1 00:00:03,233 --> 00:00:15,578 ♬~ 2 00:00:15,578 --> 00:00:22,578 <死を選ぶほどの 愛の強さを りんは 初めて知ったのでした> 3 00:00:33,196 --> 00:00:37,400 (環)あなたは 何を伝えたいの? 4 00:00:37,400 --> 00:00:40,270 どこまで役を理解している? 5 00:00:40,270 --> 00:00:42,772 (音)そうか 分かった! 6 00:00:42,772 --> 00:00:45,608 本を読むより 実践で学ばんと。 7 00:00:45,608 --> 00:00:48,945 「椿姫」のヴィオレッタも 社交場の華だった。 8 00:00:48,945 --> 00:00:53,816 初めまして 新人の音江です。 9 00:00:53,816 --> 00:00:57,620 (希穂子)ここは夢を売る場所だからね。 10 00:00:57,620 --> 00:00:59,656 勉強になります。 11 00:00:59,656 --> 00:01:03,293 (裕一) あっ 音! 音… えっ えっ えっ えっ? 12 00:01:03,293 --> 00:01:06,296 ただいま。 うん…。 13 00:01:06,296 --> 00:01:08,431 臭っ。 14 00:01:08,431 --> 00:01:14,637 ♬~ 15 00:01:14,637 --> 00:01:20,143 ♬「泣いて 生まれて 響く命」 16 00:01:20,143 --> 00:01:25,448 ♬「きっと嬉しくて 笑っているんだ」 17 00:01:25,448 --> 00:01:31,154 ♬「僕らはきっと 出逢うでしょう」 18 00:01:31,154 --> 00:01:37,260 ♬「手を引き 背を押し 出逢うでしょう」 19 00:01:37,260 --> 00:01:45,134 ♬「きっといつか今日の日も 意味を持って ほら」 20 00:01:45,134 --> 00:01:48,871 ♬「耳をすませば」 21 00:01:48,871 --> 00:01:54,610 ♬「星の見えない日々を 超えるたびに」 22 00:01:54,610 --> 00:02:00,283 ♬「互い照らすその意味を 知るのでしょう」 23 00:02:00,283 --> 00:02:03,286 ♬「愛する人よ」 24 00:02:03,286 --> 00:02:06,089 ♬「親愛なる友よ」 25 00:02:06,089 --> 00:02:14,289 ♬「遠くまで 響くはエール」 26 00:02:16,833 --> 00:02:21,304 (潔子)女給さん!? (和子)カフェーで働いてるの? 音さんが? 27 00:02:21,304 --> 00:02:25,975 うん。 一週間の臨時雇いだけどね。 28 00:02:25,975 --> 00:02:28,311 (あくび) 29 00:02:28,311 --> 00:02:32,311 眠い。 先生来たら 起こして。 30 00:02:42,392 --> 00:02:44,927 (廿日市)う~ん… 駄目だね~。 31 00:02:44,927 --> 00:02:47,597 いや…。 せっかく チャンスあげたのに これじゃあね…。 32 00:02:47,597 --> 00:02:50,099 いや… すいません えっと…。 まあ いいよ うん。 33 00:02:50,099 --> 00:02:53,770 これは ほかの作曲家にも頼んでたのよ。 そっちで なんとかなりそうだから。 34 00:02:53,770 --> 00:02:56,270 いや… 廿日市さん…。 35 00:02:59,409 --> 00:03:03,279 (木枯)チャンスなんかじゃねえよ。 あいつ 本当に適当だな…。 36 00:03:03,279 --> 00:03:05,281 えっ? な な… 何? それ。 37 00:03:05,281 --> 00:03:11,020 いや あれ 作詞した磯貝ってやつ 重役の息子だってさ。 えっ? 38 00:03:11,020 --> 00:03:14,991 親の七光りで作詞家になろうとしてる ボンクラだよ。 39 00:03:14,991 --> 00:03:18,127 廿日市も ババ引かされたって ぼやいてたらしい。 40 00:03:18,127 --> 00:03:22,799 えっ… そのババ 僕に あてがったってこと? 41 00:03:22,799 --> 00:03:27,970 うん まあ…。 へえ~ そうか… なんだ。 42 00:03:27,970 --> 00:03:31,240 君の才能をあんなとこで 無駄遣いする必要ないよ。 43 00:03:31,240 --> 00:03:36,079 まあ… どっちみち あの歌詞には 乗れなかったんだけどね 全然。 44 00:03:36,079 --> 00:03:38,114 切り替えてこう 次 次。 45 00:03:38,114 --> 00:03:40,583 次 あんのかな~? 46 00:03:40,583 --> 00:03:44,754 泣き言 言うなよ。 嫁さんだって カフェーで頑張ってんだろ? 47 00:03:44,754 --> 00:03:49,954 が… 頑張ってんのかな… どうなのか…。 48 00:03:52,261 --> 00:03:56,265 昨日 ちょっと様子見てきた。 えっ!? 49 00:03:56,265 --> 00:04:00,770 彼女 なかなかやるね~。 なっ… やる やる やる? 50 00:04:00,770 --> 00:04:03,106 何… 何をやるの!? 何を? 何…? 51 00:04:03,106 --> 00:04:06,943 男を喜ばせるコツを よ~く知ってる。 52 00:04:06,943 --> 00:04:11,743 お… 男を喜ばせる~!? 53 00:04:19,522 --> 00:04:23,126 あれは天性の素質だな。 お~…。 54 00:04:23,126 --> 00:04:26,028 そんな弱気になって どうするの? 55 00:04:26,028 --> 00:04:30,299 上司でも何でも ビシッと言ってやればいいでしょう。 56 00:04:30,299 --> 00:04:34,170 ほら 自信持って。 はい どうぞ。 57 00:04:34,170 --> 00:04:38,107 ありがとう。 元気出てきた! おっ! 58 00:04:38,107 --> 00:04:40,943 音江ちゃん! 59 00:04:40,943 --> 00:04:44,747 俺の話も聞いてよ~。 どうしたの? フクさんは。 60 00:04:44,747 --> 00:04:46,782 そのまま? そのまま。 割らなくて…? 61 00:04:46,782 --> 00:04:50,386 音江ちゃ~ん。 こっちも来て 音江ちゃん。 62 00:04:50,386 --> 00:04:53,289 ちょっと フクちゃん 終わってからね。 あっ フクちゃんって言っちゃった…。 63 00:04:53,289 --> 00:04:58,094 指名も ひっきりなしだった。 うわ~ 指名も ひっきりなし…。 64 00:04:58,094 --> 00:05:00,129 え~? 65 00:05:00,129 --> 00:05:02,598 頑張れ。 え~? じゃあね。 66 00:05:02,598 --> 00:05:06,469 木枯君! 悪いんだけどさ 今日も 様子見に行ってきてよ。 67 00:05:06,469 --> 00:05:10,339 やだよ 自分で行けよ。 何で… お願いだ。 友達だろう? 68 00:05:10,339 --> 00:05:13,943 自分の嫁だろ? 何で… お願いだから…。 69 00:05:13,943 --> 00:05:17,613 お願い…。 自分で行ってこい。 友達でしょ…。 70 00:05:17,613 --> 00:05:23,953 木枯君! お~い 木枯正人~! 71 00:05:23,953 --> 00:05:28,624 はあ…。 72 00:05:28,624 --> 00:05:32,495 おい 何 もたもたしてんだ。 早くしろよ。 73 00:05:32,495 --> 00:05:36,795 すいません お待たせしました。 どうぞ。 74 00:05:39,569 --> 00:05:42,471 何だ この酒は。 こんな薄い酒が飲めるか! 75 00:05:42,471 --> 00:05:44,440 あっ! 76 00:05:44,440 --> 00:05:49,245 何するんですか? ガタガタ言うんじゃない 女給の分際で。 77 00:05:49,245 --> 00:05:52,545 お前…。 (どよめき) 78 00:06:03,259 --> 00:06:05,959 ああ… ああ…。 79 00:06:08,397 --> 00:06:11,934 (ママ)全く とんでもない 跳ねっ返りだわ! 何 考えてるの!? 80 00:06:11,934 --> 00:06:15,404 すいませんでした。 でも あの人 私たちのこと バカにして…。 81 00:06:15,404 --> 00:06:18,774 流せばいいの そんなもの。 大体 あなたはね…。 82 00:06:18,774 --> 00:06:22,411 あの… あんまり 音江さんを責めないであげて下さい。 83 00:06:22,411 --> 00:06:25,281 えっ? 私たちも悪かったんです。 84 00:06:25,281 --> 00:06:30,152 機嫌の悪いお客様を まだ不慣れな彼女一人に任せてしまって。 85 00:06:30,152 --> 00:06:36,652 ごめんね 音江さん。 いえ 私こそ… すみませんでした。 86 00:06:39,729 --> 00:06:43,529 すみませんでした! すみませんでした。 87 00:06:46,602 --> 00:06:49,302 2人とも 顔を上げなさい。 88 00:07:06,822 --> 00:07:09,725 (時報) 89 00:07:09,725 --> 00:07:13,262 ≪(戸が開く音) 90 00:07:13,262 --> 00:07:18,934 音? あっ… 音? 音…? 91 00:07:18,934 --> 00:07:22,234 た… 大将。 (鉄男)おう。 92 00:07:23,806 --> 00:07:28,110 私 感情が すぐ 表に出てしまうんですよね。 93 00:07:28,110 --> 00:07:31,347 もっと大人の対応をしなくちゃって 思うんですけど。 94 00:07:31,347 --> 00:07:36,886 でも それが 音江さんのチャームポイントかもね。 95 00:07:36,886 --> 00:07:39,355 希穂子さんは すごいな。 96 00:07:39,355 --> 00:07:43,726 私にないもん 全部持ってる。 フフフ。 97 00:07:43,726 --> 00:07:47,363 欠点だらけよ 私なんて。 98 00:07:47,363 --> 00:07:52,735 私が男だったら 希穂子さんみたいな人を 好きになりますね。 フフッ。 99 00:07:52,735 --> 00:07:56,935 光栄。 はい。 ありがとうございます。 100 00:07:59,241 --> 00:08:04,580 実は 私 恋愛の機微が勉強したくて 入店したんです。 101 00:08:04,580 --> 00:08:07,483 恋愛の機微? はい。 102 00:08:07,483 --> 00:08:13,255 希穂子さんは お客さんを 好きになったこと ありますか? 103 00:08:13,255 --> 00:08:17,259 う~ん… ここではないかな。 104 00:08:17,259 --> 00:08:21,759 ほかでは あるんですか? さあ? どうだったかしら。 105 00:08:23,766 --> 00:08:26,602 (ドアが開く音) 106 00:08:26,602 --> 00:08:29,105 音江ちゃん。 はい。 指名。 107 00:08:29,105 --> 00:08:31,707 はい。 希穂子ちゃんも ついてあげて。 108 00:08:31,707 --> 00:08:34,543 はい。 109 00:08:34,543 --> 00:08:38,043 今度は ちゃんとやってよ。 はい。 110 00:08:43,719 --> 00:08:46,219 ありがとうございます。 111 00:08:48,224 --> 00:08:51,727 お待たせしました~。 112 00:08:51,727 --> 00:08:55,598 鉄男さん! お~ 本当に女給さんになってる。 113 00:08:55,598 --> 00:08:59,068 どうして? いつから東京に? さっき 着いたとこ。 114 00:08:59,068 --> 00:09:01,904 休暇の間 泊めてもらおうと思って 裕一のとこ行ったら➡ 115 00:09:01,904 --> 00:09:04,373 音さんのこと あんまりにも心配してるもんだから➡ 116 00:09:04,373 --> 00:09:06,308 代わりに様子見に来た。 117 00:09:06,308 --> 00:09:10,179 なら 一緒に来ればいいのに。 そうもいかねえだろ 男としては。 118 00:09:10,179 --> 00:09:13,582 フフフ…。 ありがとう。 119 00:09:13,582 --> 00:09:15,582 いらっしゃいませ。 120 00:09:18,454 --> 00:09:22,925 希穂子…。 121 00:09:22,925 --> 00:09:25,594 どして ここに? 122 00:09:25,594 --> 00:09:31,200 ずっと捜してたんだ。 何で 急にいなくなった? 123 00:09:31,200 --> 00:09:35,000 希穂子… ちゃんと説明してくれ。 124 00:09:38,707 --> 00:09:42,344 お話しすることはありません。 125 00:09:42,344 --> 00:09:44,280 お… おい… ちょっと待てよ。 126 00:09:44,280 --> 00:09:47,550 やめて下さい! 出よう… ここじゃ 話できねえ。 なっ? 127 00:09:47,550 --> 00:09:51,420 やめて! 鉄男さん 乱暴はやめて。 (ボーイ)おい 何やってんだ! 128 00:09:51,420 --> 00:09:55,057 大丈夫だから… いや あの 少し 話しするだけですから。 129 00:09:55,057 --> 00:09:56,992 離して! 130 00:09:56,992 --> 00:10:14,192 ♬~ 131 00:10:21,183 --> 00:10:26,989 ねえ 何が どうなってんの? 私にも よく分からんくて。 132 00:10:26,989 --> 00:10:31,594 どして 急に 姿 消したんだ? 133 00:10:31,594 --> 00:10:33,929 田舎にいるのが嫌になったからです。 134 00:10:33,929 --> 00:10:39,602 うそだ。 君は福島が好きだと言ってた。 135 00:10:39,602 --> 00:10:42,404 村野さん ご結婚されるそうですね。 136 00:10:42,404 --> 00:10:44,340 け… 結婚? おめでとうございます。 137 00:10:44,340 --> 00:10:47,109 結婚なんかしねえ! あれは向こうが勝手に…。 138 00:10:47,109 --> 00:10:51,780 ご挨拶もなしに上京してしまったことは おわびします。 139 00:10:51,780 --> 00:10:56,280 でも… 私から お話しすることはありませんので。 140 00:11:00,122 --> 00:11:03,158 こっちの話は まだ終わってねえ! ちょ… 大将 大将…。 141 00:11:03,158 --> 00:11:06,795 お騒がせして申し訳ありません。 失礼します。 142 00:11:06,795 --> 00:11:11,433 希穂子 希穂子! ちょちょ… 大将 大将 大将…。 143 00:11:11,433 --> 00:11:16,272 大将… 一回 一回 落ち着いて。 はあ…。 144 00:11:16,272 --> 00:11:18,272 希穂子さん! 145 00:11:22,645 --> 00:11:26,845 コーヒー 飲みませんか? 146 00:11:37,259 --> 00:11:39,395 おいしい。 147 00:11:39,395 --> 00:11:42,298 ここのコーヒーは東京で一番だから。 148 00:11:42,298 --> 00:11:46,998 といっても ほかの店では 飲んだことないんですけどね。 フフフフ。 149 00:11:55,611 --> 00:12:02,284 村野さんとは 少しだけ おつきあいをしてたの。 150 00:12:02,284 --> 00:12:06,121 福島で? 151 00:12:06,121 --> 00:12:10,421 私が仲居をしてた料亭で知り合って…。 152 00:12:19,435 --> 00:12:22,638 あっ…。 153 00:12:22,638 --> 00:12:26,442 何か? あっ いえ…。 154 00:12:26,442 --> 00:12:31,246 お魚 すごくきれいに召し上がると思って。 155 00:12:31,246 --> 00:12:33,248 あっ… 失礼しました。 156 00:12:33,248 --> 00:12:37,920 いや… 何でも 褒められんのは うれしいもんですね。 157 00:12:37,920 --> 00:12:43,392 俺… 家が魚屋だったんです。 子どもの時は ずっと貧乏で。 158 00:12:43,392 --> 00:12:48,097 私の家も貧乏です。 一緒ですね。 159 00:12:48,097 --> 00:12:59,108 ♬~ 160 00:12:59,108 --> 00:13:02,308 希穂子。 うん? 161 00:13:04,279 --> 00:13:10,152 (希穂子)でも… 彼が 会社の社長さんと店にいらした時…。 162 00:13:10,152 --> 00:13:16,291 ≪(堂林)村野君 君は仁美をどう思ってんのかね? 163 00:13:16,291 --> 00:13:18,961 ≪(鉄男)それは…。 164 00:13:18,961 --> 00:13:22,831 (仁美)やめて お父様。 村野さん 困ってらっしゃるじゃない。 165 00:13:22,831 --> 00:13:27,436 (堂林)ハハハハ…。 僕はね 村野君➡ 166 00:13:27,436 --> 00:13:36,745 うちの会社を ゆくゆくは 君に任せたいと思ってんだよ。 ほら。 167 00:13:36,745 --> 00:13:40,382 縁談が進んどったってこと? 168 00:13:40,382 --> 00:13:43,585 ええ。 169 00:13:43,585 --> 00:13:47,256 縁談なんてもんじゃねえ 一方的な話なんだ。 170 00:13:47,256 --> 00:13:51,760 折を見て 断るつもりだった。 そうだったんだ。 171 00:13:51,760 --> 00:13:54,596 (ため息) 172 00:13:54,596 --> 00:14:01,370 東京さ 行ったらしいと聞いて ずっと捜してた。 173 00:14:01,370 --> 00:14:04,773 優しい女なんだ。➡ 174 00:14:04,773 --> 00:14:10,946 貧しい家に育って 今も 病気の親 抱えて苦労してんのに➡ 175 00:14:10,946 --> 00:14:14,616 けなげで 明るくて。➡ 176 00:14:14,616 --> 00:14:23,959 彼女といっと ねじくれた気持ちが す~っと消えて 素直になれる。 177 00:14:23,959 --> 00:14:26,659 こんなこと初めてだ。 178 00:14:30,733 --> 00:14:34,570 福島に連れて帰りてえ…。➡ 179 00:14:34,570 --> 00:14:38,240 希穂子と一緒になりてえんだ。 180 00:14:38,240 --> 00:14:42,911 結局 ご縁がなかったのよ。 181 00:14:42,911 --> 00:14:48,383 今は ただの知り合い。 本当に? それだけですか? 182 00:14:48,383 --> 00:14:51,583 ええ。 それだけよ。 183 00:15:04,399 --> 00:15:11,273 ≪(物音) ≪(鉄男)ああ~! うわ~! 184 00:15:11,273 --> 00:15:13,942 た… 大将…。 最低だ! 185 00:15:13,942 --> 00:15:17,412 俺が グズグズしてっから 希穂子に見限られたんだ! 186 00:15:17,412 --> 00:15:21,116 大将…。 俺は どうしようもねえバカだ! ああ~! 187 00:15:21,116 --> 00:15:23,051 大将 水飲もう。 水飲もう。 188 00:15:23,051 --> 00:15:26,251 ああ~ 希穂子~!