1 00:00:03,990 --> 00:00:08,660 (トキ)お義母様 今頃 太平洋の真ん中辺りですやろか。 2 00:00:08,660 --> 00:00:11,700 (てん)あと半月は 海の上やろなぁ。 3 00:00:11,700 --> 00:00:14,530 (戸が開く音) (風太)もう 何なんやろうなぁ。 4 00:00:14,530 --> 00:00:17,340 目新しさがないわ。 (万丈目)はあ…。 5 00:00:17,340 --> 00:00:22,670 すんまへん 相撲が人気やいうんで 相撲取りと行司の掛け合いで➡ 6 00:00:22,670 --> 00:00:25,340 ネタ書いてみたんやけど…。 分かってるわ そんなもん! 7 00:00:25,340 --> 00:00:27,680 そういう事ちゃう。 8 00:00:27,680 --> 00:00:29,610 (藤吉)おう おうおう! 9 00:00:29,610 --> 00:00:33,610 そやったら こういうのは どうや? 10 00:00:39,020 --> 00:00:42,890 「藤吉山と風太海 見合って 立った!➡ 11 00:00:42,890 --> 00:00:45,900 おっ 藤吉山 素早く 上手を取った!」。 12 00:00:45,900 --> 00:00:48,530 ラジオの相撲中継か。 13 00:00:48,530 --> 00:00:51,470 「藤吉山 風太海を 土俵際に追い込んだ!」。 14 00:00:51,470 --> 00:00:54,340 なるほど ラジオか! 15 00:00:54,340 --> 00:00:58,240 万歳にラジオ取り入れたら 何や 新しい気するわ。 16 00:00:58,240 --> 00:01:01,980 ラジオの出てくる万歳なんか 聞いた事ありませんしなぁ。 17 00:01:01,980 --> 00:01:04,320 これは ええわ! (藤吉)そやろ! 18 00:01:04,320 --> 00:01:08,020 「おっ 藤吉山 得意の上手…」。 19 00:01:15,330 --> 00:01:17,260 (倒れる音) 20 00:01:17,260 --> 00:01:19,660 藤吉はん! 藤吉はん! 21 00:01:19,660 --> 00:01:22,000 社長 大丈夫か! 藤吉はん! 藤吉はん! 22 00:01:22,000 --> 00:01:25,500 藤吉はん! (風太)藤吉! 藤吉はん! (トキ)藤吉さん! 23 00:01:25,500 --> 00:01:36,150 ♬~ 24 00:01:36,150 --> 00:01:41,520 ♬「出かける時の忘れ物」 25 00:01:41,520 --> 00:01:46,860 ♬「ひょいとつかむ ハンカチのように」 26 00:01:46,860 --> 00:01:52,200 ♬「心の中に すべり込む」 27 00:01:52,200 --> 00:01:58,070 ♬「いちばん ちいさな魔法」 28 00:01:58,070 --> 00:02:02,810 ♬「泣いたり 笑ったり」 29 00:02:02,810 --> 00:02:07,680 ♬「今日も歩き出す」 30 00:02:07,680 --> 00:02:15,820 ♬「ありがとうと言いたい あなたのために」 31 00:02:15,820 --> 00:02:24,530 ♬「ごめんねと言えない あなたのために」 32 00:02:24,530 --> 00:02:32,830 ♬「パレードは まわり続けてる」 33 00:03:04,200 --> 00:03:08,170 すまんな…。 34 00:03:08,170 --> 00:03:11,470 心配かけて。 35 00:03:13,880 --> 00:03:19,650 今は小康状態ですが いっぺん 中風で倒れてはりますので➡ 36 00:03:19,650 --> 00:03:22,550 2度目の今回は…。 37 00:03:22,550 --> 00:03:26,990 もう 歩いたりできひん いう事ですか? 38 00:03:26,990 --> 00:03:31,990 何が起きてもええよう 心の準備をしておいて下さい。 39 00:03:36,000 --> 00:03:39,700 泣かんといてや。 40 00:03:41,340 --> 00:03:46,040 てんてんてんごの おてんちゃん。 41 00:03:48,010 --> 00:03:54,310 それでは 今日の笑いを一つ。 42 00:03:56,690 --> 00:04:05,690 涙とかけて 笑顔とときます。 43 00:04:09,270 --> 00:04:11,970 ほれ。 44 00:04:15,970 --> 00:04:18,670 その心は? 45 00:04:22,650 --> 00:04:29,990 どちらも 頬に こぼれます。 46 00:04:29,990 --> 00:04:42,330 ♬~ 47 00:04:42,330 --> 00:04:44,330 てん。 48 00:04:47,010 --> 00:04:50,340 うちに帰りたい。 49 00:04:50,340 --> 00:05:00,340 ♬~ 50 00:05:01,950 --> 00:05:05,650 社長は 意識も しっかりしてはる。 大丈夫や。 51 00:05:07,630 --> 00:05:10,300 けど 2回目や。 52 00:05:10,300 --> 00:05:13,630 それは 気落ちしてはるやろ。 53 00:05:13,630 --> 00:05:17,500 そやから 一刻も早く 新しい万歳を完成させて➡ 54 00:05:17,500 --> 00:05:20,200 社長を励ましたろやないか! 55 00:05:22,310 --> 00:05:25,980 期限は1週間後や。 ええな! 56 00:05:25,980 --> 00:05:29,310 (キース)もちろんや。 (アサリ)ああ 必ず。 57 00:05:29,310 --> 00:05:32,650 万歳の台本も もういっぺん 書き直してみるわ。 58 00:05:32,650 --> 00:05:34,590 頼んだで。 59 00:05:34,590 --> 00:05:37,990 うちも 何でも手伝います。 うん。 60 00:05:37,990 --> 00:05:42,330 ほな みんな よろしゅうお願いします。 61 00:05:42,330 --> 00:05:44,330 へえ! (一同)へえ! 62 00:05:58,340 --> 00:06:00,610 (ため息) 63 00:06:00,610 --> 00:06:03,950 (リリコ)こんにちは! 64 00:06:03,950 --> 00:06:06,280 おおきに。 65 00:06:06,280 --> 00:06:13,960 そや てん 駅前の和菓子屋で 饅頭 買うてきてくれるか。 66 00:06:13,960 --> 00:06:17,300 リリコの好物なんや。 67 00:06:17,300 --> 00:06:20,970 へえ。 ほな ちょっと買いに行ってきます。 68 00:06:20,970 --> 00:06:22,970 すまんな。 69 00:06:35,310 --> 00:06:39,180 映画 楽しいか? 70 00:06:39,180 --> 00:06:41,180 え? 71 00:06:42,990 --> 00:06:48,330 そら 楽しい事もあれば 嫌な事もある。 72 00:06:48,330 --> 00:06:50,630 何やの? 急に。 73 00:06:53,200 --> 00:06:56,500 芸人には 戻らんのか。 74 00:06:59,340 --> 00:07:06,340 いずれ うちでも レビューやスケッチ劇をやる事になる。 75 00:07:08,950 --> 00:07:13,620 そん時は➡ 76 00:07:13,620 --> 00:07:18,320 風鳥亭の高座に 上がってほしいんや。 77 00:07:20,290 --> 00:07:30,640 ちっちゃい頃から 寂しい気持ち 持て余してたお前やからこそ➡ 78 00:07:30,640 --> 00:07:37,340 できる笑いがあると 俺は思う。 79 00:07:43,650 --> 00:07:46,320 うれしい。 80 00:07:46,320 --> 00:07:48,620 ん? 81 00:07:50,190 --> 00:07:52,890 初めて 藤吉に口説かれた。 82 00:07:56,660 --> 00:07:58,660 アホ。 83 00:08:04,270 --> 00:08:12,270 それとな もう一つ 頼みがあるんや。 84 00:08:25,560 --> 00:08:28,490 どこ行くんや。 85 00:08:28,490 --> 00:08:30,800 ちょっ… ちょっと 気分かえよ思て。 86 00:08:30,800 --> 00:08:33,300 書き上げるまで 外には出さへんで。 87 00:08:33,300 --> 00:08:35,330 社長の事が気になって 書かれへんねや。 88 00:08:35,330 --> 00:08:38,970 約束したんやろ 社長と。 逃げてる間ぁないで! 89 00:08:38,970 --> 00:08:42,840 ほれ。 はい 広げて。 90 00:08:42,840 --> 00:08:45,640 書く! 91 00:08:45,640 --> 00:08:48,310 (ドアが閉まる音) 92 00:08:48,310 --> 00:08:50,820 いや…。 見てるから。 書ける訳ないやろ。 93 00:08:50,820 --> 00:08:52,850 大丈夫 見てるから。 書ける訳ない そんなとこ いたら。 94 00:08:52,850 --> 00:08:56,150 書ける。 いや そうでなくても 書かれへん言うてんのに。 95 00:08:58,990 --> 00:09:01,260 (アサリ)アカン。 (キース)これ お前や。 96 00:09:01,260 --> 00:09:03,330 着るかい こんなもん。 何や ピタッときた…。 97 00:09:03,330 --> 00:09:05,930 言うてる場合か アホ! どんどん合わせぇ! 98 00:09:05,930 --> 00:09:09,270 アカンな~。 どんどん やらんかい! 早く! 99 00:09:09,270 --> 00:09:13,140 女子に好かれる衣装て そんなん分かってたら苦労せんわ。 100 00:09:13,140 --> 00:09:17,140 どないかせんと間に合わへんで! (2人)え? 101 00:09:17,140 --> 00:09:19,780 新しい万歳作るんやったら➡ 102 00:09:19,780 --> 00:09:22,810 衣装も 新しい流行取り入れた方が よろしいんとちゃいますか? 103 00:09:22,810 --> 00:09:24,950 新しい流行? へえ。 104 00:09:24,950 --> 00:09:27,850 (キース)そら 一理あるなぁ。 どんなんが はやってんねや。 105 00:09:27,850 --> 00:09:30,620 アホ! お前ら 万歳や。 お! 106 00:09:30,620 --> 00:09:34,290 わろてもらうための衣装や。 シャレて気取って どないすんねん! 107 00:09:34,290 --> 00:09:37,960 せっかく 女子が 意見言うたったのに。 108 00:09:37,960 --> 00:09:40,300 あ…。 (キース アサリ)あ~! いや おトキちゃん。 109 00:09:40,300 --> 00:09:43,630 おトキちゃん ちょっと。 おトキちゃん ごめんて~。 110 00:09:43,630 --> 00:09:45,570 なあ ちょっと。 111 00:09:45,570 --> 00:09:48,370 どないしたんや おトキちゃん! おい! おい! おトキちゃん! 112 00:09:50,510 --> 00:09:55,250 つわりの時は 無理したらアカンえ。 食べるもんは 少しずつな。 113 00:09:55,250 --> 00:09:58,650 熱いもんは 少し冷ましてからにしぃ。 へえ。 114 00:09:58,650 --> 00:10:02,520 すんまへん おてん様。 社長が大変な時に。 115 00:10:02,520 --> 00:10:04,990 いや ホンマ すんまへん。 116 00:10:04,990 --> 00:10:07,660 気にせんといて。 117 00:10:07,660 --> 00:10:10,330 それより 風太 ちゃんと いたわって➡ 118 00:10:10,330 --> 00:10:13,660 夫婦仲ような。 はい。 119 00:10:13,660 --> 00:10:15,960 この子が見てますえ。 120 00:10:18,940 --> 00:10:23,340 分かった… おトキちゃんの言うとおりにする。 121 00:10:23,340 --> 00:10:26,010 え? うん。 122 00:10:26,010 --> 00:10:30,010 新しい万歳には 新しい衣装やろ? 123 00:10:39,560 --> 00:10:42,360 (隼也)学校 行ってまいります。 124 00:10:42,360 --> 00:10:45,700 おお 行ってこい。 気ぃ付けてな。 125 00:10:45,700 --> 00:10:47,700 うん。 126 00:10:50,370 --> 00:10:53,070 (戸の開閉音) 127 00:10:56,040 --> 00:10:58,340 幸せや。 128 00:11:02,650 --> 00:11:06,950 おおきに。 ありがとうな。 129 00:11:11,320 --> 00:11:16,020 うちこそ と~っても幸せです。 130 00:11:21,670 --> 00:11:27,540 なあ てん 覚えてるか? 131 00:11:27,540 --> 00:11:31,380 初めて会うた時の事。➡ 132 00:11:31,380 --> 00:11:36,210 京都の くすり祭りやったな。 133 00:11:36,210 --> 00:11:38,680 よっ! 134 00:11:38,680 --> 00:11:42,020 すいません 大丈夫? 135 00:11:42,020 --> 00:11:44,020 まさか…。 136 00:11:47,690 --> 00:11:50,190 俺の嫁はんになってくれ! 137 00:11:50,190 --> 00:11:55,030 俺についてきたら 苦労するで。 138 00:11:55,030 --> 00:11:58,030 覚悟の上です。 139 00:12:01,310 --> 00:12:05,310 (藤吉)ホンマに 苦労かけた。 140 00:12:08,980 --> 00:12:13,650 正直 言うとな➡ 141 00:12:13,650 --> 00:12:23,650 俺で よかったんかて思た事 何べんもある。 142 00:12:26,660 --> 00:12:34,340 俺やなかったら てんは もっと…。 143 00:12:34,340 --> 00:12:39,210 うちは 藤吉はんと ず~っと ずっと➡ 144 00:12:39,210 --> 00:12:41,910 一緒に わろてきましたえ。 145 00:12:43,680 --> 00:12:46,350 笑いを商売にするんです。 146 00:12:46,350 --> 00:12:49,690 これが俺らの 夢の寄席や! 147 00:12:49,690 --> 00:12:54,360 あの人を 日本一の席主に したいんです。 148 00:12:54,360 --> 00:13:00,630 (藤吉)天満の ちっさい寄席から 始めて…。 149 00:13:00,630 --> 00:13:18,980 ♬~ 150 00:13:18,980 --> 00:13:29,280 (藤吉)北村笑店は 大阪一の笑いの殿堂になった。 151 00:13:31,000 --> 00:13:35,330 けどな➡ 152 00:13:35,330 --> 00:13:48,030 倒れた時 夢見て 改めて 気ぃ付いたんや。 153 00:13:50,880 --> 00:14:00,290 ホンマに 俺が やりたかったんはな…。 154 00:14:00,290 --> 00:14:03,630 (戸が開く音) ≪(風太)藤吉 てん いてるか! 155 00:14:03,630 --> 00:14:06,530 へえ! 風太や。 156 00:14:06,530 --> 00:14:09,300 邪魔するで~。 157 00:14:09,300 --> 00:14:11,300 おい! どうや。 158 00:14:14,640 --> 00:14:19,510 え~ 新しい万歳 あさっての昼席前➡ 159 00:14:19,510 --> 00:14:22,980 天満風鳥亭にて 社長と ごりょんさんに➡ 160 00:14:22,980 --> 00:14:27,650 見て頂きたいと思います。 そうか。 161 00:14:27,650 --> 00:14:30,550 いや~ 万丈目はんも 何べんも 台本書き直してるし➡ 162 00:14:30,550 --> 00:14:33,320 キース アサリも 納得いくまで稽古してる。 163 00:14:33,320 --> 00:14:37,660 そやから 社長も ビシッと気ぃ入れて 見たってや。 164 00:14:37,660 --> 00:14:40,330 ああ 楽しみや。 165 00:14:40,330 --> 00:14:43,230 そうですなぁ。 166 00:14:43,230 --> 00:14:52,230 藤吉が夢みた新しい万歳の完成が すぐそこに迫っておりました。