1 00:00:37,670 --> 00:00:40,670 (八重)こっちです。 (負傷兵の苦しむ声) 2 00:00:42,275 --> 00:00:46,613 もう 大丈夫ですよ。 気をしっかり持ってくなんしょ。 3 00:00:46,613 --> 00:00:48,913 そこの奥に。 4 00:00:51,951 --> 00:00:56,623 先生 腹部の銃創です。 (医者)そのベッドへ。 5 00:00:56,623 --> 00:01:04,347 明治27年11月 八重は 広島の陸軍予備病院に赴任し➡ 6 00:01:04,347 --> 00:01:07,350 看護婦たちの陣頭指揮を 執っていた。 7 00:01:07,350 --> 00:01:09,350 1 2 3! 8 00:01:12,038 --> 00:01:14,038 もう 大丈夫ですよ。 9 00:01:17,343 --> 00:01:20,643 (医者)もう 病院ですよ。 安心して下さいね。 10 00:01:22,348 --> 00:01:25,618 ちょっと押します。 うう~っ! 11 00:01:25,618 --> 00:01:28,955 ♬~ 12 00:01:28,955 --> 00:01:33,609 日清戦争の開戦から 3か月。 13 00:01:33,609 --> 00:01:36,679 第二軍司令官の大山は➡ 14 00:01:36,679 --> 00:01:40,016 遼東半島の金州城を落とし➡ 15 00:01:40,016 --> 00:01:43,286 兵を旅順へと進めた。 16 00:01:43,286 --> 00:01:48,941 (大山)東洋一の要塞をば 一気に攻め落とすっど! 17 00:01:48,941 --> 00:01:51,344 (一同)はい! 18 00:01:51,344 --> 00:01:54,644 皆さん お食事ですよ。 19 00:01:58,017 --> 00:02:00,687 (佐久)すまねえなし。➡ 20 00:02:00,687 --> 00:02:04,674 八重が 長い事 うち 空ける事になってしまって。 21 00:02:04,674 --> 00:02:09,679 (登美)いいえ。 心配なのは 八重の方です。 22 00:02:09,679 --> 00:02:15,685 男ばかりの軍隊で 看護婦たちを束ねていくのが➡ 23 00:02:15,685 --> 00:02:18,685 どれほど 大変か…。 24 00:02:21,607 --> 00:02:28,607 それに 悪い病が はやっていると 聞きますが…。 25 00:02:31,300 --> 00:02:36,672 病気の事は どんだけ気を付けても➡ 26 00:02:36,672 --> 00:02:40,372 運が悪けりゃ しかたねえ。 27 00:02:41,944 --> 00:02:46,015 んだけんじょ 八重は➡ 28 00:02:46,015 --> 00:02:51,020 決めた事は 何があっても やり通しますから。➡ 29 00:02:51,020 --> 00:02:56,292 役目 果たして きっと 無事に帰ってくんべ。 30 00:02:56,292 --> 00:03:01,647 しっかり食べて 早く 力をつけねえと。 31 00:03:01,647 --> 00:03:32,945 ♬~ 32 00:03:32,945 --> 00:03:34,947 (絹子)八重様。 33 00:03:34,947 --> 00:03:37,950 ちょっと来て下さい。 どうした? 34 00:03:37,950 --> 00:03:40,650 私の手には 負えへん。 35 00:03:43,339 --> 00:03:45,274 (蔡・中国語で) 36 00:03:45,274 --> 00:03:49,679 (看護婦)やめて下さい! やめて! 37 00:03:49,679 --> 00:03:51,979 (ヒロ子)大丈夫ですか!? 38 00:03:53,683 --> 00:03:58,621 何 言うてるか 分からへん。 (ヒロ子)近寄らせてくれへんし。 39 00:03:58,621 --> 00:04:00,673 傷が膿んでいます。 40 00:04:00,673 --> 00:04:05,011 早ぐ治療を受けなければ 足を無ぐす事になりますよ。 41 00:04:05,011 --> 00:04:07,280 絹子さん 消毒薬を! 42 00:04:07,280 --> 00:04:10,283 早ぐ! はい。 43 00:04:10,283 --> 00:04:14,287 落ち着いて。 私は あなたを助ける。 44 00:04:14,287 --> 00:04:21,277 心配いらねえ。 赤十字の看護に 敵も味方も ねえがら。 45 00:04:21,277 --> 00:04:23,613 ジュネーブ条約で➡ 46 00:04:23,613 --> 00:04:27,613 清国のけが人も助けると 約束してんです。 47 00:04:33,005 --> 00:04:38,005 不思議やな。 八重さんの言う事 分かってるような…。 48 00:04:39,946 --> 00:04:41,948 お願いします。 よし 分かった。 49 00:04:41,948 --> 00:04:44,951 (衛生兵1)通してくれ! 50 00:04:44,951 --> 00:04:47,620 (絹子 ヒロ子)手伝います! 51 00:04:47,620 --> 00:04:49,622 (衛生兵1) 手を出さんで下さい! 52 00:04:49,622 --> 00:04:51,607 (衛生兵2) 病院は 戦地も同じです。➡ 53 00:04:51,607 --> 00:04:54,844 ご婦人が しゃしゃり出るところではない! 54 00:04:54,844 --> 00:04:57,344 (中国語で) 55 00:04:58,948 --> 00:05:00,950 清国兵か…。 56 00:05:00,950 --> 00:05:04,620 向こうは 赤十字の協定にも 入っておらんのに! 57 00:05:04,620 --> 00:05:07,006 「敵なればとて➡ 58 00:05:07,006 --> 00:05:11,677 傷を受くる者 仁愛をもって助けよ」。 59 00:05:11,677 --> 00:05:14,680 大山司令官閣下の訓示です。 60 00:05:14,680 --> 00:05:16,980 お忘れですか? 61 00:05:19,685 --> 00:05:23,685 さあ こちらに。 こちらに。 62 00:05:27,343 --> 00:05:29,343 (衛生兵3)移るぞ。 63 00:05:31,347 --> 00:05:33,616 (衛生兵3)手を出すな! 任せてくなんしょ。 64 00:05:33,616 --> 00:05:37,336 傷ついた者を看護するのに 男も女もありません。 65 00:05:37,336 --> 00:05:39,636 しかし…。 1 2 3! 66 00:05:41,674 --> 00:05:46,946 戊辰の戦の時も 看護は おなごの仕事でしたよ。 67 00:05:46,946 --> 00:05:50,349 戊辰の戦? 68 00:05:50,349 --> 00:05:55,649 私は 会津のお城に いましたから。 69 00:05:57,707 --> 00:06:00,710 さあ 仕事をしましょう。 (絹子 ヒロ子)はい。 70 00:06:00,710 --> 00:06:03,629 全身の状態を確認して下さい。 はい。 71 00:06:03,629 --> 00:06:15,007 ♬~ 72 00:06:15,007 --> 00:06:18,007 (せきこみ) 73 00:06:20,279 --> 00:06:22,579 布団を直しますよ。 74 00:06:28,287 --> 00:06:31,274 うつったら どうすんだ。 75 00:06:31,274 --> 00:06:34,343 大丈夫です。 76 00:06:34,343 --> 00:06:37,343 体も拭いましょうね。 77 00:06:39,348 --> 00:07:02,048 ♬~(歌声) 78 00:07:04,957 --> 00:07:09,011 今日も 御苦労さまでした。 79 00:07:09,011 --> 00:07:11,681 (一同)御苦労さまでした。 80 00:07:11,681 --> 00:07:16,018 八重様 おおきに ありがとうございました。 81 00:07:16,018 --> 00:07:19,689 兵隊さんたちに ピシッと言うてくれはって➡ 82 00:07:19,689 --> 00:07:22,341 胸が すっとしました。 83 00:07:22,341 --> 00:07:27,346 衛生兵にも 看護婦に 偏見持つ人 おんのやな。 84 00:07:27,346 --> 00:07:32,685 しゃしゃり出るなやなんて がっかりやわ。 85 00:07:32,685 --> 00:07:35,955 (絹子)おなごがおっては 風紀が乱れる言うて➡ 86 00:07:35,955 --> 00:07:41,360 従軍看護婦に反対する人も いてはるって 悔しいなあ。 87 00:07:41,360 --> 00:07:46,615 (ヒロ子)うちらかて 命懸けで来てんのに…。 88 00:07:46,615 --> 00:07:49,915 (すすり泣き) 89 00:07:54,940 --> 00:08:02,014 初めての事には いつでも 反対する人がいんだし。 90 00:08:02,014 --> 00:08:05,714 まず やってみせんべ。 91 00:08:07,620 --> 00:08:11,941 道は 私たちが作ればいい。 92 00:08:11,941 --> 00:08:15,945 誇りを持って 働いてくなんしょ。 93 00:08:15,945 --> 00:08:17,945 (一同)はい。 94 00:08:19,682 --> 00:08:27,006 11月21日 旅順総攻撃の火蓋が切られた。 95 00:08:27,006 --> 00:08:30,706 (銃声) 96 00:08:33,279 --> 00:08:36,015 (大山)第一師団に 旅順口を占拠すいよう➡ 97 00:08:36,015 --> 00:08:38,667 指令を出せ。 はっ! 98 00:08:38,667 --> 00:08:44,006 電信あり! 敵兵6,000 金州城に迫ってます! 99 00:08:44,006 --> 00:08:46,675 乃木支隊を 金州に向かわせえ! 100 00:08:46,675 --> 00:08:48,677 はっ! 101 00:08:48,677 --> 00:08:56,285 この日 日本軍の猛攻撃の前に 清国軍は総崩れとなった。 102 00:08:56,285 --> 00:09:00,005 難攻不落をうたわれた 旅順の要塞は➡ 103 00:09:00,005 --> 00:09:03,609 1日で 陥落した。 104 00:09:03,609 --> 00:09:14,620 ♬~ 105 00:09:14,620 --> 00:09:17,606 1 2 3! 106 00:09:17,606 --> 00:09:43,616 ♬~ 107 00:09:43,616 --> 00:09:45,616 (徳富)八重さん。 108 00:09:47,286 --> 00:09:50,022 徳富さん!? 109 00:09:50,022 --> 00:09:54,677 (徳富)旅順は 大勝利ですね。 やはり 日本は強かです。 110 00:09:54,677 --> 00:09:56,679 いつ こっちに? 111 00:09:56,679 --> 00:10:00,979 大本営の近くに 国民新聞の 臨時支局ば作ったとです。 112 00:10:02,685 --> 00:10:04,685 ちょっと すいません。 113 00:10:15,948 --> 00:10:19,618 さあ 始めよう。 (2人)はい。 114 00:10:19,618 --> 00:10:22,338 ここで 何を? 115 00:10:22,338 --> 00:10:25,674 戦地の話ば 聞かせてもらいます。 116 00:10:25,674 --> 00:10:28,677 金州の戦の話ば 聞いてくれ。 はい。 117 00:10:28,677 --> 00:10:32,677 で こっちからの絵を 1枚頼む。 分かりました。 118 00:10:35,017 --> 00:10:38,020 毎日 命を落としてる兵隊さんが いるんです。 119 00:10:38,020 --> 00:10:41,006 控えて下さい。 分かっとります。 120 00:10:41,006 --> 00:10:45,678 記事にすんなら 勇ましい戦闘の話ばかりでなく➡ 121 00:10:45,678 --> 00:10:50,683 コレラや赤痢で 亡くなってる方々が 大勢いる事も 書いでくなんしょ。 122 00:10:50,683 --> 00:10:54,353 今は 士気を鼓舞する記事ば 優先する時です。 123 00:10:54,353 --> 00:10:56,839 旅順大勝利の勢いを駆って➡ 124 00:10:56,839 --> 00:10:59,942 一気に 北京ば 攻め落としてもらわななりません。 125 00:10:59,942 --> 00:11:03,345 読者も それば待ち望んどっとです。 126 00:11:03,345 --> 00:11:09,668 徳富さん もっと しっかり 伝えるべき事があるはずです。 127 00:11:09,668 --> 00:11:14,290 私たち看護婦だって 皆 感染の危険と隣り合わせで➡ 128 00:11:14,290 --> 00:11:17,676 働いてんですよ! 分かってますよ。 129 00:11:17,676 --> 00:11:22,281 看護婦の献身ぶりも 書かせてもらいますけん。 130 00:11:22,281 --> 00:11:27,019 この戦は もはや 軍だけのものじゃなか。 131 00:11:27,019 --> 00:11:29,955 国民全体の戦たい。 132 00:11:29,955 --> 00:11:35,694 ♬~ 133 00:11:35,694 --> 00:11:38,280 (せきこみ) 大丈夫ですか!?➡ 134 00:11:38,280 --> 00:11:40,716 もう やめて下さい! 135 00:11:40,716 --> 00:11:43,686 徳富さん…。 136 00:11:43,686 --> 00:11:49,386 (大山)大本営は 北京に向けて 兵を進めっちゅうとか。 137 00:11:51,677 --> 00:11:56,348 こん寒さと雪で➡ 138 00:11:56,348 --> 00:12:01,020 兵たちが苦しんじょっとが 分からんとか。 139 00:12:01,020 --> 00:12:05,674 食料も 防寒具も 既に不足しております。 140 00:12:05,674 --> 00:12:10,296 旅順が たやすく落ち過ぎたか…。 141 00:12:10,296 --> 00:12:18,671 ♬~ 142 00:12:18,671 --> 00:12:26,679 明治28年2月 日本軍は 勝利を確実なものにすると…➡ 143 00:12:26,679 --> 00:12:31,617 3月 日本側全権 伊藤博文らと➡ 144 00:12:31,617 --> 00:12:34,953 清国側全権 李鴻章の間で➡ 145 00:12:34,953 --> 00:12:40,676 講和条約調印に向けての 会議が始まった。 146 00:12:40,676 --> 00:12:46,682 この講和会議 私は 強い態度で 臨むべきと思っております。 147 00:12:46,682 --> 00:12:50,953 日本は 東洋の覇権ば 握ったとですから。 148 00:12:50,953 --> 00:12:57,343 (板垣)おんし 最初に わしのとこに来たがは 確か…➡ 149 00:12:57,343 --> 00:13:00,346 新島さんの紹介やったろう。➡ 150 00:13:00,346 --> 00:13:05,046 あの人の弟子が 強硬外交を唱えるがか? 151 00:13:06,635 --> 00:13:11,623 それが 国民の望みです。 152 00:13:11,623 --> 00:13:15,010 ええか。 153 00:13:15,010 --> 00:13:18,614 幕府が 強い力を失うて➡ 154 00:13:18,614 --> 00:13:22,668 わしらが 国を 新しゅう つくり替えた時➡ 155 00:13:22,668 --> 00:13:27,368 流さんでもええ血が こじゃんと流れた。 156 00:13:29,675 --> 00:13:36,014 (板垣)清が敗れて 世界の勢力地図が塗り変わる。 157 00:13:36,014 --> 00:13:40,285 国と国の大きな戦が始まるろう。 158 00:13:40,285 --> 00:13:45,274 流される血は これまでとは 比べ物にならん! 159 00:13:45,274 --> 00:13:51,346 板垣先生は もう 古か…。 160 00:13:51,346 --> 00:13:54,046 (板垣)おんしゃ! 161 00:13:55,617 --> 00:13:57,917 若いのう。 162 00:13:59,638 --> 00:14:02,291 ええ。 163 00:14:02,291 --> 00:14:27,015 ♬~ 164 00:14:27,015 --> 00:14:29,284 蔡さん。 165 00:14:29,284 --> 00:14:33,288 ありがとう。 166 00:14:33,288 --> 00:14:37,626 どうぞ ご無事で。 167 00:14:37,626 --> 00:14:50,289 ♬~ 168 00:14:50,289 --> 00:14:55,611 今日で 私たちの任務は終わります。 169 00:14:55,611 --> 00:15:01,611 半年近く よぐ 力を尽くしてくれました。 170 00:15:03,352 --> 00:15:05,621 祈りましょう。 171 00:15:05,621 --> 00:15:07,623 (一同)はい。 172 00:15:07,623 --> 00:15:10,993 亡ぐなった 兵隊さんたちのために。 173 00:15:10,993 --> 00:15:17,349 職務に殉じた看護婦のために。 174 00:15:17,349 --> 00:15:19,349 (一同)はい。 175 00:15:21,036 --> 00:15:29,678 日清戦争では 赤十字社の看護婦 668名が 各地に派遣され➡ 176 00:15:29,678 --> 00:15:35,678 初めての戦時救護活動に 力を尽くした。 177 00:15:45,611 --> 00:15:48,611 ただいま戻りました。 178 00:16:12,621 --> 00:16:19,611 襄は 内戦で傷ついた人を救いたくて➡ 179 00:16:19,611 --> 00:16:22,911 日本に戻ってきたと 言ってましたね。 180 00:16:28,003 --> 00:16:38,003 敵を憎まず 苦しむ人 悲しむ人に寄り添う。 181 00:16:39,615 --> 00:16:49,115 襄が目指した世界を 私は ちっとでも継げていんべか。 182 00:17:01,620 --> 00:17:04,920 世界が動いてる。 183 00:17:06,942 --> 00:17:10,642 なじょする事もできねえ。 184 00:17:12,681 --> 00:17:16,952 [ 回想 ] (新島)誰かが 種をまかなければ。 185 00:17:16,952 --> 00:17:22,952 一粒の麦を 地に落とさなければ! 186 00:17:28,297 --> 00:17:33,652 種は まだ まいたばかりだ。 187 00:17:33,652 --> 00:17:45,697 ♬~ 188 00:17:45,697 --> 00:17:50,686 (鐘の音) 189 00:17:50,686 --> 00:17:54,289 立ち止まってる暇はねえ。 190 00:17:54,289 --> 00:17:58,989 ♬~ 191 00:18:00,679 --> 00:18:02,681 (山路)やられました! 192 00:18:02,681 --> 00:18:05,133 遼東半島 返還です! 193 00:18:05,133 --> 00:18:07,185 何!? 194 00:18:07,185 --> 00:18:13,025 日清講和条約で 日本は 遼東半島を獲得した。 195 00:18:13,025 --> 00:18:17,279 だが ロシア ドイツ フランスの3国が➡ 196 00:18:17,279 --> 00:18:20,349 武力を背景に 返還を強要。 197 00:18:20,349 --> 00:18:25,187 伊藤内閣は ついに 要求に屈した。 198 00:18:25,187 --> 00:18:29,608 主導国は ロシアだ。 許せん! (徳富)いや。 199 00:18:29,608 --> 00:18:33,011 列強に屈した日本外交の弱腰が 許せん! 200 00:18:33,011 --> 00:18:35,013 (一同)そうだ! 201 00:18:35,013 --> 00:18:39,284 何で 日本と清国の戦争に…! これでは 戦地の苦労が報われん! 202 00:18:39,284 --> 00:18:43,021 ほかの新聞社は? どこの記者も えらい剣幕じゃ。 203 00:18:43,021 --> 00:18:45,290 どぎゃん正義も➡ 204 00:18:45,290 --> 00:18:48,590 押し通す力が なかなら 無意味たい! 205 00:18:51,346 --> 00:18:55,017 大いに武装すべき事を 世論に訴える。 206 00:18:55,017 --> 00:18:58,954 それが 新聞の使命たい! (一同)はい! 207 00:18:58,954 --> 00:19:02,607 早速 社説に載せましょう。 よし。 やりましょう! 208 00:19:02,607 --> 00:19:06,395 この時の屈辱と怒りは➡ 209 00:19:06,395 --> 00:19:11,395 日本を 次の戦争へと 駆り立てていく事になる。 210 00:19:13,335 --> 00:19:17,335 (初子)しっかりね。 姉ちゃん のぞくなって! 211 00:19:19,007 --> 00:19:21,109 (蘆花)所詮 兄貴は➡ 212 00:19:21,109 --> 00:19:24,609 大勢に流されて 酔いしれてるだけたい。 213 00:19:29,284 --> 00:19:32,003 俺は 流されん。 214 00:19:32,003 --> 00:19:38,276 小説ん中で 本当の人間ば書いてみせる。 215 00:19:38,276 --> 00:19:50,956 ♬~ 216 00:19:50,956 --> 00:19:53,656 (せみの声) 217 00:20:17,015 --> 00:20:20,715 おっ母様。 ああ 八重。 218 00:20:24,289 --> 00:20:27,626 これ お裾分けだ。 219 00:20:27,626 --> 00:20:30,011 ありがとなし。 220 00:20:30,011 --> 00:20:32,280 ほら。 おお~。 221 00:20:32,280 --> 00:20:35,280 貸してみっせ。 222 00:20:37,953 --> 00:20:42,340 近頃 すっかり 目が薄くなってしまって。 223 00:20:42,340 --> 00:20:45,010 無理する事ねえ。 224 00:20:45,010 --> 00:20:50,010 んだな。 私も年だ。 225 00:20:53,018 --> 00:20:59,274 フフフ… たまげた。 もう 85だ。 226 00:20:59,274 --> 00:21:01,343 はい。 227 00:21:01,343 --> 00:21:07,343 あの世で 旦那様が待ちくたびれてんべ。 228 00:21:13,288 --> 00:21:15,607 うん? 229 00:21:15,607 --> 00:21:20,679 お父様は 当分 こっちに来るなと 言ってっからし。 230 00:21:20,679 --> 00:21:22,681 八重を一人にすっと➡ 231 00:21:22,681 --> 00:21:24,981 かわいそうだべって。 232 00:21:26,952 --> 00:21:28,954 急ぐ事はねえか。 233 00:21:28,954 --> 00:21:32,654 ゆっくりしてってくなんしょ。 234 00:21:35,677 --> 00:21:40,682 今日は 茶の湯の稽古か? 235 00:21:40,682 --> 00:21:46,621 茶道は 奥が深くて難しいけんじょ 面白えもんだ。 236 00:21:46,621 --> 00:21:48,621 ほら。 237 00:21:52,310 --> 00:21:56,948 あ~れ びっしり書いて…。 238 00:21:56,948 --> 00:21:59,684 へえ~。 239 00:21:59,684 --> 00:22:03,622 鉄砲やりでえって 言いだした頃から➡ 240 00:22:03,622 --> 00:22:06,958 八重は変わんねえな。 241 00:22:06,958 --> 00:22:09,344 武士の娘だがら➡ 242 00:22:09,344 --> 00:22:14,616 始めた事は 極めるまで引けねえだし。 243 00:22:14,616 --> 00:22:17,616 勇ましいこと。 244 00:22:23,341 --> 00:22:29,614 茶の湯は 昔は 男がやるもんだったけど➡ 245 00:22:29,614 --> 00:22:34,352 八重は 人の行かねえとこばっかり 行ぐ。 246 00:22:34,352 --> 00:22:37,305 新しい事を学ぶのは➡ 247 00:22:37,305 --> 00:22:40,275 面白えがら。 248 00:22:40,275 --> 00:22:43,662 あっ いげねえ! 遅れる。 249 00:22:43,662 --> 00:22:46,681 よいしょ! いいがら ここで。 250 00:22:46,681 --> 00:22:50,681 ううん さすけねえ。 よいしょ! 251 00:22:56,958 --> 00:23:00,278 んだら 行ってきます。 252 00:23:00,278 --> 00:23:03,578 うん 行ってきらんしょ。 253 00:23:10,005 --> 00:23:15,277 [ 回想 ] 鉄砲撃づのは おなごの役目じゃねえ。➡ 254 00:23:15,277 --> 00:23:20,577 そんでも やんねばなんねえ訳が 八重には あんのがし? 255 00:23:22,350 --> 00:23:29,624 (佐久) 八重が動けば 何かが始まる。 256 00:23:29,624 --> 00:23:38,950 ♬~ 257 00:23:38,950 --> 00:23:46,941 明治29年 佐久は 静かに この世を去った。 258 00:23:46,941 --> 00:23:53,348 佐久と前後するように 登美も久栄も 病で亡くなり…。 259 00:23:53,348 --> 00:23:57,018 (雷鳴) 260 00:23:57,018 --> 00:24:02,007 (雨の音) 261 00:24:02,007 --> 00:24:05,293 ≪(女学生) 降ってきた! 本降りやわ! 262 00:24:05,293 --> 00:24:25,013 ♬~ 263 00:24:25,013 --> 00:24:27,313 あなたたち。 264 00:24:30,018 --> 00:24:34,622 これ 持っていきなさい。 ええんですか? 265 00:24:34,622 --> 00:24:39,344 これから 学校だべ。 雨にぬれて 風邪ひくといげねえ。 266 00:24:39,344 --> 00:24:42,347 おおきに。 後で お返しに来ますよって。 267 00:24:42,347 --> 00:24:44,616 (女学生たち)おおきに。 268 00:24:44,616 --> 00:24:48,953 知性と品格を磨いた婦人には➡ 269 00:24:48,953 --> 00:24:53,653 男子以上に 世の中を変える力が あるんですよ。 270 00:24:55,377 --> 00:24:58,012 しっかり 学んできらんしょ。 271 00:24:58,012 --> 00:25:02,312 (女学生たち)はい。 おおきに。 272 00:25:06,004 --> 00:25:09,624 (女学生)誰やろ? 273 00:25:09,624 --> 00:25:12,010 新島先生のお宅ちゃうん? 274 00:25:12,010 --> 00:25:15,630 (女学生)ほんまに!? ほんなら 八重先生? 275 00:25:15,630 --> 00:25:18,016 せやな。 せやったんや。 276 00:25:18,016 --> 00:25:20,716 ほな 行こか。 うん。 277 00:25:24,005 --> 00:25:26,007 [ 回想 ] 私はね 八重さん➡ 278 00:25:26,007 --> 00:25:30,011 知性と品格を磨いた女性には 男子以上に➡ 279 00:25:30,011 --> 00:25:34,682 この世の中を変える力があると 信じてるんですよ。 280 00:25:34,682 --> 00:25:36,618 襄…。 281 00:25:36,618 --> 00:25:58,618 ♬~ 282 00:26:39,614 --> 00:26:44,314 お稽古 ありがとうございました。 283 00:26:48,606 --> 00:26:51,943 (圓能斎) よう精進されてはりますね。 284 00:26:51,943 --> 00:26:54,946 いいえ。 未熟者で…。 285 00:26:54,946 --> 00:26:56,948 ≪(戸の開く音) 286 00:26:56,948 --> 00:27:00,285 ≪新島八重殿は こちらか? 287 00:27:00,285 --> 00:27:04,285 は~い。 私らが。 288 00:27:13,014 --> 00:27:17,285 八重さんの勧めで 入門する おなごはんが増えて➡ 289 00:27:17,285 --> 00:27:19,285 ありがたい事や。 290 00:27:21,289 --> 00:27:30,014 一服のお茶の前では どなたとでも まっすぐに向ぎ合える。 291 00:27:30,014 --> 00:27:41,276 互いに 心を開き 敬い合って 清らかで 何事にも動じない。 292 00:27:41,276 --> 00:27:45,013 和敬清寂。 293 00:27:45,013 --> 00:27:48,013 茶道の神髄ですな。 294 00:27:50,351 --> 00:27:54,672 八重様 京都府のお役人さんが お見えどす。 295 00:27:54,672 --> 00:27:56,972 お役人さん? 296 00:27:59,611 --> 00:28:02,630 新島八重殿ですな? 297 00:28:02,630 --> 00:28:04,630 はい。 298 00:28:08,636 --> 00:28:13,675 賞勲局からの通知を お伝えする。 299 00:28:13,675 --> 00:28:19,975 「新島八重を 勲七等に叙し 宝冠章を授ける」。 300 00:28:22,634 --> 00:28:26,955 勲章…。 私が? 301 00:28:26,955 --> 00:28:29,941 (圓能斎)おなごはんが 勲章…。 302 00:28:29,941 --> 00:28:32,944 えらい事や。 303 00:28:32,944 --> 00:28:36,681 ♬~ 304 00:28:36,681 --> 00:28:43,121 叙勲は 広島の病院で 看護婦たちを指揮した働きが➡ 305 00:28:43,121 --> 00:28:46,621 認められての事だった。 306 00:28:48,676 --> 00:28:50,976 では まいります。 307 00:28:56,284 --> 00:28:58,286 (シャッター音) 308 00:28:58,286 --> 00:29:04,586 皇族以外の女性に 初めて勲章が授けられた。 309 00:29:13,301 --> 00:29:15,336 あの人 誰だ? 310 00:29:15,336 --> 00:29:19,340 藤田五郎さんだ。 時折 稽古をつけに来てくれる。 311 00:29:19,340 --> 00:29:21,676 もう一本! 312 00:29:21,676 --> 00:29:23,611 やあ~っ! 313 00:29:23,611 --> 00:29:25,680 参った! 314 00:29:25,680 --> 00:29:29,667 強いな。 ああ。 流派は 何だ? 315 00:29:29,667 --> 00:29:32,670 あれは 斎藤 一だ。 316 00:29:32,670 --> 00:29:36,674 斎藤? (藤田)次! 来い。 317 00:29:36,674 --> 00:29:41,979 知らんのか? 新選組きっての剣客だ。 318 00:29:41,979 --> 00:29:44,349 (2人)新選組か…。 319 00:29:44,349 --> 00:29:46,349 お願いします! 320 00:29:53,041 --> 00:29:55,041 やあ~! 321 00:29:56,678 --> 00:29:59,678 うわっ! うっ…! 322 00:30:09,674 --> 00:30:14,345 (時尾)八重さんが 勲章を頂いた! ほら! 323 00:30:14,345 --> 00:30:19,016 (二葉)勲七等宝冠章のところに 新島八重とあります。➡ 324 00:30:19,016 --> 00:30:23,004 篤志看護婦の働きが 受賞の理由だそうです。 325 00:30:23,004 --> 00:30:28,342 若い看護婦率いて さぞ張り切ったんだべな。 326 00:30:28,342 --> 00:30:32,346 民間人で 初めて勲章を授かるのが➡ 327 00:30:32,346 --> 00:30:34,949 会津のおなごだ。 328 00:30:34,949 --> 00:30:37,318 誇らしい! 329 00:30:37,318 --> 00:30:39,353 よかった。 330 00:30:39,353 --> 00:30:42,340 あ~ 何か じっとしていらんねえ! 331 00:30:42,340 --> 00:30:46,944 薙刀でも振るいたいげんじょ。 うん。 332 00:30:46,944 --> 00:30:49,363 あ…。 333 00:30:49,363 --> 00:30:52,063 あれを 薙刀の代わりに! 334 00:30:56,954 --> 00:31:00,007 時尾? 335 00:31:00,007 --> 00:31:03,010 いざ! (藤田)おい よせ。 やあ! 336 00:31:03,010 --> 00:31:05,012 やあ! はっ! 337 00:31:05,012 --> 00:31:07,012 てえ! 338 00:31:08,683 --> 00:31:24,615 (3人の笑い声) 339 00:31:24,615 --> 00:31:29,337 八重さん おめでとう。 340 00:31:29,337 --> 00:31:31,337 こら! 341 00:31:32,957 --> 00:31:39,657 (浩)そろそろ 世に出す時が来たのではないか。 342 00:31:41,282 --> 00:31:48,272 帝より賜った 御宸翰を。 343 00:31:48,272 --> 00:31:50,272 (健次郎)はい。 344 00:31:54,278 --> 00:31:56,278 健次郎。 345 00:32:12,346 --> 00:32:18,046 あとは お前に託す。 346 00:32:19,670 --> 00:32:22,673 承知しました。 347 00:32:22,673 --> 00:32:27,373 フッ… フフフ。 348 00:32:41,676 --> 00:32:44,676 (せきこみ) 349 00:33:02,296 --> 00:33:05,683 (浩)会津が…➡ 350 00:33:05,683 --> 00:33:10,683 会津が 名誉を回復する日は…。 351 00:33:16,294 --> 00:33:18,946 必ず来る。 352 00:33:18,946 --> 00:33:27,338 ♬~ 353 00:33:27,338 --> 00:33:32,610 翌年 浩は 世を去った。 354 00:33:32,610 --> 00:33:36,948 若き家老として 会津藩の命運を背負い➡ 355 00:33:36,948 --> 00:33:40,284 藩士たちを支え続けた生涯が➡ 356 00:33:40,284 --> 00:33:45,673 静かに 幕を閉じた。 357 00:33:45,673 --> 00:33:52,313 最後の将軍 徳川慶喜にも 復権の時が訪れた。 358 00:33:52,313 --> 00:33:56,350 明治天皇に拝謁したのである。 359 00:33:56,350 --> 00:34:00,621 (慶喜)のう 勝。 360 00:34:00,621 --> 00:34:02,673 (勝)はっ。 361 00:34:02,673 --> 00:34:10,348 江戸が戦場となり 焼け野原になっていたら➡ 362 00:34:10,348 --> 00:34:14,348 この国は どうなっていたであろう。 363 00:34:19,941 --> 00:34:26,941 江戸城の引き渡しを 無血開城と言う者がおります。 364 00:34:31,018 --> 00:34:40,011 なれど 血を流さず 維新がなった訳ではございません。 365 00:34:40,011 --> 00:34:42,713 上野の彰義隊➡ 366 00:34:42,713 --> 00:34:49,713 そして 会津をはじめとする奥州諸藩。 367 00:34:51,622 --> 00:34:56,010 今も 折に触れて思い出す。 368 00:34:56,010 --> 00:35:02,683 会津が 京都守護職を引き受けたと➡ 369 00:35:02,683 --> 00:35:05,953 聞いた時の事を。 370 00:35:05,953 --> 00:35:07,953 [ 回想 ] (ため息) 371 00:35:11,959 --> 00:35:15,346 しかし よく承知したものだ。 372 00:35:15,346 --> 00:35:20,618 凶のみくじを わざわざ 引くようなものではないか。 373 00:35:20,618 --> 00:35:23,504 (春嶽)会津の主従は➡ 374 00:35:23,504 --> 00:35:28,704 都を死に場所と 覚悟を定めたのでござりましょう。 375 00:35:31,345 --> 00:35:37,618 今となっては 会津の誇りが➡ 376 00:35:37,618 --> 00:35:41,918 あだとならぬ事を祈るばかり。 377 00:35:44,341 --> 00:35:49,341 その会津を わしは見捨てた。 378 00:35:50,948 --> 00:35:53,248 (慶喜)恐ろしかった。 379 00:35:54,952 --> 00:35:58,252 会津の愚直さが。 380 00:36:01,275 --> 00:36:03,575 いや…。 381 00:36:05,346 --> 00:36:09,646 まことは 羨んでいたのかもしれぬ。 382 00:36:11,335 --> 00:36:17,675 信義で結ばれた主従の絆は➡ 383 00:36:17,675 --> 00:36:23,614 わしには 手に入らぬものであったゆえ。 384 00:36:23,614 --> 00:36:43,614 ♬~ 385 00:36:45,352 --> 00:36:48,339 帝の御宸翰が➡ 386 00:36:48,339 --> 00:36:51,639 会津松平家に あっとごわすか? 387 00:36:55,012 --> 00:36:59,683 (伊藤)世に出ては 厄介じゃな。 困った事に➡ 388 00:36:59,683 --> 00:37:04,338 御宸翰の事を書き記した書物を 刊行する動きもある。 389 00:37:04,338 --> 00:37:10,694 著者は 東京帝国大学の➡ 390 00:37:10,694 --> 00:37:13,697 山川健次郎博士じゃ。 391 00:37:13,697 --> 00:37:40,341 ♬~ 392 00:37:40,341 --> 00:37:46,641 本の刊行を 見合わせろという事ですか? 393 00:37:48,949 --> 00:37:52,953 (大山)頼む。 394 00:37:52,953 --> 00:38:00,945 慶喜公は 陛下に拝謁され 名誉を回復された。 395 00:38:00,945 --> 00:38:06,645 我が殿の名誉も すすがれねばなりません。 396 00:38:08,285 --> 00:38:13,285 (大山)今は いかん。 397 00:38:19,013 --> 00:38:23,634 あなた方が築いた 薩長藩閥政府の大義が➡ 398 00:38:23,634 --> 00:38:27,054 失われてしまうからですか? 399 00:38:27,054 --> 00:38:31,008 我らの大義が 失われるっちゃ!?➡ 400 00:38:31,008 --> 00:38:37,014 吉之助さあも 大久保さあも➡ 401 00:38:37,014 --> 00:38:44,004 朝廷をないがしろにする気なんど 毛頭 あいやらんじゃった。 402 00:38:44,004 --> 00:38:47,675 国家の安寧のためじゃ。 403 00:38:47,675 --> 00:38:51,328 話にならん。 失礼する。 404 00:38:51,328 --> 00:38:57,618 無理にも 刊行するっちゅうとなら➡ 405 00:38:57,618 --> 00:39:00,618 何としてん 止めんなならん。 406 00:39:04,608 --> 00:39:07,611 (捨松)兄上。 407 00:39:07,611 --> 00:39:09,611 巖。 408 00:39:13,617 --> 00:39:17,338 私も 会津の女です。 409 00:39:17,338 --> 00:39:21,338 早く 会津の名誉を取り戻したい。 410 00:39:24,295 --> 00:39:28,015 でも どうして お殿様は➡ 411 00:39:28,015 --> 00:39:32,019 長い間 御宸翰を 秘しておいでだったのでしょう。 412 00:39:32,019 --> 00:39:42,012 それは 新たな火種となる事を 恐れられたゆえ。 413 00:39:42,012 --> 00:39:47,284 それなら こうして 兄上と巖が争っている事も➡ 414 00:39:47,284 --> 00:39:50,704 お殿様は 悲しまれるのでは? 415 00:39:50,704 --> 00:40:02,283 ♬~ 416 00:40:02,283 --> 00:40:05,286 大山殿。➡ 417 00:40:05,286 --> 00:40:13,010 私は 亡き大勢の人々の➡ 418 00:40:13,010 --> 00:40:16,010 無念を背負っています。 419 00:40:24,288 --> 00:40:29,988 しばらく 待ってくいやんせ。 420 00:40:34,014 --> 00:40:42,014 どこで道が分かれたとか 考えてみたか。 421 00:40:47,678 --> 00:40:50,978 永久に封印はできん。 422 00:40:55,619 --> 00:41:01,608 そいで よか。 423 00:41:01,608 --> 00:41:07,948 ♬~ 424 00:41:07,948 --> 00:41:14,955 山川兄弟が書き継いだ 「京都守護職始末」が刊行され➡ 425 00:41:14,955 --> 00:41:18,675 会津復権への道が開かれるには➡ 426 00:41:18,675 --> 00:41:23,297 なお 10年の歳月を要した。 427 00:41:23,297 --> 00:42:17,284 ♬~ 428 00:42:17,284 --> 00:42:22,284 よし。 まだ いけんべ。 429 00:42:31,281 --> 00:42:34,581 そこで 何してんだべか? 430 00:42:42,626 --> 00:42:45,345 頼母様…? 431 00:42:45,345 --> 00:42:49,345 (頼母)やっぱ 八重だ。 432 00:42:51,685 --> 00:42:54,385 ハッハッハッハ! 433 00:42:55,956 --> 00:42:58,959 お久しぶりにごぜえます! ああ。 434 00:42:58,959 --> 00:43:02,679 にしゃ まだ 木に登る気か? 435 00:43:02,679 --> 00:43:09,679 (笑い声) 436 00:43:16,677 --> 00:43:19,677 狭いとこだげんじょ。 437 00:43:21,348 --> 00:43:25,018 会津に お戻りだったのですね。 438 00:43:25,018 --> 00:43:33,610 ヘヘッ 今は ただの 桜守のじい様だ。 ハッハッハッハ。 439 00:43:33,610 --> 00:43:36,610 すごい おひげ。 ヘッヘッヘッヘ。 440 00:43:44,021 --> 00:43:51,321 八重は 何しに 会津に戻ってきた? 441 00:43:53,013 --> 00:43:57,013 桜に 話しに来たか? 442 00:44:04,341 --> 00:44:10,641 また 戦が近づいてる。 443 00:44:15,018 --> 00:44:20,018 今度は ロシアが相手だそうです。 444 00:44:26,680 --> 00:44:32,019 「剣を鋤に打ち変え➡ 445 00:44:32,019 --> 00:44:40,319 国は 国に向かって 剣を上げない」。 446 00:44:44,014 --> 00:44:48,285 そんな時は 来ねえのか。 447 00:44:48,285 --> 00:44:51,585 会津で考えたくなったのです。 448 00:44:54,625 --> 00:44:57,628 八重。 449 00:44:57,628 --> 00:45:02,015 わしはな➡ 450 00:45:02,015 --> 00:45:09,673 新政府が なじょな国 つくんのか➡ 451 00:45:09,673 --> 00:45:14,673 見届けんべと生ぎ抜いてきた。 452 00:45:17,014 --> 00:45:22,302 んだげんじょ 戊辰以来➡ 453 00:45:22,302 --> 00:45:27,291 わしの眼に焼ぎ付いたのは➡ 454 00:45:27,291 --> 00:45:32,296 なんぼ苦しい時でも➡ 455 00:45:32,296 --> 00:45:38,685 懸命に生きようとする人の姿。➡ 456 00:45:38,685 --> 00:45:43,685 笑おうとする人のけなげさ。 457 00:45:45,942 --> 00:45:51,682 そればっかりが➡ 458 00:45:51,682 --> 00:46:01,982 俺の心を 胸を 揺さぶんだ。 459 00:46:05,278 --> 00:46:09,349 八重。 ヘッヘッヘッヘ…。 460 00:46:09,349 --> 00:46:14,049 にしゃも そうだぞ。 ハッハッハ。 461 00:46:15,622 --> 00:46:22,279 あの戦から すっくと立ち上がって➡ 462 00:46:22,279 --> 00:46:29,979 いや いや… 勲章まで頂くとは…。 463 00:46:33,006 --> 00:46:37,706 ハハッ 立派な会津のおなごだ。 464 00:46:39,346 --> 00:46:42,646 わしゃ うれしくて うれしくて…。 465 00:46:47,003 --> 00:46:49,606 ありがとなし。 466 00:46:49,606 --> 00:47:29,012 ♬~ 467 00:47:29,012 --> 00:47:34,712 花は 散らす風を恨まねえ。 468 00:47:37,621 --> 00:47:45,621 ただ 一生懸命に咲いでる。 469 00:47:49,282 --> 00:47:51,282 八重。 470 00:47:54,955 --> 00:47:58,959 にしゃ 桜だ。 471 00:47:58,959 --> 00:48:02,679 え? 472 00:48:02,679 --> 00:48:11,288 花は散っても 時が来っと➡ 473 00:48:11,288 --> 00:48:14,988 また 花を咲かせる。 474 00:48:16,693 --> 00:48:23,283 何度でも 何度でも➡ 475 00:48:23,283 --> 00:48:26,583 花 咲かせろ。 476 00:48:31,608 --> 00:48:33,610 はい。 477 00:48:33,610 --> 00:48:47,340 ♬~ 478 00:48:47,340 --> 00:48:50,293 桜か…。 479 00:48:50,293 --> 00:49:27,993 ♬~ 480 00:49:41,945 --> 00:49:44,631 (徳富)私は これで。 481 00:49:44,631 --> 00:49:47,684 急いで 東京に戻らんといかん。 482 00:49:47,684 --> 00:49:50,684 時局が切迫しとる時ですけん。 483 00:49:54,007 --> 00:49:57,307 もう一服 していきなんしょ。 484 00:50:02,966 --> 00:50:07,003 徳富さんの国民新聞➡ 485 00:50:07,003 --> 00:50:13,703 近頃は 政府の機関紙のようですね。 486 00:50:15,345 --> 00:50:20,951 軍備増強ば あおっとるっちゅう事でしょうか。 487 00:50:20,951 --> 00:50:22,951 はい。 488 00:50:24,621 --> 00:50:27,507 国家のためです。 489 00:50:27,507 --> 00:50:30,507 私は 国を愛する者です。 490 00:50:34,014 --> 00:50:37,617 襄も 愛国者でした。 491 00:50:37,617 --> 00:50:43,340 でも 襄が愛した国というのは➡ 492 00:50:43,340 --> 00:50:50,340 そこに暮らす 人間一人一人の事です。 493 00:50:52,616 --> 00:50:56,953 同志社に来た頃 徳富さんは➡ 494 00:50:56,953 --> 00:51:03,953 自分の目で見た 世の中の本当を 伝えたいと言ってた。 495 00:51:05,679 --> 00:51:13,336 だからこそ 新聞も 雑誌も この手で作った。 496 00:51:13,336 --> 00:51:17,691 言論が 人を動かす時代が 来たっです。 497 00:51:17,691 --> 00:51:26,299 その力を 何に使うのですか? 498 00:51:26,299 --> 00:51:28,451 え? 499 00:51:28,451 --> 00:51:34,951 人を動かす その大ぎな力を。 500 00:51:38,294 --> 00:51:47,354 力は 未来を切り開くために➡ 501 00:51:47,354 --> 00:51:50,354 使わねばなんねえよ。 502 00:51:57,297 --> 00:52:07,941 昔 私が生まれた会津という国は➡ 503 00:52:07,941 --> 00:52:12,295 大ぎな力に飲み込まれた。 504 00:52:12,295 --> 00:52:16,016 (銃声) 505 00:52:16,016 --> 00:52:23,016 私は 銃を持って戦った。 506 00:52:25,675 --> 00:52:32,375 最後の一発を撃ち尽くすまで。 507 00:52:34,284 --> 00:52:41,284 一人でも多ぐの敵を倒すために。 508 00:52:47,013 --> 00:52:58,608 んだげんじょ もしも 今➡ 509 00:52:58,608 --> 00:53:05,348 私が 最後の一発の➡ 510 00:53:05,348 --> 00:53:08,952 銃弾を撃つとしたら…。 511 00:53:08,952 --> 00:53:18,378 ♬~ 512 00:53:18,378 --> 00:53:21,381 (銃声) 513 00:53:21,381 --> 00:53:32,292 ♬~ 514 00:53:32,292 --> 00:53:35,945 (銃声) 515 00:53:35,945 --> 00:54:38,245 ♬~ 516 00:54:52,338 --> 00:54:56,609 (銃声) 517 00:54:56,609 --> 00:55:39,619 ♬~ 518 00:55:39,619 --> 00:55:45,675 私は 諦めねえ。 519 00:55:45,675 --> 00:57:30,375 ♬~ 520 00:57:32,682 --> 00:57:38,688 <明治44年に出版された…> 521 00:57:38,688 --> 00:57:43,009 <旧会津藩 山川 浩 健次郎兄弟が➡ 522 00:57:43,009 --> 00:57:47,347 会津の汚名を晴らすべく 書き残しました。➡ 523 00:57:47,347 --> 00:57:50,350 朝敵と見なされていた会津藩が➡ 524 00:57:50,350 --> 00:57:54,003 孝明天皇から ひそかに 信頼の証しとして➡ 525 00:57:54,003 --> 00:57:57,673 御宸翰を賜った事が 記されています。➡ 526 00:57:57,673 --> 00:58:01,973 この事実は 世間を驚かせました> 527 00:58:04,680 --> 00:58:07,283 <襄の死後 八重は➡ 528 00:58:07,283 --> 00:58:11,671 看護や慈善活動に 身を投じていきます。➡ 529 00:58:11,671 --> 00:58:16,008 その傍ら 打ち込んだのが 茶道です。➡ 530 00:58:16,008 --> 00:58:21,631 師範にまで上り詰め 女性茶人の先駆けとなりました。➡ 531 00:58:21,631 --> 00:58:25,351 昭和7年6月➡ 532 00:58:25,351 --> 00:58:29,038 茶会から帰宅した八重は 突然 倒れ➡ 533 00:58:29,038 --> 00:58:33,276 86年の生涯を閉じます。➡ 534 00:58:33,276 --> 00:58:38,347 葬儀は 同志社の栄光館で 執り行われました。➡ 535 00:58:38,347 --> 00:58:43,647 参列者 およそ2,000人の 盛大なものだったといいます> 536 00:58:45,338 --> 00:58:50,343 <昭和3年 松平容保の孫 勢津子と➡ 537 00:58:50,343 --> 00:58:53,946 秩父宮雍仁親王との婚礼が 決まり➡ 538 00:58:53,946 --> 00:58:57,646 会津の人々は歓喜したといいます> 539 00:58:59,352 --> 00:59:03,339 <名誉回復を喜び行われた 提灯行列は➡ 540 00:59:03,339 --> 00:59:08,344 会津まつりとして 今も 引き継がれています。➡ 541 00:59:08,344 --> 00:59:14,951 戊辰戦争の敗北から立ち上がった 会津魂。➡ 542 00:59:14,951 --> 00:59:20,339 八重をはじめ 会津の人々の 決して諦めない生き方は➡ 543 00:59:20,339 --> 00:59:24,339 永遠に語り継がれていくのです> 544 01:00:37,266 --> 01:00:40,269 <八代将軍 吉宗は➡ 545 01:00:40,269 --> 01:00:43,923 広く庶民のための 病気療養の場として➡ 546 01:00:43,923 --> 01:00:46,926 小石川養生所を設立。➡ 547 01:00:46,926 --> 01:00:49,946 榊原伊織を その長に任じ➡ 548 01:00:49,946 --> 01:00:54,600 江戸町奉行に支配を命じた> 549 01:00:54,600 --> 01:00:58,437 伊織 頼んだぞ。