1 00:00:01,892 --> 00:00:03,827 あんまり 恵まれないとか➡ 2 00:00:03,827 --> 00:00:07,698 豊かな人ほど 社会から いろんな恩恵を受けていたり…。 3 00:00:07,698 --> 00:00:11,101 なぜそうなのか 分からないことが いっぱい あります。 4 00:00:11,101 --> 00:00:15,272 それを勉強して 社会の役に立てたいと言うわけ? 5 00:00:15,272 --> 00:00:19,072 そうです。 そういう勉強をしたいんです。 6 00:00:34,157 --> 00:00:36,126 (五郎)お世話になりました! 7 00:00:36,126 --> 00:00:40,964 (華の泣き声) 8 00:00:40,964 --> 00:00:44,267 (音)もう泣かない もう泣かないよ。 もう泣かない。 9 00:00:44,267 --> 00:00:47,267 (華)五郎ちゃん…。 10 00:00:54,411 --> 00:00:57,280 [ 回想 ] (五郎)ほら その顔。 子どもが怖がっちゃいます。➡ 11 00:00:57,280 --> 00:01:00,183 もっと… 自分を好きになって下さい。➡ 12 00:01:00,183 --> 00:01:03,683 居場所なんて どこにもない。 13 00:01:06,957 --> 00:01:13,296 ♬~ 14 00:01:13,296 --> 00:01:18,802 ♬「泣いて 生まれて 響く命」 15 00:01:18,802 --> 00:01:24,141 ♬「きっと嬉しくて 笑っているんだ」 16 00:01:24,141 --> 00:01:29,646 ♬「僕らはきっと 出逢うでしょう」 17 00:01:29,646 --> 00:01:35,752 ♬「手を引き 背を押し 出逢うでしょう」 18 00:01:35,752 --> 00:01:43,627 ♬「きっといつか今日の日も 意味を持って ほら」 19 00:01:43,627 --> 00:01:47,364 ♬「耳をすませば」 20 00:01:47,364 --> 00:01:53,103 ♬「星の見えない日々を 超えるたびに」 21 00:01:53,103 --> 00:01:58,775 ♬「互い照らすその意味を 知るのでしょう」 22 00:01:58,775 --> 00:02:01,812 ♬「愛する人よ」 23 00:02:01,812 --> 00:02:04,948 ♬「親愛なる友よ」 24 00:02:04,948 --> 00:02:12,648 ♬「遠くまで 響くはエール」 25 00:02:15,592 --> 00:02:20,297 梅と幸 文子の対談の日が来ました。 26 00:02:20,297 --> 00:02:23,800 分かりました。 よろしくお願いします。 27 00:02:23,800 --> 00:02:29,500 (文子)どうも。 あ~ 先生 どうぞ こちらにお掛け下さい。 28 00:02:35,078 --> 00:02:42,252 それでは 幸 文子先生と関内 梅さんの 対談を始めます。 29 00:02:42,252 --> 00:02:46,590 (梅)よろしくお願いします。 よろしく。 30 00:02:46,590 --> 00:02:52,262 幸先生は 関内さんの受賞作 どうお読みになりました? 31 00:02:52,262 --> 00:02:59,936 透明感があって 郷愁をいざなう すてきな作品だと思いました。 32 00:02:59,936 --> 00:03:02,272 ただ…➡ 33 00:03:02,272 --> 00:03:07,572 人間描写としては もう少し深くてもと感じました。 34 00:03:09,146 --> 00:03:13,984 関内さんは 先生の最新作 お読みになりました? 35 00:03:13,984 --> 00:03:19,689 読みました。 すばらしい作品です。 勉強になりました。 36 00:03:19,689 --> 00:03:23,960 フッ… 偽善者。 37 00:03:23,960 --> 00:03:29,766 あっ… え~っと… 関内さん。 はい。 38 00:03:29,766 --> 00:03:36,540 現在 2作目を執筆中と伺いましたが 今後のご展望は? 39 00:03:36,540 --> 00:03:41,444 私は 豊橋に帰ります。 えっ? 40 00:03:41,444 --> 00:03:45,248 せっかく受賞なさったのに…。 41 00:03:45,248 --> 00:03:49,920 豊橋は 私の全てが詰まった場所です。 42 00:03:49,920 --> 00:03:56,793 家族や友人との思い出 潮騒 馬の足音。 43 00:03:56,793 --> 00:04:02,793 豊橋が いかに大切な場所か 離れて初めて気付かされました。 44 00:04:06,269 --> 00:04:12,142 それから… 私には 掛けがえのない人ができました。 45 00:04:12,142 --> 00:04:15,412 彼は居場所を探しています。 46 00:04:15,412 --> 00:04:18,615 私が その居場所になりたい。 47 00:04:18,615 --> 00:04:24,487 自分らしくいられる豊橋に その人と帰ります。 48 00:04:24,487 --> 00:04:29,287 ああ… バカバカしい。 49 00:04:31,895 --> 00:04:34,731 私 帰ります。 あっ いや 先生 あの…。 50 00:04:34,731 --> 00:04:36,931 結ちゃん! 51 00:04:41,238 --> 00:04:43,573 何? 52 00:04:43,573 --> 00:04:46,773 結ちゃんは どうして本を書くの? 53 00:04:48,445 --> 00:04:54,251 くだらない… 本当にくだらない! 54 00:04:54,251 --> 00:04:56,253 何なの? あんた。 55 00:04:56,253 --> 00:04:59,389 やっと勝てたと思ったのに また追いついてきて。 56 00:04:59,389 --> 00:05:04,594 今度は勝手に逃げる? 何なの? 57 00:05:04,594 --> 00:05:09,094 私の人生に付きまとわないでよ! 目障りなのよ! 58 00:05:19,142 --> 00:05:23,980 …っていう怒りかな 書く理由は。 59 00:05:23,980 --> 00:05:30,720 うん… 分かった。 ありがとう。 60 00:05:30,720 --> 00:05:35,225 あのさ…。 61 00:05:35,225 --> 00:05:40,363 この世には 何もしなくても注目される人間がいるの。 62 00:05:40,363 --> 00:05:44,234 それが あなた。 63 00:05:44,234 --> 00:05:48,738 あなたは最初から何でも持ってる。 64 00:05:48,738 --> 00:05:51,438 不公平だと思わない? 65 00:05:57,080 --> 00:06:03,380 私は… ずっと あなたに嫉妬してた。 66 00:06:05,255 --> 00:06:08,258 私に? 67 00:06:08,258 --> 00:06:12,458 うん… あなたに。 68 00:06:18,802 --> 00:06:21,104 (裕一)えっ? 五郎君なの!? 69 00:06:21,104 --> 00:06:23,773 そう。 えっ…。 そうそう! 70 00:06:23,773 --> 00:06:27,110 久志 五郎君に負けたってこと? そう! 71 00:06:27,110 --> 00:06:30,981 この世には 信じられないことが起こるもんだね! 72 00:06:30,981 --> 00:06:34,718 梅は 五郎ちゃんを 豊橋に連れて帰りたいらしいの。 73 00:06:34,718 --> 00:06:36,653 (小声で)そうなんだ! 74 00:06:36,653 --> 00:06:39,356 裕一さん 五郎ちゃんがどこに行ったか 分かる? 75 00:06:39,356 --> 00:06:41,891 いや… う~ん それは あの…。 76 00:06:41,891 --> 00:06:45,228 お父さん 頼りにならないね~。 77 00:06:45,228 --> 00:06:47,228 ごめんなさい。 78 00:07:00,577 --> 00:07:02,577 五郎さん? 79 00:07:12,922 --> 00:07:15,922 五郎さ~ん! 80 00:07:18,795 --> 00:07:20,795 (物音) 81 00:07:24,100 --> 00:07:26,100 五郎! 82 00:07:41,351 --> 00:07:46,056 あなたは 私のことが好きですか? 83 00:07:46,056 --> 00:07:48,558 好きです。 84 00:07:48,558 --> 00:07:53,858 だったら どうして あなたは逃げたんですか? 85 00:07:56,733 --> 00:08:01,571 僕は…➡ 86 00:08:01,571 --> 00:08:07,243 先生や梅さんのような才能がありません。 87 00:08:07,243 --> 00:08:10,543 何もない人間なんです。 88 00:08:13,383 --> 00:08:19,083 梅さんには… ふさわしくない。 89 00:08:23,059 --> 00:08:28,264 私は あなたを必要としています! 90 00:08:28,264 --> 00:08:30,934 信じられません。 91 00:08:30,934 --> 00:08:32,934 信じろ! 92 00:08:35,538 --> 00:08:40,410 豊橋 私と行こう。 93 00:08:40,410 --> 00:08:42,410 ねっ? 94 00:08:45,882 --> 00:08:47,882 はい。 95 00:08:49,552 --> 00:08:54,424 いや~ 本当によかったね。 心配おかけしてすみません。 96 00:08:54,424 --> 00:08:58,061 五郎ちゃん 義弟になるんだね。 97 00:08:58,061 --> 00:09:01,097 五郎叔父さんと梅叔母さん。 98 00:09:01,097 --> 00:09:04,734 …じゃなくて 梅おねえさん。 99 00:09:04,734 --> 00:09:07,237 何? 梅に言われたの? 100 00:09:07,237 --> 00:09:11,241 当たり前でしょう。 この年で「おばさん」はきついわ。 101 00:09:11,241 --> 00:09:16,746 あ~ 仕事を見つけないとね 五郎君。 僕が言うのもね… あれだけど。 102 00:09:16,746 --> 00:09:19,782 その件については…。 うん。 103 00:09:19,782 --> 00:09:23,253 帰って お母さんに話すつもりなんだけど…。 104 00:09:23,253 --> 00:09:28,124 まさか 五郎君を関内家の跡継ぎにする 計画だったとはね~。 105 00:09:28,124 --> 00:09:35,532 梅ちゃんも抜け目ない。 ねっ。 結婚の条件まで考えてるとは。 106 00:09:35,532 --> 00:09:42,205 岩城さんに 一人前の職人として 認めてもらえたら 結婚します。 107 00:09:42,205 --> 00:09:44,541 ふ~ん…。 108 00:09:44,541 --> 00:09:47,577 頑張ります! フフッ… うんうん。 109 00:09:47,577 --> 00:09:54,217 五郎ちゃん 知ってる? うちの馬具職人の岩城さん…➡ 110 00:09:54,217 --> 00:09:56,886 かなり怖いよ。 111 00:09:56,886 --> 00:10:00,356 えっ!? 怖いよ かなりね。 112 00:10:00,356 --> 00:10:02,356 ええっ!? 113 00:10:04,894 --> 00:10:09,232 何だかんだ あの子が一番しっかりしてるわ。 114 00:10:09,232 --> 00:10:11,901 まあ これで一安心。 115 00:10:11,901 --> 00:10:17,401 五郎ちゃん 梅 結婚おめでとう。 うん おめでとう。 116 00:10:19,075 --> 00:10:22,579 2人とも ちょっと気が早いんじゃない? 117 00:10:22,579 --> 00:10:26,449 まずは 一人前の馬具職人になれるように 頑張っから。 118 00:10:26,449 --> 00:10:29,452 馬 得意だもんね。 119 00:10:29,452 --> 00:10:32,088 ヒヒ~ン! いろいろありましたが➡ 120 00:10:32,088 --> 00:10:37,594 梅と五郎は 2人で 新たな道を歩んでいくことになりました。 121 00:10:37,594 --> 00:10:41,764 そして ここに 未練がましい男が一人。 122 00:10:41,764 --> 00:10:46,636 (鉄男)さあ どこの酒でしょうか? 123 00:10:46,636 --> 00:10:48,636 始め! 124 00:10:53,376 --> 00:10:55,945 (久志)越山暖梅! 125 00:10:55,945 --> 00:10:58,848 六海山! 126 00:10:58,848 --> 00:11:02,118 当たり~! 五郎の勝ち~! 127 00:11:02,118 --> 00:11:04,118 よしっ! 128 00:11:06,623 --> 00:11:11,294 梅ちゃんのことは君に任した。 129 00:11:11,294 --> 00:11:13,229 必ず幸せにしろよ。 130 00:11:13,229 --> 00:11:15,164 はい! 131 00:11:15,164 --> 00:11:18,464 よし… ほら行け! 132 00:11:24,307 --> 00:11:26,242 ありがとうございました! 133 00:11:26,242 --> 00:11:29,442 頑張れよ! はい! 134 00:11:38,254 --> 00:11:41,758 しみるな…。 135 00:11:41,758 --> 00:11:45,958 ほら飲め。 今日は とことん飲むぞ。 136 00:11:48,264 --> 00:11:55,964 五郎という よき理解者を得て 梅の執筆活動は順調に進みました。 137 00:11:57,774 --> 00:12:04,280 そして 5日後 五郎と梅は 豊橋に旅立ちました。 138 00:12:04,280 --> 00:12:24,967 ♬~ 139 00:12:24,967 --> 00:12:30,767 何か… 静かだね。 うん… ねっ。 140 00:12:34,577 --> 00:12:37,377 五郎君が置いてった。 141 00:12:40,083 --> 00:12:43,920 ふ~ん。 142 00:12:43,920 --> 00:12:47,757 いい曲だね。 うん。 よ~く書けてるよ。 143 00:12:47,757 --> 00:12:50,257 誰のまねでもない。 144 00:12:59,769 --> 00:13:04,969 才能って何だろうね~? ね~。 145 00:13:10,279 --> 00:13:15,118 あっ… お母さんに言ってるんだよね? うん。 手紙書いた。 146 00:13:15,118 --> 00:13:17,118 よかった。 147 00:13:22,625 --> 00:13:29,966 配達が遅れて 音の手紙は まだ届いていませんでした。 148 00:13:29,966 --> 00:13:33,236 (岩城)本当に梅さんまで 東京に やっちゃってもいいんですか? 149 00:13:33,236 --> 00:13:37,073 (光子) ええ。 やっと夢がかなったんですもの。 150 00:13:37,073 --> 00:13:41,911 応援するのが親の役目でしょう。 151 00:13:41,911 --> 00:13:45,711 ≪郵便で~す! は~い! 152 00:13:48,584 --> 00:13:51,384 ご苦労さまです。 どうも~。 153 00:13:57,260 --> 00:13:59,260 音から? 154 00:14:01,264 --> 00:14:08,564 「前略 突然ですが お母さんに 報告しなければならないことがあります」。 155 00:14:11,607 --> 00:14:14,510 梅が帰ってくる! 156 00:14:14,510 --> 00:14:17,113 えっ!? 157 00:14:17,113 --> 00:14:19,615 ただいま。 えっ? 158 00:14:19,615 --> 00:14:23,119 失礼します! 159 00:14:23,119 --> 00:14:26,789 初めまして 婚約者の田ノ上五郎です! 160 00:14:26,789 --> 00:14:29,692 男連れですかん…。 161 00:14:29,692 --> 00:14:32,361 さあ どうぞ 上がって。 162 00:14:32,361 --> 00:14:34,297 失礼します。 163 00:14:34,297 --> 00:14:39,135 こうして 関内家の新しい生活が始まりました。 164 00:14:39,135 --> 00:14:42,905 荷物全部… ねえ もう…。 165 00:14:42,905 --> 00:14:49,205 梅の2作目は無事に出版され 全国に販売されました。 166 00:14:56,452 --> 00:15:00,089 (岩城)もういっぺん。 (五郎)はい! 167 00:15:00,089 --> 00:15:02,124 そいじゃ いかん。 168 00:15:02,124 --> 00:15:04,760 削った面が波打っちゃっとるだら。 169 00:15:04,760 --> 00:15:08,397 おんなじ角度と厚さで 削れるようにならんといかんわ。 170 00:15:08,397 --> 00:15:12,268 すみません。 171 00:15:12,268 --> 00:15:17,773 まさか このあと 五郎が一人前と認められるまで➡ 172 00:15:17,773 --> 00:15:23,112 う~ん年かかるとは➡ 173 00:15:23,112 --> 00:15:26,312 誰も思っていませんでした。 174 00:15:32,922 --> 00:15:36,122 「グレートトラバース3」! 175 00:15:39,095 --> 00:15:42,765 日本を代表する三百の頂。 176 00:15:42,765 --> 00:15:50,940 その全てを自らの足だけで踏破する 前代未聞の挑戦だ! 177 00:15:50,940 --> 00:15:52,940 挑むのは… 178 00:15:55,278 --> 00:15:59,282 (ほら貝の音)