1 00:00:00,000 --> 00:00:01,730 2 00:00:01,730 --> 00:00:07,300 (木下藤吉郎秀吉)殿! いなばやまじょう 稲葉山城の攻略 おめでとうございます! 3 00:00:07,300 --> 00:00:09,240 (織田信長)大儀! 4 00:00:09,240 --> 00:00:13,940 <永禄10年9月。 信長は 美濃を平定。➡ 5 00:00:13,940 --> 00:00:16,850 戦国の列強に その名を連ねる> 6 00:00:16,850 --> 00:00:20,150 (信長)これより この地を岐阜と改める。 7 00:00:20,150 --> 00:00:23,820 この城は 岐阜城じゃ。 8 00:00:23,820 --> 00:00:25,820 <この直後から 信長は➡ 9 00:00:25,820 --> 00:00:29,490 天下布武という 言葉を 打ち出す。➡ 10 00:00:29,490 --> 00:00:33,660 天下布武とは 武力によって 天下を平定すること。➡ 11 00:00:33,660 --> 00:00:35,970 しかし この天下とは➡ 12 00:00:35,970 --> 00:00:38,810 日本全国のことでは ない。➡ 13 00:00:38,810 --> 00:00:43,950 足利将軍家の支配領域 京都を中核とした日本の中央➡ 14 00:00:43,950 --> 00:00:46,660 五畿内のことを指す。➡ 15 00:00:46,660 --> 00:00:48,960 つまり 天下布武とは➡ 16 00:00:48,960 --> 00:00:55,500 朝廷を守る足利将軍家の 政治運営の再興を意味していた。➡ 17 00:00:55,500 --> 00:00:59,770 果たして 信長の次の一手とは…> 18 00:00:59,770 --> 00:01:22,460 ♬〜 19 00:01:22,460 --> 00:01:31,800 ♬〜 20 00:01:31,800 --> 00:02:17,620 ♬〜 21 00:02:17,620 --> 00:02:20,290 ♬〜 22 00:02:20,290 --> 00:03:03,770 ♬〜 23 00:03:03,770 --> 00:03:12,910 ♬〜 24 00:03:12,910 --> 00:03:24,110 ♬〜 25 00:03:24,110 --> 00:03:26,920 26 00:03:26,920 --> 00:03:28,990 (蜂須賀正勝)げせぬ! 27 00:03:28,990 --> 00:03:31,800 (木下小一郎長秀) 今度は 何がげせぬのじゃ。 28 00:03:31,800 --> 00:03:35,130 何で わしらより 半兵衛の屋敷の方が大きいのじゃ! 29 00:03:35,130 --> 00:03:40,470 ハハハハハッ 決まっておろう 殿の好みじゃ。 30 00:03:40,470 --> 00:03:42,410 (正勝)お〜い! 31 00:03:42,410 --> 00:03:46,140 半兵衛を味方にできたのは わしらのおかげじゃろう!? 32 00:03:46,140 --> 00:03:49,050 お主 悔しくはないのか。 わしは 独り身じゃし➡ 33 00:03:49,050 --> 00:03:51,480 広すぎても かえって手入れが面倒じゃ。 34 00:03:51,480 --> 00:03:54,320 (正勝)そういうことではない。 不公平ではないか! 35 00:03:54,320 --> 00:03:57,220 いやいや 信長様のお眼鏡にかなえば➡ 36 00:03:57,220 --> 00:04:00,420 どんな身分の者でも 上に引き上げてくださるのだ。 37 00:04:00,420 --> 00:04:02,460 公平ではないか。 ケッ。 38 00:04:02,460 --> 00:04:05,300 す はあっ もう そう拗ねるな。 39 00:04:05,300 --> 00:04:10,000 正勝殿のことは 兄者が ちゃんと気にかけておりまする。 40 00:04:10,000 --> 00:04:11,770 41 00:04:11,770 --> 00:04:14,100 ほい。 兄者からじゃ。 42 00:04:14,100 --> 00:04:17,010 ねぎろ これで 川並衆の者たちを労うてやれと。 43 00:04:17,010 --> 00:04:24,620 ほう 銭か! さすが大将 気が利くのう。 ハハハハハッ! 44 00:04:24,620 --> 00:04:26,820 あ? 45 00:04:26,820 --> 00:04:28,460 46 00:04:28,460 --> 00:04:30,760 ハハハハハハ…。 47 00:04:30,760 --> 00:04:35,130 48 00:04:35,130 --> 00:04:38,030 わん 何じゃ? この汚い碗は。 49 00:04:38,030 --> 00:04:40,300 これで 酒でも飲めっちゅうんか? 50 00:04:40,300 --> 00:04:42,240 要らん 要らん こんなもん。 うわっ! 51 00:04:42,240 --> 00:04:45,140 これは 殿より頂戴した褒美の一つじゃ。 52 00:04:45,140 --> 00:04:48,810 銭に換えたら 30貫の値がつく代物じゃぞ! 53 00:04:48,810 --> 00:04:52,650 はあ〜 まあ 要らぬのなら 無理にはと…。 54 00:04:52,650 --> 00:04:57,950 ちょ…! 誰も要らんとは言うとらん。 55 00:04:57,950 --> 00:05:03,420 大将の心遣いを無にしては 申し訳ないからのう。 ハハハハハッ! 56 00:05:03,420 --> 00:05:05,360 (甚助)小一郎殿。 何じゃ。 57 00:05:05,360 --> 00:05:09,600 (甚助)足軽組頭の伝兵衛が 兵を増やしてほしいと申しております。 58 00:05:09,600 --> 00:05:12,500 では 慎太郎と源吉を加えるのじゃ。 59 00:05:12,500 --> 00:05:16,900 引き抜いた組から不平が出ぬよう 代わりに新しい武具を与えよ。 60 00:05:16,900 --> 00:05:20,110 (甚助)はい。 (弥助)小一郎殿。 何じゃ? 61 00:05:20,110 --> 00:05:23,980 (弥助)茂助と喜三郎が 美濃攻めの 手柄を巡って争っておるようじゃ。 62 00:05:23,980 --> 00:05:25,980 はあ〜。 (弥助)いかがしよう? 63 00:05:25,980 --> 00:05:29,120 あやつら 腕は立つが見えっ張りじゃからのう。 64 00:05:29,120 --> 00:05:34,290 う〜ん… よし 分かった。 わしが じかに話を聞く。 65 00:05:34,290 --> 00:05:37,790 明日の朝 来るように伝えよ。 (弥助)承知した。 66 00:05:37,790 --> 00:05:39,460 67 00:05:39,460 --> 00:05:43,930 もうええじゃろう! ご覧のとおり わしは忙しいのじゃ。 68 00:05:43,930 --> 00:05:47,640 お主 家来どものことを 全て覚えておるのか? 69 00:05:47,640 --> 00:05:52,140 当たり前じゃ。 でなければ いざという時 素早く指図ができぬではないか。 70 00:05:52,140 --> 00:05:55,940 いつ また兄者が ムチャなお役目を 引き受けてくるか分からん。 71 00:05:55,940 --> 00:05:59,150 備えておかねば 苦労するのは わしらじゃからの。 72 00:05:59,150 --> 00:06:05,260 フフッ 確かにな。 ハハハハハハハハ…! 73 00:06:05,260 --> 00:06:08,590 もう帰ってくれ! クソ…。 ハハハハハッ! 74 00:06:08,590 --> 00:06:11,260 おい しっかりやれ。➡ 75 00:06:11,260 --> 00:06:15,130 ハハハハハハハ…! 76 00:06:15,130 --> 00:06:17,770 はあ〜。 77 00:06:17,770 --> 00:06:25,440 永禄10年 一人の男が 織田信長のもとを訪れました。 78 00:06:25,440 --> 00:06:33,780 織田家臣 木下藤吉郎秀吉と申しまする。 この者は 与力の竹中半兵衛でござる。 79 00:06:33,780 --> 00:06:37,620 あけちじゅうべえのじょうみつひで 明智十兵衛尉光秀と申す。 80 00:06:37,620 --> 00:06:42,790 いや〜 遠いところ よう参られた。 81 00:06:42,790 --> 00:06:46,670 まずは この岐阜城下を案内いたしまする。 さっ 参りましょう。 いや➡ 82 00:06:46,670 --> 00:06:50,300 我らは 一刻も早く織田殿にお会いしたい。 83 00:06:50,300 --> 00:06:55,500 お気持ちは ありがたいが 町の見物は後回しにしていただこう。 84 00:06:55,500 --> 00:06:57,070 85 00:06:57,070 --> 00:06:59,640 弱りましたなあ。 86 00:06:59,640 --> 00:07:03,620 わしも 殿より じきじきに 申しつかっておりますれば…。 87 00:07:03,620 --> 00:07:06,890 旦那様も さぞ お疲れでございましょう。 88 00:07:06,890 --> 00:07:13,430 織田様にお会いになる前に 町で英気を養われては いかがです? 89 00:07:13,430 --> 00:07:17,760 では 少しだけ そうさせていただくとする。 90 00:07:17,760 --> 00:07:19,700 ああ! かたじけない。 91 00:07:19,700 --> 00:07:22,900 さすがは 足利義昭様のご使者でござりまする! 92 00:07:22,900 --> 00:07:26,770 声が大きい。 わしとしたことが…。 93 00:07:26,770 --> 00:07:29,280 さあ 参りましょう。 94 00:07:29,280 --> 00:07:41,460 ♬〜 95 00:07:41,460 --> 00:07:44,360 この男 明智光秀は➡ 96 00:07:44,360 --> 00:07:49,330 畿内を追われた将軍候補 足利義昭の使者として➡ 97 00:07:49,330 --> 00:07:52,330 岐阜を訪れたのでした。 98 00:07:52,330 --> 00:07:55,470 99 00:07:55,470 --> 00:07:58,810 まあ 疲れたでしょう。 お座りくだされ。 100 00:07:58,810 --> 00:08:02,080 いや 拙者は このままで。 ああ…。 101 00:08:02,080 --> 00:08:04,750 そ… そなたは どうじゃ? ほれ。 え…。 102 00:08:04,750 --> 00:08:08,050 お召し上がりくだされ。 あ… ありがとうございまする。 103 00:08:08,050 --> 00:08:11,080 104 00:08:11,080 --> 00:08:16,590 これは… おいしゅうございますな。 そうじゃろ! うまいじゃろう! 105 00:08:16,590 --> 00:08:20,390 のう? もう一個 どうぞ。 ほれ。 あっ ありがとうございまする。 106 00:08:20,390 --> 00:08:22,100 107 00:08:22,100 --> 00:08:27,270 確かに 以前 来た時とは 見違えるようじゃ。 108 00:08:27,270 --> 00:08:31,910 織田殿は 僅か数か月で これほどに? 109 00:08:31,910 --> 00:08:36,280 関所と座をなくして 誰もが 商いをできるようになさったのじゃ。 110 00:08:36,280 --> 00:08:39,910 おかげで 国中から 人が集まっておりまする。 111 00:08:39,910 --> 00:08:45,720 いずれは ここが 京の都や堺を しのぐ日が来るやもしれませぬぞ。 112 00:08:45,720 --> 00:08:49,290 フッ…。 あっ いや 失礼。 113 00:08:49,290 --> 00:08:52,630 京や堺に 出向いたことは? 114 00:08:52,630 --> 00:08:56,130 あ… まだありませぬ。 115 00:08:56,130 --> 00:09:00,100 一度 目にしたら そのようなことは 言えますまい。 116 00:09:00,100 --> 00:09:06,400 たとえ この岐阜が いくら栄えようと 京や堺には 到底 及ばぬ。 117 00:09:06,400 --> 00:09:08,740 118 00:09:08,740 --> 00:09:17,250 その地を治めるべきお方が あるじ 我が主 足利義昭様じゃ。 119 00:09:17,250 --> 00:09:19,550 ほう〜。 120 00:09:19,550 --> 00:09:27,900 121 00:09:27,900 --> 00:09:31,770 では 支度が整い次第 お呼びいたしまする。 122 00:09:31,770 --> 00:09:33,970 頼む。 123 00:09:33,970 --> 00:09:38,110 124 00:09:38,110 --> 00:09:42,610 失礼… あ… 失礼いたしまする。 125 00:09:42,610 --> 00:09:46,450 126 00:09:46,450 --> 00:09:51,290 なにが 「京や堺には 到底 及ばぬ」じゃ 偉そうに。 127 00:09:51,290 --> 00:09:53,630 うぬがつくったわけじゃねえわ。 128 00:09:53,630 --> 00:09:57,130 足利義昭とて 少し前まで ただの坊主だったやつじゃろ。 129 00:09:57,130 --> 00:09:59,930 なんぼのもんだて。 のう? 半兵衛。 130 00:09:59,930 --> 00:10:17,150 131 00:10:17,150 --> 00:10:23,930 わしに 足利義昭様を擁して じょうらく 上洛せよと申すか。 132 00:10:23,930 --> 00:10:27,830 さようでござりまする。 133 00:10:27,830 --> 00:10:31,960 みよし 今の畿内に居座る三好一族は➡ 134 00:10:31,960 --> 00:10:37,310 先の将軍 足利義輝公を亡き者にした 大逆人。➡ 135 00:10:37,310 --> 00:10:42,820 討ち果たし 世の乱れを正さねばなりませぬ。 136 00:10:42,820 --> 00:10:46,680 足利義昭様を将軍となし奉り➡ 137 00:10:46,680 --> 00:10:52,520 いま一度 幕府の威光を世に知らしめるのです。➡ 138 00:10:52,520 --> 00:10:58,660 織田殿には 是非とも それにお力添えいただきたい。➡ 139 00:10:58,660 --> 00:11:02,440 義昭様の上洛がかなった暁には➡ 140 00:11:02,440 --> 00:11:08,780 織田家にも 格別の計らいがあることを お約束いたしまする。 141 00:11:08,780 --> 00:11:15,550 ありがたきお言葉なれど 何故 我らに白羽の矢が立ったのじゃ。 142 00:11:15,550 --> 00:11:20,120 フッ それは 申し上げるまでもありますまい。 143 00:11:20,120 --> 00:11:25,460 今川を打ち破り 美濃を手中に収めた そのお力は➡ 144 00:11:25,460 --> 00:11:29,760 まさに 我らの求める…。 (信長)ただの順番であろう。 145 00:11:29,760 --> 00:11:37,470 146 00:11:37,470 --> 00:11:44,640 ほかが動かぬゆえ 織田を頼ることにした。 147 00:11:44,640 --> 00:11:47,640 ハッ 違うか? 148 00:11:47,640 --> 00:11:58,830 149 00:11:58,830 --> 00:12:02,530 そのとおりでございまする。 150 00:12:02,530 --> 00:12:06,570 151 00:12:06,570 --> 00:12:10,270 朝倉は口ばかりで一向に動かず➡ 152 00:12:10,270 --> 00:12:15,110 上杉も 武田も 北条も 皆 他国の出方をうかがい➡ 153 00:12:15,110 --> 00:12:19,780 領内のもめ事に手を焼き 動くに動けぬ様子。 154 00:12:19,780 --> 00:12:25,480 よって 次は 織田殿に頼ることにしたのです。 155 00:12:25,480 --> 00:12:27,120 156 00:12:27,120 --> 00:12:34,630 織田殿も動かぬのであれば また ほかを頼るまでのこと。 157 00:12:34,630 --> 00:12:40,300 (柴田勝家)恐れながら いくら足利義昭様のご使者とはいえど➡ 158 00:12:40,300 --> 00:12:43,640 少々無礼な物言いではござらぬか? 159 00:12:43,640 --> 00:12:47,810 (佐久間信盛)誰であろうと 我が主を愚弄することは許さん! 160 00:12:47,810 --> 00:12:53,110 生涯 番が回ってこぬ者もおりまする。 161 00:12:53,110 --> 00:12:54,680 162 00:12:54,680 --> 00:13:00,380 よく お考えくださりませ。 (信長)考えるまでもない。 163 00:13:00,380 --> 00:13:02,260 164 00:13:02,260 --> 00:13:05,560 上洛の件 お引き受けいたす。 165 00:13:05,560 --> 00:13:07,760 166 00:13:07,760 --> 00:13:11,770 にわ (丹羽長秀)お待ちくださいませ 殿。 ここは よく吟味を…。 167 00:13:11,770 --> 00:13:13,900 かずます (滝川一益)足利義昭様が➡ 168 00:13:13,900 --> 00:13:17,400 どのようなお方なのかも まだ分かりませぬ。 169 00:13:17,400 --> 00:13:19,780 170 00:13:19,780 --> 00:13:22,580 心配無用じゃ。 171 00:13:22,580 --> 00:13:38,800 172 00:13:38,800 --> 00:13:41,000 やはり。 173 00:13:41,000 --> 00:13:42,630 174 00:13:42,630 --> 00:13:46,330 足利義昭様でございましたか。 175 00:13:46,330 --> 00:13:51,310 176 00:13:51,310 --> 00:13:54,810 (足利義昭)参ったなあ。 177 00:13:54,810 --> 00:13:56,480 178 00:13:56,480 --> 00:13:59,320 なぜ 分かった? 179 00:13:59,320 --> 00:14:05,420 明智殿が 常に あなた様を 気遣う振る舞いであったと…➡ 180 00:14:05,420 --> 00:14:08,460 半兵衛から聞かされました。 181 00:14:08,460 --> 00:14:12,300 そうなのか!? 182 00:14:12,300 --> 00:14:18,900 (竹中半兵衛)最初に気になったのは 明智殿が「我ら」とおっしゃったので…。 183 00:14:18,900 --> 00:14:23,400 我らは 一刻も早く織田殿にお会いしたい。 184 00:14:23,400 --> 00:14:25,680 185 00:14:25,680 --> 00:14:30,280 もしかしたら ただの従者ではないのかと。➡ 186 00:14:30,280 --> 00:14:32,790 そのあとも…。 187 00:14:32,790 --> 00:14:35,690 旦那様も さぞ お疲れでございましょう。 188 00:14:35,690 --> 00:14:42,300 織田様にお会いになる前に 町で英気を養われては いかがです? 189 00:14:42,300 --> 00:14:47,940 では 少しだけ そうさせていただくとする。 190 00:14:47,940 --> 00:14:51,310 明智殿が あなたの言葉に従ったのも…。 191 00:14:51,310 --> 00:14:54,140 まあ 疲れたでしょう。 お座りくだされ。 192 00:14:54,140 --> 00:14:57,810 いや 拙者は このままで。 193 00:14:57,810 --> 00:15:00,250 (半兵衛)座らなかった訳も…。 194 00:15:00,250 --> 00:15:03,290 そなたは どうじゃ? お召し上がりくだされ。 195 00:15:03,290 --> 00:15:05,790 ありがとうございまする。 196 00:15:05,790 --> 00:15:08,960 197 00:15:08,960 --> 00:15:14,760 これは… おいしゅうございますな。 そうじゃろ! うまいじゃろう! 198 00:15:14,760 --> 00:15:19,100 (半兵衛)従者の方が 先に だんごを口にしたのも➡ 199 00:15:19,100 --> 00:15:22,400 そういうことなら 納得できます。 200 00:15:22,400 --> 00:15:31,280 201 00:15:31,280 --> 00:15:33,920 隠していたつもりだが➡ 202 00:15:33,920 --> 00:15:40,290 木下殿に乗せられて 楽しくて 気が緩んでいたようじゃな。 203 00:15:40,290 --> 00:15:42,930 無論 わしも気付いておりました。 204 00:15:42,930 --> 00:15:46,300 ハハハハハハ…! 205 00:15:46,300 --> 00:15:53,070 将軍の血を引いたばかりに わしは 今 命を狙われておる。 206 00:15:53,070 --> 00:15:57,640 だから この目で見たもの以外は 信用できんのじゃ。 207 00:15:57,640 --> 00:16:01,880 これまで頼ろうとした武将たちにも 皆 同じことをしたが➡ 208 00:16:01,880 --> 00:16:05,750 気が付かれたのは こたびが初めてじゃ。 209 00:16:05,750 --> 00:16:10,950 ご無礼のほど 平にご容赦くださりませ。 210 00:16:10,950 --> 00:16:12,630 211 00:16:12,630 --> 00:16:18,760 織田殿。 わしは ほんの2年前まで 仏門に身をささげ➡ 212 00:16:18,760 --> 00:16:23,630 俗世と離れて一生を終えるつもりでいた。 213 00:16:23,630 --> 00:16:25,930 しかし…。 214 00:16:25,930 --> 00:16:27,910 215 00:16:27,910 --> 00:16:31,910 わしにも番が回ってきたようじゃ。 216 00:16:31,910 --> 00:16:35,450 217 00:16:35,450 --> 00:16:41,260 今 この乱れた世を救えるのは わししかおらぬ。 218 00:16:41,260 --> 00:16:44,260 力を貸してもらいたい。 219 00:16:44,260 --> 00:16:45,920 220 00:16:45,920 --> 00:16:53,630 この織田信長 必ずや 義昭様を京へお連れし➡ 221 00:16:53,630 --> 00:16:57,930 天下布武を成し遂げてご覧入れまする。 222 00:16:57,930 --> 00:17:00,440 223 00:17:00,440 --> 00:17:05,640 義昭様 我らにお任せくだされ! 224 00:17:05,640 --> 00:17:07,280 225 00:17:07,280 --> 00:17:11,050 ハハハハハハハッ! 226 00:17:11,050 --> 00:17:16,590 ♬〜 227 00:17:16,590 --> 00:17:18,890 上洛? そうじゃ。 228 00:17:18,890 --> 00:17:25,270 次の将軍様になるやもしれぬ お方から 力添えを頼まれるとはのう。 229 00:17:25,270 --> 00:17:27,900 また戦か…。 230 00:17:27,900 --> 00:17:33,440 致し方あるまい。 三好は 将軍をあやめた逆賊だで。 231 00:17:33,440 --> 00:17:38,310 正義は 我らにあり。 これは 天下布武のための戦じゃ。 232 00:17:38,310 --> 00:17:40,920 天下布武か。 そうじゃ! 233 00:17:40,920 --> 00:17:44,290 天下布武じゃ。 天下布武か。 天下布武じゃ。 234 00:17:44,290 --> 00:17:47,490 天下布武って 何じゃ。 知らんのか。 235 00:17:47,490 --> 00:17:49,630 236 00:17:49,630 --> 00:17:54,130 京の都に幕府を再興し 畿内五国を平定し➡ 237 00:17:54,130 --> 00:17:58,930 我ら武士の力で 再び世に秩序をもたらすという意味じゃ。 238 00:17:58,930 --> 00:18:02,400 信長様にしか成しえぬことよ。 239 00:18:02,400 --> 00:18:04,740 そう たやすくいけば よいが。 240 00:18:04,740 --> 00:18:09,580 京へ上るには その手前の あざい 六角 浅井とも事を構えねばならぬ。 241 00:18:09,580 --> 00:18:11,520 特に 浅井とは➡ 242 00:18:11,520 --> 00:18:15,890 これまで義昭様が頼ろうとしていた 朝倉氏と深いつながりがあると聞く。 243 00:18:15,890 --> 00:18:18,790 我らが上洛するのを 快く受け入れるとは思えん。 244 00:18:18,790 --> 00:18:23,260 うん… そのことなら心配いらん。 245 00:18:23,260 --> 00:18:26,760 既に 殿が手を打たれておる。 246 00:18:26,760 --> 00:18:56,160 247 00:18:56,160 --> 00:19:02,570 (市)分かりました。 浅井家へ嫁ぎまする。 248 00:19:02,570 --> 00:19:06,070 すまぬの。 249 00:19:06,070 --> 00:19:12,580 どのようなお方なのです? 浅井長政というお人は。 知らぬ。 250 00:19:12,580 --> 00:19:15,410 いいかげんなことを。 251 00:19:15,410 --> 00:19:18,450 知れば…➡ 252 00:19:18,450 --> 00:19:21,750 迷うてしまうやもしれぬ。 253 00:19:21,750 --> 00:19:25,590 254 00:19:25,590 --> 00:19:29,090 これも織田家のためじゃ。 255 00:19:29,090 --> 00:19:35,270 256 00:19:35,270 --> 00:19:40,070 市は うれしいのです。 257 00:19:40,070 --> 00:19:42,040 258 00:19:42,040 --> 00:19:46,340 やっと 兄上のお役に立つことができまする。 259 00:19:46,340 --> 00:19:50,450 260 00:19:50,450 --> 00:19:55,450 この時が来るのを 待ち望んでおりました。 261 00:19:55,450 --> 00:19:57,220 262 00:19:57,220 --> 00:20:02,020 兄上の信じる道をお進みください。 263 00:20:02,020 --> 00:20:05,470 264 00:20:05,470 --> 00:20:08,800 人質… か。 265 00:20:08,800 --> 00:20:12,480 おかげで 織田と浅井が戦わずに済むのじゃ。 266 00:20:12,480 --> 00:20:17,310 あとは 六角さえ抑え込めば 上洛の道は開ける。 267 00:20:17,310 --> 00:20:20,110 お市様のおかげじゃ。 268 00:20:20,110 --> 00:20:21,820 269 00:20:21,820 --> 00:20:24,320 寂しくなりますねえ。 270 00:20:24,320 --> 00:20:30,490 そうなのじゃ。 しばらく あのお顔を拝めんかと思うと…。 271 00:20:30,490 --> 00:20:32,690 うわっ! 272 00:20:32,690 --> 00:20:35,330 273 00:20:35,330 --> 00:20:40,160 違うぞ。 別に やましい意味では…。 ねね (寧々)私は 何も言ってません。 274 00:20:40,160 --> 00:20:44,470 そうか。 浅井長政殿が よいお方であればよいが…。 275 00:20:44,470 --> 00:20:48,140 誰かと違って 女好きではないことを祈りまする。 276 00:20:48,140 --> 00:20:50,940 寧々! 小一郎のことを悪く言うでない。 277 00:20:50,940 --> 00:20:54,310 兄者のことじゃろうが! 聞き捨てならん! わしの どこが…! 278 00:20:54,310 --> 00:20:56,350 (足音) 279 00:20:56,350 --> 00:21:00,580 失礼いたします。 お城よりお使いが参られまして➡ 280 00:21:00,580 --> 00:21:04,380 お市様が 藤吉郎さんをお呼びだそうでございます。 281 00:21:04,380 --> 00:21:06,090 282 00:21:06,090 --> 00:21:08,020 わしを? 283 00:21:08,020 --> 00:21:10,020 はい。 284 00:21:10,020 --> 00:21:12,260 285 00:21:12,260 --> 00:21:14,300 何用かのう? 286 00:21:14,300 --> 00:21:17,600 お話ししたきことがあるとか…。 287 00:21:17,600 --> 00:21:23,480 ♬〜 288 00:21:23,480 --> 00:21:26,110 うん? 289 00:21:26,110 --> 00:21:29,780 何じゃ 弟猿の方か。 290 00:21:29,780 --> 00:21:36,450 申し訳ございませぬ。 兄は今 手が離せず まずは 手前がお相手するようにと。 291 00:21:36,450 --> 00:21:38,490 そうか。 292 00:21:38,490 --> 00:21:44,330 私で お役に立たなければ すぐに兄を呼んでまいりますが。 293 00:21:44,330 --> 00:21:48,530 いや そなたでよい。 294 00:21:48,530 --> 00:21:54,470 295 00:21:54,470 --> 00:21:56,670 これを。 296 00:21:56,670 --> 00:21:58,310 297 00:21:58,310 --> 00:22:02,580 浅井殿に 文をしたためようと思うてな。 298 00:22:02,580 --> 00:22:06,750 筆を執ってみたものの うまく書けぬのじゃ。 299 00:22:06,750 --> 00:22:09,420 そなたが書いてくれ。 300 00:22:09,420 --> 00:22:11,720 はあ…。 301 00:22:11,720 --> 00:22:14,890 302 00:22:14,890 --> 00:22:18,760 本当に行かなくて よいのですか? 303 00:22:18,760 --> 00:22:22,640 小一郎に任せておけば 心配はいらぬ。 304 00:22:22,640 --> 00:22:26,510 まだ小一郎さんを 忙しくさせてるんですか? 305 00:22:26,510 --> 00:22:31,110 直のことを忘れさせるために。 いや。 306 00:22:31,110 --> 00:22:34,980 こたびは わしが お前と一緒にいたかったのじゃ。 307 00:22:34,980 --> 00:22:39,450 上洛となれば また しばらく戻れぬ。 308 00:22:39,450 --> 00:22:44,120 一緒にいられる時は 一緒にいたいんだて。 309 00:22:44,120 --> 00:22:48,620 そうですね。 ほうじゃろう。 フフフッ。 310 00:22:48,620 --> 00:22:54,770 311 00:22:54,770 --> 00:22:57,670 (なか)豆 煎ったで 持ってきたよ。 うわっ! お…! あ…。 312 00:22:57,670 --> 00:23:00,870 おっか様。 何じゃ。 いつも仲ええねえ。 313 00:23:00,870 --> 00:23:03,780 もう飯か? ほうか。 ほれ 豆。 314 00:23:03,780 --> 00:23:06,250 おう うまそうじゃのう。 315 00:23:06,250 --> 00:23:10,120 私は 織田家のために嫁ぐのじゃ。 316 00:23:10,120 --> 00:23:15,590 何をどう取り繕うても 見透かされてしまう気がしてな。 317 00:23:15,590 --> 00:23:19,430 そなたら兄弟なら 作り話は得意であろう。 318 00:23:19,430 --> 00:23:21,470 お許しくださいませ。 319 00:23:21,470 --> 00:23:25,600 お市様に成り済まして文を書くなど 恐れ多いことでございます。 320 00:23:25,600 --> 00:23:28,900 下書きでいいのじゃ。 321 00:23:28,900 --> 00:23:31,900 申し訳ありませぬ。 322 00:23:31,900 --> 00:23:36,280 323 00:23:36,280 --> 00:23:40,580 無理を申したな。 下がっていいぞ。 324 00:23:40,580 --> 00:23:42,150 325 00:23:42,150 --> 00:23:48,990 聞いた話では 浅井長政殿は 秀麗なお顔だちにて➡ 326 00:23:48,990 --> 00:23:54,660 気性もお優しく 物静かで穏やかな 誰からも慕われるお人とのこと。 327 00:23:54,660 --> 00:23:59,160 お市様は きっと お幸せになれまする。 328 00:23:59,160 --> 00:24:01,070 329 00:24:01,070 --> 00:24:04,410 そうか…。 330 00:24:04,410 --> 00:24:08,280 兄上とは 似ても似つかぬ…。 331 00:24:08,280 --> 00:24:11,280 私の好みではないな。 332 00:24:11,280 --> 00:24:15,590 …というのは 全て作り話にございます。 333 00:24:15,590 --> 00:24:19,760 お市様を励まそうと思い つい…。 334 00:24:19,760 --> 00:24:24,430 このたわけが。 余計な気遣いは無用じゃ。 335 00:24:24,430 --> 00:24:31,200 されど こたびの婚礼 一かけらでも ご自分のためとは思えませぬか? 336 00:24:31,200 --> 00:24:33,900 何か一つでも…。 337 00:24:33,900 --> 00:24:40,780 338 00:24:40,780 --> 00:24:46,580 私も… 男に生まれたかった。 339 00:24:46,580 --> 00:24:49,920 340 00:24:49,920 --> 00:24:56,220 さすれば そなたのように 兄と共に戦うことができたであろう。 341 00:24:56,220 --> 00:24:57,800 342 00:24:57,800 --> 00:25:06,300 周りの男どもが元服し 初陣を飾る度 いつも羨ましく思うてきた。 343 00:25:06,300 --> 00:25:11,280 344 00:25:11,280 --> 00:25:16,780 この婚礼は 私の初陣じゃ。 345 00:25:16,780 --> 00:25:19,420 346 00:25:19,420 --> 00:25:22,720 これほど めでたきことはない。 347 00:25:22,720 --> 00:25:24,590 348 00:25:24,590 --> 00:25:27,900 ならば お市様。 349 00:25:27,900 --> 00:25:31,600 どうか ご武運を。 350 00:25:31,600 --> 00:25:37,570 351 00:25:37,570 --> 00:25:40,480 それから ひとつきが過ぎ➡ 352 00:25:40,480 --> 00:25:45,310 市は 浅井家へ嫁いでいきました。 353 00:25:45,310 --> 00:26:09,500 ♬〜 354 00:26:09,500 --> 00:26:14,740 (信盛)あ… まずは 一献。 アハハハッ。➡ 355 00:26:14,740 --> 00:26:18,080 おだに いや 小谷は 山城と聞いておりましたが➡ 356 00:26:18,080 --> 00:26:21,780 麓の町は にぎやかですなあ。 357 00:26:21,780 --> 00:26:24,590 358 00:26:24,590 --> 00:26:27,890 疲れてはおりませぬか? 359 00:26:27,890 --> 00:26:33,890 はい。 お優しいお心遣い うれしゅうございます。 360 00:26:33,890 --> 00:26:37,900 361 00:26:37,900 --> 00:26:41,440 寒くはござらぬか? 362 00:26:41,440 --> 00:26:43,770 はい。 363 00:26:43,770 --> 00:27:06,730 ♬〜 364 00:27:06,730 --> 00:27:10,240 (勝家)お市様。➡ 365 00:27:10,240 --> 00:27:14,570 では 我らは岐阜に戻ります。 366 00:27:14,570 --> 00:27:17,370 ご苦労であった。 367 00:27:17,370 --> 00:27:19,080 368 00:27:19,080 --> 00:27:24,950 もし 何かお困りごとがあれば いつでもお呼びつけください。 369 00:27:24,950 --> 00:27:28,750 この勝家 すぐに駆けつけてまいります。 370 00:27:28,750 --> 00:27:32,260 そういうわけにもいくまいが…➡ 371 00:27:32,260 --> 00:27:36,100 では 一つ 言づてを頼む。 372 00:27:36,100 --> 00:27:40,900 うそ まこと 「嘘から出た真じゃ」と 小一郎に。 373 00:27:40,900 --> 00:27:42,840 小一郎に? 374 00:27:42,840 --> 00:27:49,610 そなたのせいで 私は不幸になったと伝えよ。 375 00:27:49,610 --> 00:27:53,280 あやつ! お市様に 一体 何を!? 376 00:27:53,280 --> 00:27:57,620 あ… おのれ! 許せぬ! このことは 殿にもお伝えして…! 377 00:27:57,620 --> 00:28:02,220 待て 待て。 ただのざれ言じゃ。 378 00:28:02,220 --> 00:28:06,220 やっぱり伝えんでいい。 いや しかし! 379 00:28:06,220 --> 00:28:09,560 380 00:28:09,560 --> 00:28:14,740 相変わらず 武骨なやつじゃな。 381 00:28:14,740 --> 00:28:18,410 あ…。 382 00:28:18,410 --> 00:28:20,880 でも…➡ 383 00:28:20,880 --> 00:28:25,410 お 長政殿より 私に合うてるやもしれぬ。 384 00:28:25,410 --> 00:28:29,410 いっそ お前と一緒になる方が マシであったな。 385 00:28:29,410 --> 00:28:32,890 386 00:28:32,890 --> 00:28:35,420 そ そ…➡ 387 00:28:35,420 --> 00:28:40,600 そ そ そ… そのようなことを と と と… 突然 言われましても…➡ 388 00:28:40,600 --> 00:28:47,100 も も も… もし 殿の お お… お耳にでも…。 勝家。 389 00:28:47,100 --> 00:28:49,800 ざれ言じゃ。 390 00:28:49,800 --> 00:28:53,980 391 00:28:53,980 --> 00:28:56,780 気を付けて帰れよ。 392 00:28:56,780 --> 00:29:17,400 ♬〜 393 00:29:17,400 --> 00:29:20,740 義昭様が上洛なさる。➡ 394 00:29:20,740 --> 00:29:23,240 織田に手を貸すようにと言うてきた。 395 00:29:23,240 --> 00:29:27,750 (石川数正)いかがいたしますか? 今は 動けん。 396 00:29:27,750 --> 00:29:30,410 今川で手いっぱいじゃ。 397 00:29:30,410 --> 00:29:37,610 では 僅かな兵を名代の者に率いさせ この場は取り繕いましょう。 398 00:29:37,610 --> 00:29:39,120 399 00:29:39,120 --> 00:29:41,890 惜しいのう。 400 00:29:41,890 --> 00:29:46,100 もっと早く今川との片がついておれば 動けたものを。 401 00:29:46,100 --> 00:29:49,430 織田の上洛に従ったところで➡ 402 00:29:49,430 --> 00:29:52,270 さほど得はございますまい。 403 00:29:52,270 --> 00:29:55,770 な〜にを言っておるのじゃ。 404 00:29:55,770 --> 00:30:01,280 おわり 織田が上洛している隙に 尾張と美濃を 攻められたのにと言うておるのじゃ。 405 00:30:01,280 --> 00:30:05,450 ああ〜。 まあ➡ 406 00:30:05,450 --> 00:30:10,620 そのうち いいこともあるであろう。 407 00:30:10,620 --> 00:30:12,920 はあ〜。 408 00:30:12,920 --> 00:30:15,800 409 00:30:15,800 --> 00:30:19,130 永禄11年9月。 410 00:30:19,130 --> 00:30:26,010 信長は 足利義昭を奉じて 上洛戦を開始いたしました。 411 00:30:26,010 --> 00:30:34,610 徳川 浅井の軍勢も合わせ その数およそ6万ともいわれております。 412 00:30:34,610 --> 00:30:47,800 ♬〜 413 00:30:47,800 --> 00:30:55,540 織田信長連合軍は 六角氏を僅か数日で撃破。 414 00:30:55,540 --> 00:30:58,440 ひとつきもたたぬうちに➡ 415 00:30:58,440 --> 00:31:06,190 ながやす そうい いわなり 三好長逸 三好宗渭 石成友通という 三好三人衆に迫りました。 416 00:31:06,190 --> 00:31:10,420 ぬあ〜! ああ〜 おのれ 織田め! 417 00:31:10,420 --> 00:31:13,260 成り上がりが調子に乗りおって! 418 00:31:13,260 --> 00:31:17,430 あ〜 ここは 一旦 引くしかあるまい。 419 00:31:17,430 --> 00:31:23,100 この畿内を あのような田舎侍に 奪われてもいいのか! 420 00:31:23,100 --> 00:31:25,800 (三好長逸)一旦じゃ。 421 00:31:25,800 --> 00:31:31,810 422 00:31:31,810 --> 00:31:39,280 京も堺も大和も 一朝一夕に たやすく治められる地ではない! 423 00:31:39,280 --> 00:31:44,920 民がついてこなければ 必ずや 謀反が起きよう。 424 00:31:44,920 --> 00:31:48,300 その時を待つのじゃ。➡ 425 00:31:48,300 --> 00:31:51,800 引き揚げじゃ! (家臣たち)はっ。 426 00:31:51,800 --> 00:31:58,140 先の将軍 足利義輝殺害の首謀者であった 三好三人衆も➡ 427 00:31:58,140 --> 00:32:01,570 織田軍の破竹の勢いに 圧倒され➡ 428 00:32:01,570 --> 00:32:05,370 あわのくに 阿波国へ 引き下がりました。 429 00:32:05,370 --> 00:32:13,290 430 00:32:13,290 --> 00:32:22,600 (赤ちゃんの泣き声) 431 00:32:22,600 --> 00:32:25,430 義昭と信長は➡ 432 00:32:25,430 --> 00:32:32,610 古来より日の本の中心として繁栄してきた 京都 畿内を制圧し➡ 433 00:32:32,610 --> 00:32:36,480 ついに 上洛を果たしました。 434 00:32:36,480 --> 00:32:41,920 (赤ちゃんの泣き声) 435 00:32:41,920 --> 00:32:45,290 これが京の都か…。 436 00:32:45,290 --> 00:33:01,740 (赤ちゃんの泣き声と 読経) 437 00:33:01,740 --> 00:33:05,580 わしらは 歓迎されとらんようじゃのう。 438 00:33:05,580 --> 00:33:09,410 ずっと戦に巻き込まれてきたんじゃろ。 439 00:33:09,410 --> 00:33:14,210 誰であろうと 侍は 皆 同じなのじゃ。 440 00:33:14,210 --> 00:33:21,890 441 00:33:21,890 --> 00:33:26,730 一刻も早く将軍となって 民たちを救うてやらねばのう。 442 00:33:26,730 --> 00:33:28,730 御意。 443 00:33:28,730 --> 00:33:35,440 444 00:33:35,440 --> 00:33:45,450 それから数日後 足利義昭は 朝廷により 第十五代将軍に任ぜられました。 445 00:33:45,450 --> 00:33:48,120 ようやってくれた 織田殿。➡ 446 00:33:48,120 --> 00:33:52,790 そなたのことは 我が心の父と思うておる。➡ 447 00:33:52,790 --> 00:33:57,460 そなたこそ 天下武勇第一じゃ。 448 00:33:57,460 --> 00:34:01,430 ありがたき幸せ。 449 00:34:01,430 --> 00:34:07,930 これからも そのお言葉を胸に刻み 将軍家をお支えしてまいります。 450 00:34:07,930 --> 00:34:09,740 451 00:34:09,740 --> 00:34:13,580 頼もしいのう。 452 00:34:13,580 --> 00:34:19,380 織田殿。 わしは そなたを副将軍にしたいと思うておる。 453 00:34:19,380 --> 00:34:21,750 どうじゃ 光秀。 454 00:34:21,750 --> 00:34:26,590 はっ。 真に よいお取り計らいかと。 455 00:34:26,590 --> 00:34:35,100 そこまで仰せくださるとは この信長 何よりの果報者でござりまする。 456 00:34:35,100 --> 00:34:37,140 そうか。 457 00:34:37,140 --> 00:34:41,280 であれば 早速…。 が…➡ 458 00:34:41,280 --> 00:34:46,980 謹んで お断り申し上げまする。 459 00:34:46,980 --> 00:34:48,780 460 00:34:48,780 --> 00:34:55,920 そのような大役 私には 身に過ぎたことでござりまする。 461 00:34:55,920 --> 00:35:01,730 だんじょうのちゅう これまでどおり 織田弾正忠信長として➡ 462 00:35:01,730 --> 00:35:05,030 お支えしてまいります。 463 00:35:05,030 --> 00:35:09,410 464 00:35:09,410 --> 00:35:13,270 ハハハハハッ そうか そうか。 ハハハッ。 465 00:35:13,270 --> 00:35:16,750 まあ そなたが そう言うのであれば 致し方あるまい。 466 00:35:16,750 --> 00:35:20,550 気が変わったら いつでも申すのじゃぞ。 467 00:35:20,550 --> 00:35:22,250 468 00:35:22,250 --> 00:35:24,450 はっ。 469 00:35:24,450 --> 00:35:26,090 470 00:35:26,090 --> 00:35:33,960 ♬〜 471 00:35:33,960 --> 00:35:36,600 どう思う? 472 00:35:36,600 --> 00:35:39,800 腹の底が見えませぬ。 473 00:35:39,800 --> 00:35:41,440 474 00:35:41,440 --> 00:35:45,440 そういうやつが 一番やっかいなのじゃ。 475 00:35:45,440 --> 00:35:51,450 476 00:35:51,450 --> 00:35:55,290 ほどほどにせねばなるまい。 477 00:35:55,290 --> 00:35:57,790 はい。 478 00:35:57,790 --> 00:36:03,860 479 00:36:03,860 --> 00:36:09,670 しかし 信長様も存外 控えめなお人じゃのう。 480 00:36:09,670 --> 00:36:12,070 副将軍になれたものを。 481 00:36:12,070 --> 00:36:15,940 わしでよければ すぐにお引き受けするのじゃがのう。 482 00:36:15,940 --> 00:36:19,250 控えめではないと思います。 むしろ その逆かと。 483 00:36:19,250 --> 00:36:22,280 どういう意味じゃ。 副将軍になるということは➡ 484 00:36:22,280 --> 00:36:24,580 義昭公の下につくということに。 485 00:36:24,580 --> 00:36:28,090 信長様は それが気に入らなかったのでしょう。 486 00:36:28,090 --> 00:36:30,760 (正勝)なるほどのう。 (前野長康)義昭公も➡ 487 00:36:30,760 --> 00:36:33,760 それを分かっていて 持ちかけたのかもしれぬな。 488 00:36:33,760 --> 00:36:36,260 実のところ どうかは分からぬが➡ 489 00:36:36,260 --> 00:36:42,600 少なくとも 控えめな人間が こんな大それたことは思いつかぬ。 490 00:36:42,600 --> 00:36:46,770 (正勝)本当にやるんか? 確かに ちょっともったいないのう。 491 00:36:46,770 --> 00:36:50,440 いいから やるぞ。 492 00:36:50,440 --> 00:36:53,280 さあ さあ 皆の者! 493 00:36:53,280 --> 00:36:58,150 織田信長様より ご祝儀じゃ〜! 494 00:36:58,150 --> 00:37:04,930 足利義昭公が将軍になられて 皆を平穏の世に導いてくださるのじゃ! 495 00:37:04,930 --> 00:37:07,930 ご祝儀であるぞ! 496 00:37:07,930 --> 00:37:10,060 (どよめき) 497 00:37:10,060 --> 00:37:12,970 めでてえかな めでてえかな! 498 00:37:12,970 --> 00:37:17,940 織田信長公のご祝儀じゃ〜! (歓声) 499 00:37:17,940 --> 00:37:22,580 お主らもやらんか。 銭は 遣うべき時に遣ってこその銭じゃ。 500 00:37:22,580 --> 00:37:26,250 これで 皆の暮らしがようなるなら 安いもんじゃ! 501 00:37:26,250 --> 00:37:30,120 (歓声) ええい! 銭じゃ 銭じゃ〜! 502 00:37:30,120 --> 00:37:33,590 銭じゃ 銭じゃ! (正勝)銭の雨じゃぞ〜! 503 00:37:33,590 --> 00:37:40,460 ♬〜 504 00:37:40,460 --> 00:37:47,770 ご祝儀じゃ ご祝儀じゃ! 安心せよ! 戦は もう終わったのじゃ! 505 00:37:47,770 --> 00:37:51,270 銭じゃ! (歓声) 506 00:37:51,270 --> 00:37:55,110 銭じゃ! はい 銭じゃ 銭じゃ〜。 507 00:37:55,110 --> 00:37:58,780 めでてえぞ めでてえぞ。 めでてえぞ めでてえぞ。 ほれ。 508 00:37:58,780 --> 00:38:06,060 ♬〜 509 00:38:06,060 --> 00:38:10,860 (信長)まだ何も終わってはおらぬ。➡ 510 00:38:10,860 --> 00:38:14,560 ここからが始まりじゃ。 511 00:38:14,560 --> 00:38:16,730 512 00:38:16,730 --> 00:38:19,870 (信長)諸国の大名たちに文は出したな? 513 00:38:19,870 --> 00:38:23,240 (長秀)はっ。 直ちに上洛し➡ 514 00:38:23,240 --> 00:38:29,880 将軍 足利義昭様に拝謁せよと 書き記しました。 515 00:38:29,880 --> 00:38:32,680 これで分かるであろう。 516 00:38:32,680 --> 00:38:34,420 517 00:38:34,420 --> 00:38:39,090 誰が この信長の敵となるか。 518 00:38:39,090 --> 00:38:41,760 ♬〜 519 00:38:41,760 --> 00:38:48,270 (信長)「その後 無音致し候といえども➡ 520 00:38:48,270 --> 00:38:51,770 本意にあらず候」。 521 00:38:51,770 --> 00:39:02,410 ♬〜 522 00:39:02,410 --> 00:39:07,720 (信長)「そもそも 先日上洛の儀について➡ 523 00:39:07,720 --> 00:39:12,590 厳重に言上し候間➡ 524 00:39:12,590 --> 00:39:18,790 くぼう じゅらく ぐぶ いよいよ公方様ご入洛 我ら供奉致し」。 525 00:39:18,790 --> 00:39:21,570 526 00:39:21,570 --> 00:39:26,870 (信長)「去る三日 五畿内隣国において➡ 527 00:39:26,870 --> 00:39:30,240 皆もって 下知を任され…」。 528 00:39:30,240 --> 00:39:46,090 ♬〜 529 00:39:46,090 --> 00:39:51,900 (信長)「ついに 天下ご存分に属し…」。 530 00:39:51,900 --> 00:39:55,200 (笑い声) 531 00:39:55,200 --> 00:39:56,770 532 00:39:56,770 --> 00:40:00,440 せいひつ (信長)「ご静謐を果たされ候」。 533 00:40:00,440 --> 00:40:05,110 ♬〜 534 00:40:05,110 --> 00:40:09,280 (荒木村重)ああ〜! どないしよ。 535 00:40:09,280 --> 00:40:12,790 (信長)「しからば早々に上洛せられ➡ 536 00:40:12,790 --> 00:40:18,130 めんはい ご 面拝の時を期すべく候」。 537 00:40:18,130 --> 00:40:25,470 せんしゅうばんぜい (松永久秀)千秋万歳 万万歳。➡ 538 00:40:25,470 --> 00:40:29,140 千秋万歳…。 539 00:40:29,140 --> 00:40:37,830 (信長)「委曲 うえもんのじょう 佐久間右衛門尉申し述ぶべく候。➡ 540 00:40:37,830 --> 00:40:41,630 恐々謹言」。 541 00:40:41,630 --> 00:40:44,140 542 00:40:44,140 --> 00:40:46,070 ハハハハハ…。 543 00:40:46,070 --> 00:40:53,480 (信長)「十月五日 織田弾正忠信長」。 544 00:40:53,480 --> 00:41:14,260 ♬〜 545 00:41:14,260 --> 00:41:17,100 はあ〜。 546 00:41:17,100 --> 00:41:23,780 天下布武など つまらぬ。 ただの通り道じゃ。 547 00:41:23,780 --> 00:41:28,450 めでてえぞ めでてえぞ めでてえぞ。 548 00:41:28,450 --> 00:41:31,350 そなたも どうじゃ。 549 00:41:31,350 --> 00:41:36,550 ご祝儀じゃ〜! ご祝儀じゃ ご祝儀じゃ。 ご祝儀じゃ。 550 00:41:36,550 --> 00:41:41,460 551 00:41:41,460 --> 00:41:44,260 どうかもらってください。 552 00:41:44,260 --> 00:41:49,940 553 00:41:49,940 --> 00:41:53,740 これで うまいもんでも食ってください。 ヘヘッ。 554 00:41:53,740 --> 00:41:55,480 555 00:41:55,480 --> 00:41:57,980 受け取ってください。 556 00:41:57,980 --> 00:41:59,750 557 00:41:59,750 --> 00:42:01,680 アハハッ。 558 00:42:01,680 --> 00:42:05,880 (信長)わしは この日の本を一つにする。 559 00:42:05,880 --> 00:42:10,460 560 00:42:10,460 --> 00:42:13,760 天下一統じゃ! 561 00:42:13,760 --> 00:42:32,760 ♬〜 562 00:42:32,760 --> 00:42:34,780 563 00:42:34,780 --> 00:42:38,450 さすがは 将軍を殺した男よ。 564 00:42:38,450 --> 00:42:40,490 そなたを人質とは思っておらん。 565 00:42:40,490 --> 00:42:44,790 何故 三好が…。 これで 再び 畿内は我らの手に。 566 00:42:44,790 --> 00:42:46,730 公方様は 討たれまする。 567 00:42:46,730 --> 00:42:48,660 火を放て! 放て〜! 568 00:42:48,660 --> 00:42:50,660 ぶざまでも 生き延びてくだされ! 569 00:42:50,660 --> 00:42:54,360 何か 策はあるはずじゃ。 どう切り抜ける。 570 00:42:54,360 --> 00:43:04,080 571 00:43:04,080 --> 00:43:07,950 きんかざん さんじょう 金華山の山上に立つ岐阜城。 572 00:43:07,950 --> 00:43:12,590 永禄10年 いなばやまじょう 稲葉山城と呼ばれていた この城を➡ 573 00:43:12,590 --> 00:43:15,590 信長は攻略しました。 574 00:43:15,590 --> 00:43:18,090 575 00:43:18,090 --> 00:43:22,900 山上には 信長が整備させたという石垣や➡ 576 00:43:22,900 --> 00:43:29,100 斎藤家の時代のものを踏襲した 門の跡などが残されています。 577 00:43:29,100 --> 00:43:31,910 578 00:43:31,910 --> 00:43:36,750 麓には 信長が大規模な改修を行ったという➡ 579 00:43:36,750 --> 00:43:39,280 館がありました。 580 00:43:39,280 --> 00:43:42,190 きんぱくがわら 金箔瓦を使用した建物や➡ 581 00:43:42,190 --> 00:43:46,060 巨大な岩盤を背景にした 庭などがあったことが➡ 582 00:43:46,060 --> 00:43:48,560 分かっています。 583 00:43:48,560 --> 00:43:53,290 584 00:43:53,290 --> 00:43:57,640 城下町の整備も行った信長。 585 00:43:57,640 --> 00:44:01,240 楽市 楽座と呼ばれる政策には➡ 586 00:44:01,240 --> 00:44:03,570 城下の繁栄だけでなく➡ 587 00:44:03,570 --> 00:44:08,080 戦乱によって荒廃した町を 復興する目的もあったと➡ 588 00:44:08,080 --> 00:44:10,780 考えられています。 589 00:44:10,780 --> 00:44:14,420 590 00:44:14,420 --> 00:44:19,290 およそ10年間 岐阜を居城とする信長。 591 00:44:19,290 --> 00:44:26,290 足利義昭を擁し じょうらく この地から上洛を果たすのです。