1 00:00:08,000 --> 00:00:11,000 ( 鹿乃子 ) 《お母さん》 2 00:00:11,000 --> 00:00:14,000 《しばらく手紙を書かなくて ごめんなさい》 3 00:00:14,000 --> 00:00:19,000 《寒くなってきましたが お元気でお過ごしですか?》 4 00:00:19,000 --> 00:00:22,000 《私は 今も同じ町で➡ 5 00:00:22,000 --> 00:00:26,000 探偵さんのお手伝いをして 暮らしています》 6 00:00:26,000 --> 00:00:30,000 《この町での暮らしにも 少しずつ慣れてきました》 7 00:00:30,000 --> 00:00:31,000 《この町での暮らしにも 少しずつ慣れてきました》 8 00:00:31,000 --> 00:00:36,000 《元気に過ごしていますので 心配しないでください》 9 00:00:42,000 --> 00:00:46,000 大丈夫です お母さん 。 10 00:00:46,000 --> 00:00:49,000 つらいことがあったら➡ 11 00:00:49,000 --> 00:00:53,000 いつでも 帰ってきていいんだからね 。 12 00:00:53,000 --> 00:00:56,000 《お母さんに会いたい》 13 00:00:56,000 --> 00:01:00,000 《でも 会うのが怖い 気持ちもある》 14 00:01:00,000 --> 00:01:01,000 《でも 会うのが怖い 気持ちもある》 15 00:01:01,000 --> 00:01:07,000 《まだ この町の住所を 書くことができません》 16 00:01:07,000 --> 00:01:10,000 ⚟ごめんくださいませ 。 17 00:01:13,000 --> 00:01:15,000 あっ 千代さん! 18 00:01:15,000 --> 00:01:17,000 ごきげんよう 鹿乃子さん 。 19 00:01:17,000 --> 00:01:19,000 左右馬さまは いらっしゃるかしら 。 20 00:01:19,000 --> 00:01:22,000 先生は 大家さんの家に 行っています 。 21 00:01:22,000 --> 00:01:24,000 何か事件ですの? 22 00:01:24,000 --> 00:01:30,000 今日が家賃の支払日なんですけど 払えないので まき割りに 。 23 00:01:30,000 --> 00:01:31,000 今日が家賃の支払日なんですけど 払えないので まき割りに 。 24 00:01:31,000 --> 00:01:36,000 お戻りになるまで 待たせていただきますわね 。 25 00:01:36,000 --> 00:01:39,000 今日は 寒いですよね 。 26 00:01:53,000 --> 00:01:55,000 あっ… どうぞ 。 27 00:01:55,000 --> 00:01:57,000 お構いなく 。 28 00:02:02,000 --> 00:02:06,000 薄い… いいえ ひょっとして これは➡ 29 00:02:06,000 --> 00:02:09,000 ただの おさゆじゃございませんの? 30 00:02:09,000 --> 00:02:11,000 お茶にしていた ススキも 野草も➡ 31 00:02:11,000 --> 00:02:14,000 この寒さで みんな枯れてしまいました 。 32 00:02:14,000 --> 00:02:18,000 それなら お茶っ葉を お買いになれば? 33 00:02:29,000 --> 00:02:30,000 先生 どうしたんですか? 入らないんですか? 34 00:02:30,000 --> 00:02:32,000 先生 どうしたんですか? 入らないんですか? 35 00:02:32,000 --> 00:02:35,000 ( 左右馬 ) 藤島 千代がいるでしょ 。 僕は 会いません 。 36 00:02:35,000 --> 00:02:38,000 何でですか! わざわざ訪ねていらしてるのに! 37 00:02:38,000 --> 00:02:41,333 あの人 面倒だから! 鹿乃子君も知ってるでしょ! 38 00:02:41,333 --> 00:02:45,000 ( 2人 ) うわ~! あっ ああ~! ( 自転車の倒れる音 ) 39 00:02:45,000 --> 00:02:48,000 左右馬さま! ご… ごきげんよう 。 40 00:02:48,000 --> 00:02:51,333 今日は お仕事の依頼で お邪魔いたしましたの 。 41 00:02:51,333 --> 00:02:53,333 お仕事 !? ええ 。 42 00:03:02,000 --> 00:03:05,000 ちょっと… 。 43 00:03:05,000 --> 00:03:07,000 先生 。 44 00:03:07,000 --> 00:03:10,000 お父さまの知り合いに 困り事があって➡ 45 00:03:10,000 --> 00:03:12,000 お力をお借りしたいそうなの 。 46 00:03:12,000 --> 00:03:16,000 千代さんのお父上の お知り合いということは… 。 47 00:03:16,000 --> 00:03:19,000 お金持ち 。 そうですわね 。 48 00:03:19,000 --> 00:03:21,000 それが どうかなさって? 49 00:03:21,000 --> 00:03:26,000 お仕事の報酬を 気にしているんです 。 50 00:03:26,000 --> 00:03:30,000 もちろん 報酬は 依頼人がお支払いくださるわ 。 51 00:03:30,000 --> 00:03:33,000 依頼人は 実原夫人よ 。 52 00:03:33,000 --> 00:03:34,666 実原夫人… 。 53 00:03:34,666 --> 00:03:41,000 元外交官のご主人 実原さまは 今年の夏に亡くなられたの 。 54 00:03:41,000 --> 00:03:44,000 それで どんな困り事なんですか? 55 00:03:44,000 --> 00:03:47,000 ご家庭の事情に 関わることだそうで➡ 56 00:03:47,000 --> 00:03:50,000 ご本人から お話しいただくのが いいとのことですわ 。 57 00:03:50,000 --> 00:03:52,000 お引き受けくださるかしら 。 58 00:03:52,000 --> 00:03:55,000 聞いてみないことには 何とも… 。 59 00:03:55,000 --> 00:03:58,000 お引き受けしましょう 先生 。 えっ… 。 60 00:03:58,000 --> 00:04:00,000 せっかく 千代さんのお父さまが ご紹介くださったんです 。 61 00:04:00,000 --> 00:04:01,000 せっかく 千代さんのお父さまが ご紹介くださったんです 。 62 00:04:01,000 --> 00:04:04,000 信頼と実績を積みましょう 。 63 00:04:07,000 --> 00:04:10,000 取りあえず 話を聞くだけなら 。 64 00:04:10,000 --> 00:04:12,000 ( 六平 ) 達造のやつ ヨシ江ち ゃ んたち ほ っ ぽらかして➡ 65 00:04:12,000 --> 00:04:14,000 一人だけで京都だとよ 。 66 00:04:14,000 --> 00:04:17,000 京都! いいですねぇ 。 67 00:04:17,000 --> 00:04:20,000 修業時代のお友達の 結婚式に行ったんよ 。 68 00:04:20,000 --> 00:04:22,000 せっかくだから おかみさんも タロ坊も➡ 69 00:04:22,000 --> 00:04:24,000 一緒に行ってくればよかったのに 。 70 00:04:24,000 --> 00:04:28,000 タロは学校があるし うちが何日も店閉めたら➡ 71 00:04:28,000 --> 00:04:30,000 先生と鹿乃子ちゃんのご飯 困らはるやろ 。 72 00:04:30,000 --> 00:04:31,000 先生と鹿乃子ちゃんのご飯 困らはるやろ 。 73 00:04:31,000 --> 00:04:34,000 うん お願いします 。 74 00:04:34,000 --> 00:04:38,000 タロちゃん ありがとう 。 偉いねえ 。 75 00:04:38,000 --> 00:04:42,000 仕事も来ねえ探偵に タダで飯を食わせてくれる➡ 76 00:04:42,000 --> 00:04:44,000 こんな ありがてえ店 他にねえよな 。 77 00:04:44,000 --> 00:04:48,000 本当に ありがとうございます 。 78 00:04:48,000 --> 00:04:51,666 ツケを払えるように 今回のご依頼 頑張りましょう 。 79 00:04:51,666 --> 00:04:54,000 鹿乃子君! 守秘義務だよ 守秘義務! 80 00:04:54,000 --> 00:04:59,000 先生に依頼が来たのか 。 珍しいこともあるもんだ! 81 00:04:59,000 --> 00:05:00,000 ( ヨシ江 ) 先生 おきばりやす 。 ツケ 返してもらわんと 。 82 00:05:00,000 --> 00:05:03,000 ( ヨシ江 ) 先生 おきばりやす 。 ツケ 返してもらわんと 。 83 00:05:03,000 --> 00:05:07,000 報酬 どれだけ残るかな… 。 84 00:05:13,000 --> 00:05:16,000 千代さん 申し訳ありません 。 85 00:05:16,000 --> 00:05:18,000 ( 千代 ) お気遣いいりませんわ 。 ➡ 86 00:05:18,000 --> 00:05:20,000 実原のおばさまを お連れするのに➡ 87 00:05:20,000 --> 00:05:22,000 安物のティーカップにつがれた ただのおさゆを➡ 88 00:05:22,000 --> 00:05:25,000 お出しするわけには まいりませんもの 。 89 00:05:29,000 --> 00:05:30,000 ♬~ 90 00:05:30,000 --> 00:05:47,000 ♬~ 91 00:05:47,000 --> 00:05:49,000 ( 千代 ) おばさまは 時間に正確だから➡ 92 00:05:49,000 --> 00:05:52,000 もうすぐ おみえになると思うわ 。 93 00:05:54,000 --> 00:05:57,000 ごきげんよう 。 ( 千代 ) おばさま 。 94 00:06:00,000 --> 00:06:03,000 実原 久でございます 。 95 00:06:03,000 --> 00:06:06,000 秘書の長澤でございます 。 96 00:06:08,000 --> 00:06:12,000 祝 左右馬です 。 こちらは助手の浦部 鹿乃子君 。 97 00:06:12,000 --> 00:06:14,000 よろしくお願いいたします 。 98 00:06:14,000 --> 00:06:17,000 紹介者の 藤島 千代でございます 。 99 00:06:17,000 --> 00:06:19,000 よーく知ってます 。 100 00:06:19,000 --> 00:06:23,000 おばさま お掛けになって 。 ( 久 ) ありがとう 千代さん 。 101 00:06:26,000 --> 00:06:29,000 わざわざ来ていただいて ありがとうございます 。 102 00:06:29,000 --> 00:06:30,000 出歩くのは好きなのよ 。 103 00:06:30,000 --> 00:06:31,000 出歩くのは好きなのよ 。 104 00:06:31,000 --> 00:06:34,000 すてきなお召し物ですね 。 105 00:06:34,000 --> 00:06:37,000 亡くなった主人が 西洋趣味でしたの 。 106 00:06:37,000 --> 00:06:39,000 長澤 。 ( 長澤 ) はい 。 107 00:06:44,000 --> 00:06:48,000 ( 長澤 ) 前金でございます 。 108 00:06:48,000 --> 00:06:54,000 あっ お引き受けするかは お話を伺ってからで… 。 109 00:06:58,000 --> 00:07:00,000 お話をお聞かせくださいますか 。 ええ 。 110 00:07:00,000 --> 00:07:03,000 お話をお聞かせくださいますか 。 ええ 。 111 00:07:03,000 --> 00:07:07,000 あのね 千代さん 。 申し訳ないんだけど… 。 112 00:07:07,000 --> 00:07:09,000 えっ? 113 00:07:14,000 --> 00:07:18,000 千代だけ 仲間外れに されてしまいましたわ 。 114 00:07:18,000 --> 00:07:20,000 仲間外れというわけでは… 。 115 00:07:20,000 --> 00:07:23,000 探偵のお仕事を間近で見られると 思っていましたのに 。 116 00:07:23,000 --> 00:07:27,000 実原さまのご家庭に関わる 内密な話なのでしょう 。 117 00:07:27,000 --> 00:07:30,000 分かっているわ 。 小説にも いますでしょ➡ 118 00:07:30,000 --> 00:07:31,000 分かっているわ 。 小説にも いますでしょ➡ 119 00:07:31,000 --> 00:07:34,000 事情は知らずとも 探偵に協力する重要人物 。 120 00:07:34,000 --> 00:07:37,000 はっ! 千代は きっと それよ 。 121 00:07:37,000 --> 00:07:41,000 申し訳ありません 私 探偵小説には明るくなく… 。 122 00:07:41,000 --> 00:07:43,000 立派に務めてみせますわ! 123 00:07:43,000 --> 00:07:45,000 お嬢さま! 124 00:07:45,000 --> 00:07:48,000 こちらは 一人娘の依里 。 125 00:07:48,000 --> 00:07:51,000 わあ お奇麗な方ですね 。 126 00:07:51,000 --> 00:07:55,000 ( 久 ) 私の若い頃に似ているのよ 。 127 00:07:55,000 --> 00:08:00,000 娘さん ご主人と同じところに いらっしゃるんですね 。 128 00:08:00,000 --> 00:08:02,000 千代さんから お聞きに? 129 00:08:02,000 --> 00:08:06,000 いいえ 。 千代さんは ご家庭の事情については 何も 。 130 00:08:06,000 --> 00:08:08,000 けれど 失礼ながら➡ 131 00:08:08,000 --> 00:08:12,000 この写真の方は あなたの娘さんにしては若すぎる 。 132 00:08:12,000 --> 00:08:14,000 写真も古いもののようですが➡ 133 00:08:14,000 --> 00:08:18,000 「 若い頃の娘 」 とも おっしゃらなかった 。 134 00:08:18,000 --> 00:08:20,000 ご家族である あなたが➡ 135 00:08:20,000 --> 00:08:24,000 これより新しい写真を 持っていないとなると… 。 136 00:08:24,000 --> 00:08:30,000 ええ 。 依里は 24 年前に亡くなりました 。 137 00:08:30,000 --> 00:08:31,000 ええ 。 依里は 24 年前に亡くなりました 。 138 00:08:31,000 --> 00:08:37,000 わざわざ写真を見せて 24 年前の つらいお話をしてくださった 。 139 00:08:37,000 --> 00:08:41,000 ご依頼は 亡くなった娘さんに 関することですね 。 140 00:08:41,000 --> 00:08:45,000 頼もしい探偵さんですこと 。 141 00:08:45,000 --> 00:08:50,000 初めから全て お話しいたしますわね 。 142 00:08:50,000 --> 00:08:52,000 お伺いしましょう 。 143 00:08:56,000 --> 00:08:58,000 ( 隙間風の音 ) 144 00:08:58,000 --> 00:09:00,000 ♬~ 145 00:09:00,000 --> 00:09:08,000 ♬~ 146 00:09:34,000 --> 00:09:36,000 今から 25 年前のことです 。 147 00:09:44,000 --> 00:09:50,000 ( 久 )19 の依里は 主人の書生だった 山岡 乙吉さんという男性と➡ 148 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 恋に落ちました 。 149 00:09:56,000 --> 00:09:58,000 この恩知らずが! 150 00:09:58,000 --> 00:10:00,000 やめてください お父さま! 151 00:10:00,000 --> 00:10:02,000 依里 。 152 00:10:02,000 --> 00:10:05,000 出ていけ! 二度と家の敷居をまたぐな! 153 00:10:05,000 --> 00:10:08,000 ( 久 ) それを知った主人は 激怒して➡ 154 00:10:08,000 --> 00:10:11,000 乙吉さんを 追い出してしまったんです 。 155 00:10:14,000 --> 00:10:19,000 主人は すぐに 依里と別の方との 縁談をまとめました 。 ➡ 156 00:10:19,000 --> 00:10:21,000 ところが… 。 157 00:10:25,000 --> 00:10:28,000 ( 久 ) 結婚式の前夜➡ 158 00:10:28,000 --> 00:10:30,000 依里は 乙吉さんと 駆け落ちしてしまったのです 。 159 00:10:30,000 --> 00:10:33,000 依里は 乙吉さんと 駆け落ちしてしまったのです 。 160 00:10:33,000 --> 00:10:37,000 すぐにでも 依里を捜し出したかった 。 161 00:10:37,000 --> 00:10:39,000 でも 主人が➡ 162 00:10:39,000 --> 00:10:42,000 依里は死んだものと思えと 言うだけで➡ 163 00:10:42,000 --> 00:10:47,000 私は 依里の無事を 祈ることしかできなかった 。 164 00:10:50,000 --> 00:10:55,000 今年の夏に 主人が急な病で亡くなり➡ 165 00:10:55,000 --> 00:10:59,000 書斎を整理していたとき➡ 166 00:10:59,000 --> 00:11:00,000 これが見つかりました 。 167 00:11:00,000 --> 00:11:01,000 これが見つかりました 。 168 00:11:01,000 --> 00:11:03,000 それは? 169 00:11:03,000 --> 00:11:07,000 ( 久 ) 依里と乙吉さんの所在を 調べた調査書よ 。 170 00:11:07,000 --> 00:11:12,000 日付は 駆け落ちから半年後 。 171 00:11:12,000 --> 00:11:14,000 それによると 依里は➡ 172 00:11:14,000 --> 00:11:18,000 柳城町という 山あいの小さな町で➡ 173 00:11:18,000 --> 00:11:22,000 鶴子と名乗り 英語教師となった乙吉さんと➡ 174 00:11:22,000 --> 00:11:25,000 むつまじく暮らしていたと 。 175 00:11:25,000 --> 00:11:30,000 ご主人も 依里さんのことを 心配していたんですね 。 176 00:11:30,000 --> 00:11:34,000 ( 久 ) いいえ! 連れ戻そうと したんですよ きっと 。 177 00:11:34,000 --> 00:11:37,000 でも それを読んで➡ 178 00:11:37,000 --> 00:11:40,000 親の付けた依里という名を 捨てたこと➡ 179 00:11:40,000 --> 00:11:44,000 ささやかでも 幸せに暮らしていたことを知 っ て➡ 180 00:11:44,000 --> 00:11:49,000 さらに腹を立てたんでしょうね 。 調査書は それっきり 。 181 00:11:49,000 --> 00:11:56,000 それを見た弁護士の神代先生が 遺産のこともあるからと➡ 182 00:11:56,000 --> 00:12:00,000 柳城町に 依里を訪ねてくださったの 。 183 00:12:00,000 --> 00:12:04,000 ですが 主人の調査から1年後➡ 184 00:12:04,000 --> 00:12:10,000 乙吉さんは はやり病で 亡くなっていました 。 ➡ 185 00:12:10,000 --> 00:12:19,000 そして 身重のまま残された依里も 無理がたたって体を悪くして➡ 186 00:12:19,000 --> 00:12:23,000 私の孫に当たる その子を産むときに➡ 187 00:12:23,000 --> 00:12:27,000 命を落としてしまった とのことでした 。 ➡ 188 00:12:27,000 --> 00:12:30,000 結局… 依里に もう二度と 会うことはできなかった 。 ➡ 189 00:12:30,000 --> 00:12:35,000 結局… 依里に もう二度と 会うことはできなかった 。 ➡ 190 00:12:35,000 --> 00:12:41,000 依里が産んだ子は男の子で 平田さんという➡ 191 00:12:41,000 --> 00:12:45,000 乙吉さんがお世話になったという ご夫婦に引き取られ➡ 192 00:12:45,000 --> 00:12:49,000 柳城町から少し離れた 稲吹という町に➡ 193 00:12:49,000 --> 00:12:52,000 越したらしいということが 分かりました 。 194 00:12:52,000 --> 00:13:00,000 ですが 稲吹という町は 20 年前 大雨による山崩れに見舞われて➡ 195 00:13:00,000 --> 00:13:03,000 平田夫妻は 亡くなっていました 。 ➡ 196 00:13:03,000 --> 00:13:07,000 5つだったはずの依里の子も 行方不明 。 ➡ 197 00:13:07,000 --> 00:13:11,000 町役場の記録も 失われてしまって➡ 198 00:13:11,000 --> 00:13:17,000 今となっては その子の名前すら分かりません 。 199 00:13:17,000 --> 00:13:22,000 そのお孫さんの行方を捜すこと 。 それが今回の依頼ですか? 200 00:13:22,000 --> 00:13:26,000 いいえ 。 孫は もう見つかりました 。 201 00:13:26,000 --> 00:13:28,000 ( 2人 ) はい? 202 00:13:28,000 --> 00:13:30,000 神代先生が 尋ね人の新聞広告を 打ってくださいましたの 。 ➡ 203 00:13:30,000 --> 00:13:35,000 神代先生が 尋ね人の新聞広告を 打ってくださいましたの 。 ➡ 204 00:13:35,000 --> 00:13:40,000 ひと月前 徳田 史郎さんという青年が➡ 205 00:13:40,000 --> 00:13:44,000 神代先生の元を訪ねてきた 。 ➡ 206 00:13:44,000 --> 00:13:48,000 災害で 養父母の平田さんと はぐれ➡ 207 00:13:48,000 --> 00:13:53,000 施設や奉公先を 転々としていた彼は➡ 208 00:13:53,000 --> 00:13:56,000 尋ね人広告では伏せていた➡ 209 00:13:56,000 --> 00:14:00,000 鶴子という実母の名を 知っていました 。 210 00:14:00,000 --> 00:14:01,000 鶴子という実母の名を 知っていました 。 211 00:14:01,000 --> 00:14:05,000 やっと 孫が見つかった 。 212 00:14:05,000 --> 00:14:08,000 ところが その7日後に➡ 213 00:14:08,000 --> 00:14:13,000 稲吹で養父母の平田さんに 育てられたという方が➡ 214 00:14:13,000 --> 00:14:15,000 もう一人 現れたのよ 。 ➡ 215 00:14:15,000 --> 00:14:18,000 災害現場を 泣きながら歩いているのを➡ 216 00:14:18,000 --> 00:14:23,000 今のご家族に拾われて 養子となった➡ 217 00:14:23,000 --> 00:14:26,000 本条 皐月さんという方でした 。 218 00:14:26,000 --> 00:14:29,000 皐月さんも 鶴子という名前を? 219 00:14:29,000 --> 00:14:30,000 ええ 。 それしか手掛かりがなくて 。 ➡ 220 00:14:30,000 --> 00:14:35,000 ええ 。 それしか手掛かりがなくて 。 ➡ 221 00:14:35,000 --> 00:14:40,000 でも 2人とも 依里に似た美男子でね 。 222 00:14:40,000 --> 00:14:45,000 ほら 美しい顔って似るでしょう? 223 00:14:45,000 --> 00:14:48,000 では 依頼とおっしゃるのは… 。 224 00:14:48,000 --> 00:14:54,000 2人のどちらが本当の依里の子か 見極めていただきたいの 。 225 00:14:56,000 --> 00:15:00,000 私は別に 依里に申し訳ないとか 謝りたいとか➡ 226 00:15:00,000 --> 00:15:03,000 思っているわけではないのよ 。 227 00:15:03,000 --> 00:15:07,000 ああいう人生を選んだのは あの子自身だもの 。 ➡ 228 00:15:07,000 --> 00:15:12,000 私は ただ どちらが本当の孫なのか➡ 229 00:15:12,000 --> 00:15:15,000 真実を知りたいだけ 。 230 00:15:15,000 --> 00:15:17,666 今なら お好きな方を選べるのに 。 231 00:15:17,666 --> 00:15:20,000 先生! ( 久 ) フフフ… 。 232 00:15:20,000 --> 00:15:22,000 せっかくのご縁ですから➡ 233 00:15:22,000 --> 00:15:25,000 このまま皆で仲良くとも 思いますけれどね➡ 234 00:15:25,000 --> 00:15:28,000 依里の子でない方の方には➡ 235 00:15:28,000 --> 00:15:30,000 本当のおばあさまが いらっしゃるでしょう? 236 00:15:30,000 --> 00:15:31,000 本当のおばあさまが いらっしゃるでしょう? 237 00:15:31,000 --> 00:15:34,000 勝手に祖母になっては 失礼だもの 。 238 00:15:39,000 --> 00:15:45,000 この子には 何もしてあげられなかったわね 。 239 00:15:49,000 --> 00:15:54,000 史郎さんと皐月さんを 来週 屋敷にお招きするの 。 240 00:15:54,000 --> 00:15:57,000 先生たちも いらしてくださいな 。 241 00:15:57,000 --> 00:16:00,000 夕食でも ご一緒しながら 色々と お聞きになって 。 242 00:16:00,000 --> 00:16:02,000 夕食でも ご一緒しながら 色々と お聞きになって 。 243 00:16:02,000 --> 00:16:05,000 夕食 。 ぜひ お伺いします 。 244 00:16:05,000 --> 00:16:07,000 彼らには しばらく いていただくので➡ 245 00:16:07,000 --> 00:16:11,000 その間に 見極めていただきたいの 。 246 00:16:11,000 --> 00:16:14,000 分かりました 。 やってみましょう 。 247 00:16:21,000 --> 00:16:24,000 他に 何か? 248 00:16:26,000 --> 00:16:29,000 おいとまいたしますわ 。 249 00:16:34,000 --> 00:16:37,000 あら 雪が降ってる 。 250 00:16:37,000 --> 00:16:40,000 初雪ですね 。 251 00:16:40,000 --> 00:16:44,000 ( 久 ) それでは よろしくお願いいたしますね 。 ➡ 252 00:16:44,000 --> 00:16:46,000 ごきげんよう 。 253 00:16:56,000 --> 00:16:59,000 ♬ 「 タダ飯 タダ飯 うれしいな 」 254 00:16:59,000 --> 00:17:00,000 はい! ♬ 「 タダ飯 タダ飯 うれしいな 」 255 00:17:00,000 --> 00:17:02,000 はい! ♬ 「 タダ飯 タダ飯 うれしいな 」 256 00:17:02,000 --> 00:17:04,000 ♬ 「 オムライス それとも… 」 ( ドアの開く音 ) 257 00:17:04,000 --> 00:17:06,000 ( 千代 ) お邪魔いたしますわ 。 258 00:17:06,000 --> 00:17:08,000 千代さん 。 何しに来た 。 259 00:17:08,000 --> 00:17:11,000 ( 千代 ) やっぱり あなたたち ボロを着て 実原さまのお屋敷に➡ 260 00:17:11,000 --> 00:17:15,000 上がるおつもりなのね 。 ちゃんと 一番状態のいい服です 。 261 00:17:15,000 --> 00:17:17,000 おばさまから伺ったわ 。 262 00:17:17,000 --> 00:17:19,000 お食事会に ご招待されたらしいじゃないの 。 ➡ 263 00:17:19,000 --> 00:17:21,333 そんな格好じゃ みっともなくてよ 。 264 00:17:21,333 --> 00:17:23,000 みっともない… 。 265 00:17:23,000 --> 00:17:25,000 お二階のお部屋に 運んでちょうだい 。 266 00:17:25,000 --> 00:17:27,000 かしこまりました 。 えっ? 267 00:17:27,000 --> 00:17:29,000 失礼いたします 。 あっ いや ちょっと… 。 268 00:17:29,000 --> 00:17:30,000 ええ… ちょっと… 。 すみません 。 269 00:17:30,000 --> 00:17:31,000 ええ… ちょっと… 。 すみません 。 270 00:17:31,000 --> 00:17:33,000 鹿乃子さん 参りますわよ 。 271 00:17:33,000 --> 00:17:35,000 えっ あっ ちょっと… 。 272 00:17:35,000 --> 00:17:40,000 あっ えっと あっ あっ あの… 。 藤島 千代 いったい何を? 273 00:17:43,000 --> 00:17:46,000 わぁ 。 274 00:17:46,000 --> 00:17:48,000 あっ 。 275 00:17:48,000 --> 00:17:51,000 わぁ~ 。 ( 千代 ) さあ 始めますわよ 。 276 00:17:51,000 --> 00:17:53,000 えっ? 277 00:17:53,000 --> 00:17:55,000 ⚟ ( 足音 ) 278 00:17:58,000 --> 00:18:00,000 祝さまも お召し替えください 。 ➡ 279 00:18:00,000 --> 00:18:01,000 祝さまも お召し替えください 。 ➡ 280 00:18:01,000 --> 00:18:04,000 旦那さまから お借りしてまいりました 。 281 00:18:06,000 --> 00:18:08,000 えっ… 。 282 00:18:15,000 --> 00:18:19,000 私 お化粧するの初めてです 。 283 00:18:19,000 --> 00:18:22,000 レディーのたしなみですわ 。 284 00:18:26,000 --> 00:18:29,000 あっ くすぐったい 。 ( 千代 ) ほら じっとして 。 285 00:18:31,000 --> 00:18:33,000 ん~っ 。 ( 千代 ) フフフ… 。 286 00:18:37,000 --> 00:18:40,000 ⚟ ( 千代 ) できましてよ 。 287 00:18:40,000 --> 00:18:44,000 あら 左右馬さまは お着替えにならなかったのね 。 288 00:18:44,000 --> 00:18:46,000 僕は これで 。 289 00:18:46,000 --> 00:18:48,000 残念 。 290 00:18:48,000 --> 00:18:50,000 申し訳ございません 。 291 00:18:50,000 --> 00:18:53,000 鹿乃子さんは よくお似合いよ 。 ほら 。 ➡ 292 00:18:53,000 --> 00:18:57,000 あら? 鹿乃子さん? 293 00:19:05,000 --> 00:19:10,000 ホントだ 。 カワイイね 鹿乃子君 。 294 00:19:13,000 --> 00:19:17,000 どうして 下りてこないの? 295 00:19:17,000 --> 00:19:20,000 何でもないです 。 296 00:19:20,000 --> 00:19:23,000 《何でもないです》 297 00:19:23,000 --> 00:19:26,000 《先生の嘘のない言葉で➡ 298 00:19:26,000 --> 00:19:30,000 恥ずかしかったのが 本当に何でもなくなりました》 299 00:19:30,000 --> 00:19:31,000 恥ずかしかったのが 本当に何でもなくなりました》 300 00:19:34,000 --> 00:19:38,000 では 鹿乃子君 。 はい 。 301 00:19:38,000 --> 00:19:42,000 行きましょう 実原さんの食事会に 。 302 00:19:46,000 --> 00:19:47,666 はい 。 303 00:19:47,666 --> 00:19:49,333 あっ 。 304 00:19:51,000 --> 00:19:54,000 ( 久 ) お寒い中 ようこそ いらっしゃいました 。 305 00:19:54,000 --> 00:19:57,000 あら とてもすてき 。 306 00:19:57,000 --> 00:20:00,000 あっ… ありがとうございます 。 307 00:20:00,000 --> 00:20:02,000 どうぞ お掛けになって 。 308 00:20:04,000 --> 00:20:06,000 あっ! おっ 大丈夫? 309 00:20:06,000 --> 00:20:10,000 すいません 。 かかとのある靴に慣れてなくて 。 310 00:20:14,000 --> 00:20:18,000 ( ドアの開閉音 ) ( 駆けてくる足音 ) 311 00:20:18,000 --> 00:20:21,000 ( 神代 ) いやはや 遅くなりました 。 ( 久 ) 神代先生 。 312 00:20:21,000 --> 00:20:25,000 ああ… ああ 君が探偵の先生かね 。 313 00:20:25,000 --> 00:20:27,000 ええ 。 ( 神代 ) 弁護士の神代です 。 314 00:20:27,000 --> 00:20:29,333 どうぞ よろしく! どうも 。 315 00:20:29,333 --> 00:20:30,000 ああ どうも どうも! ああ どうも どうも! ハハハ… 。 316 00:20:30,000 --> 00:20:32,000 ああ どうも どうも! ああ どうも どうも! ハハハ… 。 317 00:20:32,000 --> 00:20:34,000 助手の浦部… 。 はい! どうも どうも! 318 00:20:34,000 --> 00:20:36,000 どうも どうも! ハハ 。 ➡ 319 00:20:36,000 --> 00:20:39,000 さ~てさて お連れしましたぞ! 320 00:20:39,000 --> 00:20:42,000 君が見極めるべき2人を! 321 00:20:42,000 --> 00:20:44,000 どうぞ 入りたまえ! 322 00:20:47,000 --> 00:20:52,000 紹介しよう 。 探偵の祝君と… その助手さん? 323 00:20:52,000 --> 00:20:57,000 はい 浦部 鹿乃子です 。 あっ えー それで こちらが➡ 324 00:20:57,000 --> 00:21:00,000 徳田 史郎君に 本条 皐月君 。 325 00:21:00,000 --> 00:21:01,000 徳田 史郎君に 本条 皐月君 。 326 00:21:01,000 --> 00:21:06,000 《確かに 2人とも奇麗な顔立ちで》 327 00:21:06,000 --> 00:21:08,000 ( おなかの鳴る音 ) 328 00:21:08,000 --> 00:21:10,000 鹿乃子君 。 329 00:21:10,000 --> 00:21:13,000 私じゃないです 今回は 。 先生… 。 330 00:21:13,000 --> 00:21:19,000 すみません 僕です 。 昼が早かったもので… 。 331 00:21:19,000 --> 00:21:23,000 君 昼に弁当を 3つも食べたじゃないか 。 332 00:21:23,000 --> 00:21:27,000 弁当1つで 1時間しか持ちませんので 。 333 00:21:27,000 --> 00:21:29,000 ( 一同の笑い声 ) 334 00:21:29,000 --> 00:21:30,000 少し早いですけど お夕食にいたしましょう 。 335 00:21:30,000 --> 00:21:32,000 少し早いですけど お夕食にいたしましょう 。 336 00:21:32,000 --> 00:21:35,000 かしこまりました 。 ( 久 ) 皆さま 食堂の方へどうぞ 。 337 00:21:35,000 --> 00:21:37,000 はい 。 338 00:21:37,000 --> 00:21:39,000 お手をどうぞ 。 339 00:21:39,000 --> 00:21:41,000 ありがとう 。 340 00:21:46,000 --> 00:21:49,000 ( 神代 ) いや~ 皆さん この実原家の西洋料理は➡ 341 00:21:49,000 --> 00:21:53,000 もう絶品ですぞ! ( 史郎 ) それは 楽しみです 。 342 00:21:53,000 --> 00:21:56,000 こんなに にぎやかなのは 久しぶり 。 343 00:21:56,000 --> 00:21:58,000 さあ さあ さあ 行きましょう 行きましょう 。 344 00:21:58,000 --> 00:22:00,000 それに加えて ここのぶどう酒も もう絶品! 345 00:22:00,000 --> 00:22:02,000 それに加えて ここのぶどう酒も もう絶品! 346 00:22:02,000 --> 00:22:06,000 お二人とも 穏やかで優しそうですね 。 347 00:22:06,000 --> 00:22:09,000 あの すみません 。 348 00:22:09,000 --> 00:22:12,000 もう一度 お二人のお名前 聞かせてもらえますか? 349 00:22:12,000 --> 00:22:17,000 ああ すみません 。 僕の腹の音で 挨拶が中途半端になりまして 。 350 00:22:17,000 --> 00:22:21,000 僕は 本条 皐月 。 植木職人の見習いをやっています 。 351 00:22:21,000 --> 00:22:24,000 後から名乗り出た方です 。 352 00:22:24,000 --> 00:22:26,000 《嘘はない》 353 00:22:26,000 --> 00:22:30,000 ( 史郎 ) 名乗り出た順番なんて 関係ないですよ 皐月君 。 354 00:22:30,000 --> 00:22:31,000 ( 史郎 ) 名乗り出た順番なんて 関係ないですよ 皐月君 。 355 00:22:33,000 --> 00:22:36,000 僕は 徳田 史郎 。 356 00:22:36,000 --> 00:22:40,000 浅草の劇場で裏方仕事を 。 357 00:22:40,000 --> 00:22:43,000 《嘘だ》 358 00:22:43,000 --> 00:22:46,000 《こっちが偽者》 359 00:22:49,000 --> 00:22:54,000 君 。 探偵助手のお嬢さん お名前は? 360 00:22:54,000 --> 00:22:56,000 浦部 鹿乃子です 。 361 00:22:56,000 --> 00:22:58,000 《びっくりした》 362 00:22:58,000 --> 00:23:00,000 ( 史郎 ) 祝さんに 鹿乃子さん 。 363 00:23:00,000 --> 00:23:01,000 ( 史郎 ) 祝さんに 鹿乃子さん 。 364 00:23:01,000 --> 00:23:04,000 どうぞ お手柔らかに 。 365 00:23:04,000 --> 00:23:07,000 《嘘は見つけた》 366 00:23:07,000 --> 00:23:11,000 ( 史郎 ) この絵は 確か 藤島 武二ですよね? 367 00:23:11,000 --> 00:23:14,000 ( 久 ) あら よくご存じね 。 ( 史郎 ) 恐縮です 。 368 00:23:14,000 --> 00:23:16,000 《問題は➡ 369 00:23:16,000 --> 00:23:19,000 どう それを証明するか》 ( 久 ) 主人のお気に入りでね➡ 370 00:23:19,000 --> 00:23:21,000 コレクターの方から お譲りいただいたのよ 。 371 00:23:29,000 --> 00:23:30,000 ( 皐月 ) ありがとうございます 。 372 00:23:30,000 --> 00:23:33,000 ( 皐月 ) ありがとうございます 。 373 00:23:33,000 --> 00:23:38,000 あっ えっと… これ どうやって食べたらいいんだろう 。 374 00:23:38,000 --> 00:23:41,000 あっ 作法を知らなくて すみません 。 375 00:23:41,000 --> 00:23:45,000 お好きになさっていいのよ 。 ( 皐月 ) ありがとうございます 。 376 00:23:52,000 --> 00:23:56,000 うん! これ すごくおいしいです! 377 00:24:03,000 --> 00:24:06,000 ( 神代 ) おお ハハハハ… 。 378 00:24:06,000 --> 00:24:09,000 じゃあ 皐月さんと史郎さんの お二人が➡ 379 00:24:09,000 --> 00:24:13,000 対面するのは… 。 あ~ うまいねぇ 。 ハハハ… 。 380 00:24:13,000 --> 00:24:15,000 今日が初めてなんですか 。 はい 。 381 00:24:15,000 --> 00:24:17,000 そうなんだよ 。 382 00:24:17,000 --> 00:24:19,000 いや~ 今まで 個別に話を聞いたり➡ 383 00:24:19,000 --> 00:24:23,000 聞いた話を 私が確かめたり しておったんだがね 。 384 00:24:23,000 --> 00:24:26,000 でも 2人とも 小さい頃 稲吹にいたんですから➡ 385 00:24:26,000 --> 00:24:29,000 一度くらいは 会っているかもしれませんね 。 386 00:24:29,000 --> 00:24:30,000 《史郎さんの話すことは 全て嘘》 387 00:24:30,000 --> 00:24:33,000 《史郎さんの話すことは 全て嘘》 388 00:24:33,000 --> 00:24:36,000 稲吹は交易の町で 人の流れが多くてね 。 389 00:24:36,000 --> 00:24:41,000 災害で 消息不明の人が 多くなったのは そのせいだよ 。 390 00:24:41,000 --> 00:24:44,000 史郎さんは 芝居小屋で 働いているそうですが➡ 391 00:24:44,000 --> 00:24:47,000 そこには いつから? 春先からだよ 。 392 00:24:47,000 --> 00:24:50,000 その前は どこに? 横浜のダンスホール 。 393 00:24:50,000 --> 00:24:52,000 ( せきばらい ) ( せきばらい ) 394 00:24:52,000 --> 00:24:56,000 ダンスホールで 雑用 兼 用心棒をしていました 。 395 00:24:56,000 --> 00:24:58,000 《これも 嘘》 396 00:24:58,000 --> 00:25:00,000 ( 神代 ) 史郎君が ダンスホールにいたのは本当だ 。 397 00:25:00,000 --> 00:25:01,000 ( 神代 ) 史郎君が ダンスホールにいたのは本当だ 。 398 00:25:01,000 --> 00:25:04,000 私が裏取りも ちゃーんと してある 。 ➡ 399 00:25:04,000 --> 00:25:09,000 2人の話を全部まとめた資料も 持ってまいりましたぞ 。 400 00:25:09,000 --> 00:25:13,000 捜査にお役立てください 。 401 00:25:13,000 --> 00:25:15,000 はい 。 ( 史郎 ) 神代先生➡ 402 00:25:15,000 --> 00:25:18,000 祝さん流の聞き取り方も あるでしょうから 。 403 00:25:18,000 --> 00:25:21,000 ( 神代 ) あ~ いらない いらない 。 全部 ここに書いてある 。 404 00:25:21,000 --> 00:25:23,000 先生からではなく➡ 405 00:25:23,000 --> 00:25:27,000 僕たちから 直接 聞きたい話もあるのでしょう 。 ➡ 406 00:25:27,000 --> 00:25:30,000 祝さん 他に質問があれば どうぞ 。 407 00:25:30,000 --> 00:25:32,000 祝さん 他に質問があれば どうぞ 。 408 00:25:32,000 --> 00:25:34,000 いえ 。 今日のところは➡ 409 00:25:34,000 --> 00:25:37,000 まずは この資料を 見せていただくことにします 。 410 00:25:37,000 --> 00:25:40,000 ところで 皐月さん 。 はい 。 411 00:25:40,000 --> 00:25:43,000 皐月というお名前ですが 何か由来が? 412 00:25:43,000 --> 00:25:45,000 お生まれが初夏の頃だとか… 。 413 00:25:45,000 --> 00:25:50,000 生まれは冬なんですが この名前は背守りが由来なんです 。 414 00:25:50,000 --> 00:25:55,000 背守りって あの 子供の着物の背中に縫う➡ 415 00:25:55,000 --> 00:25:58,000 魔よけのための お守りですよね? 416 00:25:58,000 --> 00:26:00,000 はい 。 僕を産むとき 母が縫ってくれていた産着に➡ 417 00:26:00,000 --> 00:26:02,000 はい 。 僕を産むとき 母が縫ってくれていた産着に➡ 418 00:26:02,000 --> 00:26:05,000 サツキの花のような背守りが 縫ってあったんです 。 419 00:26:05,000 --> 00:26:08,000 実の母の思い出を持たぬ僕に せめてと➡ 420 00:26:08,000 --> 00:26:10,000 平田の両親が 付けてくれました 。 421 00:26:10,000 --> 00:26:15,000 では その背守りを縫い付けたのは 鶴子さんなのですね 。 422 00:26:15,000 --> 00:26:18,000 はい 。 その産着は? 423 00:26:18,000 --> 00:26:20,000 大切に持っていたんですが… 。 424 00:26:20,000 --> 00:26:24,000 ( 神代 ) 全て 災害で 失ってしまったんですなぁ 。 425 00:26:24,000 --> 00:26:29,000 いや~ 様々な意味で損失である 。 先生 。 先生 。 426 00:26:29,000 --> 00:26:30,000 あっ しかし 久さん➡ 427 00:26:30,000 --> 00:26:32,000 あっ しかし 久さん➡ 428 00:26:32,000 --> 00:26:36,000 祝君に 背守りの話は まだ しておられんのですな 。 429 00:26:36,000 --> 00:26:38,000 ええ… 。 430 00:26:38,000 --> 00:26:41,666 この間は 時間がなかったもので まだ 。 431 00:26:41,666 --> 00:26:45,000 ( 神代 ) ああ 。 《嘘?》 432 00:26:49,000 --> 00:26:52,000 史郎さんは 背守りについて 何か? 433 00:26:52,000 --> 00:26:54,000 さあ 僕は何も 。 434 00:26:54,000 --> 00:26:57,000 《これは ホント》 435 00:27:02,000 --> 00:27:04,000 《き…》 436 00:27:04,000 --> 00:27:08,000 《気付かれて… ないよね?》 437 00:27:11,000 --> 00:27:13,000 緊張しました 。 438 00:27:13,000 --> 00:27:16,000 せっかくの ごちそうの味が 分からないくらい 。 439 00:27:16,000 --> 00:27:20,000 史郎さんの話してたことは 名前も全部 嘘なんだよね? 440 00:27:20,000 --> 00:27:24,000 はい 。 もっと話聞ければ よかったんですけど 。 441 00:27:24,000 --> 00:27:27,000 神代弁護士が 先に全部答えるし➡ 442 00:27:27,000 --> 00:27:30,000 どんどん お酒飲ませて 皐月さんは ベロベロ に酔っちゃうし➡ 443 00:27:30,000 --> 00:27:32,000 どんどん お酒飲ませて 皐月さんは ベロベロ に酔っちゃうし➡ 444 00:27:32,000 --> 00:27:35,000 めちゃくちゃ絡んでくるし 。 445 00:27:35,000 --> 00:27:38,000 史郎さんが 神代弁護士の 相手してくれたのに➡ 446 00:27:38,000 --> 00:27:40,000 助けられたくらいだよ 。 447 00:27:40,000 --> 00:27:44,000 先生 お酒 断るから ずっと絡まれてましたね 。 448 00:27:44,000 --> 00:27:47,000 あれじゃ まともに話を聞けない 。 449 00:27:47,000 --> 00:27:52,000 史郎さんが嘘をついていることは 分かりましたけど➡ 450 00:27:52,000 --> 00:27:56,000 それを どうやって 証明するかですよね 。 451 00:27:56,000 --> 00:28:00,000 うーん まあ 正攻法では 本物の徳田 史郎を捜し出すかな 。 452 00:28:00,000 --> 00:28:05,000 うーん まあ 正攻法では 本物の徳田 史郎を捜し出すかな 。 453 00:28:05,000 --> 00:28:08,000 本物? 454 00:28:08,000 --> 00:28:13,000 徳田 史郎は ただの偽名じゃなくて➡ 455 00:28:13,000 --> 00:28:17,000 徳田 史郎さんって別人に 成り済ましてるってことですか 。 456 00:28:17,000 --> 00:28:21,000 神代弁護士が 裏取りを 一応してるみたいだからね 。 457 00:28:21,000 --> 00:28:24,000 徳田 史郎って名の 職を転々とする➡ 458 00:28:24,000 --> 00:28:27,000 身寄りのない稲吹出身の男は いるはずだよ 。 459 00:28:27,000 --> 00:28:30,000 偽の史郎は もともと 本物の近くにいて➡ 460 00:28:30,000 --> 00:28:31,000 偽の史郎は もともと 本物の近くにいて➡ 461 00:28:31,000 --> 00:28:35,000 その過去を利用したんだよ 。 462 00:28:35,000 --> 00:28:38,000 ダンスホールで働いてた っていうのが嘘だったなら➡ 463 00:28:38,000 --> 00:28:42,000 そこで働いてたのは 本物の方 。 464 00:28:42,000 --> 00:28:46,000 だったら 捜すことができそうですね 。 465 00:28:46,000 --> 00:28:48,000 うん 。 466 00:28:48,000 --> 00:28:51,000 めんどいって顔してますね 。 467 00:28:51,000 --> 00:28:53,000 うーん… 。 468 00:28:53,000 --> 00:28:55,000 めんどいって思ってますね 。 469 00:28:55,000 --> 00:29:00,000 偽者は それで証明できるとして それより気になる嘘が もう一つ 。 470 00:29:00,000 --> 00:29:01,000 偽者は それで証明できるとして それより気になる嘘が もう一つ 。 471 00:29:01,000 --> 00:29:06,000 それが分かれば この件は 解決するかもしれない 。 472 00:29:06,000 --> 00:29:09,000 久さんの嘘ですね 。 473 00:29:09,000 --> 00:29:12,000 この間は 時間がなかったもので まだ 。 474 00:29:12,000 --> 00:29:15,000 久さんは どちらが依里さんの子か➡ 475 00:29:15,000 --> 00:29:19,000 すでに 見当が ついてるんじゃないかな 。 476 00:29:19,000 --> 00:29:26,000 久さんは おそらく 本物の孫は 本条 皐月さんだと思っている 。 477 00:29:26,000 --> 00:29:30,000 えっ? 確かに 史郎さんは偽者で➡ 478 00:29:30,000 --> 00:29:33,000 皐月さんは 嘘をついていませんでした 。 479 00:29:33,000 --> 00:29:37,000 でも どうして 久さんが それを? 480 00:29:37,000 --> 00:29:40,000 そもそも 2人の中に 本物がいるとは限らない 。 481 00:29:40,000 --> 00:29:44,000 3人目 4人目が 現れるかもしれないんだから 。 482 00:29:44,000 --> 00:29:47,000 だけど 久さんの口ぶりは➡ 483 00:29:47,000 --> 00:29:52,000 2人のうちの どちらかが本物だと 確信しているかのようだった 。 484 00:29:52,000 --> 00:29:56,000 鹿乃子君も そう思い込むくらいに 。 485 00:29:56,000 --> 00:30:00,000 2人のどちらが本当の依里の子か 見極めていただきたいの 。 486 00:30:00,000 --> 00:30:02,000 2人のどちらが本当の依里の子か 見極めていただきたいの 。 487 00:30:02,000 --> 00:30:04,000 思い込みました 。 488 00:30:04,000 --> 00:30:06,000 それから… 。 489 00:30:06,000 --> 00:30:10,000 皐月さんの背守りの話ですか 。 490 00:30:10,000 --> 00:30:17,000 あれは 鶴子 つまり 依里さんに 直接つながる重要な情報です 。 491 00:30:17,000 --> 00:30:21,000 久さんは 先生に それを話さなかった 。 492 00:30:21,000 --> 00:30:25,000 時間がなかったっていうのが 嘘ってことは➡ 493 00:30:25,000 --> 00:30:30,000 時間はあったのに わざと 言わなかったってことですよね 。 494 00:30:30,000 --> 00:30:33,000 皐月さんの サツキの背守りは➡ 495 00:30:33,000 --> 00:30:36,000 皐月さんが 孫ではないことを示していた 。 496 00:30:36,000 --> 00:30:39,000 久さんは 皐月さんが 孫だと思っているから➡ 497 00:30:39,000 --> 00:30:41,000 話したくなかったんじゃないかな 。 498 00:30:41,000 --> 00:30:43,000 逆もあるんじゃないですか? 499 00:30:43,000 --> 00:30:47,000 背守りが 皐月さんを孫だと示していて➡ 500 00:30:47,000 --> 00:30:52,000 史郎さんを本物の孫だと 思っているから言いたくなかった 。 501 00:30:52,000 --> 00:30:55,000 史郎さんの背守りが 分かっていればね 。 502 00:30:55,000 --> 00:30:59,000 今は まだ 史郎さんの背守りも サツキだった可能性があるから➡ 503 00:30:59,000 --> 00:31:00,000 それだけじゃ 史郎さんが 孫ではないと言いきれない 。 504 00:31:00,000 --> 00:31:03,000 それだけじゃ 史郎さんが 孫ではないと言いきれない 。 505 00:31:03,000 --> 00:31:06,000 えーと つまり➡ 506 00:31:06,000 --> 00:31:13,000 皐月さんの背守りだけが 分か っ ている今 考えられるのは… 。 507 00:31:13,000 --> 00:31:16,000 どちらも孫である可能性が ある場合と➡ 508 00:31:16,000 --> 00:31:19,000 少なくとも 皐月さんは 孫ではない場合 。 509 00:31:19,000 --> 00:31:25,000 そして 久さんが 背守りのことを 話さなかったとなると… 。 510 00:31:25,000 --> 00:31:29,000 久さんは 皐月さんを 本物の孫の候補から➡ 511 00:31:29,000 --> 00:31:30,000 外したくなかった! 512 00:31:30,000 --> 00:31:31,000 外したくなかった! 513 00:31:31,000 --> 00:31:34,000 《先生 すごい》 514 00:31:34,000 --> 00:31:39,000 久さんが皐月さんを本物だと思う その理由があるはずですね 。 515 00:31:39,000 --> 00:31:45,000 うん その辺 聞きたかったんだけどねぇ 。 516 00:31:45,000 --> 00:31:49,000 神代弁護士 いつまで 久さんちにいるんでしょうね 。 517 00:31:49,000 --> 00:31:55,000 あしたは 確実にいるね 。 あれは 朝まで飲むね 。 518 00:31:55,000 --> 00:32:00,000 千代さんに お電話で 久さんに聞いてもらいましょう 。 519 00:32:00,000 --> 00:32:03,000 私が千代さんに お願いしてきます 。 520 00:32:03,000 --> 00:32:06,000 すまないねぇ 鹿乃子君や… 。 521 00:32:12,000 --> 00:32:14,000 ごきげんよう 。 わざわざ お越しいただいて➡ 522 00:32:14,000 --> 00:32:18,000 ありがとうございます 。 私が来た方が 手っ取り早いわ 。 523 00:32:18,000 --> 00:32:22,000 神代先生は 悪い人じゃないんですけどね 。 524 00:32:27,000 --> 00:32:30,000 駄目ね 私 。 525 00:32:30,000 --> 00:32:31,000 駄目ね 私 。 526 00:32:31,000 --> 00:32:34,000 中立でいなくちゃと 思っていたのに 。 527 00:32:34,000 --> 00:32:38,000 皐月さんの背守りのことは 神代先生も ご存じだから➡ 528 00:32:38,000 --> 00:32:41,000 隠せるはずもないですものね 。 529 00:32:41,000 --> 00:32:44,000 皐月さんの方が 本当のお孫さんだと思った➡ 530 00:32:44,000 --> 00:32:47,000 根拠は何なのですか? 531 00:32:47,000 --> 00:32:49,000 勘よ 。 532 00:32:49,000 --> 00:32:51,000 理由はないのよ 本当に 。 533 00:32:51,000 --> 00:32:54,000 ( 皐月 ) 初めまして 本条 皐月と申します 。 534 00:32:54,000 --> 00:32:58,000 ( 久 ) 皐月さんの顔を 初めて見たとき➡ 535 00:32:58,000 --> 00:33:00,000 依里の子だわって ただ思ったの 。 536 00:33:00,000 --> 00:33:02,000 依里の子だわって ただ思ったの 。 537 00:33:02,000 --> 00:33:07,000 でも… 。 背守りが違っていたんですね 。 538 00:33:07,000 --> 00:33:10,000 違うと分かるということは➡ 539 00:33:10,000 --> 00:33:13,000 依里さんが 子供のために縫うはずだった➡ 540 00:33:13,000 --> 00:33:16,000 背守りの図柄を ご存じということですよね 。 541 00:33:16,000 --> 00:33:21,000 ええ 。 女学校で背守りを習ったとき➡ 542 00:33:21,000 --> 00:33:24,000 依里が言っていたのよ 。 543 00:33:24,000 --> 00:33:30,000 自分の子供の背守りも 私が依里の産着に縫 っ たのと同じ➡ 544 00:33:30,000 --> 00:33:32,000 鶴にすると 。 545 00:33:32,000 --> 00:33:34,000 鶴… 。 546 00:33:34,000 --> 00:33:38,000 しかし 皐月さんの背守りは サツキのような花 。 547 00:33:38,000 --> 00:33:41,000 皐月さんから 背守りの話を聞くまで➡ 548 00:33:41,000 --> 00:33:44,000 私 すっかり 忘れていたんですけど 。 549 00:33:44,000 --> 00:33:50,000 鶴って 依里さんが使ってた偽名も 鶴子ですね 。 550 00:33:50,000 --> 00:33:54,000 もし 依里が 鶴子と名乗ったのが➡ 551 00:33:54,000 --> 00:33:57,000 背守りのことを 覚えているからなら➡ 552 00:33:57,000 --> 00:34:00,000 子供の背守りも 鶴にしたのではと思ったの 。 553 00:34:00,000 --> 00:34:01,000 子供の背守りも 鶴にしたのではと思ったの 。 554 00:34:01,000 --> 00:34:04,000 必ずそうとは限らないから➡ 555 00:34:04,000 --> 00:34:07,000 手掛かりとも言えないような ものですけど 。 556 00:34:07,000 --> 00:34:09,000 鶴ねぇ 。 557 00:34:09,000 --> 00:34:14,000 んー 。 鶴の背守りって… 。 558 00:34:14,000 --> 00:34:18,000 あっ すいません 。 559 00:34:18,000 --> 00:34:27,000 んー こういう感じ… 。 560 00:34:27,000 --> 00:34:29,000 ですかね? 561 00:34:29,000 --> 00:34:30,000 それ… 鶴? 562 00:34:30,000 --> 00:34:32,000 それ… 鶴? 563 00:34:32,000 --> 00:34:35,000 はい 。 折り鶴です 。 564 00:34:35,000 --> 00:34:38,000 こんな感じなんじゃない? 565 00:34:44,000 --> 00:34:48,000 それだ! 先生 上手ですね 。 566 00:34:48,000 --> 00:34:52,000 鶴の図案は 幾つもあるわね 。 567 00:34:52,000 --> 00:34:56,000 私が 依里の背守りに 縫ったのは… 。 ➡ 568 00:34:56,000 --> 00:34:58,000 はい 。 はい 。 569 00:35:01,000 --> 00:35:04,000 あっ 。 どうかしました? 570 00:35:04,000 --> 00:35:07,000 もしかして… 。 ➡ 571 00:35:07,000 --> 00:35:12,000 あの子 依里 不器用なのよ 。 572 00:35:12,000 --> 00:35:30,000 ♬~ 573 00:35:30,000 --> 00:35:31,000 ♬~ 574 00:35:31,000 --> 00:35:35,000 なるほど 。 575 00:35:35,000 --> 00:35:40,000 確かめに行きましょう 。 ええ お屋敷に行きましょう 。 576 00:35:40,000 --> 00:35:45,000 えっ? 何を どうするんですか? 577 00:35:45,000 --> 00:35:47,000 ( 久 ) 皐月さんは? 578 00:35:47,000 --> 00:35:50,000 飲み過ぎたようで まだ寝ていますよ 。 579 00:35:50,000 --> 00:35:52,000 まあ 大丈夫かしら 。 580 00:35:52,000 --> 00:35:55,000 神代先生も ご注意くださらないと 。 581 00:35:55,000 --> 00:35:58,000 ( 神代 ) 申し訳ない 。 すぐ 声を掛けてきます! 582 00:35:58,000 --> 00:36:00,000 どうぞ いらして 。 583 00:36:04,000 --> 00:36:06,666 今日は 着物なんですね 。 ➡ 584 00:36:06,666 --> 00:36:10,000 いや 普段は こうなのかな 。 585 00:36:10,000 --> 00:36:13,000 はい… 。 586 00:36:13,000 --> 00:36:16,000 皐月君に聞きたいことって? 587 00:36:16,000 --> 00:36:18,000 皐月さんが いらっしゃってからにします 。 588 00:36:18,000 --> 00:36:21,000 手掛かりですかね? 589 00:36:21,000 --> 00:36:24,000 鹿乃子君は 何も知りませんよ 。 590 00:36:32,000 --> 00:36:35,000 ( 皐月 ) あっ すみません 。 皐月さん 。 591 00:36:35,000 --> 00:36:38,000 お聞きしたいことがあるので ここに掛けていただけますか 。 592 00:36:38,000 --> 00:36:40,000 あっ はい 。 593 00:36:48,000 --> 00:36:51,000 ( 神代 ) さて 何が始まりますかな? 594 00:36:51,000 --> 00:36:55,000 昨日 言っていた 皐月さんの名前の由来となった➡ 595 00:36:55,000 --> 00:36:59,000 サツキの花のような背守り 形を覚えていますか? 596 00:36:59,000 --> 00:37:00,000 はい 覚えてます 。 その紙に描いてみてください 。 597 00:37:00,000 --> 00:37:03,000 はい 覚えてます 。 その紙に描いてみてください 。 598 00:37:03,000 --> 00:37:05,000 分かりました 。 599 00:37:08,000 --> 00:37:12,000 ( 神代 ) 祝君 これが何なのですか? 600 00:37:12,000 --> 00:37:16,000 依里さんは 自身が子供の頃 久さんに付けてもら っ た背守りを➡ 601 00:37:16,000 --> 00:37:18,000 自分の子供にも 付けると言っていたそうです 。 602 00:37:18,000 --> 00:37:21,000 ( 神代 ) しかし それは 鶴の文様だったはずだろう 。 603 00:37:21,000 --> 00:37:24,000 そのとおりです 。 ( 神代 ) 皐月君の背守りは… 。 604 00:37:24,000 --> 00:37:28,000 できました 。 こんな形の花でした 。 605 00:37:28,000 --> 00:37:30,000 ( 神代 ) サツキじゃないか 。 606 00:37:30,000 --> 00:37:38,000 ( 久 ) フッ フフフ… アハハハ… 。 607 00:37:38,000 --> 00:37:43,000 これが 久さんが依里さんに縫った背守り 。 608 00:37:49,000 --> 00:37:53,000 ( 神代 ) これは! 似てますね 。 609 00:37:53,000 --> 00:38:00,000 ( 久 ) ああ おかしい 。 これ 鶴ね とても不格好な 。 ➡ 610 00:38:00,000 --> 00:38:05,000 あの子の不器用なのは 直らなかったのねぇ 。 611 00:38:05,000 --> 00:38:10,000 ( 神代 ) それじゃあ 依里さんの息子は 皐月君? 612 00:38:12,000 --> 00:38:17,000 もちろん 史郎さんの背守りが 鶴ではないとは限りません 。 613 00:38:17,000 --> 00:38:20,000 もう一度 史郎さんの生い立ちを… 。 614 00:38:20,000 --> 00:38:23,333 し… 史郎さんは? 615 00:38:23,333 --> 00:38:26,000 えっ? あっ 先生! 616 00:38:26,000 --> 00:38:28,000 先生? 617 00:38:31,000 --> 00:38:33,000 先生! 618 00:38:33,000 --> 00:38:46,000 ♬~ 619 00:38:46,000 --> 00:38:49,000 ハァ ハァ… 。 先生… ハァ ハァ… 。 620 00:38:49,000 --> 00:38:52,000 ( 史郎 ) 大丈夫ですか 探偵さん 。 621 00:38:52,000 --> 00:38:57,000 あなたは 誰なんですか? ( 史郎 ) 名乗ったでしょう?➡ 622 00:38:57,000 --> 00:39:00,000 あの人の孫でないことは 認めますけど 。 623 00:39:00,000 --> 00:39:01,000 あの人の孫でないことは 認めますけど 。 624 00:39:01,000 --> 00:39:04,000 あなたは 本物の徳田 史郎じゃない 。 625 00:39:06,000 --> 00:39:09,000 何者なんですか? 626 00:39:09,000 --> 00:39:12,000 やっぱり気付いてた 。 ➡ 627 00:39:12,000 --> 00:39:17,000 すごいなぁ 。 どうして分かったんです? 628 00:39:17,000 --> 00:39:19,000 認めるんですね 。 629 00:39:19,000 --> 00:39:21,000 時間の無駄でしょう 。 630 00:39:21,000 --> 00:39:25,000 とても目の利く探偵さんと➡ 631 00:39:25,000 --> 00:39:28,000 助手さんのようだから 。 632 00:39:28,000 --> 00:39:30,000 本物の徳田 史郎は? 633 00:39:30,000 --> 00:39:31,000 本物の徳田 史郎は? 634 00:39:35,000 --> 00:39:37,000 怖い顔して やだなぁ 。 635 00:39:37,000 --> 00:39:41,000 殺してなんていませんよ 。 636 00:39:41,000 --> 00:39:44,000 彼は 本当に よく職を変えるから➡ 637 00:39:44,000 --> 00:39:46,000 その合間に紛れ込んだだけですよ 。 638 00:39:46,000 --> 00:39:51,000 《殺すって… 先生 そこまで考えてたの !? 》 639 00:39:51,000 --> 00:39:53,000 めんどいって顔してますね 。 640 00:39:53,000 --> 00:39:56,000 《面倒がってるだけじゃなか っ た》 うーん… 。 641 00:39:56,000 --> 00:39:58,000 徳田 史郎に成り済まし➡ 642 00:39:58,000 --> 00:40:00,000 依里さんの子に 成り代わろうとした 。 643 00:40:00,000 --> 00:40:01,000 依里さんの子に 成り代わろうとした 。 644 00:40:01,000 --> 00:40:05,000 ええ 。 でも 皐月君も名乗り出てきたので➡ 645 00:40:05,000 --> 00:40:08,000 どうしたものかと思っていました 。 646 00:40:08,000 --> 00:40:14,000 探偵を呼ぶと聞いて どうやって本物を見抜くか➡ 647 00:40:14,000 --> 00:40:17,000 見てみたくて来たんです 。 648 00:40:21,000 --> 00:40:27,000 もう 徳田 史郎をやっていても 仕方ないので 引き揚げます 。 649 00:40:31,000 --> 00:40:36,000 ( 史郎 ) 皐月君が 本物だと分かってよかった 。 ➡ 650 00:40:36,000 --> 00:40:39,000 彼は とてもいい人だ 。 ➡ 651 00:40:39,000 --> 00:40:44,000 安心してください 。 実原家には もう関わりません 。 652 00:40:49,000 --> 00:40:51,000 鹿乃子さん 。 653 00:40:54,000 --> 00:40:58,000 今の僕の話は どっち? 654 00:41:02,000 --> 00:41:04,000 それでは 。 655 00:41:13,000 --> 00:41:16,000 ( 神代 ) か… 彼が 徳田 史郎でもなかったって !? 656 00:41:16,000 --> 00:41:20,000 いや まさか そんなはずはない 。 私が裏取りを 。 657 00:41:20,000 --> 00:41:22,000 確かに 横浜のダンスホールに➡ 658 00:41:22,000 --> 00:41:25,000 徳田 史郎という男性は いたんでしょう 。 659 00:41:25,000 --> 00:41:27,000 顔は確認しましたか? 660 00:41:27,000 --> 00:41:30,000 いや ああ 確かに そこまでは… 。 661 00:41:30,000 --> 00:41:32,000 ダンスホールに 手紙で確認したところ➡ 662 00:41:32,000 --> 00:41:35,000 やはり 徳田 史郎の写真は ないとのことで➡ 663 00:41:35,000 --> 00:41:39,000 代わりに この似顔絵が 送られてきました 。 664 00:41:42,000 --> 00:41:48,000 ( 神代 ) はあ ハハハ どう見ても別人だ 。 665 00:41:48,000 --> 00:41:50,000 まあ ホント 。 666 00:41:50,000 --> 00:41:55,000 《名前も経歴も嘘だった 偽者の史郎さん》 667 00:41:55,000 --> 00:41:57,000 《あのとき…》 668 00:41:57,000 --> 00:41:59,000 ( 史郎 ) 皐月君が 本物だと分かってよかった 。 669 00:41:59,000 --> 00:42:00,000 《史郎さんの言葉には…》 ( 史郎 ) 彼は とてもいい人だ 。 670 00:42:00,000 --> 00:42:03,000 《史郎さんの言葉には…》 ( 史郎 ) 彼は とてもいい人だ 。 671 00:42:03,000 --> 00:42:06,000 《嘘はなかった》 672 00:42:06,000 --> 00:42:09,000 皐月さん 。 ( 皐月 ) はい 。 673 00:42:09,000 --> 00:42:11,000 ( 久 ) 今まで あなたが大変なときに➡ 674 00:42:11,000 --> 00:42:15,000 何もしてあげられなくて ごめんなさい 。 675 00:42:15,000 --> 00:42:19,000 依里の分まで あなたを大切に思うことを➡ 676 00:42:19,000 --> 00:42:22,000 許していただけるかしら 。 677 00:42:22,000 --> 00:42:24,000 ど… どうぞ! 678 00:42:24,000 --> 00:42:27,000 あっ いや 変だな 。 679 00:42:27,000 --> 00:42:30,000 こういうとき 何て言えば? 680 00:42:30,000 --> 00:42:31,000 こういうとき 何て言えば? 681 00:42:31,000 --> 00:42:35,000 「 お好きになさっていい 」 ですよね? 682 00:42:35,000 --> 00:42:38,000 ええ 。 683 00:42:38,000 --> 00:42:44,000 えっと… 僕も ずっと仲良く できるといいなと思っています 。 ➡ 684 00:42:44,000 --> 00:42:47,000 お屋敷の庭の 手入れをさせてください 。 685 00:42:47,000 --> 00:42:50,000 おばあさま 。 ( 久 ) 皐月さん 。 686 00:42:54,000 --> 00:43:00,000 [こうして 先生が 久さん自身の嘘を解いたことで➡ 687 00:43:00,000 --> 00:43:03,000 依頼は解決したのでした] 688 00:43:10,000 --> 00:43:13,000 [鶴子と皐月] 689 00:43:13,000 --> 00:43:18,000 [背守りに 母を思って付けた 2つの名前が➡ 690 00:43:18,000 --> 00:43:21,000 途切れていた えにしを 結びました] 691 00:43:25,000 --> 00:43:27,000 ンフフ… 。 ( 達造 ) はいよ!➡ 692 00:43:27,000 --> 00:43:30,000 蒸しずしと えび芋と棒だらの炊いたん 。 693 00:43:30,000 --> 00:43:31,000 蒸しずしと えび芋と棒だらの炊いたん 。 694 00:43:31,000 --> 00:43:36,000 そして ツケを払ってくれたから もひとつおまけに 千枚漬けだ! 695 00:43:36,000 --> 00:43:40,000 おお~ 。 へいよ! 696 00:43:40,000 --> 00:43:44,000 おいしそう 。 これが京都の料理かぁ 。 697 00:43:44,000 --> 00:43:47,000 なかなか帰ってこうへんなと 思てたら➡ 698 00:43:47,000 --> 00:43:50,000 京都で あちこちの料理屋さんを 回ってたんやて 。 699 00:43:50,000 --> 00:43:53,333 でも 料理の腕は おかみさんの方が上だけどな 。 700 00:43:53,333 --> 00:43:55,333 ( 達造 ) おお? ( ヨシ江 ) そない言うてくれて➡ 701 00:43:55,333 --> 00:43:58,000 うれしいけど… それ 嘘やろ 。 702 00:43:58,000 --> 00:44:00,000 何で嘘だって分かるの? 703 00:44:00,000 --> 00:44:03,000 ( ヨシ江 ) 食べてはる顔見てたら分かるわ 。 704 00:44:03,000 --> 00:44:06,000 うちの料理のときは そんな顔せえへんかったし 。 705 00:44:06,000 --> 00:44:09,000 そ… そんなわけあるかい! 706 00:44:09,000 --> 00:44:14,000 ( 達造 ) あ~ ヨシ江の人を見る目は 鋭えからなぁ 。 ごまかせねえよ 。 707 00:44:14,000 --> 00:44:16,000 そうかい そうかい 。 そんなに おめえは➡ 708 00:44:16,000 --> 00:44:18,000 俺の作る料理が好きかい 。 709 00:44:18,000 --> 00:44:20,666 作ってるやつは 気に入らねえけどな 。 710 00:44:20,666 --> 00:44:22,666 やかましい! てめえ この野郎 。 711 00:44:22,666 --> 00:44:25,000 ( 達造 ) 毎度 。 寒いね 。 ( ヨシ江 ) いらっしゃい 。 712 00:44:25,000 --> 00:44:27,000 ( 達造 ) へい 毎度 。 713 00:44:27,000 --> 00:44:30,000 ( 男性 ) 久しぶり 。 ( 男性 ) 大将 久しぶりに顔見たな 。 714 00:44:30,000 --> 00:44:31,000 ( 男性 ) 久しぶり 。 ( 男性 ) 大将 久しぶりに顔見たな 。 715 00:44:31,000 --> 00:44:34,000 ん~! おいしいです 。 716 00:44:34,000 --> 00:44:37,000 おいしいよ 大将 。 ( 達造 ) おう 。 717 00:44:41,000 --> 00:44:47,000 《お母さん 私の暮らしている町の名前は➡ 718 00:44:47,000 --> 00:44:50,000 九十九夜町といいます》 719 00:44:54,000 --> 00:45:00,000 ♬~ 720 00:45:00,000 --> 00:45:13,000 ♬~ 721 00:45:13,000 --> 00:45:20,000 ( 史郎 ) 鹿乃子さん 。 今の僕の話は どっち? 722 00:46:09,000 --> 00:46:11,000 [ 『 嘘解きレトリック 』 の…] 723 00:46:15,000 --> 00:46:17,000 ( 千代 ) [そして…]