1 00:01:32,076 --> 00:01:50,076 ♬~ 2 00:01:53,064 --> 00:01:56,067 <江戸に上った紀州家三男 徳川新之丞は➡ 3 00:01:56,067 --> 00:01:59,070 吉原随一の名花 高尾太夫を巡り➡ 4 00:01:59,070 --> 00:02:03,074 時の豪商 紀国屋文左衛門との 勝負に勝ち➡ 5 00:02:03,074 --> 00:02:06,077 見事に3万両を調達するが➡ 6 00:02:06,077 --> 00:02:11,082 権力への野望飽くなき 老中 柳沢吉保を敵に回す結果となる> 7 00:02:11,082 --> 00:02:16,087 <その吉保の元で 徳川打倒の執念に燃える怪人物➡ 8 00:02:16,087 --> 00:02:20,087 山内伊賀介が牙を研いでいた> 9 00:02:32,036 --> 00:02:47,051 ♬~ 10 00:02:47,051 --> 00:02:52,051 (助川)新之丞頼方 覚悟! たたき斬れ! 11 00:02:59,063 --> 00:03:02,063 (新之丞) 新之丞と知ってのろうぜきか 12 00:03:04,068 --> 00:03:06,068 名乗れ 13 00:03:26,023 --> 00:03:41,038 ♬~ 14 00:03:41,038 --> 00:03:43,038 ≪ 待て 15 00:03:48,045 --> 00:03:50,047 何者だ 16 00:03:50,047 --> 00:03:55,052 (新六郎) その男の影とでも言っておこう 17 00:03:55,052 --> 00:03:58,055 まず影を倒すがいい 18 00:03:58,055 --> 00:04:00,057 何? 19 00:04:00,057 --> 00:04:20,010 ♬~ 20 00:04:20,010 --> 00:04:30,020 ♬~ 21 00:04:30,020 --> 00:04:32,022 (助八)とりゃー! 22 00:04:32,022 --> 00:04:52,042 ♬~ 23 00:04:52,042 --> 00:05:12,062 ♬~ 24 00:05:12,062 --> 00:05:32,016 ♬~ 25 00:05:32,016 --> 00:05:43,016 ♬~ 26 00:06:01,045 --> 00:06:03,045 (大伍)何者でしょう 27 00:06:18,062 --> 00:06:19,997 何だ これは 28 00:06:19,997 --> 00:06:24,001 (佐川)若様 一体 どういうおつもりでございますか 29 00:06:24,001 --> 00:06:26,003 今頃になって のこのこ戻ったりして 30 00:06:26,003 --> 00:06:28,005 まあ そう怒るな 31 00:06:28,005 --> 00:06:30,007 誰か腹を切るのか 32 00:06:30,007 --> 00:06:33,010 何をのんきな 33 00:06:33,010 --> 00:06:35,012 若様のためですよ 34 00:06:35,012 --> 00:06:37,014 ほう? 35 00:06:37,014 --> 00:06:40,017 御家老がどうせ お金など できるはずもない 36 00:06:40,017 --> 00:06:43,020 戻りしだい 切腹させろと 37 00:06:43,020 --> 00:06:47,024 チッ あの早とちりめが 38 00:06:47,024 --> 00:06:52,024 せっかくだ 座り心地でも試してやるか 39 00:06:59,036 --> 00:07:01,038 ハァ… 40 00:07:01,038 --> 00:07:07,044 それにしても 危ういところであった 41 00:07:07,044 --> 00:07:10,047 (安藤)若! お待ちください 早まってはなりません 42 00:07:10,047 --> 00:07:14,051 これ 早まっておるのは お主の方だ 43 00:07:14,051 --> 00:07:17,054 お喜びくださいませ 先ほど 紀国屋より➡ 44 00:07:17,054 --> 00:07:19,990 3万両 受け取るようにとの使いが ございまして➡ 45 00:07:19,990 --> 00:07:22,993 直ちに 家中の者を 走らせましてございます 46 00:07:22,993 --> 00:07:26,997 そうか それはよかった 47 00:07:26,997 --> 00:07:30,000 若 48 00:07:30,000 --> 00:07:32,002 恐れ入りましてございます 49 00:07:32,002 --> 00:07:37,007 殿に代わって 安藤帯刀 厚く御礼申し上げます 50 00:07:37,007 --> 00:07:40,010 しかし 気の毒だな 51 00:07:40,010 --> 00:07:44,014 皆 俺が腹を切るのを 楽しみにしておったに 52 00:07:44,014 --> 00:07:47,014 いや そのことはもう 平に御容赦を 53 00:07:49,019 --> 00:07:51,021 (男性)おう 54 00:07:51,021 --> 00:07:54,024 (土屋) 3万両 確かに受け取りました 55 00:07:54,024 --> 00:07:57,027 紀文殿には くれぐれも よろしくお伝えくだされ 56 00:07:57,027 --> 00:08:00,030 (長助)はい ではお気を付けて 57 00:08:00,030 --> 00:08:02,030 うん 御免 58 00:08:04,034 --> 00:08:07,037 (伊賀介)おい 待て 59 00:08:07,037 --> 00:08:09,037 (土屋)何やつ 60 00:08:13,043 --> 00:08:15,045 (藩士)おのれ 61 00:08:15,045 --> 00:08:25,990 ♬~ 62 00:08:25,990 --> 00:08:27,992 (土屋)御家老!➡ 63 00:08:27,992 --> 00:08:29,994 御家老! 64 00:08:29,994 --> 00:08:31,996 御家老 (安藤)何事じゃ 65 00:08:31,996 --> 00:08:37,001 (土屋) 金が… 3万両が横取りされました 66 00:08:37,001 --> 00:08:40,004 (助八)若殿➡ 67 00:08:40,004 --> 00:08:42,006 若殿 68 00:08:42,006 --> 00:08:59,023 ♬~ 69 00:08:59,023 --> 00:09:01,023 (船頭)よいしょ 70 00:09:05,029 --> 00:09:08,032 (船頭)よっと 71 00:09:08,032 --> 00:09:10,032 (船頭たち)どうも 72 00:09:12,036 --> 00:09:15,036 (船頭)うわっ! (船頭)あっ! 73 00:09:30,988 --> 00:09:36,994 久しぶりだな 山内伊賀介 74 00:09:36,994 --> 00:09:38,994 (伊賀介)貴様か 75 00:09:43,000 --> 00:09:46,003 また会うたか 76 00:09:46,003 --> 00:09:49,006 いつも余計なときに現れおる 77 00:09:49,006 --> 00:09:56,013 船の沈み具合からみると 大層な積み荷らしいな 78 00:09:56,013 --> 00:09:59,016 他人事だ 捨て置け 79 00:09:59,016 --> 00:10:01,018 そうはいかん 80 00:10:01,018 --> 00:10:03,020 何? 81 00:10:03,020 --> 00:10:07,024 お主も俺も似た者同士 82 00:10:07,024 --> 00:10:10,024 船が欲しくなってな 83 00:10:12,029 --> 00:10:14,031 とれるか? 84 00:10:14,031 --> 00:10:16,033 とる 85 00:10:16,033 --> 00:10:35,986 ♬~ 86 00:10:35,986 --> 00:10:56,006 ♬~ 87 00:10:56,006 --> 00:11:05,015 ♬~ 88 00:11:05,015 --> 00:11:08,018 逃げるのか 89 00:11:08,018 --> 00:11:11,021 お主とは いずれ 相まみえねばならん 90 00:11:11,021 --> 00:11:15,021 そう勝負を急ぐこともなかろう 91 00:11:19,029 --> 00:11:23,033 あ~ これでお家御安泰じゃ 92 00:11:23,033 --> 00:11:28,038 めでたい うん めでたい 93 00:11:28,038 --> 00:11:31,041 (忠相)まずは 祝着に存じまする 94 00:11:31,041 --> 00:11:33,043 いや これで➡ 95 00:11:33,043 --> 00:11:37,047 上様にお目通りをいたす お膳立てが整いました 96 00:11:37,047 --> 00:11:40,050 うん しかし 上様には➡ 97 00:11:40,050 --> 00:11:45,055 陰険こうかつをもって知られる 柳沢が付き添っております 98 00:11:45,055 --> 00:11:48,058 されば 新之丞様には➡ 99 00:11:48,058 --> 00:11:51,061 水戸光圀公に 間に入っていただくのが➡ 100 00:11:51,061 --> 00:11:56,066 得策だと思われまする 光圀公か 101 00:11:56,066 --> 00:11:59,069 今や 江戸城内において 権勢をほしいままにする➡ 102 00:11:59,069 --> 00:12:02,072 柳沢吉保に対して たんげいすべからざる➡ 103 00:12:02,072 --> 00:12:07,077 抵抗の姿勢を示すのは 光圀公をおいて他にはありません 104 00:12:07,077 --> 00:12:10,080 それは聞いておる されば 吉保は➡ 105 00:12:10,080 --> 00:12:13,083 光圀公を 上様から引き離すために➡ 106 00:12:13,083 --> 00:12:16,086 さまざまな陰謀を 巡らしてきました 107 00:12:16,086 --> 00:12:21,024 そして ついに 光圀公 御乱心のうわさを流し➡ 108 00:12:21,024 --> 00:12:23,026 息の根を止めようとしております 109 00:12:23,026 --> 00:12:25,028 乱心だと? さよう 110 00:12:25,028 --> 00:12:28,031 今や そのうわさは りょう原の炎のごとく➡ 111 00:12:28,031 --> 00:12:33,036 城内に広まり 既に上様のお耳にも 達しているはず 112 00:12:33,036 --> 00:12:36,039 何を根拠に そのようなうわさが 113 00:12:36,039 --> 00:12:38,041 はあ 114 00:12:38,041 --> 00:12:43,046 私の聞いたところでは ある日 柳沢の屋敷に➡ 115 00:12:43,046 --> 00:12:47,050 美しい犬の毛皮20枚が 届いたそうです 116 00:12:47,050 --> 00:12:50,050 その送り主が 水戸公だったというのです 117 00:12:53,056 --> 00:12:57,060 <光圀は 家督を世子 綱条に譲り 水戸 西山荘で➡ 118 00:12:57,060 --> 00:13:00,063 「大日本史」の編さんに 没頭していたが➡ 119 00:13:00,063 --> 00:13:02,065 月に1度は参府し➡ 120 00:13:02,065 --> 00:13:06,069 将軍に 「大学」の進講をする習わしである> 121 00:13:06,069 --> 00:13:12,075 <ここ半年は新しく出仕した お側仕えの槙と碁を囲むのも➡ 122 00:13:12,075 --> 00:13:15,078 江戸屋敷での楽しみになっていた> 123 00:13:15,078 --> 00:13:20,017 (光圀)槙 そなた だいぶ腕を上げたな 124 00:13:20,017 --> 00:13:23,020 (槙) 大殿様のお仕込みでございます 125 00:13:23,020 --> 00:13:25,022 (槙)このような けんか碁も 126 00:13:25,022 --> 00:13:30,022 抜かしおるのう フフフッ 127 00:13:36,033 --> 00:13:38,035 どうじゃ 128 00:13:38,035 --> 00:13:42,039 お待ちを (光圀)急所に一石 129 00:13:42,039 --> 00:13:46,043 息の根 止まったか?➡ 130 00:13:46,043 --> 00:13:49,046 ハハハ… 131 00:13:49,046 --> 00:13:51,048 かわいいやつ 132 00:13:51,048 --> 00:13:56,053 追い詰められたその方 ずんと器量が上がったぞ 133 00:13:56,053 --> 00:13:58,055 お殿様 134 00:13:58,055 --> 00:14:01,058 (木戸)中納言様 (光圀)ああ 何じゃ 135 00:14:01,058 --> 00:14:04,061 おお 監物か 136 00:14:04,061 --> 00:14:07,064 話なら あとにせい 137 00:14:07,064 --> 00:14:11,068 大殿様 ございません 負けました 138 00:14:11,068 --> 00:14:14,071 (光圀)フフフ… 139 00:14:14,071 --> 00:14:18,008 さすがの槙も参ったか 140 00:14:18,008 --> 00:14:22,012 フフッ フフフ… 141 00:14:22,012 --> 00:14:24,012 (木戸)御免 142 00:14:28,018 --> 00:14:34,024 (木戸)例の毛皮の一件 上様のお耳に入った由 143 00:14:34,024 --> 00:14:38,028 明日の御登城 いかがなされますか 144 00:14:38,028 --> 00:14:40,030 参る (木戸)しかし 145 00:14:40,030 --> 00:14:44,034 柳沢殿が 上様に何と たきつけておるものやら 146 00:14:44,034 --> 00:14:49,039 それだからこそ 登城するのじゃ 147 00:14:49,039 --> 00:14:54,039 柳沢ごときの流布したうわさに 迷わされるような上様なれば 148 00:14:56,046 --> 00:15:05,055 「大学」に説く 修身斉家治国平天下の思想も➡ 149 00:15:05,055 --> 00:15:09,055 馬の耳に念仏よ 150 00:15:15,999 --> 00:15:21,004 過日 藤林十太夫よりの密書が 届いて以来➡ 151 00:15:21,004 --> 00:15:24,007 何事もなく打ち過ぎたが 152 00:15:24,007 --> 00:15:26,009 大殿 153 00:15:26,009 --> 00:15:36,019 その報復に間者の1人や2人 入っているやもしれぬのう 154 00:15:36,019 --> 00:15:56,039 ♬~ 155 00:15:56,039 --> 00:16:00,043 ♬~ 156 00:16:00,043 --> 00:16:06,043 幽霊と見しや 河原の枯れ尾花か 157 00:16:08,051 --> 00:16:11,054 うつけどもが 158 00:16:11,054 --> 00:16:14,057 光圀乱心と思うなら思えばよし 159 00:16:14,057 --> 00:16:20,997 わしは うつけを相手にするより いっそ郷里へ帰って➡ 160 00:16:20,997 --> 00:16:28,004 偕楽園の梅を相手に 晴耕雨読の日々を過ごしたいわ 161 00:16:28,004 --> 00:16:30,006 (木戸)大殿 162 00:16:30,006 --> 00:16:38,014 だが そうなっては 柳沢の思うつぼよ 163 00:16:38,014 --> 00:16:44,020 まだまだ やつごときには 負けておれぬわい 164 00:16:44,020 --> 00:16:47,023 ≪(藤井)申し上げます 165 00:16:47,023 --> 00:16:50,026 (藤井)ただいま 普請奉行 大岡忠相様が➡ 166 00:16:50,026 --> 00:16:54,030 中納言様にお目通り願いたいと まかりいでましてございます 167 00:16:54,030 --> 00:16:56,032 大岡殿が? 168 00:16:56,032 --> 00:17:01,037 <大岡忠相は 新之丞の 将軍家お目通りのとりなしを➡ 169 00:17:01,037 --> 00:17:03,039 光圀に頼んだ> 170 00:17:03,039 --> 00:17:06,042 <それは 明くる6日➡ 171 00:17:06,042 --> 00:17:11,042 光圀が綱吉への「大学」講義の日と 決まった> 172 00:17:17,988 --> 00:17:21,988 よろしくお願いつかまつります 173 00:17:26,997 --> 00:17:30,000 (柳沢)「大学」御進講が 馬の耳に念仏だと? 174 00:17:30,000 --> 00:17:34,004 中納言様乱心の 証しでございますな 175 00:17:34,004 --> 00:17:37,007 言うに事を欠いて 古だぬきめ 176 00:17:37,007 --> 00:17:40,010 まあ この舌禍は問うまい 177 00:17:40,010 --> 00:17:42,012 今となっては 尻尾を巻いて➡ 178 00:17:42,012 --> 00:17:44,014 水戸へ帰るより 他はないのだからな 179 00:17:44,014 --> 00:17:48,018 泣きっ面に蜂というのも あこぎよの 180 00:17:48,018 --> 00:17:50,020 御意で 181 00:17:50,020 --> 00:17:56,026 それより 大岡の訪ねた目的が 気にかかる 182 00:17:56,026 --> 00:17:59,029 はい 183 00:17:59,029 --> 00:18:03,033 紀州 光貞様の御三男を 上様にお目通りさせたいとか 184 00:18:03,033 --> 00:18:06,033 またしても紀州の隠し子か 185 00:18:11,041 --> 00:18:15,979 (綱吉) 何 「大学」の講義はできぬと?➡ 186 00:18:15,979 --> 00:18:17,981 なぜじゃ 187 00:18:17,981 --> 00:18:23,987 畏れながら 昨今 殿中にて 光圀乱心のうわさ➡ 188 00:18:23,987 --> 00:18:28,992 上様のお耳に 達しておりましょうか 189 00:18:28,992 --> 00:18:33,997 まずは それをお伺いいたします 190 00:18:33,997 --> 00:18:37,000 聞いた 191 00:18:37,000 --> 00:18:39,002 だから それがどうしたというのじゃ 192 00:18:39,002 --> 00:18:44,007 上様は そのうわさを誠と おぼし召すか➡ 193 00:18:44,007 --> 00:18:47,010 それとも 単なる流言と 194 00:18:47,010 --> 00:18:52,015 中納言様 上様に対し そのような御詰問➡ 195 00:18:52,015 --> 00:18:54,017 御無礼でありましょうぞ 196 00:18:54,017 --> 00:18:57,020 黙らっしゃい 197 00:18:57,020 --> 00:19:03,026 わしは 乱心者と思われては たとえ 上様といえども➡ 198 00:19:03,026 --> 00:19:09,032 「大学」はおろか いろはの講義も できぬと申し上げておるのじゃ 199 00:19:09,032 --> 00:19:12,035 (綱吉)光圀 もうよい 200 00:19:12,035 --> 00:19:15,972 そなたが正気なことは よう分かった 201 00:19:15,972 --> 00:19:17,974 (光圀)上様 202 00:19:17,974 --> 00:19:24,981 いや 実を申すと わしも本日は 講義を受ける気はなかった 203 00:19:24,981 --> 00:19:29,986 「大学」よりも 心に重く のしかかることがあってな 204 00:19:29,986 --> 00:19:34,991 この度 母 桂昌院様より懇請された➡ 205 00:19:34,991 --> 00:19:41,998 護国寺建立の費用3万両 勘定方より 手元不如意と断られた 206 00:19:41,998 --> 00:19:47,003 綱吉 母上に対して面目が立たぬ 207 00:19:47,003 --> 00:19:54,010 中納言様 上様の御存念 お分かりですかな 208 00:19:54,010 --> 00:19:57,013 水戸様は さておくとして➡ 209 00:19:57,013 --> 00:20:01,017 近頃 紀州様 尾張様の 幕府御金蔵よりの借入金が➡ 210 00:20:01,017 --> 00:20:04,020 かさむ一方で 211 00:20:04,020 --> 00:20:07,023 何が言いたいのじゃ 美濃守 212 00:20:07,023 --> 00:20:14,030 中納言様には このような金の話 馬の耳に何とやらでござった 213 00:20:14,030 --> 00:20:15,965 馬の耳? 214 00:20:15,965 --> 00:20:17,967 光圀 215 00:20:17,967 --> 00:20:21,971 美濃は 御三家も少しは 徳川本家のために➡ 216 00:20:21,971 --> 00:20:25,975 金の工面をせいと 申しておるのじゃ 217 00:20:25,975 --> 00:20:28,975 はっ? ≪(家臣)申し上げます 218 00:20:30,980 --> 00:20:34,984 ただいま 勘定奉行 荻原近江守殿➡ 219 00:20:34,984 --> 00:20:38,988 火急の件にて お目通り願い出ておりまする 220 00:20:38,988 --> 00:20:41,988 (綱吉)苦しゅうない (家臣)ははっ 221 00:20:51,000 --> 00:20:53,002 (荻原)畏れながら申し上げまする 222 00:20:53,002 --> 00:20:57,006 上様お申しつけの 護国寺建立の費用3万両➡ 223 00:20:57,006 --> 00:21:00,009 ただいま しゅったいいたしまして ござりまする 224 00:21:00,009 --> 00:21:02,011 なんと 225 00:21:02,011 --> 00:21:05,014 荻原殿 その3万両の出どころは? 226 00:21:05,014 --> 00:21:10,019 紀州様よりの返金にござります 227 00:21:10,019 --> 00:21:14,023 紀州藩 附家老 安藤帯刀殿の 強い要請により➡ 228 00:21:14,023 --> 00:21:17,026 貸し付けましたる3万両➡ 229 00:21:17,026 --> 00:21:20,029 半日のうちに 返却してまいりました 230 00:21:20,029 --> 00:21:23,032 ほう どういう訳か 231 00:21:23,032 --> 00:21:27,036 (荻原)はっ 3万両を持参いたしました➡ 232 00:21:27,036 --> 00:21:30,039 紀州様 御三男のお申し状では➡ 233 00:21:30,039 --> 00:21:32,041 御公儀を煩わすは畏れ多し 234 00:21:32,041 --> 00:21:36,045 他より融通いたしたとのことに ござります 235 00:21:36,045 --> 00:21:38,047 紀州の三男とな 236 00:21:38,047 --> 00:21:43,047 はて 光貞に隠し子でもおったか? 237 00:21:47,056 --> 00:21:54,063 上様 棚からぼた餅とは このことでございますな 238 00:21:54,063 --> 00:21:56,065 うん 239 00:21:56,065 --> 00:22:05,074 紀州にも三代目にして ようやく 大物が生まれ出ましたようで 240 00:22:05,074 --> 00:22:10,079 いかがでしょう 早速 お目通り賜りましては? 241 00:22:10,079 --> 00:22:12,081 (綱吉)その者 控えおるのか 242 00:22:12,081 --> 00:22:16,019 はっ 芙蓉の間にて控えております 243 00:22:16,019 --> 00:22:21,024 <その日 新之丞は 将軍 綱吉の前で臆することなく➡ 244 00:22:21,024 --> 00:22:25,028 堂々と 自らの生い立ちを 述べたという> 245 00:22:25,028 --> 00:22:27,030 ハハハ… 246 00:22:27,030 --> 00:22:32,035 さようか そちが光貞厄年の子か 247 00:22:32,035 --> 00:22:35,038 それにしても よう育ったものよのう 248 00:22:35,038 --> 00:22:37,040 恐れ入りまする 249 00:22:37,040 --> 00:22:45,048 (綱吉)して この度の3万両は いかなる手だてにて調達したのか 250 00:22:45,048 --> 00:22:48,051 はっ 251 00:22:48,051 --> 00:22:50,053 それは秘中の秘にございます 252 00:22:50,053 --> 00:22:52,055 (綱吉)何? 253 00:22:52,055 --> 00:22:56,059 吉原という鬼ヶ島に 鬼征伐に出かけ➡ 254 00:22:56,059 --> 00:23:00,063 宝をぶんどったものと おぼし召しくださりませ 255 00:23:00,063 --> 00:23:03,066 ハハハ… 面白いことを申す 256 00:23:03,066 --> 00:23:11,074 上様 この紀州の小せがれ なかなかの人物と思われます 257 00:23:11,074 --> 00:23:20,074 この度の手柄には何か御褒美を おやりなされてはいかがでしょう 258 00:23:22,018 --> 00:23:27,023 新之丞 何か欲しいものはあるか? 259 00:23:27,023 --> 00:23:33,029 さて 欲しいといえば 際限がござりませぬが➡ 260 00:23:33,029 --> 00:23:37,033 まずは こうして 上様とお目通りの許される➡ 261 00:23:37,033 --> 00:23:40,036 身分が欲しゅうござります 262 00:23:40,036 --> 00:23:47,043 上様 大名にお取り立てなされては いかがなものでしょう 263 00:23:47,043 --> 00:23:50,046 中納言様 それは せん越なお申し出でござろう 264 00:23:50,046 --> 00:23:52,048 せん越? (柳沢)さよう 265 00:23:52,048 --> 00:23:55,051 たかが3万両の調達をこうに➡ 266 00:23:55,051 --> 00:23:58,054 僅か200石捨てぶちの者を 大名に取り立てるなど➡ 267 00:23:58,054 --> 00:24:02,058 前例のないことでござる 268 00:24:02,058 --> 00:24:05,061 黙らっしゃい 美濃 269 00:24:05,061 --> 00:24:09,065 本来ならば 御用金調達は➡ 270 00:24:09,065 --> 00:24:15,071 老中たるその方の才覚に よるべきはずを➡ 271 00:24:15,071 --> 00:24:20,009 これなる小せがれが しゅったいいたしたのじゃ 272 00:24:20,009 --> 00:24:27,016 その方 己の不覚を棚に上げて 他人の足を引く所存か 273 00:24:27,016 --> 00:24:33,022 しかも 大名取り立ては 老中の権限にあらず 274 00:24:33,022 --> 00:24:38,022 上様お一人の専権ぞ 275 00:24:41,030 --> 00:24:43,032 吉保 276 00:24:43,032 --> 00:24:48,037 新之丞は部屋住みというても 紀州大納言の血を引く者だ 277 00:24:48,037 --> 00:24:52,041 大名に取り立てて 物議はあるまい 278 00:24:52,041 --> 00:24:54,043 (柳沢)はっ 279 00:24:54,043 --> 00:24:58,047 新之丞 そなたには➡ 280 00:24:58,047 --> 00:25:03,052 越前 丹生郡 3万石を取らせようぞ 281 00:25:03,052 --> 00:25:05,054 はっ 282 00:25:05,054 --> 00:25:08,057 姓名も改めよ 283 00:25:08,057 --> 00:25:14,063 松平左近少将頼方とな 284 00:25:14,063 --> 00:25:18,063 松平左近少将 285 00:25:21,004 --> 00:25:24,004 ありがたき幸せに存じます 286 00:25:27,010 --> 00:25:29,012 光圀 287 00:25:29,012 --> 00:25:39,012 ♬~ 288 00:25:42,058 --> 00:25:46,062 (善左衛門)私めを家老に!? 289 00:25:46,062 --> 00:25:51,067 まだ禄高は決めかねるが よろしく頼んだぞ 290 00:25:51,067 --> 00:25:58,074 そ… そのような身に余る大任 私めに務まりますかどうか 291 00:25:58,074 --> 00:26:00,076 やってくれ 292 00:26:00,076 --> 00:26:02,078 はっ 293 00:26:02,078 --> 00:26:05,081 ところで おしまさんはどうしたのだ 294 00:26:05,081 --> 00:26:07,083 姿が見えぬが 295 00:26:07,083 --> 00:26:12,088 家内の薬を取りに 医者に参っております 296 00:26:12,088 --> 00:26:19,028 <姉小路三位卿は 上野 寛永寺宿坊に滞留していた> 297 00:26:19,028 --> 00:26:23,032 (姉小路)水戸の古だぬきが ついに都落ちですか 298 00:26:23,032 --> 00:26:26,035 アハハ… (柳沢)さよう 299 00:26:26,035 --> 00:26:31,040 (吉良)やりましたのう 美濃守殿 300 00:26:31,040 --> 00:26:33,042 フフフ… 301 00:26:33,042 --> 00:26:37,046 いやいや それにしても あの頑固おやじ様が➡ 302 00:26:37,046 --> 00:26:42,051 なぜ急に矛を収めたのか げせぬことです 303 00:26:42,051 --> 00:26:49,058 尻尾を巻いたと見せて 実は何か魂胆があるのでは? 304 00:26:49,058 --> 00:26:53,062 さよう それは十分考えられることで 305 00:26:53,062 --> 00:26:55,064 しかし いずれにしても➡ 306 00:26:55,064 --> 00:26:59,068 目の上のこぶが 取れたということには 307 00:26:59,068 --> 00:27:02,071 当面はですな 308 00:27:02,071 --> 00:27:07,076 水戸殿への警戒は 怠らぬことでおじゃりますな 309 00:27:07,076 --> 00:27:11,080 だがこれで中納言様が推す 甲府宰相は孤立無援 310 00:27:11,080 --> 00:27:14,016 あとは どうにでも料理できます 311 00:27:14,016 --> 00:27:17,019 いやあ それは御浅慮 312 00:27:17,019 --> 00:27:20,022 甲府殿の足元をすくっても➡ 313 00:27:20,022 --> 00:27:26,028 そのあとに尾張 紀州が おじゃりまするぞ 314 00:27:26,028 --> 00:27:29,031 (助川)申し上げます 315 00:27:29,031 --> 00:27:33,031 例の新之丞が 境内をこちらへ向かっております 316 00:27:35,037 --> 00:27:39,041 (おしま)新之丞様 317 00:27:39,041 --> 00:27:43,045 おしまさんか 見違えたぞ 318 00:27:43,045 --> 00:27:47,049 (おしま)おめでとうございます お大名におなりだそうで 319 00:27:47,049 --> 00:27:50,052 これも 皆のおかげだ 320 00:27:50,052 --> 00:27:54,056 (おしま)父をお取り立て くださいましたとのこと 321 00:27:54,056 --> 00:27:58,060 私の藩には 絶対必要な男だ 322 00:27:58,060 --> 00:28:03,065 私も丹生とやらに お供させていただけますね 323 00:28:03,065 --> 00:28:06,068 草深い田舎だぞ 分かっております 324 00:28:06,068 --> 00:28:12,068 でも どんな田舎であろうと 海の果てであろうと… 325 00:28:14,010 --> 00:28:16,010 殿様 326 00:28:19,015 --> 00:28:25,021 大丈夫だ そなたは下がっておれ 327 00:28:25,021 --> 00:28:27,023 さあ 328 00:28:27,023 --> 00:28:47,043 ♬~ 329 00:28:47,043 --> 00:28:49,043 (伊賀介)待て 330 00:28:55,051 --> 00:28:57,051 俺に任せろ 331 00:29:02,058 --> 00:29:04,058 いいから行け 332 00:29:11,067 --> 00:29:14,003 会うのは2度目かな 333 00:29:14,003 --> 00:29:17,006 まだ名は聞いておらぬが 334 00:29:17,006 --> 00:29:20,009 山内伊賀介 335 00:29:20,009 --> 00:29:23,012 私は… 聞くまでもない 336 00:29:23,012 --> 00:29:25,014 何の用で参られた 337 00:29:25,014 --> 00:29:32,021 この度 大名の列に加わり 姉小路三位卿に御挨拶と思ってな 338 00:29:32,021 --> 00:29:34,023 あいにくと留守だ 339 00:29:34,023 --> 00:29:36,025 伝えておこう 340 00:29:36,025 --> 00:29:40,029 そうか ではよしなに 341 00:29:40,029 --> 00:29:43,029 しかし 何とも羨ましいかぎりだ 342 00:29:45,034 --> 00:29:50,039 これも 太平の世なればこそか 343 00:29:50,039 --> 00:29:55,039 口先だけの才覚で 大名の御身分を得られるとは 344 00:29:58,047 --> 00:30:02,051 望んで必ずしも 得られるものではないが➡ 345 00:30:02,051 --> 00:30:05,054 人には夢というものがある 346 00:30:05,054 --> 00:30:07,056 見果てぬ夢に賭けて 天運を待つのも➡ 347 00:30:07,056 --> 00:30:10,059 男の生き方であろう 348 00:30:10,059 --> 00:30:13,996 今のところ 天は私に味方した 349 00:30:13,996 --> 00:30:16,996 そう思っている フフフッ 350 00:30:19,001 --> 00:30:23,001 不公平極まるものよ 天というものは 351 00:30:25,007 --> 00:30:31,013 見果てぬ夢を追うにも それを許さぬしきたりがある 352 00:30:31,013 --> 00:30:34,016 しきたり? 353 00:30:34,016 --> 00:30:38,020 まあ あんたには分かるまい 354 00:30:38,020 --> 00:30:44,020 野良犬は どうあがいても 一生 野良犬ということだ 355 00:30:46,028 --> 00:30:52,028 俺のうちはな 謀反人の家系だ これだけは言っとく 356 00:30:54,036 --> 00:30:57,039 だから こういう者が 天運を望むには➡ 357 00:30:57,039 --> 00:31:01,039 まず自らの手で この仕組みを壊すしかないんだ 358 00:31:03,045 --> 00:31:09,051 これは男の夢 たわけた夢よ 359 00:31:09,051 --> 00:31:14,056 世の仕組みが 間違っているというのか? 360 00:31:14,056 --> 00:31:18,060 だが万人を満たす政などありえん 361 00:31:18,060 --> 00:31:23,060 そのひずみを少しでも正す それではいかんのか? 362 00:31:25,067 --> 00:31:28,070 どうだ お主 363 00:31:28,070 --> 00:31:32,070 私の元で 藩政に力を貸してくれぬか? 364 00:31:36,078 --> 00:31:43,085 せっかくだが お互い 最初の生きようが違ってたようだ 365 00:31:43,085 --> 00:31:45,085 今更 取り返しはつかん 366 00:31:48,090 --> 00:31:52,094 まっ 天運を得て 手に入れた御身分だ 367 00:31:52,094 --> 00:31:57,094 よくよく大勢を見極めて それに従うことだ 368 00:31:59,101 --> 00:32:02,104 御忠告 聞いておこう 369 00:32:02,104 --> 00:32:08,110 あの男 敵に回すと 手ごわいとみたが 370 00:32:08,110 --> 00:32:10,112 (柳沢)私も同感だ 371 00:32:10,112 --> 00:32:14,049 禍根は早いうちに絶つべし 372 00:32:14,049 --> 00:32:16,051 (吉良)斬るのですか? 373 00:32:16,051 --> 00:32:19,054 機を見てな フッ 374 00:32:19,054 --> 00:32:21,056 (姉小路)いやはや せっかく 水戸の古だぬきを➡ 375 00:32:21,056 --> 00:32:27,062 追い払うたと思うたら またまた難敵出現か 376 00:32:27,062 --> 00:32:33,062 (吉良) あ~ 前門の虎 後門の狼ですか 377 00:32:36,071 --> 00:32:39,074 伊賀介 378 00:32:39,074 --> 00:32:41,076 どうした 379 00:32:41,076 --> 00:32:45,080 新之丞は追い返しました 380 00:32:45,080 --> 00:32:48,083 (姉小路)なぜ斬らぬ 381 00:32:48,083 --> 00:32:50,085 斬れませんな 382 00:32:50,085 --> 00:32:53,088 何? 383 00:32:53,088 --> 00:32:59,094 伊賀介 牙をむかぬ虎を斬る刀は 持ち合わせておりません 384 00:32:59,094 --> 00:33:02,097 では牙をむいてきたときは? 385 00:33:02,097 --> 00:33:06,101 フッ それはもとより 386 00:33:06,101 --> 00:33:09,104 覚えておくぞ 387 00:33:09,104 --> 00:33:17,046 私には 紀州の三男 いや 松平頼方よりも➡ 388 00:33:17,046 --> 00:33:20,049 先に始末を つけねばならぬ者がおる 389 00:33:20,049 --> 00:33:22,051 (姉小路)誰じゃ 390 00:33:22,051 --> 00:33:25,054 頼方の影なる男 391 00:33:25,054 --> 00:33:45,074 ♬~ 392 00:33:45,074 --> 00:33:59,088 ♬~ 393 00:33:59,088 --> 00:34:01,090 はー! 394 00:34:01,090 --> 00:34:11,090 ♬~ 395 00:34:14,069 --> 00:34:18,073 <水戸光圀は もはや二度と 江戸の土を踏まぬ覚悟で➡ 396 00:34:18,073 --> 00:34:20,073 水戸へ向かった> 397 00:34:30,085 --> 00:34:34,085 お待ちください お待ちくだされ! 398 00:34:46,101 --> 00:34:49,104 おお 頼方殿 399 00:34:49,104 --> 00:35:07,122 ♬~ 400 00:35:07,122 --> 00:35:10,059 来ました 401 00:35:10,059 --> 00:35:13,062 いいか またとない機会だ 402 00:35:13,062 --> 00:35:16,062 必ず新之丞をしとめろ (一同)はっ 403 00:35:34,083 --> 00:35:38,087 何故 急ぎ御帰国になるのですか 404 00:35:38,087 --> 00:35:44,087 いや 「大日本史」を 書き上げようと思うてな 405 00:35:46,095 --> 00:35:53,102 (光圀) そなた 柳沢美濃守をどう思う 406 00:35:53,102 --> 00:35:56,105 柳沢殿のうさんくささは➡ 407 00:35:56,105 --> 00:36:01,110 江戸出府当日より 嫌というほど感じさせられました 408 00:36:01,110 --> 00:36:07,116 やつの権勢欲は 放置すれば とどまるところを知るまい 409 00:36:07,116 --> 00:36:14,056 わしの見るところ やつは 次期将軍の位すら 410 00:36:14,056 --> 00:36:20,062 五代様のお子とうわさのある 吉里君を担ぎ上げてですか 411 00:36:20,062 --> 00:36:28,070 うん だからこそわしは 甲府 綱豊殿を強く推したのじゃ 412 00:36:28,070 --> 00:36:35,077 甲府殿こそ 六代将軍たるべしと 今も その志は変わっておらん 413 00:36:35,077 --> 00:36:39,081 でしたら何故に そのお志をもって➡ 414 00:36:39,081 --> 00:36:42,084 江戸に踏みとどまっては くださらないのですか 415 00:36:42,084 --> 00:36:49,091 柳沢ごとき かん物の策に敗れ 御隠とんなされる➡ 416 00:36:49,091 --> 00:36:52,091 中納言様のお気持ちが 分かりません 417 00:36:54,096 --> 00:36:59,096 敗れはせん 隠とんもせん 418 00:37:02,104 --> 00:37:04,106 分からんのか? 419 00:37:04,106 --> 00:37:10,045 わしは そなたという男に 出会うたからこそ➡ 420 00:37:10,045 --> 00:37:14,045 安心して 水戸へ帰る気になったのじゃ 421 00:37:16,051 --> 00:37:18,051 中納言様 422 00:37:20,055 --> 00:37:29,055 そなたこそ 我が志を託するに足る よき後継者 423 00:37:34,069 --> 00:37:36,069 頼むぞ 424 00:37:40,075 --> 00:37:42,075 畏れ多いお言葉を 425 00:37:48,083 --> 00:37:56,091 ああ… これでわしも 肩の荷が下りた思いじゃ 426 00:37:56,091 --> 00:37:58,091 中納言様 427 00:38:00,095 --> 00:38:05,100 人の一生は ふゆうの一期 428 00:38:05,100 --> 00:38:07,102 人間 灰となれば➡ 429 00:38:07,102 --> 00:38:11,039 あとの天下がどうなろうとも いいようなものだが➡ 430 00:38:11,039 --> 00:38:17,039 世の安寧を思えば 執念を捨てられぬ 431 00:38:25,053 --> 00:38:29,057 光圀 西山荘にあって➡ 432 00:38:29,057 --> 00:38:35,057 そなたの大成する日を 見守っておりますぞ 433 00:38:42,070 --> 00:38:45,073 お名残惜しゅうございます 434 00:38:45,073 --> 00:38:50,078 千住大橋を渡るまで お供を 435 00:38:50,078 --> 00:38:55,083 おお ハハハ… 436 00:38:55,083 --> 00:39:00,088 いっそ 水戸まで来られるか? 437 00:39:00,088 --> 00:39:04,092 うん? フフフ… ハハハ… 438 00:39:04,092 --> 00:39:07,095 ハハハ… 439 00:39:07,095 --> 00:39:09,095 フフッ 440 00:39:16,038 --> 00:39:18,038 どぶねずみめ 441 00:39:22,044 --> 00:39:24,046 (藤井)うっ! 442 00:39:24,046 --> 00:39:33,055 (うめき声) 443 00:39:33,055 --> 00:39:38,055 紋太夫 何か言いたいことがあるか 444 00:39:43,065 --> 00:39:47,065 わしの目は節穴ではないぞ 445 00:39:49,071 --> 00:39:51,073 そこな男ども 446 00:39:51,073 --> 00:39:55,073 柳沢の回し者であろう 447 00:39:58,080 --> 00:40:01,083 (藤井)う… 448 00:40:01,083 --> 00:40:08,090 そちが柳沢と結んでいたことも 分かっておる 449 00:40:08,090 --> 00:40:13,090 だが 槙 そなたまでが 450 00:40:17,032 --> 00:40:19,034 うおっ!➡ 451 00:40:19,034 --> 00:40:21,034 ああ… 452 00:40:23,038 --> 00:40:28,043 大殿様 お手討ちを 453 00:40:28,043 --> 00:40:31,046 何故じゃ 454 00:40:31,046 --> 00:40:35,050 何故そなたまでが わしを裏切った 455 00:40:35,050 --> 00:40:42,050 私は 藤井紋太夫の妻でございます 456 00:40:45,060 --> 00:40:47,062 何? 457 00:40:47,062 --> 00:40:55,062 (泣き声) 458 00:40:57,072 --> 00:41:09,084 (泣き声) 459 00:41:09,084 --> 00:41:12,087 女を斬る刀は持たん 460 00:41:12,087 --> 00:41:15,090 早く行け 461 00:41:15,090 --> 00:41:18,093 (槙)あっ!➡ 462 00:41:18,093 --> 00:41:22,097 うう… 463 00:41:22,097 --> 00:41:42,117 ♬~ 464 00:41:42,117 --> 00:42:02,137 ♬~ 465 00:42:02,137 --> 00:42:18,137 ♬~ 466 00:42:24,092 --> 00:42:26,092 やー! 467 00:42:47,115 --> 00:42:49,117 (侍)おのれ 468 00:42:49,117 --> 00:43:09,137 ♬~ 469 00:43:09,137 --> 00:43:29,091 ♬~ 470 00:43:29,091 --> 00:43:47,091 ♬~ 471 00:43:51,113 --> 00:43:54,116 <光圀を見送る頼方は➡ 472 00:43:54,116 --> 00:43:58,120 その高い志を受け継ぐ決意に 燃えていた> 473 00:43:58,120 --> 00:44:02,124 <だが 彼の前途には 恐るべき敵が爪を研いでいる> 474 00:44:02,124 --> 00:44:08,130 <次期将軍の座に野望を抱く 柳沢吉保と配下の柳影組> 475 00:44:08,130 --> 00:44:12,067 <そして 頼方生涯の敵 山内伊賀介は➡ 476 00:44:12,067 --> 00:44:17,072 天下騒乱を目指して 更に大きな陰謀を巡らしている> 477 00:44:17,072 --> 00:44:20,075 <風雲の真っただ中で 新六郎の修羅の道は➡ 478 00:44:20,075 --> 00:44:23,078 限りなく続くのであった> 479 00:44:23,078 --> 00:44:43,098 ♬~ 480 00:44:43,098 --> 00:45:03,118 ♬~ 481 00:45:03,118 --> 00:45:23,071 ♬~ 482 00:45:23,071 --> 00:45:43,091 ♬~ 483 00:45:43,091 --> 00:45:54,091 ♬~ 484 00:45:57,072 --> 00:46:03,078 皆 一人一人 よく わしのために働いてくれた 485 00:46:03,078 --> 00:46:09,017 (綱豊)死ぬるもよしの覚悟は 常に定めております 486 00:46:09,017 --> 00:46:12,020 その大言 しかと聞いたぞ 487 00:46:12,020 --> 00:46:15,020 綱豊殿 上様におわび申し上げ…