1 00:00:01,040 --> 00:00:04,040 (高月 椿) 多分 俺は あんたに引かれてる。 2 00:00:04,040 --> 00:00:06,540 でも もし お前が さくらなら・ 3 00:00:06,540 --> 00:00:09,040 この気持ちを殺さなきゃいけない。 4 00:00:12,550 --> 00:00:14,550 答えてくれ。 5 00:00:14,550 --> 00:00:17,620 あんたは本当に 花岡七桜なのか? 6 00:00:17,620 --> 00:00:20,150 それとも…・ 7 00:00:20,150 --> 00:00:22,660 さくらなのか? 8 00:00:24,560 --> 00:00:27,060 (花岡七桜)《私の初恋だった》 9 00:00:27,060 --> 00:00:31,100 《本当なら 夢みたいなことなのに…》 10 00:00:31,100 --> 00:00:34,600 《幸せで 泣いてしまいそうなのに…》 11 00:00:37,610 --> 00:00:40,140 《私たちが・ 12 00:00:40,140 --> 00:00:42,640 普通だったら》 13 00:00:44,680 --> 00:00:46,650 さくらのお母さん 14 00:00:46,650 --> 00:00:48,650 (百合子) 私は何も知りません 15 00:00:48,650 --> 00:00:52,050 私は ただ お菓子を作ってただけで… 16 00:00:52,050 --> 00:00:56,590 ・~ 17 00:00:56,590 --> 00:00:59,590 《私は覚悟して来たんだ》 18 00:01:02,060 --> 00:01:05,070 《地獄に落ちる覚悟だって》 19 00:01:08,570 --> 00:01:11,540 私は 花岡七桜です。 20 00:01:11,540 --> 00:01:13,540 さくらじゃ ありません。 21 00:01:18,080 --> 00:01:20,110 そんなに似てるの? 22 00:01:20,110 --> 00:01:23,550 私 さくらって子と。 23 00:01:23,550 --> 00:01:27,060 さくらは物陰に隠れて・ 24 00:01:27,060 --> 00:01:30,060 いつも 恥ずかしそうにしてる子だった。 25 00:01:32,060 --> 00:01:35,560 こんなふうに…・ 26 00:01:35,560 --> 00:01:38,570 俺を真っすぐ見たりしなかった。 27 00:01:42,100 --> 00:01:44,610 お前の その目が好きなんだ。 28 00:01:46,540 --> 00:01:50,550 七桜 お前を信じる。 29 00:01:52,050 --> 00:01:54,550 でも私たち こういうのは もう…。 30 00:01:56,050 --> 00:01:58,050 嫌なら 振りほどけばいい。 31 00:01:59,550 --> 00:02:02,460 全部 俺のものにしたい。 32 00:02:03,590 --> 00:02:06,130 それくらい・ 33 00:02:06,130 --> 00:02:09,160 今 お前が いとおしい。 34 00:02:09,160 --> 00:02:14,070 ・~ 35 00:02:14,070 --> 00:02:18,070 《ママ 今だけ許して》 36 00:02:18,070 --> 00:02:21,580 《私は ホント どうかしている》 37 00:02:21,580 --> 00:02:24,080 《待っているのは・ 38 00:02:24,080 --> 00:02:27,050 地獄しかないのに》 39 00:02:27,050 --> 00:02:30,620 《どうしても この手を・ 40 00:02:30,620 --> 00:02:35,560 振り払うことが… できないの》 41 00:02:35,560 --> 00:02:37,560 椿…。 42 00:02:41,560 --> 00:02:44,070 《どうかしてる》 43 00:02:44,070 --> 00:02:46,570 《椿の腕の中で・ 44 00:02:46,570 --> 00:02:49,070 幸せを感じるなんて》 45 00:02:49,070 --> 00:03:13,560 ・~ 46 00:03:13,560 --> 00:03:16,100 もう朝か。 47 00:03:16,100 --> 00:03:18,100 うん。 48 00:03:18,100 --> 00:03:21,600 こんなに ぐっすり寝たの 久しぶりだ。 49 00:03:22,600 --> 00:03:25,670 変な感じだな。 50 00:03:25,670 --> 00:03:27,610 正直・ 51 00:03:27,610 --> 00:03:30,580 どうしたら うまくやれるか分からない。 52 00:03:30,580 --> 00:03:32,580 でも…。 53 00:03:36,080 --> 00:03:38,590 俺なりに 大事にする。 54 00:03:38,590 --> 00:03:41,120 《ウソをついてるのに・ 55 00:03:41,120 --> 00:03:43,620 偽りの夫婦なのに…》 56 00:03:45,560 --> 00:03:52,570 ・~ 57 00:03:52,570 --> 00:03:55,070 これ…。 58 00:03:55,070 --> 00:03:57,570 光月庵の作業着だ。 59 00:03:57,570 --> 00:04:00,610 お前も この家の人間になるんだからな。 60 00:04:00,610 --> 00:04:11,590 ・~ 61 00:04:11,590 --> 00:04:14,090 《ママが着てた制服》 62 00:04:15,060 --> 00:04:17,560 (高月今日子) 七桜さん。 63 00:04:17,560 --> 00:04:20,560 10時に お茶を4つ用意してくれる? 64 00:04:20,560 --> 00:04:23,560 大事な お得意様が いらっしゃるの。 65 00:04:26,630 --> 00:04:28,170 分かりました。 66 00:04:28,170 --> 00:04:31,610 《何? 女将が 私を人前に出すなんて》 67 00:04:31,610 --> 00:04:38,610 ・~ 68 00:04:43,580 --> 00:04:57,100 ・~ 69 00:05:16,080 --> 00:05:18,090 失礼いたします。 70 00:05:20,620 --> 00:05:24,060 《この空気 私を試そうとしてるんだ》 71 00:05:24,060 --> 00:05:26,090 お茶をお持ちいたしました。 72 00:05:26,090 --> 00:05:29,560 皆様に お出しして。 はい。 73 00:05:29,560 --> 00:05:33,570 《大丈夫 お茶の出し方くらい知ってる》 74 00:05:37,570 --> 00:05:39,570 ありがとう。 75 00:05:39,570 --> 00:05:41,110 失礼いたします。 76 00:05:41,110 --> 00:05:42,640 《よし 完璧》 77 00:05:42,640 --> 00:05:44,580 お待ちなさい。 78 00:05:44,580 --> 00:05:49,580 まだ用があるかもしれないから そこにいてくれる? 79 00:05:49,580 --> 00:05:51,590 はい。 80 00:05:53,050 --> 00:05:56,590 今日子さん その着物 夏大島よね。 81 00:05:56,590 --> 00:05:58,560 ええ。 82 00:05:58,560 --> 00:06:01,130 織りのほうが好きなんです。 83 00:06:01,130 --> 00:06:05,070 ステキね~! なかなか手が出せないわ。 84 00:06:05,070 --> 00:06:08,070 いえいえ そんなこと ございませんわ。 85 00:06:08,070 --> 00:06:10,570 あの… あの・ 86 00:06:10,570 --> 00:06:12,570 お茶を お取り換えいたしましょうか。 87 00:06:13,570 --> 00:06:15,580 ちょっと あなた…。 88 00:06:15,580 --> 00:06:18,080 とんだ失礼を…。 89 00:06:18,080 --> 00:06:22,120 本当に 申し訳ございません。 90 00:06:22,120 --> 00:06:24,120 えっ…。 91 00:06:25,050 --> 00:06:28,590 あの 私 何か…。 92 00:06:28,590 --> 00:06:32,560 あなた… 本当に分からないの? 93 00:06:32,560 --> 00:06:36,100 「お茶をお取り換えしましょうか」 って・ 94 00:06:36,100 --> 00:06:40,070 「そろそろ おいとましてほしい」 っていう意味なのよ。 95 00:06:40,070 --> 00:06:42,600 そんなことも 教えてもらわなかったの? 96 00:06:42,600 --> 00:06:44,670 あの母親に。 97 00:06:44,670 --> 00:06:46,570 すいませんでした。 98 00:06:46,570 --> 00:06:50,080 でも 母は関係ありません。 99 00:06:50,080 --> 00:06:53,080 無知で ばかな ひと言のせいで・ 100 00:06:53,080 --> 00:06:57,590 今まで築いて来たものが 一瞬で崩れてしまうの。 101 00:06:57,590 --> 00:07:00,490 そういう世界なのよ ここは! 102 00:07:02,090 --> 00:07:05,590 あなたに これを着る資格なんて ないでしょ。 103 00:07:06,630 --> 00:07:08,660 脱ぎなさい! 104 00:07:08,660 --> 00:07:15,100 ・~ 105 00:07:15,100 --> 00:07:17,570 育ちも悪ければ・ 106 00:07:17,570 --> 00:07:21,080 この世界のこと 勉強もしてない。 107 00:07:21,080 --> 00:07:23,580 それで 椿さんと一緒になる? 108 00:07:23,580 --> 00:07:25,550 ハァ ハァ ハァ…。 109 00:07:25,550 --> 00:07:28,080 結婚したい? ハァ ハァ…。 110 00:07:28,080 --> 00:07:29,620 浅ましい。 111 00:07:29,620 --> 00:07:31,650 ハァ ハァ…。 112 00:07:31,650 --> 00:07:35,060 本当に ずうずうしい女! 113 00:07:35,060 --> 00:07:37,590 今なら まだ間に合うわ。 114 00:07:37,590 --> 00:07:39,560 椿さんのためにも・ 115 00:07:39,560 --> 00:07:43,560 一刻も早く 出て行ってちょうだい! 116 00:07:47,070 --> 00:07:50,100 《世界が違う》 117 00:07:50,100 --> 00:07:53,170 《お菓子への情熱が いくらあっても・ 118 00:07:53,170 --> 00:07:55,710 どうしようもない》 119 00:07:55,710 --> 00:07:59,210 《私の全てを否定される》 120 00:08:06,090 --> 00:08:08,590 (城島裕介) 七桜さん! 今日は もう上がりでしょ。 121 00:08:08,590 --> 00:08:10,090 城島君。 122 00:08:10,090 --> 00:08:12,090 ちょっと 付き合ってもらえません? 123 00:08:12,090 --> 00:08:13,590 えっ? 124 00:08:15,100 --> 00:08:18,100 和… 和! 125 00:08:18,100 --> 00:08:20,630 …のアフタヌーンティー! 126 00:08:20,630 --> 00:08:23,170 野郎一人じゃ 来づらくって。 127 00:08:23,170 --> 00:08:25,610 さぁ 食べましょう。 128 00:08:25,610 --> 00:08:27,610 (七桜:城島) いただきます。 129 00:08:30,080 --> 00:08:33,080 ん~ おいしい! 130 00:08:33,080 --> 00:08:35,080 そして 楽しい! 131 00:08:35,080 --> 00:08:38,620 お酒やコーヒーにも合うんすよ。 確かに! 132 00:08:38,620 --> 00:08:40,620 ここに 季節のものを入れてもよさそう。 133 00:08:40,620 --> 00:08:42,160 例えば? 134 00:08:42,160 --> 00:08:45,090 七夕っぽい 寒天とか! それいい 採用! 135 00:08:45,090 --> 00:08:46,590 アハハ…。 136 00:08:46,590 --> 00:08:50,560 《城島君相手だと 純粋に和菓子の話だけできる》 137 00:08:50,560 --> 00:08:52,570 《本当に安心する》 138 00:08:52,570 --> 00:08:55,570 やっぱり もったいないな~ 女将になるなんて。 139 00:08:55,570 --> 00:08:57,070 えっ? 140 00:08:57,070 --> 00:09:00,610 光月庵の女将になったら 作れないですよ お菓子。 141 00:09:00,610 --> 00:09:03,140 そんなに好きなのに。 142 00:09:03,140 --> 00:09:05,550 城島君は 実家の店を継ぐんだっけ。 143 00:09:05,550 --> 00:09:07,580 覚えててくれたんですね。 144 00:09:07,580 --> 00:09:11,590 能登の小さな店ですけど 味は石川いち・ 145 00:09:11,590 --> 00:09:14,050 いや 全国いちですよ。 146 00:09:14,050 --> 00:09:16,060 わらび餅が名物で・ 147 00:09:16,060 --> 00:09:18,590 プルップルで トロットロなんです。 148 00:09:18,590 --> 00:09:21,100 プルップルで トロットロ? 149 00:09:21,100 --> 00:09:22,660 食べたい! 150 00:09:22,660 --> 00:09:25,170 じゃあ 食べに来ます? 151 00:09:25,170 --> 00:09:27,570 俺の部屋に。 えっ? 152 00:09:27,570 --> 00:09:29,570 ちょうど実家から 送られて来たところなんです。 153 00:09:29,570 --> 00:09:31,570 城島君の部屋って? 154 00:09:31,570 --> 00:09:35,610 あ~ 七桜さんは 知らないと思いますけど・ 155 00:09:35,610 --> 00:09:38,610 従業員たちの部屋が集まった 離れがあるんですよね。 156 00:09:38,610 --> 00:09:40,610 一番奥の角部屋なんですけど。 157 00:09:45,150 --> 00:09:47,090 その部屋…。 158 00:09:47,090 --> 00:09:49,590 あ~ っていうか 何言ってんだ 俺。 159 00:09:49,590 --> 00:09:53,590 「部屋に」なんてね すいません。 160 00:09:53,590 --> 00:09:55,100 いいの? 161 00:09:56,600 --> 00:09:58,100 行ってもいいの? 162 00:09:59,600 --> 00:10:04,670 じゃあ… 今夜 待ってます。 163 00:10:04,670 --> 00:10:13,110 ・~ 164 00:10:13,110 --> 00:10:15,080 ・失礼します・ 165 00:10:15,080 --> 00:10:17,590 薬の時間です。 166 00:10:17,590 --> 00:10:23,120 (せき込み) 大丈夫ですか? 167 00:10:23,120 --> 00:10:25,630 (高月宗寿郎) 勘違いするな。 168 00:10:27,090 --> 00:10:33,100 (高月) 私は お前を 後継者と認めたわけじゃ ない。 169 00:10:33,100 --> 00:10:38,570 あの子を… あの子を・ 170 00:10:38,570 --> 00:10:41,080 早く捜してくれ。 171 00:10:48,580 --> 00:10:51,650 《ずっと もう一度行きたいと思ってた》 172 00:10:51,650 --> 00:10:57,090 《でも どこにあったのか 記憶が曖昧で…》 173 00:10:57,090 --> 00:11:07,500 ・~ 174 00:11:11,570 --> 00:11:13,570 《間違いない》 175 00:11:13,570 --> 00:11:18,180 ・~ 176 00:11:18,180 --> 00:11:20,580 ・~ 《この部屋だ》 177 00:11:20,580 --> 00:11:27,590 ・~ 178 00:11:30,090 --> 00:11:31,560 七桜…。 179 00:11:31,560 --> 00:11:35,060 七桜さんを探しているの? 180 00:11:44,070 --> 00:11:46,570 (風の音) 181 00:11:46,570 --> 00:11:50,580 あ~ すいません 俺 窓 開けっ放しで。 182 00:11:50,580 --> 00:11:53,580 あっ… じゃあ 閉めるね。 183 00:11:53,580 --> 00:11:55,580 その窓・ 184 00:11:55,580 --> 00:11:58,090 立て付けが悪くて 一度 浮かさないと・ 185 00:11:58,090 --> 00:12:01,620 閉まらないんですけど どうして分かったんですか? 186 00:12:01,620 --> 00:12:04,060 私の部屋も 一緒だから。 187 00:12:04,060 --> 00:12:05,590 へぇ~。 188 00:12:05,590 --> 00:12:08,100 母屋は ちゃんとしてるんだと 思ってました。 189 00:12:08,100 --> 00:12:11,100 《ヤバい 気を付けなきゃ》 190 00:12:12,070 --> 00:12:15,070 あっ この花…。 191 00:12:15,070 --> 00:12:17,070 クチナシだっけ? 192 00:12:17,070 --> 00:12:19,610 はい クチナシって・ 193 00:12:19,610 --> 00:12:22,180 実が熟しても 自然に割れないことから・ 194 00:12:22,180 --> 00:12:25,080 「口がない」って書いて クチナシっていうらしいです。 195 00:12:25,080 --> 00:12:26,580 詳しいんだね。 196 00:12:28,080 --> 00:12:30,580 母が 好きなんですよ。 197 00:12:30,580 --> 00:12:33,050 季節が変わるたびに・ 198 00:12:33,050 --> 00:12:37,060 あの花のお菓子はどうかって 父にアイデアを出すんです。 199 00:12:38,560 --> 00:12:40,590 そうなんだ。 200 00:12:40,590 --> 00:12:43,160 俺も そういう店が夢なんです。 201 00:12:43,160 --> 00:12:46,070 夫婦2人で いろいろ考えて・ 202 00:12:46,070 --> 00:12:50,070 お客さん 一人一人と触れ合って 笑顔になってもらう。 203 00:12:52,070 --> 00:12:57,080 小さいけど 温かさじゃ どこにも負けない店。 204 00:12:57,080 --> 00:12:59,580 その夢 すごく いいと思う。 205 00:12:59,580 --> 00:13:02,120 絶対 かなえてほしい。 206 00:13:02,120 --> 00:13:05,190 「私も同じ」って顔してる。 207 00:13:05,190 --> 00:13:07,050 えっ? 208 00:13:07,050 --> 00:13:09,060 でも・ 209 00:13:09,060 --> 00:13:11,590 椿さんは違いますよね。 210 00:13:11,590 --> 00:13:17,060 (今日子の声)♪~ 勝ってうれしい 花いちもんめ 211 00:13:17,060 --> 00:13:23,600 ♪~ 負けて くやしい 花いちもんめ 212 00:13:23,600 --> 00:13:29,080 ♪~ 隣のおばさん ちょっと来ておくれ 213 00:13:29,080 --> 00:13:35,580 ♪~ 鬼が怖くて行かれない 214 00:13:39,590 --> 00:13:44,590 俺 前に椿さんが 別れ話 してるの聞いちゃって。 215 00:13:44,590 --> 00:13:49,600 「あんた 店に何の利益に なるっていうんだ?」って。 216 00:13:53,070 --> 00:13:58,070 幸せになれないですよ 椿さんとじゃ。 217 00:13:58,070 --> 00:14:02,480 《分かってる それは私が一番…》 218 00:14:03,580 --> 00:14:06,580 俺とじゃ ダメですか? 219 00:14:06,580 --> 00:14:09,120 (今日子の声) ♪~ あの子がほしい 220 00:14:09,120 --> 00:14:11,650 ♪~ あの子じゃ わからん 221 00:14:11,650 --> 00:14:17,160 ♪~ この子がほしい この子じゃ わからん 222 00:14:20,060 --> 00:14:21,600 椿さん…。 223 00:14:21,600 --> 00:14:23,560 ひとのものに 手を出す暇があったら・ 224 00:14:23,560 --> 00:14:26,570 包餡の練習でも したらどうなんだ。 225 00:14:26,570 --> 00:14:29,570 すいません 俺・ 226 00:14:29,570 --> 00:14:31,570 七桜さんが好きなんです。 227 00:14:31,570 --> 00:14:34,580 ・~ 228 00:14:34,580 --> 00:14:36,110 ・~ 椿! 229 00:14:36,110 --> 00:14:44,080 ・~ 230 00:14:44,080 --> 00:14:45,550 ・~ 来い。 231 00:14:45,550 --> 00:14:49,590 ・~ 232 00:14:49,590 --> 00:14:51,060 ハァ~。 233 00:14:51,060 --> 00:14:54,060 どこがいいんだ? あんな普通の女。 234 00:14:55,060 --> 00:14:57,100 ちょっと! 235 00:14:57,100 --> 00:15:00,130 どうして あの部屋に行ったんだ? 236 00:15:00,130 --> 00:15:03,570 椿さんこそ どうして 城島君に あんなこと? 237 00:15:03,570 --> 00:15:06,070 ムカついたんだ 仕方ないだろう。 238 00:15:06,070 --> 00:15:08,610 城島君が 私を好きなんて 本心じゃ ない…。 239 00:15:08,610 --> 00:15:11,110 だとしたら もっと たちが悪いだろう。 240 00:15:11,110 --> 00:15:13,080 あいつには近づくな。 241 00:15:13,080 --> 00:15:23,190 ・~ 242 00:15:23,190 --> 00:15:25,590 城島君。 243 00:15:25,590 --> 00:15:28,100 (城島) 俺に話し掛けないほうが いいですよ。 244 00:15:28,100 --> 00:15:30,060 また あの人に怒られます。 245 00:15:30,060 --> 00:15:32,600 でも 洗い物は私の仕事だよ。 246 00:15:32,600 --> 00:15:34,570 城島君は小豆の仕込みしないと。 247 00:15:34,570 --> 00:15:36,600 いいんです。 248 00:15:36,600 --> 00:15:39,110 俺 来月いっぱいで辞めるんで。 249 00:15:39,110 --> 00:15:40,610 えっ? 250 00:15:42,680 --> 00:15:46,580 椿さん! どうして城島君がクビになるの? 251 00:15:46,580 --> 00:15:48,620 お願いだから そんなことしないで。 252 00:15:48,620 --> 00:15:51,620 クビ? 辞めさせるなんて…。 253 00:15:53,190 --> 00:15:57,190 (店主)申し訳ないけど うちの店 辞めてもらえるかな 254 00:15:58,090 --> 00:16:00,490 お願いだから。 255 00:16:01,600 --> 00:16:03,630 随分 必死なんだな。 256 00:16:03,630 --> 00:16:06,700 城島君には 両親の店を継ぐ夢があるの。 257 00:16:06,700 --> 00:16:08,600 だったら 早めに諦めたほうがいい。 258 00:16:08,600 --> 00:16:10,600 あいつは いまだに 小豆も満足に炊けないんだぞ。 259 00:16:10,600 --> 00:16:12,070 センスがない。 だから 今…。 260 00:16:12,070 --> 00:16:15,080 光月庵は夢を語る場所じゃ ない! 261 00:16:15,080 --> 00:16:18,150 店の利益にならないヤツは いらない。 262 00:16:18,150 --> 00:16:21,150 (城島)前に椿さんが 別れ話 してるの聞いちゃって 263 00:16:21,150 --> 00:16:24,080 「店に何の利益に なるっていうんだ?」って 264 00:16:24,080 --> 00:16:34,060 ・~ 265 00:16:34,060 --> 00:16:36,560 やっぱり これ・ 266 00:16:36,560 --> 00:16:39,070 私には まだ早かったみたい。 267 00:16:39,070 --> 00:16:44,070 ・~ 268 00:16:44,070 --> 00:16:48,580 《また… 椿が遠い》 269 00:16:54,580 --> 00:16:57,580 いい仕事をしてくれたわね。 270 00:16:58,590 --> 00:17:02,060 言っておきますけど 俺の目的は あくまで・ 271 00:17:02,060 --> 00:17:04,590 あんたの息子を つぶすことですから。 272 00:17:04,590 --> 00:17:08,630 あの子は 簡単に つぶされたりしないわよ。 273 00:17:08,630 --> 00:17:12,170 まぁ 好きにすればいいわ。 274 00:17:12,170 --> 00:17:13,600 でも・ 275 00:17:13,600 --> 00:17:19,070 2人の結婚は やめさせるのよ 必ず。 276 00:17:19,070 --> 00:17:21,110 そのためなら・ 277 00:17:21,110 --> 00:17:23,580 息子が傷ついても 構わないんですね。 278 00:17:23,580 --> 00:17:27,110 ホント 怖い人だ。 279 00:17:27,110 --> 00:17:32,020 あら 小豆を炊く香りが ほのかに。 280 00:17:33,190 --> 00:17:38,190 俺… 嫌いなんで この香り。 281 00:17:44,600 --> 00:17:47,070 (山口) 椿さんと七桜さん・ 282 00:17:47,070 --> 00:17:49,570 お前のことで もめてたみたいだぞ。 283 00:17:49,570 --> 00:17:53,070 へぇ~。 (山口) どういうつもりだ? 284 00:17:53,070 --> 00:17:56,040 「実家の店を継ぐのが夢」って。 285 00:17:56,040 --> 00:17:59,610 店は 1年前に つぶれて ないんだろ。 286 00:17:59,610 --> 00:18:03,180 違いますよ 山口さん。 287 00:18:03,180 --> 00:18:05,590 つぶれたんじゃ ない。 288 00:18:05,590 --> 00:18:08,090 つぶされたんだ あの人に。 289 00:18:12,060 --> 00:18:14,090 えっ? 290 00:18:14,090 --> 00:18:19,100 「しまや」って 親が2人でやってる 小さな店だったんで・ 291 00:18:19,100 --> 00:18:23,140 参観日とか 運動会にも ほとんど来てもらえなくて。 292 00:18:23,140 --> 00:18:25,210 だから 俺・ 293 00:18:25,210 --> 00:18:27,710 和菓子なんか 大嫌いだったんです。 294 00:18:31,110 --> 00:18:33,110 だけど…。 295 00:18:35,080 --> 00:18:38,590 酒もタバコもやらない クソ真面目な親父が・ 296 00:18:38,590 --> 00:18:44,090 毎日毎日 餡子 炊いて わらび餅 練って。 297 00:18:44,090 --> 00:18:47,630 その背中 見てたら…。 298 00:18:47,630 --> 00:18:52,600 俺が継いで 守って行きたいって…・ 299 00:18:52,600 --> 00:18:54,570 そう思ってたのに。 300 00:18:54,570 --> 00:18:59,070 (山口) 城島… なぁ もし助けが必要なら…。 301 00:18:59,070 --> 00:19:05,080 (着信音) 302 00:19:05,080 --> 00:19:08,580 すいません 俺 先に上がります。 (着信音) 303 00:19:11,690 --> 00:19:13,590 (城島) 今 行きます。 304 00:19:13,590 --> 00:19:16,090 逃げたりしませんよ ちゃんと払います。 305 00:19:20,560 --> 00:19:24,060 (多喜川) いや さすが光月庵さん。 306 00:19:24,060 --> 00:19:26,100 お茶も格別に おいしいですよ。 307 00:19:26,100 --> 00:19:28,640 多喜川さんに満足いただけて 光栄です。 308 00:19:28,640 --> 00:19:31,710 あれ 椿さん 若女将は? 309 00:19:31,710 --> 00:19:35,110 手が離せなく すいません。 310 00:19:35,110 --> 00:19:38,080 残念 お会いしたかったな。 311 00:19:38,080 --> 00:19:41,080 今日は仕事の話だとか。 312 00:19:41,080 --> 00:19:43,080 そうなんですよ。 313 00:19:43,080 --> 00:19:46,590 紹介します 音羽百貨店の松原さんです。 314 00:19:46,590 --> 00:19:49,620 はじめまして 松原です。 315 00:19:49,620 --> 00:19:53,560 実は弊社で 「七夕和菓子フェア」を 催すことになりまして・ 316 00:19:53,560 --> 00:19:56,060 光月庵さんにも ぜひ参加していただきたく・ 317 00:19:56,060 --> 00:19:58,060 多喜川さんに無理を言って ご紹介いただきました。 318 00:19:58,060 --> 00:20:00,070 「七夕フェア」ですか。 319 00:20:00,070 --> 00:20:03,070 (松原) はい 各店自慢の和菓子の中から・ 320 00:20:03,070 --> 00:20:07,070 お客様が気に入ったお菓子を 1つ選んで 投票をしていただく。 321 00:20:07,070 --> 00:20:10,640 1位になったお菓子は 全国の店舗で売り出すつもりです。 322 00:20:10,640 --> 00:20:13,080 光月庵さんは 一昨年の四越さんの催しに・ 323 00:20:13,080 --> 00:20:15,050 参加されてましたよね。 324 00:20:15,050 --> 00:20:19,590 私 椿さんのお菓子を食べて 大ファンになりました。 325 00:20:19,590 --> 00:20:22,090 (多喜川) 「光月庵の若き次期当主・ 326 00:20:22,090 --> 00:20:24,060 和菓子界のプリンス」ですか。 327 00:20:24,060 --> 00:20:26,090 これは マスコミが 勝手に持ち上げただけです。 328 00:20:26,090 --> 00:20:28,630 いや 覚えてますよ 見事な「はさみ菊」でした。 329 00:20:28,630 --> 00:20:30,660 でも 実は僕・ 330 00:20:30,660 --> 00:20:33,070 あの時 別の店を推薦していたんですよ。 331 00:20:33,070 --> 00:20:35,070 何というお店ですか? 332 00:20:35,070 --> 00:20:39,070 能登にある 小さな店なんですが 確か…・ 333 00:20:39,070 --> 00:20:41,070 「しまや」。 334 00:20:42,580 --> 00:20:45,080 (男) 全然 足りねえんだけど。 335 00:20:46,080 --> 00:20:48,580 今は それしかないんで。 336 00:20:48,580 --> 00:20:51,120 金 借りてる分際で ナメてんじゃねえぞ。 337 00:20:51,120 --> 00:20:54,050 母親のとこ 行ってもいいんだ それとも…! 338 00:20:54,050 --> 00:20:55,560 あ~! 339 00:20:55,560 --> 00:20:57,660 「しまや」。 340 00:20:57,660 --> 00:21:00,160 城島君は どうして和菓子職人に? 341 00:21:00,160 --> 00:21:02,130 (城島) 実家が和菓子屋なんです 342 00:21:02,130 --> 00:21:05,570 「しまや」って 能登にある 小さな店なんですけど 343 00:21:05,570 --> 00:21:07,600 (多喜川) でも 先日・ 344 00:21:07,600 --> 00:21:10,640 その店の建物と土地を 買い取ってくれないかって・ 345 00:21:10,640 --> 00:21:12,570 話が来ましてね。 346 00:21:12,570 --> 00:21:14,540 それって…。 347 00:21:14,540 --> 00:21:16,540 つぶれたらしいんですよ。 348 00:21:18,550 --> 00:21:21,050 何とか言え こら! クソ~! 349 00:21:21,050 --> 00:21:24,050 大事な職人に何するんですか! 350 00:21:24,050 --> 00:21:28,620 おいおい 俺は貸した金を 返してもらいたいだけなんですよ。 351 00:21:28,620 --> 00:21:32,560 そいつの店の借金を。 えっ? 352 00:21:32,560 --> 00:21:35,060 また連絡するよ。 353 00:21:40,100 --> 00:21:43,070 城島君 お店って実家のことだよね? 354 00:21:43,070 --> 00:21:46,570 借金って どうして? 何があったの? 355 00:21:46,570 --> 00:21:51,650 ・~ 356 00:21:51,650 --> 00:21:54,580 実は今 父が病気なんですよ。 357 00:21:54,580 --> 00:21:56,580 だから 店を開けられる状態じゃなくて・ 358 00:21:56,580 --> 00:21:59,090 維持費のために ちょっと借りてるだけです。 359 00:21:59,090 --> 00:22:00,590 病気? 360 00:22:00,590 --> 00:22:02,560 それなら 城島君が実家に戻って…。 361 00:22:02,560 --> 00:22:04,090 無駄ですよ。 362 00:22:04,090 --> 00:22:08,060 名物のわらび餅が出せないんじゃ 客も来ないんで。 363 00:22:08,060 --> 00:22:10,560 あれは 父にしか作れないんです。 364 00:22:12,130 --> 00:22:13,670 あっ そうだ。 365 00:22:13,670 --> 00:22:17,570 「わらび餅が部屋にある」とか ウソついちゃって すいません。 366 00:22:17,570 --> 00:22:21,570 口実が欲しかったんです 七桜さんを誘う。 367 00:22:23,110 --> 00:22:27,080 《城島君は 何か隠してる》 368 00:22:27,080 --> 00:22:30,980 《でも 城島君が話してくれた夢…》 369 00:22:32,650 --> 00:22:36,660 小さいけど 温かさじゃ どこにも負けない店 370 00:22:37,660 --> 00:22:41,660 《あれは きっと本当の思い》 371 00:22:42,560 --> 00:22:46,070 《私には もう かなえられないから》 372 00:22:46,070 --> 00:22:50,570 《城島君には 絶対 諦めてほしくない》 373 00:22:54,070 --> 00:23:01,080 (物音) 374 00:23:01,080 --> 00:23:03,150 この音。 (物音) 375 00:23:03,150 --> 00:23:07,150 わらび餅をかき混ぜる音 376 00:23:11,160 --> 00:23:13,690 あっ 城島君 ちょうどよかった。 377 00:23:13,690 --> 00:23:15,560 えっ? 378 00:23:15,560 --> 00:23:18,570 このわらび餅 食べてもらってもいいかな? 379 00:23:18,570 --> 00:23:21,070 私なりに作ってみたんだけど・ 380 00:23:21,070 --> 00:23:23,600 お父さんのと どう違うのか教えてほしくて。 381 00:23:23,600 --> 00:23:25,610 はっ? 382 00:23:36,150 --> 00:23:38,150 どう? 383 00:23:40,050 --> 00:23:42,060 全然 違う。 384 00:23:42,060 --> 00:23:44,020 父のわらび餅は・ 385 00:23:44,020 --> 00:23:47,060 軟らかさの中にも しっかりとした弾力があるんです。 386 00:23:47,060 --> 00:23:50,530 楊枝で持ち上げると ス~っと よく伸びる。 387 00:23:50,530 --> 00:23:52,530 でも 決して切れない。 388 00:23:52,530 --> 00:23:56,100 軟らかいのに 弾力がある…。 389 00:23:56,100 --> 00:23:59,670 粉に対して 水の量を増やせば 軟らかくはなるけど…。 390 00:23:59,670 --> 00:24:01,670 本気かよ。 391 00:24:03,080 --> 00:24:05,080 俺も手伝います。 392 00:24:12,050 --> 00:24:14,050 あっ 大丈夫だよ。 393 00:24:14,050 --> 00:24:15,560 すいません。 394 00:24:17,060 --> 00:24:19,630 早く 落ちろよ。 395 00:24:19,630 --> 00:24:31,040 ・~ 396 00:24:31,040 --> 00:24:34,540 《このまま あいつに 振り回されて たまるか》 397 00:24:35,540 --> 00:24:38,040 (多喜川) やっぱり 城島裕介の実家ですね・ 398 00:24:38,040 --> 00:24:40,050 「しまや」は。 399 00:24:41,050 --> 00:24:43,050 そうですか。 400 00:24:43,050 --> 00:24:47,050 母親は今 入院中のようです。 401 00:24:53,530 --> 00:24:55,560 すいません。 402 00:24:55,560 --> 00:24:57,560 城島昭子さんですか? 403 00:24:57,560 --> 00:25:01,530 (城島昭子) こ… 光月庵の椿さん・ 404 00:25:01,530 --> 00:25:03,040 えっ…。 405 00:25:03,040 --> 00:25:05,040 裕介が… 息子が何かしたんでしょうか・ 406 00:25:05,040 --> 00:25:07,570 すいません! もう店のことは 忘れろって言ったんです。 407 00:25:07,570 --> 00:25:10,110 恨んだって 父さんは帰って来ないって。 408 00:25:10,110 --> 00:25:12,110 「恨む」? 409 00:25:13,550 --> 00:25:16,550 「しまや」は…・ 410 00:25:16,550 --> 00:25:20,050 ずっと前から ギリギリの経営だったんです。 411 00:25:20,050 --> 00:25:25,560 借金も かさんで 続けて行けるかという時に・ 412 00:25:25,560 --> 00:25:28,660 うちにしては大きな仕事が来て…。 413 00:25:28,660 --> 00:25:31,130 (昭子) 四越デパートさんの催事・ 414 00:25:31,130 --> 00:25:34,030 (城島浩介)ああ そこで 一番売り上げを出せれば・ 415 00:25:34,030 --> 00:25:37,140 商品を年中 置いてくれるらしい 416 00:25:37,140 --> 00:25:41,210 わらび餅を出そう あれなら行ける! 417 00:25:41,210 --> 00:25:43,580 うん 裕介にも手伝ってもらうぞ 418 00:25:43,580 --> 00:25:48,110 (昭子の声) 久しぶりに主人の笑顔を見て これに懸けようって。 419 00:25:48,110 --> 00:25:52,650 裕介も私も 必死に準備したんです。 420 00:25:52,650 --> 00:25:54,650 でも…。 421 00:25:54,650 --> 00:25:57,120 (浩介) どうなってるんだ・ これは 422 00:25:57,120 --> 00:25:59,660 (昭子)ごめんなさい 係の人に呼ばれて戻ったら… 423 00:25:59,660 --> 00:26:01,660 どうして ちゃんと 積んでおかなかったんだ・ 424 00:26:01,660 --> 00:26:03,660 俺は しっかり積んだ! 425 00:26:05,160 --> 00:26:07,670 自然に倒れるはずないんだ 426 00:26:09,300 --> 00:26:11,140 (店員)お1つですね (女性)はい お願いします 427 00:26:11,140 --> 00:26:14,240 光月庵の「はさみ菊」 めっちゃキレイ! 428 00:26:14,240 --> 00:26:17,740 作ったの 10代の職人だって ウソ マジ! 429 00:26:19,610 --> 00:26:21,680 (城島) お願いします お願いします・ 430 00:26:21,680 --> 00:26:24,350 もう一度 チャンスをください わらび餅を食べてください 431 00:26:24,350 --> 00:26:26,690 あれさえ出せれば… あっ! (昭子)裕介! 432 00:26:26,690 --> 00:26:28,690 痛ぇ… 痛ぇ… 433 00:26:28,690 --> 00:26:30,660 騒がしいな 434 00:26:30,660 --> 00:26:33,630 食べてもらえる時に 最高のものを出す 435 00:26:33,630 --> 00:26:36,160 そんな当たり前のことも できないから・ 436 00:26:36,160 --> 00:26:38,160 一流になれないんだ 437 00:26:41,630 --> 00:26:43,640 (城島)クッソ! 438 00:26:43,640 --> 00:26:47,070 誰なんだよ? 誰が あんなこと… 439 00:26:47,070 --> 00:26:56,720 ・~ 440 00:26:56,720 --> 00:27:00,720 (記者)こんなイケメンで 天は二物を与えますね 441 00:27:00,720 --> 00:27:03,660 いえ そんなことありません カメラのシャッター音 442 00:27:03,660 --> 00:27:06,090 (記者) 「はさみ菊」のポイントは? 443 00:27:06,090 --> 00:27:08,130 そうですね・ 444 00:27:08,130 --> 00:27:11,630 この繊細な花びらを作るのに 神経を使いました 445 00:27:13,570 --> 00:27:16,570 (昭子) お金を返す めども立たなくなって・ 446 00:27:16,570 --> 00:27:21,070 主人は 心身ともに疲れ果てて…。 447 00:27:22,580 --> 00:27:27,080 (昭子の声) ある朝 厨房で倒れて そのまま。 448 00:27:27,080 --> 00:27:30,150 あの子は…・ 449 00:27:30,150 --> 00:27:33,550 あの時 壊れてしまったんだと思います。 450 00:27:35,590 --> 00:27:37,090 お願いです! 451 00:27:37,090 --> 00:27:39,090 あの子を 店から追い出してください・ 452 00:27:39,090 --> 00:27:40,560 何かする前に! 453 00:27:40,560 --> 00:27:43,600 あの子には 純粋に お菓子を作ってもらいたいんです。 454 00:27:43,600 --> 00:27:47,100 お願いします! お願いします。 455 00:27:47,100 --> 00:27:49,600 《ただ必死な目》 456 00:27:49,600 --> 00:27:54,170 《子供のために こんな顔する母親もいるのか》 457 00:27:54,170 --> 00:27:56,610 (物音) 458 00:27:56,610 --> 00:27:59,610 何で あんたが ここに? 459 00:27:59,610 --> 00:28:01,610 失礼します。 460 00:28:05,590 --> 00:28:07,090 おい! 461 00:28:12,130 --> 00:28:14,160 《「しまや」のわらび餅は・ 462 00:28:14,160 --> 00:28:17,100 冷やしても トロトロ感が失われない》 463 00:28:17,100 --> 00:28:19,100 《粉は 本わらび粉と・ 464 00:28:19,100 --> 00:28:21,600 つなぎに蓮粉を使っていたはず》 465 00:28:21,600 --> 00:28:26,110 《水量も限界まで多くして あとは練りが肝》 466 00:28:27,070 --> 00:28:31,110 《粘りを出すには 円を描くように かき混ぜる》 467 00:28:31,110 --> 00:28:40,590 ・~ 468 00:28:40,590 --> 00:28:44,090 弾力は出たけど その分 軟らかさが失われてる。 469 00:28:44,090 --> 00:28:46,090 そっか~。 470 00:28:46,090 --> 00:28:49,060 火力が強過ぎたのかな? 471 00:28:49,060 --> 00:28:51,100 七桜さん・ 472 00:28:51,100 --> 00:28:53,070 あんまり 寝てないんじゃないですか? 473 00:28:53,070 --> 00:28:55,640 もういいですよ 諦めてください。 大丈夫。 474 00:28:55,640 --> 00:28:58,170 もう少し 頑張ってみる。 475 00:28:58,170 --> 00:29:01,570 《分かってる これは私のエゴ》 476 00:29:01,570 --> 00:29:06,110 《私は勝手に 城島君に自分を投影してる》 477 00:29:06,110 --> 00:29:12,120 《でも 城島君には 夢をかなえてもらいたい》 478 00:29:13,090 --> 00:29:15,590 お疲れさま。 (一同) お疲れさまです。 479 00:29:18,620 --> 00:29:21,690 (安部) まだやってるし お店と関係ないでしょ あれ。 480 00:29:21,690 --> 00:29:25,060 (杉田) プルップルで トロットロらしいです! 481 00:29:25,060 --> 00:29:26,570 えっ…。 482 00:29:26,570 --> 00:29:28,600 (富岡) 城島。 (城島) はい。 483 00:29:28,600 --> 00:29:31,070 この包餡 餡が均一じゃ ない。 484 00:29:31,070 --> 00:29:35,070 こんなもん出せないよ 練習しとけ。 485 00:29:35,070 --> 00:29:37,110 すいません。 486 00:29:37,110 --> 00:29:46,620 ・~ 487 00:29:48,590 --> 00:29:50,590 城島君。 488 00:29:50,590 --> 00:29:53,090 ごめん また食べてもらってもいい? 489 00:29:55,090 --> 00:29:57,560 いつまで やるつもりですか? 490 00:29:57,560 --> 00:29:59,570 もう いいかげん…。 491 00:30:03,100 --> 00:30:07,170 どう? 軟らかさは どんな感じ? 492 00:30:07,170 --> 00:30:10,580 近いです 限りなく。 493 00:30:10,580 --> 00:30:12,110 っていうか もう ほとんど…。 494 00:30:12,110 --> 00:30:14,080 それって滑らかさは あと一歩? 495 00:30:14,080 --> 00:30:17,580 火を弱めるのが ちょっとだけ早かったかな? 496 00:30:17,580 --> 00:30:20,590 どうして…。 497 00:30:20,590 --> 00:30:23,590 俺だって 再現しようと何度も作った。 498 00:30:23,590 --> 00:30:26,660 でも…。 火加減にコツがあるみたい。 499 00:30:26,660 --> 00:30:29,160 城島君の細かい記憶のおかげだよ。 500 00:30:30,560 --> 00:30:33,070 このわらび餅が完成して・ 501 00:30:33,070 --> 00:30:35,100 お父さんが元気になって・ 502 00:30:35,100 --> 00:30:38,100 また店を開いたら いつか夢をかなえ…。 503 00:30:38,100 --> 00:30:41,070 やめてもらえませんか。 504 00:30:41,070 --> 00:30:44,080 本気なわけないだろ 夢をかなえたいとか。 505 00:30:45,610 --> 00:30:47,610 小さいけど 温かい店? 506 00:30:47,610 --> 00:30:50,620 それって 七桜さんの夢でしょ? 507 00:30:52,690 --> 00:30:54,590 俺に押し付けんなよ。 508 00:30:54,590 --> 00:31:02,600 ・~ 509 00:31:02,600 --> 00:31:05,100 だよね。 510 00:31:06,630 --> 00:31:09,100 やっぱり言われちゃったか。 511 00:31:09,100 --> 00:31:14,710 ・~ 512 00:31:14,710 --> 00:31:16,580 (城島) ・着替え 持って来たけど・ 513 00:31:16,580 --> 00:31:19,080 手紙? 514 00:31:19,080 --> 00:31:21,110 借りてた お金・ 515 00:31:21,110 --> 00:31:23,120 全部 返済されたって。 516 00:31:23,120 --> 00:31:27,120 はぁ? 何言ってんだよ そんなわけ…。 517 00:31:28,590 --> 00:31:32,990 (城島) そんな… 一体 誰が? 518 00:31:38,100 --> 00:31:40,100 何のまねだよ・ 519 00:31:41,070 --> 00:31:43,600 あんたに こんなことしてもらう 筋合いはない。 520 00:31:43,600 --> 00:31:46,610 俺も施しをしたつもりはない。 521 00:31:46,610 --> 00:31:49,110 それは報酬だ。 522 00:31:49,110 --> 00:31:53,150 音羽百貨店の催事に あの わらび餅を出す。 523 00:31:53,150 --> 00:31:55,680 はぁ? 出せば 必ず売れる。 524 00:31:55,680 --> 00:31:58,080 その売り上げを 本来の持ち主のお前に・ 525 00:31:58,080 --> 00:32:01,090 前払いしただけだ。 出すって 完成もしてないのに…。 526 00:32:01,090 --> 00:32:02,560 今はな。 527 00:32:02,560 --> 00:32:04,560 でも 七桜が必ず作り上げる。 528 00:32:06,060 --> 00:32:08,560 2年前の四越の催事・ 529 00:32:08,560 --> 00:32:11,600 終わった後 見本として出された 「しまや」のわらび餅を食べた。 530 00:32:11,600 --> 00:32:13,600 えっ? 531 00:32:13,600 --> 00:32:18,600 嫉妬する逸品だった それだけは覚えてる。 532 00:32:20,070 --> 00:32:23,080 よく言うな。 533 00:32:23,080 --> 00:32:25,080 あんなこと しといて。 534 00:32:27,080 --> 00:32:30,580 とにかく あんたの金は受け取らない。 535 00:32:30,580 --> 00:32:33,590 金のために 女将の犬には なるのにか? 536 00:32:37,620 --> 00:32:41,560 あんたこそ 七桜さんに言えよ。 537 00:32:41,560 --> 00:32:44,060 「しまや」は とっくに つぶれてて・ 538 00:32:44,060 --> 00:32:46,070 何をしても意味ないんだって。 539 00:32:48,570 --> 00:32:51,070 傷つけたくないのが バレバレなんだよ。 540 00:32:53,570 --> 00:32:55,070 あっ…。 541 00:32:55,070 --> 00:33:06,090 ・~ 542 00:33:06,090 --> 00:33:09,590 何なの? 音羽百貨店の催事って。 543 00:33:09,590 --> 00:33:12,090 これから 下見に行く。 544 00:33:12,090 --> 00:33:14,090 来たかったら ついて来ればいい。 545 00:33:16,600 --> 00:33:18,560 どういうこと? 546 00:33:18,560 --> 00:33:21,630 七夕の催事に出すのは 光月庵のお菓子よ。 547 00:33:21,630 --> 00:33:24,170 あの子が作ったものなんて…。 548 00:33:24,170 --> 00:33:25,600 さぁ? 549 00:33:25,600 --> 00:33:28,110 椿さんが お決めになったんですよ。 550 00:33:38,050 --> 00:33:39,550 うわ~。 551 00:33:39,550 --> 00:33:42,560 音羽百貨店の七夕イベントって 有名だけど・ 552 00:33:42,560 --> 00:33:44,520 屋上まで 七夕一色なんだ。 553 00:33:44,520 --> 00:33:46,560 俺も初めて来たな。 554 00:33:46,560 --> 00:33:49,630 お客さんは 必ず ここも立ち寄るらしいから・ 555 00:33:49,630 --> 00:33:51,630 見ておきたかったんだ。 556 00:33:53,070 --> 00:33:55,530 願い事か。 557 00:33:55,530 --> 00:34:00,540 《「事件の真相を知りたい」 それから…》 558 00:34:00,540 --> 00:34:03,540 やりたいなら 信じて かなえればいい。 559 00:34:03,540 --> 00:34:05,010 えっ? 560 00:34:05,010 --> 00:34:09,080 おいしいと思ったら どんな餡も炊き上げる。 561 00:34:09,080 --> 00:34:12,080 俺や大旦那にも向かって行ける。 562 00:34:13,520 --> 00:34:16,020 自分で決めたことは・ 563 00:34:16,020 --> 00:34:18,520 どんな困難があっても やり遂げる。 564 00:34:19,530 --> 00:34:24,530 そういう女だ 俺が惚れてる女は。 565 00:34:24,530 --> 00:34:28,070 《「信じて かなえればいい」》 566 00:34:28,070 --> 00:34:32,640 《私の欲しかった言葉を 椿がくれるなんて》 567 00:34:32,640 --> 00:34:38,040 ・~ 568 00:34:38,040 --> 00:34:42,550 《やっぱり作り上げよう あのわらび餅》 569 00:34:42,550 --> 00:34:54,060 ・~ 570 00:34:56,130 --> 00:34:58,060 城島君・ 571 00:34:58,060 --> 00:35:02,070 また お願いしたいことがあるの。 572 00:35:22,560 --> 00:35:26,060 水を食べてるような滑らかさ。 573 00:35:26,060 --> 00:35:29,060 でも 弾力もあり 風味も感じる。 574 00:35:31,030 --> 00:35:33,030 あのわらび餅だ。 575 00:35:34,530 --> 00:35:37,570 練ってるとね ある瞬間 ふと感覚が変わるの。 576 00:35:37,570 --> 00:35:40,540 あの瞬間が わらび餅の肝だと思う! 577 00:35:40,540 --> 00:35:44,510 (杉田) プルップルの…。 トロットロ。 578 00:35:44,510 --> 00:35:48,010 よし これで準備しましょう。 はい! 579 00:35:48,010 --> 00:35:51,020 杉田は熱湯を準備してくれ。 配分は わらび粉1 対 冷水4で・ 580 00:35:51,020 --> 00:35:53,020 …お願いします。 分かりました。 581 00:35:53,020 --> 00:35:55,550 椿さん 安部は? 安部は さわりを洗ってくれ。 582 00:35:55,550 --> 00:35:57,090 (安部) はい! 583 00:35:57,090 --> 00:36:00,630 (富岡) 城島 遅ぇぞ! お前 こっち手伝え。 584 00:36:00,630 --> 00:36:02,130 はい。 585 00:36:06,030 --> 00:36:10,040 (長谷由香莉) ん? 音羽百貨店の七夕フェア? 586 00:36:10,040 --> 00:36:12,540 (長谷沙織) 明日じゃない 3人で行ってみましょうよ。 587 00:36:12,540 --> 00:36:14,040 ねぇ! 588 00:36:14,040 --> 00:36:17,540 (長谷健造) 栞 明日 空けておけ 着物を新調してやる。 589 00:36:17,540 --> 00:36:21,080 (長谷 栞) えっ… あっ お父様。 590 00:36:21,080 --> 00:36:23,150 でも 私 明日は…。 591 00:36:23,150 --> 00:36:26,520 見合いが決まったぞ。 (長谷房枝) あなた 本当ですか? 592 00:36:26,520 --> 00:36:28,520 金沢から離れるが・ 593 00:36:28,520 --> 00:36:31,020 結婚式当日に 花婿に捨てられた娘でもいい・ 594 00:36:31,020 --> 00:36:35,030 …と言ってくれてるんだ ありがたいと思いなさい。 595 00:36:35,030 --> 00:36:37,530 はい…。 596 00:36:37,530 --> 00:36:41,570 (由香莉) お父様 お相手はどんな方なの? 597 00:36:41,570 --> 00:36:44,100 (長谷) 小松の名家 角倉さんの ご子息だ。 598 00:36:44,100 --> 00:36:46,610 (沙織) 立派な うちじゃない。 (由香莉) ねぇ! 599 00:36:49,040 --> 00:36:52,510 あとは 明日 搬入するだけですね。 はい。 600 00:36:52,510 --> 00:36:54,510 よろしくお願いします。 601 00:36:54,510 --> 00:36:56,520 (杉田:安部) はい! 602 00:36:56,520 --> 00:36:58,550 《もうすぐ七夕》 603 00:36:58,550 --> 00:37:01,550 《今は ただ 一人でも多くの人に・ 604 00:37:01,550 --> 00:37:04,560 このわらび餅を 食べてもらいたい》 605 00:37:09,560 --> 00:37:12,570 (足音) 606 00:37:12,570 --> 00:37:29,550 ・~ 607 00:37:33,050 --> 00:37:35,520 (杉田) うわ~! (安部) えっ・ 608 00:37:35,520 --> 00:37:37,520 (山口) 何で こんなことに…。 609 00:37:37,520 --> 00:37:42,030 杉田… 椿さん 呼んで来るんだ! (杉田) はい! すいません。 610 00:37:43,030 --> 00:37:45,530 (安部) あ~ 3時間後には催事が始まる。 611 00:37:45,530 --> 00:37:48,570 もう搬入しないと間に合わない 絶対 間に合わないですよね…。 612 00:37:48,570 --> 00:37:51,100 安心してください 皆さん。 613 00:37:51,100 --> 00:37:53,140 七夕のお菓子は・ 614 00:37:53,140 --> 00:37:55,640 ちゃんと用意してありますから。 615 00:37:58,540 --> 00:38:00,550 ダメね 七桜さん。 616 00:38:00,550 --> 00:38:04,550 作ったものを しっかり管理できないなんて。 617 00:38:09,020 --> 00:38:11,020 《この人は…》 618 00:38:12,560 --> 00:38:15,060 《二度も お菓子をダメにした》 619 00:38:17,100 --> 00:38:19,100 どうして…。 620 00:38:22,570 --> 00:38:25,040 どうして あなたみたいな人が・ 621 00:38:25,040 --> 00:38:27,540 この店の女将なんですか? 622 00:38:27,540 --> 00:38:30,040 椿さんの母親なんですか? 623 00:38:31,040 --> 00:38:34,050 これは どういうことですか? 椿さん…。 624 00:38:34,050 --> 00:38:36,580 七桜さんの管理不足よ。 625 00:38:36,580 --> 00:38:40,650 お客様にお出しするまでが お菓子作りなのに。 626 00:38:40,650 --> 00:38:43,060 でも 安心してちょうだい。 627 00:38:43,060 --> 00:38:46,560 富岡さんにも 七夕のお菓子を作るよう・ 628 00:38:46,560 --> 00:38:49,060 頼んでおいたの。 629 00:38:50,560 --> 00:38:53,070 笹を模した 上生菓子。 630 00:38:55,530 --> 00:38:57,540 それに・ 631 00:38:57,540 --> 00:38:59,570 星形の最中。 632 00:38:59,570 --> 00:39:02,570 これで十分 勝負できます。 633 00:39:05,510 --> 00:39:07,510 仕方ない。 634 00:39:07,510 --> 00:39:09,550 あるものを持って行くぞ。 635 00:39:09,550 --> 00:39:11,550 (一同) はい。 636 00:39:11,550 --> 00:39:19,060 ・~ 637 00:39:19,060 --> 00:39:21,060 待ってください! 638 00:39:21,060 --> 00:39:23,560 あのわらび餅を ダメにしたのって…。 639 00:39:36,640 --> 00:39:39,140 できるわけない 640 00:39:41,550 --> 00:39:44,050 (今日子の声) 誰かさんが役に立たないから・ 641 00:39:44,050 --> 00:39:47,050 余計な仕事が増えたわ。 642 00:39:56,060 --> 00:39:59,060 (城島) 催事 行かないんですか? 643 00:39:59,060 --> 00:40:01,530 これ片付け終わったら行くよ。 644 00:40:01,530 --> 00:40:05,540 私の作った わらび餅 食べてもらわなきゃ。 645 00:40:05,540 --> 00:40:09,040 食べてもらうって どうやって? 646 00:40:12,580 --> 00:40:14,080 これ。 647 00:40:38,400 --> 00:40:40,410 盛況ですね。 648 00:40:40,410 --> 00:40:42,440 多喜川さんのお力添えで・ 649 00:40:42,440 --> 00:40:44,940 多くの有名店に 出店していただいたおかげです。 650 00:40:44,940 --> 00:40:47,910 七夕の新商品になります。 651 00:40:47,910 --> 00:40:51,980 この日のために うちの職人が腕によりをかけた・ 652 00:40:51,980 --> 00:40:56,420 光月庵自慢のお菓子ですわ いかがですか? 653 00:40:56,420 --> 00:40:58,420 この星形のは最中ですか? 654 00:40:58,420 --> 00:41:00,430 ええ そうなんです。 655 00:41:00,430 --> 00:41:02,930 よろしければ ご試食いかがですか? 656 00:41:02,930 --> 00:41:04,930 あなた…。 657 00:41:06,430 --> 00:41:08,430 何しに来たの? 658 00:41:08,430 --> 00:41:11,970 私の作った わらび餅を 食べてもらいに来たんです。 659 00:41:11,970 --> 00:41:13,510 女将さん。 660 00:41:13,510 --> 00:41:15,440 何言ってるの? 661 00:41:15,440 --> 00:41:18,410 これは最中よ 富岡さんの作った・ 662 00:41:18,410 --> 00:41:20,910 うちの自慢の…。 663 00:41:21,950 --> 00:41:25,920 ハッ! (女性) わらび餅 おいしそう! 664 00:41:25,920 --> 00:41:27,920 な… 何で? 665 00:41:27,920 --> 00:41:30,990 こちらの きな粉をかけて お召し上がりください。 666 00:41:30,990 --> 00:41:34,890 深煎りで このわらび餅に よく合うんですよ。 667 00:41:34,890 --> 00:41:37,400 (女性) いただきます。 668 00:41:39,900 --> 00:41:43,440 おいしい トロットロ! 669 00:41:43,440 --> 00:41:44,900 これ 3つ ください。 670 00:41:44,900 --> 00:41:47,910 ありがとうございます 3つ お願いします。 671 00:41:47,910 --> 00:41:51,440 最中に入った わらび餅です。 すいません 試食…。 672 00:41:51,440 --> 00:41:53,980 最中ごと食べても…。 673 00:41:53,980 --> 00:42:17,940 ・~ 674 00:42:17,940 --> 00:42:19,910 ・~ 親父…。 675 00:42:19,910 --> 00:42:26,010 ・~ 676 00:42:26,010 --> 00:42:27,950 あなたも知ってたのね? 677 00:42:27,950 --> 00:42:31,420 七桜さん一人で あの量を用意できるわけないもの。 678 00:42:31,420 --> 00:42:34,450 俺は アドバイスしただけですよ。 679 00:42:34,450 --> 00:42:37,460 このわらび餅 味はいいが・ 680 00:42:37,460 --> 00:42:41,460 催事に出すには もう ひとひねりほしい 681 00:42:41,460 --> 00:42:43,500 それに・ 682 00:42:43,500 --> 00:42:46,500 この店には 毒を持った蝶がいる 683 00:42:48,930 --> 00:42:51,940 富岡さんが作ったお菓子は 1種類だけ。 684 00:42:51,940 --> 00:42:57,440 最中は わらび餅を守るために 七桜が考えたんですよ。 685 00:42:57,440 --> 00:42:59,910 頼んだものを しっかり確認する人なら・ 686 00:42:59,910 --> 00:43:02,550 してやられることも なかったでしょう。 687 00:43:02,550 --> 00:43:05,580 (富岡)言われた通り 用意しておきましたよ 688 00:43:05,580 --> 00:43:08,590 そう ご苦労さま 689 00:43:09,890 --> 00:43:12,930 でも わらび餅は 床に散らばって…。 690 00:43:12,930 --> 00:43:15,930 和菓子屋の女将なのに 気付かなかったんですか? 691 00:43:15,930 --> 00:43:18,930 あのわらび餅は 古くて硬くなってた。 692 00:43:18,930 --> 00:43:22,430 七桜が今まで失敗したものを ダミーに使ったんです。 693 00:43:23,940 --> 00:43:26,510 本物は…・ 694 00:43:26,510 --> 00:43:29,510 あなたが自らの手で運んだ。 695 00:43:30,910 --> 00:43:32,910 2年前・ 696 00:43:32,910 --> 00:43:36,450 「しまや」のわらび餅を ダメにしたのも・ 697 00:43:36,450 --> 00:43:38,450 あなたですね。 698 00:43:41,920 --> 00:43:44,420 それで あなたは勝てたんでしょ? 699 00:43:44,420 --> 00:43:46,460 フッ。 700 00:43:46,460 --> 00:43:48,890 ホント かわいそうな人だな。 701 00:43:48,890 --> 00:43:50,400 フッ。 702 00:43:51,900 --> 00:43:55,400 でも あなたは私を突き放せない。 703 00:43:56,400 --> 00:43:58,400 そうでしょ? 704 00:43:58,400 --> 00:44:04,940 ・~ 705 00:44:04,940 --> 00:44:06,950 ・お久しぶりです・ 706 00:44:08,480 --> 00:44:10,480 今日子さん。 707 00:44:12,420 --> 00:44:15,920 (多喜川) あの若女将 頑張ってるじゃないですか。 708 00:44:15,920 --> 00:44:18,390 でも ウワサじゃ・ 709 00:44:18,390 --> 00:44:21,890 女将は認めていないとか。 710 00:44:21,890 --> 00:44:24,400 光月庵の次期当主に・ 711 00:44:24,400 --> 00:44:28,970 しかるべき相手との 結婚を望むのは当然でしょ。 712 00:44:28,970 --> 00:44:31,400 本当に それだけですか? 713 00:44:31,400 --> 00:44:34,410 あなたが あの子を追い出したい理由。 714 00:44:35,910 --> 00:44:37,910 (多喜川) 2人が結婚すると・ 715 00:44:37,910 --> 00:44:41,380 何か都合が悪いことでも あるんじゃないですか? 716 00:44:41,380 --> 00:44:43,420 何言って…。 これからは・ 717 00:44:43,420 --> 00:44:46,420 お店のほうにも ちょくちょく 顔を出させてもらいます。 718 00:44:46,420 --> 00:44:52,390 ・~ 719 00:44:52,390 --> 00:44:54,890 (松原) 本当にお疲れさまでした。 720 00:44:54,890 --> 00:44:56,930 まだ集計は出ていませんが・ 721 00:44:56,930 --> 00:44:59,900 光月庵さんの わらび餅が 一番の投票数になると思います。 722 00:44:59,900 --> 00:45:01,900 ホントですか? 723 00:45:01,900 --> 00:45:03,900 それで商品名を付けたいんですが。 724 00:45:03,900 --> 00:45:05,940 「しまや」でお願いします。 725 00:45:05,940 --> 00:45:07,940 (松原) 「しまや」ですか? 726 00:45:12,910 --> 00:45:16,310 あのわらび餅を作り出した 店の名前です。 727 00:45:18,920 --> 00:45:21,920 (松原) 分かりました ちょっと打ち合わせ いいですか? 728 00:45:21,920 --> 00:45:23,420 はい。 729 00:45:28,930 --> 00:45:31,930 どうして…。 えっ? 730 00:45:33,900 --> 00:45:36,400 俺は作るのを諦めた。 731 00:45:36,400 --> 00:45:39,400 十分 頑張った できる限りのことは やった。 732 00:45:39,400 --> 00:45:41,910 そうやって自分を正当化して・ 733 00:45:41,910 --> 00:45:44,410 ひとを恨むことに逃げてたんだ。 734 00:45:45,410 --> 00:45:47,410 でも 七桜さんは…。 735 00:45:49,950 --> 00:45:52,450 どうして ここまでしてくれるんですか? 736 00:45:53,990 --> 00:45:57,390 店や親父のこと・ 737 00:45:57,390 --> 00:45:59,890 俺は ウソをついたのに。 738 00:45:59,890 --> 00:46:03,900 あっ そっか…。 739 00:46:03,900 --> 00:46:06,400 私 失敗ばっかりで・ 740 00:46:06,400 --> 00:46:08,900 夏のわらび粉は貴重なのにとか・ 741 00:46:08,900 --> 00:46:10,900 その分 うまく作らなきゃとか・ 742 00:46:10,900 --> 00:46:15,010 その 途中から 頭の中 わらび餅のことで いっぱいで。 743 00:46:15,010 --> 00:46:17,410 はっ? 744 00:46:17,410 --> 00:46:19,410 何すか? それ。 745 00:46:19,410 --> 00:46:23,420 ハハハ… ホント ばかだよね。 746 00:46:23,420 --> 00:46:25,420 ハハっ。 747 00:46:25,420 --> 00:46:27,420 さぁ 片付けなきゃ。 748 00:46:29,420 --> 00:46:32,420 (松原) 近々 東京の本社に お越しいただいて・ 749 00:46:32,420 --> 00:46:34,990 出店のご検討を お願いしたく思っております。 750 00:46:34,990 --> 00:46:57,380 ・~ 751 00:46:57,380 --> 00:47:02,420 金は 必ず返します 時間をください。 752 00:47:02,420 --> 00:47:04,990 あれは わらび餅を買い取った金だ。 753 00:47:04,990 --> 00:47:07,390 返す必要はない。 でも・ 754 00:47:07,390 --> 00:47:09,900 あのわらび餅は 「しまや」のものです。 755 00:47:12,400 --> 00:47:14,900 いつか必ず 俺のものにします。 756 00:47:16,900 --> 00:47:20,410 おはよう。 お… おはようございます。 757 00:47:20,410 --> 00:47:22,470 城島君? 758 00:47:22,470 --> 00:47:25,980 どうやら 当分 ここで働くみたいだ。 759 00:47:25,980 --> 00:47:29,480 ホント? よかった~。 760 00:47:30,920 --> 00:47:32,420 ん? 761 00:47:32,420 --> 00:47:34,420 だから あんま 隙見せんなよ。 762 00:47:34,420 --> 00:47:36,390 ん? 763 00:47:36,390 --> 00:47:38,390 何でもない。 764 00:47:41,430 --> 00:47:43,400 《七夕が終わると・ 765 00:47:43,400 --> 00:47:47,400 私たちは 結婚式の準備に追われて行った》 766 00:47:48,970 --> 00:47:51,470 (女将) ・白藤屋でございます・ 767 00:47:52,900 --> 00:47:55,410 (女将) 七桜さん じっとして。 はい。 768 00:47:55,410 --> 00:47:59,410 まぁまぁ ステキ! 769 00:48:01,910 --> 00:48:04,420 (女将) 小物は どうしましょう? 770 00:48:04,420 --> 00:48:07,990 懐剣 末広 筥迫。 771 00:48:07,990 --> 00:48:09,890 いろんなデザインがありますね。 772 00:48:09,890 --> 00:48:12,390 お色直しをしないんだったら・ 773 00:48:12,390 --> 00:48:14,390 赤にしたら どうかしら。 774 00:48:14,390 --> 00:48:18,400 えっ? (女将) 赤い色は 血液の象徴で・ 775 00:48:18,400 --> 00:48:22,900 嫁ぎ先の人間として生まれ変わる という意味があるんですよ。 776 00:48:22,900 --> 00:48:24,400 赤…。 777 00:48:24,400 --> 00:48:29,510 ・~ 778 00:48:29,510 --> 00:48:31,410 私 白がいいです。 779 00:48:31,410 --> 00:48:33,910 全部 白にしてください。 780 00:48:35,410 --> 00:48:36,880 うっ…。 781 00:48:36,880 --> 00:48:38,920 大丈夫ですか? 782 00:48:38,920 --> 00:48:41,420 すいません 何だろう? 急に。 783 00:48:41,420 --> 00:48:45,920 七桜さん もしかして…。 784 00:48:45,920 --> 00:48:47,930 おめでた? 785 00:48:49,490 --> 00:48:51,530 えっ…。 786 00:48:51,530 --> 00:48:53,930 いらっしゃいませ。 787 00:48:53,930 --> 00:48:56,940 (長谷) このたびは 娘には身に余るお話・ 788 00:48:56,940 --> 00:48:58,940 誠にありがとうございます。 789 00:48:58,940 --> 00:49:01,440 長谷屋さんも大変でしたね。 790 00:49:01,440 --> 00:49:03,410 しかし 栞さん・ 791 00:49:03,410 --> 00:49:07,450 光月庵なんかに 嫁に行かなくて正解でしたよ。 792 00:49:07,450 --> 00:49:08,980 はあ…。 793 00:49:08,980 --> 00:49:12,920 (角倉) 実は この界隈で ウワサになってるんです。 794 00:49:12,920 --> 00:49:16,420 栞さんの代わりに来た若女将が・ 795 00:49:16,420 --> 00:49:18,390 人殺しの娘だって。 796 00:49:18,390 --> 00:49:23,500 ・~ 797 00:49:23,500 --> 00:49:27,500 (女将) もしかして… おめでた? 798 00:49:29,530 --> 00:49:32,070 違いますよ 799 00:49:32,070 --> 00:49:34,410 ちょっと疲れが たまってただけで 800 00:49:34,410 --> 00:49:37,910 《でも もし本当にそうだったら…》 801 00:49:37,910 --> 00:49:45,420 ・~ 802 00:49:45,420 --> 00:49:47,920 式の招待状 出来たぞ。 803 00:49:50,420 --> 00:49:52,420 七桜? 804 00:49:54,490 --> 00:49:57,400 ホントだ こんなに たくさん。 805 00:49:57,400 --> 00:50:00,900 そういえば 招待するのは 母親だけでいいのか? 806 00:50:00,900 --> 00:50:03,500 えっ…。 《母親って…》 807 00:50:03,500 --> 00:50:05,400 (夕子)客として来るのは 止められないから 808 00:50:05,400 --> 00:50:07,910 《夕子さんのことか》 809 00:50:07,910 --> 00:50:10,910 うん そうだね。 810 00:50:10,910 --> 00:50:12,940 そうか。 811 00:50:12,940 --> 00:50:26,390 ・~ 812 00:50:26,390 --> 00:50:28,390 《名刺がない》 813 00:50:29,890 --> 00:50:32,400 夕子さん 熱かん 1つね。 814 00:50:32,400 --> 00:50:33,900 (夕子) は~い。 815 00:50:33,900 --> 00:50:35,900 (戸が開く音) いらっしゃいま…。 816 00:50:35,900 --> 00:50:44,480 ・~ 817 00:50:44,480 --> 00:50:47,980 日本酒を冷やでいただけるかしら。 818 00:50:49,410 --> 00:50:54,920 今日は… 暑いですわね。 819 00:50:54,920 --> 00:50:57,420 ・~ 820 00:50:57,420 --> 00:51:01,390 (栞) あの人が 人殺しの娘? 821 00:51:01,390 --> 00:51:08,400 ・~ 822 00:51:09,400 --> 00:51:12,370 ・~ 823 00:51:12,370 --> 00:51:14,870 《どうしよう…》