1 00:00:33,428 --> 00:00:36,131 ♬~ 2 00:00:36,131 --> 00:00:40,168 (須藤)待っておれ 赤目小籐次。 3 00:00:40,168 --> 00:00:42,571 (田尻)赤目をしとめた暁には➡ 4 00:00:42,571 --> 00:00:47,809 当家剣術指南役として 迎え入れる。 5 00:00:47,809 --> 00:00:53,648 <御鑓拝借騒動以来 赤目小籐次に 恨みを抱く田尻藤次郎は➡ 6 00:00:53,648 --> 00:00:59,404 小籐次に 刺客 須藤平八郎を差し向けた> 7 00:00:59,404 --> 00:01:01,373 (小籐次)隙がない。 8 00:01:01,373 --> 00:01:11,666 ♬~ 9 00:01:11,666 --> 00:01:15,237 <辛くも 勝利した 小籐次であったが➡ 10 00:01:15,237 --> 00:01:21,109 須藤平八郎の一子 駿太郎を 託される事になってしまった> 11 00:01:21,109 --> 00:01:25,914 (駿太郎の泣き声) どうしたものか? 泣くな 泣くな。 12 00:01:25,914 --> 00:01:36,014 ♬~(テーマ音楽) 13 00:01:49,371 --> 00:01:58,763 ああ… 己を斬った男に 我が子を託すとは➡ 14 00:01:58,763 --> 00:02:01,263 聞いた事もない。 15 00:02:03,568 --> 00:02:05,604 どうしたものか。 16 00:02:05,604 --> 00:02:09,808 (泣き声) 17 00:02:09,808 --> 00:02:13,044 どうした? どうした? よしよしよし 泣くな 泣くな。 18 00:02:13,044 --> 00:02:16,198 よしよしよし。 泣くな 泣くな。 よしよし よしよし。 19 00:02:16,198 --> 00:02:18,834 どうした? どうした? ほいほいほい。 泣くな 泣くな。 20 00:02:18,834 --> 00:02:21,736 よしよし よしよし。 泣くな 泣くな。 21 00:02:21,736 --> 00:02:24,773 ≪(勝五郎)赤目の旦那 入るぜ! おいおい おいおい。 22 00:02:24,773 --> 00:02:27,142 やっぱり ここか。 23 00:02:27,142 --> 00:02:30,729 何なんだい? その赤ん坊は。 ほら ほらほら。 24 00:02:30,729 --> 00:02:34,149 実は それがしに託された。 はあ? 何 言ってんだよ? 25 00:02:34,149 --> 00:02:36,935 いや そんな事は どうでもいい。 なんとかならんか? なんとか。 26 00:02:36,935 --> 00:02:39,204 おむつじゃねえのか? おむつ? 27 00:02:39,204 --> 00:02:41,256 おむつ おむつ…。 28 00:02:41,256 --> 00:02:43,341 ああ この包みは? 29 00:02:43,341 --> 00:02:46,211 これは 須藤殿の荷物。 お~ おっとっと。 はい はい。 30 00:02:46,211 --> 00:02:48,580 ああ よしよし。 はい はい はい…。 31 00:02:48,580 --> 00:02:52,801 はいはい はいはい…。 32 00:02:52,801 --> 00:02:54,769 と… これは? もう いいや。 俺がやる! 33 00:02:54,769 --> 00:02:58,273 すぐだ。 はいはい はいはい…。 34 00:02:58,273 --> 00:03:00,709 (泣き声) はいはい はいはい はいはい…。 35 00:03:00,709 --> 00:03:05,680 これか? はいはい はいはい はいはい…。 36 00:03:05,680 --> 00:03:09,034 泣くな 泣くな。 よしよし 泣くな。 泣くな 泣くな。 37 00:03:09,034 --> 00:03:11,469 はいはい。 よしよし よしよし。 38 00:03:11,469 --> 00:03:13,438 はいはいはい はい。 39 00:03:13,438 --> 00:03:16,641 はいはい はいはい はい。 うまいものだのう。 40 00:03:16,641 --> 00:03:18,727 6人兄弟の一番上でね。 41 00:03:18,727 --> 00:03:22,380 末っ子なんて 俺が 育ててやったようなもんだい。 42 00:03:22,380 --> 00:03:25,380 はい 終わったよ。 43 00:03:28,770 --> 00:03:31,339 寝たよ ヘヘヘ…。 44 00:03:31,339 --> 00:03:35,777 かたじけない。 それじゃ 俺も寝るわ。 なっ。 45 00:03:35,777 --> 00:03:38,079 また 泣いたら 今みたいにやってみな。 46 00:03:38,079 --> 00:03:41,179 それがしがか? 当たり前だろうがよ。 47 00:03:44,803 --> 00:03:48,003 かたじけない。 いいって事よ。 48 00:03:54,663 --> 00:04:07,275 ♬~ 49 00:04:07,275 --> 00:04:11,196 (おりょう)己を斬った相手に 己の子を託すなど。 50 00:04:11,196 --> 00:04:14,165 そのような事が…。 51 00:04:14,165 --> 00:04:17,335 ♬~ 52 00:04:17,335 --> 00:04:19,537 まだ 乳飲み子ではないですか。 53 00:04:19,537 --> 00:04:25,460 何やら 深い事情があったのであろうな。 54 00:04:25,460 --> 00:04:27,979 母親は 亡くなられたのでしょうか? 55 00:04:27,979 --> 00:04:30,915 恐らく そうであろう。 56 00:04:30,915 --> 00:04:37,122 そうでなければ それがしに この子を託す訳がない。 57 00:04:37,122 --> 00:04:41,309 ♬~ 58 00:04:41,309 --> 00:04:43,309 不憫な…。 59 00:04:45,313 --> 00:04:47,649 おりょう殿。 60 00:04:47,649 --> 00:04:54,039 この赤目小籐次 本日は おりょう殿に頼みたき事があり➡ 61 00:04:54,039 --> 00:04:56,741 訪ね申した。 62 00:04:56,741 --> 00:04:59,241 何でございましょう? 63 00:05:02,347 --> 00:05:13,808 この駿太郎の父 須藤平八郎の事を 調べていただきたい。 64 00:05:13,808 --> 00:05:22,734 駿河の どの大名家から この子を連れて 出奔したのか➡ 65 00:05:22,734 --> 00:05:25,437 その訳を知りたい。 66 00:05:25,437 --> 00:05:30,041 須藤殿に 縁者があれば➡ 67 00:05:30,041 --> 00:05:36,464 その縁者に この子を返すのが道理。 68 00:05:36,464 --> 00:05:41,286 でも 誰ひとり 縁者が見つからぬ時は➡ 69 00:05:41,286 --> 00:05:43,986 どうなされますか? 70 00:05:46,241 --> 00:05:48,841 その時は…。 71 00:05:56,501 --> 00:06:01,101 須藤殿は この子を それがしに託された。 72 00:06:04,409 --> 00:06:07,529 どのような訳があるにせよ…。 73 00:06:07,529 --> 00:06:10,882 ♬~ 74 00:06:10,882 --> 00:06:18,182 それがしの子として 育てようと思っておる。 75 00:06:20,241 --> 00:06:22,441 違うであろうか? 76 00:06:24,446 --> 00:06:29,546 それは 私にも分かりませぬ。 77 00:06:31,669 --> 00:06:35,707 ともあれ 何か お困りの事がございましたら➡ 78 00:06:35,707 --> 00:06:41,246 いつでも 私に ご相談ください。 79 00:06:41,246 --> 00:06:48,046 たとえ 子を持たぬ身でも 女故に 目の届く事はございますので。 80 00:06:50,138 --> 00:06:52,638 かたじけない。 81 00:06:54,843 --> 00:06:58,446 (戸をたたく音) 82 00:06:58,446 --> 00:07:01,099 (おこう)何だい? 騒々しいね。 ≪(お英)追われています!➡ 83 00:07:01,099 --> 00:07:04,299 どうぞ かくまってくださいませ! 84 00:07:15,296 --> 00:07:17,365 ♬~ 85 00:07:17,365 --> 00:07:22,265 尋常じゃないね お侍2人に追われるなんて。 86 00:07:24,272 --> 00:07:29,010 ご迷惑をおかけしました。 87 00:07:29,010 --> 00:07:31,129 危ない! 88 00:07:31,129 --> 00:07:36,367 ♬~ 89 00:07:36,367 --> 00:07:39,067 事情がありそうですね。 90 00:07:41,239 --> 00:07:43,839 話したくないのですか? 91 00:07:46,544 --> 00:07:52,634 まあ 今すぐ出てくのはやめて 今夜は うちにお泊まりなさい。 92 00:07:52,634 --> 00:07:55,670 えっ? 乗りかかった船ってヤツですよ。 93 00:07:55,670 --> 00:08:00,542 どういう訳か うちは そういうお方と 縁があってね。 94 00:08:00,542 --> 00:08:07,866 ♬~ 95 00:08:07,866 --> 00:08:10,852 人を捜しているんです。 96 00:08:10,852 --> 00:08:12,871 人を? 97 00:08:12,871 --> 00:08:15,290 ♬~ 98 00:08:15,290 --> 00:08:17,775 宿場町にいるのではないかと➡ 99 00:08:17,775 --> 00:08:25,099 品川宿 内藤新宿 板橋宿と 回ってきました。 100 00:08:25,099 --> 00:08:29,320 じゃ 千住宿に向かう途中で? 101 00:08:29,320 --> 00:08:31,472 はい。 102 00:08:31,472 --> 00:08:37,278 では 明日 私が 代わりに 千住まで行ってきましょうか? 103 00:08:37,278 --> 00:08:40,331 女将さん そんな。 104 00:08:40,331 --> 00:08:45,403 いいから。 捜してる人の名前を 教えてくださいな。 105 00:08:45,403 --> 00:08:48,506 ♬~ 106 00:08:48,506 --> 00:08:55,296 駿河浪人 須藤平八郎と申します。 107 00:08:55,296 --> 00:08:58,700 (泣き声) 泣くな 泣くな。 泣くな 泣くな。 108 00:08:58,700 --> 00:09:00,752 (新兵衛)お子を 私に。 109 00:09:00,752 --> 00:09:02,837 さあ。 すまん。 110 00:09:02,837 --> 00:09:07,342 よし。 よしよし。 ほらほら。 ほらほら ほらほら。 111 00:09:07,342 --> 00:09:10,745 バア! ハハハ…。 112 00:09:10,745 --> 00:09:12,830 うまいものだのう。 113 00:09:12,830 --> 00:09:15,934 お麻も よく こうやって あやしたもんだよ。 114 00:09:15,934 --> 00:09:19,203 (お麻)嫌だわ お父ちゃん。 (おきみ)そんな昔の事➡ 115 00:09:19,203 --> 00:09:21,306 言われてもねえ。 旦那 旦那 旦那! 116 00:09:21,306 --> 00:09:24,475 うまい事いったよ。 長次郎長屋のおみねさんが➡ 117 00:09:24,475 --> 00:09:26,711 乳を分けてくれるってよ。 さようか。 118 00:09:26,711 --> 00:09:29,847 (桂三郎)こっちは 同じ飾り職人 末吉の女房に 子供ができたから➡ 119 00:09:29,847 --> 00:09:32,166 いつでも来いとさ。 かたじけない。 120 00:09:32,166 --> 00:09:34,502 (空蔵)いや それにしても たった一晩で➡ 121 00:09:34,502 --> 00:09:36,771 赤子の父親になっちまうとは➡ 122 00:09:36,771 --> 00:09:39,874 赤目様は 相変わらず 面白いお方だ。 123 00:09:39,874 --> 00:09:42,510 おかしな読み売りは 勘弁願いたい。 124 00:09:42,510 --> 00:09:45,163 へい へい。 それは 分かってますんで。 125 00:09:45,163 --> 00:09:48,816 赤目様 どうしても 乳の都合がつかない時には➡ 126 00:09:48,816 --> 00:09:52,370 重湯を飲ませると いいですよ。 重湯? 127 00:09:52,370 --> 00:09:57,442 そうだね。 重湯作りは うちらで引き受けますよ。 128 00:09:57,442 --> 00:09:59,677 ささ 気兼ねなく お仕事へ。 129 00:09:59,677 --> 00:10:03,164 それまで この赤子は うちで 預かりますんで。 ほら ほら。 130 00:10:03,164 --> 00:10:06,464 何から何まで かたじけない。 131 00:10:09,437 --> 00:10:15,777 余計な事を聞くようだけど 駆け落ちかい? 132 00:10:15,777 --> 00:10:18,830 <おこうは 何軒か 宿屋を回り➡ 133 00:10:18,830 --> 00:10:23,334 須藤平八郎が泊まっていた 伊勢屋にたどりついた> 134 00:10:23,334 --> 00:10:27,171 亡くなられた? 須藤平八郎様が? 135 00:10:27,171 --> 00:10:32,143 (主人)はい。 一昨晩 果たし合いの末。 136 00:10:32,143 --> 00:10:35,229 赤子は その相手が 連れてゆかれました。 137 00:10:35,229 --> 00:10:37,565 赤子? はい。 138 00:10:37,565 --> 00:10:40,168 須藤様を討たれたお侍は➡ 139 00:10:40,168 --> 00:10:43,037 たまっていた宿賃 全てに加え➡ 140 00:10:43,037 --> 00:10:46,524 須藤様の弔い賃まで 支払ってくださいまして。 141 00:10:46,524 --> 00:10:49,010 そのお侍の名前は? 142 00:10:49,010 --> 00:10:53,381 それが なんと あの赤目小籐次様なんですよ。 143 00:10:53,381 --> 00:10:56,934 赤目様? 144 00:10:56,934 --> 00:11:00,271 どういう事? 145 00:11:00,271 --> 00:11:03,291 (益田慎之介)おぬしは 女を つけろ。 俺は 戻って伝える。 146 00:11:03,291 --> 00:11:05,376 (侍)はっ。 147 00:11:05,376 --> 00:11:10,476 ♬~ 148 00:11:21,676 --> 00:11:23,676 達者でな。 149 00:11:25,947 --> 00:11:27,947 須藤様! 150 00:11:31,836 --> 00:11:34,736 平八郎様。 151 00:11:46,601 --> 00:11:50,037 (観右衛門)赤目様 どうでしたか? 152 00:11:50,037 --> 00:11:52,540 よい稼ぎ場を教えてもらった。 153 00:11:52,540 --> 00:11:54,959 今日は 包丁を 6本も預かった。 154 00:11:54,959 --> 00:11:57,211 それは ようございましたな。 155 00:11:57,211 --> 00:12:02,216 いろいろと 物入りが多い故 助かった。 156 00:12:02,216 --> 00:12:08,005 時に 大番頭さんは お子がおありか? 157 00:12:08,005 --> 00:12:10,541 ええ。 3人おりますが。 158 00:12:10,541 --> 00:12:14,512 子を育てるという事は 案外 たやすいものかな? 159 00:12:14,512 --> 00:12:19,400 さて。 私なんぞは 女房に任せきりなものですから。 160 00:12:19,400 --> 00:12:24,472 ただ 小さい頃は かわいい かわいいで済みますが➡ 161 00:12:24,472 --> 00:12:27,942 大きくなってくると いろいろ ございますな。 162 00:12:27,942 --> 00:12:31,195 なるほどな。 ≪(おやえ)だから 大丈夫です!➡ 163 00:12:31,195 --> 00:12:36,083 おじい様は そうして やえを いつも いつも 子供扱い! 164 00:12:36,083 --> 00:12:38,569 もう うんざりです! (昌右衛門)そんな事はない。➡ 165 00:12:38,569 --> 00:12:42,256 これ お待ちなさい。 166 00:12:42,256 --> 00:12:44,675 おうめ 出かけますよ。 167 00:12:44,675 --> 00:12:46,644 (昌右衛門)おやえ。 168 00:12:46,644 --> 00:12:58,339 ♬~ 169 00:12:58,339 --> 00:13:01,242 ああ これは 赤目様。 170 00:13:01,242 --> 00:13:03,744 お恥ずかしいところを お目にかけてしまいました。 171 00:13:03,744 --> 00:13:08,199 いえいえ。 近頃は 私が 何やら申しますと➡ 172 00:13:08,199 --> 00:13:11,569 すぐに 口答えを致します。 困ったものです。 173 00:13:11,569 --> 00:13:16,407 難しい年頃なんでしょうな。 全く 子育てというのは➡ 174 00:13:16,407 --> 00:13:21,412 商いより ずっと 難しいものでございますな。 175 00:13:21,412 --> 00:13:23,447 うん。 176 00:13:23,447 --> 00:13:27,101 ♬~ 177 00:13:27,101 --> 00:13:31,906 (中根段蔵)何!? 須藤が 果たし合いに敗れ 死んだだと!? 178 00:13:31,906 --> 00:13:37,011 (益田)はっ。 赤目小籐次という浪人者に。 179 00:13:37,011 --> 00:13:39,931 あれほどの腕を授けた男を。 180 00:13:39,931 --> 00:13:42,567 宿屋の主人が申すには 赤子は➡ 181 00:13:42,567 --> 00:13:45,169 その果たし合いに勝った相手が 連れていったとの事。 182 00:13:45,169 --> 00:13:48,206 (中根)妙な成り行きじゃな。 (益田)御意。 183 00:13:48,206 --> 00:13:53,928 (中根)ともあれ お英様を 連れ戻す事が まずは大事。 184 00:13:53,928 --> 00:14:00,134 恐らく 須藤を訪ねたという その女のもとにおるのであろう。 185 00:14:00,134 --> 00:14:05,506 しかし 事が公になる事だけは 避けねばならんな。 186 00:14:05,506 --> 00:14:07,575 赤子のほうは いかが致しましょう? 187 00:14:07,575 --> 00:14:11,362 (小出貞房)それは お英を連れ帰ってからでよい。 188 00:14:11,362 --> 00:14:13,764 いかようにでも できるであろう。 189 00:14:13,764 --> 00:14:17,134 殿 よもや 赤子は➡ 190 00:14:17,134 --> 00:14:21,839 そのまま 生かそうと お考えではありますまいな?➡ 191 00:14:21,839 --> 00:14:27,261 ご先代様から お家の事は この 中根に全て任されております。 192 00:14:27,261 --> 00:14:31,098 さような甘い考えは お捨てなされませ。 193 00:14:31,098 --> 00:14:33,498 分かっておる。 194 00:14:42,443 --> 00:14:44,512 ≪(おこう)赤目様。 よろしいですか? 195 00:14:44,512 --> 00:14:46,731 おこう殿。 196 00:14:46,731 --> 00:14:49,031 いかがなされた? 197 00:14:54,071 --> 00:14:56,571 この赤子が…。 198 00:15:18,079 --> 00:15:24,001 須藤様は 我が子のために 一世一代の勝負に出られた。 199 00:15:24,001 --> 00:15:26,570 そのあげく 倒れたものの➡ 200 00:15:26,570 --> 00:15:31,575 武士として 誇らしい死に方を選ばれた。 201 00:15:31,575 --> 00:15:37,275 お英殿 一つだけ聞かせてくれ。 202 00:15:39,350 --> 00:15:46,050 あの赤子 駿太郎は あなたが産んだ子か? 203 00:15:50,177 --> 00:15:52,277 違うのか? 204 00:15:59,136 --> 00:16:01,672 ≪(女中)女将さん お客様です。 205 00:16:01,672 --> 00:16:03,672 はい。 206 00:16:06,243 --> 00:16:10,731 (東雲)駿河は笹沼 青島備後守の家中➡ 207 00:16:10,731 --> 00:16:14,435 小出家の御用を務める東雲と申す。 208 00:16:14,435 --> 00:16:16,470 笹沼? 209 00:16:16,470 --> 00:16:20,808 こちらに 当家に関わりのある 女人がおられると聞き➡ 210 00:16:20,808 --> 00:16:24,395 迎えに参った。 211 00:16:24,395 --> 00:16:27,595 それは…。 ≪(お英)おこうさん。 212 00:16:32,903 --> 00:16:35,906 おこうさん もういいの。 213 00:16:35,906 --> 00:16:38,409 いろいろと ありがとうございました。 214 00:16:38,409 --> 00:16:40,845 やはり こちらに。 215 00:16:40,845 --> 00:16:46,784 おいたわしや。 ささ 参りましょう。 216 00:16:46,784 --> 00:17:08,773 ♬~ 217 00:17:08,773 --> 00:17:13,394 赤目様 須藤様が連れていた赤子は➡ 218 00:17:13,394 --> 00:17:16,580 あの人の子では ないんじゃないですか? 219 00:17:16,580 --> 00:17:19,066 おなかを痛めて産んだ子を➡ 220 00:17:19,066 --> 00:17:22,636 手元に置きたくない親なんて いないもの。 221 00:17:22,636 --> 00:17:47,862 ♬~ 222 00:17:47,862 --> 00:17:50,164 [ 心の声 ] あのお英という女➡ 223 00:17:50,164 --> 00:17:58,672 駿河笹沼 青島備後守の家中 小出家の娘。➡ 224 00:17:58,672 --> 00:18:04,245 しかし お前の母親であるならば➡ 225 00:18:04,245 --> 00:18:09,867 何故 引き取ろうとしないのか? すると…。 226 00:18:09,867 --> 00:18:13,704 [ 回想 ] (須藤)赤目殿 一つ 頼みがある。 227 00:18:13,704 --> 00:18:16,373 何だ? 万に一つ➡ 228 00:18:16,373 --> 00:18:19,443 それがしが 負けるような事になれば➡ 229 00:18:19,443 --> 00:18:23,948 それがしの懐にある書状に 目を通していただきたい。 230 00:18:23,948 --> 00:18:30,754 [ 心の声 ] 須藤殿は 何故 それがしに お前を託したのか? 231 00:18:30,754 --> 00:18:33,254 ♬~ 232 00:18:37,611 --> 00:18:44,018 ああ 駿ちゃん 今日は おばさんちの赤ちゃんですよ。 233 00:18:44,018 --> 00:18:46,103 よろしく頼む。 234 00:18:46,103 --> 00:18:48,506 相変らず 堅苦しいね。 235 00:18:48,506 --> 00:18:51,606 行ってくる。 行ってらっしゃい! 236 00:19:07,141 --> 00:19:10,277 話したい事がある。 話? 237 00:19:10,277 --> 00:19:12,997 いかにも。 238 00:19:12,997 --> 00:19:20,237 駿河は笹沼 小出家の方々と お見受け致した。 239 00:19:20,237 --> 00:19:24,537 いいだろう。 それがしも 分からん事ばかりで 困っておる。 240 00:19:26,594 --> 00:19:30,931 駿太郎を 小出家に返してほしい? うむ。 241 00:19:30,931 --> 00:19:37,938 では 駿太郎は お英殿の実の子? 242 00:19:37,938 --> 00:19:40,841 うむ。 ならば➡ 243 00:19:40,841 --> 00:19:47,331 須藤殿は 何故 それがしに 駿太郎を託したのか? 244 00:19:47,331 --> 00:19:51,268 それは…。 そもそも➡ 245 00:19:51,268 --> 00:19:53,637 須藤殿は 小出家のご家来なのか!? 246 00:19:53,637 --> 00:19:55,806 (侍)おのれ! 待て! 247 00:19:55,806 --> 00:20:01,078 ふん 今度は 力ずくか? 248 00:20:01,078 --> 00:20:03,178 出直す。 249 00:20:09,386 --> 00:20:12,773 いよいよもって きな臭いのう。 250 00:20:12,773 --> 00:20:16,827 赤目小籐次 頑固な男よ。 251 00:20:16,827 --> 00:20:20,881 いかが致しましょうか? 252 00:20:20,881 --> 00:20:24,401 力ずくでも 奪い取れ! 253 00:20:24,401 --> 00:20:27,071 と言いたいところだが➡ 254 00:20:27,071 --> 00:20:31,842 相手が赤目では おいそれとはいかぬであろう。 255 00:20:31,842 --> 00:20:34,612 東雲。 はい。 256 00:20:34,612 --> 00:20:41,902 赤目は 研ぎの商い中は 長屋に 駿太郎を預けておると申したな? 257 00:20:41,902 --> 00:20:45,172 はい。 そのように。 258 00:20:45,172 --> 00:20:50,072 あやつが戻る前に 事を済ませよ! 259 00:20:55,432 --> 00:21:06,277 [ 回想 ] (駿太郎の声) 260 00:21:06,277 --> 00:21:10,731 ややことは 何とも かわいいものだな。 261 00:21:10,731 --> 00:21:20,040 ♬~ 262 00:21:20,040 --> 00:21:25,396 (東雲)これでも まだ足りんと申すのか? 263 00:21:25,396 --> 00:21:29,667 ならば もう一枚。 264 00:21:29,667 --> 00:21:34,505 その赤子を 本当の親元に帰すだけ。 265 00:21:34,505 --> 00:21:38,709 ただ それだけじゃ。 266 00:21:38,709 --> 00:21:42,629 ほれ もう一枚。 267 00:21:42,629 --> 00:21:49,629 ♬~ 268 00:21:54,808 --> 00:21:58,145 小出貞房様といえば➡ 269 00:21:58,145 --> 00:22:04,068 笹沼城主 青島備後守様ご一門に つながる家系です。 270 00:22:04,068 --> 00:22:09,139 ただ ご先祖に 何か不始末があったようですな。 271 00:22:09,139 --> 00:22:11,408 以来 閑職の身か? 272 00:22:11,408 --> 00:22:19,508 はい。 なんとか お家お取り潰しは 免れたようでございますがな。 273 00:22:21,602 --> 00:22:25,902 赤目様 いかがなされましたか? 274 00:22:28,409 --> 00:22:35,099 いや。 須藤殿とお英が 夫婦であった。 275 00:22:35,099 --> 00:22:42,039 しかし 何らかの事情で 2人は別れさせられた。 276 00:22:42,039 --> 00:22:47,694 それゆえ 赤子が邪魔になったとすれば…。 277 00:22:47,694 --> 00:22:51,648 ♬~ 278 00:22:51,648 --> 00:22:53,648 ごめん。 279 00:22:55,969 --> 00:22:58,539 遅くなった! 駿太郎は? 280 00:22:58,539 --> 00:23:02,793 大きな声 出すなって! ちょうど今 寝ついたとこなの。➡ 281 00:23:02,793 --> 00:23:04,828 シッ! 282 00:23:04,828 --> 00:23:07,528 ♬~ 283 00:23:12,286 --> 00:23:14,671 やはり来たか。 ああ。 284 00:23:14,671 --> 00:23:19,576 それにしても うちの旦那 ほれ直したよ 本当に。 285 00:23:19,576 --> 00:23:22,246 何だよ? お前。 ハハハ…。 286 00:23:22,246 --> 00:23:25,599 よっ! 男前! 287 00:23:25,599 --> 00:23:29,803 ああっ! 江戸っ子を バカにすんじゃねえ! 288 00:23:29,803 --> 00:23:33,841 この坊ちゃんはな 大事な預かり物でえ! 289 00:23:33,841 --> 00:23:36,343 それを 山吹色に 目がくらんで➡ 290 00:23:36,343 --> 00:23:42,149 売り飛ばすような見下げ果てた 男じゃねえってんだよ! 291 00:23:42,149 --> 00:23:44,251 とっとと 帰りな! ああ! 292 00:23:44,251 --> 00:23:46,286 (勝五郎)帰れ 帰れ! 293 00:23:46,286 --> 00:23:52,009 ♬~ 294 00:23:52,009 --> 00:23:54,445 それにしても あのばあさん➡ 295 00:23:54,445 --> 00:23:57,764 1枚ぐらい 落としてったって いいもんなのによ。 296 00:23:57,764 --> 00:24:00,717 あんた それは 余計だよ! 297 00:24:00,717 --> 00:24:03,203 とにかく 助かった。 いや。 298 00:24:03,203 --> 00:24:05,172 かたじけない。 299 00:24:05,172 --> 00:24:08,242 でも 私 少し怖いわ。 300 00:24:08,242 --> 00:24:12,579 あれだけ 小判並べて 子供1人 引き取ろうとするなんて➡ 301 00:24:12,579 --> 00:24:15,015 尋常な事じゃない。 302 00:24:15,015 --> 00:24:21,638 何としても 早く 手を打たねばならんのう。 303 00:24:21,638 --> 00:24:23,941 (足音) 304 00:24:23,941 --> 00:24:25,976 ≪(お麻)こんばんは。 305 00:24:25,976 --> 00:24:28,295 ああ やはり ここでしたか。 306 00:24:28,295 --> 00:24:32,916 昼間 水野様のお女中様からの使いが。 307 00:24:32,916 --> 00:24:36,016 はい。 すまん。 308 00:24:38,972 --> 00:24:45,963 亡くなられた須藤平八郎様は 駿河笹沼 小出家のご家来でした。 309 00:24:45,963 --> 00:24:49,266 やはりな。 三月ほど前に➡ 310 00:24:49,266 --> 00:24:52,666 突然 出奔なされたそうです。 311 00:24:54,855 --> 00:24:57,207 かわいらしい寝顔。 312 00:24:57,207 --> 00:25:04,114 女人というものは 赤子を見れば かわいいと思うものであろうか? 313 00:25:04,114 --> 00:25:10,254 ああ それは 殿方であっても同じでしょう。 314 00:25:10,254 --> 00:25:13,640 か弱きものであるからのう。 315 00:25:13,640 --> 00:25:18,712 赤子は 己では 何一つできませぬ。 316 00:25:18,712 --> 00:25:23,217 もとより 人とは さまざまな人に支えられ➡ 317 00:25:23,217 --> 00:25:27,871 初めて 人になれるのです。 318 00:25:27,871 --> 00:25:34,294 母御ならば なおさらであろう。 319 00:25:34,294 --> 00:25:37,694 この子の母御が 分かったのですか? 320 00:25:39,766 --> 00:25:45,766 駿河笹沼 小出家のお英。 321 00:25:47,874 --> 00:25:50,577 いかがなされた? 322 00:25:50,577 --> 00:25:53,213 そのお英様は 近々➡ 323 00:25:53,213 --> 00:25:58,435 主君 青島備後守様の ご側室になられると聞き及びます。 324 00:25:58,435 --> 00:26:00,804 なんと。 これは➡ 325 00:26:00,804 --> 00:26:05,993 小出家用人 中根段蔵様とやらが 切に願い出た事と聞き及びます。 326 00:26:05,993 --> 00:26:08,579 中根段蔵? 327 00:26:08,579 --> 00:26:12,115 ♬~ 328 00:26:12,115 --> 00:26:14,368 (お英)私が 側室に? 329 00:26:14,368 --> 00:26:17,871 私は 人の妻です! 既に 子も産みました! 330 00:26:17,871 --> 00:26:20,974 かような事は 全て伏せよと 申しておる。 331 00:26:20,974 --> 00:26:23,026 そ… そんな! 332 00:26:23,026 --> 00:26:25,295 (中根)お英様!➡ 333 00:26:25,295 --> 00:26:30,067 ここは 何を置いても ご側室へお上がりくだされ。 334 00:26:30,067 --> 00:26:35,305 ご先祖の不始末以来 地に落ちたこの小出家を➡ 335 00:26:35,305 --> 00:26:42,145 お殿様が ありがたくも お救いくださるのでございます。 336 00:26:42,145 --> 00:26:50,037 父上。 父上は それで よろしいのですか? 337 00:26:50,037 --> 00:26:56,443 家の事は 中根に 全て任せてある。 338 00:26:56,443 --> 00:26:59,479 そんな! 後始末は➡ 339 00:26:59,479 --> 00:27:03,834 全て この中根がつけます故。 340 00:27:03,834 --> 00:27:09,139 こたびの側室入りは 一門の中で 冷遇されておいでの小出様を➡ 341 00:27:09,139 --> 00:27:12,976 青島備後守様が かばわれた事のようで。 342 00:27:12,976 --> 00:27:17,130 しかし それが あだとなった。 343 00:27:17,130 --> 00:27:26,073 不覚にも 青島の殿様は お英殿が 母の身である事を知らなかった。 344 00:27:26,073 --> 00:27:34,114 小出貞房は 娘が 人妻である事を もみ消し➡ 345 00:27:34,114 --> 00:27:38,235 側室に差し出そうとしていたのか。 346 00:27:38,235 --> 00:27:42,122 しかし そのような事が 露見してしまったら? 347 00:27:42,122 --> 00:27:46,476 それゆえ 小出貞房は➡ 348 00:27:46,476 --> 00:27:52,176 須藤殿と駿太郎を 亡き者にしようと考えた。 349 00:27:54,234 --> 00:27:59,234 その黒幕が 中根段蔵。 350 00:28:01,341 --> 00:28:09,549 全てを察した須藤殿は 駿太郎の身を案じ➡ 351 00:28:09,549 --> 00:28:14,749 自ら お英殿の前から 去っていった。 352 00:28:20,844 --> 00:28:27,467 ♬~ 353 00:28:27,467 --> 00:28:33,573 (中根)本日 赤子を連れて 赤目小籐次が参るそうです。 354 00:28:33,573 --> 00:28:39,079 ♬~ 355 00:28:39,079 --> 00:28:43,079 赤子を 百両で もらい受けるつもりでおります。 356 00:28:45,168 --> 00:28:51,475 赤目様が 金子で 手を打たれる ような方だとは思えませぬ。 357 00:28:51,475 --> 00:28:57,375 とにかく 何としてでも 赤子は 我らの手に取り戻します。 358 00:28:59,516 --> 00:29:03,503 父上。 何だ? 359 00:29:03,503 --> 00:29:11,203 私が側室になれば 駿太郎の命は 助けていただけますか? 360 00:29:20,470 --> 00:29:23,140 中根 赤子だけは…。 361 00:29:23,140 --> 00:29:29,179 殿! ここまで来て 情にほだされてはなりませんぞ。 362 00:29:29,179 --> 00:29:31,665 鬼! 363 00:29:31,665 --> 00:29:37,204 お英様! 全ては お家のため。 きっぱりと忘れるのです! 364 00:29:37,204 --> 00:29:39,739 何もかも。 365 00:29:39,739 --> 00:29:54,639 ♬~ 366 00:29:59,176 --> 00:30:02,676 苦しゅうない。 面を上げよ。 367 00:30:06,333 --> 00:30:09,436 小出家当主 小出貞房である。 368 00:30:09,436 --> 00:30:17,777 お初に御意を得ます。 豊後浪人 赤目小籐次にございます。 369 00:30:17,777 --> 00:30:25,919 うむ。 して その背負うておる 赤子が 我がゆかりの赤子か? 370 00:30:25,919 --> 00:30:29,406 それは いざ知らず。 371 00:30:29,406 --> 00:30:37,430 それがしと 果たし合いの果てに 落命致した➡ 372 00:30:37,430 --> 00:30:47,807 駿河浪人 須藤平八郎殿の 忘れ形見にございます。 373 00:30:47,807 --> 00:30:52,929 旧主として わしが預かるべき 赤子となろうが。 374 00:30:52,929 --> 00:30:59,686 それがしは 須藤殿に じきじき託されましてございます。 375 00:30:59,686 --> 00:31:06,810 ♬~ 376 00:31:06,810 --> 00:31:13,550 この赤子の 実の父に。 377 00:31:13,550 --> 00:31:21,007 ♬~ 378 00:31:21,007 --> 00:31:23,810 このままでは 駿太郎の命が危ない。 379 00:31:23,810 --> 00:31:25,879 えっ? そなたが 既に➡ 380 00:31:25,879 --> 00:31:29,232 子を持つ身である事が 殿様の耳に入れば➡ 381 00:31:29,232 --> 00:31:35,338 側室となる話は 立ち消えとなってしまうだろう。 382 00:31:35,338 --> 00:31:38,875 まさか 父上が 駿太郎の命を? 383 00:31:38,875 --> 00:31:43,914 お父上よりも 中根様が許さぬだろう。 384 00:31:43,914 --> 00:31:48,234 ♬~ 385 00:31:48,234 --> 00:31:52,989 お英 別れの時だ。 386 00:31:52,989 --> 00:31:56,126 平八郎様! 387 00:31:56,126 --> 00:31:58,912 俺は お家を飛び出す。 388 00:31:58,912 --> 00:32:01,364 駿太郎と共に。 389 00:32:01,364 --> 00:32:04,334 そ… そのような! 390 00:32:04,334 --> 00:32:07,554 俺に 今できる事は それしかない! 391 00:32:07,554 --> 00:32:12,642 ♬~ 392 00:32:12,642 --> 00:32:16,179 駿太郎は 俺が育てる。 393 00:32:16,179 --> 00:32:22,085 必ずや 立派な侍に育ててみせる! 394 00:32:22,085 --> 00:32:27,540 いや きっと そうなる。 395 00:32:27,540 --> 00:32:33,840 お英 お前が産んだ子なのだから。 396 00:32:36,249 --> 00:32:38,284 あなた。 397 00:32:38,284 --> 00:32:41,004 ♬~ 398 00:32:41,004 --> 00:32:43,006 達者でな。 399 00:32:43,006 --> 00:32:45,208 ♬~ 400 00:32:45,208 --> 00:32:48,078 須藤様! 401 00:32:48,078 --> 00:32:51,047 平八郎様! 402 00:32:51,047 --> 00:32:58,638 ♬~ 403 00:32:58,638 --> 00:33:01,107 駿太郎。 404 00:33:01,107 --> 00:33:08,531 ♬~ 405 00:33:08,531 --> 00:33:11,134 なるほどな。 406 00:33:11,134 --> 00:33:13,703 ♬~ 407 00:33:13,703 --> 00:33:18,208 赤目小籐次 よくよく考えてもみよ。 408 00:33:18,208 --> 00:33:23,913 いくら 実の父からの申し出とは いえ おぬしは 一介の浪人。 409 00:33:23,913 --> 00:33:26,216 当家で引き取ったほうが➡ 410 00:33:26,216 --> 00:33:30,370 その子にとって幸せなのは 明らかな事。 411 00:33:30,370 --> 00:33:36,743 よくぞ見つけてくれた褒美として 金子 百両を用意致した。➡ 412 00:33:36,743 --> 00:33:40,443 さあ その赤子を こちらに。 413 00:33:47,737 --> 00:33:53,126 (中根)赤目小籐次 いかが致した? 414 00:33:53,126 --> 00:33:59,099 おっしゃる事 いちいち ごもっとも。 415 00:33:59,099 --> 00:34:05,889 しかし 全ては この赤子の命あっての事。 416 00:34:05,889 --> 00:34:09,576 ご息女 お英殿が➡ 417 00:34:09,576 --> 00:34:16,800 ご主君の側室として 差し出されたとすると➡ 418 00:34:16,800 --> 00:34:24,107 残されたこの赤子は 一体 どうなりましょうや? 419 00:34:24,107 --> 00:34:33,633 この赤目小籐次 痩せ浪人とは申せ それぐらいの察しはつき申す。 420 00:34:33,633 --> 00:34:35,933 (中根)なるほどのう。 421 00:34:37,937 --> 00:34:41,608 ならば こういう始末のつけ方は どうだ? 422 00:34:41,608 --> 00:34:43,626 出会え! 423 00:34:43,626 --> 00:34:48,665 ♬~ 424 00:34:48,665 --> 00:34:53,353 武士の誇りも 体面も捨て去るご所存か!? 425 00:34:53,353 --> 00:34:55,371 黙れ! 426 00:34:55,371 --> 00:35:02,612 ♬~ 427 00:35:02,612 --> 00:35:04,581 (2人)や~っ! 428 00:35:04,581 --> 00:35:09,369 ♬~ 429 00:35:09,369 --> 00:35:13,990 それが 名留島水軍流か? 430 00:35:13,990 --> 00:35:17,443 いかにも。 おぬしが斬った➡ 431 00:35:17,443 --> 00:35:23,049 須藤平八郎に 剣を教えたのは このわしだ。 432 00:35:23,049 --> 00:35:26,002 ♬~ 433 00:35:26,002 --> 00:35:30,607 新陰流の神髄を見せてくれよう。 434 00:35:30,607 --> 00:35:45,004 ♬~ 435 00:35:45,004 --> 00:35:47,023 わっ! 436 00:35:47,023 --> 00:35:57,167 ♬~ 437 00:35:57,167 --> 00:36:02,067 お弟子のほうが 太刀筋は鋭うござった。 438 00:36:06,509 --> 00:36:10,396 お英! 439 00:36:10,396 --> 00:36:12,396 お英殿! 440 00:36:17,153 --> 00:36:20,506 赤目様。 441 00:36:20,506 --> 00:36:25,106 私からも お願いします。 442 00:36:27,280 --> 00:36:34,621 駿太郎を 立派な武士に育ててください。 443 00:36:34,621 --> 00:36:36,621 分かった。 444 00:36:40,577 --> 00:36:46,516 今一度… 今一度 駿太郎の顔を。 445 00:36:46,516 --> 00:36:48,516 うん! 446 00:36:51,321 --> 00:36:55,408 ♬~ 447 00:36:55,408 --> 00:37:02,548 どうか 母を許してください。 448 00:37:02,548 --> 00:37:05,151 駿太郎。 449 00:37:05,151 --> 00:37:16,112 ♬~ 450 00:37:16,112 --> 00:37:28,308 (泣き声) 451 00:37:28,308 --> 00:37:31,244 殿! 452 00:37:31,244 --> 00:37:33,279 うう~っ! 453 00:37:33,279 --> 00:37:39,569 ♬~ 454 00:37:39,569 --> 00:37:41,571 や~っ! 455 00:37:41,571 --> 00:37:59,038 ♬~ 456 00:37:59,038 --> 00:38:07,213 名留島水軍流 流れ胴斬り 情けの峰打ち。 457 00:38:07,213 --> 00:38:10,199 小出家も しまいじゃ。 458 00:38:10,199 --> 00:38:13,903 ♬~ 459 00:38:13,903 --> 00:38:18,841 これで 二親から頼まれ申した。 460 00:38:18,841 --> 00:38:22,345 ♬~ 461 00:38:22,345 --> 00:38:31,104 駿太郎殿は それがしの子として 立派に お育て致す。 462 00:38:31,104 --> 00:38:37,493 ♬~ 463 00:38:37,493 --> 00:38:39,512 しからば。 464 00:38:39,512 --> 00:38:46,602 ♬~ 465 00:38:46,602 --> 00:38:52,508 <これより10日後 小出貞房 中根段蔵は そろって切腹。➡ 466 00:38:52,508 --> 00:38:55,978 小出家は 滅亡した> 467 00:38:55,978 --> 00:39:01,278 ♬~ 468 00:39:03,536 --> 00:39:06,536 泣き疲れて 眠ってしまったか。 469 00:39:13,930 --> 00:39:16,130 おりょう殿。 470 00:39:20,403 --> 00:39:22,705 そうでしたか。 471 00:39:22,705 --> 00:39:28,561 まさか このような事になろうとは。 472 00:39:28,561 --> 00:39:35,017 それがしのした事は よかったのかどうか。 473 00:39:35,017 --> 00:39:37,904 自ら 業を 背負ってしまったようなものだ。 474 00:39:37,904 --> 00:39:40,273 業ですか? 475 00:39:40,273 --> 00:39:42,373 いかにも。 476 00:39:48,765 --> 00:39:55,571 でも もう そのような事は 決して 口にされてはいけません。 477 00:39:55,571 --> 00:39:57,874 本来 業とは➡ 478 00:39:57,874 --> 00:40:02,374 このように かわいらしいものでは ございませんもの。 479 00:40:07,600 --> 00:40:11,404 なるほど。 480 00:40:11,404 --> 00:40:19,429 しかし これで それがしは 武士を やめる訳にはいかなくなった。 481 00:40:19,429 --> 00:40:21,631 赤目様。 482 00:40:21,631 --> 00:40:29,622 駿太郎を 武士の子として 育てねばならぬ故。 483 00:40:29,622 --> 00:40:38,531 ♬~ 484 00:40:38,531 --> 00:40:42,201 <数日後 田尻藤次郎のもとへ➡ 485 00:40:42,201 --> 00:40:49,208 須藤平八郎が 返り討ちに 遭ったとの知らせが届いた> 486 00:40:49,208 --> 00:40:52,111 赤目小籐次め! 487 00:40:52,111 --> 00:40:55,364 (能見五郎兵衛)何故 須藤は 果たし合いなど? 488 00:40:55,364 --> 00:40:58,367 ♬~ 489 00:40:58,367 --> 00:41:04,140 分からぬ。 しかし このままでは済まさん。 490 00:41:04,140 --> 00:41:07,977 御意! 何としてでも➡ 491 00:41:07,977 --> 00:41:14,917 赤目小籐次の首を 討ち取ってみせる! 492 00:41:14,917 --> 00:41:18,387 ♬~ 493 00:41:18,387 --> 00:41:23,025 おう。 だいぶ 慣れてきたようだな。 494 00:41:23,025 --> 00:41:25,978 そうか。 495 00:41:25,978 --> 00:41:30,233 <一度は 武士をやめようと 考えていた小籐次であったが➡ 496 00:41:30,233 --> 00:41:35,638 この駿太郎を 武士の子として 育てる決意を固めていた。➡ 497 00:41:35,638 --> 00:41:42,044 それは 須藤平八郎の願いでもあった> 498 00:41:42,044 --> 00:41:46,365 菊造! あんたは いずれ 万八楼の 主にならなきゃならないんだよ! 499 00:41:46,365 --> 00:41:48,568 (菊造)姉さん。 (一得屋)菊造さんの身は➡ 500 00:41:48,568 --> 00:41:50,937 金と引き換えです。 501 00:41:50,937 --> 00:41:53,873 おこう殿。 (駿太郎)えい! やっ! 502 00:41:53,873 --> 00:41:57,093 ご武運を。 うん。 503 00:41:57,093 --> 00:41:59,245 どちらさんも ようござんすね? 504 00:41:59,245 --> 00:42:01,480 丁! 505 00:42:01,480 --> 00:42:07,570 ♬~ 506 00:42:07,570 --> 00:42:11,107 ♬「寂しくて悲しくて」 507 00:42:11,107 --> 00:42:20,399 ♬「ぽつんと 陽だまりの中に」 508 00:42:20,399 --> 00:42:27,006 ♬「前向きと ほほ笑みも忘れず」 509 00:42:27,006 --> 00:42:39,135 ♬「不器用な私に 言葉残した」 510 00:42:39,135 --> 00:42:45,875 ♬「人はいつか 何になるか」 511 00:42:45,875 --> 00:42:56,002 ♬「求め目指し 歩いて行く」 512 00:42:56,002 --> 00:43:00,756 ♬「愛ください」 513 00:43:00,756 --> 00:43:08,698 ♬「大事な愛を 置いて来たんです」 514 00:43:08,698 --> 00:43:19,141 ♬「大きな愛を そう あの人の愛を」 515 00:43:19,141 --> 00:43:26,441 ♬「あの日に置いて来た」