1 00:00:12,000 --> 00:00:15,000 幸せいっぱい 腹いっぱい 。 2 00:00:15,000 --> 00:00:21,000 [ 1995 年 10 月に始まった 『 ザ ・ ノンフィクション 』 は 3 00:00:21,000 --> 00:00:26,000 2025 年 10 月で 放送 30 周年] 4 00:00:26,000 --> 00:00:30,000 [その間 時代を懸命に生きる人々の姿を 5 00:00:30,000 --> 00:00:33,000 カメラに収めてきました] 6 00:00:35,000 --> 00:00:38,000 [中でも 大きな話題を呼んだ番組と 7 00:00:38,000 --> 00:00:42,000 そこに映された人々の その後を 8 00:00:42,000 --> 00:00:46,000 5週連続でお届けする その第2弾は] 9 00:00:50,000 --> 00:00:54,000 [ 1998 年から取材が始まった…] 10 00:01:01,000 --> 00:01:04,000 [そのシリーズが 初めて放送されたのは 11 00:01:04,000 --> 00:01:09,000 世の中が ミレニアムに沸いた 2000 年] 12 00:01:13,000 --> 00:01:17,000 [マラソン史上…] 13 00:01:22,000 --> 00:01:24,000 [テレビの…] 14 00:01:26,000 --> 00:01:31,000 [携帯電話の契約数が 固定電話を上回るなど 15 00:01:31,000 --> 00:01:36,000 アナログからデジタルへと 加速していった時代です] 16 00:01:38,000 --> 00:01:42,000 [これは そんな社会に背を向けるように 17 00:01:42,000 --> 00:01:48,000 自給自足の暮らしを目指した 父と子たちの 20 年の記録です] 18 00:01:50,000 --> 00:01:56,000 [人生の最後に会いたい人は 誰ですか?] 19 00:01:56,000 --> 00:02:03,000 [今回は 自給自足の生活を送る 家族のお話です] 20 00:02:03,000 --> 00:02:07,000 [舞台は 兵庫県の山の中] 21 00:02:10,000 --> 00:02:15,000 [家族を訪れると まず 目に飛び込んできたのが 22 00:02:15,000 --> 00:02:17,000 様々な動物たち] 23 00:02:19,000 --> 00:02:24,000 [そこは 自然豊かな のどかな場所でした] 24 00:02:28,000 --> 00:02:33,000 [あるじは この方 大森 昌也さん] 25 00:02:36,000 --> 00:02:38,000 [まだまだ元気でした] 26 00:02:40,000 --> 00:02:44,000 これが この あれです 。 27 00:02:44,000 --> 00:02:48,000 これ… これが 今… 。 これ 今ね… 。 28 00:02:48,000 --> 00:02:55,000 ( 大森 ) 電気 使わんとね 。 下は… 。 29 00:03:00,000 --> 00:03:06,000 その熱で 要するに 温室つくってる 。 30 00:03:06,000 --> 00:03:09,000 [自然の力を生かした農業] 31 00:03:09,000 --> 00:03:13,000 [豚も飼育し 家族で食べます] 32 00:03:17,000 --> 00:03:22,000 [桜の木のチップで スモーク すること 4時間] 33 00:03:24,000 --> 00:03:28,000 [香ばしい香りのベーコンが 出来上がりました] 34 00:03:35,000 --> 00:03:37,000 ちえちゃん 。 35 00:03:40,000 --> 00:03:43,000 ( 大森 ) あげる 。 36 00:03:43,000 --> 00:03:46,000 ⚟ベーコンできたんだ? すげえ! 37 00:03:46,000 --> 00:03:48,000 あ~あ~! 38 00:03:53,000 --> 00:03:56,000 ここに いっぱい つけるわけでしょ 。 39 00:03:56,000 --> 00:04:01,000 [人に頼らず 何でも 自分たちの力だけで 生活する] 40 00:04:01,000 --> 00:04:05,000 [それが この家族のモットーでした] 41 00:04:07,000 --> 00:04:09,000 [川の水をパイプで引き込み 42 00:04:09,000 --> 00:04:13,000 発電システムも つくりあげてしまいました] 43 00:04:18,000 --> 00:04:23,000 [自給自足の神様などと いわれることもあった お父さん] 44 00:04:26,000 --> 00:04:30,000 [彼の教育方針は独特で 子供の生きる力は 45 00:04:30,000 --> 00:04:36,000 自然の中の労働でこそ 育まれる というものでした] 46 00:04:43,000 --> 00:04:48,000 [6人の子供たちが 休む間もなく働く日々] 47 00:04:48,000 --> 00:05:00,000 ♬~ 48 00:05:00,000 --> 00:05:04,000 [子供のために 山の中に移り住み 49 00:05:04,000 --> 00:05:09,000 自給自足の生活を始めた お父さん] 50 00:05:09,000 --> 00:05:14,000 [しかし 同じ志を持っていた奥さんは 51 00:05:14,000 --> 00:05:20,000 末っ子の双子が5歳のとき 1人 山を下りてしまいました] 52 00:05:30,000 --> 00:05:35,000 [最初に 大森家の家族を 簡単に紹介しましょう] 53 00:05:37,000 --> 00:05:40,000 [長男 ケンタ君は このとき 二十歳] 54 00:05:40,000 --> 00:05:42,000 [普段は 寡黙ですが 55 00:05:42,000 --> 00:05:49,000 心には 熱い思いを秘めた 兄貴でした] 56 00:05:49,000 --> 00:05:52,000 [3つ下の げん君は 野菜作りやパン焼きなど 57 00:05:52,000 --> 00:05:56,000 器用に 色々な仕事をこなしていました] 58 00:06:01,000 --> 00:06:06,000 [山の生活は 嫌だと はっきり言っていました] 59 00:06:06,000 --> 00:06:09,000 [長女の ちえちゃんは 13 歳] 60 00:06:09,000 --> 00:06:13,000 [お母さんの代わりに 家事をこなしていました] 61 00:06:16,000 --> 00:06:19,000 [夕食のおかず ツクシを採っていたのは 62 00:06:19,000 --> 00:06:23,000 末っ子の双子の姉妹 10 歳です] 63 00:06:23,000 --> 00:06:25,000 [甘えん坊の…] 64 00:06:25,000 --> 00:06:27,000 [しっかり者の…] 65 00:06:31,000 --> 00:06:34,000 [父親1人と子供たち6人] 66 00:06:34,000 --> 00:06:37,000 [一家は 自らを…] 67 00:06:37,000 --> 00:06:40,000 […と呼んでいました] 68 00:06:40,000 --> 00:06:44,000 百姓いうたら ただ お米 作るだけとかね 69 00:06:44,000 --> 00:06:47,000 野菜 作るだけ なるけども 70 00:06:47,000 --> 00:06:50,000 僕の解釈は… 。 71 00:06:53,000 --> 00:06:57,000 鳥を飼ったり あと 豚を飼ったり 。 72 00:06:57,000 --> 00:07:01,000 [お父さんの大森 昌也さん] 73 00:07:01,000 --> 00:07:06,000 [若いころは 学生運動に明け暮れました] 74 00:07:06,000 --> 00:07:11,000 [そして 長男 ケンタ君が アレルギー体質だ っ たこともあり 75 00:07:11,000 --> 00:07:14,000 都会を離れたいと 思い始めました] 76 00:07:16,000 --> 00:07:19,000 [大地に触れる生活をするうち 77 00:07:19,000 --> 00:07:23,000 ケンタ君のアレルギー体質も 改善されました] 78 00:07:25,000 --> 00:07:28,000 [ここで 下の子供たちも生まれ 79 00:07:28,000 --> 00:07:31,000 一家8人は 順調に 80 00:07:31,000 --> 00:07:34,000 自給自足の 生活を送っていたのです] 81 00:07:34,000 --> 00:07:37,000 [しかし 奥さんは ある日 82 00:07:37,000 --> 00:07:41,000 6人の子供を置いて 出ていってしまったのです] 83 00:07:43,000 --> 00:07:46,000 (スタッフ) どこで お母さん 生活してるか 分からない? 84 00:07:46,000 --> 00:07:48,000 知らない… 。 (スタッフ) しょうがない? 85 00:07:48,000 --> 00:07:51,000 知らんでもいいし 。 86 00:07:51,000 --> 00:07:53,000 (スタッフ) あっ そうか 。 87 00:07:53,000 --> 00:07:55,000 知る必要ない 。 88 00:07:58,000 --> 00:08:02,000 [ケンタ君は 1カ月前 1日だけ 都会に行ったとき 89 00:08:02,000 --> 00:08:05,000 あることを感じました] 90 00:08:11,000 --> 00:08:14,000 そんぐらい 暗かったな 。 (スタッフ) 何で? 91 00:08:26,000 --> 00:08:29,000 (スタッフ) 地獄行きかと… 。 92 00:08:29,000 --> 00:08:34,000 [母親が出ていってから このとき 5年が経過していました] 93 00:08:36,000 --> 00:08:40,000 [末っ子の双子が 作業を始めます] 94 00:08:44,000 --> 00:08:48,000 [ 10 歳にして 刃物の手入れ] 95 00:08:55,000 --> 00:09:00,000 [研いだ鎌は 野菜を切るためだったんですね] 96 00:09:03,000 --> 00:09:06,000 [この野菜は 鶏の餌] 97 00:09:10,000 --> 00:09:15,000 [ 100 羽以上いる鶏 。 卵を頂きます] 98 00:09:15,000 --> 00:09:17,000 ハハハハッ! よかったな! 99 00:09:21,000 --> 00:09:22,670 (スタッフ) 幾つ? ( 大森 ) 幾つぐらい ある? 100 00:09:22,670 --> 00:09:25,000 ⚟数えてなかった 。 101 00:09:27,000 --> 00:09:30,000 ⚟これで切った ササで 。 ( 大森 ) ササで切ったやろ 。 102 00:09:42,000 --> 00:09:44,000 よっしゃ 。 103 00:09:47,000 --> 00:09:51,000 [子供たちは あまり 学校に通っていません] 104 00:09:51,000 --> 00:09:57,000 [家の仕事が終わらないと 学校に行けないのです] 105 00:09:57,000 --> 00:10:03,000 [お父さん 義務教育については どう思っているのでしょうか?] 106 00:10:07,000 --> 00:10:11,000 判断できるような そういう材料はね… 。 107 00:10:19,000 --> 00:10:22,000 (スタッフ) お菓子が欲しいとか そういうのは あるの? 108 00:10:22,000 --> 00:10:27,000 お菓子とかはな お父さんが すごく おなか すいてると 109 00:10:27,000 --> 00:10:31,000 疲れてるときにな お菓子 食べたらな おいしいんやって 。 110 00:10:33,000 --> 00:10:35,000 (スタッフ) あいちゃん 食べる? 111 00:10:35,000 --> 00:10:38,000 うん 。 ちょっとだけ もらったり 。 112 00:10:38,000 --> 00:10:41,330 昨日 ゲームのとき ちくわと ちょっと アーモンド… 。 113 00:10:41,330 --> 00:10:45,000 お父さん アーモンドが好き 。 アーモンド と板チョコが好きやから 。 114 00:10:45,000 --> 00:10:48,000 だから それ 買ってきた 。 115 00:10:48,000 --> 00:10:50,000 あいちゃん このくらいだけ ちくわ もらった 。 116 00:10:50,000 --> 00:10:53,000 (スタッフ) えっ どのぐらい? ( あい ) こんだけ 。 117 00:10:55,000 --> 00:10:57,000 [この日の作業は 118 00:10:57,000 --> 00:11:02,000 卵を産まなくなった鶏を 食用にします] 119 00:11:02,000 --> 00:11:09,000 [ちえちゃんが中心となって 進めることにな っ ていましたが…] 120 00:11:09,000 --> 00:11:12,000 あい! 121 00:11:12,000 --> 00:11:15,000 (スタッフ) 何? 首はねんの 嫌なの? 122 00:11:17,000 --> 00:11:22,000 ( ちえ ) あっち あっち 。 あっち あっち… 。 123 00:11:22,000 --> 00:11:25,000 [双子が 鶏を押さえつけ 124 00:11:25,000 --> 00:11:30,000 ちえちゃんが 首をきり落とす予定でした] 125 00:11:30,000 --> 00:11:32,000 ちゃんと やれ 。 126 00:11:34,000 --> 00:11:36,000 え~… 。 127 00:11:41,000 --> 00:11:45,000 (スタッフ) 嫌なの? ( ちえ ) んっ 。 128 00:11:45,000 --> 00:11:48,000 ( ちえ ) やれ 。 ( あいたち ) え~… 。 何で? 129 00:11:58,000 --> 00:12:01,000 (スタッフ) どうした? ちえ 。 130 00:12:01,000 --> 00:12:04,000 ( 大森 ) ちえちゃん どうした? 131 00:12:04,000 --> 00:12:07,000 ( 大森 ) ちえちゃん もう いい… 。 どうしたん? 132 00:12:09,000 --> 00:12:12,000 もう いい… 。 もう いい 。 133 00:12:15,000 --> 00:12:17,000 ( 大森 ) ちえちゃん お湯 沸かして 。 134 00:12:19,000 --> 00:12:24,000 [ひよこから大事に育てた 鶏でした] 135 00:12:30,000 --> 00:12:33,000 [夕食は チキンカレー] 136 00:12:33,000 --> 00:12:35,000 はい いただきます 。 137 00:12:39,000 --> 00:12:46,000 [命は大切に いただく 。 それが 大森家の教育方針です] 138 00:12:46,000 --> 00:12:59,000 ♬~ 139 00:12:59,000 --> 00:13:03,000 [大森家で育てている野菜は 30 種類以上] 140 00:13:03,000 --> 00:13:09,000 [無農薬 有機農法で 味が濃いのが 特徴です] 141 00:13:16,000 --> 00:13:20,000 [このころ 野菜作りに熱心だったのは 142 00:13:20,000 --> 00:13:23,000 次男 げん君 17 歳でした] 143 00:13:26,000 --> 00:13:28,000 面白いで 。 144 00:13:28,000 --> 00:13:31,670 1週間 見に来たら ハクサイ キャベツ こんな やったの 145 00:13:31,670 --> 00:13:35,000 こんな なったんやから 。 (スタッフ) あ~ 。 146 00:13:35,000 --> 00:13:39,000 栄養 少なかったら おっきく なれんけど 。 147 00:13:39,000 --> 00:13:43,000 [ここの生活には 満足しているのでしょうか?] 148 00:13:45,000 --> 00:13:49,000 あんまり… 。 149 00:13:49,000 --> 00:13:52,000 (スタッフ) でも ここにいちゃ お金が稼げないじゃない 。 150 00:13:58,000 --> 00:14:01,000 [ここでは 日々 美しい植物たちに 151 00:14:01,000 --> 00:14:03,000 癒やされるんだそうです] 152 00:14:07,000 --> 00:14:11,000 [母屋の隣には パン焼き小屋があります] 153 00:14:11,000 --> 00:14:15,000 [ここも げん君が大好きな場所] 154 00:14:17,000 --> 00:14:22,000 [天然酵母で 添加物のないパンを げん君が焼いているのです] 155 00:14:25,000 --> 00:14:29,000 [窯は お父さんと一緒に造りました] 156 00:14:38,000 --> 00:14:43,000 [このパン 実は 大森家の収入源の一つ] 157 00:14:43,000 --> 00:14:47,000 [全国の支援者に送り 生活費の足しにしているんです] 158 00:14:58,000 --> 00:15:01,000 [お父さんは 子供たちに望むことを 159 00:15:01,000 --> 00:15:04,000 このとき 口にしました] 160 00:15:26,000 --> 00:15:28,000 [しかし 161 00:15:28,000 --> 00:15:32,000 山の暮らしに満足している お兄ちゃんたちとは毛色の違う 162 00:15:32,000 --> 00:15:35,000 きょうだいもいました] 163 00:15:35,000 --> 00:15:38,000 [三男のユキト君です] 164 00:15:38,000 --> 00:15:40,000 [このとき 15 歳] 165 00:15:45,000 --> 00:15:48,000 (スタッフ) 何? 髪の毛 それ 染めたの? 166 00:15:48,000 --> 00:15:50,000 はい 。 (スタッフ) 何で? 167 00:15:53,000 --> 00:15:55,000 (スタッフ) 好きなタイプとか どういう… 。 168 00:15:57,000 --> 00:16:00,000 純粋なタイプ 。 (スタッフ) 純粋なタイプ? 169 00:16:00,000 --> 00:16:04,000 あと 俺を愛してくれる人 なんて言ったら 恥ずかしい… 。 170 00:16:06,000 --> 00:16:09,000 [思春期 真っただ中] 171 00:16:09,000 --> 00:16:12,000 [今すぐにでも 彼女をつくって 遊びたい] 172 00:16:19,000 --> 00:16:21,000 ( 大森 ) ええかげん 片付けよ! 173 00:16:21,000 --> 00:16:25,000 ( ユキト ) どれを? ( 大森 ) ここ! 174 00:16:25,000 --> 00:16:29,000 [ユキト君 しょっちゅう お父さんに叱られます] 175 00:16:33,000 --> 00:16:37,000 [農作業の日々に 飽き飽きしていました] 176 00:16:41,000 --> 00:16:45,000 (スタッフ) こういう山の中の生活は あんまり… 。 177 00:16:45,000 --> 00:16:47,000 (スタッフ) 好きじゃないの? ( ユキト ) うん 。 178 00:16:47,000 --> 00:16:49,000 (スタッフ) 何で? 179 00:16:52,000 --> 00:16:54,000 ユキト 。 180 00:16:54,000 --> 00:16:56,000 おい… 。 181 00:17:08,000 --> 00:17:14,000 [よくとし ユキト君は 家を出てしまいました] 182 00:17:18,000 --> 00:17:20,000 [麓にある大規模農家で 183 00:17:20,000 --> 00:17:24,000 住み込みのアルバイトを 始めたのです] 184 00:17:33,000 --> 00:17:35,000 [アルバイトを始めて 185 00:17:35,000 --> 00:17:39,000 すでに 中古のバイクと テレビゲームを手に入れました] 186 00:17:41,000 --> 00:17:45,000 [エアコンつきの寮で 深夜まで ゲーム] 187 00:17:45,000 --> 00:17:49,000 [怒る人は 誰もいません] 188 00:17:49,000 --> 00:17:53,000 [ユキト君 何か目標はあるのでしょうか?] 189 00:17:57,000 --> 00:17:59,000 (スタッフ) 打ち込めるもの 欲しい? 190 00:17:59,000 --> 00:18:02,000 まあ 欲しい やっぱ 。 191 00:18:02,000 --> 00:18:04,000 (スタッフ) 農業には ないわけ? 192 00:18:10,000 --> 00:18:12,000 うわっ 危ねえ! 193 00:18:12,000 --> 00:18:14,000 [それから 数日後 194 00:18:14,000 --> 00:18:18,000 ユキト君は バイト先も飛び出し 東京へ向かいました] 195 00:18:18,000 --> 00:18:24,000 [父親への反発なのか 彼には 夢ができたのです] 196 00:18:30,000 --> 00:18:36,000 [そして 東京の繁華街に現れたのは…] 197 00:18:36,000 --> 00:18:40,000 [何だか 都会に溶け込んでいますね] 198 00:18:40,000 --> 00:18:43,000 [役者を目指していたユキト君] 199 00:18:43,000 --> 00:18:49,000 [何でも 芸能プロダクションから スカウトされたというのです] 200 00:18:55,000 --> 00:18:59,000 (スタッフ) 芸能人で? ( ユキト ) うん 。 言われた 。 201 00:18:59,000 --> 00:19:03,000 [その話 本当でした] 202 00:19:03,000 --> 00:19:07,000 [彼は 大手プロダクションの 研究生として 203 00:19:07,000 --> 00:19:10,000 無料で 演技のレッスンを 受けていたのです] 204 00:19:10,000 --> 00:19:12,000 ありがとうございます 。 205 00:19:18,000 --> 00:19:22,000 ( 女性 ) はいはい 。 君 笑顔 カワイイ ね 。 ( 女性 ) カワイイ! 206 00:19:24,000 --> 00:19:28,000 ( 女性 ) なるべく 見せる芝居を心掛ける 。 207 00:19:28,000 --> 00:19:33,000 見てって 。 ここを見てっていう 芝居を ちゃんと心掛けないと… 。 208 00:19:36,000 --> 00:19:41,000 [三男 ユキト君が 目標に向か っ て 突き進んでいるころ 209 00:19:41,000 --> 00:19:45,000 次男 げん君の生活も 少し変わってきました] 210 00:19:45,000 --> 00:19:50,000 [時々 山を下りて 解体業の アルバイト を始めたのです] 211 00:19:59,000 --> 00:20:03,000 [運命の転機が訪れました] 212 00:20:03,000 --> 00:20:07,000 [自給自足の生活をしてみたい という若い女性が 213 00:20:07,000 --> 00:20:11,000 大森家に住み込みで 研修に来たのです] 214 00:20:11,000 --> 00:20:13,000 [彼女の名前は…] 215 00:20:15,000 --> 00:20:18,000 [埼玉県で 生まれ育ちました] 216 00:20:18,000 --> 00:20:23,000 [武蔵野美術大学を この春 卒業したばかり] 217 00:20:23,000 --> 00:20:27,000 [この絵のモデルは げん君です] 218 00:20:29,000 --> 00:20:33,000 自分は 絵を描いてて それじゃ 食べれなくて 。 219 00:20:33,000 --> 00:20:38,000 だったら 食べ物 自分で作る方が 矛盾がないなって 。 220 00:20:38,000 --> 00:20:42,000 バイトしながら 絵を描くより 。 それで 。 221 00:20:45,000 --> 00:20:48,000 ⚟仲良し 。 222 00:20:48,000 --> 00:20:53,000 [梨紗子さんは 大森家の家族にも すぐに溶け込みました] 223 00:20:53,000 --> 00:20:57,000 (スタッフ) 梨紗子さん どういう人? ( あい ) 料理が うまい人 。 224 00:20:57,000 --> 00:20:59,000 (スタッフ) ホント !? ( あい ) うん 。 225 00:21:01,000 --> 00:21:04,000 (スタッフ) げん兄と お似合い? ( あい ) お似合い 。 すげえお似合い 。 226 00:21:04,000 --> 00:21:07,000 (スタッフ) 2人は もう あれかな? キスとかしてる…? 227 00:21:10,000 --> 00:21:13,000 何か言った? 聞こえなかった 。 228 00:21:13,000 --> 00:21:16,000 耳が悪い… 。 ( あい ) 今 禁句のこと 言って… 。 229 00:21:16,000 --> 00:21:20,000 抱き合ってるとこな 前 ここに来たら たまたまあった 。 230 00:21:20,000 --> 00:21:22,000 カットさせて! 231 00:21:22,000 --> 00:21:26,000 ( 一同の笑い声 ) 232 00:21:26,000 --> 00:21:33,000 [梨紗子さんの出現で 家族にも 笑顔が増えたようです] 233 00:21:33,000 --> 00:21:38,000 うれしいこと 。 変わったし 。 まろやかになった 。 234 00:21:38,000 --> 00:21:41,000 (スタッフ) まろやかになった 。 235 00:21:41,000 --> 00:21:44,000 [次男に 恋人ができた] 236 00:21:44,000 --> 00:21:47,000 [お父さんは どう思っているのでしょう?] 237 00:21:49,000 --> 00:21:55,000 あれだね 。 心配半分 期待半分やろね 。 238 00:21:55,000 --> 00:22:00,000 相手があるし 強制しても あかん 。 あんまりね 。 239 00:22:00,000 --> 00:22:03,000 なるようになるでしょ 。 240 00:22:10,000 --> 00:22:15,000 [げん君と梨紗子さんには ある計画がありました] 241 00:22:24,000 --> 00:22:26,000 [実家の近くに 土地を借りて 242 00:22:26,000 --> 00:22:31,000 自分たちの手で 家を 建ててしまおうというのです] 243 00:22:33,000 --> 00:22:37,000 [梨紗子さんが やって来て 1年が過ぎたころ 244 00:22:37,000 --> 00:22:42,000 計画は 実現化に向け 動きだしました] 245 00:22:42,000 --> 00:22:47,000 [建物の基礎は 近くで見つけた石を並べます] 246 00:22:50,000 --> 00:22:55,000 [材料は 廃材を タダでもらってきました] 247 00:22:55,000 --> 00:23:00,000 ( 一同 ) いこう 。 せーの… 。 248 00:23:00,000 --> 00:23:02,000 せーの… 。 249 00:23:04,000 --> 00:23:09,000 [新しい家庭を この山村で築きたい] 250 00:23:09,000 --> 00:23:11,000 [げん君の決意に 251 00:23:11,000 --> 00:23:16,000 家族と仲間たちが 力を貸してくれました] 252 00:23:22,000 --> 00:23:26,000 [ケンタ君も手伝います 。 やっぱり 兄貴] 253 00:23:38,000 --> 00:23:43,000 [過疎の山村に 100 人を超す人々が やって来ました] 254 00:23:43,000 --> 00:23:49,000 [そう げん君と梨紗子さんの 結婚式が 自宅で開かれるのです] 255 00:23:49,000 --> 00:23:53,000 ( 拍手 ・ 歓声 ) 256 00:23:53,000 --> 00:23:59,000 ( 拍手 ) 257 00:23:59,000 --> 00:24:02,000 [披露宴の終盤になり 258 00:24:02,000 --> 00:24:07,000 新郎 げん君へ 兄 ケンタ君から プレゼントがあるといいます] 259 00:24:07,000 --> 00:24:14,000 [ケンタ君 そのプレゼントを ぶ っ きらぼうに投げて渡しました] 260 00:24:28,000 --> 00:24:32,000 [この貯金箱は 母親が出ていった直後 261 00:24:32,000 --> 00:24:35,000 2人で ため始めました] 262 00:24:35,000 --> 00:24:40,000 [家族に 万が一 事故や病気が 起きてしまったときのために 263 00:24:40,000 --> 00:24:43,000 備えたのです] 264 00:24:43,000 --> 00:24:47,000 [ 500 円硬貨で 10 万円あるそうです] 265 00:24:49,000 --> 00:24:53,000 ( ケンタ ) ちなみに 今 自動販売機 使えないからね 。 266 00:24:53,000 --> 00:24:55,000 ( 男性 ) そういうオチか 。 267 00:24:59,000 --> 00:25:01,000 ( 男性 ) そうだね 。 268 00:25:06,000 --> 00:25:10,000 ( 拍手 ) 269 00:25:10,000 --> 00:25:13,000 [飾らない兄からのプレゼント] 270 00:25:13,000 --> 00:25:17,000 [その心根を感じる 出来事でした] 271 00:25:28,000 --> 00:25:31,000 [結婚式から3カ月] 272 00:25:31,000 --> 00:25:35,000 [げん君 梨紗子さん手作りの家が 完成] 273 00:25:35,000 --> 00:25:40,000 [総費用 150 万円 。 2人の貯金で賄いました] 274 00:25:43,000 --> 00:25:47,000 [お父さんの理想とする もう一つの自給自足の家庭が 275 00:25:47,000 --> 00:25:50,000 ここから始まるのです] 276 00:26:05,000 --> 00:26:07,000 連れ去られちゃう 。 277 00:26:09,000 --> 00:26:11,670 じゃあ みんなに見てもらって うちらは 遊びに行こうか 。 278 00:26:11,670 --> 00:26:14,000 そうだね 。 279 00:26:14,000 --> 00:26:17,000 ( 女性 ) 爪が細長くて とっても奇麗 。 280 00:26:30,000 --> 00:26:58,000 ♬~ 281 00:27:08,000 --> 00:27:10,000 何だろう 。 282 00:27:13,000 --> 00:27:15,000 (スタッフ) 分かる? ( げん ) 分かるようになってきた 。 283 00:27:17,000 --> 00:27:30,000 ♬~ 284 00:27:30,000 --> 00:27:34,000 [幼いころから 学校にも ほとんど通わずに 285 00:27:34,000 --> 00:27:38,000 家の仕事をこなしていた 末っ子の双子] 286 00:27:40,000 --> 00:27:45,000 [れいちゃんは どうしているのでしょう?] 287 00:27:45,000 --> 00:27:50,000 [彼女は 大阪に住んでいました] 288 00:27:50,000 --> 00:27:54,000 [夜間高校に通い 高校卒業の資格を取るため 289 00:27:54,000 --> 00:27:57,000 頑張っています] 290 00:27:57,000 --> 00:28:01,000 [それには 理由がありました] 291 00:28:01,000 --> 00:28:03,000 やっぱ… 。 292 00:28:03,000 --> 00:28:09,000 バイトとかしてても レジで やっぱり 計算 遅かったりとかさ 。 293 00:28:09,000 --> 00:28:13,000 例えば 領収書 書いてるときに 漢字が書けないとか 。 294 00:28:13,000 --> 00:28:16,000 ( 英語 ) 295 00:28:16,000 --> 00:28:19,000 [今 得意なのは 英語] 296 00:28:19,000 --> 00:28:24,000 ( 英語 ) 297 00:28:24,000 --> 00:28:27,000 [子供と接するのが好きな あいちゃんは 298 00:28:27,000 --> 00:28:31,000 このとき 幼稚園で アルバイトをしていました] 299 00:28:31,000 --> 00:28:34,000 元気なんだけど! 300 00:28:34,000 --> 00:28:38,000 [あの 仕事ばかりしていた 子供時代を振り返り 301 00:28:38,000 --> 00:28:42,000 何を思うのでしょうか?] 302 00:28:42,000 --> 00:28:44,670 学校に 何で 行かせてくれなかったんだろう 303 00:28:44,670 --> 00:28:46,330 っていうのと 304 00:28:46,330 --> 00:28:49,000 何で もうちょっと 普通の生活 させてくれなかったんだろう 305 00:28:49,000 --> 00:28:51,000 っていうのと もうちょっと 306 00:28:51,000 --> 00:28:54,000 仕事 減らしてくれても よかったのになとか 。 307 00:28:54,000 --> 00:29:01,000 [実家近くに 古い民家を買い 長男 ケンタ さんは暮らしています] 308 00:29:04,000 --> 00:29:07,000 [ケンタさんは 11 年前に 結婚] 309 00:29:07,000 --> 00:29:15,000 [3人の子宝にも恵まれ この地で 自給自足の生活をしています] 310 00:29:15,000 --> 00:29:19,000 [今 実家には お父さん一人] 311 00:29:19,000 --> 00:29:23,000 [6人の子供たち全員 出ていきました] 312 00:29:23,000 --> 00:29:28,000 [お父さんは 前立腺がんに侵されていました] 313 00:29:28,000 --> 00:29:32,000 [入院はせず 自宅で 経過を見ています] 314 00:29:35,000 --> 00:29:40,000 こういう仕事はな 娘がおったら 全部 やっとったんやけど 。 315 00:29:44,000 --> 00:29:49,000 [そして それから 2年がたち 316 00:29:49,000 --> 00:29:53,000 がんは 転移してしまったのです] 317 00:30:00,000 --> 00:30:04,000 [がんは 転移してしまったのです] 318 00:30:06,000 --> 00:30:09,000 [余命宣告を受けた お父さん] 319 00:30:11,000 --> 00:30:15,000 […という顔の内部のがん] 320 00:30:15,000 --> 00:30:19,000 [この半年前 左目を切除しました] 321 00:30:36,000 --> 00:30:39,000 [いきなり受けた余命宣告に 322 00:30:39,000 --> 00:30:42,000 お父さんは ショックを受けていました] 323 00:30:49,000 --> 00:30:52,000 がんの細胞が固まって… 。 324 00:30:52,000 --> 00:30:57,000 それが もし 切れたら もう 出血すると 止めようがない 。 325 00:31:04,000 --> 00:31:07,000 [大阪で 学校に通う れいちゃんを除いた 326 00:31:07,000 --> 00:31:12,000 5人のきょうだいが 久しぶりに集まりました] 327 00:31:12,000 --> 00:31:15,000 緩和ケアっていうのが 20 個 部屋があるんやけど 328 00:31:15,000 --> 00:31:17,000 機能してるのが 15 個 。 329 00:31:17,000 --> 00:31:21,000 それは いる看護婦さんとかの 人数の制限で 330 00:31:21,000 --> 00:31:23,000 15 … 5室しか空いてない 。 331 00:31:23,000 --> 00:31:25,000 ( あい ) お父さんの状態 分かってるから 332 00:31:25,000 --> 00:31:28,000 ケアが うまくできる看護師さんを 用意できるようには… 333 00:31:28,000 --> 00:31:32,000 サポートしてもらえるように 声 掛けてるって 。 334 00:31:32,000 --> 00:31:38,000 僕らとしては もう 現場で 家の方で 介護できない状態 。 335 00:31:52,000 --> 00:31:54,000 それは しないですって 。 336 00:32:01,000 --> 00:32:05,000 [大森家のきょうだいたち 337 00:32:05,000 --> 00:32:11,000 お父さんを 安らかに見送るための 方策を確認し合いました] 338 00:32:16,000 --> 00:32:20,000 [久しぶりに お父さんが 外に出ました] 339 00:32:25,000 --> 00:32:28,000 [家の前に広がるのは 340 00:32:28,000 --> 00:32:36,000 かつて 6人の子供たちと つくりあげた自らの理想郷] 341 00:32:46,000 --> 00:32:50,000 [入院したのは 麓の病院] 342 00:32:50,000 --> 00:32:55,000 [その日がくるまで 痛みを和らげてくれるという 343 00:32:55,000 --> 00:32:57,000 緩和ケアの病棟です] 344 00:32:59,000 --> 00:33:04,000 [大森さんの会いたい人] 345 00:33:04,000 --> 00:33:09,000 [それは 一緒に 自給自足の生活を始めた妻] 346 00:33:09,000 --> 00:33:16,000 [ 21 年前に 山を下りてしまった人] 347 00:33:16,000 --> 00:33:18,000 ( 女性 ) あっ こんにちは 。 348 00:33:18,000 --> 00:33:23,000 [その妻が現れたのです] 349 00:33:23,000 --> 00:33:25,000 ( 女性 ) 来た 来た 。 350 00:33:34,000 --> 00:33:39,000 [きょうだいたちが 母親と連絡を取ったそうです] 351 00:33:41,000 --> 00:33:46,000 [ 21 年ぶりに聞く両親の会話] 352 00:33:46,000 --> 00:33:48,000 ( 女性 ) 靴下 はくか? ( 大森 ) えっ? 353 00:33:48,000 --> 00:33:50,000 ( 女性 ) 靴下 。 ( 大森 ) いや いい 。 354 00:33:52,000 --> 00:33:56,000 ( 女性 ) 足 触ったら 嫌? ( 大森 ) いや… 。 355 00:33:56,000 --> 00:33:59,000 ( 女性 ) 気持ちいい? じゃあ… 。 356 00:33:59,000 --> 00:34:04,000 ( 大森 ) ゆっくり 。 ( 女性 ) ゆっくり? はいはい 。 357 00:34:04,000 --> 00:34:12,000 ( 足をさする音 ) 358 00:34:14,000 --> 00:34:16,000 [お母さんが 359 00:34:16,000 --> 00:34:21,000 山を捨てた当時の状況を 語ってくれました] 360 00:34:25,000 --> 00:34:29,000 ( 女性 ) もう 何ていうかな 。 もう… 。 361 00:34:29,000 --> 00:34:35,000 ( 女性 ) で 双子がね 3歳の子がいて 。 362 00:34:35,000 --> 00:34:38,000 やっぱりね… 。 363 00:34:41,000 --> 00:34:45,000 [私たちには計り知れない 夫婦の問題も 364 00:34:45,000 --> 00:34:47,000 あったのかもしれません] 365 00:34:47,000 --> 00:34:50,000 ( 女性 ) 頑張りましょうよ! 366 00:34:50,000 --> 00:34:53,000 ( 女性 ) いやいや… 。 みんな一緒に頑張らな! 367 00:34:55,000 --> 00:34:58,000 さよなら 。 368 00:34:58,000 --> 00:35:00,000 ( 女性 ) 大丈夫ですよ 。 369 00:35:00,000 --> 00:35:02,000 ( 女性 ) うん はい 。 うん じゃあね 。 370 00:35:02,000 --> 00:35:05,000 ( 女性 ) はい 。 じゃあね 。 371 00:35:24,000 --> 00:35:46,000 ♬~ 372 00:35:46,000 --> 00:35:48,000 ( 一同 ) せーの… 。 373 00:36:06,000 --> 00:36:56,000 ♬~ 374 00:37:03,000 --> 00:37:11,000 ♬~ 375 00:37:14,000 --> 00:37:18,000 何だか… 。 376 00:37:18,000 --> 00:37:22,000 (スタッフ) 季節? ( ケンタ ) うん 。 377 00:37:22,000 --> 00:37:27,000 って感じで 。 まあ もう 会うことないんだけどね 。 378 00:37:42,000 --> 00:37:46,000 [取材を始めて 27 年がたった…] 379 00:37:48,000 --> 00:37:52,000 [久しぶりに 大森家を訪ねました] 380 00:37:56,000 --> 00:38:01,000 [すると 母屋に 人けはなく 畑は 荒れ放題] 381 00:38:07,000 --> 00:38:13,000 [かつて 8人の家族が 笑顔で集った この場所も…] 382 00:38:15,000 --> 00:38:17,000 [このとおりです] 383 00:38:17,000 --> 00:38:21,000 [もう 誰も いなくな っ てしま っ たのでし ょ うか] 384 00:38:24,000 --> 00:38:30,000 [まさか 近所に 家を建てた 次男の げんさんまで?] 385 00:38:32,000 --> 00:38:38,000 [そう 22 年前に 夫婦で建てた あの家を訪ねてみると…] 386 00:38:41,000 --> 00:38:43,000 (スタッフ) こんにちは 。 387 00:38:46,000 --> 00:38:50,000 はい こんちは 。 (スタッフ) 変わらない 。 388 00:38:50,000 --> 00:38:53,000 俺かい? 389 00:38:53,000 --> 00:38:55,000 こんにちは 。 (スタッフ) 変わらない 。 390 00:38:55,000 --> 00:38:58,000 そちらこそ 。 [いました] 391 00:39:04,000 --> 00:39:09,000 [今も変わらず 手作りの家に 暮らしていた げんさん夫婦] 392 00:39:09,000 --> 00:39:14,000 [収入の多くは 農作物の販売で 得ているそうです] 393 00:39:17,000 --> 00:39:20,000 ( げん ) ジャーン 。 394 00:39:20,000 --> 00:39:24,000 [これは げんさん自慢の蜂蜜] 395 00:39:28,000 --> 00:39:32,000 [食べ物は 今でも ほとんど 自給自足ですが 396 00:39:32,000 --> 00:39:37,000 お父さんのような 市販品への抵抗はないそうです] 397 00:39:42,000 --> 00:39:47,000 [昨今の米不足など まったく 影響なし] 398 00:39:47,000 --> 00:39:51,000 [ただ 父の教えどおり 農薬を使わないので 399 00:39:51,000 --> 00:39:56,000 害虫を 一匹一匹 とってゆくのは 大変です] 400 00:40:10,000 --> 00:40:15,000 [料理や暖房に使う火は 今でも まき] 401 00:40:18,000 --> 00:40:22,000 [慣れれば 火力調整も簡単だといいます] 402 00:40:28,000 --> 00:40:31,000 ( 一同 ) いただきます 。 403 00:40:31,000 --> 00:40:34,000 [お父さんの方針とは違い 404 00:40:34,000 --> 00:40:38,000 子供たちは皆 学校に通わせました] 405 00:40:41,000 --> 00:40:43,000 [すでに 2年前 406 00:40:43,000 --> 00:40:47,000 地元の森林組合に 就職しています] 407 00:40:52,000 --> 00:40:54,000 [中学3年生] 408 00:40:54,000 --> 00:40:58,000 [学校には 通学バスで通えるそうです] 409 00:41:00,000 --> 00:41:03,000 [そして このとき 偶然 帰省していた 410 00:41:03,000 --> 00:41:06,000 次男の すぎな君は…] 411 00:41:09,000 --> 00:41:12,000 [今年 美術大学に進み 412 00:41:12,000 --> 00:41:16,000 滋賀県で 1人暮らしをしていると いいます] 413 00:41:16,000 --> 00:41:19,000 [まさか あの大森家に 414 00:41:19,000 --> 00:41:22,000 タブレットで 絵を描く子が 現れようとは] 415 00:41:31,000 --> 00:41:36,000 [子供のころから 大好きだったデッサン] 416 00:41:36,000 --> 00:41:38,000 ( 梨紗子 ) 自主的に 。 417 00:41:46,000 --> 00:41:50,000 [山暮らしでも 子供の意思を尊重するのが 418 00:41:50,000 --> 00:41:53,000 夫婦のスタイルです] 419 00:42:24,000 --> 00:42:26,000 すごい気付いて 。 420 00:42:28,000 --> 00:42:33,000 [まさに 今風の山奥暮らしです] 421 00:42:37,000 --> 00:42:42,000 [げんさんは 時折 空き家となった実家に出向き 422 00:42:42,000 --> 00:42:46,000 お父さんと造った この窯で パンを焼き上げます] 423 00:42:50,000 --> 00:42:56,000 [天然酵母のパンには ファン も多く 全国から 注文が殺到] 424 00:42:56,000 --> 00:43:00,000 [まさに 亡くなったお父さんの遺産です] 425 00:43:05,000 --> 00:43:10,000 [そんな げんさんは 最近 母屋をリフォームしました] 426 00:43:12,000 --> 00:43:18,000 [妹家族が 里帰りしたとき 気持ち良く 宿泊できるよう…] 427 00:43:20,000 --> 00:43:23,000 [床をはり替え 428 00:43:23,000 --> 00:43:26,000 ペアガラスのサッシも 入れました] 429 00:43:26,000 --> 00:43:31,000 [かかった費用は 90 万円] 430 00:43:31,000 --> 00:43:36,000 [そして お父さんが いつも いた場所には 431 00:43:36,000 --> 00:43:39,000 あのころの最高の笑顔が] 432 00:43:45,000 --> 00:43:47,000 大森家に生まれてか 。 433 00:44:14,000 --> 00:44:19,000 [その思いは きっと 他のきょうだいたちも…] 434 00:44:19,000 --> 00:44:25,000 [長女の ちえさんは 家庭を持ち 元気だそうです] 435 00:44:25,000 --> 00:44:28,000 [双子の一人…] 436 00:44:28,000 --> 00:44:31,000 [看護師の資格を取りました] 437 00:44:31,000 --> 00:44:33,000 [もう一人の…] 438 00:44:33,000 --> 00:44:35,000 [写真撮影と 439 00:44:35,000 --> 00:44:38,000 ウ ェ ブ制作のプロフェッショナル] 440 00:44:38,000 --> 00:44:40,000 [山嫌いの…] 441 00:44:40,000 --> 00:44:45,000 [なんと アウトドア施設の経営者に] 442 00:44:45,000 --> 00:44:49,000 [そして 長男のケンタさんは 鳥取に引っ越し 443 00:44:49,000 --> 00:44:53,000 家族に囲まれています] 444 00:44:53,000 --> 00:44:58,000 [それぞれが ここでの暮らしを 胸に抱いて…]