41:20,330 --> 00:41:22,330 ( 女性 ) やっぱり 。 311 00:41:36,000 --> 00:41:38,000 ( 石川 ) あ~ 。 312 00:42:07,000 --> 00:42:09,000 [新たな塾生を迎え 313 00:42:09,000 --> 00:42:14,000 これまでの苦手を 自分から 変えようとしてる石井君と 314 00:42:14,000 --> 00:42:19,000 彼女ができたことで 絶好調の片山君] 315 00:42:19,000 --> 00:42:24,330 [そんな姿を 鬼の金田は どう見ているのでしょう] 316 00:42:35,000 --> 00:42:37,000 まあ そちらの方に 317 00:42:37,000 --> 00:42:39,000 逃げって言ったら あれなんですけどね 。 318 00:43:00,000 --> 00:43:02,000 毎週 会えるという 。 319 00:43:13,000 --> 00:43:17,000 [驚いたことに 新たに 塾が立ち上がる 320 00:43:17,000 --> 00:43:20,000 岡山県の西大寺は 偶然にも 321 00:43:20,000 --> 00:43:24,000 片山君の彼女が暮らす 岡山市内] 322 00:43:27,000 --> 00:43:32,000 [金田さんは その現場に 塾生代表として 323 00:43:32,000 --> 00:43:35,000 片山君を送り込もうと 決めました] 324 00:43:41,000 --> 00:43:43,000 (スタッフ) 不安ないですか? 325 00:44:12,000 --> 00:44:18,000 [その道は 単に 金田さんの親心なのか] 326 00:44:18,000 --> 00:44:20,000 [それとも] 327 00:44:24,000 --> 00:44:29,000 [新たな場所で 勃発した対立] 328 00:44:29,000 --> 00:44:32,000 言っちゃ悪いですけど… 。 329 00:44:38,000 --> 00:44:45,000 [一方 スマホなしで出掛けた デートの行方は] 330 00:44:45,000 --> 00:44:48,000 ふざけんな 。 331 00:44:48,000 --> 00:44:51,000 何なの この現場は 。 332 00:44:51,000 --> 00:44:55,000 ( 金田 ) 終わんないんですよね どうしましょうか? 333 00:44:55,000 --> 00:44:58,000 バカじゃないの? できる できないじ ゃ ないんですよ 。