1 00:00:33,881 --> 00:00:36,267 (女たちの笑い声) 2 00:00:36,267 --> 00:00:42,924 (おきみ)せめて あと10年 若けりゃね。 ハハハ…。 3 00:00:42,924 --> 00:00:45,860 こら こら! 女の子いじめちゃ 駄目だよ。 4 00:00:45,860 --> 00:00:48,563 (勝五郎)王手! (桂三郎)うん? これ 待った! 5 00:00:48,563 --> 00:00:51,699 おいおい 何度目だよ!? この野郎。 (お麻)勝五郎さん ごめんなさい。 6 00:00:51,699 --> 00:00:54,335 うちの旦那じゃ 弱すぎて 勝負にならないでしょう? 7 00:00:54,335 --> 00:00:58,139 いいのよ。 どうせ 仕事がなくて 暇持て余してるんだ。 8 00:00:58,139 --> 00:01:00,441 うるせえ。 ひと言多いんだ お前は。 9 00:01:00,441 --> 00:01:04,262 (空蔵)お~い! 聞いたぜ 聞いたぜ 聞いたぜ! 10 00:01:04,262 --> 00:01:06,330 何よ!? 騒々しい。 11 00:01:06,330 --> 00:01:09,267 この長屋へ 酔いどれ小籐次が 引っ越してきたって? 12 00:01:09,267 --> 00:01:11,235 (一同)酔いどれ小籐次? うん。 13 00:01:11,235 --> 00:01:14,238 越してきたのは 背の低い年寄りのご浪人だぜ。 14 00:01:14,238 --> 00:01:20,561 それが あの御鑓拝借騒動で巷を 騒がした赤目小籐次様って事よ。 15 00:01:20,561 --> 00:01:22,947 (一同)えっ!? 16 00:01:22,947 --> 00:01:30,571 ♬~ 17 00:01:30,571 --> 00:01:40,131 <この男 名留島水軍流の達人で 姓は赤目 名は小籐次。➡ 18 00:01:40,131 --> 00:01:44,235 人呼んで 酔いどれ小籐次> 19 00:01:44,235 --> 00:01:48,272 ♬~ 20 00:01:48,272 --> 00:01:50,241 (赤目小籐次)えい! やっ! 21 00:01:50,241 --> 00:01:52,560 (一同)ああっ! 22 00:01:52,560 --> 00:02:02,537 ♬~(テーマ音楽) 23 00:02:02,537 --> 00:02:05,673 (男たち)せ~の! 24 00:02:05,673 --> 00:02:07,642 おおっ これは これは。 25 00:02:07,642 --> 00:02:09,794 うちの店から 引っ越しのお祝いです。 26 00:02:09,794 --> 00:02:13,247 いや どのようなものにも 代え難い。 27 00:02:13,247 --> 00:02:15,600 ありがたく頂戴致す。 28 00:02:15,600 --> 00:02:18,603 (おやえの笑い声) 29 00:02:18,603 --> 00:02:22,690 いかがした? いえ。 酒樽が入ってきた時の➡ 30 00:02:22,690 --> 00:02:26,694 赤目様のお喜びようが まるで 子供のようで。 31 00:02:26,694 --> 00:02:29,794 隠せぬものよのう。 ハハハ…。 32 00:02:31,883 --> 00:02:34,435 巷では 赤目様の事を➡ 33 00:02:34,435 --> 00:02:37,104 酔いどれ小籐次と 呼んでいるようでございますよ。 34 00:02:37,104 --> 00:02:40,174 酔いどれ? ああ 構わん 構わん。 35 00:02:40,174 --> 00:02:42,610 また うちの店にも いつでもいらしてくださいな。 36 00:02:42,610 --> 00:02:48,282 いや 万八楼に通えるほど 懐は温かくないのでな。 37 00:02:48,282 --> 00:02:50,501 お代は いつでも結構。 38 00:02:50,501 --> 00:02:53,938 ただし 毎回 1斗5升も 飲まれては困りますけど。 39 00:02:53,938 --> 00:02:56,991 ハハハ… えっ? シッ! 40 00:02:56,991 --> 00:03:00,428 赤目様 長屋住まいで分からぬ事は➡ 41 00:03:00,428 --> 00:03:02,797 この新兵衛にお尋ねくださいませ。 42 00:03:02,797 --> 00:03:06,801 職人の多い長屋で 気難しいのもおりますが➡ 43 00:03:06,801 --> 00:03:09,203 何かありましたら いつでも 私に。 44 00:03:09,203 --> 00:03:11,706 かたじけない。 世話になる。 45 00:03:11,706 --> 00:03:18,946 ところで 赤目様 せんだっての 御鑓拝借騒動の事でございますが。 46 00:03:18,946 --> 00:03:21,098 うん。 47 00:03:21,098 --> 00:03:23,401 <御鑓拝借騒動。➡ 48 00:03:23,401 --> 00:03:25,903 江戸城内で 小籐次の主君が➡ 49 00:03:25,903 --> 00:03:30,942 他の大名3家から 辱めを受けた事に 端を発する> 50 00:03:30,942 --> 00:03:35,196 御鑓 拝借致す! 51 00:03:35,196 --> 00:03:39,800 <小籐次は 3家の大名行列を 次々に襲い➡ 52 00:03:39,800 --> 00:03:46,100 名誉の象徴である御鑓を奪って 主君の無念を晴らした> 53 00:03:48,326 --> 00:03:51,596 <小籐次の熱い思いに 打たれた主君は➡ 54 00:03:51,596 --> 00:03:54,966 小籐次に 切腹して果てる事を許さず➡ 55 00:03:54,966 --> 00:03:58,636 生きるように命じたのである> 56 00:03:58,636 --> 00:04:03,608 ご主君のために あのような危ない事を。 57 00:04:03,608 --> 00:04:08,779 私たちは 赤目様の厚い忠義の心に ほれました。 58 00:04:08,779 --> 00:04:12,333 しかし 和解したといえども➡ 59 00:04:12,333 --> 00:04:18,439 まだ 赤目様の事を恨み続ける者が いるやもしれませぬ。 60 00:04:18,439 --> 00:04:23,127 覚悟はできておる。 だが…。 61 00:04:23,127 --> 00:04:25,896 ♬~ 62 00:04:25,896 --> 00:04:33,571 それがしが 侍をやめてしまえば 狙われる理由もない。 63 00:04:33,571 --> 00:04:36,907 お侍である事をやめる? 64 00:04:36,907 --> 00:04:43,898 うん。 ゆくゆくの話だが 刀を捨てる。 65 00:04:43,898 --> 00:04:49,453 何か 手に職を持ち 日々 静かに暮らそうと思っておる。 66 00:04:49,453 --> 00:04:52,873 そうだろうね。 そんな。 67 00:04:52,873 --> 00:04:57,028 それは よろしゅうございますな。 68 00:04:57,028 --> 00:04:59,230 ただ…。 ただ? 69 00:04:59,230 --> 00:05:09,657 赤目様が剣を捨てても 町人として 収まっていられるかどうか。 70 00:05:09,657 --> 00:05:15,613 いずれにしても 身の回りには くれぐれもご用心を。 71 00:05:15,613 --> 00:05:17,965 承知致した。 72 00:05:17,965 --> 00:05:21,602 <小籐次に 鑓を奪われた3家の中で➡ 73 00:05:21,602 --> 00:05:25,773 いまだ 憎しみを 持ち続けている者たちがいた。➡ 74 00:05:25,773 --> 00:05:32,663 その筆頭が 満島家後見役 田尻藤次郎である> 75 00:05:32,663 --> 00:05:40,154 須藤平八郎への書状は 今頃 届いておるであろう。 76 00:05:40,154 --> 00:05:42,206 はっ。 77 00:05:42,206 --> 00:05:44,992 あの者の腕ならば 必ずや➡ 78 00:05:44,992 --> 00:05:50,231 あの赤目小籐次を 討ち取ってくれましょう。 79 00:05:50,231 --> 00:05:56,731 新陰流免許皆伝か。 80 00:05:58,723 --> 00:06:05,363 <この男 元駿河国笹沼藩士で 須藤平八郎という。➡ 81 00:06:05,363 --> 00:06:12,470 故あって 国元を飛び出し 今は 江戸で 浪人暮らしをしている> 82 00:06:12,470 --> 00:06:15,840 (女)はい。 83 00:06:15,840 --> 00:06:17,925 たんと飲んでくれたよ。 84 00:06:17,925 --> 00:06:21,625 いつも すまぬな。 気にしなさんな。 85 00:06:26,384 --> 00:06:30,084 (主人)須藤様 これが。 86 00:06:34,208 --> 00:06:36,427 ♬~ 87 00:06:36,427 --> 00:06:41,727 (主人)あの… そろそろ 宿賃のほうを 少しでも。 88 00:06:45,102 --> 00:06:49,306 今日の稼ぎは 全て 駿太郎の乳代で消えたわ。 89 00:06:49,306 --> 00:06:51,525 はあ。 90 00:06:51,525 --> 00:06:54,728 また 嫌な客が来たら 追い払ってやる。 91 00:06:54,728 --> 00:06:58,332 用心棒代わりと考えれば 安かろう? 92 00:06:58,332 --> 00:07:01,435 そう おっしゃられても…。 93 00:07:01,435 --> 00:07:08,876 ほう。 赤子が 1人おるのか。 94 00:07:08,876 --> 00:07:13,864 はっ。 どういういきさつかは 分かりませぬが。 95 00:07:13,864 --> 00:07:23,557 ならば 必ずや 須藤は動くであろう。 96 00:07:23,557 --> 00:07:28,629 御意。 見事 赤目をしとめた暁には➡ 97 00:07:28,629 --> 00:07:37,037 当家剣術指南役として 迎え入れる。 98 00:07:37,037 --> 00:07:43,561 ♬~ 99 00:07:43,561 --> 00:07:49,066 1人斬れば 大名家へ 仕官がかなう。 100 00:07:49,066 --> 00:07:56,507 ♬~ 101 00:07:56,507 --> 00:07:59,376 赤目小籐次。 102 00:07:59,376 --> 00:08:05,216 ♬~ 103 00:08:05,216 --> 00:08:07,368 (男)どいた! 104 00:08:07,368 --> 00:08:10,688 どいた どいた! どいた! 105 00:08:10,688 --> 00:08:31,725 ♬~ 106 00:08:31,725 --> 00:08:38,925 江戸で暮らしていくには 何か 生業を持たんといかんのう。 107 00:08:41,168 --> 00:08:46,540 <紙問屋の久慈屋は かつて 箱根山中で 山賊に襲われた折➡ 108 00:08:46,540 --> 00:08:51,061 小籐次に助けられた事がある> 109 00:08:51,061 --> 00:08:54,198 (観右衛門)定吉。 (定吉)はい。 110 00:08:54,198 --> 00:08:56,901 近江屋さんに 「ご注文の品 そろいました」と➡ 111 00:08:56,901 --> 00:09:00,001 お伝えしておくれ。 (定吉)かしこまりました。 112 00:09:02,239 --> 00:09:05,509 ごめん。 (店の者たち)いらっしゃいませ。 113 00:09:05,509 --> 00:09:10,264 ああ 赤目様 これは これは。 114 00:09:10,264 --> 00:09:13,534 相すみません。 ただいま 主は出ておりまして。 115 00:09:13,534 --> 00:09:17,588 構わん 構わん。 一度 紙問屋の 仕事を見てみたいと思うてな。 116 00:09:17,588 --> 00:09:19,940 (手代)ああ もう嫌になる! 117 00:09:19,940 --> 00:09:22,359 こら! お客様の前ですよ! 118 00:09:22,359 --> 00:09:26,063 すみません。 でも あまりにも こいつが なまくらで。 119 00:09:26,063 --> 00:09:29,763 それは 道具の手入れが 足りないからですよ! 120 00:09:31,852 --> 00:09:34,788 どれ 見せてみろ。 121 00:09:34,788 --> 00:09:36,824 はい。 122 00:09:36,824 --> 00:09:50,070 ♬~ 123 00:09:50,070 --> 00:09:54,592 すごい! 新品みたいだ! 幼い頃から父にたたき込まれてな。 124 00:09:54,592 --> 00:09:57,861 刃物を研ぐ事だけは 自信があるんだ。 125 00:09:57,861 --> 00:10:01,448 ささ 仕事に戻りなさい。 はい! ありがとうございました! 126 00:10:01,448 --> 00:10:05,052 うん。 いや 赤目様は➡ 127 00:10:05,052 --> 00:10:07,271 何をやらせても 一流でございますな。 128 00:10:07,271 --> 00:10:10,908 とんでもない。 お礼という訳ではございませぬが。 129 00:10:10,908 --> 00:10:15,512 おまつさん。 はい はい 用意してありますよ。 130 00:10:15,512 --> 00:10:19,516 ああ これは ありがたい! 131 00:10:19,516 --> 00:10:23,771 ♬~ 132 00:10:23,771 --> 00:10:25,990 頂戴致す。 133 00:10:25,990 --> 00:10:34,798 ♬~ 134 00:10:34,798 --> 00:10:38,469 ああ うまい! あらまあ 見事な飲みっぷり。 135 00:10:38,469 --> 00:10:43,691 もう一杯。 (女の悲鳴) 136 00:10:43,691 --> 00:10:45,776 (悲鳴) 137 00:10:45,776 --> 00:10:49,830 (男たち)御用だ! 御用だ 御用だ! 神妙にしろ! 138 00:10:49,830 --> 00:10:51,932 (やくざ者)一歩でも動いたら この女 ぶっ殺すぞ! 139 00:10:51,932 --> 00:10:53,934 (女)助けて! (秀次)この野郎! 140 00:10:53,934 --> 00:10:56,036 まだ バカが し足りねえか!? うるせえ! 141 00:10:56,036 --> 00:10:59,590 ああっ! ああっ! (銀太郎)やめろ! 142 00:10:59,590 --> 00:11:03,293 ♬~ 143 00:11:03,293 --> 00:11:05,293 おい。 144 00:11:09,366 --> 00:11:11,335 銀太郎。 合点だ! 145 00:11:11,335 --> 00:11:13,470 畜生! ふん縛るぞ! えい! 146 00:11:13,470 --> 00:11:15,839 離せ! おとなしくしろい! 147 00:11:15,839 --> 00:11:17,891 ああ でも よかった。 148 00:11:17,891 --> 00:11:21,512 赤目様 ありがとうございます。 149 00:11:21,512 --> 00:11:24,365 いや。 150 00:11:24,365 --> 00:11:26,850 馳走になった。 ああ いえ…。 151 00:11:26,850 --> 00:11:30,154 しからば ごめん。 152 00:11:30,154 --> 00:11:34,408 ♬~ 153 00:11:34,408 --> 00:11:36,477 赤目? 154 00:11:36,477 --> 00:11:46,770 ♬~ 155 00:11:46,770 --> 00:11:51,075 お侍さん 赤目小籐次様ですかい? 156 00:11:51,075 --> 00:11:54,061 いかにも。 やはり そうでしたか。 157 00:11:54,061 --> 00:11:57,297 あっしは 南町奉行所の御用を 務める岡っ引き➡ 158 00:11:57,297 --> 00:12:00,033 難波橋の秀次でござんす。 159 00:12:00,033 --> 00:12:03,687 以後 お見知りおきを。 うん。 160 00:12:03,687 --> 00:12:12,746 ♬~ 161 00:12:12,746 --> 00:12:15,365 で 職は決まったかい? 162 00:12:15,365 --> 00:12:18,569 いや まだ 定まってはおらん。 163 00:12:18,569 --> 00:12:22,072 まあ 当座の銭があるんなら そう 急ぐ事もねえやな。 164 00:12:22,072 --> 00:12:24,274 うん。 うらやましい話だね。 165 00:12:24,274 --> 00:12:26,977 こちとら 毎日 毎日 簪作りに追われて➡ 166 00:12:26,977 --> 00:12:29,396 てんてこまい してるってのによっと! 167 00:12:29,396 --> 00:12:33,317 こうして 将棋ばかりしてるヤツが 何を言うか!? 168 00:12:33,317 --> 00:12:35,335 ≪(空蔵)お~い! 169 00:12:35,335 --> 00:12:39,490 勝五郎 仕事だ 仕事だ 仕事だよ! 170 00:12:39,490 --> 00:12:41,575 よっ ホラ蔵 何かあったか? 171 00:12:41,575 --> 00:12:44,461 誰が ホラ蔵だ!? こら! 172 00:12:44,461 --> 00:12:49,233 こいつは 瓦版書きを稼業に している空蔵というヤツだが➡ 173 00:12:49,233 --> 00:12:53,270 嘘も多く書くんで ホラ蔵と呼ばれているんです。 174 00:12:53,270 --> 00:12:56,240 ハハハ… ホラ蔵か? いい名だな。 175 00:12:56,240 --> 00:12:59,893 笑ってないで 赤目様 あんたの事だよ。 176 00:12:59,893 --> 00:13:04,665 何 何? 「忠義の勇士 賊退治」。 177 00:13:04,665 --> 00:13:09,203 昼間の久慈屋での事か。 武名を高めますね 赤目様。 178 00:13:09,203 --> 00:13:15,175 おう 早いとこ 版木頼むぜ。 請け負った! 179 00:13:15,175 --> 00:13:17,161 仕事 仕事 仕事 仕事! 180 00:13:17,161 --> 00:13:20,461 おい! まだ 勝負ついてねえぞ! 181 00:13:22,933 --> 00:13:26,720 見事なものだのう。 へん お侍さん。 182 00:13:26,720 --> 00:13:30,007 職人仕事がお望みなら やめときな。 183 00:13:30,007 --> 00:13:33,026 どういう事だ? えっ? 184 00:13:33,026 --> 00:13:37,264 「いっぱしになるには 時がかかる」って事。 185 00:13:37,264 --> 00:13:41,869 ものになる頃には あっという間に しょぼくれじいさんだい。 186 00:13:41,869 --> 00:13:44,738 なるほどな。 187 00:13:44,738 --> 00:13:47,374 ああ こちらでしたか。 188 00:13:47,374 --> 00:13:49,943 久慈屋さんから 使いの方が見えてます。 189 00:13:49,943 --> 00:13:54,848 使い? はい。 駕籠も用意されて。 190 00:13:54,848 --> 00:13:56,867 ごめん。 191 00:13:56,867 --> 00:14:07,544 ♬~ 192 00:14:07,544 --> 00:14:09,630 かたじけない。 193 00:14:09,630 --> 00:14:20,130 ♬~ 194 00:14:26,964 --> 00:14:30,701 かような物 受け取る訳には参らぬ。 195 00:14:30,701 --> 00:14:35,572 主の留守中に しかも 店の小刀で➡ 196 00:14:35,572 --> 00:14:39,142 殺生が行われていたと 思いますると➡ 197 00:14:39,142 --> 00:14:42,229 身震いが致しまする。 198 00:14:42,229 --> 00:14:47,267 些少ではございますが お納めを願います。 199 00:14:47,267 --> 00:14:52,456 それがしは 当たり前の事をしただけだ。 200 00:14:52,456 --> 00:14:57,961 かような気遣い 無用に願いたい。 201 00:14:57,961 --> 00:15:09,640 では 店の刃物を 全て 研いで いただく前払いという事では? 202 00:15:09,640 --> 00:15:16,129 分かった。 お気持ち ありがたく頂戴致す。 203 00:15:16,129 --> 00:15:21,429 しかし このように多くは こたびだけだぞ。 204 00:15:23,921 --> 00:15:28,392 時に 昌右衛門殿。 はい。 205 00:15:28,392 --> 00:15:33,030 それがしに用とは これだけではあるまい? 206 00:15:33,030 --> 00:15:41,630 実は 「赤目様に 何とぞ お取り次ぎを」と 頼まれまして。 207 00:15:44,274 --> 00:15:48,128 こちらでございます。 208 00:15:48,128 --> 00:15:50,128 ごめん。 209 00:15:53,600 --> 00:15:55,600 では。 210 00:16:11,201 --> 00:16:15,038 お顔を上げてくだされ。 211 00:16:15,038 --> 00:16:18,475 (おりょう) 赤目小籐次様でございますか? 212 00:16:18,475 --> 00:16:20,475 いかにも。 213 00:16:25,632 --> 00:16:30,821 私 大番頭 水野監物様に お仕え致します者で➡ 214 00:16:30,821 --> 00:16:34,858 名を りょうと申します。 215 00:16:34,858 --> 00:16:41,231 おりょう殿 それがしに 何用でござるか? 216 00:16:41,231 --> 00:16:46,503 赤目様の御鑓拝借のお噂は 当家にも伝わってきておりまする。 217 00:16:46,503 --> 00:16:52,876 赤目様は 武に秀で 忠義に厚いお方。 218 00:16:52,876 --> 00:16:57,998 何とぞ 我が殿に お力添えを。 219 00:16:57,998 --> 00:17:04,154 おりょう殿 お待ちくだされ。 はあ。 220 00:17:04,154 --> 00:17:08,909 それがしは 武士をやめようと思ってる。 221 00:17:08,909 --> 00:17:12,329 えっ? 剣を捨て➡ 222 00:17:12,329 --> 00:17:19,403 この江戸市中で 静かに暮らす覚悟でいる。 223 00:17:19,403 --> 00:17:22,503 引き受ける訳には参らん。 224 00:17:25,409 --> 00:17:27,744 お許しくだされ。 225 00:17:27,744 --> 00:17:44,244 ♬~ 226 00:17:44,244 --> 00:17:47,130 ご機嫌がよろしくないようですね。 227 00:17:47,130 --> 00:17:51,101 うん? 何か 面倒事でもありましたか? 228 00:17:51,101 --> 00:17:53,854 いや…。 229 00:17:53,854 --> 00:17:57,090 フフフ…。 230 00:17:57,090 --> 00:17:59,159 いかがした? いえ。 231 00:17:59,159 --> 00:18:01,578 あの酒合戦の事を 思い出してしまって。 232 00:18:01,578 --> 00:18:05,132 ああ。 233 00:18:05,132 --> 00:18:11,271 <赤目小籐次は おこうが女将を 務める料亭 万八楼で行われた➡ 234 00:18:11,271 --> 00:18:17,944 大酒飲み大会で 1斗5升の酒を 飲み干した酒豪である> 235 00:18:17,944 --> 00:18:20,330 あの飲み比べに出た事も➡ 236 00:18:20,330 --> 00:18:23,283 そのせいで お家を飛び出す事になったのも➡ 237 00:18:23,283 --> 00:18:27,337 全て ご主君への忠義の心から。 238 00:18:27,337 --> 00:18:34,294 いや。 しかし まあ 浪人の身。 239 00:18:34,294 --> 00:18:39,332 忠義を尽くすべき主君もおらん。 240 00:18:39,332 --> 00:18:44,638 それでも 赤目様は赤目様でございます。 241 00:18:44,638 --> 00:18:46,706 どういう事だ? 242 00:18:46,706 --> 00:18:52,329 たとえ 主君がおらずとも お心の 中には 忠義が宿り続けている。 243 00:18:52,329 --> 00:18:55,832 それが 赤目様です。 244 00:18:55,832 --> 00:18:57,934 忠義か…。 245 00:18:57,934 --> 00:19:02,806 赤目様は 武に秀で 忠義に厚いお方。 246 00:19:02,806 --> 00:19:08,762 ♬~ 247 00:19:08,762 --> 00:19:11,398 (空蔵)そこに現れたのが 誰だと思う? 248 00:19:11,398 --> 00:19:16,236 なんと あの御鑓拝借の 忠義の勇士ときたもんだ!➡ 249 00:19:16,236 --> 00:19:19,723 目にも留まらぬ早業で 賊を打ちのめすと➡ 250 00:19:19,723 --> 00:19:24,327 見事 人質を助け出したって 寸法だ! 251 00:19:24,327 --> 00:19:27,080 詳しい顛末は 全て ここに書いてあるよ! 252 00:19:27,080 --> 00:19:30,066 さあさあ 買った 買った! 253 00:19:30,066 --> 00:19:32,169 (喚声) 254 00:19:32,169 --> 00:19:38,141 (空蔵)押さないで 押さないで! お代は ちゃんと払ってよ! 255 00:19:38,141 --> 00:19:43,063 ♬~ 256 00:19:43,063 --> 00:19:46,183 名留島水軍流か。 257 00:19:46,183 --> 00:20:01,932 ♬~ 258 00:20:01,932 --> 00:20:04,067 何ヤツだ!? 259 00:20:04,067 --> 00:20:08,755 夜分に申し訳ございません。 りょうでございます。 260 00:20:08,755 --> 00:20:11,875 おりょう殿? お一人か? 261 00:20:11,875 --> 00:20:15,161 ≪ はい。 262 00:20:15,161 --> 00:20:17,161 入られよ。 263 00:20:23,069 --> 00:20:29,926 赤目様 どうか 我が殿に お力添えを。 264 00:20:29,926 --> 00:20:35,226 その話は お断り致したはずだ。 265 00:20:38,235 --> 00:20:43,735 我が主君が 辱めを受けたのです。 266 00:20:48,328 --> 00:20:58,171 私どもの悔しさ 赤目様ならば きっと分かっていただけるはず。 267 00:20:58,171 --> 00:21:05,629 (名留島道久)小籐次 予は 本日 城中で 辱めを受けた。 268 00:21:05,629 --> 00:21:14,504 大名家に生まれて 「城なきは 大名にあらず」と罵られた。 269 00:21:14,504 --> 00:21:19,376 悲しいのう 城無し大名は。 270 00:21:19,376 --> 00:21:22,796 ♬~ 271 00:21:22,796 --> 00:21:25,031 承ろう。 272 00:21:25,031 --> 00:21:31,137 ♬~ 273 00:21:31,137 --> 00:21:33,857 ありがとうございます。 274 00:21:33,857 --> 00:21:39,763 ♬~ 275 00:21:39,763 --> 00:21:44,167 今から10日前 大番頭12人の集まりが➡ 276 00:21:44,167 --> 00:21:51,708 大番頭筆頭 大久保播磨守様の お屋敷で行われた時の事です。 277 00:21:51,708 --> 00:21:56,629 大番頭の一人であります 我が主君 水野監物も➡ 278 00:21:56,629 --> 00:22:00,100 当然 席に連なっておりました。 279 00:22:00,100 --> 00:22:06,056 新参の方々は 心して 任に当たるように。 よいな? 280 00:22:06,056 --> 00:22:08,108 (新参たち)はっ! 281 00:22:08,108 --> 00:22:14,108 では 酒と参ろう。 膳を持て! (家士)はっ! 282 00:22:16,433 --> 00:22:20,103 (水野監物)お三方とも お気を楽になされよ。 283 00:22:20,103 --> 00:22:23,139 (大番頭1)ありがとうございます。 284 00:22:23,139 --> 00:22:28,695 まあ 酒が入れば 気もほぐれよう。 (大番頭1)はっ。 285 00:22:28,695 --> 00:22:31,295 (岡部長貴)ささ。 (大久保)おう。 286 00:22:40,206 --> 00:22:45,795 何やら 座が寂しいのう。 287 00:22:45,795 --> 00:22:54,337 そうだ。 新参の衆 酒興の席に 何か 隠し芸でもないか? 288 00:22:54,337 --> 00:23:00,326 岡部殿。 おお そうだ。 水野監物殿。 289 00:23:00,326 --> 00:23:04,497 そなた なかなかの芸達者と 聞き及んでおる。 290 00:23:04,497 --> 00:23:11,697 何か一つ ご披露願えんか? この岡部 頭を下げて お頼み申す。 291 00:23:13,757 --> 00:23:20,196 ご先達のご指名をお断りしては 無礼至極。 292 00:23:20,196 --> 00:23:27,604 水野監物 悪声ながら 一節 謡わせていただきます。 293 00:23:27,604 --> 00:23:37,497 (水野)♬「あはれ くるしき 瞋恚の焔の」 294 00:23:37,497 --> 00:23:50,777 ♬「あわれ くるしき 瞋恚の焔の 立ち上がりつつ」 295 00:23:50,777 --> 00:23:53,677 ♬「味方を」 やめよ! 296 00:23:55,765 --> 00:24:01,354 水野殿 この岡部を 無学者とそしるために➡ 297 00:24:01,354 --> 00:24:04,841 謡などを聞かせるのか? 298 00:24:04,841 --> 00:24:07,310 これは 異な事をおっしゃる。 299 00:24:07,310 --> 00:24:11,598 我ら大番頭は 一旦 火急の事あらば➡ 300 00:24:11,598 --> 00:24:14,834 真っ先に 戦場に赴くのが お役目。➡ 301 00:24:14,834 --> 00:24:20,290 それを 謡などに うつつを 抜かすとは 笑止千万!➡ 302 00:24:20,290 --> 00:24:27,931 大久保様 この際 水野殿には 大番頭を退いていただき➡ 303 00:24:27,931 --> 00:24:31,801 代わりに もっと 武辺の者と 交代されては いかがか。 304 00:24:31,801 --> 00:24:35,705 (水野)岡部殿 酒が過ぎましたか? 305 00:24:35,705 --> 00:24:40,393 大番頭は 上様 じきじきに命じられるお役。 306 00:24:40,393 --> 00:24:43,229 同役のそなたに かような事を 言われる筋はござらぬ! 307 00:24:43,229 --> 00:24:46,666 腑抜けが 何をほざく!? 308 00:24:46,666 --> 00:24:50,787 腑抜けだと!? 番方に 腑抜けなど要らん! 309 00:24:50,787 --> 00:24:59,262 ♬~ 310 00:24:59,262 --> 00:25:02,932 どうした!? 311 00:25:02,932 --> 00:25:08,332 腑抜けでない証しに 腰のものを抜け。 312 00:25:10,340 --> 00:25:17,030 抜かぬか!? おぬしが抜けば それがし お相手致すぞ。 313 00:25:17,030 --> 00:25:22,168 水野殿! いけません。 ここで 抜いたら 一大事になります。 314 00:25:22,168 --> 00:25:31,744 ♬~ 315 00:25:31,744 --> 00:25:37,534 ハハハ… できぬか? 316 00:25:37,534 --> 00:25:42,906 所詮 腑抜け侍では 腰の刀も ただの錘よ。 317 00:25:42,906 --> 00:25:49,395 (大久保)岡部! もう それまでに致せ。 318 00:25:49,395 --> 00:25:53,433 その場を静めるために 大久保様が仲立ちをされて➡ 319 00:25:53,433 --> 00:25:59,722 岡部様と 近々 和解の席を 設けるという事が決まりました。 320 00:25:59,722 --> 00:26:02,692 下らん事だ。 321 00:26:02,692 --> 00:26:06,095 大番頭ともあろう者が。 322 00:26:06,095 --> 00:26:08,298 恐らく その和解の席でも➡ 323 00:26:08,298 --> 00:26:11,100 岡部様は 何やら 仕向けてまいりましょう。 324 00:26:11,100 --> 00:26:20,326 無理難題を持ち掛けて 水野様を 大番頭から外させる。 325 00:26:20,326 --> 00:26:23,997 岡部様が そのように 執拗に仕掛けてくる理由は➡ 326 00:26:23,997 --> 00:26:26,032 よく分かりませんが。 327 00:26:26,032 --> 00:26:32,272 いや。 岡部だけではあるまい。 えっ? 328 00:26:32,272 --> 00:26:40,597 恐らく 黒幕は 大番頭筆頭 大久保播磨守。 329 00:26:40,597 --> 00:26:44,467 大久保様が? 何故? 330 00:26:44,467 --> 00:26:48,054 2人は 手を組んでいると見た。 331 00:26:48,054 --> 00:26:52,275 ♬~ 332 00:26:52,275 --> 00:27:01,968 おりょう殿 和解の場を 水野様の 抱え屋敷でできまするかな? 333 00:27:01,968 --> 00:27:04,170 はい! では。 334 00:27:04,170 --> 00:27:11,010 この赤目小籐次 一肌 脱ぎ申す。 335 00:27:11,010 --> 00:27:13,329 ♬~ 336 00:27:13,329 --> 00:27:15,598 (水野)間もなく お二人が見えるぞ。 337 00:27:15,598 --> 00:27:18,735 赤目小籐次は いつ やって来るのだ!? 338 00:27:18,735 --> 00:27:22,438 必ず お見えになります。 しばしの辛抱を。 339 00:27:22,438 --> 00:27:27,377 何だ!? あの松のなりは。 あっ! 340 00:27:27,377 --> 00:27:31,130 あのような不細工な出来では 松が気の毒だ。 341 00:27:31,130 --> 00:27:36,903 ああ… 殿 赤目様は 既にお見えでございます。 342 00:27:36,903 --> 00:27:39,103 何!? 343 00:28:06,766 --> 00:28:13,256 ささ お一つ。 ああ かたじけないのう。 344 00:28:13,256 --> 00:28:17,326 そなたは 御歌学者 北川殿の縁者と聞いたが? 345 00:28:17,326 --> 00:28:22,482 はい。 北川季春は 伯父でございます。 346 00:28:22,482 --> 00:28:26,869 白魚のごとき指じゃな。 347 00:28:26,869 --> 00:28:29,869 膳をお持ち致します。 348 00:28:36,979 --> 00:28:40,633 噂以上の美形ですな。 349 00:28:40,633 --> 00:28:44,887 (2人の笑い声) 350 00:28:44,887 --> 00:28:59,669 ♬~ 351 00:28:59,669 --> 00:29:02,669 お待たせ致しました。 352 00:29:04,741 --> 00:29:09,662 何だ? これは。 (水野)我ら 大番頭 節約に励み➡ 353 00:29:09,662 --> 00:29:16,202 非常時に備えるは 兵家の常と心得ております。 354 00:29:16,202 --> 00:29:21,240 おのれ! ぬけぬけと! 355 00:29:21,240 --> 00:29:23,643 馬渕! 刀を持て! 356 00:29:23,643 --> 00:29:27,764 (大久保)岡部殿 待たれよ。 357 00:29:27,764 --> 00:29:34,070 直参旗本同士が斬り合えば 岡部 水野両家は 取り潰し。 358 00:29:34,070 --> 00:29:37,974 この際 双方1名を 代理に立て➡ 359 00:29:37,974 --> 00:29:43,479 武士の面目を立てる勝負を なされては いかがか? 360 00:29:43,479 --> 00:29:48,401 なるほど。 それならば 理にかなう。 361 00:29:48,401 --> 00:29:53,506 いかがかな? 水野殿。 362 00:29:53,506 --> 00:29:57,894 承知致しました。 363 00:29:57,894 --> 00:30:01,364 面白き趣向と 相なった。 364 00:30:01,364 --> 00:30:07,637 水野監物 おぬしが負けたら 大番頭を退任してもらう。 365 00:30:07,637 --> 00:30:10,837 それに この抱え屋敷と…。 366 00:30:12,942 --> 00:30:17,346 このお女中をもらい受ける。➡ 367 00:30:17,346 --> 00:30:20,700 よいな? 368 00:30:20,700 --> 00:30:22,802 (小籐次の笑い声) 369 00:30:22,802 --> 00:30:24,802 無礼な! 370 00:30:27,590 --> 00:30:29,942 何ヤツだ!? 371 00:30:29,942 --> 00:30:33,679 はなからの ねらいが そのような事とは➡ 372 00:30:33,679 --> 00:30:38,434 大番頭も 地に落ちたものよのう。 373 00:30:38,434 --> 00:30:40,469 何!? 374 00:30:40,469 --> 00:30:43,272 水野! 何だ? あやつは。 375 00:30:43,272 --> 00:30:47,243 当家が立てる剣客にて候。 376 00:30:47,243 --> 00:30:49,295 むっ! くっ! 377 00:30:49,295 --> 00:30:56,252 故あって 水野監物様に お味方申す。 378 00:30:56,252 --> 00:31:00,039 何を言う!? 老いぼれが。 379 00:31:00,039 --> 00:31:02,742 馬渕 さっさと済ませてしまえ。 380 00:31:02,742 --> 00:31:04,777 (馬渕権平)はっ! 381 00:31:04,777 --> 00:31:19,792 ♬~ 382 00:31:19,792 --> 00:31:23,496 無外流 馬渕権平。 383 00:31:23,496 --> 00:31:29,502 名留島水軍流 赤目小籐次。 な… 何!? 384 00:31:29,502 --> 00:31:32,572 おぬしが あの御鑓拝借騒動の 赤目か? 385 00:31:32,572 --> 00:31:39,011 いかにも。 今では 酔いどれ小籐次で通っておるが。 386 00:31:39,011 --> 00:31:44,000 面白い。 名留島水軍流とやら➡ 387 00:31:44,000 --> 00:31:47,253 手並み拝見と参ろう。 388 00:31:47,253 --> 00:31:57,229 ♬~ 389 00:31:57,229 --> 00:32:02,802 おのれ! 愚弄するか!? 死ぬには まだ若かろう。 390 00:32:02,802 --> 00:32:04,802 キエーッ! 391 00:32:08,441 --> 00:32:10,441 おのれ! 392 00:32:16,198 --> 00:32:23,071 名留島水軍流 流れ胴斬り 情けの峰打ち。 393 00:32:23,071 --> 00:32:25,671 馬渕! 394 00:32:28,310 --> 00:32:31,830 おのれ! 貴様! 395 00:32:31,830 --> 00:32:33,865 愚かな。 キエーッ! 396 00:32:33,865 --> 00:32:38,353 ♬~ 397 00:32:38,353 --> 00:32:40,389 あっ! 398 00:32:40,389 --> 00:32:42,507 あっ…。 399 00:32:42,507 --> 00:32:47,713 大番頭筆頭 大久保播磨守様。 400 00:32:47,713 --> 00:32:49,731 ヒーッ! ヒーッ! 401 00:32:49,731 --> 00:32:53,635 このような失態をさらした 岡部様を➡ 402 00:32:53,635 --> 00:33:00,135 よもや 大番頭に 居座り続けさせる事など…。 403 00:33:02,527 --> 00:33:04,496 ございませんでしょうな? 404 00:33:04,496 --> 00:33:08,600 ない…。 ない。 ない! 405 00:33:08,600 --> 00:33:11,503 お約束できまするか? 406 00:33:11,503 --> 00:33:15,057 分かった。 言うとおりにする! 407 00:33:15,057 --> 00:33:18,510 武士に 二言はございませんな? 408 00:33:18,510 --> 00:33:21,663 ♬~ 409 00:33:21,663 --> 00:33:27,886 (水野)いや こたびの事 礼の言葉もない。 410 00:33:27,886 --> 00:33:32,641 もったいなきお言葉に存じます。 411 00:33:32,641 --> 00:33:38,530 まさか 赤目小籐次が 植木屋に化けておるとは➡ 412 00:33:38,530 --> 00:33:42,567 ハハハ… 思いもせなんだわ。 413 00:33:42,567 --> 00:33:46,338 どうだ? 浪人暮らしは つらかろう? 414 00:33:46,338 --> 00:33:50,475 当家に 仕官する気はないか? 415 00:33:50,475 --> 00:33:53,662 おそれながら…➡ 416 00:33:53,662 --> 00:34:02,070 この赤目小籐次 主は 旧主ただ一人にございます。 417 00:34:02,070 --> 00:34:09,270 う~ん 惜しいのう…。 418 00:34:11,630 --> 00:34:18,437 このおりょうが頼み込み 当家を 手助けしてくれたと聞いたが? 419 00:34:18,437 --> 00:34:22,557 御意。 420 00:34:22,557 --> 00:34:27,813 殿を案ずる おりょう殿のお気持ち➡ 421 00:34:27,813 --> 00:34:31,433 我が胸に 深く響きましてございまする。 422 00:34:31,433 --> 00:34:36,071 よきご家来を お持ちでございますな。 423 00:34:36,071 --> 00:34:44,696 うん。 赤目小籐次 何か困った事が あらば いつでも相談に来い。 424 00:34:44,696 --> 00:34:48,116 このおりょうに 迎えさせる。 425 00:34:48,116 --> 00:34:52,170 ♬~ 426 00:34:52,170 --> 00:34:57,770 ははっ! この先 何を生業としていくつもりか? 427 00:34:59,661 --> 00:35:04,766 まだ 定まってはおりませぬが。 428 00:35:04,766 --> 00:35:08,086 ♬~ 429 00:35:08,086 --> 00:35:12,941 植木職人だけは 諦めようかと。 430 00:35:12,941 --> 00:35:20,215 ハハハ… さもありなん ハハハ…。 431 00:35:20,215 --> 00:35:23,702 ♬~ 432 00:35:23,702 --> 00:35:25,802 お待ちください。 433 00:35:28,390 --> 00:35:32,961 仕官の話 何故 お断りになられたのでしょうか? 434 00:35:32,961 --> 00:35:37,632 おりょう殿。 忠義の心厚く 腕も立つ。 435 00:35:37,632 --> 00:35:42,704 赤目様のようなお方が 何故 浪人暮らしを選ぶのでしょう? 436 00:35:42,704 --> 00:35:49,661 こたびの事 それがしが浪人で あった故に お引き受けできた。 437 00:35:49,661 --> 00:35:55,061 浮き草暮らしも なかなか悪くないものでのう。 438 00:36:02,774 --> 00:36:10,765 赤目様 私は 赤目様に おわびせねばなりません。 439 00:36:10,765 --> 00:36:12,901 ほう。 440 00:36:12,901 --> 00:36:17,138 武士の身分をお捨てになるとの お覚悟を伺いながらも➡ 441 00:36:17,138 --> 00:36:20,008 主君が 恥をかかされた事を 告げれば➡ 442 00:36:20,008 --> 00:36:26,008 必ずや 赤目様は お力添えをしてくださると。 443 00:36:28,400 --> 00:36:32,821 今 思えば なんとも姑息な策。 444 00:36:32,821 --> 00:36:36,641 お恥ずかしゅうございます。 445 00:36:36,641 --> 00:36:40,241 恥じ入る事など ない。 446 00:36:42,330 --> 00:36:47,630 あの涙に 嘘偽りはなかろう? 447 00:36:51,706 --> 00:36:55,577 ♬~ 448 00:36:55,577 --> 00:36:58,296 しからば。 449 00:36:58,296 --> 00:37:03,134 赤目様も 何か お困りの事がございましたら➡ 450 00:37:03,134 --> 00:37:09,307 当家の門をたたき 私を いつでも お呼び出しください。 451 00:37:09,307 --> 00:37:13,645 ♬~ 452 00:37:13,645 --> 00:37:18,645 私は いつでも お待ち致しております。 453 00:37:21,102 --> 00:37:24,456 かたじけない。 454 00:37:24,456 --> 00:37:28,176 しからば ごめん。 455 00:37:28,176 --> 00:37:52,834 ♬~ 456 00:37:52,834 --> 00:37:59,834 「美しく咲く花は 高根であってこそ」か…。 457 00:38:01,977 --> 00:38:03,977 ああ…。 458 00:38:06,848 --> 00:38:10,118 いらっしゃいませ。 うん。 459 00:38:10,118 --> 00:38:21,429 ♬~ 460 00:38:21,429 --> 00:38:23,531 すまん。 461 00:38:23,531 --> 00:38:26,801 面倒事は 片づいたのですね? 462 00:38:26,801 --> 00:38:29,604 分かるか? 赤目様は お顔に出ますもの。 463 00:38:29,604 --> 00:38:34,042 そうか。 己の顔は なかなか見ぬからの。 464 00:38:34,042 --> 00:38:36,828 以後 気を付けよう。 465 00:38:36,828 --> 00:38:41,733 ♬~ 466 00:38:41,733 --> 00:38:45,136 いつでも待っている。 467 00:38:45,136 --> 00:38:51,526 そのような人がいるという事は いいものよのう。 468 00:38:51,526 --> 00:38:55,897 あら 嫌だ。 恋煩いですか? 469 00:38:55,897 --> 00:38:59,901 そのような事はない! (おこう)ほら やっぱり 顔に出た。 470 00:38:59,901 --> 00:39:02,370 何を言うか!? 471 00:39:02,370 --> 00:39:05,790 ささ どうぞ。 すまぬ。 472 00:39:05,790 --> 00:39:10,345 そんな事より 何か 腹の足しに なるようなものはないか? 473 00:39:10,345 --> 00:39:13,231 じゃ メザシでもあぶりましょうか? 474 00:39:13,231 --> 00:39:22,040 それはいい。 うまい酒と うまい肴があれば それで十分だ。 475 00:39:22,040 --> 00:39:25,443 そのほうが 赤目様らしいですね。 476 00:39:25,443 --> 00:39:35,070 ♬~ 477 00:39:35,070 --> 00:39:37,105 (ため息) 478 00:39:37,105 --> 00:39:39,705 ♬~ 479 00:39:41,926 --> 00:39:45,797 (赤ん坊の声) 480 00:39:45,797 --> 00:39:49,197 (足音) 481 00:39:57,425 --> 00:40:01,663 (侍1)須藤平八郎 捜したぞ! 482 00:40:01,663 --> 00:40:04,732 追っ手 2人か? 483 00:40:04,732 --> 00:40:08,486 主命故 そっ首頂く。 484 00:40:08,486 --> 00:40:11,906 ♬~ 485 00:40:11,906 --> 00:40:16,010 (赤ん坊の声) 486 00:40:16,010 --> 00:40:20,710 赤子がおる故 手加減できぬぞ。 487 00:40:22,834 --> 00:40:24,819 (侍1)ぬかせ! 488 00:40:24,819 --> 00:40:47,976 ♬~ 489 00:40:47,976 --> 00:40:49,994 や~っ! 490 00:40:49,994 --> 00:41:00,822 ♬~ 491 00:41:00,822 --> 00:41:04,008 (赤ん坊の泣き声) 492 00:41:04,008 --> 00:41:06,728 要らぬ殺生をした。 493 00:41:06,728 --> 00:41:09,297 (赤ん坊の泣き声) 494 00:41:09,297 --> 00:41:14,302 よしよし 駿太郎 泣くな。 495 00:41:14,302 --> 00:41:16,971 よしよし よしよし。 496 00:41:16,971 --> 00:41:23,361 (泣き声) 497 00:41:23,361 --> 00:41:28,132 待っておれ 赤目小籐次。 498 00:41:28,132 --> 00:41:32,237 ♬~ 499 00:41:32,237 --> 00:41:37,926 <小籐次は 何も知らずに 恋に酔う> 500 00:41:37,926 --> 00:41:42,330 ♬~ 501 00:41:42,330 --> 00:41:44,749 (おうづ)これで お侍さんの 一番客は 私。 502 00:41:44,749 --> 00:41:47,435 大事にしてね。 相分かった! 503 00:41:47,435 --> 00:41:49,537 (須藤)それがしは 貴殿が気に入った。 504 00:41:49,537 --> 00:41:51,656 助太刀 かたじけない。 505 00:41:51,656 --> 00:41:56,311 赤目殿 一つ 頼みがある。 506 00:41:56,311 --> 00:41:59,364 何という事だ!? 507 00:41:59,364 --> 00:42:01,599 どうしたものか? 508 00:42:01,599 --> 00:42:07,288 ♬~ 509 00:42:07,288 --> 00:42:10,825 ♬「寂しくて悲しくて」 510 00:42:10,825 --> 00:42:20,285 ♬「ぽつんと 陽だまりの中に」 511 00:42:20,285 --> 00:42:26,824 ♬「前向きと ほほ笑みも忘れず」 512 00:42:26,824 --> 00:42:38,786 ♬「不器用な私に 言葉残した」 513 00:42:38,786 --> 00:42:45,343 ♬「人はいつか 何になるかを」 514 00:42:45,343 --> 00:42:55,770 ♬「求め目指し 歩いて行く」 515 00:42:55,770 --> 00:43:00,608 ♬「愛ください」 516 00:43:00,608 --> 00:43:08,666 ♬「大事な愛を 置いて来たんです」 517 00:43:08,666 --> 00:43:18,776 ♬「大きな愛を そう あの人の愛を」 518 00:43:18,776 --> 00:43:25,776 ♬「あの日に置いて来た」 519 00:45:33,845 --> 00:45:47,842 ♬~ (拍手) 520 00:45:47,842 --> 00:45:51,829 (青井)「BS」! (一同)「日本のうた」! 521 00:45:51,829 --> 00:45:55,833 神奈川県綾瀬市からお送りする 今日の幕開きは➡ 522 00:45:55,833 --> 00:45:59,787 「東京ラプソディ」です。 皆さん どうぞご一緒に!