1 00:00:33,325 --> 00:00:39,065 <平戸藩が 外国に行くための船を 建造していると疑う幕府を➡ 2 00:00:39,065 --> 00:00:45,404 見事 煙に巻いた静山だったが もはや 彦馬を待つ猶予はなく➡ 3 00:00:45,404 --> 00:00:50,076 天竺丸を平戸から出航させる事を 決意する> 4 00:00:50,076 --> 00:00:52,011 (彦馬)ならば 俺は! 5 00:00:52,011 --> 00:00:55,948 <妻を船に乗せたい一心で 行方を捜す彦馬だが…> 6 00:00:55,948 --> 00:00:57,950 時がない。 7 00:00:57,950 --> 00:01:03,622 <一方の織江は 静湖姫が彦馬に 思いを寄せている事を知り➡ 8 00:01:03,622 --> 00:01:05,624 心を乱していた> 9 00:01:05,624 --> 00:01:09,095 (織江)好いた人の事 諦めようと思って。 10 00:01:09,095 --> 00:01:12,965 ♬~ 11 00:01:12,965 --> 00:01:15,768 その貝は? あっ! 12 00:01:15,768 --> 00:01:19,105 <そして 危機を察した織江が➡ 13 00:01:19,105 --> 00:01:23,976 2人の前に ついに現れた> 14 00:01:23,976 --> 00:01:32,651 ♬~ 15 00:01:32,651 --> 00:01:37,590 おりました! 織江が! 16 00:01:37,590 --> 00:01:43,295 織江が… 生きておりました~! 17 00:01:43,295 --> 00:01:45,595 お~い! 18 00:01:47,733 --> 00:01:49,668 織江は生きておりました。 19 00:01:49,668 --> 00:01:53,072 つかず離れず 私の事を見てくれていたんです。 20 00:01:53,072 --> 00:01:57,409 ですから 天竺丸の船出は 今しばらく待って頂ければ…。 21 00:01:57,409 --> 00:02:03,082 (静山)いや 今日にも 荘助を平戸に向かわせる。 22 00:02:03,082 --> 00:02:08,754 しかし 荘助が平戸に着くのに半月。 23 00:02:08,754 --> 00:02:16,095 それから 船出の支度に10日。 それまでに 妻女を伴って➡ 24 00:02:16,095 --> 00:02:19,795 平戸に行ける算段は つくか? 25 00:02:23,435 --> 00:02:26,435 何としても… はい。 26 00:02:35,047 --> 00:02:37,716 (千右衛門)こちらの様子は 逐一 知らせるが➡ 27 00:02:37,716 --> 00:02:40,716 とにかく 船出の支度は怠りなく。 (荘助)はい。 28 00:02:42,588 --> 00:02:44,590 間に合ったか。 彦馬さん。 29 00:02:44,590 --> 00:02:47,059 ご妻女と会うたそうだね? ああ。 30 00:02:47,059 --> 00:02:49,395 御前から知らせが届いた。 そうか。 31 00:02:49,395 --> 00:02:53,065 急ぎ ご妻女 捕まえておくれよ。 天竺丸には なんとしても➡ 32 00:02:53,065 --> 00:02:56,936 彦馬さんと乗り込みたいからさ。 ああ! 33 00:02:56,936 --> 00:02:58,936 じゃあ! 34 00:03:08,614 --> 00:03:12,751 (静湖) おはようございます。 うむ。 35 00:03:12,751 --> 00:03:15,654 何ですか 台所の者に聞きますれば➡ 36 00:03:15,654 --> 00:03:21,093 父上は このところ 魚の干物に 殊の外 ご満足とか? 37 00:03:21,093 --> 00:03:25,393 うむ。 あれは なかなか うまい。 38 00:03:27,433 --> 00:03:32,271 私の存じ寄りの干物売りに 届けさせておりまして。 ほほう。 39 00:03:32,271 --> 00:03:37,042 その者たちは 自ら魚をさばき 開いて 天日に干しているのです。 40 00:03:37,042 --> 00:03:40,042 どこで知り合うた? 41 00:03:42,381 --> 00:03:49,054 その干物 彦馬に持たせればよかった。 42 00:03:49,054 --> 00:03:54,393 ここへ参ったのですか? うむ。 ちと火急の用でな。 43 00:03:54,393 --> 00:03:58,093 何故 教えて下さいませぬ!? 44 00:04:06,972 --> 00:04:09,408 おつるさん! (つる)うん。 45 00:04:09,408 --> 00:04:12,311 た~んと売れたかい? はい! 46 00:04:12,311 --> 00:04:16,749 あっ… これね➡ 47 00:04:16,749 --> 00:04:22,087 ごひいきの竹屋のおじさんが くれた。 48 00:04:22,087 --> 00:04:27,426 もうすぐ七夕だね。 ええ。 フフフッ。 49 00:04:27,426 --> 00:04:33,126 これに願い事でも下げるかね? そうだね! 50 00:04:35,701 --> 00:04:42,041 織江ちゃん ゆうべは遅かったけど 前 話してた ならず者にでも➡ 51 00:04:42,041 --> 00:04:45,377 追われてるのかい? ううん。 52 00:04:45,377 --> 00:04:52,077 なら いいけど。 さ あと一稼ぎ! 53 00:04:54,053 --> 00:04:57,923 じゃあ 私は こっちに。 うん お稼ぎよ! 54 00:04:57,923 --> 00:05:01,223 おつるさんも! あいよ。 55 00:05:04,063 --> 00:05:19,078 ♬~(三味線) 56 00:05:19,078 --> 00:05:22,414 (雅江)浜路 いるかい? 57 00:05:22,414 --> 00:05:26,752 ♬~ 58 00:05:26,752 --> 00:05:30,422 織江ちゃんも一緒か? 59 00:05:30,422 --> 00:05:33,422 (雅江)邪魔するよ。 60 00:05:35,260 --> 00:05:39,698 おばちゃん。 着せ替えていい? いいよ。 61 00:05:39,698 --> 00:05:43,035 それは織江ちゃんのもんだ。 62 00:05:43,035 --> 00:05:46,905 ♬~ 63 00:05:46,905 --> 00:05:53,379 また しばらく 織江を頼みたいんだよ。 64 00:05:53,379 --> 00:05:55,379 お勤め? 65 00:05:57,249 --> 00:06:02,388 いいよ。 今日から また ここだよ。 うん。 66 00:06:02,388 --> 00:06:05,724 おばちゃんの言う事 聞くんだよ。 67 00:06:05,724 --> 00:06:11,397 大丈夫だよ。 聞き分けがいいから。 はい 織江ちゃん! 68 00:06:11,397 --> 00:06:15,067 浜路。 何? 69 00:06:15,067 --> 00:06:19,405 ♬~ 70 00:06:19,405 --> 00:06:26,278 もし… 私に何かあったら…➡ 71 00:06:26,278 --> 00:06:30,749 織江の身が立つように しておくれでないか? 72 00:06:30,749 --> 00:06:36,555 ああ。 けど 無理するんじゃないよ。 73 00:06:36,555 --> 00:06:43,328 ♬~ 74 00:06:43,328 --> 00:06:45,697 おばちゃん。 うん? 75 00:06:45,697 --> 00:06:48,033 ♬~ 76 00:06:48,033 --> 00:06:49,968 おなか 痛い。 77 00:06:49,968 --> 00:07:02,668 ♬~ 78 00:07:05,384 --> 00:07:09,084 あっ じゃあな! 気を付けて お帰り! 79 00:07:15,060 --> 00:07:16,995 あの~…。 はい? 80 00:07:16,995 --> 00:07:20,995 雙星様で? はい。 81 00:07:29,074 --> 00:07:34,880 これを お届けするように。 あ… はい。 えっ? 82 00:07:34,880 --> 00:07:39,685 松浦静湖様が。 お代は もう頂いてますから。 83 00:07:39,685 --> 00:07:42,354 あっ それは…。 84 00:07:42,354 --> 00:07:46,692 これからも 時々 お届けする事になってますので。 85 00:07:46,692 --> 00:07:50,362 はあ…。 86 00:07:50,362 --> 00:07:52,362 あっ…。 87 00:07:55,701 --> 00:08:00,038 あの これ…。 さっきの子どもたちにでも。 88 00:08:00,038 --> 00:08:04,338 ほら 七夕の笹の葉に。 89 00:08:15,053 --> 00:08:18,924 (しか)あ~ お前さん ありがとね。 代わるよ!➡ 90 00:08:18,924 --> 00:08:25,397 太郎吉も ありがとね! 先生 ありがと! 91 00:08:25,397 --> 00:08:31,069 (富蔵)先生! おかげさんで 今晩は大助かりだよ。 本当だよ。 92 00:08:31,069 --> 00:08:33,005 だけど こんなに どうしたんだい? 93 00:08:33,005 --> 00:08:34,940 え まあ ちょっとね。 (猫の鳴き声) 94 00:08:34,940 --> 00:08:38,240 うまそうだね! (猫の鳴き声) 95 00:08:42,014 --> 00:08:46,685 皆さん 猫にご用心。 (猫の鳴き声) 96 00:08:46,685 --> 00:08:49,685 (笑い声) 97 00:08:51,557 --> 00:08:55,027 (平沢)平戸の動きが いささか 妙でございます。➡ 98 00:08:55,027 --> 00:09:01,727 荷車 小舟が 島の北の方に 頻繁に行き来しております。 99 00:09:04,036 --> 00:09:08,373 陸路も 海上も 警護が厳しいとの事。 100 00:09:08,373 --> 00:09:11,673 (川村)分かった。 101 00:09:18,717 --> 00:09:23,388 ♬~ 102 00:09:23,388 --> 00:09:31,063 (寒三郎)平戸は不穏のようで。 (川村)船だな。➡ 103 00:09:31,063 --> 00:09:37,336 静山は ひそかに 船を出そうとしている。 104 00:09:37,336 --> 00:09:39,671 どこへ? 105 00:09:39,671 --> 00:09:45,971 恐らく 海を越えて異国へ。 106 00:09:48,347 --> 00:09:52,217 あの静山が国禁を犯しますか? 107 00:09:52,217 --> 00:10:00,217 その船さえ 押さえれば 平戸一国 潰せる。 108 00:10:02,361 --> 00:10:04,361 (カエルの鳴き声) 109 00:10:20,712 --> 00:10:23,615 おばちゃん お久しぶり。 110 00:10:23,615 --> 00:10:27,386 こないだから 誰かの目が あるなとは思ったけど➡ 111 00:10:27,386 --> 00:10:34,059 織江ちゃんか。 雅江は? 112 00:10:34,059 --> 00:10:36,962 知らないの? 何が? 113 00:10:36,962 --> 00:10:39,931 死んだ。 114 00:10:39,931 --> 00:10:41,933 いつ? 115 00:10:41,933 --> 00:10:45,404 みつき前。 116 00:10:45,404 --> 00:10:47,404 お掛け。 117 00:10:50,275 --> 00:10:55,080 私は 10年前に桜田屋敷から 身を引いたからね。 118 00:10:55,080 --> 00:10:59,418 後の事は 何にも。 どうして 身を引いたの? 119 00:10:59,418 --> 00:11:02,087 疲れたのさ。 120 00:11:02,087 --> 00:11:05,424 それで 食べていくために こんな商いをね。 121 00:11:05,424 --> 00:11:07,759 どうして 湯島に? 122 00:11:07,759 --> 00:11:10,095 先は 音羽の方で やってたんだけど➡ 123 00:11:10,095 --> 00:11:15,967 近所の火事で焼けて…。 おばちゃん 刺客じゃないの? 124 00:11:15,967 --> 00:11:18,267 えっ? 125 00:11:20,739 --> 00:11:22,674 えっ? 126 00:11:22,674 --> 00:11:25,644 私 みつき前に おっ母さんと2人して➡ 127 00:11:25,644 --> 00:11:31,116 抜け忍になったの。 その時 おっ母さんは➡ 128 00:11:31,116 --> 00:11:35,116 桜田屋敷の誰かに討たれて死んだ。 129 00:11:37,389 --> 00:11:40,292 私が刺客なら➡ 130 00:11:40,292 --> 00:11:43,729 自分の名前を大っぴらに 店の看板なんか しないよ。 131 00:11:43,729 --> 00:11:47,029 飲むかい? 132 00:11:51,403 --> 00:11:57,743 一体 雅江とあんたに 何があったんだい? 何って? 133 00:11:57,743 --> 00:12:03,081 雅江だって そろそろ 御用勤めを引く年だっただろ? 134 00:12:03,081 --> 00:12:07,953 そしたら 町なかで商売始めて➡ 135 00:12:07,953 --> 00:12:11,757 穏やかな一生を 送れたんじゃないのか? 136 00:12:11,757 --> 00:12:16,094 おっ母さんは それでは 幸せになれないと思ったのよ。 137 00:12:16,094 --> 00:12:21,433 あんたにしろ どこかに嫁ぐ手もあった。 138 00:12:21,433 --> 00:12:26,304 私も 勤めと女心の はざまで いろいろ…。 139 00:12:26,304 --> 00:12:34,980 ♬~ 140 00:12:34,980 --> 00:12:38,917 持病は治ったのかい? 141 00:12:38,917 --> 00:12:43,054 あんたが 小さい時分 私のとこに預けられると➡ 142 00:12:43,054 --> 00:12:48,727 いつも おなかが痛いって。 一晩中 さすった事もあった。 143 00:12:48,727 --> 00:12:54,399 ♬~ 144 00:12:54,399 --> 00:12:57,302 じゃあ…。 今 どこにいるんだい? 145 00:12:57,302 --> 00:13:10,002 ♬~ 146 00:13:18,423 --> 00:13:20,423 うん? 147 00:13:26,097 --> 00:13:28,097 織江? 148 00:13:38,376 --> 00:13:42,376 あ… おい… おい! あっ! 149 00:13:45,050 --> 00:13:46,985 あら! 150 00:13:46,985 --> 00:13:49,721 あなたは 織江の事 ご存じなんですか? 151 00:13:49,721 --> 00:13:54,392 えっ? 何の事でしょう? いや 織江です。 私の妻の。 152 00:13:54,392 --> 00:13:58,063 あなた様の? 「浜路には近づかぬように」と➡ 153 00:13:58,063 --> 00:14:00,966 こんな物 書いて 私に。 154 00:14:00,966 --> 00:14:03,401 こちらの事を書いてある という事は➡ 155 00:14:03,401 --> 00:14:06,738 織江は あなたの事を 知っているという事だと。 156 00:14:06,738 --> 00:14:09,407 そうなんですよね? 157 00:14:09,407 --> 00:14:15,080 確か 昔 音羽の方に そんな娘がいたような…。 158 00:14:15,080 --> 00:14:19,751 織江は 今 どこに? さあ? 「さあ?」って。 159 00:14:19,751 --> 00:14:23,088 あの… 何でもいいんです。 教えて下さい。 160 00:14:23,088 --> 00:14:27,088 本当に ごめんなさい。 覚えてないんです。 161 00:14:39,371 --> 00:14:41,706 そうか 織江が? 162 00:14:41,706 --> 00:14:43,642 はい。 163 00:14:43,642 --> 00:14:49,381 織江が気を許すとすれば お前しかいない。 164 00:14:49,381 --> 00:14:54,052 私が? 幼い織江の世話を焼いていた。 165 00:14:54,052 --> 00:14:57,389 それは 雅江に頼まれて しかたなく。 166 00:14:57,389 --> 00:15:01,089 (寒三郎)妬みですな。 167 00:15:03,061 --> 00:15:10,735 ねえさん お久しぶりで。 寒三郎か。 168 00:15:10,735 --> 00:15:18,410 浜路ねえさんは 心の底じゃ 雅江に 刃を向けていたんですよ。 169 00:15:18,410 --> 00:15:22,080 天守閣の雅江には 大きなお勤めが割りふられ➡ 170 00:15:22,080 --> 00:15:26,952 浜路ねえさんには 誰にでも勤まるような事ばかり。 171 00:15:26,952 --> 00:15:31,890 その上 ねえさんには 出来なかった子どもまで➡ 172 00:15:31,890 --> 00:15:40,031 雅江は手に入れた。 本当は ねえさん➡ 173 00:15:40,031 --> 00:15:46,371 織江を雅江から奪いたいと 思っていたんじゃないんですか? 174 00:15:46,371 --> 00:15:49,708 フフフフッ。 恐れ入ったね。 175 00:15:49,708 --> 00:15:54,045 寒三郎には 全て お見通しって訳かい。 176 00:15:54,045 --> 00:16:00,719 (寒三郎)女の胸の奥底 手に取るように見えるんですよ。 177 00:16:00,719 --> 00:16:06,719 そうか? 織江にも 私の殺気が伝わったのかね? 178 00:16:10,729 --> 00:16:14,065 疑われたか? 179 00:16:14,065 --> 00:16:18,403 刺客だと思われました。 居所も教えぬし➡ 180 00:16:18,403 --> 00:16:23,074 川村様の意を受けてる事 見抜かれたようです。 181 00:16:23,074 --> 00:16:25,010 うむ。 182 00:16:25,010 --> 00:16:28,947 (寒三郎)鈍りましたなあ。 183 00:16:28,947 --> 00:16:34,352 本当だ。 一度 身を引いた者が➡ 184 00:16:34,352 --> 00:16:36,688 のこのこ 出てくるもんじゃないよね。 185 00:16:36,688 --> 00:16:39,357 待て。 186 00:16:39,357 --> 00:16:44,229 織江に疑われた以上 お役御免では? 187 00:16:44,229 --> 00:16:47,699 次の指図を待て。 188 00:16:47,699 --> 00:16:52,037 忍びは 終生 忍びのままだ。 189 00:16:52,037 --> 00:16:57,737 ♬~ 190 00:16:59,911 --> 00:17:07,052 そこだ。 そう。 これが「か」。 「か」。 うん そう! 191 00:17:07,052 --> 00:17:09,954 はい 貸してごらん。 え~とね…➡ 192 00:17:09,954 --> 00:17:14,926 じゃあ こうだと… 「おっさん」。 「おっさん」。 193 00:17:14,926 --> 00:17:21,599 こうすると… 「おっかさん」。 「おっかさん」。 194 00:17:21,599 --> 00:17:24,069 ハハハッ 出来た! 上手になったな。 195 00:17:24,069 --> 00:17:26,404 ≪(高杉)ごめん! えっ? 196 00:17:26,404 --> 00:17:31,104 雙星殿。 あ~ ああ はい。 197 00:17:35,213 --> 00:17:39,350 上がっても よいか? あ… いや あの…。 198 00:17:39,350 --> 00:17:42,350 俺 帰る。 えっ? 199 00:17:45,023 --> 00:17:50,695 太郎吉! 太郎吉とやら かたじけない。 200 00:17:50,695 --> 00:17:52,695 えっ? 201 00:17:59,037 --> 00:18:04,375 そなたのために あつらえた。 遠慮は無用。 202 00:18:04,375 --> 00:18:08,246 いや しかし このような物を頂く いわれは…。 203 00:18:08,246 --> 00:18:11,249 やりたいから やる。 それで よいではないか。 204 00:18:11,249 --> 00:18:14,719 いや しかし…。 いつも いつも 同じ着物。 205 00:18:14,719 --> 00:18:18,590 その上 古い。 それゆえ 贈る。 それだけの事。 206 00:18:18,590 --> 00:18:24,062 いや しかし おなごの方から このような物を頂くというのは➡ 207 00:18:24,062 --> 00:18:27,398 いささか…。 いささか 何じゃ? 208 00:18:27,398 --> 00:18:32,398 いや つまり…。 ハキと申せ。 209 00:18:34,205 --> 00:18:37,905 私には 妻がおります。 210 00:18:40,345 --> 00:18:44,215 アハハハッ! 偽りを申すな。 211 00:18:44,215 --> 00:18:47,685 いえ…。 着物を断り 私を避けんがための➡ 212 00:18:47,685 --> 00:18:52,023 空言よな? お~ いやいや…。 213 00:18:52,023 --> 00:18:58,897 私は 1年前 平戸にいた時分 妻をめとりました。 214 00:18:58,897 --> 00:19:05,570 しかし たった ひとつきで 妻は こつ然と去りました。 215 00:19:05,570 --> 00:19:09,040 訳も言わず 別れの言葉もなく➡ 216 00:19:09,040 --> 00:19:13,711 平戸の浜辺で見つけて分けた 二枚貝の片割れと➡ 217 00:19:13,711 --> 00:19:17,711 この文を残して 姿を消しました。 218 00:19:19,584 --> 00:19:24,355 何か 訳があったのか。 そう思い立って➡ 219 00:19:24,355 --> 00:19:27,725 1年前 江戸に参りました。 220 00:19:27,725 --> 00:19:34,725 妻が 何故 私のもとを去ったのか 今では その訳も存じております。 221 00:19:38,670 --> 00:19:43,007 これが 今の妻の気持ちです。 222 00:19:43,007 --> 00:20:03,027 ♬~ 223 00:20:03,027 --> 00:20:05,930 姫様? 224 00:20:05,930 --> 00:20:08,700 ♬~ 225 00:20:08,700 --> 00:20:12,370 姫様? 姫様! 226 00:20:12,370 --> 00:20:14,305 ♬~ 227 00:20:14,305 --> 00:20:20,712 「会えますように」。 織江ちゃんは 何て書くんだい? 228 00:20:20,712 --> 00:20:23,381 そうね? 229 00:20:23,381 --> 00:20:26,381 姫様!? 230 00:20:29,721 --> 00:20:37,021 恋とは… 恋とは切ないものじゃな…。 231 00:20:44,269 --> 00:20:50,269 何があろうと… 割り切れぬ。 232 00:20:55,413 --> 00:21:34,052 ♬~ 233 00:21:34,052 --> 00:21:36,955 殺さんのか? うむ。 234 00:21:36,955 --> 00:21:39,255 ♬~ 235 00:21:41,392 --> 00:21:44,392 おいしい おだんご いかがですか? 236 00:21:48,733 --> 00:21:52,433 おにいさん ご休憩していって下さい。 237 00:21:55,073 --> 00:21:57,408 (足音) 238 00:21:57,408 --> 00:22:02,280 あちらの お武家様が こちらに お届けするようにと。 239 00:22:02,280 --> 00:22:04,280 はあ? 240 00:22:10,755 --> 00:22:15,455 あの… お代を。 はあ? 241 00:22:24,769 --> 00:22:29,069 お武家様の分も 頂くようにと。 242 00:22:33,578 --> 00:22:36,278 ありがとうございました! 243 00:22:38,316 --> 00:22:42,016 2人分 頂きました。 244 00:22:52,930 --> 00:22:54,930 ごちそうさま。 245 00:22:57,402 --> 00:23:00,102 (鳩の飛び立つ音) 246 00:23:06,744 --> 00:23:12,417 折を見て 織江の夫を亡き者に。 247 00:23:12,417 --> 00:23:16,754 むごい お人でございます。 248 00:23:16,754 --> 00:23:22,093 織江の夫を 私が? 249 00:23:22,093 --> 00:23:25,393 湯島の店は 畳む事だ。 250 00:23:27,965 --> 00:23:33,704 私らは 終生 ただの手駒ですか? 251 00:23:33,704 --> 00:23:40,378 浜路… 勤めに情けは無用。 252 00:23:40,378 --> 00:23:45,378 ♬~ 253 00:23:47,718 --> 00:23:55,018 (客)何だよ 休みかよ。 (客)おい もう一軒 行くぞ。 254 00:24:00,731 --> 00:24:05,069 (静山)妻は? それが いまだ…。 255 00:24:05,069 --> 00:24:12,743 このまま 日を送るとなれば 何とする? それは…。 256 00:24:12,743 --> 00:24:16,414 もはや 猶予はならぬ。 257 00:24:16,414 --> 00:24:23,114 平戸の天竺丸は そなたを待たずに船出する。 258 00:24:28,993 --> 00:24:32,697 平戸を出た天竺丸は➡ 259 00:24:32,697 --> 00:24:36,033 一旦 こちらへと向かう。 260 00:24:36,033 --> 00:24:41,706 伊豆の大島。 大島に近づいた天竺丸は➡ 261 00:24:41,706 --> 00:24:45,406 この島陰に潜ませる。 262 00:24:47,378 --> 00:24:53,050 島の南側には 切り立った崖に 囲まれた入り江があり➡ 263 00:24:53,050 --> 00:25:00,391 そこならば 江戸 上方を行き交う 地乗りの船からも見えぬ。 264 00:25:00,391 --> 00:25:02,326 あの…。 265 00:25:02,326 --> 00:25:07,265 これならば そなたは 平戸に向かう事もなく➡ 266 00:25:07,265 --> 00:25:13,738 江戸で妻を捜す日にちも 10日は増やせる。 267 00:25:13,738 --> 00:25:20,077 ならば 私のために 天竺丸を大島へ? 268 00:25:20,077 --> 00:25:25,750 しかし 期日を これ以上 先延ばしには できん。 269 00:25:25,750 --> 00:25:29,086 そなたには 7月3日までに➡ 270 00:25:29,086 --> 00:25:32,690 下田に入ってもらう。 271 00:25:32,690 --> 00:25:38,362 彦馬。 猶予は あと20日ばかりぞ。 は…。 272 00:25:38,362 --> 00:25:44,035 もし 間際まで 妻と行き合わぬ時は➡ 273 00:25:44,035 --> 00:25:47,905 そなた一人で 下田へ向かえ。 274 00:25:47,905 --> 00:25:52,905 そなたが動けば 妻は追う。 275 00:25:55,046 --> 00:25:58,916 江戸を離れて それを妻がどう思うか。 276 00:25:58,916 --> 00:26:04,055 もし 私が見限ったなどと思えば 妻は あまりにも哀れです。 277 00:26:04,055 --> 00:26:09,927 妻が来ぬのかと 不安か? 278 00:26:09,927 --> 00:26:14,065 だが これまでの事を勘案するに➡ 279 00:26:14,065 --> 00:26:19,937 妻は そなたの動きを どこかで見ている。 280 00:26:19,937 --> 00:26:26,077 江戸を離れれば 必ず 気付いて 後を追う。 281 00:26:26,077 --> 00:26:29,377 気付かなければ? いや 気付く。 282 00:26:32,883 --> 00:26:41,359 なんとしても 妻を天竺丸に乗せて 海の彼方へ 連れていけ。 283 00:26:41,359 --> 00:26:43,659 御前。 284 00:26:47,031 --> 00:26:57,375 いかに しつこい お庭番とはいえ 海の向こうまでは追えまいよ。 285 00:26:57,375 --> 00:27:03,247 私へのご配慮ばかりか 妻の事まで 気にかけて下さるとは➡ 286 00:27:03,247 --> 00:27:06,384 お礼の申し上げようも ございません。 287 00:27:06,384 --> 00:27:10,054 彦馬。 はっ。 288 00:27:10,054 --> 00:27:17,728 そなたの妻は 我が娘なのだ。 289 00:27:17,728 --> 00:27:21,599 ♬~ 290 00:27:21,599 --> 00:27:26,070 (静山) 藩主として 平戸にいた時分➡ 291 00:27:26,070 --> 00:27:30,741 ねんごろになった 奥女中がいたのだ。 292 00:27:30,741 --> 00:27:36,347 ♬~ 293 00:27:36,347 --> 00:27:44,021 その女も ある時 こつ然と姿を消した。 294 00:27:44,021 --> 00:27:56,367 ところが お抱え屋敷での戦いの時 織江の母という忍びを看取った。 295 00:27:56,367 --> 00:28:02,239 お久しい事で…。 雅江…。 296 00:28:02,239 --> 00:28:09,380 雅江という忍びは 20年以上も昔➡ 297 00:28:09,380 --> 00:28:15,720 平戸で ねんごろになった 奥女中だと分かった。➡ 298 00:28:15,720 --> 00:28:21,592 ある日 こつ然と姿を消したのは➡ 299 00:28:21,592 --> 00:28:27,331 腹に わしの子を みごもったせいも あったかと。 300 00:28:27,331 --> 00:28:31,068 それで 織江の母の弔いまで。 301 00:28:31,068 --> 00:28:33,003 ♬~ 302 00:28:33,003 --> 00:28:38,676 (雅江)静山様…➡ 303 00:28:38,676 --> 00:28:46,550 織江を… 娘を…。 304 00:28:46,550 --> 00:28:52,690 ♬~ 305 00:28:52,690 --> 00:28:56,360 御前が 織江の…。 306 00:28:56,360 --> 00:29:02,233 そんな定めの我が娘に してやれる事といえば➡ 307 00:29:02,233 --> 00:29:07,972 せめて 海の向こうに 逃がしてやる事しか…。 308 00:29:07,972 --> 00:29:12,272 織江という名の女に 心当たりがあります。 309 00:29:15,045 --> 00:29:24,345 (波の音) 310 00:29:29,059 --> 00:29:33,898 あ… あの すいません。 あら 雙星様。 311 00:29:33,898 --> 00:29:38,335 あなたが おつるさん? ええ。 312 00:29:38,335 --> 00:29:43,007 松浦静湖様に 織江がここにいると 聞いて来ましたが…。 313 00:29:43,007 --> 00:29:47,344 あの… もしかして 雙星様のお名は? 314 00:29:47,344 --> 00:29:52,016 彦馬です。 雙星彦馬。 あ~。 315 00:29:52,016 --> 00:29:57,688 織江は? それが この2~3日 戻ってこないんですよ。 316 00:29:57,688 --> 00:30:02,388 何か あったんじゃないかって 心配してるんだけど。 317 00:30:04,562 --> 00:30:10,034 織江ちゃんが戻るか 何かあったら お知らせしましょうか? 318 00:30:10,034 --> 00:30:15,334 あ… ありがたい。 お願いします。 すみません…。 319 00:30:23,047 --> 00:31:14,098 ♬~ 320 00:31:14,098 --> 00:31:16,798 ≪(静湖)ごめん。 321 00:31:27,645 --> 00:31:32,583 織江には 会えましたか? いえ。 322 00:31:32,583 --> 00:31:35,052 そなたが 妹の夫という事ならば➡ 323 00:31:35,052 --> 00:31:38,923 私は むしろ すがすがしい心持ちじゃ。 324 00:31:38,923 --> 00:31:43,394 姫様…。 ≪(高杉)失礼致します。➡ 325 00:31:43,394 --> 00:31:47,094 魚売りの おつるさんが…。 326 00:31:49,266 --> 00:31:51,735 あ… 姫様も。 327 00:31:51,735 --> 00:31:53,671 おつるさん。 織江は? 328 00:31:53,671 --> 00:31:58,671 それが 今朝 書き置きが投げ込まれてて。 329 00:32:01,745 --> 00:32:04,081 「おつるさんへ…」。 330 00:32:04,081 --> 00:32:08,752 「あなたには 命を助けて頂き その上 見も知らない私に➡ 331 00:32:08,752 --> 00:32:11,655 暮らしの世話まで して下さいました。➡ 332 00:32:11,655 --> 00:32:15,426 それなのに 突然 姿を消す無礼を…」。 333 00:32:15,426 --> 00:32:20,426 (静湖)「…お許し下さい。 織江」。 334 00:32:29,440 --> 00:32:33,043 私は これで。 335 00:32:33,043 --> 00:32:37,743 織江の事で 何かあれば すぐに知らせを。 はい。 336 00:32:50,594 --> 00:32:54,064 ♬~ 337 00:32:54,064 --> 00:32:56,967 (太郎吉)先生! ああ 出かけてたのか? 338 00:32:56,967 --> 00:33:02,740 (富蔵)こいつの草履を買いにね。 どんなの? あ~ いいな~! 339 00:33:02,740 --> 00:33:06,610 ♬~ 340 00:33:06,610 --> 00:33:11,749 おつる…。 太郎吉? 341 00:33:11,749 --> 00:33:15,419 太郎吉! 342 00:33:15,419 --> 00:33:17,755 おつる…。 343 00:33:17,755 --> 00:33:26,764 姫様…。 いつか お話しした 私の伜…。 344 00:33:26,764 --> 00:34:00,397 ♬~ 345 00:34:00,397 --> 00:34:03,734 どうだ? お~ うまいな! 346 00:34:03,734 --> 00:34:09,406 ほら 足。 さらだから履きづらいか? 347 00:34:09,406 --> 00:34:13,277 なるほど。 そういう事が…。 348 00:34:13,277 --> 00:34:18,415 (しか)そうかい? あんたが…。 349 00:34:18,415 --> 00:34:23,087 おつるさん。 お子は つらい思いも せず 暮らしておったな。 350 00:34:23,087 --> 00:34:29,087 そうですよ。 この富蔵さん夫婦の もとに預けられたのが幸いです。 351 00:34:31,361 --> 00:34:34,031 (つる)ありがとうございました。 352 00:34:34,031 --> 00:34:38,702 いや 先生にも 随分 かわいがってもらった。 353 00:34:38,702 --> 00:34:43,574 いや しかしね こうやって 実の おっ母さんが見つかったんなら➡ 354 00:34:43,574 --> 00:34:47,044 太郎吉 帰すのに 否やありませんや。 355 00:34:47,044 --> 00:34:50,914 でも…。 356 00:34:50,914 --> 00:34:54,918 太郎吉とは 2歳の時に別れてますから➡ 357 00:34:54,918 --> 00:34:58,388 私を おっ母さんだと 思ってくれるかどうか。 358 00:34:58,388 --> 00:35:05,088 でもよ 1年前 縁日に誘った時は ついてきたんだろ? 359 00:35:07,397 --> 00:35:13,270 時々 見かける 担ぎ商いの おばちゃんだから それで。 360 00:35:13,270 --> 00:35:17,741 こういうのは どうだろう? とにかく おつるさんには➡ 361 00:35:17,741 --> 00:35:22,412 毎日とは言わないが こまめに 長屋に足を運んでもらう。 362 00:35:22,412 --> 00:35:26,283 魚売りだからね。 そうやって通いながら➡ 363 00:35:26,283 --> 00:35:31,221 太郎吉と慣れ親しんだところで おっ母さんだと名乗る。 364 00:35:31,221 --> 00:35:34,024 (富蔵)そりゃいいわ! なるほど! 365 00:35:34,024 --> 00:35:39,363 さすが 妹の夫は知恵者じゃ! おう! えっ? 366 00:35:39,363 --> 00:35:44,701 ああ… え… おっ…。 367 00:35:44,701 --> 00:35:47,701 よかったね! ハハハッ! 368 00:35:54,711 --> 00:35:58,048 (つる)あ…。 泣いてる。 369 00:35:58,048 --> 00:36:01,748 うれし泣きっていうやつだよ。 370 00:36:03,720 --> 00:36:06,020 そのうち そのうち…。 371 00:36:21,271 --> 00:36:23,971 おばちゃん! 372 00:36:28,745 --> 00:36:48,232 ♬~ 373 00:36:48,232 --> 00:36:52,703 ありがとう。 もう泣かないよ。 374 00:36:52,703 --> 00:36:54,638 ♬~ 375 00:36:54,638 --> 00:36:58,041 太郎吉。 376 00:36:58,041 --> 00:37:00,944 ♬~ 377 00:37:00,944 --> 00:37:07,050 これからは おばちゃんは 時々 長屋に来るそうだ。 378 00:37:07,050 --> 00:37:09,386 ふ~ん。 379 00:37:09,386 --> 00:37:13,724 (富蔵)何だか 一つ 肩の荷が 下りたような心持ちだな。 380 00:37:13,724 --> 00:37:16,059 (しか)太郎吉 おいで。➡ 381 00:37:16,059 --> 00:37:19,396 今日は 太郎吉の好物の 芋の煮っ転がしだ。 382 00:37:19,396 --> 00:37:22,733 (富蔵)お~ よかったな。 おい! (しか)さあ 行こう! 383 00:37:22,733 --> 00:37:25,068 ♬~ 384 00:37:25,068 --> 00:37:46,368 (泣き声) 385 00:37:48,692 --> 00:37:52,029 ただ 気がかりは 太郎吉は いまだ➡ 386 00:37:52,029 --> 00:37:56,900 市野屋の夫婦の子だという事です。 それならば 放っておいてよい。 387 00:37:56,900 --> 00:37:59,703 しかし…。 おつるの話だと➡ 388 00:37:59,703 --> 00:38:02,372 市野屋の後添いには 男の子が出来て➡ 389 00:38:02,372 --> 00:38:05,275 いなくなった太郎吉を 捜す気は ないらしいゆえな。 390 00:38:05,275 --> 00:38:09,046 あ そうですか…。 391 00:38:09,046 --> 00:38:13,383 雙星殿。 もう この辺りで。 392 00:38:13,383 --> 00:38:16,286 あとは 織江じゃな? 393 00:38:16,286 --> 00:38:22,059 太郎吉だって やっと ようやっと 母親に巡り会えたんです。 394 00:38:22,059 --> 00:38:24,394 私だって! 395 00:38:24,394 --> 00:38:26,694 そうじゃな! はい。 396 00:38:30,067 --> 00:38:40,767 ♬~(笛) 397 00:38:58,228 --> 00:39:02,528 ご相伴を。 お…。 398 00:39:20,050 --> 00:39:23,720 いけるのか? 少々。 399 00:39:23,720 --> 00:39:29,059 何だ? やけ酒か? それとも? 400 00:39:29,059 --> 00:39:33,663 何故 私が やけなど。 詮なき事。 401 00:39:33,663 --> 00:39:36,566 祝いのお酒と お思い下さい。 402 00:39:36,566 --> 00:39:40,003 ほう…。 403 00:39:40,003 --> 00:39:43,874 思いがけず 私には織江という妹➡ 404 00:39:43,874 --> 00:39:47,878 我が家の縁につながる者が 一人でも増えるというのは➡ 405 00:39:47,878 --> 00:39:53,016 何やら わくわくと致します。 そうか。 406 00:39:53,016 --> 00:39:57,316 しかし 父上も 案外 隅に置けませぬな。 407 00:39:59,689 --> 00:40:01,689 (鐘の音) 408 00:40:11,301 --> 00:40:14,301 (鐘の音) 409 00:40:16,706 --> 00:40:20,406 <その同じ夜> 410 00:40:24,047 --> 00:40:26,716 ああ…。 夜分 申し訳ありません。 411 00:40:26,716 --> 00:40:29,052 何か? 412 00:40:29,052 --> 00:40:33,723 実は 織江さんの居場所が 分かりまして。 413 00:40:33,723 --> 00:40:35,659 どこに? ご案内しますよ。 414 00:40:35,659 --> 00:40:38,959 ここからは 目と鼻のとこですから。 さあ。 415 00:40:44,367 --> 00:40:46,736 突然 店が閉まって どうしたのかと? 416 00:40:46,736 --> 00:40:52,075 いろいろ 事情がありまして。 少々 込み入った事情でしてね。 417 00:40:52,075 --> 00:40:56,413 ♬~ 418 00:40:56,413 --> 00:41:00,750 (板の倒れる音) 419 00:41:00,750 --> 00:41:15,298 ♬~ 420 00:41:15,298 --> 00:41:18,301 織江…。 421 00:41:18,301 --> 00:41:23,440 やっぱり 川村様の意を受けてたんだね。 422 00:41:23,440 --> 00:41:27,777 あんたには 現れてほしくなかったよ。 423 00:41:27,777 --> 00:41:31,477 ♬~ 424 00:41:36,586 --> 00:41:40,056 (静山)過酷な流れだ。 私は乗り越えます。 425 00:41:40,056 --> 00:41:43,393 2人とも やめろ! (浜路)お前を殺したくはないんだ。 426 00:41:43,393 --> 00:41:45,328 私のそばに おれ。 427 00:41:45,328 --> 00:41:47,264 (静湖)やはり来たな。 428 00:41:47,264 --> 00:41:49,266 (奥寺)静山の後を追い 阻め! 429 00:41:49,266 --> 00:41:53,403 ♬~ 430 00:41:53,403 --> 00:41:57,274 身も心も閉ざされた桜田屋敷に 安穏など ありません。 431 00:41:57,274 --> 00:42:01,745 (川村)わしの手の中で 死ね。 織江! 432 00:42:01,745 --> 00:42:04,445 織江を海の向こうへ逃がしてくれ。 433 00:42:06,416 --> 00:42:15,759 ♬~ 434 00:42:15,759 --> 00:42:22,432 ♬「一途な想いを 繋ぎ止めるように」 435 00:42:22,432 --> 00:42:28,305 ♬「夜を忍んで 綴られるタペストリー」 436 00:42:28,305 --> 00:42:35,378 ♬「置き去りの約束 幻に消えてもなお」 437 00:42:35,378 --> 00:42:38,048 ♬「愛されたいと 願うことは」 438 00:42:38,048 --> 00:42:41,384 ♬「罪深いでしょうか」 439 00:42:41,384 --> 00:42:44,721 ♬「報われるものなら」 440 00:42:44,721 --> 00:42:48,058 ♬「いまこの痛みさえも」 441 00:42:48,058 --> 00:42:53,396 ♬「忘れることができる」 442 00:42:53,396 --> 00:43:00,070 ♬「どんな涙を 流すのでしょうか」 443 00:43:00,070 --> 00:43:06,743 ♬「どんな悲しみが 待っているでしょうか」 444 00:43:06,743 --> 00:43:13,416 ♬「無情にも深く 青い海は」 445 00:43:13,416 --> 00:43:18,088 ♬「美しくも 続いていく」 446 00:43:18,088 --> 00:43:22,959 ♬「どこまでも」 447 00:43:22,959 --> 00:43:26,259 ♬~