1 00:02:04,879 --> 00:02:10,079 「主上のご命令により 至急 京に立ち戻られるよう」 2 00:02:12,520 --> 00:02:14,622 困ったのう 3 00:02:14,622 --> 00:02:17,422 よりにもよって このような時に 4 00:02:19,427 --> 00:02:22,130 おたあ様 5 00:02:22,130 --> 00:02:26,801 どうでした 御台 福松君や小太郎殿? 6 00:02:26,801 --> 00:02:31,539 とっても楽しいの でも見て これ 7 00:02:31,539 --> 00:02:34,709 こんなになってしまって 8 00:02:34,709 --> 00:02:36,978 御台 9 00:02:36,978 --> 00:02:40,448 何ですの?おたあ様 10 00:02:40,448 --> 00:02:44,919 困ったことになってしまいました 11 00:02:44,919 --> 00:02:49,057 京より お手紙が来ましてね 12 00:02:49,057 --> 00:02:51,426 帰らなければなりません 13 00:02:51,426 --> 00:02:53,428 京に? 14 00:02:53,428 --> 00:02:56,631 おたあ様が? 15 00:02:56,631 --> 00:03:00,401 京は茂子の生まれた所ですね 16 00:03:00,401 --> 00:03:02,570 そうですよ 17 00:03:02,570 --> 00:03:07,909 京は御台や おたあ様の生まれた 近衛家のある所 18 00:03:07,909 --> 00:03:10,345 懐かしい所です 19 00:03:10,345 --> 00:03:14,549 なぜ帰らなければ ならないのです? 20 00:03:14,549 --> 00:03:18,286 主上のご命令なのです 主上? 21 00:03:18,286 --> 00:03:20,355 恐れ多くも 22 00:03:20,355 --> 00:03:24,392 天子様のご命令なのですよ 23 00:03:24,392 --> 00:03:26,561 でもね 御台 24 00:03:26,561 --> 00:03:29,997 今 おたあ様が 京へ帰ってしまっては 25 00:03:29,997 --> 00:03:33,935 とても困ることがあるのです 26 00:03:33,935 --> 00:03:36,604 御台にもお分かりでしょう? 27 00:03:36,604 --> 00:03:41,409 松島殿や福松君 小太郎殿が 困るのです 28 00:03:41,409 --> 00:03:45,909 松島や福松君?小太郎? 29 00:03:53,921 --> 00:03:59,394 詳しいことは この母にも 分かりませんが 30 00:03:59,394 --> 00:04:04,399 この千代田のお城には 悪い人たちがいて 31 00:04:04,399 --> 00:04:07,735 何の罪もない松島殿や福松君を 32 00:04:07,735 --> 00:04:11,439 苦しめるのです いじめるのです 33 00:04:11,439 --> 00:04:13,541 いじめては嫌 34 00:04:13,541 --> 00:04:17,111 そうでしょう?御台 35 00:04:17,111 --> 00:04:20,211 どうしたらいいでしょうねえ 36 00:04:29,157 --> 00:04:34,662 おたあ様 上様にお願いしましょう 37 00:04:34,662 --> 00:04:36,662 上様に? 38 00:04:58,419 --> 00:05:02,990 これは御台様 どちらへ行かれるおつもりです? 39 00:05:02,990 --> 00:05:07,995 わらわ 上様にお目にかかる ここ 通してたもれ 40 00:05:07,995 --> 00:05:11,065 アッハハハ 御台様 41 00:05:11,065 --> 00:05:13,768 それは ご無理というもので ございます 42 00:05:13,768 --> 00:05:17,505 なぜじゃ? お分かりでございましょう 43 00:05:17,505 --> 00:05:19,674 ここは御鈴廊下 44 00:05:19,674 --> 00:05:24,078 御鈴廊下は上様が 大奥にお渡りあそばす時にだけ 45 00:05:24,078 --> 00:05:26,247 お使いになる所 46 00:05:26,247 --> 00:05:29,317 たとえ御台様といえど こちらから あちらへ 47 00:05:29,317 --> 00:05:31,652 お入りになることは できないのでございます 48 00:05:31,652 --> 00:05:35,790 至急 上様にお目にかかり 申し上げねばならぬことができた 49 00:05:35,790 --> 00:05:37,992 余人はともあれ 御台の言うこと… 50 00:05:37,992 --> 00:05:40,461 なりません! 51 00:05:40,461 --> 00:05:43,264 どうあってもと申されるなら 52 00:05:43,264 --> 00:05:47,268 滝川様よりのお許し 頂いてください 53 00:05:47,268 --> 00:05:50,071 滝川? そうです 54 00:05:50,071 --> 00:05:55,142 いつも いい子ね おねんねしましょうね 55 00:05:55,142 --> 00:05:57,142 はい 56 00:06:02,083 --> 00:06:04,883 上様には お目にかかれず 57 00:06:06,954 --> 00:06:09,223 というて 58 00:06:09,223 --> 00:06:14,523 この手紙 主上よりのご命令も同じ 59 00:06:16,497 --> 00:06:21,397 だが今のままの松島殿を 置いていくわけにもいかず 60 00:06:24,305 --> 00:06:26,340 そうじゃ 61 00:06:26,340 --> 00:06:29,377 小笠原殿に お目にかかってみよう 62 00:06:29,377 --> 00:06:33,648 松島殿のこと ご相談受けたは 小笠原殿より 63 00:06:33,648 --> 00:06:37,848 話し合うてみたら 何ぞ よい考えが浮かぶやもしれぬ 64 00:06:43,291 --> 00:06:49,063 御台 留守居役詰め所に行って 宮内殿にお目にかかり 65 00:06:49,063 --> 00:06:51,499 小笠原殿に お目にかかれる手はずを 66 00:06:51,499 --> 00:06:54,502 整えてもらうよう頼んできます 67 00:06:54,502 --> 00:06:58,439 しばらく留守にしますゆえ おもん様と おとなに 68 00:06:58,439 --> 00:07:01,108 よいですね? はい 69 00:07:01,108 --> 00:07:06,480 それから あの手紙は 京より来た大切な物です 70 00:07:06,480 --> 00:07:08,783 あそこに置いていきますゆえ 71 00:07:08,783 --> 00:07:11,852 誰ぞ来ても見せてはなりませぬ 72 00:07:11,852 --> 00:07:15,923 御台? はい おたあ様 73 00:07:15,923 --> 00:07:20,962 お手紙は大切な物ゆえ 誰にも見せはしません 74 00:07:20,962 --> 00:07:23,062 行っておいでなさいませ 75 00:07:59,033 --> 00:08:01,235 御台様 76 00:08:01,235 --> 00:08:03,235 御台様? 77 00:08:11,912 --> 00:08:13,912 誰じゃ 78 00:08:16,884 --> 00:08:20,384 御台様 どうなされたというのです? 79 00:08:22,623 --> 00:08:28,696 松島 わらわ おたあ様から 大切な物を預かったのです 80 00:08:28,696 --> 00:08:31,565 おもん様と仲よう 見ていたのですが 81 00:08:31,565 --> 00:08:33,901 次々と人が通る 82 00:08:33,901 --> 00:08:37,872 茂子 恐ろしゅうなって 逃げてきました 83 00:08:37,872 --> 00:08:41,609 これじゃ お手紙でございますね 84 00:08:41,609 --> 00:08:45,746 おたあ様は これが来たので 困っておいでになる 85 00:08:45,746 --> 00:08:50,184 松島や福松君 小太郎のために 困っておいでになる 86 00:08:50,184 --> 00:08:54,021 松島や若君のために? 87 00:08:54,021 --> 00:08:57,892 わらわ おたあ様が あまりお困りになるゆえ 88 00:08:57,892 --> 00:09:01,128 上様にお願いしようと 思ったのじゃが 89 00:09:01,128 --> 00:09:04,932 御錠口より向こうへは 入ってはならぬと言う 90 00:09:04,932 --> 00:09:06,934 のう 松島 91 00:09:06,934 --> 00:09:10,237 主上のご命令とは どういうことじゃ? 92 00:09:10,237 --> 00:09:14,041 おたあ様は 京へ帰らねばならぬのか? 93 00:09:14,041 --> 00:09:17,078 お方様が京へ? 94 00:09:17,078 --> 00:09:19,378 読んでたもう はい 95 00:09:46,741 --> 00:09:48,876 どうかなさったのですか? 96 00:09:48,876 --> 00:09:53,380 梢 基子の方様が このお手紙で 97 00:09:53,380 --> 00:09:57,551 わたくしたちのことを気をもんで くださっておいでなのだが 98 00:09:57,551 --> 00:10:00,654 この手紙には不審な点があります 99 00:10:00,654 --> 00:10:03,124 どういうことです?松島様 100 00:10:03,124 --> 00:10:07,324 わたくしの見たところ 十中八九は偽物 101 00:10:09,330 --> 00:10:12,666 では偽の手紙で お方様を京に? 102 00:10:12,666 --> 00:10:17,304 お方様が わたくしたちのことで してくださったことが 103 00:10:17,304 --> 00:10:20,141 気に入らぬ者の仕業でしょう 104 00:10:20,141 --> 00:10:23,541 どうなさいます? そうじゃのう… 105 00:10:25,946 --> 00:10:28,516 御台様 このお手紙 106 00:10:28,516 --> 00:10:31,085 わたくしに 預からせてくださいませんか? 107 00:10:31,085 --> 00:10:34,421 お願いでございます 108 00:10:34,421 --> 00:10:39,126 松島ならば よい おたあ様に そう言うておこう 109 00:10:39,126 --> 00:10:41,126 はい 110 00:11:03,684 --> 00:11:08,255 そなた 大奥に上がって どう思うている? 111 00:11:08,255 --> 00:11:12,560 はい 大奥勤めは一生の奉公 112 00:11:12,560 --> 00:11:15,930 男を持つことはできぬ 113 00:11:15,930 --> 00:11:18,030 寂しくはないか? 114 00:11:20,935 --> 00:11:24,071 そのように 恥ずかしがることはない 115 00:11:24,071 --> 00:11:27,274 男などというものは 知らずに済めば 116 00:11:27,274 --> 00:11:30,845 何ということなく過ぎていくもの 117 00:11:30,845 --> 00:11:33,447 悶えることもあるまい 118 00:11:33,447 --> 00:11:36,047 フフフ 119 00:11:50,564 --> 00:11:53,167 行ってまいりました どうであった? 120 00:11:53,167 --> 00:11:55,569 変わった様子があったか? 121 00:11:55,569 --> 00:12:01,175 御鈴廊下の御錠口に 御台様と母上 基子のお方様 122 00:12:01,175 --> 00:12:04,979 至急 上様にお目通り願いたいと 申し出があった由 123 00:12:04,979 --> 00:12:08,048 もちろん通しは せなんだであろうな? 124 00:12:08,048 --> 00:12:11,485 「どうあってもと言われるなら 滝川様のご許可を」と 125 00:12:11,485 --> 00:12:13,854 言われたそうにございます うん 126 00:12:13,854 --> 00:12:17,725 その後 基子のお方様 127 00:12:17,725 --> 00:12:22,196 御留守居役代理 宮内雄一郎様をご訪問 128 00:12:22,196 --> 00:12:25,666 何やら ご歓談あったそうに ございますが 129 00:12:25,666 --> 00:12:29,803 今日のところは他出のご予定も ないそうにございます 130 00:12:29,803 --> 00:12:33,803 御留守居役代理 宮内のう… 131 00:12:36,010 --> 00:12:41,916 あの者は亡くなった松島の夫 木村伊織の部下 132 00:12:41,916 --> 00:12:44,285 何を訴えたか分からぬが 133 00:12:44,285 --> 00:12:48,122 気にするほどのこともあるまいて 134 00:12:48,122 --> 00:12:51,592 それだけか? 松島のほうはどうであった? 135 00:12:51,592 --> 00:12:53,761 1つ気がかりなことがございます 136 00:12:53,761 --> 00:12:55,796 ん? 137 00:12:55,796 --> 00:13:00,234 お役人衆の交代の時刻 わずかの間にございますが 138 00:13:00,234 --> 00:13:04,905 松島様 上臈 姉小路様を お訪ねになられたとか 139 00:13:04,905 --> 00:13:07,608 姉小路を? 滝川殿 140 00:13:07,608 --> 00:13:10,778 ちと話したいことがあって 来ました 141 00:13:10,778 --> 00:13:12,878 基子の方様にございます 142 00:13:17,151 --> 00:13:19,151 お方様 143 00:13:24,758 --> 00:13:29,296 松島殿 松島殿には 大奥内通行の自由… 144 00:13:29,296 --> 00:13:31,665 何を言われる! 145 00:13:31,665 --> 00:13:34,601 わらわと共に そなたに 会うてほしいと言うわ 146 00:13:34,601 --> 00:13:38,038 御台の願いじゃ 147 00:13:38,038 --> 00:13:42,676 ところで話というのは他でもない 148 00:13:42,676 --> 00:13:45,346 今日 わらわの手元に 149 00:13:45,346 --> 00:13:48,549 妙な物が来ましてなあ 150 00:13:48,549 --> 00:13:51,685 妙な物とは何です? 151 00:13:51,685 --> 00:13:55,789 京よりの書状です 152 00:13:55,789 --> 00:13:58,559 それがどうかしましたか? 153 00:13:58,559 --> 00:14:01,328 お方様は近衛家のご出身 154 00:14:01,328 --> 00:14:06,533 京から書状が来るのは なにも 珍しいことではありますまい 155 00:14:06,533 --> 00:14:09,103 それがのう 156 00:14:09,103 --> 00:14:14,408 松島殿 あとは松島殿から 説明してくだされ 157 00:14:14,408 --> 00:14:17,778 わらわは あまりにも物知らず 158 00:14:17,778 --> 00:14:21,949 すっかり 信じていたのですからねえ 159 00:14:21,949 --> 00:14:24,651 滝川様 何じゃ? 160 00:14:24,651 --> 00:14:28,756 あなた様は大変に頭の切れるお方 161 00:14:28,756 --> 00:14:33,027 先程からのお方様のお言葉を 聞いておいであそばしたら 162 00:14:33,027 --> 00:14:35,562 お方様と この松島 163 00:14:35,562 --> 00:14:39,800 何のために夜中をもかかわらず お伺いしたか 164 00:14:39,800 --> 00:14:41,802 お察しでございましょう? 165 00:14:41,802 --> 00:14:44,271 さあ… 分からぬのう 166 00:14:44,271 --> 00:14:47,074 お分かりになりませぬか? 分からぬ 167 00:14:47,074 --> 00:14:52,012 オホホホ では つぶさに 説明せねばなりませぬ 168 00:14:52,012 --> 00:14:55,015 お方様? それがよい 169 00:14:55,015 --> 00:14:59,015 分からぬ者には 言うて聞かすほかはないでしょう 170 00:15:01,588 --> 00:15:06,460 では説明させていただきましょう 171 00:15:06,460 --> 00:15:10,264 このお方様宛ての京よりの書状 172 00:15:10,264 --> 00:15:12,599 お方様のお手元に届いたのは 173 00:15:12,599 --> 00:15:15,335 今日の昼前とのことで ございますが 174 00:15:15,335 --> 00:15:21,442 総取締の詰め所には どなたが 持ってきたのでございましょう? 175 00:15:21,442 --> 00:15:25,012 誰と申して… 京よりの書状は 176 00:15:25,012 --> 00:15:27,548 公用の物も私用の物も 177 00:15:27,548 --> 00:15:31,085 御表より御留守居役詰め所へ 178 00:15:31,085 --> 00:15:34,221 御留守居役詰め所より係の者が 179 00:15:34,221 --> 00:15:36,857 わらわの手元へ届けるが慣習 180 00:15:36,857 --> 00:15:40,694 その係の者の名を聞いております 181 00:15:40,694 --> 00:15:42,696 そのようなこと そなたに… 182 00:15:42,696 --> 00:15:46,700 聞かれる筋合いはないと 言われますか? 183 00:15:46,700 --> 00:15:51,171 滝川様 松島の調べたところ 184 00:15:51,171 --> 00:15:54,741 この書状 京より参った物では ございません 185 00:15:54,741 --> 00:15:58,212 何を言う では御留守居役詰め所より 186 00:15:58,212 --> 00:16:03,350 滝川様のお手元に届けた 係の者の名を言うてくださいませ 187 00:16:03,350 --> 00:16:06,750 いえ この場に呼んでくださいませ 188 00:16:10,224 --> 00:16:13,861 お忘れでございますか?滝川様 189 00:16:13,861 --> 00:16:17,664 この松島 大奥を去る少し前までは 190 00:16:17,664 --> 00:16:21,568 左京の方様付きでございましたが その前は 191 00:16:21,568 --> 00:16:27,207 御台様付き上臈 姉小路様付き 192 00:16:27,207 --> 00:16:32,007 京よりの書状の形式には 詳しいのでございます 193 00:16:34,982 --> 00:16:37,918 この手紙 署名の所に 194 00:16:37,918 --> 00:16:41,889 「左大臣 大江親信」と お名が書かれてあります 195 00:16:41,889 --> 00:16:46,560 宮中では手紙は形式が ことのほか うるさく 196 00:16:46,560 --> 00:16:49,696 私事めかして書かれた こうした手紙に 197 00:16:49,696 --> 00:16:55,569 左大臣と肩書をお付けになる しきたりは ないのでございます 198 00:16:55,569 --> 00:17:01,041 滝川様 なぜ このようなことを なさるのでございます? 199 00:17:01,041 --> 00:17:06,446 聞けば姉小路様を強迫なされた由 200 00:17:06,446 --> 00:17:11,251 あのおとなしい姉小路様も あまりのなされように 201 00:17:11,251 --> 00:17:13,587 わざと目立つよう 202 00:17:13,587 --> 00:17:18,458 形式を外して書かれたとのことで ございます 203 00:17:18,458 --> 00:17:20,460 姉小路め 204 00:17:20,460 --> 00:17:24,064 滝川様の目的は知れております 205 00:17:24,064 --> 00:17:28,969 お方様のなされた この松島への心遣い 206 00:17:28,969 --> 00:17:33,006 ただただ それが 邪魔なのでございましょう 207 00:17:33,006 --> 00:17:38,612 松島 今は大抵のことは 知っております 208 00:17:38,612 --> 00:17:41,682 滝川様の背後においでになるのは 209 00:17:41,682 --> 00:17:45,519 御老中 酒井若狭守様 何? 210 00:17:45,519 --> 00:17:50,757 若狭守様のご息女は 尾張家の御側室にて 211 00:17:50,757 --> 00:17:53,961 亀千代君という和子様の あることならば 212 00:17:53,961 --> 00:17:56,396 福松君を取り除き 213 00:17:56,396 --> 00:18:01,134 亀千代君を徳川家のお世継ぎに 直すお考えなのでしょう 214 00:18:01,134 --> 00:18:04,738 何を言う いいえ 松島の狙い 215 00:18:04,738 --> 00:18:08,742 よもやのこと 外れているとは思えません 216 00:18:08,742 --> 00:18:10,744 言わせておけば… 217 00:18:10,744 --> 00:18:15,782 したが よく申し上げておきます 218 00:18:15,782 --> 00:18:20,687 若君の毒殺を計画し 危うく逃れたを幸いに 219 00:18:20,687 --> 00:18:22,956 茶室に逃れたを逆手に取って 220 00:18:22,956 --> 00:18:26,026 今度は事もあろうに兵糧攻め 221 00:18:26,026 --> 00:18:28,595 何を言うか それを言うなら 222 00:18:28,595 --> 00:18:30,664 そなたの勝手な振る舞いが すべて原因 223 00:18:30,664 --> 00:18:33,600 よいのです もう細かなことは 224 00:18:33,600 --> 00:18:37,704 ともあれ この松島 これから先も 225 00:18:37,704 --> 00:18:39,906 どのような汚い手を 使われようとも 226 00:18:39,906 --> 00:18:44,411 命に懸けて負けはしません 227 00:18:44,411 --> 00:18:47,581 主上よりのご命令などと 姑息な手段 228 00:18:47,581 --> 00:18:53,186 京に聞こえたら 徳川家の恥でもございます 229 00:18:53,186 --> 00:18:56,023 手紙が偽と分かった以上 230 00:18:56,023 --> 00:19:01,962 お方様も喜んで このまま また江戸にとどまられる由 231 00:19:01,962 --> 00:19:04,865 近衛家の紋章は絶対なれば 232 00:19:04,865 --> 00:19:09,169 せっかくの兵糧攻めも 望み薄でございますな 233 00:19:09,169 --> 00:19:12,839 オホホホ 234 00:19:12,839 --> 00:19:15,008 滝川殿 235 00:19:15,008 --> 00:19:18,045 主上は お優しいお方 236 00:19:18,045 --> 00:19:22,316 御台を置いて京に戻れなどと 申されはしない 237 00:19:22,316 --> 00:19:24,351 ホホホ 238 00:19:24,351 --> 00:19:28,051 フフフ アハハハ 239 00:19:40,934 --> 00:19:43,637 姉御 このような所に… 240 00:19:43,637 --> 00:19:45,772 何じゃ 今日のザマは 241 00:19:45,772 --> 00:19:48,809 何を言うてる ああせよと 言うたのは姉御ではないか 242 00:19:48,809 --> 00:19:52,913 バカめ 同じ偽の手紙を 出すにしても 243 00:19:52,913 --> 00:19:55,782 あれでは猿の浅知恵じゃわ 244 00:19:55,782 --> 00:19:59,386 そのように言うのなら もっとよい方法があるのであろう 245 00:19:59,386 --> 00:20:01,388 言うたらよい 246 00:20:01,388 --> 00:20:04,124 酒井に手紙を書かせるのじゃ 247 00:20:04,124 --> 00:20:08,495 酒井殿?酒井殿から誰宛てに? 248 00:20:08,495 --> 00:20:11,095 主上 ん? 249 00:20:15,769 --> 00:20:20,407 よいか 京という所はな 250 00:20:20,407 --> 00:20:25,907 何事によらず 争い事を好まぬのが特徴 251 00:20:29,015 --> 00:20:31,451 酒井の名前で洗いざらい 252 00:20:31,451 --> 00:20:36,451 おぬしと御台の母 基子との もめ事を書いて知らせるのじゃ 253 00:20:38,458 --> 00:20:43,163 今の京は徳川のおかげで 生きている 254 00:20:43,163 --> 00:20:45,599 たとえ御台の母といえど 255 00:20:45,599 --> 00:20:49,636 もめ事の原因 まき散らしていると知れば 256 00:20:49,636 --> 00:20:54,141 今度こそ本当に呼び戻せと 257 00:20:54,141 --> 00:20:56,710 手紙が来よう 258 00:20:56,710 --> 00:20:59,479 来るか? 259 00:20:59,479 --> 00:21:01,479 来ないでか? 260 00:21:03,617 --> 00:21:05,617 賭けてもよいわ 261 00:21:29,943 --> 00:21:33,146 将軍家御台 茂子様は 262 00:21:33,146 --> 00:21:36,683 主上も知ってのとおりのお方 263 00:21:36,683 --> 00:21:41,521 さらでだに将軍家には 世話をかけること多いというに 264 00:21:41,521 --> 00:21:44,224 この上の迷惑 265 00:21:44,224 --> 00:21:47,027 御心 鬼にされて 266 00:21:47,027 --> 00:21:50,797 基子の方様 御呼び戻しのこと 267 00:21:50,797 --> 00:21:54,835 まげて ご寛容のこと 268 00:21:54,835 --> 00:21:57,635 願い上げ奉りまする 269 00:22:14,187 --> 00:22:16,187 お方様 270 00:22:26,099 --> 00:22:30,270 松島殿 とうとう来てしまいました 271 00:22:30,270 --> 00:22:34,470 今度は正式の呼び戻し状 京に戻らねばなりませぬ