1 00:00:33,766 --> 00:00:50,266 (櫓の音) 2 00:00:56,956 --> 00:01:01,361 (雙星彦馬)早く 早く。 ようこそ。 3 00:01:01,361 --> 00:01:04,263 お待ちしておりました。 4 00:01:04,263 --> 00:01:09,102 (織江)遅くなり 申し訳ございませぬ。 5 00:01:09,102 --> 00:01:13,823 <それは 七夕の夜の事であった> 6 00:01:13,823 --> 00:01:17,493 ♬~ 7 00:01:17,493 --> 00:01:24,167 <武士のなりはしていても 興味があるのは 海と星だけ。➡ 8 00:01:24,167 --> 00:01:27,937 そんな平戸藩士 雙星彦馬のもとに➡ 9 00:01:27,937 --> 00:01:34,394 突然 美しい女が 嫁いできたのである> 10 00:01:34,394 --> 00:01:42,201 (赤松晋佐衛門)ご両人 これで めでたか さんさんと! 11 00:01:42,201 --> 00:01:47,573 ♬~ 12 00:01:47,573 --> 00:01:50,793 ただいま! 13 00:01:50,793 --> 00:01:52,793 ただいま! 14 00:01:56,049 --> 00:01:59,952 お帰りなさいまし。 ああ ただいま。 15 00:01:59,952 --> 00:02:02,352 何を そうお急ぎで? 16 00:02:04,457 --> 00:02:08,561 家に 帰りを待ってくれる者が いるというのは うれしいのだ。 17 00:02:08,561 --> 00:02:12,365 ♬~ 18 00:02:12,365 --> 00:02:18,454 <人づきあいが下手な男に 守るべきものが できた> 19 00:02:18,454 --> 00:02:22,454 平戸名物 カスドース。 20 00:02:24,894 --> 00:02:27,880 私も 初めて食べるのだ。 21 00:02:27,880 --> 00:02:31,050 ♬~ 22 00:02:31,050 --> 00:02:33,152 甘い! 23 00:02:33,152 --> 00:02:37,123 ♬~ 24 00:02:37,123 --> 00:02:42,195 おいしゅうございます。 うん。 ハハハ… 甘い ハハハ…。 25 00:02:42,195 --> 00:02:45,631 ♬~ 26 00:02:45,631 --> 00:02:48,334 お待たせしました。 27 00:02:48,334 --> 00:02:57,627 ♬~ 28 00:02:57,627 --> 00:03:01,097 貝は この2枚があって 1対だ。 29 00:03:01,097 --> 00:03:04,233 ああ 夫婦と同じだな。 30 00:03:04,233 --> 00:03:06,269 ええ。 31 00:03:06,269 --> 00:03:13,593 ♬~ 32 00:03:13,593 --> 00:03:17,830 <夢のような日々が続くと 思われたが…> 33 00:03:17,830 --> 00:03:33,430 (セミの声) 34 00:03:37,266 --> 00:03:41,566 (虫の声) 35 00:04:17,306 --> 00:04:22,862 <彦馬は 忽然と姿を消した 妻 織江を捜すため➡ 36 00:04:22,862 --> 00:04:28,551 故郷 平戸を離れ 旅に出た。➡ 37 00:04:28,551 --> 00:04:32,371 だが 彼は まだ知らない。➡ 38 00:04:32,371 --> 00:04:38,571 妻には 明かしてはならぬ もう一つの顔がある事を> 39 00:04:40,796 --> 00:04:42,832 織江。 40 00:04:42,832 --> 00:05:23,232 ♬~(テーマ音楽) 41 00:05:27,627 --> 00:05:33,933 <松平定信が 倹約を推し進めた 寛政の改革が 失敗に終わると➡ 42 00:05:33,933 --> 00:05:38,004 それまで 息を詰めていた 庶民の活力がみなぎり➡ 43 00:05:38,004 --> 00:05:44,994 江戸では 芸術や学問に限らず 自由闊達な気風に満ちていた。➡ 44 00:05:44,994 --> 00:05:49,465 このころになると ロシア イギリスの船が 頻繁に現れて➡ 45 00:05:49,465 --> 00:05:55,365 通商を求めたが 幕府は ことごとく拒絶していた> 46 00:05:58,190 --> 00:06:02,361 <アメリカのペリー率いる黒船が 浦賀に来るのは➡ 47 00:06:02,361 --> 00:06:06,232 これから 約30年後の事である> 48 00:06:06,232 --> 00:06:14,657 ♬~ 49 00:06:14,657 --> 00:06:20,557 <肥前平戸藩御用 西海屋が 江戸に出している店である> 50 00:06:25,034 --> 00:06:28,934 (番頭)ああっ これは 御前! 51 00:06:31,123 --> 00:06:33,726 (西海屋千右衛門)御用があれば 手前が伺いましたものを。 52 00:06:33,726 --> 00:06:42,026 (松浦静山)なに。 昨夜 池之端で ちょいとな。 53 00:06:49,558 --> 00:06:57,033 そなたの 例の幼なじみ とうとう 平戸をたったようだな。 54 00:06:57,033 --> 00:07:02,138 やはり 姿をくらませた女房を 捜すなどと…。 55 00:07:02,138 --> 00:07:04,538 見つかる訳がない。 56 00:07:06,692 --> 00:07:09,328 (静山)去った女に 追いすがるなど➡ 57 00:07:09,328 --> 00:07:13,432 何とも いじましいではないか。➡ 58 00:07:13,432 --> 00:07:20,523 しかし その雙星彦馬は 気が付いているのかな? 59 00:07:20,523 --> 00:07:23,759 雙星彦馬の妻となった女は➡ 60 00:07:23,759 --> 00:07:28,681 平戸に送り込まれた 幕府の密偵だ。 61 00:07:28,681 --> 00:07:37,073 ♬~ 62 00:07:37,073 --> 00:07:45,531 (静山)忍びが 偽りの身分を 手に入れるなど 訳もない事。➡ 63 00:07:45,531 --> 00:07:53,289 そうして 用がなくなったら 痕跡も残さずに 消えるだけだ。 64 00:07:53,289 --> 00:07:58,789 ♬~ 65 00:08:02,264 --> 00:08:04,800 あいつは 昔から 気のいいヤツです。 66 00:08:04,800 --> 00:08:08,220 それは 間違いありません。 67 00:08:08,220 --> 00:08:12,320 ただ それで 随分と 損をしていますが。 68 00:08:15,127 --> 00:08:20,716 それにも増して 国元でも有名な 変わり者でもありまして。 69 00:08:20,716 --> 00:08:24,954 噂は 耳にしていた。 70 00:08:24,954 --> 00:08:27,573 御前は 隠居なされたあとは 江戸住まいで➡ 71 00:08:27,573 --> 00:08:30,659 ご存じないとは思いますが➡ 72 00:08:30,659 --> 00:08:33,763 藩士でありながら 政の事など➡ 73 00:08:33,763 --> 00:08:36,832 恐らく 全く分かっておりません。➡ 74 00:08:36,832 --> 00:08:40,136 彦馬の関心は 専ら 海の事➡ 75 00:08:40,136 --> 00:08:44,156 星や月など 天文の事だけなのです。 76 00:08:44,156 --> 00:08:48,856 そんな彦馬に 相手は なぜ 密偵を? 77 00:08:52,098 --> 00:08:59,255 今年の春だったか 上屋敷に行った折➡ 78 00:08:59,255 --> 00:09:05,294 豊前中津の江戸家老と 世間話をした事があった。 79 00:09:05,294 --> 00:09:09,532 はい。 その時➡ 80 00:09:09,532 --> 00:09:15,571 異国の船が 我が国に 頻繁に押し寄せる昨今➡ 81 00:09:15,571 --> 00:09:19,458 大名家の将来について 話が及んだ。 82 00:09:19,458 --> 00:09:25,331 はい。 迫り来る難局を乗り切るには➡ 83 00:09:25,331 --> 00:09:31,487 周りには 目を背けられるような 変人 あるいは 異物こそが➡ 84 00:09:31,487 --> 00:09:35,387 思わぬ力を発揮するのではと…。 85 00:09:37,726 --> 00:09:46,101 わしは どうも 雙星彦馬の名を 口にしたような気がする。 86 00:09:46,101 --> 00:09:50,406 彦馬の何を? 87 00:09:50,406 --> 00:09:58,797 「雙星という御船手方の若い藩士は 周りの声など気にせず➡ 88 00:09:58,797 --> 00:10:04,220 己の思うところにこだわる いわば異物だが➡ 89 00:10:04,220 --> 00:10:11,861 そのような人物こそ 見どころがあるのではないか」と。 90 00:10:11,861 --> 00:10:17,433 その話が ご公儀に届いたという事は? 91 00:10:17,433 --> 00:10:22,354 上屋敷には 密偵が入り込んでいるな。 92 00:10:22,354 --> 00:10:24,874 御前。 93 00:10:24,874 --> 00:10:28,974 まあ 予期していた事ではあるが。 94 00:10:32,031 --> 00:10:38,631 しかし 相手は 人選を誤ったようだ。 95 00:10:42,925 --> 00:10:50,425 (くしゃみ) 96 00:11:06,665 --> 00:11:10,365 千右衛門。 97 00:11:22,998 --> 00:11:27,519 久しぶりの風呂で 生き返ったぞ。 98 00:11:27,519 --> 00:11:32,558 へえ しかし 千右衛門 すっかり商家の主だな。 99 00:11:32,558 --> 00:11:35,828 刀を捨て 養子に入って もう10年だぞ。 100 00:11:35,828 --> 00:11:39,632 えっ? もう そんなになるのか。 101 00:11:39,632 --> 00:11:42,701 ああ そこのは 捨ててもいいな? 102 00:11:42,701 --> 00:11:46,455 いや 洗えば まだまだ使える。 103 00:11:46,455 --> 00:11:48,455 分かった。 104 00:11:50,960 --> 00:11:55,097 これか? 一切を売り払って 買うたというのは。 105 00:11:55,097 --> 00:11:58,334 ああ ひと月以上の道中➡ 106 00:11:58,334 --> 00:12:00,869 追い剥ぎやら泥棒の類いに 行き当たったが➡ 107 00:12:00,869 --> 00:12:04,423 これが無事で 何よりだったよ。 108 00:12:04,423 --> 00:12:08,193 お前 本当に 妻を捜すためだけに来たのか? 109 00:12:08,193 --> 00:12:11,997 そうだ。 110 00:12:11,997 --> 00:12:14,697 それだけのために? 111 00:12:19,405 --> 00:12:21,991 いかんか? 112 00:12:21,991 --> 00:12:28,263 しかしな 江戸にいるのかどうか。 113 00:12:28,263 --> 00:12:31,300 嫁の口を利いてくだされた 赤松様が➡ 114 00:12:31,300 --> 00:12:34,636 「女は 江戸に戻ったのでは」と 漏らされたのだ。 115 00:12:34,636 --> 00:12:38,123 ところが もっと詳しく 聞こうと思ったやさき➡ 116 00:12:38,123 --> 00:12:43,723 事情は知らんが 自害なされてな。 117 00:12:47,966 --> 00:12:50,169 だが 恐らく 織江は➡ 118 00:12:50,169 --> 00:12:53,672 縁者の誰かが 病に倒れたと 知らせを受けたものの➡ 119 00:12:53,672 --> 00:12:58,010 私に心配させまいと あえて 何も告げずに 江戸へ。 120 00:12:58,010 --> 00:13:01,847 彦馬 やめろ。 うん? 121 00:13:01,847 --> 00:13:04,466 たったひと月で 逃げ出すような女だ。 122 00:13:04,466 --> 00:13:07,569 名前も何もかも ウソで固めた狐だ。 123 00:13:07,569 --> 00:13:11,123 第一 この江戸で 人捜しなど無理だ。 124 00:13:11,123 --> 00:13:14,360 女の事は 忘れろ。 125 00:13:14,360 --> 00:13:17,296 いや 無理だな。 126 00:13:17,296 --> 00:13:23,068 たったひと月の妻であったが 忘れるのは 無理だ。 127 00:13:23,068 --> 00:13:26,789 (原田朔之助)いや 参った。 128 00:13:26,789 --> 00:13:34,563 参ったぞ 千右衛門。 129 00:13:34,563 --> 00:13:37,933 あっ 何だ? 客人か? 130 00:13:37,933 --> 00:13:41,687 私の幼なじみで 雙星彦馬。 131 00:13:41,687 --> 00:13:46,775 雙星? 雙星とは 変わった名だ。 132 00:13:46,775 --> 00:13:50,796 こちらは 南町奉行所同心の 原田さんだ。 133 00:13:50,796 --> 00:13:54,433 原田朔之助だ。 よろしくな。 134 00:13:54,433 --> 00:13:57,603 奉行所の同心とも じっこんにしてるのか? 135 00:13:57,603 --> 00:14:02,624 私がというより 松浦家お屋敷が 何かと頼りにな。 136 00:14:02,624 --> 00:14:09,281 おかげで 松浦家の 家紋入りの羽織も 頂戴しておる。 137 00:14:09,281 --> 00:14:11,366 はあ。 138 00:14:11,366 --> 00:14:14,336 ああ 原田さん 「参った」とは 一体? 139 00:14:14,336 --> 00:14:21,276 ほら 例の立花屋の娘の かどわかしの一件に行き詰まって。 140 00:14:21,276 --> 00:14:26,064 ああ 昨日 身代金が払われて 娘は戻されたんだが➡ 141 00:14:26,064 --> 00:14:29,268 誰の仕業か そのメドが…。 でしょ? 142 00:14:29,268 --> 00:14:33,872 ああ。 どこに 連れていかれたのかも分からん。 143 00:14:33,872 --> 00:14:40,429 娘は 「捕らわれてた部屋から 月が見えた」などと申すだけでな。 144 00:14:40,429 --> 00:14:43,799 月が見えてた時刻と 方角が分かれば➡ 145 00:14:43,799 --> 00:14:46,535 場所の見当も つくんじゃありませんか? 146 00:14:46,535 --> 00:14:49,435 月で? はい。 147 00:14:52,474 --> 00:14:54,827 えっ? 148 00:14:54,827 --> 00:14:59,998 ハハハ… 千右衛門➡ 149 00:14:59,998 --> 00:15:04,837 堅い商人のくせに よくも 大ぼらを吹く友人がいたもんだな。 150 00:15:04,837 --> 00:15:15,037 ハハハ… お月さんでのう ハハハ…。 151 00:15:17,833 --> 00:15:22,387 <幕府が 特に警戒していたのは 西国の諸大名で➡ 152 00:15:22,387 --> 00:15:26,158 ひそかに その動向の探索を 担っていたのが➡ 153 00:15:26,158 --> 00:15:31,530 将軍直属のお庭番であった。➡ 154 00:15:31,530 --> 00:15:38,270 日比谷御門外にある御用屋敷には 老中支配の伊賀組などとは別に➡ 155 00:15:38,270 --> 00:15:46,979 八代将軍 吉宗以来 代々 世襲して 続くお庭番の家が 30ほどあった> 156 00:15:46,979 --> 00:15:52,201 ♬~ 157 00:15:52,201 --> 00:15:54,419 この夏 女を➡ 158 00:15:54,419 --> 00:15:58,991 平戸の御船手方の藩士の妻として 送り込みましたが➡ 159 00:15:58,991 --> 00:16:02,528 ひと月で 引き揚げさせました。 160 00:16:02,528 --> 00:16:07,749 (奥寺勘兵衛)確か 松浦静山の懐刀とか。 161 00:16:07,749 --> 00:16:10,536 実は それが 全くの凡人。 162 00:16:10,536 --> 00:16:15,173 というより ただの変わり者でして 得るものは 何もなく。 163 00:16:15,173 --> 00:16:18,473 (平沢重兵衛)川村様。 (久喜)ほら! 164 00:16:23,665 --> 00:16:31,965 又八 お前は 金に転んで 屋敷の内情を 薩摩に漏らしたな? 165 00:16:49,241 --> 00:16:52,060 片づけよ。 166 00:16:52,060 --> 00:16:54,060 はっ! 167 00:17:02,087 --> 00:17:08,493 (勘兵衛)薩摩 平戸 鍋島 中津。 168 00:17:08,493 --> 00:17:12,998 今 特に用心せねばならぬのが この四家でしょう。 169 00:17:12,998 --> 00:17:16,251 オランダはじめ 異国との交わりに傾注し➡ 170 00:17:16,251 --> 00:17:19,621 密貿易で 富を得ているおそれもある。 171 00:17:19,621 --> 00:17:24,026 が 証拠が出ぬ。 172 00:17:24,026 --> 00:17:26,061 (安藤祥吾)奥寺殿➡ 173 00:17:26,061 --> 00:17:32,017 もう一つ気がかりな事は 去年 長崎に来たシーボルト。 174 00:17:32,017 --> 00:17:34,920 ああ あれも危ういな。 175 00:17:34,920 --> 00:17:39,057 川村 長崎からは 何か? 176 00:17:39,057 --> 00:17:42,694 (川村真一郎)知らせによれば シーボルトなる者➡ 177 00:17:42,694 --> 00:17:45,430 長崎にて 我が国の者どもと交わり➡ 178 00:17:45,430 --> 00:17:51,837 大名 諸大名家の若手 蘭学者の 信奉を得ている様子にて。 179 00:17:51,837 --> 00:17:55,641 うん。 城内ご重臣の多くは➡ 180 00:17:55,641 --> 00:17:58,660 その事を 大いに危ぶんでおられる。 181 00:17:58,660 --> 00:18:03,548 つまり そやつらが 異国にかぶれ 手を結び➡ 182 00:18:03,548 --> 00:18:05,934 幕府に 謀反をたくらむとな? 183 00:18:05,934 --> 00:18:10,405 うん。 さて この大名どもの動きを➡ 184 00:18:10,405 --> 00:18:15,594 押さえ込むには 見せしめが要りますな。 185 00:18:15,594 --> 00:18:18,930 見せしめですか? 186 00:18:18,930 --> 00:18:25,030 例えば 平戸の元藩主 松浦静山。 187 00:18:27,322 --> 00:18:33,662 桜田屋敷の務めは これを まず 潰す事。 188 00:18:33,662 --> 00:18:41,462 ♬~ 189 00:18:45,090 --> 00:18:47,993 (女)ねえさん! あら 栄ざ様 お久しぶり! 190 00:18:47,993 --> 00:18:51,296 おう! 秀弥 一段と 艶っぽくなったな。 191 00:18:51,296 --> 00:18:53,315 (秀弥)まあ うれしい。 192 00:18:53,315 --> 00:18:59,805 お礼に はい あ~ん。 193 00:18:59,805 --> 00:19:01,857 おいしい? ああ。 194 00:19:01,857 --> 00:19:05,761 (浪人)うまそうだな。 女 俺にも食わせろ。 195 00:19:05,761 --> 00:19:09,598 嫌なこった! あん? いや 何が何でも食う! 196 00:19:09,598 --> 00:19:13,568 嫌! キャーッ! (女)お待ち遠さま。 197 00:19:13,568 --> 00:19:17,339 ハハハ… ほら 食わせろ。 198 00:19:17,339 --> 00:19:19,808 嫌! 駄目! やめてください。 199 00:19:19,808 --> 00:19:22,408 離してください! よせ! 200 00:19:26,732 --> 00:19:33,032 どいつもこいつも 我ら浪人を虫けら扱いか!? 201 00:19:48,203 --> 00:19:52,090 待て 待て 待て 待てい! 202 00:19:52,090 --> 00:19:55,811 必ず食うぞ 豆腐田楽! 203 00:19:55,811 --> 00:19:58,296 何事か!? 204 00:19:58,296 --> 00:20:05,687 あっ これは 御前! 栄ざ様 日本一! よっ 助六! 205 00:20:05,687 --> 00:20:09,791 栄ざ様って お前 こちら様を どなただと…。 206 00:20:09,791 --> 00:20:12,060 この辺りに 御用の筋かえ? 207 00:20:12,060 --> 00:20:15,730 へえ かどわかしの件で 難渋しておりまして。 208 00:20:15,730 --> 00:20:19,518 ほう? 道々 聞かせてもらおうか。 209 00:20:19,518 --> 00:20:22,137 秀弥 またな。 210 00:20:22,137 --> 00:20:25,737 ありがとうございました。 日本一! 211 00:20:27,742 --> 00:20:30,395 (富蔵)こちらですよ。 212 00:20:30,395 --> 00:20:37,202 西海屋さんによれば 柳行李と 布団は 後で届けるそうです。 213 00:20:37,202 --> 00:20:40,802 (女)お帰り! さあ どうぞ。 214 00:20:43,725 --> 00:20:47,729 新しい店子だよ。 (女2)いい男じゃないか!? 215 00:20:47,729 --> 00:20:50,332 (女3)そうかい? ここですよ。 216 00:20:50,332 --> 00:20:52,801 さあ どうぞ。 217 00:20:52,801 --> 00:20:59,291 え~と その文机は 前の住人が 置いてったもんだから 遠慮なく。 218 00:20:59,291 --> 00:21:01,426 じゃ。 どうも。 219 00:21:01,426 --> 00:21:03,428 下がって 下がって! 何やってんだよ!? 220 00:21:03,428 --> 00:21:06,832 ≪(女)いいかげん およしよ。 いいじゃないか!➡ 221 00:21:06,832 --> 00:21:10,452 ちょっと! 何やってんだよ!? 222 00:21:10,452 --> 00:21:30,639 ♬~ 223 00:21:30,639 --> 00:21:37,629 トントン トンガラシ ヒリリと辛いは サンショの粉。 224 00:21:37,629 --> 00:21:41,766 スハスハするのは コショウの粉。 225 00:21:41,766 --> 00:21:44,703 ヒリリと辛いは サンショの粉。 226 00:21:44,703 --> 00:21:47,339 ≪(お弓)おい そこの唐辛子売り。 227 00:21:47,339 --> 00:21:49,658 へい。 228 00:21:49,658 --> 00:21:51,658 毎度。 229 00:22:07,826 --> 00:22:11,126 ありがとうございました。 230 00:22:24,359 --> 00:22:31,433 ♬~ 231 00:22:31,433 --> 00:22:33,533 (島田)女 待て! 232 00:22:37,889 --> 00:22:44,429 何か? その方 我らが屋敷近くで➡ 233 00:22:44,429 --> 00:22:46,698 胡乱な動きをしていたな? 234 00:22:46,698 --> 00:22:52,487 いえ 私は ただ 唐辛子を お屋敷の方に。 235 00:22:52,487 --> 00:22:59,544 ♬~ 236 00:22:59,544 --> 00:23:05,144 おのれ! 斬れ! (侍)斬れ! 斬れ! 237 00:23:11,389 --> 00:23:13,389 クソ! 238 00:23:35,964 --> 00:23:39,851 はなから 密偵と断じて 襲われました。 239 00:23:39,851 --> 00:23:42,520 不可解でなりません。 240 00:23:42,520 --> 00:23:47,325 うん。 もし 私が疑われたなら➡ 241 00:23:47,325 --> 00:23:51,930 お屋敷の中の お弓の身も危ういのでは? 242 00:23:51,930 --> 00:23:57,202 いや 今のところ お弓に変わりはない。➡ 243 00:23:57,202 --> 00:24:01,902 平戸松浦が 前にも増して 用心し始めたのであろう。 244 00:24:05,427 --> 00:24:10,627 <お庭番の住まいは 桜田屋敷の中にあった> 245 00:24:20,425 --> 00:24:23,862 (物音) 246 00:24:23,862 --> 00:24:26,364 おっかさん そんな事は 私が! 247 00:24:26,364 --> 00:24:29,634 (雅江)いや 今日は 体の具合がいいし➡ 248 00:24:29,634 --> 00:24:37,034 それに いつ戻るか 当てにできないからね。 249 00:24:54,359 --> 00:25:05,270 織江 この前のお前の勤めは 海のそばじゃなかったのかい? 250 00:25:05,270 --> 00:25:13,361 8月に戻ってきてから 何だか 魚料理が増えた。 251 00:25:13,361 --> 00:25:16,161 向こうで覚えたんだろう? 252 00:25:18,366 --> 00:25:21,886 う~ん 九州だね。 253 00:25:21,886 --> 00:25:26,207 例えば 平戸とか。 254 00:25:26,207 --> 00:25:32,597 勤めの事は 身内にだって 言わないのが決まりだよ。 255 00:25:32,597 --> 00:25:36,234 料理の腕が上がった。 256 00:25:36,234 --> 00:25:40,672 誰かに 心を込めて 作ってやってたようだね。 257 00:25:40,672 --> 00:25:45,426 ♬~ 258 00:25:45,426 --> 00:25:48,530 この骨は みそ汁のだしに使う。 あとは 刺身に。 259 00:25:48,530 --> 00:25:50,582 はい! 260 00:25:50,582 --> 00:26:07,398 ♬~ 261 00:26:07,398 --> 00:26:09,798 男だろう? 262 00:26:12,370 --> 00:26:16,591 な~に。 ちょっと いい女を気取っただけさ。 263 00:26:16,591 --> 00:26:21,162 亭主のために尽くす けなげな女房をね。 264 00:26:21,162 --> 00:26:24,399 へえ。 265 00:26:24,399 --> 00:26:28,069 ほれたふりして 誠心誠意尽くすのが勤め。 266 00:26:28,069 --> 00:26:30,455 おっかさんの言うとおりに したまでよ。 267 00:26:30,455 --> 00:26:35,193 でも まんざらでも なかったんだろ? 268 00:26:35,193 --> 00:26:39,564 フフフ… 分かるさ。 269 00:26:39,564 --> 00:26:44,652 密偵としては まだ甘いね。 270 00:26:44,652 --> 00:26:48,406 頂きます。 271 00:26:48,406 --> 00:26:51,459 こっち こっち。 何ですよ? 272 00:26:51,459 --> 00:26:55,296 ああ ここ ここ。 妻恋稲荷神社。 273 00:26:55,296 --> 00:26:57,415 ここには どんないわれが あるんですか? 274 00:26:57,415 --> 00:27:02,370 ああ これね。 こっち こっち。 275 00:27:02,370 --> 00:27:06,791 文字どおり 妻を恋い慕う訳ですよ。 276 00:27:06,791 --> 00:27:11,229 日本武尊が 東国征伐の折だよ。 277 00:27:11,229 --> 00:27:13,498 海が大荒れで 難儀した時➡ 278 00:27:13,498 --> 00:27:21,005 女房の… え~と 弟橘姫が 海に身を投じて 嵐を鎮めた訳だ。 279 00:27:21,005 --> 00:27:23,892 うん。 征伐は うまくいった。 280 00:27:23,892 --> 00:27:27,845 が 女房は 海の藻屑と消えた。 281 00:27:27,845 --> 00:27:32,233 「嘆かわしや 日本武尊」ってんで これが建ったんだね。 282 00:27:32,233 --> 00:27:36,287 私の思いそのままの神社だ。 えっ? 283 00:27:36,287 --> 00:27:38,289 ああ…。 284 00:27:38,289 --> 00:27:54,489 ♬~ 285 00:27:59,227 --> 00:28:03,231 出た! 大ぼら吹きが! 286 00:28:03,231 --> 00:28:08,636 いえ 私は…。 あ~あ かどわかしの一件➡ 287 00:28:08,636 --> 00:28:12,657 いっそ あんたの言う お月さんにでも おすがりして➡ 288 00:28:12,657 --> 00:28:15,760 場所を 突き止めてもらいたいもんだ。 289 00:28:15,760 --> 00:28:17,895 はい いいですよ。 290 00:28:17,895 --> 00:28:21,633 えっ? 291 00:28:21,633 --> 00:28:24,933 (男)ありがとうございました。 (女)ありがとうございました。 292 00:28:27,588 --> 00:28:31,893 (ゆう)私が通ってる麻布の 寺子屋に 知らない男の人が来て➡ 293 00:28:31,893 --> 00:28:34,896 「おとっつぁんが倒れて 大変だから」って➡ 294 00:28:34,896 --> 00:28:38,366 外に連れ出されたの。 そしたら 駕籠の前で➡ 295 00:28:38,366 --> 00:28:41,069 おなかのとこ 殴られて。 296 00:28:41,069 --> 00:28:44,072 気が付いたら 部屋の中で…。 297 00:28:44,072 --> 00:28:48,476 おゆうちゃんは その部屋で 月を見たんだね? うん。 298 00:28:48,476 --> 00:28:50,561 (半鐘の音) 299 00:28:50,561 --> 00:28:53,031 (ゆう)近くで 火事騒ぎがあったみたいで➡ 300 00:28:53,031 --> 00:28:57,368 見張りに来てた人が 窓を開けて 心配そうに見たの。➡ 301 00:28:57,368 --> 00:29:01,839 その時 窓から 月が見えたの。 302 00:29:01,839 --> 00:29:05,927 5日前は 満月で 晴れ。 303 00:29:05,927 --> 00:29:08,596 月が見えた正確な時刻が 分かれば➡ 304 00:29:08,596 --> 00:29:10,631 捕らえられていた部屋の場所➡ 305 00:29:10,631 --> 00:29:13,101 つまり 東西南北の どっちを向いていたか➡ 306 00:29:13,101 --> 00:29:16,621 それが割り出せるんだがな。 ふん まさか。 307 00:29:16,621 --> 00:29:20,508 星でも分かるが 星は見てないんだね? 308 00:29:20,508 --> 00:29:23,995 星って どれも同じじゃ…? 309 00:29:23,995 --> 00:29:28,366 いや 一つ一つ 大きさも輝きも違うものだよ。 310 00:29:28,366 --> 00:29:30,468 ふ~ん。 311 00:29:30,468 --> 00:29:36,407 う~ん 4~5日前に この辺りで 火事はなかった。 312 00:29:36,407 --> 00:29:39,360 という事は…。 313 00:29:39,360 --> 00:29:43,260 よし! 分かった! 各町の番屋に聞く! 314 00:29:46,551 --> 00:29:53,641 (朔之助)5日前の夜四ツ過ぎに 火事があったのは ここ。 315 00:29:53,641 --> 00:29:56,327 あっ 高輪。 316 00:29:56,327 --> 00:29:59,430 高輪だよ。 えっ? ああ…。 317 00:29:59,430 --> 00:30:01,632 半鐘の音が聞こえたと言うなら➡ 318 00:30:01,632 --> 00:30:07,732 高輪近くの 伊皿子 三田 白金辺り。 319 00:30:12,193 --> 00:30:17,865 (朔之助)何だ? この図は。 待っている間に 書いたんです。 320 00:30:17,865 --> 00:30:24,265 5日前の夜四ツの満月は この東の方角にありました。 321 00:30:27,592 --> 00:30:30,328 おい 彦馬。 322 00:30:30,328 --> 00:30:35,800 かどわかしの男たちの事で 何か 思い出した事があるそうだ。 323 00:30:35,800 --> 00:30:38,820 1人の人は 顔を出していたけど➡ 324 00:30:38,820 --> 00:30:43,591 もう一人の人は 最後まで 顔を隠して 声も出さなかったの。 325 00:30:43,591 --> 00:30:46,027 えっ? という事は おゆうちゃんが➡ 326 00:30:46,027 --> 00:30:49,697 知ってる人という事も? うん そう思って。 327 00:30:49,697 --> 00:30:52,697 大したもんだな おゆうちゃん。 328 00:30:54,802 --> 00:30:59,402 よし! 分かった! 立花屋の周辺を調べる! 329 00:31:02,827 --> 00:31:06,164 西海屋さんに聞いたら 高輪のほうですって? 330 00:31:06,164 --> 00:31:09,834 うん 多分ね。 ねえ 今から 行ってみようよ。 331 00:31:09,834 --> 00:31:12,687 何か思い出す事が あるかもしれないし。 332 00:31:12,687 --> 00:31:15,656 いいね。 333 00:31:15,656 --> 00:31:18,759 その部屋に 風は吹き込んでいたかな? 334 00:31:18,759 --> 00:31:23,664 うん でも 正面からじゃなかったよ。 335 00:31:23,664 --> 00:31:26,534 海が近い所では 夜になると➡ 336 00:31:26,534 --> 00:31:28,769 風が 陸から海に向かって 吹いてるんだな。 337 00:31:28,769 --> 00:31:37,195 つまり おゆうちゃんは 部屋で 海に向かって 月を見たんだ。 338 00:31:37,195 --> 00:31:39,864 という事は…。 339 00:31:39,864 --> 00:31:43,067 この白金じゃない。 340 00:31:43,067 --> 00:31:46,667 この辺りなんだがな。 341 00:31:49,891 --> 00:31:51,859 ちょっと。 うん? 342 00:31:51,859 --> 00:31:56,831 ああ…。 8畳もの部屋が 2階にあるとすれば➡ 343 00:31:56,831 --> 00:31:59,901 かなり大きな建物のはずなんだ。 344 00:31:59,901 --> 00:32:04,539 それに 昼間 お香の匂いがしてた。 345 00:32:04,539 --> 00:32:07,692 うん? お寺の近くか。 346 00:32:07,692 --> 00:32:12,597 あのね お線香の匂いじゃなくて もっと優しい匂い。 347 00:32:12,597 --> 00:32:17,001 まとめると おゆうちゃんがいた家は➡ 348 00:32:17,001 --> 00:32:25,092 東側のすぐに 海があって➡ 349 00:32:25,092 --> 00:32:30,064 2階に窓があって 満月が見える。 350 00:32:30,064 --> 00:32:34,664 ♬~ 351 00:32:40,491 --> 00:32:44,078 こんな匂いがしてた。 うん? 352 00:32:44,078 --> 00:32:47,678 あっ お香か。 あっ! 353 00:32:49,684 --> 00:32:52,436 (男)いらっしゃいませ。 どうぞ。 354 00:32:52,436 --> 00:32:54,436 これだ。 355 00:32:56,991 --> 00:33:01,229 (清蔵)おい 品川へ繰り出すか? 356 00:33:01,229 --> 00:33:03,931 清蔵叔父さん? 357 00:33:03,931 --> 00:33:07,635 (弥七)ハハハ… 行こう 行こう 行こう。 358 00:33:07,635 --> 00:33:09,720 うん? おい。 359 00:33:09,720 --> 00:33:13,040 うん? あっ! あの人! 360 00:33:13,040 --> 00:33:20,748 ♬~ 361 00:33:20,748 --> 00:33:23,401 何で ここが分かったんだよ? 362 00:33:23,401 --> 00:33:28,501 顔を見られたからには 殺すしかないぞ 弥七。 363 00:33:30,625 --> 00:33:32,727 おう。 364 00:33:32,727 --> 00:33:49,360 ♬~ 365 00:33:49,360 --> 00:33:51,796 待て 待て 待て 待て! 366 00:33:51,796 --> 00:33:54,198 (男)御用だ! 御用だ 弥七! 367 00:33:54,198 --> 00:33:56,250 や~っ! 368 00:33:56,250 --> 00:34:05,259 ♬~ 369 00:34:05,259 --> 00:34:07,259 よくやった! 370 00:34:12,066 --> 00:34:16,566 この男は おゆうちゃんの父親の弟だ! 371 00:34:18,456 --> 00:34:21,759 立花屋の弟は 金が無くなるたんびに➡ 372 00:34:21,759 --> 00:34:24,095 立花屋に 金をせびっていたらしいんだが➡ 373 00:34:24,095 --> 00:34:26,831 この前 断られたのを恨んで おゆうちゃんを。 374 00:34:26,831 --> 00:34:30,301 なるほど。 375 00:34:30,301 --> 00:34:34,805 同心の原田さん お前には感心していたぞ。➡ 376 00:34:34,805 --> 00:34:40,361 月の方角から 悪党を追い詰めた眼力にさ。➡ 377 00:34:40,361 --> 00:34:43,030 さあ 行こうか? どこへ行くんだ? 378 00:34:43,030 --> 00:34:45,833 先の平戸藩主のお屋敷だ。 379 00:34:45,833 --> 00:34:48,736 壱岐守様? (千右衛門)隠居なされて➡ 380 00:34:48,736 --> 00:34:50,838 今は 松浦静山様だ。 381 00:34:50,838 --> 00:34:52,873 ふ~ん。 382 00:34:52,873 --> 00:35:13,027 ♬~ 383 00:35:13,027 --> 00:35:17,227 おい 彦馬。 あっ…。 384 00:35:19,333 --> 00:35:23,037 御前。 ≪(静山)入れ。 385 00:35:23,037 --> 00:35:28,426 元御船手方書物天文係 雙星彦馬にございます。 386 00:35:28,426 --> 00:35:30,861 名は 以前より耳にしていた。 387 00:35:30,861 --> 00:35:33,961 恐れ入ります。 手を上げよ。 388 00:35:36,000 --> 00:35:40,071 月の方角から かどわかしどもの 捕縛に尽力したそうじゃな? 389 00:35:40,071 --> 00:35:43,758 雙星の一族は 代々 海の民にございます。 390 00:35:43,758 --> 00:35:46,394 夜の海で 船を操れるのも➡ 391 00:35:46,394 --> 00:35:50,231 月と星の動きを 知っていればこそにございます。 392 00:35:50,231 --> 00:35:53,667 その年で隠居して 江戸に参った訳は? 393 00:35:53,667 --> 00:35:56,767 妻を捜しに参りました。 394 00:36:02,193 --> 00:36:08,532 その妻が 何者かに送り込まれた 密偵であったとしてもか? 395 00:36:08,532 --> 00:36:11,502 はっ? 396 00:36:11,502 --> 00:36:17,408 船奉行の赤松は 博多の回船問屋 南国屋の口利きで➡ 397 00:36:17,408 --> 00:36:20,745 その方に 妻を勧めたようだが➡ 398 00:36:20,745 --> 00:36:25,049 博多に そのような回船問屋は なかった。 399 00:36:25,049 --> 00:36:27,134 はあ。 400 00:36:27,134 --> 00:36:31,422 その方に 密偵を嫁がせたと知った 赤松は➡ 401 00:36:31,422 --> 00:36:37,022 その不明を恥じて 腹を切った。 402 00:36:39,897 --> 00:36:43,217 それでも その妻を捜すか!? 403 00:36:43,217 --> 00:36:45,252 はい。 404 00:36:45,252 --> 00:36:49,874 ♬~ 405 00:36:49,874 --> 00:36:52,893 私は 嫁の来手のない男でした。 406 00:36:52,893 --> 00:36:54,929 「雙星のところに行くくらいなら➡ 407 00:36:54,929 --> 00:36:57,965 尼寺へ入る」とまで 言う娘もおりました。 408 00:36:57,965 --> 00:37:01,902 ですから 初手は 嫁が来ると いうのは 信じられませんでした。 409 00:37:01,902 --> 00:37:04,738 からかわれたのではと。 410 00:37:04,738 --> 00:37:07,224 ところが 来たのです。 411 00:37:07,224 --> 00:37:12,880 独り 舟をこぎ 着飾る事もなく 荷物は 包みが たった一つ。 412 00:37:12,880 --> 00:37:16,133 ささやかな嫁入りでした。 413 00:37:16,133 --> 00:37:21,121 遅くなり 申し訳ございませぬ。 414 00:37:21,121 --> 00:37:24,492 その心意気がいいなと思いました。 415 00:37:24,492 --> 00:37:27,261 妻の心にも 曇りはなく➡ 416 00:37:27,261 --> 00:37:30,164 日を重ねるとともに この妻とは➡ 417 00:37:30,164 --> 00:37:32,933 出会う定めの女であったと つくづく…。 418 00:37:32,933 --> 00:37:35,202 その女房に 逃げられたのだぞ。 419 00:37:35,202 --> 00:37:38,572 うん? うん…。 420 00:37:38,572 --> 00:38:07,701 ♬~ 421 00:38:07,701 --> 00:38:10,601 妻が残していったものです。 422 00:38:13,490 --> 00:38:18,529 これが どういう事なのか 妻に会って 聞かねばなりません。 423 00:38:18,529 --> 00:38:21,432 我が平戸に忍び込んだ密偵だぞ。 424 00:38:21,432 --> 00:38:24,001 まあ ではありましょうが。 425 00:38:24,001 --> 00:38:30,558 その方が巡り会えば わしは その妻を斬らねばならん! 426 00:38:30,558 --> 00:38:33,210 あっ! あっ! 427 00:38:33,210 --> 00:38:38,499 ♬~ 428 00:38:38,499 --> 00:38:41,402 私の妻を奪うと申されますか!? 429 00:38:41,402 --> 00:38:46,156 奪うなどと よくも! 430 00:38:46,156 --> 00:38:53,456 「どうしても」と申されるなら 私が 妻の盾になります! 431 00:38:55,566 --> 00:38:58,269 フフフ…。 432 00:38:58,269 --> 00:39:01,005 笑われましたな? ああ 笑った。 433 00:39:01,005 --> 00:39:04,925 何故? 腹立たしさを通り越したら➡ 434 00:39:04,925 --> 00:39:08,329 笑うしかないだろう? 435 00:39:08,329 --> 00:39:11,229 何となく分かります。 436 00:39:14,201 --> 00:39:19,206 この後 慌てる事のないよう 言うておくが。 437 00:39:19,206 --> 00:39:23,606 はい。 平戸の夫が 江戸に来ている。 438 00:39:29,566 --> 00:39:36,066 本所中之郷の松浦静山の屋敷に 現れたそうだ。 439 00:39:38,092 --> 00:39:40,092 心得ました。 440 00:39:46,700 --> 00:39:49,870 貝は この2枚があって 1対だ。 441 00:39:49,870 --> 00:39:52,239 夫婦と同じだな。 442 00:39:52,239 --> 00:39:54,258 ええ。 443 00:39:54,258 --> 00:40:09,940 ♬~ 444 00:40:09,940 --> 00:40:11,992 何事? 445 00:40:11,992 --> 00:40:20,901 ♬~ 446 00:40:20,901 --> 00:40:26,507 夫だった男が 江戸に…。 447 00:40:26,507 --> 00:40:28,625 ♬~ 448 00:40:28,625 --> 00:40:30,594 何しに? 449 00:40:30,594 --> 00:40:53,467 ♬~ 450 00:40:53,467 --> 00:40:57,955 (女1)はい いってらっしゃい。 (女2)いってらっしゃい。 451 00:40:57,955 --> 00:41:01,241 (男)おはようございます。 おはようございます。 452 00:41:01,241 --> 00:41:36,727 ♬~ 453 00:41:36,727 --> 00:41:39,530 (女の悲鳴) (静山)まやかし。 454 00:41:39,530 --> 00:41:42,833 まやかす? 我が家に いろいろな事が起きる。 455 00:41:42,833 --> 00:41:45,903 (川村)松浦家上屋敷に 近々 入り込んでもらう。 456 00:41:45,903 --> 00:41:49,356 狙われるよ 命。➡ 457 00:41:49,356 --> 00:41:52,025 覚悟するんだね。 458 00:41:52,025 --> 00:41:55,829 身の回りの 面白い事柄に 目を向けてほしいんだ。 459 00:41:55,829 --> 00:41:58,332 あの貝殻も いわば迷子でな。 460 00:41:58,332 --> 00:42:01,232 あれが 織姫です。 彦星は? 461 00:42:04,471 --> 00:42:08,308 (静山)わしへの警告なのだ。 462 00:42:08,308 --> 00:42:15,382 ♬~ 463 00:42:15,382 --> 00:42:22,089 ♬「なぜに悲しみは いつか途絶えて」 464 00:42:22,089 --> 00:42:28,762 ♬「なぜに思い出は 美しいままで」 465 00:42:28,762 --> 00:42:35,385 ♬「分かち合った時間が 忘れられずに」 466 00:42:35,385 --> 00:42:45,195 ♬「いつまでも ここを離れられない」 467 00:42:45,195 --> 00:42:51,935 ♬「風吹くたび 花散るたび」 468 00:42:51,935 --> 00:42:58,592 ♬「空を見上げて 何度でも誓うよ」 469 00:42:58,592 --> 00:43:07,868 ♬「幻でも 偽りでも 生まれ変わっても」 470 00:43:07,868 --> 00:43:15,375 ♬「見つめ続けていくから」 471 00:43:15,375 --> 00:43:28,575 ♬~ 472 00:45:33,547 --> 00:45:43,247 ♬~ 473 00:45:46,059 --> 00:45:48,929 私は案内役の… 474 00:45:48,929 --> 00:45:51,965 「八重の桜」の出演者たちが➡ 475 00:45:51,965 --> 00:45:57,254 福島の 人 グルメ 歴史を 紹介していきます。 476 00:45:57,254 --> 00:46:02,954 今回のテーマは 人。 さて どんな旅になるのかしら?