1 00:00:01,040 --> 00:00:14,520 ・~ 2 00:00:14,520 --> 00:00:16,550 (花岡七桜)《15年前…》 3 00:00:16,550 --> 00:00:19,620 《私は・ 4 00:00:19,620 --> 00:00:23,490 まだ あの瞬間を 忘れることができない》 5 00:00:23,490 --> 00:00:30,600 ・~ 6 00:00:30,600 --> 00:00:33,100 どうして こんなことに…・ 7 00:00:35,600 --> 00:00:37,510 誰? 誰なの? 8 00:00:37,510 --> 00:00:42,040 ・~ 9 00:00:42,040 --> 00:00:44,680 《あの ひと言で…》 10 00:00:44,680 --> 00:00:47,180 さくらのお母さん 11 00:00:48,020 --> 00:00:50,520 《私は全てを奪われた》 12 00:00:50,520 --> 00:00:53,520 ・~ 13 00:00:53,520 --> 00:00:57,530 《そして 私に残った・ 14 00:00:57,530 --> 00:01:01,930 たった一つの 生きる意味》 15 00:01:06,530 --> 00:01:14,510 (鳥の鳴き声) 16 00:01:14,510 --> 00:01:16,510 (自転車のベル) 17 00:01:18,510 --> 00:01:20,520 (里美) ・おいしいお茶でした・ 18 00:01:20,520 --> 00:01:23,020 (真由) 恐れ入ります。 19 00:01:23,020 --> 00:01:26,520 今日は特別に 面白いお菓子を用意したのよ。 20 00:01:26,520 --> 00:01:28,020 (里美) 面白い? 21 00:01:28,020 --> 00:01:31,590 (真由) 私の好きな和菓子職人さんが 今 この場で作ってくれるの。 22 00:01:31,590 --> 00:01:34,500 里美さんをイメージしたお菓子を って お願いしたから。 23 00:01:34,500 --> 00:01:36,530 (里美) 私を? 24 00:01:36,530 --> 00:01:38,530 ねっ 七桜さん。 25 00:01:39,500 --> 00:01:42,500 はい 真由さん お任せください。 26 00:01:42,500 --> 00:01:50,550 ・~ 27 00:01:50,550 --> 00:01:52,080 どうぞ お菓子を。 28 00:01:52,080 --> 00:01:55,150 (里美) うわ~ 鳥? かわいい! 29 00:01:55,150 --> 00:01:57,650 春の鳥 「めじろ」です。 30 00:02:00,520 --> 00:02:02,520 めじろのさえずりは・ 31 00:02:02,520 --> 00:02:06,530 「黄金のソプラノ」と称されるほど 美しい声です。 32 00:02:06,530 --> 00:02:10,530 お客様の声は よく通るキレイな声でしたので・ 33 00:02:10,530 --> 00:02:13,030 こちらのお菓子が浮かびました。 34 00:02:13,030 --> 00:02:16,570 すごいわ 七桜さん 里美さんは声楽をやってるのよ。 35 00:02:16,570 --> 00:02:19,110 今度 コンクールにも出るの。 36 00:02:19,110 --> 00:02:21,040 でしたら くちばしを・ 37 00:02:21,040 --> 00:02:25,050 吉の方角に向けて お召し上がりください。 38 00:02:31,020 --> 00:02:33,020 おいしい! 39 00:02:35,020 --> 00:02:38,060 (里美) 私だけの特別なお菓子。 40 00:02:38,060 --> 00:02:40,600 どんなお客様にも 作れるんですか? 41 00:02:40,600 --> 00:02:42,030 はい。 42 00:02:42,030 --> 00:02:45,000 餡と その方への思いがあれば。 43 00:02:45,000 --> 00:02:48,000 それが 私・ 44 00:02:48,000 --> 00:02:51,510 花岡七桜のお菓子でございます。 45 00:02:54,010 --> 00:02:58,050 やっぱり 私 絶対に 七桜さんにお願いしたい。 46 00:02:58,050 --> 00:03:00,080 ん? 47 00:03:00,080 --> 00:03:02,020 引き出物のお菓子? 48 00:03:02,020 --> 00:03:05,020 それって 今度の 真由さんの結婚式のですか? 49 00:03:05,020 --> 00:03:08,020 ええ 一生に一度の式だから・ 50 00:03:08,020 --> 00:03:11,490 引き出物も自分が一番いいと思う ものにしたいじゃない。 51 00:03:11,490 --> 00:03:14,000 だから 七桜さんに頼みたいの。 52 00:03:14,000 --> 00:03:16,530 お祝いのお菓子・ 53 00:03:16,530 --> 00:03:18,570 ぜひ ぜひ やらせてください。 54 00:03:18,570 --> 00:03:20,640 うん。 55 00:03:20,640 --> 00:03:23,500 でも ちょっと問題があって…。 56 00:03:23,500 --> 00:03:25,510 彼のほうも 家元の長男だから・ 57 00:03:25,510 --> 00:03:28,510 ひいきにしてるお店に 頼みたいらしくて。 58 00:03:28,510 --> 00:03:31,010 あっ そうですか。 59 00:03:31,010 --> 00:03:35,520 今度 両家がそろう お茶会で 両方のお菓子をいただいて・ 60 00:03:35,520 --> 00:03:39,550 それで どちらにするか決めよう ってことになったの。 61 00:03:39,550 --> 00:03:42,590 対決っぽくなっちゃうんだけど…。 62 00:03:42,590 --> 00:03:45,030 ごめんなさい 勝手に。 63 00:03:45,030 --> 00:03:48,030 お菓子対決…。 64 00:03:52,030 --> 00:03:55,000 私にもチャンスがある ってことですよね? 65 00:03:55,000 --> 00:03:58,510 作りたいです 大勢の人にも食べていただけるし。 66 00:03:58,510 --> 00:04:01,040 本当? はい! 67 00:04:01,040 --> 00:04:03,610 相手のお店も 小松市内の和菓子屋ですか? 68 00:04:03,610 --> 00:04:06,510 あっ ううん 金沢のお店よ。 69 00:04:06,510 --> 00:04:08,520 ほら 有名な・ 70 00:04:08,520 --> 00:04:10,520 光月庵。 71 00:04:14,020 --> 00:04:16,520 《その時は まだ分からなかった》 72 00:04:18,990 --> 00:04:21,000 光月庵? 73 00:04:22,030 --> 00:04:24,030 《また あの人に…》 74 00:04:24,030 --> 00:04:28,500 ・~ 75 00:04:28,500 --> 00:04:30,500 《人生を…》 76 00:04:30,500 --> 00:04:33,540 ・~ 77 00:04:33,540 --> 00:04:36,010 《狂わされてしまうなんて》 78 00:04:36,010 --> 00:04:50,990 ・~ 79 00:05:10,080 --> 00:05:14,650 《私が その人 椿と出会ったのは5歳の春》 80 00:05:14,650 --> 00:05:17,050 《和菓子職人である母が・ 81 00:05:17,050 --> 00:05:19,550 住み込みで働くことになった お店に・ 82 00:05:19,550 --> 00:05:21,590 連れられて行った時だった》 83 00:05:21,590 --> 00:05:24,560 大倉百合子と申します。 84 00:05:24,560 --> 00:05:26,530 娘の七桜です。 85 00:05:26,530 --> 00:05:29,030 (高月 椿) あっ! さくらだ。 86 00:05:29,030 --> 00:05:32,600 (使用人) 椿さん あれは「お」と読むのですよ。 87 00:05:32,600 --> 00:05:34,140 七桜ちゃん。 88 00:05:34,140 --> 00:05:36,040 でも さくらがいいよ。 89 00:05:36,040 --> 00:05:38,040 僕と同じ・ 90 00:05:38,040 --> 00:05:40,040 春の名前だ。 91 00:05:43,540 --> 00:05:46,050 《石川県金沢市》 92 00:05:48,520 --> 00:05:53,090 《創業400年の歴史を持つ 老舗和菓子屋・ 93 00:05:53,090 --> 00:05:55,590 光月庵》 94 00:05:57,630 --> 00:05:59,530 さくら! さくら! 95 00:05:59,530 --> 00:06:04,530 《一人息子である椿は 人懐っこくて 明るくて…》 96 00:06:04,530 --> 00:06:08,040 《体が弱くて 病気がちだった私には・ 97 00:06:08,040 --> 00:06:10,540 彼が とてもまぶしく見えた》 98 00:06:10,540 --> 00:06:12,540 キレイだろ? 99 00:06:12,540 --> 00:06:15,080 満開の桜? 100 00:06:15,080 --> 00:06:17,610 昨日 お父様と見に行ったんだ。 101 00:06:17,610 --> 00:06:21,120 さくらにも見せたくて 撮ったんだよ。 102 00:06:23,050 --> 00:06:25,520 七桜も 桜 見たかったよね。 103 00:06:25,520 --> 00:06:27,520 ごめんね ママ 行けなくて。 104 00:06:27,520 --> 00:06:30,060 ううん いい。 105 00:06:30,060 --> 00:06:34,560 また 喘息が出ると ママが困るもん。 106 00:06:34,560 --> 00:06:36,560 七桜…。 107 00:06:36,560 --> 00:06:41,700 《その時の私は 周りが みんな灰色に見えてた》 108 00:06:41,700 --> 00:06:43,570 そうだ! 109 00:06:43,570 --> 00:06:45,610 お菓子 作ろう。 110 00:06:45,610 --> 00:06:47,110 お菓子? 111 00:06:47,110 --> 00:06:50,580 うん それなら家の中でできる。 112 00:06:50,580 --> 00:06:54,080 いいわね ママが教えてあげるから。 113 00:06:57,080 --> 00:07:00,150 ゆっくり回しながら…。 114 00:07:00,150 --> 00:07:04,090 そう 優しくね~ フフフ…。 115 00:07:04,090 --> 00:07:07,090 そうそう ゆっくり。 116 00:07:07,090 --> 00:07:08,600 お~。 117 00:07:08,600 --> 00:07:16,100 ・~ 118 00:07:16,100 --> 00:07:18,610 できた! 119 00:07:18,610 --> 00:07:20,640 桜の和菓子! 120 00:07:20,640 --> 00:07:23,180 キレイなピンクだね。 121 00:07:23,180 --> 00:07:27,080 ピンク 桜の。 122 00:07:27,080 --> 00:07:39,590 ・~ 123 00:07:39,590 --> 00:07:42,100 私の! 124 00:07:42,100 --> 00:07:46,170 《私の世界に 色がついた瞬間だった》 125 00:07:46,170 --> 00:07:51,610 ・~ 126 00:07:51,610 --> 00:07:53,610 (百合子) な… 七桜? 127 00:07:54,610 --> 00:07:57,110 ダメじゃない 七桜 こんなところで…。 128 00:07:58,080 --> 00:08:02,080 わぁ~! すご~い! 129 00:08:02,080 --> 00:08:03,580 椿さん…。 130 00:08:03,580 --> 00:08:06,650 見て 全部 違う形なんだよ。 131 00:08:06,650 --> 00:08:09,160 同じの一つもないんだ。 132 00:08:11,590 --> 00:08:15,100 すごいよ! さくらなら どんなお菓子も作れる。 133 00:08:15,100 --> 00:08:17,570 じゃあ 大きくなっても・ 134 00:08:17,570 --> 00:08:20,570 ここで お菓子 作ってもいい? 135 00:08:20,570 --> 00:08:23,070 うん 僕が店の主人になったら・ 136 00:08:23,070 --> 00:08:25,610 さくらを一番の職人にする。 137 00:08:25,610 --> 00:08:34,080 ・~ 138 00:08:34,080 --> 00:08:38,590 私 ずっと 椿と一緒に…。 139 00:08:38,590 --> 00:08:40,590 (高月 樹) 椿。 140 00:08:40,590 --> 00:08:42,590 お父様。 141 00:08:45,590 --> 00:08:47,600 (樹) 従業員の部屋に 立ち入ってはならんと・ 142 00:08:47,600 --> 00:08:49,630 何度言ったら分かるんだ? 143 00:08:49,630 --> 00:08:53,600 お前は 光月庵の跡継ぎだぞ 示しがつかんだろ。 144 00:08:53,600 --> 00:08:55,600 はい。 145 00:09:05,610 --> 00:09:08,120 ねぇ ママ。 ん? 146 00:09:08,120 --> 00:09:11,190 私 ずっと ここにいられる? 147 00:09:11,190 --> 00:09:17,190 椿と一緒に ずっと ここで お菓子 作っててもいい? 148 00:09:22,100 --> 00:09:24,600 七桜 手 出してみて。 149 00:09:24,600 --> 00:09:26,100 いいもの あげる。 150 00:09:27,570 --> 00:09:30,570 ジャ~ン! フフフ…。 151 00:09:30,570 --> 00:09:34,580 お菓子は どこにいても作れるんだよ。 152 00:09:34,580 --> 00:09:37,610 だから 七桜がやりたいって思うなら・ 153 00:09:37,610 --> 00:09:40,650 作り続けてほしいな。 154 00:09:40,650 --> 00:09:44,590 そしたら ママと椿君と ず~っと一緒だよ。 155 00:09:44,590 --> 00:09:48,060 ホント? ホ~ント。 156 00:09:48,060 --> 00:09:51,060 桜の花は七桜。 157 00:09:51,060 --> 00:09:54,560 椿の葉の型抜きは 椿君にあげようね。 158 00:09:54,560 --> 00:09:56,560 うん! フフフ…。 159 00:09:56,560 --> 00:09:59,600 《思えば この1年間が・ 160 00:09:59,600 --> 00:10:04,100 私にとって 一番幸せな ひと時だった》 161 00:10:06,570 --> 00:10:23,060 (遠雷) 162 00:10:23,060 --> 00:10:25,090 《その朝の記憶は・ 163 00:10:25,090 --> 00:10:27,630 ところどころ はっきりしなくて…》 164 00:10:27,630 --> 00:10:29,560 (遠雷) 165 00:10:29,560 --> 00:10:34,570 《でも 庭中に咲いた椿の花と…》 166 00:10:36,570 --> 00:10:39,110 《あの光景だけは…》 167 00:10:39,110 --> 00:10:41,080 (雷鳴) 168 00:10:41,080 --> 00:10:45,080 《今でも この目に 焼き付いている》 169 00:10:46,650 --> 00:10:52,590 (雷鳴) 170 00:10:52,590 --> 00:10:54,090 えっ…。 171 00:10:54,090 --> 00:11:01,600 ・~ 172 00:11:01,600 --> 00:11:05,570 (雷鳴) 173 00:11:05,570 --> 00:11:09,670 ・旦那様!・ 174 00:11:09,670 --> 00:11:14,070 (高月今日子) どうして… どうして こんなことに…・ 175 00:11:14,070 --> 00:11:16,580 本当なの? 椿さん。 176 00:11:16,580 --> 00:11:21,120 本当に お父様の部屋にいるのを見たの? 177 00:11:21,120 --> 00:11:25,590 誰? ねぇ 誰なの? 178 00:11:25,590 --> 00:11:39,570 ・~ 179 00:11:41,570 --> 00:11:44,100 さくらのお母さん。 180 00:11:44,100 --> 00:11:52,080 ・~ 181 00:11:52,080 --> 00:11:55,580 (サイレン) 182 00:11:55,580 --> 00:11:59,620 (警察官) ちょっといいですか。 えっ 私は…。 183 00:11:59,620 --> 00:12:03,060 ママ… ママ! (百合子) 七桜! 184 00:12:03,060 --> 00:12:05,060 ママ! ママ! (百合子) 七桜! 185 00:12:05,060 --> 00:12:08,560 ママ! ママ~! ママ…。 186 00:12:08,560 --> 00:12:10,560 ママ~! 187 00:12:10,560 --> 00:12:19,640 ・~ 188 00:12:19,640 --> 00:12:21,680 《あの日・ 189 00:12:21,680 --> 00:12:25,180 私は光月庵を追い出された》 190 00:12:38,090 --> 00:12:41,560 (遠藤) 花岡 佐山家の引き出物の話・ 191 00:12:41,560 --> 00:12:44,600 断ったんだって? もったいねえな~。 192 00:12:44,600 --> 00:12:48,100 テーマは 「桜」だっけ? 193 00:12:54,110 --> 00:12:55,680 ハッ! ハァ…。 194 00:12:55,680 --> 00:12:58,080 お前 使えないもんな。 195 00:12:58,080 --> 00:13:00,980 ハァ ハァ ハァ…。 196 00:13:04,080 --> 00:13:07,050 和菓子職人として致命的だろう。 197 00:13:07,050 --> 00:13:09,090 赤い色が怖いなんて。 198 00:13:09,090 --> 00:13:12,090 ハァ ハァ ハァ…。 199 00:13:14,600 --> 00:13:17,100 ハァ ハァ…。 200 00:13:18,630 --> 00:13:21,070 先輩 この型抜き 萌えますね。 201 00:13:21,070 --> 00:13:22,570 はぁ? 202 00:13:22,570 --> 00:13:25,570 「花筏」に使ったら ファンタジーの国にも行けそう。 203 00:13:25,570 --> 00:13:27,570 使ってもいいですか? 204 00:13:29,580 --> 00:13:32,580 《何度も諦めようと思った》 205 00:13:32,580 --> 00:13:34,580 《でも…》 206 00:13:36,080 --> 00:13:41,590 《お菓子を作ってる時だけは 一人じゃないって思えるから》 207 00:13:44,660 --> 00:13:47,060 キレイなピンクだね 208 00:13:47,060 --> 00:13:53,070 ・~ 209 00:13:53,070 --> 00:13:55,070 《これが私に残った・ 210 00:13:55,070 --> 00:13:58,070 たった一つの生きる意味だから》 211 00:13:59,640 --> 00:14:03,040 《他に何を失っても・ 212 00:14:03,040 --> 00:14:05,550 これだけは…》 213 00:14:08,050 --> 00:14:10,580 (店主) 申し訳ないけど うちの店・ 214 00:14:10,580 --> 00:14:12,550 辞めてもらえるかな。 215 00:14:12,550 --> 00:14:15,590 そんな… どうしてですか? 216 00:14:15,590 --> 00:14:18,090 何か問題があるなら 私 直します。 217 00:14:18,090 --> 00:14:20,130 私 もっと ここで 勉強したいんです。 218 00:14:20,130 --> 00:14:23,060 豆が一番おいしくなるには どう炊いたらいいか…。 219 00:14:23,060 --> 00:14:25,570 まんじゅうの生地の硬さや きんつばの焼き上げだって・ 220 00:14:25,570 --> 00:14:27,070 まだまだだし。 221 00:14:27,070 --> 00:14:30,570 和菓子をもっと知りたいんです 作りたいんです! 222 00:14:30,570 --> 00:14:32,070 お願いします! 223 00:14:32,070 --> 00:14:34,610 住み込みで働けるところ 他にないんです。 224 00:14:34,610 --> 00:14:36,080 お願いします! 225 00:14:36,080 --> 00:14:40,150 といっても こっちも迷惑してるんだよ。 226 00:14:40,150 --> 00:14:43,580 こんなのが 毎日毎日 送られて来ると。 227 00:14:43,580 --> 00:14:45,090 えっ? 228 00:14:45,090 --> 00:14:48,090 この ご時世 あっという間に広まるでしょ? 229 00:14:48,090 --> 00:14:57,600 ・~ 230 00:15:11,080 --> 00:15:14,050 誰? 誰が…。 231 00:15:14,050 --> 00:15:16,050 (トラックのクラクション) 232 00:15:17,580 --> 00:15:19,050 あっ! 233 00:15:19,050 --> 00:15:34,130 ・~ 234 00:15:34,130 --> 00:15:37,640 (百合子)お菓子は どこにいても作れるんだよ 235 00:15:37,640 --> 00:15:42,080 七桜がやりたいって思うなら 作り続けてほしいな 236 00:15:42,080 --> 00:15:55,060 ・~ 237 00:15:55,060 --> 00:16:02,060 ・~ (泣き声) 238 00:16:02,060 --> 00:16:05,570 ・あ~あ こんなに濡れちゃって・ 239 00:16:08,600 --> 00:16:12,610 (多喜川) やっと会えましたね 花岡七桜さん。 240 00:16:14,110 --> 00:16:18,110 名字が変わっていたので 捜すのに苦労しましたよ。 241 00:16:19,680 --> 00:16:22,080 誰? 242 00:16:22,080 --> 00:16:24,080 これを・ 243 00:16:24,080 --> 00:16:26,090 あなたが二十歳を過ぎたら・ 244 00:16:26,090 --> 00:16:28,590 渡してほしいと頼まれまして。 245 00:16:34,090 --> 00:16:36,600 お母様からの手紙です。 246 00:16:43,140 --> 00:16:45,140 あなたは…。 247 00:16:46,070 --> 00:16:48,080 ただの・ 248 00:16:48,080 --> 00:16:50,580 お母様のお菓子のファンです。 249 00:16:55,050 --> 00:16:57,050 ママから? 250 00:16:57,050 --> 00:16:59,050 だって ママは…。 251 00:16:59,050 --> 00:17:22,580 ・~ 252 00:17:28,080 --> 00:17:32,090 真由さん 急にすみません。 253 00:17:32,090 --> 00:17:35,120 先日のお茶会の件・ 254 00:17:35,120 --> 00:17:38,630 今からでも お受けできますか? 255 00:17:42,560 --> 00:17:46,070 《私は 私のお菓子を 作り続けたい》 256 00:17:52,070 --> 00:17:55,080 《誰にも邪魔させない》 257 00:17:55,080 --> 00:17:56,580 (髪を切る音) 258 00:18:02,620 --> 00:18:06,190 (真由) 本当によかった 七桜さんに引き受けてもらえて。 259 00:18:06,190 --> 00:18:09,060 準備が整うまで 客室で待っててもらえますか。 260 00:18:09,060 --> 00:18:12,060 光月庵の方も みえてるので。 261 00:18:12,060 --> 00:18:14,560 《大丈夫》 262 00:18:14,560 --> 00:18:16,600 《15年…》 263 00:18:16,600 --> 00:18:19,600 《向こうは 誰も私に気付かない》 264 00:18:21,070 --> 00:18:24,070 (真由) 七桜さん 紹介しておきますね。 265 00:18:24,070 --> 00:18:27,140 光月庵の高月 椿さん。 266 00:18:27,140 --> 00:18:33,080 ・~ 267 00:18:33,080 --> 00:18:36,080 (真由) それじゃ 七桜さん 後で。 268 00:18:38,590 --> 00:18:42,090 そこ早く閉めて 餡が乾燥する。 269 00:18:43,660 --> 00:18:45,590 さくらのお母さん 270 00:18:45,590 --> 00:18:54,600 ・~ 271 00:18:54,600 --> 00:18:56,070 ・~ 《椿…》 272 00:18:56,070 --> 00:19:03,480 ・~ 273 00:19:06,580 --> 00:19:08,080 ハッ! 274 00:19:08,080 --> 00:19:12,650 ・~ 275 00:19:12,650 --> 00:19:15,090 あんたが今日の対決の相手? 276 00:19:15,090 --> 00:19:21,560 ・~ 277 00:19:21,560 --> 00:19:24,060 ふ~ん。 278 00:19:24,060 --> 00:19:26,070 (城島) 失礼します。 279 00:19:26,070 --> 00:19:29,600 (城島) 椿さん 厨房の準備が できたそうです。 280 00:19:29,600 --> 00:19:31,610 分かった。 281 00:19:31,610 --> 00:19:37,110 ・~ 282 00:19:40,550 --> 00:19:43,020 《大きくて 骨張った手》 283 00:19:43,020 --> 00:19:45,050 《背も 声も・ 284 00:19:45,050 --> 00:19:47,550 私の知ってる椿とは全然違う》 285 00:19:47,550 --> 00:19:53,060 《私のことは? 気付いてる? 気付いてない? どっち?》 286 00:19:53,060 --> 00:19:54,590 (型がぶつかり合う音) 287 00:19:54,590 --> 00:19:56,130 (台をたたく音) 288 00:19:56,130 --> 00:19:59,130 無駄音させるな 素人。 289 00:20:04,040 --> 00:20:06,540 落ち着け 落ち着け…。 290 00:20:06,540 --> 00:20:10,040 落ち着け…。 (真由) 寛成さん いいお天気。 291 00:20:10,040 --> 00:20:13,050 ここで お茶をいただいたら 最高でしょうね。 292 00:20:13,050 --> 00:20:17,050 (梅田) じゃあ 僕がたてます 毎日でも。 293 00:20:17,050 --> 00:20:19,590 (真由) あっ… よろしくお願いします。 294 00:20:19,590 --> 00:20:21,590 (梅田) こちらこそ。 295 00:20:23,160 --> 00:20:25,130 (梅田) ハハハハ…。 296 00:20:25,130 --> 00:20:29,530 (真由)やっぱり 私 絶対に 七桜さんにお願いしたい 297 00:20:29,530 --> 00:20:32,070 フフっ。 298 00:20:32,070 --> 00:20:35,070 《あっ そうだ》 299 00:20:35,070 --> 00:20:38,100 《逃げるわけには いかない》 300 00:20:38,100 --> 00:20:47,050 ・~ 301 00:20:47,050 --> 00:20:49,520 《今日 作るのは・ 302 00:20:49,520 --> 00:20:51,520 お祝いのお菓子》 303 00:20:51,520 --> 00:21:19,510 ・~ 304 00:21:19,510 --> 00:21:23,020 失礼いたします。 失礼いたします。 305 00:21:24,020 --> 00:21:26,520 光月庵の高月です。 306 00:21:26,520 --> 00:21:30,090 花岡です …でございます。 307 00:21:30,090 --> 00:21:32,130 ・フフフフ…・ 308 00:21:32,130 --> 00:21:35,500 (梅田の母) 花岡さん… 聞いたことないわね。 309 00:21:35,500 --> 00:21:37,500 (梅田の父) どちらのお菓子から いただきましょうかね? 310 00:21:37,500 --> 00:21:40,030 恐れながら…。 311 00:21:40,030 --> 00:21:42,000 光月庵は長年 梅田様には・ 312 00:21:42,000 --> 00:21:44,000 ごひいきにして いただいております。 313 00:21:44,000 --> 00:21:46,040 後回しにされたとあっては・ 314 00:21:46,040 --> 00:21:48,010 店に報告ができません。 315 00:21:48,010 --> 00:21:50,080 (梅田の父) それはそうですね。 316 00:21:50,080 --> 00:21:52,110 光月庵さんから いただきましょう。 317 00:21:52,110 --> 00:21:54,110 ありがとうございます。 318 00:21:55,020 --> 00:21:59,020 (真由の父) 光月庵さんのお菓子が いただけるとは楽しみだな。 319 00:21:59,020 --> 00:22:02,520 (真由の母) でも やけに 若い職人さんね。 320 00:22:02,520 --> 00:22:05,530 もっとベテランの方がよかったわ。 321 00:22:17,000 --> 00:22:18,540 (真由) あぁ…。 322 00:22:18,540 --> 00:22:20,510 (真由の父) これはまた…。 323 00:22:20,510 --> 00:22:24,010 何て繊細なお菓子なの。 色が素晴らしいな。 324 00:22:24,010 --> 00:22:28,050 3つとも 色が少しずつ違うぞ。 325 00:22:28,050 --> 00:22:31,050 菓銘は・ 326 00:22:31,050 --> 00:22:33,050 「淡墨桜」となります。 327 00:22:36,120 --> 00:22:40,030 淡墨桜は 特別な桜です。 328 00:22:40,030 --> 00:22:42,530 つぼみの時は薄紅色。 329 00:22:42,530 --> 00:22:45,530 やがて満開になり 白色に。 330 00:22:45,530 --> 00:22:48,030 最後は 淡い墨をひいたように・ 331 00:22:48,030 --> 00:22:50,540 色を変えて散るのです。 332 00:22:50,540 --> 00:22:54,540 結婚という 一生に一度の晴れの祝いに・ 333 00:22:54,540 --> 00:22:57,580 ありきたりの桜では 意に沿いません。 334 00:22:57,580 --> 00:23:02,520 唯一無二 格別に華やかなものでなければ。 335 00:23:02,520 --> 00:23:05,520 「美しい」という感想は 不要でございます。 336 00:23:05,520 --> 00:23:08,520 そうでなければ・ 337 00:23:08,520 --> 00:23:11,020 和菓子ではありませんので。 338 00:23:16,030 --> 00:23:18,570 素晴らしいわ! 339 00:23:18,570 --> 00:23:23,040 こんな微妙な色が出せるなんて 信じられない。 340 00:23:23,040 --> 00:23:25,000 《色だけじゃ ない》 341 00:23:25,000 --> 00:23:27,510 《均整の取れた形・ 342 00:23:27,510 --> 00:23:30,040 技術のいる型押しも美しい》 343 00:23:30,040 --> 00:23:32,550 《一本一本の線が 生きてるみたい》 344 00:23:32,550 --> 00:23:35,050 《これが 椿のお菓子》 345 00:23:35,050 --> 00:23:37,550 (梅田の父) 花岡さん。 346 00:23:37,550 --> 00:23:39,590 そちらのお菓子も いただけますか。 347 00:23:39,590 --> 00:23:42,160 はい…。 348 00:23:42,160 --> 00:23:43,660 こちらに。 349 00:23:46,060 --> 00:23:49,530 (梅田の父) 花岡さん テーマは「桜」ですよ? 350 00:23:49,530 --> 00:23:51,060 はい。 351 00:23:51,060 --> 00:23:53,070 でも 緑って…。 352 00:23:54,570 --> 00:23:57,570 菓銘 「葉桜」です。 353 00:24:02,640 --> 00:24:06,010 確かに 桜が一番華やかなのは・ 354 00:24:06,010 --> 00:24:11,050 一面ピンク色に染まる 花が咲く時だと思います。 355 00:24:11,050 --> 00:24:13,020 しかし やがて・ 356 00:24:13,020 --> 00:24:17,060 春の嵐が吹き荒れて 美しい花は散り・ 357 00:24:17,060 --> 00:24:22,060 それを待っていたかのように 葉が茂り 日々 緑が濃くなって・ 358 00:24:22,060 --> 00:24:26,130 やがて 新緑の季節が訪れます。 359 00:24:26,130 --> 00:24:29,040 そうやって 月日を重ねても・ 360 00:24:29,040 --> 00:24:34,040 お2人が いつまでも 仲むつまじくありますように。 361 00:24:34,040 --> 00:24:38,040 末永く お幸せに。 362 00:24:38,040 --> 00:24:41,550 本当におめでとう 真由さん。 363 00:24:43,050 --> 00:24:45,050 七桜さん…。 364 00:24:49,560 --> 00:24:52,030 (真由) あっ これ・ 365 00:24:52,030 --> 00:24:54,030 餡に桜が入ってる。 366 00:24:54,030 --> 00:24:57,060 (梅田) ホントだ… おいしい。 367 00:24:57,060 --> 00:24:59,030 フフっ。 (梅田) フフフ…。 368 00:24:59,030 --> 00:25:00,530 (梅田の父) なるほど。 369 00:25:00,530 --> 00:25:04,600 「本当の幸せは 日常の中にある」か。 370 00:25:04,600 --> 00:25:07,640 (親族) うちの茶会のお菓子も 今度 頼もうか。 371 00:25:07,640 --> 00:25:09,140 ええ。 372 00:25:11,080 --> 00:25:13,080 (真由) おいしい。 (梅田) おいしい。 373 00:25:14,550 --> 00:25:16,550 ありがとうございます。 374 00:25:18,050 --> 00:25:21,550 へぇ~ 面白い発想だな。 375 00:25:23,590 --> 00:25:27,160 (梅田の父) では 結果は 後ほど ご連絡いたします。 376 00:25:27,160 --> 00:25:29,160 はい。 377 00:25:38,040 --> 00:25:40,040 《この勝負に勝てたら・ 378 00:25:40,040 --> 00:25:42,510 きっと まだ この世界にいられる》 379 00:25:42,510 --> 00:25:45,040 《ママと同じ 和菓子の世界に》 380 00:25:45,040 --> 00:25:46,550 (梅田の父) ・いいですね・ 381 00:25:46,550 --> 00:25:48,550 引き出物は やっぱり・ 382 00:25:48,550 --> 00:25:52,050 光月庵にしますよ。 (梅田) 父さん。 383 00:25:52,050 --> 00:25:55,590 真由さんも宗家の娘なら 分かるでしょう? 384 00:25:55,590 --> 00:25:58,020 この世界にいる限り・ 385 00:25:58,020 --> 00:26:01,530 光月庵には逆らえんのですわ。 386 00:26:01,530 --> 00:26:03,530 そんな…! 387 00:26:11,000 --> 00:26:48,040 ・~ 388 00:26:54,010 --> 00:27:01,020 「葉桜の 下帰り来て 魚に塩」。 389 00:27:03,020 --> 00:27:07,530 ねぇ あんたさ…。 390 00:27:11,060 --> 00:27:13,100 俺と結婚しない? 391 00:27:13,100 --> 00:27:19,110 ・~ 392 00:27:21,040 --> 00:27:23,540 ねぇ あんたさ…。 393 00:27:25,010 --> 00:27:27,010 俺と結婚しない? 394 00:27:27,010 --> 00:27:39,590 ・~ 395 00:27:39,590 --> 00:27:42,030 フッ… 冗談。 396 00:27:42,030 --> 00:27:44,030 忘れて。 397 00:27:54,010 --> 00:27:56,010 いいよ。 398 00:27:57,040 --> 00:28:00,080 《二度と会いたくないと 思ってた人》 399 00:28:00,080 --> 00:28:16,500 ・~ 400 00:28:16,500 --> 00:28:19,530 ・~ しましょう 結婚。 401 00:28:19,530 --> 00:28:23,040 ・~ 402 00:28:23,040 --> 00:28:26,010 《私は どうかしている》 403 00:28:26,010 --> 00:28:28,540 本気で言ってるのか? 404 00:28:28,540 --> 00:28:30,940 そっちこそ。 405 00:28:34,610 --> 00:28:36,620 名前は? 406 00:28:38,080 --> 00:28:40,120 あっ! さくらだ 407 00:28:40,120 --> 00:28:43,620 さくら! さくら! さくら! 408 00:28:45,530 --> 00:28:47,530 七桜。 409 00:28:50,060 --> 00:28:52,070 花岡七桜。 410 00:28:55,640 --> 00:28:59,640 じゃあ… 七桜。 411 00:29:01,010 --> 00:29:04,010 本気で結婚する気があるなら・ 412 00:29:04,010 --> 00:29:07,510 3日後の26日 正午・ 413 00:29:07,510 --> 00:29:10,050 光月庵に来い。 414 00:29:10,050 --> 00:29:13,020 来るも来ないも あんたの自由だ。 415 00:29:13,020 --> 00:29:15,020 でも もし来たら…。 416 00:29:16,520 --> 00:29:19,030 後戻りは できないからな。 417 00:29:23,630 --> 00:29:27,630 あと 手土産も忘れんなよ。 418 00:29:29,040 --> 00:29:31,040 《椿は 私のこと・ 419 00:29:31,040 --> 00:29:33,540 覚えてないんだ》 420 00:29:38,010 --> 00:29:41,050 《私は忘れない》 421 00:29:41,050 --> 00:29:43,520 《幸せを奪われた》 422 00:29:43,520 --> 00:29:46,020 《椿のひと言で》 423 00:29:47,090 --> 00:29:51,020 《あの日から ずっと一人》 424 00:29:51,020 --> 00:29:53,560 《椿を憎んでる》 425 00:29:53,560 --> 00:29:57,560 《そんな相手と 結婚するなんて…》 426 00:29:59,030 --> 00:30:01,530 《どうかしてる》 427 00:30:06,040 --> 00:30:08,110 《でも…》 428 00:30:08,110 --> 00:30:10,110 (真由) ・七桜さん・ 429 00:30:11,110 --> 00:30:12,550 ごめんなさい。 430 00:30:12,550 --> 00:30:14,510 引き出物のことなんですけど その…。 431 00:30:14,510 --> 00:30:17,520 真由さん お願いがあるんですけど。 432 00:30:21,020 --> 00:30:24,020 ありがとう存じます 梅田様。 433 00:30:24,020 --> 00:30:26,030 ええ もちろん。 434 00:30:26,030 --> 00:30:29,100 今後とも 末永いお付き合いを。 435 00:30:29,100 --> 00:30:31,000 失礼いたします。 436 00:30:35,030 --> 00:30:38,500 (山口) 女将さん 結果は どうでした? 437 00:30:38,500 --> 00:30:40,040 勝ちました? 438 00:30:40,040 --> 00:30:42,040 当たり前よ。 439 00:30:42,040 --> 00:30:45,040 うちの次期当主が作ったお菓子よ。 440 00:30:48,050 --> 00:30:50,580 よっしゃ~! 441 00:30:50,580 --> 00:30:55,150 (富岡) 城島 仕込み やっとけよ。 はい! すいません。 442 00:30:55,150 --> 00:30:59,160 (富岡) お前らもだ! (2人) すいません。 443 00:31:03,030 --> 00:31:23,220 ・~ 444 00:31:23,220 --> 00:31:26,120 (樹)そうだ 筋がいいぞ 445 00:31:26,120 --> 00:31:28,120 いいな? 椿 446 00:31:28,120 --> 00:31:30,660 いつか 立派に この店を継ぐんだぞ 447 00:31:30,660 --> 00:31:32,060 はい! 448 00:31:32,060 --> 00:31:44,070 ・~ 449 00:31:46,040 --> 00:31:47,570 七桜さん。 450 00:31:47,570 --> 00:31:49,540 すいません 真由さん 無理言って。 451 00:31:49,540 --> 00:31:53,050 バッチリ買って来ましたよ 光月庵のお菓子。 452 00:31:55,510 --> 00:31:58,050 「花筏」に 「菜種」・ 453 00:31:58,050 --> 00:32:00,620 それに名物の「最中」。 454 00:32:00,620 --> 00:32:04,520 好きなんですね 光月庵のお菓子。 455 00:32:04,520 --> 00:32:07,530 確かめたいことがあって。 456 00:32:07,530 --> 00:32:11,530 いただきます。 457 00:32:21,610 --> 00:32:23,140 えっ…。 458 00:32:23,140 --> 00:32:27,550 味 変わりましたよね? 光月庵。 459 00:32:27,550 --> 00:32:31,520 言われてみれば 確かに。 460 00:32:31,520 --> 00:32:35,020 初めて食べた時は ものすごく感動したけどな~。 461 00:32:35,020 --> 00:32:37,020 15年も前の話ですけど。 462 00:32:37,020 --> 00:32:40,530 15年? もう おいし過ぎて。 463 00:32:43,060 --> 00:32:46,070 《ママが作ってた頃のお菓子》 464 00:32:51,040 --> 00:32:53,540 ん? 七桜さん? 465 00:32:53,540 --> 00:32:55,040 あっ…。 466 00:32:56,510 --> 00:33:00,510 すいません… うれしくて。 467 00:33:03,520 --> 00:33:07,550 《あんなに好きだった お菓子作りを・ 468 00:33:07,550 --> 00:33:12,060 一瞬で奪われて どんなに悔しかっただろう?》 469 00:33:13,290 --> 00:33:15,190 ママ… ママ! (百合子)七桜! 470 00:33:15,190 --> 00:33:18,600 ママ! (百合子)私は何も知りません 471 00:33:18,600 --> 00:33:21,600 私は ただ お菓子を作ってただけで… 472 00:33:23,570 --> 00:33:36,120 ・~ 473 00:33:36,120 --> 00:33:40,620 今日から七桜ちゃんは ここで暮らそうね 474 00:33:40,620 --> 00:33:43,120 やだ! ママに会わせて 475 00:33:43,120 --> 00:33:47,130 お母さんには 会えないのよ 476 00:33:47,130 --> 00:33:50,160 ママ… ママ… 477 00:33:50,160 --> 00:33:52,200 ママ… 478 00:33:52,200 --> 00:33:55,670 取り調べ中に突然 倒れて そのまま… 479 00:33:55,670 --> 00:33:58,040 結局 動機は 分からずじまいでしょ? 480 00:33:58,040 --> 00:34:01,070 でも 凶器から 百合子さんの指紋が検出されて・ 481 00:34:01,070 --> 00:34:03,140 目撃者もいたんですって 482 00:34:03,140 --> 00:34:07,550 優しそうな顔して 怖いわよね~ 483 00:34:07,550 --> 00:34:18,560 ・~ 484 00:34:18,560 --> 00:34:22,060 《あれは ママの訴えなんだ》 485 00:34:24,600 --> 00:34:27,100 《真実を見つける》 486 00:34:29,070 --> 00:34:33,040 《本当は 何があったのか?》 487 00:34:33,040 --> 00:34:36,040 《あの日 この場所で》 488 00:34:36,040 --> 00:34:42,150 ・~ 489 00:34:42,150 --> 00:34:44,580 後戻りは できないからな 490 00:34:44,580 --> 00:34:49,590 ・~ 491 00:34:53,060 --> 00:34:55,560 いらっしゃいませ。 いらっしゃいませ。 492 00:34:57,530 --> 00:34:59,530 《懐かしい》 493 00:34:59,530 --> 00:35:02,030 いらっしゃいませ。 494 00:35:02,030 --> 00:35:04,540 何か ご入り用ですか? 495 00:35:06,040 --> 00:35:08,110 椿さん いますか? 496 00:35:08,110 --> 00:35:10,640 私 花岡七桜といいます。 497 00:35:10,640 --> 00:35:14,050 椿さんに ここに来るように 言われてまいりました。 498 00:35:14,050 --> 00:35:16,050 あぁ…。 499 00:35:16,050 --> 00:35:19,050 あっ! あなた この間の。 500 00:35:19,050 --> 00:35:20,550 あっ。 501 00:35:22,050 --> 00:35:24,060 どうぞ こっちです。 502 00:35:26,060 --> 00:35:28,060 あっ 俺・ 503 00:35:28,060 --> 00:35:30,960 見習の城島っていいます。 504 00:35:33,630 --> 00:35:35,630 どうぞ こっちです。 505 00:35:38,040 --> 00:35:40,540 《母屋に続く廊下》 506 00:35:40,540 --> 00:35:43,510 《この空気 覚えてる》 507 00:35:43,510 --> 00:35:49,010 《神様の領域に入ったような 神聖な空気》 508 00:35:49,010 --> 00:35:51,020 《戻って来たんだ》 (物音) 509 00:35:51,020 --> 00:35:53,050 (安部) おい お杉 何やってんだよ・ 510 00:35:53,050 --> 00:35:54,590 (杉田) すいません! 511 00:35:54,590 --> 00:35:56,620 時間ないぞ 少し急いでくれ。 512 00:35:56,620 --> 00:35:59,530 (安部) 山さん 小豆 炊けました。 おい 包餡 終わってんのか? 513 00:35:59,530 --> 00:36:01,490 (杉田) 今 上がります。 514 00:36:01,490 --> 00:36:04,030 おっと 危ないよ ちょっと どいてよ! 515 00:36:04,030 --> 00:36:06,500 今日 ちょっとバタバタしてて。 516 00:36:06,500 --> 00:36:08,500 行きましょう。 517 00:36:10,040 --> 00:36:12,540 《この廊下の先には…》 518 00:36:14,540 --> 00:36:16,580 《あの庭》 519 00:36:16,580 --> 00:36:19,610 あの… こっちです。 520 00:36:19,610 --> 00:36:21,610 はい。 521 00:36:23,520 --> 00:36:25,550 あ~。 522 00:36:25,550 --> 00:36:27,550 ちょうど式が始まりましたね。 523 00:36:30,520 --> 00:36:33,030 これで光月庵も安泰ですね。 524 00:36:33,030 --> 00:36:35,490 何せ相手は 日本屈指の旅館・ 525 00:36:35,490 --> 00:36:37,530 長谷屋さんのお嬢さんですから。 526 00:36:37,530 --> 00:36:40,570 さらに手広く商売する気でしょう。 527 00:36:40,570 --> 00:36:42,700 何? 528 00:36:42,700 --> 00:36:44,540 何 考えてるの? 529 00:36:44,540 --> 00:36:46,040 えっ? 530 00:36:47,040 --> 00:36:49,040 えっ ちょっと あっ…。 531 00:36:50,540 --> 00:36:52,550 (ふすまが開く音) 532 00:36:54,550 --> 00:37:00,050 ・~ 533 00:37:00,050 --> 00:37:02,120 (長谷健造) おい 誰だ? 534 00:37:02,120 --> 00:37:10,030 ・~ 535 00:37:10,030 --> 00:37:14,030 手土産 受け取っていただけますか? 536 00:37:15,530 --> 00:37:18,040 《このまま 引き下がってたまるか》 537 00:37:18,040 --> 00:37:20,510 (長谷) 君! 式の最中だぞ! 538 00:37:20,510 --> 00:37:22,010 誰か! 539 00:37:22,010 --> 00:37:23,540 はい。 540 00:37:23,540 --> 00:37:25,580 失礼します。 541 00:37:25,580 --> 00:37:27,610 待て。 542 00:37:27,610 --> 00:37:30,020 僕の客だ。 543 00:37:30,020 --> 00:37:32,020 (城島) はい。 544 00:37:32,020 --> 00:37:38,020 ・~ 545 00:37:38,020 --> 00:37:40,990 ・~ で 土産は? 546 00:37:40,990 --> 00:37:46,030 ・~ 547 00:37:46,030 --> 00:37:49,100 どうぞ 羊羹でございます。 548 00:37:49,100 --> 00:37:50,540 (長谷) 羊羹? 549 00:37:50,540 --> 00:37:55,040 (長谷房枝) 結婚式のお祝いに 真っ黒な羊羹なんか非常識よ! 550 00:38:03,520 --> 00:38:06,520 中に何も入ってないんだな。 551 00:38:08,090 --> 00:38:10,090 菓銘は? 552 00:38:11,660 --> 00:38:13,660 「新月」です。 553 00:38:16,530 --> 00:38:20,030 月の夜 特に満月は・ 554 00:38:20,030 --> 00:38:22,530 ことさら 美しいものです。 555 00:38:22,530 --> 00:38:25,070 羊羹にも栗を入れて・ 556 00:38:25,070 --> 00:38:30,040 漆黒に浮かぶ 黄金の輝きをたたえたりします。 557 00:38:30,040 --> 00:38:33,110 でも 月のない夜は・ 558 00:38:33,110 --> 00:38:37,050 星の瞬く光が よりキレイに見え・ 559 00:38:37,050 --> 00:38:39,550 花は 一層 その香りを増し・ 560 00:38:39,550 --> 00:38:44,520 夜そのものが 豊かに 本質を見せてくれます。 561 00:38:44,520 --> 00:38:46,560 この羊羹も・ 562 00:38:46,560 --> 00:38:50,060 羊羹そのものの おいしさを 味わっていただきたい。 563 00:38:50,060 --> 00:38:53,100 そんな思いを込めました。 564 00:38:53,100 --> 00:38:56,600 どうぞ 味わってください。 565 00:38:58,540 --> 00:39:02,540 月のない夜 新月。 566 00:39:02,540 --> 00:39:05,040 月がなくても・ 567 00:39:05,040 --> 00:39:08,550 光月庵がなくても 和菓子の世界は美しい。 568 00:39:13,550 --> 00:39:16,120 この店は特別じゃないってわけか。 569 00:39:16,120 --> 00:39:18,190 はい。 570 00:39:18,190 --> 00:39:20,560 今の光月庵は・ 571 00:39:20,560 --> 00:39:23,060 決して特別じゃ ない。 572 00:39:24,060 --> 00:39:27,570 (房枝) 何て失礼な! (長谷) 早く追い出せ! 573 00:39:29,030 --> 00:39:31,070 あんた・ 574 00:39:31,070 --> 00:39:33,570 やっぱり面白いな。 575 00:39:37,610 --> 00:39:39,550 ちょっと…。 576 00:39:39,550 --> 00:39:42,050 僕は この人と結婚する。 577 00:39:46,520 --> 00:39:49,020 《本当に どうかしてる》 578 00:39:49,020 --> 00:39:53,030 《世界で一番 憎い人なのに》 579 00:39:53,030 --> 00:39:58,630 ・~ 580 00:39:58,630 --> 00:40:00,500 《でも・ 581 00:40:00,500 --> 00:40:03,000 後戻りは できない》 582 00:40:03,000 --> 00:40:07,010 ・~ 583 00:40:25,890 --> 00:40:27,890 (長谷) この女と結婚する・ 584 00:40:27,890 --> 00:40:30,400 そんなこと許さんぞ! 585 00:40:30,400 --> 00:40:32,900 うちの娘に 恥をかかせるつもりか! 586 00:40:32,900 --> 00:40:34,400 (長谷 栞) お父様…。 587 00:40:34,400 --> 00:40:37,940 結納返しの名目で 幾ら支払ったと思ってるんだ・ 588 00:40:37,940 --> 00:40:40,440 やめて お父様。 長谷屋さん。 589 00:40:43,980 --> 00:40:45,880 こんなふうに騒ぎ立てては・ 590 00:40:45,880 --> 00:40:50,880 品位と信頼が売りの 長谷屋さんの名に傷が付きます。 591 00:40:50,880 --> 00:40:55,390 この場は 私にお任せいただけませんか? 592 00:40:55,390 --> 00:40:57,860 今日子さんが そう おっしゃるなら。 593 00:40:57,860 --> 00:41:00,390 ありがとう存じます。 594 00:41:00,390 --> 00:41:03,960 《この人が 光月庵の女将》 595 00:41:03,960 --> 00:41:06,470 《椿のお母さん》 596 00:41:07,870 --> 00:41:10,900 《子供の頃 この人を見掛けたことは・ 597 00:41:10,900 --> 00:41:12,870 ほとんど なかった気がする》 598 00:41:12,870 --> 00:41:15,770 《顔も あまり覚えていない》 599 00:41:19,880 --> 00:41:22,380 椿さん。 600 00:41:22,380 --> 00:41:24,920 さっき言ったことは本気なの? 601 00:41:24,920 --> 00:41:26,920 本気です。 602 00:41:31,890 --> 00:41:35,390 わがままも いいかげんにしなさい 恥ずかしい! 603 00:41:35,390 --> 00:41:38,900 早く 一人前になりたいのでしょ? 604 00:41:38,900 --> 00:41:41,400 だから 結婚するんじゃないんですか。 605 00:41:41,400 --> 00:41:44,400 ちゃんと相手を選びなさい。 606 00:41:44,400 --> 00:41:48,470 光月庵にとっては 大事なことなんですよ。 607 00:41:48,470 --> 00:41:51,480 長谷屋さんからの支援も なくなりますしね。 608 00:41:54,910 --> 00:41:59,420 とにかく 式に戻りなさい。 609 00:41:59,420 --> 00:42:03,420 この店を 追い出されたくなかったら。 610 00:42:06,890 --> 00:42:08,390 どいてちょうだい。 611 00:42:11,500 --> 00:42:14,030 椿? 612 00:42:14,030 --> 00:42:16,570 足音 613 00:42:16,570 --> 00:42:19,470 あなたは なぜ ここにいるの? 614 00:42:19,470 --> 00:42:22,470 ここは母屋ですよ 615 00:42:23,980 --> 00:42:26,480 使用人は お下がりなさい! 616 00:42:27,380 --> 00:42:28,910 どきなさい! 617 00:42:28,910 --> 00:42:31,920 長谷屋さんのお嬢さんは 知ってるんですか? 618 00:42:33,450 --> 00:42:38,390 15年前 この店で 旦那様が亡くなった時のこと。 619 00:42:38,390 --> 00:42:40,890 何ですって・ 620 00:42:41,890 --> 00:42:44,900 世間的には 病死ということに なっていますけど・ 621 00:42:44,900 --> 00:42:47,400 本当は どうなんでしょう? 622 00:42:47,400 --> 00:42:50,400 私は それも知った上で…。 623 00:42:51,900 --> 00:42:54,940 椿さんと一緒になりたいんです。 624 00:42:54,940 --> 00:42:57,440 何なの? あなた。 625 00:42:58,480 --> 00:43:00,380 何が目的なの? 一体! 626 00:43:00,380 --> 00:43:03,880 (高月宗寿郎) ・静かにしてもらえんかね・ 627 00:43:03,880 --> 00:43:06,890 (高月) 猫が逃げてしまうよ。 628 00:43:07,890 --> 00:43:09,890 お義父様…。 629 00:43:09,890 --> 00:43:12,890 《じゃあ この人が 光月庵の大旦那》 630 00:43:12,890 --> 00:43:15,390 いけません 寝てらっしゃらないと。 631 00:43:15,390 --> 00:43:17,960 お体に障ります。 632 00:43:17,960 --> 00:43:21,000 今日は調子が良くてね。 633 00:43:21,000 --> 00:43:26,000 元気が良過ぎて らくがん作っちゃったよ。 634 00:43:27,910 --> 00:43:30,410 あんたも食べるかい? 635 00:43:30,410 --> 00:43:33,410 あちゃ~ 落っことしちゃったか。 636 00:43:33,410 --> 00:43:35,410 痛かったね。 (猫の鳴き声) 637 00:43:35,410 --> 00:43:40,390 それじゃあ ちょっと お客様方にも挨拶しようかね。 638 00:43:40,390 --> 00:43:44,460 お客様には 店主は具合が良くない と言ってあります。 639 00:43:44,460 --> 00:43:47,530 安心して お休みください。 640 00:43:47,530 --> 00:43:50,030 でも 大事なお客様だろう? 641 00:43:50,900 --> 00:43:52,900 椿さん 止めてちょうだい! 642 00:43:52,900 --> 00:43:56,900 おじい様は事情を知らないのに 何を言い出すか…。 643 00:43:56,900 --> 00:43:59,910 (城島) すいません…。 (ざわめき) 644 00:43:59,910 --> 00:44:03,410 (高月) 皆さん おそろいですか。 645 00:44:03,410 --> 00:44:06,980 大旦那。 珍しいわね。 646 00:44:06,980 --> 00:44:09,480 (房枝) 病気されてるんじゃなかったの? 647 00:44:13,420 --> 00:44:18,890 (高月) 皆様には 大変申し訳ないのですが・ 648 00:44:18,890 --> 00:44:21,890 本日の式は・ 649 00:44:21,890 --> 00:44:24,400 中止にさせていただきます。 650 00:44:24,400 --> 00:44:26,400 (長谷) なっ…。 651 00:44:26,400 --> 00:44:28,430 (高月) お怒りは ごもっとも。 652 00:44:28,430 --> 00:44:32,500 この無礼は この高月宗寿郎・ 653 00:44:32,500 --> 00:44:36,410 生涯かけて 償わせていただきます。 654 00:44:36,410 --> 00:44:40,380 誠に 申し訳ございません。 655 00:44:40,380 --> 00:44:57,400 ・~ 656 00:44:57,400 --> 00:45:01,400 今日のことは 全て 私の わがままでございます。 657 00:45:01,400 --> 00:45:04,900 責任は全て私が取ります。 658 00:45:04,900 --> 00:45:07,910 申し訳ございません。 659 00:45:07,910 --> 00:45:10,410 正直 申しますと・ 660 00:45:10,410 --> 00:45:14,980 光月庵は数年前から 業績が思わしくありません。 661 00:45:14,980 --> 00:45:18,420 それを知って 長谷屋様は 支援を申し出てくださいました。 662 00:45:18,420 --> 00:45:22,390 (ざわめき) 663 00:45:22,390 --> 00:45:24,460 マジか…。 664 00:45:24,460 --> 00:45:26,430 しかし・ 665 00:45:26,430 --> 00:45:29,430 「山高きが故に貴からず」。 666 00:45:29,430 --> 00:45:33,470 一時的に金銭で補っても 意味がないと思っております。 667 00:45:33,470 --> 00:45:35,970 今の光月庵を変えなければ。 668 00:45:35,970 --> 00:45:40,370 椿さん おじい様が守って来た店ですよ。 669 00:45:40,370 --> 00:45:42,910 何を根拠に…。 670 00:45:42,910 --> 00:45:44,880 撤回なさい! 671 00:45:44,880 --> 00:45:48,380 15年前…・ 672 00:45:48,380 --> 00:45:51,880 先代を失ってから この店は変わってしまった。 673 00:45:53,420 --> 00:45:57,920 今の光月庵は 老舗の看板だけで 成り立っているようなもの。 674 00:45:57,920 --> 00:46:01,390 味 品質・ 675 00:46:01,390 --> 00:46:03,900 どの面からも皆様に満足され・ 676 00:46:03,900 --> 00:46:06,900 認められる和菓子屋…。 677 00:46:06,900 --> 00:46:09,900 そんな理想の店にいたします。 678 00:46:13,410 --> 00:46:18,310 必ず お約束いたします。 679 00:46:24,380 --> 00:46:28,420 (高月) まだまだ 子供だと思っていたら…。 680 00:46:28,420 --> 00:46:31,420 大きくなったものだ。 681 00:46:33,890 --> 00:46:36,900 生意気を言うようになった。 682 00:46:38,400 --> 00:46:40,400 半人前のくせに! 683 00:46:43,970 --> 00:46:47,410 そこまで言うなら…・ 684 00:46:47,410 --> 00:46:49,910 3か月で成果を出してみろ! 685 00:46:49,910 --> 00:46:53,380 できなければ その娘と ここを去れ! 686 00:46:53,380 --> 00:47:19,300 ・~ 687 00:47:26,880 --> 00:47:31,950 15年前の事件のこと 何で知ってるんだ? 688 00:47:31,950 --> 00:47:34,520 ネットで ウワサされてたから。 689 00:47:34,520 --> 00:47:38,020 旦那様は 殺されたんじゃないかって。 690 00:47:40,890 --> 00:47:46,400 嫁ぎ先が どんなところか 少しは知っておきたかったから。 691 00:47:46,400 --> 00:47:50,900 あんたの羊羹 その通りだよ。 692 00:47:52,370 --> 00:47:58,380 今の光月庵は 暗闇の中をさまよってる。 693 00:48:00,480 --> 00:48:06,890 でも 新月は見えてないだけで なくなったわけじゃ ない。 694 00:48:06,890 --> 00:48:11,890 満ちて また輝きだす。 695 00:48:15,390 --> 00:48:17,900 輝かせてみせる。 696 00:48:17,900 --> 00:48:20,400 この手で。 697 00:48:23,970 --> 00:48:27,010 近いうちに・ 698 00:48:27,010 --> 00:48:30,510 必ず この店を俺のものにする。 699 00:48:32,880 --> 00:48:37,380 だから 私みたいな女を 嫁にするって言ったわけ? 700 00:48:38,880 --> 00:48:42,390 宣戦布告するには 最高の演出だったろ? 701 00:48:42,390 --> 00:48:47,390 親戚連中の顔と来たら 傑作だったからな。 702 00:48:48,890 --> 00:48:50,400 でも…。 703 00:48:52,430 --> 00:48:54,430 (七桜の声) 傷ついた人もいる。 704 00:48:58,870 --> 00:49:01,370 あんただって・ 705 00:49:01,370 --> 00:49:04,410 俺を好きで ここに来たわけじゃないだろ? 706 00:49:04,410 --> 00:49:07,880 ・~ 707 00:49:07,880 --> 00:49:10,380 《私も同じ》 708 00:49:10,380 --> 00:49:15,450 《この家に入るために ひとを欺こうとしてる》 709 00:49:15,450 --> 00:49:18,020 今 住んでるとこの 整理がついたら・ 710 00:49:18,020 --> 00:49:20,390 すぐに ここに引っ越して来い。 711 00:49:20,390 --> 00:49:27,900 ・~ 712 00:49:27,900 --> 00:49:29,870 《でも…》 713 00:49:29,870 --> 00:49:33,870 ・~ 714 00:49:33,870 --> 00:49:36,370 その必要はない。 715 00:49:38,940 --> 00:49:41,880 私には何もないから。 716 00:49:41,880 --> 00:49:46,380 家も 家族も。 717 00:49:46,380 --> 00:49:48,890 《それでも・ 718 00:49:48,890 --> 00:49:52,890 真実だけは 必ず見つけ出す》 719 00:49:52,890 --> 00:49:56,390 今日から お世話になります。 720 00:49:56,390 --> 00:50:18,880 ・~ 721 00:50:18,880 --> 00:50:20,390 (戸が開く音) 722 00:50:20,390 --> 00:50:21,890 (夕子) いらっしゃい。 723 00:50:21,890 --> 00:50:23,890 今夜の満月はキレイだよ。 724 00:50:23,890 --> 00:50:25,890 あら じゃあ 気を付けなきゃ。 725 00:50:25,890 --> 00:50:28,960 満月は 人を変えるっていうから。 726 00:50:28,960 --> 00:50:34,370 ・~ 727 00:50:34,370 --> 00:50:37,400 契約成立だな。 728 00:50:37,400 --> 00:50:41,370 《婚約者なんて 甘いものじゃ ない》 729 00:50:41,370 --> 00:50:45,880 《私たちの関係に 名前を付けるとしたら…》 730 00:50:46,880 --> 00:50:49,380 《共犯者だ》 731 00:50:49,380 --> 00:50:54,490 ♪~ かごめ かごめ 732 00:50:54,490 --> 00:51:00,390 ♪~ かごの中の鳥は 733 00:51:00,390 --> 00:51:02,890 ♪~ い… 734 00:51:05,860 --> 00:51:07,900 あら…。 735 00:51:07,900 --> 00:51:10,900 虫が入り込んでるわ。 736 00:51:10,900 --> 00:51:15,440 ・~ 737 00:51:15,440 --> 00:51:17,480 《私たちは…》 738 00:51:17,480 --> 00:51:19,880 ・~ 739 00:51:19,880 --> 00:51:21,410 (虫をつぶす音) 740 00:51:21,410 --> 00:51:26,380 ・~ 741 00:51:26,380 --> 00:51:28,890 《どうかしている》