1 00:00:32,746 --> 00:00:50,380 (呪文) 2 00:00:50,380 --> 00:00:54,518 (銀仮面) そうだ パルスに災厄を招くのだ。 3 00:00:54,518 --> 00:01:01,908 ♬~ 4 00:01:01,908 --> 00:01:03,894 ≫(ヴァフリーズ)ダリューン。 5 00:01:03,894 --> 00:01:06,379 (ダリューン)伯父上。 (ヴァフリーズ)国王陛下は➡ 6 00:01:06,379 --> 00:01:10,700 わしがお守りするゆえ お主は アルスラーン殿下を お捜ししろ。 7 00:01:10,700 --> 00:01:13,637 殿下を? お姿が見えぬ。➡ 8 00:01:13,637 --> 00:01:15,737 突撃の先頭におられたようだ。 9 00:01:17,808 --> 00:01:19,810 (ヴァフリーズ)武勲を挙げ 王に➡ 10 00:01:19,810 --> 00:01:22,446 認めていただきたかったので あろうが…➡ 11 00:01:22,446 --> 00:01:24,531 心もとないことじゃ。➡ 12 00:01:24,531 --> 00:01:27,834 遅まきかもしれぬが 守ってさしあげよ。 13 00:01:27,834 --> 00:01:31,734 王のお怒りは わしが引き受ける。 分かりました。 14 00:01:33,457 --> 00:01:36,576 伯父上 エクバターナで再会しましょう! 15 00:01:36,576 --> 00:01:42,499 ♬~ 16 00:01:42,499 --> 00:01:46,303 (ナレーション)<パルス暦320年 秋> 17 00:01:46,303 --> 00:01:50,657 <圧倒的に有利と思われた アトロパテネにおける大戦は➡ 18 00:01:50,657 --> 00:01:52,692 ルシタニアの策略により➡ 19 00:01:52,692 --> 00:01:56,646 累々たるパルス軍の屍を 積み重ねた> 20 00:01:56,646 --> 00:02:01,268 <華々しく飾られるはずであった アルスラーン王子の初陣は➡ 21 00:02:01,268 --> 00:02:04,268 さながら 地獄となった> 22 00:02:06,006 --> 00:02:08,558 殿下! (アルスラーン)ダリューン! 23 00:02:08,558 --> 00:02:12,896 ♬~ 24 00:02:12,896 --> 00:02:15,596 今お助けいたします 殿下。 25 00:02:16,983 --> 00:02:32,683 ♬~ 26 00:02:35,619 --> 00:02:42,119 ♬~ 27 00:02:46,813 --> 00:03:05,498 ♬~ 28 00:03:05,498 --> 00:03:18,378 ♬~ 29 00:03:18,378 --> 00:03:24,618 ♬~ 30 00:03:24,618 --> 00:03:34,544 ♬~ 31 00:03:34,544 --> 00:03:39,015 ♬~ 32 00:03:39,015 --> 00:03:46,015 ♬~ 33 00:03:47,507 --> 00:04:02,872 ♬~ 34 00:04:02,872 --> 00:04:06,272 はぁ… ダリューン。 殿下! 35 00:04:09,045 --> 00:04:12,545 これは どういうことか カーラーン殿。 36 00:04:14,084 --> 00:04:17,003 裏切ったのか カーラーン。 37 00:04:17,003 --> 00:04:21,591 ♬~ 38 00:04:21,591 --> 00:04:27,197 黒衣の騎士。 「戦士の中の戦士」… ダリューンか。 39 00:04:27,197 --> 00:04:31,785 カーラーン 貴様ほどの男が なぜ裏切った? 40 00:04:31,785 --> 00:04:33,820 (カーラーン)裏切りではない。➡ 41 00:04:33,820 --> 00:04:36,673 まこと パルス王国のためを 思えばこそ➡ 42 00:04:36,673 --> 00:04:40,527 アンドラゴラスを王位から追う 企てに加担したのだ。 43 00:04:40,527 --> 00:04:44,114 はっ… 父上を? なぜ!? 44 00:04:44,114 --> 00:04:47,000 そうか 分かったぞ。 45 00:04:47,000 --> 00:04:50,603 戦いを前にして 後退するように 陛下に申し上げろと➡ 46 00:04:50,603 --> 00:04:53,723 俺に勧めたのは 貴様だ。 47 00:04:53,723 --> 00:04:57,927 俺は 陛下のご不興を被って 万騎長の任を解かれる。 48 00:04:57,927 --> 00:05:00,080 それを ねらってのことだな! 49 00:05:00,080 --> 00:05:03,383 ♬~ 50 00:05:03,383 --> 00:05:06,086 (カーラーン)そのとおりだ ダリューン。 51 00:05:06,086 --> 00:05:09,089 お主は強いが 阿呆ではないな。 52 00:05:09,089 --> 00:05:12,058 だからこそ お主に…。 くっ! 53 00:05:12,058 --> 00:05:14,058 はあっ! ドスッ! 54 00:05:16,463 --> 00:05:18,498 ガキン! 55 00:05:18,498 --> 00:05:21,301 だからこそ お主に1万もの騎兵を➡ 56 00:05:21,301 --> 00:05:23,603 指揮させるわけには いかんのだよ!➡ 57 00:05:23,603 --> 00:05:25,889 お主が いかに勇猛でも 単騎で➡ 58 00:05:25,889 --> 00:05:28,758 戦況を 左右できるものではないからな! 59 00:05:28,758 --> 00:05:31,828 ♬~ 60 00:05:31,828 --> 00:05:34,748 殿下 しばし そこでお待ちください。 61 00:05:34,748 --> 00:05:37,450 このダリューンが お守りいたしますゆえ。 62 00:05:37,450 --> 00:05:41,838 あっ…。 あとは任せた ダリューン。 63 00:05:41,838 --> 00:05:45,341 (カーラーン)待て ダリューン。 話を聞け。 今更 何を言う! 64 00:05:45,341 --> 00:05:48,912 国王陛下を裏切り 王太子殿下に このようなまねを! 65 00:05:48,912 --> 00:05:51,981 待て! 事情を知れば お主とて 俺の行為を責めは…。 66 00:05:51,981 --> 00:05:54,734 ガキン! ぐおっ! くっ! ふん! 67 00:05:54,734 --> 00:05:56,836 ザシュ! 68 00:05:56,836 --> 00:06:00,123 くっ…。 ここは 一旦 退くぞ! 69 00:06:00,123 --> 00:06:02,192 カーラーン! 70 00:06:02,192 --> 00:06:08,948 ♬~ 71 00:06:08,948 --> 00:06:11,918 殿下! おケガを? 72 00:06:11,918 --> 00:06:13,918 いや 返り血だ。 73 00:06:15,422 --> 00:06:18,341 カーラーン…。 なぜだ➡ 74 00:06:18,341 --> 00:06:20,410 カーラーン…。 75 00:06:20,410 --> 00:06:25,632 ♬~ 76 00:06:25,632 --> 00:06:28,968 (ヴァフリーズ)陛下 万騎長マヌーチュルフとハイルが➡ 77 00:06:28,968 --> 00:06:32,368 討たれたとの伝令が入りました。 他の者も どうなったか…。 78 00:06:34,307 --> 00:06:37,393 (ヴァフリーズ) もはや この戦いに 勝ちはございませぬ。➡ 79 00:06:37,393 --> 00:06:39,929 お退きくだされ。 退却を! 80 00:06:39,929 --> 00:06:42,449 (アンドラゴラス) くっ! ヴァフリーズ 貴様…➡ 81 00:06:42,449 --> 00:06:45,802 予が 武人としての恥を 知らぬと思うてか! 82 00:06:45,802 --> 00:06:49,973 陛下! 明日 勝つために 今日の恥をお忍びくだされ! 83 00:06:49,973 --> 00:06:52,942 (アンドラゴラス)大陸公路の安寧は パルス王の下➡ 84 00:06:52,942 --> 00:06:55,378 不敗の強兵 あってこそではないか! 85 00:06:55,378 --> 00:06:58,848 (ヴァフリーズ) 陛下! 王妃様のおられる王都を➡ 86 00:06:58,848 --> 00:07:01,801 敵の手に委ねてもよろしいと おっしゃいますか!? 87 00:07:01,801 --> 00:07:03,837 くっ!➡ 88 00:07:03,837 --> 00:07:06,237 んん…。 89 00:07:08,758 --> 00:07:10,758 (アンドラゴラス)退却だ。 90 00:07:12,178 --> 00:07:15,715 はっ! 各隊に伝えろ! 退却だ~! 91 00:07:15,715 --> 00:07:18,685 (兵)伝令 急げ! (兵)しかし この霧では…。 92 00:07:18,685 --> 00:07:21,237 (兵)角笛を使え! (兵)伝令を出せ! 93 00:07:21,237 --> 00:07:23,273 (兵)伝令 急げ~! 94 00:07:23,273 --> 00:07:26,876 ♬~ 95 00:07:26,876 --> 00:07:29,095 伝令だ! はっ。 あっ…➡ 96 00:07:29,095 --> 00:07:31,798 うっ… ううっ! 97 00:07:31,798 --> 00:07:34,250 ドスッ! 98 00:07:34,250 --> 00:07:38,338 やったか? ああ。 カーラーン様の計画どおりだ。 99 00:07:38,338 --> 00:07:41,224 (兵)よし 大声でやるぞ! 100 00:07:41,224 --> 00:07:44,724 (兵)王が逃げた~! (兵)国王が逃げたぞ~! 101 00:07:46,145 --> 00:07:49,432 <ルシタニアの企てであった> 102 00:07:49,432 --> 00:07:52,735 <カーラーン配下の者たちの 扇動によって➡ 103 00:07:52,735 --> 00:07:55,035 退却命令は歪曲> 104 00:07:57,090 --> 00:08:01,461 <混乱と流血のなか 国王逃亡の流言のみが➡ 105 00:08:01,461 --> 00:08:03,861 戦場を駆け抜けたのである> 106 00:08:06,082 --> 00:08:09,919 国王が逃げた? 兵を捨てて? 107 00:08:09,919 --> 00:08:15,174 あ… あのアンドラゴラス王が? 不敗の王が逃げた? 108 00:08:15,174 --> 00:08:18,328 ≫(ルシタニア兵)うお~! ≫(ルシタニア兵)ルシタニアの勝ちだ! 109 00:08:18,328 --> 00:08:21,648 (クバード)なんだと? (シャプール)くっ!➡ 110 00:08:21,648 --> 00:08:25,401 バカな! 我らが 命懸けで戦っておるのに➡ 111 00:08:25,401 --> 00:08:30,139 我が軍を統率したもう国王が お逃げになるとは!➡ 112 00:08:30,139 --> 00:08:34,277 パルスの軍旗は 泥にまみれた。 取り返しがつかぬ。 113 00:08:34,277 --> 00:08:36,563 (クバード)やめた やめた。 114 00:08:36,563 --> 00:08:39,682 もはや 誰のために 戦うというのだ。 115 00:08:39,682 --> 00:08:41,668 部下を捨てて 逃げるような君主に➡ 116 00:08:41,668 --> 00:08:44,037 ささげる命はないわ。 俺たちも➡ 117 00:08:44,037 --> 00:08:46,706 好きなように 逃げさせてもらうぞ シャプール。 118 00:08:46,706 --> 00:08:48,775 (シャプール) クバード! お主 何を言う!? 119 00:08:48,775 --> 00:08:52,729 万騎長たるお主が 兵に戦いをやめるよう唆すとは! 120 00:08:52,729 --> 00:08:55,682 王は王 我らには我らの 責務というものが…。 121 00:08:55,682 --> 00:08:58,768 (クバード)国を守るべきは まず 王の義務。 122 00:08:58,768 --> 00:09:03,356 それあればこそ 王は王としての権威を持つ。➡ 123 00:09:03,356 --> 00:09:07,677 もはや 王は王たりえず 我らとて同じことだ。 124 00:09:07,677 --> 00:09:11,014 お主とて 今 冑をなげうって 怒ったではないか。 125 00:09:11,014 --> 00:09:14,667 (シャプール) いや… あれは軽はずみであった。 126 00:09:14,667 --> 00:09:17,120 王は お逃げあそばしたのではない!➡ 127 00:09:17,120 --> 00:09:19,372 王都エクバターナに お戻りになって➡ 128 00:09:19,372 --> 00:09:22,225 再戦を 期されるおつもりであろう! 129 00:09:22,225 --> 00:09:24,294 (クバード)ふん…。 お主➡ 130 00:09:24,294 --> 00:09:27,964 臣下の身で これ以上 陛下を辱めるとあらば➡ 131 00:09:27,964 --> 00:09:30,216 味方とて 容赦はせぬぞ。 132 00:09:30,216 --> 00:09:35,038 ほう 面白い。 どう容赦せぬというのだ? 133 00:09:35,038 --> 00:09:37,957 (2人)んん…。 134 00:09:37,957 --> 00:09:40,026 (兵)敵襲~! (2人)ん!? 135 00:09:40,026 --> 00:09:44,213 (兵)敵襲~! (一同)うお~~! 136 00:09:44,213 --> 00:09:46,833 (クバード)おっと。 (シャプール)逃げる気か クバード! 137 00:09:46,833 --> 00:09:49,135 (クバード)あの敵軍を 打ち払わぬことには➡ 138 00:09:49,135 --> 00:09:51,354 退路も作れぬだろうが。 139 00:09:51,354 --> 00:09:55,058 ヤツらを始末してから 臣下たる者の資質について➡ 140 00:09:55,058 --> 00:09:58,645 ゆっくり語ろうではないか。 なあ シャプール。 141 00:09:58,645 --> 00:10:01,447 後日になって 忘れたなどと言うなよ。 142 00:10:01,447 --> 00:10:03,783 (ルシタニア兵たち)うお~~! 143 00:10:03,783 --> 00:10:05,785 (クバード)忘れはせんさ。 144 00:10:05,785 --> 00:10:09,339 後日というものがあればな。 はあっ! 145 00:10:09,339 --> 00:10:13,039 (パルス兵たち)うお~~! (ルシタニア兵たち)うお~~! 146 00:10:15,545 --> 00:10:18,548 <同日 夕刻を前にして➡ 147 00:10:18,548 --> 00:10:21,501 無敗を誇った アンドラゴラス三世 率いる➡ 148 00:10:21,501 --> 00:10:24,601 パルス軍は 大敗を喫した> 149 00:10:26,055 --> 00:10:28,055 蛮族どもめが。 150 00:10:32,362 --> 00:10:35,181 (ヴァフリーズ・心の声)≪よもや アルスラーン殿下の初陣が➡ 151 00:10:35,181 --> 00:10:37,734 このようなことになろうとは≫ 152 00:10:37,734 --> 00:10:41,634 ≪ダリューン 殿下をお守りいたせ≫ 153 00:10:47,060 --> 00:10:50,560 はぁ~。 ここまで来れば 追ってこられまい。 154 00:10:54,050 --> 00:10:56,085 ぐわっ! ヒヒーン! 155 00:10:56,085 --> 00:10:58,638 ぐおっ! 伏兵!? 156 00:10:58,638 --> 00:11:02,925 ううっ! ぬっ! 陛下…。 中央を固めろ! 157 00:11:02,925 --> 00:11:05,225 (パルス兵)ぐわ~! (パルス兵)ううっ! 158 00:11:08,114 --> 00:11:11,514 ぬぅ…。 陛下! うっ! 159 00:11:21,844 --> 00:11:25,481 ♬~ 160 00:11:25,481 --> 00:11:31,904 ♬~ 161 00:11:31,904 --> 00:11:35,508 (銀仮面)カーラーンめが うまくやってくれたわ。 162 00:11:35,508 --> 00:11:37,960 (2人)はっ…。 (銀仮面)恥知らずにも 部下を➡ 163 00:11:37,960 --> 00:11:41,264 見捨てて逃げおったか アンドラゴラス。➡ 164 00:11:41,264 --> 00:11:43,966 貴様のやりそうなことよな。 165 00:11:43,966 --> 00:11:47,086 (ヴァフリーズ)待ち伏せしていたのか? (銀仮面)そうだ。 166 00:11:47,086 --> 00:11:51,886 貴様らが選びそうな退路など すでに承知のうえだ。 167 00:11:53,743 --> 00:11:55,845 (ヴァフリーズ)≪手薄なのは前方。➡ 168 00:11:55,845 --> 00:11:59,045 あやつが どれほどの 使い手なのか分からぬが…≫ 169 00:12:00,867 --> 00:12:05,972 王よ お逃げくだされ。 ここは この老骨が道を開きます。 170 00:12:05,972 --> 00:12:08,825 皆の者 王をお守りしろ! 171 00:12:08,825 --> 00:12:12,578 ♬~ 172 00:12:12,578 --> 00:12:14,947 (ルシタニア兵)ううっ! (ルシタニア兵)ぐおっ! 173 00:12:14,947 --> 00:12:17,147 ヴァフリーズ殿! (ヴァフリーズ)行け! 174 00:12:18,868 --> 00:12:20,968 うお~~! (2人)ぐわっ! 175 00:12:22,772 --> 00:12:25,124 ガキン! (ルシタニア兵たち)うわっ! 176 00:12:25,124 --> 00:12:36,724 ♬~ 177 00:12:39,939 --> 00:12:41,974 敗残の老いぼれが➡ 178 00:12:41,974 --> 00:12:43,974 出過ぎたまねをするな! 179 00:13:03,212 --> 00:13:06,899 (銀仮面) そやつを 王などと呼ぶな。 180 00:13:06,899 --> 00:13:09,499 お前は何者だ? 181 00:13:11,154 --> 00:13:14,657 (銀仮面) これほどの憎しみを受けながら➡ 182 00:13:14,657 --> 00:13:17,310 私が 誰かも分からぬほど➡ 183 00:13:17,310 --> 00:13:20,410 悪行を重ねてきたか。 (アンドラゴラス)ん? 184 00:13:21,814 --> 00:13:24,066 (銀仮面)16年…➡ 185 00:13:24,066 --> 00:13:29,071 この日が来るのを 16年間 待ち続けたぞ➡ 186 00:13:29,071 --> 00:13:31,691 アンドラゴラス‼ 187 00:13:31,691 --> 00:13:33,791 ザシュ ザシュ! 188 00:15:41,454 --> 00:15:44,354 はぁ…。 殿下。 189 00:15:45,975 --> 00:15:49,745 殿下 返り血まみれの 汚れた鞍でございますが➡ 190 00:15:49,745 --> 00:15:51,914 どうぞ お乗りください。 191 00:15:51,914 --> 00:15:56,235 ダリューン これは お主の馬だ。 戦士の馬だ。 192 00:15:56,235 --> 00:15:58,235 私が乗るわけにはいかない。 193 00:15:59,905 --> 00:16:04,093 私は それ そこらの馬でも 十分 戦えます。 194 00:16:04,093 --> 00:16:06,093 どうぞ こやつに お乗りください。 195 00:16:08,481 --> 00:16:10,916 私に 万が一がありましたら➡ 196 00:16:10,916 --> 00:16:15,254 シャブラングに ひと鞭打って 一気に戦場を駆け抜けてください。 197 00:16:15,254 --> 00:16:19,342 こやつの足には どんな馬も追いつけませぬ。 198 00:16:19,342 --> 00:16:21,711 お主に 万が一があるのか? 199 00:16:21,711 --> 00:16:23,811 ふっ…。 ありませぬ。 200 00:16:26,332 --> 00:16:30,232 殿下をお守りするため 億が一もありえませぬな。 201 00:16:32,955 --> 00:16:36,025 殿下 私の後ろを離れないでください。 202 00:16:36,025 --> 00:16:39,628 大丈夫だ。 シャブラングが 理解してくれている。 203 00:16:39,628 --> 00:16:41,628 あっ…。 204 00:16:44,450 --> 00:16:46,450 はっ! 205 00:16:48,621 --> 00:16:51,721 おい 大丈夫か? しっかりしろ。 206 00:16:54,660 --> 00:16:57,480 うぅ…。 お主は 確か➡ 207 00:16:57,480 --> 00:17:00,032 シャプール殿の下にいた…。 ううっ! 208 00:17:00,032 --> 00:17:04,103 シャプール殿が… シャプール殿… ぐはっ! 209 00:17:04,103 --> 00:17:08,958 落ち着け。 戦況は? 万騎長のうち➡ 210 00:17:08,958 --> 00:17:11,911 マヌーチュルフ殿とハイル殿は➡ 211 00:17:11,911 --> 00:17:14,213 すでに戦死なさいました…。 212 00:17:14,213 --> 00:17:17,750 あっ。 (兵)シャプール殿は…。 213 00:17:17,750 --> 00:17:21,470 ≪シャプール殿までも やられたというのか?≫ 214 00:17:21,470 --> 00:17:26,942 ア… アンドラゴラス王が 退却の命を伝えず➡ 215 00:17:26,942 --> 00:17:29,245 お逃げになったので…。 えっ!? 216 00:17:29,245 --> 00:17:31,714 (兵) 全軍の士気が下がっ… ぐはっ! 217 00:17:31,714 --> 00:17:36,118 退却!? 父上は退却したのか!? 王都へ? 218 00:17:36,118 --> 00:17:38,337 うぅ… がはっ! 219 00:17:38,337 --> 00:17:47,413 ♬~ 220 00:17:47,413 --> 00:17:49,413 よく戦った。 221 00:17:50,950 --> 00:17:53,702 父上は ご無事だろうか…。 222 00:17:53,702 --> 00:17:56,172 百戦錬磨の伯父が 付いております。 223 00:17:56,172 --> 00:17:58,808 ご無事で 戦場を離脱されたかと。 224 00:17:58,808 --> 00:18:02,478 国王陛下も 殿下の身を案じておいででした。 225 00:18:02,478 --> 00:18:05,948 あっ…。 父上が 私を? 226 00:18:05,948 --> 00:18:10,369 ♬~ 227 00:18:10,369 --> 00:18:13,689 早く 王都に戻らなければ。 228 00:18:13,689 --> 00:18:18,427 しかし 王都へ戻るには このまま 戦場を突っ切らねばなりません。 229 00:18:18,427 --> 00:18:21,647 万騎長たちが これほど 倒されているということは➡ 230 00:18:21,647 --> 00:18:25,968 王都までの道は ルシタニア兵で あふれ返っていると思われます。 231 00:18:25,968 --> 00:18:27,968 そうか…。 232 00:18:29,271 --> 00:18:32,871 我が友 ナルサスを頼りましょう。 えっ? 233 00:18:34,310 --> 00:18:45,871 (ラッパの音) 234 00:18:45,871 --> 00:18:49,191 (兵)帰還の合図だ! もたもたするな! 235 00:18:49,191 --> 00:18:53,696 終わったな。 ああ。 しかし パルスに圧勝とはな。 236 00:18:53,696 --> 00:18:56,932 あの銀仮面の客将の策が これほどとは。 237 00:18:56,932 --> 00:19:00,932 怖い怖い。 こんな炎に 焼かれて死ぬのは御免…。 238 00:19:02,821 --> 00:19:04,857 (2人)なっ! 239 00:19:04,857 --> 00:19:07,409 (パルス兵たち)うお~~! 240 00:19:07,409 --> 00:19:09,778 パルスに栄光あれ! 241 00:19:09,778 --> 00:19:12,898 パルス兵は不死身か! くっ! 242 00:19:12,898 --> 00:19:15,050 ヒヒーン! 243 00:19:15,050 --> 00:19:18,053 (パルス兵たち)うお~~! 244 00:19:18,053 --> 00:19:25,053 ♬~ 245 00:19:26,512 --> 00:19:29,582 (ボードワン)パルス軍の なんという強さだ。 246 00:19:29,582 --> 00:19:31,617 (モンフェラート)まともに 戦っておれば➡ 247 00:19:31,617 --> 00:19:34,019 到底 勝ち目など なかったわ。 248 00:19:34,019 --> 00:19:38,841 (ラッパの音) 249 00:19:38,841 --> 00:19:43,946 <パルス暦320年 10月16日> 250 00:19:43,946 --> 00:19:47,666 < この日 アトロパテネ平原における戦闘で➡ 251 00:19:47,666 --> 00:19:51,587 パルス王国軍は 騎兵5万3000➡ 252 00:19:51,587 --> 00:19:55,040 歩兵7万4000の戦死者を出し➡ 253 00:19:55,040 --> 00:19:57,826 勝者となった ルシタニア軍の死者も➡ 254 00:19:57,826 --> 00:20:00,079 5万を超えた> 255 00:20:00,079 --> 00:20:03,449 ≫(ルシタニア兵) 地獄に落ちろ 異教徒め! 256 00:20:03,449 --> 00:20:05,449 ≫(パルス兵)ぐわ~! 257 00:20:06,802 --> 00:20:10,402 異教徒は皆殺しにせよ… か。➡ 258 00:20:12,024 --> 00:20:14,176 神頼りの国王と➡ 259 00:20:14,176 --> 00:20:18,280 聖職者のくせに 人殺しが好きな 罰当たりのおかげで➡ 260 00:20:18,280 --> 00:20:22,701 かくも多くの者が 異国に屍をさらすはめになったわ。 261 00:20:22,701 --> 00:20:25,304 (ボードワン) いいではないか モンフェラート。 262 00:20:25,304 --> 00:20:28,040 死んだ同胞は 天国へ行けるのだし➡ 263 00:20:28,040 --> 00:20:32,177 生き残った我らは この豊かな パルスを支配できるのだ。➡ 264 00:20:32,177 --> 00:20:37,066 大陸公路と銀山と 広大な穀倉地帯をな。 265 00:20:37,066 --> 00:20:39,366 ふん…。 ボードワン➡ 266 00:20:40,786 --> 00:20:44,657 マルヤムの戦を覚えているか? んん? 267 00:20:44,657 --> 00:20:47,409 (モンフェラート)せんだって マルヤムを滅ぼした折➡ 268 00:20:47,409 --> 00:20:50,262 子供や赤子まで 火中に投じたであろう? 269 00:20:50,262 --> 00:20:53,632 (ボードワン) ああ。 神の敵であったからな。 270 00:20:53,632 --> 00:20:58,704 (モンフェラート)あのときの悲鳴が 今も 耳について離れぬ。 271 00:20:58,704 --> 00:21:03,075 異教徒だからとて 赤子を殺すような我らに➡ 272 00:21:03,075 --> 00:21:06,075 神は 祝福をたれたもうであろうか? 273 00:21:07,880 --> 00:21:10,733 ≫(兵)ボードワン様 モンフェラート様! 274 00:21:10,733 --> 00:21:14,803 やりました! パルスの国王 アンドラゴラス三世を! 275 00:21:14,803 --> 00:21:16,803 おお~。 はっ…。 276 00:21:32,187 --> 00:21:34,187 はぁ…。 277 00:21:48,203 --> 00:21:51,323 ナルサスとは いつぞやのお主が言っていた➡ 278 00:21:51,323 --> 00:21:53,692 ひねくれ者の友か? はい。 279 00:21:53,692 --> 00:21:56,178 元ダイラムの領主でございました。 280 00:21:56,178 --> 00:22:00,599 聞いたことがある。 父上によって 宮廷を追放されたと。 281 00:22:00,599 --> 00:22:04,953 数年前 三国同盟が 我が国に侵入した折➡ 282 00:22:04,953 --> 00:22:09,541 兵を一人も使わずに 敵軍を退散させた男です。 283 00:22:09,541 --> 00:22:13,429 王の息子の私に 会ってくれるだろうか…。 284 00:22:13,429 --> 00:22:16,765 そこは それ 幸いというのも妙ですが➡ 285 00:22:16,765 --> 00:22:19,668 このありさま。 ひねくれ者ゆえ➡ 286 00:22:19,668 --> 00:22:23,489 我々 惨めな敗残者を 拒みはしません。 287 00:22:23,489 --> 00:22:26,542 惨めな敗残者…。 288 00:22:26,542 --> 00:22:30,662 ♬~ 289 00:22:30,662 --> 00:22:34,016 今日のところは もう どうしようもございません。 290 00:22:34,016 --> 00:22:37,086 後日 国王陛下と共に復讐戦を挑み➡ 291 00:22:37,086 --> 00:22:39,086 敵を討ちましょう。 292 00:22:41,824 --> 00:22:45,624 今は 生きてこそでございます。 293 00:22:49,081 --> 00:22:54,002 パカパカパカ…(馬の足音) 294 00:22:54,002 --> 00:22:56,638 お疲れのところ 申し訳ございません。 295 00:22:56,638 --> 00:23:00,025 もう少し ご辛抱くださいませ 殿下。 296 00:23:00,025 --> 00:23:03,178 ナルサスは この先に住んでいると 聞いています。 297 00:23:03,178 --> 00:23:06,415 山荘に引きこもって 異国の書を読んだり➡ 298 00:23:06,415 --> 00:23:09,218 絵を描いて 暮らしているそうです。 299 00:23:09,218 --> 00:23:11,218 ナルサスは 絵が好きなのか? 300 00:23:12,604 --> 00:23:17,109 まあ… 誰にでも欠点はあるものでして。 301 00:23:17,109 --> 00:23:19,144 ん? あの男は➡ 302 00:23:19,144 --> 00:23:23,165 天行の運行 異国の地理 歴史の変化➡ 303 00:23:23,165 --> 00:23:25,751 なんでも知らぬことは ございません。 304 00:23:25,751 --> 00:23:30,189 ですが たった一つ 自分の絵の技量についてだけは➡ 305 00:23:30,189 --> 00:23:33,125 いわゆる 下手の横好き…。 306 00:23:33,125 --> 00:23:35,160 はっ! あっ! 307 00:23:35,160 --> 00:23:39,848 (エラム)それ以上進むと 今度は 顔の真ん中に お見舞いするぞ。 308 00:23:39,848 --> 00:23:43,168 あぁ…。 (エラム)ここからはダイラムの領主➡ 309 00:23:43,168 --> 00:23:46,271 ナルサス様のお住まいだ。 ダリューン。 310 00:23:46,271 --> 00:23:48,671 (エラム) ケガをしないうちに 立ち去れ。 311 00:23:51,426 --> 00:23:54,396 エラムか? 俺は ダリューンだ! 312 00:23:54,396 --> 00:23:58,696 お前のご主人に会いに来た! ここを通してもらえぬか!? 313 00:24:04,690 --> 00:24:07,993 (エラム)これは… ダリューン様!➡ 314 00:24:07,993 --> 00:24:10,279 お久しぶりでございます。➡ 315 00:24:10,279 --> 00:24:13,279 知らぬこととはいえ 失礼をいたしました。 316 00:24:14,700 --> 00:24:18,220 背が伸びたな エラム。 お前の主人は息災か? 317 00:24:18,220 --> 00:24:20,739 (エラム)はい。 お元気でいらっしゃいます。 318 00:24:20,739 --> 00:24:23,859 で あれか 相変わらず うまくもない絵を➡ 319 00:24:23,859 --> 00:24:25,894 描いては捨てているのか? 320 00:24:25,894 --> 00:24:28,547 絵の善しあしは 私には分かりません。➡ 321 00:24:28,547 --> 00:24:33,068 私は 両親の遺言で ナルサス様のお世話をするだけです。 322 00:24:33,068 --> 00:24:35,771 両親を 奴隷から 自由にしてくださったのは➡ 323 00:24:35,771 --> 00:24:38,223 ナルサス様ですから。 あっ。 324 00:24:38,223 --> 00:24:50,018 ♬~ 325 00:24:50,018 --> 00:24:52,955 ナルサス! 俺だ ダリューンだ! 326 00:24:52,955 --> 00:24:58,961 ♬~ 327 00:24:58,961 --> 00:25:01,547 あっ…。 328 00:25:01,547 --> 00:25:05,347 (ナルサス)名乗る必要はない。 騒々しいヤツめ。 329 00:25:06,952 --> 00:25:10,038 (ナルサス)お主の声は 1ファルサングも遠くから➡ 330 00:25:10,038 --> 00:25:12,038 聞こえておったぞ。 331 00:25:13,892 --> 00:25:33,662 ♬~ 332 00:25:33,662 --> 00:25:53,782 ♬~ 333 00:25:53,782 --> 00:26:07,045 ♬~ 334 00:26:07,045 --> 00:26:14,186 ♬~ 335 00:26:14,186 --> 00:26:33,689 ♬~ 336 00:26:33,689 --> 00:26:40,189 ♬~ 337 00:28:14,689 --> 00:28:18,376 <山荘の主人は ダリューンほどではないにしても➡ 338 00:28:18,376 --> 00:28:22,276 背が高く 均整の取れた体つきをしていた> 339 00:28:25,383 --> 00:28:27,883 <少年は そして王となる>