1 00:00:02,202 --> 00:00:04,204 待て~! 2 00:00:19,286 --> 00:00:22,623 <江戸時代 武家屋敷周辺の 治安を守っていたのは➡ 3 00:00:22,623 --> 00:00:24,558 武士ではなく同心でもなかった。➡ 4 00:00:24,558 --> 00:00:26,493 普通の町民である。➡ 5 00:00:26,493 --> 00:00:30,497 私は 彼らの活動を記録しようと 江戸時代へ タイムワープをした> 6 00:00:43,310 --> 00:00:51,652 え~ アブソリュートポジション N325 W221 E835 S539➡ 7 00:00:51,652 --> 00:00:54,221 ポジション確認。 8 00:00:54,221 --> 00:01:01,662 アブソリュートタイム B0370772年 81時11分93秒。 9 00:01:01,662 --> 00:01:03,931 西暦変換しますと➡ 10 00:01:03,931 --> 00:01:08,835 1772年2月25日 15時38分47秒。 11 00:01:08,835 --> 00:01:10,837 無事 タイムワープ 成功しました。 12 00:01:10,837 --> 00:01:14,908 コードナンバー 389257 これから記録を開始します。 13 00:01:14,908 --> 00:01:20,180 沢嶋雄一。 彼は タイムスクープ社より 派遣された ジャーナリストである。 14 00:01:20,180 --> 00:01:23,617 あらゆる時代に タイムワープしながら 時空を超えて➡ 15 00:01:23,617 --> 00:01:28,221 名も無き人々を記録していく タイムスクープハンターである。 16 00:01:37,931 --> 00:01:41,802 <武家屋敷が並ぶ通り。 一軒の小さな小屋がある。➡ 17 00:01:41,802 --> 00:01:45,072 防犯のために設置された 見張り番所である。➡ 18 00:01:45,072 --> 00:01:47,608 今回の取材対象は 辻番。➡ 19 00:01:47,608 --> 00:01:50,510 武家屋敷を中心とした 町の治安を守る➡ 20 00:01:50,510 --> 00:01:53,513 いわば 江戸の警備員である> 21 00:01:53,513 --> 00:01:59,219 え~ この時代の人々にとって 私は時空を超えた存在となります。 22 00:01:59,219 --> 00:02:02,122 彼らにとって 私は 宇宙人のような存在です。 23 00:02:02,122 --> 00:02:05,525 彼らに接触するには 細心の注意が必要です。 24 00:02:05,525 --> 00:02:09,262 私自身の介在によって この歴史が 変わる事も ありえるからです。 25 00:02:09,262 --> 00:02:11,198 彼らに 取材を許してもらうためには➡ 26 00:02:11,198 --> 00:02:13,233 特殊な交渉術を用います。 27 00:02:13,233 --> 00:02:16,136 それは 極秘事項となっており お見せする事はできませんが➡ 28 00:02:16,136 --> 00:02:19,539 今回も 無事 密着取材する事に成功しました。 29 00:02:26,279 --> 00:02:30,150 <取材初日の深夜 辻番たちに緊張が走った。➡ 30 00:02:30,150 --> 00:02:33,787 旗本屋敷が並ぶ通りで 殺人事件が発生。➡ 31 00:02:33,787 --> 00:02:40,293 犯人が近くに現れたとの情報が 番所に飛び込んできた> 32 00:02:43,864 --> 00:02:46,366 辻斬り? 33 00:02:48,602 --> 00:02:53,306 <辻番たちは すぐに現場へ急行する。➡ 34 00:02:53,306 --> 00:02:57,310 犯人が 近くに潜んでいるかもしれない> 35 00:03:00,981 --> 00:03:04,518 <念のため ろうそくを消し 慎重に捜索を開始した。➡ 36 00:03:04,518 --> 00:03:07,387 …と その時だった!➡ 37 00:03:07,387 --> 00:03:10,624 物陰から 覆面をした男が 飛び出てきた。➡ 38 00:03:10,624 --> 00:03:14,628 刀を振り回し 斬りかかってくる> 39 00:03:16,763 --> 00:03:19,666 あっ! いてぇ…。 40 00:03:19,666 --> 00:03:24,504 先ほど 犯人と思われる人物を 確保しようとしたんですが➡ 41 00:03:24,504 --> 00:03:26,473 いきなり 斬りかかってきまして➡ 42 00:03:26,473 --> 00:03:28,942 辻番の方が 1人 けがをしたもようですね。 43 00:03:28,942 --> 00:03:31,845 犯人は どこへ行ったんでしょうか? 44 00:03:31,845 --> 00:03:33,814 ああ そうですか。 45 00:03:33,814 --> 00:03:36,983 <突然の襲撃に 辻番たちは なすすべも なかった。➡ 46 00:03:36,983 --> 00:03:40,687 犯人を取り逃がした。 しかも 辻番の一人が 重傷を負う事態。➡ 47 00:03:40,687 --> 00:03:43,457 現場は 騒然となった> 48 00:03:43,457 --> 00:03:46,259 立ち上がれるか? 駄目だ 駄目だ! 49 00:03:46,259 --> 00:03:50,831 こちら 沢嶋。 本部 コントロールブース どうぞ。 50 00:03:50,831 --> 00:03:53,467 (古橋ミナミ) はい 古橋です。 51 00:03:53,467 --> 00:03:59,239 先ほど こちらの辻番の方が犯人を 確保しようとしたんですけど➡ 52 00:03:59,239 --> 00:04:04,077 取り逃がしてしまいまして 現場は今 騒然としてます。 53 00:04:04,077 --> 00:04:06,046 大丈夫ですか? おけがは ありませんか? 54 00:04:06,046 --> 00:04:08,915 はい。 私は大丈夫なんですが➡ 55 00:04:08,915 --> 00:04:12,452 辻番の方が 1人 けがをしたもようでして…。 56 00:04:12,452 --> 00:04:15,989 それでですね その 取り逃がした犯人なんですが➡ 57 00:04:15,989 --> 00:04:21,394 その犯人と思われる人物が 辻斬りの犯人ではないかと➡ 58 00:04:21,394 --> 00:04:24,164 こちらの方が おっしゃってたんですが。はい。 59 00:04:24,164 --> 00:04:29,302 その辻斬りの実態について 補足データをお願いします。 60 00:04:29,302 --> 00:04:33,273 「辻斬り」ですね。 了解しました。 ただちに アップします。 61 00:04:33,273 --> 00:04:38,011 「辻斬り」とは 武士が町なかで 人を無差別に斬りつける行為で➡ 62 00:04:38,011 --> 00:04:41,715 現代で言うところの 通り魔殺人と 言ってもいいかもしれません。 63 00:04:41,715 --> 00:04:44,284 その目的は 刀の斬れ味を 試すためや➡ 64 00:04:44,284 --> 00:04:46,219 自分の腕を 磨くためなどで➡ 65 00:04:46,219 --> 00:04:48,855 中には 単なる憂さ晴らし というのもありました。 66 00:04:48,855 --> 00:04:52,325 江戸時代の初め 辻斬りは頻発し 社会問題となりました。 67 00:04:52,325 --> 00:04:54,294 沢嶋さん 本当に 危険ですので➡ 68 00:04:54,294 --> 00:04:56,830 あまり無理な取材は なさらないように お願いします。 69 00:04:56,830 --> 00:04:58,765 了解しました。 ありがとうございます。 70 00:04:58,765 --> 00:05:01,668 <ここ数日 武家屋敷周辺では➡ 71 00:05:01,668 --> 00:05:05,438 辻斬りという 無差別殺人事件が 連続で起きていた。➡ 72 00:05:05,438 --> 00:05:09,242 警戒を強めていたやさきの 出来事だった> 73 00:05:17,350 --> 00:05:19,452 ああ。 ちょいとな。 74 00:05:21,922 --> 00:05:24,324 ああ… そいつは気の毒に。 75 00:05:36,469 --> 00:05:40,740 <大けがを負った辻番の一人は 現場復帰は絶望的となる。➡ 76 00:05:40,740 --> 00:05:44,644 人員不足で悩んでいる時に 更なる欠員が出る事態> 77 00:05:52,953 --> 00:05:56,656 <辻番たちは 不安を隠しきれない> 78 00:06:05,532 --> 00:06:07,534 そうか…。 79 00:06:10,237 --> 00:06:12,906 <必死に欠員補充を 頼み込んでいるのが 佐吉。➡ 80 00:06:12,906 --> 00:06:15,242 この辻番のリーダーである。➡ 81 00:06:15,242 --> 00:06:19,579 彼は 頻繁に発生する辻斬りに 大きな不安を抱いていた。➡ 82 00:06:19,579 --> 00:06:22,849 辻番たちは 皆 武士の身分ではない。➡ 83 00:06:22,849 --> 00:06:27,454 刀や武器の扱いにも慣れていない。 ただの町人だからである> 84 00:06:32,058 --> 00:06:34,961 ああ きっかけも何も… 85 00:06:40,767 --> 00:06:43,270 世話になった。 それだけよ。 86 00:07:04,457 --> 00:07:06,860 うえ~ってなもんですよ。 87 00:07:24,210 --> 00:07:27,013 <小さな大名や旗本は 家来が少ないため➡ 88 00:07:27,013 --> 00:07:28,982 共同で辻番を設置した。➡ 89 00:07:28,982 --> 00:07:31,851 そうした辻番では 経費を圧縮するため➡ 90 00:07:31,851 --> 00:07:37,157 給料が安くて済む 無職の町人を 起用する事になったのだ。➡ 91 00:07:37,157 --> 00:07:40,760 2日後の朝。➡ 92 00:07:40,760 --> 00:07:43,964 辻番に 人材を派遣する 請負人がやって来た> 93 00:07:47,667 --> 00:07:52,172 <欠員補充のため 早速 新人を採用したという> 94 00:07:54,307 --> 00:07:56,509 <その人物とは…?> 95 00:08:06,486 --> 00:08:09,889 ああ いや あの… こちらこそ。 96 00:08:12,926 --> 00:08:15,462 分からない事があったら 何でも聞けばいいよ。 へえ。 97 00:08:15,462 --> 00:08:20,433 頼んだよ。へえ。 じゃあ 行きましょうか。 98 00:08:20,433 --> 00:08:25,805 <あまりに年老いた新人に 一同は あぜんとして 声も出ない。➡ 99 00:08:25,805 --> 00:08:29,776 幕府は 60歳以上の高齢者を 辻番として雇用する事を➡ 100 00:08:29,776 --> 00:08:32,579 禁止したが 実際は守られなかった。➡ 101 00:08:32,579 --> 00:08:34,981 少しでも経費を 削減しようとしたのである。➡ 102 00:08:34,981 --> 00:08:37,283 辻番たちに動揺が広がる> 103 00:08:56,936 --> 00:09:01,207 <翌朝 68歳の新人 八兵衛が 出勤してきた。➡ 104 00:09:01,207 --> 00:09:04,411 新人の指導を 任されたのは 玄三> 105 00:09:08,948 --> 00:09:13,787 <新人の八兵衛は まずは 比較的 安全な 昼間の勤務となった。➡ 106 00:09:13,787 --> 00:09:17,223 早速 玄三は 新人研修を始めた。➡ 107 00:09:17,223 --> 00:09:20,493 当初は 辻斬りの防止が 目的であった辻番も➡ 108 00:09:20,493 --> 00:09:23,763 時が たつにつれて 職務が多岐にわたるようになる。➡ 109 00:09:23,763 --> 00:09:27,033 ゴミの不法投棄の監視や 酔っ払いの世話➡ 110 00:09:27,033 --> 00:09:31,137 また こうした大八車の不法駐車も 取り締まった> 111 00:09:35,442 --> 00:09:40,613 ここを曲がって 佐藤様の お屋敷一帯が 西の端になりやす。 112 00:09:40,613 --> 00:09:43,116 <更に…> 113 00:09:53,593 --> 00:09:58,698 <遺体の処理も 彼らの仕事だった> 114 00:10:04,938 --> 00:10:08,641 いやぁ いいんすよ。 115 00:10:08,641 --> 00:10:11,044 この石でござんすか? ええ。 116 00:10:25,058 --> 00:10:28,661 <遺体が ちょうど 地区と地区の境にある場合➡ 117 00:10:28,661 --> 00:10:32,532 遺体の足の位置で どちらが管轄するかを判断した。➡ 118 00:10:32,532 --> 00:10:36,436 足がかかる地区の辻番が 遺体の処理を行う。➡ 119 00:10:36,436 --> 00:10:40,673 このように 辻番の職務には 細かい規定が設けられていた。➡ 120 00:10:40,673 --> 00:10:44,310 また 番所においても 決まり事が いくつかあり➡ 121 00:10:44,310 --> 00:10:46,246 どんなに寒くとも 昼夜を問わず➡ 122 00:10:46,246 --> 00:10:48,982 戸を開け放っておくのが 原則であった。➡ 123 00:10:48,982 --> 00:10:53,786 更に 辻番勤務の者には 博打 副業などを厳しく禁じている> 124 00:10:55,688 --> 00:10:57,690 じいさん。 125 00:11:04,464 --> 00:11:06,966 いいですかい。 かまいませんよ。 126 00:11:14,607 --> 00:11:17,510 <留守番を任される事になった 八兵衛。➡ 127 00:11:17,510 --> 00:11:21,414 果たして 1人で乗り切れるのか。 番所に カメラを置かせてもらい➡ 128 00:11:21,414 --> 00:11:28,821 その一部始終を 映像に 記録する事にした。 その時…> 129 00:11:28,821 --> 00:11:31,724 お侍さん。 130 00:11:31,724 --> 00:11:36,029 お侍さん 落とし物ですよ。 131 00:11:36,029 --> 00:11:38,031 <一体 何が起きたのか> 132 00:11:43,403 --> 00:11:48,107 <通りを行く侍が 番所の目の前で 何かを吐き出したらしい> 133 00:11:52,212 --> 00:11:59,185 <ゴミの不法投棄にあたるとして 八兵衛が注意を促す。 だが…> 134 00:11:59,185 --> 00:12:04,090 辻番の分際で。 いやいや。ああ? 135 00:12:06,326 --> 00:12:10,063 これはな 捨てたんじゃねえんだよ。 136 00:12:10,063 --> 00:12:12,365 さようで。 137 00:12:16,636 --> 00:12:22,141 この老人! 侍に向かって! 138 00:12:27,280 --> 00:12:31,517 <明らかに高齢者だとばかにしての 行為に違いなかった。➡ 139 00:12:31,517 --> 00:12:35,488 激怒する侍に どうする事もできない八兵衛。➡ 140 00:12:35,488 --> 00:12:37,790 更に…> 141 00:12:40,793 --> 00:12:45,798 <よろよろと番所に近づく 怪しい男> 142 00:12:50,770 --> 00:12:56,576 新参でございまして…。 新参? 143 00:12:56,576 --> 00:12:59,946 <酔っ払いである。➡ 144 00:12:59,946 --> 00:13:03,816 やはり 辻番が高齢者だと知って 絡んできた> 145 00:13:03,816 --> 00:13:06,386 おめえら下々とは 身分が違うがな。 146 00:13:06,386 --> 00:13:10,189 おお~っと。 危のうございますよ。 147 00:13:16,796 --> 00:13:20,433 <年寄りの辻番を風刺した 川柳である。➡ 148 00:13:20,433 --> 00:13:24,871 江戸時代の後期には 辻番は 給料の安い高齢者ばかりとなり➡ 149 00:13:24,871 --> 00:13:29,876 隠居の場と 揶揄されるようにまでなった> 150 00:13:39,786 --> 00:13:42,588 あ お戻りなさい。 どうでした? 151 00:13:50,330 --> 00:13:54,734 <酔っ払いを番所に上げ 寝かせてしまった 八兵衛。➡ 152 00:13:54,734 --> 00:13:58,438 その勝手な行動に 玄三は 困惑の色を隠せない> 153 00:14:05,111 --> 00:14:08,514 ほれ! 154 00:14:14,253 --> 00:14:18,958 ほれ! どこでも てめえの好きな所に行きな! 155 00:14:21,127 --> 00:14:23,629 じいさん…。 156 00:14:34,941 --> 00:14:38,745 では お先に。 ごめんください。 157 00:14:43,649 --> 00:14:46,853 <八兵衛の長い一日が終わった。➡ 158 00:14:46,853 --> 00:14:50,456 だが 辻番たちは 不安を拭い去る事ができない> 159 00:15:00,233 --> 00:15:03,569 そういうのは 辻番としちゃあ どういうもんなんでえ。 160 00:15:03,569 --> 00:15:05,571 いざという時に… 161 00:15:08,174 --> 00:15:11,477 余計な じいさん しょい込んだってわけかい。 162 00:15:13,613 --> 00:15:16,516 いや まあ 本人の気持ちもあるよ。 163 00:15:16,516 --> 00:15:19,619 じいさんの 身を案じてるからっていうんで… 164 00:15:28,127 --> 00:15:31,931 <先日の辻斬りの実行犯が まだ捕まっていないからだ。➡ 165 00:15:31,931 --> 00:15:34,834 警備は これまで以上に 強化する必要がある。➡ 166 00:15:34,834 --> 00:15:37,737 いつまた 危険な状況に直面するか 分からない> 167 00:15:37,737 --> 00:15:40,339 九つで ござ~い! 168 00:15:49,949 --> 00:15:52,752 <辻番のリーダー佐吉は 安全を考え➡ 169 00:15:52,752 --> 00:15:56,055 八兵衛に 自ら辞めてくれるよう 説得を試みる事にした> 170 00:16:10,303 --> 00:16:13,739 <…が その時だった!> 171 00:16:13,739 --> 00:16:16,742 てえへんだ! おお どうした? 172 00:16:28,588 --> 00:16:33,593 <再び 辻斬りが起きてしまった。 番所に 一気に緊張が走る> 173 00:16:38,264 --> 00:16:40,199 合点! 174 00:16:40,199 --> 00:16:42,134 緊急事態です。 175 00:16:42,134 --> 00:16:44,136 今 辻斬りが発生したとの情報が もたらされました。 176 00:16:44,136 --> 00:16:47,940 番所は緊迫した状況になってます。 177 00:16:47,940 --> 00:16:51,577 <事件は 隣の武家屋敷で 夜明け前に発生。➡ 178 00:16:51,577 --> 00:16:54,480 こちらの方向に逃げ込んだとの 知らせだった。➡ 179 00:16:54,480 --> 00:16:58,150 恐らく 連続殺人事件を犯す 辻斬りの犯人に違いない。➡ 180 00:16:58,150 --> 00:17:02,989 付近一帯に 厳戒態勢が敷かれる事になった。➡ 181 00:17:02,989 --> 00:17:05,892 犯人は 辻番のさすまたにより➡ 182 00:17:05,892 --> 00:17:08,794 左腕に 深い傷を 負っているという。➡ 183 00:17:08,794 --> 00:17:11,631 夜通しで働いてきた3人も 残る事にして➡ 184 00:17:11,631 --> 00:17:16,135 全員で通行人の監視にあたる。 …と その時である> 185 00:17:16,135 --> 00:17:18,137 おい! 186 00:17:20,006 --> 00:17:25,711 <左腕を押さえた侍。 一同に緊張が走る。 そして…> 187 00:17:27,747 --> 00:17:31,417 ちょいと ごめんなすって。 188 00:17:31,417 --> 00:17:34,020 ええ 向こう角の辻番にごぜえやす。 189 00:17:37,723 --> 00:17:42,428 <笠で顔を隠し こちらを全く 向こうとしない。 怪しさが募る。➡ 190 00:17:42,428 --> 00:17:46,299 しびれを切らした長治が ついに…。➡ 191 00:17:46,299 --> 00:17:49,802 明らかに さすまたとは異なる傷。➡ 192 00:17:49,802 --> 00:17:53,372 完全な空振り> 193 00:17:53,372 --> 00:17:56,742 申し訳ございません。 194 00:17:56,742 --> 00:18:00,012 ⚟お前さま! 195 00:18:00,012 --> 00:18:05,685 よくも しゃあしゃあと! しかも 何事でございます。 196 00:18:05,685 --> 00:18:09,789 この者たちが勝手に…。 言い訳は要りませぬ! 早く! 197 00:18:20,700 --> 00:18:23,703 だてに 年を重ねちゃおりません。 198 00:18:28,441 --> 00:18:35,214 <その後も 番所での監視が続けられた> 199 00:18:35,214 --> 00:18:52,365 ♬~ 200 00:18:52,365 --> 00:18:54,934 <早朝からの緊張の連続で➡ 201 00:18:54,934 --> 00:18:59,438 徹夜勤務を続ける彼らにも 疲労の色が見えだし始めた> 202 00:19:05,645 --> 00:19:09,215 <すると ただ一人 目を開けていた八兵衛が➡ 203 00:19:09,215 --> 00:19:11,517 何かに気付き 目を凝らす> 204 00:19:13,085 --> 00:19:18,391 <こぎれいな身なりの武士が 通り過ぎる。 その時…> 205 00:19:26,332 --> 00:19:29,035 <八兵衛が とっぴな行動に出た。➡ 206 00:19:29,035 --> 00:19:32,238 自ら 地面に銭を落とし 武士に声をかける> 207 00:19:35,941 --> 00:19:38,778 いや~ いけませんなあ…。 208 00:19:38,778 --> 00:19:42,581 八兵衛さん 八兵衛さん どうしたんだい? 209 00:19:45,251 --> 00:19:47,253 いやね… 210 00:19:49,855 --> 00:19:51,857 余計な世話じゃ! 211 00:19:54,827 --> 00:19:57,129 <八兵衛の勘違いか> 212 00:20:05,271 --> 00:20:09,975 <相手は 身分の高い家臣のようだ> 213 00:20:12,344 --> 00:20:14,280 いや… そいつは 勘弁して下せえ。 214 00:20:14,280 --> 00:20:17,616 <雇い主の責任問題に 発展するかもしれない 大失態。➡ 215 00:20:17,616 --> 00:20:19,585 必死に謝る。➡ 216 00:20:19,585 --> 00:20:21,587 しかし…> 217 00:20:33,632 --> 00:20:36,535 おめぇら! 218 00:20:36,535 --> 00:20:39,738 <まさしく この男こそ 辻斬り犯だった> 219 00:20:43,075 --> 00:20:47,980 <逃げる犯人! 追いかける辻番たち!> 220 00:20:52,318 --> 00:20:55,020 <ついに 犯人を 武家屋敷の裏に追い込む。➡ 221 00:20:55,020 --> 00:21:00,292 行き場を失った犯人。 ところが そこには あの酔っ払いの男が> 222 00:21:00,292 --> 00:21:08,134 ♬~ 223 00:21:08,134 --> 00:21:12,438 <男を人質にとり 空き家の中に。➡ 224 00:21:12,438 --> 00:21:14,373 扉に かんぬきを かけられてしまう。➡ 225 00:21:14,373 --> 00:21:17,943 必死に こじあけようとする 辻番たち> 226 00:21:17,943 --> 00:21:28,587 ♬~ 227 00:21:28,587 --> 00:21:31,290 思いっきり これ…。 いいんですか? 228 00:21:33,492 --> 00:21:35,961 かまわねえから やっちまえよ! 229 00:21:35,961 --> 00:21:39,298 ううっ! くそ~! 230 00:21:39,298 --> 00:21:41,567 <次の瞬間…> 231 00:21:41,567 --> 00:21:43,602 ⚟(男の悲鳴) 232 00:21:43,602 --> 00:21:45,738 <男の悲鳴が…> 233 00:21:45,738 --> 00:21:49,608 えいっ! えいっ! 234 00:21:49,608 --> 00:21:56,382 <5分後 やっと扉が開いた。 その中には…➡ 235 00:21:56,382 --> 00:21:58,884 男が倒れていた> 236 00:21:58,884 --> 00:22:02,188 何か乗せるもの! おい! 大丈夫か? 237 00:22:11,096 --> 00:22:13,566 よし 乗せろ ここに。 238 00:22:13,566 --> 00:22:16,602 <犯人に斬られたのか 顔面 血だらけだ> 239 00:22:16,602 --> 00:22:20,906 いくぞ! せ~の! 240 00:22:24,210 --> 00:22:29,014 <八兵衛と嘉六が救急手当てのため 急ぎ 番所に運んでいく> 241 00:22:31,083 --> 00:22:33,686 へい 分かりました! こっちだ! 242 00:22:35,788 --> 00:22:39,558 よし! 気ぃつけろよ。 243 00:22:39,558 --> 00:22:44,530 <残った辻番たちで 犯人の行方を追う> 244 00:22:44,530 --> 00:23:00,479 ♬~ 245 00:23:00,479 --> 00:23:06,018 <番所の映像。 けが人が 運ばれてくるところだった> 246 00:23:06,018 --> 00:23:13,826 ♬~ 247 00:23:13,826 --> 00:23:17,229 大丈夫か? おい! 大丈夫か? 248 00:23:26,772 --> 00:23:28,774 呼んできます。 249 00:23:28,774 --> 00:23:35,281 <八兵衛は てきぱきと判断して 手当てを進めていく。➡ 250 00:23:35,281 --> 00:23:40,419 そのころ 犯人の捜索現場。 依然 犯人の行方は分からない。➡ 251 00:23:40,419 --> 00:23:42,354 一体 どこに 潜んでいるのだろうか。➡ 252 00:23:42,354 --> 00:23:47,192 くまなく 捜索が続けられる。 …と その時だった> 253 00:23:47,192 --> 00:23:50,729 ⚟(小声で)おい! おい! 254 00:23:50,729 --> 00:23:58,504 ♬~ 255 00:23:58,504 --> 00:24:01,206 うわっ! 256 00:24:07,046 --> 00:24:13,252 <逃げ場を失った犯人は 自らの命を絶ったらしい> 257 00:24:16,088 --> 00:24:19,992 <だが…> 258 00:24:24,630 --> 00:24:28,200 <それは 犯人ではなかった!➡ 259 00:24:28,200 --> 00:24:31,737 人質と犯人が すり替わっていたのだ。➡ 260 00:24:31,737 --> 00:24:33,806 八兵衛が危ない!> 261 00:24:33,806 --> 00:24:42,481 ♬~ 262 00:24:42,481 --> 00:24:48,153 <辻番たちが 大急ぎで 番所へ向かう。 そこには…!➡ 263 00:24:48,153 --> 00:24:51,256 犯人と対決する 八兵衛の姿が…!> 264 00:24:53,826 --> 00:24:58,163 <危険が迫る! 追い詰められる犯人!> 265 00:24:58,163 --> 00:25:04,703 ♬~ 266 00:25:04,703 --> 00:25:09,508 <そして ついに 八兵衛に刀を振り上げる!➡ 267 00:25:09,508 --> 00:25:11,477 その瞬間!> 268 00:25:11,477 --> 00:25:15,481 うわ~っ! 269 00:25:17,616 --> 00:25:19,985 <八兵衛の見事な投げ技が 決まった!➡ 270 00:25:19,985 --> 00:25:23,856 鮮やかな手さばきで 犯人の体を捕らえる> 271 00:25:23,856 --> 00:25:27,526 離せ! 272 00:25:27,526 --> 00:25:29,461 諦めろ! おとなしくしろ! 273 00:25:29,461 --> 00:25:31,997 <通報を受け 駆けつけた 目付たちが➡ 274 00:25:31,997 --> 00:25:35,601 犯人に縄をかけていく> 275 00:25:37,503 --> 00:25:40,272 離せ~! 276 00:25:40,272 --> 00:25:42,941 <八兵衛は 何事もなかったかのように➡ 277 00:25:42,941 --> 00:25:44,877 そこに たたずんでいた> 278 00:25:44,877 --> 00:25:58,290 ♬~ 279 00:25:58,290 --> 00:26:01,894 <江戸を震え上がらせた 辻斬り犯の目的は➡ 280 00:26:01,894 --> 00:26:05,764 自分の病を治すためという 身勝手な理由だった。➡ 281 00:26:05,764 --> 00:26:09,635 無差別殺人を繰り返した 辻斬り。 その辻斬りに➡ 282 00:26:09,635 --> 00:26:13,238 真っ向から 立ち向かった 一人の老人 八兵衛。➡ 283 00:26:13,238 --> 00:26:16,675 私は最後に どうしても 聞いておきたい事があった> 284 00:26:16,675 --> 00:26:18,911 八兵衛さん。 へえ。 285 00:26:18,911 --> 00:26:22,514 ひとつ 確かめ忘れたんですが…。 ええ。 286 00:26:25,651 --> 00:26:27,753 さあ…。 287 00:26:33,392 --> 00:26:37,496 あ… そうですか。ええ。 もし そうだったら… 288 00:26:41,600 --> 00:26:45,304 そこのところを もう一度 お聞きしたかったんですが…。 289 00:26:47,473 --> 00:26:49,475 ええ。 290 00:26:51,610 --> 00:26:54,546 どうしなすった? じいさん。 ちょっと聞かれてたもんで…。 291 00:26:54,546 --> 00:26:56,949 済んだんですかい? ええ。 292 00:26:56,949 --> 00:27:00,586 明日から 夜番だそうで…。 293 00:27:00,586 --> 00:27:04,189 どうっすかい? ちょいと1杯 やっていきやせんかい? 294 00:27:04,189 --> 00:27:07,659 いいですな~! まいりましょう! 295 00:27:07,659 --> 00:27:10,896 では ごめんなさいませ。 失礼します。 296 00:27:10,896 --> 00:27:12,831 おう。 またな。 はい。 297 00:27:12,831 --> 00:27:15,334 <私の質問を はぐらかした八兵衛。➡ 298 00:27:15,334 --> 00:27:17,870 もしかしたら 身分を捨てねばならないほど➡ 299 00:27:17,870 --> 00:27:19,838 つらい事が あったのかもしれない。➡ 300 00:27:19,838 --> 00:27:23,675 しかし 今の彼は 若い仲間から信頼されて➡ 301 00:27:23,675 --> 00:27:27,379 一人の男として 誇り高い様が 魅力的だった。➡ 302 00:27:27,379 --> 00:27:31,650 辻番は 時代が下ると 高齢者が 大半を占めるようになる。➡ 303 00:27:31,650 --> 00:27:35,153 だが それは 町が平穏になった証しであり➡ 304 00:27:35,153 --> 00:27:37,756 名も無き辻番たちが 必死で守り通した➡ 305 00:27:37,756 --> 00:27:40,492 江戸の治安の行き着いた形である> 306 00:27:40,492 --> 00:27:56,942 ♬~ 307 00:27:56,942 --> 00:28:01,213 え~ 以上 コードナンバー389257 アウトします。 308 00:28:01,213 --> 00:28:19,197 ♬~