1 00:00:00,000 --> 00:00:02,470 2 00:00:02,470 --> 00:00:05,130 (竹中半兵衛)あの〜…➡ 3 00:00:05,130 --> 00:00:09,830 こたびの策は どなたが考えたのでありますか? 4 00:00:09,830 --> 00:00:12,010 5 00:00:12,010 --> 00:00:16,150 たつおき <主君 斎藤龍興との 不仲から 亀裂が生じ➡ 6 00:00:16,150 --> 00:00:21,950 ちっきょ 蟄居を命じられ 今は 美濃の山奥に身を置いていた> 7 00:00:21,950 --> 00:00:23,950 (扇子を閉じる音) 8 00:00:23,950 --> 00:00:32,160 9 00:00:32,160 --> 00:00:35,500 (木下小一郎長秀)わしは約束守ったぞ! 10 00:00:35,500 --> 00:00:39,140 何じゃ このありさまは! 11 00:00:39,140 --> 00:00:43,010 何なんじゃ これは! 12 00:00:43,010 --> 00:00:46,010 直! 13 00:00:46,010 --> 00:00:48,510 直! 14 00:00:48,510 --> 00:00:50,320 15 00:00:50,320 --> 00:00:53,150 起きろ! 直! 16 00:00:53,150 --> 00:00:55,820 直! 起きてくれ! 17 00:00:55,820 --> 00:00:59,690 直! 直! 18 00:00:59,690 --> 00:01:27,790 ♬〜 19 00:01:27,790 --> 00:01:31,930 ♬〜 20 00:01:31,930 --> 00:02:20,110 ♬〜 21 00:02:20,110 --> 00:02:22,780 ♬〜 22 00:02:22,780 --> 00:02:40,630 ♬〜 23 00:02:40,630 --> 00:02:46,940 ♬〜 24 00:02:46,940 --> 00:03:03,460 ♬〜 25 00:03:03,460 --> 00:03:12,900 ♬〜 26 00:03:12,900 --> 00:03:24,100 ♬〜 27 00:03:24,100 --> 00:03:33,220 28 00:03:33,220 --> 00:03:38,220 直の死から 10日がたちました。 29 00:03:38,220 --> 00:03:40,800 30 00:03:40,800 --> 00:03:43,130 (あさひ)あれから ずっと? 31 00:03:43,130 --> 00:03:47,300 (とも)ふさぎ込んだまま。 誰とも会おうとせん。 32 00:03:47,300 --> 00:03:54,000 (あさひ)無理もないよね 直さんが あんなことになったら。 33 00:03:54,000 --> 00:03:59,480 34 00:03:59,480 --> 00:04:02,680 また食べとらんの? 35 00:04:02,680 --> 00:04:04,890 36 00:04:04,890 --> 00:04:10,190 このままじゃ あんたまで死んでまうよ。 37 00:04:10,190 --> 00:04:14,560 38 00:04:14,560 --> 00:04:18,270 起きんか! 39 00:04:18,270 --> 00:04:21,770 いいかげんにおし! 40 00:04:21,770 --> 00:04:25,440 (弥助)わしなんぞ 死んだ方がいいのじゃ。 何 言ってんの! 41 00:04:25,440 --> 00:04:27,780 あんたが死んだら 私は どうなんの! 42 00:04:27,780 --> 00:04:31,650 しかし わしは もう 小一郎殿に合わす顔がない。 43 00:04:31,650 --> 00:04:36,350 わしが… 直さんを守らねばならんかったのに…。 44 00:04:36,350 --> 00:04:38,120 45 00:04:38,120 --> 00:04:41,790 わしも侍の端くれじゃ。 46 00:04:41,790 --> 00:04:45,130 かくなる上は…。 47 00:04:45,130 --> 00:04:47,630 かいしゃく とも 介錯せえ! 48 00:04:47,630 --> 00:04:51,800 できるわけないでしょ! 刀なんか使ったことないんだから。 49 00:04:51,800 --> 00:04:55,100 頼む! 頼む! 50 00:04:55,100 --> 00:04:57,310 51 00:04:57,310 --> 00:04:59,240 小一郎…。 52 00:04:59,240 --> 00:05:02,080 取り込み中か? ええところに来た 小一郎! 53 00:05:02,080 --> 00:05:04,750 わしを斬れ! 斬ってくれ! 54 00:05:04,750 --> 00:05:07,590 はあ〜 まだそんなことを。 55 00:05:07,590 --> 00:05:12,460 何度も言うてるでないか。 弥助殿が悪いわけではないわ。 56 00:05:12,460 --> 00:05:17,260 そんなことより 出立じゃ。 57 00:05:17,260 --> 00:05:19,300 58 00:05:19,300 --> 00:05:22,770 何なの? その格好は。 59 00:05:22,770 --> 00:05:27,440 猟師じゃ 猟師。 この姿で 敵の目を欺くのじゃ。 60 00:05:27,440 --> 00:05:31,280 これから美濃の山奥に向かわねばならぬ。 何で そんなところに? 61 00:05:31,280 --> 00:05:34,620 竹中半兵衛という男を調略しに参る。 62 00:05:34,620 --> 00:05:37,510 はよ 早う支度しなされ。 63 00:05:37,510 --> 00:05:42,120 とても そんな気力が起きん…。 64 00:05:42,120 --> 00:05:44,420 許してちょ。 65 00:05:44,420 --> 00:05:46,460 66 00:05:46,460 --> 00:05:51,800 はあ〜 しょうのないお人じゃのう。 67 00:05:51,800 --> 00:05:55,000 また兄者にどやされるぞ。 68 00:05:55,000 --> 00:05:56,640 69 00:05:56,640 --> 00:06:00,510 あんたは 何で怒らんの?➡ 70 00:06:00,510 --> 00:06:06,450 あの人のこと責めたらいいじゃない。 あの人も その方が よっぽど楽だわ。 71 00:06:06,450 --> 00:06:08,880 あの人のこと 責めてやって! 72 00:06:08,880 --> 00:06:11,680 そんなことして 何になるんじゃ。 73 00:06:11,680 --> 00:06:15,260 74 00:06:15,260 --> 00:06:18,560 直は もう戻ってこん。 75 00:06:18,560 --> 00:06:20,760 76 00:06:20,760 --> 00:06:25,600 それでも怒りなさい! 77 00:06:25,600 --> 00:06:29,100 大声で どなりなさい! 78 00:06:29,100 --> 00:06:32,440 そうじゃないと…➡ 79 00:06:32,440 --> 00:06:37,110 そうじゃないと あんただって…! わしは大丈夫じゃ。 80 00:06:37,110 --> 00:06:41,620 兄者が次から次へと 無理難題を押しつけてくるもんだで➡ 81 00:06:41,620 --> 00:06:44,820 気落ちしてる暇などないわ。 82 00:06:44,820 --> 00:06:52,930 83 00:06:52,930 --> 00:06:55,800 (蜂須賀正勝)ハハハハハッ! 84 00:06:55,800 --> 00:07:01,240 いなばやまじょう ありえぬわ あの稲葉山城を たった数人で落としたなどと。 85 00:07:01,240 --> 00:07:03,170 ただのうわさ話であろう。 86 00:07:03,170 --> 00:07:06,410 (木下藤吉郎秀吉) これまで美濃で負け戦が続いたのも➡ 87 00:07:06,410 --> 00:07:10,580 た 軍略に長けた竹中半兵衛の策が あったからじゃ。 88 00:07:10,580 --> 00:07:13,890 だからこそ 何としても味方に引き入れよとの➡ 89 00:07:13,890 --> 00:07:15,950 信長様からのお下知じゃ。 90 00:07:15,950 --> 00:07:19,420 すぐ もの しかし それほどの優れ者ならば➡ 91 00:07:19,420 --> 00:07:22,330 なぜ そんな山奥で わび暮らしをしておるのじゃ。 92 00:07:22,330 --> 00:07:25,100 優れ者じゃからだて。 93 00:07:25,100 --> 00:07:30,270 皆に妬まれて 敵も多いのじゃ。 わしと同じだわ。 94 00:07:30,270 --> 00:07:36,070 優れすぎるのも困ったものよ。 のう? 小一郎。 95 00:07:36,070 --> 00:07:39,610 兄者と同じかどうかは知らんが➡ 96 00:07:39,610 --> 00:07:42,650 あの者が そうたやすく誘いに乗るとは思えん。 97 00:07:42,650 --> 00:07:46,480 従わぬ時は 首を取れと 殿は仰せじゃ。 98 00:07:46,480 --> 00:07:49,320 おう それは わしに任せとけ。 早まるな。 99 00:07:49,320 --> 00:07:55,090 殿に逆らうつもりはないが こたびは 時が長くかかろうとも調略するのじゃ。 100 00:07:55,090 --> 00:07:58,890 (正勝)そんなに欲しいのか? 竹中半兵衛とやらが。 101 00:07:58,890 --> 00:08:01,870 102 00:08:01,870 --> 00:08:03,800 小一郎! 103 00:08:03,800 --> 00:08:07,570 とりで この先に敵の砦があるはずじゃ。 探ってまいれ! 104 00:08:07,570 --> 00:08:10,880 ああ ああ それなら わしが…。 いや 頼む 小一郎。 105 00:08:10,880 --> 00:08:13,380 分かった。 106 00:08:13,380 --> 00:08:15,250 107 00:08:15,250 --> 00:08:18,050 抜かるでないぞ! 108 00:08:18,050 --> 00:08:19,890 109 00:08:19,890 --> 00:08:26,430 強い男じゃのう。 の いいなずけが亡うなったというのに。 110 00:08:26,430 --> 00:08:30,260 そう見えるか? 111 00:08:30,260 --> 00:08:34,600 わしには あやつの悲鳴しか聞こえぬ。 112 00:08:34,600 --> 00:08:38,470 何かをしていなければ 立っていられぬのじゃ。 113 00:08:38,470 --> 00:08:41,780 だから 時をかけて構わぬ。 114 00:08:41,780 --> 00:08:47,920 無理難題を押しつけて 生きる張り合いを与えるのじゃ。 115 00:08:47,920 --> 00:08:51,790 そんなことしかできぬ。 116 00:08:51,790 --> 00:08:54,790 情けない兄じゃ。 117 00:08:54,790 --> 00:08:58,460 118 00:08:58,460 --> 00:09:01,060 あ〜。 119 00:09:01,060 --> 00:09:05,860 何で? なぜ こんなところに? 120 00:09:05,860 --> 00:09:07,570 121 00:09:07,570 --> 00:09:11,440 (鳴子の音) 122 00:09:11,440 --> 00:09:13,440 うん? 123 00:09:13,440 --> 00:09:17,250 小一郎 ここは お主が話をせえ。 124 00:09:17,250 --> 00:09:21,420 また わしか。 一度 顔を合わせておるのじゃ。 125 00:09:21,420 --> 00:09:25,890 わしらよりは 気心知れた仲であろう。 おう。 126 00:09:25,890 --> 00:09:29,430 むしろ 殺されかけた恨みしかないわ。 それは よい。 127 00:09:29,430 --> 00:09:32,230 大きな貸しがあるというもんじゃ。 128 00:09:32,230 --> 00:09:37,770 129 00:09:37,770 --> 00:09:39,770 御免! 130 00:09:39,770 --> 00:09:41,440 131 00:09:41,440 --> 00:09:44,640 竹中半兵衛殿はおられぬか。 132 00:09:44,640 --> 00:09:50,110 133 00:09:50,110 --> 00:09:52,110 (正勝)うん? 134 00:09:52,110 --> 00:09:53,920 135 00:09:53,920 --> 00:09:55,850 「たれか」。 136 00:09:55,850 --> 00:10:02,290 織田家家臣 木下藤吉郎 同じく木下小一郎 ころく 蜂須賀小六と申しまする。 137 00:10:02,290 --> 00:10:06,160 前日 北方城で お目にかかった者でございます。 138 00:10:06,160 --> 00:10:08,360 (紙が落ちる音) 139 00:10:08,360 --> 00:10:11,300 140 00:10:11,300 --> 00:10:13,640 何で しゃべらんのじゃ? 141 00:10:13,640 --> 00:10:17,310 折り入って お話ししたき儀がござりますれば➡ 142 00:10:17,310 --> 00:10:20,350 お顔を拝見いたしたく…。 あ〜 まどろっこしい! 143 00:10:20,350 --> 00:10:22,850 (矢の音) 144 00:10:22,850 --> 00:10:28,820 145 00:10:28,820 --> 00:10:31,720 こ… フフフフ… こやつ殺す! 146 00:10:31,720 --> 00:10:33,690 ああ〜! 待て 待て 待て… 小六。 なんてことだ。 147 00:10:33,690 --> 00:10:36,160 これまで外れたことなど… そうか! 148 00:10:36,160 --> 00:10:39,650 戸を強く開けると その揺れで僅かに向きが…。 149 00:10:39,650 --> 00:10:43,320 アハハハハハッ! いや〜 あなた 大した御仁だ! ハハハッ。 150 00:10:43,320 --> 00:10:46,650 (正勝)ハハハハ… やはり 殺す! やめろと言うておろう! 151 00:10:46,650 --> 00:10:48,590 やめろ! (正勝)殺す! 152 00:10:48,590 --> 00:10:51,320 うう〜! 153 00:10:51,320 --> 00:10:53,260 クッ! クッ! 154 00:10:53,260 --> 00:10:55,830 おお〜。 155 00:10:55,830 --> 00:11:01,600 ♬〜 156 00:11:01,600 --> 00:11:03,900 これは…。 157 00:11:03,900 --> 00:11:08,440 小牧山城でございます。 城下には足を運んだのですが➡ 158 00:11:08,440 --> 00:11:12,910 さすがに城の中は入れなかったので 出入りする者に話を聞いて作りました。 159 00:11:12,910 --> 00:11:14,850 合っておりますか? 160 00:11:14,850 --> 00:11:18,790 すごいのう ほぼ合っておる。 アハハハ。 161 00:11:18,790 --> 00:11:21,290 ここに門はなくての…。 兄者。 162 00:11:21,290 --> 00:11:24,790 そのようなことは。 よいではないか。 163 00:11:24,790 --> 00:11:28,490 すぐに お仲間になる お人なんじゃから。 164 00:11:28,490 --> 00:11:31,460 165 00:11:31,460 --> 00:11:35,300 私に 織田に下れと? 166 00:11:35,300 --> 00:11:37,240 はい。 167 00:11:37,240 --> 00:11:40,740 織田信長様。 168 00:11:40,740 --> 00:11:42,480 169 00:11:42,480 --> 00:11:44,810 お会いしてみたいものです。 170 00:11:44,810 --> 00:11:48,490 おけはざま あの桶狭間での勝利は 実にお見事でありました。 171 00:11:48,490 --> 00:11:51,390 裏切りを逆手に取り 天を味方につけた。 172 00:11:51,390 --> 00:11:53,960 あの時 織田が勝つには あれしかござりませんでした。 173 00:11:53,960 --> 00:12:00,100 どこかで見ておったのか? いえ 心中で思い描いておりました。 174 00:12:00,100 --> 00:12:03,970 幼き頃より病弱で いくさば 戦場に出ることはかなわず➡ 175 00:12:03,970 --> 00:12:06,770 こうして考えることしか できなかったゆえ。 176 00:12:06,770 --> 00:12:09,770 侍としては使い物にならない半端者です。 177 00:12:09,770 --> 00:12:13,440 半兵衛の半は 半端者の半じゃ。 178 00:12:13,440 --> 00:12:16,340 そんなことはござらぬ。 我が殿は➡ 179 00:12:16,340 --> 00:12:20,780 貴殿のことを それは認めておりますれば お味方になってくだされば➡ 180 00:12:20,780 --> 00:12:23,450 どこでも好きな城を差し上げると 仰せられました。 181 00:12:23,450 --> 00:12:27,930 それは なんとも ありがたきお言葉。 じゃが 城なら もう持っております。 182 00:12:27,930 --> 00:12:31,800 ぼだいさんじょう この山の上にある菩提山城は 代々竹中家が継いでまいりました。➡ 183 00:12:31,800 --> 00:12:35,300 今は もはや 無人の廃城と化しておりますが。 184 00:12:35,300 --> 00:12:39,940 であれば その城を修復するための金銀を 所望されては どうじゃ? 185 00:12:39,940 --> 00:12:44,470 貴殿であれば 我が殿も 望みのままの額を出してくれましょう。 186 00:12:44,470 --> 00:12:48,350 そこまで言ってくださるとは。 ハハハ。 187 00:12:48,350 --> 00:12:51,650 もし断ったら 殺すつもりですね。 188 00:12:51,650 --> 00:12:53,490 189 00:12:53,490 --> 00:12:59,890 よいのです。 これまで 何度も お そういう目に遭うてきましたから。 190 00:12:59,890 --> 00:13:04,600 そのたびに どうやって死を切り抜けたのです? 191 00:13:04,600 --> 00:13:06,630 造作もないこと。 192 00:13:06,630 --> 00:13:10,330 殺される前に 殺したのです。 193 00:13:10,330 --> 00:13:13,270 194 00:13:13,270 --> 00:13:16,110 さゆ 例えば その白湯の中に毒を盛って…。 うっ! 195 00:13:16,110 --> 00:13:21,280 ハハハハッ! ご心配なく。 まだ何も入れてはおりませぬ。 196 00:13:21,280 --> 00:13:25,450 まだって…。 ハハハッ。 大変申し訳ござりませぬが➡ 197 00:13:25,450 --> 00:13:27,920 そろそろ 次の客人がお見えになる頃でして。 198 00:13:27,920 --> 00:13:33,460 客人!? 安藤殿と ご家来衆でございます。 199 00:13:33,460 --> 00:13:36,360 私の首をお取りになるのは構いませぬが➡ 200 00:13:36,360 --> 00:13:39,330 今は 一刻も早く お逃げになった方がよろしいかと。 201 00:13:39,330 --> 00:13:41,800 はあ〜 また参ります。 202 00:13:41,800 --> 00:13:44,640 次は 手土産にキジを所望いたしまする。 203 00:13:44,640 --> 00:13:48,940 この辺りの猟師は シシよりも キジを狩りますから。 204 00:13:48,940 --> 00:13:52,380 205 00:13:52,380 --> 00:13:55,150 行ったぞ こっちじゃ。 206 00:13:55,150 --> 00:14:03,260 ♬〜 207 00:14:03,260 --> 00:14:05,760 何やっとるんじゃ しっかりせえ! 208 00:14:05,760 --> 00:14:10,430 (正勝)ムチャ言うな! わしら猟師じゃねえんだぞ! 209 00:14:10,430 --> 00:14:20,140 ♬〜 210 00:14:20,140 --> 00:14:23,010 うっ! 待て! 待て! 211 00:14:23,010 --> 00:14:27,810 ♬〜 212 00:14:27,810 --> 00:14:29,620 213 00:14:29,620 --> 00:14:32,120 もりなり (安藤守就)しばし ここで待て。 はっ。 214 00:14:32,120 --> 00:14:40,330 215 00:14:40,330 --> 00:14:44,630 珍しいではないか お主が外に出ているとは。 216 00:14:44,630 --> 00:14:47,930 たまには 日に当ててやらねばと思いまして。 217 00:14:47,930 --> 00:14:49,810 218 00:14:49,810 --> 00:14:53,310 誰か来たのか? 219 00:14:53,310 --> 00:14:55,350 はい。 220 00:14:55,350 --> 00:14:58,050 猟師が…。 221 00:14:58,050 --> 00:15:02,590 222 00:15:02,590 --> 00:15:07,090 道に迷うてこられたのです。 223 00:15:07,090 --> 00:15:09,430 そうか。 224 00:15:09,430 --> 00:15:14,430 どこで獣が目を光らせてるか分からぬ 気を付けよ。 225 00:15:14,430 --> 00:15:19,430 226 00:15:19,430 --> 00:15:21,900 えいっ! ううっ! (守就)おい。 227 00:15:21,900 --> 00:15:24,700 ハハハハハハッ。 228 00:15:24,700 --> 00:15:26,610 229 00:15:26,610 --> 00:15:31,780 (斎藤龍興)松平と今川は まだ動かぬのか。 (稲葉良通)はっ。 230 00:15:31,780 --> 00:15:36,450 はあ… せっかく 我らが信長を引き付けておるのじゃ。 231 00:15:36,450 --> 00:15:42,260 おわり 今が尾張に攻め入る またとない好機じゃ というのに。 使えんやつらよのう。 232 00:15:42,260 --> 00:15:45,800 松平と織田は 盟約を結んでおりますれば…。 233 00:15:45,800 --> 00:15:48,130 だから何じゃ? 234 00:15:48,130 --> 00:15:52,000 そんなもの 破ってしまえばよいであろう。 235 00:15:52,000 --> 00:15:55,470 はあ〜 まあ よい。 236 00:15:55,470 --> 00:15:58,510 それよりも安藤。 はっ。 237 00:15:58,510 --> 00:16:04,810 半兵衛のもとに 織田の密使が来たという 知らせが入った。 238 00:16:04,810 --> 00:16:09,760 239 00:16:09,760 --> 00:16:14,590 わしにも それくらいの目はあるわ。 240 00:16:14,590 --> 00:16:18,260 お主は 気付かなかったのか? 241 00:16:18,260 --> 00:16:20,600 申し訳ござりませぬ。 242 00:16:20,600 --> 00:16:26,470 それとも 見て見ぬふりをしたのか? 決して そのようなことは。 243 00:16:26,470 --> 00:16:32,670 3年前 あやつが わしに何をしたかは覚えておろう。 244 00:16:32,670 --> 00:16:34,450 245 00:16:34,450 --> 00:16:39,620 本来ならば切腹であるところを➡ 246 00:16:39,620 --> 00:16:46,620 お主に免じて 改易 蟄居で済ませてやったのだ。 247 00:16:46,620 --> 00:16:48,300 248 00:16:48,300 --> 00:16:52,800 …が それも ここまでじゃ。 249 00:16:52,800 --> 00:16:54,470 250 00:16:54,470 --> 00:16:58,470 竹中半兵衛を殺せ。 251 00:16:58,470 --> 00:17:04,880 252 00:17:04,880 --> 00:17:09,420 (荒い息遣い) (正勝)ああ〜。 253 00:17:09,420 --> 00:17:13,890 竹中殿! 織田家家臣 木下小一郎でございます! 254 00:17:13,890 --> 00:17:20,260 ハア…。 ご所望どおり キジも捕まえてまいりましたぞ! 255 00:17:20,260 --> 00:17:23,100 おい おい。 256 00:17:23,100 --> 00:17:25,100 小六。 257 00:17:25,100 --> 00:17:28,600 258 00:17:28,600 --> 00:17:30,540 御免つかまつる! 259 00:17:30,540 --> 00:17:33,910 ふっ! (矢の音) 260 00:17:33,910 --> 00:17:36,910 手を加えおった〜! 261 00:17:36,910 --> 00:17:40,120 262 00:17:40,120 --> 00:17:42,820 城? あん? 263 00:17:42,820 --> 00:17:48,460 264 00:17:48,460 --> 00:17:56,330 ♬〜 265 00:17:56,330 --> 00:18:02,410 ああ〜… おい 小一郎 待たんか。 266 00:18:02,410 --> 00:18:07,240 何なんじゃ… 道なのか ここは! 267 00:18:07,240 --> 00:18:10,150 山登りのようじゃのう 小一郎! 268 00:18:10,150 --> 00:18:14,580 だから 何なんじゃ〜! おい〜! 269 00:18:14,580 --> 00:18:18,890 おい… ああ〜! 小六! 大丈夫か!? 270 00:18:18,890 --> 00:18:22,590 ああ〜 はあ…。 271 00:18:22,590 --> 00:18:27,100 272 00:18:27,100 --> 00:18:30,440 (刃音) 273 00:18:30,440 --> 00:18:33,270 おのれ〜! 274 00:18:33,270 --> 00:18:37,610 竹中殿! やはり わしらを だまし討ちするつもりであったか! 275 00:18:37,610 --> 00:18:39,910 違います。 おやかた てっきり 御屋形様の手の者かと。 276 00:18:39,910 --> 00:18:42,780 龍興の? あなた方と会ったことが耳に入れば➡ 277 00:18:42,780 --> 00:18:46,620 間違いなく狙われると思いますので。 だから この城に逃げ込んだのです。 278 00:18:46,620 --> 00:18:51,620 確かに ここなら そうたやすくは襲えんな。 279 00:18:51,620 --> 00:18:55,290 280 00:18:55,290 --> 00:18:59,160 初めてなのに よく来られましたね。 281 00:18:59,160 --> 00:19:03,740 全ては 竹中殿のお力を お借りするためでござります。 282 00:19:03,740 --> 00:19:07,070 キジも しとめてまいりましたぞ。 なんと! 283 00:19:07,070 --> 00:19:12,580 いおり 竹中殿 あの庵の中を見て 私は感服いたしました。 284 00:19:12,580 --> 00:19:17,280 あなたは半端者などではない 立派な侍にござります! 285 00:19:17,280 --> 00:19:20,090 286 00:19:20,090 --> 00:19:22,760 私は➡ 287 00:19:22,760 --> 00:19:26,630 戦が好きなのじゃ。 288 00:19:26,630 --> 00:19:31,470 戦場に出ることもないくせに策を練り そのとおりに事が運び 戦に勝つ。 289 00:19:31,470 --> 00:19:36,670 それが 何事にも代え難い喜びなのです。 290 00:19:36,670 --> 00:19:39,910 291 00:19:39,910 --> 00:19:43,780 戦に勝つためなら いかなる策も講じる。 292 00:19:43,780 --> 00:19:45,710 何かが間違ってるような気がして…➡ 293 00:19:45,710 --> 00:19:49,120 でも 自分の衝動を抑えることはできない 私は…➡ 294 00:19:49,120 --> 00:19:52,620 己が 恐ろしい。 295 00:19:52,620 --> 00:19:54,290 296 00:19:54,290 --> 00:19:59,990 だから この山奥にいるくらいが 私には ふさわしいのです。 297 00:19:59,990 --> 00:20:04,800 298 00:20:04,800 --> 00:20:09,640 祖父からもらった 平安の頃 宋より伝わった書物です。 299 00:20:09,640 --> 00:20:12,940 この中に出てくる ひ 知略に長けた軍師に惹かれて➡ 300 00:20:12,940 --> 00:20:15,810 このような生き方となってしまった。 301 00:20:15,810 --> 00:20:22,320 その知将は 三たび 礼を尽くして 初めて誘いを受け入れまする。 302 00:20:22,320 --> 00:20:25,960 三たび…。 我らは これで2度目か。 303 00:20:25,960 --> 00:20:27,890 いま一度 よく考えて➡ 304 00:20:27,890 --> 00:20:33,090 それでも私のような者をお望みなら また来てくだされ。 305 00:20:33,090 --> 00:20:37,310 306 00:20:37,310 --> 00:20:42,640 ああ〜 しっかし めんどくさいやつじゃのう! 307 00:20:42,640 --> 00:20:48,150 な〜んてことないわ。 またすぐに戻って 3度目の頼みをしに参ればよいのじゃろ。 308 00:20:48,150 --> 00:20:51,650 (正勝)それが面倒なのじゃ。 ハハハッ。 309 00:20:51,650 --> 00:20:55,160 いつじゃ。 次 いつ行くのじゃ。 310 00:20:55,160 --> 00:20:58,060 (足音) 311 00:20:58,060 --> 00:21:03,360 竹中殿を調略しようとしているという 織田の者とは うぬらか。 312 00:21:03,360 --> 00:21:08,270 313 00:21:08,270 --> 00:21:10,610 めっそうもねえ。 314 00:21:10,610 --> 00:21:13,910 わしらは ただの猟師でございます。 猟師じゃと? 315 00:21:13,910 --> 00:21:18,610 へえ。 今も 竹中様のところに キジを届けてきたところで…。 316 00:21:18,610 --> 00:21:23,790 この辺りの猟師は キジなど取らぬ。 食うても うまくないのじゃ! 317 00:21:23,790 --> 00:21:26,620 (刃音) 318 00:21:26,620 --> 00:21:28,620 おら〜! 319 00:21:28,620 --> 00:21:31,290 320 00:21:31,290 --> 00:21:33,790 ハア ハア…。 321 00:21:33,790 --> 00:21:35,460 322 00:21:35,460 --> 00:21:43,640 ♬〜 323 00:21:43,640 --> 00:21:46,140 わしらを どうするつもりじゃ。 324 00:21:46,140 --> 00:21:49,180 人質にするつもりかもしれぬ。 325 00:21:49,180 --> 00:21:52,820 人質か…。 326 00:21:52,820 --> 00:21:57,650 わしらも 随分と 立派になったもんじゃのう! ホホホ…! 327 00:21:57,650 --> 00:22:01,890 喜んどる場合か! なんちゅうやつじゃ。 328 00:22:01,890 --> 00:22:16,110 ♬〜 329 00:22:16,110 --> 00:22:18,770 手荒なまねをして すまぬ。 330 00:22:18,770 --> 00:22:23,570 どこに 龍興様の忍びの目があるか 分からんのでな。 331 00:22:23,570 --> 00:22:36,800 332 00:22:36,800 --> 00:22:40,470 我らは ずっと迷うておったのだ。 333 00:22:40,470 --> 00:22:46,340 今の美濃は 我らが守るべき国であろうか…。 334 00:22:46,340 --> 00:22:54,640 よしたつ 道三様や 義龍様が目指した 強く新しき国であろうかと。 335 00:22:54,640 --> 00:22:56,480 336 00:22:56,480 --> 00:22:59,750 迷うておる時 言われた。 337 00:22:59,750 --> 00:23:02,590 織田信長様なら…。 338 00:23:02,590 --> 00:23:06,260 新たな面白き世を 必ずお作りになると。 339 00:23:06,260 --> 00:23:11,130 斎藤龍興様には それができまするか。 340 00:23:11,130 --> 00:23:15,600 とっさに出た負け犬の遠ぼえが…➡ 341 00:23:15,600 --> 00:23:20,300 なぜか この胸に とげのように刺さって抜けぬ。 342 00:23:20,300 --> 00:23:22,280 343 00:23:22,280 --> 00:23:29,920 たかが一家臣が あの場で あのようなことを口にするとは…。 344 00:23:29,920 --> 00:23:35,120 織田信長が そうさせるのだとしたら➡ 345 00:23:35,120 --> 00:23:39,930 我らも いま一度 そのような主君のもとで➡ 346 00:23:39,930 --> 00:23:43,930 まこと 真の侍として生きてみたい。 347 00:23:43,930 --> 00:23:50,310 348 00:23:50,310 --> 00:23:54,140 我らは今この時より➡ 349 00:23:54,140 --> 00:23:57,640 織田様に従いまする。 350 00:23:57,640 --> 00:24:12,160 ♬〜 351 00:24:12,160 --> 00:24:14,760 よくぞ まあ決心してくだされました。 352 00:24:14,760 --> 00:24:19,640 安藤殿が 我らにつけば さすがの竹中殿も 味方についてくれましょう。 353 00:24:19,640 --> 00:24:24,440 (守就)ちょうど わしも あやつを 説得しようと思うていたところじゃ。 354 00:24:24,440 --> 00:24:29,110 355 00:24:29,110 --> 00:24:32,620 (正勝)うん? 何しとるんじゃ? 356 00:24:32,620 --> 00:24:35,420 ⚟あったぞ〜! こっちじゃ! 357 00:24:35,420 --> 00:24:39,290 358 00:24:39,290 --> 00:24:43,930 あっ? うおっ! うおっ! 359 00:24:43,930 --> 00:24:48,460 こりゃあ 抜け道か。 (守就)いつの間に こんなもの…。 360 00:24:48,460 --> 00:24:50,930 おおっ 暗い! 361 00:24:50,930 --> 00:24:54,810 この前 もしかしたらと思ったのじゃ。 362 00:24:54,810 --> 00:24:59,140 竹中殿が こぎれいなままで登っていたからのう。 363 00:24:59,140 --> 00:25:03,420 こぎれい…? やつめ こんなものまで作りよって…!➡ 364 00:25:03,420 --> 00:25:07,580 何なんじゃ…! 痛っ! 365 00:25:07,580 --> 00:25:12,090 なるほど これなら たやすいのう! 366 00:25:12,090 --> 00:25:17,900 ♬〜 367 00:25:17,900 --> 00:25:19,970 イタタタ…。 368 00:25:19,970 --> 00:25:24,670 竹中殿! 客人をお連れしましたぞ! 369 00:25:24,670 --> 00:25:28,110 竹中殿! (正勝)おい 竹中! 370 00:25:28,110 --> 00:25:32,910 何じゃ また おらんのか。 こたびは どこへ消えたのじゃ。 371 00:25:32,910 --> 00:25:36,450 当の本人がおらんのでは どうすることもできんな。 372 00:25:36,450 --> 00:25:40,450 せっかく3度目の礼を しに来てやったというのに。 373 00:25:40,450 --> 00:25:43,120 374 00:25:43,120 --> 00:25:45,060 いかがされましたか? 375 00:25:45,060 --> 00:25:51,800 この城 しばらく見ぬ間に 随分と手が加えられたようじゃのう。 376 00:25:51,800 --> 00:25:55,670 いつかまた再興したいと 竹中殿がお考えなのでは? 377 00:25:55,670 --> 00:25:58,470 かもしれんが…➡ 378 00:25:58,470 --> 00:26:02,470 それにしても よう似ておる。 379 00:26:02,470 --> 00:26:04,080 380 00:26:04,080 --> 00:26:09,880 ♬〜 381 00:26:09,880 --> 00:26:18,420 ついに 信長は 斎藤氏の本拠 稲葉山城を取り囲みました。 382 00:26:18,420 --> 00:26:22,100 おのれ 安藤 稲葉 氏家! 383 00:26:22,100 --> 00:26:26,600 どこまでも どいつも こいつも わしをこけにしおって! 384 00:26:26,600 --> 00:26:30,270 いのくちやま ずいりゅうじやま (織田信長)井口山 瑞龍寺山に火を放ち➡ 385 00:26:30,270 --> 00:26:33,780 ネズミどもを 巣から あぶり出せ。 386 00:26:33,780 --> 00:26:36,610 出てきたところを しとめるのじゃ。 387 00:26:36,610 --> 00:26:39,110 よしなり (森 可成)はっ。 殿。 388 00:26:39,110 --> 00:26:42,280 389 00:26:42,280 --> 00:26:47,920 その役目 我らにお任せくださりませ。 390 00:26:47,920 --> 00:26:50,220 放て〜! 391 00:26:50,220 --> 00:26:53,630 392 00:26:53,630 --> 00:26:56,300 (龍興)城中の兵を全て集めよ! 393 00:26:56,300 --> 00:26:59,140 信長のいる本陣に攻め込むのじゃ。 394 00:26:59,140 --> 00:27:03,570 信長と刺し違えてまいれ! (家臣たち)はっ。 395 00:27:03,570 --> 00:27:05,610 ええいっ お待ちください! 396 00:27:05,610 --> 00:27:08,410 それは 敵の思うつぼにございます! 397 00:27:08,410 --> 00:27:11,250 ここは 城の利を生かして 籠城すべきかと! 398 00:27:11,250 --> 00:27:14,080 そんなことをして 何になる。 399 00:27:14,080 --> 00:27:19,960 誰も助けに来ぬのなら どのみち 勝ち目などないではないか! 400 00:27:19,960 --> 00:27:23,160 (半兵衛)助けは参りまする。 401 00:27:23,160 --> 00:27:27,630 402 00:27:27,630 --> 00:27:31,500 半兵衛 生きておったのか。 403 00:27:31,500 --> 00:27:34,200 何をしに参った。 404 00:27:34,200 --> 00:27:35,910 405 00:27:35,910 --> 00:27:40,780 (半兵衛)手ごわい相手を見つけまして。 わしに近づくでない! 406 00:27:40,780 --> 00:27:43,120 ご安心くださいませ。 407 00:27:43,120 --> 00:27:46,990 朝倉と六角に 援軍を出すよう 書状を送っております。 408 00:27:46,990 --> 00:27:49,990 どちらも 織田を強敵と思っておりますれば➡ 409 00:27:49,990 --> 00:27:52,620 必ずや➡ 410 00:27:52,620 --> 00:27:57,460 力を貸してくれるものと存じます。 411 00:27:57,460 --> 00:28:01,870 (龍興)それは… 真か? 412 00:28:01,870 --> 00:28:09,410 この竹中半兵衛が 御屋形様を お助けいたしまする。 413 00:28:09,410 --> 00:28:11,340 かかれ〜! 414 00:28:11,340 --> 00:28:13,280 (喚声) 415 00:28:13,280 --> 00:28:17,980 勝機を逃すな! (喚声) 416 00:28:17,980 --> 00:28:19,880 417 00:28:19,880 --> 00:28:22,590 うわっ ああっ! 418 00:28:22,590 --> 00:28:24,620 うっ! 419 00:28:24,620 --> 00:28:29,360 (うめき声) 420 00:28:29,360 --> 00:28:33,230 もしや…! 引け! 引け〜! 421 00:28:33,230 --> 00:28:36,770 (悲鳴) 422 00:28:36,770 --> 00:28:41,280 もっとじゃ! 真っ白にしてしまえ! (せきこみ) 423 00:28:41,280 --> 00:28:45,780 (良通)一度逃げたと見せかけ 我らが深追いしたところで➡ 424 00:28:45,780 --> 00:28:49,650 隠れていた兵に 四方から襲わせる…。➡ 425 00:28:49,650 --> 00:28:55,290 これは 竹中半兵衛の 得意とする策でございます。 426 00:28:55,290 --> 00:29:00,730 (直元)しかも 煙によって見通しが利かず 気付くのが遅れた。➡ 427 00:29:00,730 --> 00:29:04,400 こちらの仕掛けを逆手に取る このやり方は➡ 428 00:29:04,400 --> 00:29:07,070 半兵衛じゃ。 429 00:29:07,070 --> 00:29:10,100 にわ (丹羽長秀)殿 引きまするか? 430 00:29:10,100 --> 00:29:12,240 (信長)攻めよ。 431 00:29:12,240 --> 00:29:17,940 恐れながら 竹中半兵衛を侮ってはなりませぬ。 432 00:29:17,940 --> 00:29:20,120 433 00:29:20,120 --> 00:29:24,820 いよのかみ お主もだ 伊予守。 434 00:29:24,820 --> 00:29:28,690 織田に仕えるのなら➡ 435 00:29:28,690 --> 00:29:32,430 この信長を侮るな。 436 00:29:32,430 --> 00:29:40,770 ♬〜 437 00:29:40,770 --> 00:29:45,640 よく その目に焼き付けよ。 438 00:29:45,640 --> 00:29:51,640 間もなく 稲葉山城は落ちる。 439 00:29:51,640 --> 00:29:54,120 440 00:29:54,120 --> 00:29:58,920 ここは よい! 表を見てまいれ! (兵たち)はっ! 441 00:29:58,920 --> 00:30:02,220 お主もじゃ 行け! はっ。 442 00:30:02,220 --> 00:30:07,670 443 00:30:07,670 --> 00:30:11,370 (半兵衛) また一人で逃げ出すおつもりですか。 444 00:30:11,370 --> 00:30:13,140 445 00:30:13,140 --> 00:30:18,810 うるさい! 朝倉も六角も 当てになどならんわ。➡ 446 00:30:18,810 --> 00:30:24,150 おおかた 最後は わしの首を差し出して 和睦しようとしてるのではないか!? 447 00:30:24,150 --> 00:30:26,950 そうなれば とうに そうしております。 448 00:30:26,950 --> 00:30:29,490 449 00:30:29,490 --> 00:30:32,160 うおっ! 450 00:30:32,160 --> 00:30:37,640 なるほどのう。 こうやって 僅か数人で この城を落としたのか。 451 00:30:37,640 --> 00:30:41,150 まさか 本当の話だったとはな。 452 00:30:41,150 --> 00:30:45,020 門を開いて お味方を入れよ! (家来たち)はっ! 453 00:30:45,020 --> 00:30:48,820 御屋形様 観念なされませ。 454 00:30:48,820 --> 00:30:53,490 (正勝)ほう お前が 斎藤龍興か。 来るでない! 455 00:30:53,490 --> 00:30:56,160 半兵衛 なんとか致せ! 456 00:30:56,160 --> 00:30:59,200 (龍興)ああっ! (正勝)あっ 待て!➡ 457 00:30:59,200 --> 00:31:02,440 おい 待て! 458 00:31:02,440 --> 00:31:06,770 なぜ この抜け道を? 459 00:31:06,770 --> 00:31:10,280 安藤殿が教えてくれたのじゃ。 460 00:31:10,280 --> 00:31:12,210 あの菩提山城➡ 461 00:31:12,210 --> 00:31:17,780 以前 竹中殿が手を加えた部分が 稲葉山城の造りと よく似ていると。 462 00:31:17,780 --> 00:31:21,450 それにしても よう似ておる。 463 00:31:21,450 --> 00:31:25,790 それで思い当たった。 もしや あの城は➡ 464 00:31:25,790 --> 00:31:32,470 竹中殿が 稲葉山城を攻略するために 実物を模して造ったのではないかと。 465 00:31:32,470 --> 00:31:39,640 …とすれば 同じ抜け道が この稲葉山城にもあるはず。 466 00:31:39,640 --> 00:31:42,140 読みが当たったわ。 467 00:31:42,140 --> 00:31:50,320 ♬〜 468 00:31:50,320 --> 00:31:54,160 竹中半兵衛殿! 469 00:31:54,160 --> 00:31:57,360 これが 3度目じゃ。 470 00:31:57,360 --> 00:31:59,660 471 00:31:59,660 --> 00:32:04,270 わしらの仲間になってちょ〜だい! 472 00:32:04,270 --> 00:32:06,770 このとおりじゃ! 473 00:32:06,770 --> 00:32:14,910 474 00:32:14,910 --> 00:32:21,790 真に… 強いと思える相手とは➡ 475 00:32:21,790 --> 00:32:27,490 お味方になるよりも戦ってみたかった。 参りました。 476 00:32:27,490 --> 00:32:29,790 477 00:32:29,790 --> 00:32:39,140 ♬〜 478 00:32:39,140 --> 00:32:46,010 これよりは 織田家のために尽くしまする。 479 00:32:46,010 --> 00:32:50,150 よう言うた! 480 00:32:50,150 --> 00:32:52,480 よう言うてくれた! 481 00:32:52,480 --> 00:32:54,820 半兵衛殿! うわあ! わあ〜! 482 00:32:54,820 --> 00:32:57,720 竹中半兵衛〜! わっ 何だ!? 何じゃ 何じゃ! 483 00:32:57,720 --> 00:33:00,020 よう言うてくれた〜! 484 00:33:00,020 --> 00:33:05,260 485 00:33:05,260 --> 00:33:08,300 殿! 486 00:33:08,300 --> 00:33:13,140 稲葉山城の攻略 おめでとうございます! 487 00:33:13,140 --> 00:33:15,610 (一同)おめでとうございます! 488 00:33:15,610 --> 00:33:17,540 大儀! 489 00:33:17,540 --> 00:33:21,780 愚か者! 龍興に逃げられるとは なんたる失態じゃ! 490 00:33:21,780 --> 00:33:24,450 申し訳ございませぬ! (信長)よい。 491 00:33:24,450 --> 00:33:27,450 もはや あやつは何もできぬ。 492 00:33:27,450 --> 00:33:32,130 493 00:33:32,130 --> 00:33:34,830 皆の者! 494 00:33:34,830 --> 00:33:36,930 495 00:33:36,930 --> 00:33:39,800 どき 勝ち鬨じゃ! 496 00:33:39,800 --> 00:33:42,800 エイ エイ…! (一同)オ〜! 497 00:33:42,800 --> 00:33:45,600 (重臣たち)エイ エイ…! (一同)オ〜! 498 00:33:45,600 --> 00:33:48,310 (重臣たち)エイ エイ…! (一同)オ〜! 499 00:33:48,310 --> 00:33:50,810 (重臣たち)エイ エイ…! (一同)オ〜! 500 00:33:50,810 --> 00:33:54,110 (重臣たち)エイ エイ…! (一同)オ〜! 501 00:33:54,110 --> 00:34:08,760 502 00:34:08,760 --> 00:34:14,440 ついに美濃が 信長様のものになったぞ。 503 00:34:14,440 --> 00:34:17,770 竹中半兵衛も調略して➡ 504 00:34:17,770 --> 00:34:23,470 わしら また たんまり褒美がもらえるわ。 505 00:34:23,470 --> 00:34:26,280 506 00:34:26,280 --> 00:34:30,150 じゃが それが何じゃ。 507 00:34:30,150 --> 00:34:33,650 全くうれしいと思わん。 508 00:34:33,650 --> 00:34:35,460 509 00:34:35,460 --> 00:34:38,460 困ったのう。 510 00:34:38,460 --> 00:34:41,130 511 00:34:41,130 --> 00:34:44,330 どうしたらええかの。 512 00:34:44,330 --> 00:34:46,300 513 00:34:46,300 --> 00:34:55,010 長いことかけて やっと ここまで来たのに…➡ 514 00:34:55,010 --> 00:34:58,310 もう どうでもええわ。 515 00:34:58,310 --> 00:35:01,250 516 00:35:01,250 --> 00:35:04,590 お前がおらんのやったら…➡ 517 00:35:04,590 --> 00:35:07,590 どうでもええ。 518 00:35:07,590 --> 00:35:09,900 519 00:35:09,900 --> 00:35:13,100 わしも 少し休みたい。 520 00:35:13,100 --> 00:35:33,280 ♬〜 521 00:35:33,280 --> 00:35:35,790 死ぬんか? 522 00:35:35,790 --> 00:35:42,460 ♬〜 523 00:35:42,460 --> 00:35:46,160 (坂井喜左衛門) それとも 侍をやめるっちゅうことか? 524 00:35:46,160 --> 00:35:50,640 525 00:35:50,640 --> 00:35:53,670 申し訳ござりませぬ! 526 00:35:53,670 --> 00:35:58,140 わしが 直を中村から連れ出したばっかりに➡ 527 00:35:58,140 --> 00:36:01,750 こんなことに…! 528 00:36:01,750 --> 00:36:05,580 そばにいてやることもできず 真に…! 529 00:36:05,580 --> 00:36:08,280 やめい! うっとうしい。 530 00:36:08,280 --> 00:36:09,890 531 00:36:09,890 --> 00:36:13,890 今更 そんなことを聞きに来たわけでは ないわ! 532 00:36:13,890 --> 00:36:16,600 533 00:36:16,600 --> 00:36:19,400 銭をよこせ。 534 00:36:19,400 --> 00:36:23,770 535 00:36:23,770 --> 00:36:26,770 直と賭けをしたのじゃ。 536 00:36:26,770 --> 00:36:30,110 537 00:36:30,110 --> 00:36:35,610 (坂井)昔は よう こうして酒を飲んだの。 (直)はい。 538 00:36:35,610 --> 00:36:38,620 539 00:36:38,620 --> 00:36:42,490 で 何が望みじゃ。 (直)えっ? 540 00:36:42,490 --> 00:36:46,930 お前が 酌をする時は 決まって何かおねだりする時であった。 541 00:36:46,930 --> 00:36:52,730 アハハハハッ さすが とと様じゃ。 542 00:36:52,730 --> 00:36:55,640 祝言に来てください。 543 00:36:55,640 --> 00:36:59,610 婚礼を認めたのじゃ もう よいではないか。 544 00:36:59,610 --> 00:37:03,250 よくありませぬ。 やっぱり 私は➡ 545 00:37:03,250 --> 00:37:07,120 小一郎のことも とと様に許していただきたいのです。 546 00:37:07,120 --> 00:37:10,590 欲張りなやつじゃなあ。 はい 欲張りです。 547 00:37:10,590 --> 00:37:14,250 小一郎が そうだから。 548 00:37:14,250 --> 00:37:21,130 あの人は いつも 皆が満足しないと気が済まないんです。 549 00:37:21,130 --> 00:37:23,900 フフッ きっと会ったら➡ 550 00:37:23,900 --> 00:37:27,270 とと様の話を よ〜う聞いて➡ 551 00:37:27,270 --> 00:37:32,440 どっちも笑える道を きっと見つけてくれる。 552 00:37:32,440 --> 00:37:39,140 これで万事円満でござるって 得意げに言うの。 フフッ。 553 00:37:39,140 --> 00:37:40,780 554 00:37:40,780 --> 00:37:45,660 戦だって 争いごとは なくならないかもしれないけど➡ 555 00:37:45,660 --> 00:37:50,800 無駄な殺し合いは なくすことができるって。 556 00:37:50,800 --> 00:37:53,130 とことん話し合って➡ 557 00:37:53,130 --> 00:37:59,870 考えて 考えて 考え抜けば 必ず道はあるって。 558 00:37:59,870 --> 00:38:03,070 バカバカしい。 559 00:38:03,070 --> 00:38:07,250 そんな世など来るはずなかろう。 560 00:38:07,250 --> 00:38:10,750 できる方に 500文! ああ? 561 00:38:10,750 --> 00:38:15,090 私のへそくり全てじゃ。 フン。 562 00:38:15,090 --> 00:38:19,430 いつも調子のいいことばっかり言って…➡ 563 00:38:19,430 --> 00:38:22,760 でも もしかしたら➡ 564 00:38:22,760 --> 00:38:26,630 本当に そういう世に できるんじゃないかって➡ 565 00:38:26,630 --> 00:38:30,440 だまされたくなる。 566 00:38:30,440 --> 00:38:34,770 それが私の旦那様じゃ。 567 00:38:34,770 --> 00:38:39,650 ♬〜 568 00:38:39,650 --> 00:38:43,480 (坂井)ハハ… ハッ! 569 00:38:43,480 --> 00:38:48,320 その様子では わしの勝ちじゃな。 570 00:38:48,320 --> 00:38:53,120 あやつも見る目がなかったのう。 571 00:38:53,120 --> 00:38:56,120 まだ終わっておりませぬ。 572 00:38:56,120 --> 00:39:01,740 573 00:39:01,740 --> 00:39:06,070 その賭け…➡ 574 00:39:06,070 --> 00:39:10,070 必ずや 直に勝たせてみせまする! 575 00:39:10,070 --> 00:39:16,720 576 00:39:16,720 --> 00:39:21,620 お主が諦めたら➡ 577 00:39:21,620 --> 00:39:26,260 すぐに銭を取りに来るぞ。 578 00:39:26,260 --> 00:39:29,300 また逃げるなよ! 579 00:39:29,300 --> 00:39:36,440 ♬〜 580 00:39:36,440 --> 00:39:43,240 直と共に ずっと見張っておるぞ。 581 00:39:43,240 --> 00:39:47,620 582 00:39:47,620 --> 00:39:50,520 しかと承知! 583 00:39:50,520 --> 00:40:25,150 ♬〜 584 00:40:25,150 --> 00:40:31,330 これで…➡ 585 00:40:31,330 --> 00:40:35,200 これで 万事円満じゃ。 586 00:40:35,200 --> 00:40:51,490 ♬〜 587 00:40:51,490 --> 00:40:55,160 (泣き声) 588 00:40:55,160 --> 00:40:59,500 ♬〜 589 00:40:59,500 --> 00:41:02,900 永禄10年9月。 590 00:41:02,900 --> 00:41:10,700 信長は その居城を 稲葉山城へと移しました。 591 00:41:10,700 --> 00:41:13,540 592 00:41:13,540 --> 00:41:17,780 これより この地を岐阜と改める。 593 00:41:17,780 --> 00:41:22,620 この城は 岐阜城じゃ。 594 00:41:22,620 --> 00:41:27,290 岐と阜! 縁起のよい字をそろえましたなあ! 595 00:41:27,290 --> 00:41:30,630 のう? 小一郎! 岐阜じゃ〜! 596 00:41:30,630 --> 00:41:35,130 岐阜じゃ 岐阜じゃ! 岐阜じゃ! 岐阜じゃ! 岐阜じゃ! 597 00:41:35,130 --> 00:41:37,170 ハハッ。 598 00:41:37,170 --> 00:41:40,000 ♬〜 599 00:41:40,000 --> 00:41:42,870 心の声  直。➡ 600 00:41:42,870 --> 00:41:47,140 わしは 兄者と共に もっと強うなる。➡ 601 00:41:47,140 --> 00:41:53,640 強うなって お前の見たかった世をつくってみせる。 602 00:41:53,640 --> 00:41:58,760 603 00:41:58,760 --> 00:42:02,060 私 すごいなあ。 604 00:42:02,060 --> 00:42:06,100 605 00:42:06,100 --> 00:42:11,800 小一郎なら きっと そう言うと思った! 606 00:42:11,800 --> 00:42:13,440 607 00:42:13,440 --> 00:42:15,940 フフッ! 608 00:42:15,940 --> 00:42:18,610 609 00:42:18,610 --> 00:42:39,800 ♬〜 610 00:42:39,800 --> 00:42:41,730 じょうらく 上洛? 天下布武じゃ。 611 00:42:41,730 --> 00:42:44,470 幕府の威光を世に知らしめるのです。 612 00:42:44,470 --> 00:42:48,310 足利義昭様じゃ。 わしにも番が回ってきたようじゃ。 613 00:42:48,310 --> 00:42:51,140 この婚礼は 私の初陣じゃ。 614 00:42:51,140 --> 00:42:56,440 これで分かるだろう 誰が この信長の敵となるか。 615 00:42:56,440 --> 00:43:02,090 616 00:43:02,090 --> 00:43:07,890 のうびへいや おおのちょう 濃尾平野の西北に位置する 岐阜県大野町。 617 00:43:07,890 --> 00:43:12,600 おおみどうじょう たけなかはんべえのじょうしげはる 大御堂城は 竹中半兵衛尉重治の➡ 618 00:43:12,600 --> 00:43:16,470 生誕の地と いわれています。 619 00:43:16,470 --> 00:43:24,470 半兵衛は 美濃の斎藤家に仕えていた 竹中家の長子として誕生しました。 620 00:43:24,470 --> 00:43:29,450 621 00:43:29,450 --> 00:43:38,130 半兵衛は 父と共に この地に移り ぼだいさん 菩提山の山頂に城を築きました。 622 00:43:38,130 --> 00:43:44,430 近年の調査で 山頂部に御殿の跡が 確認されています。 623 00:43:44,430 --> 00:43:46,470 624 00:43:46,470 --> 00:43:48,800 麓の八幡神社は➡ 625 00:43:48,800 --> 00:43:55,000 半兵衛の父によって 大御堂城より移されたものと伝わります。 626 00:43:55,000 --> 00:43:57,510 627 00:43:57,510 --> 00:44:04,250 竹中家は 江戸時代の終わりまで この地を治め続けました。 628 00:44:04,250 --> 00:44:10,430 しげかど 周辺には 半兵衛の息子 重門の時代に 建てられた陣屋跡など➡ 629 00:44:10,430 --> 00:44:13,730 その足跡が残されています。 630 00:44:13,730 --> 00:44:16,600 631 00:44:16,600 --> 00:44:20,770 軍師として活躍した 竹中半兵衛。 632 00:44:20,770 --> 00:44:26,770 秀長と共に 秀吉の出世を 支えていくこととなるのです。