1 00:00:02,202 --> 00:00:05,606 (藤吉郎)控えよ! お殿様じゃ! (小一郎)ええ~!? 2 00:00:05,606 --> 00:00:09,276 <永禄2年。 このころの織田信長は➡ 3 00:00:09,276 --> 00:00:11,278 7年前に家督を継いだものの➡ 4 00:00:11,278 --> 00:00:15,082 その前途は 平たんなものではなかった> 5 00:00:15,082 --> 00:00:17,985 わしが目指すは見せかけではない! 6 00:00:17,985 --> 00:00:21,421 真の 尾張一統じゃ。 7 00:00:21,421 --> 00:00:27,961 <尾張の統一を掲げる信長は 尾張国内の敵対勢力を次々と打ち破り…> 8 00:00:27,961 --> 00:00:30,631 いざ 勝ち鬨じゃ! 9 00:00:30,631 --> 00:00:34,134 <この地の要 清須に拠点を移して➡ 10 00:00:34,134 --> 00:00:36,803 ますます勢いを増しつつあった。➡ 11 00:00:36,803 --> 00:00:39,306 しかし➡ 12 00:00:39,306 --> 00:00:43,644 圧倒的な力を誇る今川義元の脅威が➡ 13 00:00:43,644 --> 00:00:46,313 今 迫っていた> 14 00:00:46,313 --> 00:00:48,982 行こう! わしと一緒に! 15 00:00:48,982 --> 00:00:51,652 侍になれ 小一郎! 16 00:00:51,652 --> 00:00:53,587 (直)いざ 参ろうぞ! 17 00:00:53,587 --> 00:00:59,293 <かくして 小一郎たちは 信長がいる清須へと向かったのです> 18 00:01:00,928 --> 00:01:28,422 ♬~ 19 00:01:28,422 --> 00:01:32,292 ♬~ 20 00:01:32,292 --> 00:02:18,605 ♬~ 21 00:02:18,605 --> 00:02:23,276 ♬~ 22 00:02:23,276 --> 00:02:41,294 ♬~ 23 00:02:41,294 --> 00:02:47,434 ♬~ 24 00:02:47,434 --> 00:03:03,884 ♬~ 25 00:03:03,884 --> 00:03:13,393 ♬~ 26 00:03:13,393 --> 00:03:24,204 ♬~ 27 00:03:26,973 --> 00:03:31,278 どうじゃ 直。 (直)ハハッ すごいのう! 28 00:03:31,278 --> 00:03:36,950 故郷の中村をあとにした 小一郎 藤吉郎 直の3人は➡ 29 00:03:36,950 --> 00:03:39,986 清須の町へとやって参りました。 30 00:03:39,986 --> 00:03:44,624 珍しいもんばっかりじゃなあ なあ 小一郎。 31 00:03:44,624 --> 00:03:46,660 小一郎 聞いとるの!? 32 00:03:46,660 --> 00:03:51,398 まずは わしと直の住む場所を探さねば。 わしの家におればええじゃないか。 33 00:03:51,398 --> 00:03:53,967 あんな狭い所に 3人で住めるか。 34 00:03:53,967 --> 00:03:58,138 心配いらん。 わしは 夜は 早う寝るからお前らの邪魔はせん。 35 00:03:58,138 --> 00:04:00,073 そ… そういうことではない。 36 00:04:00,073 --> 00:04:02,743 狭いと言うておるのじゃ。 その方がええではないか。 37 00:04:02,743 --> 00:04:04,678 ぴったりと くっついて。やめい! ぴったりと…。 38 00:04:04,678 --> 00:04:07,914 ハハッ あんたらが駆け落ちしたみたいじゃな。 39 00:04:07,914 --> 00:04:16,256 小一郎と藤吉郎 二人三脚の人生の 始まり始まりでございます。 40 00:04:16,256 --> 00:04:20,760 (浅野長勝)そうか ハハッ お主の弟か。 41 00:04:20,760 --> 00:04:23,797 お初にお目にかかります。 小一郎と申します。 42 00:04:23,797 --> 00:04:28,635 浅野様は ご先代 信秀様の頃より 織田家にお仕えするお弓衆じゃ。 43 00:04:28,635 --> 00:04:31,938 かつては わしらのお父と 合戦に出たこともあるそうじゃ。 44 00:04:31,938 --> 00:04:35,609 お父と? それで 格別に目をかけていただいておるのじゃ。 45 00:04:35,609 --> 00:04:39,946 さようでございましたか。 ハハッ なに わしらの方こそ➡ 46 00:04:39,946 --> 00:04:41,882 藤吉郎には いつも➡ 47 00:04:41,882 --> 00:04:46,286 寧々の話し相手になってもろうて 助かっておるのじゃ。 48 00:04:46,286 --> 00:04:49,623 (寧々)よう戻ってこられましたね 小一郎さん。 49 00:04:49,623 --> 00:04:52,626 ヘヘヘ… その節は。 50 00:04:56,129 --> 00:04:58,064 そちらは? 51 00:04:58,064 --> 00:05:00,734 これは お直と申しまして 同じ村の…。 52 00:05:00,734 --> 00:05:04,571 小一郎のいいなずけでございます。 53 00:05:04,571 --> 00:05:10,377 おおっ そうであったか。 では これからは共に清須で? 54 00:05:10,377 --> 00:05:14,080 そのつもりなのですが…。 そうじゃ。 55 00:05:14,080 --> 00:05:19,386 浅野様 もしよろしければ お直を こちらに置いていただけないでしょうか? 56 00:05:19,386 --> 00:05:21,755 何じゃ やぶから棒に。 57 00:05:21,755 --> 00:05:24,791 先日 お寧々様のお付きが また辞めたとお聞きしたので…。 58 00:05:24,791 --> 00:05:30,096 または余計です。 残念だけど もう次の人が決まってしまってね。 59 00:05:30,096 --> 00:05:32,933 その話なら のうなりました。 また!? 60 00:05:32,933 --> 00:05:35,969 お直は 中村の名主の娘でございましたが➡ 61 00:05:35,969 --> 00:05:38,738 実は 実家が野盗に襲われ➡ 62 00:05:38,738 --> 00:05:42,943 天涯孤独の身と なってしまったのでございます。 のう? 63 00:05:42,943 --> 00:05:46,613 えっ? ああ そうなのでございます。 64 00:05:46,613 --> 00:05:51,785 それで 共に参りましたが 3人で兄のところに住むわけにもいかず➡ 65 00:05:51,785 --> 00:05:54,621 途方に暮れておりました。 のう? 66 00:05:54,621 --> 00:05:57,290 そうなの!? そうじゃろう。 67 00:05:57,290 --> 00:06:02,229 そ… そうなのじゃ。 私には もう戻るところがございませぬ。 68 00:06:02,229 --> 00:06:06,967 何でも致しますから どうか こちらに身を置かせてください。 69 00:06:06,967 --> 00:06:13,740 さようであったか…。 そういうことなら どうじゃ? 寧々。 70 00:06:13,740 --> 00:06:18,078 父上がよろしければ 私は大助かりでございます。 71 00:06:18,078 --> 00:06:20,747 ありがとうございます。 お寧々様。 72 00:06:20,747 --> 00:06:23,250 (2人)ありがとうござりまする! 73 00:06:23,250 --> 00:06:28,588 何はともあれ まずは よかったのう。 直に礼を言えよ。 74 00:06:28,588 --> 00:06:32,092 何でじゃ。 礼を言われるのは わしの方じゃ。 75 00:06:32,092 --> 00:06:36,263 直がおりゃあ それを口実に会う機会も増えるであろう。 76 00:06:36,263 --> 00:06:38,932 お寧々様に。 77 00:06:38,932 --> 00:06:42,269 ククッ さすがは わしの弟じゃのう! 78 00:06:42,269 --> 00:06:45,939 見え見えじゃ! わしも早う出世して➡ 79 00:06:45,939 --> 00:06:49,776 寧々殿にふさわしい侍にならんとのう。 80 00:06:49,776 --> 00:06:53,947 小一郎 力を貸してちょ。 81 00:06:53,947 --> 00:06:56,416 もしや兄者➡ 82 00:06:56,416 --> 00:07:01,554 己の恋路を成就させるために わしを ここに連れてきたんか? 83 00:07:01,554 --> 00:07:03,490 そうじゃ。 ふざけるな! 84 00:07:03,490 --> 00:07:06,893 な~にが わしらに腹いっぱい飯を食わせたいだの➡ 85 00:07:06,893 --> 00:07:09,362 みんなを喜ばせたいだの… 帰る! 86 00:07:09,362 --> 00:07:11,898 だ~ 待て待て。 ほんのざれ言じゃ! 87 00:07:11,898 --> 00:07:14,734 あの時 言うたことに嘘偽りはない! 88 00:07:14,734 --> 00:07:18,238 それをなすために お主の力が欠かせぬのじゃ。 89 00:07:18,238 --> 00:07:20,940 じゃがな 小一郎。 90 00:07:24,577 --> 00:07:29,249 お前を連れてきた理由は もう一つある。 91 00:07:29,249 --> 00:07:31,451 何じゃ? 92 00:07:33,086 --> 00:07:36,089 お父の敵討ちじゃ。 93 00:07:38,258 --> 00:07:41,261 (弥右衛門)うう… すまん。 94 00:07:41,261 --> 00:07:45,765 お前の作ってくれた戦守り➡ 95 00:07:45,765 --> 00:07:50,637 敵の首と一緒に 横取りされてしもうた。➡ 96 00:07:50,637 --> 00:07:56,109 もう少しで… 偉くなれたのにのう。➡ 97 00:07:56,109 --> 00:07:58,411 すまん…。 98 00:07:59,979 --> 00:08:06,553 お父は 自分が倒した敵将の首を 味方に横取りされたと ずっと言うとった。 99 00:08:06,553 --> 00:08:11,891 そんなのは ただの作り話じゃろうと わしは信じなかった。 100 00:08:11,891 --> 00:08:17,597 じゃが お父が言ったことは 真だったのじゃ。 101 00:08:19,566 --> 00:08:26,072 (掛け声) 102 00:08:26,072 --> 00:08:30,243 (城戸小左衛門)手ぬるい!やめい! やめ~い! 103 00:08:30,243 --> 00:08:32,579 (城戸)わしが稽古をつけてやろう。 104 00:08:32,579 --> 00:08:36,449 これは 城戸様。 お主ら ありがたく思え! 105 00:08:36,449 --> 00:08:39,919 まずは…➡ 106 00:08:39,919 --> 00:08:42,956 お~い。 107 00:08:42,956 --> 00:08:47,160 お主じゃ。 は… はっ! 108 00:08:49,396 --> 00:08:51,331 やあっ! 109 00:08:51,331 --> 00:08:53,600 だあ! うわっ! 110 00:08:53,600 --> 00:08:56,269 ああ…! やあ!ああっ! 111 00:08:56,269 --> 00:08:58,605 あ… ま 参りました。 112 00:08:58,605 --> 00:09:00,874 (城戸)あん?あっ あ…。 聞こえんな。 113 00:09:00,874 --> 00:09:04,210 あれが お父にあげた戦守りじゃ。 114 00:09:04,210 --> 00:09:06,880 わしも 最初は目を疑ったが➡ 115 00:09:06,880 --> 00:09:11,551 浅野様に確かめたら お父が深手を負った戦で➡ 116 00:09:11,551 --> 00:09:15,722 あの城戸小左衛門は 敵将の首を取って ここまで出世したそうじゃ。 117 00:09:15,722 --> 00:09:19,893 あやつの顔を忘れるでないぞ 小一郎。 118 00:09:19,893 --> 00:09:24,097 ハッ 気を失いよって! 119 00:09:27,067 --> 00:09:29,769 (城戸)次~。 120 00:09:31,938 --> 00:09:35,375 お主じゃ。 121 00:09:35,375 --> 00:09:37,744 お主じゃ。➡ 122 00:09:37,744 --> 00:09:39,746 出ろ。 123 00:09:50,757 --> 00:09:53,259 はっ! やあ! 124 00:09:53,259 --> 00:09:55,462 ほう~。 125 00:09:58,398 --> 00:10:00,767 だあ~! だあ! はっ! 126 00:10:00,767 --> 00:10:03,102 おら~! やあ!➡ 127 00:10:03,102 --> 00:10:06,005 ふん! はあ~。➡ 128 00:10:06,005 --> 00:10:10,610 はあ~ ハハハハハッ。 はあ~。 129 00:10:10,610 --> 00:10:12,545 兄者! 130 00:10:12,545 --> 00:10:15,482 まとめてかかってこい。 131 00:10:15,482 --> 00:10:22,288 ♬~ 132 00:10:22,288 --> 00:10:24,791 やあ~! 133 00:10:24,791 --> 00:10:26,726 あ~ イタタタタ…。 く~ イテテ…。 134 00:10:26,726 --> 00:10:29,295 敵討ち!? シッ! 声が大きい! 135 00:10:29,295 --> 00:10:32,131 え… 本気で言ってるの? 136 00:10:32,131 --> 00:10:34,634 当たり前じゃ。 イテテテテテ。 137 00:10:34,634 --> 00:10:38,138 はあ… お父が どれほど無念であったか。 138 00:10:38,138 --> 00:10:42,008 我らの手でやつを討ち取るのじゃ。 139 00:10:42,008 --> 00:10:46,446 はあ~。 でも 2人掛かりで このありさまじゃあね。 140 00:10:46,446 --> 00:10:51,818 確かにあいつは 信長様も一目置く槍の名人じゃ。 141 00:10:51,818 --> 00:10:59,159 じゃが わしらが力を合わせれば どうにかなる。 なあ? 小一郎。 142 00:10:59,159 --> 00:11:03,029 いや どうにもならんわ。 何じゃと? 143 00:11:03,029 --> 00:11:05,598 もしも 運よく討ち果たせたとしても➡ 144 00:11:05,598 --> 00:11:11,771 殿様のご家来を殺したとなれば わしらも ただでは済まされん。 145 00:11:11,771 --> 00:11:15,575 刺し違えて死ぬ覚悟はあるんか? 146 00:11:18,945 --> 00:11:21,414 あるわけないじゃろ。 じゃったら…! 147 00:11:21,414 --> 00:11:24,617 戦じゃ。 148 00:11:24,617 --> 00:11:30,490 戦場でなら 騒ぎに乗じて 城戸を討つこともできるのではないか。 149 00:11:30,490 --> 00:11:34,294 敵にやられたように見せかけるのじゃ。 150 00:11:34,294 --> 00:11:37,797 あいつが お父にやったようにのう。 151 00:11:37,797 --> 00:11:46,439 ♬~ 152 00:11:46,439 --> 00:11:50,810 このころ 信長は 今川との和睦を破り➡ 153 00:11:50,810 --> 00:11:55,148 両者の国境にあった 尾張 鳴海の地を巡って➡ 154 00:11:55,148 --> 00:11:57,450 対立を深めておりました。 155 00:11:57,450 --> 00:12:01,955 そうして迎えた永禄3年5月。 156 00:12:04,757 --> 00:12:10,096 小一郎と藤吉郎は いまだ戦に出られぬまま…。 157 00:12:10,096 --> 00:12:15,802 あっ! ハアハア ハアハア…! 158 00:12:19,806 --> 00:12:24,110 ハアハア… ああ~! 159 00:12:24,110 --> 00:12:27,614 あ~ イタタタタ…。 懲りんなあ あんたも。 160 00:12:27,614 --> 00:12:30,950 そんな たやすく強うなれたら 苦労せんわ。 161 00:12:30,950 --> 00:12:33,419 あまり無理するなよ 小一郎。 162 00:12:33,419 --> 00:12:36,623 兄者は無理せえ! 何で稽古しとらんのじゃ! 163 00:12:36,623 --> 00:12:39,659 稽古したところで 戦に出られんことにはのう。 164 00:12:39,659 --> 00:12:43,296 あっ そういえば さっき浅野様がお城に呼ばれたの。 165 00:12:43,296 --> 00:12:47,133 戦になるかもしれんて。 166 00:12:47,133 --> 00:12:49,068 なぜ それを先に言わんのじゃ。 167 00:12:49,068 --> 00:12:52,939 相手は どこじゃ。 確か…。 168 00:12:52,939 --> 00:12:55,842 (丹羽長秀) 既に 今川の軍勢は 駿府を出て➡ 169 00:12:55,842 --> 00:12:58,745 こちらへと向かっておりまする。 170 00:12:58,745 --> 00:13:00,680 数は いかほどじゃ。 171 00:13:00,680 --> 00:13:04,550 (長秀)およそ2万5,000ほどかと。 172 00:13:04,550 --> 00:13:07,353 (林 秀貞)2… 2万5,000…。 173 00:13:09,255 --> 00:13:12,258 (いななき) 174 00:13:12,258 --> 00:13:34,414 ♬~ 175 00:13:34,414 --> 00:13:37,784 止まれ~! 止まれ~! 176 00:13:37,784 --> 00:13:43,122 ♬~ 177 00:13:43,122 --> 00:13:45,425 (今川義元)はあ~。 178 00:13:45,425 --> 00:13:56,636 ♬~ 179 00:13:56,636 --> 00:13:59,672 誰か 鞠を持て。 180 00:13:59,672 --> 00:14:02,742 太守様 このような所でお戯れは…。 181 00:14:02,742 --> 00:14:06,546 フッ よいではないか。 早う いたせ。 182 00:14:08,381 --> 00:14:11,751 よし いくぞ。 183 00:14:11,751 --> 00:14:17,090 今は 蹴鞠などしている時では…。 フフッ。 184 00:14:17,090 --> 00:14:19,025 アリ! オウ。 185 00:14:19,025 --> 00:14:21,260 アリ あ~ アリ! 186 00:14:21,260 --> 00:14:25,264 オウ! あ… ハハハッ。 187 00:14:25,264 --> 00:14:28,034 やるのう。 太守様。 188 00:14:28,034 --> 00:14:31,904 早すぎてはいかん。 189 00:14:31,904 --> 00:14:36,109 急に襲われたものは 見境なく牙をむくもんじゃ。 190 00:14:36,109 --> 00:14:41,914 それよりも じっくりと力の差を見せつけ 気力を奪うのじゃ。 191 00:14:41,914 --> 00:14:45,418 さすれば 勝負はついたも同然。 192 00:14:45,418 --> 00:14:49,622 そのための時を与えるのじゃ。 193 00:14:49,622 --> 00:14:51,557 はあ。 194 00:14:51,557 --> 00:14:53,493 いくぞ。 195 00:14:53,493 --> 00:14:55,795 アリ! 196 00:14:55,795 --> 00:14:57,730 (佐久間盛重)2万5,000…。 197 00:14:57,730 --> 00:15:02,068 (柴田勝家)義元自ら これだけの軍勢を率いての出陣となると➡ 198 00:15:02,068 --> 00:15:07,740 鳴海 大高にとどまらず 尾張全てをのみ込むつもりではないのか? 199 00:15:07,740 --> 00:15:10,777 今川は 氏真が家督を継いでまだ日が浅い。 200 00:15:10,777 --> 00:15:13,913 今 そのような大戦を仕掛けてくるとは 思えませぬ。 201 00:15:13,913 --> 00:15:19,786 (森 可成)いや 家督を譲ったからこそ 憂いなく戦に打ち込めるというもの。 202 00:15:19,786 --> 00:15:24,924 (佐久間信盛) もし そうなれば 兵の差は歴然。 203 00:15:24,924 --> 00:15:28,394 まともに太刀打ちするすべなど ありませぬ。 204 00:15:28,394 --> 00:15:30,930 ここは 領内の守りを固め➡ 205 00:15:30,930 --> 00:15:36,102 いざという時のために 籠城の備えも進めるが➡ 206 00:15:36,102 --> 00:15:39,138 上策かと。 いいや ここは先手必勝あるのみ! 207 00:15:39,138 --> 00:15:42,275 我らが丸根砦より直ちに出陣し➡ 208 00:15:42,275 --> 00:15:44,210 義元に目にものを見せてくれるわ。 209 00:15:44,210 --> 00:15:47,146 それこそ 返り討ちに遭うのが関の山であろう! 210 00:15:47,146 --> 00:15:49,949 何じゃと!? 抜け駆けは許さんぞ 盛重! 211 00:15:49,949 --> 00:15:51,884 まあ 落ち着かれよ! (言い争う声) 212 00:15:51,884 --> 00:15:58,424 ハハハハハハハッ! 213 00:15:58,424 --> 00:16:03,563 はあ~。 今笑ったのは わしではない。 214 00:16:03,563 --> 00:16:06,599 義元じゃ。 215 00:16:06,599 --> 00:16:12,572 まさに この光景を思い描いておるであろうな。 216 00:16:12,572 --> 00:16:16,742 ハッ やつの思うつぼじゃ。 217 00:16:16,742 --> 00:16:22,048 さすれば いかがなさいますか? 殿。 218 00:16:29,088 --> 00:16:31,924 何もせぬ。 (勝家)はっ? 219 00:16:31,924 --> 00:16:36,262 疲れたから休む。 誰ぞ酒を持て。 220 00:16:36,262 --> 00:16:39,465 殿…。 殿! 221 00:16:44,003 --> 00:16:48,608 わしに? いつか お前が 立派な侍として戦に出る時に➡ 222 00:16:48,608 --> 00:16:51,110 渡そうと思っておったんじゃ。 223 00:16:53,479 --> 00:16:56,949 なかなか ええ刀じゃないか。 224 00:16:56,949 --> 00:16:59,285 おおっ! 225 00:16:59,285 --> 00:17:01,888 高かったじゃろう? 戦場で拾ったもんじゃ。 226 00:17:01,888 --> 00:17:04,357 心配するな。 持ち主は もう死んどった。 227 00:17:04,357 --> 00:17:07,059 わあ ちょっと そんな縁起の悪いこと言うな! 228 00:17:07,059 --> 00:17:09,729 これも巡り合わせというものじゃ。 229 00:17:09,729 --> 00:17:13,232 この刀も お前という主人に会えて喜んでおるわ。 230 00:17:13,232 --> 00:17:17,236 わしが信長様にお仕えできたようにの。 231 00:17:17,236 --> 00:17:22,375 あの殿様 本当に当てになるんか? 何がじゃ。 232 00:17:22,375 --> 00:17:27,079 今川相手に戦などして 勝ち目あるんか? 233 00:17:27,079 --> 00:17:33,586 大丈夫じゃ。 信長様は そう やすやすと負けはせぬ。 234 00:17:33,586 --> 00:17:36,255 何で そう思うんじゃ。 235 00:17:36,255 --> 00:17:39,158 あのお方は 負けると決まった戦などせぬ。 236 00:17:39,158 --> 00:17:43,930 千に一つ 万に一つ 勝つ道があればこその戦よ。 237 00:17:43,930 --> 00:17:46,766 それでは ほとんど負けということではないか。 238 00:17:46,766 --> 00:17:49,569 一体どんな道があるというんじゃ。 239 00:17:51,270 --> 00:17:54,273 そんなこと わしに分かるはずなかろう。 240 00:17:57,143 --> 00:18:03,849 (市)駿河の美しい富士の山を 一度見てみたいと思うておりました。➡ 241 00:18:03,849 --> 00:18:10,356 もし兄上がお望みとあらば 市は喜んで今川の人質となりまする。 242 00:18:12,058 --> 00:18:15,928 そして相手を油断させ 懐に忍び込み➡ 243 00:18:15,928 --> 00:18:20,733 必ずや 義元と刺し違えてご覧に入れまする。 244 00:18:22,568 --> 00:18:25,071 フッ。 245 00:18:25,071 --> 00:18:30,242 義元ごときの首と引き換えにするには➡ 246 00:18:30,242 --> 00:18:33,546 お前は もったいない妹よ。 247 00:18:36,582 --> 00:18:41,921 米はこっち。 酒はそっちじゃ。 休んでる暇はないぞ。 248 00:18:41,921 --> 00:18:43,956 どんどん運んでまいれ。➡ 249 00:18:43,956 --> 00:18:47,093 いつ 今川の軍勢が 押し寄せてきてもいいように➡ 250 00:18:47,093 --> 00:18:50,096 しっかりと用意するのじゃ! 251 00:18:51,764 --> 00:18:54,667 こんな小勢で 本当に勝てるんか。 252 00:18:54,667 --> 00:18:57,103 籠城はいかん。 253 00:18:57,103 --> 00:19:01,073 城戸のやつを倒しても 敵の仕業に見せかけられんではないか。 254 00:19:01,073 --> 00:19:06,912 戦に負けたら 敵討ちどころの話でねえと言うてるんだ。 255 00:19:06,912 --> 00:19:10,049 急げ! (城戸)どけ。 随分ゆっくりだな。➡ 256 00:19:10,049 --> 00:19:12,752 おい。 どけよ! おら。 257 00:19:22,228 --> 00:19:24,563 もらってくぞ。 258 00:19:24,563 --> 00:19:29,735 お待ちくだされ。 それは 大切な備えにござりますれば➡ 259 00:19:29,735 --> 00:19:33,906 殿のお許しなしには…。 お主➡ 260 00:19:33,906 --> 00:19:38,577 これまでに何人の敵を討ち取った? はっ? 261 00:19:38,577 --> 00:19:43,749 わしは 100まで数えて 面倒になった。 262 00:19:43,749 --> 00:19:54,460 殿のお役に立っているのは わしか? それとも 蔵番の ハハハッ お主か? 263 00:19:54,460 --> 00:19:57,930 どっちじゃ! 264 00:19:57,930 --> 00:20:00,599 それは…➡ 265 00:20:00,599 --> 00:20:05,271 城戸様でござる。 おお~ ホホホホッ! 266 00:20:05,271 --> 00:20:08,174 気が合うのう。➡ 267 00:20:08,174 --> 00:20:10,609 わしも そう思う。 268 00:20:10,609 --> 00:20:15,114 わしは 殿をお守りするために 気力を養わねばならん。 269 00:20:15,114 --> 00:20:18,017 これももらってくぞ。 270 00:20:18,017 --> 00:20:21,787 戦にも出られぬ老いぼれが➡ 271 00:20:21,787 --> 00:20:25,991 二度と わしに偉そうな口をたたくな。 272 00:20:29,295 --> 00:20:32,298 このた~けが! 273 00:20:32,298 --> 00:20:59,992 ♬~ 274 00:20:59,992 --> 00:21:03,996 今言ったのは どいつじゃあ~! 275 00:21:07,800 --> 00:21:10,102 ハッ。 276 00:21:14,273 --> 00:21:17,977 (小声で)何しとんじゃ! ヘヘヘヘヘッ。 277 00:21:19,945 --> 00:21:24,416 勘弁してくれ。 危うく わしが疑われるところじゃった。 278 00:21:24,416 --> 00:21:29,622 すまん。 どうしても 我慢できなくてのう。 279 00:21:31,957 --> 00:21:35,427 何が 100まで数えて面倒になったじゃ。 280 00:21:35,427 --> 00:21:39,632 そのうちの一つは お父が討ち取った首ではないか。 281 00:21:39,632 --> 00:21:44,136 あ~ このままでは 殿は籠城策を取るやもしれん。 282 00:21:44,136 --> 00:21:48,440 なんとか小左衛門を討ち取る策は ないもんかのう。 283 00:21:50,910 --> 00:21:53,813 すまん 兄者。 284 00:21:53,813 --> 00:21:59,151 正直… わしにはピンとこん。 285 00:21:59,151 --> 00:22:05,257 敵討ちと言われても わしは お父のこと ほとんど覚えとらんからの。 286 00:22:05,257 --> 00:22:09,962 (弥右衛門)うう… ああ…。 287 00:22:12,932 --> 00:22:16,402 薄情じゃな。 そんなことない。 288 00:22:16,402 --> 00:22:19,705 わしについてきてくれたじゃないか。 289 00:22:21,607 --> 00:22:25,110 やっぱり来るんじゃなかった。 290 00:22:25,110 --> 00:22:29,782 だって そうじゃろう? このまま今川との戦になれば➡ 291 00:22:29,782 --> 00:22:33,619 わしら2人とも死ぬかもしれんのじゃぞ。 292 00:22:33,619 --> 00:22:36,121 相手が悪すぎるわ。 293 00:22:36,121 --> 00:22:40,426 今川も 城戸小左衛門も。 294 00:22:40,426 --> 00:22:46,799 ♬~ 295 00:22:46,799 --> 00:22:53,973 (鼓の音) 〽 夏山や 296 00:22:53,973 --> 00:23:03,782 〽 思い繁みのこがるるは 297 00:23:03,782 --> 00:23:12,758 〽 吉盛やがて 付け給ふ 298 00:23:12,758 --> 00:23:19,398 〽 こよい富士野に 299 00:23:19,398 --> 00:23:26,939 〽 飛ぶ火燃え出づ 300 00:23:26,939 --> 00:23:36,615 〽 かように詠じ給へば 301 00:23:36,615 --> 00:23:42,955 〽 曽我兄弟 302 00:23:42,955 --> 00:23:51,664 〽 承り 303 00:23:51,664 --> 00:23:53,666 (鼓の音) 304 00:23:53,666 --> 00:23:58,370 (扇で手を打つ音) 305 00:24:00,139 --> 00:24:02,908 見事であった。 306 00:24:02,908 --> 00:24:06,712 皆も こよいは好きなだけ楽しむがよい。 307 00:24:13,552 --> 00:24:20,326 殿。 今川義元は 明日にも沓掛城に入りましょう。 308 00:24:20,326 --> 00:24:24,096 殿のお下知を。 309 00:24:24,096 --> 00:24:26,031 (長秀)殿! 310 00:24:26,031 --> 00:24:29,401 そう いきまくな。 311 00:24:29,401 --> 00:24:34,606 沓掛城など まだ遠いかなたではないか。 312 00:24:34,606 --> 00:24:39,278 策は おいおい考えるゆえ➡ 313 00:24:39,278 --> 00:24:42,281 今夜のところは ゆっくり楽しめ。 314 00:24:42,281 --> 00:24:45,417 しかし 殿! 315 00:24:45,417 --> 00:24:48,954 くどい! 316 00:24:48,954 --> 00:24:52,825 せっかくの気分が台なしじゃ。 317 00:24:52,825 --> 00:25:08,440 ♬~ 318 00:25:08,440 --> 00:25:11,210 フ…。 319 00:25:11,210 --> 00:25:14,913 織田も もはや これまでじゃ。 320 00:25:14,913 --> 00:25:19,752 これより丸根砦に戻り 頃合いを見て 今川に使者を出す。 321 00:25:19,752 --> 00:25:24,590 たんまり手土産を用意しておけ。 はっ。 322 00:25:24,590 --> 00:25:28,093 ハハハ…。 323 00:25:28,093 --> 00:25:34,800 やはり 家督を継ぐべきは 弟の信勝様であったなあ。 324 00:25:36,602 --> 00:25:40,939 うつけは どこまでいっても うつけよ。 325 00:25:40,939 --> 00:25:43,776 うぬら 今が どういう時か分からんのか。 326 00:25:43,776 --> 00:25:46,812 そこをなんとか! 柴田様のお口添えで 殿様に! 327 00:25:46,812 --> 00:25:50,949 ふざけるな! なぜ わしが うぬらを殿に会わせねばならんのじゃ。 328 00:25:50,949 --> 00:25:53,619 そんなことして 殿のお怒りを買うてみよ! 329 00:25:53,619 --> 00:25:57,623 たまったもんではないわ! そうでなくても 近頃の殿は…。 330 00:26:02,428 --> 00:26:07,232 いいから さっさと失せろ! 目障りじゃ! 331 00:26:13,572 --> 00:26:17,242 だから言うたんじゃ。 もうすぐ戦になろうって時に➡ 332 00:26:17,242 --> 00:26:19,745 そう やすやすと お目通りがかなうはずなかろう。 333 00:26:19,745 --> 00:26:21,780 じっとしているよりは マシじゃろうが。 334 00:26:21,780 --> 00:26:25,551 ついてないのう おったのが丹羽様ならのう。 335 00:26:25,551 --> 00:26:28,454 もし会えたとしても 殿が兄者の言葉などに➡ 336 00:26:28,454 --> 00:26:31,924 耳を貸すわけないではないか。 出陣しろなどと。 337 00:26:31,924 --> 00:26:35,127 城戸を討つには それしかないのじゃ。 338 00:26:38,697 --> 00:26:40,899 あれは…。 339 00:26:42,935 --> 00:26:46,939  回想 やあ! だあっ! はっ! ああっ! 340 00:26:49,408 --> 00:26:53,278 城戸の草履? 341 00:26:53,278 --> 00:26:58,417 オホホホホ… なかなか ええものじゃないか。 342 00:26:58,417 --> 00:27:02,054 質に入れよう。 戦ともなれば 何かと物入りじゃからな。 343 00:27:02,054 --> 00:27:04,356 いくら敵のものとはいえ 盗みは よくない。 344 00:27:04,356 --> 00:27:08,727 きれい事を言うな。 最初に お父から 手柄を盗んだのは あいつの方ではないか。 345 00:27:08,727 --> 00:27:12,064 確かにそうじゃが。 346 00:27:12,064 --> 00:27:14,566 離せ。 駄目じゃ。 347 00:27:14,566 --> 00:27:17,903 いいから… いいから離せ。 離せ。 348 00:27:17,903 --> 00:27:20,205 (信長)何をしておる。 349 00:27:22,741 --> 00:27:27,246 殿様! こんなところでお目にかかれるとは➡ 350 00:27:27,246 --> 00:27:31,750 思いも寄らぬ喜びにござりまする! 351 00:27:35,921 --> 00:27:39,224 ここにあった わしの草履を知らんか? 352 00:27:43,395 --> 00:27:46,098 どうなんじゃ? 353 00:27:53,405 --> 00:27:57,276 こ… こちらに。 354 00:27:57,276 --> 00:28:00,712 温めておきました。 355 00:28:00,712 --> 00:28:04,216 ほら 小一郎 お前も早く出さんか。 356 00:28:17,062 --> 00:28:24,803 そうであったか。 なかなか殊勝な心掛けじゃ。 357 00:28:24,803 --> 00:28:27,773 …と言いたいが➡ 358 00:28:27,773 --> 00:28:31,276 この陽気に温めてなんとする。 359 00:28:34,479 --> 00:28:36,982 そ そ… それは…。 360 00:28:38,750 --> 00:28:42,621 もしや…➡ 361 00:28:42,621 --> 00:28:46,391 盗もうとしたか。 362 00:28:46,391 --> 00:28:49,394 間もなく雨が降りまする。 363 00:28:52,197 --> 00:28:55,934 ぬれてはいけないと思いまして。 364 00:28:55,934 --> 00:28:58,270 雨じゃと? 365 00:28:58,270 --> 00:29:03,709 手前どもは 長いこと百姓をしていたゆえ 分かるのです。 366 00:29:03,709 --> 00:29:07,546 とんびが いつもより低いところを飛んでおります。 367 00:29:07,546 --> 00:29:12,351 このあと 一刻のうちに 雨が降ってまいります。 368 00:29:14,720 --> 00:29:18,357 もし降らなかったらどうする。 369 00:29:18,357 --> 00:29:21,159 その時は…。 370 00:29:24,730 --> 00:29:29,534 手前の読みが甘かっただけのこと。 ハハ…。 371 00:29:37,442 --> 00:29:40,245 フッ。 まあ よい。 372 00:29:40,245 --> 00:29:44,916 次は もう少し マシな言い逃れを考えよ。 373 00:29:44,916 --> 00:29:49,621 ご出陣は なされませぬので? 374 00:29:52,591 --> 00:29:56,928 調子に乗るな サル! そちに どうこう言われることではない。 375 00:29:56,928 --> 00:29:59,765 はっ! しかし! 376 00:29:59,765 --> 00:30:03,468 殿様なら きっと勝てまする。 377 00:30:06,538 --> 00:30:09,341 ほう…。 378 00:30:17,783 --> 00:30:20,786 どう勝つのじゃ。 379 00:30:23,588 --> 00:30:26,291 申してみよ。 380 00:30:28,293 --> 00:30:31,630 それは…➡ 381 00:30:31,630 --> 00:30:34,433 小一郎 申し上げよ。 382 00:30:36,968 --> 00:30:39,871 ほら 早く申せ。 383 00:30:39,871 --> 00:30:41,840 それは…。 384 00:30:41,840 --> 00:30:46,344 苦しゅうない 申せ。 385 00:30:49,147 --> 00:30:54,352 勝つ… すべなど ないかと。 386 00:30:55,921 --> 00:31:00,592 ですが 負けぬことならば できるやもしれませぬ。 387 00:31:00,592 --> 00:31:03,395 負けぬだと? 388 00:31:05,263 --> 00:31:07,766 和睦なされませ。 389 00:31:10,602 --> 00:31:13,505 何を言いだすのじゃ お前は! 今川とて➡ 390 00:31:13,505 --> 00:31:16,108 わざわざ血を流すことは 望んではおりますまい。 391 00:31:16,108 --> 00:31:19,144 我らがあらがえば 時も金もかかることは明白。 392 00:31:19,144 --> 00:31:23,448 それよりは 和睦を受け入れた方がよいと 考えるのでは…。 393 00:31:26,752 --> 00:31:32,657 フ… ハハハハハハ…。 394 00:31:32,657 --> 00:31:36,428 たわけが! この大たわけが! 395 00:31:36,428 --> 00:31:41,133 和睦など持ちかければ➡ 396 00:31:41,133 --> 00:31:45,804 敵は こちらが到底受け入れられぬことを 求めてくるであろう。 397 00:31:45,804 --> 00:31:53,678 それは 和睦という名の敗北。 降伏したも同然じゃ。 398 00:31:53,678 --> 00:31:56,815 それでも…➡ 399 00:31:56,815 --> 00:32:00,819 戦って敗れるよりは マシなのでは。 400 00:32:02,387 --> 00:32:04,322 う… うう…。 401 00:32:04,322 --> 00:32:06,258 ふん! あ…。 402 00:32:06,258 --> 00:32:09,161 小一郎! あ… この バカもんが。 403 00:32:09,161 --> 00:32:12,764 ああっ! ハアハア! あらゆる手を尽くし➡ 404 00:32:12,764 --> 00:32:18,103 考えに考え抜き やれるだけのことを やった上で出した答えならば➡ 405 00:32:18,103 --> 00:32:20,605 それも認めよう。 406 00:32:20,605 --> 00:32:26,111 だが そちの言葉は軽すぎる。 407 00:32:28,113 --> 00:32:35,787 たとえ負けると分かっていても 命を懸けて戦わねばならぬことがある。 408 00:32:35,787 --> 00:32:38,990 それが侍じゃ。 409 00:32:42,427 --> 00:32:45,964 志のない者は要らぬ。 410 00:32:45,964 --> 00:32:48,166 失せよ。 411 00:32:51,770 --> 00:32:56,274 これ以上 殿様を怒らせるな。 さっさと失せよ! 412 00:32:59,311 --> 00:33:02,080 ああ そうかい。 413 00:33:02,080 --> 00:33:07,786 侍なんぞ こっちから願い下げじゃ。 414 00:33:13,592 --> 00:33:18,463 お許しください。 あのバカには よく言っておきますゆえ。 415 00:33:18,463 --> 00:33:20,932 サル。 はっ! 416 00:33:20,932 --> 00:33:23,935 ついてまいれ。 はっ! 417 00:33:42,787 --> 00:33:46,424 どけ。 418 00:33:46,424 --> 00:33:49,227 邪魔だ。 419 00:33:52,964 --> 00:33:55,467 どけ~! 420 00:34:05,610 --> 00:34:08,813 その木彫りのお守り…。 421 00:34:10,448 --> 00:34:13,585 御利益はございますか。 422 00:34:13,585 --> 00:34:15,787 ああ? 423 00:34:17,756 --> 00:34:21,393 これか。 ハッ。 424 00:34:21,393 --> 00:34:24,262 あるのよ それが。 425 00:34:24,262 --> 00:34:28,934 これをつけて 初めて敵将の首を取ったんだ。 426 00:34:28,934 --> 00:34:33,805 へえ~ すごいな。 427 00:34:33,805 --> 00:34:36,808 自分で作られたので? 428 00:34:36,808 --> 00:34:42,280 いや もらいもんだ。 429 00:34:42,280 --> 00:34:48,086 まあ しかし 今思えば そいつは まるで さえない雑兵だったから➡ 430 00:34:48,086 --> 00:34:52,791 ハハハッ やっぱり 俺の実力ってことだな。 431 00:34:52,791 --> 00:34:56,428 フフッ フフフフフ…。 432 00:34:56,428 --> 00:34:58,496 何でだ? 433 00:34:58,496 --> 00:35:02,734 フフフフ… いや…➡ 434 00:35:02,734 --> 00:35:05,570 誰が作ったかは知りませぬが➡ 435 00:35:05,570 --> 00:35:09,374 ハハハハハッ あまりにも不細工なお守りなので➡ 436 00:35:09,374 --> 00:35:12,911 あなた様にお似合いかと。 437 00:35:12,911 --> 00:35:15,213 何? 438 00:35:17,082 --> 00:35:22,754 ハハハ… ハハハハハッ! 439 00:35:22,754 --> 00:35:27,092 ハハハハハッ! ふん! 440 00:35:27,092 --> 00:35:30,762 た~けが。 441 00:35:30,762 --> 00:35:39,270 ハア ハア ハア ハア ハア…。 442 00:35:39,270 --> 00:35:49,280 ♬~ 443 00:35:49,280 --> 00:35:52,283 (銃声) 444 00:35:57,022 --> 00:35:59,324 (信長)ふう…。 445 00:36:02,360 --> 00:36:05,230 殿。 446 00:36:05,230 --> 00:36:08,433 このサルめを狙ってください。 447 00:36:10,068 --> 00:36:12,771 当たっても知らんぞ。 448 00:36:15,240 --> 00:36:17,742 構いませぬ。 449 00:36:19,244 --> 00:36:21,746 ウキャ~! ウキャキャキャキャッ! 450 00:36:21,746 --> 00:36:23,682 ウキャキャキャキャキャキャッ! ウキキ! 451 00:36:23,682 --> 00:36:26,084 ウキッ! キッ キ~ッ! 452 00:36:26,084 --> 00:36:28,920 ウキキキッ ウキッ! ウキキ。 453 00:36:28,920 --> 00:36:31,756 ウキキキキキッ ウキッ! ウキキキッ! 454 00:36:31,756 --> 00:36:35,593 ウキキッ キキッ キ~ッ! キキキキキッ ウキッ! 455 00:36:35,593 --> 00:36:37,529 (銃声) 456 00:36:37,529 --> 00:36:39,531 うっ! 457 00:36:42,267 --> 00:36:45,103 サル。 458 00:36:45,103 --> 00:36:47,605 サル! 459 00:36:47,605 --> 00:36:51,943 おい サル! しっかりせえ! サル。 460 00:36:51,943 --> 00:36:55,613 おい! サル! 461 00:36:55,613 --> 00:36:59,117 フフフフッ。 462 00:36:59,117 --> 00:37:02,921 これぞ 猿芝居でござります。 463 00:37:04,556 --> 00:37:10,061 ハハハハハッ。 フフフフフフ…。 464 00:37:10,061 --> 00:37:13,565 このたわけが。 フフフフ…。 465 00:37:17,368 --> 00:37:22,740 (雨の音) 466 00:37:22,740 --> 00:37:26,578 (雷鳴と雨の音) 467 00:37:26,578 --> 00:37:29,380 (雨の音) 468 00:37:29,380 --> 00:37:32,917 見事に当ておった。 469 00:37:32,917 --> 00:37:37,589 (雨の音) 470 00:37:37,589 --> 00:37:43,461 (雷鳴と雨の音) 471 00:37:43,461 --> 00:37:46,765 (直)お殿様を怒らせたってこと!? 472 00:37:46,765 --> 00:37:49,667 ああ。 それで出ていくってこと!? 473 00:37:49,667 --> 00:37:53,972 そうじゃ。 勝手に決めないで。 私はどうなるわけ!? 474 00:37:57,475 --> 00:38:01,279 一緒に中村に帰ろう。 475 00:38:01,279 --> 00:38:06,217 どうせ 織田は今川に攻められて もう おしまいじゃ。 476 00:38:06,217 --> 00:38:09,354 今のうちに逃げよう。 477 00:38:09,354 --> 00:38:12,223 嫌じゃ。 478 00:38:12,223 --> 00:38:15,126 もう あそこへは戻りとうない。 479 00:38:15,126 --> 00:38:17,095 じゃったら どうするんじゃ。 480 00:38:17,095 --> 00:38:19,898 私だって あんたほどじゃないかもしれないけど➡ 481 00:38:19,898 --> 00:38:23,101 覚悟を決めて ここに来たんだ。 482 00:38:24,736 --> 00:38:28,907 あんたは 本当に それでいいの? 483 00:38:28,907 --> 00:38:33,244 しかたないじゃろ? 兄者からも失せろと言われたんじゃ。 484 00:38:33,244 --> 00:38:37,749 ここへ来たのは 藤吉郎さんのため? それだけ? 485 00:38:37,749 --> 00:38:41,252 ほかに 何があるんじゃ。 486 00:38:41,252 --> 00:38:43,188 はあ…。 487 00:38:43,188 --> 00:38:46,758 おい。 直。 488 00:38:46,758 --> 00:38:50,929 ちょっ 待て! 直。 489 00:38:50,929 --> 00:38:57,635 あんたは利口だから 勝てない相手には 最初から負けを認めるようになった。 490 00:39:00,605 --> 00:39:07,045 負けたくないって言いながら負けるよりも そっちの方が傷つかないからね。 491 00:39:07,045 --> 00:39:12,851 そうやって かっこつけてるだけ。 本当は でぇら悔しいくせして。 492 00:39:14,552 --> 00:39:20,892 だから 身分が低くても そこから はい上がれるお侍になって➡ 493 00:39:20,892 --> 00:39:23,194 見返したかったんでしょ? 494 00:39:25,730 --> 00:39:31,903 あんたは 下克上に魅せられたんじゃ。 495 00:39:31,903 --> 00:39:36,908 それなら 今戦わなくて いつ戦うんじゃ。 496 00:39:38,776 --> 00:39:44,616 あんたが侍になったんは あんた自身のためでしょ。 497 00:39:44,616 --> 00:40:04,802 ♬~ 498 00:40:04,802 --> 00:40:09,107 そのころ 今川義元の命により➡ 499 00:40:09,107 --> 00:40:13,778 岡崎衆が 大高城への兵糧入れに成功しました。 500 00:40:13,778 --> 00:40:17,949 その指揮を執ったのは 松平元康。 501 00:40:17,949 --> 00:40:24,822 彼が徳川家康と呼ばれるようになるのは まだ先の話でございます。 502 00:40:24,822 --> 00:40:32,130 松平殿! よう来てくだされた。 これで 大高城は持ちこたえる。 503 00:40:32,130 --> 00:40:34,165 うむ…。 504 00:40:34,165 --> 00:40:39,437 いかがいたした? いや 思ったほど敵の手応えがなく➡ 505 00:40:39,437 --> 00:40:43,308 うまく事が運び過ぎてるように 思いまして。 506 00:40:43,308 --> 00:40:48,179 大任を果たして そのゆとり。 さすがは岡崎衆じゃ! 507 00:40:48,179 --> 00:40:51,482 ハハハハハハッ! 508 00:40:55,453 --> 00:40:59,324 太守様にお伝えしますか? 509 00:40:59,324 --> 00:41:04,095 いや やめておこう。 わしの考え過ぎじゃ。 510 00:41:04,095 --> 00:41:20,278 ♬~ 511 00:41:20,278 --> 00:41:25,116 ⚟(長秀)申し上げます。 松平元康が 大高城へ兵糧を運び込んだとの知らせ。➡ 512 00:41:25,116 --> 00:41:29,921 続いて 丸根砦 鷲津砦へも 攻めかかったとのことでございます! 513 00:41:36,627 --> 00:41:39,130 馬を引け。 514 00:41:39,130 --> 00:41:41,966 にわかに何を? 515 00:41:41,966 --> 00:41:44,669 出陣じゃ。 516 00:41:47,138 --> 00:41:49,173 は…。 517 00:41:49,173 --> 00:42:00,485 ♬~ 518 00:42:06,491 --> 00:42:23,975 ♬~ 519 00:42:23,975 --> 00:42:28,112 やはり来たか 小一郎。 520 00:42:28,112 --> 00:42:38,122 ♬~ 521 00:42:38,122 --> 00:42:41,426 桶狭間じゃ~! (一同)おう~! 522 00:42:41,426 --> 00:42:43,795 どうか ご無事でお戻りください。 523 00:42:43,795 --> 00:42:45,830 さすがに 数の差がありすぎまする。 524 00:42:45,830 --> 00:42:48,666 もはや 我らの勝利は疑う余地なし。 525 00:42:48,666 --> 00:42:50,968 目指すは 義元の首ただ一つ! 526 00:42:50,968 --> 00:42:55,273 狙うは 城戸小左衛門の首ただ一つじゃ! お父の敵じゃ!