1 00:00:29,148 --> 00:00:33,148 (信幸)《全ては この本が始まりだった》 2 00:00:35,154 --> 00:00:41,160 《一人娘の灯が 13歳にして非行に走った》 3 00:00:41,160 --> 00:00:47,166 《その200日の闘いを本にしたのが 『積木くずし』だ》 4 00:00:47,166 --> 00:00:50,169 《空前のブームに酔いしれた 報いが→ 5 00:00:50,169 --> 00:00:55,174 悪夢の法則の始まりだった》 6 00:00:55,174 --> 00:00:58,177 《何度も やり直そうとするたびに→ 7 00:00:58,177 --> 00:01:04,183 想像もできない事件が 次々と降り掛かった》 8 00:01:04,183 --> 00:01:09,188 《妻の突然の裏切りで 全てを失い》 9 00:01:09,188 --> 00:01:12,191 (灯)ここで暮らしちゃ駄目かな? 10 00:01:12,191 --> 00:01:16,195 《やっと 平和な生活が送れると 思った矢先→ 11 00:01:16,195 --> 00:01:20,132 今度は 娘が重い病で倒れた》 12 00:01:20,132 --> 00:01:23,135 (信幸)いまさらドナーって 何だよ。→ 13 00:01:23,135 --> 00:01:26,138 3年も灯をほっといて。 14 00:01:26,138 --> 00:01:29,141 [?:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC]お父さん。 (信幸)どうした? 15 00:01:29,141 --> 00:01:31,143 死んだの。 16 00:01:31,143 --> 00:01:33,145 [?:802C4C49E53C07BCFDB665BF935CACAC](信幸)誰が? 17 00:01:33,145 --> 00:01:35,147 お母さん。 18 00:01:35,147 --> 00:01:38,147 (信幸)みっ 美希子が死んだ? 19 00:01:40,152 --> 00:01:43,155 私 介護士できるようになった。 20 00:01:43,155 --> 00:01:46,158 (祥子)よかったじゃない おめでとう。 21 00:01:46,158 --> 00:01:51,163 《次こそ 再出発できると 安堵したとき→ 22 00:01:51,163 --> 00:01:55,163 誰にもみとられずに 娘は逝った》 23 00:01:57,169 --> 00:02:00,169 (信幸)1人で つらかったよな。 24 00:02:05,177 --> 00:02:08,180 (祥子)この様子だと 退院も近いって。 25 00:02:08,180 --> 00:02:12,184 《現在の私にとって 祥子が 唯一の救いだった》 26 00:02:12,184 --> 00:02:15,187 (医師)高次脳機能障害です。 27 00:02:15,187 --> 00:02:20,187 《しかし 悪夢の法則に終わりはなかった》 28 00:02:26,132 --> 00:02:29,135 (信幸)お前が死んだとき→ 29 00:02:29,135 --> 00:02:32,138 後を追うべきだった。 30 00:02:32,138 --> 00:02:42,138 ♪♪~ 31 00:02:51,157 --> 00:02:57,163 《それは かつての妻 美希子の遺書だった》 32 00:02:57,163 --> 00:02:59,165 (美希子)「灯へ」→ 33 00:02:59,165 --> 00:03:01,167 「ごめんなさい」→ 34 00:03:01,167 --> 00:03:04,170 「最後まで 迷惑をおかけします」→ 35 00:03:04,170 --> 00:03:09,175 「この秘密は 墓場まで持っていくはずでした」→ 36 00:03:09,175 --> 00:03:14,180 「決して お父さんには知らせないで」→ 37 00:03:14,180 --> 00:03:18,200 「あれから ずっと あの夜のことを思い出しています」→ 38 00:03:18,200 --> 00:03:23,122 「あなたが泣きながら 私を責めた夜です」→ 39 00:03:23,122 --> 00:03:28,127 「私は お父さんの娘じゃ ないんでしょう」→ 40 00:03:28,127 --> 00:03:33,132 「あの叫び声が 今も忘れられません」→ 41 00:03:33,132 --> 00:03:38,137 「あなたが 真実を求めて どれほど苦しんでいたのか わかった 今→ 42 00:03:38,137 --> 00:03:41,140 命を終える前に 全てを話すのが→ 43 00:03:41,140 --> 00:03:46,145 母親として 最後の仕事だと 思うようになりました」→ 44 00:03:46,145 --> 00:03:51,150 「何もかも余さず 書き残しておきます」→ 45 00:03:51,150 --> 00:03:56,155 「全て読み終わったら 必ず燃やしてください」 46 00:03:56,155 --> 00:03:59,158 《『積木くずし』とは 何だったのか》 47 00:03:59,158 --> 00:04:05,164 《灯の人生は 私の人生は いったい何だったのか》 48 00:04:05,164 --> 00:04:09,168 《永遠に出ないと思っていた 答えが→ 49 00:04:09,168 --> 00:04:11,170 そこには記されていた》 50 00:04:11,170 --> 00:04:31,123 ♪♪~ 51 00:04:31,123 --> 00:04:34,123 ♪♪~ 52 00:04:57,149 --> 00:05:01,153 ≪(白石)安住。 53 00:05:01,153 --> 00:05:03,153 白石さん。 54 00:05:09,161 --> 00:05:11,163 (白石)さえない顔しやがって おい。→ 55 00:05:11,163 --> 00:05:14,166 もっと喜べよ。→ 56 00:05:14,166 --> 00:05:18,187 リウマチと腰痛 押して ひいひい言って 来てんだから。 57 00:05:18,187 --> 00:05:21,106 すいません。 大丈夫ですか? 58 00:05:21,106 --> 00:05:24,109 (白石)冗談。→ 59 00:05:24,109 --> 00:05:28,113 ハハハ 俺さ すこぶる快調。→ 60 00:05:28,113 --> 00:05:33,118 いや もう健康過ぎてさ かえって怖いくらいだよ。 61 00:05:33,118 --> 00:05:37,122 (店員)失礼します。 ご注文 お決まりでしょうか? 62 00:05:37,122 --> 00:05:40,125 (白石)ああ コーヒー ちょうだい。 63 00:05:40,125 --> 00:05:44,125 (店員)はい コーヒー1つ。 少々 お待ちください。 64 00:05:47,132 --> 00:05:50,135 (白石)何か あったのか? 65 00:05:50,135 --> 00:05:52,135 急に呼び出したりして。 66 00:05:54,139 --> 00:05:57,142 祥子さんのことか。 (ため息) 67 00:05:57,142 --> 00:06:01,142 何もかも 分からなくなりました。 68 00:06:07,152 --> 00:06:12,157 美希子の遺書が見つかったんです。 69 00:06:12,157 --> 00:06:15,160 (白石)遺書?→ 70 00:06:15,160 --> 00:06:18,130 今頃 何で。 71 00:06:18,130 --> 00:06:21,130 とにかく ここを読んでみてください。 72 00:06:27,005 --> 00:06:31,005 灯の父親は 俺じゃないかもしれません。 73 00:06:33,011 --> 00:06:35,011 確かなのか? 74 00:06:47,025 --> 00:06:49,027 何で焼けてるの? 75 00:06:49,027 --> 00:06:52,027 おそらく 灯が。 76 00:06:54,032 --> 00:07:00,038 今まで 俺が信じてきたことは 幻だったのかもしれません。 77 00:07:00,038 --> 00:07:06,038 俺には もう 何が真実なのか。 78 00:07:08,046 --> 00:07:13,051 (白石)だったら 確かめればいいじゃないか。 79 00:07:13,051 --> 00:07:16,054 えっ? 80 00:07:16,054 --> 00:07:21,093 (白石)遺書の内容が真実か 調べるんだよ。 81 00:07:21,093 --> 00:07:23,095 いや 無理ですよ。 82 00:07:23,095 --> 00:07:27,099 灯も美希子も もう亡くなってるんです。 83 00:07:27,099 --> 00:07:29,101 (白石)これを 見なかったことにして→ 84 00:07:29,101 --> 00:07:32,104 やり過ごせるのか? 85 00:07:32,104 --> 00:07:45,117 ♪♪~ 86 00:07:45,117 --> 00:07:47,117 俺も手伝ってやるよ。 87 00:07:50,122 --> 00:07:53,125 (白石)たとえ 無駄に終わったとしてもだ→ 88 00:07:53,125 --> 00:07:58,130 何もしないで 鬱々と生きるよりも→ 89 00:07:58,130 --> 00:08:00,130 ましだと思うよ。 90 00:08:02,134 --> 00:08:06,134 (白石)うん。 その気があればだけど。 91 00:08:08,140 --> 00:08:11,143 1つ お願いがあります。 92 00:08:11,143 --> 00:08:14,146 (白石)うん。 93 00:08:14,146 --> 00:08:18,133 俺の背中 たたいてください。 94 00:08:18,133 --> 00:08:20,085 フフフ。 95 00:08:20,085 --> 00:08:22,085 気合が必要です。 96 00:08:24,089 --> 00:08:26,089 フフ お前らしいね。 97 00:08:37,102 --> 00:08:41,106 (白石)えいっ! 98 00:08:41,106 --> 00:08:43,106 ありがとうございます。 99 00:08:46,111 --> 00:08:55,120 (一同の ざわめき) 100 00:08:55,120 --> 00:09:00,120 (白石・信幸の笑い声) 101 00:09:02,127 --> 00:09:06,131 《遺書は 美希子の生い立ちから 書かれていた》 102 00:09:06,131 --> 00:09:11,131 《そこで 私たちは まず 美希子の故郷を訪ねた》 103 00:09:13,138 --> 00:09:17,142 《あの焼けたページに 何が書かれていたのか》 104 00:09:17,142 --> 00:09:22,080 《真実を知りたい思いと 知ることへの恐怖が→ 105 00:09:22,080 --> 00:09:24,082 同居していた》 106 00:09:24,082 --> 00:09:28,086 (白石)いい女だね おい。 一人旅かな? 声 掛けに行くか。 107 00:09:28,086 --> 00:09:33,091 白石さん 白石さん もう。 いい年なんだから。 108 00:09:33,091 --> 00:09:36,094 (白石)真面目も たいがいにしろよ。→ 109 00:09:36,094 --> 00:09:39,097 じじいの2人旅の何が 面白いんだよ お前。→ 110 00:09:39,097 --> 00:09:41,099 色気が必要だろうが。 111 00:09:41,099 --> 00:09:43,099 はいはいはい。 112 00:09:46,104 --> 00:09:51,109 (白石)なあ 安住 お前 ホントに 一度も行ったことなかったの?→ 113 00:09:51,109 --> 00:09:53,111 美希子さんの実家に。 114 00:09:53,111 --> 00:09:57,115 ええ 美希子が 行くの嫌がってたんですよ。 115 00:09:57,115 --> 00:10:01,119 彼女の家族に会うときは いつも 外でした。 116 00:10:01,119 --> 00:10:03,121 (白石)おかしいと 思わなかったのか? 117 00:10:03,121 --> 00:10:05,123 いや もちろん思いましたよ。 118 00:10:05,123 --> 00:10:09,127 でも 詮索しても悪いと思ったんです。 119 00:10:09,127 --> 00:10:12,130 それが あだになったのかもしれません。 120 00:10:12,130 --> 00:10:14,132 (男の子)なあ 暇だから ケンジ誘おうぜ。 121 00:10:14,132 --> 00:10:16,134 (男の子)いや でも あいつ 家にいるか? 122 00:10:16,134 --> 00:10:21,139 (3人) 《♪♪「緑の丘の 赤い屋根」》→ 123 00:10:21,139 --> 00:10:26,144 《♪♪「とんがり帽子の時計台」》 124 00:10:26,144 --> 00:10:28,146 (美希子)「お母さんの 幼い頃の話を→ 125 00:10:28,146 --> 00:10:32,150 灯には 一度もしたことなかったわね」→ 126 00:10:32,150 --> 00:10:37,155 「戦争が終わった頃は どの家も貧しかったの」→ 127 00:10:37,155 --> 00:10:40,158 「でも お母さんの家は 父が戦死して→ 128 00:10:40,158 --> 00:10:43,161 一際 悲惨だったわ」→ 129 00:10:43,161 --> 00:10:46,164 「どんなに澄み切った 綺麗な空の日でも→ 130 00:10:46,164 --> 00:10:50,168 私たち姉弟は いつも地面を見て歩いてた」 131 00:10:50,168 --> 00:10:52,168 (美希子)《お金じゃなかった》 132 00:10:55,173 --> 00:10:58,176 (美希子)「泣かずに諦めること」→ 133 00:10:58,176 --> 00:11:03,176 「幼い頃から それを 胸に刻み込んで生きてきたの」 134 00:11:06,184 --> 00:11:10,188 (白石)美希子さんの実家って この辺りじゃないのか? 135 00:11:10,188 --> 00:11:14,188 え~ 住所だと そのはずなんですけど。 136 00:11:16,194 --> 00:11:19,131 あっ あそこですね。 137 00:11:19,131 --> 00:11:21,133 (白石)マンションじゃねえか。 138 00:11:21,133 --> 00:11:24,133 やっぱり残ってないか。 139 00:11:26,138 --> 00:11:30,142 (男性)園田 美希子?→ 140 00:11:30,142 --> 00:11:32,144 知らん。→ 141 00:11:32,144 --> 00:11:36,148 こん人 何かしたと?→ 142 00:11:36,148 --> 00:11:41,153 あっ あんたたち 刑事さんな? 143 00:11:41,153 --> 00:11:43,155 (白石)いえいえ。→ 144 00:11:43,155 --> 00:11:45,157 昔 知り合いだったんです。 145 00:11:45,157 --> 00:11:49,161 40年以上前に 住んでたはずなんですけどね。 146 00:11:49,161 --> 00:11:51,163 40年。 147 00:11:51,163 --> 00:11:57,169 ほんなら 私が越してくる前の話でなあ。 148 00:11:57,169 --> 00:11:59,171 そうですか。 149 00:11:59,171 --> 00:12:01,173 どうも すいません。 150 00:12:01,173 --> 00:12:04,176 (白石)どうも ありがとうございました。 151 00:12:04,176 --> 00:12:08,180 さすがに 知り合いも見つかりませんね。 152 00:12:08,180 --> 00:12:10,182 (白石)他に何かないのか?→ 153 00:12:10,182 --> 00:12:14,186 よく行った場所とかさ。 154 00:12:14,186 --> 00:12:18,186 あっ 残ってるかな? 155 00:12:25,130 --> 00:12:29,134 うわ~ 懐かしい。 全然 変わってない。 156 00:12:29,134 --> 00:12:34,139 (幸枝)いらっしゃいませ。 お好きなお席へ どうぞ。 157 00:12:34,139 --> 00:12:37,142 (白石)彼女の家族と会うときは いつも ここだったのか? 158 00:12:37,142 --> 00:12:41,146 ええ 結婚の挨拶も ここでした。 159 00:12:41,146 --> 00:12:44,146 美希子は この席が 一番 好きだったんですよ。 160 00:12:46,151 --> 00:12:49,154 (白石)あのママ 昔からいるの? 161 00:12:49,154 --> 00:12:54,159 いや 別の人ですね。 162 00:12:54,159 --> 00:12:57,162 よいしょ。 163 00:12:57,162 --> 00:12:59,162 (幸枝)いらっしゃいませ。 164 00:13:01,166 --> 00:13:04,169 (白石)え~ ブレンド 1つ。 (幸枝)はい。 165 00:13:04,169 --> 00:13:07,172 俺も同じで。 (幸枝)はい。 166 00:13:07,172 --> 00:13:09,174 あっ ママさん→ 167 00:13:09,174 --> 00:13:13,178 40年くらい前に この店にいた マスターって 今 どうしてます? 168 00:13:13,178 --> 00:13:17,182 (幸枝)父なら もう だいぶ前に亡くなりましたけど。 169 00:13:17,182 --> 00:13:20,118 そうですか。 (白石)あっ ちょっとさ→ 170 00:13:20,118 --> 00:13:22,120 座んなさいよ。 (幸枝)えっ? えっ? 171 00:13:22,120 --> 00:13:24,122 (白石)あっ ママさ→ 172 00:13:24,122 --> 00:13:27,125 園田 美希子って女性 知ってる?→ 173 00:13:27,125 --> 00:13:31,129 マスターいたころ こいつと ここへ来てたんだよ。 174 00:13:31,129 --> 00:13:37,135 (幸枝)う~ん 園田 美希子さんねえ。 175 00:13:37,135 --> 00:13:40,138 40年くらい前に この辺りに住んでて→ 176 00:13:40,138 --> 00:13:46,144 そのころ 確か ミス着物に 入選したことあるんですよ。 177 00:13:46,144 --> 00:13:50,148 (幸枝)あ~ はいはいはい 知ってます! 178 00:13:50,148 --> 00:13:52,150 ホントですか? (幸枝)ええ。 179 00:13:52,150 --> 00:13:55,153 美人で有名でしたよ ハハハハ。 180 00:13:55,153 --> 00:13:59,153 でも ミス着物は 箔付けだって…。 181 00:14:01,159 --> 00:14:04,162 箔付けって どういうことですか? 182 00:14:04,162 --> 00:14:06,164 あっ ごめんなさい。→ 183 00:14:06,164 --> 00:14:10,168 あの ただの噂なんですけど。 184 00:14:10,168 --> 00:14:14,172 あの お気遣いなく 聞かせてもらえませんか? 185 00:14:14,172 --> 00:14:17,175 彼女は もう すでに亡くなってるんですよ。 186 00:14:17,175 --> 00:14:21,175 昔の彼女を知りたくて 東京から来たんです。 187 00:14:26,117 --> 00:14:33,124 お知り合いの方に お話しするのも何ですけど→ 188 00:14:33,124 --> 00:14:36,127 高く売るためにね→ 189 00:14:36,127 --> 00:14:41,132 お母さんが勧めたって。 190 00:14:41,132 --> 00:14:45,136 (美希子)《あなたには 関係のない話です》→ 191 00:14:45,136 --> 00:14:49,136 《私は 買われた身なんです》 192 00:14:52,143 --> 00:14:56,147 愛人にするためですか? 193 00:14:56,147 --> 00:14:59,147 (幸枝)ご存じだったんですね。 194 00:15:01,152 --> 00:15:03,154 そのかいもあって→ 195 00:15:03,154 --> 00:15:09,160 お母さんの勧めた 印刷会社の社長さんとこに。 196 00:15:09,160 --> 00:15:15,166 ≪(自動ドアの開く音) (幸枝)あっ いらっしゃいませ。 197 00:15:15,166 --> 00:15:19,166 すいません。 あの ブレンド 2つですね。 198 00:15:24,109 --> 00:15:26,111 (白石)やるせないな。 199 00:15:26,111 --> 00:15:29,111 母親に売られたなんて。 200 00:15:31,116 --> 00:15:35,120 「灯は きっと 想像もつかないでしょう」 201 00:15:35,120 --> 00:15:39,120 「お母さんは 当時 酷い境遇にありました」 202 00:15:44,129 --> 00:15:48,133 「その人は 私のことを愛してはいなかった」 203 00:15:48,133 --> 00:15:52,137 「あくまで 欲望の対象で お金で買った道具だった」 204 00:15:52,137 --> 00:15:56,141 (美希子の夫) 《妻と子供の土産を 頼む》→ 205 00:15:56,141 --> 00:15:59,144 《領収書も忘れるな》→ 206 00:15:59,144 --> 00:16:02,147 《取引先が打ち合わせに来る。 外してくれ》→ 207 00:16:02,147 --> 00:16:05,150 《それと 今夜は接待だ》→ 208 00:16:05,150 --> 00:16:07,152 《遅くなる》 《分かりました》 209 00:16:07,152 --> 00:16:11,156 「大きな会社の社長だった 彼は 多忙な人で→ 210 00:16:11,156 --> 00:16:15,160 一緒に過ごすのは 夜だけ」 211 00:16:15,160 --> 00:16:19,097 「空いた時間に 勝手をすることも許されず→ 212 00:16:19,097 --> 00:16:24,097 彼に縛られた 窮屈な日々に 閉じ込められていたの」 213 00:16:28,106 --> 00:16:32,110 「家族のために 我慢して生きるしかなかった」 214 00:16:32,110 --> 00:16:34,112 「でも 辛くはなかったわ」 215 00:16:34,112 --> 00:16:39,117 「諦めることには 慣れてたから」 216 00:16:39,117 --> 00:16:43,121 「お父さんと出会ったのは そんな時でした」 217 00:16:43,121 --> 00:16:45,123 (桜井)《よっしゃ 気合 入った!!》 218 00:16:45,123 --> 00:16:47,125 (後輩たち)《俺も 俺も!》 《よしよしよし》 219 00:16:47,125 --> 00:16:50,128 《おいしょ!》 (後輩)《お願いします》 220 00:16:50,128 --> 00:16:52,130 《はい!》 (後輩)《お願いします》 221 00:16:52,130 --> 00:16:55,130 《よし 頑張れよ。 はい!》 (後輩)《お願いします》 222 00:16:57,135 --> 00:17:00,138 《「木を見ず 森を見るべきです」》 223 00:17:00,138 --> 00:17:03,141 《「まずは 世界の大海原に出ていくこと…」》 224 00:17:03,141 --> 00:17:06,144 ≪《あっ ほら あれ。 あれがボス》 225 00:17:06,144 --> 00:17:09,147 《ほら あそこに 黒くて 大きいのがいるでしょ?》 226 00:17:09,147 --> 00:17:14,152 《横暴なんですよ 俺は偉いぞって他のコイを蹴散らして》 227 00:17:14,152 --> 00:17:16,154 《ボスが 蹴散らすんですか?》 228 00:17:16,154 --> 00:17:21,092 《はい》 《足 ありませんよね?》 229 00:17:21,092 --> 00:17:24,095 《あなただって コイに 話し掛けてたじゃないですか》 230 00:17:24,095 --> 00:17:27,098 《コイに 人間の言葉は分かりません》 231 00:17:27,098 --> 00:17:31,098 《あっ いや 俺は せりふ》 232 00:17:33,104 --> 00:17:37,104 《えっ? あっ 何だ》 233 00:17:39,110 --> 00:17:42,113 《俳優さんと お話しするの 初めてです 私》 234 00:17:42,113 --> 00:17:46,117 《いや そんな あの… 大したもんじゃありませんけど》 235 00:17:46,117 --> 00:17:48,119 《東京から いらしたんですか?》 236 00:17:48,119 --> 00:17:53,124 「仲間同士でいる時は 大声で 豪快に笑い合ってたくせに→ 237 00:17:53,124 --> 00:17:57,128 私と話す時は 急に はにかむような小声になる」 238 00:17:57,128 --> 00:18:01,128 「その落差に 思わず 笑ってしまいました」 239 00:18:03,134 --> 00:18:07,138 「その夜 皆さんに 街を案内して歩きました」 240 00:18:07,138 --> 00:18:09,140 《ここのお煎餅 おいしいんですよ》 241 00:18:09,140 --> 00:18:11,142 《そうですか。 じゃあ えっと→ 242 00:18:11,142 --> 00:18:16,147 じゃあ 8枚ちょうだい》 (後輩たち)《ごちそうさまです》 243 00:18:16,147 --> 00:18:20,147 「窮屈だった日々に 大切な想い出ができました」 244 00:18:23,088 --> 00:18:26,091 《もしもし》 [TEL](美希子の夫)《美希子か》→ 245 00:18:26,091 --> 00:18:29,094 《何をしている。 すぐに帰ってきなさい》 246 00:18:29,094 --> 00:18:34,099 [TEL](不通音) 247 00:18:34,099 --> 00:18:37,102 (美希子の夫)《私の帰りが遅いと 思って 羽目を外してたのか》 248 00:18:37,102 --> 00:18:39,102 《申し訳ありません》 249 00:18:41,106 --> 00:18:44,109 (美希子の夫)《何のために お前に高い金を払ったと思ってる》 250 00:18:44,109 --> 00:18:47,109 《何のために お前の家族まで養ってるんだ!》 251 00:18:49,114 --> 00:18:52,114 (美希子の夫)《他に 女は いくらでもいるんだぞ!》 252 00:19:29,087 --> 00:19:33,091 「気づいたら 光に寄っていく蛾のように→ 253 00:19:33,091 --> 00:19:36,091 お父さんの明るさに 引き寄せられてたの」 254 00:19:39,097 --> 00:19:48,106 《正直 少しだけ 普通の生活に憧れます》 255 00:19:48,106 --> 00:19:51,109 《お味噌汁を作って 旦那さんの帰りを待ったり→ 256 00:19:51,109 --> 00:19:55,109 赤ちゃんを抱き締めて 子守歌 歌ったり》 257 00:19:59,117 --> 00:20:03,117 《私には ぜいたくな望みです》 258 00:20:10,128 --> 00:20:13,128 《幸せを諦めちゃ駄目だ》 259 00:20:18,136 --> 00:20:21,139 《困ります》 260 00:20:21,139 --> 00:20:24,142 《すいません》 261 00:20:24,142 --> 00:20:27,145 《あした 帰省します 失礼します》 262 00:20:27,145 --> 00:20:45,163 ♪♪~ 263 00:20:45,163 --> 00:20:48,163 《何をしてる。 早く乗りなさい》 264 00:20:50,168 --> 00:20:53,171 《申し訳ありません》 265 00:20:53,171 --> 00:20:55,173 《美希子!》 266 00:20:55,173 --> 00:20:58,176 「愛人をやってる女と 本気で添い遂げたいと思う→ 267 00:20:58,176 --> 00:21:00,178 物好きは いない」 268 00:21:00,178 --> 00:21:03,181 「そんなこと わかってたわ」 269 00:21:03,181 --> 00:21:05,183 「でも」 270 00:21:05,183 --> 00:21:22,133 ♪♪~ 271 00:21:22,133 --> 00:21:25,136 《今日 帰るんじゃ なかったんすか?》 272 00:21:25,136 --> 00:21:29,140 《もう一度 お礼だけ言いたくて》 273 00:21:29,140 --> 00:21:31,140 《ああ》 274 00:21:42,153 --> 00:21:45,156 《私 安住 信幸は 独身だし→ 275 00:21:45,156 --> 00:21:47,158 俳優としても そこそこ力はあるし→ 276 00:21:47,158 --> 00:21:49,160 性格も そう悪くはない》 《ちょっと》 277 00:21:49,160 --> 00:21:51,162 (白石)《望まれない生活を 送るくらいなら→ 278 00:21:51,162 --> 00:21:53,164 東京へ出て→ 279 00:21:53,164 --> 00:21:55,166 私と一緒になった方がいい》 280 00:21:55,166 --> 00:21:57,168 《ちょっと。 何で 白石さんが言っちゃうんですか》 281 00:21:57,168 --> 00:22:00,171 《お前が もたくさしてるからだろ》 282 00:22:00,171 --> 00:22:03,174 《だからって》 283 00:22:03,174 --> 00:22:06,174 《あっ すいません 美希子さん》 284 00:22:09,180 --> 00:22:11,180 《ごめんなさい》 285 00:22:17,188 --> 00:22:19,188 (白石)《行け》 286 00:22:37,141 --> 00:22:42,146 《俺のところに来なさい》 287 00:22:42,146 --> 00:22:45,149 「身勝手な欲望ではなく→ 288 00:22:45,149 --> 00:22:48,152 温かい愛情で 私を求めてくれたのは→ 289 00:22:48,152 --> 00:22:51,152 お父さんが初めてだった」 290 00:22:54,158 --> 00:22:59,158 「私は すぐに お父さんと暮らし始めました」 291 00:23:04,168 --> 00:23:07,171 《うわ~ うまそう》 292 00:23:07,171 --> 00:23:10,174 《うわ こっちも》 293 00:23:10,174 --> 00:23:12,176 《じゃあ いただきます》 294 00:23:12,176 --> 00:23:15,179 (後輩)《はい 安住さん》 295 00:23:15,179 --> 00:23:17,181 《ちょっと 白石さん!》 296 00:23:17,181 --> 00:23:19,117 (後輩)《たくあん たくあん》 《お前らも やめろ お前らも…》 297 00:23:19,117 --> 00:23:21,119 (白石)《美希子さんの料理 お前だけ 食わせるか》 298 00:23:21,119 --> 00:23:23,121 《ちょっと ちょっと ちょっと ちょっと ちょっと》 299 00:23:23,121 --> 00:23:26,124 《もう いいや いいや いいや。 もう いい 食べていい ほら》 300 00:23:26,124 --> 00:23:28,126 《いいから食べろ ほら もう》 301 00:23:28,126 --> 00:23:30,128 《ちょっと 白石さん それ 残しててよ》 302 00:23:30,128 --> 00:23:32,130 (後輩)《あ~ ちょっと》 《それ 残しててよ》 303 00:23:32,130 --> 00:23:34,132 (後輩)《あ~》 304 00:23:34,132 --> 00:23:36,134 《即行 食べちゃうんだから》 305 00:23:36,134 --> 00:23:39,137 《ほらほらほら》 306 00:23:39,137 --> 00:23:42,140 (秘書)《お元気そうですね 美希子さん》→ 307 00:23:42,140 --> 00:23:46,144 《こちらが 安住さんですね》 308 00:23:46,144 --> 00:23:50,144 《お話があります よろしいですか?》 309 00:25:58,142 --> 00:26:00,144 《秘書?》 (秘書)《ええ 社長から→ 310 00:26:00,144 --> 00:26:03,147 美希子さんを連れ戻すよう 言付かって参りました》 311 00:26:03,147 --> 00:26:05,149 《帰ってください》 312 00:26:05,149 --> 00:26:09,153 《彼女は 僕の妻です》 313 00:26:09,153 --> 00:26:11,155 (秘書の ため息) 314 00:26:11,155 --> 00:26:14,158 《おい》 315 00:26:14,158 --> 00:26:16,160 《ちょっと やめろ やめろよ》 316 00:26:16,160 --> 00:26:18,162 (男性)《何だ おら》 《帰ります!》 317 00:26:18,162 --> 00:26:22,166 《この人には 手を出さないで》 318 00:26:22,166 --> 00:26:26,170 (秘書)《あなたが素直で 助かりました》 319 00:26:26,170 --> 00:26:28,172 (男性)《うおっ》→ 320 00:26:28,172 --> 00:26:31,175 《てめえ おらっ》 321 00:26:31,175 --> 00:26:34,178 《手荒なまねをすれば 警察 行きますよ》 322 00:26:34,178 --> 00:26:37,181 《お願い やめて》 323 00:26:37,181 --> 00:26:42,186 《お宅の社長さんも こっ 困るんじゃないですか?》 324 00:26:42,186 --> 00:26:45,186 《警察沙汰になったら 色々と》 325 00:26:47,191 --> 00:26:50,194 《女に 女に暴力を振るう男に→ 326 00:26:50,194 --> 00:26:52,196 渡せるか!》 327 00:26:52,196 --> 00:26:54,198 (男性)《あっ この野郎》 328 00:26:54,198 --> 00:26:57,134 《あっ!》 329 00:26:57,134 --> 00:26:59,134 (秘書)《もういい》 330 00:27:02,139 --> 00:27:05,142 《愛人なんかやってる女に 入れ揚げて→ 331 00:27:05,142 --> 00:27:07,142 バカなやつだ》 332 00:27:13,150 --> 00:27:15,150 《あっ》 333 00:27:17,154 --> 00:27:20,157 《情けない》 334 00:27:20,157 --> 00:27:24,157 《腰が 腰が抜けちゃった》 335 00:27:26,163 --> 00:27:29,166 「この人のためなら 何でもしよう」 336 00:27:29,166 --> 00:27:32,169 「そう思ったの」 337 00:27:32,169 --> 00:27:37,174 「そう思ったはずだったのに」 338 00:27:37,174 --> 00:27:42,174 ♪♪(鼻歌) 339 00:27:45,182 --> 00:27:47,184 《うん》 ≪《ただいま!》 340 00:27:47,184 --> 00:27:49,186 《おかえりなさい》 341 00:27:49,186 --> 00:27:52,189 《あっ 何か いい匂い!》 342 00:27:52,189 --> 00:27:54,191 《大きな声で。 近所に聞こえますよ》 343 00:27:54,191 --> 00:27:56,210 《うまい うまい!》 344 00:27:56,210 --> 00:27:59,130 《んっ? あっ。 つまみ食いも 近所にバレたかな?》 345 00:27:59,130 --> 00:28:01,132 (信幸・美希子の笑い声) 346 00:28:01,132 --> 00:28:04,135 《あっ そうだそうだ ギャラが出たんだよ》 347 00:28:04,135 --> 00:28:07,138 《結婚して初めてだな うん》 348 00:28:07,138 --> 00:28:09,140 《はい》 349 00:28:09,140 --> 00:28:12,143 《えっ?》 《計算 得意じゃないんだよ》 350 00:28:12,143 --> 00:28:14,145 《お金のことは任せるよ》 《あっ でも》 351 00:28:14,145 --> 00:28:16,147 《いや 何を遠慮してんだ》 352 00:28:16,147 --> 00:28:19,147 《君は 俺の妻だろ》 353 00:28:21,152 --> 00:28:24,155 《はい》 354 00:28:24,155 --> 00:28:27,158 「お父さんは 全く お金に関心のない人でした」 355 00:28:27,158 --> 00:28:32,163 「お給料をもらうと ぽんと 全部 渡してくれます」 356 00:28:32,163 --> 00:28:35,166 「後は気にもしません」 357 00:28:35,166 --> 00:28:38,166 「私の自由です」 358 00:28:58,122 --> 00:29:01,125 ≪(店員)《何か お探しですか?》《あっ いえ すいません》 359 00:29:01,125 --> 00:29:04,128 (店員)《そのデザイン お似合いになると思いますよ》 360 00:29:04,128 --> 00:29:06,130 《えっ?》 361 00:29:06,130 --> 00:29:08,130 (店員)《ご試着だけでも いかがですか?》 362 00:29:13,137 --> 00:29:17,141 「幼い頃 ほんの僅かなお金を使うのに→ 363 00:29:17,141 --> 00:29:20,144 家族が どれだけ悩んだか 覚えています」 364 00:29:20,144 --> 00:29:23,144 (店員)《お客さま いかがですか?》 365 00:29:26,150 --> 00:29:30,154 《私には 少し派手ですよね》 366 00:29:30,154 --> 00:29:32,156 《とっても お似合いです》 367 00:29:32,156 --> 00:29:34,156 《最後の1着なんですよ》 368 00:29:37,161 --> 00:29:39,161 (店員)《いかがですか?》 369 00:29:42,166 --> 00:29:44,168 《買います》 370 00:29:44,168 --> 00:29:46,168 《包んでください》 371 00:29:48,172 --> 00:29:53,177 (光子)高校時代の美希子さん→ 372 00:29:53,177 --> 00:29:55,179 おとなしい子だったわよね? 373 00:29:55,179 --> 00:29:58,115 (良江)そうそう。 美人だったけど→ 374 00:29:58,115 --> 00:30:00,117 近寄り難い感じで。 375 00:30:00,117 --> 00:30:03,120 (白石)卒業後 連絡 取り合うなんてこと→ 376 00:30:03,120 --> 00:30:05,122 なかったの? 377 00:30:05,122 --> 00:30:08,125 (光子)それが ずっと音信不通で。 378 00:30:08,125 --> 00:30:10,127 (良江)そんなに 仲が良かったわけじゃ→ 379 00:30:10,127 --> 00:30:12,129 なかったのよね。 (光子)まあね。→ 380 00:30:12,129 --> 00:30:18,135 でも その後 俳優さんと 結婚したっていう知らせが来て。→ 381 00:30:18,135 --> 00:30:20,137 あっ 安住さんのことです。→ 382 00:30:20,137 --> 00:30:22,139 その すぐ後よね? 383 00:30:22,139 --> 00:30:26,143 (良江)初めて 同窓会に来て 卒業以来。 384 00:30:26,143 --> 00:30:29,146 (光子)驚いたわね 変わっちゃって。 385 00:30:29,146 --> 00:30:32,149 変わったっていうのは? 386 00:30:32,149 --> 00:30:34,151 (光子)あっ…。→ 387 00:30:34,151 --> 00:30:37,154 何と言えば いいのかしら。 388 00:30:37,154 --> 00:30:39,156 遠慮なく教えてください。 389 00:30:39,156 --> 00:30:43,160 美希子が亡くなって だいぶ たっています。 390 00:30:43,160 --> 00:30:46,163 どんなことを聞いても驚きません。 391 00:30:46,163 --> 00:30:51,168 あの 気分を 害さないでほしいんですけれども。 392 00:30:51,168 --> 00:30:53,170 《はい 東京のお土産》 393 00:30:53,170 --> 00:30:55,170 《みんなに あげてるの》 394 00:31:00,110 --> 00:31:03,113 (光子)《えっ? 何なの これ》 395 00:31:03,113 --> 00:31:05,115 《イタリア製なの 使ってみて》 396 00:31:05,115 --> 00:31:07,117 (良江)《受け取れない そんな高そうな物》→ 397 00:31:07,117 --> 00:31:12,122 《ねえ?》 (光子)《そうね。 私も悪いし》→ 398 00:31:12,122 --> 00:31:14,122 《ごめんなさいね》 399 00:31:18,128 --> 00:31:20,130 《つまらない遠慮して》 400 00:31:20,130 --> 00:31:23,130 《もらっておけばいいのに》 401 00:31:27,137 --> 00:31:33,143 (白石)貧しい生い立ちに 復讐したかったのかな。→ 402 00:31:33,143 --> 00:31:36,146 実家に 呼びたがらなかったのも→ 403 00:31:36,146 --> 00:31:38,148 貧しさが 染みついた場所を→ 404 00:31:38,148 --> 00:31:43,153 見られたくなかったのかも しれない。 405 00:31:43,153 --> 00:31:46,156 俺は 同情する気はありません。 406 00:31:46,156 --> 00:31:48,158 同じような生い立ちでも→ 407 00:31:48,158 --> 00:31:51,161 誇りを持って生きてる人は いっぱいいます。 408 00:31:51,161 --> 00:31:54,164 美希子は 弱かっただけです。 409 00:31:54,164 --> 00:31:57,101 「お前は 容姿の他に取り柄がない」 410 00:31:57,101 --> 00:32:00,104 「だから 立派なお妾さんとして稼ぐ以外→ 411 00:32:00,104 --> 00:32:03,107 生きる道はないのよ」 412 00:32:03,107 --> 00:32:07,111 「お母さんは 幼い頃から 自分の母親に→ 413 00:32:07,111 --> 00:32:10,114 そう決めつけられて 育ってきたわ」 414 00:32:10,114 --> 00:32:14,118 「だから 今の自分が どれだけ幸せなのか→ 415 00:32:14,118 --> 00:32:17,118 みんなに 見せつけたかったのかもしれない」 416 00:32:20,124 --> 00:32:22,124 《おかえりなさい》 417 00:32:25,129 --> 00:32:29,133 《何で 白石さんに 金なんか借りた》 418 00:32:29,133 --> 00:32:31,133 《すぐ返すって 口止めしたろ》 419 00:32:33,137 --> 00:32:36,140 《堀口監督の奥さんにまで 借りたよな》 420 00:32:36,140 --> 00:32:39,143 《それを知って 白石さんも心配になったらしい》 421 00:32:39,143 --> 00:32:42,146 《だから 俺に話してくれた》 422 00:32:42,146 --> 00:32:44,148 《何 考えてるんだよ!》 423 00:32:44,148 --> 00:32:47,151 《堀口監督は 新人のときから お世話になってる 恩人なんだぞ》 424 00:32:47,151 --> 00:32:50,154 《君だって それ知ってるだろ》 425 00:32:50,154 --> 00:32:53,157 《金は渡してたはずだ》 426 00:32:53,157 --> 00:32:56,176 《何で 借りる必要があるんだよ?》 427 00:32:56,176 --> 00:32:58,095 《すいませんでした》 428 00:32:58,095 --> 00:33:00,097 《謝って済む問題か》 429 00:33:00,097 --> 00:33:03,097 《俺に恥をかかせたんだぞ》 430 00:33:06,103 --> 00:33:11,108 《実家に 仕送りが必要で》 《えっ?》 431 00:33:11,108 --> 00:33:15,112 《あなたに 家族の負担までかけられなくて》 432 00:33:15,112 --> 00:33:18,115 《借金は 私の手で必ず返します》 433 00:33:18,115 --> 00:33:21,118 《すいませんでした》 434 00:33:21,118 --> 00:33:24,121 《いっ いや あの》 435 00:33:24,121 --> 00:33:26,123 《頭を上げてくれ》 《ホントに→ 436 00:33:26,123 --> 00:33:29,126 申し訳ありませんでした!》 《悪いのは 俺だ。 なっ》 437 00:33:29,126 --> 00:33:33,130 《前の旦那 君の家族を養っていたんだよな》 438 00:33:33,130 --> 00:33:36,133 《幸せに かまけて 君の家族に 気が回らなかった》 439 00:33:36,133 --> 00:33:39,136 《悪いのは私です。 私なんです》 440 00:33:39,136 --> 00:33:41,138 《いやいや 違う違う》 441 00:33:41,138 --> 00:33:43,138 《すまなかった 美希子》 442 00:33:45,142 --> 00:33:47,144 《もう心配するな。 なっ》 443 00:33:47,144 --> 00:33:52,149 《これからは 仕送りできるように 必死で働く》 444 00:33:52,149 --> 00:33:56,120 《金が必要だったら 稼げばいいんだ》 445 00:33:56,120 --> 00:33:58,120 《なっ》 446 00:34:08,999 --> 00:34:12,999 「この嘘が 全ての始まりだったの」 447 00:36:37,181 --> 00:36:39,183 《あっ すいません》 448 00:36:39,183 --> 00:36:42,183 (黒沼)《何か お悩みなんじゃないですか?》 449 00:36:44,188 --> 00:36:46,188 (黒沼)《うちの会社 ずっと見てましたよね》 450 00:36:48,192 --> 00:36:52,196 《毎月が 自転車操業です》 451 00:36:52,196 --> 00:36:57,201 《返済期限が迫ると 別で新たに借りて 返済に充てる》 452 00:36:57,201 --> 00:36:59,201 《その繰り返しです》 453 00:37:04,208 --> 00:37:06,208 《いい方法がありますよ》 454 00:37:08,212 --> 00:37:10,214 《えっ?》 (黒沼)《まずは うちで→ 455 00:37:10,214 --> 00:37:13,217 安住さんの借金を 全額 返済します》→ 456 00:37:13,217 --> 00:37:17,154 《借り入れを うちに一本化すれば返済は うちだけになります》 457 00:37:17,154 --> 00:37:21,158 《でも 借金の額は 変わらないんですよね?》 458 00:37:21,158 --> 00:37:25,162 (黒沼)《返済できなかったときは 低金利で繰り越せます》→ 459 00:37:25,162 --> 00:37:28,165 《もちろん 新たな融資も受け付けます》 460 00:37:28,165 --> 00:37:32,169 《そんなうまい話 あるんでしょうか》 461 00:37:32,169 --> 00:37:36,169 (黒沼)《うちは よそと違って お客さま第一なんです》 462 00:37:46,183 --> 00:37:49,183 「まさに 地獄に仏だった」 463 00:37:53,190 --> 00:37:57,194 「でも 気づけば 繰り越しを 何度も頼むようになって→ 464 00:37:57,194 --> 00:38:02,199 いつの間にか 新たな借金にまで 手を出してしまった」 465 00:38:02,199 --> 00:38:05,199 「何度も 何度も…」 466 00:38:09,206 --> 00:38:11,208 《これ以上は無理だよ 安住さん》 467 00:38:11,208 --> 00:38:15,228 《えっ? 今まで 待ってくれてたじゃないですか》 468 00:38:15,228 --> 00:38:18,148 (黒沼) 《限度ってもんがあるよ》→ 469 00:38:18,148 --> 00:38:21,151 《永遠に繰り越してたら うちは破産だ》→ 470 00:38:21,151 --> 00:38:23,151 《これ 残りの返済分ね》 471 00:38:30,160 --> 00:38:33,163 《こんなに?》 (黒沼)《繰り越し 繰り越しで→ 472 00:38:33,163 --> 00:38:35,165 自分が ためた金だろ》 473 00:38:35,165 --> 00:38:37,167 《無理です こんなお金》 474 00:38:37,167 --> 00:38:39,169 (黒沼)《今すぐ 一括で返してもらわないと→ 475 00:38:39,169 --> 00:38:42,172 うちの社長 あんたの旦那のとこに会いに行くって言ってるよ》 476 00:38:42,172 --> 00:38:44,172 《待ってください 困ります!》 477 00:38:48,178 --> 00:38:51,181 《主人にだけは 内密にしてください》 478 00:38:51,181 --> 00:38:53,183 《お願いします》 479 00:38:53,183 --> 00:38:57,183 《そのためなら 何でもします》 480 00:39:00,190 --> 00:39:02,190 《お願いします》 481 00:39:04,194 --> 00:39:06,196 (黒沼の せきばらい) 482 00:39:06,196 --> 00:39:11,201 《何とかして やれないことも ない》 483 00:39:11,201 --> 00:39:13,201 《ホントですか?》 484 00:39:15,172 --> 00:39:19,042 《会社には内緒で 俺が 肩代わりしてもいいよ》 485 00:39:19,042 --> 00:39:21,044 《えっ?》 486 00:39:21,044 --> 00:39:24,047 《どうして?》 487 00:39:24,047 --> 00:39:27,050 《自分でも バカだと思う》 488 00:39:27,050 --> 00:39:29,050 《あんたに ほれてる》 489 00:39:32,055 --> 00:39:36,059 《その代わり 一晩でいい》 490 00:39:36,059 --> 00:39:38,061 「普通の女の人は こんな時→ 491 00:39:38,061 --> 00:39:43,061 迷ったり 苦しんだり 拒絶したり するんでしょうね」 492 00:39:45,068 --> 00:39:50,068 「でも お母さんは すぐに 助かったと思ったの」 493 00:39:54,077 --> 00:39:58,077 「哀しいけど 母の見立て通りだった」 494 00:40:01,084 --> 00:40:03,086 「お母さんは 生まれつき→ 495 00:40:03,086 --> 00:40:08,091 女を売ることしか取り柄のない 人間だったのかもしれないわね」 496 00:40:08,091 --> 00:40:27,144 ♪♪~ 497 00:40:27,144 --> 00:40:29,146 ♪♪~ 498 00:40:29,146 --> 00:40:32,149 (黒沼)《肩代わり? 何の話だよ》→ 499 00:40:32,149 --> 00:40:34,151 《あんたが借りた金だろ》→ 500 00:40:34,151 --> 00:40:38,155 《あんたが返すのが 筋だろ》 《えっ?》 501 00:40:38,155 --> 00:40:41,158 《毎月 利息分だけでも返さないと→ 502 00:40:41,158 --> 00:40:44,161 大変なことになるよ》 503 00:40:44,161 --> 00:40:49,166 「この男の手口に気づいた時は 遅かったわ」 504 00:40:49,166 --> 00:40:54,171 「自分の浅はかさを ただ呪うことしかできなかった」 505 00:40:54,171 --> 00:40:58,175 「借金の他に 更に 恐ろしい秘密が生まれて→ 506 00:40:58,175 --> 00:41:04,181 この男の機嫌を取るために 何度も要求に応じた」 507 00:41:04,181 --> 00:41:10,187 「底なしの泥沼に はまり込んでしまったの」 508 00:41:10,187 --> 00:41:12,189 《妊娠?》 509 00:41:12,189 --> 00:41:14,191 《父親になるんですか? 俺》 510 00:41:14,191 --> 00:41:17,191 (医師)《ええ おめでとうございます》 511 00:41:19,129 --> 00:41:23,133 《でかした でかしたぞ 美希子》 512 00:41:23,133 --> 00:41:27,137 「本当は どっちの子どもなの?」 513 00:41:27,137 --> 00:41:30,140 「この幸せは偽りのもの」 514 00:41:30,140 --> 00:41:33,140 「お母さんが偽りにしたの」 515 00:41:37,147 --> 00:41:40,150 《毎度。 来月も遅れんなよ》 516 00:41:40,150 --> 00:41:43,153 《失礼します》 517 00:41:43,153 --> 00:41:45,155 (黒沼)《待てよ》 《今日は許して》 518 00:41:45,155 --> 00:41:47,157 《主人の帰りが 早いんです》 519 00:41:47,157 --> 00:41:49,157 ≪(かばんの落ちる音) 520 00:41:56,166 --> 00:41:59,169 《男の子かな?》 521 00:41:59,169 --> 00:42:01,169 《女の子かな?》 522 00:42:11,181 --> 00:42:16,119 「お腹に 時限爆弾を仕込まれた 気分だった」 523 00:42:16,119 --> 00:42:30,133 ♪♪~ 524 00:42:30,133 --> 00:42:32,133 《美希子!》 525 00:42:39,142 --> 00:42:41,144 《放して! 死なせてください!》 526 00:42:41,144 --> 00:42:44,147 《何 考えてるんだ! お前一人の体じゃないだろ!》 527 00:42:44,147 --> 00:42:46,149 《放して!》 528 00:42:46,149 --> 00:42:48,149 《死なせて!》 529 00:42:55,158 --> 00:43:00,163 《私 幼いころから 体が弱くて→ 530 00:43:00,163 --> 00:43:04,167 きっと この子も 病弱に生まれてきます》 531 00:43:04,167 --> 00:43:08,171 《だから だから》 532 00:43:08,171 --> 00:43:12,175 (泣き声) 533 00:43:12,175 --> 00:43:14,175 《不安だったんだな?》 534 00:43:17,113 --> 00:43:20,116 《大丈夫だ 心配ない》 535 00:43:20,116 --> 00:43:22,116 《俺が守る》 536 00:43:28,124 --> 00:43:31,127 《どんな子が生まれてきても→ 537 00:43:31,127 --> 00:43:36,132 絶対に 守りぬいてみせる》 538 00:43:36,132 --> 00:43:38,132 《どんな子でも?》 539 00:43:41,137 --> 00:43:43,137 《どんな子でも》 540 00:43:46,142 --> 00:43:51,142 (泣き声) 541 00:46:00,143 --> 00:46:02,145 ≪(息む声) 《頑張れ》 542 00:46:02,145 --> 00:46:05,148 《美希子 頑張れ》 543 00:46:05,148 --> 00:46:09,152 「お母さん 自分でも わからないの」 544 00:46:09,152 --> 00:46:13,156 「どうして あんなに お金を使いたかったのか」 545 00:46:13,156 --> 00:46:15,158 (医師)《さあ もう1回 いくよ》 546 00:46:15,158 --> 00:46:18,161 「お父さんを裏切ってまで どうして…」 547 00:46:18,161 --> 00:46:21,164 (医師)《もうちょっとよ。 もう少しよ。 出てきてるよ》→ 548 00:46:21,164 --> 00:46:23,166 《もう少し》 549 00:46:23,166 --> 00:46:26,169 ≪(灯の泣き声) 550 00:46:26,169 --> 00:46:28,169 《産まれた》 551 00:46:33,176 --> 00:46:35,178 《よくやった》 552 00:46:35,178 --> 00:46:39,182 《美希子 よくやったな》 553 00:46:39,182 --> 00:46:41,184 「ごめんなさい」 554 00:46:41,184 --> 00:46:44,187 「ごめんなさい」 555 00:46:44,187 --> 00:46:46,189 「ごめんなさい」 556 00:46:46,189 --> 00:46:49,192 確かに 俺は言いましたよ→ 557 00:46:49,192 --> 00:46:52,195 どんな子でも守るって。 558 00:46:52,195 --> 00:46:54,197 でも それは→ 559 00:46:54,197 --> 00:46:57,200 どんな病弱の子が生まれても 守る 育ててみせる。 560 00:46:57,200 --> 00:47:00,200 そういう意味で言ったんですよ。 561 00:47:02,138 --> 00:47:06,142 (白石)美希子さんは その言葉に すがりついたんだな。 562 00:47:06,142 --> 00:47:10,146 そんなバカにした話 ありますか? 563 00:47:10,146 --> 00:47:15,146 意味を すり替えて あいつは すがりついたんですよ。 564 00:47:17,153 --> 00:47:21,157 誰の子か分からなくても 俺が守ってくれると。 565 00:47:21,157 --> 00:47:25,157 (白石)どうしていいか 分からなかったんだよ それは。 566 00:47:27,163 --> 00:47:31,163 美希子は だまし続けたんですよ。 567 00:47:33,169 --> 00:47:36,172 俺が 遺書を見つけるまで→ 568 00:47:36,172 --> 00:47:39,172 死んだ後も ずっと。 569 00:47:48,184 --> 00:47:53,189 何も知らなかった自分が 滑稽ですよ。 570 00:47:53,189 --> 00:48:00,129 灯ちゃんも あの遺書を読んだんだよな。 571 00:48:00,129 --> 00:48:02,131 ええ。 572 00:48:02,131 --> 00:48:07,131 一番の被害者は 灯ですね。 573 00:48:11,140 --> 00:48:16,140 灯が産まれたときのことを 今でも覚えてますよ。 574 00:48:18,147 --> 00:48:24,153 小さくて 壊れそうで→ 575 00:48:24,153 --> 00:48:31,160 でも 驚くほど温かでした。 576 00:48:31,160 --> 00:48:33,162 それなのに→ 577 00:48:33,162 --> 00:48:39,162 俺は ずっと 最低の父親でした。 578 00:48:42,171 --> 00:48:54,183 [TEL] 579 00:48:54,183 --> 00:48:57,183 《はい 安住です》 580 00:48:59,122 --> 00:49:03,126 (紗織)《ご主人 今 ここを出ましたから》 581 00:49:03,126 --> 00:49:05,126 《そうですか》 582 00:49:11,134 --> 00:49:14,137 「お母さんにも わかってた」 583 00:49:14,137 --> 00:49:19,142 「私が 潔く身を引くのが いちばんいいって」 584 00:49:19,142 --> 00:49:23,146 「そうすれば お父さんは 紗織さんと一緒になれる」 585 00:49:23,146 --> 00:49:28,151 「お母さんには それを 責める資格はないもの」 586 00:49:28,151 --> 00:49:30,153 「それなのに勝手ね」 587 00:49:30,153 --> 00:49:32,155 「お父さんを奪い返すなんて」 588 00:49:32,155 --> 00:49:35,158 「奪い返す」? 589 00:49:35,158 --> 00:49:55,178 ♪♪~ 590 00:49:55,178 --> 00:50:00,178 ♪♪~ 591 00:52:27,163 --> 00:52:30,166 すいません。 (漁師)はい。 592 00:52:30,166 --> 00:52:35,166 あの この住所の「108-5」っていうのは。 593 00:52:43,179 --> 00:52:45,179 ここだ。 594 00:52:50,186 --> 00:52:53,186 40年ぶりか。 595 00:52:55,191 --> 00:52:57,191 (紗織)いらっしゃい。 596 00:52:59,195 --> 00:53:03,199 紗織。 (紗織)えっ? 597 00:53:03,199 --> 00:53:05,201 安住です。 598 00:53:05,201 --> 00:53:08,204 安住 信幸。 599 00:53:08,204 --> 00:53:11,207 (紗織)嘘でしょ? 600 00:53:11,207 --> 00:53:14,210 どうぞ。 601 00:53:14,210 --> 00:53:18,214 何か 気が引けるな 昼間からビールなんて。 602 00:53:18,214 --> 00:53:21,150 いいじゃない 40年ぶりの再会なんだから。 603 00:53:21,150 --> 00:53:23,150 はい。 604 00:53:34,163 --> 00:53:37,166 まだ信じられないわ。 605 00:53:37,166 --> 00:53:39,168 息子さんは? 606 00:53:39,168 --> 00:53:41,170 翔太君は 元気にしてる? 607 00:53:41,170 --> 00:53:44,173 もう40すぎの親父よ。 608 00:53:44,173 --> 00:53:47,176 いつも嫁の言いなりで嫌になるわ。 609 00:53:47,176 --> 00:53:51,180 誰が 女手一つで育ててやったのよって話。 610 00:53:51,180 --> 00:53:54,183 女手一つで? 611 00:53:54,183 --> 00:53:56,185 結局 ずっと独り身。 612 00:53:56,185 --> 00:53:58,185 安住さんで懲りちゃった。 613 00:54:00,189 --> 00:54:02,191 大変だったんだな。 614 00:54:02,191 --> 00:54:06,195 ハハ いやね 冗談よ。 615 00:54:06,195 --> 00:54:13,202 息子を育てるのに必死で それどころじゃなかっただけ。 616 00:54:13,202 --> 00:54:15,204 ああ。 617 00:54:15,204 --> 00:54:19,208 何よ ほっとした顔して。 618 00:54:19,208 --> 00:54:22,144 それで? えっ? 619 00:54:22,144 --> 00:54:26,148 それで 何で 今頃 訪ねてきたの? 620 00:54:26,148 --> 00:54:28,150 ああ。 621 00:54:28,150 --> 00:54:31,153 美希子が亡くなって だいぶ たつんだけど→ 622 00:54:31,153 --> 00:54:35,157 最近になって 遺書が見つかったんだ。 623 00:54:35,157 --> 00:54:37,159 遺書? 624 00:54:37,159 --> 00:54:42,164 そこに 気になる文面があった。 625 00:54:42,164 --> 00:54:45,167 君が 突然 いなくなったことに→ 626 00:54:45,167 --> 00:54:48,170 美希子が 関わってるんじゃないかって。 627 00:54:48,170 --> 00:54:51,170 安住さん 知らなかったの? 628 00:54:53,175 --> 00:54:55,175 やっぱり 何かあったんだ。 629 00:54:57,179 --> 00:54:59,181 あのころの私は→ 630 00:54:59,181 --> 00:55:04,186 息子のために 頼れる父親を つくってやりたかった。 631 00:55:04,186 --> 00:55:08,186 私も 頼れる人が欲しかった。 632 00:55:12,194 --> 00:55:14,196 覚えてる? 633 00:55:14,196 --> 00:55:20,219 そんな奥さん 捨てちゃえばって 私 何度も言った→ 634 00:55:20,219 --> 00:55:24,140 あなたが奥さんの愚痴を言うたび。 635 00:55:24,140 --> 00:55:27,143 覚えてるよ。 636 00:55:27,143 --> 00:55:31,147 でも あなたは いつも笑うだけ。 637 00:55:31,147 --> 00:55:34,150 優しくて ずるい。 638 00:55:34,150 --> 00:55:40,156 私を逃げ場にして 奥さんとの関係を保ってた。 639 00:55:40,156 --> 00:55:45,161 だから 乗り込んでやったのよ。 640 00:55:45,161 --> 00:55:48,164 (紗織)《単刀直入に言うわ》→ 641 00:55:48,164 --> 00:55:51,164 《安住さんを 私に下さい》 642 00:55:54,170 --> 00:55:58,170 (紗織)《私には 安住さんが必要なんです》 643 00:56:00,176 --> 00:56:05,181 《別れた方が いいんでしょうね》 644 00:56:05,181 --> 00:56:08,184 《えっ?》 《あの人にとっても→ 645 00:56:08,184 --> 00:56:11,184 その方が幸せになれる》 646 00:56:15,191 --> 00:56:18,194 《何だか 拍子抜けね》 647 00:56:18,194 --> 00:56:21,130 《こんなにあっさり 話が済むなら→ 648 00:56:21,130 --> 00:56:23,132 もっと早く 会いに来るんだったわ》 649 00:56:23,132 --> 00:56:26,135 《でも 渡さない》 650 00:56:26,135 --> 00:56:29,138 《何よ それ》 651 00:56:29,138 --> 00:56:33,138 《あの人を愛してるんです》 652 00:56:35,144 --> 00:56:38,147 ≪(灯の泣き声) 653 00:56:38,147 --> 00:56:42,147 《あっ ごめんなさい お引き取りください》 654 00:56:45,154 --> 00:56:48,157 美希子は 俺を愛してなんかなかったよ。 655 00:56:48,157 --> 00:56:51,160 (紗織)どうして? 656 00:56:51,160 --> 00:56:53,162 彼女には 借金があったんだ。 657 00:56:53,162 --> 00:56:58,167 生活のために 俺を つなぎ留めただけだよ。 658 00:56:58,167 --> 00:57:00,169 そうに決まってる。 659 00:57:00,169 --> 00:57:03,169 (紗織)男の人には分からないのね。 660 00:57:05,174 --> 00:57:07,176 どういう意味だ。 661 00:57:07,176 --> 00:57:12,181 (紗織)女同士って 妙なところで 分かり合ってしまうの。 662 00:57:12,181 --> 00:57:16,181 見たくないことまで 見えてしまうのよ。 663 00:57:18,187 --> 00:57:21,123 奥さんは言ったの→ 664 00:57:21,123 --> 00:57:26,128 あなたが必要だからじゃなくて 愛してるって。 665 00:57:26,128 --> 00:57:30,128 私には その一言で十分だわ。 666 00:57:32,134 --> 00:57:36,134 (紗織)だから 私から引いたのよ。 667 00:57:39,141 --> 00:57:45,141 (ノック) 668 00:57:52,154 --> 00:57:55,157 色々 聞けて よかった。 669 00:57:55,157 --> 00:57:58,160 ありがとう。 670 00:57:58,160 --> 00:58:01,163 (紗織)あなたに出会えて よかった。 671 00:58:01,163 --> 00:58:03,165 えっ? 672 00:58:03,165 --> 00:58:08,170 (紗織)別れたことも よかったと思ってるわ。→ 673 00:58:08,170 --> 00:58:11,173 何も後悔してない。→ 674 00:58:11,173 --> 00:58:13,173 今が幸せだから。 675 00:58:16,178 --> 00:58:20,199 (紗織)私 孫もいるのよ。 676 00:58:20,199 --> 00:58:26,121 そうか 翔太君 子供もいるんだ。 677 00:58:26,121 --> 00:58:28,123 私も おばあちゃん。 678 00:58:28,123 --> 00:58:30,123 嫌になるわ。 679 00:58:33,128 --> 00:58:36,131 俺の娘は→ 680 00:58:36,131 --> 00:58:39,131 母親になる前に逝ってしまったよ。 681 00:58:42,137 --> 00:58:45,140 (紗織)そう。 682 00:58:45,140 --> 00:58:47,142 じゃあ 行くね。 683 00:58:47,142 --> 00:58:51,146 ええ さようなら。 684 00:58:51,146 --> 00:58:53,148 ああ。 685 00:58:53,148 --> 00:59:05,160 ♪♪~ 686 00:59:05,160 --> 00:59:08,163 (吉本)灯ちゃんのことなら よく覚えてますよ。→ 687 00:59:08,163 --> 00:59:10,165 あのころは まだ駆け出しで→ 688 00:59:10,165 --> 00:59:14,165 初めて担当に就いた 患者さんでした。 689 00:59:16,171 --> 00:59:19,171 (吉本)どうぞ。 (白石)失礼します。 690 00:59:21,110 --> 00:59:23,112 (白石)電話でも 申し上げましたように→ 691 00:59:23,112 --> 00:59:26,115 灯ちゃんが入院してたころの話を 聞きたくて→ 692 00:59:26,115 --> 00:59:28,117 今日は伺いました。 693 00:59:28,117 --> 00:59:32,121 できれば 当時 私の妻だった 美希子のことも→ 694 00:59:32,121 --> 00:59:34,123 聞かせていただけませんか? 695 00:59:34,123 --> 00:59:36,125 あのころは 仕事に追われて→ 696 00:59:36,125 --> 00:59:41,130 家族と過ごす時間が ほとんど なかったもんですから。 697 00:59:41,130 --> 00:59:43,132 (吉本)私の覚えてるかぎりでは 奥さまは→ 698 00:59:43,132 --> 00:59:46,135 献身的に 娘さんを看病なさっていました。 699 00:59:46,135 --> 00:59:49,138 何か変わったことは ありませんでしたか? 700 00:59:49,138 --> 00:59:51,140 (吉本)変わったことですか? 701 00:59:51,140 --> 00:59:53,142 お願いします。 702 00:59:53,142 --> 00:59:56,145 どんな ささいなことでも いいんです。 703 00:59:56,145 --> 00:59:58,147 (吉本)別段 変わったことでは ありませんが→ 704 00:59:58,147 --> 01:00:01,150 奥さまのお兄さんも よく お見舞いにいらしてましたね。 705 01:00:01,150 --> 01:00:03,152 えっ? 706 01:00:03,152 --> 01:00:05,154 美希子に兄はいませんけど。 707 01:00:05,154 --> 01:00:10,159 でも 確かに お兄さんだと おっしゃいました。 708 01:00:10,159 --> 01:00:14,159 それは どんな男でした? 709 01:00:20,185 --> 01:00:22,104 (吉本)《検診の時間です。 よろしいですか?》 710 01:00:22,104 --> 01:00:24,104 《あっ 先生》 711 01:00:27,109 --> 01:00:30,112 《お願い もう帰ってください》 712 01:00:30,112 --> 01:00:34,116 (黒沼)《灯のやつ 俺に似てきたな》→ 713 01:00:34,116 --> 01:00:36,116 《じゃあな》 714 01:00:44,126 --> 01:00:47,126 《すいません 兄なんです》 715 01:00:50,132 --> 01:00:52,134 あっ 大丈夫 大丈夫です 大丈夫です。 716 01:00:52,134 --> 01:00:54,136 (白石)よいしょ。 よいしょ。 717 01:00:54,136 --> 01:00:56,136 大丈夫です 大丈夫です。 718 01:01:00,142 --> 01:01:03,145 美希子はね→ 719 01:01:03,145 --> 01:01:07,149 美希子は 最初から分かってたんですよ→ 720 01:01:07,149 --> 01:01:12,149 灯の本当の父親は黒沼だってこと。 721 01:01:14,156 --> 01:01:17,159 だから 俺を裏切って 家を出たとき→ 722 01:01:17,159 --> 01:01:22,097 灯を連れて 黒沼のところに行ったんです。 723 01:01:22,097 --> 01:01:24,099 そう思いませんか? 724 01:01:24,099 --> 01:01:26,101 (白石)飲み過ぎなんだよ お前は。 725 01:01:26,101 --> 01:01:29,104 ねえ 白石さん! 726 01:01:29,104 --> 01:01:32,107 そう思いますよね? 727 01:01:32,107 --> 01:01:36,107 (白石)水だ。 黙って飲め。 ほれ。 728 01:01:46,121 --> 01:01:50,125 幼い灯は→ 729 01:01:50,125 --> 01:01:53,128 知ってたんでしょうかね。 730 01:01:53,128 --> 01:01:59,128 母親のそばに 怪しげな男がいることを。 731 01:02:02,137 --> 01:02:04,137 これ以上。 732 01:02:06,141 --> 01:02:11,146 遺書なんか調べて 何の意味があるんでしょうか。 733 01:02:11,146 --> 01:02:15,146 もう二度と 灯に会うことはできません。 734 01:02:17,152 --> 01:02:24,159 俺だけが 何にも知らずに のうのうと生き残ってて。 735 01:02:24,159 --> 01:02:28,163 いったい何だったんでしょうか→ 736 01:02:28,163 --> 01:02:30,163 俺の人生は。 737 01:02:32,167 --> 01:02:36,171 いや 俺の人生も→ 738 01:02:36,171 --> 01:02:40,175 後悔ばっかりだったよ。 739 01:02:40,175 --> 01:02:45,180 病気で亡くした女房のことを 思い出そうとすると→ 740 01:02:45,180 --> 01:02:50,180 してやれなかったことばかり よぎってさ。 741 01:02:54,189 --> 01:02:58,193 何の気休めにもならんな→ 742 01:02:58,193 --> 01:03:02,193 お前が向かい合ってることと 比べたら。 743 01:03:05,200 --> 01:03:07,200 でも。 744 01:03:09,204 --> 01:03:13,204 俺は信じたい。 745 01:03:15,210 --> 01:03:21,210 自分の人生に意味があると 思える日が。 746 01:03:24,153 --> 01:03:29,153 どんな人にも訪れるって。 747 01:03:32,161 --> 01:03:36,165 ほらほら 思い詰めるな もう ハハハ。 748 01:03:36,165 --> 01:03:38,167 今日は ゆっくり休め。 749 01:03:38,167 --> 01:03:40,169 はい 以上。 750 01:03:40,169 --> 01:03:42,171 よし。 751 01:03:42,171 --> 01:03:56,185 ♪♪~ 752 01:03:56,185 --> 01:03:59,188 「お母さんは 長い間 ずっと→ 753 01:03:59,188 --> 01:04:04,193 激しい不安と恐怖で 叫び出しそうだった」 754 01:04:04,193 --> 01:04:07,196 「秘密で覆い尽くされた 家庭の中で→ 755 01:04:07,196 --> 01:04:11,200 多感な あなたが 何を感じているのか」 756 01:04:11,200 --> 01:04:13,202 《ちょっと 下 見てみよう》 757 01:04:13,202 --> 01:04:19,208 「そして あなたが非行に走り 殻に閉じこもってしまった時→ 758 01:04:19,208 --> 01:04:21,143 確信したの」 759 01:04:21,143 --> 01:04:23,145 「お母さんのせいだと…」 760 01:04:23,145 --> 01:04:26,148 《待ちなさい 灯》 761 01:04:26,148 --> 01:04:28,148 《どうしたんだ? お前》 762 01:04:30,152 --> 01:04:34,156 「取り繕った家族しか知らずに 育ったから」 763 01:04:34,156 --> 01:04:36,158 (うめき声) 《金 出せよ》 764 01:04:36,158 --> 01:04:39,161 《出さねえと ぶっ殺すぞ!》 765 01:04:39,161 --> 01:04:44,161 「安心して信じられるものが 何もなかったんじゃないかって」 766 01:04:49,171 --> 01:04:51,173 《灯!》 《死んであげる》 767 01:04:51,173 --> 01:04:55,177 「この時だけは 黒沼も近づかなかった」 768 01:04:55,177 --> 01:04:58,180 「お母さんが 脅しに乗る余裕もないことに→ 769 01:04:58,180 --> 01:05:00,182 きっと勘づいたのね」 770 01:05:00,182 --> 01:05:03,185 《何で止めんだよ 死んだ方が楽だろ!》 771 01:05:03,185 --> 01:05:07,189 「あの日々を 家族で乗り越えて→ 772 01:05:07,189 --> 01:05:09,189 あなたと やっと わかり合えたのに」 773 01:05:11,193 --> 01:05:17,199 「目も開けていられないような光に突然 照らされて→ 774 01:05:17,199 --> 01:05:20,219 使い切れないお金が降ってきたわ」 775 01:05:20,219 --> 01:05:22,137 [?:F99A5504D9BC3B2636F8C8F5D3276D99](インタビュアー)《講演依頼が 殺到して…》 776 01:05:22,137 --> 01:05:26,141 「あなたを晒すことで手にした 栄光だった」 777 01:05:26,141 --> 01:05:31,146 [?:F99A5504D9BC3B2636F8C8F5D3276D99]《ええ。 まあ かつての私たち家族のように…》 778 01:05:31,146 --> 01:05:35,146 「その報いは すぐに やってきた」 779 01:05:45,160 --> 01:05:48,163 《久しぶり。 元気そうじゃない》 780 01:05:48,163 --> 01:05:50,165 (店員)《いらっしゃいませ》→ 781 01:05:50,165 --> 01:05:52,167 《ご注文は?》 《結構です》 782 01:05:52,167 --> 01:05:54,167 《すぐに帰りますから》 783 01:05:57,172 --> 01:05:59,172 《用件は何ですか?》 784 01:06:01,176 --> 01:06:05,180 (黒沼)《読んだよ この本。 売れてるらしいね》→ 785 01:06:05,180 --> 01:06:09,184 《水くさいよな。 何で言ってくれなかったの?》→ 786 01:06:09,184 --> 01:06:12,187 《金の管理も大変だろ。 どうしてんの?》 787 01:06:12,187 --> 01:06:14,189 《そんな話で 呼びつけたんですか?》 788 01:06:14,189 --> 01:06:17,192 《失礼します》 (黒沼)《灯のホントの父親は→ 789 01:06:17,192 --> 01:06:19,194 誰だっけ!?》 790 01:06:19,194 --> 01:06:23,131 《やめてください》 《大声で言っちゃ まずいか》 791 01:06:23,131 --> 01:06:27,135 《公衆の面前だもんな》 792 01:06:27,135 --> 01:06:29,137 《そういや 俺→ 793 01:06:29,137 --> 01:06:33,141 マスコミに 知り合いもいるんだ》→ 794 01:06:33,141 --> 01:06:37,141 《座れよ 立ち話も何だろ?》 795 01:06:43,151 --> 01:06:45,153 《会計士の黒沼さん》 796 01:06:45,153 --> 01:06:48,156 《ほら 印税の管理とか 任せられる人 探してたでしょ?》 797 01:06:48,156 --> 01:06:50,158 《知り合いに 紹介してもらったの》 798 01:06:50,158 --> 01:06:53,158 《黒沼会計事務所の黒沼です》 799 01:06:55,163 --> 01:06:57,165 《物腰の柔らかい人だね》 800 01:06:57,165 --> 01:07:00,168 《あの人 おかまなの》 801 01:07:00,168 --> 01:07:03,171 《あっ あなたに心当たりがあるなら→ 802 01:07:03,171 --> 01:07:05,173 別の方でも構いませんけど》 803 01:07:05,173 --> 01:07:07,175 《いや 君が信用できるんだったら→ 804 01:07:07,175 --> 01:07:10,178 彼でいいんじゃないの?》 《そうですか》 805 01:07:10,178 --> 01:07:13,181 ≪(ドアの開く音) 《おかえり》 806 01:07:13,181 --> 01:07:15,183 《じゃあ いってきます》 807 01:07:15,183 --> 01:07:17,185 《ねえ 来週 進路相談があるんだけど》 808 01:07:17,185 --> 01:07:21,185 《あっ 悪い 灯 母さんに聞いてもらって》 809 01:07:25,127 --> 01:07:28,130 (黒沼)《通帳と資料 見せてもらえますか》 810 01:07:28,130 --> 01:07:30,132 《あっ》 811 01:07:30,132 --> 01:07:33,135 《ごめんね 灯。 後で聞くわね》 812 01:07:33,135 --> 01:07:52,154 ♪♪~ 813 01:07:52,154 --> 01:07:54,156 ♪♪~ 814 01:07:54,156 --> 01:07:57,159 《やめてください。 娘がいるんです》 815 01:07:57,159 --> 01:08:00,159 《自分の立場 分かってんのか?》 816 01:08:02,164 --> 01:08:06,168 [TEL] 817 01:08:06,168 --> 01:08:09,168 《はい 安住でございます》 818 01:08:11,173 --> 01:08:14,176 《あっ はい》 819 01:08:14,176 --> 01:08:16,178 《お待ちください》 820 01:08:16,178 --> 01:08:18,180 《灯 お友達から電話よ》 821 01:08:18,180 --> 01:08:22,117 「この恐ろしい秘密を 世間に知られてはいけない」 822 01:08:22,117 --> 01:08:24,117 「お父さんに知られてはいけない」 823 01:08:27,122 --> 01:08:32,127 「何があっても あなたにだけは知られたくない」 824 01:08:32,127 --> 01:08:37,132 《子供が非行に走った場合 一番 大切なのは 親や教師…》 825 01:08:37,132 --> 01:08:40,135 「灯と お父さんを 黒沼に会わせないように→ 826 01:08:40,135 --> 01:08:44,139 講演を入れたわ」 827 01:08:44,139 --> 01:08:48,139 「黒沼とふたりで 全国を回ったの」 828 01:08:50,145 --> 01:08:53,148 「ボランティア活動にも のめり込んだわ」 829 01:08:53,148 --> 01:08:57,148 「罪の意識を消したくて 逃げ込んだのね」 830 01:08:59,154 --> 01:09:01,156 (不良)《ほどほどにしなよ》 831 01:09:01,156 --> 01:09:06,156 「気づけば 灯のことは置き去りだった」 832 01:11:28,169 --> 01:11:30,169 《何 これ》 833 01:11:32,173 --> 01:11:34,175 《どういうこと?》 834 01:11:34,175 --> 01:11:36,177 (黒沼)《何 これって 生命保険だろ》 835 01:11:36,177 --> 01:11:38,179 《夫にかかってる》 836 01:11:38,179 --> 01:11:40,181 《何で こんな勝手なことしたの?》 837 01:11:40,181 --> 01:11:42,183 (黒沼)《何が 気に入らないんだよ》 838 01:11:42,183 --> 01:11:46,187 《旦那に 万が一のことがあったらお前に 5,000万 入るんだぞ》 839 01:11:46,187 --> 01:11:48,189 《灯も お前も 安心だろ》 840 01:11:48,189 --> 01:11:51,192 《お願いです 夫にだけは手を出さないで》 841 01:11:51,192 --> 01:11:55,192 《人聞き悪いこと言うなよ》 842 01:11:57,198 --> 01:12:00,198 《殺すわけじゃないだろ》 843 01:12:03,204 --> 01:12:05,204 《あっ》 844 01:12:14,149 --> 01:12:17,152 《灯 どこへ行くの?》 845 01:12:17,152 --> 01:12:19,154 《友達の所》 846 01:12:19,154 --> 01:12:22,154 《お金 足りてるの?》 847 01:12:33,168 --> 01:12:35,170 ≪(ドアの閉まる音) 848 01:12:35,170 --> 01:12:39,174 「灯を独りぼっちにして→ 849 01:12:39,174 --> 01:12:43,178 お母さんは身勝手に祈り続けたわ」 850 01:12:43,178 --> 01:12:49,184 「何事もありませんように 何事もありませんようにって」 851 01:12:49,184 --> 01:12:52,187 (悦子)《ねえ 灯 ちょっと見て》 852 01:12:52,187 --> 01:12:55,190 《どうしたの?》 (悦子)《すっごいの手に入った》 853 01:12:55,190 --> 01:12:58,193 (不良)《覚せい剤。 知り合いから もらったんだよ》 854 01:12:58,193 --> 01:13:00,195 (悦子)《やってみなよ》 855 01:13:00,195 --> 01:13:04,199 「神様の答えは 残酷なものでした」 856 01:13:04,199 --> 01:13:06,201 (悦子)《ビビってんだ?》 857 01:13:06,201 --> 01:13:09,201 (不良)《はあ? お前がやれよ じゃあ》 858 01:13:13,141 --> 01:13:15,143 [?:F99A5504D9BC3B2636F8C8F5D3276D99](記者)《こちら 目黒東警察署前です》→ 859 01:13:15,143 --> 01:13:18,146 《俳優で 『積木くずし』の著者でも知られている→ 860 01:13:18,146 --> 01:13:22,150 安住 信幸さんの 19歳になる長女が…》 861 01:13:22,150 --> 01:13:27,155 「俳優以外にも教育評論家として 活動していた お父さんは→ 862 01:13:27,155 --> 01:13:31,159 マスコミに 袋だたきに遭ったわ」 863 01:13:31,159 --> 01:13:34,162 「あなたも知ってるわよね」 864 01:13:34,162 --> 01:13:36,164 「騒ぎが落ち着くまで お父さんは→ 865 01:13:36,164 --> 01:13:40,168 しばらく 東京を離れることになった」 866 01:13:40,168 --> 01:13:43,171 《あなた1人で ホントに大丈夫ですか?》 867 01:13:43,171 --> 01:13:46,174 《2人だと かえって目に付く》 868 01:13:46,174 --> 01:13:48,176 《マスコミに追われてるのは 俺だ》 869 01:13:48,176 --> 01:13:51,179 《別々の方がいい》 《そうですね》 870 01:13:51,179 --> 01:13:54,182 《向こうのホテルに着いたら 連絡するよ》 871 01:13:54,182 --> 01:13:56,184 《灯のことも報告します》 872 01:13:56,184 --> 01:13:58,186 《通りにタクシーが待っています。お気を付けて》 873 01:13:58,186 --> 01:14:00,186 《ありがとう》 874 01:14:05,193 --> 01:14:18,139 ♪♪~ 875 01:14:18,139 --> 01:14:22,139 (不動産屋)《では 旦那さんにも よろしくお伝えください》 876 01:14:25,146 --> 01:14:30,151 ≪(ドアの開閉音) 877 01:14:30,151 --> 01:14:34,151 (黒沼)《思いの外 高く売れたな 旦那の土地》 878 01:14:39,160 --> 01:14:43,164 《お前のおかげだよ》 879 01:14:43,164 --> 01:14:47,168 「信じられないことに この頃になると→ 880 01:14:47,168 --> 01:14:51,172 恐怖に震える一方で 黒沼に頼り切ってもいた」 881 01:14:51,172 --> 01:14:57,178 《確か 来週だったな 灯が 少年院 出るのは》 882 01:14:57,178 --> 01:15:03,178 《ええ 同じ日に 夫も東京に戻ります》 883 01:15:08,189 --> 01:15:10,208 《潮時だな》 884 01:15:10,208 --> 01:15:14,208 《旦那の金を 全部 俺たちの口座 移しておけ》 885 01:15:16,130 --> 01:15:20,134 「私の暗い面を 全て知り尽くしているのは→ 886 01:15:20,134 --> 01:15:22,136 この世で たったひとり」 887 01:15:22,136 --> 01:15:27,136 「黒沼は 共犯者であり理解者…」 888 01:15:29,143 --> 01:15:34,143 「そして 私たち家族の運命を 握る男だった」 889 01:17:40,141 --> 01:17:42,143 《ここ→ 890 01:17:42,143 --> 01:17:45,146 前に お父さんと3人で歩いたね》 891 01:17:45,146 --> 01:17:47,146 《えっ?》 892 01:17:50,151 --> 01:17:52,153 《お母さんとお父さん→ 893 01:17:52,153 --> 01:17:55,156 一緒になって 私を鑑別所に送ろうとして》 894 01:17:55,156 --> 01:17:58,156 《家から閉め出してさ》 895 01:18:00,161 --> 01:18:03,164 《むちゃくちゃだったね》 896 01:18:03,164 --> 01:18:06,167 《普通の親は そんなことしないよ》 897 01:18:06,167 --> 01:18:10,167 《必死だったの お父さんもお母さんも》 898 01:18:13,174 --> 01:18:15,176 《ごめんなさい》 899 01:18:15,176 --> 01:18:17,176 《どうして謝るの?》 900 01:18:19,180 --> 01:18:24,180 《お母さんとお父さんの気持ち 分かってたのに》 901 01:18:26,187 --> 01:18:34,195 《3人で ここ歩いたとき もうやめようって思ったの》 902 01:18:34,195 --> 01:18:36,195 《バカなことはしないって》 903 01:18:38,216 --> 01:18:40,216 《ホントに そう思ったの》 904 01:18:42,136 --> 01:18:47,141 《それなのに もっと ひどいことして》 905 01:18:47,141 --> 01:18:51,145 《お父さんもお母さんも 悪かったのよ→ 906 01:18:51,145 --> 01:18:54,145 あなたの気持ちに 気付いてあげられなくて》 907 01:18:57,151 --> 01:19:00,151 《灯なら 必ず やり直せる》 908 01:19:05,159 --> 01:19:09,163 《お父さん もう家に着いたかな》 909 01:19:09,163 --> 01:19:12,163 《3人揃うなんて久しぶりだね》 910 01:19:17,171 --> 01:19:19,171 《灯》 911 01:19:21,175 --> 01:19:23,177 《どうしたの?》 912 01:19:23,177 --> 01:19:26,180 《お母さん》 913 01:19:26,180 --> 01:19:28,180 《何?》 914 01:19:30,184 --> 01:19:32,186 《お母さん→ 915 01:19:32,186 --> 01:19:36,190 お父さんと離れて暮らそうと 思うの》 916 01:19:36,190 --> 01:19:38,159 《どういうこと?》 917 01:19:38,159 --> 01:19:40,159 《離婚するってこと?》 918 01:19:44,031 --> 01:19:46,031 《1人で暮らすの?》 919 01:19:50,037 --> 01:19:53,040 《あの人が一緒なんだね》 920 01:19:53,040 --> 01:19:56,043 《ごめん 灯》 921 01:19:56,043 --> 01:19:58,045 《どうして?》 922 01:19:58,045 --> 01:20:01,045 《何 考えてるの?》 《他に方法がないの》 923 01:20:04,051 --> 01:20:06,053 《灯は→ 924 01:20:06,053 --> 01:20:09,053 お父さんのそばに いてあげて》 925 01:20:12,059 --> 01:20:14,061 《私も行く》 926 01:20:14,061 --> 01:20:18,065 《えっ?》 《私も お母さんと一緒に行く》 927 01:20:18,065 --> 01:20:20,067 《待って 灯》 《お父さんとは→ 928 01:20:20,067 --> 01:20:23,070 いつでも会えるから》 929 01:20:23,070 --> 01:20:26,070 《でも お母さんと離れたら》 930 01:20:28,075 --> 01:20:31,075 《もう二度と会えない気がする》 931 01:20:33,080 --> 01:20:37,080 《だから お母さんと行く》 932 01:20:50,131 --> 01:20:53,131 《ごめんね 灯》 933 01:20:55,136 --> 01:20:57,138 《ごめんね》 934 01:20:57,138 --> 01:21:10,151 ♪♪~ 935 01:21:10,151 --> 01:21:13,151 《ただいま》 《おかえり》 936 01:21:16,157 --> 01:21:19,160 《今度こそ 3人で やり直そうな》 937 01:21:19,160 --> 01:21:23,164 《もう二度と 灯に寂しい思いをさせないから》 938 01:21:23,164 --> 01:21:25,166 《なっ》 939 01:21:25,166 --> 01:21:40,114 ♪♪~ 940 01:21:40,114 --> 01:21:46,120 《今なら まだ戻れるわ》 941 01:21:46,120 --> 01:21:49,123 《味方だから》 942 01:21:49,123 --> 01:21:52,126 《えっ?》 《私は→ 943 01:21:52,126 --> 01:21:56,130 ずっと お母さんの味方だからね》 944 01:21:56,130 --> 01:21:58,132 ≪(踏切警報機の音) 945 01:21:58,132 --> 01:22:00,134 《来たよ》 946 01:22:00,134 --> 01:22:12,146 ♪♪~ 947 01:22:12,146 --> 01:22:18,146 「命ある限り詫び続けても 償えないことをしてしまいました」 948 01:22:26,160 --> 01:22:30,164 《ふざけんな 4億近い金だぞ!》 949 01:22:30,164 --> 01:22:32,166 《安住さん→ 950 01:22:32,166 --> 01:22:37,171 俺は あんたの女房に金まで貸して世話してやってんだよ》 951 01:22:37,171 --> 01:22:40,107 《何で 責められなきゃなんないの?》→ 952 01:22:40,107 --> 01:22:42,109 《えっ!?》 953 01:22:42,109 --> 01:23:01,128 ♪♪~ 954 01:23:01,128 --> 01:23:05,132 ≪《帰って。 お母さんと一緒にいる》 955 01:23:05,132 --> 01:23:07,134 《何 言ってんだよ》 956 01:23:07,134 --> 01:23:10,137 《お前にホステスやらせるような 母親だぞ?》 957 01:23:10,137 --> 01:23:12,139 《お前をさらし者にして》 958 01:23:12,139 --> 01:23:15,142 《お父さんに責める資格ある?》 《えっ?》 959 01:23:15,142 --> 01:23:18,145 《『積木くずし』のせいで→ 960 01:23:18,145 --> 01:23:20,145 私は さらし者になった》 961 01:23:22,149 --> 01:23:24,151 《心配しないで》 962 01:23:24,151 --> 01:23:26,153 《別に恨んでない》 963 01:23:26,153 --> 01:23:29,156 《ただ お父さんも お母さんも 変わんないって→ 964 01:23:29,156 --> 01:23:31,156 言いたかっただけ》 965 01:23:33,160 --> 01:23:36,163 《私 自立したいの》 966 01:23:36,163 --> 01:23:38,163 《誰にも頼りたくない》 967 01:23:41,102 --> 01:23:45,106 《お母さんのことは ほっとけないだけ→ 968 01:23:45,106 --> 01:23:47,106 弱いから》 969 01:23:50,111 --> 01:23:52,113 《私は大丈夫》 970 01:23:52,113 --> 01:23:54,115 《だから帰って》 971 01:23:54,115 --> 01:23:57,118 《何が大丈夫だよ》 《もう戻るね》 972 01:23:57,118 --> 01:23:59,118 《灯》 973 01:24:01,122 --> 01:24:05,126 《ごめんね お父さん》 974 01:24:05,126 --> 01:24:08,126 「お父さんの味方も したかったでしょうに」 975 01:24:10,131 --> 01:24:14,131 「3人で 暮らしたかったでしょうに」 976 01:24:21,142 --> 01:24:23,142 《灯》 977 01:24:27,148 --> 01:24:30,148 《お店に戻ろう。 お客さん来ちゃう》 978 01:24:32,153 --> 01:24:38,175 「灯は いつだって お母さんを責めなかったね」 979 01:24:38,175 --> 01:24:58,112 ♪♪~ 980 01:24:58,112 --> 01:25:00,112 灯。 981 01:25:02,116 --> 01:25:04,116 灯。 982 01:25:08,122 --> 01:25:13,127 お母さんを選んだお前を 恨んだことはあったよ。 983 01:25:13,127 --> 01:25:15,127 灯。 984 01:25:17,131 --> 01:25:20,131 気付いてやれなくて ごめんな。 985 01:25:23,137 --> 01:25:25,137 許してくれ。 986 01:25:31,145 --> 01:25:33,147 つらかったよな→ 987 01:25:33,147 --> 01:25:36,147 1人で背負いこんで。 988 01:25:41,088 --> 01:25:45,092 何してたんだ。 989 01:25:45,092 --> 01:25:48,092 何してたんだよ 俺は。 990 01:25:53,100 --> 01:25:55,100 灯。 991 01:28:00,127 --> 01:28:20,147 ♪♪~ 992 01:28:20,147 --> 01:28:23,150 ♪♪~ 993 01:28:23,150 --> 01:28:26,153 《灯 どういうつもり?》 994 01:28:26,153 --> 01:28:28,155 《ああ 見たんだ》 995 01:28:28,155 --> 01:28:31,158 《お母さんに黙って 何で こんなことしたの?》 996 01:28:31,158 --> 01:28:33,160 《何 怒ってんの?》 《お金が必要だったの?》 997 01:28:33,160 --> 01:28:35,162 《ねえ 何のお金?》 998 01:28:35,162 --> 01:28:38,165 《別にいいでしょ 減るもんじゃないし》 999 01:28:38,165 --> 01:28:41,168 《まさか あの人に やらされたの?》 1000 01:28:41,168 --> 01:28:44,171 《えっ?》 《黒沼が やらせたのね?》 1001 01:28:44,171 --> 01:28:47,174 《そうなんでしょ?》 《違うよ 自分で決めた》 1002 01:28:47,174 --> 01:28:49,176 《何で そんな嘘をつくの?》 1003 01:28:49,176 --> 01:28:53,180 《だったら さっさと辞めてよ こんな仕事》 1004 01:28:53,180 --> 01:28:56,183 《お金がないから 嫌々 続けてるんでしょ》 1005 01:28:56,183 --> 01:28:59,183 《そういうお母さん見てると ムカつくの》 1006 01:29:01,121 --> 01:29:03,123 (男性)《こんばんは》 1007 01:29:03,123 --> 01:29:05,125 《いらっしゃいませ》 (男性)《灯ちゃん 見たよ→ 1008 01:29:05,125 --> 01:29:07,127 ヌード写真》 《ホントに? ありがとう》 1009 01:29:07,127 --> 01:29:09,129 《どうぞ どうぞ》 (男性)《ぎゅうしていい?》 1010 01:29:09,129 --> 01:29:12,132 (男性)《あっ ちょっ ちょっと やり過ぎっすよ それ ねえ》 1011 01:29:12,132 --> 01:29:17,137 「灯は きっと みんな気づいてたのね」 1012 01:29:17,137 --> 01:29:21,137 「だから 私のために自分を犠牲にして…」 1013 01:29:29,149 --> 01:29:31,151 祥子の様子は どうなんでしょうか? 1014 01:29:31,151 --> 01:29:35,155 (高村)昨夜 家に帰りたいと だいぶ ぐずりましたよ。 1015 01:29:35,155 --> 01:29:37,157 大丈夫だったんですか? (高村)ええ。 すぐに→ 1016 01:29:37,157 --> 01:29:40,160 落ち着きました。 感情が抑制できなくなるのは→ 1017 01:29:40,160 --> 01:29:44,160 高次脳機能障害によくある 症状なんです。 1018 01:29:56,176 --> 01:29:59,113 信幸さん。 1019 01:29:59,113 --> 01:30:01,113 起こしちゃったか。 1020 01:30:03,117 --> 01:30:06,120 あ~ 無理すんなよ。 1021 01:30:06,120 --> 01:30:10,124 まだ リハビリ中なんだ。 1022 01:30:10,124 --> 01:30:12,126 どうしたの? 1023 01:30:12,126 --> 01:30:15,129 いつもと来る時間が違う。 1024 01:30:15,129 --> 01:30:18,132 祥子の顔が見たくなってね。 1025 01:30:18,132 --> 01:30:22,136 何よ うれしいこと言って。 1026 01:30:22,136 --> 01:30:24,136 雪でも降るわね。 1027 01:30:26,140 --> 01:30:32,146 君にも ずっと苦労ばかり掛けてきたよな。 1028 01:30:32,146 --> 01:30:35,149 何か あった? 1029 01:30:35,149 --> 01:30:38,152 いや。 1030 01:30:38,152 --> 01:30:41,155 ただ→ 1031 01:30:41,155 --> 01:30:45,155 申し訳なかったなと 思っただけだよ。 1032 01:30:47,161 --> 01:30:49,163 何か歌おうか。 1033 01:30:49,163 --> 01:30:53,167 いつものやつでいい? いつものやつ。 1034 01:30:53,167 --> 01:31:04,111 ♪♪「兎追いし かの山」 1035 01:31:04,111 --> 01:31:07,114 フフ。 何だよ。 1036 01:31:07,114 --> 01:31:10,117 前にね 灯ちゃん 言ってた→ 1037 01:31:10,117 --> 01:31:15,122 小さいとき 入院を繰り返してたころ→ 1038 01:31:15,122 --> 01:31:20,127 お父さんは仕事が終わったら 必ず病室に来てくれたって→ 1039 01:31:20,127 --> 01:31:23,130 どんなに遅くなっても。 1040 01:31:23,130 --> 01:31:25,132 うん。 1041 01:31:25,132 --> 01:31:28,135 まあ 寝顔しか見れなかったけどね。 1042 01:31:28,135 --> 01:31:33,140 そのとき 子守歌 歌ってあげたんでしょ? 1043 01:31:33,140 --> 01:31:35,142 えっ? 1044 01:31:35,142 --> 01:31:38,145 灯ちゃん 笑いながら言ってた→ 1045 01:31:38,145 --> 01:31:41,148 眠ってる娘に 子守歌 歌ってるんだよ→ 1046 01:31:41,148 --> 01:31:44,151 おかしいでしょって。 1047 01:31:44,151 --> 01:31:49,156 なかなか 一緒にいてやれなかったからね。 1048 01:31:49,156 --> 01:31:51,158 ホントは 灯ちゃんね→ 1049 01:31:51,158 --> 01:31:56,163 病室で1人で寝るの 怖かったんだって。 1050 01:31:56,163 --> 01:32:01,163 だけど お父さんの歌を聴いたら 眠れたって。 1051 01:32:03,103 --> 01:32:07,107 知らなかったよ そんな話。 1052 01:32:07,107 --> 01:32:10,110 内緒ねって言われてたの。 1053 01:32:10,110 --> 01:32:12,110 もう時効よね。 1054 01:32:16,116 --> 01:32:18,116 うれしいもんだな。 1055 01:32:26,126 --> 01:32:29,129 俺の知らない灯の顔→ 1056 01:32:29,129 --> 01:32:33,129 きっと まだ あるんだよな。 1057 01:32:36,136 --> 01:32:39,139 この間は すいませんでした。 1058 01:32:39,139 --> 01:32:42,142 (白石)いや ようござんしたよ。 1059 01:32:42,142 --> 01:32:44,144 じじいが やさぐれてるとこなんか→ 1060 01:32:44,144 --> 01:32:46,146 そう見られるもんじゃ ございません。 1061 01:32:46,146 --> 01:32:49,149 いや もう勘弁してください。 1062 01:32:49,149 --> 01:32:52,152 (白石)フフフ。 で?→ 1063 01:32:52,152 --> 01:32:55,152 謝るためにだけ呼んだわけじゃ ないだろ。 1064 01:32:57,157 --> 01:33:02,095 白石さんに頼みがあります。 1065 01:33:02,095 --> 01:33:05,095 もう少しだけ 付き合ってもらえませんか? 1066 01:33:07,100 --> 01:33:10,103 調べても つらいだけじゃねえのか? 1067 01:33:10,103 --> 01:33:12,105 やっぱり 俺→ 1068 01:33:12,105 --> 01:33:15,108 知りたいんですよ 何もかも。 1069 01:33:15,108 --> 01:33:19,108 俺が知らない灯のことも全て。 1070 01:33:22,115 --> 01:33:25,118 頼み それだけか? えっ? 1071 01:33:25,118 --> 01:33:28,121 (白石)背中 たたかなくていいのか? 1072 01:33:28,121 --> 01:33:30,121 あっ。 1073 01:35:37,150 --> 01:35:39,152 俺と離婚が成立して間もなく 美希子は 黒沼に→ 1074 01:35:39,152 --> 01:35:41,154 捨てられたようです。 1075 01:35:41,154 --> 01:35:45,158 (白石)奪えるだけ奪い尽くして 後は用なしってわけか。 1076 01:35:45,158 --> 01:35:47,160 ええ。 1077 01:35:47,160 --> 01:35:51,164 黒沼の行方も 今は もう分かりません。 1078 01:35:51,164 --> 01:35:53,166 (白石)そうか。 1079 01:35:53,166 --> 01:35:55,168 美希子は その後→ 1080 01:35:55,168 --> 01:35:58,168 この辺りで暮らし始めたようです。 1081 01:36:01,174 --> 01:36:03,176 ああ。 1082 01:36:03,176 --> 01:36:07,176 ここが美希子のいたアパートです。 1083 01:36:10,183 --> 01:36:30,203 ♪♪~ 1084 01:36:30,203 --> 01:36:32,205 ♪♪~ 1085 01:36:32,205 --> 01:36:37,205 「灯が結婚してから 私は ひとりで暮らし始めた」 1086 01:36:42,149 --> 01:36:48,155 「そんな時 お父さんが 祥子さんと再婚したことを知ったわ」 1087 01:36:48,155 --> 01:36:52,159 「お父さんが幸せになって 嬉しい反面→ 1088 01:36:52,159 --> 01:36:56,159 どうしようもない淋しさに 飲み込まれてしまったの」 1089 01:37:01,168 --> 01:37:05,172 「いってらっしゃい お帰りなさい→ 1090 01:37:05,172 --> 01:37:10,177 お茶が入りましたよ お風呂は いつにしますか」 1091 01:37:10,177 --> 01:37:15,182 「かつて私がお父さんに言った 素敵な言葉は 全て→ 1092 01:37:15,182 --> 01:37:17,184 今は祥子さんのものです」 1093 01:37:17,184 --> 01:37:19,186 ≪(チャイム) (ノック) 1094 01:37:19,186 --> 01:37:22,189 《お母さん いるんでしょ?》 1095 01:37:22,189 --> 01:37:28,195 「灯が離婚を決めた時 冷たくして ごめんね」 1096 01:37:28,195 --> 01:37:30,197 「でも 私のために→ 1097 01:37:30,197 --> 01:37:33,200 もう 自分を犠牲にして欲しくなかった」 1098 01:37:33,200 --> 01:37:36,136 《お母さん 部屋に入れて》 1099 01:37:36,136 --> 01:37:38,138 《ちゃんと話そうよ》 1100 01:37:38,138 --> 01:37:42,142 《帰って 何度も言ったでしょ 灯とは暮らさない》 1101 01:37:42,142 --> 01:37:45,145 《いいかげんにしてよ。 鍵 開けて》 1102 01:37:45,145 --> 01:37:48,148 《お母さんの気持ちは 変わらない》 1103 01:37:48,148 --> 01:37:51,151 《離婚したら行く所が ないからって 甘えないでよ》 1104 01:37:51,151 --> 01:37:53,153 《私のことだけで 言ってるんじゃないよ》 1105 01:37:53,153 --> 01:37:56,156 《お母さんの体調も 良くないから…》 1106 01:37:56,156 --> 01:38:00,160 《そんな話をするかぎり この家には入れません》 1107 01:38:00,160 --> 01:38:04,164 《私の他に頼れる人いるの?》 1108 01:38:04,164 --> 01:38:08,168 《灯が結婚してから ずっと1人で生活してきた》 1109 01:38:08,168 --> 01:38:10,170 《お母さん》 1110 01:38:10,170 --> 01:38:12,172 《近所迷惑だから帰りなさい》 1111 01:38:12,172 --> 01:38:15,172 《お母さん 開けて》 1112 01:38:19,179 --> 01:38:22,179 《もういい 分かった》 1113 01:38:24,184 --> 01:38:26,186 《置いておくね→ 1114 01:38:26,186 --> 01:38:29,189 母の日のプレゼント》 1115 01:38:29,189 --> 01:38:31,191 《じゃあね》 1116 01:38:31,191 --> 01:38:51,144 ♪♪~ 1117 01:38:51,144 --> 01:39:11,164 ♪♪~ 1118 01:39:11,164 --> 01:39:18,171 ♪♪~ 1119 01:39:18,171 --> 01:39:22,175 「それでも あなたは 私の体調を心配して→ 1120 01:39:22,175 --> 01:39:26,179 いつも週末に来てくれたわね」 1121 01:39:26,179 --> 01:39:28,181 (せき) 1122 01:39:28,181 --> 01:39:31,184 《大丈夫?》 1123 01:39:31,184 --> 01:39:35,184 「肝心なことは何も言わずに…」 1124 01:39:37,123 --> 01:39:40,126 《まだ食べれる?》 1125 01:39:40,126 --> 01:39:42,126 《うん》 1126 01:40:00,146 --> 01:40:02,148 ≪(ドアの開く音) 1127 01:40:02,148 --> 01:40:04,150 《みりん そこのコンビニになくて→ 1128 01:40:04,150 --> 01:40:07,153 駅前のスーパーまで 戻っちゃった》 1129 01:40:07,153 --> 01:40:10,156 《ご飯 すぐ作るから 少し待ってて》 1130 01:40:10,156 --> 01:40:12,158 《灯 これ 何なの?》 1131 01:40:12,158 --> 01:40:14,158 《どういうこと?》 1132 01:40:16,162 --> 01:40:18,164 《人のかばん 勝手に見たの?》 1133 01:40:18,164 --> 01:40:21,167 《あなた こんなに頻繁に 透析 受けてるの?》 1134 01:40:21,167 --> 01:40:24,170 《腎臓移植も必要だって 書いてあるじゃない》 1135 01:40:24,170 --> 01:40:26,172 《お母さんには関係ないでしょ》 《何で こんな大事なこと→ 1136 01:40:26,172 --> 01:40:29,175 黙ってたの?》 1137 01:40:29,175 --> 01:40:32,178 《すぐにドナー手続きするわ。 あした病院へ行く》 1138 01:40:32,178 --> 01:40:34,180 《だから言いたくなかったの》 1139 01:40:34,180 --> 01:40:36,116 《えっ?》 《ドナーになるって→ 1140 01:40:36,116 --> 01:40:38,118 分かってたから》 1141 01:40:38,118 --> 01:40:40,120 《当たり前じゃない 娘なんだから》 1142 01:40:40,120 --> 01:40:43,123 《やめてよ お母さん 体ぼろぼろじゃない》 1143 01:40:43,123 --> 01:40:45,125 《何で そんな つまんない気を使うの》 1144 01:40:45,125 --> 01:40:48,128 《私はドナーを待つの。 決めたの》 1145 01:40:48,128 --> 01:40:51,128 《お母さんの腎臓なんか いらない》 1146 01:40:53,133 --> 01:40:55,135 《この話は もうおしまい》 《いいかげんにして》 1147 01:40:55,135 --> 01:40:57,137 《何で あなたは いつも そうなの?》 1148 01:40:57,137 --> 01:41:01,141 《1人で何でも背負いこんで》 《ほっといてよ 私は大丈夫なの》 1149 01:41:01,141 --> 01:41:03,143 《何が大丈夫なの》 1150 01:41:03,143 --> 01:41:08,148 《これ以上 お母さんのせいで 自分を犠牲にしないで》 1151 01:41:08,148 --> 01:41:12,152 《あなたが何と言っても あした病院へ行く》 1152 01:41:12,152 --> 01:41:15,155 《勝手だよ 自分だけ》 1153 01:41:15,155 --> 01:41:17,155 《えっ?》 1154 01:41:19,159 --> 01:41:24,164 《お母さんだって ずっと 1人で抱え込んできたよね》 1155 01:41:24,164 --> 01:41:26,166 《何のこと?》 《お母さんが→ 1156 01:41:26,166 --> 01:41:28,168 黒沼を 好きじゃなかったことぐらい→ 1157 01:41:28,168 --> 01:41:30,168 私にも分かってる》 1158 01:41:32,172 --> 01:41:35,191 《なのに 何で あんな男に ついていったの?》 1159 01:41:35,191 --> 01:41:38,191 《何で お父さんのこと裏切ったの?》 1160 01:41:41,114 --> 01:41:44,117 《答えは1つだよね》 1161 01:41:44,117 --> 01:41:48,121 《私は お父さんの娘じゃ ないんでしょ?》 1162 01:41:48,121 --> 01:41:51,124 《ホントの父親は 黒沼なんだよね》 1163 01:41:51,124 --> 01:41:53,126 《だから お父さんと離れるしかなかった》 1164 01:41:53,126 --> 01:41:55,128 《やめて》 《それを→ 1165 01:41:55,128 --> 01:41:57,130 お父さんに 知られたくなかったから》 1166 01:41:57,130 --> 01:42:00,130 《お父さんのこと愛してたから》 《もう やめて!》 1167 01:42:06,139 --> 01:42:08,139 《お母さん 大丈夫?》 1168 01:42:10,143 --> 01:42:13,146 《ごめんね 灯》 1169 01:42:13,146 --> 01:42:15,146 《いいから》 1170 01:42:18,151 --> 01:42:21,154 《ごめんね》 1171 01:42:21,154 --> 01:42:23,156 《もういいよ》 1172 01:42:23,156 --> 01:42:26,159 《責めたりして ごめん》 1173 01:42:26,159 --> 01:42:28,159 《悪かったから》 1174 01:42:31,164 --> 01:42:33,164 《ごめんね》 1175 01:42:40,106 --> 01:42:43,106 《灯 ドナーが見つかったんだって?》 1176 01:42:50,116 --> 01:42:52,118 《美希子さん》 1177 01:42:52,118 --> 01:42:55,121 《ご無沙汰しております》 1178 01:42:55,121 --> 01:42:58,124 《お父さん 何とか言ってよ》 1179 01:42:58,124 --> 01:43:01,127 《お母さん 自分も 体 ぼろぼろなのに→ 1180 01:43:01,127 --> 01:43:04,127 私に腎臓くれるって聞かないの》 1181 01:43:07,133 --> 01:43:10,136 《じゃあ 私は これで》 1182 01:43:10,136 --> 01:43:14,140 《灯 また連絡するね》 1183 01:43:14,140 --> 01:43:17,143 (祥子)《あっ すみません》→ 1184 01:43:17,143 --> 01:43:20,146 《よかったら もう少し》 1185 01:43:20,146 --> 01:43:22,148 《えっ?》 (祥子)《私→ 1186 01:43:22,148 --> 01:43:25,151 売店で買い物したくて》→ 1187 01:43:25,151 --> 01:43:28,154 《信幸さん 灯ちゃんと2人きりだと→ 1188 01:43:28,154 --> 01:43:31,157 会話が持たなくて》→ 1189 01:43:31,157 --> 01:43:33,157 《どうぞ》 1190 01:43:37,096 --> 01:43:40,096 (祥子)《じゃあ 灯ちゃん 後でね》 1191 01:43:47,106 --> 01:43:50,109 「お母さん すぐに気づいたのよ」 1192 01:43:50,109 --> 01:43:55,109 「灯が私にくれたものと 同じスカートだって…」 1193 01:44:00,119 --> 01:44:02,121 《ホントに大丈夫なのか?》 1194 01:44:02,121 --> 01:44:04,123 《ドナーになって》 1195 01:44:04,123 --> 01:44:06,125 《えっ?》 1196 01:44:06,125 --> 01:44:11,130 《体 良くないんだろ》 1197 01:44:11,130 --> 01:44:13,132 《私にできることは→ 1198 01:44:13,132 --> 01:44:15,132 これしかないから》 1199 01:44:18,137 --> 01:44:21,140 《感謝するよ》 1200 01:44:21,140 --> 01:44:26,140 《俺 年を取り過ぎてて ドナーになれなかったから》 1201 01:44:28,147 --> 01:44:31,150 《やっぱり→ 1202 01:44:31,150 --> 01:44:34,150 灯の母親なんだな》 1203 01:44:45,098 --> 01:44:48,101 《病気も悪くないね》 1204 01:44:48,101 --> 01:44:50,101 《何 言ってんだよ》 1205 01:44:53,106 --> 01:44:56,109 《祥子さんのスカート→ 1206 01:44:56,109 --> 01:44:58,111 すてきだったな》 1207 01:44:58,111 --> 01:45:02,111 《そうでしょ? 私があげたの 母の日に》 1208 01:45:05,118 --> 01:45:07,118 《そう》 1209 01:45:09,122 --> 01:45:13,126 「あの時 とても安心したのよ」 1210 01:45:13,126 --> 01:45:18,126 「あなたが 祥子さんを 母親だと想えてることに…」 1211 01:45:20,133 --> 01:45:23,136 「間もなく 灯の手術が成功したと知って→ 1212 01:45:23,136 --> 01:45:28,141 お母さん 自分の役目が終わったって→ 1213 01:45:28,141 --> 01:45:30,141 そう思ったの」 1214 01:45:33,146 --> 01:45:38,151 「それから少し経った頃 黒沼が訪ねてきました」 1215 01:45:38,151 --> 01:45:40,153 「久し振りに見るあの男は→ 1216 01:45:40,153 --> 01:45:46,159 更に卑しい表情が張り付いて 吐き気がするほどでした」 1217 01:45:46,159 --> 01:45:49,162 「年老いて落ちぶれ 私から小銭を取ろうと→ 1218 01:45:49,162 --> 01:45:52,165 惨めに訪ねてきたのね」 1219 01:45:52,165 --> 01:45:56,169 「これからも付きまとうつもりの ようです」 1220 01:45:56,169 --> 01:46:01,169 「脅しに応じなければ マスコミに全て話すでしょう」 1221 01:46:03,176 --> 01:46:07,180 「灯とお父さんが 祥子さんと やっと幸せになったのに→ 1222 01:46:07,180 --> 01:46:12,180 私のせいで また辛い想いをさせてしまいます」 1223 01:46:14,187 --> 01:46:19,187 「私は あんな男のために 死ぬのではありません」 1224 01:46:21,194 --> 01:46:24,197 「私が 唯一 愛した お父さんのために→ 1225 01:46:24,197 --> 01:46:28,201 命を捧げるんです」 1226 01:46:28,201 --> 01:46:34,207 「灯 こんな想いをさせて ごめんなさい」 1227 01:46:34,207 --> 01:46:37,143 「あなたに 腎臓をあげられたこと→ 1228 01:46:37,143 --> 01:46:40,146 新しい人生を プレゼントできたことが→ 1229 01:46:40,146 --> 01:46:43,149 いちばんの誇りです」 1230 01:46:43,149 --> 01:46:47,153 「私の勝手さや 愚かしさや だらしなさ→ 1231 01:46:47,153 --> 01:46:49,155 そんなものが全部→ 1232 01:46:49,155 --> 01:46:52,158 この命と一緒に消えて→ 1233 01:46:52,158 --> 01:46:58,158 あなたとお父さんへの想いだけが 残れば いいなァと想います」 1234 01:47:00,166 --> 01:47:07,173 「最後に 命を終える前に きちんと伝えておきます」 1235 01:47:07,173 --> 01:47:10,176 「あなたの本当の父親は…」 1236 01:47:10,176 --> 01:47:29,195 ♪♪~ 1237 01:47:29,195 --> 01:47:31,197 ♪♪~ 1238 01:47:31,197 --> 01:47:35,197 (白石)はい。 あっ ありがとうございます。 1239 01:47:42,141 --> 01:47:46,145 (白石)やはり 灯ちゃんだけだったんだな→ 1240 01:47:46,145 --> 01:47:50,149 美希子さんのとこに通ってたのは。 1241 01:47:50,149 --> 01:47:54,153 晩年の美希子には 灯が全てだったんでしょう。 1242 01:47:54,153 --> 01:48:00,159 (白石)だから 腎臓をあげたとき 死ぬ覚悟を決めたか。 1243 01:48:00,159 --> 01:48:08,167 灯は この遺書を見つけたとき 何を思ったんですかね。 1244 01:48:08,167 --> 01:48:11,170 灯は→ 1245 01:48:11,170 --> 01:48:16,175 美希子の遺志を酌んで 私には 遺書はなかったと言いました。 1246 01:48:16,175 --> 01:48:19,175 また1人で抱え込んだんです。 1247 01:48:24,183 --> 01:48:30,183 結局 いまだ 何が真実なのか分かりません。 1248 01:48:33,192 --> 01:48:36,128 調べてみて→ 1249 01:48:36,128 --> 01:48:41,133 俺の知らなかった灯や美希子が 見えてきました。 1250 01:48:41,133 --> 01:48:44,136 でも→ 1251 01:48:44,136 --> 01:48:47,136 この家族は何だったのか。 1252 01:48:49,141 --> 01:48:52,144 その意味は→ 1253 01:48:52,144 --> 01:48:56,144 この手のひらから すり抜けていきます。 1254 01:49:00,152 --> 01:49:06,152 全てを知っているのは 灯と美希子だけです。 1255 01:49:10,162 --> 01:49:15,162 (白石)いつか 分かる日が来るかもしれないよ。 1256 01:49:19,171 --> 01:49:22,174 そうですね。 1257 01:49:22,174 --> 01:49:24,174 (白石)安住。 1258 01:49:27,179 --> 01:49:32,179 (白石)今度 灯ちゃんの遺品 見るときは。 1259 01:49:34,186 --> 01:49:37,123 (白石)後悔とは違う気持ちで 見れると いいな。 1260 01:49:37,123 --> 01:49:54,123 ♪♪~ 1261 01:52:51,150 --> 01:52:53,152 おっ 少し休むか? 1262 01:52:53,152 --> 01:52:57,156 (祥子)ううん 大丈夫。 もうちょっと頑張る。 1263 01:52:57,156 --> 01:53:00,159 無理すんなよ。 1264 01:53:00,159 --> 01:53:02,161 (高村)こんにちは。 ああ どうも 高村さん。 1265 01:53:02,161 --> 01:53:05,164 (高村)頑張ってますね。→ 1266 01:53:05,164 --> 01:53:07,166 ああ そういえば→ 1267 01:53:07,166 --> 01:53:10,169 安住さんの娘さんって 灯さんと おっしゃってましたよね?→ 1268 01:53:10,169 --> 01:53:12,171 漢字1文字で「灯」さん。 1269 01:53:12,171 --> 01:53:15,174 ああ そうですけど。 それが何か? 1270 01:53:15,174 --> 01:53:17,176 (高村)昨夜 職員データの整理をしていたら→ 1271 01:53:17,176 --> 01:53:20,179 娘さんと おんなじ名前を 見つけたんです。 1272 01:53:20,179 --> 01:53:22,181 えっ? 最初は→ 1273 01:53:22,181 --> 01:53:24,183 ただの同姓同名かと 思ったんですけど→ 1274 01:53:24,183 --> 01:53:28,187 住所が 安住さんと おんなじだったので。 1275 01:53:28,187 --> 01:53:32,187 どうやら 仕事が始まる前に お亡くなりになったようですね。 1276 01:53:35,194 --> 01:53:37,196 いや 驚きました。 1277 01:53:37,196 --> 01:53:42,134 灯からは 就職先 聞いてなくて。 1278 01:53:42,134 --> 01:53:45,137 不思議な巡り合わせね。 1279 01:53:45,137 --> 01:53:49,137 きっと 灯ちゃんが私たちを呼んだのね。 1280 01:53:51,143 --> 01:53:54,146 そうかもな。 1281 01:53:54,146 --> 01:53:56,146 (高村)失礼します。 1282 01:53:58,150 --> 01:54:00,152 《灯が生きていたら→ 1283 01:54:00,152 --> 01:54:04,152 今頃 祥子の世話を してくれていたのだろうか》 1284 01:54:13,165 --> 01:54:18,170 《灯が この世に生を受けた瞬間を今でも鮮明に覚えてる》 1285 01:54:18,170 --> 01:54:21,173 《女の子だ》 1286 01:54:21,173 --> 01:54:23,175 《あっ 笑った 笑ったよ》 1287 01:54:23,175 --> 01:54:26,178 《この子を守りぬこう→ 1288 01:54:26,178 --> 01:54:29,181 そう誓ったのに→ 1289 01:54:29,181 --> 01:54:31,181 果たせなかった》 1290 01:54:33,185 --> 01:54:35,187 《冷たくねじれた私たち夫婦を→ 1291 01:54:35,187 --> 01:54:39,187 赤ん坊だった灯は どんな思いで 見詰めていたんだろう》 1292 01:54:42,127 --> 01:54:47,132 《母親の抱えた 愚かで悲しい秘密に→ 1293 01:54:47,132 --> 01:54:50,132 幼い灯は 気付いていたんだろうか》 1294 01:54:53,138 --> 01:54:57,142 《灯!》 《死んであげる》 1295 01:54:57,142 --> 01:55:00,145 《娘の気持ちを 分かろうともしない父親を→ 1296 01:55:00,145 --> 01:55:03,148 どれほど恨めしく思っただろう》 1297 01:55:03,148 --> 01:55:07,152 《何で止めんだよ 死んだ方が楽だろ!》 1298 01:55:07,152 --> 01:55:11,156 《ただ抱き締めてやれば よかった》 1299 01:55:11,156 --> 01:55:13,158 《ねえ 来週 進路相談があるんだけど》 1300 01:55:13,158 --> 01:55:15,160 《あっ 悪い 灯》 1301 01:55:15,160 --> 01:55:20,165 《やっと つかんだその手を たやすく手放してしまった》 1302 01:55:20,165 --> 01:55:22,167 《灯は ただ→ 1303 01:55:22,167 --> 01:55:26,171 家族で一緒にいたいと 願っていた》 1304 01:55:26,171 --> 01:55:29,174 《ごめんね 灯。 後で聞くわね》 1305 01:55:29,174 --> 01:55:34,179 《そんな小さな願いさえ 何一つ かなえてやれなかった》 1306 01:55:34,179 --> 01:55:40,179 《灯は どれほど悔しく やるせない思いだったろう》 1307 01:55:42,121 --> 01:55:46,125 《いまさら 私に背を向けた 灯の思いを知っても→ 1308 01:55:46,125 --> 01:55:49,128 全ては手遅れだった》 1309 01:55:49,128 --> 01:55:53,128 《灯の心を癒やすことは 永遠にできない》 1310 01:55:55,134 --> 01:56:01,134 《灯の思いに 私は間に合ったことがなかった》 1311 01:56:04,143 --> 01:56:08,147 《おかえり》 (祥子)《おかえり 灯ちゃん》 1312 01:56:08,147 --> 01:56:13,152 《ただいま》 《灯の思いに 灯の願いに→ 1313 01:56:13,152 --> 01:56:18,157 生きてる間に たった1つでも 気付いてやれたら》 1314 01:56:18,157 --> 01:56:20,157 《どうしたんだよ その手》 1315 01:56:23,162 --> 01:56:27,162 《焼いた後 骨が熱いうちに つい触っちゃって》 1316 01:56:31,170 --> 01:56:33,170 巡り合わせ。 1317 01:56:41,196 --> 01:56:44,116 《お母さん 入るね》 1318 01:56:44,116 --> 01:56:46,116 《今日 暑いから そうめん》 1319 01:56:51,123 --> 01:56:54,123 《お母さん? いないの?》 1320 01:57:18,150 --> 01:57:21,153 《お母さん》 1321 01:57:21,153 --> 01:57:25,157 《お母さん? お母さん》 1322 01:57:25,157 --> 01:57:29,161 《お母さん お母さん》 1323 01:57:29,161 --> 01:57:31,161 《お母さん》 1324 01:58:48,107 --> 01:58:52,107 《焼いていいんだよね? お母さん》 1325 01:59:55,107 --> 01:59:57,107 《お母さん》 1326 01:59:59,111 --> 02:00:01,111 《お父さん》 1327 02:00:03,115 --> 02:00:08,120 ♪♪~ 1328 02:00:08,120 --> 02:00:26,138 ♪♪~ 1329 02:00:26,138 --> 02:00:30,142 灯 教えてくれ。 1330 02:00:30,142 --> 02:00:36,148 お前は知ってほしかったのか? 1331 02:00:36,148 --> 02:00:41,169 ここに書いてることを お父さんに。 1332 02:00:41,169 --> 02:00:43,169 だから燃やせなかったのか? 1333 02:00:45,090 --> 02:00:48,093 俺が これを見つけたのは→ 1334 02:00:48,093 --> 02:00:51,093 ただの偶然じゃなかったのか? 1335 02:00:56,101 --> 02:00:58,101 なあ 灯。 1336 02:01:00,105 --> 02:01:03,108 お父さんは ホントに→ 1337 02:01:03,108 --> 02:01:06,108 最低の父親だった。 1338 02:01:08,113 --> 02:01:11,116 でも お前は→ 1339 02:01:11,116 --> 02:01:16,121 こんなお父さんのことも お母さんのことも→ 1340 02:01:16,121 --> 02:01:19,121 ずっと思い続けてくれたんだな。 1341 02:01:21,126 --> 02:01:24,129 お母さんのことも→ 1342 02:01:24,129 --> 02:01:28,129 少しずつだけど 許していこうと思う。 1343 02:01:30,135 --> 02:01:33,138 灯→ 1344 02:01:33,138 --> 02:01:35,140 そう思えたのは→ 1345 02:01:35,140 --> 02:01:38,143 お前が→ 1346 02:01:38,143 --> 02:01:41,143 この遺書を残してくれたからだよ。 1347 02:01:46,084 --> 02:01:48,084 灯。 1348 02:01:50,088 --> 02:01:52,088 ありがとう。 1349 02:01:55,093 --> 02:01:59,097 誰が何と言おうと→ 1350 02:01:59,097 --> 02:02:02,100 灯は→ 1351 02:02:02,100 --> 02:02:05,103 お父さんの→ 1352 02:02:05,103 --> 02:02:07,103 娘だ。 1353 02:02:15,113 --> 02:02:17,113 ありがとう。 1354 02:02:25,123 --> 02:02:31,129 「命を終える前に きちんと伝えておきます」 1355 02:02:31,129 --> 02:02:34,129 「あなたの本当の父親は…」 1356 02:02:40,138 --> 02:02:42,138 「安住 信幸です」 1357 02:02:45,143 --> 02:02:47,143 「お父さんだけです」 1358 02:02:51,149 --> 02:02:55,153 「あの日 あなたが 本当の父親は お父さんじゃないんでしょうと→ 1359 02:02:55,153 --> 02:02:59,157 お母さんに詰め寄った日→ 1360 02:02:59,157 --> 02:03:03,161 驚きの余りお母さんが倒れた時→ 1361 02:03:03,161 --> 02:03:09,161 ついさっきまで責めてたのに 顔色を変えて謝ってくれたわね」 1362 02:03:11,169 --> 02:03:16,174 「お父さんもね 私が借金をして嘘をついた時→ 1363 02:03:16,174 --> 02:03:21,174 ついさっきまで責めてたのに 必死で謝ってくれた」 1364 02:03:25,183 --> 02:03:27,185 「あなたの優しさは→ 1365 02:03:27,185 --> 02:03:32,190 お父さんの優しさを 引き継いだものです」 1366 02:03:32,190 --> 02:03:35,193 「そして 何より」 1367 02:03:35,193 --> 02:03:38,196 《もういい》 1368 02:03:38,196 --> 02:03:42,196 《私のお父さんは お父さんだけだから》 1369 02:03:44,136 --> 02:03:47,139 「そう宣言した あなたの力強さは→ 1370 02:03:47,139 --> 02:03:50,142 どんな子でも育てると 誓ってくれた→ 1371 02:03:50,142 --> 02:03:55,147 お父さんの力強さ そのものです」 1372 02:03:55,147 --> 02:03:58,150 「余りに深い罪の意識に囚われて→ 1373 02:03:58,150 --> 02:04:03,155 こんな簡単なことさえ 見失っていたのね…」 1374 02:04:03,155 --> 02:04:05,157 「間違いありません」 1375 02:04:05,157 --> 02:04:09,161 「灯は お父さんの子どもです」 1376 02:04:09,161 --> 02:04:11,163 「言葉で足りなければ→ 1377 02:04:11,163 --> 02:04:14,166 DNA鑑定でも何でも やりなさい」 1378 02:04:14,166 --> 02:04:18,166 「お母さんには 結果は わかっています」 1379 02:04:20,172 --> 02:04:22,174 「灯→ 1380 02:04:22,174 --> 02:04:28,174 あなたと お父さんに出会えて 幸せでした」 1381 02:04:32,184 --> 02:04:38,190 「大きなふたつの幸せに包まれ 旅立ちます」 1382 02:04:38,190 --> 02:04:58,143 ♪♪~ 1383 02:04:58,143 --> 02:05:00,145 ♪♪~ 1384 02:05:00,145 --> 02:05:03,148 《美希子の遺書を手にするまで→ 1385 02:05:03,148 --> 02:05:05,150 『積木くずし』を書いたことが→ 1386 02:05:05,150 --> 02:05:10,155 私たち家族を狂わせたと 信じていた》 1387 02:05:10,155 --> 02:05:15,160 《私にとって あの家族とは何だったのか》 1388 02:05:15,160 --> 02:05:18,163 《『積木くずし』とは 何だったのか》 1389 02:05:18,163 --> 02:05:22,167 《その答えが欲しかった》 1390 02:05:22,167 --> 02:05:24,169 《でも 本当は→ 1391 02:05:24,169 --> 02:05:27,172 全てを 『積木くずし』のせいにして→ 1392 02:05:27,172 --> 02:05:31,176 運命を呪ってきただけなのかも しれない》 1393 02:05:31,176 --> 02:05:33,178 《今は違う》 1394 02:05:33,178 --> 02:05:35,180 《命あるかぎり→ 1395 02:05:35,180 --> 02:05:38,183 『積木くずし』も あの家族の記憶も→ 1396 02:05:38,183 --> 02:05:40,185 消えることはない》 1397 02:05:40,185 --> 02:05:43,121 《それを受け止めて背負い 生きぬくこと》 1398 02:05:43,121 --> 02:05:48,121 《それが生き残った私の役目だ》 1399 02:05:50,128 --> 02:05:55,133 《思い返せば 娘が非行に走った200日の間→ 1400 02:05:55,133 --> 02:05:58,136 互いに取り繕う余裕もなく→ 1401 02:05:58,136 --> 02:06:02,136 私たち家族は ただ必死だった》 1402 02:06:04,142 --> 02:06:09,147 《あの失った時間には 家族としての実感があった》 1403 02:06:09,147 --> 02:06:15,147 《それだけが 唯一 確かなことかもしれない》 1404 02:10:21,166 --> 02:10:23,168 (杏子)ここって 何が そんなに すごい学校…。 1405 02:10:23,168 --> 02:10:25,170 (相田)わ~! (宮下)分かってないな→ 1406 02:10:25,170 --> 02:10:27,172 杏子ちゃん。 学区で1番ってことに→ 1407 02:10:27,172 --> 02:10:31,176 意味があんの。 この辺りじゃ 東大よりも一高なんだよ。 1408 02:10:31,176 --> 02:10:41,176 (4人)♪♪「一高 一高 我が母校」 1409 02:10:48,193 --> 02:10:50,193 何 これ。 1410 02:10:54,199 --> 02:10:56,201 (相田)うお 何だ これ。 1411 02:10:56,201 --> 02:10:58,203 (坂本)確かに私の携帯だわ。 1412 02:10:58,203 --> 02:11:01,206 (水野)「どうして 先生の携帯が あんな所にあったのか」です。 1413 02:11:01,206 --> 02:11:05,210 (宮下)受験を利用した復讐だな。 1414 02:11:05,210 --> 02:11:09,210 (的場)いよいよ 明日は入試本番です。 1415 02:11:11,216 --> 02:11:14,219 ≪(チャイム) 1416 02:11:14,219 --> 02:11:16,219 (水野)始め。 1417 02:11:20,158 --> 02:11:22,160 (小西)「溢れる」とか 「応仁の乱」とか 今日の問題が→ 1418 02:11:22,160 --> 02:11:25,163 書いてあるじゃないか。 これ 昨日の予告と同じ。 1419 02:11:25,163 --> 02:11:28,163 これが最終科目です。 1420 02:11:30,168 --> 02:11:33,168 (麻美の過呼吸) 1421 02:11:35,173 --> 02:11:40,178 (みどり)「ケータイ騒ぎに便乗してカンニングしたヤツもいる」 1422 02:11:40,178 --> 02:11:42,180 (小西)55番って 確か→ 1423 02:11:42,180 --> 02:11:44,182 カンニングを告発されて なかったっけ? 1424 02:11:44,182 --> 02:11:46,184 (昌子)失格?→