1 00:00:34,220 --> 00:00:39,092 (おりょう)なんという美しい行灯。 2 00:00:39,092 --> 00:00:43,112 (小籐次)どんなに小さくても➡ 3 00:00:43,112 --> 00:00:50,303 心の中に たった一つの灯があれば➡ 4 00:00:50,303 --> 00:00:58,578 正しき道を 過たずに歩いていける。 5 00:00:58,578 --> 00:01:03,416 そんな思いを込めて 作り申した。 6 00:01:03,416 --> 00:01:16,412 ♬~ 7 00:01:16,412 --> 00:01:22,485 私の心の灯は 赤目様にございます。 8 00:01:22,485 --> 00:01:24,487 おりょう殿。 9 00:01:24,487 --> 00:01:37,550 ♬~ 10 00:01:37,550 --> 00:01:40,750 (鶏の鳴き声) 11 00:01:50,630 --> 00:01:55,218 いかん。 似合わぬ夢を見てしもうた。 12 00:01:55,218 --> 00:01:58,221 (鶏の鳴き声) 13 00:01:58,221 --> 00:02:08,147 ♬~(テーマ音楽) 14 00:02:08,147 --> 00:02:17,247 (竹笛の音) 15 00:02:19,308 --> 00:02:24,247 ♬~ 16 00:02:24,247 --> 00:02:28,084 (おきみ)駿ちゃん こっちだよ。 こっち こっち! 17 00:02:28,084 --> 00:02:31,354 (勝五郎)何だい? 桂三郎。 ややこができたのかい? 18 00:02:31,354 --> 00:02:33,523 (桂三郎)フフフ… どうも そうらしい。 19 00:02:33,523 --> 00:02:36,259 (勝五郎)ひと事みたいに 言いやがって! この野郎! 20 00:02:36,259 --> 00:02:39,328 ちょいと! 変な男が来てるよ。 21 00:02:39,328 --> 00:02:43,015 変な男? 何でえ? 何だか薄気味悪いねぇ。 22 00:02:43,015 --> 00:02:46,386 もしや また 酔いどれの旦那を 襲いに来た刺客じゃあるめえな? 23 00:02:46,386 --> 00:02:49,455 えっ? わ~! 24 00:02:49,455 --> 00:02:53,192 (稲村右源太)ここに 赤目小籐次と いう男がいると聞いたが? 25 00:02:53,192 --> 00:02:55,461 赤目様なら 今 いないよ。 26 00:02:55,461 --> 00:02:58,030 いつ戻る? 知らないよ。 27 00:02:58,030 --> 00:03:00,717 知らないよ。 28 00:03:00,717 --> 00:03:05,371 そうか。 邪魔したな。 また 来る。 29 00:03:05,371 --> 00:03:07,757 ♬~ 30 00:03:07,757 --> 00:03:10,657 (桂三郎)赤目の旦那に 知らせたほうがいいな。 31 00:03:19,051 --> 00:03:21,587 (昌右衛門)これを 赤目様が➡ 32 00:03:21,587 --> 00:03:24,624 お作りになったので ございますか? 33 00:03:24,624 --> 00:03:28,077 いや 何とも美しい。 34 00:03:28,077 --> 00:03:33,399 恥ずかしながら ある事情で おりょう殿に助けていただき➡ 35 00:03:33,399 --> 00:03:36,686 そのお礼にと作り申した。 36 00:03:36,686 --> 00:03:41,186 (水野)竹と紙で これほど繊細な物が出来るとは。 37 00:04:00,126 --> 00:04:02,612 今日 呼び立てたのは 他でもない。 38 00:04:02,612 --> 00:04:10,586 赤目 どうじゃ? この行灯を 商売にする気はないか? 39 00:04:10,586 --> 00:04:13,589 商売に? うむ。 40 00:04:13,589 --> 00:04:22,114 おぬしの この竹細工の出来 十分に 金が取れる腕前じゃ。 41 00:04:22,114 --> 00:04:27,186 この赤目小籐次 研ぎ仕事だけで 十分でござる。 42 00:04:27,186 --> 00:04:30,590 実はな こたびの事➡ 43 00:04:30,590 --> 00:04:36,279 おぬしの暮らし向きを察して おりょうが考えた事なのだ。 44 00:04:36,279 --> 00:04:40,616 この行灯 このままでも 十分美しゅうございますが➡ 45 00:04:40,616 --> 00:04:42,685 いま少し 手を加えれば➡ 46 00:04:42,685 --> 00:04:47,123 茶室や座敷などに置くと ひときわ映えるものになるかと。 47 00:04:47,123 --> 00:04:52,361 (水野)はやれば 久慈屋の紙の名も 売れるというもの。 48 00:04:52,361 --> 00:04:55,998 まことに ありがたい事でございます。 49 00:04:55,998 --> 00:04:58,150 どうじゃ? まずは 試しに➡ 50 00:04:58,150 --> 00:05:00,136 いくつか 作ってはみてはくれぬか?➡ 51 00:05:00,136 --> 00:05:02,221 10日もあれば 出来るんだろう? 52 00:05:02,221 --> 00:05:05,521 いや。 しかし それがしは…。 53 00:05:07,860 --> 00:05:10,663 (浩吉)はい。 54 00:05:10,663 --> 00:05:15,017 赤目様 人手が必要ならば➡ 55 00:05:15,017 --> 00:05:22,058 この手代の浩吉を 何なりと お使いくださいませ。 56 00:05:22,058 --> 00:05:26,028 「善は急げ」と申します。 57 00:05:26,028 --> 00:05:41,093 ♬~ 58 00:05:41,093 --> 00:05:43,713 赤目様 いかが致しましょう? 59 00:05:43,713 --> 00:05:49,218 まあ 慌てるな。 酒で 喉を潤してからだ。 60 00:05:49,218 --> 00:05:51,554 はあ。 赤目様も➡ 61 00:05:51,554 --> 00:05:53,956 隅には置けませんね。 うん? 62 00:05:53,956 --> 00:05:57,476 おりょう様に あのような美しい行灯を➡ 63 00:05:57,476 --> 00:06:00,529 知らぬ間に お作りになってるんですから。 64 00:06:00,529 --> 00:06:05,518 いや。 しかし 困った事になった。 65 00:06:05,518 --> 00:06:10,873 それがしは 研ぎ仕事だけで 十分 満足しておる。 66 00:06:10,873 --> 00:06:19,181 だが おりょう殿の考えとあっては 断る訳にもいかん。 67 00:06:19,181 --> 00:06:23,185 赤目様は 女の心が見えないのです。 68 00:06:23,185 --> 00:06:27,123 どういう意味だ? 69 00:06:27,123 --> 00:06:30,660 ♬~(お囃子) 70 00:06:30,660 --> 00:06:33,546 <売れる行灯作りの秘訣を求め➡ 71 00:06:33,546 --> 00:06:40,646 小籐次は 浩吉の案内で 流行の発信地 吉原を訪ねた> 72 00:06:44,523 --> 00:06:48,594 ほんに ぬしさんの 手作りでありんすか? 73 00:06:48,594 --> 00:06:50,894 恥ずかしながら。 74 00:06:53,716 --> 00:06:58,087 寝間に灯は 箱行灯が 主でござんす。 75 00:06:58,087 --> 00:07:04,287 なれど こないに柔らかな光では ござんせん。 76 00:07:09,582 --> 00:07:11,582 ただ…。 77 00:07:17,089 --> 00:07:20,993 ただ 何でござるか? 78 00:07:20,993 --> 00:07:27,917 この吉原のような色里で使う灯は 強すぎては 野暮。 79 00:07:27,917 --> 00:07:34,457 闇に 肌が溶け込むような 艶な灯が欲しゅうござんす。 80 00:07:34,457 --> 00:07:39,762 ♬~ 81 00:07:39,762 --> 00:07:41,762 艶な灯。 82 00:07:44,150 --> 00:07:47,503 (三枝)ハハハ…。 83 00:07:47,503 --> 00:07:50,990 おう! ここに おったか!? 84 00:07:50,990 --> 00:07:54,260 清琴 遅いではないか!? 85 00:07:54,260 --> 00:07:58,314 三枝の若様 ただいま 主の言いつけで➡ 86 00:07:58,314 --> 00:08:01,350 こちらのお方のお手伝いを しておりやんした。 87 00:08:01,350 --> 00:08:05,721 ハハハ… 我らを コケに致すか!? 88 00:08:05,721 --> 00:08:07,721 ふん! 行くぞ! 89 00:08:09,925 --> 00:08:12,361 無礼であろう!? (若侍)おのれ その方ら➡ 90 00:08:12,361 --> 00:08:16,515 じじいにかまけて 上客の我らを ないがしろにするか!? 91 00:08:16,515 --> 00:08:19,452 ♬~ 92 00:08:19,452 --> 00:08:21,954 こしゃくな! (主人)おやめくださいませ!➡ 93 00:08:21,954 --> 00:08:26,525 三枝の若様! 若様方が いくら 気張ったところで➡ 94 00:08:26,525 --> 00:08:29,845 かすり傷一つ 負わせる事はできませんよ。 95 00:08:29,845 --> 00:08:39,388 ハハハ… 直参旗本の我らを コケに致すか!? 96 00:08:39,388 --> 00:08:44,877 このお方は 江戸に名高い剣豪 酔いどれ小籐次様。➡ 97 00:08:44,877 --> 00:08:47,229 御鑓拝借の つわものにございますよ。 98 00:08:47,229 --> 00:08:49,415 なんと! 99 00:08:49,415 --> 00:08:53,586 (主人)それでも 事を構えられますか!? 100 00:08:53,586 --> 00:08:56,422 いや。 引き揚げじゃ。 101 00:08:56,422 --> 00:08:59,091 さあ 引き揚げだ! 早う! 102 00:08:59,091 --> 00:09:04,580 ♬~ 103 00:09:04,580 --> 00:09:08,784 清琴といえば 吉原で 3本の指に入る花魁として➡ 104 00:09:08,784 --> 00:09:12,021 名が通ってますよ。 さもありなん。 105 00:09:12,021 --> 00:09:20,446 あの器量と物腰。 わしのような 老いぼれでも 思わず見とれたわ。 106 00:09:20,446 --> 00:09:24,083 おかげで 妙案も得た。 107 00:09:24,083 --> 00:09:27,583 それは ようございました。 ああ。 108 00:09:29,588 --> 00:09:34,543 わしは ずっと考えておる。 109 00:09:34,543 --> 00:09:36,896 行灯の事ですか? 110 00:09:36,896 --> 00:09:42,334 そうではない。 おこう殿の申した➡ 111 00:09:42,334 --> 00:09:44,987 「赤目様には➡ 112 00:09:44,987 --> 00:09:50,359 女子の気持ちが分かって おりません」という言葉だ。 113 00:09:50,359 --> 00:09:55,447 まだ 分かりませぬか? 分からぬ。 114 00:09:55,447 --> 00:10:00,347 おりょう様は 赤目様に 剣を捨ててほしいのですよ。 115 00:10:02,321 --> 00:10:06,926 御歌学者のご息女のおりょう様が 歌人として立つのも➡ 116 00:10:06,926 --> 00:10:11,747 もう間もなくだと 方々で噂されております。 117 00:10:11,747 --> 00:10:14,216 水野家を出る事になれば➡ 118 00:10:14,216 --> 00:10:22,057 その時は 静かに 共に 赤目様と暮らしたい。 119 00:10:22,057 --> 00:10:24,476 そのように思われているのでは ないですか? 120 00:10:24,476 --> 00:10:27,530 戯言を申すな! 121 00:10:27,530 --> 00:10:29,682 赤目様は 一度でも➡ 122 00:10:29,682 --> 00:10:32,518 そのような事をお考えに なった事はないんですか? 123 00:10:32,518 --> 00:10:34,603 ない! 124 00:10:34,603 --> 00:10:46,081 ♬~ 125 00:10:46,081 --> 00:10:48,918 いかがした? 赤目様。 126 00:10:48,918 --> 00:10:50,936 待ってたんですよ。 127 00:10:50,936 --> 00:10:54,089 赤目の旦那 あの野郎ですぜ。 128 00:10:54,089 --> 00:10:57,193 せんだって話した妙な男ってのは。 129 00:10:57,193 --> 00:10:59,311 (空蔵)もしかしたら また 赤目様を➡ 130 00:10:59,311 --> 00:11:01,981 斬りに来た野郎じゃないかってね。 あっしも 慌てて➡ 131 00:11:01,981 --> 00:11:05,818 飛んできたんでさぁ。 縁起でもない事言うんじゃないよ。 132 00:11:05,818 --> 00:11:07,818 すまぬ。 133 00:11:11,190 --> 00:11:24,253 ♬~ 134 00:11:24,253 --> 00:11:27,356 赤目小籐次殿と お見受けする。 135 00:11:27,356 --> 00:11:31,560 いかにも 赤目小籐次にござる。 136 00:11:31,560 --> 00:11:36,232 それがし 稲村右源太と申す。 137 00:11:36,232 --> 00:11:41,954 ♬~ 138 00:11:41,954 --> 00:11:45,741 うっ! うっ! 139 00:11:45,741 --> 00:11:47,741 うっ! 140 00:11:53,349 --> 00:11:59,154 貴殿に 是非 これを研いでいただきたい。 141 00:11:59,154 --> 00:12:01,354 拝見致す。 142 00:12:05,294 --> 00:12:08,480 随分と眠っていたご様子。 143 00:12:08,480 --> 00:12:14,920 何のために研ぐのか その理由を お聞かせ願いたい。 144 00:12:14,920 --> 00:12:19,120 仇討ちをせねばならぬ 仕儀となり申した。 145 00:12:23,362 --> 00:12:27,049 承知つかまつった。 146 00:12:27,049 --> 00:12:30,753 3日は かかるが。 147 00:12:30,753 --> 00:12:32,972 かたじけない。 148 00:12:32,972 --> 00:12:48,020 ♬~ 149 00:12:48,020 --> 00:12:54,476 <あの男は 負ける事を 既に 覚悟している。➡ 150 00:12:54,476 --> 00:12:58,163 さび付いた刀を 磨き上げる事で➡ 151 00:12:58,163 --> 00:13:04,119 武士としての魂を よみがえらせてやりたい。➡ 152 00:13:04,119 --> 00:13:10,109 それが 酔いどれ小籐次の 心意気であった> 153 00:13:10,109 --> 00:13:16,749 ♬~ 154 00:13:16,749 --> 00:13:19,018 <翌日 小籐次は➡ 155 00:13:19,018 --> 00:13:26,225 釣り竿作りを営むという 稲村右源太の長屋を訪ねた> 156 00:13:26,225 --> 00:13:28,625 かたじけない。 157 00:13:44,810 --> 00:13:52,184 はあ これは 見事な仕上がり。 158 00:13:52,184 --> 00:14:02,184 ああ これで負けても 剣のせいには できませぬな。 159 00:14:10,185 --> 00:14:14,106 赤目様 研ぎ料の事ですが。 160 00:14:14,106 --> 00:14:17,292 そんな事は どうでもよい。 161 00:14:17,292 --> 00:14:27,392 貴殿が 仇討ちをせねばならぬ訳を それがしに 明かす気はないか? 162 00:14:30,889 --> 00:14:33,889 私は お茶を。 163 00:14:41,166 --> 00:14:43,585 我が父は➡ 164 00:14:43,585 --> 00:14:49,825 出羽亀田2万石の 郡奉行配下の 軽輩にございました。➡ 165 00:14:49,825 --> 00:14:56,381 父 静五郎は 釣り好きで よく 出かけていたように思います。➡ 166 00:14:56,381 --> 00:15:00,402 父の上役は 田村兵衛。➡ 167 00:15:00,402 --> 00:15:04,256 家中でも 屈指の 剣の達人でございました。➡ 168 00:15:04,256 --> 00:15:06,425 鮒釣りが盛んになる頃➡ 169 00:15:06,425 --> 00:15:11,563 2人は 連れ立って 町外れの沼に行ったようです。 170 00:15:11,563 --> 00:15:18,153 ♬~ 171 00:15:18,153 --> 00:15:23,058 田村様 釣れましたぞ! よく釣れまするぞ! 172 00:15:23,058 --> 00:15:27,296 (稲村)2人だけの事ゆえ 何が起こったか分かりませぬ。 173 00:15:27,296 --> 00:15:30,749 うるさい。 174 00:15:30,749 --> 00:15:35,137 うるさいんじゃ おぬしは! 175 00:15:35,137 --> 00:15:37,489 (男)わ~っ! 176 00:15:37,489 --> 00:15:54,490 ♬~ 177 00:15:54,490 --> 00:15:59,228 (稲村)田村殿は その足で 逐電し➡ 178 00:15:59,228 --> 00:16:03,949 当然ながら 嫡男の私が 仇討ちをする事となりました。➡ 179 00:16:03,949 --> 00:16:09,354 しかし 田村殿は 願立流の免許皆伝。➡ 180 00:16:09,354 --> 00:16:16,695 私はといえば 城下の道場で 一刀流をかじった程度の腕前。➡ 181 00:16:16,695 --> 00:16:20,816 恥ずかしながら 父の二の舞で 返り討ちに遭うのだけは➡ 182 00:16:20,816 --> 00:16:24,653 ごめんと思うておりました。➡ 183 00:16:24,653 --> 00:16:28,653 私も また 逃げ惑っておったのです。 184 00:16:30,626 --> 00:16:36,131 (稲村)逡巡するうちに 月日だけが過ぎました。 185 00:16:36,131 --> 00:16:38,350 お家に帰参できぬ手前➡ 186 00:16:38,350 --> 00:16:42,888 何ぞ 仕事を探さねばと 江戸まで さまよい出たあげく➡ 187 00:16:42,888 --> 00:16:48,927 幸いな事に 名人の竿師に 弟子入りする事になり申した。 188 00:16:48,927 --> 00:16:53,932 おさんとも そのころ 出会いました。 189 00:16:53,932 --> 00:16:57,319 して 何故 貴殿が➡ 190 00:16:57,319 --> 00:17:03,219 刀を研ぎに出さねばならぬ 仕儀となったのだ? 191 00:17:08,697 --> 00:17:12,197 つい ひとつき前の事です。 192 00:17:15,420 --> 00:17:19,220 いい材料に出会えると いいんだがな。 193 00:17:21,627 --> 00:17:24,827 あっ! これは失礼。 194 00:17:29,184 --> 00:17:32,884 お手前と どこかで会うたか? 195 00:17:34,840 --> 00:17:36,925 いえ。 196 00:17:36,925 --> 00:17:40,078 さあ おさん 参ろう。 197 00:17:40,078 --> 00:17:44,082 (番頭)稲村様 ご注文の品 届いておりますよ。 198 00:17:44,082 --> 00:17:51,189 稲村? おぬし もしや 稲村静五郎の? 199 00:17:51,189 --> 00:17:56,995 ♬~ 200 00:17:56,995 --> 00:18:00,315 (稲村)人を介して 旧主家に問い合わせたところ➡ 201 00:18:00,315 --> 00:18:03,318 田村兵衛殿は 放浪のあげく➡ 202 00:18:03,318 --> 00:18:06,818 ひそかに 江戸入りしていたそうです。 203 00:18:08,957 --> 00:18:13,595 3日後 田村殿から この文が。 204 00:18:13,595 --> 00:18:15,595 ごめん。 205 00:18:29,394 --> 00:18:34,583 なんと! 田村殿から 立ち合いたいと? 206 00:18:34,583 --> 00:18:38,820 聞けば 田村殿の腕を見込んで さる大名家が➡ 207 00:18:38,820 --> 00:18:42,624 剣術指南役に召し抱えたいと 望んでいるとか。 208 00:18:42,624 --> 00:18:46,862 そのためにも 田村殿は それがしとの決着をつけ➡ 209 00:18:46,862 --> 00:18:49,915 しがらみのない形で 仕官したいと。 210 00:18:49,915 --> 00:18:54,815 全ては あの日 出会ってしまったのが始まり。 211 00:19:00,759 --> 00:19:08,950 おぬし まこと この勝負 引き受けるつもりか? 212 00:19:08,950 --> 00:19:13,550 バカバカしい話とは 承知しており申す。 213 00:19:15,924 --> 00:19:21,724 10日後の早朝 場所は 霊厳寺の境内。 214 00:19:25,083 --> 00:19:28,487 稲村殿。 215 00:19:28,487 --> 00:19:37,429 不肖 赤目小籐次 我が流派の 勘どころを伝授致そう。 216 00:19:37,429 --> 00:19:43,652 まことにござるか? 10日では 所詮 付け焼き刃。 217 00:19:43,652 --> 00:19:49,474 なれど おぬしの覚悟次第では 幾重にも磨かれよう。 218 00:19:49,474 --> 00:19:52,127 ありがとうござる! 219 00:19:52,127 --> 00:19:56,448 ♬~ 220 00:19:56,448 --> 00:20:08,643 (稲村の掛け声) 221 00:20:08,643 --> 00:20:13,298 た~っ! 足が逆だ。 222 00:20:13,298 --> 00:20:15,317 えい! 223 00:20:15,317 --> 00:20:17,369 た~っ! 224 00:20:17,369 --> 00:20:21,356 ♬~ 225 00:20:21,356 --> 00:20:23,442 やっ! や~っ! 226 00:20:23,442 --> 00:20:34,152 ♬~ 227 00:20:34,152 --> 00:20:37,839 どうした? まだ まだ! 228 00:20:37,839 --> 00:20:46,431 ♬~ 229 00:20:46,431 --> 00:20:49,818 やっ! 230 00:20:49,818 --> 00:20:51,787 ああっ! 231 00:20:51,787 --> 00:21:00,262 ♬~ 232 00:21:00,262 --> 00:21:03,782 ≪(浩吉)赤目様。 おう! 浩吉。 233 00:21:03,782 --> 00:21:06,368 ありました おっしゃってたような色紙が。 234 00:21:06,368 --> 00:21:09,287 かたじけない。 235 00:21:09,287 --> 00:21:11,687 美しいのう。 236 00:21:15,143 --> 00:21:18,063 駿太郎は これがよい! あっ あっ! 坊ちゃん 坊ちゃん➡ 237 00:21:18,063 --> 00:21:22,263 駄目ですよ! ほら ほら 破れる! 238 00:21:29,157 --> 00:21:31,557 ≪(おこう)赤目様。 239 00:21:43,622 --> 00:21:48,376 おこう殿! おはようございます。➡ 240 00:21:48,376 --> 00:21:52,497 今日は 駿ちゃんを お預かりに参ったんですよ。 241 00:21:52,497 --> 00:21:55,884 頼んだ覚えはないぞ。 駿ちゃんのお世話だけでも➡ 242 00:21:55,884 --> 00:21:58,887 大変なのに その上 仇討ちのお手伝いまで➡ 243 00:21:58,887 --> 00:22:02,824 引き受けてしまっては 気を入れて 行灯も作れやしません。 244 00:22:02,824 --> 00:22:05,277 誰から聞いた? 万八楼では➡ 245 00:22:05,277 --> 00:22:07,329 すっかり 噂になっております。 246 00:22:07,329 --> 00:22:09,381 空蔵か。 247 00:22:09,381 --> 00:22:15,253 やはり 赤目様は 生っ粋のお侍なんですね。 248 00:22:15,253 --> 00:22:18,924 仇討ちが済んで 行灯が仕上がるまで➡ 249 00:22:18,924 --> 00:22:22,594 私が 駿ちゃんのお世話を 致しましょう。 250 00:22:22,594 --> 00:22:24,946 おこう殿の好意はありがたいが➡ 251 00:22:24,946 --> 00:22:29,985 駿太郎なら おきみさんや お麻さんに見てもらっておる。 252 00:22:29,985 --> 00:22:33,605 聞けば お麻さんは みごもったと いうじゃありませんか。 253 00:22:33,605 --> 00:22:36,892 大事な体に 無理はさせられません。 254 00:22:36,892 --> 00:22:39,978 それに 命懸けで 仇討ちに臨もうという時に➡ 255 00:22:39,978 --> 00:22:42,847 酔いどれ様に 子守で 手いっぱいにさせては➡ 256 00:22:42,847 --> 00:22:46,484 万八楼の名折れ。 私も 女が廃ります。 257 00:22:46,484 --> 00:22:50,188 断じて 見過ごす訳には 参りません。 258 00:22:50,188 --> 00:22:56,645 おこう殿にかかっては この赤目 返す言葉もない。 259 00:22:56,645 --> 00:22:59,180 頼もしいでしょう? 260 00:22:59,180 --> 00:23:02,901 駿ちゃん 私と一緒に お留守番しましょうね。 261 00:23:02,901 --> 00:23:04,903 じいじに 何かあったら➡ 262 00:23:04,903 --> 00:23:09,507 今度は 駿太郎が じいじの仇討ちをするからな。 263 00:23:09,507 --> 00:23:12,777 ♬~ 264 00:23:12,777 --> 00:23:16,398 駿太郎 頼んだぞ。 265 00:23:16,398 --> 00:23:18,416 はい! 266 00:23:18,416 --> 00:23:20,452 うん。 267 00:23:20,452 --> 00:23:31,413 ♬~ 268 00:23:31,413 --> 00:23:36,985 竿作りの師匠は 「目は 曲がりの箇所ではのうて➡ 269 00:23:36,985 --> 00:23:40,922 先端を見よ」と教えてくれました。 270 00:23:40,922 --> 00:23:46,928 その3尺の竿を それがしが 短く切ったとする。 271 00:23:46,928 --> 00:23:49,881 分かるか? 長年の仕事➡ 272 00:23:49,881 --> 00:23:53,618 一分の狂いも見分けられると 自負しております。 273 00:23:53,618 --> 00:23:57,555 それが おぬしの言う「間合い」だ。 274 00:23:57,555 --> 00:24:01,743 まさしく 剣の道にも通ずる。 275 00:24:01,743 --> 00:24:06,831 稲村殿 表へ。 276 00:24:06,831 --> 00:24:09,631 ♬~ 277 00:24:25,483 --> 00:24:31,583 それがしの手は 竿と同じ 3尺先にござろう? 278 00:24:33,591 --> 00:24:38,797 竿を作るように 刀を構えられよ。 279 00:24:38,797 --> 00:24:40,897 はい。 280 00:24:49,691 --> 00:24:54,829 先ほど同様 片目を閉じて 狙いなされ。 281 00:24:54,829 --> 00:24:58,116 目が離れませぬか? 構わぬ。 282 00:24:58,116 --> 00:25:04,216 貴殿の長年の経験が 3尺先の先端を覚えておろう? 283 00:25:08,760 --> 00:25:13,081 いつも 竿の曲がりを 直す時と同じように➡ 284 00:25:13,081 --> 00:25:16,481 刀を突き出してみなされ。 285 00:25:20,188 --> 00:25:26,988 今度は 引くと見せて 一気に突き出してみなされ。 286 00:25:37,689 --> 00:25:39,657 お見事! 287 00:25:39,657 --> 00:25:47,982 ♬~ 288 00:25:47,982 --> 00:25:52,187 <それから 7日の間 小籐次は 稲村に➡ 289 00:25:52,187 --> 00:25:54,756 釣り竿作りの技を応用した➡ 290 00:25:54,756 --> 00:25:59,861 突き技の鍛錬だけに 集中するよう命じた> 291 00:25:59,861 --> 00:26:30,361 ♬~ 292 00:26:48,593 --> 00:26:54,093 どうしても 仇討ちに行くのですか? 293 00:26:58,686 --> 00:27:04,125 右源太様 私の事を 少しでも思ってくださるなら➡ 294 00:27:04,125 --> 00:27:06,661 わざわざ 斬られに行くような 愚かなまねを➡ 295 00:27:06,661 --> 00:27:08,746 なさるはずはありません! 296 00:27:08,746 --> 00:27:13,484 おさん 俺は お前と出会い➡ 297 00:27:13,484 --> 00:27:17,288 分不相応の幸せをつかんだと 思っている。 298 00:27:17,288 --> 00:27:24,062 しかしな いつまでも 逃げ続けて いる訳には いかんのだ。➡ 299 00:27:24,062 --> 00:27:29,350 仇討ちからも 己の定めからも。 300 00:27:29,350 --> 00:27:36,550 自分が侍であった事を 赤目様が 思い出させてくれた。 301 00:27:44,449 --> 00:27:50,722 私は 赤目様が 憎うございます。 302 00:27:50,722 --> 00:27:53,822 おさん 何を言うか! 303 00:27:55,860 --> 00:28:01,900 構わぬ。 では それがしは これで。 304 00:28:01,900 --> 00:28:03,900 ごめん。 305 00:28:12,744 --> 00:28:16,744 (雨音) 306 00:28:46,945 --> 00:28:51,182 して その仇討ちは いつ? 307 00:28:51,182 --> 00:28:54,319 明日の早朝にござる。 308 00:28:54,319 --> 00:29:00,425 それがしも 後見役として参じる。 309 00:29:00,425 --> 00:29:04,095 さようでしたか。 310 00:29:04,095 --> 00:29:09,517 私は そのおさん殿の気持ちが 分かります。 311 00:29:09,517 --> 00:29:15,623 そんなつまらぬ果たし合いから 一体 得るものがあるかどうか! 312 00:29:15,623 --> 00:29:18,710 おりょう殿。 313 00:29:18,710 --> 00:29:27,919 それがしは 行灯職人として 生きるつもりは 毛頭ござらぬ。 314 00:29:27,919 --> 00:29:35,419 死ぬまで いや 死んでも 剣を置く事はない。 315 00:29:37,462 --> 00:29:40,214 それがしは 武士じゃ。 316 00:29:40,214 --> 00:29:45,214 今宵は その事を伝えに参った。 317 00:29:47,538 --> 00:29:50,058 ごめん。 318 00:29:50,058 --> 00:29:52,758 稲村様が斬られれば…。 319 00:29:54,812 --> 00:29:58,012 おさん殿が 哀れでなりません。 320 00:30:00,018 --> 00:30:05,823 武士としての使命を捨ててでも 生きていてほしいと願うのは➡ 321 00:30:05,823 --> 00:30:08,459 わがままでしょうか? 322 00:30:08,459 --> 00:30:24,942 ♬~ 323 00:30:24,942 --> 00:30:26,978 参る。 324 00:30:26,978 --> 00:30:59,193 ♬~ 325 00:30:59,193 --> 00:31:04,493 赤目様 立ち合いに際して 何ぞ 心得がございましょうか? 326 00:31:06,617 --> 00:31:11,989 この期に及んで 勝ち負けを案じてはならぬ。 327 00:31:11,989 --> 00:31:18,429 ただ一太刀に 積年の思いを込めて ぶつかっていけ。 328 00:31:18,429 --> 00:31:20,529 はい。 329 00:31:27,488 --> 00:31:30,388 飲むか? はっ。 330 00:31:32,727 --> 00:31:35,827 酒でござるか? うん。 331 00:31:55,116 --> 00:31:57,916 参るか? はっ。 332 00:32:03,357 --> 00:32:09,864 (雷鳴) 333 00:32:09,864 --> 00:32:14,364 (足音) 334 00:32:25,062 --> 00:32:32,286 田村兵衛殿 稲村右源太にござる。 335 00:32:32,286 --> 00:32:34,555 助太刀か? 336 00:32:34,555 --> 00:32:39,610 それがし 赤目小籐次と申す。 337 00:32:39,610 --> 00:32:47,585 縁あって 稲村右源太殿の 介添え役を務める。 338 00:32:47,585 --> 00:32:50,621 御鑓拝借の赤目小籐次か? 339 00:32:50,621 --> 00:32:53,608 いかにも。 340 00:32:53,608 --> 00:32:58,930 稲村殿 存分に戦いなされ。 341 00:32:58,930 --> 00:33:03,851 骨は この赤目が拾い申す。 342 00:33:03,851 --> 00:33:07,088 お願い申す。 343 00:33:07,088 --> 00:33:11,125 ♬~ 344 00:33:11,125 --> 00:33:15,713 田村殿 それがしを返り討ちにし➡ 345 00:33:15,713 --> 00:33:18,549 他家の剣術指南役となる ご所存か? 346 00:33:18,549 --> 00:33:21,219 知っておったか。 347 00:33:21,219 --> 00:33:28,075 今 ここで おぬしと決着をつけ 過去と決別するが 我が望み。 348 00:33:28,075 --> 00:33:31,395 ♬~ 349 00:33:31,395 --> 00:33:33,497 いざ。 350 00:33:33,497 --> 00:34:09,033 ♬~ 351 00:34:09,033 --> 00:34:13,254 稲村殿 剣の勝負と思うな! 352 00:34:13,254 --> 00:34:18,326 釣り竿作りで培ってきた 己の技を信じろ! 353 00:34:18,326 --> 00:34:29,487 ♬~ 354 00:34:29,487 --> 00:34:33,287 この田村兵衛を愚弄する気か!? 355 00:34:40,348 --> 00:34:46,048 ♬~ 356 00:35:08,542 --> 00:35:13,542 稲村右源太 見事 本懐を遂げられた。 357 00:35:44,195 --> 00:35:46,530 ♬~ 358 00:35:46,530 --> 00:35:48,783 右源太様! 359 00:35:48,783 --> 00:35:56,023 ♬~ 360 00:35:56,023 --> 00:36:02,530 稲村殿は 無事 父上の仇を討たれた。 361 00:36:02,530 --> 00:36:08,002 これで 亀田のお家へ 帰参できよう。 362 00:36:08,002 --> 00:36:14,392 ♬~ 363 00:36:14,392 --> 00:36:17,628 赤目様。 364 00:36:17,628 --> 00:36:22,483 我ら 今後も この江戸の片隅で 暮らしていく所存です。 365 00:36:22,483 --> 00:36:28,723 こたびの事で おさんと過ごす 平凡な暮らしこそが➡ 366 00:36:28,723 --> 00:36:32,927 最上の幸せだと気付きました。 367 00:36:32,927 --> 00:36:38,883 おさん 心配かけたな。 368 00:36:38,883 --> 00:36:41,383 しかし もう 大丈夫だ。 369 00:36:43,554 --> 00:36:46,674 これで 侍が やめられる。 370 00:36:46,674 --> 00:36:51,412 ♬~ 371 00:36:51,412 --> 00:36:53,397 右源太様。 372 00:36:53,397 --> 00:37:23,727 ♬~ 373 00:37:23,727 --> 00:37:25,827 出来た。 374 00:37:46,550 --> 00:37:50,120 父上。 375 00:37:50,120 --> 00:37:52,120 母上。 376 00:37:54,258 --> 00:37:58,496 [ 回想 ] (須藤)赤目殿 一つ 頼みがある。 377 00:37:58,496 --> 00:38:14,996 ♬~ 378 00:38:28,809 --> 00:38:30,828 どうだ? 379 00:38:30,828 --> 00:38:35,482 前のものより もっと 灯が柔らかくなって。 380 00:38:35,482 --> 00:38:37,685 それに この色。 381 00:38:37,685 --> 00:38:44,592 昌右衛門殿に 「ほのあかり 久慈行灯」と名付けられた。 382 00:38:44,592 --> 00:38:47,828 「ほのあかり久慈行灯」? うん。 383 00:38:47,828 --> 00:38:50,214 いい名ですこと。 384 00:38:50,214 --> 00:38:55,452 久慈屋の職人に 行灯作りを伝授する代わりに➡ 385 00:38:55,452 --> 00:39:03,761 それがしが 行灯作りを 商いに する事を辞退させていただいた。 386 00:39:03,761 --> 00:39:07,448 それがしには 駿太郎を➡ 387 00:39:07,448 --> 00:39:12,853 ひとかどの武士に育て上げる 務めがある。 388 00:39:12,853 --> 00:39:15,553 そうでございますね。 うん。 389 00:39:18,726 --> 00:39:24,426 それがしが作った最後の行灯だ。 390 00:39:26,483 --> 00:39:31,283 おこう殿に 受け取ってもらいたい。 391 00:39:33,340 --> 00:39:37,745 私に? うん。 392 00:39:37,745 --> 00:39:43,817 おこう殿には いつも いろんな事を教えてもらっておる。 393 00:39:43,817 --> 00:39:46,320 その礼だ。 394 00:39:46,320 --> 00:39:51,475 そんな。 もったいのうございます。 395 00:39:51,475 --> 00:39:55,412 それがしからが 嫌だと言うのなら➡ 396 00:39:55,412 --> 00:39:59,712 駿太郎からだと思って もらってくれんか? 397 00:40:01,819 --> 00:40:09,019 駿太郎は 優しいそなたが 大好きだ。 398 00:40:11,795 --> 00:40:14,481 赤目様。 399 00:40:14,481 --> 00:40:16,784 受け取ってくれるか? 400 00:40:16,784 --> 00:40:23,724 ♬~ 401 00:40:23,724 --> 00:40:26,327 ありがとうございます。 402 00:40:26,327 --> 00:40:40,791 ♬~ 403 00:40:40,791 --> 00:40:43,744 なかなか釣れんのう じいじ。 404 00:40:43,744 --> 00:40:47,881 駿太郎 何事も 急いてはいかん。 405 00:40:47,881 --> 00:40:50,884 釣り竿が悪いのか? 406 00:40:50,884 --> 00:40:55,039 道具のせいにするのも いかん。 407 00:40:55,039 --> 00:40:59,643 いい職人が作った いい竿じゃて。 408 00:40:59,643 --> 00:41:01,712 (駿太郎)じいじ! おっ! 409 00:41:01,712 --> 00:41:03,881 かかったか? 駿太郎! 410 00:41:03,881 --> 00:41:06,133 これは 大きい! 大きいぞ! 411 00:41:06,133 --> 00:41:08,235 おっ! 412 00:41:08,235 --> 00:41:10,788 でかした! でかした 駿太郎! 413 00:41:10,788 --> 00:41:14,925 あっ! あっ… 駿太郎 いかん。 いかん。 414 00:41:14,925 --> 00:41:18,479 痛たた…。 腰が… 腰が…。 415 00:41:18,479 --> 00:41:23,150 駿太郎 駿太郎 竿を離すな 竿を。 416 00:41:23,150 --> 00:41:27,321 フフフ… フフフ… フフフ…。 417 00:41:27,321 --> 00:41:31,892 ハハハ… ハハハ…。 418 00:41:31,892 --> 00:41:39,466 <ここに 親と子を照らす たった一つの灯がともっている> 419 00:41:39,466 --> 00:41:41,518 ♬~ 420 00:41:41,518 --> 00:41:45,089 お嬢様を ずっと お慕い申しております。 421 00:41:45,089 --> 00:41:49,993 (泉蔵)後悔するぞ。 泉蔵 即刻 出ていきなさい! 422 00:41:49,993 --> 00:41:52,062 (泉蔵)定めを変えてみせる! 423 00:41:52,062 --> 00:41:54,148 (利兵衛)負けねえぞ! 424 00:41:54,148 --> 00:42:01,255 胸の奥に ひっそりと秘め 死んでゆくのが まことの恋だ。 425 00:42:01,255 --> 00:42:07,294 ♬~ 426 00:42:07,294 --> 00:42:10,914 ♬「寂しくて悲しくて」 427 00:42:10,914 --> 00:42:20,090 ♬「ぽつんと 陽だまりの中に」 428 00:42:20,090 --> 00:42:26,680 ♬「前向きと ほほ笑みも忘れず」 429 00:42:26,680 --> 00:42:38,976 ♬「不器用な私に 言葉残した」 430 00:42:38,976 --> 00:42:45,215 ♬「人はいつか 何になるかを」 431 00:42:45,215 --> 00:42:55,642 ♬「求め目指し 歩いて行く」 432 00:42:55,642 --> 00:43:00,230 ♬「愛ください」 433 00:43:00,230 --> 00:43:08,322 ♬「大事な愛を 置いてきたんです」 434 00:43:08,322 --> 00:43:18,882 ♬「大きな愛を そう あの人の愛を」 435 00:43:18,882 --> 00:43:25,582 ♬「あの日に置いて来た」