1 00:00:35,531 --> 00:00:39,431 コツコツ コツコツ…(足音) 2 00:00:41,537 --> 00:00:44,340 キィー… パタン(ドアの開閉音) 3 00:00:44,340 --> 00:00:47,410 (ヒルメス)何事だ? 4 00:00:47,410 --> 00:00:49,879 (老人)このまま失礼する。➡ 5 00:00:49,879 --> 00:00:53,850 アトロパテネの大平原に 霧を起こして以来➡ 6 00:00:53,850 --> 00:00:57,019 体力が戻りきっておらんでの。 7 00:00:57,019 --> 00:01:01,991 (ヒルメス)ふん…。 で わざわざ 俺を呼び出した用件は なんだ? 8 00:01:01,991 --> 00:01:05,061 ♬~ 9 00:01:05,061 --> 00:01:07,530 カーラーンが死んだ。➡ 10 00:01:07,530 --> 00:01:11,067 アルスラーン一党に 殺られたようじゃ。➡ 11 00:01:11,067 --> 00:01:14,170 裏切り者の汚名を被ったまま➡ 12 00:01:14,170 --> 00:01:17,206 野に屍を さらすはめになろうとは➡ 13 00:01:17,206 --> 00:01:20,306 あわれなことよ。 (ヒルメス)くっ! 14 00:01:21,544 --> 00:01:24,080 (老人) 我が弟子たちには 引き続き➡ 15 00:01:24,080 --> 00:01:27,250 お主に 力を貸すよう言っておく。 16 00:01:27,250 --> 00:01:30,653 だが 見誤るな 銀仮面卿。➡ 17 00:01:30,653 --> 00:01:32,722 パルスの太陽は➡ 18 00:01:32,722 --> 00:01:36,722 お主一人のためのみには輝かぬ。 19 00:01:38,928 --> 00:01:54,728 ♬~ 20 00:01:59,282 --> 00:02:04,282 ♬~ 21 00:02:09,091 --> 00:02:27,710 ♬~ 22 00:02:27,710 --> 00:02:40,656 ♬~ 23 00:02:40,656 --> 00:02:46,862 ♬~ 24 00:02:46,862 --> 00:02:56,172 ♬~ 25 00:02:56,172 --> 00:03:01,310 ♬~ 26 00:03:01,310 --> 00:03:08,710 ♬~ 27 00:03:13,889 --> 00:03:15,992 (ナレーション) <カーラーンの最期の言葉で➡ 28 00:03:15,992 --> 00:03:18,894 アンドラゴラス王が 存命であることを知った➡ 29 00:03:18,894 --> 00:03:22,131 ナルサスとダリューンは アルスラーンと別れ➡ 30 00:03:22,131 --> 00:03:26,031 その居場所を探るべく 王都に潜入していた> 31 00:03:28,271 --> 00:03:32,108 (ナルサス)随分と荒れたな。 (ダリューン)ああ。 32 00:03:32,108 --> 00:03:34,308 殿下に見せたくはないな。 33 00:03:36,979 --> 00:03:39,015 (イノケンティス)ふぅ ふぅ➡ 34 00:03:39,015 --> 00:03:43,686 ふぅ ふぅ ふぅ ふぅ ふぅ…➡ 35 00:03:43,686 --> 00:03:47,223 はぁ はぁ はぁ➡ 36 00:03:47,223 --> 00:03:50,826 はぁ はぁ はぁ…。➡ 37 00:03:50,826 --> 00:03:52,862 タハミーネ殿。 38 00:03:52,862 --> 00:03:57,700 ♬~ 39 00:03:57,700 --> 00:03:59,735 ふふふふっ。 40 00:03:59,735 --> 00:04:02,838 ♬~ 41 00:04:02,838 --> 00:04:06,309 (イノケンティス)変わりないか? 欲しいものはないか?➡ 42 00:04:06,309 --> 00:04:09,378 なんでも言ってくれ。 不自由はさせぬゆえ。 43 00:04:09,378 --> 00:04:13,883 ♬~ 44 00:04:13,883 --> 00:04:18,020 (イノケンティス)きょ… 今日はな よい報告を持ってきたのじゃ。 45 00:04:18,020 --> 00:04:20,856 年が明ければ 予は王ではなく➡ 46 00:04:20,856 --> 00:04:23,959 皇帝を称することになるだろう。➡ 47 00:04:23,959 --> 00:04:27,963 新ルシタニア帝国の皇帝じゃ。 48 00:04:27,963 --> 00:04:31,863 そこでじゃのう タハミーネ殿…。➡ 49 00:04:33,736 --> 00:04:37,473 皇帝には 皇妃が必要と 世間は思っておる! 50 00:04:37,473 --> 00:04:42,144 ♬~ 51 00:04:42,144 --> 00:04:45,144 予も それは正しいと思う。 52 00:04:47,683 --> 00:04:50,553 う~ん…。➡ 53 00:04:50,553 --> 00:04:53,053 何か 欲しいものはないか? 54 00:04:58,361 --> 00:05:01,931 (ボダン)イアルダボートの恩寵を受けぬ 呪われた異教徒め!➡ 55 00:05:01,931 --> 00:05:06,135 なぜ 国王陛下は あやつを火刑にせぬ!? 56 00:05:06,135 --> 00:05:09,171 ぬうぅ~! 57 00:05:09,171 --> 00:05:12,341 <ルシタニアの王 イノケンティス七世が➡ 58 00:05:12,341 --> 00:05:16,245 パルスの王アンドラゴラスと その妃タハミーネを➡ 59 00:05:16,245 --> 00:05:20,383 処刑しないことに業を煮やした 大司祭ボダンは➡ 60 00:05:20,383 --> 00:05:24,653 その腹いせに パルスの 王立図書館に収蔵してあった➡ 61 00:05:24,653 --> 00:05:28,224 1200万冊にも及ぶ 貴重な歴史的書物を➡ 62 00:05:28,224 --> 00:05:31,327 焼き尽くすべく 行動に出た> 63 00:05:31,327 --> 00:05:34,130 火を放て! 焼き尽くせ! 64 00:05:34,130 --> 00:05:40,002 ♬~ 65 00:05:40,002 --> 00:05:43,572 ダメだ パルスの宝を…。 (兵)寄るな 寄るな! 66 00:05:43,572 --> 00:05:47,610 (ボダン)燃やせ 燃やせ! 邪悪な異教徒の書じゃ!➡ 67 00:05:47,610 --> 00:05:51,847 滅せ! 残らず 灰に処すのだ!➡ 68 00:05:51,847 --> 00:05:55,751 ひゃ~はははははっ! 69 00:05:55,751 --> 00:05:58,521 (兵)大司祭様…。 ん!? 70 00:05:58,521 --> 00:06:00,556 (兵)いかに異教の書とはいえ➡ 71 00:06:00,556 --> 00:06:04,293 こ… これほど貴重な書物を 研究もせぬまま➡ 72 00:06:04,293 --> 00:06:07,029 火中に投じてよいものでしょうか。 73 00:06:07,029 --> 00:06:09,198 燃やすとしても その価値を…。 74 00:06:09,198 --> 00:06:11,700 (ボダン)冒とく者め! 人の世には➡ 75 00:06:11,700 --> 00:06:14,403 イアルダボートの聖典だけで 十分だ。 76 00:06:14,403 --> 00:06:17,506 悪魔が書かせた書は 滅ぼさねばならぬ。 77 00:06:17,506 --> 00:06:20,142 ですが 医学書まで燃やすのは…。 78 00:06:20,142 --> 00:06:24,747 (ボダン)黙れ! イアルダボート神を 心から敬う者には➡ 79 00:06:24,747 --> 00:06:28,484 病魔など取りつかぬ! うっ うぅ…。 80 00:06:28,484 --> 00:06:32,755 病にかかる者は 心に悪しき種を宿すゆえ➡ 81 00:06:32,755 --> 00:06:35,825 神の懲罰を受けるのだ! ドン! 82 00:06:35,825 --> 00:06:38,625 (兵)ああ… ああ~! うわぁ~! 83 00:06:39,995 --> 00:06:42,965 たとえ 一国の国王であろうとも➡ 84 00:06:42,965 --> 00:06:45,134 異教徒の女を めとろうなどと➡ 85 00:06:45,134 --> 00:06:47,169 邪心を起こしたとき➡ 86 00:06:47,169 --> 00:06:50,206 病毒は 神の杖となって➡ 87 00:06:50,206 --> 00:06:53,843 おごれる者を撃つであろう! 88 00:06:53,843 --> 00:06:57,513 邪心ある者は 悔い改めよ!➡ 89 00:06:57,513 --> 00:07:01,250 ひゃ~はははははっ! 90 00:07:01,250 --> 00:07:04,019 (ナルサス) 財貨を奪うというならまだしも➡ 91 00:07:04,019 --> 00:07:06,222 文化を焼き尽くすとはな…。 92 00:07:06,222 --> 00:07:08,924 もはや 蛮人ともすら言えぬ。 93 00:07:08,924 --> 00:07:11,961 猿のやることだ。 (ボダン)燃えよ 燃えよ! 滅せ! 94 00:07:11,961 --> 00:07:15,865 あのボダンとかいう男は 俺に殺させろ。 95 00:07:15,865 --> 00:07:19,535 国王だの王弟だのは お前に任せる。 96 00:07:19,535 --> 00:07:21,535 よかろう。 97 00:07:29,311 --> 00:07:32,311 (ギーヴ)ファランギース殿 ここです。 98 00:07:34,850 --> 00:07:36,919 (ファランギース) どうじゃ? 街道の様子は。 99 00:07:36,919 --> 00:07:39,522 (ギーヴ) はぁ~ いや 何もなさすぎて。 100 00:07:39,522 --> 00:07:43,526 おお~! ちょうど 腹が すいていたところです。 101 00:07:43,526 --> 00:07:47,429 俺の思いが ファランギース殿に伝わるとは…➡ 102 00:07:47,429 --> 00:07:51,000 やはり 我ら 見えない糸で結ばれておるのやも。 103 00:07:51,000 --> 00:07:54,303 用意したのは エラムじゃ。 えっ? 104 00:07:54,303 --> 00:07:58,240 まあよい。 夜通しで疲れておろう。 代わろう。 105 00:07:58,240 --> 00:08:00,943 (ギーヴ) いやいや それには及びませぬ。 106 00:08:00,943 --> 00:08:05,714 村に至る道は ここだけですし 見張るに造作もありませぬ。 107 00:08:05,714 --> 00:08:08,817 おかげで ファランギース殿を 賛美する詩を➡ 108 00:08:08,817 --> 00:08:11,020 じっくり創作できました。➡ 109 00:08:11,020 --> 00:08:13,320 お聞きくださ… ああ~ いずこへ? 110 00:08:14,857 --> 00:08:17,960 そういうことなら ずっと このまま頼むとしよう。 111 00:08:17,960 --> 00:08:23,232 しかし それでは 我が思いは この森に満ちあふれてしまいます。 112 00:08:23,232 --> 00:08:25,935 森が 毒気づいては大変じゃ。 113 00:08:25,935 --> 00:08:28,135 ん? ん? 114 00:08:35,311 --> 00:08:37,346 (アルスラーン) ダリューンとナルサスは➡ 115 00:08:37,346 --> 00:08:41,050 エクバターナに着いたであろうか。 (エラム)はい。 116 00:08:41,050 --> 00:08:43,886 父上と母上の所在を 確かめることは➡ 117 00:08:43,886 --> 00:08:45,921 大事ではあるが➡ 118 00:08:45,921 --> 00:08:48,891 ルシタニアの巣窟に 乗り込むなんて➡ 119 00:08:48,891 --> 00:08:51,627 いくら 二人の腕が立つといっても…。 120 00:08:51,627 --> 00:08:54,396 (エラム)私が申し上げるまでもなく➡ 121 00:08:54,396 --> 00:08:58,334 お二人なら 殿下のご心配には及びませんよ。 122 00:08:58,334 --> 00:09:00,936 そうだが…。 エラムは王都で➡ 123 00:09:00,936 --> 00:09:03,636 危険な目に遭わなかったのか? あっ…。 124 00:09:08,277 --> 00:09:10,813 あっ いえ 私は お二人と違い➡ 125 00:09:10,813 --> 00:09:13,916 面が割れておりませんでしたので。 126 00:09:13,916 --> 00:09:18,220 殿下 水をくんでまいります。 では 私も行こう。 127 00:09:18,220 --> 00:09:21,156 いいえ 殿下は 中でお待ちください。 128 00:09:21,156 --> 00:09:24,727 エラム1人では 何度も行くことになるであろう。 129 00:09:24,727 --> 00:09:28,464 それに 2人で行動する方が心強い。 130 00:09:28,464 --> 00:09:30,664 しかたありませんね。 131 00:09:34,136 --> 00:09:36,672 どうぞ。 ふんっ! 132 00:09:36,672 --> 00:09:39,742 王都に着いたと思ったら…➡ 133 00:09:39,742 --> 00:09:42,845 すぐにまた 聖マヌエル城へ 取って返すとはな。 134 00:09:42,845 --> 00:09:45,714 まったく くそ真面目な隊長らしいぜ。 135 00:09:45,714 --> 00:09:47,750 聞こえるぜ。 136 00:09:47,750 --> 00:09:51,487 (兵)はぁ~。 せめて この村では ゆっくり休ませてもらおうぜ。 137 00:09:51,487 --> 00:09:53,587 ほら もっと持ってこい! 138 00:10:01,864 --> 00:10:04,464 (エラム)誰もいないようです。 急ぎましょう。 139 00:10:06,468 --> 00:10:10,539 よかった まだ 水は かれていないようです。 140 00:10:10,539 --> 00:10:12,574 バシャン よし。 141 00:10:12,574 --> 00:10:17,112 殿下 私が…。 何 これくらい 私にだって。 142 00:10:17,112 --> 00:10:19,181 (エラム)ああ! うわっ! 143 00:10:19,181 --> 00:10:22,117 殿下! 大丈夫ですか? 144 00:10:22,117 --> 00:10:25,354 平気だ。 あっ それより➡ 145 00:10:25,354 --> 00:10:28,454 すまない 桶を落としてしまったようだ。 146 00:10:30,025 --> 00:10:32,494 大丈夫です。 すぐに 代わりのものを➡ 147 00:10:32,494 --> 00:10:34,530 探してまいりましょう。 148 00:10:34,530 --> 00:10:36,830 殿下は あそこで待っていてください。 149 00:10:39,735 --> 00:10:41,770 私も…。 150 00:10:41,770 --> 00:10:43,770 あぁ…。 151 00:10:55,250 --> 00:10:58,187 (心の声) ≪少しは役に立たないとなぁ≫ 152 00:10:58,187 --> 00:11:01,290 ≪今の私は ただの足手まといだ≫ 153 00:11:01,290 --> 00:11:04,093 ≫やめてくれ! あっ…。 154 00:11:04,093 --> 00:11:06,361 (兵)娘の命が惜しかったら➡ 155 00:11:06,361 --> 00:11:09,231 素直に 金めのものを ここに持ってこい! 156 00:11:09,231 --> 00:11:11,366 いや~! 財産は すでに➡ 157 00:11:11,366 --> 00:11:14,803 ルシタニア兵に差し出したし 改宗もした。 158 00:11:14,803 --> 00:11:16,872 私には 娘しか残っていない。 159 00:11:16,872 --> 00:11:19,141 うそをつけ! 本当だ! 160 00:11:19,141 --> 00:11:21,510 ≪(兵)娘の命が 惜しくはないのか? 161 00:11:21,510 --> 00:11:23,545 ≪やめてくれ! 162 00:11:23,545 --> 00:11:25,581 ≫(兵)おらぁ! ≫お願いだ! 163 00:11:25,581 --> 00:11:28,183 ≫(兵)うるせぇ。 ≫(兵)ほら さっさと持ってこい。 164 00:11:28,183 --> 00:11:31,383 ≫娘を返してくれ! 頼む! 165 00:11:32,788 --> 00:11:35,491 (兵)おい 早くしろ! やめてくれ! 166 00:11:35,491 --> 00:11:38,291 やめないか! なんだ お前? 167 00:11:39,828 --> 00:11:44,166 その人を放せ! へっ! なんだ そんなもん構えて。 168 00:11:44,166 --> 00:11:46,969 やるってんのかよ 俺たちと。 169 00:11:46,969 --> 00:11:49,772 放してくれれば 危害は加えない。 170 00:11:49,772 --> 00:11:53,575 (兵)なんだと? どういう状況か 分かってんのか おい。 171 00:11:53,575 --> 00:11:56,211 (エトワール)待て!➡ 172 00:11:56,211 --> 00:11:59,314 何をしている!? エ… エトワール様! 173 00:11:59,314 --> 00:12:03,385 (エトワール)お前たち 今の行いを イアルダボート神の御前で➡ 174 00:12:03,385 --> 00:12:06,188 申し開きできるのか! いや…。 175 00:12:06,188 --> 00:12:08,724 (エトワール)隊に戻れ! (兵たち)あぁ…。 176 00:12:08,724 --> 00:12:12,861 ♬~ 177 00:12:12,861 --> 00:12:14,930 お前たちも行け。 178 00:12:14,930 --> 00:12:17,966 ♬~ 179 00:12:17,966 --> 00:12:20,466 (エトワール) いつまで そんなもの構えておる。 180 00:12:23,138 --> 00:12:25,338 あっ お前 もしや…。 181 00:12:29,311 --> 00:12:31,880 ああっ! やはり! 182 00:12:31,880 --> 00:12:34,880 ルシタニアの少年兵! あのときの甘ったれ坊ちゃん! 183 00:14:39,541 --> 00:14:41,643 (エトワール)お前 よく生きてたなぁ。 184 00:14:41,643 --> 00:14:44,579 真っ先に死ぬタイプだと 思ってたぞ。 185 00:14:44,579 --> 00:14:47,549 ははっ… まあ なんとか。 186 00:14:47,549 --> 00:14:49,584 腕に自信もないくせに➡ 187 00:14:49,584 --> 00:14:52,087 金持ち一家を 助けようとしたのか? 188 00:14:52,087 --> 00:14:55,691 相変わらず お人よしだな。 あっ いや…。 189 00:14:55,691 --> 00:15:00,529 ただ 部下の無礼は謝罪する。 あの者たちは部下なのか? 190 00:15:00,529 --> 00:15:03,165 ああ。 小隊を預かっている。 191 00:15:03,165 --> 00:15:05,867 あのときとは 立場が真逆だな。 192 00:15:05,867 --> 00:15:08,837 もう 我々を奴隷にできまい。 193 00:15:08,837 --> 00:15:11,974 奴隷には… しないよ。 194 00:15:11,974 --> 00:15:15,711 お前がしなくても アンドラゴラスやアルスラーンはするだろ! 195 00:15:15,711 --> 00:15:18,280 何せ 邪悪な異教徒の大将どもだ! 196 00:15:18,280 --> 00:15:20,882 あいつら 2本のねじれた角が生えて➡ 197 00:15:20,882 --> 00:15:24,753 口は耳まで裂けて 黒い尻尾が生えていると聞いたぞ。 198 00:15:24,753 --> 00:15:27,353 はぁ…。 ふん。 199 00:15:28,890 --> 00:15:31,426 パルスの愚民どもは 悔い改め➡ 200 00:15:31,426 --> 00:15:34,896 皆 イアルダボート教に 改宗しなければならない。 201 00:15:34,896 --> 00:15:39,601 もしも 私が お主たちの神を 信じられなかったら どうする? 202 00:15:39,601 --> 00:15:42,237 はあ? そんなことは起こりえない。 203 00:15:42,237 --> 00:15:44,740 イアルダボート教に触れれば その偉大さが➡ 204 00:15:44,740 --> 00:15:46,775 分からないはずがない。 205 00:15:46,775 --> 00:15:49,945 ♬~ 206 00:15:49,945 --> 00:15:54,116 (ナルサス)「イアルダボート」とは もともと 古代ルシタニア語で➡ 207 00:15:54,116 --> 00:15:58,020 「聖なる無知」の意味なのだ。 ふむ…。 208 00:15:58,020 --> 00:16:00,088 (ナルサス)知ってるか? ダリューン。 209 00:16:00,088 --> 00:16:02,324 彼らが パルスに侵攻してきたのは➡ 210 00:16:02,324 --> 00:16:06,428 聖典に 「世界で最も美しく豊かな土地は➡ 211 00:16:06,428 --> 00:16:08,930 イアルダボート教の 信者のものである」と➡ 212 00:16:08,930 --> 00:16:11,066 書かれているからだそうだ。 213 00:16:11,066 --> 00:16:13,935 勝手極まる話だな。 214 00:16:13,935 --> 00:16:17,739 それで ルシタニア人どもは その 神の仰せとやらを➡ 215 00:16:17,739 --> 00:16:19,808 心から信じているのか? 216 00:16:19,808 --> 00:16:22,577 さて 信じているのか➡ 217 00:16:22,577 --> 00:16:27,277 信じるふりをして 自分から侵略を 正当化しているのか。 218 00:16:28,683 --> 00:16:31,386 人は平等というのなら何故➡ 219 00:16:31,386 --> 00:16:34,356 エクバターナに攻め入ったのだ? 何? 220 00:16:34,356 --> 00:16:37,125 パルスの奴隷制度を 差別というなら➡ 221 00:16:37,125 --> 00:16:40,729 王都にいる民へのルシタニアの行いは なんと説明する? 222 00:16:40,729 --> 00:16:43,432 何を訳の分からないことを 言っている? 223 00:16:43,432 --> 00:16:46,268 パルスは 異教徒だから差別していいのだ! 224 00:16:46,268 --> 00:16:48,970 イアルダボート教の教えに従わぬ者に➡ 225 00:16:48,970 --> 00:16:51,006 存在意味はない! 226 00:16:51,006 --> 00:16:53,442 矛盾していないか? なんだと!? 227 00:16:53,442 --> 00:16:55,677 ガチャ(ドアの開閉音) 見つけました➡ 228 00:16:55,677 --> 00:16:58,077 殿下…。 (2人)はっ。 229 00:17:00,449 --> 00:17:03,552 待て! この者は旧知の友人だ! 230 00:17:03,552 --> 00:17:06,488 友人? 友人などではない! 231 00:17:06,488 --> 00:17:09,888 ではない? とにかく 敵ではない! 232 00:17:13,395 --> 00:17:17,332 はぁ…。 いつぞやは お前を人質にして➡ 233 00:17:17,332 --> 00:17:20,435 逃げ延びることができた。 礼を言っておく。➡ 234 00:17:20,435 --> 00:17:22,935 生きていたければ むちゃは控えろ。 235 00:17:25,273 --> 00:17:28,076 (エトワール) それから 最後に一つ聞きたい。 236 00:17:28,076 --> 00:17:31,012 ああ。 なんだ? 237 00:17:31,012 --> 00:17:35,512 (エトワール)あのとき 私と一緒にいた ルシタニア人を知らないか? 238 00:17:41,556 --> 00:17:45,256 君の仲間は 全員 殺された…。 239 00:17:48,063 --> 00:17:50,098 そうか。 240 00:17:50,098 --> 00:17:54,035 ♬~ 241 00:17:54,035 --> 00:17:57,105 ああっ。 あっ…。 242 00:17:57,105 --> 00:18:00,375 (エトワール)それを読んで イアルダボート教を学べ。 243 00:18:00,375 --> 00:18:09,985 ♬~ 244 00:18:09,985 --> 00:18:12,087 へへへへっ。 おいおい。 245 00:18:12,087 --> 00:18:14,055 覚悟はしていたが➡ 246 00:18:14,055 --> 00:18:16,558 ここで ルシタニア軍が でかい面をしているのを➡ 247 00:18:16,558 --> 00:18:20,262 じかに見ると 負けたことを痛感するな。 248 00:18:20,262 --> 00:18:23,365 さて どうやって ここを取り戻す? 249 00:18:23,365 --> 00:18:26,268 そうだな 例えば 王子の名で➡ 250 00:18:26,268 --> 00:18:31,439 パルス全土の奴隷を解放し 奴隷制度を全廃すると約束する。 251 00:18:31,439 --> 00:18:33,508 そのうち1割が武器を取っても➡ 252 00:18:33,508 --> 00:18:37,412 50万からの大軍を編制できる。 この場合➡ 253 00:18:37,412 --> 00:18:41,012 自給自足が前提になるがな。 なるほど。 254 00:18:42,717 --> 00:18:45,520 (ナルサス)ただし そうなれば 奴隷を所有する➡ 255 00:18:45,520 --> 00:18:49,324 領主や貴族どもの支援は 期待できなくなる。 256 00:18:49,324 --> 00:18:51,359 それに 奴隷を解放しても➡ 257 00:18:51,359 --> 00:18:54,996 それで 全てよしというわけには いかぬものさ。 258 00:18:54,996 --> 00:18:57,832 そのあとの方が大変でな。 259 00:18:57,832 --> 00:19:02,003 机の前で 空想しているような わけにはいかぬ。 260 00:19:02,003 --> 00:19:04,206 うっ うう~。 あぁ~。 261 00:19:04,206 --> 00:19:06,741 ドン! うっ… うわっ! 痛ぇ! 262 00:19:06,741 --> 00:19:09,611 おい 道を空けろ このぼんくら! 263 00:19:09,611 --> 00:19:12,113 誰に ぶつかってるか 分かってんのか? 264 00:19:12,113 --> 00:19:14,313 俺は 大将軍カーラーンの部下…。 265 00:19:15,750 --> 00:19:18,420 ダ…。 パリン! 266 00:19:18,420 --> 00:19:21,122 ひぃ~! ダリューン! 267 00:19:21,122 --> 00:19:23,358 戦いもせずに逃げ出すとは➡ 268 00:19:23,358 --> 00:19:26,861 よく己の力量をわきまえているな。 269 00:19:26,861 --> 00:19:28,897 追うか? 270 00:19:28,897 --> 00:19:31,366 まずは 俺一人で行こう。 271 00:19:31,366 --> 00:19:50,986 ♬~ 272 00:19:50,986 --> 00:19:55,757 ♬~ 273 00:19:55,757 --> 00:19:58,257 (兵)へへへっ やっぱり ナルサスだ。 274 00:19:59,828 --> 00:20:03,698 てめぇらのせいで 俺たちの居場所がねぇんだ。 275 00:20:03,698 --> 00:20:06,301 死ぬ前に アルスラーン王子の居場所を➡ 276 00:20:06,301 --> 00:20:09,537 吐いてもらおう。 ふぅ…。 277 00:20:09,537 --> 00:20:11,537 ザシュ! ザシュ! 278 00:20:14,142 --> 00:20:16,278 (兵)痛ぇ~! (ナルサス)私一人なら➡ 279 00:20:16,278 --> 00:20:18,678 くみしやすいとでも思ったかね? 280 00:20:20,315 --> 00:20:22,550 ガン! うっ うぅ…。 281 00:20:22,550 --> 00:20:26,521 あっ ああっ! うう~…。 282 00:20:26,521 --> 00:20:30,258 死ぬ前に アンドラゴラスの 居場所を吐いてもらおうか。 283 00:20:30,258 --> 00:20:32,294 し… 知らん。 284 00:20:32,294 --> 00:20:34,796 ひぃ~! 本当に知らんのだ! 285 00:20:34,796 --> 00:20:38,933 本当だ! 俺も命が惜しい! 知っていれば教える! 286 00:20:38,933 --> 00:20:43,738 単なる うわさでもかまわん。 お前自身のために思い出せ。 287 00:20:43,738 --> 00:20:47,542 ア… アンドラゴラス王は生きている。 それは知っている。 288 00:20:47,542 --> 00:20:49,611 (兵)どこかに 幽閉されているらしい。➡ 289 00:20:49,611 --> 00:20:52,347 もともと カーラーン様は ごくごく側近にしか➡ 290 00:20:52,347 --> 00:20:54,382 それを教えていなかった! 291 00:20:54,382 --> 00:20:57,686 ルシタニアの将軍たちですら そのことを知らないのだ。 292 00:20:57,686 --> 00:20:59,721 (ナルサス)タハミーネ王妃は? 293 00:20:59,721 --> 00:21:03,725 ルシタニア王 イノケンティス七世と結婚すると➡ 294 00:21:03,725 --> 00:21:06,528 ルシタニア兵が うわさしているのを聞いた。➡ 295 00:21:06,528 --> 00:21:08,528 王の ひと目ぼれだったと。 296 00:21:09,798 --> 00:21:11,833 ううっ うぅ…。 297 00:21:11,833 --> 00:21:14,803 (ナルサス)王妃様の美貌も罪なことだ。 298 00:21:14,803 --> 00:21:18,940 しかし どうする? たとえ 陛下が生きておいででも➡ 299 00:21:18,940 --> 00:21:22,243 結婚の障害になるとして 害されるかもしれぬ。 300 00:21:22,243 --> 00:21:24,279 あるいは ルシタニア国王が➡ 301 00:21:24,279 --> 00:21:27,082 アンドラゴラス王の命を 引き換えに➡ 302 00:21:27,082 --> 00:21:30,685 王妃に 結婚を迫っているかもしれんな。 303 00:21:30,685 --> 00:21:33,455 もう少し情報が欲しいところだ。 304 00:21:33,455 --> 00:21:36,755 もう一度 別れて 釣りをするか? (ナルサス)ああ。 305 00:21:42,364 --> 00:21:46,334 ≪ここを守っていたガルシャースフ殿は どうなっただろう≫ 306 00:21:46,334 --> 00:21:49,070 ≪サーム殿の行方も分からぬ≫ 307 00:21:49,070 --> 00:21:52,670 ≪殿下の味方は どれくらい残っているのか≫ 308 00:21:55,043 --> 00:21:57,043 はっ! 309 00:21:59,814 --> 00:22:03,752 (ヒルメス)何事か 探っている者がいると聞いてな。 310 00:22:03,752 --> 00:22:05,954 ♬~ 311 00:22:05,954 --> 00:22:08,256 くっ! くっ! 312 00:22:08,256 --> 00:22:14,162 ♬~ 313 00:22:14,162 --> 00:22:17,031 はっ! せい!➡ 314 00:22:17,031 --> 00:22:19,067 はあっ! ふんっ! 315 00:22:19,067 --> 00:22:23,805 ♬~ 316 00:22:23,805 --> 00:22:26,674 痴れ者 名を聞いておこうか。 317 00:22:26,674 --> 00:22:28,674 ダリューン。 318 00:22:30,512 --> 00:22:35,450 (ヒルメス)こいつは傑作だ。 あのヴァフリーズの甥か。 319 00:22:35,450 --> 00:22:37,650 くははははっ! 320 00:22:39,354 --> 00:22:42,390 (ヒルメス)ダリューン 教えてやろう。 321 00:22:42,390 --> 00:22:45,593 貴様の伯父ヴァフリーズを 殺ったのは➡ 322 00:22:45,593 --> 00:22:48,596 この俺だ! なっ! 323 00:22:48,596 --> 00:22:51,199 (ヒルメス) アンドラゴラスの飼い犬めが➡ 324 00:22:51,199 --> 00:22:54,035 それにふさわしい報いを 受けたわ。➡ 325 00:22:54,035 --> 00:22:56,635 貴様の死にざまも伯父に倣うか。 326 00:22:58,039 --> 00:23:00,208 くっ‼ はっ! 327 00:23:00,208 --> 00:23:03,208 ふんっ‼ うお~‼ 328 00:23:07,849 --> 00:23:09,849 ぬうぅ~! 329 00:23:11,820 --> 00:23:13,988 (ヒルメス)くぅ…。➡ 330 00:23:13,988 --> 00:23:17,625 おのれ ダリューン‼ 331 00:23:17,625 --> 00:23:20,395 やけど? うお~~‼ 332 00:23:20,395 --> 00:23:30,438 ♬~ 333 00:23:30,438 --> 00:23:32,474 くっ! はっ! 334 00:23:32,474 --> 00:23:35,777 ♬~ 335 00:23:35,777 --> 00:23:39,080 (ナルサス)おいおい 名前も聞いてくれないのか?➡ 336 00:23:39,080 --> 00:23:42,183 こちらから名乗るのは 気恥ずかしいではないか。 337 00:23:42,183 --> 00:23:44,252 誰だ 道化者。 338 00:23:44,252 --> 00:23:46,321 (ナルサス)では 改めて。➡ 339 00:23:46,321 --> 00:23:48,389 我が名は ナルサス。➡ 340 00:23:48,389 --> 00:23:53,294 次のパルス王の世に 宮廷画家を務める身だ。 341 00:23:53,294 --> 00:23:55,363 宮廷画家だと? 342 00:23:55,363 --> 00:23:57,866 (ナルサス) 芸術に無縁なお主は知るまいが➡ 343 00:23:57,866 --> 00:24:01,769 画聖マニの再来と 人は呼ぶ。 誰が呼ぶか! 344 00:24:01,769 --> 00:24:04,973 (ヒルメス) ふっ… 飼い犬と へぼ画家か。➡ 345 00:24:04,973 --> 00:24:07,573 お似合いだな。 (ナルサス)貴様~! 346 00:24:09,177 --> 00:24:11,246 (ヒルメス)てやっ! ふんっ! 347 00:24:11,246 --> 00:24:21,422 ♬~ 348 00:24:21,422 --> 00:24:23,491 はっ! はっ! 349 00:24:23,491 --> 00:24:26,594 ここは 一旦 退いた方がよさそうだな。 350 00:24:26,594 --> 00:24:29,364 ああ そうだな! 351 00:24:29,364 --> 00:24:31,364 (兵たち)うわっ! 352 00:24:33,501 --> 00:24:36,771 くそっ 逃げられた! 逃げ足の速いヤツらだ! 353 00:24:36,771 --> 00:24:40,408 いずれ また会えるだろうよ。 354 00:24:40,408 --> 00:24:45,213 ♬~ 355 00:24:45,213 --> 00:24:47,849 ヤツめ 恐ろしく腕が立つ。 356 00:24:47,849 --> 00:24:49,918 お前が来なければ 危ないところだった。 357 00:24:49,918 --> 00:24:52,687 そんなことは どうでもいい! あいつ 俺を➡ 358 00:24:52,687 --> 00:24:55,487 へぼ画家呼ばわりしたんだぞ! 気に食わん! 359 00:24:58,359 --> 00:25:02,664 (ナルサス)ところで あの男 仮面は 大義を隠すためだけか➡ 360 00:25:02,664 --> 00:25:05,733 それとも 他人に 素顔を知られぬためか。 361 00:25:05,733 --> 00:25:10,233 分からん。 だが いずれ 決着をつけねばなるまい。 362 00:25:13,908 --> 00:25:33,995 ♬~ 363 00:25:33,995 --> 00:25:54,015 ♬~ 364 00:25:54,015 --> 00:26:07,228 ♬~ 365 00:26:07,228 --> 00:26:14,402 ♬~ 366 00:26:14,402 --> 00:26:33,988 ♬~ 367 00:26:33,988 --> 00:26:40,588 ♬~ 368 00:28:15,056 --> 00:28:17,091 <口数の多すぎる カシャーンの城主は➡ 369 00:28:17,091 --> 00:28:20,194 懐に飛び込んできた王子を 自分自身の欲のために➡ 370 00:28:20,194 --> 00:28:22,894 最大限に 利用するつもりであろう> 371 00:28:25,800 --> 00:28:28,300 <少年は そして王となる>