1 00:00:02,603 --> 00:00:08,408 <徳川家康。 戦国乱世に終止符を打った男> 2 00:00:08,408 --> 00:00:10,944 (石川数正)太守様にお伝えしますか? 3 00:00:10,944 --> 00:00:14,815 いや やめておこう。 わしの考え過ぎじゃ。 4 00:00:14,815 --> 00:00:19,953 <8歳から 今川義元のもとで養育された元康は➡ 5 00:00:19,953 --> 00:00:22,856 桶狭間の戦いに参陣> 6 00:00:22,856 --> 00:00:26,827 (毛利新介)今川義元の首 討ち取ったり! 7 00:00:26,827 --> 00:00:29,663 (数正)殿 お急ぎくだされ。 8 00:00:29,663 --> 00:00:32,132 我々が必死で守った兵糧じゃ。 9 00:00:32,132 --> 00:00:35,168 全て信長に奪われたのでは しゃくではないか。 10 00:00:35,168 --> 00:00:38,438 <元康は 今川のもとを離れ➡ 11 00:00:38,438 --> 00:00:42,809 三河 岡崎城に帰還した。➡ 12 00:00:42,809 --> 00:00:47,447 一方 美濃攻めに本腰を入れたい信長は➡ 13 00:00:47,447 --> 00:00:49,816 その背後を 盤石にするため➡ 14 00:00:49,816 --> 00:00:52,319 元康に接近した。➡ 15 00:00:52,319 --> 00:00:54,254 そして…➡ 16 00:00:54,254 --> 00:01:00,127 この兄弟も いよいよ歴史の表舞台に 躍り出る> 17 00:01:00,127 --> 00:01:28,155 ♬~ 18 00:01:28,155 --> 00:01:32,626 ♬~ 19 00:01:32,626 --> 00:02:21,975 ♬~ 20 00:02:21,975 --> 00:02:26,279 ♬~ 21 00:02:26,279 --> 00:02:41,294 ♬~ 22 00:02:41,294 --> 00:02:47,634 ♬~ 23 00:02:47,634 --> 00:03:04,117 ♬~ 24 00:03:04,117 --> 00:03:13,393 ♬~ 25 00:03:13,393 --> 00:03:24,604 ♬~ 26 00:03:30,410 --> 00:03:36,283 永禄5年。 信長は 美濃攻めに集中するため➡ 27 00:03:36,283 --> 00:03:40,787 三河の松平元康と同盟を結びました。 28 00:03:40,787 --> 00:03:45,425 (織田信長)立派になったのう 竹千代。 29 00:03:45,425 --> 00:03:51,231 いや 元康殿。 30 00:03:51,231 --> 00:03:55,635 ご無沙汰しております。 31 00:03:55,635 --> 00:03:58,438 (木下小一郎長秀)人質? (木下藤吉郎秀吉)そうじゃ。 32 00:03:58,438 --> 00:04:02,909 松平様は 幼き頃 織田家の人質だったそうじゃ。 33 00:04:02,909 --> 00:04:08,248 その後 父親を亡くし 今度は 今川に身を寄せることを余儀なくされ➡ 34 00:04:08,248 --> 00:04:11,084 さぞや おつらい日々であったろう。 35 00:04:11,084 --> 00:04:15,956 それが 今では どうじゃ 我が殿と盟約を結ぶほどのお方じゃ。 36 00:04:15,956 --> 00:04:19,259 羨ましいのう。 37 00:04:19,259 --> 00:04:21,461 参られたぞ。 38 00:04:23,930 --> 00:04:29,603 殿! 馬廻衆 木下藤吉郎秀吉 参じましてございます。 39 00:04:29,603 --> 00:04:34,474 サル。 信盛に従って 元康殿を国境までお送りせよ。 40 00:04:34,474 --> 00:04:37,110 はっ! サル? 41 00:04:37,110 --> 00:04:39,613 殿に飼われているサルに ございますれば…。 42 00:04:39,613 --> 00:04:43,116 無駄口をたたくな。 ウキ! いや ははあっ! 43 00:04:43,116 --> 00:04:47,788 フッ… これは 面白いご家来をお持ちですね。 44 00:04:47,788 --> 00:04:57,497 この時 ここに集まった男たちが 後に戦国の三英傑と呼ばれることなど➡ 45 00:04:57,497 --> 00:05:01,902 まだ誰も知る由もございません。 46 00:05:01,902 --> 00:05:04,905 フ… やめえ。 47 00:05:11,378 --> 00:05:13,914 お待ちあれ! 48 00:05:13,914 --> 00:05:15,949 どうした!? (佐久間信盛)何事だ。 49 00:05:15,949 --> 00:05:18,785 あの草むらに何やら人影が! 50 00:05:18,785 --> 00:05:21,087 (数正)ついてまいれ。 はっ!(信盛)行くぞ。 51 00:05:21,087 --> 00:05:23,089 (家来たち)はっ! 52 00:05:27,260 --> 00:05:31,765 ご安心くだされ。 何があっても この木下藤吉郎秀吉が➡ 53 00:05:31,765 --> 00:05:35,268 必ずや お守りいたしまする! 54 00:05:35,268 --> 00:05:38,071 心強い限りじゃ。 55 00:05:39,773 --> 00:05:43,076 誰もおりません。 こちらもおりません。 56 00:05:44,644 --> 00:05:50,784 ところで どうすれば 松平様のように お偉くなれますでしょうか? 57 00:05:50,784 --> 00:05:54,120 兄者! 何をやっとるんじゃ。 58 00:05:54,120 --> 00:05:58,425 松平様は 大変なご苦労を乗り越えて 今があるお方。 59 00:05:58,425 --> 00:06:02,062 何か秘けつなどあれば 是非 ご教授くだされ! 60 00:06:02,062 --> 00:06:04,097 いくら織田様の家臣とはいえ 無礼であろう! 61 00:06:04,097 --> 00:06:07,367 (元康)よいよい。 62 00:06:07,367 --> 00:06:11,905 木下藤吉郎と申したか。 はっ! 63 00:06:11,905 --> 00:06:18,778 たやすいことよ。 信長殿を信じることじゃ。➡ 64 00:06:18,778 --> 00:06:22,382 そして 誰にもできぬことを やってのけるのじゃ。➡ 65 00:06:22,382 --> 00:06:27,587 恐れず 己を信じて突き進むのじゃ。 66 00:06:27,587 --> 00:06:30,390 大事なのは ここじゃ。 67 00:06:30,390 --> 00:06:35,228 熱意が人を動かし 勝敗を決する。 68 00:06:35,228 --> 00:06:39,099 わしが… わしの思うていたとおりじゃ。 69 00:06:39,099 --> 00:06:42,769 ありがとうござりまする! 以後 肝に銘じまする! 70 00:06:42,769 --> 00:06:46,406 (信盛)このたわけが! 誰もおらんではないか! 71 00:06:46,406 --> 00:06:48,475 ただの見間違いでございましたか。 72 00:06:48,475 --> 00:06:53,179 (信盛)人騒がせな。 申し訳ございませぬ。 申し訳ございませぬ。 73 00:06:53,179 --> 00:06:56,416 (元康)いや 見送りかたじけない。 もう ここで結構でござる。 74 00:06:56,416 --> 00:07:01,054 これからも 織田家のために存分に励まれよ。 75 00:07:01,054 --> 00:07:06,559 はっ! 松平様も 岡崎までの道のり どうかお気を付けて。 76 00:07:06,559 --> 00:07:09,362 参るぞ。 (数正)はっ。 77 00:07:15,235 --> 00:07:20,540 喜べ 小一郎。 これで 大名も夢ではないぞ。 78 00:07:29,783 --> 00:07:32,585 よくも まあ…。 79 00:07:32,585 --> 00:07:37,757 全て逆のことを言うてやったわ。 (笑い声) 80 00:07:37,757 --> 00:07:41,261 何が大事なのは ここでございますか。 ハハッ! 81 00:07:41,261 --> 00:07:43,763 白々しくて 思わず噴き出しそうになりましたわ。 82 00:07:43,763 --> 00:07:46,800 織田の下侍に 何で わしの考えを教えねばならんのじゃ。 83 00:07:46,800 --> 00:07:50,303 (笑い声) 84 00:07:54,107 --> 00:08:02,315 信長は 美濃を攻めるために 居城を清須から小牧山へと移しました。 85 00:08:06,753 --> 00:08:09,356 おはようございます 殿! 86 00:08:09,356 --> 00:08:11,291 朝から何用じゃ。 87 00:08:11,291 --> 00:08:16,896 我が母の漬けた香の物でございます。 朝げの菜に お召し上がりください。 88 00:08:16,896 --> 00:08:20,100 いつも気が利くのう。 89 00:08:23,069 --> 00:08:28,375 じゃが さっき又左からも まつの漬けた漬物をたんまり渡された。 90 00:08:28,375 --> 00:08:31,277 前田殿から? これは お主らで食せ。 91 00:08:31,277 --> 00:08:34,247 あっ では では これを。 92 00:08:34,247 --> 00:08:37,584 御前大試合に列する者たちの 名でござりまする! 93 00:08:37,584 --> 00:08:40,387 それも さっき又左からもらった。 94 00:08:40,387 --> 00:08:45,592 一度は追放したが あれで なかなか気の回る男よ。 95 00:08:49,095 --> 00:08:53,266 (とも)情けない。 また前田様に先越されたんか。 96 00:08:53,266 --> 00:08:56,770 御前大試合で勝って あやつの鼻を明かしてやるわ。 97 00:08:56,770 --> 00:09:01,207 そうすりゃあ 殿も あやつより先に このわしを侍大将にしてくださるわ。 98 00:09:01,207 --> 00:09:03,543 (甚助)そんな うまくいきましょうか? うん? 99 00:09:03,543 --> 00:09:07,881 前田様は 槍の又左といわれた手だれと お聞きしました。 100 00:09:07,881 --> 00:09:10,917 いっとき 殿様に追放されたのも➡ 101 00:09:10,917 --> 00:09:15,355 いさかいを起こした相手を 斬り殺したせいだとか…。➡ 102 00:09:15,355 --> 00:09:18,158 そんな人を怒らせたら…。 103 00:09:19,893 --> 00:09:23,563 はあ… 心配ねえ。 104 00:09:23,563 --> 00:09:29,369 これでも わしらは 日々手合わせしとるんじゃ。 105 00:09:29,369 --> 00:09:32,272 はっ! う… うっ! 106 00:09:32,272 --> 00:09:35,909 兄者の腕前は このわしが 誰よりも分かっておる。 107 00:09:35,909 --> 00:09:40,246 そのすばしっこさをもってすれば 前田殿とて やすやすと捕らえられぬわ。 108 00:09:40,246 --> 00:09:43,249 ええこと言うのう。 さすがは小一郎じゃ。 109 00:09:43,249 --> 00:09:45,919 (あさひ)何でもええから 早う偉くなって➡ 110 00:09:45,919 --> 00:09:49,756 お寧々様と めおとにならねば 小一郎兄様が かわいそうじゃ。 111 00:09:49,756 --> 00:09:51,791 ん? なしてじゃ。 うん? 112 00:09:51,791 --> 00:09:53,927 おい 余計なこと言わんでええ。 113 00:09:53,927 --> 00:09:59,098 藤吉郎兄様を差し置いて 直さんと一緒になるわけにはいかんて。 114 00:09:59,098 --> 00:10:01,768 お前 そんなこと気にしとったんか? 115 00:10:01,768 --> 00:10:04,604 そりゃあ… 気にするわ。 116 00:10:04,604 --> 00:10:07,407 分かる。 私も姉様に ずっと そう思ってたもん。 117 00:10:07,407 --> 00:10:10,110 (とも)はあ? あんたは どのみち 相手がいなかったでしょ。 118 00:10:10,110 --> 00:10:13,413 (なか)今のお役目でも 十分立派じゃないか。 119 00:10:13,413 --> 00:10:18,117 もっと偉くならんと めおとにはなれんて お寧々様に言われたんかね? 120 00:10:18,117 --> 00:10:20,420 いや そうではないが…。 121 00:10:20,420 --> 00:10:24,290 そもそも兄者は お寧々殿に まだ何も言うとらん。 122 00:10:24,290 --> 00:10:27,961 言ってないの!? 好いてるとか 何にも!? 123 00:10:27,961 --> 00:10:32,799 …んなこと 軽々しく口にできるか。 もし駄目だったら どうするんじゃ。 124 00:10:32,799 --> 00:10:36,436 今まで さんざん女遊びしてきた 色ボケ猿のくせに? 125 00:10:36,436 --> 00:10:38,972 誰が色ボケ猿じゃ! ハハッ! 126 00:10:38,972 --> 00:10:44,444 本当に好きなんじゃねえ お寧々様のこと。 (笑い声) 127 00:10:44,444 --> 00:10:48,148 だったら なおさら大試合で ええとこ見せたらんとなあ! 128 00:10:48,148 --> 00:10:50,984 そうじゃろ! そう うまくいくといいのですが…。 129 00:10:50,984 --> 00:10:54,854 もう あなたがいると うまくいくものも いかない気がしてくる。 130 00:10:54,854 --> 00:10:56,856 あ… すいません。 兄者は負けぬ。 131 00:10:56,856 --> 00:10:59,659 このわしが請け負う。 132 00:11:01,394 --> 00:11:03,696 (一同)え~? 133 00:11:08,268 --> 00:11:13,940 (林 秀貞)恐れながら 今は 犬山城をどう攻めるかの大事な時。➡ 134 00:11:13,940 --> 00:11:16,976 御前試合などやっている場合ではないと 心得ます。 135 00:11:16,976 --> 00:11:19,112 (信長)だからこそ やるのじゃ。 136 00:11:19,112 --> 00:11:22,782 このところ 龍興にしてやられてばかりではないか。 137 00:11:22,782 --> 00:11:25,618 兵の士気を上げねばならぬ。 138 00:11:25,618 --> 00:11:30,123 龍興には 名うての知恵者がいるとのこと。 139 00:11:30,123 --> 00:11:33,159 (信盛)おう わしも耳にした。 140 00:11:33,159 --> 00:11:37,797 確か名は 竹中半兵衛尉重治。➡ 141 00:11:37,797 --> 00:11:42,635 一筋縄ではいかぬ相手と聞く。 (柴田勝家)戦は一人でするものではない! 142 00:11:42,635 --> 00:11:47,307 そのような輩など恐るるに足らず! 143 00:11:47,307 --> 00:11:51,811 我らは 桶狭間で あの今川を打ち破ったのじゃ! 144 00:11:51,811 --> 00:11:55,315 おら! 桶狭間など 昔話じゃ! 145 00:11:55,315 --> 00:11:58,818 いつまでも得意げに語るでない! 146 00:11:58,818 --> 00:12:01,821 申し訳ござりませぬ! 147 00:12:04,090 --> 00:12:09,395 この目障りな犬山城を 何としても落とさねばならぬ。 148 00:12:09,395 --> 00:12:13,266 何ぞ妙策はないか! 149 00:12:13,266 --> 00:12:15,935 (丹羽長秀)恐れながら…。 150 00:12:15,935 --> 00:12:30,283 ♬~ 151 00:12:30,283 --> 00:12:36,422 (太鼓の音) 152 00:12:36,422 --> 00:12:46,633 (太鼓の音) 153 00:12:54,440 --> 00:12:56,976 (武田佐吉)皆の者➡ 154 00:12:56,976 --> 00:13:01,748 殿の御前じゃ。 織田家臣として 恥ずかしくない試合をせよ。➡ 155 00:13:01,748 --> 00:13:04,250 よいな! (一同)はっ! 156 00:13:04,250 --> 00:13:07,153 (佐吉)組み合わせは あらかじめ くじによって決め申した。➡ 157 00:13:07,153 --> 00:13:09,122 まず1番勝負は➡ 158 00:13:09,122 --> 00:13:12,392 足軽組頭 山野五平。 (山野五平)はっ! 159 00:13:12,392 --> 00:13:15,094 (佐吉)馬廻衆 前田又左衛門。 160 00:13:15,094 --> 00:13:17,030 はっ! 161 00:13:17,030 --> 00:13:27,607 (太鼓の音) 162 00:13:27,607 --> 00:13:29,642 始め! (太鼓の音) 163 00:13:29,642 --> 00:13:32,412 (太鼓の音) (五平)やあっ! はあ! 164 00:13:32,412 --> 00:13:36,783 うあっ うお… うう…。 165 00:13:36,783 --> 00:13:39,686 やあ! ああっ! あ…。 166 00:13:39,686 --> 00:13:41,888 ああっ! 167 00:13:45,792 --> 00:13:47,827 やあ! うわっ。 168 00:13:47,827 --> 00:13:50,663 わっ! (どよめき) 169 00:13:50,663 --> 00:13:53,533 (五平)ああ…。 参りました。 170 00:13:53,533 --> 00:13:56,502 (佐吉)それまで! (太鼓の音) 171 00:13:56,502 --> 00:14:00,139 (まつ)旦那様! お見事! 172 00:14:00,139 --> 00:14:03,643 (太鼓の音) 173 00:14:10,583 --> 00:14:13,252  回想  (とも)また前田様に先越されたんか。 174 00:14:13,252 --> 00:14:18,091 御前大試合で勝って あやつの鼻を明かしてやるわ。 175 00:14:18,091 --> 00:14:20,993 怖い…。 176 00:14:20,993 --> 00:14:23,696 駄目だわ これは。 177 00:14:26,265 --> 00:14:30,770 (佐吉)続いて 2番勝負 馬廻衆 木下藤吉郎➡ 178 00:14:30,770 --> 00:14:35,641 同じく馬廻衆 川嶋喜八郎。 179 00:14:35,641 --> 00:14:39,479 藤吉郎 気張り! (直)負けるな 藤吉郎さん! 180 00:14:39,479 --> 00:14:42,381 あっ ほら お寧々様も お声をかけてやってください。 181 00:14:42,381 --> 00:14:46,285 (寧々)えっ? 無理よ そんなの。 フフ…。 182 00:14:46,285 --> 00:14:48,621 (佐吉)始め! 183 00:14:48,621 --> 00:14:51,624 (川嶋喜八郎)はあ! ふっ ふっ! 184 00:14:53,493 --> 00:14:56,295 たあ! うっ! 185 00:14:58,131 --> 00:15:00,099 はあ~! だあ! 186 00:15:00,099 --> 00:15:02,802 (一同)おお~! あ… ああ…。 187 00:15:04,937 --> 00:15:07,373 参った! よし! 188 00:15:07,373 --> 00:15:11,377 (あさひ)わあ~ 勝った? わあっ すごい! 189 00:15:22,855 --> 00:15:26,092 あれしきの相手なら 目をつぶっていても勝てるわ。 190 00:15:26,092 --> 00:15:28,394 当たり前じゃ。 191 00:15:28,394 --> 00:15:32,265 (小声で)最初から 兄者より弱い相手と 組み合わせておるんだで。 192 00:15:32,265 --> 00:15:34,767 そうじゃった。 193 00:15:34,767 --> 00:15:37,403  回想  わしに イカサマしろと申すか。 194 00:15:37,403 --> 00:15:40,773 シッ! そうではござりませぬ。 195 00:15:40,773 --> 00:15:44,610 普通にやっても 前田殿が勝つことは 目に見えておりまする。 196 00:15:44,610 --> 00:15:46,946 あっけなく雌雄が決してしまったら➡ 197 00:15:46,946 --> 00:15:51,784 果たして 殿に ご満足いただけますでしょうか!? 198 00:15:51,784 --> 00:15:56,956 誰が勝つか分からぬからこそ 御前試合は面白いのです。 199 00:15:56,956 --> 00:16:01,928 手に汗握る勝負を きっと殿もご所望のはず。 200 00:16:01,928 --> 00:16:05,064 確かに…。 …となれば➡ 201 00:16:05,064 --> 00:16:10,736 ここは 武田殿が 周到に組み合わせを あんばいするほかございませぬ。 202 00:16:10,736 --> 00:16:13,239 いや しかし…。 203 00:16:13,239 --> 00:16:20,947 これは 私がそれぞれの力量を推し量って 作った組み合わせにございます。 204 00:16:22,748 --> 00:16:27,587 これなら 試合が一層面白くなることは必定。 205 00:16:27,587 --> 00:16:32,925 ひいては 殿の覚えも めでたきことになりましょう。 206 00:16:32,925 --> 00:16:37,230 全ては 御殿のため。 207 00:16:43,269 --> 00:16:46,172 いくら弱い相手とはいえ 油断するなよ。 208 00:16:46,172 --> 00:16:49,609 なるべく力を温存して 勝ち上がるのじゃ。 209 00:16:49,609 --> 00:16:51,544 任しておけ。 210 00:16:51,544 --> 00:16:55,781 最後は 恐らく前田殿との真っ向勝負じゃが➡ 211 00:16:55,781 --> 00:17:00,753 向こうは それまで何人ものつわものと 当たって 疲れ切っておるはず。 212 00:17:00,753 --> 00:17:03,256 兄者なら勝てる。 213 00:17:10,730 --> 00:17:12,932 (佐吉)始め! 214 00:17:14,567 --> 00:17:17,603 でや! はっ! うう…。 215 00:17:17,603 --> 00:17:19,739 うう…! とりゃ~! 216 00:17:19,739 --> 00:17:23,242 うわ~! あ~! (一同)おお~! 217 00:17:23,242 --> 00:17:25,745 やあ~! うわっ! 218 00:17:27,580 --> 00:17:29,615 (利家)ふん!ほっ! うん! 219 00:17:29,615 --> 00:17:31,751 えい! えやっ! 220 00:17:31,751 --> 00:17:34,387 とや!(利家)ほっ! おりゃ! 221 00:17:34,387 --> 00:17:37,089 ううっ! あ…! 222 00:17:37,089 --> 00:17:39,926 うりゃ~! はあ! 223 00:17:39,926 --> 00:17:41,861 (佐吉)それまで! 224 00:17:41,861 --> 00:17:43,796 お見事! 225 00:17:43,796 --> 00:17:46,399 てや~! 226 00:17:46,399 --> 00:17:48,935 やあっ! ふっ ふっ ふっ! 227 00:17:48,935 --> 00:17:52,638 ああっ やあっ! ああっ! う…。 228 00:17:54,740 --> 00:17:57,643 やあっ とう! うわっ! 229 00:17:57,643 --> 00:17:59,645 ああ~ 参った! 230 00:17:59,645 --> 00:18:01,647 それまで! 231 00:18:07,720 --> 00:18:10,222 (太鼓の音) 232 00:18:10,222 --> 00:18:12,224 兄者。 233 00:18:12,224 --> 00:18:17,964 (太鼓の音) 234 00:18:17,964 --> 00:18:20,933 藤吉郎! 負けたらいかんよ! 235 00:18:20,933 --> 00:18:25,705 ご褒美まで あと一人だよ! 元百姓の意地 見せたらんか! 236 00:18:25,705 --> 00:18:28,908 旦那様! サルは山へ追い返してください! 237 00:18:28,908 --> 00:18:34,113 藤吉郎さん! そんな犬っころに負けたら 承知しませんよ! 238 00:18:35,681 --> 00:18:37,683 フン! 239 00:18:42,254 --> 00:18:44,190 (佐吉)始め! 240 00:18:44,190 --> 00:18:47,393 (太鼓の音) 241 00:18:52,264 --> 00:18:54,266 ふっ! 242 00:18:55,935 --> 00:18:57,870 ふんっ! 243 00:18:57,870 --> 00:19:00,573 うん ああ! 244 00:19:03,209 --> 00:19:05,878 はあっ! (どよめき) 245 00:19:05,878 --> 00:19:10,549 こいつ 少しも疲れとらんじゃないか。 なんちゅうお人じゃ。 246 00:19:10,549 --> 00:19:12,551 プッ。 247 00:19:24,096 --> 00:19:26,098 ふっ! 248 00:19:26,098 --> 00:19:28,100 う~ はっ! ううっ。 249 00:19:28,100 --> 00:19:30,569 おら! (どよめき) 250 00:19:30,569 --> 00:19:32,571 決まったな。 251 00:19:37,243 --> 00:19:39,178 ふっ! ふっ! 252 00:19:39,178 --> 00:19:42,114 ああっ! 待て! 253 00:19:42,114 --> 00:19:46,252 参ったではないのか! 待てじゃ 待て。 254 00:19:46,252 --> 00:19:49,588 素手の相手に そこまでして勝って うれしいか? 255 00:19:49,588 --> 00:19:52,491 何じゃと? わしなら そんなまねはせん! 256 00:19:52,491 --> 00:19:54,794 むしろ 恥ずかしい。 257 00:19:57,263 --> 00:20:02,968 ならば 拳でしとめてやるわ。 258 00:20:07,606 --> 00:20:09,542 お前 わざと! 259 00:20:09,542 --> 00:20:13,279 この卑怯者! 油断した方が悪いのよ! 260 00:20:13,279 --> 00:20:18,084 ねえ? え… いや 今のは ちょっと…。 261 00:20:23,989 --> 00:20:26,992 うっ! (一同)おおっ! 262 00:20:34,967 --> 00:20:38,003 うい~ ヒヒヒヒヒ…。 263 00:20:38,003 --> 00:20:40,139 イヒヒヒッ。 264 00:20:40,139 --> 00:20:43,809 ああ~! はあ! 265 00:20:43,809 --> 00:20:48,447 ああ~ はあ~ はあ~。 266 00:20:48,447 --> 00:20:50,516 参った! 参った! 267 00:20:50,516 --> 00:20:52,651 参った 参った! 268 00:20:52,651 --> 00:20:56,522 ああっ! 参った 参った 参った! 269 00:20:56,522 --> 00:20:58,524 ああ~! ああっ 参った! 参った! 270 00:20:58,524 --> 00:21:00,459 参った! ああ~! ああっ! 271 00:21:00,459 --> 00:21:02,762 (どよめき) 272 00:21:02,762 --> 00:21:06,599 悪い 聞こえなかった。 273 00:21:06,599 --> 00:21:08,534 (佐吉)そこまで! 兄者! 274 00:21:08,534 --> 00:21:10,936 (佐吉)前田又左衛門の勝ち! 275 00:21:10,936 --> 00:21:14,273 こんの卑怯者! 油断する方が悪いのよ。 276 00:21:14,273 --> 00:21:16,775 お直~。 277 00:21:16,775 --> 00:21:21,413 だまし討ちしといて負けるなんて… ぶざま。 278 00:21:21,413 --> 00:21:25,784 どうせ こうなるって 分かってたけどね。 279 00:21:25,784 --> 00:21:30,656 さっ 帰って飯の支度せにゃあ。 280 00:21:30,656 --> 00:21:33,125 犬。 281 00:21:33,125 --> 00:21:35,961 見事であった。 褒美を取らせる。 282 00:21:35,961 --> 00:21:39,765 ははあ! ありがたき幸せ! 283 00:21:43,636 --> 00:21:47,840 兄者! しっかりせえ。 おい! おい! 284 00:21:54,146 --> 00:21:58,651 本当に何も聞いとらんのか? とにかく すぐに来いとの仰せじゃ。 285 00:21:58,651 --> 00:22:02,254 もしかしたら 最後まで残れたわしにも 何か下さるのではないか? 286 00:22:02,254 --> 00:22:05,925 えっ じゃあ 何で わしまで? 知らぬ! 287 00:22:05,925 --> 00:22:08,127 はあ? 288 00:22:11,096 --> 00:22:15,935 木下藤吉郎 小一郎 ただいま はせ参じました! 289 00:22:15,935 --> 00:22:18,137 ⚟(信長)入れ。 290 00:22:20,406 --> 00:22:24,710 (信長)もうよい 下がれ。 (佐吉)はっ。 291 00:22:33,285 --> 00:22:37,957 (小声で)ばれた…。 (小声で)どうするんじゃ 小一郎。 292 00:22:37,957 --> 00:22:39,892 (信長)入れ。 293 00:22:39,892 --> 00:22:42,828 ご無礼つかまつりまする。 294 00:22:42,828 --> 00:22:53,973 ♬~ 295 00:22:53,973 --> 00:22:58,811 わしも侮られたものよのう。 296 00:22:58,811 --> 00:23:04,383 お主らが組み合わせに細工したことくらい 一目瞭然であったわ。 297 00:23:04,383 --> 00:23:08,254 お待ちくだされ これは小一郎が勝手に。 はあ!? 298 00:23:08,254 --> 00:23:11,457 本当のことじゃろうが。 ふざけるな 誰のため…! 299 00:23:14,593 --> 00:23:17,096 ようやった。 300 00:23:18,931 --> 00:23:23,802 戦は 戦う前にして いかに勝つかが肝要じゃ。 301 00:23:23,802 --> 00:23:30,409 戦って勝つは上策。 戦わずして勝つは最上の策なり。 302 00:23:30,409 --> 00:23:33,112 見事である。 303 00:23:33,112 --> 00:23:39,418 そうなのです! さすがは殿 よくぞ我が策をお見抜きになられました! 304 00:23:39,418 --> 00:23:42,121 フッフッ…。 305 00:23:42,121 --> 00:23:46,625 じゃが 詰めが甘かったのう。 306 00:23:46,625 --> 00:23:49,662 どうじゃ? 307 00:23:49,662 --> 00:23:56,802 そのしくじりを 埋め合わせたくはないか? 308 00:23:56,802 --> 00:24:01,507 何なりと お申しつけくださりませ! 309 00:24:04,076 --> 00:24:08,280 鵜沼を 調略せよ。 310 00:24:10,749 --> 00:24:13,953 五郎左。 はっ。 311 00:24:17,089 --> 00:24:23,595 (長秀)美濃へ攻め入るためには この犬山城を落とさねば先へは進めぬ。➡ 312 00:24:23,595 --> 00:24:29,101 しかし この城は 背後の鵜沼城の守りもあって 難攻不落。 313 00:24:29,101 --> 00:24:32,137 そこで…。 まずは鵜沼城主を調略し➡ 314 00:24:32,137 --> 00:24:34,974 犬山城を孤立させるのでござるな。 315 00:24:34,974 --> 00:24:37,609 さすれば たやすく落とすことができましょう。 316 00:24:37,609 --> 00:24:39,545 気を抜くでない。 317 00:24:39,545 --> 00:24:44,116 鵜沼城主 大沢次郎左衛門は 一介の素牢人から➡ 318 00:24:44,116 --> 00:24:49,621 あの道三入道に見いだされて 今の地位まで上り詰めた猛将じゃ。 319 00:24:49,621 --> 00:24:53,425 ほう~ ならば ますます わしと気が合いそうじゃ。 320 00:24:53,425 --> 00:24:57,129 のう? 小一郎。 は…。 321 00:24:57,129 --> 00:24:59,431 サル。 はっ! 322 00:24:59,431 --> 00:25:03,235 何としても次郎左衛門を わしのもとへ連れてまいれ。 323 00:25:03,235 --> 00:25:08,374 我らに下れば 城も領地も 安堵すると伝えよ。 324 00:25:08,374 --> 00:25:11,577 見事やり遂げた暁には➡ 325 00:25:11,577 --> 00:25:14,880 お主を侍大将にしてやる。 326 00:25:19,752 --> 00:25:23,956 このサルめに お任せくだされ! 327 00:25:29,395 --> 00:25:33,599 御前試合の差配役を丸め込むのとは 訳が違うのじゃぞ。 328 00:25:33,599 --> 00:25:36,101 どうするつもりなんじゃ。 329 00:25:36,101 --> 00:25:39,605 松平殿が言うておったではないか。 330 00:25:39,605 --> 00:25:41,940 誰もができぬことをやるのじゃ。 331 00:25:41,940 --> 00:25:46,612 迷わず 恐れず 己を信じて突き進むのじゃ。 332 00:25:46,612 --> 00:25:51,950 あんな言葉を 本気で真に受けておるのか。 333 00:25:51,950 --> 00:25:53,952 はあ~。 334 00:26:10,903 --> 00:26:13,572 (浅野長勝)お主で何人目かのう。➡ 335 00:26:13,572 --> 00:26:19,078 皆 取りつく島もなく 追い返されたそうだ。 336 00:26:19,078 --> 00:26:25,384 中には 石つぶてを投げられ 命からがら逃げ帰った者もおるとか。 337 00:26:25,384 --> 00:26:28,587 石つぶて? 大沢次郎左衛門は➡ 338 00:26:28,587 --> 00:26:31,924 つぶて打ちの名人と聞く。 339 00:26:31,924 --> 00:26:37,729 石一つあれば 人を殺せるそうじゃ。 340 00:26:37,729 --> 00:26:43,101 大丈夫なんか? お断りした方がよいのでは? 341 00:26:43,101 --> 00:26:47,606 今更 後には引けぬ。 小一郎と秘策を練った。 342 00:26:47,606 --> 00:26:51,110 大丈夫じゃ。 だといいけど…。 343 00:26:51,110 --> 00:26:54,780 これが うまくいったら わしは侍大将になる。 344 00:26:54,780 --> 00:26:56,815 本当に!? ああ。 345 00:26:56,815 --> 00:27:02,054 その時は お寧々殿…。 346 00:27:02,054 --> 00:27:04,756 わしの…。 347 00:27:08,727 --> 00:27:11,230 わしの…。 348 00:27:15,234 --> 00:27:18,904 わしの…。 349 00:27:18,904 --> 00:27:21,206 はい。 350 00:27:25,377 --> 00:27:31,884 おかかたちに 武家の女のたしなみを 教えてやってはもらえんじゃろうか。 351 00:27:36,588 --> 00:27:41,260 お断りいたします! 何で あなたの身内でもないのに 私が…。 352 00:27:41,260 --> 00:27:45,264 どうせ 調略も うまくいかないに決まってます! 353 00:27:49,401 --> 00:27:51,904 何じゃ いきなり…。 354 00:27:54,606 --> 00:27:57,643 広めるべきことは 全て そこに書いてあります。 355 00:27:57,643 --> 00:28:01,880 なるべく城に出はいりする者 斎藤家の家臣たちの耳に入るように。 356 00:28:01,880 --> 00:28:06,552 小一郎は 次郎左衛門が 信長に通じているうわさを広めるよう➡ 357 00:28:06,552 --> 00:28:09,354 2人に頼みました。 358 00:28:09,354 --> 00:28:12,257 それから ひとつきほどが過ぎ…。 359 00:28:12,257 --> 00:28:19,031 (斎藤龍興)お主と織田との間に よからぬうわさが流れておる。 360 00:28:19,031 --> 00:28:21,099 (大沢次郎左衛門)この次郎左衛門➡ 361 00:28:21,099 --> 00:28:26,772 天地神明に誓って 織田と通じていることなどございませぬ。 362 00:28:26,772 --> 00:28:31,577 お主は 以前から よう わしに意見してきたな。 363 00:28:31,577 --> 00:28:33,612 わしのことが 嫌いであろう。 364 00:28:33,612 --> 00:28:37,449 全ては 美濃を思えばこそ。 365 00:28:37,449 --> 00:28:41,086 私は 道三様とお約束したのです。➡ 366 00:28:41,086 --> 00:28:45,090 必ずや この美濃を守ると。 367 00:28:46,892 --> 00:28:51,797 どいつもこいつも あのじじいの名を口にする…。➡ 368 00:28:51,797 --> 00:28:55,400 今 美濃を治めてるのは このわしじゃ。 369 00:28:55,400 --> 00:28:58,704 美濃は わしの国じゃ。 370 00:29:03,041 --> 00:29:08,347 天地神明ではなく このわしに誓え。 371 00:29:08,347 --> 00:29:13,652 そちの妻を この城に連れてこい。 372 00:29:17,089 --> 00:29:22,894 できなければ お前は改易じゃ。 373 00:29:31,236 --> 00:29:34,239 (大沢主水)お帰りなさいませ 父上。 374 00:29:36,074 --> 00:29:38,977 御屋形様は 何と? 375 00:29:38,977 --> 00:29:49,621 ♬~ 376 00:29:49,621 --> 00:29:51,823 でい! 377 00:29:53,925 --> 00:29:59,731 (篠)お上手ですこと。 篠。 起きていいのか。 378 00:29:59,731 --> 00:30:03,268 今日は 気分がよろしゅうございます。 379 00:30:03,268 --> 00:30:06,605 そうか。 何よりじゃ。 380 00:30:06,605 --> 00:30:12,411 もう一度 見せてください。 うむ。 381 00:30:15,113 --> 00:30:20,919 昔 まだ小者の頃 このつぶて打ちだけで敵を倒したものよ。 382 00:30:20,919 --> 00:30:24,623 的を外したことなど めったになかったぞ。 383 00:30:26,291 --> 00:30:28,293 ふっ! 384 00:30:28,293 --> 00:30:30,595 フフッ。 385 00:30:32,631 --> 00:30:34,966 道三様は それを見て➡ 386 00:30:34,966 --> 00:30:39,838 わしを侍にお取り立ての上 これまで育て上げてくれた。 387 00:30:39,838 --> 00:30:45,677 大沢の婿になり この城の主になれたのも➡ 388 00:30:45,677 --> 00:30:48,680 あの方のおかげじゃ。 389 00:30:54,319 --> 00:30:58,156  回想  (次郎左衛門)こっちじゃ 篠。➡ 390 00:30:58,156 --> 00:31:04,863 ついにやったぞ 篠。 これからは ここが わしとお前の城じゃ。 391 00:31:10,736 --> 00:31:15,107 おめでとうございます 旦那様。 392 00:31:15,107 --> 00:31:18,977 何もない わしに 今日まで よう ついてきてくれた。 393 00:31:18,977 --> 00:31:22,848 これからは わしがお前の望みをかなえてやる番じゃ。 394 00:31:22,848 --> 00:31:25,283 何でも言うてみい。 395 00:31:25,283 --> 00:31:28,787 では。 何じゃ 何じゃ。 396 00:31:28,787 --> 00:31:33,658 いつまでも お健やかでいてくださりませ。 397 00:31:33,658 --> 00:31:45,303 ♬~ 398 00:31:45,303 --> 00:31:51,042 こたびのこと… すまん。 399 00:31:51,042 --> 00:31:54,646 分かっております。 400 00:31:54,646 --> 00:32:00,152 こんな身の私が お力になれるのであれば➡ 401 00:32:00,152 --> 00:32:03,855 喜んで稲葉山に参ります。 402 00:32:07,959 --> 00:32:10,262 (主水)父上。 403 00:32:13,098 --> 00:32:16,968 また 織田の使者が参ったとのこと。 404 00:32:16,968 --> 00:32:21,273 (次郎左衛門)追い返せ。 話すことなどない。 405 00:32:21,273 --> 00:32:24,075 はっ。 ふん! 406 00:32:32,417 --> 00:32:34,719 (次郎左衛門)待て。 407 00:32:54,673 --> 00:32:57,375 面を上げよ。 408 00:32:59,144 --> 00:33:05,750 同じ書状を何度ももらった。 しつこい男よのう 織田信長も。 409 00:33:05,750 --> 00:33:10,622 それだけ 大沢殿のことを 買っている証しでござりまする。 410 00:33:10,622 --> 00:33:16,261 大したお方じゃ。 のう? 小一郎。 全くでござる。 411 00:33:16,261 --> 00:33:20,599 我が殿が そこまでお認めになるお方は めったにおりませぬ。 412 00:33:20,599 --> 00:33:25,770 今 織田家に従われれば 一層のご栄達は疑いござりませぬ。 413 00:33:25,770 --> 00:33:28,607 ほう…。 414 00:33:28,607 --> 00:33:31,610 そういうことであれば…。 415 00:33:35,380 --> 00:33:38,617 話は これまでじゃ。 416 00:33:38,617 --> 00:33:42,487 そこまで 織田殿が わしの力を欲しているのであれば➡ 417 00:33:42,487 --> 00:33:45,490 織田勢なんぞ 恐るるに足らず。 418 00:33:45,490 --> 00:33:48,293 寝返る理由などない。 419 00:33:50,128 --> 00:33:56,635 では なぜ我らに お目通りをお許しくださりました? 420 00:33:56,635 --> 00:34:01,072 これまで 何度 足を運んでも 追い返されてきました。 421 00:34:01,072 --> 00:34:04,109 なのに なぜ こたびは? 422 00:34:04,109 --> 00:34:09,247 もしや 何かお困りなことでもあるのでは? 423 00:34:09,247 --> 00:34:13,118 我らでお力になれることがあるのなら…。 (主水)わきまえよ! 424 00:34:13,118 --> 00:34:17,389 ただの使いの身で 何ができるというのだ。 425 00:34:17,389 --> 00:34:24,095 このまま 我が主がしびれを切らせば 血で血を洗う戦となりましょう。 426 00:34:24,095 --> 00:34:27,599 望むところよ。 我らは負けぬ。 427 00:34:27,599 --> 00:34:34,372 はい 稲葉山城から援軍が来れば さすがに我らも引かざるをえませぬ。 428 00:34:34,372 --> 00:34:40,612 援軍が 来ればの話。 429 00:34:40,612 --> 00:34:46,418 斎藤龍興様は 既に大沢殿が 我らと内応していると疑っておられる。 430 00:34:46,418 --> 00:34:50,288 そんなうわさを耳にいたしました。 なんと。 431 00:34:50,288 --> 00:34:56,962 大沢殿ほどの武士を疑うとは 美濃の御屋形様も早まったものじゃ。 432 00:34:56,962 --> 00:34:59,864 全く愚かよのう。 433 00:34:59,864 --> 00:35:06,371 しかし 一度かかった疑いを晴らすのは 並大抵のことではない。 434 00:35:06,371 --> 00:35:10,742 いや 待てよ。 それなら いっそ➡ 435 00:35:10,742 --> 00:35:14,613 本当のことにしてしまうというのは どうでござるか? 436 00:35:14,613 --> 00:35:17,615 「嘘から出た実」ということもありまする。 437 00:35:17,615 --> 00:35:23,254 大沢殿 もしや これは 天が示した道なのではござりませぬか? 438 00:35:23,254 --> 00:35:25,557 ざれ言を申すな! 439 00:35:29,060 --> 00:35:32,764 真に…➡ 440 00:35:32,764 --> 00:35:36,601 城と領地は これまでどおり 安堵してもらえるのじゃな。 441 00:35:36,601 --> 00:35:39,270 父上! 442 00:35:39,270 --> 00:35:42,474 お約束いたしまする! 443 00:35:44,776 --> 00:35:47,612 殿! 稲葉山城下で➡ 444 00:35:47,612 --> 00:35:50,515 あらぬうわさを広めていた張本人を ひっ捕らえましてございまする。 445 00:35:50,515 --> 00:35:54,519 (弥助)だから わしは何も知らぬと申しておろう! 446 00:35:58,123 --> 00:36:03,428 わあ~ これぞ「地獄に仏」じゃ。 助けてくれ! 447 00:36:05,730 --> 00:36:08,533 お主らの知る辺か。 448 00:36:13,905 --> 00:36:18,243 いや~ 知りませぬ。 人違いでは? 449 00:36:18,243 --> 00:36:22,914 何を言うておるんじゃ。 藤吉郎に小一郎じゃろうが。 450 00:36:22,914 --> 00:36:25,717 はあ~。 このようなものを持っておりました。 451 00:36:35,260 --> 00:36:39,264 全て お前らのたくらみか。 お待ちくだされ! 誤解でございまする! 452 00:36:39,264 --> 00:36:42,133 黙れ! あ…! 453 00:36:42,133 --> 00:36:44,602 お許しください! 454 00:36:44,602 --> 00:36:49,107 この者は まだ侍になって5年とたっておりませぬ。 455 00:36:49,107 --> 00:36:53,411 百姓じゃったのを わしが 無理やり連れてきたのでございます。 456 00:36:53,411 --> 00:36:55,947 だから何じゃ! だから! 457 00:36:55,947 --> 00:36:58,783 責めは このわしが負いまする! 458 00:36:58,783 --> 00:37:01,686 兄者! ふざけたことを申すな! 459 00:37:01,686 --> 00:37:05,056 心配いたすな 2人とも あの世へ送ってくれるわ! 460 00:37:05,056 --> 00:37:09,227 やっぱり嫌じゃ! わしも死にとうない! 461 00:37:09,227 --> 00:37:15,100 わしは この大仕事をやり遂げて 侍大将になるのじゃ! 462 00:37:15,100 --> 00:37:19,571 侍大将になって 寧々殿と祝言を挙げるのじゃ! 463 00:37:19,571 --> 00:37:22,607 落ち着け 兄者。 今は そんなことを言ってる時ではない。 464 00:37:22,607 --> 00:37:25,376 わしは 寧々殿と めおとになりたいのじゃ! 465 00:37:25,376 --> 00:37:30,215 めおとになって ずっと守っていくと決めたのじゃ! 466 00:37:30,215 --> 00:37:35,587 だから ここで死ぬわけにはまいりませぬ! 467 00:37:35,587 --> 00:37:40,091 大沢殿 お許しくだされ! 468 00:37:40,091 --> 00:37:52,670 ♬~ 469 00:37:52,670 --> 00:37:55,173 問答無用! 470 00:37:56,941 --> 00:37:59,244 もうよい。 471 00:38:06,551 --> 00:38:10,889 わしの気が変わらぬうちに さっさと失せよ。 472 00:38:10,889 --> 00:38:13,558 ありがとうございまする! 行こう 兄者。 473 00:38:13,558 --> 00:38:16,895 弥助さんも。 おう。わしは行かぬ。 474 00:38:16,895 --> 00:38:20,365 お主らは 先に帰れ。 兄者! 475 00:38:20,365 --> 00:38:22,734 わしは 信長様と約束したのじゃ! 476 00:38:22,734 --> 00:38:30,241 必ずや 大沢殿を説得し お味方につけると。 477 00:38:30,241 --> 00:38:33,545 このまま帰るわけにはまいりませぬ。 478 00:38:35,113 --> 00:38:37,382 お前は バカなのか? 479 00:38:37,382 --> 00:38:39,751 生きて帰れるだけでも ありがたいと思え! 480 00:38:39,751 --> 00:38:42,587 それでは いかんのじゃ! 481 00:38:42,587 --> 00:38:46,090 わしは 下から はい上がらねばならん! 482 00:38:46,090 --> 00:38:48,593 わしのような者を信じて➡ 483 00:38:48,593 --> 00:38:52,263 このお役目を与えてくださった 信長様のご期待を➡ 484 00:38:52,263 --> 00:38:54,966 裏切るわけにはいかぬのじゃ! 485 00:38:58,136 --> 00:39:03,341 大沢殿。 我らのお味方になってくだされ! 486 00:39:03,341 --> 00:39:08,646 そのためであれば この命 お預けいたしまする! 487 00:39:23,561 --> 00:39:28,566 どういうお人じゃ 織田信長とは。 488 00:39:30,735 --> 00:39:34,606 あなた様のような武士が 仕えるにふさわしい➡ 489 00:39:34,606 --> 00:39:39,110 強く 大きなお方でございます。 490 00:39:43,448 --> 00:39:49,921 (斎藤道三)尾張の織田信長という男を 知っておるか? 491 00:39:49,921 --> 00:39:52,757 (次郎左衛門)大した大うつけとか。 492 00:39:52,757 --> 00:39:59,397 いちいち腹の立つ男よ。 このわしに似てな。 493 00:39:59,397 --> 00:40:02,901 ハハハハハハッ。 494 00:40:04,936 --> 00:40:08,773 強く大きいか…。 495 00:40:08,773 --> 00:40:12,076 確かに似ておるのう。 496 00:40:15,947 --> 00:40:20,285 行こう 織田殿のところへ。 497 00:40:20,285 --> 00:40:22,787 それでは! 498 00:40:25,623 --> 00:40:28,660 支度じゃ。 (主水)お待ちください! 499 00:40:28,660 --> 00:40:31,496 こやつらの言うことなど 信用できませぬ! 500 00:40:31,496 --> 00:40:36,968 また 罠かもしれませぬぞ。 であれば わしが ここに残りまする。 501 00:40:36,968 --> 00:40:41,806 それなら わしが。 いや 大沢殿とでは➡ 502 00:40:41,806 --> 00:40:46,311 このわしでも釣り合いが取れぬが 致し方あるまい。 503 00:40:46,311 --> 00:40:51,182 あとのこと 頼んだぞ。 小一郎。 504 00:40:51,182 --> 00:40:53,885 お任せを。 505 00:41:00,959 --> 00:41:05,263 (弥助)明日の日の入り時までに 戻るんじゃろう? そう急がんでも。 506 00:41:05,263 --> 00:41:08,599 何が起こるか分からんからな。 急ぐに越したことはない。 507 00:41:08,599 --> 00:41:11,936 (弥助)しかし 真に調略を成し遂げるとは。 508 00:41:11,936 --> 00:41:16,107 お寧々様の話をしだした時は どうなることかと思うたが。 509 00:41:16,107 --> 00:41:19,610 最後は ここじゃ。 510 00:41:19,610 --> 00:41:23,281 (弥助)何じゃ? それは。 いや。 511 00:41:23,281 --> 00:41:27,118 やはり 兄者にはかなわんわ。 512 00:41:27,118 --> 00:41:30,021 (次郎左衛門) こたびは お城にお招きいただき➡ 513 00:41:30,021 --> 00:41:33,224 恐悦至極に存じます。 514 00:41:34,859 --> 00:41:38,429 大沢次郎左衛門尉正秀➡ 515 00:41:38,429 --> 00:41:44,736 これより織田様のため 身命を賭してお仕えいたしまする。 516 00:41:46,304 --> 00:41:50,041 よう申した。 517 00:41:50,041 --> 00:41:55,313 …が であれば なぜ➡ 518 00:41:55,313 --> 00:42:02,120 お主の従者の荷より このようなものが出てきたのじゃ? 519 00:42:05,757 --> 00:42:10,628 衣服に紛れて分からぬように 忍ばせておりました。 切っ先には…➡ 520 00:42:10,628 --> 00:42:14,399 毒も。 知りませぬ! 521 00:42:14,399 --> 00:42:19,103 私は そのようなこと 命じてはおりませぬ! 522 00:42:19,103 --> 00:42:22,607 はあ~。 523 00:42:22,607 --> 00:42:26,411 残念の極みじゃ。 524 00:42:28,413 --> 00:42:31,115 始末せよ。 525 00:42:31,115 --> 00:42:38,423 ♬~ 526 00:42:40,124 --> 00:42:42,059 サルも これまでじゃな。 527 00:42:42,059 --> 00:42:44,429 私と藤吉郎さんの どっちが大事なのよ! 528 00:42:44,429 --> 00:42:48,633 お主の手で大沢を斬れ。 わしへの忠義を示せ。 529 00:42:48,633 --> 00:42:51,536 しかし この者を殺せば 我が兄の命もございませぬ! 530 00:42:51,536 --> 00:42:55,239 小一郎は必ず来る。 いつ!? 誰を見たのじゃ!?