1 00:00:04,963 --> 00:00:07,424 (アルスラーン)ルシタニアに 協力する者がいるとすれば― 2 00:00:07,549 --> 00:00:09,300 それは奴隷たちだ 3 00:00:09,843 --> 00:00:13,847 “我々に協力すれば 自由と財産を与える” 4 00:00:13,972 --> 00:00:16,433 そう ルシタニア軍が 呼びかければ どうだろう? 5 00:00:17,183 --> 00:00:18,768 (エラム)奴隷たちの中には― 6 00:00:18,893 --> 00:00:21,438 反乱を起こす者も 出てくるでしょうね 7 00:00:21,938 --> 00:00:23,690 (ダリューン) エクバターナの奴隷の数は― 8 00:00:24,232 --> 00:00:26,484 貴族や神官よりも多い 9 00:00:26,609 --> 00:00:27,610 まずいな 10 00:00:27,736 --> 00:00:29,821 (ナルサス) 殿下の お考えのとおりです 11 00:00:30,697 --> 00:00:33,324 奴隷たちが 一斉に反旗を翻せば― 12 00:00:33,742 --> 00:00:37,370 堅ろうなエクバターナといえど 長くは もちますまい 13 00:00:37,495 --> 00:00:41,332 はっ! ならば 早くエクバターナへ行かねば! 14 00:00:41,833 --> 00:00:44,335 抑えてください 殿下 (アルスラーン)あ… 15 00:00:44,461 --> 00:00:46,504 我々4人だけでは― 16 00:00:46,629 --> 00:00:49,674 エクバターナを救う力には なりえません 17 00:00:49,799 --> 00:00:51,342 (アルスラーンのため息) 18 00:00:51,843 --> 00:00:53,887 このようなことになる前に― 19 00:00:54,179 --> 00:00:57,724 父王陛下は 奴隷を解放するべきだったのです 20 00:00:57,849 --> 00:00:59,225 あ… 21 00:01:04,898 --> 00:01:06,566 ううっ 22 00:01:15,283 --> 00:01:17,660 (ルシタニア兵たち) 立ち上がれ! 奴隷たち! 23 00:01:18,078 --> 00:01:22,165 お前たちを縛り 搾取するパルスに― 24 00:01:22,290 --> 00:01:25,168 いつまでこうべを 垂れているのか! 25 00:01:26,044 --> 00:01:29,047 圧制者を打倒せよ! 26 00:01:29,172 --> 00:01:34,093 (ルシタニア兵たちの雄たけび) 27 00:01:38,431 --> 00:01:43,436 ♪~ 28 00:03:02,891 --> 00:03:07,896 ~♪ 29 00:03:13,860 --> 00:03:15,778 (兵士) 万騎長(マルズバーン) ガルシャースフ様! 30 00:03:20,033 --> 00:03:21,159 (兵士)あれは… 31 00:03:23,912 --> 00:03:24,913 (ガルシャースフ)ん? 32 00:03:36,257 --> 00:03:38,676 (ガルシャースフ) おのれ ルシタニアめ! 33 00:03:39,260 --> 00:03:41,888 万騎長 マヌーチュルフ! 34 00:03:42,013 --> 00:03:46,184 万騎長 ハイル! うう… 35 00:03:47,227 --> 00:03:51,189 大将軍(エーラーン) ヴァフリーズ殿! 36 00:03:55,401 --> 00:03:57,695 (タハミーネ)まさか… 陛下も!? 37 00:03:58,071 --> 00:04:00,698 (サーム)いえ 見たところ 陛下の みしるしは― 38 00:04:00,823 --> 00:04:02,700 さらされておりませぬ 39 00:04:07,080 --> 00:04:11,584 (タハミーネ)ああ… (侍女)王妃様 40 00:04:13,503 --> 00:04:14,879 (サーム)ん… 41 00:04:16,005 --> 00:04:17,465 (ガルシャースフ)ん… 42 00:04:19,217 --> 00:04:22,387 (タハミーネ) 報告 ご苦労さまでした 43 00:04:22,720 --> 00:04:24,555 下がってよいですよ 44 00:04:24,681 --> 00:04:25,974 (ガルシャースフ・サーム)ははっ 45 00:04:27,558 --> 00:04:28,476 (サーム)王妃様は― 46 00:04:28,601 --> 00:04:31,813 アルスラーン殿下のことは お聞きにならぬのだな 47 00:04:31,938 --> 00:04:35,400 (ガルシャースフ)それだけ 気が動転しておられるのだろう 48 00:04:36,025 --> 00:04:40,405 サームよ やはり 城門を開いて 打って出るべきだ 49 00:04:40,530 --> 00:04:44,158 何のための騎兵だ (サーム)焦るな 50 00:04:44,575 --> 00:04:47,537 東方国境 ペシャワールからの 援軍を待って― 51 00:04:47,662 --> 00:04:51,791 挟み撃ちにすれば 損害も少なく 勝負はつく 52 00:04:52,250 --> 00:04:53,084 (ガルシャースフ)しかし! 53 00:04:53,209 --> 00:04:54,794 (ルシタニア兵たち)奴隷たち! (サーム・ガルシャースフ)ん? 54 00:04:55,253 --> 00:04:59,340 (ルシタニア兵たち) お前たちを縛り 搾取するパルスに― 55 00:04:59,465 --> 00:05:03,052 いつまでこうべを垂れているのか! 56 00:05:03,303 --> 00:05:09,434 己の尊厳を守るために 鎖を断ち切って 立て! 57 00:05:09,559 --> 00:05:11,060 (ガルシャースフ)ええい! (奴隷たち)ああっ! 58 00:05:13,938 --> 00:05:16,566 (ガルシャースフ) 散れ! 敵の妄言など聞くな! 59 00:05:13,938 --> 00:05:16,566 (奴隷たちのおびえ声) 60 00:05:17,191 --> 00:05:20,945 ガルシャースフ やめろ! 力ずくで抑えつけては いかん 61 00:05:21,070 --> 00:05:23,781 (ガルシャースフ)うう… 62 00:05:25,992 --> 00:05:29,746 やはり速戦即決だ サーム (サーム)おい 63 00:05:29,871 --> 00:05:34,000 奴隷どもめ いつ 何をやらかすか 分かったものではない 64 00:05:34,125 --> 00:05:36,335 (サーム)慌てるな 今は援軍を待て 65 00:05:36,461 --> 00:05:37,754 援軍など いつ来る? 66 00:05:38,046 --> 00:05:42,258 アトロパテネの敗報から兵を整え 遠路 昼夜 駆け続けたとして― 67 00:05:42,383 --> 00:05:44,761 何日かかる? (サーム)ん… 68 00:05:45,803 --> 00:05:49,098 (兵士)万騎長 サーム様! ガルシャースフ様! 69 00:05:49,223 --> 00:05:52,435 奴隷どもが 大神殿に火を放ちました! 70 00:05:52,560 --> 00:05:53,519 何!? 71 00:05:53,728 --> 00:05:56,939 (兵士)しかも やつら 西の城門を開けようとしています 72 00:05:57,065 --> 00:05:59,150 (ガルシャースフ)ルシタニア軍を 呼び込むつもりか! 73 00:06:01,611 --> 00:06:04,781 (兵士たちの力み声) (奴隷たちのうなり声) 74 00:06:06,074 --> 00:06:10,912 (サーム)奴隷たちの不満は 想像していた以上に根深い 75 00:06:12,371 --> 00:06:13,498 (奴隷)門を開けろ! 76 00:06:13,623 --> 00:06:15,958 (奴隷)自由だ 自由を手に入れるんだ! 77 00:06:16,250 --> 00:06:18,961 (兵士)城門を死守しろ! 開けさせるな! 78 00:06:22,006 --> 00:06:26,260 (ガルシャースフ)どけ 貴様ら! (奴隷たちの驚く声) 79 00:06:26,385 --> 00:06:29,305 (奴隷たちのうめき声) 80 00:06:29,597 --> 00:06:31,307 (奴隷)うわあ! うわっ… 81 00:06:32,058 --> 00:06:33,768 卑しいやつらめ 82 00:06:34,310 --> 00:06:37,563 門に近づく者は 首をたたき落とすぞ! 83 00:06:38,397 --> 00:06:41,150 (奴隷)痛(いて)えよ… (奴隷たちのうめき声) 84 00:06:41,275 --> 00:06:44,779 (サーム)ガルシャースフ 奴隷を殺して自慢になるのか! 85 00:06:44,904 --> 00:06:47,657 (ガルシャースフ) やつらは奴隷ではない 謀反人だ! 86 00:06:47,782 --> 00:06:49,575 棒切れしか持たぬ者をか? 87 00:06:49,826 --> 00:06:52,078 心に剣を持っておったわ 88 00:06:55,748 --> 00:06:58,835 (サーム)見ろ ガルシャースフ (ガルシャースフ)ん? 89 00:06:59,794 --> 00:07:03,339 (サーム)お主は 10人の謀反人を殺したが― 90 00:07:03,714 --> 00:07:09,095 代わりに 1,000人の謀反人を 生むことになるぞ 91 00:07:10,179 --> 00:07:13,599 (男性)今度は北門だ! 奴隷たちが また 蜂起したぞ! 92 00:07:14,100 --> 00:07:18,271 (男性)奴隷どもめ 毎日 毎日 何 考えてやがるんだ? 93 00:07:18,396 --> 00:07:20,481 (男性)みんな ろう屋に ぶち込んじまえばいいんだ 94 00:07:20,857 --> 00:07:22,942 (男性)それでは仕事が回らんだろ? 95 00:07:23,067 --> 00:07:27,321 (男性)やつらは危険だ ん? あっ! ああっ! 96 00:07:27,447 --> 00:07:28,322 ああっ! 97 00:07:28,448 --> 00:07:31,868 (殴る音) (男性たちのうめき声) 98 00:07:41,627 --> 00:07:46,466 (サーム)もはや 奴隷たちを 力で抑えつけることは不可能です 99 00:07:46,591 --> 00:07:50,136 (タハミーネ)なぜですか? 奴隷は まともな武器も持たぬのに 100 00:07:50,887 --> 00:07:55,433 反乱を起こす者の数が あまりにも多すぎるのです 101 00:07:55,558 --> 00:07:59,270 現状を打開するには 彼らの不満を 和らげるしかありません 102 00:07:59,395 --> 00:08:00,521 そのために― 103 00:08:00,646 --> 00:08:04,066 “奴隷に多少の恩賞を与え 待遇を改善する”との― 104 00:08:04,192 --> 00:08:06,694 布告を出していただきたいのです 105 00:08:06,819 --> 00:08:10,823 そんなことをすれば パルスの社会制度が揺らぎます 106 00:08:10,948 --> 00:08:14,535 敵は その社会制度そのものを 利用してきているのです! 107 00:08:14,785 --> 00:08:17,246 今や 一刻の猶予もありません 108 00:08:19,957 --> 00:08:22,835 (タハミーネ)考えておきましょう (サーム)はぁ… 109 00:08:24,420 --> 00:08:26,172 恐れ入ります 110 00:08:31,511 --> 00:08:35,431 (ギーヴ)いよいよ雲行きが 怪しくなってきたか… 111 00:08:36,224 --> 00:08:39,227 (ギーヴ)そろそろ おいとました方が よさそうかな 112 00:08:39,352 --> 00:08:40,937 (ノック) (ギーヴ)んん? 113 00:08:41,604 --> 00:08:45,149 (文官)ギーヴ様 宰相のフスラブ様がお呼びです 114 00:08:45,274 --> 00:08:46,567 (ギーヴ)ふぅ… 115 00:08:49,445 --> 00:08:54,700 (フスラブ)そなた 弓だけではなく 才知も優れておると見たが― 116 00:08:55,117 --> 00:08:56,494 どうかな? 117 00:08:56,619 --> 00:09:00,248 (ギーヴ)子供のころから さんざん そう言われておりました 118 00:09:00,373 --> 00:09:02,375 宰相閣下 119 00:09:02,500 --> 00:09:04,627 で… では その才知を― 120 00:09:04,752 --> 00:09:06,337 見込んでのこと なのじゃが 121 00:09:06,671 --> 00:09:09,215 1つ 頼まれてくれぬか? 122 00:09:11,676 --> 00:09:14,971 (ギーヴ)幕の後ろに 剣と かっちゅうの気配… 123 00:09:15,555 --> 00:09:17,265 面倒だな 124 00:09:17,557 --> 00:09:20,476 (ギーヴの深呼吸) 125 00:09:20,726 --> 00:09:23,604 (フスラブ)どうじゃ? (ギーヴ)正当な理由と報酬 126 00:09:23,729 --> 00:09:27,441 それと 成功の可能性があれば お引き受けします 127 00:09:27,567 --> 00:09:30,861 (フスラブ) 理由は パルス王国の存続 128 00:09:30,987 --> 00:09:32,655 ひとえに そのためじゃ 129 00:09:32,780 --> 00:09:35,241 報酬は存分に遣わそう 130 00:09:36,033 --> 00:09:39,245 お主には 秘密の通路を通り― 131 00:09:39,954 --> 00:09:45,459 王妃様を城外の安全な場所へ お連れしてもらいたいのだ 132 00:09:53,718 --> 00:09:58,139 (ルシタニア兵たちの雄たけび) 133 00:10:06,689 --> 00:10:08,024 (水の流れる音) 134 00:10:08,149 --> 00:10:11,652 (ギーヴ)足元が滑ります お気を付けて 135 00:10:20,119 --> 00:10:25,166 (ギーヴ)王もおらぬ 王妃もおらぬで 何が王都だ 136 00:10:26,125 --> 00:10:30,421 しかも エクバターナ100万の民を 捨て置くとは… 137 00:10:31,797 --> 00:10:33,424 やれやれ 138 00:10:33,549 --> 00:10:37,511 どこぞに まともな王は おらんもんかねえ 139 00:10:42,516 --> 00:10:45,436 (ダリューン)いつまで ここに とどまっているつもりだ? 140 00:10:45,811 --> 00:10:48,439 やはり エクバターナに向かうべきでは… 141 00:10:48,564 --> 00:10:51,442 (ナルサス) お前にも戦術の講義が必要か? 142 00:10:52,276 --> 00:10:55,321 いかに お前が優れた兵といえど― 143 00:10:55,446 --> 00:10:58,199 単騎で ルシタニア軍に 勝つことなどできん 144 00:10:58,574 --> 00:11:00,743 エクバターナの兵と合流できれば… 145 00:11:00,868 --> 00:11:02,453 (ナルサス)無理だな (ダリューン)ん… 146 00:11:03,079 --> 00:11:07,291 (ナルサス)敵は奴隷とルシタニア軍 合わせて数十万だ 147 00:11:08,459 --> 00:11:12,088 城内に残った兵だけでは 数が少なすぎる 148 00:11:12,838 --> 00:11:15,383 みすみす 殿下を危険にさらすつもりか? 149 00:11:15,508 --> 00:11:18,761 (ダリューン)ん… (ナルサス)しかし… 150 00:11:19,720 --> 00:11:24,350 軍に勝つことはできずとも 将を討つことはできよう 151 00:11:25,101 --> 00:11:26,602 どういう意味だ? 152 00:11:26,727 --> 00:11:31,482 今 我々が相手取るべきは ルシタニア軍 全体ではない 153 00:11:31,607 --> 00:11:32,983 カーラーンだ 154 00:11:33,692 --> 00:11:34,985 今のところ― 155 00:11:35,111 --> 00:11:38,197 やつはエクバターナの攻城に かかりきりだろう 156 00:11:38,322 --> 00:11:42,326 だが その後は 必ず殿下を狙って動く 157 00:11:42,451 --> 00:11:44,537 それも 比較的 少数でな 158 00:11:44,662 --> 00:11:45,746 (ダリューン)なぜ分かる? 159 00:11:46,455 --> 00:11:48,999 やつは もともとパルスの将だ 160 00:11:49,125 --> 00:11:52,920 ルシタニア兵から 多くの信頼を得ているとは思えん 161 00:11:53,838 --> 00:11:55,381 我々の勝負時は― 162 00:11:55,965 --> 00:12:00,386 カーラーンがルシタニア軍の中から 突出して動いたときだ 163 00:12:00,803 --> 00:12:03,889 やつを捕らえれば 敵の戦力を削れる上に― 164 00:12:04,348 --> 00:12:07,268 裏の事情を知ることができる 165 00:12:08,394 --> 00:12:12,648 今後の戦略を考える上で 有効だろ? 166 00:12:13,774 --> 00:12:17,486 (ダリューン)カーラーンが動くまで 黙って待っていろと言うのか 167 00:12:17,611 --> 00:12:20,990 (ナルサス)大局のために 感情を抑えることも必要だ 168 00:12:21,115 --> 00:12:22,283 ただいま戻りました 169 00:12:23,159 --> 00:12:25,035 (ナルサス)ご苦労 状況は? 170 00:12:25,161 --> 00:12:27,538 (エラム)山中の追っ手たちに 変化はありません 171 00:12:27,997 --> 00:12:30,166 相変わらず 包囲網を中心に― 172 00:12:30,291 --> 00:12:32,835 やみくもに 我々を捜しているようです 173 00:12:32,960 --> 00:12:34,211 まだ カーラーンは― 174 00:12:34,336 --> 00:12:37,631 エクバターナから 動いてはいないようだな 175 00:12:54,440 --> 00:12:58,110 (ギーヴ)疲れたでしょう? 少し休みますか? 176 00:13:01,947 --> 00:13:04,241 (ギーヴ)無理しない方がいい (女官)はっ! 177 00:13:04,617 --> 00:13:08,287 王妃様の振る舞いをするだけでも 大変なのだから 178 00:13:08,412 --> 00:13:11,999 (女官)あっ! なぜ 分かったのです? 179 00:13:12,124 --> 00:13:13,626 においで 180 00:13:14,084 --> 00:13:17,129 あんたと王妃様では 肌のにおいが違う 181 00:13:17,796 --> 00:13:21,175 同じ香水を使ってもな (女官)あ… 182 00:13:22,176 --> 00:13:23,886 (ギーヴ) あんたが身代わりになって― 183 00:13:24,178 --> 00:13:27,723 その間に うそつきの王妃様を逃がす… 184 00:13:27,848 --> 00:13:29,642 そういう段取りだろ? 185 00:13:30,768 --> 00:13:33,854 身分の高い人とはそういうものだ 186 00:13:33,979 --> 00:13:37,441 他人が自分のために奉仕し 犠牲になるのは― 187 00:13:37,566 --> 00:13:39,527 当然と思っている 188 00:13:39,652 --> 00:13:40,653 いい気なもんさ (女官)あっ… 189 00:13:40,778 --> 00:13:43,447 王妃様をひぼうするのは 許しませぬぞ! 190 00:13:43,572 --> 00:13:44,657 (ギーヴ)おやおや 191 00:13:45,241 --> 00:13:48,452 (女官)王妃様や宰相様の お考えがどうであろうと― 192 00:13:48,577 --> 00:13:50,913 私は自分の役目を果たすだけのこと 193 00:13:51,038 --> 00:13:54,416 (ギーヴ)そういうのを “奴隷根性”というのさ 194 00:13:55,125 --> 00:13:59,171 (女官)ならば これ以上 私を連れて先へは行けぬと? 195 00:13:59,922 --> 00:14:02,550 俺が引き受けたのは 王妃の護衛だ 196 00:14:03,133 --> 00:14:05,511 王妃に化けた官女の 護衛じゃない… 197 00:14:05,636 --> 00:14:07,555 (女官の力み声) (ギーヴ)おっと… う… 198 00:14:07,680 --> 00:14:08,847 まあ 待て 199 00:14:09,390 --> 00:14:12,142 それでも お主は そこそこの美人だから― 200 00:14:12,268 --> 00:14:13,561 送り届けてやらんこともないぞ… (女官の力み声) 201 00:14:13,686 --> 00:14:14,979 (衝撃音) (ギーヴ)うっ… 202 00:14:15,688 --> 00:14:20,109 (ギーヴのうめき声) 203 00:14:20,401 --> 00:14:22,486 (女官)ハァハァ… 204 00:14:22,611 --> 00:14:25,614 お… おいおい 勝手に行くな 205 00:14:25,739 --> 00:14:30,661 (女官の荒い息) 206 00:14:34,790 --> 00:14:36,667 (女官)ハァハァ… はっ! 207 00:14:37,501 --> 00:14:40,921 (銀仮面卿) ほう… これは これは 208 00:14:41,881 --> 00:14:44,008 まさか このような所で― 209 00:14:44,133 --> 00:14:47,177 光栄ある パルス王妃様に会おうとは 210 00:14:47,803 --> 00:14:51,181 捜す手間が省けたぞ フッ… (女官)はっ 211 00:14:51,307 --> 00:14:54,810 (銀仮面卿)あのアンドラゴラスと お似合いの夫婦というべきだな 212 00:14:55,644 --> 00:14:58,355 片や兵を捨てて戦場を逃げ出し― 213 00:14:58,480 --> 00:15:01,817 片や人民を放り出して 地下へと潜る 214 00:15:02,693 --> 00:15:05,988 王座に座る者の威厳は どこへやら… 215 00:15:06,113 --> 00:15:08,365 (女官)そなたは何者です? 216 00:15:09,033 --> 00:15:14,038 (銀仮面卿)パルスに 誠の正義を敷こうと志す者だ 217 00:15:14,163 --> 00:15:15,289 (女官)はっ 218 00:15:17,166 --> 00:15:21,337 カーラーン様? なぜ このような所に… 219 00:15:22,046 --> 00:15:23,380 (銀仮面卿)“カーラーン様”だと? 220 00:15:23,505 --> 00:15:24,340 (女官)はっ! 221 00:15:24,465 --> 00:15:25,299 (銀仮面卿) 貴様 王妃ではないな! 222 00:15:25,299 --> 00:15:26,342 (銀仮面卿) 貴様 王妃ではないな! 223 00:15:25,299 --> 00:15:26,342 (女官の悲鳴) 224 00:15:27,593 --> 00:15:31,221 (女官) あっ… ハァハァ はっ! はっ… 225 00:15:31,347 --> 00:15:34,475 (銀仮面卿) 俺の役に立たぬ者は いらん 226 00:15:34,600 --> 00:15:37,561 (女官のうめき声) 227 00:15:37,686 --> 00:15:42,066 (銀仮面卿) 仕える主君を間違えた己を呪え! 228 00:15:42,191 --> 00:15:46,612 (女官のうめき声) 229 00:15:46,737 --> 00:15:48,864 (骨が折れる音) (倒れる音) 230 00:15:50,616 --> 00:15:51,659 (銀仮面卿)行くぞ 231 00:15:52,201 --> 00:15:56,872 今晩中に王宮に侵入し 内から かく乱する 232 00:15:56,997 --> 00:16:00,167 本物の王妃も まだ 城内に残っているかもしれん 233 00:16:00,292 --> 00:16:01,543 (ギーヴ)待て! (兵士たち)おおっ 234 00:16:02,962 --> 00:16:07,424 何者かは知らんが 美人を殺すとは何事だ 235 00:16:07,967 --> 00:16:12,596 生きていれば 悔い改めて 俺に貢いでくれたかもしれぬのに 236 00:16:14,056 --> 00:16:17,059 顔を見せたら どうだ? 色男 237 00:16:17,685 --> 00:16:20,980 それとも 血の代わりに 水銀が流れているから― 238 00:16:21,105 --> 00:16:23,941 そんな素顔になったのか? 239 00:16:25,401 --> 00:16:28,445 (ギーヴの力み声) 240 00:16:30,447 --> 00:16:32,866 (ギーヴ)うっ… いっ うわっ 241 00:16:35,035 --> 00:16:36,245 ううっ 242 00:16:37,913 --> 00:16:41,417 (銀仮面卿)はっ! はっ… 243 00:16:42,209 --> 00:16:43,252 (カーラーン)あっ 244 00:16:44,837 --> 00:16:46,922 (銀仮面卿)うう… (カーラーン)ご無事ですか? 245 00:16:47,047 --> 00:16:51,885 (銀仮面卿の荒い息) 246 00:16:53,095 --> 00:16:57,349 (銀仮面卿)その… 小うるさい蚊をたたき潰せ! 247 00:16:57,474 --> 00:17:00,519 我々は先へ行く (兵士たち)はっ 248 00:17:01,770 --> 00:17:06,650 (ギーヴ) おやおや つれないねえ 銀仮面 249 00:17:07,735 --> 00:17:10,654 (兵士)とりゃっ! ああっ 250 00:17:13,615 --> 00:17:15,159 まずは1人 251 00:17:17,453 --> 00:17:18,746 フンッ 252 00:17:18,871 --> 00:17:21,874 (兵士のうめき声) 253 00:17:22,249 --> 00:17:24,501 (兵士)お… おのれ! (ギーヴ)ふっ 254 00:17:24,626 --> 00:17:26,128 (兵士たちのうめき声) 255 00:17:28,255 --> 00:17:30,924 (兵士)やーっ! ええい… 256 00:17:31,050 --> 00:17:32,885 (兵士の力み声) 257 00:17:34,553 --> 00:17:35,387 (兵士)追い詰めた 258 00:17:40,559 --> 00:17:41,935 (兵士)うわっ! 259 00:17:44,897 --> 00:17:48,067 さて… どうする? 260 00:17:48,650 --> 00:17:55,449 うそつきの王妃様を救いに行くか それとも これで さよならか… 261 00:17:57,576 --> 00:17:58,911 よし 262 00:18:00,954 --> 00:18:04,833 混乱に紛れて 財宝の一部を頂戴しよう 263 00:18:05,042 --> 00:18:09,338 ついでに 美人もいたら 頂戴しよう そうしよう 264 00:18:10,547 --> 00:18:12,007 んー 265 00:18:13,008 --> 00:18:14,843 死人には必要ないものだ 266 00:18:15,761 --> 00:18:19,139 俺が ありがたく使ってやるから 感謝しろよ 267 00:18:19,264 --> 00:18:20,766 (足音) (ギーヴ)ん? 268 00:18:21,558 --> 00:18:24,478 (足音) 269 00:18:24,895 --> 00:18:29,358 (ギーヴ)かなりの人数だ 見つかると やっかいだな… 270 00:18:32,569 --> 00:18:37,574 (けん騒) 271 00:18:42,079 --> 00:18:42,996 (パルス兵)うっ… 272 00:18:53,715 --> 00:18:56,969 (サーム) 東門が手薄だ 北門から兵を回せ 273 00:18:57,094 --> 00:18:59,054 (パルス兵)ははっ (パルス兵)サーム様! 274 00:18:59,179 --> 00:19:02,516 やつら 落としても落としても 攻撃の手を緩めません 275 00:19:02,641 --> 00:19:05,310 (サーム)今夜は いつにも増して攻撃が激しい 276 00:19:05,435 --> 00:19:07,020 (爆発音) (サーム)はっ! 277 00:19:09,940 --> 00:19:13,527 あっ… 王宮から火が!? 278 00:19:14,319 --> 00:19:15,863 バカな… 279 00:19:15,988 --> 00:19:18,115 ここは任せる! (パルス兵)はっ 280 00:19:30,961 --> 00:19:32,504 (パルス兵)こいつら どこから!? 281 00:19:32,629 --> 00:19:37,634 (ルシタニア兵たちの雄たけび) 282 00:19:38,552 --> 00:19:40,762 (奴隷)何だ? (奴隷)どうなってる? 283 00:19:40,888 --> 00:19:45,976 (奴隷たちのどよめき) 284 00:19:46,101 --> 00:19:50,105 (ルシタニア兵)どいてろ! (奴隷たちのどよめき) 285 00:19:51,231 --> 00:19:52,941 (ルシタニア兵) やることは分かってるな? 286 00:19:53,317 --> 00:19:56,153 圧制者を打倒しろ 行け! 287 00:19:56,278 --> 00:20:00,908 (奴隷たちの雄たけび) 288 00:20:02,743 --> 00:20:07,414 (ルシタニア兵)蹴散らせ! イアルダボート神の恵みだ! 289 00:20:07,539 --> 00:20:11,376 あっ! うわっ ああ… うわっ! 290 00:20:11,960 --> 00:20:14,338 (ルシタニア兵)あっ… (馬のいななき) 291 00:20:14,463 --> 00:20:16,340 (衝撃音) (ルシタニア兵たちのうめき声) 292 00:20:16,465 --> 00:20:20,761 (サーム)うっ くそ… 地下水路からか どうして… 293 00:20:20,886 --> 00:20:21,720 はっ! 294 00:20:23,931 --> 00:20:26,225 な… カーラーン!? 295 00:20:31,688 --> 00:20:35,859 カーラーン 寝返ったとの話は 本当だったのか! 296 00:20:37,611 --> 00:20:39,112 (剣の交わる音) (サーム)なぜ 国を売った? 297 00:20:39,238 --> 00:20:42,074 (カーラーン)故あってのことよ お主には分からぬ! 298 00:20:42,199 --> 00:20:45,160 (サーム)ああ 当たり前だ 分かるものか! 299 00:20:45,285 --> 00:20:46,536 (剣を交える音) 300 00:20:49,790 --> 00:20:51,041 (カーラーン)降伏しろ サーム 301 00:20:51,541 --> 00:20:55,712 イアルダボート教に改宗すれば 地位も命も保証してやる 302 00:20:55,837 --> 00:20:58,423 (サーム)犬が人間の地位を うんぬんするなど― 303 00:20:58,548 --> 00:21:00,550 片腹痛い! フッ 304 00:21:00,884 --> 00:21:02,052 あ… サーム! 待て! 305 00:21:02,427 --> 00:21:05,055 (ルシタニア兵)うわっ! (サーム)くっ… ハァ ハァ 306 00:21:05,806 --> 00:21:10,811 うおっ! なっ 何… も… の… 307 00:21:10,936 --> 00:21:12,896 (ルシタニア兵たち)えーい! (サーム)うおっ! 308 00:21:16,650 --> 00:21:18,360 (パルス兵) ガルシャースフ様 あれを! 309 00:21:18,777 --> 00:21:20,320 (パルス兵) 城門が上がっていきます! 310 00:21:20,445 --> 00:21:23,115 (ガルシャースフ)何!? バカな… 311 00:21:23,740 --> 00:21:28,078 奴隷か けっ… 西門を死守しろ! 312 00:21:28,203 --> 00:21:29,746 (パルス兵)駄目だ! 門が… 313 00:21:29,871 --> 00:21:33,834 (ルシタニア兵の雄たけび) 314 00:21:33,959 --> 00:21:37,337 (ガルシャースフ) 門の前で固めろ! 侵入を許すな! 315 00:21:37,462 --> 00:21:40,340 (ルシタニア兵の雄たけび) 316 00:21:40,465 --> 00:21:42,217 (ガルシャースフ)うわーっ! 317 00:21:48,390 --> 00:21:51,977 (ナレーション) パルス暦320年11月 318 00:21:52,602 --> 00:21:55,272 王都エクバターナ 陥落 319 00:21:57,232 --> 00:22:00,277 国王アンドラゴラスの生死も 不明のまま― 320 00:22:00,861 --> 00:22:03,780 パルスは混乱の闇に落ちた 321 00:22:07,326 --> 00:22:11,038 ある者は 暗き暴威の裏に暗躍し― 322 00:22:11,371 --> 00:22:15,042 ある者は 夜暗を染める戦火を眺め― 323 00:22:15,584 --> 00:22:20,964 また ある者は 信じる正義の元に歩みを急ぐ 324 00:22:24,217 --> 00:22:26,303 無数の思惑が渦巻き― 325 00:22:26,636 --> 00:22:30,307 運命の歯車は 回り始めた 326 00:22:32,225 --> 00:22:33,060 はっ! 327 00:22:43,570 --> 00:22:48,575 ♪~ 328 00:24:07,946 --> 00:24:12,951 ~♪ 329 00:24:13,785 --> 00:24:16,538 (ナレーション)異教徒の王妃を 遇する道があるとすれば― 330 00:24:16,663 --> 00:24:19,624 最も残酷な刑死が あるのみのはずであった 331 00:24:19,749 --> 00:24:22,836 だが 彼の家臣たちの予想は外れた 332 00:24:22,961 --> 00:24:23,962 次回… 333 00:24:25,547 --> 00:24:27,966 少年は そして王となる