1 00:00:02,202 --> 00:00:07,774 (木下藤吉郎秀吉)殿! 稲葉山城の攻略 おめでとうございます! 2 00:00:07,774 --> 00:00:09,710 (織田信長)大儀! 3 00:00:09,710 --> 00:00:14,414 <永禄10年9月。 信長は 美濃を平定。➡ 4 00:00:14,414 --> 00:00:17,317 戦国の列強に その名を連ねる> 5 00:00:17,317 --> 00:00:20,621 (信長)これより この地を岐阜と改める。 6 00:00:20,621 --> 00:00:24,291 この城は 岐阜城じゃ。 7 00:00:24,291 --> 00:00:26,293 <この直後から 信長は➡ 8 00:00:26,293 --> 00:00:29,963 天下布武という 言葉を 打ち出す。➡ 9 00:00:29,963 --> 00:00:34,134 天下布武とは 武力によって 天下を平定すること。➡ 10 00:00:34,134 --> 00:00:36,436 しかし この天下とは➡ 11 00:00:36,436 --> 00:00:39,306 日本全国のことでは ない。➡ 12 00:00:39,306 --> 00:00:44,444 足利将軍家の支配領域 京都を中核とした日本の中央➡ 13 00:00:44,444 --> 00:00:47,147 五畿内のことを指す。➡ 14 00:00:47,147 --> 00:00:49,449 つまり 天下布武とは➡ 15 00:00:49,449 --> 00:00:55,989 朝廷を守る足利将軍家の 政治運営の再興を意味していた。➡ 16 00:00:55,989 --> 00:01:00,260 果たして 信長の次の一手とは…> 17 00:01:00,260 --> 00:01:22,950 ♬~ 18 00:01:22,950 --> 00:01:32,292 ♬~ 19 00:01:32,292 --> 00:02:18,105 ♬~ 20 00:02:18,105 --> 00:02:20,774 ♬~ 21 00:02:20,774 --> 00:03:04,251 ♬~ 22 00:03:04,251 --> 00:03:13,393 ♬~ 23 00:03:13,393 --> 00:03:24,604 ♬~ 24 00:03:27,407 --> 00:03:29,476 (蜂須賀正勝)げせぬ! 25 00:03:29,476 --> 00:03:32,279 (木下小一郎長秀) 今度は 何がげせぬのじゃ。 26 00:03:32,279 --> 00:03:35,615 何で わしらより 半兵衛の屋敷の方が大きいのじゃ! 27 00:03:35,615 --> 00:03:40,954 ハハハハハッ 決まっておろう 殿の好みじゃ。 28 00:03:40,954 --> 00:03:42,889 (正勝)お~い! 29 00:03:42,889 --> 00:03:46,626 半兵衛を味方にできたのは わしらのおかげじゃろう!? 30 00:03:46,626 --> 00:03:49,529 お主 悔しくはないのか。 わしは 独り身じゃし➡ 31 00:03:49,529 --> 00:03:51,965 広すぎても かえって手入れが面倒じゃ。 32 00:03:51,965 --> 00:03:54,801 (正勝)そういうことではない。 不公平ではないか! 33 00:03:54,801 --> 00:03:57,704 いやいや 信長様のお眼鏡にかなえば➡ 34 00:03:57,704 --> 00:04:00,907 どんな身分の者でも 上に引き上げてくださるのだ。 35 00:04:00,907 --> 00:04:02,943 公平ではないか。 ケッ。 36 00:04:02,943 --> 00:04:05,779 はあっ もう そう拗ねるな。 37 00:04:05,779 --> 00:04:10,484 正勝殿のことは 兄者が ちゃんと気にかけておりまする。 38 00:04:12,252 --> 00:04:14,588 ほい。 兄者からじゃ。 39 00:04:14,588 --> 00:04:17,491 これで 川並衆の者たちを労うてやれと。 40 00:04:17,491 --> 00:04:25,098 ほう 銭か! さすが大将 気が利くのう。 ハハハハハッ! 41 00:04:25,098 --> 00:04:27,300 あ? 42 00:04:28,935 --> 00:04:31,238 ハハハハハハ…。 43 00:04:35,609 --> 00:04:38,512 何じゃ? この汚い碗は。 44 00:04:38,512 --> 00:04:40,781 これで 酒でも飲めっちゅうんか? 45 00:04:40,781 --> 00:04:42,716 要らん 要らん こんなもん。 うわっ! 46 00:04:42,716 --> 00:04:45,619 これは 殿より頂戴した褒美の一つじゃ。 47 00:04:45,619 --> 00:04:49,289 銭に換えたら 30貫の値がつく代物じゃぞ! 48 00:04:49,289 --> 00:04:53,126 はあ~ まあ 要らぬのなら 無理にはと…。 49 00:04:53,126 --> 00:04:58,431 ちょ…! 誰も要らんとは言うとらん。 50 00:04:58,431 --> 00:05:03,904 大将の心遣いを無にしては 申し訳ないからのう。 ハハハハハッ! 51 00:05:03,904 --> 00:05:05,839 (甚助)小一郎殿。 何じゃ。 52 00:05:05,839 --> 00:05:10,076 (甚助)足軽組頭の伝兵衛が 兵を増やしてほしいと申しております。 53 00:05:10,076 --> 00:05:12,979 では 慎太郎と源吉を加えるのじゃ。 54 00:05:12,979 --> 00:05:17,384 引き抜いた組から不平が出ぬよう 代わりに新しい武具を与えよ。 55 00:05:17,384 --> 00:05:20,587 (甚助)はい。 (弥助)小一郎殿。何じゃ? 56 00:05:20,587 --> 00:05:24,457 (弥助)茂助と喜三郎が 美濃攻めの 手柄を巡って争っておるようじゃ。 57 00:05:24,457 --> 00:05:26,459 はあ~。 (弥助)いかがしよう? 58 00:05:26,459 --> 00:05:29,596 あやつら 腕は立つが見えっ張りじゃからのう。 59 00:05:29,596 --> 00:05:34,768 う~ん… よし 分かった。 わしが じかに話を聞く。 60 00:05:34,768 --> 00:05:38,271 明日の朝 来るように伝えよ。 (弥助)承知した。 61 00:05:39,940 --> 00:05:44,411 もうええじゃろう! ご覧のとおり わしは忙しいのじゃ。 62 00:05:44,411 --> 00:05:48,114 お主 家来どものことを 全て覚えておるのか? 63 00:05:48,114 --> 00:05:52,619 当たり前じゃ。 でなければ いざという時 素早く指図ができぬではないか。 64 00:05:52,619 --> 00:05:56,423 いつ また兄者が ムチャなお役目を 引き受けてくるか分からん。 65 00:05:56,423 --> 00:05:59,626 備えておかねば 苦労するのは わしらじゃからの。 66 00:05:59,626 --> 00:06:05,732 フフッ 確かにな。 ハハハハハハハハ…! 67 00:06:05,732 --> 00:06:09,069 もう帰ってくれ! クソ…。 ハハハハハッ! 68 00:06:09,069 --> 00:06:11,738 おい しっかりやれ。➡ 69 00:06:11,738 --> 00:06:15,609 ハハハハハハハ…! 70 00:06:15,609 --> 00:06:18,245 はあ~。 71 00:06:18,245 --> 00:06:25,919 永禄10年 一人の男が 織田信長のもとを訪れました。 72 00:06:25,919 --> 00:06:34,261 織田家臣 木下藤吉郎秀吉と申しまする。 この者は 与力の竹中半兵衛でござる。 73 00:06:34,261 --> 00:06:38,098 明智十兵衛尉光秀と申す。 74 00:06:38,098 --> 00:06:43,270 いや~ 遠いところ よう参られた。 75 00:06:43,270 --> 00:06:47,140 まずは この岐阜城下を案内いたしまする。 さっ 参りましょう。いや➡ 76 00:06:47,140 --> 00:06:50,777 我らは 一刻も早く織田殿にお会いしたい。 77 00:06:50,777 --> 00:06:55,982 お気持ちは ありがたいが 町の見物は後回しにしていただこう。 78 00:06:57,550 --> 00:07:00,120 弱りましたなあ。 79 00:07:00,120 --> 00:07:04,090 わしも 殿より じきじきに 申しつかっておりますれば…。 80 00:07:04,090 --> 00:07:07,360 旦那様も さぞ お疲れでございましょう。 81 00:07:07,360 --> 00:07:13,900 織田様にお会いになる前に 町で英気を養われては いかがです? 82 00:07:13,900 --> 00:07:18,238 では 少しだけ そうさせていただくとする。 83 00:07:18,238 --> 00:07:20,173 ああ! かたじけない。 84 00:07:20,173 --> 00:07:23,376 さすがは 足利義昭様のご使者でござりまする! 85 00:07:23,376 --> 00:07:27,247 声が大きい。 わしとしたことが…。 86 00:07:27,247 --> 00:07:29,749 さあ 参りましょう。 87 00:07:29,749 --> 00:07:41,928 ♬~ 88 00:07:41,928 --> 00:07:44,831 この男 明智光秀は➡ 89 00:07:44,831 --> 00:07:49,803 畿内を追われた将軍候補 足利義昭の使者として➡ 90 00:07:49,803 --> 00:07:52,806 岐阜を訪れたのでした。 91 00:07:55,942 --> 00:07:59,279 まあ 疲れたでしょう。 お座りくだされ。 92 00:07:59,279 --> 00:08:02,549 いや 拙者は このままで。 ああ…。 93 00:08:02,549 --> 00:08:05,218 そ… そなたは どうじゃ? ほれ。え…。 94 00:08:05,218 --> 00:08:08,521 お召し上がりくだされ。 あ… ありがとうございまする。 95 00:08:11,558 --> 00:08:17,063 これは… おいしゅうございますな。 そうじゃろ! うまいじゃろう! 96 00:08:17,063 --> 00:08:20,867 のう? もう一個 どうぞ。 ほれ。 あっ ありがとうございまする。 97 00:08:22,569 --> 00:08:27,741 確かに 以前 来た時とは 見違えるようじゃ。 98 00:08:27,741 --> 00:08:32,379 織田殿は 僅か数か月で これほどに? 99 00:08:32,379 --> 00:08:36,750 関所と座をなくして 誰もが 商いをできるようになさったのじゃ。 100 00:08:36,750 --> 00:08:40,387 おかげで 国中から 人が集まっておりまする。 101 00:08:40,387 --> 00:08:46,192 いずれは ここが 京の都や堺を しのぐ日が来るやもしれませぬぞ。 102 00:08:46,192 --> 00:08:49,763 フッ…。 あっ いや 失礼。 103 00:08:49,763 --> 00:08:53,099 京や堺に 出向いたことは? 104 00:08:53,099 --> 00:08:56,603 あ… まだありませぬ。 105 00:08:56,603 --> 00:09:00,573 一度 目にしたら そのようなことは 言えますまい。 106 00:09:00,573 --> 00:09:06,880 たとえ この岐阜が いくら栄えようと 京や堺には 到底 及ばぬ。 107 00:09:09,215 --> 00:09:17,724 その地を治めるべきお方が 我が主 足利義昭様じゃ。 108 00:09:17,724 --> 00:09:20,026 ほう~。 109 00:09:28,368 --> 00:09:32,238 では 支度が整い次第 お呼びいたしまする。 110 00:09:32,238 --> 00:09:34,441 頼む。 111 00:09:38,578 --> 00:09:43,082 失礼… あ… 失礼いたしまする。 112 00:09:46,920 --> 00:09:51,758 なにが 「京や堺には 到底 及ばぬ」じゃ 偉そうに。 113 00:09:51,758 --> 00:09:54,093 うぬがつくったわけじゃねえわ。 114 00:09:54,093 --> 00:09:57,597 足利義昭とて 少し前まで ただの坊主だったやつじゃろ。 115 00:09:57,597 --> 00:10:00,400 なんぼのもんだて。 のう? 半兵衛。 116 00:10:17,617 --> 00:10:24,390 わしに 足利義昭様を擁して 上洛せよと申すか。 117 00:10:24,390 --> 00:10:28,294 さようでござりまする。 118 00:10:28,294 --> 00:10:32,432 今の畿内に居座る三好一族は➡ 119 00:10:32,432 --> 00:10:37,804 先の将軍 足利義輝公を亡き者にした 大逆人。➡ 120 00:10:37,804 --> 00:10:43,309 討ち果たし 世の乱れを正さねばなりませぬ。 121 00:10:43,309 --> 00:10:47,180 足利義昭様を将軍となし奉り➡ 122 00:10:47,180 --> 00:10:53,019 いま一度 幕府の威光を世に知らしめるのです。➡ 123 00:10:53,019 --> 00:10:59,159 織田殿には 是非とも それにお力添えいただきたい。➡ 124 00:10:59,159 --> 00:11:02,929 義昭様の上洛がかなった暁には➡ 125 00:11:02,929 --> 00:11:09,269 織田家にも 格別の計らいがあることを お約束いたしまする。 126 00:11:09,269 --> 00:11:16,042 ありがたきお言葉なれど 何故 我らに白羽の矢が立ったのじゃ。 127 00:11:16,042 --> 00:11:20,613 フッ それは 申し上げるまでもありますまい。 128 00:11:20,613 --> 00:11:25,952 今川を打ち破り 美濃を手中に収めた そのお力は➡ 129 00:11:25,952 --> 00:11:30,256 まさに 我らの求める…。 (信長)ただの順番であろう。 130 00:11:37,964 --> 00:11:45,138 ほかが動かぬゆえ 織田を頼ることにした。 131 00:11:45,138 --> 00:11:48,141 ハッ 違うか? 132 00:11:59,319 --> 00:12:03,022 そのとおりでございまする。 133 00:12:07,060 --> 00:12:10,763 朝倉は口ばかりで一向に動かず➡ 134 00:12:10,763 --> 00:12:15,602 上杉も 武田も 北条も 皆 他国の出方をうかがい➡ 135 00:12:15,602 --> 00:12:20,273 領内のもめ事に手を焼き 動くに動けぬ様子。 136 00:12:20,273 --> 00:12:25,979 よって 次は 織田殿に頼ることにしたのです。 137 00:12:27,614 --> 00:12:35,121 織田殿も動かぬのであれば また ほかを頼るまでのこと。 138 00:12:35,121 --> 00:12:40,793 (柴田勝家)恐れながら いくら足利義昭様のご使者とはいえど➡ 139 00:12:40,793 --> 00:12:44,130 少々無礼な物言いではござらぬか? 140 00:12:44,130 --> 00:12:48,301 (佐久間信盛)誰であろうと 我が主を愚弄することは許さん! 141 00:12:48,301 --> 00:12:53,606 生涯 番が回ってこぬ者もおりまする。 142 00:12:55,174 --> 00:13:00,880 よく お考えくださりませ。 (信長)考えるまでもない。 143 00:13:02,749 --> 00:13:06,052 上洛の件 お引き受けいたす。 144 00:13:08,254 --> 00:13:12,258 (丹羽長秀)お待ちくださいませ 殿。 ここは よく吟味を…。 145 00:13:12,258 --> 00:13:14,394 (滝川一益)足利義昭様が➡ 146 00:13:14,394 --> 00:13:17,897 どのようなお方なのかも まだ分かりませぬ。 147 00:13:20,266 --> 00:13:23,069 心配無用じゃ。 148 00:13:39,285 --> 00:13:41,487 やはり。 149 00:13:43,122 --> 00:13:46,826 足利義昭様でございましたか。 150 00:13:51,798 --> 00:13:55,301 (足利義昭)参ったなあ。 151 00:13:56,969 --> 00:13:59,806 なぜ 分かった? 152 00:13:59,806 --> 00:14:05,912 明智殿が 常に あなた様を 気遣う振る舞いであったと…➡ 153 00:14:05,912 --> 00:14:08,948 半兵衛から聞かされました。 154 00:14:08,948 --> 00:14:12,785 そうなのか!? 155 00:14:12,785 --> 00:14:19,392 (竹中半兵衛)最初に気になったのは 明智殿が「我ら」とおっしゃったので…。 156 00:14:19,392 --> 00:14:23,896 我らは 一刻も早く織田殿にお会いしたい。 157 00:14:26,165 --> 00:14:30,770 もしかしたら ただの従者ではないのかと。➡ 158 00:14:30,770 --> 00:14:33,272 そのあとも…。 159 00:14:33,272 --> 00:14:36,175 旦那様も さぞ お疲れでございましょう。 160 00:14:36,175 --> 00:14:42,782 織田様にお会いになる前に 町で英気を養われては いかがです? 161 00:14:42,782 --> 00:14:48,421 では 少しだけ そうさせていただくとする。 162 00:14:48,421 --> 00:14:51,791 明智殿が あなたの言葉に従ったのも…。 163 00:14:51,791 --> 00:14:54,627 まあ 疲れたでしょう。 お座りくだされ。 164 00:14:54,627 --> 00:14:58,297 いや 拙者は このままで。 165 00:14:58,297 --> 00:15:00,733 (半兵衛)座らなかった訳も…。 166 00:15:00,733 --> 00:15:03,770 そなたは どうじゃ? お召し上がりくだされ。 167 00:15:03,770 --> 00:15:06,272 ありがとうございまする。 168 00:15:09,442 --> 00:15:15,248 これは… おいしゅうございますな。 そうじゃろ! うまいじゃろう! 169 00:15:15,248 --> 00:15:19,585 (半兵衛)従者の方が 先に だんごを口にしたのも➡ 170 00:15:19,585 --> 00:15:22,889 そういうことなら 納得できます。 171 00:15:31,764 --> 00:15:34,400 隠していたつもりだが➡ 172 00:15:34,400 --> 00:15:40,773 木下殿に乗せられて 楽しくて 気が緩んでいたようじゃな。 173 00:15:40,773 --> 00:15:43,409 無論 わしも気付いておりました。 174 00:15:43,409 --> 00:15:46,779 ハハハハハハ…! 175 00:15:46,779 --> 00:15:53,553 将軍の血を引いたばかりに わしは 今 命を狙われておる。 176 00:15:53,553 --> 00:15:58,124 だから この目で見たもの以外は 信用できんのじゃ。 177 00:15:58,124 --> 00:16:02,361 これまで頼ろうとした武将たちにも 皆 同じことをしたが➡ 178 00:16:02,361 --> 00:16:06,232 気が付かれたのは こたびが初めてじゃ。 179 00:16:06,232 --> 00:16:11,437 ご無礼のほど 平にご容赦くださりませ。 180 00:16:13,105 --> 00:16:19,245 織田殿。 わしは ほんの2年前まで 仏門に身をささげ➡ 181 00:16:19,245 --> 00:16:24,116 俗世と離れて一生を終えるつもりでいた。 182 00:16:24,116 --> 00:16:26,419 しかし…。 183 00:16:28,387 --> 00:16:32,391 わしにも番が回ってきたようじゃ。 184 00:16:35,928 --> 00:16:41,734 今 この乱れた世を救えるのは わししかおらぬ。 185 00:16:41,734 --> 00:16:44,737 力を貸してもらいたい。 186 00:16:46,405 --> 00:16:54,113 この織田信長 必ずや 義昭様を京へお連れし➡ 187 00:16:54,113 --> 00:16:58,417 天下布武を成し遂げてご覧入れまする。 188 00:17:00,920 --> 00:17:06,125 義昭様 我らにお任せくだされ! 189 00:17:07,760 --> 00:17:11,531 ハハハハハハハッ! 190 00:17:11,531 --> 00:17:17,069 ♬~ 191 00:17:17,069 --> 00:17:19,372 上洛? そうじゃ。 192 00:17:19,372 --> 00:17:25,745 次の将軍様になるやもしれぬ お方から 力添えを頼まれるとはのう。 193 00:17:25,745 --> 00:17:28,381 また戦か…。 194 00:17:28,381 --> 00:17:33,920 致し方あるまい。 三好は 将軍をあやめた逆賊だで。 195 00:17:33,920 --> 00:17:38,791 正義は 我らにあり。 これは 天下布武のための戦じゃ。 196 00:17:38,791 --> 00:17:41,394 天下布武か。 そうじゃ! 197 00:17:41,394 --> 00:17:44,764 天下布武じゃ。 天下布武か。天下布武じゃ。 198 00:17:44,764 --> 00:17:47,967 天下布武って 何じゃ。 知らんのか。 199 00:17:50,102 --> 00:17:54,607 京の都に幕府を再興し 畿内五国を平定し➡ 200 00:17:54,607 --> 00:17:59,412 我ら武士の力で 再び世に秩序をもたらすという意味じゃ。 201 00:17:59,412 --> 00:18:02,882 信長様にしか成しえぬことよ。 202 00:18:02,882 --> 00:18:05,217 そう たやすくいけば よいが。 203 00:18:05,217 --> 00:18:10,056 京へ上るには その手前の 六角 浅井とも事を構えねばならぬ。 204 00:18:10,056 --> 00:18:11,991 特に 浅井とは➡ 205 00:18:11,991 --> 00:18:16,362 これまで義昭様が頼ろうとしていた 朝倉氏と深いつながりがあると聞く。 206 00:18:16,362 --> 00:18:19,265 我らが上洛するのを 快く受け入れるとは思えん。 207 00:18:19,265 --> 00:18:23,736 うん… そのことなら心配いらん。 208 00:18:23,736 --> 00:18:27,239 既に 殿が手を打たれておる。 209 00:18:56,636 --> 00:19:03,042 (市)分かりました。 浅井家へ嫁ぎまする。 210 00:19:03,042 --> 00:19:06,545 すまぬの。 211 00:19:06,545 --> 00:19:13,052 どのようなお方なのです? 浅井長政というお人は。知らぬ。 212 00:19:13,052 --> 00:19:15,888 いいかげんなことを。 213 00:19:15,888 --> 00:19:18,924 知れば…➡ 214 00:19:18,924 --> 00:19:22,228 迷うてしまうやもしれぬ。 215 00:19:26,065 --> 00:19:29,568 これも織田家のためじゃ。 216 00:19:35,741 --> 00:19:40,546 市は うれしいのです。 217 00:19:42,515 --> 00:19:46,819 やっと 兄上のお役に立つことができまする。 218 00:19:50,923 --> 00:19:55,928 この時が来るのを 待ち望んでおりました。 219 00:19:57,697 --> 00:20:02,501 兄上の信じる道をお進みください。 220 00:20:05,938 --> 00:20:09,275 人質… か。 221 00:20:09,275 --> 00:20:12,945 おかげで 織田と浅井が戦わずに済むのじゃ。 222 00:20:12,945 --> 00:20:17,783 あとは 六角さえ抑え込めば 上洛の道は開ける。 223 00:20:17,783 --> 00:20:20,586 お市様のおかげじゃ。 224 00:20:22,288 --> 00:20:24,790 寂しくなりますねえ。 225 00:20:24,790 --> 00:20:30,963 そうなのじゃ。 しばらく あのお顔を拝めんかと思うと…。 226 00:20:30,963 --> 00:20:33,165 うわっ! 227 00:20:35,801 --> 00:20:40,673 違うぞ。 別に やましい意味では…。 (寧々)私は 何も言ってません。 228 00:20:40,673 --> 00:20:44,977 そうか。 浅井長政殿が よいお方であればよいが…。 229 00:20:44,977 --> 00:20:48,647 誰かと違って 女好きではないことを祈りまする。 230 00:20:48,647 --> 00:20:51,450 寧々! 小一郎のことを悪く言うでない。 231 00:20:51,450 --> 00:20:54,820 兄者のことじゃろうが! 聞き捨てならん! わしの どこが…! 232 00:20:54,820 --> 00:20:56,856 (足音) 233 00:20:56,856 --> 00:21:01,093 失礼いたします。 お城よりお使いが参られまして➡ 234 00:21:01,093 --> 00:21:04,897 お市様が 藤吉郎さんをお呼びだそうでございます。 235 00:21:06,599 --> 00:21:08,534 わしを? 236 00:21:08,534 --> 00:21:10,536 はい。 237 00:21:12,772 --> 00:21:14,807 何用かのう? 238 00:21:14,807 --> 00:21:18,110 お話ししたきことがあるとか…。 239 00:21:18,110 --> 00:21:23,983 ♬~ 240 00:21:23,983 --> 00:21:26,619 うん? 241 00:21:26,619 --> 00:21:30,289 何じゃ 弟猿の方か。 242 00:21:30,289 --> 00:21:36,962 申し訳ございませぬ。 兄は今 手が離せず まずは 手前がお相手するようにと。 243 00:21:36,962 --> 00:21:38,998 そうか。 244 00:21:38,998 --> 00:21:44,837 私で お役に立たなければ すぐに兄を呼んでまいりますが。 245 00:21:44,837 --> 00:21:49,041 いや そなたでよい。 246 00:21:54,980 --> 00:21:57,183 これを。 247 00:21:58,818 --> 00:22:03,088 浅井殿に 文をしたためようと思うてな。 248 00:22:03,088 --> 00:22:07,259 筆を執ってみたものの うまく書けぬのじゃ。 249 00:22:07,259 --> 00:22:09,929 そなたが書いてくれ。 250 00:22:09,929 --> 00:22:12,231 はあ…。 251 00:22:15,401 --> 00:22:19,271 本当に行かなくて よいのですか? 252 00:22:19,271 --> 00:22:23,142 小一郎に任せておけば 心配はいらぬ。 253 00:22:23,142 --> 00:22:27,012 まだ小一郎さんを 忙しくさせてるんですか? 254 00:22:27,012 --> 00:22:31,617 直のことを忘れさせるために。 いや。 255 00:22:31,617 --> 00:22:35,487 こたびは わしが お前と一緒にいたかったのじゃ。 256 00:22:35,487 --> 00:22:39,959 上洛となれば また しばらく戻れぬ。 257 00:22:39,959 --> 00:22:44,630 一緒にいられる時は 一緒にいたいんだて。 258 00:22:44,630 --> 00:22:49,134 そうですね。 ほうじゃろう。 フフフッ。 259 00:22:55,274 --> 00:22:58,177 (なか)豆 煎ったで 持ってきたよ。 うわっ! お…!あ…。 260 00:22:58,177 --> 00:23:01,380 おっか様。 何じゃ。 いつも仲ええねえ。 261 00:23:01,380 --> 00:23:04,283 もう飯か? ほうか。 ほれ 豆。 262 00:23:04,283 --> 00:23:06,752 おう うまそうじゃのう。 263 00:23:06,752 --> 00:23:10,623 私は 織田家のために嫁ぐのじゃ。 264 00:23:10,623 --> 00:23:16,095 何をどう取り繕うても 見透かされてしまう気がしてな。 265 00:23:16,095 --> 00:23:19,932 そなたら兄弟なら 作り話は得意であろう。 266 00:23:19,932 --> 00:23:21,967 お許しくださいませ。 267 00:23:21,967 --> 00:23:26,105 お市様に成り済まして文を書くなど 恐れ多いことでございます。 268 00:23:26,105 --> 00:23:29,408 下書きでいいのじゃ。 269 00:23:29,408 --> 00:23:32,411 申し訳ありませぬ。 270 00:23:36,782 --> 00:23:41,086 無理を申したな。 下がっていいぞ。 271 00:23:42,655 --> 00:23:49,495 聞いた話では 浅井長政殿は 秀麗なお顔だちにて➡ 272 00:23:49,495 --> 00:23:55,167 気性もお優しく 物静かで穏やかな 誰からも慕われるお人とのこと。 273 00:23:55,167 --> 00:23:59,672 お市様は きっと お幸せになれまする。 274 00:24:01,573 --> 00:24:04,910 そうか…。 275 00:24:04,910 --> 00:24:08,781 兄上とは 似ても似つかぬ…。 276 00:24:08,781 --> 00:24:11,784 私の好みではないな。 277 00:24:11,784 --> 00:24:16,088 …というのは 全て作り話にございます。 278 00:24:16,088 --> 00:24:20,259 お市様を励まそうと思い つい…。 279 00:24:20,259 --> 00:24:24,930 このたわけが。 余計な気遣いは無用じゃ。 280 00:24:24,930 --> 00:24:31,704 されど こたびの婚礼 一かけらでも ご自分のためとは思えませぬか? 281 00:24:31,704 --> 00:24:34,406 何か一つでも…。 282 00:24:41,280 --> 00:24:47,086 私も… 男に生まれたかった。 283 00:24:50,422 --> 00:24:56,729 さすれば そなたのように 兄と共に戦うことができたであろう。 284 00:24:58,297 --> 00:25:06,805 周りの男どもが元服し 初陣を飾る度 いつも羨ましく思うてきた。 285 00:25:11,777 --> 00:25:17,282 この婚礼は 私の初陣じゃ。 286 00:25:19,918 --> 00:25:23,222 これほど めでたきことはない。 287 00:25:25,090 --> 00:25:28,394 ならば お市様。 288 00:25:28,394 --> 00:25:32,097 どうか ご武運を。 289 00:25:38,070 --> 00:25:40,973 それから ひとつきが過ぎ➡ 290 00:25:40,973 --> 00:25:45,811 市は 浅井家へ嫁いでいきました。 291 00:25:45,811 --> 00:26:10,002 ♬~ 292 00:26:10,002 --> 00:26:15,240 (信盛)あ… まずは 一献。 アハハハッ。➡ 293 00:26:15,240 --> 00:26:18,577 いや 小谷は 山城と聞いておりましたが➡ 294 00:26:18,577 --> 00:26:22,281 麓の町は にぎやかですなあ。 295 00:26:25,083 --> 00:26:28,387 疲れてはおりませぬか? 296 00:26:28,387 --> 00:26:34,393 はい。 お優しいお心遣い うれしゅうございます。 297 00:26:38,397 --> 00:26:41,934 寒くはござらぬか? 298 00:26:41,934 --> 00:26:44,269 はい。 299 00:26:44,269 --> 00:27:07,226 ♬~ 300 00:27:07,226 --> 00:27:10,729 (勝家)お市様。➡ 301 00:27:10,729 --> 00:27:15,067 では 我らは岐阜に戻ります。 302 00:27:15,067 --> 00:27:17,870 ご苦労であった。 303 00:27:19,571 --> 00:27:25,444 もし 何かお困りごとがあれば いつでもお呼びつけください。 304 00:27:25,444 --> 00:27:29,248 この勝家 すぐに駆けつけてまいります。 305 00:27:29,248 --> 00:27:32,751 そういうわけにもいくまいが…➡ 306 00:27:32,751 --> 00:27:36,588 では 一つ 言づてを頼む。 307 00:27:36,588 --> 00:27:41,393 「嘘から出た真じゃ」と 小一郎に。 308 00:27:41,393 --> 00:27:43,328 小一郎に? 309 00:27:43,328 --> 00:27:50,102 そなたのせいで 私は不幸になったと伝えよ。 310 00:27:50,102 --> 00:27:53,772 あやつ! お市様に 一体 何を!? 311 00:27:53,772 --> 00:27:58,110 あ… おのれ! 許せぬ! このことは 殿にもお伝えして…! 312 00:27:58,110 --> 00:28:02,714 待て 待て。 ただのざれ言じゃ。 313 00:28:02,714 --> 00:28:06,718 やっぱり伝えんでいい。 いや しかし! 314 00:28:10,055 --> 00:28:15,227 相変わらず 武骨なやつじゃな。 315 00:28:15,227 --> 00:28:18,897 あ…。 316 00:28:18,897 --> 00:28:21,366 でも…➡ 317 00:28:21,366 --> 00:28:25,904 長政殿より 私に合うてるやもしれぬ。 318 00:28:25,904 --> 00:28:29,908 いっそ お前と一緒になる方が マシであったな。 319 00:28:33,378 --> 00:28:35,914 そ そ…➡ 320 00:28:35,914 --> 00:28:41,086 そ そ そ… そのようなことを と と と… 突然 言われましても…➡ 321 00:28:41,086 --> 00:28:47,593 も も も… もし 殿の お お… お耳にでも…。勝家。 322 00:28:47,593 --> 00:28:50,295 ざれ言じゃ。 323 00:28:54,466 --> 00:28:57,269 気を付けて帰れよ。 324 00:28:57,269 --> 00:29:17,889 ♬~ 325 00:29:17,889 --> 00:29:21,226 義昭様が上洛なさる。➡ 326 00:29:21,226 --> 00:29:23,729 織田に手を貸すようにと言うてきた。 327 00:29:23,729 --> 00:29:28,233 (石川数正)いかがいたしますか? 今は 動けん。 328 00:29:28,233 --> 00:29:30,902 今川で手いっぱいじゃ。 329 00:29:30,902 --> 00:29:38,110 では 僅かな兵を名代の者に率いさせ この場は取り繕いましょう。 330 00:29:39,611 --> 00:29:42,381 惜しいのう。 331 00:29:42,381 --> 00:29:46,585 もっと早く今川との片がついておれば 動けたものを。 332 00:29:46,585 --> 00:29:49,921 織田の上洛に従ったところで➡ 333 00:29:49,921 --> 00:29:52,758 さほど得はございますまい。 334 00:29:52,758 --> 00:29:56,261 な~にを言っておるのじゃ。 335 00:29:56,261 --> 00:30:01,767 織田が上洛している隙に 尾張と美濃を 攻められたのにと言うておるのじゃ。 336 00:30:01,767 --> 00:30:05,937 ああ~。 まあ➡ 337 00:30:05,937 --> 00:30:11,109 そのうち いいこともあるであろう。 338 00:30:11,109 --> 00:30:13,412 はあ~。 339 00:30:16,281 --> 00:30:19,618 永禄11年9月。 340 00:30:19,618 --> 00:30:26,491 信長は 足利義昭を奉じて 上洛戦を開始いたしました。 341 00:30:26,491 --> 00:30:35,100 徳川 浅井の軍勢も合わせ その数およそ6万ともいわれております。 342 00:30:35,100 --> 00:30:48,313 ♬~ 343 00:30:48,313 --> 00:30:56,054 織田信長連合軍は 六角氏を僅か数日で撃破。 344 00:30:56,054 --> 00:30:58,957 ひとつきもたたぬうちに➡ 345 00:30:58,957 --> 00:31:06,698 三好長逸 三好宗渭 石成友通という 三好三人衆に迫りました。 346 00:31:06,698 --> 00:31:10,936 ぬあ~! ああ~ おのれ 織田め! 347 00:31:10,936 --> 00:31:13,772 成り上がりが調子に乗りおって! 348 00:31:13,772 --> 00:31:17,943 あ~ ここは 一旦 引くしかあるまい。 349 00:31:17,943 --> 00:31:23,615 この畿内を あのような田舎侍に 奪われてもいいのか! 350 00:31:23,615 --> 00:31:26,318 (三好長逸)一旦じゃ。 351 00:31:32,324 --> 00:31:39,798 京も堺も大和も 一朝一夕に たやすく治められる地ではない! 352 00:31:39,798 --> 00:31:45,437 民がついてこなければ 必ずや 謀反が起きよう。 353 00:31:45,437 --> 00:31:48,807 その時を待つのじゃ。➡ 354 00:31:48,807 --> 00:31:52,310 引き揚げじゃ! (家臣たち)はっ。 355 00:31:52,310 --> 00:31:58,650 先の将軍 足利義輝殺害の首謀者であった 三好三人衆も➡ 356 00:31:58,650 --> 00:32:02,087 織田軍の破竹の勢いに 圧倒され➡ 357 00:32:02,087 --> 00:32:05,891 阿波国へ 引き下がりました。 358 00:32:13,799 --> 00:32:23,108 (赤ちゃんの泣き声) 359 00:32:23,108 --> 00:32:25,944 義昭と信長は➡ 360 00:32:25,944 --> 00:32:33,118 古来より日の本の中心として繁栄してきた 京都 畿内を制圧し➡ 361 00:32:33,118 --> 00:32:36,988 ついに 上洛を果たしました。 362 00:32:36,988 --> 00:32:42,427 (赤ちゃんの泣き声) 363 00:32:42,427 --> 00:32:45,797 これが京の都か…。 364 00:32:45,797 --> 00:33:02,247 (赤ちゃんの泣き声と 読経) 365 00:33:02,247 --> 00:33:06,084 わしらは 歓迎されとらんようじゃのう。 366 00:33:06,084 --> 00:33:09,921 ずっと戦に巻き込まれてきたんじゃろ。 367 00:33:09,921 --> 00:33:14,726 誰であろうと 侍は 皆 同じなのじゃ。 368 00:33:22,400 --> 00:33:27,239 一刻も早く将軍となって 民たちを救うてやらねばのう。 369 00:33:27,239 --> 00:33:29,241 御意。 370 00:33:35,947 --> 00:33:45,957 それから数日後 足利義昭は 朝廷により 第十五代将軍に任ぜられました。 371 00:33:45,957 --> 00:33:48,627 ようやってくれた 織田殿。➡ 372 00:33:48,627 --> 00:33:53,298 そなたのことは 我が心の父と思うておる。➡ 373 00:33:53,298 --> 00:33:57,969 そなたこそ 天下武勇第一じゃ。 374 00:33:57,969 --> 00:34:01,940 ありがたき幸せ。 375 00:34:01,940 --> 00:34:08,446 これからも そのお言葉を胸に刻み 将軍家をお支えしてまいります。 376 00:34:10,248 --> 00:34:14,085 頼もしいのう。 377 00:34:14,085 --> 00:34:19,891 織田殿。 わしは そなたを副将軍にしたいと思うておる。 378 00:34:19,891 --> 00:34:22,260 どうじゃ 光秀。 379 00:34:22,260 --> 00:34:27,098 はっ。 真に よいお取り計らいかと。 380 00:34:27,098 --> 00:34:35,607 そこまで仰せくださるとは この信長 何よりの果報者でござりまする。 381 00:34:35,607 --> 00:34:37,642 そうか。 382 00:34:37,642 --> 00:34:41,780 であれば 早速…。 が…➡ 383 00:34:41,780 --> 00:34:47,485 謹んで お断り申し上げまする。 384 00:34:49,287 --> 00:34:56,428 そのような大役 私には 身に過ぎたことでござりまする。 385 00:34:56,428 --> 00:35:02,233 これまでどおり 織田弾正忠信長として➡ 386 00:35:02,233 --> 00:35:05,537 お支えしてまいります。 387 00:35:09,908 --> 00:35:13,778 ハハハハハッ そうか そうか。 ハハハッ。 388 00:35:13,778 --> 00:35:17,248 まあ そなたが そう言うのであれば 致し方あるまい。 389 00:35:17,248 --> 00:35:21,052 気が変わったら いつでも申すのじゃぞ。 390 00:35:22,754 --> 00:35:24,956 はっ。 391 00:35:26,591 --> 00:35:34,466 ♬~ 392 00:35:34,466 --> 00:35:37,102 どう思う? 393 00:35:37,102 --> 00:35:40,305 腹の底が見えませぬ。 394 00:35:41,940 --> 00:35:45,944 そういうやつが 一番やっかいなのじゃ。 395 00:35:51,950 --> 00:35:55,787 ほどほどにせねばなるまい。 396 00:35:55,787 --> 00:35:58,289 はい。 397 00:36:04,362 --> 00:36:10,168 しかし 信長様も存外 控えめなお人じゃのう。 398 00:36:10,168 --> 00:36:12,570 副将軍になれたものを。 399 00:36:12,570 --> 00:36:16,441 わしでよければ すぐにお引き受けするのじゃがのう。 400 00:36:16,441 --> 00:36:19,744 控えめではないと思います。 むしろ その逆かと。 401 00:36:19,744 --> 00:36:22,781 どういう意味じゃ。 副将軍になるということは➡ 402 00:36:22,781 --> 00:36:25,083 義昭公の下につくということに。 403 00:36:25,083 --> 00:36:28,586 信長様は それが気に入らなかったのでしょう。 404 00:36:28,586 --> 00:36:31,256 (正勝)なるほどのう。 (前野長康)義昭公も➡ 405 00:36:31,256 --> 00:36:34,259 それを分かっていて 持ちかけたのかもしれぬな。 406 00:36:34,259 --> 00:36:36,761 実のところ どうかは分からぬが➡ 407 00:36:36,761 --> 00:36:43,101 少なくとも 控えめな人間が こんな大それたことは思いつかぬ。 408 00:36:43,101 --> 00:36:47,272 (正勝)本当にやるんか? 確かに ちょっともったいないのう。 409 00:36:47,272 --> 00:36:50,942 いいから やるぞ。 410 00:36:50,942 --> 00:36:53,778 さあ さあ 皆の者! 411 00:36:53,778 --> 00:36:58,650 織田信長様より ご祝儀じゃ~! 412 00:36:58,650 --> 00:37:05,423 足利義昭公が将軍になられて 皆を平穏の世に導いてくださるのじゃ! 413 00:37:05,423 --> 00:37:08,426 ご祝儀であるぞ! 414 00:37:08,426 --> 00:37:10,562 (どよめき) 415 00:37:10,562 --> 00:37:13,465 めでてえかな めでてえかな! 416 00:37:13,465 --> 00:37:18,436 織田信長公のご祝儀じゃ~! (歓声) 417 00:37:18,436 --> 00:37:23,074 お主らもやらんか。 銭は 遣うべき時に遣ってこその銭じゃ。 418 00:37:23,074 --> 00:37:26,744 これで 皆の暮らしがようなるなら 安いもんじゃ! 419 00:37:26,744 --> 00:37:30,615 (歓声) ええい! 銭じゃ 銭じゃ~! 420 00:37:30,615 --> 00:37:34,085 銭じゃ 銭じゃ! (正勝)銭の雨じゃぞ~! 421 00:37:34,085 --> 00:37:40,959 ♬~ 422 00:37:40,959 --> 00:37:48,266 ご祝儀じゃ ご祝儀じゃ! 安心せよ! 戦は もう終わったのじゃ! 423 00:37:48,266 --> 00:37:51,769 銭じゃ! (歓声) 424 00:37:51,769 --> 00:37:55,607 銭じゃ! はい 銭じゃ 銭じゃ~。 425 00:37:55,607 --> 00:37:59,277 めでてえぞ めでてえぞ。 めでてえぞ めでてえぞ。 ほれ。 426 00:37:59,277 --> 00:38:06,551 ♬~ 427 00:38:06,551 --> 00:38:11,356 (信長)まだ何も終わってはおらぬ。➡ 428 00:38:11,356 --> 00:38:15,059 ここからが始まりじゃ。 429 00:38:17,228 --> 00:38:20,365 (信長)諸国の大名たちに文は出したな? 430 00:38:20,365 --> 00:38:23,735 (長秀)はっ。 直ちに上洛し➡ 431 00:38:23,735 --> 00:38:30,375 将軍 足利義昭様に拝謁せよと 書き記しました。 432 00:38:30,375 --> 00:38:33,178 これで分かるであろう。 433 00:38:34,913 --> 00:38:39,584 誰が この信長の敵となるか。 434 00:38:39,584 --> 00:38:42,253 ♬~ 435 00:38:42,253 --> 00:38:48,760 (信長)「その後 無音致し候といえども➡ 436 00:38:48,760 --> 00:38:52,263 本意にあらず候」。 437 00:38:52,263 --> 00:39:02,907 ♬~ 438 00:39:02,907 --> 00:39:08,213 (信長)「そもそも 先日上洛の儀について➡ 439 00:39:08,213 --> 00:39:13,084 厳重に言上し候間➡ 440 00:39:13,084 --> 00:39:19,290 いよいよ公方様ご入洛 我ら供奉致し」。 441 00:39:22,060 --> 00:39:27,365 (信長)「去る三日 五畿内隣国において➡ 442 00:39:27,365 --> 00:39:30,735 皆もって 下知を任され…」。 443 00:39:30,735 --> 00:39:46,584 ♬~ 444 00:39:46,584 --> 00:39:52,390 (信長)「ついに 天下ご存分に属し…」。 445 00:39:52,390 --> 00:39:55,693 (笑い声) 446 00:39:57,262 --> 00:40:00,932 (信長)「ご静謐を果たされ候」。 447 00:40:00,932 --> 00:40:05,603 ♬~ 448 00:40:05,603 --> 00:40:09,774 (荒木村重)ああ~! どないしよ。 449 00:40:09,774 --> 00:40:13,278 (信長)「しからば早々に上洛せられ➡ 450 00:40:13,278 --> 00:40:18,616 面拝の時を期すべく候」。 451 00:40:18,616 --> 00:40:25,957 (松永久秀)千秋万歳 万万歳。➡ 452 00:40:25,957 --> 00:40:29,627 千秋万歳…。 453 00:40:29,627 --> 00:40:38,336 (信長)「委曲 佐久間右衛門尉申し述ぶべく候。➡ 454 00:40:38,336 --> 00:40:42,140 恐々謹言」。 455 00:40:44,642 --> 00:40:46,577 ハハハハハ…。 456 00:40:46,577 --> 00:40:53,985 (信長)「十月五日 織田弾正忠信長」。 457 00:40:53,985 --> 00:41:14,772 ♬~ 458 00:41:14,772 --> 00:41:17,608 はあ~。 459 00:41:17,608 --> 00:41:24,282 天下布武など つまらぬ。 ただの通り道じゃ。 460 00:41:24,282 --> 00:41:28,953 めでてえぞ めでてえぞ めでてえぞ。 461 00:41:28,953 --> 00:41:31,856 そなたも どうじゃ。 462 00:41:31,856 --> 00:41:37,061 ご祝儀じゃ~! ご祝儀じゃ ご祝儀じゃ。 ご祝儀じゃ。 463 00:41:41,966 --> 00:41:44,769 どうかもらってください。 464 00:41:50,441 --> 00:41:54,245 これで うまいもんでも食ってください。 ヘヘッ。 465 00:41:55,980 --> 00:41:58,483 受け取ってください。 466 00:42:00,251 --> 00:42:02,186 アハハッ。 467 00:42:02,186 --> 00:42:06,391 (信長)わしは この日の本を一つにする。 468 00:42:10,962 --> 00:42:14,265 天下一統じゃ! 469 00:42:14,265 --> 00:42:33,251 ♬~ 470 00:42:35,286 --> 00:42:38,956 さすがは 将軍を殺した男よ。 471 00:42:38,956 --> 00:42:40,992 そなたを人質とは思っておらん。 472 00:42:40,992 --> 00:42:45,296 何故 三好が…。 これで 再び 畿内は我らの手に。 473 00:42:45,296 --> 00:42:47,231 公方様は 討たれまする。 474 00:42:47,231 --> 00:42:49,167 火を放て! 放て~! 475 00:42:49,167 --> 00:42:51,169 ぶざまでも 生き延びてくだされ! 476 00:42:51,169 --> 00:42:54,872 何か 策はあるはずじゃ。 どう切り抜ける。