1 00:02:29,101 --> 00:02:31,169 ♬~ 2 00:02:31,169 --> 00:02:33,538 (真尋)<兄 塚原新右衛門は➡ 3 00:02:33,538 --> 00:02:36,541 子供の頃 不思議な体験をしました> 4 00:02:36,541 --> 00:02:40,078 (物忌)そなたは いずれ 鹿島の太刀のために➡ 5 00:02:40,078 --> 00:02:43,915 その命を懸ける事となる。 6 00:02:43,915 --> 00:02:46,218 (景幹)我が名より 一字を与える。➡ 7 00:02:46,218 --> 00:02:49,388 塚原新右衛門高幹と名乗るがよい。 8 00:02:49,388 --> 00:02:53,759 (新右衛門)強い武芸者達と戦い 剣の腕を磨きとう存じまする。 9 00:02:53,759 --> 00:02:58,130 (備前守)鹿島の太刀の名を 世に広めるのじゃ。 10 00:02:58,130 --> 00:03:02,934 必ず ここに戻ってくる 鹿島の太刀とともに。 11 00:03:02,934 --> 00:03:06,505 兄上。 神の名を背負って 戦うのじゃ。 12 00:03:06,505 --> 00:03:08,540 敗れるわけにはいかんのう。 13 00:03:08,540 --> 00:03:13,145 <小田原での真剣勝負で 牧 元鬼を倒した兄は➡ 14 00:03:13,145 --> 00:03:17,683 更に 回国修行を続けるため 京を目指します> 15 00:03:17,683 --> 00:03:21,183 鹿島の神の名に懸けて 負けるわけにはいかぬ。 16 00:03:23,221 --> 00:03:40,472 ♬~ (テーマ音楽) 17 00:03:40,472 --> 00:04:46,772 ♬~ 18 00:04:46,772 --> 00:04:50,041 ♬~ 19 00:04:50,041 --> 00:05:04,956 ♬~ 20 00:05:04,956 --> 00:05:09,761 <小田原から 海路を 桑名まで来た 兄の新右衛門が➡ 21 00:05:09,761 --> 00:05:13,932 鈴鹿の峠を越えて 都にたどりついたのは➡ 22 00:05:13,932 --> 00:05:18,103 永正5年 夏の初めの事でございました> 23 00:05:18,103 --> 00:05:20,405 (左門)あれが 都大路というわけですか。 24 00:05:20,405 --> 00:05:23,275 ここで しかるべき武芸者と 戦えば➡ 25 00:05:23,275 --> 00:05:26,244 鹿島の太刀の名を いよいよ高める事ができるな。 26 00:05:26,244 --> 00:05:29,047 はい。 腕が鳴るのう 左門! 27 00:05:29,047 --> 00:05:31,716 はい! 28 00:05:31,716 --> 00:05:36,755 (腹の鳴る音) いかん。 腕ではなく 腹が鳴った。 29 00:05:36,755 --> 00:05:40,926 町で あぶり餅でも食いますか。 うん。 30 00:05:40,926 --> 00:06:02,714 ♬~ 31 00:06:02,714 --> 00:06:07,419 美しいものですな 都人は。 32 00:06:07,419 --> 00:06:13,892 ♬~ 33 00:06:13,892 --> 00:06:18,163 いかん。 このなりでは 田舎者と侮られましょうな。 34 00:06:18,163 --> 00:06:23,401 かまわぬ。 衣装比べではない。 腕比べに来ておるのじゃ。 35 00:06:23,401 --> 00:06:25,871 「人材三分 装い七分」といって➡ 36 00:06:25,871 --> 00:06:27,973 人は 見た目で 決まるものなれば…。 37 00:06:27,973 --> 00:06:29,973 (女の悲鳴) 38 00:06:34,179 --> 00:06:38,083 (足軽)おい 女 顔を拝ませろ! 39 00:06:38,083 --> 00:06:40,083 こら! うん! 40 00:06:43,822 --> 00:06:46,658 (足軽1)おお これは 上玉じゃ。 41 00:06:46,658 --> 00:06:49,928 (鹿乃)狼藉者! 無礼は許さぬぞ! 42 00:06:49,928 --> 00:06:51,928 (供侍)や~っ! 43 00:06:57,802 --> 00:07:00,038 去れ! 去らねば斬るぞ。 44 00:07:00,038 --> 00:07:02,038 (足軽2)何を こわっぱが! 45 00:07:08,747 --> 00:07:10,747 (足軽3)や~っ! 46 00:07:17,255 --> 00:07:21,455 (足軽1)おりゃ~っ! おりゃ~っ! 47 00:07:25,797 --> 00:07:29,034 おりゃ~っ! 48 00:07:29,034 --> 00:07:31,034 まだ やるか! 49 00:07:36,207 --> 00:07:40,278 案外と 意気地がないものじゃ。 50 00:07:40,278 --> 00:07:44,616 おけがは ありませぬか? はい 無事でございます。 51 00:07:44,616 --> 00:07:49,220 刀も投げ出していったゆえ もう 襲ってはきますまい。 52 00:07:49,220 --> 00:07:51,220 ああ…。 53 00:07:53,625 --> 00:07:57,225 皆 大事ないか? 54 00:07:59,631 --> 00:08:01,666 血止めを。 55 00:08:01,666 --> 00:08:04,336 ♬~ 56 00:08:04,336 --> 00:08:08,239 (侍女)お鹿乃様 お武家様達が。 57 00:08:08,239 --> 00:08:13,178 ♬~ 58 00:08:13,178 --> 00:08:15,981 どちらのお方だろう? 59 00:08:15,981 --> 00:08:19,084 ♬~ 60 00:08:19,084 --> 00:08:22,354 <応仁の大乱から およそ40年。➡ 61 00:08:22,354 --> 00:08:26,725 南北6里 東西4里といわれる 花の都は➡ 62 00:08:26,725 --> 00:08:33,164 打ち続く戦乱の跡が まだ 至る所に残っておりました> 63 00:08:33,164 --> 00:08:37,364 ♬~ 64 00:08:42,107 --> 00:08:44,976 (男)豆腐要りまへんか~。 65 00:08:44,976 --> 00:08:48,313 (女)黒木要りまへんか~。 66 00:08:48,313 --> 00:08:52,150 戦で荒れたとはいえ やはり 都は違ったもんですな。 67 00:08:52,150 --> 00:08:55,350 ああ 小田原より ずっとにぎやかじゃ。 68 00:08:57,422 --> 00:09:01,059 さて これから どうするか。 69 00:09:01,059 --> 00:09:05,630 こう 人も家も多くては どこを 訪ねてよいやら 分からんな。 70 00:09:05,630 --> 00:09:08,400 ほら ご覧なされ。 だから 宗瑞様のお誘い➡ 71 00:09:08,400 --> 00:09:11,169 断らねばよかったのです。 72 00:09:11,169 --> 00:09:15,640 (宗瑞)ところで 都に 訪ぬる先はあるのか? 73 00:09:15,640 --> 00:09:17,809 存じ寄りの者は ございませぬ。 74 00:09:17,809 --> 00:09:21,246 なれば 案内の文を 書いてやろう。➡ 75 00:09:21,246 --> 00:09:25,717 知り人が居らぬのでは 向こうで 難儀するやもしれぬ。 76 00:09:25,717 --> 00:09:29,687 筆を持って参れ。 その儀は ご無用に願います。 77 00:09:29,687 --> 00:09:32,424 うん? それがし 己の力にて➡ 78 00:09:32,424 --> 00:09:34,893 道を開きとうございますゆえ。 79 00:09:34,893 --> 00:09:37,962 旅は 何が起きるか 分からぬほうが➡ 80 00:09:37,962 --> 00:09:42,534 面白きものと存じまする。 うん。 81 00:09:42,534 --> 00:09:44,836 当てもなく 都に上るなど➡ 82 00:09:44,836 --> 00:09:49,374 潮路も知らず 船出するようなもんですよ。 83 00:09:49,374 --> 00:09:53,674 「他流試合の相手を求む」と 高札でも立ててみますか? 84 00:09:55,814 --> 00:09:58,850 若 いかがなされた? 85 00:09:58,850 --> 00:10:02,050 いや 何でもない。 86 00:10:09,994 --> 00:10:14,966 <ちょうど そのころ 兄のふるさと 鹿島の吉川家には➡ 87 00:10:14,966 --> 00:10:18,736 左門からの書状が 届いておりました> 88 00:10:18,736 --> 00:10:21,940 ♬~ 89 00:10:21,940 --> 00:10:24,809 (備前守)新右衛門 とうとう 都に上ったか。 90 00:10:24,809 --> 00:10:27,445 (覚賢)さすがに そろそろ着く頃であろうか。 91 00:10:27,445 --> 00:10:32,851 「小田原での働き 見事であった」と 文をやらねばならぬな。➡ 92 00:10:32,851 --> 00:10:35,286 小田原での一戦が評判を呼んで➡ 93 00:10:35,286 --> 00:10:40,391 他国から 鹿島の太刀を学びに来る 者が 日に日に増えて 参ったわ。 94 00:10:40,391 --> 00:10:44,996 鹿島の太刀とともに ご神徳を広めんとする志➡ 95 00:10:44,996 --> 00:10:48,666 まずは 上々の滑り出しよ。 96 00:10:48,666 --> 00:10:53,838 旦那様は どうお考えなのでしょう? 97 00:10:53,838 --> 00:10:58,276 都は 戦で 荒れ果ててるというのに。 98 00:10:58,276 --> 00:11:00,311 歌にも ほら➡ 99 00:11:00,311 --> 00:11:09,420 「なれや知る 都は野辺の夕雲雀 上がるを見ても 落つる涙を」と。 100 00:11:09,420 --> 00:11:13,358 その歌は 少々 古うございます。 101 00:11:13,358 --> 00:11:15,927 今とて 変わりませぬ。 102 00:11:15,927 --> 00:11:21,799 長く 都にとどまる事に ならねばよいのですが。 103 00:11:21,799 --> 00:11:26,204 兄上は 鹿島の名を背負って 旅立たれたのです。 104 00:11:26,204 --> 00:11:29,107 そうすぐには 戻られますまい。 105 00:11:29,107 --> 00:11:31,276 分かっております。 106 00:11:31,276 --> 00:11:35,713 なれど やはり 一日も早く➡ 107 00:11:35,713 --> 00:11:38,813 無事な顔が見たいのですよ。 108 00:11:40,852 --> 00:11:42,887 はい。 109 00:11:42,887 --> 00:11:49,387 ♬~ 110 00:11:51,496 --> 00:11:53,865 (2人)大内様のご家中? 111 00:11:53,865 --> 00:11:57,468 (使い番)昨日 清水寺参道にて お助け頂いたのは➡ 112 00:11:57,468 --> 00:12:01,673 鹿乃殿と申しまして 大内家京屋敷を預かるご重役➡ 113 00:12:01,673 --> 00:12:04,375 平賀丹後様の ご息女にございます。 114 00:12:04,375 --> 00:12:07,078 [回想] 狼藉者! 無礼は許さぬぞ。 115 00:12:07,078 --> 00:12:09,948 あのお方が…。 116 00:12:09,948 --> 00:12:13,818 しかし 妙ですね。 なぜ 我らが ここに居ると知れたのでしょう? 117 00:12:13,818 --> 00:12:17,618 まずは 屋敷まで ご同道 願わしゅう存じまする。 118 00:12:20,158 --> 00:12:25,530 ♬~ 119 00:12:25,530 --> 00:12:30,468 <大内家は 中国 北九州地方に 領国を持つ➡ 120 00:12:30,468 --> 00:12:33,068 有力な守護大名です> 121 00:12:35,139 --> 00:12:39,477 (平賀丹後守)おう! よう見えられた。 122 00:12:39,477 --> 00:12:43,982 そこもとが 塚原殿か? はっ! 123 00:12:43,982 --> 00:12:48,386 娘の危ういところを よう救って下された。➡ 124 00:12:48,386 --> 00:12:51,623 呼びつけてすまぬが ひと言 礼を言いとうての。 125 00:12:51,623 --> 00:12:53,658 (鹿乃)ありがとう存じました。 126 00:12:53,658 --> 00:12:58,696 おかげさまで 事なきを得ました。 いえ 礼などは…。 127 00:12:58,696 --> 00:13:02,100 (丹後)娘は 寺参りの途中を 襲われてのう。 128 00:13:02,100 --> 00:13:04,869 昼日中から 賊が出るとは! 129 00:13:04,869 --> 00:13:09,440 う~ん さても 恐ろしき世の中よ ハハハ…。 130 00:13:09,440 --> 00:13:12,310 あの… 一つ お尋ね申しまするが➡ 131 00:13:12,310 --> 00:13:16,514 なぜ 我らの宿が お分かりになったのでしょう? 132 00:13:16,514 --> 00:13:20,618 後より もう1人 従者が参っておりまして➡ 133 00:13:20,618 --> 00:13:23,988 その者に お後を追うよう 命じたのでございます。 134 00:13:23,988 --> 00:13:29,594 はあ 後をつけられてる気が したのは そのせいでしたか。 135 00:13:29,594 --> 00:13:31,696 尾行に 気付いていたと? 136 00:13:31,696 --> 00:13:34,499 姿は見えませんでしたが 何やら 気配が。 137 00:13:34,499 --> 00:13:40,271 う~ん 後をつけていたのは 当家に仕える忍びじゃ。 138 00:13:40,271 --> 00:13:45,376 きゃつめの気配に気付くとは さすがは 鹿島の太刀の使い手。 139 00:13:45,376 --> 00:13:49,447 それがしが 鹿島の者という事も ご存じ? 140 00:13:49,447 --> 00:13:51,816 うん。➡ 141 00:13:51,816 --> 00:13:55,086 そろそろ 膳の支度をせい。 (鹿乃)かしこまりました。 142 00:13:55,086 --> 00:13:57,786 (丹後)まず 酒がよかろう。 143 00:14:03,494 --> 00:14:05,797 (丹後)ゆるりとしていかれよ。 144 00:14:05,797 --> 00:14:08,900 娘の恩人に 心ばかりの礼がしたい。 145 00:14:08,900 --> 00:14:11,269 さほどの働きではございませぬ。 146 00:14:11,269 --> 00:14:14,739 相手は 剣の心得のない 足軽どもでしたゆえ。 147 00:14:14,739 --> 00:14:19,944 (丹後)塚原殿には 食い足らぬ相手だったか。 148 00:14:19,944 --> 00:14:22,744 されば これは いかが? 149 00:14:25,616 --> 00:14:30,355 ♬~ 150 00:14:30,355 --> 00:14:33,524 これは いかな事? 151 00:14:33,524 --> 00:14:38,329 ここに居るは 家中でも 腕に覚えのある者どもじゃ。 152 00:14:38,329 --> 00:14:42,066 この馳走 食うてみるか? 153 00:14:42,066 --> 00:14:45,169 されば 屋敷に招いたは 謀であったか。 154 00:14:45,169 --> 00:14:47,972 待て 左門。 155 00:14:47,972 --> 00:14:52,510 なるほど。 これは 歯応えがありそうじゃ。 156 00:14:52,510 --> 00:14:54,912 遠慮せず 頂きましょう。 157 00:14:54,912 --> 00:14:56,948 若。 158 00:14:56,948 --> 00:15:03,054 ♬~ 159 00:15:03,054 --> 00:15:06,224 (丹後)いずれも 京八流の使い手じゃ。 160 00:15:06,224 --> 00:15:10,695 鞍馬流 義経流などに分かれ 京洛に 覇を競っておる。 161 00:15:10,695 --> 00:15:13,931 流派の名は 聞き及んでおります。 162 00:15:13,931 --> 00:15:18,236 用意よくば 始められよ。 163 00:15:18,236 --> 00:15:20,972 参る! (猪口)やあ! 164 00:15:20,972 --> 00:15:45,129 ♬~ 165 00:15:45,129 --> 00:15:47,129 (猪口)参りました。 166 00:15:49,300 --> 00:15:53,304 では 次! 大高三五郎でござる。 167 00:15:53,304 --> 00:15:55,339 参る! 168 00:15:55,339 --> 00:16:06,150 ♬~ 169 00:16:06,150 --> 00:16:08,686 恐れ入りました。 170 00:16:08,686 --> 00:16:11,155 同じく義経流 熊田伊織と申す。➡ 171 00:16:11,155 --> 00:16:13,891 いざ。 いざ。 172 00:16:13,891 --> 00:16:22,633 ♬~ 173 00:16:22,633 --> 00:16:26,971 これは 素早い。 速いだけではないぞ フフフ…。 174 00:16:26,971 --> 00:16:38,216 ♬~ 175 00:16:38,216 --> 00:16:40,251 (熊田)参りました。 176 00:16:40,251 --> 00:16:42,587 しょ… しょ…。 勝負あり! 177 00:16:42,587 --> 00:16:45,790 ♬~ 178 00:16:45,790 --> 00:16:49,861 いやはや 大層な腕前 感服いたした。 179 00:16:49,861 --> 00:16:52,763 ご所望とあらば いつでも お相手つかまつりまする。 180 00:16:52,763 --> 00:16:57,335 なれど 今日のやり方は いささか 手荒いように思いますが。 181 00:16:57,335 --> 00:17:00,771 刺客でもあるまい。 庭の陰に潜んでいるとは。 182 00:17:00,771 --> 00:17:02,807 腹立ちは もっとも。 183 00:17:02,807 --> 00:17:08,279 が 腕と度胸を試すには このやり方が 一番での。 184 00:17:08,279 --> 00:17:11,148 試す? (丹後)実は 当家では➡ 185 00:17:11,148 --> 00:17:14,118 強い武芸者を探しておる。 186 00:17:14,118 --> 00:17:18,189 御前試合で 一番になれる使い手をな。 187 00:17:18,189 --> 00:17:20,258 御前試合? 188 00:17:20,258 --> 00:17:24,795 将軍 足利義尹様に ご覧に供する試合じゃ。➡ 189 00:17:24,795 --> 00:17:30,635 昨年 管領 細川政元様が 殺されたのは 存じておろう? 190 00:17:30,635 --> 00:17:37,141 お子がなかった政元様は 養子を 3人もお取りになられた。 191 00:17:37,141 --> 00:17:39,644 これが 間違いのもとだ。 192 00:17:39,644 --> 00:17:42,113 家督を巡る争いが起き➡ 193 00:17:42,113 --> 00:17:47,852 政元様は暗殺され 都は 戦の地となった。 194 00:17:47,852 --> 00:17:53,624 その争いの中 ご養子のお一人 細川高国様が➡ 195 00:17:53,624 --> 00:17:58,829 我が殿 大内義興様と 手を組まれたのじゃ。➡ 196 00:17:58,829 --> 00:18:01,332 先の将軍 義尹様が➡ 197 00:18:01,332 --> 00:18:05,703 我が殿が守護する周防に 身を寄せておられたのでな。 198 00:18:05,703 --> 00:18:10,708 義尹様は 近く 上洛され 将軍職に返り咲き➡ 199 00:18:10,708 --> 00:18:16,247 高国様は管領に 我が殿は 管領代に任ぜられる。 200 00:18:16,247 --> 00:18:22,587 その祝いの席で 兵法試合が 開かれる事と相なった。 201 00:18:22,587 --> 00:18:28,826 それで それがしに 御前試合に出ろと仰せですか? 202 00:18:28,826 --> 00:18:33,264 諸侯が抱える剣客が集う試合。 203 00:18:33,264 --> 00:18:36,564 大内家は 負けるわけにはいかぬ。 204 00:18:38,669 --> 00:18:41,472 いかがであろう? 塚原殿。 205 00:18:41,472 --> 00:18:48,646 しばし 当家にとどまり 御前試合を戦うてはくれぬか?➡ 206 00:18:48,646 --> 00:18:52,046 兵法天下一を決める試合。 207 00:18:54,619 --> 00:18:56,854 いかがじゃ? 208 00:18:56,854 --> 00:19:00,424 兵法天下一。 209 00:19:00,424 --> 00:19:10,935 ♬~ 210 00:19:10,935 --> 00:19:16,273 父上は 策士でございますね。 うん? 211 00:19:16,273 --> 00:19:19,543 私を助けたお礼などと 仰せになって➡ 212 00:19:19,543 --> 00:19:22,513 初めから 塚原様を試す おつもりだったのでしょう? 213 00:19:22,513 --> 00:19:27,251 いやいや 礼じゃ。 腕試しは ほんのついで。 214 00:19:27,251 --> 00:19:29,353 どうだか。 215 00:19:29,353 --> 00:19:33,858 鹿乃 塚原殿の世話を頼むぞ。 216 00:19:33,858 --> 00:19:36,360 あのなりは いかん。 217 00:19:36,360 --> 00:19:41,866 いま少し 都風に整えねば 殿のお気には入るまい。 218 00:19:41,866 --> 00:19:43,866 はい。 219 00:19:52,677 --> 00:19:55,046 (合図の音) 220 00:19:55,046 --> 00:19:57,046 六郎次郎か? 221 00:20:02,353 --> 00:20:05,489 (丹後)そなた 尾行に気付かれていたぞ。 222 00:20:05,489 --> 00:20:08,389 未熟な技 恥じ入ります。 223 00:20:10,461 --> 00:20:14,899 いや あの男が 並外れているのだ。 224 00:20:14,899 --> 00:20:18,169 小田原に 塚原なにがしという 使い手がいると➡ 225 00:20:18,169 --> 00:20:22,673 そなたから聞いてはいたが 聞きしに勝るとは この事よ。 226 00:20:22,673 --> 00:20:24,775 旅の僧が申しておりました。 227 00:20:24,775 --> 00:20:29,013 山賊の群れを あの2人だけで 討ち果たした事があるとか。 228 00:20:29,013 --> 00:20:34,885 ほう。 思わぬ事で 縁がつながったわ。 229 00:20:34,885 --> 00:20:38,222 鹿島の太刀など 田舎剣法と思うていたが➡ 230 00:20:38,222 --> 00:20:42,193 これは 拾い物かもしれぬ。 231 00:20:42,193 --> 00:20:50,601 ♬~ 232 00:20:50,601 --> 00:20:56,140 京八流というのは 鹿島の 太刀に比べて 動きが多いな。 233 00:20:56,140 --> 00:20:58,676 いや 無駄なようでも➡ 234 00:20:58,676 --> 00:21:04,415 戦場では この動きが 存外 役に立つのかもしれぬ。 235 00:21:04,415 --> 00:21:07,351 のう? 236 00:21:07,351 --> 00:21:09,487 のう? 左門! ああ…。 237 00:21:09,487 --> 00:21:11,889 うるそうて 書き損じて しもうたではありませぬか! 238 00:21:11,889 --> 00:21:14,391 何を そんなに慌てておる? 239 00:21:14,391 --> 00:21:18,662 御前試合の事 少しも早く 鹿島に 知らせようとしてるのです。 240 00:21:18,662 --> 00:21:20,698 御前試合か。 241 00:21:20,698 --> 00:21:23,634 名だたる剣豪が さぞや 大勢 集まるであろうな。 242 00:21:23,634 --> 00:21:26,070 はい! 勝てば➡ 243 00:21:26,070 --> 00:21:28,639 鹿島の太刀の名は 一気に上がるな? 244 00:21:28,639 --> 00:21:31,308 さようでございますとも! 天下一でございます! 245 00:21:31,308 --> 00:21:33,377 天下一! 天下一。 246 00:21:33,377 --> 00:21:35,412 天下一! 天下一。 247 00:21:35,412 --> 00:21:37,882 よし 左門! 庭先を借りて 一太刀じゃ! はい! 248 00:21:37,882 --> 00:21:42,286 <こうして 思わぬ成り行きで 兄 新右衛門達は➡ 249 00:21:42,286 --> 00:21:45,186 大内家に 寄宿する身となったのです> 250 00:22:05,209 --> 00:22:07,478 (物忌)真尋。 251 00:22:07,478 --> 00:22:09,478 はい。 252 00:22:13,651 --> 00:22:17,822 (物忌)新右衛門に それを。 253 00:22:17,822 --> 00:22:23,294 ♬~ 254 00:22:23,294 --> 00:22:26,564 息災のお守り。 255 00:22:26,564 --> 00:22:30,434 兄の身に 何か? 256 00:22:30,434 --> 00:22:36,006 なに 身の用心じゃ。 257 00:22:36,006 --> 00:22:41,512 文に入れて 都へ送ってやれ。 258 00:22:41,512 --> 00:22:43,547 はい。 259 00:22:43,547 --> 00:22:47,651 ♬~ 260 00:22:47,651 --> 00:22:49,720 (お囃子の稽古の音) 261 00:22:49,720 --> 00:22:51,755 (商人1)暑おすな。 (商人2)祇園さんが近うなると➡ 262 00:22:51,755 --> 00:22:53,791 夏も盛りですわ。 263 00:22:53,791 --> 00:22:59,263 忙しや 忙しや。 あとは 御酒の手配と それから…。 264 00:22:59,263 --> 00:23:02,833 (家臣1)ご家老! 伊勢屋が 塗り物を運んで参りました。 265 00:23:02,833 --> 00:23:05,436 さようか。 数をあらためて 受け取っておけ。 266 00:23:05,436 --> 00:23:08,205 はっ! 267 00:23:08,205 --> 00:23:12,610 <ご主君 義興様のご上洛を 間近に控えて➡ 268 00:23:12,610 --> 00:23:17,681 京屋敷を預かる平賀様は その支度に追われておいででした> 269 00:23:17,681 --> 00:23:20,851 (家臣2)ご家老! よう吟味して受け取っておけ。 270 00:23:20,851 --> 00:23:23,721 (家臣2)はっ 巴屋に さよう伝えまする。 271 00:23:23,721 --> 00:23:26,824 なに?! 巴屋? 272 00:23:26,824 --> 00:23:30,160 いやいや わしが参る。 273 00:23:30,160 --> 00:23:32,997 いや わしでなければ 分からぬ。 274 00:23:32,997 --> 00:23:35,599 (家臣2)はっ。 うん。 275 00:23:35,599 --> 00:23:38,802 ♬「吉野の」 276 00:23:38,802 --> 00:23:42,973 (美津)珍しもんが入りました よって お届けに参じました。➡ 277 00:23:42,973 --> 00:23:47,745 螺鈿の衝立 青磁の花瓶 螺鈿の飾り棚➡ 278 00:23:47,745 --> 00:23:50,180 皆 唐渡りの品ですのや。 279 00:23:50,180 --> 00:23:53,951 ほうほう これは見事な。 280 00:23:53,951 --> 00:23:59,023 これやったら お殿様にも お気に召して頂けるんやないかと。 281 00:23:59,023 --> 00:24:04,028 さすが 巴屋。 よい品揃えじゃ。 おおきに。 282 00:24:04,028 --> 00:24:09,700 <巴屋は 九州博多に本店を持つ大商人で➡ 283 00:24:09,700 --> 00:24:13,704 唐物と呼ばれる 異国の品々を扱っています> 284 00:24:13,704 --> 00:24:18,909 (丹後と美津の笑い声) 285 00:24:18,909 --> 00:24:23,981 これは 塚原殿 稽古は済んだか? 暑い中 大儀 大儀。 286 00:24:23,981 --> 00:24:26,150 なにやら 珍しき品々が。 287 00:24:26,150 --> 00:24:28,252 (丹後)殿の身の回りのお道具じゃ。 288 00:24:28,252 --> 00:24:34,058 1万に近い軍兵を連れ 14年ぶりの 上洛ゆえ 支度も大変じゃ ハハハ…。 289 00:24:34,058 --> 00:24:36,994 ほんまに 丹後様でのうては➡ 290 00:24:36,994 --> 00:24:41,865 これだけの差配は できしまへんやろな。 291 00:24:41,865 --> 00:24:43,901 そなた達も こっちへ入って 見るがよい。➡ 292 00:24:43,901 --> 00:24:48,939 こちら 当家の客分 武芸者の塚原殿。 293 00:24:48,939 --> 00:24:50,975 それと えっ? 294 00:24:50,975 --> 00:24:53,277 山崎。 山崎殿じゃ。 295 00:24:53,277 --> 00:24:56,747 巴屋の美津と申します。 296 00:24:56,747 --> 00:25:00,417 どっちが 気に入らはりますやろか? 297 00:25:00,417 --> 00:25:04,521 迷うな これは。 う~ん…。 298 00:25:04,521 --> 00:25:08,025 塚原殿は どっちがよいと思う? 299 00:25:08,025 --> 00:25:13,025 はあ これは 壺ですゆえ…。 うん。 300 00:25:15,466 --> 00:25:18,102 水の漏らぬものが よろしいかと…。 301 00:25:18,102 --> 00:25:22,072 ♬~ 302 00:25:22,072 --> 00:25:25,909 ハハハ…。 303 00:25:25,909 --> 00:25:29,346 いやいや それはそうだ ハハハ…。 304 00:25:29,346 --> 00:25:32,049 これは 水は漏らぬであろうな? 305 00:25:32,049 --> 00:25:35,019 えっ? ハハハ…。 306 00:25:35,019 --> 00:25:40,224 ♬~ 307 00:25:40,224 --> 00:25:43,327 (お囃子の稽古の音) 308 00:25:43,327 --> 00:25:45,796 (とよ)お美津様 どないしはったんですか? 309 00:25:45,796 --> 00:25:48,665 塚原さんは 面白いお方やな。 310 00:25:48,665 --> 00:25:50,734 (彦六)ハハハ そうでんなあ。 311 00:25:50,734 --> 00:25:55,039 あっ そやそや。 あの方 常陸のお国の人やらしいですわ。 312 00:25:55,039 --> 00:25:59,276 せやさかいに 唐物の選びは ようせんのですやろな。 313 00:25:59,276 --> 00:26:03,047 ほやけど あのお人の言うとおりや。 314 00:26:03,047 --> 00:26:07,084 壺は 水の漏れんのがええ。 315 00:26:07,084 --> 00:26:14,658 いや これは珍しい。 お美津様の お目にかないましたかな? 316 00:26:14,658 --> 00:26:17,828 けど 剣術使いはいかん。 317 00:26:17,828 --> 00:26:20,928 命を 無駄に捨てるよってな。 318 00:26:23,434 --> 00:26:25,434 ああ…。 319 00:26:28,005 --> 00:26:30,205 暑うて かなんな。 320 00:26:32,543 --> 00:26:39,650 ♬~ 321 00:26:39,650 --> 00:26:45,322 <足利義尹様が 大内様の 軍勢とともに上洛されたのは➡ 322 00:26:45,322 --> 00:26:51,328 それからほどない 祇園祭り 宵山の日でございました> 323 00:26:51,328 --> 00:26:57,434 ♬~ 324 00:26:57,434 --> 00:26:59,470 誰か居るか? (家臣)はっ! 325 00:26:59,470 --> 00:27:04,341 塚原殿を呼べ! 塚原殿を! 塚原殿は居るか?! 326 00:27:04,341 --> 00:27:07,778 (丹後) 御前試合が 7日の後と決まった。 327 00:27:07,778 --> 00:27:12,416 場所は 清水寺境内。 刻限は 巳の下刻じゃ。 328 00:27:12,416 --> 00:27:17,054 かしこまりました。 試合は 勝ち抜き戦にござりましょうか? 329 00:27:17,054 --> 00:27:21,125 それが 1試合のみ。 えっ? 330 00:27:21,125 --> 00:27:24,962 塚原殿と相手との一番勝負じゃ。 331 00:27:24,962 --> 00:27:28,966 兵法者が一堂に会しての試合では ござりませぬのか? 332 00:27:28,966 --> 00:27:35,239 う~ん… それがのう 管領様が 今日…。 333 00:27:35,239 --> 00:27:40,811 (細川高国)当家お抱えの剣士 大野秀孝は 海内無双の使い手。 334 00:27:40,811 --> 00:27:44,715 試合の結果は 決まったような ものにござりまする。 335 00:27:44,715 --> 00:27:47,184 (丹後)…と 公方様の前で 仰せられての。 336 00:27:47,184 --> 00:27:50,754 なんと…。 (丹後)それを聞いた我が殿が…。 337 00:27:50,754 --> 00:27:56,360 (大内義興)当代随一の使い手は 当家に居りまする。 338 00:27:56,360 --> 00:27:58,562 (丹後)…と 言い返された。 339 00:27:58,562 --> 00:28:03,033 それで かたや 海内無双 こなた 当代随一。 340 00:28:03,033 --> 00:28:06,403 大内家と細川家の一騎打ちと 相なった。 341 00:28:06,403 --> 00:28:10,574 大野秀孝と申す者は いかなる 使い手でございましょう? 342 00:28:10,574 --> 00:28:13,010 鞍馬流よ。 343 00:28:13,010 --> 00:28:18,215 これまで 20度 立ち合い 全て 一撃で打ち勝ったと聞く。 344 00:28:18,215 --> 00:28:21,552 して 得物は 何を? 345 00:28:21,552 --> 00:28:27,624 管領様より 「是非にも 真剣で」とのお申し出なのだが。➡ 346 00:28:27,624 --> 00:28:29,826 いかがじゃ? 347 00:28:29,826 --> 00:28:31,962 真剣…。 承知しました。 348 00:28:31,962 --> 00:28:35,766 海内無双。 相手に不足はござりませぬ。 349 00:28:35,766 --> 00:28:39,970 できた! さすが 塚原殿。 よい覚悟。 350 00:28:39,970 --> 00:28:43,407 この勝負 勝ってくれるであろうな? 351 00:28:43,407 --> 00:28:46,977 はい! 必ずや。 352 00:28:46,977 --> 00:28:52,583 ♬~ 353 00:28:52,583 --> 00:28:57,383 <ところが 試合の日が近づくにつれ…> 354 00:29:04,494 --> 00:29:07,864 左門。 はっ。 355 00:29:07,864 --> 00:29:09,900 いよいよ 2日後じゃ。 356 00:29:09,900 --> 00:29:12,169 はい。 357 00:29:12,169 --> 00:29:14,805 かねて 念願の時が来た。 358 00:29:14,805 --> 00:29:19,176 勝てば 鹿島の名は 天下にとどろく。 359 00:29:19,176 --> 00:29:22,913 さようですな。 360 00:29:22,913 --> 00:29:25,282 暑いのう。 361 00:29:25,282 --> 00:29:29,853 都の夏は いつまでも 暑くてたまらぬ。 362 00:29:29,853 --> 00:29:34,953 せめて 鹿島の潮風が聞けたら…。 363 00:29:39,096 --> 00:30:08,496 ♬~ 364 00:30:16,933 --> 00:30:20,033 おかしい。 妙に 体が重い。 365 00:30:22,806 --> 00:30:25,409 ひるんでるのか 俺は? 366 00:30:25,409 --> 00:30:28,111 塚原様! 367 00:30:28,111 --> 00:30:30,947 あっ。 父より申し付かり➡ 368 00:30:30,947 --> 00:30:33,617 御前試合の装束を 届けに参りました。 369 00:30:33,617 --> 00:30:36,217 これは かたじけない。 370 00:30:43,593 --> 00:30:48,498 こたびの試合 真剣で 戦われると伺いましたが…? 371 00:30:48,498 --> 00:30:51,134 はい そう決まりました。 372 00:30:51,134 --> 00:30:55,639 それでは 命のやり取りでは ありませぬか? 373 00:30:55,639 --> 00:30:58,375 武芸の試合とは そういうものです。 374 00:30:58,375 --> 00:31:01,878 もとより 命を捨ててかかるもの。 375 00:31:01,878 --> 00:31:08,185 習い覚えた技を出し切り 必死に 打ち掛かって 相手を斬り倒す。 376 00:31:08,185 --> 00:31:12,255 武芸の道は ただ それのみ。 377 00:31:12,255 --> 00:31:16,159 腕比べだというのに。 えっ? 378 00:31:16,159 --> 00:31:19,196 御前で披露する 腕比べではありませぬか?! 379 00:31:19,196 --> 00:31:22,733 命を懸けて 何になるのでしょう?! 380 00:31:22,733 --> 00:31:26,370 ♬~ 381 00:31:26,370 --> 00:31:31,141 鹿乃殿が 口を出す事ではございません! 382 00:31:31,141 --> 00:31:33,176 ごめん。 383 00:31:33,176 --> 00:31:44,921 ♬~ 384 00:31:44,921 --> 00:31:50,927 なれど 死ぬのはつまらぬ。 385 00:31:50,927 --> 00:31:53,730 [回想] (男)鹿乃! 386 00:31:53,730 --> 00:31:59,669 ♬~ 387 00:31:59,669 --> 00:32:02,205 (鹿乃)かか様。 388 00:32:02,205 --> 00:32:10,180 ♬~ 389 00:32:10,180 --> 00:32:12,215 とと様。 390 00:32:12,215 --> 00:32:22,959 ♬~ 391 00:32:22,959 --> 00:32:24,995 何なんだ?! あの人は! 392 00:32:24,995 --> 00:32:27,030 人が命を懸けた試合を➡ 393 00:32:27,030 --> 00:32:31,802 童の遊びか何かのように 腕比べとは! 394 00:32:31,802 --> 00:32:38,074 うん? 腕比べは 腕比べか。 395 00:32:38,074 --> 00:32:40,110 何やってるんだ 俺は。 396 00:32:40,110 --> 00:32:44,781 (町衆)♬「ハイヤー ハァ」 397 00:32:44,781 --> 00:32:48,618 ♬~ 398 00:32:48,618 --> 00:32:52,522 ♬「さても」 何だ? あれは。 399 00:32:52,522 --> 00:33:00,330 ♬「堺の湯の川で ハァ」 400 00:33:00,330 --> 00:33:06,403 ♬「精を尽くして ハァ」 401 00:33:06,403 --> 00:33:13,910 ♬「井戸を掘る ハイヤー ハァ」 402 00:33:13,910 --> 00:33:25,288 ♬「十七姫御が 金くんで」 403 00:33:25,288 --> 00:33:27,390 鹿乃殿。 404 00:33:27,390 --> 00:33:32,629 ♬「白銀釣瓶に ハァ」 405 00:33:32,629 --> 00:33:37,000 ♬「黄金桶 ハイヤー」 406 00:33:37,000 --> 00:33:40,670 これは 何というお祭りですか? 407 00:33:40,670 --> 00:33:44,541 風流です 風流踊り。 408 00:33:44,541 --> 00:33:46,576 風流? 409 00:33:46,576 --> 00:33:53,517 疫病がはやらぬよう 災いが起きぬよう祈る踊りです。 410 00:33:53,517 --> 00:33:56,217 祈りの踊り。 411 00:33:58,355 --> 00:34:02,492 私のふるさと 鹿島も 祭りの多いところです。 412 00:34:02,492 --> 00:34:09,966 春祭りでは ちょうど このように 皆が歌い 踊ります。 413 00:34:09,966 --> 00:34:12,002 懐かしいな。 414 00:34:12,002 --> 00:34:19,743 ♬~ 415 00:34:19,743 --> 00:34:21,778 俺もか? 416 00:34:21,778 --> 00:34:24,915 ♬~ 417 00:34:24,915 --> 00:34:26,950 鹿乃殿も。 418 00:34:26,950 --> 00:34:43,800 ♬~ 419 00:34:43,800 --> 00:34:46,536 若! 何をしているのです?! 420 00:34:46,536 --> 00:34:48,572 おお 左門。 お戻りが遅いゆえ➡ 421 00:34:48,572 --> 00:34:50,807 捜しに来てみれば。 422 00:34:50,807 --> 00:34:54,244 いいものじゃ 町衆の踊りは。 そなたも 踊ってみよ。 423 00:34:54,244 --> 00:34:56,244 それがしは 結構! 424 00:34:58,315 --> 00:35:00,650 のう 左門。 はあ。 425 00:35:00,650 --> 00:35:03,653 俺は いつの間にか 思い詰めていたようじゃ。 426 00:35:03,653 --> 00:35:08,391 はっ? 勝とう。 勝たねばならぬ。 427 00:35:08,391 --> 00:35:11,661 試合が決まってから その事ばかり考えておった。 428 00:35:11,661 --> 00:35:15,932 だが 思い詰めては 心が硬くなる。 429 00:35:15,932 --> 00:35:19,669 心が硬くなっては 身が縛られる。 430 00:35:19,669 --> 00:35:22,939 若。 ただ伸びやかに➡ 431 00:35:22,939 --> 00:35:27,377 己の剣を振るえば それでよいのじゃ。 432 00:35:27,377 --> 00:35:32,616 ♬~ 433 00:35:32,616 --> 00:35:35,385 左門様 こちらへ。 434 00:35:35,385 --> 00:35:39,356 左門! ほれ! 435 00:35:39,356 --> 00:35:52,802 ♬~ 436 00:35:52,802 --> 00:35:56,339 おお 楽しいの おお! 437 00:35:56,339 --> 00:35:58,875 ♬~ 438 00:35:58,875 --> 00:36:01,875 (太鼓の音) 439 00:36:09,552 --> 00:36:11,552 (検分役)面を上げよ。 440 00:36:13,690 --> 00:36:21,464 (足利義尹)あの者が 海内無双か。 なるほど 強そうや。 441 00:36:21,464 --> 00:36:23,967 これまで 20度立ち合い➡ 442 00:36:23,967 --> 00:36:29,205 今まで 身に一つも 傷を負うておりませぬ。 443 00:36:29,205 --> 00:36:36,846 管領代抱えのほうは まだ 若いな。 444 00:36:36,846 --> 00:36:42,385 若年なれど 東国屈指の 太刀の使い手にございます。 445 00:36:42,385 --> 00:36:46,823 (義尹)どっちが勝つか➡ 446 00:36:46,823 --> 00:36:49,323 楽しみじゃの。 447 00:36:51,461 --> 00:36:53,461 (検分役)両名! 448 00:36:57,934 --> 00:37:01,037 (検分役)しからば 勝負 始め! 449 00:37:01,037 --> 00:37:08,778 塚原新右衛門高幹 鹿島の太刀にて 見参つかまつる! 450 00:37:08,778 --> 00:37:13,717 鞍馬流 大野秀孝 いざ 参る! 451 00:37:13,717 --> 00:37:19,489 ♬~ 452 00:37:19,489 --> 00:37:21,524 お~っ! 453 00:37:21,524 --> 00:37:23,860 ♬~ 454 00:37:23,860 --> 00:37:25,895 と~っ! 455 00:37:25,895 --> 00:37:30,395 ♬~ 456 00:37:32,502 --> 00:37:36,039 [心の声] 京八流の手で誘うつもりじゃ。 457 00:37:36,039 --> 00:37:38,942 [心の声] 動かぬ。 岩のようじゃ。➡ 458 00:37:38,942 --> 00:37:42,712 岩を動かすには いかがすればよい? 459 00:37:42,712 --> 00:37:54,057 ♬~ 460 00:37:54,057 --> 00:37:56,092 危ない! 461 00:37:56,092 --> 00:38:27,123 ♬~ 462 00:38:27,123 --> 00:38:32,195 [心の声] 重い! この男の剣 斬り潰されるようじゃ。 463 00:38:32,195 --> 00:38:44,774 ♬~ 464 00:38:44,774 --> 00:38:46,810 若! 465 00:38:46,810 --> 00:39:00,056 ♬~ 466 00:39:00,056 --> 00:39:03,159 [心の声] 虚実に惑わされるな。➡ 467 00:39:03,159 --> 00:39:09,599 風を思え。 天を思え。 地を思え。 468 00:39:09,599 --> 00:39:32,422 ♬~ 469 00:39:32,422 --> 00:39:36,222 [心の声] ただ 心を伸びやかに。 470 00:39:38,528 --> 00:39:58,915 ♬~ 471 00:39:58,915 --> 00:40:02,318 おりゃっ! 472 00:40:02,318 --> 00:40:05,021 お~っ! 473 00:40:05,021 --> 00:40:09,525 鹿島じゃ。 鹿島の太刀に誘い込んだぞ。 474 00:40:09,525 --> 00:40:15,164 ♬~ 475 00:40:15,164 --> 00:40:18,067 舞でも舞ってるようじゃ。 476 00:40:18,067 --> 00:41:10,153 ♬~ 477 00:41:10,153 --> 00:41:13,756 死んだか あの者。 478 00:41:13,756 --> 00:41:16,926 海内無双やなかったんやな。 479 00:41:16,926 --> 00:41:32,842 ♬~ 480 00:41:32,842 --> 00:41:38,014 見事な勝ちでござりましたな ハハハ…。 481 00:41:38,014 --> 00:41:42,719 ああ どうであった? 海内無双の腕は。 482 00:41:42,719 --> 00:41:46,055 はい 巌のごとき構えにて➡ 483 00:41:46,055 --> 00:41:51,094 その打ち込みは重く まこと剛の者でございました。 484 00:41:51,094 --> 00:41:55,999 そなたが使うたのは あれは 何という技じゃ? 485 00:41:55,999 --> 00:41:58,568 技の名は ござりませぬ。 486 00:41:58,568 --> 00:42:03,006 ただ 伸びやかに 己の腕を 振るったのみでございます。 487 00:42:03,006 --> 00:42:08,044 ちょうど 町衆が踊る 風流のように。 488 00:42:08,044 --> 00:42:11,014 風流とな? はあ。 489 00:42:11,014 --> 00:42:15,685 う~ん 面白い事を言う。 490 00:42:15,685 --> 00:42:23,159 ハハハ… 塚原 今日の働き あっぱれであった! 491 00:42:23,159 --> 00:42:25,995 はっ! 492 00:42:25,995 --> 00:42:32,135 ♬「吉野川」 493 00:42:32,135 --> 00:42:34,504 失礼いたします。 494 00:42:34,504 --> 00:42:38,741 ♬「花」 495 00:42:38,741 --> 00:42:40,977 よいご機嫌ですね。 496 00:42:40,977 --> 00:42:47,583 塚原殿を推挙した わしの面目も立ったでな。 497 00:42:47,583 --> 00:42:49,852 どうした? うれしくないのか? 498 00:42:49,852 --> 00:42:52,455 うれしゅうございます。 499 00:42:52,455 --> 00:43:01,030 なれど 満座の中で負けた側は さぞ 恨みを募らせましょうな。 500 00:43:01,030 --> 00:43:04,300 鹿乃。 いつか➡ 501 00:43:04,300 --> 00:43:09,739 その恨みが返ってくるかと思うと 恐ろしゅうもなります。 502 00:43:09,739 --> 00:43:12,075 案ずるな。 503 00:43:12,075 --> 00:43:17,747 あの男は 一度の勝ちに浮かれて 慢心するようなアホではない。 504 00:43:17,747 --> 00:43:22,418 今も はや 太刀を振るっておるわ。 505 00:43:22,418 --> 00:43:24,454 まあ。 506 00:43:24,454 --> 00:43:39,869 ♬~ 507 00:43:39,869 --> 00:43:45,308 ほんに 常とお変わりなく。 508 00:43:45,308 --> 00:43:50,179 <ところが ほどなく 鹿乃様の言葉は まこととなり➡ 509 00:43:50,179 --> 00:43:56,519 兄は 都を揺るがす騒動に 巻き込まれていくのです> 510 00:43:56,519 --> 00:44:03,326 ♬~ 511 00:44:03,326 --> 00:44:07,830 公方様のお命を狙うとは なんと大胆な…。 512 00:44:07,830 --> 00:44:11,000 こたびの一件は 大内家の一大事。➡ 513 00:44:11,000 --> 00:44:13,436 刺客を討ち取ってはくれぬか? 514 00:44:13,436 --> 00:44:17,773 (物忌)新右衛門は 幾度も 神の試練に遭うであろう。 515 00:44:17,773 --> 00:44:21,244 戦い続けられるのですか? それが 定めならば。 516 00:44:21,244 --> 00:44:25,844 決して死なぬと 約束して下さいませ。 517 00:44:27,817 --> 00:44:32,622 ♬~ 518 00:44:32,622 --> 00:44:35,291 <神奈川県小田原市。➡ 519 00:44:35,291 --> 00:44:39,996 伊勢宗瑞 後の北条早雲が治めた 小田原城は➡ 520 00:44:39,996 --> 00:44:44,834 現在の天守閣の西に位置する 八幡山にありました。➡ 521 00:44:44,834 --> 00:44:51,240 1454年 享徳の乱により 戦国時代へ突入した関東。➡ 522 00:44:51,240 --> 00:44:56,279 小田原城は 全国屈指の城郭を 誇りました。➡ 523 00:44:56,279 --> 00:45:02,585 宗瑞が 生涯の拠点とした 伊豆の韮山城。➡ 524 00:45:02,585 --> 00:45:08,391 小田原城を手に入れた後も 韮山で 政治を執り続けました。➡ 525 00:45:08,391 --> 00:45:13,129 北条5代 100年の基礎を築いた 宗瑞。➡ 526 00:45:13,129 --> 00:45:15,865 天下泰平の志を胸に➡ 527 00:45:15,865 --> 00:45:19,365 戦国の世を 駆け抜けました> 528 00:55:12,194 --> 00:55:13,061 529 00:55:13,061 --> 00:55:17,065 「時代劇専門チャンネル」の 全てが分かる番組情報誌 530 00:55:17,065 --> 00:55:19,065 『時代劇専門チャンネルガイド』 531 00:55:20,068 --> 00:55:23,071 毎月のおすすめ作品を 解説した特集記事や➡ 532 00:55:23,071 --> 00:55:28,071 番組表・コラム・時代劇クロスワードなど 見どころ満載! 533 00:55:35,083 --> 00:55:37,083 まずは 見本誌を 無料で お届け!