1 00:00:45,416 --> 00:00:48,802 [ 回想 ] (八重)おめでとう 襄。 2 00:00:48,802 --> 00:00:53,807 (新島) 私は 同志社を単なる学校ではなく 一つの家族として➡ 3 00:00:53,807 --> 00:00:58,429 生徒たちと共に生きる場所に したいと願ってきました。 4 00:00:58,429 --> 00:01:01,148 ♬~ 5 00:01:01,148 --> 00:01:04,751 ≪(英語の朗読) 6 00:01:04,751 --> 00:01:11,751 (英語で) 7 00:01:24,805 --> 00:01:26,740 (スタークウェザー)Thank You.➡ 8 00:01:26,740 --> 00:01:31,812 これは 我が校を作った 新島 襄が➡ 9 00:01:31,812 --> 00:01:37,512 日本に帰国する際に 行った演説です。 10 00:01:40,137 --> 00:01:42,756 八重さん。 あ…。 11 00:01:42,756 --> 00:01:45,809 ごめんなんしょ。 邪魔してしまって。 12 00:01:45,809 --> 00:01:51,809 私たちも 新島校長の夢を受け継ぎます。 13 00:01:54,751 --> 00:01:57,738 ありがとう アリス先生。 14 00:01:57,738 --> 00:02:01,475 一つ 気がかりなのは…➡ 15 00:02:01,475 --> 00:02:04,094 来なくなった生徒たちの事です。 16 00:02:04,094 --> 00:02:06,647 戦が迫っていた。 17 00:02:06,647 --> 00:02:09,132 列強に対抗するため➡ 18 00:02:09,132 --> 00:02:13,487 日本は 一丸となって 富国強兵に邁進。 19 00:02:13,487 --> 00:02:16,740 その波は 同志社にも及んだ。 20 00:02:16,740 --> 00:02:19,476 (市原)これ 見て下さい。➡ 21 00:02:19,476 --> 00:02:23,146 今年度の普通科入学者が 112名。➡ 22 00:02:23,146 --> 00:02:26,800 ばってん 来年度の入学希望者が…。 23 00:02:26,800 --> 00:02:29,136 23人。 24 00:02:29,136 --> 00:02:32,472 5分の1に 減っています。 25 00:02:32,472 --> 00:02:37,144 (小崎) 新島先生ば失ったのは 大きか…。 26 00:02:37,144 --> 00:02:41,798 (覚馬)日本は たった20年余りで➡ 27 00:02:41,798 --> 00:02:46,820 文明国家の枠組みを作ってのけた。 28 00:02:46,820 --> 00:02:50,407 その揺り戻しが始まった。 29 00:02:50,407 --> 00:02:57,080 (伊勢)キリスト教が 去年発布された 「教育勅語」の教えに反すると➡ 30 00:02:57,080 --> 00:02:59,750 批判する学者も 現れたとです。 31 00:02:59,750 --> 00:03:01,802 (ベル) 32 00:03:01,802 --> 00:03:03,802 (デイヴィス・英語で) 33 00:03:05,405 --> 00:03:07,405 八重。 34 00:03:16,133 --> 00:03:23,407 前年 「教育勅語」が発表され 全国の学校に配付された。 35 00:03:23,407 --> 00:03:26,810 親への孝行 兄弟への友愛など➡ 36 00:03:26,810 --> 00:03:30,414 日本古来の道徳心を 重んじるとともに➡ 37 00:03:30,414 --> 00:03:35,752 「国家の危機には 忠義をもって 天皇に尽くすべし」との➡ 38 00:03:35,752 --> 00:03:38,138 一条があった。 39 00:03:38,138 --> 00:03:41,808 (覚馬)「教育勅語」か…。 40 00:03:41,808 --> 00:03:45,479 教育の名の下に➡ 41 00:03:45,479 --> 00:03:51,084 人を縛るような事が あってはなんねえが…。 42 00:03:51,084 --> 00:04:00,477 ♬~(テーマ音楽) 43 00:04:00,477 --> 00:06:26,477 ♬~ 44 00:06:28,141 --> 00:06:32,746 コレラや チフスは 特に 患者を死に至らしめる➡ 45 00:06:32,746 --> 00:06:36,466 極めて毒性の強い伝染病です。 46 00:06:36,466 --> 00:06:39,169 (英語での講義) 47 00:06:39,169 --> 00:06:41,471 患者を隔離し…。 48 00:06:41,471 --> 00:06:44,741 (英語での講義) 49 00:06:44,741 --> 00:06:49,746 看護婦以外 絶対に近づけてはなりません。 50 00:06:49,746 --> 00:06:55,752 (英語での講義) 51 00:06:55,752 --> 00:06:58,305 つまり あなたたち 看護婦は➡ 52 00:06:58,305 --> 00:07:03,105 命の危険に 身をさらして 患者を救うのです。 53 00:07:05,745 --> 00:07:08,815 (絹子)こそばいわ ヒロ子様。➡ 54 00:07:08,815 --> 00:07:13,470 けど 従軍看護なんて ほんまに あんのやろか? 55 00:07:13,470 --> 00:07:16,807 (ヒロ子)うちでは これからは 外地で 戦せんと➡ 56 00:07:16,807 --> 00:07:21,478 日本は発展できん 言うてるよ。 (絹子)何や 起こりそうやな。 57 00:07:21,478 --> 00:07:24,178 また あかん。 58 00:07:25,816 --> 00:07:28,516 貸してみっせ。 59 00:07:30,403 --> 00:07:35,809 会津の戦の時には 銃で撃ち抜かれた人➡ 60 00:07:35,809 --> 00:07:40,146 砲弾で吹き飛ばされた人が 大勢いたけんじょ➡ 61 00:07:40,146 --> 00:07:45,085 今は あのころより 武器は 強力になってる。 62 00:07:45,085 --> 00:07:50,473 戦の傷は むごいもんですよ。 63 00:07:50,473 --> 00:07:52,773 はい。 64 00:07:54,494 --> 00:07:57,514 しっかり学んでくなんしょ。 65 00:07:57,514 --> 00:08:02,085 私たちの武器は 知識だけなんだから。 66 00:08:02,085 --> 00:08:04,385 (一同)はい。 67 00:08:06,072 --> 00:08:12,812 (佐久)若え人は 錦絵でしか 戦を知らねえから➡ 68 00:08:12,812 --> 00:08:16,466 勇ましいとこしか 見えねえんだべ。 69 00:08:16,466 --> 00:08:21,766 浮ついた気持ちでは いざっつう時に 役に立たねえ。 70 00:08:23,473 --> 00:08:28,173 また 戦が起きんだべか…。 71 00:08:30,764 --> 00:08:36,803 ≪(覚馬のせきこみ) 72 00:08:36,803 --> 00:08:41,808 兄様 近頃 元気がねえようだけんじょ。 73 00:08:41,808 --> 00:08:44,811 無理を重ねた体だ。 74 00:08:44,811 --> 00:08:48,811 学校を支えんのは こたえんだべ。 75 00:08:50,483 --> 00:08:53,086 襄の代わりは いねえがら。 76 00:08:53,086 --> 00:08:55,386 ああ。 77 00:08:57,140 --> 00:08:59,840 ≪お頼み申します。 78 00:09:01,411 --> 00:09:03,711 おいでになった。 79 00:09:07,083 --> 00:09:09,803 (佐久)立派になって…。 80 00:09:09,803 --> 00:09:14,474 青びょうたんと呼ばれた昔の事が うそみてえだな。 81 00:09:14,474 --> 00:09:19,746 (健次郎)佐久殿 そのあだ名は もう 忘れて下さい。 82 00:09:19,746 --> 00:09:24,467 (佐久)山川家の皆様は お変わりねえがし? 83 00:09:24,467 --> 00:09:28,805 兄が ちと呼吸器を患いまして。 84 00:09:28,805 --> 00:09:32,805 大事ねえがし? はい。 85 00:09:38,815 --> 00:09:47,073 兄は 今 会津に何があったのかを 書き残そうとしています。 86 00:09:47,073 --> 00:09:55,415 [ 回想 ] (浩)川崎先生の未完の仕事を 引き継がねばなんねえ。 87 00:09:55,415 --> 00:09:59,803 (健次郎)「京都守護職始末」。 88 00:09:59,803 --> 00:10:06,760 (浩)殿の名誉を 挽回せねばならん! 89 00:10:06,760 --> 00:10:13,416 殿のお命が あるうちに。 90 00:10:13,416 --> 00:10:16,116 (健次郎)聞かせて下さい。 91 00:10:18,471 --> 00:10:24,771 この京で 会津に 何があったのか。 92 00:10:26,479 --> 00:10:30,800 文久3年8月➡ 93 00:10:30,800 --> 00:10:36,740 あれは 会津の命運を懸けた戦いだった。 94 00:10:36,740 --> 00:10:41,411 ♬~ 95 00:10:41,411 --> 00:10:45,148 (覚馬)長州派の公家たちが➡ 96 00:10:45,148 --> 00:10:52,448 帝のご叡慮でねえ事を勅命と偽り 幕府打倒を企てた。 97 00:10:54,474 --> 00:10:57,143 [ 回想 ] (孝明天皇)会津中将は来たか?➡ 98 00:10:57,143 --> 00:11:03,750 各門の守備を固め 三条らの一味 決して 中に入れるなと伝えよ。 99 00:11:03,750 --> 00:11:10,140 (覚馬)殿は 全軍を率いて 御所に向かわれ➡ 100 00:11:10,140 --> 00:11:14,811 長州を 都から取り除かれた。 101 00:11:14,811 --> 00:11:18,131 [ 回想 ] (一同)お~! 102 00:11:18,131 --> 00:11:24,431 (健次郎)この時の働きで 帝から 厚い信任を得たのですね。 103 00:11:28,842 --> 00:11:34,080 だが 帝の崩御をきっかけに➡ 104 00:11:34,080 --> 00:11:37,780 全てが そっくり裏返った。 105 00:11:40,804 --> 00:11:42,806 [ 回想 ] (覚馬)これは…! 106 00:11:42,806 --> 00:11:48,144 (秋月)我らが 長州を 追っ払った時と そっくり同じだ。 107 00:11:48,144 --> 00:11:55,735 (覚馬)今度は 会津が 勅命をもって 都を追われた。 108 00:11:55,735 --> 00:12:02,035 命を懸けて 都を お守りしていたのに…。 109 00:12:03,743 --> 00:12:07,147 書き残さなければ…。➡ 110 00:12:07,147 --> 00:12:13,169 会津が いかに 勤王の志が高かったかを。 111 00:12:13,169 --> 00:12:15,469 はい。 112 00:12:18,741 --> 00:12:22,745 勤王の志は➡ 113 00:12:22,745 --> 00:12:26,745 薩長も持っていた。 114 00:12:29,569 --> 00:12:32,806 (覚馬)薩摩の西郷。➡ 115 00:12:32,806 --> 00:12:35,408 長州の木戸。 116 00:12:35,408 --> 00:12:42,408 彼らにも 思い描く日本の見取り図はあった。 117 00:12:44,083 --> 00:12:52,742 戦をせず 国を滅ぼさぬ道も あったはずなのだ! 118 00:12:52,742 --> 00:12:55,812 望んで 戦をした訳でねえ! 119 00:12:55,812 --> 00:13:02,112 私たちのご城下に 敵が 土足で踏み込んできたのだし! 120 00:13:04,804 --> 00:13:08,074 「大君の義」。 121 00:13:08,074 --> 00:13:14,797 「一心大切に忠勤を存ずべし」。 122 00:13:14,797 --> 00:13:22,097 御家訓の この一条に 会津は縛られてしまった。 123 00:13:24,490 --> 00:13:28,745 いくつもの不運があった。 124 00:13:28,745 --> 00:13:32,465 はかりごとに乗せられもした。 125 00:13:32,465 --> 00:13:37,921 それでも まだ 引き返す道はあったはずだ。 126 00:13:37,921 --> 00:13:40,073 覚馬先生! 127 00:13:40,073 --> 00:13:48,414 あなたは 忠勤を尽くした大殿と 会津の人々を おとしめるのか!? 128 00:13:48,414 --> 00:13:53,414 会津には 義がありました。 129 00:13:57,140 --> 00:14:04,414 向こうも 同じように思っていたろう。➡ 130 00:14:04,414 --> 00:14:09,135 誠意を尽くす事は 尊い。 131 00:14:09,135 --> 00:14:16,476 それだけでは 人を押し潰す力を はね返す事はでぎねえ! 132 00:14:16,476 --> 00:14:18,811 繰り言など聞きたくない! 133 00:14:18,811 --> 00:14:20,747 (床をたたく音) 134 00:14:20,747 --> 00:14:26,047 覚馬先生は 会津魂を忘れて しまったのではありませんか。 135 00:14:28,071 --> 00:14:33,760 健次郎さんは 長州の人たちの助けで➡ 136 00:14:33,760 --> 00:14:37,146 学問を修めた。 137 00:14:37,146 --> 00:14:43,753 捨松さんは 薩摩の大山様に嫁いだ。 138 00:14:43,753 --> 00:14:49,409 皆 恨みばっかり抱いてる訳でねえ。 139 00:14:49,409 --> 00:14:57,417 んだげんじょ 亡ぐなった仲間たちを思うと➡ 140 00:14:57,417 --> 00:15:00,403 会津が間違っていたとは➡ 141 00:15:00,403 --> 00:15:03,089 決して言えねえ! 142 00:15:03,089 --> 00:15:09,479 ♬~ 143 00:15:09,479 --> 00:15:14,083 去年出来た ハリス理化学館です。 144 00:15:14,083 --> 00:15:18,137 アメリカの実業家の方の 寄付のおかげで➡ 145 00:15:18,137 --> 00:15:21,137 建てる事ができました。 146 00:15:26,145 --> 00:15:28,414 健次郎さん? 147 00:15:28,414 --> 00:15:30,800 あ…。 148 00:15:30,800 --> 00:15:34,800 先ほどは 言い過ぎました。 149 00:15:38,074 --> 00:15:40,574 私もだ。 150 00:15:42,812 --> 00:15:47,812 ああ。 いい道具をそろえましたね。 151 00:15:50,069 --> 00:15:56,369 襄と訪ねた 健次郎さんの研究室を 手本にしました。 152 00:15:58,077 --> 00:16:00,377 これは…。 153 00:16:05,802 --> 00:16:10,102 (健次郎)ああ 微小電流の磁気作用か。 154 00:16:20,083 --> 00:16:27,140 新しい知識は いつも 兄様が持ってきた。 155 00:16:27,140 --> 00:16:34,797 兄様の目は 人よりも先を見ていて…➡ 156 00:16:34,797 --> 00:16:38,468 周りの人が どんなに反対しても➡ 157 00:16:38,468 --> 00:16:44,768 進むべき道は こっちだと 言い続けてた。 158 00:16:46,809 --> 00:16:48,809 はい。 159 00:17:06,145 --> 00:17:08,445 兄様。 160 00:17:24,480 --> 00:17:33,806 京都に来た時 会津本陣で言われた。 161 00:17:33,806 --> 00:17:41,506 同じ日本の中で もう 戦はしてはなんねえと。 162 00:17:43,749 --> 00:17:47,470 ああ。 163 00:17:47,470 --> 00:17:53,470 だが また 戦は始まんべ。 164 00:17:57,480 --> 00:18:04,153 それを避ける道を 考えていたのがし? 165 00:18:04,153 --> 00:18:10,453 会津が敗れた理由の中から。 166 00:18:12,411 --> 00:18:21,137 国を失う痛みは 会津が 一番よく知ってる。 167 00:18:21,137 --> 00:18:29,745 人間の知恵や知識で 戦が避けられねえのなら➡ 168 00:18:29,745 --> 00:18:34,045 学問など 無駄なのか…。 169 00:18:37,136 --> 00:18:43,476 兄様は 学問は武器だと言った。 170 00:18:43,476 --> 00:18:50,099 学問をすれば 答えが見つかると。 171 00:18:50,099 --> 00:18:54,086 だから 私は学んだ。 172 00:18:54,086 --> 00:19:00,086 それが 襄の学校作りの役に立った。 173 00:19:03,813 --> 00:19:07,800 襄は 生徒たちに➡ 174 00:19:07,800 --> 00:19:16,809 国に縛られず 自分の力で 考え抜く人であれ。 175 00:19:16,809 --> 00:19:19,809 そう教えてた。 176 00:19:21,797 --> 00:19:29,797 私は その中に 答えを見つけたんだし。 177 00:19:32,742 --> 00:19:39,442 自分の力で 考え抜く人であれ。 178 00:19:43,135 --> 00:19:47,139 襄の子どもたちは➡ 179 00:19:47,139 --> 00:19:54,096 きっと その思いを 受け継いでいってくれる。 180 00:19:54,096 --> 00:20:08,094 ♬~ 181 00:20:08,094 --> 00:20:12,748 兄様…➡ 182 00:20:12,748 --> 00:20:16,085 諦めねえでくなんしょ。 183 00:20:16,085 --> 00:20:22,091 ♬~ 184 00:20:22,091 --> 00:20:25,811 誰よりも 先を見て➡ 185 00:20:25,811 --> 00:20:29,749 もっともっと 教えてくなんしょ。 186 00:20:29,749 --> 00:20:56,749 ♬~ 187 00:21:00,413 --> 00:21:05,084 (覚馬)諸君は 学業を終え➡ 188 00:21:05,084 --> 00:21:12,074 これから それぞれの仕事に就かれる。 189 00:21:12,074 --> 00:21:21,133 どうか 弱い者を守る 盾となって下さい。➡ 190 00:21:21,133 --> 00:21:28,407 かつて 私は 会津藩士として戦い➡ 191 00:21:28,407 --> 00:21:38,467 京の町を焼き 故郷の会津を失いました。➡ 192 00:21:38,467 --> 00:21:45,091 その償いの道は 半ばです。➡ 193 00:21:45,091 --> 00:21:51,080 今 世界が 力を競い合い➡ 194 00:21:51,080 --> 00:21:58,137 日本は 戦に向げて動き出した。 195 00:21:58,137 --> 00:22:08,437 どうか 「聖書」の一節を 心に深く刻んで下さい。 196 00:22:11,467 --> 00:22:18,407 「その剣を打ち変えて 鋤となし➡ 197 00:22:18,407 --> 00:22:24,413 その槍を打ち変えて 鎌となし➡ 198 00:22:24,413 --> 00:22:30,419 国は国に向かいて 剣を上げず➡ 199 00:22:30,419 --> 00:22:37,810 二度と再び 戦う事を学ばない」。 200 00:22:37,810 --> 00:22:44,467 「戦う事を学ばない」。 201 00:22:44,467 --> 00:22:47,753 (覚馬)諸君は 一国の…➡ 202 00:22:47,753 --> 00:22:53,409 いや 世界の良心であって下さい。➡ 203 00:22:53,409 --> 00:22:59,749 いかなる力にも その知恵で あらがい➡ 204 00:22:59,749 --> 00:23:04,069 道を切り開いて下さい。➡ 205 00:23:04,069 --> 00:23:15,097 それが 身をもって戦を知る 私の願いです。 206 00:23:15,097 --> 00:23:19,151 ♬~ 207 00:23:19,151 --> 00:23:33,799 (拍手) 208 00:23:33,799 --> 00:23:36,802 覚馬…。 209 00:23:36,802 --> 00:23:40,406 (拍手) 210 00:23:40,406 --> 00:23:45,744 翌年 小崎弘道に 総長の職を譲り➡ 211 00:23:45,744 --> 00:23:50,744 学校の運営から引いた覚馬は…。 212 00:23:57,072 --> 00:24:00,772 久栄! (久栄)叔母様! 213 00:24:03,078 --> 00:24:05,414 兄様! 214 00:24:05,414 --> 00:24:10,753 八重… 来たか。 215 00:24:10,753 --> 00:24:12,753 はい。 216 00:24:22,748 --> 00:24:26,468 久栄➡ 217 00:24:26,468 --> 00:24:29,071 こっちゃ 来。 218 00:24:29,071 --> 00:24:35,094 (泣き声) 219 00:24:35,094 --> 00:24:37,394 泣ぐな。 220 00:24:41,483 --> 00:24:43,783 はい。 221 00:24:47,406 --> 00:24:57,106 八重。 母上を よろしく頼む。 222 00:24:59,802 --> 00:25:01,802 はい。 223 00:25:06,809 --> 00:25:11,809 風を入れてくなんしょ。 224 00:25:34,837 --> 00:25:42,077 会津は もう 雪だべか。 225 00:25:42,077 --> 00:25:44,813 んだな。 226 00:25:44,813 --> 00:25:49,813 やっと 帰れんな。 227 00:25:51,804 --> 00:25:57,104 みんなが 待ってんべ。 228 00:26:00,145 --> 00:26:03,148 兄様。 229 00:26:03,148 --> 00:26:09,848 (佐久) 三郎も 旦那様も いんのか? 230 00:26:16,161 --> 00:26:20,132 (佐久)覚馬…➡ 231 00:26:20,132 --> 00:26:26,739 長え事 御苦労だったな。 232 00:26:26,739 --> 00:26:36,081 ♬~ 233 00:26:36,081 --> 00:26:39,081 母上。 234 00:26:44,139 --> 00:26:48,439 八重。 はい。 235 00:26:52,514 --> 00:27:04,410 戦を生き延びて 2人がいてくれだから➡ 236 00:27:04,410 --> 00:27:12,110 会津の男として 生きてこられた。 237 00:27:16,472 --> 00:27:20,172 ありがとなし。 238 00:27:22,811 --> 00:27:27,433 [ 回想 ] (覚馬)帰ってきたぞ 会津に。➡ 239 00:27:27,433 --> 00:27:29,818 八重! 240 00:27:29,818 --> 00:27:33,088 お帰りなんしょ! おう! 241 00:27:33,088 --> 00:27:37,793 ♬~ 242 00:27:37,793 --> 00:27:40,262 放て! (銃声) 243 00:27:40,262 --> 00:27:53,809 ♬~ 244 00:27:53,809 --> 00:27:56,809 兄様…。 245 00:28:02,418 --> 00:28:04,718 兄様。 246 00:28:06,405 --> 00:28:14,813 覚馬は 64年の苛烈な生涯を閉じた。 247 00:28:14,813 --> 00:28:22,404 (浩)あのころを知る者が また一人 世を去りました。 248 00:28:22,404 --> 00:28:24,473 (容保)覚馬…。 249 00:28:24,473 --> 00:28:29,178 (せきこみ) 250 00:28:29,178 --> 00:28:36,478 2人に 託したい事がある。 251 00:28:59,408 --> 00:29:08,133 ♬~ 252 00:29:08,133 --> 00:29:10,469 (浩)御宸翰…。 253 00:29:10,469 --> 00:29:16,469 開城の折に 失われたものと 思っておりやした。 254 00:29:18,143 --> 00:29:20,843 これだけは…。 255 00:29:24,449 --> 00:29:32,141 会津が 逆賊でない事の➡ 256 00:29:32,141 --> 00:29:35,441 ただ一つの証し。 257 00:29:39,748 --> 00:29:48,407 殿。 何故 秘しておいでだったのですか?➡ 258 00:29:48,407 --> 00:29:55,414 これを世に出せば 殿の汚名は…➡ 259 00:29:55,414 --> 00:29:59,114 そそがれたはずにごぜえます。 260 00:30:03,138 --> 00:30:06,408 都の争いとは➡ 261 00:30:06,408 --> 00:30:13,708 勅を得た者が 正義となった。 262 00:30:15,751 --> 00:30:21,139 ならば…➡ 263 00:30:21,139 --> 00:30:24,142 御宸翰が➡ 264 00:30:24,142 --> 00:30:30,442 再び 戦の火種となる。 265 00:30:32,467 --> 00:30:39,424 それだけは 避けねばならぬと。 266 00:30:39,424 --> 00:30:44,746 会津と薩長…➡ 267 00:30:44,746 --> 00:30:49,746 義は どちらにもあった。 268 00:30:51,737 --> 00:30:53,737 何!? 269 00:30:55,474 --> 00:31:00,479 覚馬先生が 問うておられたのです。 270 00:31:00,479 --> 00:31:06,468 会津には たどるべき別の道が…。 271 00:31:06,468 --> 00:31:09,768 (浩)健次郎! いや…。 272 00:31:11,473 --> 00:31:21,133 武士の忠義を 貫き通した代わりに➡ 273 00:31:21,133 --> 00:31:27,833 わしは 会津を死地へと追いやった。 274 00:31:33,428 --> 00:31:36,798 殿。➡ 275 00:31:36,798 --> 00:31:44,406 あん時 会津までが 徳川を見捨てていたならば➡ 276 00:31:44,406 --> 00:31:47,809 こん国に➡ 277 00:31:47,809 --> 00:31:51,809 まことの武士などは いなかった事になります。 278 00:31:55,751 --> 00:32:07,479 ♬~ 279 00:32:07,479 --> 00:32:16,179 いつか 御宸翰を世に出してくれ。 280 00:32:18,073 --> 00:32:28,750 会津が いかに 誇り高く戦ったかを➡ 281 00:32:28,750 --> 00:32:36,141 死んでいった者たちの心を。 282 00:32:36,141 --> 00:32:47,135 ただし 再び 同じ道をたどらぬよう➡ 283 00:32:47,135 --> 00:32:57,435 戒めとして これを そなたらに託した。 284 00:33:03,085 --> 00:33:10,142 わしの最後の願いじゃ。 285 00:33:10,142 --> 00:33:12,077 (浩 健次郎)はっ! 286 00:33:12,077 --> 00:33:33,081 ♬~ 287 00:33:33,081 --> 00:33:35,417 (新聞が落ちる音) 288 00:33:35,417 --> 00:33:52,801 ♬~ 289 00:33:52,801 --> 00:33:55,420 [ 回想 ] (容保)もうよい。 叱るな。 290 00:33:55,420 --> 00:33:58,824 武士らしく 名乗って出たのだ。 291 00:33:58,824 --> 00:34:03,478 私 お役に立ちてえ。 292 00:34:03,478 --> 00:34:09,084 若殿様に 御恩さ返してえ。 293 00:34:09,084 --> 00:34:15,090 おう。 分がった。 294 00:34:15,090 --> 00:34:21,746 ♬~ 295 00:34:21,746 --> 00:34:25,746 みんな いなぐなってしまった。 296 00:34:30,739 --> 00:34:36,039 (泣き声) 297 00:34:38,096 --> 00:34:43,468 (風の音) 298 00:34:43,468 --> 00:34:48,768 八重さん。 何を泣いているんですか? 299 00:34:51,743 --> 00:34:57,115 亡くなった人たちは もう どこにも行きません。 300 00:34:57,115 --> 00:35:07,742 (鐘の音) 301 00:35:07,742 --> 00:35:10,442 襄…。 302 00:35:12,797 --> 00:35:20,472 あなたのそばにいて あなたを支えてくれます。 303 00:35:20,472 --> 00:35:28,430 あなたが 幸せであるように。 強くなるように。 304 00:35:28,430 --> 00:36:18,480 ♬~ 305 00:36:18,480 --> 00:36:23,768 強くあるように。 306 00:36:23,768 --> 00:36:45,407 ♬~ 307 00:36:45,407 --> 00:36:50,145 ありがとう…。 308 00:36:50,145 --> 00:36:53,145 ありがとう。 309 00:36:57,135 --> 00:37:00,422 ありがとなし。 310 00:37:00,422 --> 00:37:21,622 ♬~ 311 00:37:24,813 --> 00:37:27,132 朝鮮半島南部で➡ 312 00:37:27,132 --> 00:37:32,470 農民の反乱 東学党の乱が勃発。 313 00:37:32,470 --> 00:37:36,808 朝鮮政府は 清国に 派兵を要請した。 314 00:37:36,808 --> 00:37:39,411 これに対し 伊藤内閣は➡ 315 00:37:39,411 --> 00:37:46,418 8,000人という大兵力を派遣する 閣議決定を下した。 316 00:37:46,418 --> 00:37:51,756 日本の国権拡張のためには 半島の安定が第一。 317 00:37:51,756 --> 00:37:55,477 清国を駆逐するしか あいもはん。 318 00:37:55,477 --> 00:37:58,480 (伊藤)派兵と開戦じゃ 訳が違う。 319 00:37:58,480 --> 00:38:02,180 清国は いまだ 眠れる獅子じゃ。 320 00:38:03,752 --> 00:38:10,742 (大山)シベリア鉄道は 既に アジアまで到達しもした。➡ 321 00:38:10,742 --> 00:38:14,746 ロシアも 朝鮮半島をうかがっちょる。 322 00:38:14,746 --> 00:38:19,446 もはや 猶予はあいもはん。 323 00:38:21,136 --> 00:38:23,805 (徳富)みんな 集まってくれ。 324 00:38:23,805 --> 00:38:26,808 (山路)いよいよ 清国と戦になりますか! 325 00:38:26,808 --> 00:38:31,146 伊藤内閣も 腹ば決めたごたる。 (一同)よし! 326 00:38:31,146 --> 00:38:34,482 (徳富)国民世論も 開戦ば 望んどる。 327 00:38:34,482 --> 00:38:37,819 (初子)健次郎?➡ 328 00:38:37,819 --> 00:38:40,472 こっちで 一緒に 話 したら どぎゃんね。 329 00:38:40,472 --> 00:38:42,907 (徳富)構わんでよか。 330 00:38:42,907 --> 00:38:46,578 あいつの関心は 日本の将来じゃなか。 331 00:38:46,578 --> 00:38:49,080 (初子)情けなかねえ。 332 00:38:49,080 --> 00:38:52,801 (徳富)戦場で 取材すっとぞ! 誰か ついてくるか!? 333 00:38:52,801 --> 00:38:56,404 (口々に)俺が行きます! 俺に行かせて下さい! 334 00:38:56,404 --> 00:38:59,140 (蘆花)何ば 浮かれとっとか…。 335 00:38:59,140 --> 00:39:02,077 よし! みんな 書け! (一同)はい! 336 00:39:02,077 --> 00:39:07,482 このころ 言論人の多くが 開戦を支持。 337 00:39:07,482 --> 00:39:11,469 財界人も 軍事資金の献納を呼びかけ➡ 338 00:39:11,469 --> 00:39:16,074 開戦の機運は 一気に盛り上がっていった。 339 00:39:16,074 --> 00:39:19,477 そして 8月1日➡ 340 00:39:19,477 --> 00:39:25,800 ついに 日清両国は 宣戦を布告した。 341 00:39:25,800 --> 00:39:28,803 (号外売り)号外! 号外!➡ 342 00:39:28,803 --> 00:39:34,075 大本営の広島進出が決定! 号外! 号外! 343 00:39:34,075 --> 00:39:37,846 ごめんなんしょ。 開戦だ! 344 00:39:37,846 --> 00:39:42,751 (一同)万歳! 万歳! 万歳! 345 00:39:42,751 --> 00:39:50,809 ♬~ 346 00:39:50,809 --> 00:39:53,077 (大山)久しぶりにごわんな。 347 00:39:53,077 --> 00:39:57,081 御無沙汰しております。 348 00:39:57,081 --> 00:40:01,402 着替えたら すぐに 大本営に戻らんなならん。 349 00:40:01,402 --> 00:40:03,471 (捨松)はい。 350 00:40:03,471 --> 00:40:07,471 大山様に お願いがございます。 351 00:40:09,110 --> 00:40:12,147 赤十字の京都支部は➡ 352 00:40:12,147 --> 00:40:18,136 広島の陸軍予備病院に 看護婦を派遣する事を決めました。 353 00:40:18,136 --> 00:40:23,174 敵味方の区別なく 傷ついた人を救護します。 354 00:40:23,174 --> 00:40:30,174 戦場で 敵を助ける事などねえ という人たちがいると聞きました。 355 00:40:33,134 --> 00:40:39,474 清国は 赤十字の協定に 加わっちゃおらん。 356 00:40:39,474 --> 00:40:43,478 日本のみが 救護の義務を負うとは➡ 357 00:40:43,478 --> 00:40:46,431 不適当っちゅう者がおる。 358 00:40:46,431 --> 00:40:49,467 よい事を 自分たちから始めんのを➡ 359 00:40:49,467 --> 00:40:51,736 ためらう事はありません。 360 00:40:51,736 --> 00:40:55,807 苦しんでいる人たちに 手を差し伸べんのが➡ 361 00:40:55,807 --> 00:40:59,077 文明というものでは ねえのですか? 362 00:40:59,077 --> 00:41:07,735 おなごには 戦場での看護は 無理じゃっちゅう声もある。 363 00:41:07,735 --> 00:41:13,735 赤十字社の看護婦たちは よく訓練を積んでいます。 364 00:41:18,146 --> 00:41:24,752 大山様 反対する声を鎮めてくなんしょ。 365 00:41:24,752 --> 00:41:27,755 私には 分がんねえ。 366 00:41:27,755 --> 00:41:33,745 この戦に どんな意味があんのか。 367 00:41:33,745 --> 00:41:39,083 んだげんじょ 戦は始まってしまった。 368 00:41:39,083 --> 00:41:45,740 私は できる事を やらねばなんねえ。 369 00:41:45,740 --> 00:41:51,440 一人でも 多く助けます。 370 00:41:56,417 --> 00:42:00,738 「敵なればとて➡ 371 00:42:00,738 --> 00:42:06,778 傷を受くるか 病にかかりたる者を➡ 372 00:42:06,778 --> 00:42:12,417 いたわり救うは 人の常なり。➡ 373 00:42:12,417 --> 00:42:16,137 仁愛の心をもって これに対すべし」。 374 00:42:16,137 --> 00:42:21,409 おいは 出陣に際し➡ 375 00:42:21,409 --> 00:42:24,846 全軍に こげん訓示しようち思うちょる。 376 00:42:24,846 --> 00:42:31,402 ♬~ 377 00:42:31,402 --> 00:42:34,102 八重さあ。 378 00:42:37,408 --> 00:42:39,408 行こかい。 379 00:42:41,412 --> 00:42:43,414 はい! 380 00:42:43,414 --> 00:42:49,804 ♬~ 381 00:42:49,804 --> 00:42:54,742 八重は 赤十字の 若い看護婦たちを率いて➡ 382 00:42:54,742 --> 00:42:59,742 再び 戦へと赴く事となる。 383 00:43:01,749 --> 00:43:05,153 (徳富) この戦は 国民全体の戦たい。 384 00:43:05,153 --> 00:43:09,474 世界が動いてる。 戊辰の戦の事など➡ 385 00:43:09,474 --> 00:43:11,743 忘れだみてえに。 386 00:43:11,743 --> 00:43:16,581 (健次郎)私は 亡き大勢の人々の 無念を背負っています。 387 00:43:16,581 --> 00:43:19,751 (時尾)八重さんが 勲章を頂いた! 388 00:43:19,751 --> 00:43:24,739 (頼母)命ある限り 何度でも 花咲かせろ。➡ 389 00:43:24,739 --> 00:43:28,476 八重。 にしゃ 桜だ。 390 00:43:28,476 --> 00:43:31,776 私は 諦めねえ。 391 00:43:34,749 --> 00:43:39,470 <京都の振興に力を尽くした 山本覚馬。➡ 392 00:43:39,470 --> 00:43:45,170 自宅は 現在の河原町御池の 辺りだったといいます> 393 00:43:47,078 --> 00:43:52,467 <晩年 同志社のために 力を注いだ 覚馬。➡ 394 00:43:52,467 --> 00:43:56,070 明治20年 同志社礼拝堂で➡ 395 00:43:56,070 --> 00:44:00,370 覚馬は 卒業生に 言葉を贈っています> 396 00:44:08,750 --> 00:44:14,050 <ひたむきに正義を貫く 覚馬の思いが うかがえます> 397 00:44:16,474 --> 00:44:21,479 <明治25年12月28日➡ 398 00:44:21,479 --> 00:44:24,799 覚馬は 自宅で 永眠しました。➡ 399 00:44:24,799 --> 00:44:27,799 享年 65> 400 00:44:29,737 --> 00:44:32,740 <遺言には 一部の資産を➡ 401 00:44:32,740 --> 00:44:36,144 旧会津藩主 松平家へ 贈呈する事が➡ 402 00:44:36,144 --> 00:44:38,844 記されていました> 403 00:44:40,415 --> 00:44:44,402 <幕末に京都へ来てから30年。➡ 404 00:44:44,402 --> 00:44:48,473 ふるさと 会津の土を踏む事は ありませんでした。➡ 405 00:44:48,473 --> 00:44:55,773 しかし 覚馬の心は 常に 会津と共にあったのです> 406 00:45:36,654 --> 00:45:38,756 秋田屋仙右ヱ門より➡ 407 00:45:38,756 --> 00:45:41,759 お奉行様に お願いでございます。 408 00:45:41,759 --> 00:45:44,479 うん。 申してみよ。 409 00:45:44,479 --> 00:45:48,015 証文のとおりにして頂きとう 存じまする。 410 00:45:48,015 --> 00:45:50,017 証文のとおりに? 411 00:45:50,017 --> 00:45:54,489 廻船問屋 鳴海屋万蔵。 はい! 412 00:45:54,489 --> 00:45:58,092 この証文は その方が したためたものだの。