1 00:00:02,510 --> 00:00:05,510 「復讐なんか二度としないと 約束するので 2 00:00:05,510 --> 00:00:07,850 僕をここから出してください」。 3 00:00:07,850 --> 00:00:12,160 こんなのウソに決まってる。 私も雅之さんと同意見です。 4 00:00:12,160 --> 00:00:14,660 31番 釈放だ。 5 00:00:18,720 --> 00:00:24,100 《思えば僕は この不正を世に出すことで 6 00:00:24,100 --> 00:00:26,120 伊勢家に復讐をし 7 00:00:26,120 --> 00:00:30,840 絵理香と2人で 幸せになるつもりだった。 8 00:00:30,840 --> 00:00:33,200 なのに》 9 00:00:33,200 --> 00:00:37,200 あとは お前が 現実を受け入れるだけだ。 10 00:00:43,970 --> 00:00:47,000 え~ 私たち伊勢グループは 11 00:00:47,000 --> 00:00:51,040 創業150年目を迎えました。 12 00:00:51,040 --> 00:00:55,080 当社グループに関わって いただいている世界中の皆様に 13 00:00:55,080 --> 00:00:56,610 心より 御礼申し上げます。 14 00:00:56,610 --> 00:01:02,670 伊勢グループは 2025年1月23日に 15 00:01:02,670 --> 00:01:07,710 創業150周年 記念式典を開催いたします。 16 00:01:07,710 --> 00:01:12,930 《伊勢家の主人として 大企業のトップとして 17 00:01:12,930 --> 00:01:15,800 彼は そのことだけを 全うするかのように 18 00:01:15,800 --> 00:01:19,330 冷徹非道な人間だった》 19 00:01:19,330 --> 00:01:21,510 お前が この世に 生まれたこと自体 20 00:01:21,510 --> 00:01:24,540 事故なんだよ。 事故事故 事故事故~。 21 00:01:24,540 --> 00:01:27,910 クソが 22 00:01:27,910 --> 00:01:32,630 《自分の手を汚してもなお その座に居座り続け 23 00:01:32,630 --> 00:01:39,530 常に人を見下し 蔑み 操ってきたのだろう。 24 00:01:39,530 --> 00:01:46,600 伊勢征一郎 闇の中で生きる悪魔。 25 00:01:46,600 --> 00:01:49,600 お前のせいで母さんは…》 26 00:02:01,410 --> 00:02:06,410 奈落の底へ突き落としてやる。 27 00:03:10,270 --> 00:03:13,300 何考えてんだよ。 28 00:03:13,300 --> 00:03:17,850 反省したなんて ウソに決まってるじゃないですか。 29 00:03:17,850 --> 00:03:22,550 本当にもう あの人が何もしないとでも? 30 00:03:22,550 --> 00:03:23,740 騒ぎ立てるほどじゃない。 31 00:03:23,740 --> 00:03:27,940 2人して 大事な時期に 32 00:03:27,940 --> 00:03:30,640 私の許可も得ずに 勝手なことをするな。 33 00:03:30,640 --> 00:03:32,640 でも。 しつこいぞ。 34 00:03:37,040 --> 00:03:41,750 わかりました。 お父様が そうおっしゃるなら。 35 00:03:41,750 --> 00:03:46,750 この件は 何か起きてから 対処するということで。 36 00:03:53,700 --> 00:03:56,900 ちょっと 理解できない。 37 00:03:56,900 --> 00:04:00,430 反省なんか口だけに決まってる。 38 00:04:00,430 --> 00:04:04,430 なんで私たちが あんな 言われ方しないといけないの。 39 00:04:07,160 --> 00:04:10,160 ねぇ 聞いてる? わかってるよ。 40 00:04:11,890 --> 00:04:15,760 こんな調子じゃ 花歩さんの ことだってわかんないよ。 41 00:04:15,760 --> 00:04:19,760 わかってるよ うるせぇな。 (赤ん坊の鳴き声) 42 00:04:27,200 --> 00:04:30,200 違うの。 あ? 43 00:04:32,760 --> 00:04:39,660 私は あなたにちゃんと 立派になってもらいたいの。 44 00:04:39,660 --> 00:04:44,660 この家の長男として 雅の父として。 45 00:04:48,760 --> 00:04:53,760 お父様ももう 丸くなってきて しまったんじゃない? 46 00:05:03,560 --> 00:05:05,930 このままじゃ 伊勢家を守れない。 47 00:05:05,930 --> 00:05:11,810 お父様絶対主義の伊勢家を 私たちで どうにかしないと。 48 00:05:11,810 --> 00:05:15,810 あぁ。 49 00:06:37,500 --> 00:06:41,720 ワクワクするよ。 彼らの技術が 成功すれば 世界初だからね。 50 00:06:41,720 --> 00:06:44,750 う~ん…。 51 00:06:44,750 --> 00:06:47,100 ダメだ。 52 00:06:47,100 --> 00:06:51,310 えっ? (征一郎)見積もりが甘すぎる。 53 00:06:51,310 --> 00:06:56,020 いや まだ世界的にも前例がないし 予算が出しづらいのは当然だよ。 54 00:06:56,020 --> 00:06:59,890 だからこそ 慎重になるべきだろ。 って言っても…。 55 00:06:59,890 --> 00:07:01,920 あっ… ちょっ…。 56 00:07:01,920 --> 00:07:04,610 それくらい 自分で 判断できるようになりなさい。 57 00:07:04,610 --> 00:07:06,800 こんなこと繰り返してたら 58 00:07:06,800 --> 00:07:09,800 いつか お前のせいで 伊勢グループが傾くぞ。 59 00:07:14,540 --> 00:07:30,030 ~ 60 00:07:30,030 --> 00:07:33,560 そうだったんだ…。 61 00:07:33,560 --> 00:07:36,090 それで商談が まとまった と思った途端に頓挫。 62 00:07:36,090 --> 00:07:38,280 意味がわからない。 63 00:07:38,280 --> 00:07:41,980 ハーッ… お疲れさま。 64 00:07:41,980 --> 00:07:45,010 (雅之)せっかく これまで いいつきあいをしてきたのに 65 00:07:45,010 --> 00:07:47,530 父さんのせいで うちとの他の取り引きだって 66 00:07:47,530 --> 00:07:48,720 今後どうなるか わからないよ…。 67 00:07:48,720 --> 00:07:52,420 ハーッ… ひどいね。 68 00:07:52,420 --> 00:07:55,420 最悪だよ 最悪。 69 00:07:59,830 --> 00:08:04,720 まあ… 好きに 言わせておけばいいんじゃない? 70 00:08:04,720 --> 00:08:34,720 ~ 71 00:09:14,740 --> 00:09:17,090 ああ。 72 00:09:17,090 --> 00:09:21,300 だから もし また今度 信男くんのほうに 73 00:09:21,300 --> 00:09:26,300 雅之から直接 連絡があったら 私に一報をもらえると助かる。 74 00:09:28,550 --> 00:09:30,730 (征一郎)悪いね。 75 00:09:30,730 --> 00:09:34,440 アイツは 見えを 張りすぎるところがある。 76 00:09:34,440 --> 00:09:37,800 それが いつも裏目に出るから…。 77 00:09:37,800 --> 00:09:42,010 このままじゃ 後継ぎは任せられない。 78 00:09:42,010 --> 00:09:46,390 (征一郎)ああ… だろう? 79 00:09:46,390 --> 00:10:28,140 ~ 80 00:10:28,140 --> 00:10:31,840 沙織:ごはん できたよ! ごはん できたって。 81 00:10:31,840 --> 00:10:35,380 ほら! わ~っ! 82 00:10:35,380 --> 00:10:37,900 見て。 カトウさんの 豚汁もあるよ。 83 00:10:37,900 --> 00:10:39,760 熱いからね 気をつけてよ。 84 00:10:39,760 --> 00:10:41,940 どっちも。 どっちも食べる? 85 00:10:41,940 --> 00:10:43,960 私も どっちも食べたい。 どっちも食べたい? 86 00:10:43,960 --> 00:10:45,960 食べたいけどたぶん食べられない。 たぶん食べられないよ。 87 00:10:49,350 --> 00:10:52,350 おいしい。 おいしい? よかった。 88 00:10:56,420 --> 00:11:01,420 僕ね 大きくなったら 母さんみたいになるんだ 89 00:11:07,870 --> 00:11:09,870 《母さん…》 90 00:11:13,260 --> 00:11:15,260 《ごめんね》 91 00:11:25,380 --> 00:11:28,380 《結局 僕は…》 92 00:11:31,610 --> 00:11:33,610 《こんな人間に なってしまったよ》 93 00:11:42,800 --> 00:11:45,200 こちら 届きました。 おう。 94 00:11:52,290 --> 00:11:53,650 なるほどね。 うん。 95 00:11:54,150 --> 00:11:59,650 ああ この年表の感じもいいね。 うん わかりやすい。 96 00:12:06,900 --> 00:12:09,390 いいですね。 もうちょっと 笑顔になりましょうか。 97 00:12:09,390 --> 00:12:10,280 あっ いいですね。 (シャッター音) 98 00:12:10,280 --> 00:12:12,200 ちょっと顎 引いてください。 99 00:12:12,200 --> 00:12:14,850 さっきの笑顔 めっちゃいいです。 もう一枚 いきましょう。 100 00:12:14,850 --> 00:12:16,850 いいですね! 101 00:12:34,370 --> 00:12:35,560 (ノック) 102 00:12:35,560 --> 00:12:37,410 はい。 103 00:12:37,410 --> 00:12:39,610 社長 すみません。 どうした? 104 00:12:39,610 --> 00:12:43,610 お母様が… お見えでして。 は? 105 00:12:48,520 --> 00:12:53,240 あっ マサくん。 忙しいときに ごめんね。 106 00:12:53,240 --> 00:12:56,440 どうしても 話しておきたいことがあって。 107 00:12:56,440 --> 00:13:00,440 えっ? 何? 108 00:13:03,170 --> 00:13:07,210 絵理香さん…。 はっ? 109 00:13:07,210 --> 00:13:10,410 絵理香さんには 気をつけたほうがいい。 110 00:13:10,410 --> 00:13:11,600 フッ どうしたんだよ いきなり。 111 00:13:11,600 --> 00:13:17,980 あの子 うちを食らい尽くす気よ。 はぁ? 112 00:13:17,980 --> 00:13:19,670 最初っから 下品な女だとは思ってたけど 113 00:13:19,670 --> 00:13:23,880 ここまでだったとは思わなかった。 何言ってんの? 114 00:13:23,880 --> 00:13:26,910 もっと早く気付いてればよかった。 115 00:13:26,910 --> 00:13:31,450 もともと あんなのと 結婚してたような女だもん。 116 00:13:31,450 --> 00:13:33,470 やめろよ! 117 00:13:33,470 --> 00:13:34,660 関係ないだろ? 118 00:13:34,660 --> 00:13:40,210 絵理香は もうとっくに俺の妻で 雅の母親だぞ。 119 00:13:40,210 --> 00:13:42,560 だからよ。 120 00:13:42,560 --> 00:13:46,270 私たちは 跡取り欲しさに とんでもないものを 121 00:13:46,270 --> 00:13:48,630 うちに 招き入れてしまったかもしれない。 122 00:13:48,630 --> 00:14:00,750 ~ 123 00:14:00,750 --> 00:14:02,750 (雅之)母さん。 124 00:14:06,640 --> 00:14:09,640 アンタはもう まともじゃないよ。 125 00:14:16,060 --> 00:14:19,090 俺の理解者は 絵理香だけだ。 126 00:14:19,090 --> 00:14:45,090 ~ 127 00:15:08,600 --> 00:15:18,350 ~ 128 00:15:18,350 --> 00:15:22,350 お願いいたします。 よろしくお願いいたします。 129 00:15:25,090 --> 00:15:36,370 (バイブ音) 130 00:15:36,370 --> 00:15:37,720 なんだ。 131 00:15:37,720 --> 00:15:42,090 釈放してくれて どうもありがとう。 132 00:15:42,090 --> 00:15:46,130 自由の身であることに感謝するよ。 133 00:15:46,130 --> 00:15:50,130 僕は アンタと違って 失うものがない。 134 00:15:51,690 --> 00:15:55,730 違うか。 135 00:15:55,730 --> 00:15:59,260 伊勢家にすべてを奪われた 僕にとって 136 00:15:59,260 --> 00:16:02,290 もう失うものはない。 137 00:16:02,290 --> 00:16:05,990 おい 何が言いたい。 138 00:16:05,990 --> 00:16:09,030 材料はそろっている。 139 00:16:09,030 --> 00:16:11,890 アンタが会長になった 2010年からでも 140 00:16:11,890 --> 00:16:15,890 伊勢グループの不正は 100件を超えている。 141 00:16:18,960 --> 00:16:21,480 大変だったよね。 142 00:16:21,480 --> 00:16:27,370 150年も続く大企業のトップとして グループを守り続けることは。 143 00:16:27,370 --> 00:16:31,080 バカなまねはするなと言ったはずだ。 144 00:16:31,080 --> 00:16:37,300 だからって なんでもしていいわけじゃない。 145 00:16:37,300 --> 00:16:40,500 これがバレたら 伊勢グループがどうなるかなんて 146 00:16:40,500 --> 00:16:42,500 猿でもわかる。 147 00:16:44,380 --> 00:16:46,380 どうするつもりだ。 148 00:16:49,590 --> 00:16:54,590 慌てなくて大丈夫。 パーティーはこれからでしょ? 149 00:16:59,030 --> 00:17:04,030 今日の式典 大いに 盛り上がることを祈ってるよ。 150 00:17:09,290 --> 00:17:15,290 (通話が切れる音) 151 00:17:32,020 --> 00:17:33,710 ありがとう。 152 00:17:33,710 --> 00:17:38,250 本日は おめでとうございます。 本日は ありがとうございます。 153 00:17:38,250 --> 00:17:40,250 ありがとうございます。 154 00:17:42,120 --> 00:17:45,120 何これ。 不正とか悪事って書いてある。 155 00:17:48,520 --> 00:17:52,520 どうしたの? さぁ…。 156 00:17:55,770 --> 00:18:07,040 ~ 157 00:18:07,040 --> 00:18:09,060 えっ? 158 00:18:09,060 --> 00:18:11,920 「海外への取り引きを得意とし 数々のアヘンを輸出していた」。 159 00:18:11,920 --> 00:18:13,780 「伊勢きすけ 密約をかわし…」。 160 00:18:13,780 --> 00:18:16,780 「政治汚職の末 伊勢物産が合併」。 161 00:18:27,070 --> 00:18:30,100 (征一郎)「私たちが これまで行ってきたことは 162 00:18:30,100 --> 00:18:33,970 すべて間違っていました。 163 00:18:33,970 --> 00:18:40,030 伊勢グループが長年続けてきた 同族経営を廃止します」。 164 00:18:40,030 --> 00:18:46,260 なんだよこれ…。 あの人に決まってる…。 165 00:18:46,260 --> 00:18:48,800 マスコミや記者を止めなきゃ。 今日の式典は中止。 166 00:18:48,800 --> 00:18:52,490 あぁ… すぐに対応しろ。 かしこまりました。 167 00:18:52,490 --> 00:18:55,180 お父様に部屋から出ないように お伝えして。 はい。 168 00:18:55,180 --> 00:18:57,180 いや いい。 それは俺がやる。 169 00:18:59,900 --> 00:19:02,930 誤植があったので 回収させていただきます。 170 00:19:02,930 --> 00:19:05,790 すみません ありがとうございます すみません。 171 00:19:05,790 --> 00:19:08,660 ありがとうございます すみません。 172 00:19:08,660 --> 00:19:21,450 ~ 173 00:19:21,450 --> 00:19:25,320 中止か。 174 00:19:25,320 --> 00:19:27,320 命拾いしたね。 175 00:19:46,530 --> 00:19:49,730 どうするんだよ…。 176 00:19:49,730 --> 00:19:52,430 だから言っただろ。 177 00:19:52,430 --> 00:19:56,430 アイツを野放しにするなって。 178 00:19:59,330 --> 00:20:02,870 どうすんだよ! こんなん出回って! 179 00:20:02,870 --> 00:20:07,240 こんな大ウソ拡散されたら 180 00:20:07,240 --> 00:20:10,780 伊勢グループは終わりだぞ。 181 00:20:10,780 --> 00:20:14,140 おい! 182 00:20:14,140 --> 00:20:18,010 でも…。 でも なんだよ? 183 00:20:18,010 --> 00:20:20,710 隠蔽するから大丈夫だって? 184 00:20:20,710 --> 00:20:24,750 ん? その考えが古いんだよ。 185 00:20:24,750 --> 00:20:27,440 SNSなんか一瞬だぞ! 186 00:20:27,440 --> 00:20:30,300 違う。 なんだよ。 187 00:20:30,300 --> 00:20:33,340 違うんだ。 188 00:20:33,340 --> 00:20:36,340 えっ? 189 00:20:38,050 --> 00:20:45,120 ここに書かれていることに ウソは…。 190 00:20:45,120 --> 00:20:48,120 父さん…。 191 00:20:54,370 --> 00:20:56,370 どうしちゃったんだよ? 192 00:21:09,190 --> 00:21:12,190 結局 アンタは…。 193 00:21:14,240 --> 00:21:18,240 一生アイツに弱みを握られたまま 生きていくんだ。 194 00:21:22,320 --> 00:21:25,320 ふざけんな…。 195 00:21:29,230 --> 00:21:32,230 ふざけんなよ! 196 00:21:36,470 --> 00:21:44,470 俺はごめんだね… そんな人生。 197 00:21:49,090 --> 00:21:51,110 勝手にしろ。 198 00:21:51,110 --> 00:22:03,400 ~ 199 00:22:03,400 --> 00:22:09,400 (バイブ音) 200 00:22:39,390 --> 00:22:43,890 罰を受けてもらう前に アンタに聞いておきたいことがある。 201 00:22:48,000 --> 00:22:52,310 あの日 どうしてあの町にいた? 202 00:22:56,420 --> 00:23:01,200 チャイムが聞こえて すぐにわかったよ。 203 00:23:01,200 --> 00:23:05,140 アンタに引き取られるまでは 204 00:23:05,140 --> 00:23:07,640 俺は あの町で 育ったんだからね。 205 00:23:18,110 --> 00:23:22,150 ずっと…。 206 00:23:22,150 --> 00:23:26,150 いつか話さねばならないと 思っていた。 207 00:23:33,430 --> 00:23:38,310 今でも鮮明に覚えている。 208 00:23:38,310 --> 00:23:40,840 お前を育てながら 209 00:23:40,840 --> 00:23:47,060 工場で懸命に働いていた姿を。 210 00:23:47,060 --> 00:23:49,930 はっ? 211 00:23:49,930 --> 00:23:54,810 何言ってんだよ。 212 00:23:54,810 --> 00:23:58,810 アンタが 母さんの何を知ってる。 213 00:24:01,550 --> 00:24:07,550 ずっと どんな思いで あそこを守ってきたのか。 214 00:24:12,660 --> 00:24:17,530 お前にとっては 誰でもよかった。 215 00:24:17,530 --> 00:24:21,530 都合よく言うことを聞くヤツなら 誰でも。 216 00:24:23,770 --> 00:24:29,670 自分の快楽を満たすために 人の弱みに漬け込んできたんだろ。 217 00:24:29,670 --> 00:24:37,670 お前に 逆らえない人間の気持ちが わかるか? 218 00:24:46,830 --> 00:24:50,370 沙織に…。 219 00:24:50,370 --> 00:24:54,240 金を渡して会ったことは 一度もない。 220 00:24:54,240 --> 00:24:58,790 はっ? 221 00:24:58,790 --> 00:25:01,790 そういう関係ではなかった。 222 00:25:24,030 --> 00:25:29,600 毎晩 会いたいと 223 00:25:29,600 --> 00:25:34,600 今でも思っている。 224 00:25:36,840 --> 00:25:46,840 彼女だけが 私の唯一の光だった…。 225 00:25:51,820 --> 00:25:57,540 大学の天文サークルで出会った。 226 00:25:57,540 --> 00:26:05,540 沙織が 私の人生に 一筋の光を与えてくれた。 227 00:26:08,980 --> 00:26:11,850 彼女といるときだけ 228 00:26:11,850 --> 00:26:16,900 私は 伊勢家の人間であることを 忘れられた。 229 00:26:16,900 --> 00:26:23,900 何度 本気で一緒になりたいと 思ったか…。 230 00:26:34,240 --> 00:26:39,450 響子は すべてお見通しだった。 231 00:26:39,450 --> 00:26:44,450 アイツは 松嶋電機に 嫌がらせをするようになって…。 232 00:26:46,520 --> 00:26:50,520 沙織は 私に言ったよ。 233 00:26:52,590 --> 00:26:58,310 もう 会うのはやめよう。 234 00:26:58,310 --> 00:27:03,310 金だったら 俺がなんとかする。 違う。 235 00:27:05,210 --> 00:27:12,280 なんでも お金で解決できると思わないで。 236 00:27:12,280 --> 00:27:18,280 こんな関係 最初から間違ってた 237 00:27:28,110 --> 00:27:35,110 すべて 私の責任だ。 238 00:27:38,210 --> 00:27:44,210 私が 沙織を 忘れられなかったから…。 239 00:27:45,960 --> 00:27:57,900 結局 そのときの嫌がらせが原因で 松嶋電機の経営は一気に傾いた。 240 00:27:57,900 --> 00:28:00,940 その7年後 241 00:28:00,940 --> 00:28:04,940 倒産することになったんだ。 242 00:28:10,530 --> 00:28:15,410 (沙織/由貴也)「きらきらひかる」 243 00:28:15,410 --> 00:28:19,800 「おそらのほしよ」 244 00:28:19,800 --> 00:28:30,800 「まばたきしては みんなをみてる」 245 00:28:33,430 --> 00:28:36,450 由貴也。 うん? 246 00:28:36,450 --> 00:28:42,180 この工場が 伊勢グループのものになっても 247 00:28:42,180 --> 00:28:45,210 ここで過ごした時間や思い出は 248 00:28:45,210 --> 00:28:48,210 ずっと心の中に残るものだからね。 249 00:28:50,430 --> 00:28:57,430 ここに注いだ情熱や魂も 全部 消えない。 250 00:28:59,180 --> 00:29:02,180 だから 大丈夫 251 00:29:07,090 --> 00:29:10,970 (征一郎)松嶋電機が 倒産すると聞いて 252 00:29:10,970 --> 00:29:14,170 それだけは なんとしてでも 阻止したいと思い 253 00:29:14,170 --> 00:29:16,170 買収を名乗り出た。 254 00:29:17,710 --> 00:29:26,120 でも そんなことを 響子が許すはずがなかった。 255 00:29:26,120 --> 00:29:31,510 じゃあ…。 256 00:29:31,510 --> 00:29:36,050 母さんが解雇になったのは…。 257 00:29:36,050 --> 00:29:40,050 うちが 松嶋電機を買収する条件だった。 258 00:29:41,620 --> 00:29:46,150 それで…。 259 00:29:46,150 --> 00:29:50,030 アンタは罪の意識で 僕を養子にした。 260 00:29:50,030 --> 00:29:54,030 できるかぎりのことは したつもりだ。 261 00:29:58,950 --> 00:30:00,640 ふざけんな! 262 00:30:00,640 --> 00:30:05,510 僕にとっての あの家での記憶は地獄だ。 263 00:30:05,510 --> 00:30:09,550 あぁ…。 264 00:30:09,550 --> 00:30:13,550 申し訳なかったと思っている。 265 00:30:14,610 --> 00:30:19,820 お前のことを見るたびに 沙織の影がよぎって 266 00:30:19,820 --> 00:30:23,190 受け入れられなかった。 267 00:30:23,190 --> 00:30:26,550 どう接していいのかが わからないまま 268 00:30:26,550 --> 00:30:31,780 あとに引けなくなっていった。 269 00:30:31,780 --> 00:30:33,780 由貴也…。 270 00:30:38,170 --> 00:30:40,170 由貴也。 271 00:30:41,720 --> 00:30:46,720 それで 謝れば済むとでも? 272 00:30:49,120 --> 00:30:51,650 俺に アンタを許す義理はない。 273 00:30:51,650 --> 00:30:54,680 わかってる…。 274 00:30:54,680 --> 00:31:00,680 死ぬまで罰を受け続けるんだよ。 275 00:31:03,090 --> 00:31:05,450 そのつもりだ。 276 00:31:05,450 --> 00:31:07,810 だから お前にこうして…。 277 00:31:07,810 --> 00:31:13,810 何を言われても アンタを許すつもりはない。 278 00:31:16,560 --> 00:31:20,430 確信したよ。 279 00:31:20,430 --> 00:31:23,800 やっぱり アンタは悪魔だ。 280 00:31:23,800 --> 00:31:30,800 人を 自分と同じ いち人間だと 思うことができない悪魔。 281 00:31:35,070 --> 00:31:37,430 そんなヤツの言い訳を 282 00:31:37,430 --> 00:31:42,430 のこのこ聞きに来た自分が 情けなくなる。 283 00:31:50,230 --> 00:31:53,260 それと…。 284 00:31:53,260 --> 00:31:55,260 美化するな。 285 00:31:56,960 --> 00:32:00,330 母さんは ずっと言ってたよ。 286 00:32:00,330 --> 00:32:04,030 金に取りつかれるなって。 287 00:32:04,030 --> 00:32:08,230 そういう貧しい人間には 288 00:32:08,230 --> 00:32:11,230 何ひとつ魅力がないからって。 289 00:32:20,530 --> 00:32:22,530 (ドアの閉まる音) 290 00:33:34,610 --> 00:34:04,740 ~ 291 00:34:04,740 --> 00:34:08,440 《母さん…。 292 00:34:08,440 --> 00:34:14,440 僕は ずっと孤独だった》 293 00:34:17,190 --> 00:34:18,720 《なんで自殺なんか…。 294 00:34:18,720 --> 00:34:21,720 一緒に逃げればよかったじゃん》 295 00:34:23,600 --> 00:34:28,140 《お金なんか いらないよ。 296 00:34:28,140 --> 00:34:29,820 母さんと2人で 297 00:34:29,820 --> 00:34:33,360 穏やかに暮らしていければ 298 00:34:33,360 --> 00:34:35,710 それだけで…》 299 00:34:35,710 --> 00:35:02,710 ~ 300 00:35:09,220 --> 00:35:11,070 じゃあ お父様は 301 00:35:11,070 --> 00:35:13,070 使い物にならなく なっちゃったんだ。 302 00:35:14,780 --> 00:35:17,780 もぬけの殻だよ。 303 00:35:35,480 --> 00:35:38,680 楽にしてあげるのが いいのかもしれないね。 304 00:35:38,680 --> 00:35:42,540 お父様のこと。 305 00:35:42,540 --> 00:36:32,040 ~ 306 00:36:32,040 --> 00:36:35,040 (玄関チャイム) 307 00:36:43,320 --> 00:36:47,320 (玄関チャイム) 308 00:36:53,590 --> 00:37:27,100 ~ 309 00:37:27,100 --> 00:37:31,300 (玄関チャイム) 310 00:37:31,300 --> 00:37:38,880 ~ 311 00:37:38,880 --> 00:37:41,400 花歩さん。 312 00:37:41,400 --> 00:37:44,610 由貴也くん 助けて。 313 00:37:44,610 --> 00:37:46,630 (物音) 314 00:37:46,630 --> 00:37:56,830 ~