1 00:00:34,728 --> 00:00:36,697 (おこう)赤目様の事は➡ 2 00:00:36,697 --> 00:00:42,102 おりょう様より 私のほうが よく 知っていると自負しております。 3 00:00:42,102 --> 00:00:45,789 その私が申し上げます。 4 00:00:45,789 --> 00:00:50,928 赤目様の見つめる先は おりょう様 ただ一人。 5 00:00:50,928 --> 00:00:55,532 <自らの胸の内を 隠し続けるおこう> 6 00:00:55,532 --> 00:00:59,253 (おりょう)私の まことの気持ちを お伝えするのがよいと考えて➡ 7 00:00:59,253 --> 00:01:01,672 今日は 参りました。 8 00:01:01,672 --> 00:01:06,693 赤目様 お慕い申しております。 9 00:01:06,693 --> 00:01:11,493 <小籐次への一途な愛を貫く おりょう> 10 00:01:13,700 --> 00:01:22,225 <しかし 小籐次の愛を 今 必要とする人は また 別にいた> 11 00:01:22,225 --> 00:01:31,925 ♬~(テーマ音楽) 12 00:01:37,991 --> 00:01:42,062 父上 赤目小籐次様でございます。 13 00:01:42,062 --> 00:01:44,464 本日 ようやく➡ 14 00:01:44,464 --> 00:01:49,436 天下無双の酔いどれ様のお顔を 拝する事ができた。 15 00:01:49,436 --> 00:01:54,891 赤目殿 日頃から 我が娘が お世話になっております。 16 00:01:54,891 --> 00:01:56,860 赤目小籐次にございます。 17 00:01:56,860 --> 00:01:59,763 たった一人で 大名三家を向こうに回し➡ 18 00:01:59,763 --> 00:02:02,666 主君の恥辱を晴らされた勇者。➡ 19 00:02:02,666 --> 00:02:06,753 今や 赤目小籐次様にかなう者など ないという。 20 00:02:06,753 --> 00:02:10,257 せんだっても 赤目小籐次の偽者が出回り➡ 21 00:02:10,257 --> 00:02:13,961 それがしの家臣が襲われるという 騒動が起きたが➡ 22 00:02:13,961 --> 00:02:16,830 赤目の働きで 無事に落着した。 23 00:02:16,830 --> 00:02:21,068 それがしにとっても 頼もしき味方でござる。 24 00:02:21,068 --> 00:02:23,186 めっそうもない。 25 00:02:23,186 --> 00:02:26,156 それがしの名を騙った 北堀五郎兵衛は➡ 26 00:02:26,156 --> 00:02:28,992 それがしの幼なじみにございます。 27 00:02:28,992 --> 00:02:34,297 迷惑をおかけしたのは こちらのほうに存じます。 28 00:02:34,297 --> 00:02:41,355 赤目殿 ご存じの事ながら こたび 娘が 水野様より お暇を頂き➡ 29 00:02:41,355 --> 00:02:45,225 和歌の道に専念する事と 相なりました。➡ 30 00:02:45,225 --> 00:02:49,997 どうか 今後も よき相談相手に なってやってくだされ。 31 00:02:49,997 --> 00:02:52,597 もちろんにございます。 32 00:03:00,424 --> 00:03:02,824 粗茶でございますが。 33 00:03:04,895 --> 00:03:07,195 頂戴致す。 34 00:03:25,165 --> 00:03:30,170 作法を知らぬゆえ お恥ずかしい。 35 00:03:30,170 --> 00:03:33,890 ああ… お気になさらずに。 36 00:03:33,890 --> 00:03:38,195 赤目様は 今や 天下一の武芸者でございますよ。 37 00:03:38,195 --> 00:03:42,199 おりょう殿まで そのような事を申されるか。 38 00:03:42,199 --> 00:03:48,305 特に 舜藍様が 居を構えると 申されておりましたが➡ 39 00:03:48,305 --> 00:03:52,059 どこぞ 心当たりが ございまするか? 40 00:03:52,059 --> 00:03:54,394 いえ。 それは まだ。 41 00:03:54,394 --> 00:04:01,585 おりょう殿の 歌人としての 出立にございます。 42 00:04:01,585 --> 00:04:05,155 風雅な住まいでなければ なりませぬな。 43 00:04:05,155 --> 00:04:11,161 風雅も大事ですが それよりも 赤目様と駿太郎様と➡ 44 00:04:11,161 --> 00:04:16,361 3人で 仲むつまじく 暮らせる場所が ようございます。 45 00:04:20,387 --> 00:04:25,587 私の気持ちが いまだ 赤目様に伝わりませぬか? 46 00:04:27,661 --> 00:04:34,361 おりょう殿 ぶしつけな事を聞き申すが…。 47 00:04:36,720 --> 00:04:43,020 あの北堀に 何か申されましたか? 48 00:04:45,996 --> 00:04:49,549 お慕い申しておると…。 49 00:04:49,549 --> 00:04:52,085 赤目様と 見間違えて。 50 00:04:52,085 --> 00:04:57,874 この赤目小籐次を おからかいにございますか? 51 00:04:57,874 --> 00:05:00,260 からかいなど致しませぬ! 52 00:05:00,260 --> 00:05:06,166 至って正直に 心の内を明かしております。 53 00:05:06,166 --> 00:05:08,552 おりょう殿もご存じのとおり➡ 54 00:05:08,552 --> 00:05:16,793 それがし 元はといえば 小大名の下屋敷厩番。 55 00:05:16,793 --> 00:05:20,597 3両1人扶持の身。 56 00:05:20,597 --> 00:05:24,651 全てを兼ね備えている おりょう殿と➡ 57 00:05:24,651 --> 00:05:28,051 同じ夢を見る訳にはいきませぬ。 58 00:05:31,191 --> 00:05:36,296 赤目様は 私の事がお嫌いですか? 59 00:05:36,296 --> 00:05:38,598 めっそうもない! 60 00:05:38,598 --> 00:05:42,602 おりょう殿の身に 何かありますれば➡ 61 00:05:42,602 --> 00:05:46,740 それがし 命を懸ける所存にございます! 62 00:05:46,740 --> 00:05:50,794 私も同じにございます。 63 00:05:50,794 --> 00:05:56,449 ♬~ 64 00:05:56,449 --> 00:06:01,738 これが 私の胸の思いにございます。 65 00:06:01,738 --> 00:06:05,091 夢だ。 66 00:06:05,091 --> 00:06:07,761 それがしは 夢を見ておるに違いない。 67 00:06:07,761 --> 00:06:12,749 現でございます。 68 00:06:12,749 --> 00:06:19,155 いつまでも 赤目様のおそばに いとうございます。 69 00:06:19,155 --> 00:06:25,795 ♬~ 70 00:06:25,795 --> 00:06:28,598 (掛け声) 71 00:06:28,598 --> 00:06:31,952 (松五郎)いいぞ。 行け。 (達次)えっ? 72 00:06:31,952 --> 00:06:35,052 (駿太郎)やっ! いいぞ 駿太郎。 73 00:06:36,957 --> 00:06:39,259 (達次の母)達次 晩御飯だよ。 74 00:06:39,259 --> 00:06:41,261 は~い。 75 00:06:41,261 --> 00:06:44,798 (松五郎の父)おう 松五郎 帰るぞ。 父ちゃん! 76 00:06:44,798 --> 00:06:47,898 (達次の母)あら お帰りなさい。 (松五郎の父)どうも どうも。 77 00:06:50,103 --> 00:06:52,656 駿太郎 またな。 明日な。 78 00:06:52,656 --> 00:06:56,993 うん! また 明日! またね! 79 00:06:56,993 --> 00:07:12,659 ♬~ 80 00:07:12,659 --> 00:07:19,950 <このごろ 駿太郎一人で 小籐次を待つ時間が増えていた> 81 00:07:19,950 --> 00:07:24,187 ≪(小籐次の鼻歌) 82 00:07:24,187 --> 00:07:26,623 じいじ! 83 00:07:26,623 --> 00:07:31,094 駿太郎 まだ起きておったのか? 84 00:07:31,094 --> 00:07:36,132 ねえ じいじ じいじ。➡ 85 00:07:36,132 --> 00:07:38,752 今日 達次と松五郎がな。 86 00:07:38,752 --> 00:07:42,572 じいじはな 酔うた 酔うた 酔うた。 87 00:07:42,572 --> 00:07:46,293 じいじ どこに行ってきたんだ? 88 00:07:46,293 --> 00:07:52,232 現じゃ 現じゃ。 (駿太郎)じいじ 聞いて! 89 00:07:52,232 --> 00:07:56,532 ♬~ 90 00:08:01,291 --> 00:08:05,161 おりょう様が 新たにお住まいになる➡ 91 00:08:05,161 --> 00:08:08,698 お屋敷をお探しとか? 92 00:08:08,698 --> 00:08:14,287 そこで 昌右衛門殿のお力を お借りしたい。 93 00:08:14,287 --> 00:08:20,960 それがし 屋敷を探すと 勇んで引き受けたのはいいが➡ 94 00:08:20,960 --> 00:08:27,500 恥ずかしながら その実 心当たりがないのだ。 95 00:08:27,500 --> 00:08:31,204 ちょうど ようございました。 96 00:08:31,204 --> 00:08:35,158 さるお旗本が ご別邸を手放され➡ 97 00:08:35,158 --> 00:08:40,163 それを 久慈屋が 引き取ったばかりでございます。 98 00:08:40,163 --> 00:08:42,165 さようか! 99 00:08:42,165 --> 00:08:46,353 まずは その屋敷から ご覧になりますか? 100 00:08:46,353 --> 00:08:50,357 「渡りに舟」とは この事。 頼めるか? 101 00:08:50,357 --> 00:08:53,460 早速 手配を致しましょう。 102 00:08:53,460 --> 00:08:55,760 かたじけない! ハハハ…。 103 00:08:57,764 --> 00:08:59,999 (女)はい。 (おうづ)はい いつもありがとう。 104 00:08:59,999 --> 00:09:03,699 おうづちゃん またね。 うん。 ありがとう。 105 00:09:06,423 --> 00:09:09,659 (太郎吉)おうづちゃん! 106 00:09:09,659 --> 00:09:11,795 南瓜 蓮根 まだあるかい? 107 00:09:11,795 --> 00:09:13,763 太郎吉さん お使い? 108 00:09:13,763 --> 00:09:17,267 親父も おっかあも 人使いが荒くてさ。 109 00:09:17,267 --> 00:09:20,570 立派な曲物ね。 これ おとっつぁんが作ったの? 110 00:09:20,570 --> 00:09:23,089 ああ。 太郎吉さんも 早く➡ 111 00:09:23,089 --> 00:09:25,108 これぐらいの物を 作れるようにならないとね。 112 00:09:25,108 --> 00:09:29,295 どうかな。 職人は 目で盗まなきゃ駄目さ。 113 00:09:29,295 --> 00:09:31,398 親父は 口では 教えてくれないんだ。 114 00:09:31,398 --> 00:09:34,167 一緒に働いてみて 初めて おとっつぁんのすごさが➡ 115 00:09:34,167 --> 00:09:36,753 分かるってものね。 全くだ。 116 00:09:36,753 --> 00:09:40,723 ふだんは 口うるさい親父だけど やっぱり かなわねえや。 117 00:09:40,723 --> 00:09:42,823 いいおとっつぁんだわ。 118 00:09:44,828 --> 00:09:49,532 おうづちゃん 今度 うちで 夕餉でもどうだい? 119 00:09:49,532 --> 00:09:52,268 いや いや いや あの… おっかあがさ➡ 120 00:09:52,268 --> 00:09:54,354 いつも 買ってるだろう? 121 00:09:54,354 --> 00:09:57,023 おうづちゃんの青物で作った 煮物をさ➡ 122 00:09:57,023 --> 00:09:59,423 食わせたいって言うんだ。 123 00:10:01,494 --> 00:10:03,694 (太郎吉)おうづちゃん? 124 00:10:06,299 --> 00:10:08,318 そのうち 呼ばれるわ。 125 00:10:08,318 --> 00:10:11,955 おう。 ハハハ…。 126 00:10:11,955 --> 00:10:15,792 ♬~ 127 00:10:15,792 --> 00:10:20,992 おっかさん 今 戻った。 ああ おうづ ご苦労さん。 128 00:10:24,317 --> 00:10:28,104 ここでいいわ。 中まで運ぶよ。 ここまで来たんだ。 129 00:10:28,104 --> 00:10:32,091 いいの。 (戸が開く音) 130 00:10:32,091 --> 00:10:34,961 あんた こんな時分から どこ行くのさ? 131 00:10:34,961 --> 00:10:37,261 どこだっていいだろう!? 132 00:10:41,100 --> 00:10:43,269 誰でえ? 133 00:10:43,269 --> 00:10:45,355 曲物屋の太郎吉さんよ。 134 00:10:45,355 --> 00:10:48,224 荷物運ぶの 手伝ってもらってたの。 135 00:10:48,224 --> 00:10:50,460 この! 136 00:10:50,460 --> 00:10:52,962 あんた! 何すんの!? おうづに手つけたら お前➡ 137 00:10:52,962 --> 00:10:54,998 この俺が 承知しねえぞ! 138 00:10:54,998 --> 00:10:57,734 こいつにはな 決まったお方がいるんだ。 139 00:10:57,734 --> 00:11:01,554 堀切村の名主様だよ! 140 00:11:01,554 --> 00:11:04,254 (おきね)あんた やめてよ! 141 00:11:06,659 --> 00:11:09,696 曲物屋なんぞは お前 お呼びじゃねえんだよ! 142 00:11:09,696 --> 00:11:14,667 どきやがれ! あんた! あんた! 143 00:11:14,667 --> 00:11:21,958 また 博打だよ。 ありゃ もう病気だね。 情けねえこった! 144 00:11:21,958 --> 00:11:27,881 ♬~ 145 00:11:27,881 --> 00:11:33,236 太郎吉さん もう 帰って。 146 00:11:33,236 --> 00:11:39,792 ♬~ 147 00:11:39,792 --> 00:11:41,895 さあ 張った 張った! 丁! 148 00:11:41,895 --> 00:11:45,164 半! 丁! 半方ないか? 149 00:11:45,164 --> 00:11:47,784 (瀬川七右衛門) お前が 義右衛門か? 150 00:11:47,784 --> 00:11:50,169 へえ。 151 00:11:50,169 --> 00:11:52,989 (古利根の親分)義右衛門 この方が➡ 152 00:11:52,989 --> 00:11:57,994 前にも話した 名主の瀬川七右衛門様だ。 153 00:11:57,994 --> 00:12:01,531 今度 小村井村に 別邸を構えるってんで➡ 154 00:12:01,531 --> 00:12:04,717 お妾を探していらっしゃる。 155 00:12:04,717 --> 00:12:07,287 聞いておりやす。 156 00:12:07,287 --> 00:12:10,890 (親分)この義右衛門の娘の おうづは➡ 157 00:12:10,890 --> 00:12:14,594 深川界隈を回る青物売りでさぁ。 158 00:12:14,594 --> 00:12:18,898 気立てのいい女子でして。 159 00:12:18,898 --> 00:12:22,468 器量は どうじゃ? 親に似ず➡ 160 00:12:22,468 --> 00:12:27,390 なかなかの器量よしです。 161 00:12:27,390 --> 00:12:33,763 どうだ? 義右衛門。 瀬川様に おうづを任せてみては? 162 00:12:33,763 --> 00:12:37,900 瀬川様はな おうづが 屋敷に来れば➡ 163 00:12:37,900 --> 00:12:44,090 うちでこさえた借金を 帳消しにしてもいいと言ってる。 164 00:12:44,090 --> 00:12:47,894 ちょ… 帳消し? 165 00:12:47,894 --> 00:12:51,297 (親分)義右衛門 これはな お前の事を➡ 166 00:12:51,297 --> 00:12:56,653 どうにかしてやりたい思う 俺の仏心だぞ。➡ 167 00:12:56,653 --> 00:13:02,108 おうづだってな 妾とはいえ お屋敷に住めるんだ。➡ 168 00:13:02,108 --> 00:13:05,361 そこいらの百姓なんぞの 嫁になるより➡ 169 00:13:05,361 --> 00:13:09,961 よっぽど幸せになれるってもんだ。 170 00:13:12,735 --> 00:13:15,521 今日は これだけしかないが➡ 171 00:13:15,521 --> 00:13:21,094 正式に決まれば 借金とは別に 10両出そう。 172 00:13:21,094 --> 00:13:23,529 (親分)おうづにとっても➡ 173 00:13:23,529 --> 00:13:28,234 お前にとっても これ以上の話はないがの。 174 00:13:28,234 --> 00:13:30,486 分かりやした。 175 00:13:30,486 --> 00:13:35,692 近いうちに きっと おうづを こちらに呼んできまさぁ。 176 00:13:35,692 --> 00:13:37,744 ♬~ 177 00:13:37,744 --> 00:13:43,483 (賭場の人々の声) 178 00:13:43,483 --> 00:13:45,752 やってくか? 179 00:13:45,752 --> 00:13:50,252 ♬~ 180 00:13:56,796 --> 00:14:00,196 (小籐次の笑い声) 181 00:14:06,839 --> 00:14:10,393 おりょう殿 いかがにござるか? 182 00:14:10,393 --> 00:14:14,530 元は 大身旗本の 別邸だったそうな。 183 00:14:14,530 --> 00:14:18,334 この庭 静かで ほんに落ち着きます。 184 00:14:18,334 --> 00:14:22,455 だが 大勢の門弟衆が 集まるとなると➡ 185 00:14:22,455 --> 00:14:26,492 もう少し広い屋敷のほうが よいかもしれんな。 186 00:14:26,492 --> 00:14:30,897 いえ。 このくらいのほうが ようございます。 187 00:14:30,897 --> 00:14:36,769 どこにいても 赤目様と駿太郎様を 見つけられますもの。 188 00:14:36,769 --> 00:14:40,523 申し分なき屋敷にございます。 189 00:14:40,523 --> 00:14:43,159 それを聞いて 安心致した。 190 00:14:43,159 --> 00:14:46,129 早速 昌右衛門殿に掛け合おう。 191 00:14:46,129 --> 00:14:48,729 お願い致します。 192 00:14:52,335 --> 00:14:54,387 ところで 久慈屋では➡ 193 00:14:54,387 --> 00:14:57,423 おやえさんと浩介さんの 祝言の支度が始まったとか。 194 00:14:57,423 --> 00:15:02,228 いかにも。 水野様も おりょう殿も 是非 いらしてほしいと➡ 195 00:15:02,228 --> 00:15:05,631 昌右衛門殿が言っておった。 必ずや 参ります。 196 00:15:05,631 --> 00:15:09,619 うん。 赤目様 いかがでしょう? 197 00:15:09,619 --> 00:15:13,723 私たちも 仮祝言を挙げるというのは。 198 00:15:13,723 --> 00:15:16,692 うん。 おやえさんと浩介さんの➡ 199 00:15:16,692 --> 00:15:21,798 祝言が終わった次の日に この屋敷で 2人だけで。 200 00:15:21,798 --> 00:15:24,684 いけませぬか? 201 00:15:24,684 --> 00:15:33,609 いや。 それがしほどの幸せ者は この世にはおらぬ。 202 00:15:33,609 --> 00:15:38,965 ♬~ 203 00:15:38,965 --> 00:15:41,501 おう! おりょう殿。 204 00:15:41,501 --> 00:15:46,856 ああ! 美しい眺め。 205 00:15:46,856 --> 00:15:50,460 ≪(駿太郎)じいじ 帰ろう! 206 00:15:50,460 --> 00:15:53,813 駿太郎 お前も 中に入って見ぬか? 207 00:15:53,813 --> 00:15:56,966 駿太郎様 いらっしゃい。 208 00:15:56,966 --> 00:15:58,966 駿太郎! 209 00:16:24,794 --> 00:16:28,194 太郎吉 手が止まってるぞ! 210 00:16:34,153 --> 00:16:36,589 ごめん。 遅くなった。 211 00:16:36,589 --> 00:16:40,893 なんの。 このごろ せわしないね 赤目様は。 212 00:16:40,893 --> 00:16:45,698 フフフ… 忙しいと あれこれ 用事が重なるものだ。 213 00:16:45,698 --> 00:16:50,498 すぐに研がせてもらう。 まあ ゆっくりやってくんなせえ。 214 00:16:52,555 --> 00:16:54,555 おう! 太郎吉。 215 00:16:57,827 --> 00:17:02,331 どうした? 太郎吉は。 恋煩いだ。 みっともねえ。 216 00:17:02,331 --> 00:17:05,635 おうづちゃんに 嫁入りの話が出てるんですよ。 217 00:17:05,635 --> 00:17:08,054 何だって!? おうづちゃんの➡ 218 00:17:08,054 --> 00:17:10,156 おとっつぁんから聞いたんだから 本当でしょう。 219 00:17:10,156 --> 00:17:14,594 相手は 堀切村の 名主様ってんだから 分が悪いや。 220 00:17:14,594 --> 00:17:17,129 堀切村の名主? おう。 221 00:17:17,129 --> 00:17:20,766 さっさと諦めろって言ってんだが あのざまよ。 222 00:17:20,766 --> 00:17:24,103 おうづちゃんみたいな いい娘が 太郎吉の嫁に来てくれたら➡ 223 00:17:24,103 --> 00:17:28,324 私も どんなにうれしいかと 思ってたんだけどね。 224 00:17:28,324 --> 00:17:30,877 ねえ 赤目様 おうづちゃんは➡ 225 00:17:30,877 --> 00:17:33,095 孫みたいなものだって 言ってたでしょう? 226 00:17:33,095 --> 00:17:35,965 何とかしてやって くんないだろうかねえ。 227 00:17:35,965 --> 00:17:40,653 おその! 女々しい事で 赤目様を煩わすんじゃねえよ! 228 00:17:40,653 --> 00:17:44,223 腹痛めて 産んだ息子を心配して 何が悪い!? 229 00:17:44,223 --> 00:17:48,394 私は あんなにふさいでる太郎吉 見るのは 初めてだよ。 230 00:17:48,394 --> 00:17:51,794 ♬~ 231 00:17:56,636 --> 00:17:58,688 ≪(女中)女将さん。 はい。 232 00:17:58,688 --> 00:18:00,688 ≪(女中)お客様です。 233 00:18:02,708 --> 00:18:05,194 (おこう)駿ちゃん。 234 00:18:05,194 --> 00:18:09,098 じいじと来たの? 235 00:18:09,098 --> 00:18:11,398 どうしたの? おなかすいたの? 236 00:18:13,502 --> 00:18:16,022 駿ちゃん。 237 00:18:16,022 --> 00:18:19,091 どうしたの? 何かあったの? 238 00:18:19,091 --> 00:18:24,497 じいじが… じいじが おりょうさんに取られる。 239 00:18:24,497 --> 00:18:47,603 ♬~ 240 00:18:47,603 --> 00:18:50,289 おこう殿。 お邪魔しております。 241 00:18:50,289 --> 00:18:52,625 何故 こちらに? 242 00:18:52,625 --> 00:18:58,764 ♬~ 243 00:18:58,764 --> 00:19:02,201 駿太郎。 駿ちゃん。 244 00:19:02,201 --> 00:19:12,361 ♬~ 245 00:19:12,361 --> 00:19:17,761 そうか。 万八楼まで。 246 00:19:20,252 --> 00:19:25,925 駿太郎は 何か言っておったか? 247 00:19:25,925 --> 00:19:31,063 いえ。 ただ 泣くばかり。 248 00:19:31,063 --> 00:19:33,763 ただ 泣くばかりか。 249 00:19:42,925 --> 00:19:47,263 赤目様が忙しいのは 承知です。 250 00:19:47,263 --> 00:19:55,171 けど 駿ちゃんの事を もっと見てあげてくださいな。 251 00:19:55,171 --> 00:19:58,024 すまん。 252 00:19:58,024 --> 00:20:04,524 駿太郎は すっかり そなたを 母親代わりにしておるのう。 253 00:20:08,134 --> 00:20:16,034 それがしにも どうしてよいか 分からん時がある。 254 00:20:18,360 --> 00:20:26,202 それがし1人で 駿太郎を 立派な 武士に育てる事ができるのか。 255 00:20:26,202 --> 00:20:29,538 ♬~ 256 00:20:29,538 --> 00:20:32,538 血のつながっておらぬ それがしが…。 257 00:20:34,527 --> 00:20:39,482 駿太郎に まことの武士の道を 示す事ができるのか。 258 00:20:39,482 --> 00:20:44,570 ♬~ 259 00:20:44,570 --> 00:20:46,670 すまん。 260 00:20:48,724 --> 00:20:54,624 そなたを前にすると つい 本音が出る。 261 00:20:56,649 --> 00:20:58,884 ごめん。 262 00:20:58,884 --> 00:21:01,637 駿太郎の様子を見てまいる。 263 00:21:01,637 --> 00:21:05,637 ♬~ 264 00:21:14,250 --> 00:21:16,252 おこう殿。 265 00:21:16,252 --> 00:21:19,472 ♬~ 266 00:21:19,472 --> 00:21:22,925 なんと 見苦しい事を。 267 00:21:22,925 --> 00:21:31,000 ♬~ 268 00:21:31,000 --> 00:21:36,872 駿ちゃんは 赤目様の背中を見て 育ってるんです。 269 00:21:36,872 --> 00:21:55,307 ♬~ 270 00:21:55,307 --> 00:22:00,779 (戸が開く音) 271 00:22:00,779 --> 00:22:36,332 ♬~ 272 00:22:36,332 --> 00:22:40,032 取れたての青物 安くしとくよ。 273 00:22:44,056 --> 00:22:46,056 (ため息) 274 00:22:52,398 --> 00:23:00,406 おうづさん 嫁入りが決まったと 聞いたが 本当か? 275 00:23:00,406 --> 00:23:03,842 太郎吉さんから聞いたのね。 うん。 276 00:23:03,842 --> 00:23:08,864 万作親方の一家は 大層 そなたを気に入ってるらしい。 277 00:23:08,864 --> 00:23:13,936 わしは てっきり 太郎吉と 一緒になると思っていたが。 278 00:23:13,936 --> 00:23:21,936 まあ 堀切村の名主とあらば それも また 幸せであろう。 279 00:23:24,063 --> 00:23:27,566 古利根の親分に口利きして 見つけてきてやった良縁だって➡ 280 00:23:27,566 --> 00:23:31,136 おとっつぁんは言うの。 281 00:23:31,136 --> 00:23:33,355 でも 違うのよ。 282 00:23:33,355 --> 00:23:36,976 おとっつぁんは 親分の賭場で かなりの借金 こさえて➡ 283 00:23:36,976 --> 00:23:39,428 頭が上がらないの。➡ 284 00:23:39,428 --> 00:23:44,600 おおかた 向こうの言いなりで 私を差し出したんでしょう。 285 00:23:44,600 --> 00:23:47,836 太郎吉さんは すばらしい人よ。 286 00:23:47,836 --> 00:23:50,823 ♬~ 287 00:23:50,823 --> 00:23:55,427 あんなおとっつぁんのもとに 生まれた私が悪いのね。 288 00:23:55,427 --> 00:23:58,197 おうづさん。 289 00:23:58,197 --> 00:24:02,268 何か 大事な事を 忘れてはいないか? 290 00:24:02,268 --> 00:24:08,157 そなた それがしに 何と教えた? 291 00:24:08,157 --> 00:24:12,828 江戸の町は 「困った時は お互いさま」ではなかったのか? 292 00:24:12,828 --> 00:24:19,902 この赤目小籐次 そなたの父上を説得しに参ろう。 293 00:24:19,902 --> 00:24:23,956 そなたのつらい顔は見とうない。 294 00:24:23,956 --> 00:24:26,358 ♬~ 295 00:24:26,358 --> 00:24:29,762 もう 遅いの。 296 00:24:29,762 --> 00:24:34,566 今日にも その名主様が 私を見に来るというのよ。 297 00:24:34,566 --> 00:24:36,535 何だと!? 298 00:24:36,535 --> 00:24:38,620 (勝五郎)そんな ひでえ話が あるかい! 299 00:24:38,620 --> 00:24:41,590 (桂三郎)まるで 身売りと 同じじゃないか。 という訳で➡ 300 00:24:41,590 --> 00:24:44,126 何日かの間 この長屋で➡ 301 00:24:44,126 --> 00:24:46,428 おうづさんの面倒を 見てやってもらえぬか? 302 00:24:46,428 --> 00:24:49,164 (新兵衛)お安い御用だ。 おうづちゃん➡ 303 00:24:49,164 --> 00:24:51,500 ここなら心配は要らないよ。 304 00:24:51,500 --> 00:24:54,403 かたじけない。 明日にでも➡ 305 00:24:54,403 --> 00:24:59,591 それがしが おうづさんの家に 行って 説得してまいる。 306 00:24:59,591 --> 00:25:03,362 大体 夫婦って ほれた者同士 一緒になるのがいいのさ。 307 00:25:03,362 --> 00:25:06,398 そのとおりよ! (おきみ)はい おどき! 308 00:25:06,398 --> 00:25:10,319 (歓声) 309 00:25:10,319 --> 00:25:12,654 (おきみ)まずは 腹ごしらえ。 おうづちゃんの青物だよ。 310 00:25:12,654 --> 00:25:15,657 おいしいよ! おう! ついでに 酒だい! 311 00:25:15,657 --> 00:25:17,826 あんた 自分で持ってきな! (勝五郎)へい! …って➡ 312 00:25:17,826 --> 00:25:20,179 ついでなんだから いいじゃねえか! 313 00:25:20,179 --> 00:25:25,000 (騒ぐ声) 314 00:25:25,000 --> 00:25:28,153 ♬~ 315 00:25:28,153 --> 00:25:33,892 ああ… ちいと飲み過ぎたのう。 316 00:25:33,892 --> 00:25:49,675 ♬~ 317 00:25:49,675 --> 00:25:51,727 ≪(おうづ)やっぱり。➡ 318 00:25:51,727 --> 00:25:54,327 そうだと思ったわ。 319 00:25:56,582 --> 00:26:00,536 駿ちゃん 寂しいのね。 320 00:26:00,536 --> 00:26:04,690 でもね 赤目様は 自分の欲を捨てて➡ 321 00:26:04,690 --> 00:26:08,193 みんなのために尽くしてるの。 322 00:26:08,193 --> 00:26:12,064 だから 構ってもらえないからって すねてちゃ駄目よ。 323 00:26:12,064 --> 00:26:16,785 ♬~ 324 00:26:16,785 --> 00:26:21,657 心配しなくても 赤目様の心には ずっと 駿ちゃんがいるわ。 325 00:26:21,657 --> 00:26:26,428 おうづねえちゃんの父上もか? 326 00:26:26,428 --> 00:26:28,931 そうね。 327 00:26:28,931 --> 00:26:32,985 私のおとっつぁんは 酒飲みで 博打好きで➡ 328 00:26:32,985 --> 00:26:38,685 ひどいおとっつぁんだけど それでも 親は親よ。 329 00:26:40,893 --> 00:26:46,565 じいじは 不細工だけど 剣は強いぞ。 330 00:26:46,565 --> 00:26:50,669 そうね。 ほら もう寝るわよ。 331 00:26:50,669 --> 00:26:52,704 うん! 332 00:26:52,704 --> 00:27:05,100 ♬~ 333 00:27:05,100 --> 00:27:10,500 <翌日 小籐次は おうづの実家を訪ねた> 334 00:27:16,795 --> 00:27:21,083 太郎吉。 わっ! 赤目様。 335 00:27:21,083 --> 00:27:23,619 何をしておる? いや その… あの…。 336 00:27:23,619 --> 00:27:26,889 ちょっと おうづちゃんの様子をさ。 337 00:27:26,889 --> 00:27:30,592 ちょうど いい。 太郎吉もついてまいれ。 338 00:27:30,592 --> 00:27:34,229 おぬしにも関わりのある事だ。 えっ? 俺? 339 00:27:34,229 --> 00:27:36,965 ≪ 赤目にござる。 340 00:27:36,965 --> 00:27:38,965 ごめん。 341 00:27:41,086 --> 00:27:44,923 おきねさん 義右衛門殿は どちらに? 342 00:27:44,923 --> 00:27:46,923 赤目様。 343 00:27:49,194 --> 00:27:54,566 あの人なら 昨夜 古利根の親分に 連れていかれたよ。 344 00:27:54,566 --> 00:27:58,287 何だって!? 345 00:27:58,287 --> 00:28:02,424 「おうづがいねえ」ってんで 無理やり。 346 00:28:02,424 --> 00:28:05,160 「うづがいねえと おら 殺される」って➡ 347 00:28:05,160 --> 00:28:08,764 さんざん わめいてさ。 348 00:28:08,764 --> 00:28:12,434 どこに行ったか 見当はつくか? 349 00:28:12,434 --> 00:28:15,704 今日は 博打のある日だ。 350 00:28:15,704 --> 00:28:20,292 親分の屋敷の賭場だろうね。 351 00:28:20,292 --> 00:28:23,929 「おうづの体と引き換えだ」って 言ったが➡ 352 00:28:23,929 --> 00:28:26,698 このまま おっ死ねばいいんだよ。 353 00:28:26,698 --> 00:28:31,970 うちの人の博打好きは 死んで直すほか ねえんだ! 354 00:28:31,970 --> 00:28:39,161 おうづさんの事は 心配要らない。 うちの長屋で かくまっておる。 355 00:28:39,161 --> 00:28:41,461 赤目様。 356 00:28:44,983 --> 00:28:47,753 おうづの嫁入りなんて 名ばかりでさ➡ 357 00:28:47,753 --> 00:28:52,107 堀切村の名主は とうの昔に 妻もらってるっていうじゃねえか。 358 00:28:52,107 --> 00:28:54,393 何だって!? 359 00:28:54,393 --> 00:28:58,347 (おきね)要は 妾にでもしようっていう寸法さ。 360 00:28:58,347 --> 00:29:01,833 あんなおとうを持ってしまって➡ 361 00:29:01,833 --> 00:29:07,089 おうづが 不憫で しょうがねえんだよ。 ああ…。 362 00:29:07,089 --> 00:29:10,492 太郎吉 この事を 秀次親分に伝えるんだ。 363 00:29:10,492 --> 00:29:12,527 ああ。 長屋で待ち合わせる。 364 00:29:12,527 --> 00:29:14,830 ああ。 365 00:29:14,830 --> 00:29:16,830 おとっつぁんが? 366 00:29:18,900 --> 00:29:23,388 それがしは 古利根の屋敷に行ってまいる。 367 00:29:23,388 --> 00:29:28,610 ♬~ 368 00:29:28,610 --> 00:29:30,862 私も行くわ。 369 00:29:30,862 --> 00:29:35,862 何だと!? 赤目様に おとっつぁんの顔が分かる? 370 00:29:38,053 --> 00:29:42,891 大丈夫。 赤目様の 迷惑になるような事はしません。 371 00:29:42,891 --> 00:29:45,160 ≪(秀次)旦那! 372 00:29:45,160 --> 00:29:47,763 親分。 話は 太郎吉から聞いておりやす。 373 00:29:47,763 --> 00:29:53,085 今 南の捕り方も 古利根の屋敷に向かってまさぁ。 374 00:29:53,085 --> 00:29:56,785 我々も向かおう。 375 00:30:11,186 --> 00:30:17,893 駿太郎 野暮用だ。 夜までには戻る。 376 00:30:17,893 --> 00:30:19,928 いや…。 377 00:30:19,928 --> 00:30:26,385 駿ちゃんは 赤目様の背中を見て 育ってるんです。 378 00:30:26,385 --> 00:30:30,439 駿太郎 今から 捕り物だ。 379 00:30:30,439 --> 00:30:33,025 ついてくるか? 380 00:30:33,025 --> 00:30:36,228 (秀次)旦那 子供には 危ねえんじゃねえですかい? 381 00:30:36,228 --> 00:30:38,997 いや 構わん。 382 00:30:38,997 --> 00:30:41,033 来るか? 383 00:30:41,033 --> 00:30:45,003 うん! よし! 384 00:30:45,003 --> 00:30:51,960 ♬~ 385 00:30:51,960 --> 00:30:54,763 (佐々信成)ここで おとなしくしておれ。 386 00:30:54,763 --> 00:31:08,660 ♬~ 387 00:31:08,660 --> 00:31:11,296 (近藤精兵衛)朱引き外の地だと 高をくくって➡ 388 00:31:11,296 --> 00:31:15,500 公然と 賭場を立てるとは許せぬ! 一網打尽にしてくれん! 389 00:31:15,500 --> 00:31:17,969 (一同)おう! 390 00:31:17,969 --> 00:31:21,022 太郎吉 おうづさんを守るんだ。 391 00:31:21,022 --> 00:31:24,393 ああ。 駿太郎。 392 00:31:24,393 --> 00:31:27,493 ついてこい。 うん! 393 00:31:29,898 --> 00:31:34,236 南町奉行所の御用である! 神妙に致せ! 394 00:31:34,236 --> 00:31:37,389 (同心たち)御用だ! 御用だ! 御用だ! 御用だ! 395 00:31:37,389 --> 00:31:41,059 (喚声) 396 00:31:41,059 --> 00:31:44,963 お前ら やっちまえ! 397 00:31:44,963 --> 00:31:47,132 義右衛門は どこにおる!? 398 00:31:47,132 --> 00:31:50,385 ♬~ 399 00:31:50,385 --> 00:31:53,955 (おうづ)おとっつぁん! 400 00:31:53,955 --> 00:31:55,955 今 助けるわ。 401 00:31:59,478 --> 00:32:01,563 (太郎吉)赤目様! 402 00:32:01,563 --> 00:32:05,984 おぬしの相手は この赤目小籐次が致す。 403 00:32:05,984 --> 00:32:09,855 ♬~ 404 00:32:09,855 --> 00:32:15,994 おぬしのような老いぼれが かの赤目小籐次とな? 405 00:32:15,994 --> 00:32:19,498 笑止千万。 406 00:32:19,498 --> 00:32:25,537 佐々信成が 刀の錆にしてくれん。 407 00:32:25,537 --> 00:33:11,800 ♬~ 408 00:33:11,800 --> 00:33:16,771 佐々! 佐々は どこだ!? 409 00:33:16,771 --> 00:33:20,258 畜生! こうなったら みんな 道連れだ! 410 00:33:20,258 --> 00:33:23,929 や~っ! 411 00:33:23,929 --> 00:33:27,165 おうづちゃん! 412 00:33:27,165 --> 00:33:29,165 あ~っ! 413 00:33:30,836 --> 00:33:34,289 あっ あっ あ~っ! 414 00:33:34,289 --> 00:33:37,192 何しやがる! この野郎! えい! 神妙にしろい! 415 00:33:37,192 --> 00:33:39,492 おとなしくしろい! イタタタタタ! 416 00:33:55,594 --> 00:34:00,094 名留島水軍流流れ胴斬り。 417 00:34:03,401 --> 00:34:11,960 ♬~ 418 00:34:11,960 --> 00:34:13,960 おとっつぁん。 419 00:34:16,064 --> 00:34:19,668 しっかりして! おとっつぁん! 420 00:34:19,668 --> 00:34:25,173 おうづか…。 すまねえ…。 421 00:34:25,173 --> 00:34:27,943 すまねえ…。 422 00:34:27,943 --> 00:34:31,696 ♬~ 423 00:34:31,696 --> 00:34:35,200 おとっつぁん。 424 00:34:35,200 --> 00:34:38,336 おとっつぁん! 425 00:34:38,336 --> 00:34:40,355 おうづさん! 426 00:34:40,355 --> 00:34:53,535 (泣き声) 427 00:34:53,535 --> 00:34:56,354 おとっつぁん…。 428 00:34:56,354 --> 00:35:12,154 ♬~ 429 00:35:23,131 --> 00:35:27,431 駿太郎 食わんのか? 430 00:35:29,988 --> 00:35:36,888 じいじ おうづねえちゃんのおとう 死んでしまったのか? 431 00:35:39,114 --> 00:35:42,133 嫌なところを見せてしまったな。 432 00:35:42,133 --> 00:35:47,439 おうづねえちゃんのおとうは おうづねえちゃんを守ったんだ。 433 00:35:47,439 --> 00:35:50,258 そうだ。 434 00:35:50,258 --> 00:35:53,662 じいじは強いな。 435 00:35:53,662 --> 00:35:57,215 駿太郎も強くなりたいか? 436 00:35:57,215 --> 00:36:01,386 うん。 強いという事は➡ 437 00:36:01,386 --> 00:36:05,890 剣術に 長けているという事ではないぞ。 438 00:36:05,890 --> 00:36:11,629 人のために 己を犠牲にする心を 持つ事が大事だ。 439 00:36:11,629 --> 00:36:18,253 正しく生きる者を守ってこそ まことの武士だ。 440 00:36:18,253 --> 00:36:22,507 うん! 返事は 「はい」だ。 441 00:36:22,507 --> 00:36:24,526 はい! 442 00:36:24,526 --> 00:36:31,299 ♬~ 443 00:36:31,299 --> 00:36:38,256 駿太郎 寂しい思いをさせたな。 444 00:36:38,256 --> 00:36:42,360 だが もう安心しろ。 445 00:36:42,360 --> 00:36:47,649 これからは ずっと じいじは 駿太郎のそばにおる。 446 00:36:47,649 --> 00:36:51,569 うん! 返事は 「はい」だ。 447 00:36:51,569 --> 00:36:53,655 はい! 448 00:36:53,655 --> 00:36:56,458 さあ 食え。 449 00:36:56,458 --> 00:37:06,751 ♬~ 450 00:37:06,751 --> 00:37:08,770 すまん。 451 00:37:08,770 --> 00:37:14,592 ♬~ 452 00:37:14,592 --> 00:37:20,498 お二人は 本当に すばらしい親子ですね。 453 00:37:20,498 --> 00:37:24,702 おうづさん 幸せになると いいですね。 454 00:37:24,702 --> 00:37:32,026 ああ。 太郎吉は おうづさんの尻に敷かれるだろう。 455 00:37:32,026 --> 00:37:34,496 おやえさんといい おうづさんといい➡ 456 00:37:34,496 --> 00:37:38,767 うれしい事は続くものです。 457 00:37:38,767 --> 00:37:41,736 赤目様と おりょう様のご祝言も➡ 458 00:37:41,736 --> 00:37:45,936 私ども 万八楼に お任せくださいましね。 459 00:38:03,091 --> 00:38:08,730 あの人の博打好きは 死ななきゃ 直らないなんて言ってたら➡ 460 00:38:08,730 --> 00:38:12,330 本当に こんな事になっちまって。 461 00:38:14,702 --> 00:38:23,228 おっかさん おとっつぁんは 博打という病で死んだんだよ。 462 00:38:23,228 --> 00:38:26,748 おうづ。 463 00:38:26,748 --> 00:38:33,188 おとっつぁんは 病が死ななきゃ 治らないのを承知していたから➡ 464 00:38:33,188 --> 00:38:41,830 あの時 私を守るために 自らの命を差し出した。 465 00:38:41,830 --> 00:38:46,901 おうづ すまねえ…。 466 00:38:46,901 --> 00:38:49,871 私は そう思いたいの。 467 00:38:49,871 --> 00:39:04,171 ♬~ 468 00:39:07,488 --> 00:39:11,226 太郎吉さん。 469 00:39:11,226 --> 00:39:14,529 おうづちゃん。 470 00:39:14,529 --> 00:39:16,831 おとっつぁんが亡くなって 間もないのに➡ 471 00:39:16,831 --> 00:39:19,184 こんな事 言うのは 気が引けるけど➡ 472 00:39:19,184 --> 00:39:25,089 俺 おうづちゃんと 所帯を持ちたいんだ! 473 00:39:25,089 --> 00:39:29,194 俺 おうづちゃんのために 立派な職人になってみせる。 474 00:39:29,194 --> 00:39:35,216 だから いつか 俺の嫁さんになっておくれよ。 475 00:39:35,216 --> 00:39:49,230 ♬~ 476 00:39:49,230 --> 00:39:51,282 本当かい? 477 00:39:51,282 --> 00:39:53,835 ♬~ 478 00:39:53,835 --> 00:39:56,237 いいのかい!? 479 00:39:56,237 --> 00:39:58,890 ああ! やった~っ! 480 00:39:58,890 --> 00:40:01,059 やった! やった! やった! やった! 481 00:40:01,059 --> 00:40:04,996 うれしいよ! ありがとよ! ありがとよ!➡ 482 00:40:04,996 --> 00:40:10,335 やったよ~っ! うれしいよ! 483 00:40:10,335 --> 00:40:13,154 えい! やっ! 484 00:40:13,154 --> 00:40:16,054 えい! やっ! 485 00:40:18,893 --> 00:40:23,793 名留島水軍流流れ胴斬り! 486 00:40:27,869 --> 00:40:32,056 正しく生きる者を守ってこそ 武士じゃ。 487 00:40:32,056 --> 00:40:36,361 おっ! 男だね。 ハハハ…。 488 00:40:36,361 --> 00:40:39,061 えい! やっ! 489 00:40:42,066 --> 00:40:46,371 えい! やっ! あの… どなたか お訪ねですか? 490 00:40:46,371 --> 00:40:52,794 (槙野源左衛門) こちらに 駿太郎と申す子供が おると聞いて 参ったのだが。 491 00:40:52,794 --> 00:40:55,394 駿太郎は 俺だ。 492 00:40:57,532 --> 00:41:03,632 そなたが… そなたが 駿太郎か? 493 00:41:05,823 --> 00:41:10,423 ああ 駿太郎。 494 00:41:12,463 --> 00:41:15,850 立派になったな。 495 00:41:15,850 --> 00:41:19,854 ♬~ 496 00:41:19,854 --> 00:41:26,044 おぬし こんなに大きくなって…。 497 00:41:26,044 --> 00:41:33,501 ♬~ 498 00:41:33,501 --> 00:41:40,001 <小籐次と駿太郎に 運命の時が迫っていた> 499 00:41:42,093 --> 00:41:45,196 (須藤)駿太郎を 立派に 育てなければ。➡ 500 00:41:45,196 --> 00:41:47,532 それが 私の生きがいになり申した。 501 00:41:47,532 --> 00:41:50,385 いつか 必ず 別れなければならない時がくる。 502 00:41:50,385 --> 00:41:53,538 じいじは 俺を捨てるのか!? 503 00:41:53,538 --> 00:41:57,392 お前は 槙野家の人間となるのだ。 504 00:41:57,392 --> 00:42:01,129 ご武運を。 505 00:42:01,129 --> 00:42:07,285 ♬~ 506 00:42:07,285 --> 00:42:10,655 ♬「寂しくて悲しくて」 507 00:42:10,655 --> 00:42:19,964 ♬「ぽつんと 陽だまりの中に」 508 00:42:19,964 --> 00:42:26,621 ♬「前向きと ほほ笑みも忘れず」 509 00:42:26,621 --> 00:42:38,933 ♬「不器用な私に 言葉残した」 510 00:42:38,933 --> 00:42:45,039 ♬「人はいつか 何になるかを」 511 00:42:45,039 --> 00:42:55,600 ♬「求め目指し 歩いて行く」 512 00:42:55,600 --> 00:43:00,138 ♬「愛ください」 513 00:43:00,138 --> 00:43:08,296 ♬「大事な愛を 置いて来たんです」 514 00:43:08,296 --> 00:43:18,756 ♬「大きな愛を そう あの人の愛を」 515 00:43:18,756 --> 00:43:25,356 ♬「あの日に置いて来た」