1 00:00:00,000 --> 00:00:01,680 2 00:00:01,680 --> 00:00:04,250 おおさわじろうざえもんのじょうまさひで 大沢次郎左衛門尉正秀➡ 3 00:00:04,250 --> 00:00:10,050 これより織田様のため 身命を賭してお仕えいたしまする。 4 00:00:10,050 --> 00:00:13,760 (織田信長)であれば なぜ➡ 5 00:00:13,760 --> 00:00:18,900 お主の従者の荷より このようなものが出てきたのじゃ? 6 00:00:18,900 --> 00:00:23,730 (前田利家)衣服に紛れて分からぬように 忍ばせておりました。 切っ先には…➡ 7 00:00:23,730 --> 00:00:27,100 毒も。 知りませぬ! 8 00:00:27,100 --> 00:00:30,010 私は そのようなこと 命じてはおりませぬ! 9 00:00:30,010 --> 00:00:33,510 残念の極みじゃ。 10 00:00:33,510 --> 00:00:35,780 11 00:00:35,780 --> 00:00:38,280 始末せよ。 12 00:00:38,280 --> 00:00:44,260 13 00:00:44,260 --> 00:01:11,860 ♬〜 14 00:01:11,860 --> 00:01:15,390 ♬〜 15 00:01:15,390 --> 00:02:05,710 ♬〜 16 00:02:05,710 --> 00:02:09,580 ♬〜 17 00:02:09,580 --> 00:02:24,730 ♬〜 18 00:02:24,730 --> 00:02:31,070 ♬〜 19 00:02:31,070 --> 00:02:47,520 ♬〜 20 00:02:47,520 --> 00:02:56,900 ♬〜 21 00:02:56,900 --> 00:03:08,200 ♬〜 22 00:03:08,200 --> 00:03:09,840 23 00:03:09,840 --> 00:03:13,220 かずます (滝川一益)御免! (木下小一郎長秀)お待ちくだされ! 24 00:03:13,220 --> 00:03:15,250 何かの間違いでございます! 25 00:03:15,250 --> 00:03:19,020 大沢殿は 我らの味方になると 約束してくださいました! 26 00:03:19,020 --> 00:03:22,860 (柴田勝家)控えよ! うぬごときが口を挟む場ではない! 27 00:03:22,860 --> 00:03:29,060 ご無礼は平に。 しかし この者を殺せば 我が兄の命もございませぬ! 28 00:03:29,060 --> 00:03:33,070 29 00:03:33,070 --> 00:03:36,570 それが どうした。 30 00:03:36,570 --> 00:03:40,740 わしは サルに 調略せよと命じたのじゃ。 31 00:03:40,740 --> 00:03:44,420 そやつの二心を見抜けなかったは あやつの手落ち。➡ 32 00:03:44,420 --> 00:03:47,080 自業自得じゃ。 33 00:03:47,080 --> 00:03:49,750 二心などござりませぬ! (佐久間信盛)では これを➡ 34 00:03:49,750 --> 00:03:52,090 どう申し開きいたす! 知らん! 35 00:03:52,090 --> 00:03:55,120 この刻印は みののくに 美濃国 関の刀鍛冶によるもの! 36 00:03:55,120 --> 00:03:59,900 知らんものは 知らん! そのような言い逃れが通るとお思いか! 37 00:03:59,900 --> 00:04:04,540 わな 覚悟されよ! これは罠じゃ! 38 00:04:04,540 --> 00:04:09,710 大沢殿が我らに寝返ることを恐れた たつおき 龍興の仕業にござります! 39 00:04:09,710 --> 00:04:13,540 龍興の息のかかった家臣が 目を光らせておったに違いありませぬ。 40 00:04:13,540 --> 00:04:15,480 そやつが それを忍ばせたのでございます! 41 00:04:15,480 --> 00:04:17,410 よしなり (森 可成)そのような妄言を 信じよと申すか! 42 00:04:17,410 --> 00:04:20,220 しかし 大沢殿がやったという証しも ありますまい! 43 00:04:20,220 --> 00:04:24,860 であれば ここは 吟味すべきでございます! 44 00:04:24,860 --> 00:04:27,760 ひでさだ (林 秀貞)吟味じゃと? このまま真相を確かめずに➡ 45 00:04:27,760 --> 00:04:30,400 この者を斬ろうとするなら➡ 46 00:04:30,400 --> 00:04:34,060 今後 織田の誘いに乗る者も いなくなってしまいます! 47 00:04:34,060 --> 00:04:38,740 それこそが 敵のねらいやもしれませぬ。 48 00:04:38,740 --> 00:04:44,540 お願いでございます。 どうか どうか よくお調べくださいませ! 49 00:04:44,540 --> 00:04:48,410 (勝家)黙れと言うておろうが! ハアハア…! 50 00:04:48,410 --> 00:04:51,250 (信長)よかろう。➡ 51 00:04:51,250 --> 00:04:53,290 1日くれてやる。 52 00:04:53,290 --> 00:04:57,760 その吟味 お前がやれ。 53 00:04:57,760 --> 00:05:00,690 ははあ! 54 00:05:00,690 --> 00:05:04,030 ただし➡ 55 00:05:04,030 --> 00:05:08,840 何も分からなければ その時は…➡ 56 00:05:08,840 --> 00:05:14,540 お前の手で そやつを斬れ。 57 00:05:14,540 --> 00:05:26,720 58 00:05:26,720 --> 00:05:31,390 このようなことになってしまい 申し訳ございませぬ。 59 00:05:31,390 --> 00:05:37,570 いや さっきは よう声を上げてくれた。 60 00:05:37,570 --> 00:05:42,070 大沢殿 あのくない(苦無)の件は➡ 61 00:05:42,070 --> 00:05:44,870 まこと 真に 関わりはないのでござりますね。 62 00:05:44,870 --> 00:05:46,810 無論じゃ。 63 00:05:46,810 --> 00:05:51,080 わざわざ誘いに乗るふりまでして 織田様を狙おうなどと➡ 64 00:05:51,080 --> 00:05:56,750 そんな手の込んだまねをするくらいなら 堂々と戦で決着をつけておるわ。 65 00:05:56,750 --> 00:05:59,050 ご無礼いたしました。 66 00:05:59,050 --> 00:06:00,620 67 00:06:00,620 --> 00:06:03,190 お主はどうじゃ。 68 00:06:03,190 --> 00:06:07,390 なぜ あのような物が入っていたのか 分かりませぬ。 69 00:06:07,390 --> 00:06:09,370 70 00:06:09,370 --> 00:06:12,700 (次郎左衛門)本気で 美濃の仕業と思うておるのか? 71 00:06:12,700 --> 00:06:20,440 いや あれは とっさに思いついたことを 口走っただけにござりまする。 72 00:06:20,440 --> 00:06:26,250 フッ 大したものじゃな。 73 00:06:26,250 --> 00:06:33,860 ご安心くだされ 必ずや 大沢殿の無実を証し立ててみせまする。 74 00:06:33,860 --> 00:06:38,060 そう願いたいものよ。 75 00:06:38,060 --> 00:06:41,560 お主の兄のためにもな。 76 00:06:41,560 --> 00:06:46,400 77 00:06:46,400 --> 00:06:51,580 前田殿。 くないを見つけた時のことを 詳しく聞かせてはもらえませぬか? 78 00:06:51,580 --> 00:06:54,250 大沢の荷の中に隠してあったのじゃ。 79 00:06:54,250 --> 00:06:56,880 大沢が 殿を狙っておったに決まっておろう。 80 00:06:56,880 --> 00:06:59,250 隠してあったというのは➡ 81 00:06:59,250 --> 00:07:02,820 見つからないようにしてあった ということでございますか? 82 00:07:02,820 --> 00:07:04,760 なぜ 前田殿は それを? 83 00:07:04,760 --> 00:07:09,190 殿の身辺をお守りするのが我らの役目。 84 00:07:09,190 --> 00:07:14,370 あらた 大沢の荷を検めるのは当然ではないか。 さっさ のう? 佐々殿。 85 00:07:14,370 --> 00:07:18,210 佐々殿も その場におられたのですか? 86 00:07:18,210 --> 00:07:21,710 前田殿と共に 荷を検めた。 87 00:07:21,710 --> 00:07:25,710 それは いつ時のことでございますか? 近くには ほかに誰かおられ…。 88 00:07:25,710 --> 00:07:28,050 ええい うっとうしい! 89 00:07:28,050 --> 00:07:33,550 はあ… いちいち覚えておらぬわ。 90 00:07:33,550 --> 00:07:35,390 91 00:07:35,390 --> 00:07:37,890 お待ちくだされ! 92 00:07:37,890 --> 00:07:40,730 93 00:07:40,730 --> 00:07:43,560 もう諦めよ。 94 00:07:43,560 --> 00:07:57,080 ♬〜 95 00:07:57,080 --> 00:07:59,680 (とも)小一郎!➡ 96 00:07:59,680 --> 00:08:05,020 無事でよかった! お前様も…。 97 00:08:05,020 --> 00:08:07,060 (弥助)甚助! 無事であったか。 98 00:08:07,060 --> 00:08:09,190 (甚助)はい。 99 00:08:09,190 --> 00:08:12,030 あさの ながかつ (浅野長勝)何じゃ お前らも来ていたのか。 100 00:08:12,030 --> 00:08:19,030 ねね (寧々)そりゃ来ますとも。 だって… 藤吉郎さんが…。 101 00:08:19,030 --> 00:08:20,700 102 00:08:20,700 --> 00:08:24,210 兄者のこと もう聞いておるのか。 103 00:08:24,210 --> 00:08:29,050 (直)うん。 死んだんでしょ? 104 00:08:29,050 --> 00:08:31,850 はあ? 誰が そんなこと! 105 00:08:31,850 --> 00:08:35,380 (あさひ)うちの人が…。 106 00:08:35,380 --> 00:08:41,860 えっ? (甚助)だって お城の人たちが…。 107 00:08:41,860 --> 00:08:46,700 あれ? (長勝)まだ死んではおらん。 108 00:08:46,700 --> 00:08:51,400 何じゃ もう! 驚かさんでよ! 109 00:08:51,400 --> 00:08:55,070 すいません! 危うく泣くとこだったわ! 110 00:08:55,070 --> 00:08:57,010 いや 泣いとったけど。 111 00:08:57,010 --> 00:09:02,010 (あさひ)うう〜 すんません。 (なか)そんなことじゃねえかと思ったわ。 112 00:09:02,010 --> 00:09:03,780 113 00:09:03,780 --> 00:09:09,520 (なか)小一郎 おなかすいたじゃろ。 餅でもお食べ。➡ 114 00:09:09,520 --> 00:09:11,450 フフッ。 115 00:09:11,450 --> 00:09:16,450 今はええわ。 兄者も腹をすかしてるじゃろうし。 116 00:09:16,450 --> 00:09:21,830 117 00:09:21,830 --> 00:09:24,200 (木下藤吉郎秀吉) とらわれの身でありながら➡ 118 00:09:24,200 --> 00:09:26,840 このような もてなし かたじけのうござる。 119 00:09:26,840 --> 00:09:30,540 もんど (大沢主水)母上の恩情じゃ。 ありがたく思え。 120 00:09:30,540 --> 00:09:33,840 しの (篠)フフフッ 旦那様の分を余らせてしまうのは➡ 121 00:09:33,840 --> 00:09:36,380 もったいないと 思っただけでございますから。 122 00:09:36,380 --> 00:09:42,850 こんなお優しい奥方様をめとられたとは 大沢殿も果報者じゃのう。 123 00:09:42,850 --> 00:09:46,720 フフフ… 私など 病弱ゆえ➡ 124 00:09:46,720 --> 00:09:51,560 いつも旦那様には 助けられてばかりでございます。 125 00:09:51,560 --> 00:09:54,600 それでよいのです。 126 00:09:54,600 --> 00:09:59,740 助けたい人がおるから わしらは戦えるのじゃ。 127 00:09:59,740 --> 00:10:06,250 もののふ 大沢殿が あのような武士でいられるのも 奥方様がおられればこそ。 128 00:10:06,250 --> 00:10:08,750 のう? 主水殿。 129 00:10:08,750 --> 00:10:13,250 なれなれしく話しかけるな。 とらわれの分際で。 130 00:10:13,250 --> 00:10:17,890 あっ そうじゃ。 犬山城を落とした暁には➡ 131 00:10:17,890 --> 00:10:21,760 主水殿を城主にするよう 信長様に口利きしようかと思うが。 132 00:10:21,760 --> 00:10:24,600 何? わしは 織田家中でも特に➡ 133 00:10:24,600 --> 00:10:27,260 信長様より お目をかけていただいておりまする。 134 00:10:27,260 --> 00:10:31,140 そのわしが頼めば 必ずや お聞き入れくださりましょう。 135 00:10:31,140 --> 00:10:35,010 真か。 お安い御用でござる! 136 00:10:35,010 --> 00:10:39,760 その 大沢殿の無実を晴らさないと➡ 137 00:10:39,760 --> 00:10:43,430 あのバカは 本当に殺されるってこと? 138 00:10:43,430 --> 00:10:45,630 そうじゃ。 139 00:10:45,630 --> 00:10:47,300 140 00:10:47,300 --> 00:10:51,100 弥助殿。 何じゃ。 141 00:10:51,100 --> 00:10:55,280 鵜沼城で 家臣の一人が 大沢殿の荷の中に➡ 142 00:10:55,280 --> 00:10:57,310 くないを忍ばせているのを 見たそうじゃな。 143 00:10:57,310 --> 00:11:00,850 お… いや〜 そんなものは…。 見たのじゃ。 144 00:11:00,850 --> 00:11:03,720 そう 殿様に話してくだされ。 145 00:11:03,720 --> 00:11:06,720 できるだけ詳しく 真のことのように。 146 00:11:06,720 --> 00:11:11,860 (弥助)勘弁してくれ。 わしは お主らと違って 芝居が苦手なのじゃ。 147 00:11:11,860 --> 00:11:16,400 すぐ顔に出てしまうもんねえ…。 そこがいいとこなんだけど。 148 00:11:16,400 --> 00:11:19,070 お殿様を欺くなんて 無理じゃ! 149 00:11:19,070 --> 00:11:21,740 下手をしたら わしも お主も 打ち首じゃぞ! 150 00:11:21,740 --> 00:11:24,440 今打てる策は それしかござらぬ! 151 00:11:24,440 --> 00:11:30,410 152 00:11:30,410 --> 00:11:34,710 欺かなければ いいのですか? 153 00:11:34,710 --> 00:11:36,590 154 00:11:36,590 --> 00:11:39,250 あっ すみません。 あっ 何も言いません。 155 00:11:39,250 --> 00:11:41,890 えっ そこまで言ったら 言いなさいよ。 156 00:11:41,890 --> 00:11:43,960 いいのかい? 157 00:11:43,960 --> 00:11:46,100 あ… じゃあ…➡ 158 00:11:46,100 --> 00:11:49,430 私は 本当に見たので。 159 00:11:49,430 --> 00:11:52,260 荷の中に くないを入れるところを…。 160 00:11:52,260 --> 00:11:54,300 お前は 鵜沼城に おらんかったじゃろ! 161 00:11:54,300 --> 00:11:57,770 鵜沼ではない。 小牧山でじゃ。 162 00:11:57,770 --> 00:12:01,380 いつ!? 誰を見たのじゃ!? 163 00:12:01,380 --> 00:12:08,150 ♬〜 164 00:12:08,150 --> 00:12:12,990 (利家)ああ〜。 サルも これまでじゃな。 165 00:12:12,990 --> 00:12:17,390 (まつ)出世に目がくらんで 欲張るからです。 166 00:12:17,390 --> 00:12:52,100 ♬〜 167 00:12:52,100 --> 00:12:54,770 お待たせいたしました。 168 00:12:54,770 --> 00:12:57,600 このような時分に何用じゃ。 169 00:12:57,600 --> 00:13:01,480 呼び出しておいて遅れるとは 無礼であろう。 170 00:13:01,480 --> 00:13:03,840 申し訳ござりませぬ。 171 00:13:03,840 --> 00:13:08,710 いろいろと 確かめることがございました。 172 00:13:08,710 --> 00:13:13,220 確かめる? 何を? 173 00:13:13,220 --> 00:13:16,120 大沢殿の荷を検める少し前に➡ 174 00:13:16,120 --> 00:13:22,930 その荷の中に くないを忍ばせた者が いたようでございます。 175 00:13:22,930 --> 00:13:29,670 鵜沼から戻った私に 気を利かせて 着替えを届けに来た身内の者が➡ 176 00:13:29,670 --> 00:13:32,610 たまたま見ておりました。 177 00:13:32,610 --> 00:13:35,070 下々の者ゆえ➡ 178 00:13:35,070 --> 00:13:40,750 それが何を意味していたかなど 分かるはずもござりませんでしたが…➡ 179 00:13:40,750 --> 00:13:43,450 顔は しかと。 180 00:13:43,450 --> 00:13:48,620 181 00:13:48,620 --> 00:13:57,600 ♬〜 182 00:13:57,600 --> 00:14:03,040 くろほろしゅう 黒母衣衆筆頭のわしと 斬り合うつもりか? 183 00:14:03,040 --> 00:14:06,910 何で このようなまねを… 兄者への妬みか! 184 00:14:06,910 --> 00:14:11,710 なぜ わしが あいつを妬まねばならぬ。 185 00:14:11,710 --> 00:14:14,210 笑わせるな! 186 00:14:14,210 --> 00:14:17,120 (刃音) ハアハアハア…! 187 00:14:17,120 --> 00:14:19,820 はあっ。 うっ… ハアハア…! 188 00:14:19,820 --> 00:14:21,860 189 00:14:21,860 --> 00:14:25,390 このたわけどもが! 190 00:14:25,390 --> 00:14:31,200 殿! 大沢殿の荷に くないを仕込んだのは 佐々殿でございます! 191 00:14:31,200 --> 00:14:33,570 全ては この佐々成政が…! 192 00:14:33,570 --> 00:14:36,240 ふん! あっ! う…! 193 00:14:36,240 --> 00:14:39,080 ハアハア…! く…! 194 00:14:39,080 --> 00:14:42,750 分かっておるわ。 195 00:14:42,750 --> 00:14:46,250 このわしがやらせたのじゃ。 196 00:14:46,250 --> 00:14:55,590 ♬〜 197 00:14:55,590 --> 00:14:59,260 くっ… ハアハア… どういうことでござりますか。 198 00:14:59,260 --> 00:15:03,840 わしは 大沢次郎左衛門が信用できぬ。 なぜでございます。 199 00:15:03,840 --> 00:15:08,710 あの男は 道三に見いだされ 大沢家の婿となり➡ 200 00:15:08,710 --> 00:15:15,580 次々に親類縁者を亡き者とし 家督をつかみ取ったのじゃ。 201 00:15:15,580 --> 00:15:22,060 ハッ どこか わしに似ておる。 202 00:15:22,060 --> 00:15:25,360 むしず 見ていて虫唾が走る。 203 00:15:25,360 --> 00:15:27,230 204 00:15:27,230 --> 00:15:34,570 生かしておけば いつか必ず このわしの寝首をかこうとするであろう。 205 00:15:34,570 --> 00:15:38,070 やっかいな火種となるやもしれぬ。 206 00:15:38,070 --> 00:15:42,240 それだけ手ごわき侍である。 207 00:15:42,240 --> 00:15:47,740 小一郎。 よう大沢をここまで連れてきた。 208 00:15:47,740 --> 00:15:50,750 209 00:15:50,750 --> 00:15:57,520 これで 事は楽になせる。 でかしたぞ。 210 00:15:57,520 --> 00:16:01,700 わしではござらぬ 兄の手柄でございます! 211 00:16:01,700 --> 00:16:05,200 どうか どうか 兄をお助けくだされ! 212 00:16:05,200 --> 00:16:11,700 大沢殿は 昔とは違いまする。 信長様を裏切ることはございませぬ! 213 00:16:11,700 --> 00:16:14,380 214 00:16:14,380 --> 00:16:18,250 人は そう たやすくは変わらぬ。 215 00:16:18,250 --> 00:16:24,720 その何よりの証しが 大沢が ここに来たことじゃ。 216 00:16:24,720 --> 00:16:29,590 あやつは 調略に応じて 龍興を裏切った。 217 00:16:29,590 --> 00:16:33,230 何も変わっておらぬではないか。 218 00:16:33,230 --> 00:16:40,430 そもそも人質を取ること自体 我らを信じておらぬということじゃ。 219 00:16:40,430 --> 00:16:41,940 220 00:16:41,940 --> 00:16:47,080 そのせいで サルは死ぬ。 221 00:16:47,080 --> 00:16:51,580 あやつの天運も尽きたということじゃ。 222 00:16:51,580 --> 00:16:55,080 そのかわり➡ 223 00:16:55,080 --> 00:16:59,280 お主には 天運が巡ってきた。 224 00:16:59,280 --> 00:17:00,820 225 00:17:00,820 --> 00:17:05,530 約束どおり お主の手で大沢を斬れ。 226 00:17:05,530 --> 00:17:10,370 さすれば 藤吉郎の代わりに 侍大将にしてやる。 227 00:17:10,370 --> 00:17:19,840 ♬〜 228 00:17:19,840 --> 00:17:22,340 小一郎。 229 00:17:22,340 --> 00:17:25,720 230 00:17:25,720 --> 00:17:29,850 わしへの忠義を示せ。 231 00:17:29,850 --> 00:17:39,600 ♬〜 232 00:17:39,600 --> 00:17:43,800 ⚟殿。 いかがした。 233 00:17:43,800 --> 00:17:49,270 234 00:17:49,270 --> 00:17:51,740 腹は すいてはおりませぬか。 235 00:17:51,740 --> 00:17:56,080 大丈夫じゃ。 そうでございますか。 236 00:17:56,080 --> 00:17:59,950 では また参ります。 237 00:17:59,950 --> 00:18:03,250 お主の方こそ 大丈夫か。 238 00:18:03,250 --> 00:18:12,190 239 00:18:12,190 --> 00:18:14,990 申し訳ござりませぬ! 240 00:18:14,990 --> 00:18:20,840 241 00:18:20,840 --> 00:18:24,210 (次郎左衛門)そうであったか…。 242 00:18:24,210 --> 00:18:28,710 全ては 己がしてきたことが招いたこと。 243 00:18:28,710 --> 00:18:32,050 致し方あるまい。 244 00:18:32,050 --> 00:18:35,850 わしが そうやって家督を継いだは 事実じゃ。 245 00:18:35,850 --> 00:18:40,560 やらねば こちらが やられていたからな。 246 00:18:40,560 --> 00:18:47,870 しかし あの織田信長を そこまで用心させたとは…。 247 00:18:47,870 --> 00:18:51,670 よい冥土の土産話が出来たわ。 248 00:18:51,670 --> 00:18:54,580 249 00:18:54,580 --> 00:18:57,610 お主の兄には すまぬことをしたが。 250 00:18:57,610 --> 00:19:02,010 まだ時はありまする。 諦めてはなりませぬ! 251 00:19:02,010 --> 00:19:08,360 くれぐれも 織田様の怒りを 買うようなまねはするでないぞ。 252 00:19:08,360 --> 00:19:12,160 お主まで身を滅ぼすことはない。 253 00:19:12,160 --> 00:19:42,060 254 00:19:42,060 --> 00:19:45,730 (市)久しいな 小一郎。 255 00:19:45,730 --> 00:19:48,630 ご無沙汰いたしております。 256 00:19:48,630 --> 00:19:51,530 (市)話というのは? はっ。 257 00:19:51,530 --> 00:19:58,240 実は…。 (市)兄上を説き伏せることなら できぬぞ。 258 00:19:58,240 --> 00:20:05,120 話は聞いておる。 藤吉郎のことは さぞ無念であろう。 259 00:20:05,120 --> 00:20:07,420 お願いいたしまする! 260 00:20:07,420 --> 00:20:11,720 もはや お市様にすがるほか ないのでござります! 261 00:20:11,720 --> 00:20:14,590 262 00:20:14,590 --> 00:20:17,290 すまぬ。 263 00:20:17,290 --> 00:20:26,770 264 00:20:26,770 --> 00:20:30,440 あに 信勝兄とのことがあって以来➡ 265 00:20:30,440 --> 00:20:35,140 兄上は 人を 信用できなくなってしまわれたのじゃ。 266 00:20:35,140 --> 00:20:56,270 267 00:20:56,270 --> 00:21:02,710 ♬〜 268 00:21:02,710 --> 00:21:06,380 兄上 今度は 何をやらかしたのです? 269 00:21:06,380 --> 00:21:08,850 おやじ (信長)親父の馬に ちょっと乗っただけよ。 270 00:21:08,850 --> 00:21:15,390 くろみかげ 黒御影に!? そりゃあ 怒られますよ。 あれは 父上の自慢の馬ですから。 271 00:21:15,390 --> 00:21:18,430 だから乗ってみたかったのじゃ。 272 00:21:18,430 --> 00:21:22,930 兄上。 もう お説教はたくさんじゃ。 273 00:21:22,930 --> 00:21:24,730 274 00:21:24,730 --> 00:21:29,070 次は 私も誘ってください! 275 00:21:29,070 --> 00:21:32,370 私も乗ってみとうございます。 276 00:21:32,370 --> 00:21:34,750 277 00:21:34,750 --> 00:21:36,750 おう。 278 00:21:36,750 --> 00:21:42,090 ♬〜 279 00:21:42,090 --> 00:21:45,420 (信勝)行ったぞ 兄上! 280 00:21:45,420 --> 00:21:47,620 (鳴き声) 281 00:21:47,620 --> 00:21:51,100 282 00:21:51,100 --> 00:21:53,430 どうじゃ 信勝! 283 00:21:53,430 --> 00:21:57,300 さすが兄上! 我らの大手柄じゃ! 284 00:21:57,300 --> 00:22:00,710 信勝様に…➡ 285 00:22:00,710 --> 00:22:04,510 謀反の企てがございます。 286 00:22:04,510 --> 00:22:06,510 287 00:22:06,510 --> 00:22:12,220 周囲の者が唆し たきつけ そうなるように しむけておりますれば➡ 288 00:22:12,220 --> 00:22:16,920 決して 信勝様のご本心では…。 289 00:22:16,920 --> 00:22:21,230 290 00:22:21,230 --> 00:22:24,230 これで2度目じゃ。 291 00:22:24,230 --> 00:22:25,870 292 00:22:25,870 --> 00:22:29,730 一度は許した。 293 00:22:29,730 --> 00:22:32,570 次はない。 294 00:22:32,570 --> 00:22:48,120 ♬〜 295 00:22:48,120 --> 00:22:50,960 でや! あ…! 296 00:22:50,960 --> 00:23:04,840 ♬〜 297 00:23:04,840 --> 00:23:07,740 兄上…。 298 00:23:07,740 --> 00:23:12,720 ♬〜 299 00:23:12,720 --> 00:23:16,520 う… うう…。 300 00:23:16,520 --> 00:23:32,740 301 00:23:32,740 --> 00:23:38,740 う… うあっ。 302 00:23:38,740 --> 00:23:41,410 303 00:23:41,410 --> 00:23:44,080 ああっ! 304 00:23:44,080 --> 00:23:48,590 うああああ〜! 305 00:23:48,590 --> 00:23:51,790 ハアハア… なぜじゃ…。 306 00:23:51,790 --> 00:23:53,420 307 00:23:53,420 --> 00:23:56,460 なぜじゃ。 308 00:23:56,460 --> 00:24:00,200 なぜじゃ 信勝! 309 00:24:00,200 --> 00:24:03,200 信勝! 310 00:24:03,200 --> 00:24:07,370 311 00:24:07,370 --> 00:24:10,270 信勝…。 312 00:24:10,270 --> 00:24:22,070 ♬〜 313 00:24:22,070 --> 00:24:23,820 314 00:24:23,820 --> 00:24:27,220 そのようなことが…。 315 00:24:27,220 --> 00:24:33,860 (市)私には 兄上をいさめることなどできぬ。 316 00:24:33,860 --> 00:24:42,580 そなたに藤吉郎への思いがあるように 私にも 兄上への思いがあるのじゃ。 317 00:24:42,580 --> 00:24:49,250 これ以上 兄上を 一人にさせとうない。 318 00:24:49,250 --> 00:24:53,750 力になれず すまぬ。 319 00:24:53,750 --> 00:25:07,400 ♬〜 320 00:25:07,400 --> 00:25:11,700 珍しい。 321 00:25:11,700 --> 00:25:14,540 藤吉郎が死んだら➡ 322 00:25:14,540 --> 00:25:18,540 せっかくの暮らしが また百姓に逆戻りだからね。 323 00:25:18,540 --> 00:25:20,710 324 00:25:20,710 --> 00:25:23,620 そんだけ!? ケチくさ〜! 325 00:25:23,620 --> 00:25:26,120 手付けよ。 326 00:25:26,120 --> 00:25:28,060 327 00:25:28,060 --> 00:25:34,230 無事に帰ってきたら この10倍 お納めしますから。 328 00:25:34,230 --> 00:25:43,870 ♬〜 329 00:25:43,870 --> 00:25:48,570 悪いねえ 手伝ってもらって。 いえ。 330 00:25:48,570 --> 00:25:50,240 331 00:25:50,240 --> 00:25:56,240 あの子の好物だで。 帰ってきたら うんと食わせてやらにゃ。 332 00:25:56,240 --> 00:26:04,360 333 00:26:04,360 --> 00:26:12,360 藤吉郎は 15の時に家を飛び出して それから8年も帰ってこんかったんじゃ。 334 00:26:12,360 --> 00:26:14,040 335 00:26:14,040 --> 00:26:19,710 死んだことにしておったのに 生き返りおった。➡ 336 00:26:19,710 --> 00:26:22,710 あの子は 不死身じゃ。 337 00:26:22,710 --> 00:26:26,580 ましてや 今は 小一郎がついとる。 338 00:26:26,580 --> 00:26:29,880 な〜んの心配もいらんわ。 339 00:26:29,880 --> 00:26:31,850 340 00:26:31,850 --> 00:26:34,350 はい。 341 00:26:34,350 --> 00:26:42,230 342 00:26:42,230 --> 00:26:47,930 回想  くれぐれも 織田様の怒りを 買うようなまねはするでないぞ。 343 00:26:47,930 --> 00:26:54,410 344 00:26:54,410 --> 00:26:59,820 目障りなサルがいなくなって 一層 お役目に励めるというものじゃ。 345 00:26:59,820 --> 00:27:04,020 何よりでございます。 ますます偉くなられませ。 346 00:27:04,020 --> 00:27:06,020 うむ。 347 00:27:06,020 --> 00:27:07,690 348 00:27:07,690 --> 00:27:11,190 ただ…➡ 349 00:27:11,190 --> 00:27:14,190 ちと退屈じゃ。 350 00:27:14,190 --> 00:27:34,720 351 00:27:34,720 --> 00:27:38,390 どうしたんじゃ こんなところに。 352 00:27:38,390 --> 00:27:41,890 浅野様にお届け物に。 353 00:27:41,890 --> 00:27:45,160 354 00:27:45,160 --> 00:27:47,400 うそ 嘘じゃ。 355 00:27:47,400 --> 00:27:49,870 じっとしておれんかった。 356 00:27:49,870 --> 00:27:56,240 ハハッ 心配すんな。 わしが 必ず殿様を説き伏せてみせるわ。 357 00:27:56,240 --> 00:28:01,510 私が心配してるのは 藤吉郎さんじゃない あんたの方よ! 358 00:28:01,510 --> 00:28:08,290 殿様を怒らせたら 小一郎だって どうなるか分からないんだよ? 359 00:28:08,290 --> 00:28:14,230 あんたに… もしものことがあったら 私はどうなるわけ? 360 00:28:14,230 --> 00:28:18,930 あんたを信じて ここまでついてきたのに ずっと 兄者 兄者って。 361 00:28:18,930 --> 00:28:22,540 あんなやつのために死んだら 承知しないから! 362 00:28:22,540 --> 00:28:27,370 私は 小一郎に生きていてほしいの! 363 00:28:27,370 --> 00:28:32,570 あんたは 私と藤吉郎さんの どっちが大事なのよ! 364 00:28:32,570 --> 00:28:38,850 365 00:28:38,850 --> 00:28:41,730 ごめん。 366 00:28:41,730 --> 00:28:44,030 ごめんなさい…。 367 00:28:44,030 --> 00:28:45,600 368 00:28:45,600 --> 00:28:47,800 直! 369 00:28:47,800 --> 00:28:50,730 370 00:28:50,730 --> 00:28:54,400 別に どうでもよいことだが…➡ 371 00:28:54,400 --> 00:28:57,700 お前に話しておきたいことがある。 372 00:28:57,700 --> 00:29:04,010 373 00:29:04,010 --> 00:29:06,820 (足音) 374 00:29:06,820 --> 00:29:09,350 来たか? いえ。 375 00:29:09,350 --> 00:29:16,230 遅いではないか。 朝に向こうを出れば 昼には こちらに戻れるはず。 376 00:29:16,230 --> 00:29:19,830 もしや 何かあったのでは…。 377 00:29:19,830 --> 00:29:27,570 心配いらん。 日の入り時が刻限であろう。 のんびりしておるだけじゃ。 378 00:29:27,570 --> 00:29:30,370 だとよいがな。 379 00:29:30,370 --> 00:29:33,840 380 00:29:33,840 --> 00:29:38,720 大丈夫じゃ 小一郎は 必ず来る。 381 00:29:38,720 --> 00:29:50,430 ♬〜 382 00:29:50,430 --> 00:29:55,270 にわ (丹羽長秀)して 小一郎。 吟味の首尾は? 383 00:29:55,270 --> 00:29:57,470 はっ。 384 00:29:57,470 --> 00:30:04,810 385 00:30:04,810 --> 00:30:10,080 私の調べた限り…➡ 386 00:30:10,080 --> 00:30:13,750 やはり 大沢殿に二心は ござりませんでした。 387 00:30:13,750 --> 00:30:17,420 あのくないは 別の者が忍ばせたものでござります。 388 00:30:17,420 --> 00:30:20,090 それは誰じゃ。 389 00:30:20,090 --> 00:30:23,430 申せませぬ。 390 00:30:23,430 --> 00:30:28,100 申したところで 認めてはもらえぬでしょう。 391 00:30:28,100 --> 00:30:34,270 (勝家)それでは話にならん! また口から出任せではないのか! 392 00:30:34,270 --> 00:30:36,970 もうよい! 393 00:30:36,970 --> 00:30:46,830 394 00:30:46,830 --> 00:30:49,330 小一郎。 395 00:30:49,330 --> 00:30:51,110 396 00:30:51,110 --> 00:30:54,980 覆せぬのなら約束どおり➡ 397 00:30:54,980 --> 00:30:59,910 お主の手で その者を斬れ。 398 00:30:59,910 --> 00:31:03,050 さすれば 侍大将にしてやる。 399 00:31:03,050 --> 00:31:06,050 そんなものになりたくありませぬ! 400 00:31:06,050 --> 00:31:10,930 401 00:31:10,930 --> 00:31:17,230 大沢殿の命は 兄の命じゃ。 402 00:31:17,230 --> 00:31:21,870 この手で兄を殺すことなどできませぬ! 403 00:31:21,870 --> 00:31:26,570 わしは どんなことがあろうとも 兄者を裏切りませぬ。 404 00:31:26,570 --> 00:31:28,240 405 00:31:28,240 --> 00:31:31,040 なぜか お分かりか? 406 00:31:31,040 --> 00:31:33,580 407 00:31:33,580 --> 00:31:38,450 兄者が わしのことを信じているからじゃ。 408 00:31:38,450 --> 00:31:41,950 殿のことを信じておるのです! 409 00:31:41,950 --> 00:31:44,760 410 00:31:44,760 --> 00:31:48,630 兄者は 全て承知しておりました。 411 00:31:48,630 --> 00:31:52,900 別に どうでもよいことだが…➡ 412 00:31:52,900 --> 00:31:56,200 お前に話しておきたいことがある。 413 00:31:56,200 --> 00:31:57,770 414 00:31:57,770 --> 00:32:01,380 殿が 最初から大沢を殺すつもりでいたこと➡ 415 00:32:01,380 --> 00:32:06,050 佐々から聞いて わしも知っておった。 416 00:32:06,050 --> 00:32:11,920 わしは そのことを サルにも教えたのじゃ。 417 00:32:11,920 --> 00:32:17,060 必死になって調略したところで 殿は 大沢を殺すつもりだと。 418 00:32:17,060 --> 00:32:21,230 お前は 本当のことなど 何も聞かされておらんのだと。➡ 419 00:32:21,230 --> 00:32:25,740 大役を任されたやつへの妬みでな。 420 00:32:25,740 --> 00:32:29,580 じゃが あいつは…。 421 00:32:29,580 --> 00:32:34,440 調略に応じれば あんど 大沢の城と領地は安堵すると➡ 422 00:32:34,440 --> 00:32:37,450 殿は わしに そう申した。 423 00:32:37,450 --> 00:32:41,150 わしは その言葉を信じるだけじゃ。 424 00:32:41,150 --> 00:32:43,090 425 00:32:43,090 --> 00:32:46,590 兄者は こうなるかもしれないと分かった上で➡ 426 00:32:46,590 --> 00:32:51,100 それでも 人質となることを選んだのです。 427 00:32:51,100 --> 00:32:56,970 殿の命に従い 殿のお言葉を信じて! 428 00:32:56,970 --> 00:33:01,540 兄者が 殿を裏切ることは 金輪際ありませぬ! 429 00:33:01,540 --> 00:33:06,410 そういう家臣を あなた様は失うことになりますぞ! 430 00:33:06,410 --> 00:33:10,220 控えよ 無礼者め! 無礼は百も承知じゃ! 431 00:33:10,220 --> 00:33:14,560 わしを侍大将に? ありがたいことじゃ。 432 00:33:14,560 --> 00:33:18,730 じゃが 気を付けられませ わしは兄者とは違う。 433 00:33:18,730 --> 00:33:23,060 こたびのことで あなた様のことが大嫌いになり申した! 434 00:33:23,060 --> 00:33:26,930 わしを生かしておいたら いつか寝首をかくかもしれませぬぞ。 435 00:33:26,930 --> 00:33:31,740 (勝家)血迷うたか 乱心者め! この場で斬り捨ててくれるわ! 436 00:33:31,740 --> 00:33:34,070 お主らには 斬られぬ! 437 00:33:34,070 --> 00:33:38,370 ハア… わしを斬るのは…。 438 00:33:38,370 --> 00:33:42,420 439 00:33:42,420 --> 00:33:45,250 大沢殿じゃ。 440 00:33:45,250 --> 00:33:47,950 お主 何を…。 441 00:33:47,950 --> 00:33:49,890 442 00:33:49,890 --> 00:33:54,260 さあ 斬りなされ! 443 00:33:54,260 --> 00:33:59,600 裏切り者である わしを斬って 殿に忠義の証しを見せるのじゃ! 444 00:33:59,600 --> 00:34:03,300 さすれば 殿も分かってくださるはず。 445 00:34:03,300 --> 00:34:04,840 446 00:34:04,840 --> 00:34:07,740 戸惑うことなどござりませぬ。 447 00:34:07,740 --> 00:34:11,710 わしが あなたを助けようとしたのは 兄者のためじゃ。 448 00:34:11,710 --> 00:34:15,710 あなたのことなど どうでもいいと 思っておったのじゃ。 449 00:34:15,710 --> 00:34:21,730 450 00:34:21,730 --> 00:34:27,230 さあ! 斬ってくだされ! 451 00:34:27,230 --> 00:34:31,070 兄者のことをお助けくだされ! 452 00:34:31,070 --> 00:34:37,940 ♬〜 453 00:34:37,940 --> 00:34:42,080 直…➡ 454 00:34:42,080 --> 00:34:44,750 すまぬ。 455 00:34:44,750 --> 00:34:57,330 ♬〜 456 00:34:57,330 --> 00:34:59,600 (刀を捨てる音) 457 00:34:59,600 --> 00:35:01,530 (次郎左衛門)御免。 458 00:35:01,530 --> 00:35:11,710 ♬〜 459 00:35:11,710 --> 00:35:14,410 斬れぬわ。 460 00:35:14,410 --> 00:35:20,720 461 00:35:20,720 --> 00:35:27,060 織田様。 拙者は仏門に入り 世を捨てまする。 462 00:35:27,060 --> 00:35:32,400 家臣 所領の一切を差し出しまする。 463 00:35:32,400 --> 00:35:37,870 この者の非礼も どうか それでお許しくだされ。 464 00:35:37,870 --> 00:35:40,370 大沢殿…。 465 00:35:40,370 --> 00:35:52,390 466 00:35:52,390 --> 00:35:59,690 (からすの鳴き声) 467 00:35:59,690 --> 00:36:05,070 468 00:36:05,070 --> 00:36:07,200 どこへ行く気じゃ。 469 00:36:07,200 --> 00:36:11,370 かわや ちょ… ちょっと 厠へ。 470 00:36:11,370 --> 00:36:15,570 間もなく 日が暮れるな。 471 00:36:15,570 --> 00:36:19,110 472 00:36:19,110 --> 00:36:22,380 もはや これまでじゃ。 473 00:36:22,380 --> 00:36:26,220 やはり 父上は今頃…! そんなはずはない。 474 00:36:26,220 --> 00:36:30,090 きっと何か 思わぬことが…。 もう よい! 475 00:36:30,090 --> 00:36:39,590 かくなる上は 父譲りの このつぶて打ちで お主の頭をかち割ってくれるわ。 476 00:36:39,590 --> 00:36:43,640 477 00:36:43,640 --> 00:36:47,240 (主水)覚悟せい。 478 00:36:47,240 --> 00:36:51,750 兄者! 兄者はどこじゃ! 479 00:36:51,750 --> 00:36:54,080 兄者! 小一郎! 480 00:36:54,080 --> 00:36:58,590 父上! 今 帰ったぞ。 よう ご無事で…。 481 00:36:58,590 --> 00:37:01,390 遅いわ! すまん。 482 00:37:01,390 --> 00:37:03,030 483 00:37:03,030 --> 00:37:06,330 その… 髪は!? 484 00:37:06,330 --> 00:37:09,200 485 00:37:09,200 --> 00:37:12,200 わしが望んだのじゃ。 486 00:37:12,200 --> 00:37:14,070 487 00:37:14,070 --> 00:37:19,210 織田様。 拙者は仏門に入り 世を捨てまする。 488 00:37:19,210 --> 00:37:24,080 家臣 所領の一切を差し出しまする。 489 00:37:24,080 --> 00:37:29,720 この者の非礼も どうか それでお許しくだされ。 490 00:37:29,720 --> 00:37:32,420 大沢殿…。 491 00:37:32,420 --> 00:37:41,230 492 00:37:41,230 --> 00:37:44,030 相分かった! 493 00:37:44,030 --> 00:37:50,870 494 00:37:50,870 --> 00:37:54,750 もはや時がありませぬ。 ここを渡りましょう。 495 00:37:54,750 --> 00:37:57,080 うむ。 496 00:37:57,080 --> 00:38:19,410 ♬〜 497 00:38:19,410 --> 00:38:23,540 申したところで 認めてはもらえぬでしょう。 498 00:38:23,540 --> 00:38:25,580 (信長)もう よい! 499 00:38:25,580 --> 00:38:36,260 ♬〜 500 00:38:36,260 --> 00:38:38,960 いかがした。 501 00:38:38,960 --> 00:38:40,960 502 00:38:40,960 --> 00:38:43,230 いえ。 503 00:38:43,230 --> 00:38:53,410 ♬〜 504 00:38:53,410 --> 00:38:57,240 旦那様! 篠。 今 戻ったぞ。 505 00:38:57,240 --> 00:39:04,050 お戻りなさいませ。 ようご無事で。 フッ わしは このとおりじゃ。 506 00:39:04,050 --> 00:39:07,060 何があったのじゃ。 507 00:39:07,060 --> 00:39:11,530 フッ 帰ろう 兄者。 508 00:39:11,530 --> 00:39:15,370 おう。 フフフフッ。 509 00:39:15,370 --> 00:39:18,570 どうぞ。 うん。 510 00:39:18,570 --> 00:39:21,540 511 00:39:21,540 --> 00:39:26,380 まさか あの者をお許しになるとは。➡ 512 00:39:26,380 --> 00:39:30,040 らしくないこと。 513 00:39:30,040 --> 00:39:33,080 最初から殺すおつもりだったのなら➡ 514 00:39:33,080 --> 00:39:36,880 なぜ もっと早く そうなさらなかったのです。 515 00:39:36,880 --> 00:39:39,220 516 00:39:39,220 --> 00:39:45,090 たかがサル一匹のため お気持ちが 変わられたわけではありますまい。 517 00:39:45,090 --> 00:39:49,730 わしにも よう分からぬ。 518 00:39:49,730 --> 00:39:54,870 もしかしたら 見てみたかったのやもしれぬ。 519 00:39:54,870 --> 00:40:01,080 弟が 命懸けで 兄を守ろうとする姿をですか? 520 00:40:01,080 --> 00:40:08,380 いや… 兄を見殺しにして のし上がろうとする姿をじゃ。 521 00:40:08,380 --> 00:40:12,090 522 00:40:12,090 --> 00:40:16,900 期待外れにございましたな。 全くじゃ。 523 00:40:16,900 --> 00:40:19,900 それにしては…。 524 00:40:19,900 --> 00:40:22,270 525 00:40:22,270 --> 00:40:26,970 いえ 何でもありませぬ。 526 00:40:26,970 --> 00:40:30,980 527 00:40:30,980 --> 00:40:32,980 お呼びでございますか。 528 00:40:32,980 --> 00:40:35,810 次は 犬山城じゃ。 529 00:40:35,810 --> 00:40:42,250 鵜沼の者と合力し 一気に攻め落とせ。 はっ! 530 00:40:42,250 --> 00:40:51,960 ♬〜 531 00:40:51,960 --> 00:40:55,760 拙者がおりまする。 532 00:40:55,760 --> 00:41:00,600 この勝家 決して殿を裏切りませぬ! 533 00:41:00,600 --> 00:41:21,550 ♬〜 534 00:41:21,550 --> 00:41:26,390 あにさま 藤吉郎兄様! お帰りなさ…! (とも)ちょ ちょ…! 535 00:41:26,390 --> 00:41:35,730 ♬〜 536 00:41:35,730 --> 00:41:39,240 あの…。 537 00:41:39,240 --> 00:41:42,040 お寧々殿。 538 00:41:42,040 --> 00:41:46,010 539 00:41:46,010 --> 00:41:51,710 わしと めおとになってくだされ。 540 00:41:51,710 --> 00:41:54,090 541 00:41:54,090 --> 00:41:56,590 このとおりじゃ! 542 00:41:56,590 --> 00:42:04,400 ♬〜 543 00:42:04,400 --> 00:42:06,840 はい。 544 00:42:06,840 --> 00:42:11,680 おお〜 兄者〜! ようやったなあ! 545 00:42:11,680 --> 00:42:15,580 ハハハハハッ! よかったねえ 藤吉郎!➡ 546 00:42:15,580 --> 00:42:18,580 お寧々様もありがとう。 547 00:42:18,580 --> 00:42:22,320 (弥助)これは めでたい! 実に めでたい! 548 00:42:22,320 --> 00:42:33,560 ♬〜 549 00:42:33,560 --> 00:42:39,740 (笑い声) 550 00:42:39,740 --> 00:42:43,080 すのまた 美濃を攻める。 墨俣じゃ。 551 00:42:43,080 --> 00:42:45,010 とりで 墨俣に砦を築くなど。 552 00:42:45,010 --> 00:42:48,250 敵に攻められながら 砦を築くのは…。 それじゃ! 553 00:42:48,250 --> 00:42:51,750 我が領国内でコソコソと…。 554 00:42:51,750 --> 00:42:54,750 直さん!? 直!? 直! 555 00:42:54,750 --> 00:43:04,230 556 00:43:04,230 --> 00:43:10,040 犬山城は 背面を木曽川に守られた うしろけんご 後堅固の城と呼ばれ➡ 557 00:43:10,040 --> 00:43:15,040 戦国時代の城の様式を 今に伝えています。 558 00:43:15,040 --> 00:43:18,080 559 00:43:18,080 --> 00:43:21,750 日本最古とされる 現存の天守。 560 00:43:21,750 --> 00:43:26,590 近年の研究により 戦国時代当時の柱が➡ 561 00:43:26,590 --> 00:43:30,890 現役で 城を支えていることが分かっています。 562 00:43:30,890 --> 00:43:36,300 563 00:43:36,300 --> 00:43:38,300 永禄8年。 564 00:43:38,300 --> 00:43:45,100 信長は 対立する織田家の一族が守る この城を攻め落とします。 565 00:43:45,100 --> 00:43:46,910 566 00:43:46,910 --> 00:43:54,450 木曽川の対岸は みののくに かかみがはら 美濃国 現在の岐阜県各務原市です。 567 00:43:54,450 --> 00:44:01,860 ここに 大沢次郎左衛門の居城 鵜沼城がありました。 568 00:44:01,860 --> 00:44:05,230 たいこうき 秀吉の伝記「太閤記」には➡ 569 00:44:05,230 --> 00:44:08,730 信長に殺されそうになった 次郎左衛門が➡ 570 00:44:08,730 --> 00:44:12,530 秀吉に助けられたと 書かれています。 571 00:44:12,530 --> 00:44:16,240 572 00:44:16,240 --> 00:44:20,580 おわり くにざかい 尾張と美濃の国境に立つ2つの城は➡ 573 00:44:20,580 --> 00:44:26,080 この後の戦いでも 重要な拠点となっていきます。