1 00:00:06,139 --> 00:00:08,609 (とも)婚礼!? (木下小一郎長秀)ああ。 2 00:00:08,609 --> 00:00:11,411 この縁談は…。 (木下藤吉郎秀吉)でかしたぞ 小一郎! 3 00:00:11,411 --> 00:00:13,480 安藤殿のご息女となれば➡ 4 00:00:13,480 --> 00:00:16,283 我ら木下家にとって この上なくよい縁組み。 5 00:00:16,283 --> 00:00:19,953 美濃衆と尾張衆との絆も ますます揺るぎないものとなろう! 6 00:00:19,953 --> 00:00:22,623 あんたは それでいいの? 7 00:00:22,623 --> 00:00:24,958 わしは…。 よいに決まっておろうが! 8 00:00:24,958 --> 00:00:26,994 せっかく殿が 取り立ててくださったのじゃぞ! 9 00:00:26,994 --> 00:00:29,296 うるさい! サル。 私は 小一郎に聞いてんの。 10 00:00:29,296 --> 00:00:31,298 あん!? いいも悪いも➡ 11 00:00:31,298 --> 00:00:34,134 殿の命とあれば 受けるほかあるまい。 12 00:00:34,134 --> 00:00:36,069 この縁談は…。 そのとおりじゃ! 13 00:00:36,069 --> 00:00:38,438 さすが 小一郎! よう言うた。 14 00:00:38,438 --> 00:00:42,142 いや~ めでたいのう! 実に めでたい! 15 00:00:42,142 --> 00:00:44,811 実に めでたい! 実に…。 (なか)藤吉郎! 少し黙りなさい。 16 00:00:44,811 --> 00:00:46,813 はっ。 17 00:00:48,448 --> 00:00:51,818 もし 意にそぐわないんやったら➡ 18 00:00:51,818 --> 00:00:56,323 母ちゃんが う~んと嫁いびりして すぐに追い出してやるよ。 19 00:00:56,323 --> 00:00:59,159 それなら お殿様に背いたことにならんでしょ? 20 00:00:59,159 --> 00:01:01,595 ならん ならん! うん! ならん! 確かにね。 21 00:01:01,595 --> 00:01:06,600 いやいや ちょ… ちょっと やめてちょ。 わしは これでええんじゃ。 22 00:01:08,769 --> 00:01:11,405 (あさひ)そのお嫁さん どんな人なの? おう。 23 00:01:11,405 --> 00:01:13,407 うん? 24 00:01:25,919 --> 00:01:32,693 あ~ さあのう。 まだ チラッとしか会うてないからの。 25 00:01:32,693 --> 00:01:37,531 ああ…。 直さんみたいな人だとええね。 26 00:01:37,531 --> 00:01:39,800 痛っ。このたーけ。 たーけ! 27 00:01:39,800 --> 00:01:44,104 な… 何すんの!? 直のことなら もうええんじゃ。 28 00:01:46,673 --> 00:01:53,347 わしは… 直の思いに応えられるような 強い男になりたい。 29 00:01:53,347 --> 00:01:59,186 そのためには どんな時も支え合う身内は欠かせぬと➡ 30 00:01:59,186 --> 00:02:02,189 皆を見て 思うたんじゃ。 31 00:02:03,924 --> 00:02:07,794 皆が羨ましく思えた。 32 00:02:07,794 --> 00:02:14,301 じゃから この縁談は わしの望みじゃ。 33 00:02:16,637 --> 00:02:22,609 ああ。 そんなら おめでとう 小一郎。 34 00:02:22,609 --> 00:02:24,544 うん! おめでとう 小一郎兄様。 35 00:02:24,544 --> 00:02:27,280 ようやった ようやった! 小一郎! 36 00:02:27,280 --> 00:02:30,183 ようやった ようやった! ようやったぞ! 37 00:02:30,183 --> 00:02:34,621 何やっとんの もう! それで 祝言は? 38 00:02:34,621 --> 00:02:36,556 祝言はせん。 39 00:02:36,556 --> 00:02:38,492 (とも)えっ? (あさひ)えっ どうして? 40 00:02:38,492 --> 00:02:43,130 慶殿 実は 前に夫を亡くしているらしくての。 41 00:02:43,130 --> 00:02:45,966 二度も祝言はしたくないと 申しておるんじゃ。 42 00:02:45,966 --> 00:02:49,302 後家殿か。 わしも似たようなもんじゃ。 43 00:02:49,302 --> 00:02:52,806 慶殿の気持ちも よう分かるわ。 44 00:02:56,076 --> 00:02:58,311 (寧々)本当に? 45 00:02:58,311 --> 00:03:03,250 ちょっとしか会っていないのなら どんな人かなんて分からないでしょ。 46 00:03:03,250 --> 00:03:07,988 まあ… 確かにそうじゃけど。 寧々の言うとおりじゃ 小一郎。 47 00:03:07,988 --> 00:03:12,392 めおとが真に心通じ合うというのは そうたやすくはないぞ。 48 00:03:12,392 --> 00:03:16,930 わしを見習って 一にも二にも 女房のことを思いやることじゃ。 49 00:03:16,930 --> 00:03:20,767 それが夫婦円満の秘けつだで。 のう? お寧々。 50 00:03:20,767 --> 00:03:24,471 あなたは 何も分かっておりませぬ。 51 00:03:30,944 --> 00:03:33,780 えっ え…? 52 00:03:33,780 --> 00:03:56,036 ♬~ 53 00:03:56,036 --> 00:04:05,779 ♬~ 54 00:04:05,779 --> 00:04:54,161 ♬~ 55 00:04:54,161 --> 00:04:56,963 ♬~ 56 00:04:56,963 --> 00:05:37,404 ♬~ 57 00:05:37,404 --> 00:05:46,780 ♬~ 58 00:05:46,780 --> 00:05:58,491 ♬~ 59 00:06:03,897 --> 00:06:06,399 (足音) 60 00:06:13,073 --> 00:06:15,375 寧々。 61 00:06:15,375 --> 00:06:18,745 すまぬ。 わしが悪かった。 62 00:06:18,745 --> 00:06:21,648 何で お前様が謝るの。 63 00:06:21,648 --> 00:06:25,385 分からん。 何で怒っておるのじゃ。 64 00:06:25,385 --> 00:06:32,259 別に 怒ってなどおりませぬ。 心配なの 小一郎さんのことが。 65 00:06:32,259 --> 00:06:34,761 うん。 66 00:06:34,761 --> 00:06:39,099 以前 父と 慶殿をお見かけしたことがあるのです。 67 00:06:39,099 --> 00:06:43,770 人目をはばかるように どこぞの男と会っておられました。 68 00:06:43,770 --> 00:06:46,406 そりゃあ…➡ 69 00:06:46,406 --> 00:06:51,278 安藤殿のご息女ともなれば さまざまなつきあいもあろう。 70 00:06:51,278 --> 00:06:54,948 街では ちょっとした うわさに なっております。 71 00:06:54,948 --> 00:06:58,818 男をたぶらかす女ぎつねだと。 72 00:06:58,818 --> 00:07:02,055 色香で銭を巻き上げてるとでもいうのか。 73 00:07:02,055 --> 00:07:06,760 その逆です。 銭で 男を買いあさっているとか。 74 00:07:11,765 --> 00:07:19,272 その数日後 小一郎のもとに慶が嫁いでまいりました。 75 00:07:24,244 --> 00:07:27,247 お待ちしておりました。 76 00:07:27,247 --> 00:07:29,749 (安藤守就)木下殿。➡ 77 00:07:29,749 --> 00:07:36,089 娘のこと どうか よろしくお願い申し上げる。 78 00:07:36,089 --> 00:07:41,394 ご安心くだされ。 終生 大事にいたしまする。 79 00:07:59,779 --> 00:08:02,215 藤吉郎様➡ 80 00:08:02,215 --> 00:08:04,517 寧々様。 81 00:08:06,086 --> 00:08:08,555 弥助殿➡ 82 00:08:08,555 --> 00:08:11,057 おともさん➡ 83 00:08:11,057 --> 00:08:13,893 甚助殿➡ 84 00:08:13,893 --> 00:08:16,363 あさひさん➡ 85 00:08:16,363 --> 00:08:20,367 それに 義母上様。 86 00:08:22,068 --> 00:08:27,874 慶でございます。 以後 お見知りおきのほど。 87 00:08:27,874 --> 00:08:37,250 ♬~ 88 00:08:37,250 --> 00:08:40,253 小一郎に不満があれば➡ 89 00:08:40,253 --> 00:08:43,923 何なりと わしに申されよ。 90 00:08:43,923 --> 00:08:46,393 不満などございませぬ。 91 00:08:46,393 --> 00:08:52,699 私は この巡り合わせに感謝しております。 92 00:08:54,768 --> 00:09:00,106 では 片づけなどもありますので また改めて。 93 00:09:00,106 --> 00:09:03,343 (弥助)何か手伝うことはござらぬか? 94 00:09:03,343 --> 00:09:10,116 (甚助)私にも できることがあれば…。 ちょっと。 後で 市場に行く約束でしょ。 95 00:09:10,116 --> 00:09:13,119 では こちらに。 96 00:09:16,222 --> 00:09:19,926 女ぎつね…。 うん? 97 00:09:27,233 --> 00:09:30,570 ⚟慶殿。 よろしいか? 98 00:09:30,570 --> 00:09:32,872 お待ちください。 99 00:09:35,742 --> 00:09:38,244 家臣たちが届けに来てくれての。 100 00:09:38,244 --> 00:09:44,250 まあ 少し早いが 一杯いかがと思うてな。 101 00:09:47,754 --> 00:09:51,958 かぶ もう少し小さく切って。 はい。 102 00:09:53,560 --> 00:09:57,063 それ ゆで終わったら 小松菜を。 はい。 103 00:09:59,466 --> 00:10:01,968 どちらへ? 104 00:10:03,937 --> 00:10:10,110 いや… 都に送る家来の人数について 小一郎と話し合いをしに…。 105 00:10:10,110 --> 00:10:12,145 それは おとといなさったはずでは? 106 00:10:12,145 --> 00:10:14,948 そうであったか? あっ 槍の調練じゃった。 107 00:10:14,948 --> 00:10:18,618 もうすぐ 夕げにございます。 108 00:10:18,618 --> 00:10:21,654 お寧々も 心配しておったではないか。 109 00:10:21,654 --> 00:10:26,292 ちょこっと 小一郎の様子を見に行くだけじゃ。 110 00:10:26,292 --> 00:10:29,629 あなたが見たいのは 女ぎつねでしょう。 111 00:10:29,629 --> 00:10:32,131 何を言うとる! わしは 小一郎のことが…! 112 00:10:32,131 --> 00:10:34,067 (前田利家)小一郎が どうかしたのか? 113 00:10:34,067 --> 00:10:36,970 勝手に入ってくるなと いつも言うておろう! 114 00:10:36,970 --> 00:10:40,840 「小一郎 小一郎」と声が聞こえたので 気になってな。 115 00:10:40,840 --> 00:10:44,310 わしに 対等な口を利くな! 犬のくせに! 116 00:10:44,310 --> 00:10:48,148 う~ ワン! ワン! ワン! キ~ッ! キッ! キッ! キッ! 117 00:10:48,148 --> 00:10:50,650 もう うるさい うるさい…! うるさい! うるさい! 118 00:10:50,650 --> 00:10:53,153 うるさい!うるさい! ワン! 119 00:10:53,153 --> 00:10:57,657 利家殿。 小一郎殿が気になるとは どういうことですか。 120 00:10:57,657 --> 00:11:02,395 ああ。 やはり あの嫁が何かしたのかと。 121 00:11:02,395 --> 00:11:04,330 うん? 122 00:11:04,330 --> 00:11:10,603 少し狭いが これからは ここが 慶殿の屋敷じゃ。 123 00:11:10,603 --> 00:11:13,640 したいようにしてくれて構わん。 124 00:11:13,640 --> 00:11:16,276 うれしゅうございます。 125 00:11:16,276 --> 00:11:19,612 そなたも疲れたであろう。 126 00:11:19,612 --> 00:11:25,952 さあさあ 飲んで 気を楽にいたせ。 ほれ。 127 00:11:25,952 --> 00:11:29,255 では お言葉に甘えて。 128 00:11:31,624 --> 00:11:40,967 ♬~ 129 00:11:40,967 --> 00:11:46,639 あのおなごの前の夫は 斎藤家に仕える重臣であったそうじゃ。 130 00:11:46,639 --> 00:11:52,812 しかし 稲葉山での戦いで 討ち死にした。 131 00:11:52,812 --> 00:11:57,650 あのおなごにとって 我ら織田は➡ 132 00:11:57,650 --> 00:11:59,953 敵じゃ。 133 00:12:01,521 --> 00:12:03,456 しかも その敗因は➡ 134 00:12:03,456 --> 00:12:09,095 父である安藤殿らが 織田に寝返ったことにほかならぬ。 135 00:12:09,095 --> 00:12:11,898 さぞ つらかったであろう。 136 00:12:13,600 --> 00:12:17,470 そのきっかけを作ったのが…。 137 00:12:17,470 --> 00:12:20,373 小一郎か。 138 00:12:20,373 --> 00:12:26,779  回想  私は この巡り合わせに感謝しております。 139 00:12:26,779 --> 00:12:41,127 ♬~ 140 00:12:41,127 --> 00:12:43,630 ふう~。 141 00:12:45,298 --> 00:12:48,968 小一郎! 小一郎さん!大事ないか!? 142 00:12:48,968 --> 00:12:52,438 飲んではならぬ! 毒が入っておるやもしれぬ! 143 00:12:52,438 --> 00:12:54,507 毒!? 何事ですか? 144 00:12:54,507 --> 00:12:57,310 とぼけないで! あなた 何をたくらんでるの!? 145 00:12:57,310 --> 00:13:00,146 たくらむ? 小一郎を殺すつもりか! 146 00:13:00,146 --> 00:13:04,017 待て 待て 待て 待て! 何で わしが 慶殿に殺されねばならんのじゃ。 147 00:13:04,017 --> 00:13:07,387 この人の前の夫は 戦で織田に殺されたの! 148 00:13:07,387 --> 00:13:09,322 こやつは 我らを恨んでおる。 149 00:13:09,322 --> 00:13:12,258 安藤殿を寝返らせたお前のことを 憎んでおる! 150 00:13:12,258 --> 00:13:15,928 はあ~ そんなわけなかろう。 151 00:13:15,928 --> 00:13:20,266 慶殿の前の旦那様は 病気で亡くなられたと聞いておる。 152 00:13:20,266 --> 00:13:22,268 のう? 慶殿。 153 00:13:24,103 --> 00:13:26,606 何とか言ったらどう!? お寧々殿。 154 00:13:26,606 --> 00:13:30,109 もう おやめくだされ。 つらいことを思い出させるだけじゃ。 155 00:13:30,109 --> 00:13:32,612 小一郎。 わしらは お前のために…! 156 00:13:32,612 --> 00:13:34,647 もうええと言うておろうが! 157 00:13:34,647 --> 00:13:40,486 見ろ! ほら! わしは ピンピンしておる。 毒など入っとりゃせん! 158 00:13:40,486 --> 00:13:42,622 ほら! 159 00:13:42,622 --> 00:13:45,124 せっかく2人で楽しく飲んでおったのに。 おい 小一郎! 160 00:13:45,124 --> 00:13:47,960 水をさしおって!寧々。 ほら 帰ってくだされ! 161 00:13:47,960 --> 00:13:51,798 もう帰れ! もういいから 帰れ帰れ! おい! まだ話は終わっとらんぞ! 162 00:13:51,798 --> 00:13:55,301 ほら 帰れ! 小一郎! 話を聞け! 163 00:14:03,376 --> 00:14:07,747 はあ…。 もう! 心配してあげたのに。 うん。 164 00:14:07,747 --> 00:14:09,682 お前様。 信長様に➡ 165 00:14:09,682 --> 00:14:13,086 この婚礼を取りやめてくださるよう 申し上げてください。 166 00:14:13,086 --> 00:14:16,889 でないと 小一郎さん 一体 何されるか…。 167 00:14:19,592 --> 00:14:25,465 あやつ わしらの言葉に全く耳を傾けんかった。 168 00:14:25,465 --> 00:14:31,938 わしらが何を言いに来たのか 分かっておったのかもしれぬ。 169 00:14:31,938 --> 00:14:36,609 兄者たちには 困ったもんじゃ。 170 00:14:36,609 --> 00:14:41,481 あれじゃな わしらが あまりにもお似合いすぎて➡ 171 00:14:41,481 --> 00:14:45,985 妬んでおるに違いないわ。 どこがお似合いなのです。 172 00:14:48,221 --> 00:14:51,791 私の何を知っていると? 173 00:14:51,791 --> 00:14:56,129 それは… これから ゆっくりとのう。 174 00:14:56,129 --> 00:15:03,336 私は あなたのような殿方 少しも好みではありませぬ。 175 00:15:04,837 --> 00:15:09,075 その顔も おしゃべりなところも…。 176 00:15:09,075 --> 00:15:14,380 ハハハ… そなたも なかなか言うのう。 何より➡ 177 00:15:14,380 --> 00:15:18,684 織田の侍だということが許せませぬ。 178 00:15:21,254 --> 00:15:26,559 あの2人の言ったことは 真のことでございます…。 もうよい。 179 00:15:30,830 --> 00:15:33,132 言わんでよい。 180 00:15:35,268 --> 00:15:37,970 知っていたのですか? 181 00:15:42,775 --> 00:15:47,413 安藤殿が打ち明けてくださったのじゃ。 182 00:15:47,413 --> 00:15:51,217 知っていて どうして…。 183 00:15:54,120 --> 00:15:57,790 ハッ まあ そうね。 184 00:15:57,790 --> 00:16:02,795 織田信長の命に逆らうことなど できないものね。 185 00:16:06,065 --> 00:16:08,968 父もそう。 186 00:16:08,968 --> 00:16:14,373 今じゃ すっかり 織田に飼いならされて…➡ 187 00:16:14,373 --> 00:16:17,677 言いなりになるばかり。 188 00:16:19,579 --> 00:16:25,785 父が 美濃を裏切ってさえいなければ…。 189 00:16:28,921 --> 00:16:35,795 あなたが 余計なことさえしなければ…➡ 190 00:16:35,795 --> 00:16:40,099 夫は死なずに済んだやもしれません。 191 00:16:43,102 --> 00:16:46,005 でも ご安心ください。 192 00:16:46,005 --> 00:16:51,811 私は あなたに復讐しようなどとは 考えておりませぬ。 193 00:16:51,811 --> 00:16:57,116 そのようなことすれば 生きていけませぬゆえ。 194 00:16:57,116 --> 00:17:14,600 ♬~ 195 00:17:14,600 --> 00:17:20,406 この身は あなたに差し出します。 196 00:17:22,275 --> 00:17:26,078 でも…➡ 197 00:17:26,078 --> 00:17:29,582 心は➡ 198 00:17:29,582 --> 00:17:34,921 お前たち織田の者には 指一本たりとも触れさせぬ! 199 00:17:34,921 --> 00:17:44,630 ♬~ 200 00:17:44,630 --> 00:17:50,102 町で よそ者の男と会うておるのは 何のためじゃ。 201 00:17:50,102 --> 00:17:55,308 男と女が会うてすることは 決まっておろう。 202 00:17:56,976 --> 00:18:00,746 残念であったな。 203 00:18:00,746 --> 00:18:07,053 私は お前一人のものにはならぬ。 204 00:18:07,053 --> 00:18:09,755 心配はいらぬ。 205 00:18:11,891 --> 00:18:16,062 そなたが わしを許してくれるまで➡ 206 00:18:16,062 --> 00:18:19,265 わしも何も求めん。 207 00:18:21,367 --> 00:18:24,870 じゃから バカなまねはするな。 208 00:18:27,073 --> 00:18:30,376 もっと自分を大切にいたせ。 209 00:18:37,383 --> 00:18:42,588 寧々。 嫌なことを言わせてしまったの。 210 00:18:42,588 --> 00:18:45,791 小一郎のために すまなんだ。 211 00:18:47,393 --> 00:18:53,933 私は 少し楽しゅうございました。 212 00:18:53,933 --> 00:18:57,770 初めて お前様と2人で 戦った気がいたします。 213 00:18:57,770 --> 00:19:00,339 ハハハハッ。 フフッ 負け戦でしたけど。 214 00:19:00,339 --> 00:19:03,542 ああ~! えっ? やっ やあ~! 215 00:19:03,542 --> 00:19:05,845 あ~! アハハハハッ! 216 00:19:08,214 --> 00:19:10,883 (織田信長)公方様は ご息災であるか? 217 00:19:10,883 --> 00:19:12,818 (明智光秀)天下静謐のため➡ 218 00:19:12,818 --> 00:19:17,356 諸国の大名たちに 幕府に従うよう呼びかけております。 219 00:19:17,356 --> 00:19:22,895 (信長)ほう~。 これも 織田殿のお力添えがあればこそ。 220 00:19:22,895 --> 00:19:27,066 少し耳にしたのだが…➡ 221 00:19:27,066 --> 00:19:33,372 公方様が元号を改めるよう 朝廷に奏上したというのは真か。 222 00:19:33,372 --> 00:19:39,178 はっ。 幕府を元の権威ある姿に戻し➡ 223 00:19:39,178 --> 00:19:44,917 亀のように長く生き続けることを願って 元亀としてはどうかと。 224 00:19:44,917 --> 00:19:46,952 わしは好まぬ。➡ 225 00:19:46,952 --> 00:19:49,655 ほかのものにせよ。 226 00:19:52,792 --> 00:19:55,928 いかがした? 227 00:19:55,928 --> 00:20:00,099 そなたは わしの考えを聞きに参ったのであろう? 228 00:20:00,099 --> 00:20:02,034 あ…。 229 00:20:02,034 --> 00:20:05,905 ハハハハハハハ…! 230 00:20:05,905 --> 00:20:09,275 まさか➡ 231 00:20:09,275 --> 00:20:12,778 わしに何の相談もなく➡ 232 00:20:12,778 --> 00:20:19,285 勝手に決めたことを 知らせに参っただけではあるまいな? 233 00:20:19,285 --> 00:20:23,155 いえ… 決して そのようなつもりでは。 234 00:20:23,155 --> 00:20:27,026 しかし 公方様のお選びになられた元亀は➡ 235 00:20:27,026 --> 00:20:32,231 朝廷からも よきものであると…。 わしは好まぬ。 236 00:20:33,833 --> 00:20:36,702 公方様に そう伝えよ。 237 00:20:36,702 --> 00:20:40,005 はっ。 それと…。 238 00:20:42,308 --> 00:20:48,114 これより 諸国大名とのやり取りは全て➡ 239 00:20:48,114 --> 00:20:52,418 この信長に相談していただこう。 240 00:20:54,887 --> 00:20:58,657 子細は ここに記した。 241 00:20:58,657 --> 00:21:05,164 全ては 公方様をお守りするためである。 242 00:21:06,932 --> 00:21:09,401 永禄13年。 243 00:21:09,401 --> 00:21:16,775 信長は 義昭に対し 5か条に及ぶ要望を送りつけました。 244 00:21:16,775 --> 00:21:25,284 「一つ 天下の儀 何様にも信長に任せ置かるるの上は➡ 245 00:21:25,284 --> 00:21:29,622 誰々によらず 上意を得るに及ばず➡ 246 00:21:29,622 --> 00:21:33,292 分別次第に成敗をなすべきの事」。 247 00:21:33,292 --> 00:21:38,964 「一つ 天下御静謐の条」…。 (三淵藤英)もうよい! 248 00:21:38,964 --> 00:21:42,802 信長め 増長しおって。 249 00:21:42,802 --> 00:21:45,638 (細川藤孝)織田の世まい言など 従うことはありません。 250 00:21:45,638 --> 00:21:48,307 (和田惟政)しかし 織田殿がいなければ➡ 251 00:21:48,307 --> 00:21:52,178 いつ また 敵に攻め込まれるかも分かりませぬぞ。 252 00:21:52,178 --> 00:21:54,813 (藤孝)その時は 我らが公方様をお守りするのだ。 253 00:21:54,813 --> 00:21:57,449 織田にばかり 頼ろうとするから こうなるのだ! 254 00:21:57,449 --> 00:21:59,652 (足利義昭)そこまでじゃ! 255 00:22:03,589 --> 00:22:08,460 (義昭)フフフフフ… 皆 そう いきりたつな。 256 00:22:08,460 --> 00:22:11,330 光秀が申しておったではないか。 257 00:22:11,330 --> 00:22:17,770 信長も わしのことを思えばこその忠言じゃ。 258 00:22:17,770 --> 00:22:20,673 ここは 大目に見てやろうではないか。 259 00:22:20,673 --> 00:22:23,108 しかし…。 わしは わしの意思で➡ 260 00:22:23,108 --> 00:22:25,778 信長の申し状を受け入れる。 261 00:22:25,778 --> 00:22:28,113 それでよいな。 262 00:22:28,113 --> 00:22:30,049 (一同)はっ! 263 00:22:30,049 --> 00:22:44,563 ♬~ 264 00:22:44,563 --> 00:22:46,966 ふう…。 265 00:22:46,966 --> 00:22:51,804 ♬~ 266 00:22:51,804 --> 00:22:54,139 くっ く…。 267 00:22:54,139 --> 00:22:57,443 ♬~ 268 00:22:57,443 --> 00:22:59,511 ああっ! 269 00:22:59,511 --> 00:23:02,281 ああっ! あっ! 270 00:23:02,281 --> 00:23:05,251 ああっ! ああっ! ああっ! 271 00:23:05,251 --> 00:23:07,253 ああっ! うっ! ああっ! ああっ! 272 00:23:07,253 --> 00:23:09,388 ああ~! (刀が折れる音) 273 00:23:09,388 --> 00:23:19,932 ♬~ 274 00:23:19,932 --> 00:23:23,269 光秀…。 275 00:23:23,269 --> 00:23:27,473 わしに 刀の使い方を教えてくれ。 276 00:23:29,608 --> 00:23:32,911 わしは 強うなりたい。 277 00:23:35,781 --> 00:23:38,984 お任せくださいませ。 278 00:23:42,955 --> 00:23:45,424 (浅井長政)うあ~! (信長)ふっ! 279 00:23:45,424 --> 00:23:48,627 (声援と掛け声) 280 00:23:48,627 --> 00:23:50,562 (長政)うう~…。 281 00:23:50,562 --> 00:23:52,498 (声援と掛け声) 282 00:23:52,498 --> 00:23:54,500 うあ~。 283 00:23:56,302 --> 00:23:59,638 いや… 参りました。 284 00:23:59,638 --> 00:24:01,573 お主 今 手を抜いたのう。 285 00:24:01,573 --> 00:24:04,476 いえ めっそうもないことでございます。 286 00:24:04,476 --> 00:24:07,179 いいや やり直しじゃ。 来い。 287 00:24:10,249 --> 00:24:13,152 よし! おお~! 288 00:24:13,152 --> 00:24:19,391 (声援と掛け声) 289 00:24:19,391 --> 00:24:21,760 ああっ! 290 00:24:21,760 --> 00:24:24,263 ハアハア…。 291 00:24:24,263 --> 00:24:27,766 また手を抜いたのう。 もう一番じゃ。 292 00:24:27,766 --> 00:24:29,802 私は 本当に手を…。 293 00:24:29,802 --> 00:24:33,405 義兄上… 義兄上! うう~。 294 00:24:33,405 --> 00:24:35,341 おらっ! (一同)おお~! 295 00:24:35,341 --> 00:24:40,279 ♬~ 296 00:24:40,279 --> 00:24:43,615 ハハハハハッ! うう~! フッフッ! 297 00:24:43,615 --> 00:24:48,954 義兄上~! うあ~ ああ~! 298 00:24:48,954 --> 00:24:51,290 (信長)とうとう わしには勝てんかったのう。 299 00:24:51,290 --> 00:24:56,795 (長政)だから申したではありませぬか。 私は初めから手加減などしておりませぬ! 300 00:24:56,795 --> 00:24:59,832 そう怒るな。 301 00:24:59,832 --> 00:25:03,135 つい楽しくての。 302 00:25:04,903 --> 00:25:11,110 また こうして 弟と相撲がとれるとは 思ってもみなかった。 303 00:25:16,248 --> 00:25:19,251 わしの分も食え。 あ いや しかし…。 304 00:25:19,251 --> 00:25:24,556 遠慮はいらん。 いいから食え。 では 頂きまする。 305 00:25:28,394 --> 00:25:30,462 うん! 306 00:25:30,462 --> 00:25:42,274 ♬~ 307 00:25:42,274 --> 00:25:48,947 我らはこれから 公方様の命により若狭に出陣する。 308 00:25:48,947 --> 00:25:54,420 石山城の武藤友益を討てと 公方様よりのお下知じゃ。 309 00:25:54,420 --> 00:25:58,791 そのようなことで義兄上が出向かずとも 我らが…。 310 00:25:58,791 --> 00:26:01,360 武藤友益は➡ 311 00:26:01,360 --> 00:26:04,863 裏で朝倉と通じておる。 312 00:26:06,899 --> 00:26:11,070 こたびの出陣の真のねらいは…➡ 313 00:26:11,070 --> 00:26:14,072 朝倉討伐じゃ。 314 00:26:15,941 --> 00:26:19,378 それで➡ 315 00:26:19,378 --> 00:26:22,081 よいな。 316 00:26:23,749 --> 00:26:27,586 我らは…➡ 317 00:26:27,586 --> 00:26:34,760 朝倉とは 古くからのよしみがございます。 318 00:26:34,760 --> 00:26:42,401 我が息子 万福丸も 人質に取られておりますれば…➡ 319 00:26:42,401 --> 00:26:48,107 その討伐に 異を唱える家臣もおりましょう。 320 00:26:51,410 --> 00:26:54,947 その者たちは➡ 321 00:26:54,947 --> 00:26:59,651 この長政が 説き伏せまする。 322 00:27:04,756 --> 00:27:08,227 お市をめとった時から➡ 323 00:27:08,227 --> 00:27:13,065 このような日が来ることは 覚悟しておりました。 324 00:27:13,065 --> 00:27:16,368 存分におやりください。 325 00:27:20,239 --> 00:27:22,741 分かった。 326 00:27:22,741 --> 00:27:30,249 では こたびの戦 浅井は近江を動かず 我らの後方の守りに努めよ。 327 00:27:30,249 --> 00:27:32,918 我らに加勢しなければ➡ 328 00:27:32,918 --> 00:27:38,257 朝倉も そうやすやすと 万福丸の命をとろうとはすまい。 329 00:27:38,257 --> 00:27:43,395 いずれ必ず 我らが救い出す。 330 00:27:43,395 --> 00:27:45,898 義兄上…。 331 00:27:47,599 --> 00:27:52,771 万福丸は 市も我が子のように かわいがっておったからのう。 332 00:27:52,771 --> 00:27:57,976 見殺しになどしたら 後で きつう叱られるわ。 333 00:27:59,545 --> 00:28:02,447 かたじけのうございます。 334 00:28:02,447 --> 00:28:05,884 長政。 はっ。 335 00:28:05,884 --> 00:28:14,059 ♬~ 336 00:28:14,059 --> 00:28:20,065 この戦が終わったら また相撲をとろう。 337 00:28:24,703 --> 00:28:29,541 次は 私が勝ちまする。 338 00:28:29,541 --> 00:28:34,746 ハハハハハッ! やれるものならやってみい。 339 00:28:34,746 --> 00:28:37,249 ハハハッ。 340 00:28:37,249 --> 00:28:40,152 おっ。 341 00:28:40,152 --> 00:28:44,022 寧々 留守の間のこと 頼んだでよ。 342 00:28:44,022 --> 00:28:48,226 はい。 どうかお気を付けて。 うん。 343 00:28:52,397 --> 00:28:56,602 (まつ)あなたは魔よけではなく 女よけをした方がよいのでは? 344 00:28:56,602 --> 00:28:59,271 何ですって!? 何じゃと? 345 00:28:59,271 --> 00:29:02,040 確かに…。 346 00:29:02,040 --> 00:29:07,212 悪い虫が! つきませんように! やめんか。 347 00:29:07,212 --> 00:29:09,214 熱っ! 熱…。 あ~あ~ 熱い熱い…。 348 00:29:09,214 --> 00:29:13,085 あんたは 手柄なんていいから 生きて帰ってきなさいよ。 349 00:29:13,085 --> 00:29:15,087 とも…。 何の役に立たなくても➡ 350 00:29:15,087 --> 00:29:17,723 万丸にとっては父親だからね。 いるだけマシ! 351 00:29:17,723 --> 00:29:19,658 何じゃ その言い方は。 352 00:29:19,658 --> 00:29:24,596 これ 後で読んで。 恋文か? やめい みんなのいる前で。 353 00:29:24,596 --> 00:29:27,366 京土産の覚え書き。 354 00:29:27,366 --> 00:29:29,901 (笑い声) 355 00:29:29,901 --> 00:29:33,238 やっぱり やめとくわけにはいかんかね? 356 00:29:33,238 --> 00:29:36,742 うん? 胸騒ぎがしてね。 357 00:29:36,742 --> 00:29:41,580 ほら見て。 指にとげが刺さって抜けないの。 358 00:29:41,580 --> 00:29:45,083 お前たちのお父が死んだ時もそうだった。 359 00:29:45,083 --> 00:29:49,388 おっか様 今そんな話 しなくても。 360 00:29:49,388 --> 00:29:53,258 あ… 何でもない。 気にしないで。 361 00:29:53,258 --> 00:29:56,762 気にするわ! (笑い声) 362 00:29:56,762 --> 00:29:59,598 安心してくだされ おっか様。 363 00:29:59,598 --> 00:30:02,501 こたびの戦は 徳川様も加わるそうじゃ。 364 00:30:02,501 --> 00:30:06,471 我らの勝ちは間違いなしじゃ! すぐに戻ってまいりまする。 365 00:30:06,471 --> 00:30:08,607 そうじゃ 大丈夫だて。 366 00:30:08,607 --> 00:30:12,277 わしも嫁をもらったばかりで すぐに死ぬわけにはいかんからの。 367 00:30:12,277 --> 00:30:14,946 そういえば 慶さんは? 368 00:30:14,946 --> 00:30:17,282 あ~…。 369 00:30:17,282 --> 00:30:21,153 昨日の夜 さみしいから行くなと泣きつかれての。 370 00:30:21,153 --> 00:30:23,155 今朝は ひどい顔をしておるから➡ 371 00:30:23,155 --> 00:30:25,424 みんなの前には出られんと 言うておったわ。 372 00:30:25,424 --> 00:30:28,326 ふ~ん そう。 373 00:30:28,326 --> 00:30:31,797 兄者 そろそろ行かんと。おう。 殿をお待たせすることになるぞ。 374 00:30:31,797 --> 00:30:34,132 よし では行ってまいる。 うん。 375 00:30:34,132 --> 00:30:36,168 はい。 よし。 376 00:30:36,168 --> 00:30:39,471 (とも)行ってらっしゃいませ。 おう 行ってまいる。 377 00:30:42,441 --> 00:30:44,376 ふう。 378 00:30:44,376 --> 00:30:50,148 ♬~ 379 00:30:50,148 --> 00:30:55,821 なにが 寂しいと泣きつかれてじゃ。 本当に大丈夫なのか? 小一郎。 380 00:30:55,821 --> 00:30:59,991 兄者。 いつ寝首をかかれるやもしれぬおなごと➡ 381 00:30:59,991 --> 00:31:04,262 よう 一緒にいられるのう。 まあ あれほどの器量よしとなれば➡ 382 00:31:04,262 --> 00:31:09,134 嫁にしたい気も分からぬではないが…。 そんなんじゃないわ。 383 00:31:09,134 --> 00:31:13,972 何となく… わしと おんなじような気がしたんじゃ。 384 00:31:13,972 --> 00:31:17,409 だから 放っておけんかったんじゃろ。 そう言うと思うたわ。 385 00:31:17,409 --> 00:31:22,781 じゃが 気を付けろ。 あのおなごは そんなタマではない。 386 00:31:22,781 --> 00:31:26,651 今頃 わしらが この戦で死ねばいいと 願うておるわ。 387 00:31:26,651 --> 00:31:31,123 そんなの分からんではないか! もしかしたら…。 388 00:31:31,123 --> 00:31:41,333 ♬~ 389 00:31:52,310 --> 00:31:55,147 永禄13年4月。 390 00:31:55,147 --> 00:32:01,386 信長は再び 京都 二条御所に入りました。 391 00:32:01,386 --> 00:32:04,089 どうじゃ? 392 00:32:04,089 --> 00:32:06,391 苦うござりまする。 393 00:32:06,391 --> 00:32:09,594 口に合わなんだか。 いえ。 394 00:32:09,594 --> 00:32:17,102 戦の前には このぐらいの方が 身が引き締まりまする。 395 00:32:17,102 --> 00:32:21,973 そなたには一度 わしの茶を振る舞いたかった。 396 00:32:21,973 --> 00:32:25,610 心を通わすには これが一番じゃ。 397 00:32:25,610 --> 00:32:29,281 ありがたき幸せ。 398 00:32:29,281 --> 00:32:35,420 であれば 次は私が 公方様をおもてなしいたしまする。 399 00:32:35,420 --> 00:32:39,291 真か。 それは楽しみじゃ。 400 00:32:39,291 --> 00:32:48,433 しかしながら まずは なすべきことを なさねばなりませぬ。 401 00:32:48,433 --> 00:32:51,636 そなただけが頼りじゃ。 402 00:32:53,271 --> 00:32:56,308 お任せくださりませ。 403 00:32:56,308 --> 00:33:13,592 ♬~ 404 00:33:13,592 --> 00:33:16,094 出陣じゃ~! 405 00:33:16,094 --> 00:33:21,766 (一同)おお~! 406 00:33:21,766 --> 00:33:26,104 信長は 総勢3万の幕府軍を率いて➡ 407 00:33:26,104 --> 00:33:30,108 若狭に向けて進軍を開始しました。 408 00:33:32,410 --> 00:33:37,716 徳川様! ご無沙汰しておりまする。 木下藤吉郎でござる。 409 00:33:39,284 --> 00:33:43,054 ああ 木下殿か。 久しいの。 410 00:33:43,054 --> 00:33:48,994 その節は 身の程もわきまえず無礼の数々 お許しくだされ。 411 00:33:48,994 --> 00:33:56,134 あの時に 徳川様より授かった金言 この藤吉郎 今も胸に刻んでおりまする。 412 00:33:56,134 --> 00:34:01,106 わしが ここまで来れたのも あのお言葉があったからじゃ! 413 00:34:01,106 --> 00:34:03,942 大事なのは ここじゃ。 414 00:34:03,942 --> 00:34:09,080 熱意が人を動かし 勝敗を決する。 415 00:34:09,080 --> 00:34:12,951 真に ご立派になられた。 416 00:34:12,951 --> 00:34:15,754 兄者 行くぞ。 おお。 417 00:34:15,754 --> 00:34:18,657 では また後ほど。 418 00:34:18,657 --> 00:34:25,463 ♬~ 419 00:34:25,463 --> 00:34:28,099 (石川数正)あの時の足軽風情が➡ 420 00:34:28,099 --> 00:34:31,136 よもや 織田家の重臣にまでのし上がるとは。 421 00:34:31,136 --> 00:34:34,973 相変わらず 織田様のなされることには 驚かされまするな。 422 00:34:34,973 --> 00:34:37,776 数正。 はい。 423 00:34:40,679 --> 00:34:43,181 あれ 誰? 424 00:34:45,417 --> 00:34:47,953 (松永久秀)よう! 425 00:34:47,953 --> 00:34:52,290 お主 嫁を取ったそうじゃな。 426 00:34:52,290 --> 00:34:57,162 はあ。 さすが松永殿 お耳が早い。 427 00:34:57,162 --> 00:35:00,098 離縁しろ。 はっ?お主には➡ 428 00:35:00,098 --> 00:35:02,734 わしの娘をと思っておったのじゃ。 429 00:35:02,734 --> 00:35:05,937 な… なぜ 私に? 430 00:35:10,475 --> 00:35:14,079 織田家との関わりを深めたい。 431 00:35:14,079 --> 00:35:20,585 お主のほかに ちょうどいい独り身の男がおらんのでの。 432 00:35:20,585 --> 00:35:23,088 妾で構わん。 433 00:35:23,088 --> 00:35:26,124 娘をもらってくれ。 434 00:35:26,124 --> 00:35:30,962 ご勘弁くだされませ。 めおとになって まだ ひとつきとたっておりませぬ。 435 00:35:30,962 --> 00:35:35,266 フ… 抜かしおって。 436 00:35:35,266 --> 00:35:38,103 よし 分かった。 437 00:35:38,103 --> 00:35:43,975 こたびの戦で 武功を挙げて➡ 438 00:35:43,975 --> 00:35:47,779 信長様の目を引くしかあるまいな。 439 00:35:47,779 --> 00:35:52,117 是非 そうなされませ。 こたびは 我らにとって有利な戦じゃ。 440 00:35:52,117 --> 00:35:55,420 松永殿であれば いくらでも手柄を挙げられましょう。 441 00:35:55,420 --> 00:35:58,123 それはどうかのう。 442 00:35:59,791 --> 00:36:04,496 蓋を開けてみなければ分からんのが 戦というもんじゃ。 443 00:36:07,599 --> 00:36:10,802 よ~く覚えておけ。 444 00:36:15,073 --> 00:36:17,575 (長政)我らは動かぬ。 445 00:36:17,575 --> 00:36:19,911 こたびは 様子を見る。 446 00:36:19,911 --> 00:36:24,249 (宮部継潤)若狭の小競り合いを 鎮めるにしては 兵が多すぎる。➡ 447 00:36:24,249 --> 00:36:29,754 それを口実に 朝倉攻めをしようとしているは明白! 448 00:36:29,754 --> 00:36:32,791 (遠藤直経)これは 我々浅井への裏切りですぞ。 449 00:36:32,791 --> 00:36:34,926 こたびの若狭行きは➡ 450 00:36:34,926 --> 00:36:41,266 公方様の命により 幕府の軍勢として 出陣せざるをえなかっただけじゃ。 451 00:36:41,266 --> 00:36:43,201 織田殿の本意ではあるまい。 452 00:36:43,201 --> 00:36:46,771 殿! 本当に そう言い切れまするか。 453 00:36:46,771 --> 00:36:49,107 もしや 織田殿は➡ 454 00:36:49,107 --> 00:36:54,412 己に従わぬ大名を 幕府の名を借りて 滅ぼすつもりなのでは。 455 00:36:54,412 --> 00:36:56,481 とにかく 我らは動かぬ。 456 00:36:56,481 --> 00:37:02,220 こたびは 織田にも 朝倉にも つかぬ。 457 00:37:02,220 --> 00:37:05,557 そういうわけにはいくまい。 458 00:37:05,557 --> 00:37:13,298 父上…。 申し訳ありませぬが これは当主である私が決めたこと。 459 00:37:13,298 --> 00:37:16,234 ご意見は無用に願いまする。 460 00:37:16,234 --> 00:37:23,742 ♬~ 461 00:37:29,747 --> 00:37:32,584 長政殿。 462 00:37:32,584 --> 00:37:40,325 我ら朝倉が敵に攻め込まれるのを 黙って見過ごすと申されるのか。 463 00:37:40,325 --> 00:37:46,264 それは 何もしなかったとしても 盟約を破っているのと同じこと。 464 00:37:46,264 --> 00:37:52,971 景鏡殿 今からでも遅くはない。 幕府に従い 上洛するよう…。 465 00:37:52,971 --> 00:37:54,973 笑止! 466 00:37:54,973 --> 00:38:00,745 行く当てもなかった公方様を ずっと かくまっていたのは我ら朝倉じゃ。 467 00:38:00,745 --> 00:38:05,049 その恩を忘れ 信長などに唆され 我らを攻めるなど➡ 468 00:38:05,049 --> 00:38:08,887 道理の通らぬのは 幕府の方じゃ! 469 00:38:08,887 --> 00:38:11,356 何を迷うておる! 470 00:38:11,356 --> 00:38:15,226 万福丸を見捨てるつもりか。 471 00:38:15,226 --> 00:38:19,430 我らも そのようなことはしとうない。 472 00:38:21,366 --> 00:38:26,571 よ~くお考えくだされ 長政殿。 473 00:38:26,571 --> 00:38:29,908 今 我らが手を組めば➡ 474 00:38:29,908 --> 00:38:35,079 信長を 幕府軍を➡ 475 00:38:35,079 --> 00:38:39,384 一網打尽にできまする。 476 00:38:40,952 --> 00:38:47,258 殿 これこそ 天が与えてくださった 千載一遇の機。 477 00:38:47,258 --> 00:38:49,194 しかし…。 478 00:38:49,194 --> 00:38:52,597 あの女ぎつねのせいで すっかり ふぬけとなったか。 479 00:38:52,597 --> 00:38:55,500 市のことを言っておられるのか? 480 00:38:55,500 --> 00:38:59,370 市は もう 浅井のおなごとして よう やっております。 481 00:38:59,370 --> 00:39:02,707 どう取り繕おうと 所詮は信長の妹。 482 00:39:02,707 --> 00:39:07,545 腹の中では何を考えているか分からぬ 女ぎつねじゃ! 483 00:39:07,545 --> 00:39:12,717 そういうことならば その元凶を取り除いてしまえば➡ 484 00:39:12,717 --> 00:39:16,554 長政殿も 昔のような武将に戻られますかな。 485 00:39:16,554 --> 00:39:18,590 市には指一本 触れさせぬ! 486 00:39:18,590 --> 00:39:22,060 ハハハハハッ 万福丸様はお見捨てになっても➡ 487 00:39:22,060 --> 00:39:25,363 お市の方様は助けたいと。 そうは申しておらん! 488 00:39:25,363 --> 00:39:29,734 では どうなされます。 489 00:39:29,734 --> 00:39:35,073 今 この場で お決めくだされ。 490 00:39:35,073 --> 00:39:43,781 ♬~ 491 00:39:43,781 --> 00:39:46,584 (足音) 492 00:39:57,762 --> 00:40:00,765 (市)よう知らせてくれた。 493 00:40:08,106 --> 00:40:12,777 信長率いる幕府軍は 若狭の乱を鎮め➡ 494 00:40:12,777 --> 00:40:18,116 その勢いに乗じて 朝倉方の城を次々と攻め落とし➡ 495 00:40:18,116 --> 00:40:21,019 金ヶ崎城に陣を置きました。 496 00:40:21,019 --> 00:40:24,889 (柴田勝家)ここから一乗谷までは 一日もあれば たどりつきまする。➡ 497 00:40:24,889 --> 00:40:30,695 我が軍は ほとんど無傷なれば もはや朝倉に勝ち目はありますまい。 498 00:40:30,695 --> 00:40:34,966 (佐久間信盛)まあ 一乗谷から動こうとしなかった義景も➡ 499 00:40:34,966 --> 00:40:38,636 さすがに こたびは 逃げ出さずにはいられまい。 500 00:40:38,636 --> 00:40:40,972 ハハハハハ…! 501 00:40:40,972 --> 00:40:43,641 皆に伝えよ。 502 00:40:43,641 --> 00:40:48,313 こよいは英気を養い ゆっくり休むのじゃ。 503 00:40:48,313 --> 00:40:51,149 (一同)はっ! 504 00:40:51,149 --> 00:40:57,855 明朝 日の出とともに 一乗谷へ向かう。 505 00:41:00,258 --> 00:41:03,161 (蜂須賀正勝)ハハッ 飲め飲め。 (前野長康)お~。 506 00:41:03,161 --> 00:41:06,931 食えよ 食えよ。 明日もあるんじゃから。 507 00:41:06,931 --> 00:41:26,284 ♬~ 508 00:41:26,284 --> 00:41:29,620 何をしておられるのです? 509 00:41:29,620 --> 00:41:34,125 (竹中半兵衛)ここまでの道のりと 周辺の地形を記しているのです。 510 00:41:34,125 --> 00:41:38,296 (正勝)何を つまらんこと しておるのじゃ。 511 00:41:38,296 --> 00:41:42,300 ああ~。 いくら我らが有利とはいえ➡ 512 00:41:42,300 --> 00:41:45,970 明日生きていられるとは 限らんのじゃぞ? 513 00:41:45,970 --> 00:41:48,806 これは 明日生きるためのものです。 514 00:41:48,806 --> 00:41:55,313 ♬~ 515 00:41:55,313 --> 00:41:57,982 (信長)サル。 はっ! 516 00:41:57,982 --> 00:42:04,589 一乗谷へ乗り込んだら やってもらいたいことがある。 517 00:42:04,589 --> 00:42:08,259 万福丸様を助け出すのでござりますな。 518 00:42:08,259 --> 00:42:12,764 長政と 約束をした。 519 00:42:18,403 --> 00:42:20,772 できるか。 520 00:42:20,772 --> 00:42:26,277 このサルめにお任せくださりませ! 必ずや…。(勝家)殿! 521 00:42:28,112 --> 00:42:31,783 たった今 我が忍びからの知らせが! 522 00:42:31,783 --> 00:42:33,718 いかがした。 523 00:42:33,718 --> 00:42:38,556 浅井長政 謀反にございます! 524 00:42:38,556 --> 00:42:45,296 ♬~ 525 00:42:45,296 --> 00:42:49,167 朝倉 浅井 双方の追っ手を食い止めながら 退くのは至難の業。 526 00:42:49,167 --> 00:42:51,969 織田全軍を 無傷で京に帰すのじゃ。 527 00:42:51,969 --> 00:42:55,273 あるのか? 道は。 ありまする。