1 00:00:33,736 --> 00:00:38,374 (覚馬)兵制改革の事 蘭学所の事➡ 2 00:00:38,374 --> 00:00:43,012 いま一度 殿のご裁可を 仰いで頂きとう存じまする。 3 00:00:43,012 --> 00:00:46,248 (簗瀬)ただいま 申し伝えた事が 主命である! 4 00:00:46,248 --> 00:00:50,436 そんなはずは ねえ! 殿は 黒船を よぐご存じだ。 5 00:00:50,436 --> 00:00:53,706 (萱野)何? あなた方は世界を知らぬ! 6 00:00:53,706 --> 00:00:58,310 まるで… まるで「井の中の蛙」だ! 7 00:00:58,310 --> 00:01:02,197 (頼母)覚馬! 控えろ! 8 00:01:02,197 --> 00:01:06,118 (内蔵助)下がれ 覚馬。 9 00:01:06,118 --> 00:01:08,137 ははっ! 10 00:01:08,137 --> 00:01:17,137 覚馬に下された処分は禁足。 無期限の外出禁止だった。 11 00:01:19,281 --> 00:01:23,636 (頼母)しばらく。 (重臣)なじょしてんだ? おい! 12 00:01:23,636 --> 00:01:26,288 (田中)頼母! これ 御前であるぞ。 13 00:01:26,288 --> 00:01:28,607 (頼母)ごめんなんしょ。➡ 14 00:01:28,607 --> 00:01:35,607 殿! ご無礼の段 ご容赦 下されますよう。 15 00:01:38,150 --> 00:01:43,038 申し上げまする。 16 00:01:43,038 --> 00:01:47,142 通商条約調印の件 不首尾となれば➡ 17 00:01:47,142 --> 00:01:53,565 あるいは メリケンと一戦交える 仕儀となるやに 聞き及びまする。 18 00:01:53,565 --> 00:02:01,140 かがる折に 山本覚馬が 兵制改革を献策したるは➡ 19 00:02:01,140 --> 00:02:04,576 武人として 正しき振る舞い。➡ 20 00:02:04,576 --> 00:02:09,281 禁足など 一刻も早ぐ お解きになられますよう➡ 21 00:02:09,281 --> 00:02:13,535 お願い申し上げまする。 (簗瀬)これ 控えよ! 22 00:02:13,535 --> 00:02:15,935 (容保)構わぬ! 23 00:02:18,073 --> 00:02:20,173 続けよ。 24 00:02:23,078 --> 00:02:29,084 このころ 中央政界は 将軍の後継者指名を巡って➡ 25 00:02:29,084 --> 00:02:33,305 一橋派と紀州派の2つに 割れていた。 26 00:02:33,305 --> 00:02:37,242 (井伊)水戸と薩摩の者が 都に入った。➡ 27 00:02:37,242 --> 00:02:43,315 一橋慶喜公を将軍後継に推すよう 公家たちに入説しておるようじゃ。 28 00:02:43,315 --> 00:02:45,667 (宇津木)厄介にござりますな。 29 00:02:45,667 --> 00:02:52,941 一橋殿が お世継ぎとなられては 通商条約に邪魔が入ろう。 30 00:02:52,941 --> 00:02:59,264 なんとしても 紀州の慶福様を お選び頂かねばならぬ。 31 00:02:59,264 --> 00:03:01,633 ♬~ 32 00:03:01,633 --> 00:03:06,433 (猫の鳴き声) 33 00:03:08,424 --> 00:03:16,365 ♬~(テーマ音楽) 34 00:03:16,365 --> 00:04:59,418 ♬~ 35 00:04:59,418 --> 00:05:05,807 ♬~ 36 00:05:05,807 --> 00:05:42,407 ♬~ 37 00:05:51,904 --> 00:05:56,742 (八重)お吉! お吉! 38 00:05:56,742 --> 00:05:59,945 ≪(お吉)へい! 39 00:05:59,945 --> 00:06:04,533 林様は? 今し方 お見えになりやした。 40 00:06:04,533 --> 00:06:07,933 何の話? いいお知らせだべか? 41 00:06:25,003 --> 00:06:29,303 (林)ご妻女も ここで ご一緒に。 42 00:06:32,578 --> 00:06:36,431 これは まだ 内々の話だがの➡ 43 00:06:36,431 --> 00:06:41,403 一両日中にも 正式なご使者が立って➡ 44 00:06:41,403 --> 00:06:44,573 覚馬は お城さ 呼ばれる。 45 00:06:44,573 --> 00:06:50,362 (権八)では 禁足が…。 解ける。 お許しが出た。 46 00:06:50,362 --> 00:06:54,483 ♬~ 47 00:06:54,483 --> 00:06:58,236 (権八)お役目は いかがなりやしょう? 48 00:06:58,236 --> 00:07:04,436 西洋砲術指南役 蘭学所教授に ともに復職する。 49 00:07:06,411 --> 00:07:10,148 お城に呼ばれるのは その事ばかりで ねえ。 50 00:07:10,148 --> 00:07:13,802 (佐久)何か 別のご処分が? 51 00:07:13,802 --> 00:07:17,239 覚馬は この度➡ 52 00:07:17,239 --> 00:07:22,744 軍事取調役と大砲頭取に 抜擢される事と相成った。 53 00:07:22,744 --> 00:07:24,813 軍事取調役。 54 00:07:24,813 --> 00:07:27,813 大砲頭取。 55 00:07:29,801 --> 00:07:32,471 (川崎)八重さん。➡ 56 00:07:32,471 --> 00:07:36,825 よければ パトロン作り 手伝ってもらえませんか? 57 00:07:36,825 --> 00:07:39,361 八重さん? 58 00:07:39,361 --> 00:07:42,414 ♬~ 59 00:07:42,414 --> 00:07:46,702 (林)殿が じきじきに決定を下された。➡ 60 00:07:46,702 --> 00:07:53,875 わしの説得が功を奏して。 ハハッ。 …と言いたいところだがの➡ 61 00:07:53,875 --> 00:07:58,113 ご番頭の西郷様が 殿の御前で➡ 62 00:07:58,113 --> 00:08:02,150 兵制改革は急務と 訴えられたのよ。 63 00:08:02,150 --> 00:08:06,171 ご番頭様が…。 話を聞かれた殿は➡ 64 00:08:06,171 --> 00:08:13,111 直ちに覚馬の禁足を解き 改革に着手せよと仰せになった。 65 00:08:13,111 --> 00:08:16,298 ありがとうございまする。 66 00:08:16,298 --> 00:08:20,802 頭 上げろ。 まだ ほかに話がある。 67 00:08:20,802 --> 00:08:25,774 以後は 軽々しく 喧嘩沙汰など 起こしては ならぬぞ。 68 00:08:25,774 --> 00:08:31,363 にしは 気が短くていけねえ。 はっ…。 69 00:08:31,363 --> 00:08:36,318 そこでだ 嫁をもらって 身を固めろ。 70 00:08:36,318 --> 00:08:38,253 わしが いい縁談さ 持ってきた。 71 00:08:38,253 --> 00:08:40,856 ≪縁談? 72 00:08:40,856 --> 00:08:44,910 これ! 八重。 川崎様まで。 73 00:08:44,910 --> 00:08:47,612 (権八)不調法者が! (2人)すんません。 74 00:08:47,612 --> 00:08:52,951 いや ちょうどええ。 にしの腕前 見せてもらうべ。 75 00:08:52,951 --> 00:08:55,237 ♬~ 76 00:08:55,237 --> 00:09:00,876 何してる? 支度しっせ。 はい! 77 00:09:00,876 --> 00:09:33,875 ♬~ 78 00:09:33,875 --> 00:09:36,595 (覚馬)構え! 79 00:09:36,595 --> 00:09:44,319 ♬~ 80 00:09:44,319 --> 00:09:46,304 (覚馬)撃て! 81 00:09:46,304 --> 00:09:48,373 (銃声) 82 00:09:48,373 --> 00:09:50,876 (林)う~ん! 83 00:09:50,876 --> 00:09:53,378 ♬~ 84 00:09:53,378 --> 00:09:57,399 的を見でまいりやす。 85 00:09:57,399 --> 00:09:59,634 (林)見事なもんだ。➡ 86 00:09:59,634 --> 00:10:03,705 おなごでも鍛錬しだいで あれほどの腕となっか。 87 00:10:03,705 --> 00:10:06,808 (権八)火縄銃に比べ 洋式銃は威力もあり➡ 88 00:10:06,808 --> 00:10:09,978 取り回しも しやすいのでごぜえやす。 89 00:10:09,978 --> 00:10:12,647 黒丸上方を射ぬぎやした。 90 00:10:12,647 --> 00:10:15,650 (覚馬)よし! 見事であった。 91 00:10:15,650 --> 00:10:18,904 ♬~ 92 00:10:18,904 --> 00:10:21,473 (林)武術の心得の浅え者でも➡ 93 00:10:21,473 --> 00:10:26,211 洋式銃が使えれば 十分 戦の役に立つな。 94 00:10:26,211 --> 00:10:28,947 はい。 鉄砲組さ 作り替えて➡ 95 00:10:28,947 --> 00:10:32,567 洋式調練と新式銃の撃ち方を 教えやしょう。 96 00:10:32,567 --> 00:10:38,874 んだけんども 銃は高えぞ。 買い調えるだけの金は ねえ。 97 00:10:38,874 --> 00:10:43,274 いや それには ちぃと 策もごぜえやす。 98 00:10:51,736 --> 00:10:53,839 領内の鉄砲鍛冶の手を借り➡ 99 00:10:53,839 --> 00:10:56,942 なんとか 安上がりに作る 手だてもあるかと存じます。 100 00:10:56,942 --> 00:11:01,613 (林)うん? にしは? 川崎殿は その道に長け➡ 101 00:11:01,613 --> 00:11:06,968 今も 新式銃の工夫を しているところに ごぜえやす。 102 00:11:06,968 --> 00:11:13,975 こいつは よき助っ人だ。 よし! 兵制改革 急ぎ進めるべ。 103 00:11:13,975 --> 00:11:16,111 はい! 104 00:11:16,111 --> 00:11:20,699 縁談の話も 急ぎ進めるぞ。 (覚馬)えっ? 105 00:11:20,699 --> 00:11:27,939 相手は ご勘定方の樋口の娘だ。 西向いてろって言われれば➡ 106 00:11:27,939 --> 00:11:30,592 一年でも西向いてるような おなごだ。 107 00:11:30,592 --> 00:11:32,677 んだげんじょ 俺は まだ…。 108 00:11:32,677 --> 00:11:38,700 いいがら ありがたく もらっとけ。 小姑が鉄砲ぶっ放すような家に➡ 109 00:11:38,700 --> 00:11:42,203 嫁に来るようなおなごは そうは おらぬわ。 110 00:11:42,203 --> 00:11:44,372 (笑い声) 111 00:11:44,372 --> 00:11:46,775 ああ 見事であったぞ。 112 00:11:46,775 --> 00:11:50,075 ありがとうごぜえやす。 113 00:11:56,601 --> 00:11:59,771 炭 足りてっか? おう ありがてえ。 114 00:11:59,771 --> 00:12:02,474 あ~ 寒いなあ。 115 00:12:02,474 --> 00:12:08,174 こたびは お口添え頂き ありがとうございまする。 116 00:12:10,715 --> 00:12:16,905 わしでは ねえ。 我らが殿が決せられた事だ。 117 00:12:16,905 --> 00:12:20,175 これより 一層の忠勤を励め。 118 00:12:20,175 --> 00:12:22,275 はい。 119 00:12:24,546 --> 00:12:28,046 覚馬 こっちゃ来い。 120 00:12:30,168 --> 00:12:32,468 こっちゃ来いって。 121 00:12:34,572 --> 00:12:39,294 んだから 忠告したでねえか あれほど。 122 00:12:39,294 --> 00:12:43,615 口が過ぎっと 敵を作んぞと。 123 00:12:43,615 --> 00:12:47,702 まことに 不徳の致すところ。 124 00:12:47,702 --> 00:12:53,402 だげんじょ 今は いささか 様子が変わってきた。 125 00:12:56,811 --> 00:13:03,668 イギリス フランスが 清国を攻めた事は…。 はい。 126 00:13:03,668 --> 00:13:09,174 いつ 我が方に 飛び火すっか 分がんねえ。 127 00:13:09,174 --> 00:13:15,513 まあ 戦となれば ご公儀の藩屏たる 我ら会津は➡ 128 00:13:15,513 --> 00:13:20,368 先陣を切る事になんべ。 なあ? 129 00:13:20,368 --> 00:13:24,105 万が一の場合に 備えておかねば なんねえ。 130 00:13:24,105 --> 00:13:32,647 洋式調練の指南 くれぐれも よろしく頼むぞ。 131 00:13:32,647 --> 00:13:35,784 はい。 ≪(古川)失礼致します。 132 00:13:35,784 --> 00:13:40,284 おう 入れ。 あっ 春英さん! 133 00:13:44,909 --> 00:13:48,263 こたび 蘭学所教授を拝命したる事➡ 134 00:13:48,263 --> 00:13:52,117 まことに ありがたき事と存じまする。 135 00:13:52,117 --> 00:13:59,024 にしの適塾仕込みの医術 大いに広げてくれよ。 136 00:13:59,024 --> 00:14:01,443 はい! 137 00:14:01,443 --> 00:14:05,380 帰藩の件 お許しが下りたのですね。 んだ。 138 00:14:05,380 --> 00:14:11,970 若年寄の土佐殿と内蔵助殿が ご周旋下された。 139 00:14:11,970 --> 00:14:16,408 ありがたき幸せに存じまする。 もう一つ あるんだ。 140 00:14:16,408 --> 00:14:21,596 願い出ていた 川崎尚之助教授方就任➡ 141 00:14:21,596 --> 00:14:25,350 あれも お許しを得た。 142 00:14:25,350 --> 00:14:29,037 ありがたき幸せに存じます。 143 00:14:29,037 --> 00:14:34,793 いや もはや 古きよきものを 守るだけでは 立ち行かねえ。 144 00:14:34,793 --> 00:14:38,346 変えるべきは 変えていがねえと。 145 00:14:38,346 --> 00:14:42,550 なあ? はい。 146 00:14:42,550 --> 00:14:47,072 両名とも 力 尽くせ。 147 00:14:47,072 --> 00:14:50,508 (2人)はい! 148 00:14:50,508 --> 00:14:53,194 (頼母)ヘヘッ。 149 00:14:53,194 --> 00:14:58,833 ♬~ 150 00:14:58,833 --> 00:15:06,474 うらが嫁いできたのは それから間もなくの事だった。 151 00:15:06,474 --> 00:15:29,230 ♬~ 152 00:15:29,230 --> 00:15:32,250 そっちだ。 そこ置け そこ置け。 153 00:15:32,250 --> 00:15:37,605 ♬~(「会津玄如節」) 154 00:15:37,605 --> 00:15:45,597 ♬「サーサー ヨイヤショーエ」 (手拍子) 155 00:15:45,597 --> 00:15:48,597 うわ~! 156 00:15:50,902 --> 00:15:54,639 うん! うまいな。 (三郎)うん。 157 00:15:54,639 --> 00:16:02,113 ♬「アー 霧が降るヨー」 (手拍子) 158 00:16:02,113 --> 00:16:11,339 ♬「姿隠しの 霧が降るヨー」 (手拍子) 159 00:16:11,339 --> 00:16:16,177 きれいなお嫁様。 私たちの姉様だよ。 160 00:16:16,177 --> 00:16:19,647 仲良くして頂こうな? はい。 161 00:16:19,647 --> 00:16:23,168 ♬~(「会津玄如節」) 162 00:16:23,168 --> 00:16:26,938 やあ にぎやかですね。 163 00:16:26,938 --> 00:16:29,641 中で ご一緒されては いかがです? 164 00:16:29,641 --> 00:16:34,841 遠慮しときます。 居候の身ですから。 165 00:16:39,868 --> 00:16:46,474 申し訳ねえなし。 うん? 兄様から聞きやした。 166 00:16:46,474 --> 00:16:51,045 仕官の件だけは なじょしても叶わねえと。 167 00:16:51,045 --> 00:16:56,384 尚之助様は会津のために 働いでくれでんのに。 168 00:16:56,384 --> 00:16:59,704 身分や立場など どうでもよいのです。 169 00:16:59,704 --> 00:17:06,744 ここにいれば 私のやりたい事が できる。 それで十分です。 170 00:17:06,744 --> 00:17:09,747 もっとも ここで 居候を続ける事になるのが➡ 171 00:17:09,747 --> 00:17:15,637 なんとも心苦しいのですが。 何も! そったら事は ちっとも。 172 00:17:15,637 --> 00:17:22,610 ♬「ハアー 玄如踊りは」 (手拍子) 173 00:17:22,610 --> 00:17:27,966 ♬~ 174 00:17:27,966 --> 00:17:34,305 あれ? 覚馬さん よそ行きの顔してるな。 175 00:17:34,305 --> 00:17:58,212 ♬~ 176 00:17:58,212 --> 00:18:04,435 ずっと そうしてたのか? (うら)はい。 177 00:18:04,435 --> 00:18:09,657 すまぬ。 もうちっとで片づく。 はい。 178 00:18:09,657 --> 00:18:15,930 ♬~ 179 00:18:15,930 --> 00:18:18,566 林様の仰せのとおりだ。 180 00:18:18,566 --> 00:18:23,154 西向いてろつったら 一年でも向いてるな。 181 00:18:23,154 --> 00:18:30,812 ♬~ 182 00:18:30,812 --> 00:18:34,866 あのなし。 はい。 183 00:18:34,866 --> 00:18:37,935 父上も母上も いいお方だ。 184 00:18:37,935 --> 00:18:42,607 分がんねえ事は よく聞いて お仕えせえ。 はい。 185 00:18:42,607 --> 00:18:46,210 作業場には 危ねえ薬もあっから にしは触んな。 186 00:18:46,210 --> 00:18:52,984 鉄砲にも 手ぇ出しちゃ なんねえ。 言っておく事は それだけだ。 187 00:18:52,984 --> 00:18:55,670 はい。 188 00:18:55,670 --> 00:19:01,976 気楽な家だ。 にしも 伸び伸び暮らせ。 はい。 189 00:19:01,976 --> 00:19:06,514 あっ それと 妹は 女だてらに 鉄砲さ ぶっ放す。 190 00:19:06,514 --> 00:19:09,100 たまに とんでもない事を しでかすけんじょ➡ 191 00:19:09,100 --> 00:19:12,200 まあ じきに慣れんべ。 192 00:19:15,640 --> 00:19:21,212 幾久しぐ よろしぐ頼む。 193 00:19:21,212 --> 00:19:25,212 幾久しぐ…。 194 00:19:36,010 --> 00:19:40,431 そのころ 海軍伝習所の勝は➡ 195 00:19:40,431 --> 00:19:46,331 薩摩藩主 島津斉彬のもとを 訪ねていた。 196 00:19:50,808 --> 00:19:56,447 (島津)メリケンとの条約 いかが相成るもんかの? 197 00:19:56,447 --> 00:19:59,734 (勝)幕府は 調印と 腹をくくったようなれど➡ 198 00:19:59,734 --> 00:20:02,937 朝廷のお許しが 下りぬようにございます。 199 00:20:02,937 --> 00:20:06,641 おぬしは 開国の事を どう考えておる? 200 00:20:06,641 --> 00:20:11,212 国を開き 進んで交易を行ってこそ➡ 201 00:20:11,212 --> 00:20:15,016 異国と互角に つきあえるものと 存じまする。 202 00:20:15,016 --> 00:20:20,338 わしも同じ考えじゃ。 異国と渡り合うには➡ 203 00:20:20,338 --> 00:20:24,938 日本は もっと強くならねばならぬ。 204 00:20:27,044 --> 00:20:31,516 わしが 軍艦や大筒を 造らせているのは➡ 205 00:20:31,516 --> 00:20:36,337 薩摩一国を守るためではない。 幕府と手を携え➡ 206 00:20:36,337 --> 00:20:44,362 国難に当たる覚悟じゃ。 ハハハハ。 なればこそ こうして➡ 207 00:20:44,362 --> 00:20:49,150 幕臣のおぬしとも 腹を割って 国事を談じておる。 208 00:20:49,150 --> 00:20:51,350 はい。 209 00:20:58,409 --> 00:21:05,299 だが 幕府の役職は 譜代門閥に占められ➡ 210 00:21:05,299 --> 00:21:11,205 我ら外様は 政に加われぬ。 211 00:21:11,205 --> 00:21:17,145 この慣例 変える事は できぬものかの? 212 00:21:17,145 --> 00:21:22,266 なかなかに。 だが 門閥に とらわれず➡ 213 00:21:22,266 --> 00:21:28,940 有為の人材を登用してこそ 国は強うなれる。 214 00:21:28,940 --> 00:21:34,278 わしは その望みを 一橋慶喜公に託しておる。 215 00:21:34,278 --> 00:21:39,083 どなたが お世継ぎとなられても 天下の事は公明正大➡ 216 00:21:39,083 --> 00:21:43,638 公然と議せられるべきと 存じます。 217 00:21:43,638 --> 00:21:50,938 筋の通った政が行われない国は 異国から侮られまする。 218 00:21:53,130 --> 00:21:55,830 なるほどのう。 フフフフ。 219 00:22:01,739 --> 00:22:06,344 一人 引き合わせたい 家臣がおる。 220 00:22:06,344 --> 00:22:11,866 西郷と申して おぬしとは 話が合いそうじゃ。 221 00:22:11,866 --> 00:22:13,966 西郷殿。 222 00:22:16,671 --> 00:22:25,146 その西郷吉之助は 慶喜を将軍継嗣に擁立すべく➡ 223 00:22:25,146 --> 00:22:30,318 京の有力公家たちの周旋に 当たっていた。 224 00:22:30,318 --> 00:22:47,852 ♬~ 225 00:22:47,852 --> 00:22:52,707 (近衛)関東は 大もめのようやな? 226 00:22:52,707 --> 00:23:01,482 (西郷)何とぞ 一橋さ ご推挙の ご内勅をば頂けもすよう➡ 227 00:23:01,482 --> 00:23:05,403 お力添えをば賜りたく…。 228 00:23:05,403 --> 00:23:15,012 ♬~ 229 00:23:15,012 --> 00:23:23,571 やはり 次の将軍は 慶喜さんが よろしやろうな。 230 00:23:23,571 --> 00:23:26,440 ははっ。 231 00:23:26,440 --> 00:23:29,910 (春嶽)島津公より 京の有力公家たちを➡ 232 00:23:29,910 --> 00:23:34,982 我が方に引き込んだとの知らせが 入っておりまするぞ。 233 00:23:34,982 --> 00:23:41,272 ♬~ 234 00:23:41,272 --> 00:23:46,877 (慶喜)では 朝廷の推挙を 得られるのか? 235 00:23:46,877 --> 00:23:49,077 恐らくは。 236 00:23:51,115 --> 00:23:53,918 幕府は 条約調印の勅許も 受けられず➡ 237 00:23:53,918 --> 00:24:02,143 四苦八苦の様子にござります。 あなた様が お世継ぎとなれば➡ 238 00:24:02,143 --> 00:24:09,517 我らの手で 幕政改革が 一気に進みましょうぞ。 239 00:24:09,517 --> 00:24:11,769 うむ。 240 00:24:11,769 --> 00:24:15,906 ところが それから間もない4月。 241 00:24:15,906 --> 00:24:19,910 突如として 井伊直弼が大老に就任。 242 00:24:19,910 --> 00:24:25,710 時代は 春嶽の思惑とは 反対に動き始めた。 243 00:24:28,336 --> 00:24:34,475 三郎 そご! そごに いんべ。 あ~。 244 00:24:34,475 --> 00:24:38,375 兄様 こっちだし! そごに大ぎいのが。 245 00:24:40,481 --> 00:24:42,933 あ~あ また外した。 246 00:24:42,933 --> 00:24:46,037 (覚馬)下手くそが。 すみません。 よく見て刺せ。 247 00:24:46,037 --> 00:24:49,137 静かに追え。 魚が びっくりするぞ。 248 00:24:52,793 --> 00:24:54,945 取った! (川崎)お見事! 249 00:24:54,945 --> 00:24:57,164 (拍手) 250 00:24:57,164 --> 00:25:04,038 ♬~ 251 00:25:04,038 --> 00:25:06,938 (時尾)大漁だ。 252 00:25:10,578 --> 00:25:14,548 兄様 私にも やらせてくなんしょ。 (覚馬)おう! 253 00:25:14,548 --> 00:25:17,535 そご! 254 00:25:17,535 --> 00:25:19,670 (徳造)覚馬様! 255 00:25:19,670 --> 00:25:24,575 (うら)昼餉さ お持ちしやした。 (覚馬)おう 御苦労。 256 00:25:24,575 --> 00:25:28,512 (徳造)すこだま 取れたがし? 兄様は まあまあ。 257 00:25:28,512 --> 00:25:32,450 尚之助様と三郎は 逃げられっちばっかり。 258 00:25:32,450 --> 00:25:35,419 (三郎)私も 取ったがらし。 259 00:25:35,419 --> 00:25:40,174 ♬~ 260 00:25:40,174 --> 00:25:44,645 姉様も 一緒に やらねえがし? 私は すぐに戻っから。 261 00:25:44,645 --> 00:25:48,516 んだげんじょ ちっとぐれえ。 家に仕事があっからなし。 262 00:25:48,516 --> 00:25:50,935 これで突いだら 面白えがら。 ほら! 263 00:25:50,935 --> 00:25:54,435 そったら事 おなごのする事で ねえがら。 264 00:25:56,474 --> 00:25:59,310 おい 三郎 食え。 熱っ! 265 00:25:59,310 --> 00:26:02,897 三郎が取ったのが 一番ずねえかったな。 ずねえ? 266 00:26:02,897 --> 00:26:06,467 大ぎいって事だ。 ああ。 267 00:26:06,467 --> 00:26:14,308 (時尾) うちのおばば様が感心してた。 よぐ働くお嫁様だって。 268 00:26:14,308 --> 00:26:19,513 み~んな褒めんだ。 よぐできた嫁だって。 269 00:26:19,513 --> 00:26:25,536 んだげんじょ 私には 異国から来た船みてえだ。 えっ? 270 00:26:25,536 --> 00:26:31,559 もう2か月になんのに ほとんど 口も きいた事ねえ。 271 00:26:31,559 --> 00:26:36,113 姉様は いづも黙って働いでで。 272 00:26:36,113 --> 00:26:39,400 嫁に行ったら 誰でも そうでねえの? 273 00:26:39,400 --> 00:26:43,237 「女今川」にも あんべ。 我を立てず➡ 274 00:26:43,237 --> 00:26:48,442 黙って 夫と舅に従うのが 女の道だって。 275 00:26:48,442 --> 00:26:52,313 うちでは みんな 言いたい事 言うげんじょ。 276 00:26:52,313 --> 00:26:56,684 八重さんの家は よそとは ちっと違うから。 277 00:26:56,684 --> 00:27:00,137 そうだべが? 278 00:27:00,137 --> 00:27:05,993 んだら 嫁に行ぐって つまんねえ事だな。 279 00:27:05,993 --> 00:27:11,816 姉様が なじょな人か 私には さっぱり分がんねえ。 280 00:27:11,816 --> 00:27:15,836 (覚馬)よし! もう一度 行くべ! (三郎)はい。 281 00:27:15,836 --> 00:27:18,739 私も やります! (川崎)私は もうここで。 282 00:27:18,739 --> 00:27:21,375 (祝砲の音) 283 00:27:21,375 --> 00:27:24,612 6月19日。 284 00:27:24,612 --> 00:27:29,984 幕府は 日米修好通商条約の 締結に踏み切り➡ 285 00:27:29,984 --> 00:27:34,722 江戸湾に祝砲が響き渡った。 286 00:27:34,722 --> 00:27:39,076 (祝砲の音) 287 00:27:39,076 --> 00:27:45,833 勅許を得ずに 条約を結ぶとは 何事か! 帝に対し 不埒千万。 288 00:27:45,833 --> 00:27:50,204 恐れ入り奉ります。 289 00:27:50,204 --> 00:27:57,478 この事 上様は ご存じか? そなたの独断では あるまいな? 290 00:27:57,478 --> 00:27:59,914 恐れ入りましてござります。 291 00:27:59,914 --> 00:28:02,683 掃部守! 292 00:28:02,683 --> 00:28:14,578 ♬~ 293 00:28:14,578 --> 00:28:21,318 もう よい。 上様に お目にかかって ご存念を伺う。 294 00:28:21,318 --> 00:28:25,673 おそれながら 上様には➡ 295 00:28:25,673 --> 00:28:31,178 本日は ご不快にて お目通りは叶いませぬ。 296 00:28:31,178 --> 00:28:42,423 ♬~ 297 00:28:42,423 --> 00:28:45,976 そして 翌日。 298 00:28:45,976 --> 00:28:50,781 (斉昭)彦根の赤鬼め 腹を切らせてくれる! 299 00:28:50,781 --> 00:29:00,274 ♬~ 300 00:29:00,274 --> 00:29:08,432 水戸のご老公か。 今日は御三家の ご登城日では ないはずだが…。 301 00:29:08,432 --> 00:29:12,903 (茶坊主1)押しかけ登城とは 何やら 大荒れに荒れそうな。 302 00:29:12,903 --> 00:29:20,203 (茶坊主2) 条約調印の一件と お世継ぎ争い。 さて どちらにつくのが得か。 303 00:29:29,536 --> 00:29:31,705 (家臣)申し上げます。➡ 304 00:29:31,705 --> 00:29:34,925 水戸のご老公様 ならびに 藩主様 尾張様➡ 305 00:29:34,925 --> 00:29:38,879 連れ立って ご登城あそばされました。 306 00:29:38,879 --> 00:29:41,179 御三家のお出ましか。 307 00:29:43,934 --> 00:29:48,255 しばし お待ち頂け。 (家臣)はっ! 308 00:29:48,255 --> 00:29:52,242 ≪(茶坊主)失礼致します。 309 00:29:52,242 --> 00:29:58,142 もう 茶は要らぬ。 大老は まだか? ははっ。 310 00:30:02,786 --> 00:30:05,906 お待たせ致しました。 311 00:30:05,906 --> 00:30:16,700 ♬~ 312 00:30:16,700 --> 00:30:21,472 (井伊)御用繁多のため 失礼つかまつりました。 313 00:30:21,472 --> 00:30:27,745 (斉昭)勅許を得ずに 夷狄と条約を 結ぶとは 見過ごしにはできぬ。 314 00:30:27,745 --> 00:30:31,899 清国を打ち破った イギリス フランスの艦隊が➡ 315 00:30:31,899 --> 00:30:33,901 攻め込んでくるとの 知らせがあり➡ 316 00:30:33,901 --> 00:30:38,138 アメリカとの和平を 急ぐ事となりました。 317 00:30:38,138 --> 00:30:43,143 違勅調印の件も お手前が早急に都に上り➡ 318 00:30:43,143 --> 00:30:47,147 帝に おわび申し上げよ。 319 00:30:47,147 --> 00:30:53,637 まことに 仰せのとおりに ござります。 左様致しまする。 320 00:30:53,637 --> 00:30:57,041 (慶篤)将軍お世継ぎの件は いかが相成った? 321 00:30:57,041 --> 00:30:59,977 朝廷からのご沙汰は あったのか? 322 00:30:59,977 --> 00:31:05,082 全て調ってござる。 紀州殿では あるまいな? 323 00:31:05,082 --> 00:31:10,838 (慶恕)朝廷は 一橋殿の擁立を 望んでおられると承る。 324 00:31:10,838 --> 00:31:13,574 ご叡慮と行き違いがあっては 畏れ多いと存ずるが。 325 00:31:13,574 --> 00:31:16,593 全て調ってござる。 326 00:31:16,593 --> 00:31:20,647 ♬~ 327 00:31:20,647 --> 00:31:27,971 ところで 本日は 御三家の ご登城日では ござりませぬぞ。➡ 328 00:31:27,971 --> 00:31:30,941 押しかけ登城は 御法度である事➡ 329 00:31:30,941 --> 00:31:34,241 よもや お忘れでは ござりますまい。 330 00:31:36,413 --> 00:31:38,832 無論じゃ。 331 00:31:38,832 --> 00:31:42,469 左様なれば結構。 332 00:31:42,469 --> 00:31:48,208 重いご処分覚悟で ご登城された割には➡ 333 00:31:48,208 --> 00:31:52,279 さしたるお話でも ござりませんでしたな。 334 00:31:52,279 --> 00:31:58,302 ♬~ 335 00:31:58,302 --> 00:32:05,609 翌日 徳川慶福を将軍の後継者に 定める事が発表された。 336 00:32:05,609 --> 00:32:07,711 おのれ…。 337 00:32:07,711 --> 00:32:13,650 程なく 斉昭に謹慎 春嶽に隠居謹慎➡ 338 00:32:13,650 --> 00:32:17,521 慶喜に登城停止の 処分が下り➡ 339 00:32:17,521 --> 00:32:24,278 一橋派は 政治の表舞台から消えていった。 340 00:32:24,278 --> 00:32:29,578 (茶をたてる音) 341 00:32:51,488 --> 00:32:54,288 頂戴つかまつります。 342 00:33:24,771 --> 00:33:31,178 物事の筋目は 通さねばなりませぬ。 343 00:33:31,178 --> 00:33:39,052 ご家門であろうと 法に背けば 処分も受ける。 344 00:33:39,052 --> 00:33:45,175 その秩序が 国を治めるのです。 345 00:33:45,175 --> 00:33:50,948 なれど 厳しく出れば 敵を作るばかり。 346 00:33:50,948 --> 00:33:54,701 勅許を受けず 条約に調印した事➡ 347 00:33:54,701 --> 00:33:59,301 不敬と難じる者も いる折に ございます。 348 00:34:01,475 --> 00:34:06,275 容保殿。 はい。 349 00:34:10,300 --> 00:34:18,308 そもそも 鎖国などは 幕府が定めた祖法にござる。 350 00:34:18,308 --> 00:34:22,913 天下の政は 幕府が執り行うものと➡ 351 00:34:22,913 --> 00:34:29,169 朝廷より ご一任頂いておるのですぞ。 352 00:34:29,169 --> 00:34:33,106 臨機応変の判断を誤り 国を滅ぼしては➡ 353 00:34:33,106 --> 00:34:37,806 かえって 不忠となり申す。 354 00:34:39,813 --> 00:34:47,304 無断調印の咎めは 我が身一心に背負えば済む事。 355 00:34:47,304 --> 00:34:52,204 それでは 掃部守様の御身が 危のうござります。 356 00:34:57,164 --> 00:34:59,764 …と授かりました。 357 00:35:02,135 --> 00:35:04,655 我が戒名でござる。 358 00:35:04,655 --> 00:35:09,543 ハハハハ。 359 00:35:09,543 --> 00:35:14,798 命を捨てる覚悟なくては 国事には当たれませぬ。 360 00:35:14,798 --> 00:35:16,933 フフフフ。 361 00:35:16,933 --> 00:35:19,036 ≪(宇津木)殿! 362 00:35:19,036 --> 00:35:22,105 宇津木か。 何用じゃ? 363 00:35:22,105 --> 00:35:26,505 京より 急ぎの書状に ござります。 364 00:35:29,246 --> 00:35:32,946 では これにて。 365 00:35:34,918 --> 00:35:38,305 また 日を改めて ゆるりと。 366 00:35:38,305 --> 00:35:41,341 はい。 367 00:35:41,341 --> 00:35:52,019 ♬~ 368 00:35:52,019 --> 00:35:54,287 (猫の鳴き声) 369 00:35:54,287 --> 00:36:01,945 ♬~ 370 00:36:01,945 --> 00:36:08,485 (猫の鳴き声) 371 00:36:08,485 --> 00:36:11,938 ♬~ 372 00:36:11,938 --> 00:36:16,076 京よりの書状…。 373 00:36:16,076 --> 00:36:18,278 ♬~ 374 00:36:18,278 --> 00:36:20,480 (近習)うわっ! 375 00:36:20,480 --> 00:36:33,180 ♬~ 376 00:36:36,380 --> 00:36:40,283 水戸藩に 朝廷より 勅書が下った。 377 00:36:40,283 --> 00:36:45,505 (宇津木) ご公儀の頭越しに勅書が下るなど ありえぬ事にござりまする。 378 00:36:45,505 --> 00:36:51,311 水戸に幕政の先頭に立てとの おぼし召しのようじゃが…。 379 00:36:51,311 --> 00:36:55,449 水戸の者たちと 攘夷派の学者が結託して➡ 380 00:36:55,449 --> 00:36:59,169 朝廷に働きかけたためとある。 381 00:36:59,169 --> 00:37:02,406 おう なんと! 382 00:37:02,406 --> 00:37:05,375 わしを謀殺する企みまで あるようじゃ。 383 00:37:05,375 --> 00:37:09,813 (宇津木)おのれ 奸臣めら! 384 00:37:09,813 --> 00:37:16,636 もはや 捨ててはおけぬ。 これは謀反じゃ。 385 00:37:16,636 --> 00:37:22,836 幕政を揺るがす者どもは 根から断ち切ってくれる! 386 00:37:32,869 --> 00:37:36,773 (覚馬)馬喰町の鍛冶屋に 作らせたもんだが 狂いがねえな。 387 00:37:36,773 --> 00:37:39,573 (川崎)ええ そうですね。 388 00:37:46,316 --> 00:37:50,816 あれ 見らんしょ! 妖霊星だし。 389 00:37:54,608 --> 00:37:57,944 あんな でけえ ほうき星は初めてだ。 390 00:37:57,944 --> 00:38:00,680 (川崎)ええ。 391 00:38:00,680 --> 00:38:05,519 鎌倉幕府が滅んだ時も 妖霊星が現れたと聞くが…。 392 00:38:05,519 --> 00:38:09,105 何かの前触れだべか? 393 00:38:09,105 --> 00:38:14,511 妖霊星なんて ただの迷信ですよ。 天体の働きの一つにすぎません。 394 00:38:14,511 --> 00:38:21,868 そうだなし。 江戸は コロリ騒ぎの最中だ。 395 00:38:21,868 --> 00:38:27,774 あの星が 余計に 不安を あおらねえといいが。 396 00:38:27,774 --> 00:38:32,479 6月 長崎で はやり始めたコレラは➡ 397 00:38:32,479 --> 00:38:36,733 瞬く間に広まって 大勢の死者を出し➡ 398 00:38:36,733 --> 00:38:41,671 薩摩藩主 島津斉彬の命も奪った。 399 00:38:41,671 --> 00:38:44,357 (西郷)ほんのこっか? 400 00:38:44,357 --> 00:38:54,267 ♬~ 401 00:38:54,267 --> 00:38:56,620 殿が…。 402 00:38:56,620 --> 00:39:01,858 ♬~ 403 00:39:01,858 --> 00:39:04,327 そげなこっが…。 404 00:39:04,327 --> 00:39:06,379 ♬~ 405 00:39:06,379 --> 00:39:15,789 安政5年9月 水戸藩への密勅に 関わった者たちの検挙が始まった。 406 00:39:15,789 --> 00:39:27,067 ♬~ 407 00:39:27,067 --> 00:39:33,189 安政の大獄の幕が 切って落とされたのだ。 408 00:39:33,189 --> 00:39:40,330 ♬~ 409 00:39:40,330 --> 00:39:47,337 ♬~ 410 00:39:47,337 --> 00:39:50,040 姉様 はい。 411 00:39:50,040 --> 00:39:54,340 いい苗に育ったなし。 412 00:40:10,510 --> 00:40:16,700 ゆうべ 兄様たちが 話しておられやした。 413 00:40:16,700 --> 00:40:20,537 メリケンとの条約以来 日新館でも➡ 414 00:40:20,537 --> 00:40:24,324 「攘夷 攘夷」と騒ぐ人が 増えだそうです。 415 00:40:24,324 --> 00:40:26,376 ええ。 416 00:40:26,376 --> 00:40:30,380 兄様は 西洋の学問を学ばねえのは➡ 417 00:40:30,380 --> 00:40:33,416 まことの攘夷では ねえって 言うげんじょ➡ 418 00:40:33,416 --> 00:40:36,369 姉様は どう思いやす? 419 00:40:36,369 --> 00:40:41,141 私は 表向ぎの事は 分がんねえから。 420 00:40:41,141 --> 00:40:44,411 姉様は 気がかりでは ねえんですか? 421 00:40:44,411 --> 00:40:47,447 (うら)えっ? 攘夷を言う人の中には➡ 422 00:40:47,447 --> 00:40:53,069 兄様の洋式調練や蘭学所を 目の敵にする人も いんです。 423 00:40:53,069 --> 00:40:57,769 旦那様に ちゃんと お考えがあんべがら。 424 00:40:59,809 --> 00:41:02,212 ひと事みでえな言い方だ。 425 00:41:02,212 --> 00:41:07,834 お役目の事に おなごが 口出しするもので ねえもの。 426 00:41:07,834 --> 00:41:12,405 んだげんじょ…。 (佐久)一休みして お茶にすんべ。 427 00:41:12,405 --> 00:41:16,105 はい 支度してまいりやす。 428 00:41:25,335 --> 00:41:32,042 あ~ きれいに植えて。 見らんしょ。 429 00:41:32,042 --> 00:41:39,949 うらの仕事は いつでも 心が籠もってんな。 430 00:41:39,949 --> 00:41:45,271 いい嫁もらって 覚馬は幸せもんだ。 431 00:41:45,271 --> 00:41:47,471 ばかな! 432 00:41:49,426 --> 00:41:52,145 尚さん 家か? 433 00:41:52,145 --> 00:41:56,082 兄様? お帰んなんしょ! 434 00:41:56,082 --> 00:42:02,839 ♬~ 435 00:42:02,839 --> 00:42:07,544 勝先生からだ。 蘭学所に届いた。 先生に何か? 436 00:42:07,544 --> 00:42:11,698 寅次郎さんが捕まった。 えっ? そんなはずは…。 437 00:42:11,698 --> 00:42:15,018 去年から 萩の獄舎に つながれでたみでえだけんじょ➡ 438 00:42:15,018 --> 00:42:18,004 江戸に送られ ご公儀の評定所で➡ 439 00:42:18,004 --> 00:42:20,306 じきじきに お取り調べを 受ける事になったんだと。 440 00:42:20,306 --> 00:42:25,044 (川崎)一体 何の嫌疑で? 評定所とは ただごとでねえ。➡ 441 00:42:25,044 --> 00:42:29,449 ひょっとして 去年からの 大捕り物に関わる事でねえかと。 442 00:42:29,449 --> 00:42:32,669 まさか! 寅次郎さんは ずっと 萩にいたんですよ。 443 00:42:32,669 --> 00:42:35,438 そんな嫌疑 かかるはず ありませんよ。 444 00:42:35,438 --> 00:42:39,909 寅次郎さん…。 445 00:42:39,909 --> 00:42:44,748 昔 会津に おいでになった あのお人ですか? 446 00:42:44,748 --> 00:42:48,168 [ 回想 ] (吉田)僕は 長州の吉田寅次郎。 447 00:42:48,168 --> 00:42:54,574 安政の大獄は この後 大量の受刑者を出し➡ 448 00:42:54,574 --> 00:42:58,344 それは やがて 大きな厄災となって➡ 449 00:42:58,344 --> 00:43:01,748 会津に降りかかる事となる。 450 00:43:01,748 --> 00:43:05,969 (吉田)僕は 梅田雲浜の一党に 与したんじゃない!➡ 451 00:43:05,969 --> 00:43:07,971 その申し渡し書は 偽りじゃ! 452 00:43:07,971 --> 00:43:11,107 (浪人)攘夷! (覚馬)あやつら まるで狂犬だ。➡ 453 00:43:11,107 --> 00:43:14,811 俺を斬って攘夷か! 異国の水夫を斬って攘夷か! 454 00:43:14,811 --> 00:43:18,047 ややこ? (佐久)初めての ややこだから➡ 455 00:43:18,047 --> 00:43:20,717 よ~ぐ気を付けてやんねばな。 456 00:43:20,717 --> 00:43:23,386 寅次郎さんが やろうとしたのは➡ 457 00:43:23,386 --> 00:43:25,805 こったふうに 国を2つに割る事ではねえ。 458 00:43:25,805 --> 00:43:28,505 ただ身一つで 立ち上がればよい! 立ち上がれ! 459 00:43:33,613 --> 00:43:38,802 <彦根藩は 徳川家康の時代から 将軍を支えた➡ 460 00:43:38,802 --> 00:43:46,509 譜代大名の筆頭でした。 その13代藩主が井伊直弼です。➡ 461 00:43:46,509 --> 00:43:52,549 11代藩主 直中の 十四男として生まれた直弼は➡ 462 00:43:52,549 --> 00:43:58,037 養子にも出されず 不遇な扱いを受けました。➡ 463 00:43:58,037 --> 00:44:01,437 その心境を歌に残しています> 464 00:44:06,212 --> 00:44:09,332 <自らを うもれ木に例えながらも➡ 465 00:44:09,332 --> 00:44:14,137 心は埋もれぬという 決意を貫いた直弼。➡ 466 00:44:14,137 --> 00:44:16,139 日々 心身ともに➡ 467 00:44:16,139 --> 00:44:19,809 精進を怠らなかったのです。➡ 468 00:44:19,809 --> 00:44:23,563 直弼は 松平容保と親戚で➡ 469 00:44:23,563 --> 00:44:28,651 幕府の行く末を 江戸城で語り合った仲でした。➡ 470 00:44:28,651 --> 00:44:35,108 容保から直弼に送られた 昇進を 喜ぶ書状が残されています。➡ 471 00:44:35,108 --> 00:44:38,077 「正四位上」。➡ 472 00:44:38,077 --> 00:44:42,498 国のために尽力した 大名のみが与えられる位です。➡ 473 00:44:42,498 --> 00:44:45,969 この書状が届いた 2か月後➡ 474 00:44:45,969 --> 00:44:51,769 直弼の身に 思いも寄らぬ事件が起こるのです> 475 00:45:33,733 --> 00:45:38,454 (タキ)<その昔 東北に住む人達は➡ 476 00:45:38,454 --> 00:45:43,076 ヤマト朝廷から ひとくくりに 蝦夷と呼ばれ➡ 477 00:45:43,076 --> 00:45:48,848 訳もなく 土地を 奪われようとしていやんした。➡ 478 00:45:48,848 --> 00:45:54,637 陸奥国 胆沢の大墓に住む 阿弖流為という若者は➡