1 00:00:19,286 --> 00:00:26,760 アブソリュートポジション N181 W28 E390 S732。 2 00:00:26,760 --> 00:00:29,663 ポジション確認。 3 00:00:29,663 --> 00:00:36,436 アブソリュートタイム B5003843年 56時29分48秒。 4 00:00:36,436 --> 00:00:43,610 西暦変換しますと 1707年5月15日 11時52分。 5 00:00:43,610 --> 00:00:45,545 無事 タイムワープ 成功しました。 6 00:00:45,545 --> 00:00:47,514 コードナンバー 320194。 7 00:00:47,514 --> 00:00:49,816 これから記録を 開始します。 8 00:00:49,816 --> 00:00:55,088 沢嶋雄一。 彼は タイムスクープ社より 派遣された ジャーナリストである。 9 00:00:55,088 --> 00:00:57,658 あらゆる時代に タイムワープしながら➡ 10 00:00:57,658 --> 00:01:04,932 時空を超えて 名もなき人々を 記録していく タイムスクープハンターである。 11 00:01:04,932 --> 00:01:08,201 <コードナンバー 320194。➡ 12 00:01:08,201 --> 00:01:12,606 1707年5月 信濃国。➡ 13 00:01:12,606 --> 00:01:15,842 今回の取材対象者は 駕籠かき。➡ 14 00:01:15,842 --> 00:01:19,646 駕籠に人を乗せて 目的地まで運ぶ仕事。➡ 15 00:01:19,646 --> 00:01:22,282 いわば 現代のタクシーである> 16 00:01:22,282 --> 00:01:25,686 この時代の人々にとって 私は 時空を超えた存在となります。 17 00:01:25,686 --> 00:01:28,622 彼らにとって 私は宇宙人のような存在です。 18 00:01:28,622 --> 00:01:32,159 彼らに接触するには 細心の注意が必要です。 19 00:01:32,159 --> 00:01:35,963 私自身の介在によって この歴史が 変わる事も ありえるからです。 20 00:01:35,963 --> 00:01:38,632 彼らに 取材を許してもらうためには➡ 21 00:01:38,632 --> 00:01:40,567 特殊な交渉術を用います。 22 00:01:40,567 --> 00:01:43,503 それは 極秘事項となっているため お見せする事は できませんが➡ 23 00:01:43,503 --> 00:01:46,773 今回も無事 密着取材する事に成功しました。 24 00:01:54,514 --> 00:01:57,918 <密着取材に応じてくれたのは➡ 25 00:01:57,918 --> 00:02:02,589 若手の駕籠かき 俊平と留吉> 26 00:02:07,594 --> 00:02:11,064 (留吉)ああ どうぞ。 ご覧になって下さい。 27 00:02:15,268 --> 00:02:19,139 普通 ここが むき出しなんですが うちのは 囲いを付けてね。 28 00:02:19,139 --> 00:02:22,476 中も ご覧になって下さい。 29 00:02:22,476 --> 00:02:26,480 <駕籠の装備は 全て 彼らが作った オリジナルである。➡ 30 00:02:26,480 --> 00:02:29,249 お客を呼び込めるように 工夫を凝らしている。➡ 31 00:02:29,249 --> 00:02:32,552 当時の駕籠は 竹で作った簡単なものから➡ 32 00:02:32,552 --> 00:02:35,789 ござの覆いが付いたものなど さまざまだった。➡ 33 00:02:35,789 --> 00:02:38,725 江戸では あまりに豪華な 駕籠が出てきた事から➡ 34 00:02:38,725 --> 00:02:42,195 形を規制するようになった> 35 00:02:44,564 --> 00:02:49,669 ほとんど 俺の手柄ですけど。 また くだらねえ事ばっか。 36 00:02:49,669 --> 00:02:53,373 まあねえ やっぱり あっしら… 37 00:02:55,976 --> 00:03:00,680 何 できっかなって考えた時に 俺たち… 38 00:03:02,349 --> 00:03:05,552 この仕事を起こしたんですよね。 39 00:03:18,765 --> 00:03:22,269 <2人は 農村出身の 幼なじみである。➡ 40 00:03:22,269 --> 00:03:25,172 貧しさから脱出するため 一念発起。➡ 41 00:03:25,172 --> 00:03:29,109 フリーの駕籠かきとして 人生を懸けたのだ。➡ 42 00:03:29,109 --> 00:03:32,846 彼らが ターゲットとするのは 街道を行き交う旅人。➡ 43 00:03:32,846 --> 00:03:37,818 売りは 安さと速さだ。 だが 商売は甘くはない。➡ 44 00:03:37,818 --> 00:03:42,089 なかなか お客が つかまらない 日々が続いていた。➡ 45 00:03:42,089 --> 00:03:46,093 そんな ある日。 彼らに 久しぶりの仕事が舞い込む。➡ 46 00:03:46,093 --> 00:03:50,897 長距離を希望する上客だ> 47 00:03:50,897 --> 00:03:54,201 そりゃもう… そこはもう お任せ下さい。 48 00:03:58,538 --> 00:04:01,842 黒金宿って 切石の先の…。 そうそう。 49 00:04:04,244 --> 00:04:08,582 <だが 目的地は ここから 80kmも離れた宿場町。➡ 50 00:04:08,582 --> 00:04:11,985 無謀な要求に 2人は思わず 躊躇する> 51 00:04:16,089 --> 00:04:19,392 <しかも 到着は 明け方までだという。➡ 52 00:04:19,392 --> 00:04:22,395 時間がない! 厳しい仕事になりそうだ> 53 00:04:27,467 --> 00:04:30,437 いや めっそうもない。 54 00:04:30,437 --> 00:04:33,907 <申し分ない報酬に 覚悟を決める。➡ 55 00:04:33,907 --> 00:04:38,278 赤字が続く彼らに 選択肢は なかった。➡ 56 00:04:38,278 --> 00:04:42,149 客の名は おせん。 大きな商家の女将だという。➡ 57 00:04:42,149 --> 00:04:45,752 彼女が急ぐ訳を聞き 一層 気合いが入る> 58 00:04:50,857 --> 00:04:54,861 分かりました。 参りましょう。 59 00:04:59,599 --> 00:05:01,968 急いでるんだけどね。 60 00:05:01,968 --> 00:05:05,372 こちら沢嶋。 コードナンバー320194。 61 00:05:05,372 --> 00:05:09,376 映像特別管理局 どうぞ。 (女性)「はい こちら映像特管」。 62 00:05:09,376 --> 00:05:14,114 マイクロカメラを追加支給 お願いします。 「いくつでしょうか」。 63 00:05:14,114 --> 00:05:17,951 3台 お願いします。 「了解しました」。 64 00:05:17,951 --> 00:05:21,454 <そんな2人の働きぶりを 詳細に記録するため➡ 65 00:05:21,454 --> 00:05:24,357 映像特別管理局に カメラを追加要請。➡ 66 00:05:24,357 --> 00:05:27,594 彼らに許可をもらい 駕籠に カメラを設置。➡ 67 00:05:27,594 --> 00:05:30,263 その姿を つぶさに記録する事にした> 68 00:05:30,263 --> 00:05:32,566 じゃ ご新造さん 出発しますよ。 69 00:05:34,201 --> 00:05:38,605 じゃ たちます! 70 00:05:38,605 --> 00:05:41,908 よっしゃ! よし。 71 00:05:45,712 --> 00:05:52,285 <かくして 黒金宿まで 80kmの旅が開始された。➡ 72 00:05:52,285 --> 00:05:56,022 街道を行く駕籠には 幕府により公認された駕籠と➡ 73 00:05:56,022 --> 00:05:58,925 非公認の駕籠とが混在していた。➡ 74 00:05:58,925 --> 00:06:01,761 公認されたものは 宿場から斡旋され➡ 75 00:06:01,761 --> 00:06:04,664 公定料金が定められていた。➡ 76 00:06:04,664 --> 00:06:07,267 だが その中にも雲助と呼ばれる➡ 77 00:06:07,267 --> 00:06:10,570 酒手 つまり チップを だまし取るような➡ 78 00:06:10,570 --> 00:06:13,273 悪徳な者が多かった。➡ 79 00:06:13,273 --> 00:06:17,510 俊平と留吉は 言うなれば 非公認の駕籠かきではあるが➡ 80 00:06:17,510 --> 00:06:19,846 酒手を受け取らない事で➡ 81 00:06:19,846 --> 00:06:24,251 悪徳な雲助たちとは 一線を画そうと努力していた> 82 00:06:25,785 --> 00:06:28,188 通常の駕籠よりも➡ 83 00:06:28,188 --> 00:06:30,590 かなり速いスピードで 走ってますね。 84 00:06:30,590 --> 00:06:33,393 私は フィジカルバージョンアップシステムを 身につけてるので➡ 85 00:06:33,393 --> 00:06:35,729 同行取材に 支障はありませんが➡ 86 00:06:35,729 --> 00:06:38,031 予想以上のスピードです。 87 00:06:39,633 --> 00:06:43,770 <彼らの掛け声には 前と後ろで 歩調のリズムを そろえるための➡ 88 00:06:43,770 --> 00:06:45,739 重要な役割があった。➡ 89 00:06:45,739 --> 00:06:49,075 更に 片手に持った杖は 息杖といって➡ 90 00:06:49,075 --> 00:06:51,711 体のバランスを取る役目があった。➡ 91 00:06:51,711 --> 00:06:54,414 久しぶりの仕事に 失敗は許されない。➡ 92 00:06:54,414 --> 00:06:58,318 彼らは 悪路もいとわず 全力で走り続けた。➡ 93 00:06:58,318 --> 00:07:02,622 しかし それが 思わぬハプニングを招いてしまう> 94 00:07:06,559 --> 00:07:10,563 ああ あれですか? 95 00:07:25,912 --> 00:07:29,616 ちょっと 何? へい。 96 00:07:32,686 --> 00:07:36,389 どうも あいすいません。 いや ご新造さん… 97 00:07:50,136 --> 00:07:53,506 (おせん)はあ? いや 担いでて 分かるんですよ。 98 00:07:53,506 --> 00:07:56,843 慣れてる方は 体の力抜いて… 99 00:07:56,843 --> 00:08:01,114 そうしてくれると こっちも楽なんですけどね。 100 00:08:01,114 --> 00:08:04,117 いや 決して そんな事はないです。 101 00:08:06,086 --> 00:08:11,491 もういいわ。 どっちで行きゃ いいんですか? 102 00:08:11,491 --> 00:08:15,595 (おせん)もう 揺れだけは勘弁…。 103 00:08:28,641 --> 00:08:32,212 <駕籠酔いは 旅には付き物だったらしい。➡ 104 00:08:32,212 --> 00:08:34,914 後に発行された 旅行の心得集には➡ 105 00:08:34,914 --> 00:08:38,184 詳しく 酔い止めの方法が 記されている> 106 00:08:38,184 --> 00:08:40,653 せ~の… よっと! 107 00:08:40,653 --> 00:08:44,290 エイサ。 エイホ。 108 00:08:44,290 --> 00:08:48,194 あの…。 何すか 今度は。 109 00:08:57,370 --> 00:09:00,373 はあ? 分かりやした。 110 00:09:06,880 --> 00:09:10,316 聞こえんだろ。 111 00:09:10,316 --> 00:09:15,021 客だ客だって いちいち へいこらしすぎなんだよ。 112 00:09:16,923 --> 00:09:20,026 何が しょうがねえんだよ。 偉そうに。 113 00:09:25,565 --> 00:09:29,569 そんなもん 他の客 探せや。 お前 商売っ気 出せよ。 114 00:09:31,404 --> 00:09:36,709 いつまで待たせんの? すいません。 もう行きますんで。 115 00:09:36,709 --> 00:09:40,113 いいから担げ。 116 00:09:53,159 --> 00:09:56,129 <掛け声を禁止され リズムが取れない。➡ 117 00:09:56,129 --> 00:10:02,168 歩調が かみ合わないが それでも彼らは必死で前進する。➡ 118 00:10:02,168 --> 00:10:05,772 30kmを過ぎた時点で またもや トラブルが発生する> 119 00:10:09,275 --> 00:10:13,112 薬売りが言ってた。 120 00:10:13,112 --> 00:10:16,516 <この先の道が 土砂崩れのため通れないという。➡ 121 00:10:16,516 --> 00:10:18,985 別のルートを 考えなければならない。➡ 122 00:10:18,985 --> 00:10:22,088 おせんは急いでいた> 123 00:10:23,790 --> 00:10:26,793 あそこ通れない? 124 00:10:28,628 --> 00:10:31,531 (おせん) 通ればいいじゃない。 125 00:10:31,531 --> 00:10:35,702 あそこはね 結構 荒れた宿場で… 126 00:10:35,702 --> 00:10:39,205 俺たち駕籠かきの間でも 絶対 通っちゃいけねえって➡ 127 00:10:39,205 --> 00:10:43,209 悪評判の所なんですから 簡単に言わないで下さい。 128 00:10:50,850 --> 00:10:54,053 あそこだけは ちょっと 勘弁してもらえないですかね。 129 00:11:02,929 --> 00:11:05,532 そういう事 言いますか。 130 00:11:14,541 --> 00:11:18,545 頂いておきます。 ついては あの… 131 00:11:20,280 --> 00:11:24,284 そこだけ どうか ひとつ お願いします。 132 00:11:25,952 --> 00:11:28,855 じゃあ とにかく お願いね。 133 00:11:28,855 --> 00:11:33,092 <結局 その要求に応える事にした> 134 00:11:33,092 --> 00:11:42,302 エイホ。 エッサ。 135 00:11:50,143 --> 00:11:53,680 エイホ。 エッサ。 136 00:11:53,680 --> 00:11:57,150 留。 おお どうした? 137 00:11:57,150 --> 00:12:10,697 ♬~ 138 00:12:10,697 --> 00:12:16,502 今 前方300mほど 先でしょうか➡ 139 00:12:16,502 --> 00:12:20,073 あそこに見えるのが 怪野宿と呼ばれる所ですね。 140 00:12:20,073 --> 00:12:22,742 かなり治安の 悪い所のようです。 141 00:12:22,742 --> 00:12:25,478 ところどころに それらしき人が たむろしてますね。 142 00:12:25,478 --> 00:12:28,748 今から あそこを抜ける というところです。 143 00:12:28,748 --> 00:12:30,683 <スラムと化した町。➡ 144 00:12:30,683 --> 00:12:33,886 柄の悪い者たちが たむろしている> 145 00:12:36,289 --> 00:12:39,692 (おせん)どう? へい…。 146 00:12:47,634 --> 00:12:50,937 慌てんなよ。 147 00:12:50,937 --> 00:12:57,710 <彼らを刺激しないように ゆっくりと進んでいく> 148 00:12:57,710 --> 00:13:03,082 金くれ。 おい 誰か! 149 00:13:03,082 --> 00:13:05,051 (留吉)俊平 耳貸すなよ。 150 00:13:05,051 --> 00:13:08,621 <あちらこちらから飛び交う やじに 恐怖が募る。➡ 151 00:13:08,621 --> 00:13:11,824 自然と足早になっていく。 更に…> 152 00:13:13,459 --> 00:13:16,963 (留吉)どうした? …おお! 153 00:13:22,168 --> 00:13:26,673 <知らぬ間に後ろをついてくる たくさんの人影。➡ 154 00:13:26,673 --> 00:13:30,543 金品を要求し 襲いかかってきた。➡ 155 00:13:30,543 --> 00:13:33,046 俊平と留吉が走り出す。 …が 次の瞬間!> 156 00:13:33,046 --> 00:13:34,981 (おせん)ああっ! 157 00:13:34,981 --> 00:13:36,949 <駕篭が つまずき おせんが飛び出す> 158 00:13:36,949 --> 00:13:39,652 早く! 159 00:13:56,269 --> 00:14:00,139 <追っ手を振り切るために ありったけの力で走り抜ける。➡ 160 00:14:00,139 --> 00:14:03,242 そして…> 161 00:14:09,916 --> 00:14:13,920 ああ いや ちょっと…。 大丈夫ですか? 162 00:14:16,255 --> 00:14:20,460 ひじ 曲がんのか お前。 ああ ひじは曲がる。 163 00:14:22,795 --> 00:14:28,000 いや 曲がりゃあね 何とか…。 164 00:14:31,003 --> 00:14:33,906 申し訳ございません。 165 00:14:33,906 --> 00:14:37,677 すいません あっしらなりに 精出してきたつもりなんですけど。 166 00:14:37,677 --> 00:14:42,081 <約束の時間は守れなかった。➡ 167 00:14:42,081 --> 00:14:47,887 お叱りを受けるのを 覚悟していた。 ところが…> 168 00:15:30,496 --> 00:15:34,500 へい。 ありがとうございます! 169 00:15:45,611 --> 00:15:48,981 エッホ! エッサ! 170 00:15:48,981 --> 00:15:54,620 エッホ! エッサ! 171 00:15:54,620 --> 00:16:03,296 エッホ! エッサ! 172 00:16:03,296 --> 00:16:05,865 エッホ! エッサ! 173 00:16:05,865 --> 00:16:10,303 <遅れた時間を取り戻そうと 自分の脚に むちを入れた。➡ 174 00:16:10,303 --> 00:16:14,674 そして ついに…> 175 00:16:14,674 --> 00:16:18,578 エッホ。 エッサ。 176 00:16:18,578 --> 00:16:23,916 黒金宿が見えてきました。 177 00:16:23,916 --> 00:16:33,926 エッホ。 エッサ。 178 00:16:33,926 --> 00:16:37,930 <客の おせんの顔には 安堵の表情が浮かんでいた。➡ 179 00:16:37,930 --> 00:16:43,135 だが この後 予想だにしない 展開が待ち受けていた> 180 00:16:45,538 --> 00:16:50,276 <行く手を阻む 数人の男> 181 00:16:50,276 --> 00:16:54,247 今日も忙しそうだな。 おかげさまで。 182 00:16:54,247 --> 00:16:59,285 ああ いえ…。 183 00:16:59,285 --> 00:17:01,520 へい。 184 00:17:01,520 --> 00:17:05,124 すまねえが… 185 00:17:09,695 --> 00:17:11,764 昨日の事だ。 186 00:17:11,764 --> 00:17:14,901 <強引に迫る男たち。➡ 187 00:17:14,901 --> 00:17:18,471 ここを通る駕籠の客を 徹底的に探っているらしい。➡ 188 00:17:18,471 --> 00:17:22,275 と その時だった!➡ 189 00:17:22,275 --> 00:17:26,078 おせんが飛び出し 逃げていく> 190 00:17:28,080 --> 00:17:33,085 <残金の未払いに 怒った留吉も 後を追う> 191 00:17:35,254 --> 00:17:38,958 (留吉)待て! 留! 192 00:17:43,129 --> 00:17:45,898 (留吉)てめぇ…。 193 00:17:45,898 --> 00:17:54,206 ♬~ 194 00:17:59,412 --> 00:18:02,682 「助けて」じゃねえよ。 足が…。 195 00:18:02,682 --> 00:18:06,552 足が何だよ。 ケガして…。 196 00:18:06,552 --> 00:18:10,022 1両 ごまかそうってんじゃ ねえだろうな。 197 00:18:10,022 --> 00:18:13,726 「助けて」って 何でだよ? 198 00:18:15,661 --> 00:18:19,765 早く! おいおい…。 199 00:18:47,426 --> 00:18:50,429 こっちこっち。 200 00:19:01,107 --> 00:19:06,746 (亥之吉)ほら 走れ走れ! 201 00:19:06,746 --> 00:19:10,349 おいおい。 202 00:19:14,153 --> 00:19:19,558 (亥之吉)もっと奥も捜せ!➡ 203 00:19:19,558 --> 00:19:23,462 中もだ! バカたれ。 204 00:19:37,777 --> 00:19:42,381 ごめんなさい。 私 うそついてました。 205 00:19:46,919 --> 00:19:49,789 <彼女の正体は 女郎屋から 逃げてきた遊女であった> 206 00:19:49,789 --> 00:19:52,992 親が借金してまして その時に➡ 207 00:19:52,992 --> 00:19:55,294 さっきの亥之吉から 声かけられて…。 208 00:20:01,700 --> 00:20:05,304 違ったんですか? 209 00:20:08,274 --> 00:20:11,610 この街道沿いの こいつら… 210 00:20:11,610 --> 00:20:14,280 <当時 貧しさゆえに遊女となり➡ 211 00:20:14,280 --> 00:20:17,683 劣悪な環境で働かされた女性が 数多くいた。➡ 212 00:20:17,683 --> 00:20:22,521 仮に逃げ出したとしても 女郎屋の 闇のネットワークは すさまじく➡ 213 00:20:22,521 --> 00:20:25,624 逃亡情報は 同業者に すぐ広まったという> 214 00:20:40,840 --> 00:20:44,143 待て待て。 「分かりました」じゃねえだろ。 215 00:20:56,822 --> 00:21:01,227 そういう問題じゃねえだろ。 俺たちは… 216 00:21:06,932 --> 00:21:10,503 お前 言ってたじゃねえかよ。 何をだよ。 217 00:21:10,503 --> 00:21:12,805 まともな駕籠ってのは… 218 00:21:15,374 --> 00:21:18,911 俺は その時 「お前となら組める。➡ 219 00:21:18,911 --> 00:21:23,249 まともな駕籠が できる」って 思ったんだよ。 220 00:21:23,249 --> 00:21:27,353 お客さんが 親戚のいる村へ 行きてえっつってんだよ。 221 00:21:29,155 --> 00:21:34,860 <俊平の言葉に留吉は起業した時の 気持ちがよみがえった。 そして…> 222 00:21:38,364 --> 00:21:42,301 ありがとうございます。 223 00:21:42,301 --> 00:21:46,639 大丈夫か。 大丈夫だ。 224 00:21:46,639 --> 00:21:50,843 ここで じっとしてて下さい。 行くぞ。 225 00:21:50,843 --> 00:22:09,595 ♬~ 226 00:22:09,595 --> 00:22:13,032 <辺りをうかがい おせんを駕籠に乗せる。➡ 227 00:22:13,032 --> 00:22:17,436 脱出は目前であった。➡ 228 00:22:17,436 --> 00:22:21,540 だが その時!> 229 00:22:23,943 --> 00:22:26,779 <前も後ろも阻まれる。➡ 230 00:22:26,779 --> 00:22:31,150 もはや どうする事もできない。 絶体絶命の危機> 231 00:22:31,150 --> 00:22:34,820 (亥之吉) なめてんじゃねえぞ! 232 00:22:34,820 --> 00:22:37,723 <2人は決断した。 正面突破しかない。➡ 233 00:22:37,723 --> 00:22:41,594 呼吸を合わせる俊平と留吉。 そして…> 234 00:22:41,594 --> 00:22:44,597 留 行くぞ! 235 00:22:48,367 --> 00:22:50,669 邪魔だ! 236 00:22:55,975 --> 00:23:02,548 ♬~ 237 00:23:02,548 --> 00:23:05,050 (男)待て この野郎! 238 00:23:07,386 --> 00:23:14,159 ♬~ 239 00:23:14,159 --> 00:23:17,730 <彼らは 全速力で突き進んだ。➡ 240 00:23:17,730 --> 00:23:21,600 かつて経験した事のないほどの スピード。➡ 241 00:23:21,600 --> 00:23:26,205 町を抜けても なお走り続けた> 242 00:23:31,210 --> 00:23:34,680 エッホ! エッサ! 243 00:23:34,680 --> 00:23:40,085 俊平 もう大丈夫だ。 244 00:23:42,821 --> 00:23:47,326 (せきこみ) 245 00:23:51,130 --> 00:23:55,301 おせんさん。 246 00:23:55,301 --> 00:23:58,203 大丈夫ですか。 はい。 247 00:23:58,203 --> 00:24:01,974 大丈夫です。 安心して下さい。 248 00:24:01,974 --> 00:24:04,476 じゃあ 出発しますね。 249 00:24:04,476 --> 00:24:09,014 エッホ! エッサ! 250 00:24:09,014 --> 00:24:12,518 <彼らは更に 山道を進んだ。➡ 251 00:24:12,518 --> 00:24:18,624 そして 思わぬ所で 突然 駕籠を止めた> 252 00:24:23,095 --> 00:24:26,298 こちらへ来て下さい。 253 00:24:33,739 --> 00:24:40,045 <茂みの先に おせんの親せきの家があった> 254 00:24:45,784 --> 00:24:48,587 やつらを欺くんですよ。 255 00:24:48,587 --> 00:24:51,457 こっそりと行って下さい。 256 00:24:51,457 --> 00:24:56,295 <それは 俊平の機転であった。 全ては お客様のため> 257 00:24:56,295 --> 00:25:00,199 お約束の1両と あと少ないけど 取っといて下さい。 258 00:25:00,199 --> 00:25:03,769 1両は頂きます。 でも… 259 00:25:03,769 --> 00:25:06,472 いえ いいんです。 本当に…。 260 00:25:06,472 --> 00:25:09,241 はなっから 酒手は頂かねぇ約束で…。 261 00:25:09,241 --> 00:25:11,176 にもかかわらず 途中で頂いてるじゃないですか。 262 00:25:11,176 --> 00:25:13,679 もう もらえないです。 263 00:25:13,679 --> 00:25:15,614 2両も頂いて お礼を言いたいのは こっちですよ。 264 00:25:15,614 --> 00:25:20,452 なあ 留。 そうだな。 265 00:25:20,452 --> 00:25:23,322 やつらが来るかもしれない。 266 00:25:23,322 --> 00:25:27,059 見つかったら 元も子も ないですからね 行って下さい。 267 00:25:27,059 --> 00:25:29,962 気を付けて下さいね。 へい。 268 00:25:29,962 --> 00:25:33,766 <2人と共に 彼女が無事に帰るのを見届け➡ 269 00:25:33,766 --> 00:25:36,468 ここで取材を終える事にした。➡ 270 00:25:36,468 --> 00:25:39,872 どんなに困難な問題が 起ころうとも 諦めず➡ 271 00:25:39,872 --> 00:25:43,275 自分たちのポリシーを貫き通した 若者たち。➡ 272 00:25:43,275 --> 00:25:48,680 今回も 名もなき人々のエネルギーを 映像に収める事ができた。➡ 273 00:25:48,680 --> 00:25:52,117 その心意気と 情熱に触れられるのが➡ 274 00:25:52,117 --> 00:25:56,288 タイムスクープハンターとしての醍醐味だ> 275 00:25:56,288 --> 00:26:02,895 ♬~ 276 00:26:02,895 --> 00:26:06,231 あっ 忘れ物。 277 00:26:06,231 --> 00:26:09,134 お前 もしかして ほれたんじゃねえのか? 278 00:26:09,134 --> 00:26:11,603 なんて事言うんだ おめぇはよ。 279 00:26:11,603 --> 00:26:15,607 お前 ほれやすいからな 昔から。 ほれやすいって どういう事だよ。 280 00:26:15,607 --> 00:26:20,079 でも いい女だったよ。 いろいろ あったけどな。 281 00:26:20,079 --> 00:26:38,363 ♬~ 282 00:26:38,363 --> 00:26:43,268 以上 コードナンバー320194 アウトします…。 283 00:26:43,268 --> 00:26:47,439 あれ。 もしもし 本部 聞こえますか? 284 00:26:47,439 --> 00:26:50,642 沢嶋です。 本部 聞こえますか? 285 00:26:50,642 --> 00:26:55,848 おかしいな。 本部 聞こえますか? 286 00:26:55,848 --> 00:27:00,686 大丈夫ですか? 大丈夫です。 帰れます。 287 00:27:00,686 --> 00:27:05,324 聞こえますか 本部? おかしいな さっきまで大丈夫だったのに…。 288 00:27:05,324 --> 00:27:10,028 ちょっと ニューロ粒子が足りなくて 帰れないみたいなんですよ。は? 289 00:27:10,028 --> 00:27:16,235 ここから… 31km⁉ 31km地点だと 帰れるみたいなんですけど。 290 00:27:16,235 --> 00:27:20,105 おかしいな。 291 00:27:20,105 --> 00:27:23,342 お代 取りませんから。 292 00:27:23,342 --> 00:27:27,913 でも タダっていうわけには…。 いいです。 ついでですから。 293 00:27:27,913 --> 00:27:34,686 ありがとうございます。 じゃあ お言葉に甘えて。 294 00:27:34,686 --> 00:27:38,457 え~ ニューロ粒子の関係で➡ 295 00:27:38,457 --> 00:27:43,762 ここの地点から およそ31km地点で 帰れる様子ですので➡ 296 00:27:43,762 --> 00:27:46,798 今回は ここで一旦 取材を終えたいと思います。 297 00:27:46,798 --> 00:27:49,968 以上 コードナンバー320194 アウトします。 298 00:27:49,968 --> 00:28:08,987 ♬~ 299 00:28:08,987 --> 00:28:17,229 エッホ。エッサ。 300 00:28:17,229 --> 00:28:22,067 エッホ。 エッサ。 301 00:28:22,067 --> 00:28:27,272 (通信音)