1 00:01:32,090 --> 00:01:50,090 ♬~ 2 00:02:00,085 --> 00:02:02,087 (左平次)引け! 3 00:02:02,087 --> 00:02:05,087 (大伍)お頭 深追いをするな 4 00:02:07,092 --> 00:02:09,092 (助八)仁平! 5 00:02:12,097 --> 00:02:14,097 (源六)死んだ 6 00:02:17,102 --> 00:02:19,102 源六 7 00:02:21,039 --> 00:02:24,042 今度は 貴様の番だ (佐和)やめてください 8 00:02:24,042 --> 00:02:27,045 (佐和)この方は紀州藩主の… 無駄だよ 9 00:02:27,045 --> 00:02:30,048 藩主の子と知ればこそ➡ 10 00:02:30,048 --> 00:02:32,050 なおのこと 斬らねばならんのだろう 11 00:02:32,050 --> 00:02:34,052 そのとおり 12 00:02:34,052 --> 00:02:37,055 奉行所の借りは返した 13 00:02:37,055 --> 00:02:40,058 覚悟してもらおう 14 00:02:40,058 --> 00:02:43,061 人の命に貸し借りはないでしょう 15 00:02:43,061 --> 00:02:45,063 どうしても 源六様を お斬りになるというのなら➡ 16 00:02:45,063 --> 00:02:48,066 あたくしが盾となります 17 00:02:48,066 --> 00:02:51,066 さあ 殺しなさい 18 00:02:55,073 --> 00:02:57,075 どうしてもというんなら➡ 19 00:02:57,075 --> 00:03:00,078 俺の命 お前たちに預けてやってもいい 20 00:03:00,078 --> 00:03:06,078 だが その前に この者を懇ろに 弔ってやるのが先ではないのか 21 00:03:08,086 --> 00:03:10,086 俺は逃げも隠れもせん 22 00:03:26,038 --> 00:03:29,041 やめた 23 00:03:29,041 --> 00:03:32,044 もう 源六を狙うのはやめた 24 00:03:32,044 --> 00:03:35,047 やつは あの場を逃げられたはずなのに➡ 25 00:03:35,047 --> 00:03:38,047 逃げもせず 仁平の死を見守っていた 26 00:03:40,052 --> 00:03:42,052 これからは あいつにつく 27 00:03:49,061 --> 00:03:53,065 (利吉)源六様! まさか そんなかっこでお城に? 28 00:03:53,065 --> 00:03:55,067 いかんか? 当たり前ですよ 29 00:03:55,067 --> 00:03:58,070 早く どっかで身繕いを調えねば 30 00:03:58,070 --> 00:04:00,072 おっ おっ こりゃこりゃ 31 00:04:00,072 --> 00:04:02,074 おお お前か 32 00:04:02,074 --> 00:04:04,076 しーっ! 御用心 うん? 33 00:04:04,076 --> 00:04:07,079 安藤帯刀様の手の者が 狙っております 34 00:04:07,079 --> 00:04:10,079 そうか すまんな いえ どうも 35 00:04:18,090 --> 00:04:22,027 (宮坂)加納源六殿とお見受け申す いかにも 36 00:04:22,027 --> 00:04:26,031 今日の 御登城は 見合わせていただきたい 37 00:04:26,031 --> 00:04:29,034 なぜだ 俺は 飛び地代官の名代として… 38 00:04:29,034 --> 00:04:32,037 (宮坂)詳しゅう 御説明申す 御同道願おう 39 00:04:32,037 --> 00:04:35,037 ぐずぐずしてはおれん (宮坂)参られい 40 00:04:38,043 --> 00:04:40,045 ≪(平助)えらいこっちゃ! 人殺しだ! 41 00:04:40,045 --> 00:04:43,048 (小三郎)けんかか けんかか? (大伍)そうとも 大げんかよ➡ 42 00:04:43,048 --> 00:04:46,051 安藤帯刀様がな 誰かに刺されたんでい 43 00:04:46,051 --> 00:04:49,054 おい! それは誠か! (大伍)ええ 44 00:04:49,054 --> 00:04:51,056 お城へ向かう途中に襲われたんで 45 00:04:51,056 --> 00:04:54,059 そらもう 上を下への大騒ぎですぜ (平助)ああ 46 00:04:54,059 --> 00:04:56,059 行くぞ! (家来たち)急げ! 47 00:05:02,067 --> 00:05:04,069 さあ 48 00:05:04,069 --> 00:05:10,075 (登城太鼓) 49 00:05:10,075 --> 00:05:16,075 (家臣)殿の おなーりー! 50 00:05:29,027 --> 00:05:34,032 <端午の節会の恒例 ちまき分けの儀式が執り行われた> 51 00:05:34,032 --> 00:05:36,034 <供えられたちまきが➡ 52 00:05:36,034 --> 00:05:39,037 藩主の手からじきじき家臣たちに 下されるのである> 53 00:05:39,037 --> 00:05:41,039 <1のちまき 2のちまきは➡ 54 00:05:41,039 --> 00:05:47,045 江戸在府中の嫡男 綱教 次男 頼職の陰膳に供えられた> 55 00:05:47,045 --> 00:05:53,045 <そして 3のちまきは 附家老 安藤帯刀に> 56 00:06:01,059 --> 00:06:03,059 ≪ 待て 帯刀 57 00:06:09,067 --> 00:06:11,067 それは 順序が違うぞ 58 00:06:13,071 --> 00:06:23,014 ♬~ 59 00:06:23,014 --> 00:06:28,019 はばかりながら そのちまきは それがしに賜りたく存じます 60 00:06:28,019 --> 00:06:32,023 (光貞)そちは 何者じゃ 61 00:06:32,023 --> 00:06:36,027 仮の名を 加納源六 62 00:06:36,027 --> 00:06:40,031 捨て子の葉武士に相違なくも➡ 63 00:06:40,031 --> 00:06:45,036 紀州家太守が 第三子に 紛れもございませぬ 64 00:06:45,036 --> 00:06:48,039 (光貞)なんと 65 00:06:48,039 --> 00:06:54,045 お父上 絶えて久しく お目にかかりませぬ間に➡ 66 00:06:54,045 --> 00:06:56,045 だいぶ お年を召されましたな 67 00:07:03,054 --> 00:07:07,058 (光貞)ハハハ! 68 00:07:07,058 --> 00:07:12,063 厄年の二つ子らしい 振る舞いじゃな 69 00:07:12,063 --> 00:07:14,065 帯刀 (安藤)はっ 70 00:07:14,065 --> 00:07:17,065 ちまきを譲ってやれ (安藤)御意 71 00:07:24,009 --> 00:07:29,014 (安藤)いやはや 見事に御成人あそばされましたな 72 00:07:29,014 --> 00:07:35,020 この肝っ玉なれば 紀州55万石の よき支えとなりましょう 73 00:07:35,020 --> 00:07:39,024 うん だが逆らわずにおけば➡ 74 00:07:39,024 --> 00:07:44,029 加納家督相続の折に 加増してくれたものを 75 00:07:44,029 --> 00:07:48,033 捨て子にくれてやる 捨て扶持はせいぜい200石だぞ➡ 76 00:07:48,033 --> 00:07:51,036 それでもよいか 77 00:07:51,036 --> 00:07:56,041 はっ ありがたき幸せ 78 00:07:56,041 --> 00:08:00,045 殿 この折に 新しいお名を➡ 79 00:08:00,045 --> 00:08:03,048 下しおかれては いかがでございましょう 80 00:08:03,048 --> 00:08:06,048 そうよのう 81 00:08:08,053 --> 00:08:12,057 新しい子ゆえ 新之丞がよかろう 82 00:08:12,057 --> 00:08:16,061 されば 新之丞 よいか これへ 83 00:08:16,061 --> 00:08:18,061 ははっ 84 00:08:28,006 --> 00:08:30,006 これを遣わす 85 00:08:33,011 --> 00:08:37,011 (光貞)以後 紀州の名を辱めぬように励め 86 00:08:44,022 --> 00:08:48,026 <表向きは 端午の節会に招かれた 客にすぎなかったが➡ 87 00:08:48,026 --> 00:08:54,032 実は 京よりある密命を 帯びてきていたのである> 88 00:08:54,032 --> 00:08:58,036 (伊賀介)紀州家の節会は いかがでございましたか 89 00:08:58,036 --> 00:09:01,039 (姉小路)あの隠し子な➡ 90 00:09:01,039 --> 00:09:04,042 やはり捨て置けまへん 91 00:09:04,042 --> 00:09:07,045 あれは大物でおじゃる 92 00:09:07,045 --> 00:09:14,052 嫡子 綱教 二子 頼職の凡庸さとは 比ぶべきもありまへん 93 00:09:14,052 --> 00:09:18,990 いずれは 紀州のあるじとなる器 94 00:09:18,990 --> 00:09:24,996 いやいや もし麻呂が しかるべき 立場にあらば➡ 95 00:09:24,996 --> 00:09:27,999 徳川の頭領 将軍にでもしたいほどの➡ 96 00:09:27,999 --> 00:09:29,999 器量におじゃる 97 00:09:32,003 --> 00:09:34,005 されば… 98 00:09:34,005 --> 00:09:36,005 心得てござる 99 00:09:42,013 --> 00:09:49,020 まずは 御三家の一つを 血祭りに挙げるためにも➡ 100 00:09:49,020 --> 00:09:54,025 そのようなやからは 抹殺されねばなりませんな 101 00:09:54,025 --> 00:09:56,027 そうじゃそうじゃ 102 00:09:56,027 --> 00:10:00,027 頼みますぞ 伊賀介殿 103 00:10:06,037 --> 00:10:08,039 化け物の出そうな屋敷ですね 104 00:10:08,039 --> 00:10:11,042 ひどいもんだな 105 00:10:11,042 --> 00:10:13,044 太守の子と認められても➡ 106 00:10:13,044 --> 00:10:17,048 たかが200石と この古屋敷じゃな 107 00:10:17,048 --> 00:10:19,984 うわさには聞いてましたが 紀州様のお台所も➡ 108 00:10:19,984 --> 00:10:21,986 よほど苦しいんですね 109 00:10:21,986 --> 00:10:24,989 雨露だけは しのげそうだ 110 00:10:24,989 --> 00:10:28,989 人が住める程度に 手直しをしなきゃなるまい 111 00:10:33,998 --> 00:10:36,000 どうしたんだ お前たち 112 00:10:36,000 --> 00:10:39,003 (平助)ハハハ 御覧のとおり 屋敷の模様替えとござい 113 00:10:39,003 --> 00:10:43,007 新之丞様がお城で認められ この屋敷を賜ったと聞いて➡ 114 00:10:43,007 --> 00:10:45,009 駆けつけたんで しかし お前たちは… 115 00:10:45,009 --> 00:10:49,013 いや もうあんたを付け狙うのはやめた 116 00:10:49,013 --> 00:10:53,017 これからは あんたを助ける側に回る➡ 117 00:10:53,017 --> 00:10:55,019 なあ みんな (一同)おう 118 00:10:55,019 --> 00:10:57,021 (小三郎)そのとおり 何でも指図してくれ 119 00:10:57,021 --> 00:11:01,025 それは ありがたい 120 00:11:01,025 --> 00:11:04,028 ふつつか者だが よろしく頼む 121 00:11:04,028 --> 00:11:06,028 おっ 122 00:11:13,037 --> 00:11:17,041 帯刀殿 新之丞様 123 00:11:17,041 --> 00:11:21,045 実に見事な 大芝居でございましたな 124 00:11:21,045 --> 00:11:26,050 いや… あれ以外 身の安全を守り➡ 125 00:11:26,050 --> 00:11:30,054 己を名乗り上げる手だては 他になかった 126 00:11:30,054 --> 00:11:33,057 無礼の段 御容赦願いたい 127 00:11:33,057 --> 00:11:36,060 いやいや 感服つかまつりました 128 00:11:36,060 --> 00:11:41,065 この帯刀 新之丞様の人となり➡ 129 00:11:41,065 --> 00:11:44,068 少々 誤解しておったように思います 130 00:11:44,068 --> 00:11:49,073 あのときは 全く生きた心地がなかった 131 00:11:49,073 --> 00:11:51,073 今でも 身震いがします 132 00:11:53,077 --> 00:11:56,077 (安藤)根来の猿ども出てまいれ 133 00:12:00,084 --> 00:12:03,087 ミイラ取りがミイラか 134 00:12:03,087 --> 00:12:06,090 まあ それもよかろう 135 00:12:06,090 --> 00:12:09,093 では その方らに申しつくる 136 00:12:09,093 --> 00:12:15,099 これからは 徳川新之丞様のために働くのだ 137 00:12:15,099 --> 00:12:17,099 御家老 138 00:12:20,038 --> 00:12:25,043 この者ども いかようにも お使いくださいませ 139 00:12:25,043 --> 00:12:28,046 いざというときは 新之丞様のため➡ 140 00:12:28,046 --> 00:12:32,050 命をもなげうつはず 141 00:12:32,050 --> 00:12:34,050 それでは 私はこれで 142 00:12:45,096 --> 00:12:49,096 利吉か もう用はない 143 00:12:51,102 --> 00:12:53,102 先に休め 144 00:13:07,118 --> 00:13:09,118 佐和 145 00:13:16,060 --> 00:13:19,060 申し訳ございません こんな夜分に 146 00:13:21,065 --> 00:13:28,065 源六様が新之丞様とお名を変え お屋敷を賜ったと聞き… 147 00:13:30,074 --> 00:13:33,077 居ても立ってもいられず➡ 148 00:13:33,077 --> 00:13:36,077 八兵衛に無理を申して 出てまいりました 149 00:13:45,089 --> 00:13:47,089 そうか 150 00:13:49,093 --> 00:13:51,095 お願いでございます 151 00:13:51,095 --> 00:13:54,095 佐和を このお屋敷に置いてくださいませ 152 00:13:58,102 --> 00:14:02,106 女手がなくては 何かと御不自由でございましょう 153 00:14:02,106 --> 00:14:05,106 どんな下働きでもいたします 154 00:14:07,111 --> 00:14:11,111 ですから どうぞ ここに 155 00:14:16,054 --> 00:14:18,054 新之丞様 156 00:14:24,062 --> 00:14:27,065 はしためでかまいません 157 00:14:27,065 --> 00:14:34,072 佐和は 新之丞様の おそばにいられるだけで➡ 158 00:14:34,072 --> 00:14:36,072 幸せでございます 159 00:14:41,079 --> 00:14:43,081 分かったよ 佐和 160 00:14:43,081 --> 00:14:48,086 だが 二度と はしためなどと口にするな 161 00:14:48,086 --> 00:14:51,086 私にとっては大事な人だ 162 00:14:55,093 --> 00:14:58,096 新之丞様 163 00:14:58,096 --> 00:15:02,100 松阪では 怖いもの知らずの 私だったが➡ 164 00:15:02,100 --> 00:15:07,105 ここに来て 藩主の子と 認められてみると➡ 165 00:15:07,105 --> 00:15:10,108 何だか とてつもなく大きな力に 押し潰されてしまいそうな➡ 166 00:15:10,108 --> 00:15:12,108 恐ろしさを感じる 167 00:15:15,113 --> 00:15:21,113 佐和 そばにいてくれ 168 00:15:23,054 --> 00:15:25,056 新之丞様 169 00:15:25,056 --> 00:15:30,061 佐和は… 佐和はうれしく思います 170 00:15:30,061 --> 00:15:49,061 ♬~ 171 00:16:04,095 --> 00:16:06,097 ヘヘヘ… 172 00:16:06,097 --> 00:16:12,103 <柳生家には 将軍家御家流の 誇りを持つ 江戸柳生と➡ 173 00:16:12,103 --> 00:16:15,106 血統の正流を主張する 尾張柳生との間に➡ 174 00:16:15,106 --> 00:16:18,042 長年にわたる 確執があった> 175 00:16:18,042 --> 00:16:22,046 <そして この日 剣によって雌雄を決すべく➡ 176 00:16:22,046 --> 00:16:27,046 尾張柳生の一団が 正木坂の道場に乗り込んできた> 177 00:16:32,056 --> 00:16:35,059 (左馬助)江戸柳生は 将軍に取り入り➡ 178 00:16:35,059 --> 00:16:41,065 大名に成り下がり 真の武芸の心を忘れ果てた 179 00:16:41,065 --> 00:16:46,070 石舟斎以来 新陰流の神髄を受け継ぐ者は➡ 180 00:16:46,070 --> 00:16:51,075 僅か600石の 我ら尾張柳生をおいてない 181 00:16:51,075 --> 00:16:54,078 (俊方)では どうあっても 182 00:16:54,078 --> 00:16:57,081 (左馬助) さよう 立ち合いを申し挑む➡ 183 00:16:57,081 --> 00:17:01,085 尾張柳生は それがし 柳生左馬助➡ 184 00:17:01,085 --> 00:17:04,088 して そちらは? 185 00:17:04,088 --> 00:17:08,092 (俊方) 柳生新六郎に立ち合わせよう➡ 186 00:17:08,092 --> 00:17:10,092 呼んでまいれ (門弟)はっ 187 00:17:26,043 --> 00:17:29,046 <新之丞にうり二つのこの男➡ 188 00:17:29,046 --> 00:17:33,050 実は 寛永の剣豪 柳生十兵衛三厳の孫に当たり➡ 189 00:17:33,050 --> 00:17:37,054 十兵衛と同じように 浪々の身に甘んじ➡ 190 00:17:37,054 --> 00:17:40,054 いちずに 武芸の道を究めていた> 191 00:17:42,059 --> 00:17:46,063 立ち合いは真剣にて 所望いたす 192 00:17:46,063 --> 00:17:48,065 (俊方)それはならん 193 00:17:48,065 --> 00:17:53,070 尾張か江戸か新陰流の 優劣を決するには➡ 194 00:17:53,070 --> 00:17:55,070 真剣をおいてない 195 00:18:00,077 --> 00:18:02,079 (新六郎)御随意に 196 00:18:02,079 --> 00:18:22,033 ♬~ 197 00:18:22,033 --> 00:18:42,053 ♬~ 198 00:18:42,053 --> 00:18:56,067 ♬~ 199 00:18:56,067 --> 00:18:58,067 やーっ! 200 00:19:02,073 --> 00:19:04,075 はーっ! 201 00:19:04,075 --> 00:19:21,025 ♬~ 202 00:19:21,025 --> 00:19:26,030 <一瞬の勝負で 左馬助を 再起不能に陥れた新六郎は➡ 203 00:19:26,030 --> 00:19:29,030 再び 当てもない旅に出た> 204 00:19:44,048 --> 00:19:48,052 《母上 新之丞は 帰ってまいりました》 205 00:19:48,052 --> 00:19:50,054 《我が子を捨てなければ ならなかった➡ 206 00:19:50,054 --> 00:19:54,054 あなたのことを思うと 胸が痛みます》 207 00:20:20,017 --> 00:20:22,019 何者だ 208 00:20:22,019 --> 00:20:24,019 素浪人 209 00:20:31,028 --> 00:20:34,031 了見を問う 210 00:20:34,031 --> 00:20:36,033 了見? 211 00:20:36,033 --> 00:20:43,040 紀州家三男 徳川新之丞を斬る了見だ 212 00:20:43,040 --> 00:20:46,043 フフフ… そんなものはない 213 00:20:46,043 --> 00:20:51,048 あるとすれば 俺が素浪人で➡ 214 00:20:51,048 --> 00:20:55,052 お主が紀州のせがれだからよ 215 00:20:55,052 --> 00:20:58,055 <このとき 新之丞には まだ 伊賀介が➡ 216 00:20:58,055 --> 00:21:02,059 生涯の敵になろうとは 思いも寄らなかった> 217 00:21:02,059 --> 00:21:22,079 ♬~ 218 00:21:22,079 --> 00:21:25,082 (伊賀介)待たれい!➡ 219 00:21:25,082 --> 00:21:28,085 なぜ 邪魔立てした 220 00:21:28,085 --> 00:21:32,089 お主の剣は多くの人を斬っておる 221 00:21:32,089 --> 00:21:34,091 勝負になるまい 222 00:21:34,091 --> 00:21:37,091 何やつだ うぬは 223 00:21:41,098 --> 00:21:44,101 同じように素浪人だ 224 00:21:44,101 --> 00:21:46,103 何? 225 00:21:46,103 --> 00:21:50,103 だが お主ほど すね者ではない 226 00:21:56,113 --> 00:21:59,116 驚いたようだな 227 00:21:59,116 --> 00:22:03,120 俺もあの男の顔を見たとき どぎもを抜かれた 228 00:22:03,120 --> 00:22:06,120 他人の空似にしては 似すぎておる 229 00:22:10,127 --> 00:22:13,130 柳生新六郎 230 00:22:13,130 --> 00:22:18,068 ひょっとして あの男に柳生の血が 流れておるのかもしれん 231 00:22:18,068 --> 00:22:24,068 いや この俺に徳川の血が 流れているのかな 232 00:22:41,091 --> 00:22:44,094 (忠相)お元気そうで何よりです 233 00:22:44,094 --> 00:22:46,096 元気なものか 234 00:22:46,096 --> 00:22:50,100 少々 うんざりしておる 235 00:22:50,100 --> 00:22:52,102 (忠相)それはまた 何故 236 00:22:52,102 --> 00:22:56,106 あれ以後 殿からも 何の音沙汰もない 237 00:22:56,106 --> 00:22:59,109 無為に月日が過ぎていく 238 00:22:59,109 --> 00:23:01,111 (忠相)何事も辛抱です 239 00:23:01,111 --> 00:23:06,116 お主 わしを大名にすると 大見得を切ったではないか 240 00:23:06,116 --> 00:23:08,118 (忠相)確かに 241 00:23:08,118 --> 00:23:12,122 (忠相)なれど 大名お取り立ては 将軍家の専権 242 00:23:12,122 --> 00:23:16,060 まずは お目通りを許されるよう 働かねばなりません 243 00:23:16,060 --> 00:23:18,062 しかし 大名の庶子では➡ 244 00:23:18,062 --> 00:23:22,066 将軍家お目通りを許されんのが 常法と聞いたぞ 245 00:23:22,066 --> 00:23:26,070 常法に従っていては 何事もかないません 246 00:23:26,070 --> 00:23:30,074 藩主のお供をして とにかく出府なさることです 247 00:23:30,074 --> 00:23:33,077 それができるぐらいなら 苦労はせん 248 00:23:33,077 --> 00:23:35,079 今でさえ まるで無視されておる 249 00:23:35,079 --> 00:23:40,084 殿は今 藩政の大幅な赤字に 苦慮なされております 250 00:23:40,084 --> 00:23:43,087 そうそう 我が子のことばかり 関わってはおられませぬ 251 00:23:43,087 --> 00:23:47,091 うん… されば 新之丞様は➡ 252 00:23:47,091 --> 00:23:50,094 財政立て直しの 協議に加わるのです 253 00:23:50,094 --> 00:23:55,099 不可能なことでもよろしい 可能と言い張って機会をつかむ 254 00:23:55,099 --> 00:23:59,099 あとは成り行きと運任せです 255 00:24:07,111 --> 00:24:11,115 <紀州家の財政窮迫は 数年前から始まっていた> 256 00:24:11,115 --> 00:24:16,053 <江戸中屋敷の火災 紀の川の氾濫と不運が重なり➡ 257 00:24:16,053 --> 00:24:20,053 幕府 商人からの ばく大な借金を抱えていた> 258 00:24:30,067 --> 00:24:34,071 当面 水害対策費用として➡ 259 00:24:34,071 --> 00:24:38,071 3万両を捻出しなければならん 260 00:24:42,079 --> 00:24:45,082 もう三井にも無理は申せぬか 261 00:24:45,082 --> 00:24:48,085 はっ もはや これ以上は… 262 00:24:48,085 --> 00:24:52,089 殿 御公儀より お貸しくだされるよう➡ 263 00:24:52,089 --> 00:24:54,091 それがしより… 264 00:24:54,091 --> 00:24:56,093 公儀か… 265 00:24:56,093 --> 00:24:59,096 (家臣)しかし 御公儀よりは➡ 266 00:24:59,096 --> 00:25:03,096 既に30万両の借財がございます 267 00:25:05,102 --> 00:25:09,106 帯刀 このあんばいでは➡ 268 00:25:09,106 --> 00:25:13,043 わしは 当分 死ぬこともかなわぬようだな 269 00:25:13,043 --> 00:25:17,047 ハハハ… 270 00:25:17,047 --> 00:25:20,047 何か よい思案はないか 271 00:25:25,055 --> 00:25:27,057 申し上げます 272 00:25:27,057 --> 00:25:32,057 新之丞 そちも参っておったか 273 00:25:35,065 --> 00:25:38,068 帯刀殿に願い出まして (光貞)うん➡ 274 00:25:38,068 --> 00:25:43,073 存念があるというのだな 聞こう 275 00:25:43,073 --> 00:25:46,076 3万両 調達の儀➡ 276 00:25:46,076 --> 00:25:51,081 それがし お引き受けつかまつります 277 00:25:51,081 --> 00:25:54,084 出府の際 それがしを お連れくださいますれば➡ 278 00:25:54,084 --> 00:25:57,087 直ちに 調達つかまつります 279 00:25:57,087 --> 00:25:59,089 (安藤)新之丞様➡ 280 00:25:59,089 --> 00:26:02,092 お言葉 取り消し召されい 281 00:26:02,092 --> 00:26:06,092 武士というものは 一旦 約束を破れば… 282 00:26:08,098 --> 00:26:13,036 自裁以外にわびようは ございませんぞ 283 00:26:13,036 --> 00:26:15,038 存じております 284 00:26:15,038 --> 00:26:17,040 しかとか 285 00:26:17,040 --> 00:26:21,040 お約束つかまつります 286 00:26:23,046 --> 00:26:27,046 よし やってみせい 287 00:26:30,053 --> 00:26:32,055 かしこまりました 288 00:26:32,055 --> 00:26:46,069 ♬~ 289 00:26:46,069 --> 00:26:49,072 新之丞様もこれまでか 290 00:26:49,072 --> 00:26:52,075 (細井)はっ? 291 00:26:52,075 --> 00:26:57,080 3万両の大金 都合つくはずもあるまい 292 00:26:57,080 --> 00:27:00,083 金というものは正直だ 293 00:27:00,083 --> 00:27:03,083 度胸や覚悟だけでは どうにもならん 294 00:27:06,089 --> 00:27:11,094 まあ 紀州家にとっては これでよいのかもしれぬが 295 00:27:11,094 --> 00:27:13,030 あの女… 296 00:27:13,030 --> 00:27:16,033 (お麻) 助八さん まさか気があるんじゃ 297 00:27:16,033 --> 00:27:18,035 ばかなこと言うな 298 00:27:18,035 --> 00:27:22,035 よし 一泡吹かしてやる 299 00:27:38,055 --> 00:27:40,057 久しぶりだな 300 00:27:40,057 --> 00:27:43,060 (登幾)邪魔だよ どきな 301 00:27:43,060 --> 00:27:45,062 そうはいかねえ 302 00:27:45,062 --> 00:27:48,065 ここで決着をつけるか 303 00:27:48,065 --> 00:27:50,067 そんな暇はないね 急いでるんだよ 304 00:27:50,067 --> 00:27:53,067 じゃあ なぜ屋敷をのぞいてた 305 00:27:55,072 --> 00:27:57,074 お前 俺に会いに来たのか? 306 00:27:57,074 --> 00:28:01,078 アハハハ! のぼせんじゃないよ 307 00:28:01,078 --> 00:28:03,080 これから京へ戻るんで➡ 308 00:28:03,080 --> 00:28:05,082 その前に様子を探ったまでさ 309 00:28:05,082 --> 00:28:07,084 京へ? 310 00:28:07,084 --> 00:28:11,088 ああ それじゃ しばらくは そのおつに澄ました顔➡ 311 00:28:11,088 --> 00:28:13,023 見なくても済むってわけだ 312 00:28:13,023 --> 00:28:16,026 どうだい さみしいだろう 313 00:28:16,026 --> 00:28:19,029 何を? (登幾)それでお見送りかい 314 00:28:19,029 --> 00:28:22,032 泣かせるね (助八)ヘッ 315 00:28:22,032 --> 00:28:25,032 その手には乗らねえ… 316 00:28:27,037 --> 00:28:30,037 ≪(登幾)あばよ いずれまた 317 00:28:33,043 --> 00:28:37,047 <当時 幕府の禁中ならびに 公家諸法度の締めつけで➡ 318 00:28:37,047 --> 00:28:40,050 朝廷の勢力は衰退し➡ 319 00:28:40,050 --> 00:28:42,052 隠忍自重を強いられた 公家たちは➡ 320 00:28:42,052 --> 00:28:47,052 折あらば王政復興を図るべく 目を光らせていた> 321 00:28:53,063 --> 00:28:56,063 (鳥羽)紀州の隠し子には… 322 00:28:59,069 --> 00:29:02,072 さんざんの 体たらくでおじゃったのう 323 00:29:02,072 --> 00:29:07,077 ほんに はらわたが煮えくり返るわ 324 00:29:07,077 --> 00:29:09,079 面目次第もない 325 00:29:09,079 --> 00:29:12,079 次なる機には必ず 326 00:29:14,017 --> 00:29:23,026 それはさておき おことらには 江戸へ行ってもらいたい 327 00:29:23,026 --> 00:29:25,026 江戸へ? 328 00:29:27,030 --> 00:29:34,037 今 江戸では老中 柳沢吉保と 水戸中納言が➡ 329 00:29:34,037 --> 00:29:39,042 何かといがみ合うておじゃる 330 00:29:39,042 --> 00:29:45,048 機に臨み変に応じて 柳営を揺さぶり➡ 331 00:29:45,048 --> 00:29:48,048 延宝の企てを再び狙うのじゃ 332 00:29:51,054 --> 00:29:56,059 <延宝8年 四代将軍 家綱が 世子なくして世を去った> 333 00:29:56,059 --> 00:29:58,061 <その跡目を巡って 江戸城は混乱した> 334 00:29:58,061 --> 00:30:02,065 <千載一遇の好機とばかり 京の公家たちは➡ 335 00:30:02,065 --> 00:30:04,067 大老 酒井忠清を動かし➡ 336 00:30:04,067 --> 00:30:07,070 有栖川若宮を 将軍の座に据えるべく➡ 337 00:30:07,070 --> 00:30:10,073 密約が整ったが…> 338 00:30:10,073 --> 00:30:13,010 《お… お待ちくだされ》 339 00:30:13,010 --> 00:30:16,013 《事 破れておじゃりまする》 340 00:30:16,013 --> 00:30:18,015 《酒井忠清殿は切腹》 341 00:30:18,015 --> 00:30:23,015 《五代将軍は 館林宰相綱吉に決まりました》 342 00:30:32,029 --> 00:30:35,032 延宝の企てか 343 00:30:35,032 --> 00:30:39,036 あれが失敗に喫したのは➡ 344 00:30:39,036 --> 00:30:42,039 京にしかるべき 策士がいなかったためだ 345 00:30:42,039 --> 00:30:47,044 伊賀介 言葉が過ぎよう 346 00:30:47,044 --> 00:30:50,047 だが 今度は違う 347 00:30:50,047 --> 00:30:53,050 ほう 348 00:30:53,050 --> 00:30:55,050 この私がいる 349 00:31:06,063 --> 00:31:09,063 (登幾) また和歌山へお戻りですか? 350 00:31:11,068 --> 00:31:16,073 いや 江戸だ 351 00:31:16,073 --> 00:31:19,076 (左平次)じゃあ 新之丞の方は? 352 00:31:19,076 --> 00:31:22,079 まあ いずれ片はつける 353 00:31:22,079 --> 00:31:29,086 だが これからは 江戸で 徳川の本家本元を揺さぶるのさ 354 00:31:29,086 --> 00:31:33,090 しかし どうして それほどまでに 徳川を目の敵になさるんで 355 00:31:33,090 --> 00:31:37,094 伊賀介様ほどの 知力と武芸があれば➡ 356 00:31:37,094 --> 00:31:42,099 公儀にも取り立てられましょうに 357 00:31:42,099 --> 00:31:48,105 俺も子供のころは そう思って修行に励んだ 358 00:31:48,105 --> 00:31:52,109 だが 所詮は無駄なこと 359 00:31:52,109 --> 00:31:56,113 これは 成人してから知ったんだが➡ 360 00:31:56,113 --> 00:32:02,119 俺はな 謀反人の子孫だ➡ 361 00:32:02,119 --> 00:32:07,124 承応の変って呼ばれる 幕府転覆事件だ➡ 362 00:32:07,124 --> 00:32:10,127 しかし これは浪人狩りの 口実にするために➡ 363 00:32:10,127 --> 00:32:12,129 幕府がでっちあげたことなのだ➡ 364 00:32:12,129 --> 00:32:17,067 首謀者とされる 別木庄左衛門➡ 365 00:32:17,067 --> 00:32:19,067 これが俺の先祖 366 00:32:21,071 --> 00:32:26,076 だから 俺は 徳川の幕府が続くかぎり➡ 367 00:32:26,076 --> 00:32:29,079 絶対に世に出ることはできん 368 00:32:29,079 --> 00:32:33,083 と決まりゃ 俺にはもう➡ 369 00:32:33,083 --> 00:32:36,086 この徳川の天下を ひっくり返してやるしか➡ 370 00:32:36,086 --> 00:32:39,089 望みはないんだ 371 00:32:39,089 --> 00:32:44,094 でも できますか? そんな途方もないことが 372 00:32:44,094 --> 00:32:46,094 フフフ… 373 00:32:48,098 --> 00:32:50,098 やれるとこまでやるさ 374 00:32:52,102 --> 00:32:55,102 それが俺の生きる証しだからな 375 00:33:00,110 --> 00:33:05,110 左平次 俺は 時々 こんな夢を見るぞ 376 00:33:07,117 --> 00:33:11,121 将軍家と御三家を 串だんごにして➡ 377 00:33:11,121 --> 00:33:14,121 大口開けて食らう妖怪の夢だ 378 00:33:28,071 --> 00:33:31,074 佐和 そこに座れ 379 00:33:31,074 --> 00:33:33,074 はい 380 00:33:35,078 --> 00:33:37,078 話がある 381 00:33:42,085 --> 00:33:47,090 来る10日 殿の江戸御出府にあたり➡ 382 00:33:47,090 --> 00:33:52,095 私も お供をすることになった 383 00:33:52,095 --> 00:33:58,095 ただし 行列には加わらん 一人旅で参る 384 00:34:00,103 --> 00:34:02,105 大役 ある身ゆえ➡ 385 00:34:02,105 --> 00:34:06,109 そなたを 連れていくわけにはいかん 386 00:34:06,109 --> 00:34:08,109 許せ 387 00:34:10,046 --> 00:34:12,046 存じております 388 00:34:15,051 --> 00:34:17,051 でも いつお戻りに? 389 00:34:19,055 --> 00:34:21,055 分からん 390 00:34:25,061 --> 00:34:31,061 大役というのは 江戸で 3万両の金をつくることだ 391 00:34:34,070 --> 00:34:37,073 できなければ➡ 392 00:34:37,073 --> 00:34:39,073 無論 切腹だ 393 00:34:49,085 --> 00:34:52,088 泣くな 394 00:34:52,088 --> 00:34:54,090 そなたの身の振り方は➡ 395 00:34:54,090 --> 00:34:57,090 忠相にくれぐれも頼んでおく 396 00:35:05,101 --> 00:35:11,101 新之丞様は 父におなりなさいます 397 00:35:13,043 --> 00:35:15,045 父? 398 00:35:15,045 --> 00:35:18,048 はい 399 00:35:18,048 --> 00:35:20,050 みごもったというのか 400 00:35:20,050 --> 00:35:26,050 新之丞様には 御迷惑かもしれませぬが… 401 00:35:28,058 --> 00:35:32,062 佐和はうれしく思います 402 00:35:32,062 --> 00:35:37,067 新之丞様がおたちになられても➡ 403 00:35:37,067 --> 00:35:39,067 生きがいができました 404 00:35:42,072 --> 00:35:46,076 父は 何人かと人に問われたなら… 405 00:35:46,076 --> 00:35:50,076 新之丞様のお名前は 決して口外いたしません 406 00:35:53,083 --> 00:36:01,091 嵐の夜 戸外に出て 竜気を 感じたことにでもいたします 407 00:36:01,091 --> 00:36:04,094 冗談を言ってる場合ではない 408 00:36:04,094 --> 00:36:06,096 紛れもなく私の子だ 409 00:36:06,096 --> 00:36:08,098 お口をお慎みください 410 00:36:08,098 --> 00:36:13,036 そのようなことが 人のうわさに上れば➡ 411 00:36:13,036 --> 00:36:15,038 新之丞様の御身に… 412 00:36:15,038 --> 00:36:18,041 傷がつくというのか 413 00:36:18,041 --> 00:36:21,044 かまわん 414 00:36:21,044 --> 00:36:23,046 いらぬ気を遣うな 415 00:36:23,046 --> 00:36:43,066 ♬~ 416 00:36:43,066 --> 00:37:03,086 ♬~ 417 00:37:03,086 --> 00:37:22,038 ♬~ 418 00:37:22,038 --> 00:37:25,041 これをしかと 身に携えておくがいい 419 00:37:25,041 --> 00:37:31,041 これを持っておれば 母子の身は保証される 420 00:37:34,050 --> 00:37:36,050 新之丞様 421 00:37:39,055 --> 00:37:41,055 心強うございます 422 00:37:43,059 --> 00:37:47,063 世間から どんな そしりを受けましょうとも➡ 423 00:37:47,063 --> 00:37:53,063 佐和は 我が子を立派に 育ててみせます 424 00:38:01,077 --> 00:38:03,077 頼むぞ 425 00:38:15,024 --> 00:38:17,026 (忠相) 後悔なされておりますか? 426 00:38:17,026 --> 00:38:21,030 いや 別に 427 00:38:21,030 --> 00:38:25,034 それならば それでよろしいかと存じます 428 00:38:25,034 --> 00:38:29,038 ところで新之丞様 うん? 429 00:38:29,038 --> 00:38:33,042 佐和にお墨付きのようなものを お渡しになりましたか? 430 00:38:33,042 --> 00:38:35,044 渡した 431 00:38:35,044 --> 00:38:39,048 殿がわしに贈られた 短刀を添えて 432 00:38:39,048 --> 00:38:41,048 つまらぬまねをされた 433 00:38:43,052 --> 00:38:46,055 わしの子に相違ないから そうだと書いてやったのだ 434 00:38:46,055 --> 00:38:49,058 それが どうしてつまらん 435 00:38:49,058 --> 00:38:54,063 いや 何となく そんな気がいたします 436 00:38:54,063 --> 00:38:59,068 ともかく 佐和のことは くれぐれもよろしく頼む 437 00:38:59,068 --> 00:39:01,070 かしこまりました 438 00:39:01,070 --> 00:39:08,077 それにしても あなたは ひどいお方だ 439 00:39:08,077 --> 00:39:15,077 あの佐和は 私が妻にしようと 長年 思い続けていた女子です 440 00:39:28,031 --> 00:39:31,034 正木坂の恨みを晴らす 覚悟! 441 00:39:31,034 --> 00:39:34,037 何のことだ 人違いするな 442 00:39:34,037 --> 00:39:36,039 (忠相)待て このお方は… 443 00:39:36,039 --> 00:39:38,039 問答無用 斬れ! 444 00:39:46,049 --> 00:39:48,049 (侍)おのれ! 445 00:39:55,058 --> 00:39:57,058 その男は人違いだぞ 446 00:40:01,064 --> 00:40:04,064 柳生新六郎は この俺だ 447 00:40:12,008 --> 00:40:15,011 おい こっちだ! 448 00:40:15,011 --> 00:40:17,011 (侍)貴様! 449 00:40:25,021 --> 00:40:28,024 そちらから 望んだ 尋常な立ち合い 450 00:40:28,024 --> 00:40:30,026 恨みを持つのは理不尽 451 00:40:30,026 --> 00:40:50,046 ♬~ 452 00:40:50,046 --> 00:41:10,066 ♬~ 453 00:41:10,066 --> 00:41:30,086 ♬~ 454 00:41:30,086 --> 00:41:43,099 ♬~ 455 00:41:43,099 --> 00:41:46,099 お主 あの者を知っておるのか 456 00:41:55,111 --> 00:42:15,064 ♬~ 457 00:42:15,064 --> 00:42:26,075 ♬~ 458 00:42:26,075 --> 00:42:28,075 なぜ抜かぬ 459 00:42:30,079 --> 00:42:32,079 なぜ斬らん 460 00:42:40,089 --> 00:42:43,089 俺の剣は 人を見極める 461 00:42:51,100 --> 00:42:53,100 柳生新六郎… 462 00:42:56,105 --> 00:42:59,108 <元禄12年 9月10日> 463 00:42:59,108 --> 00:43:03,112 <紀伊大納言光貞 参勤交代の行列が➡ 464 00:43:03,112 --> 00:43:05,114 一路 江戸へ向かった> 465 00:43:05,114 --> 00:43:11,053 <共ぞろい2, 370人 その出費もばく大である> 466 00:43:11,053 --> 00:43:17,053 <行列に前後して 更に何人かが 同じように江戸へ向かっていた> 467 00:43:47,089 --> 00:44:00,102 ♬~ 468 00:44:00,102 --> 00:44:02,104 <太平に酔う 江戸を舞台に➡ 469 00:44:02,104 --> 00:44:04,106 大きく羽ばたこうとする新之丞> 470 00:44:04,106 --> 00:44:09,111 <だが その前途には一命を懸けた 3万両調達の難題が控え➡ 471 00:44:09,111 --> 00:44:14,050 山内伊賀介は 更に陰謀の手を広げる> 472 00:44:14,050 --> 00:44:18,054 <江戸には ただならぬ風雲が 巻き起ころうとしていた> 473 00:44:18,054 --> 00:44:37,073 ♬~ 474 00:44:37,073 --> 00:44:57,093 ♬~ 475 00:44:57,093 --> 00:44:59,095 ♬~ 476 00:44:59,095 --> 00:45:19,048 ♬~ 477 00:45:19,048 --> 00:45:39,068 ♬~ 478 00:45:39,068 --> 00:45:47,068 ♬~ 479 00:45:55,084 --> 00:46:01,090 実は 高尾とは言い交わした仲でな 480 00:46:01,090 --> 00:46:03,092 まさか 481 00:46:03,092 --> 00:46:07,029 高尾 お前にほれた男がいたのか 482 00:46:07,029 --> 00:46:10,032 (伊賀介)100両か 483 00:46:10,032 --> 00:46:13,032 まあ この程度の茶番なら 分相応だろう