1 00:00:00,870 --> 00:00:03,510 (ダリューン) 準備は進んでいるか? ナルサス。 2 00:00:03,510 --> 00:00:05,540 (ナルサス)すこぶる順調だ。➡ 3 00:00:05,540 --> 00:00:08,710 ルーシャン殿が 中書令を 引き受けてくれたおかげで➡ 4 00:00:08,710 --> 00:00:11,750 私は 軍師の仕事に集中できる。 5 00:00:11,750 --> 00:00:14,620 あの老人は よくやってくれているようだな。 6 00:00:14,620 --> 00:00:17,360 お前などより よほど働き者だ。 7 00:00:17,360 --> 00:00:20,020 なっ… 人聞きの悪いことを。 8 00:00:20,020 --> 00:00:22,630 まるで ふだん 俺が働いていないようではないか。 9 00:00:22,630 --> 00:00:25,460 はははっ。 ≪(ザラーヴァント)なんだと 貴様!➡ 10 00:00:25,460 --> 00:00:29,170 もう一度 言ってみろ! シンドゥラの黒犬が! 11 00:00:29,170 --> 00:00:31,300 (ジャスワント) 何度でも申し上げましょう。➡ 12 00:00:31,300 --> 00:00:33,940 ナルサス殿の指示に 従っていただきたい。 13 00:00:33,940 --> 00:00:36,570 (ザラーヴァント)指示書には 目を通した。 だが なんだ あれは!➡ 14 00:00:36,570 --> 00:00:39,140 なぜ 我々が ダリューン殿の隊の➡ 15 00:00:39,140 --> 00:00:42,050 後方支援なのだ! (ジャスワント)何か問題が? 16 00:00:42,050 --> 00:00:45,720 (ザラーヴァント)我らを 後方に追いやって 武勲を挙げさせぬつもりか!➡ 17 00:00:45,720 --> 00:00:49,250 貴様では話にならぬ。 ナルサス卿と話をさせろ! 18 00:00:49,250 --> 00:00:51,890 (トゥース)おい やめないか。 (ザラーヴァント)くっ…。➡ 19 00:00:51,890 --> 00:00:54,990 先日は キシュワード殿に免じて 引いてやったが➡ 20 00:00:54,990 --> 00:00:58,800 これ以上 我らを愚弄することは 許さんぞ シンドゥラ人! 21 00:00:58,800 --> 00:01:01,500 いかんな。 ほってはおけんか。 22 00:01:01,500 --> 00:01:09,640 ♬~(琵琶の演奏) 23 00:01:09,640 --> 00:01:12,180 (ギーヴ)まあ まあ 皆々様➡ 24 00:01:12,180 --> 00:01:16,410 そうカリカリせず ここは ひとつ楽しく 詩でもどうです? 25 00:01:16,410 --> 00:01:20,520 (ザラーヴァント)くっ…。 楽士風情が 戦の話に 口を挟むな!➡ 26 00:01:20,520 --> 00:01:23,950 引っ込んでいろ! これは失礼。 27 00:01:23,950 --> 00:01:26,720 オクサスのような 片田舎の方には➡ 28 00:01:26,720 --> 00:01:29,830 詩をたしなむような 高尚な趣味はありませんか。 29 00:01:29,830 --> 00:01:31,900 (ザラーヴァント)貴様…。 30 00:01:31,900 --> 00:01:33,900 ≪(ナルサス)ザラーヴァント殿。 31 00:01:35,170 --> 00:01:37,900 此度の編制は 各部隊の特性を➡ 32 00:01:37,900 --> 00:01:39,970 考慮したうえでの 結果だ。 33 00:01:39,970 --> 00:01:43,910 決して お主らを 軽んじているわけではない。 34 00:01:43,910 --> 00:01:48,650 だが お主の誇りと気概は尊重したい。 35 00:01:48,650 --> 00:01:51,620 もう一度 考えさせてもらえないだろうか。 36 00:01:51,620 --> 00:01:56,120 あ… ああ。 ナルサス殿が そう言ってくれるのであれば。 37 00:01:56,120 --> 00:01:59,720 (ナルサス)ジャスワントもかまわないな? (ジャスワント)異存はございませぬ。 38 00:02:01,260 --> 00:02:05,300 ふふっ。 (トゥース)行くぞ ザラーヴァント。 39 00:02:05,300 --> 00:02:09,600 まったく… シンドゥラ人のみならず 旅の楽士など。➡ 40 00:02:09,600 --> 00:02:13,300 えたいの知れぬ連中を そばに重用し過ぎではないのか➡ 41 00:02:13,300 --> 00:02:15,600 殿下は。 (トゥース)口が過ぎるぞ。 42 00:02:17,980 --> 00:03:46,930 ♬~ 43 00:03:48,770 --> 00:03:52,000 コツコツ コツコツ…(足音) 44 00:03:52,000 --> 00:03:56,010 困ったものだ。 明日には出陣だというのに➡ 45 00:03:56,010 --> 00:03:58,610 これでは 兵の士気にも関わる。 46 00:03:58,610 --> 00:04:01,850 人が増えれば 厄介事も増えるものだ。 47 00:04:01,850 --> 00:04:05,250 まあ ザラーヴァント殿が 気分を害する理由も➡ 48 00:04:05,250 --> 00:04:07,280 分からなくはない。 49 00:04:07,280 --> 00:04:09,350 彼らの立場からすれば➡ 50 00:04:09,350 --> 00:04:13,420 確かに どこの馬の骨とも知れぬ 連中に見えるだろうさ。➡ 51 00:04:13,420 --> 00:04:15,460 私も含めてな。 52 00:04:15,460 --> 00:04:18,460 だが このまま 放っておくわけにもいくまい。 53 00:04:18,460 --> 00:04:21,270 ああ。 どうやら もう一手 打つ必要が➡ 54 00:04:21,270 --> 00:04:23,330 あるようだな。 ≪キィー(ドアの開閉音) 55 00:04:23,330 --> 00:04:25,330 ああ? 56 00:04:32,540 --> 00:04:35,940 (クバード)この山を越えれば ペシャワール城塞か。 57 00:04:37,720 --> 00:04:41,750 ♬~ 58 00:04:41,750 --> 00:04:43,820 クバード殿とお見受けする。 59 00:04:43,820 --> 00:04:46,460 (クバード)なるほどな。 60 00:04:46,460 --> 00:04:48,660 アルスラーン王子に そちらの状況を➡ 61 00:04:48,660 --> 00:04:51,160 知られては困る… か。➡ 62 00:04:51,160 --> 00:04:55,300 ヒルメス王子の差し金か? うっ! 裏切り者の始末ごとき➡ 63 00:04:55,300 --> 00:04:58,140 あの方のお心を 煩わせるまでもない! 64 00:04:58,140 --> 00:05:00,700 ふん… となると ザンデか。 65 00:05:00,700 --> 00:05:03,240 (2人)うお~! (2人)うお~! 66 00:05:03,240 --> 00:05:05,280 (クバード)すまんな サーム。 67 00:05:05,280 --> 00:05:07,310 ザシュ!(斬る音) (兵)ぐはっ! 68 00:05:07,310 --> 00:05:10,050 (クバード・心の声) ≪やはり 俺は あの連中とは➡ 69 00:05:10,050 --> 00:05:12,520 気が合いそうもない!≫ 70 00:05:12,520 --> 00:05:14,520 ザシュ! 71 00:05:15,790 --> 00:05:29,590 (ざわめき) 72 00:05:31,140 --> 00:05:33,240 (イスファーン)なんだと!? (兵たち)んん? 73 00:05:34,640 --> 00:05:37,170 (イスファーン) 貴様… 俺の兄を➡ 74 00:05:37,170 --> 00:05:39,210 射殺したというのか? 75 00:05:39,210 --> 00:05:42,310 (ギーヴ)ああ? だから なんだ?➡ 76 00:05:42,310 --> 00:05:44,450 お主のうわさは聞いているよ。➡ 77 00:05:44,450 --> 00:05:47,250 赤ん坊の頃 雪山に捨てられていたところを➡ 78 00:05:47,250 --> 00:05:49,990 シャプールに 助けられたんだってな。➡ 79 00:05:49,990 --> 00:05:53,090 それで付けられたあだ名が ファルハーディン。➡ 80 00:05:53,090 --> 00:05:55,890 「狼に育てられた者」か。 81 00:05:55,890 --> 00:05:58,600 (イスファーン)俺のことなど どうでもいい。 貴様が…。 82 00:05:58,600 --> 00:06:00,660 (ギーヴ)俺は あの男を 苦痛から➡ 83 00:06:00,660 --> 00:06:03,370 解放してやったのだぞ?➡ 84 00:06:03,370 --> 00:06:06,470 恨まれる筋合いはないな。 くっ! 85 00:06:06,470 --> 00:06:08,610 (キシュワード)ギーヴ殿 言い過ぎだ! (ギーヴ)むしろ➡ 86 00:06:08,610 --> 00:06:10,980 感謝してほしいくらいなのだが? 87 00:06:10,980 --> 00:06:13,010 黙れ! ふっ。 88 00:06:13,010 --> 00:06:15,510 (イスファーン)うお~~!➡ 89 00:06:15,510 --> 00:06:18,620 はあっ! くっ! うっ! くうっ! 90 00:06:18,620 --> 00:06:22,450 ♬~ 91 00:06:22,450 --> 00:06:26,360 やっちまえ 将軍! 楽士なんかに負けるな! 92 00:06:26,360 --> 00:06:28,960 やっちまってください! やっちまえ! 93 00:06:28,960 --> 00:06:31,030 (ザラーヴァント) イスファーン! 無礼な新参者に➡ 94 00:06:31,030 --> 00:06:34,570 思い知らせてやれ! (ギーヴ)こちらにしてみれば➡ 95 00:06:34,570 --> 00:06:38,140 新参者は あんたらの方なのだがな。➡ 96 00:06:38,140 --> 00:06:41,670 こっちは 殿下が エクバターナを出たときから➡ 97 00:06:41,670 --> 00:06:44,640 ずっと おそばで お守りしてきたんだ。➡ 98 00:06:44,640 --> 00:06:48,480 今更 尻馬に乗ってきた あんたらとは違う。 99 00:06:48,480 --> 00:06:51,520 (ザラーヴァント)貴様 言わせておけば…。 (イスファーン)その長すぎる舌を➡ 100 00:06:51,520 --> 00:06:54,150 適当な寸法に直してやる~! はあっ! 101 00:06:54,150 --> 00:06:56,750 (ギーヴ)言っておくがな そもそも あんたの兄上に➡ 102 00:06:56,750 --> 00:06:59,890 あのような最期を遂げさせたのは ルシタニアの連中だぞ! 103 00:06:59,890 --> 00:07:02,930 だが今 俺の前にいるのは貴様だ! 104 00:07:02,930 --> 00:07:05,000 ザシュ! 105 00:07:05,000 --> 00:07:09,100 (イスファーン) はあっ! くっ! はあっ! 106 00:07:09,100 --> 00:07:11,140 うお~! (ギーヴ)はっ! 107 00:07:11,140 --> 00:07:15,340 ♬~ 108 00:07:16,770 --> 00:07:19,270 ガッ! (2人)はっ。 109 00:07:24,010 --> 00:07:26,080 (ファランギース)双方 剣を引け! 110 00:07:26,080 --> 00:07:28,480 王太子殿下の御前なるぞ。 111 00:07:32,790 --> 00:07:36,290 (アルスラーン)これは何事だ? ギーヴ イスファーン卿。 112 00:07:36,290 --> 00:07:39,900 (ギーヴ) 何… 人生観の相違というやつで。 113 00:07:39,900 --> 00:07:41,900 バキッ!(殴る音) 114 00:07:43,670 --> 00:07:45,740 全て見ていたぞ ギーヴ! 115 00:07:45,740 --> 00:07:48,510 いたずらに イスファーン殿を 挑発したお前に➡ 116 00:07:48,510 --> 00:07:50,540 非があるのは明白だ! 117 00:07:50,540 --> 00:07:54,550 へえ~。 だったら どうするよ? 118 00:07:54,550 --> 00:07:58,320 以前より お前の勝手な行動は 目に余っていた。 119 00:07:58,320 --> 00:08:02,390 殿下のお優しさに甘えるのも いいかげんにしてもらおう。 120 00:08:02,390 --> 00:08:05,020 はっ… やれやれ。➡ 121 00:08:05,020 --> 00:08:07,990 口を開けば 「殿下 殿下」。➡ 122 00:08:07,990 --> 00:08:11,100 あんたこそ ちょっと過保護すぎやしないか? 123 00:08:11,100 --> 00:08:14,930 「戦士の中の戦士」殿。 124 00:08:14,930 --> 00:08:17,070 そこまでだ 二人とも! 125 00:08:17,070 --> 00:08:19,470 (ギーヴ)殿下。 126 00:08:19,470 --> 00:08:21,710 ギーヴ➡ 127 00:08:21,710 --> 00:08:24,640 王太子アルスラーンの名の下➡ 128 00:08:24,640 --> 00:08:26,680 お主を追放する。 129 00:08:26,680 --> 00:08:31,880 (どよめき) 130 00:08:31,880 --> 00:08:34,820 ふん… よい機会だ。➡ 131 00:08:34,820 --> 00:08:38,090 殿下には世話になったが もともと 俺は宮仕えなど➡ 132 00:08:38,090 --> 00:08:40,120 性に合わなくてな。 133 00:08:40,120 --> 00:08:44,030 (キシュワード)お… おい 待て ギーヴ殿! 早まるな 今すぐ殿下に…。 134 00:08:44,030 --> 00:08:47,130 (ギーヴ)お達者で 殿下。 135 00:08:47,130 --> 00:08:49,670 ご武運を祈ってますよ。 136 00:08:49,670 --> 00:08:52,770 ♬~ 137 00:08:52,770 --> 00:08:54,770 (キシュワード)おい ギーヴ殿! 138 00:08:56,040 --> 00:08:59,510 (どよめき) 139 00:08:59,510 --> 00:09:09,110 ♬~ 140 00:09:10,720 --> 00:09:13,560 あれで よかったのだな…➡ 141 00:09:13,560 --> 00:09:15,590 ナルサス。 142 00:09:15,590 --> 00:09:20,200 殿下には 嫌な役回りを お願いしてしまいましたね。 143 00:09:20,200 --> 00:09:22,230 私のことはよい。 144 00:09:22,230 --> 00:09:26,100 ギーヴの方にこそ 申し訳ないことをした。 145 00:09:26,100 --> 00:09:29,870 (ナルサス)ですが 彼が憎まれ役を 引き受けてくれたことで➡ 146 00:09:29,870 --> 00:09:33,540 ひとまず 諸侯たちの不満は 抑えることができたでしょう。 147 00:09:33,540 --> 00:09:37,680 殿下が お気に病まれることなど 何もありませぬ。 148 00:09:37,680 --> 00:09:41,820 それで ギーヴは今? (ナルサス)すでに たちました。➡ 149 00:09:41,820 --> 00:09:45,760 彼には とあるものを探す任務を 依頼しています。 150 00:09:45,760 --> 00:09:49,030 とある? (ナルサス)殿下が 王となられるため➡ 151 00:09:49,030 --> 00:09:52,030 いずれ 必要となるかもしれないものです。 152 00:09:53,600 --> 00:09:57,900 分かった。 別れを言えなかったのは残念だが。 153 00:10:03,810 --> 00:11:04,230 ♬~ 154 00:11:04,230 --> 00:11:06,300 (ギーヴ・回想) ((あなたが 王になったとき➡ 155 00:11:06,300 --> 00:11:09,500 どのような国が出来るのか 楽しみです)) 156 00:11:11,310 --> 00:11:13,380 ≪見ていてくれ ギーヴ≫ 157 00:11:13,380 --> 00:11:16,910 ♬~ 158 00:11:16,910 --> 00:11:19,750 行くぞ! ルシタニアを打ち倒し➡ 159 00:11:19,750 --> 00:11:22,020 王都エクバターナを取り戻す! 160 00:11:22,020 --> 00:11:24,050 出陣! 161 00:11:24,050 --> 00:11:27,850 (一同)うお~~! 162 00:13:36,320 --> 00:13:39,460 (ギスカール)そうか。 アルスラーンめ➡ 163 00:13:39,460 --> 00:13:42,390 やはり動いたか。 164 00:13:42,390 --> 00:13:44,860 兵の招集は どうなっている? 165 00:13:44,860 --> 00:13:48,700 (兵)ボードワン モンフェラート 両将軍の働きにより➡ 166 00:13:48,700 --> 00:13:53,870 パルス全土に散っていた兵が エクバターナに再集結しつつあります。➡ 167 00:13:53,870 --> 00:13:58,010 しかし…。 銀仮面以外は… だろう? 168 00:13:58,010 --> 00:14:02,180 (兵)申し訳ありません! ザーブル城に送った使者は いまだ…。 169 00:14:02,180 --> 00:14:07,080 よい。 放っておいても ヤツは 必ず ここへ来るだろう。➡ 170 00:14:07,080 --> 00:14:10,890 アルスラーンの首を かき斬るためにな。➡ 171 00:14:10,890 --> 00:14:13,990 ふん… ヤツの思惑がどうあれ➡ 172 00:14:13,990 --> 00:14:17,590 利用できるうちは 利用してやるまでだ。 173 00:14:19,160 --> 00:14:24,060 (ギスカール)最後に笑うのは誰か 楽しみにしているがよい。 174 00:14:32,510 --> 00:14:34,710 (ナルサス) ひとまず 我らが目指すのは➡ 175 00:14:34,710 --> 00:14:37,310 ここ 聖マヌエル城です。 176 00:14:37,310 --> 00:14:39,550 聖マヌエル? (ナルサス)ええ。➡ 177 00:14:39,550 --> 00:14:43,150 ルシタニアの 歴史上の人物の名です。➡ 178 00:14:43,150 --> 00:14:46,820 古い時代の砦で 長らく放置されていたところを➡ 179 00:14:46,820 --> 00:14:50,430 占拠されました。 (キシュワード)厄介だな この地形。 180 00:14:50,430 --> 00:14:53,200 (ナルサス)ええ。 だが 大陸公路に位置する ここを➡ 181 00:14:53,200 --> 00:14:57,000 落とさずして 先に進むことはできません。 182 00:14:57,000 --> 00:15:00,540 城守のバルカシオンは ルシタニア本国では➡ 183 00:15:00,540 --> 00:15:03,770 王立図書館長を 務めていた人物です。 184 00:15:03,770 --> 00:15:07,310 図書館長? 武人ではないのですか? 185 00:15:07,310 --> 00:15:10,310 (ナルサス)そこが つけいる隙になるだろうな。 186 00:15:10,310 --> 00:15:13,520 よし まずは この聖マヌエル城を奪還し➡ 187 00:15:13,520 --> 00:15:17,550 王都エクバターナへの足掛かりとする! (一同)はっ! 188 00:15:17,550 --> 00:15:20,260 (エラム)あの… ナルサス様。 ん? 189 00:15:20,260 --> 00:15:23,090 (エラム)ここから 聖マヌエル城に向かうとすると➡ 190 00:15:23,090 --> 00:15:25,960 この城の近くも通りますよね? 191 00:15:25,960 --> 00:15:28,030 (ファランギース)「チャスーム城塞」?➡ 192 00:15:28,030 --> 00:15:30,300 はて? 聞いたことがないが。 193 00:15:30,300 --> 00:15:34,240 (キシュワード)ルシタニア軍が 最近 新たに築城した拠点だな。➡ 194 00:15:34,240 --> 00:15:37,070 公路の要点を押さえ 我らの動向を➡ 195 00:15:37,070 --> 00:15:39,140 監視するのが目的だろう。 196 00:15:39,140 --> 00:15:42,210 ふむ。 ギスカールとかいう男も➡ 197 00:15:42,210 --> 00:15:45,750 一応 考えてはいるようだ。 ≪(ザラーヴァント)ナルサス殿!➡ 198 00:15:45,750 --> 00:15:49,890 ぜひ 我らに チャスーム城攻城の 許可を賜りたい! 199 00:15:49,890 --> 00:15:52,820 (トゥース)我らの力を 殿下に お目に掛ける機会を➡ 200 00:15:52,820 --> 00:15:54,930 頂きたいのです。 201 00:15:54,930 --> 00:15:58,860 (ナルサス)頼もしい申し出ですが その必要はありません。 202 00:15:58,860 --> 00:16:01,730 (トゥース)ナルサス殿! (ナルサス)我々の目的は➡ 203 00:16:01,730 --> 00:16:03,830 あくまで 聖マヌエル城。➡ 204 00:16:03,830 --> 00:16:09,410 戦略上 このチャスームを 攻める必要はないということです。 205 00:16:09,410 --> 00:16:12,910 イスファーン ザラーヴァント トゥース➡ 206 00:16:12,910 --> 00:16:15,150 お主たちの気持ちは うれしいが➡ 207 00:16:15,150 --> 00:16:19,120 戦わずに済む戦で 大事な将兵を失いたくはない。 208 00:16:19,120 --> 00:16:22,220 ここは引いてくれぬか? 209 00:16:22,220 --> 00:16:24,620 (ザラーヴァント)承知いたしました。 210 00:16:26,360 --> 00:16:30,860 パカパカパカ…(馬の足音) 211 00:16:38,340 --> 00:16:40,540 ザラーヴァント 少し下がれ! 212 00:16:40,540 --> 00:16:43,210 お主こそ 下がれ! 213 00:16:43,210 --> 00:16:45,210 あっ。 くっ…。 214 00:16:46,910 --> 00:16:49,510 (トゥース) おい 二人とも速度を落とせ。 215 00:16:49,510 --> 00:16:51,550 後方の部隊がついてこれんぞ! 216 00:16:51,550 --> 00:16:55,050 (ザラーヴァント イスファーン)うるさい! やれやれ…。 217 00:16:55,050 --> 00:16:57,720 すまんが 後続の部隊は任せる。 218 00:16:57,720 --> 00:17:00,520 騎兵500ほど ついてこい! (部下)はっ! 219 00:17:06,730 --> 00:17:09,230 (ザラーヴァント) なんだ? 罠のつもりか? 220 00:17:09,230 --> 00:17:11,270 (イスファーン)ふん… あんな小細工で➡ 221 00:17:11,270 --> 00:17:14,240 我らの足を止められると 思っているのか。 222 00:17:14,240 --> 00:17:17,540 (トゥース)待て。 一度 様子を見た方がよい。➡ 223 00:17:17,540 --> 00:17:21,080 後続の殿下の部隊に報告を…。 ふん こんなもん! 224 00:17:21,080 --> 00:17:23,250 行くぞ~! (トゥース)お… おい! 225 00:17:23,250 --> 00:17:26,750 (一同)うお~~! 226 00:17:26,750 --> 00:17:34,690 ♬~ 227 00:17:34,690 --> 00:17:36,730 合図を! はっ! 228 00:17:36,730 --> 00:17:43,670 ♬~ 229 00:17:43,670 --> 00:17:46,240 (2人)おおっ! ドォーーン! 230 00:17:46,240 --> 00:17:48,640 (パルス兵たち)うわぁ~! 231 00:17:50,110 --> 00:17:52,180 くっ! (イスファーン)後続が! 232 00:17:52,180 --> 00:17:54,810 (ルシタニア兵たち)うお~~! 掛かったぞ! 233 00:17:54,810 --> 00:17:56,880 異教徒どもを逃がすな! 234 00:17:56,880 --> 00:17:58,880 (3人)はっ! 235 00:18:01,620 --> 00:18:03,690 ザラーヴァントたちが? (ナルサス)完全に➡ 236 00:18:03,690 --> 00:18:06,590 分断されてしまったようですね。➡ 237 00:18:06,590 --> 00:18:10,130 報告によれば 3隊は 公路上に待ち構えていた➡ 238 00:18:10,130 --> 00:18:13,860 ルシタニア軍と交戦。 退路を塞がれる形で➡ 239 00:18:13,860 --> 00:18:17,500 山岳地帯の方へ 追いやられてしまったようです。 240 00:18:17,500 --> 00:18:19,540 合流はできそうなのか? 241 00:18:19,540 --> 00:18:22,140 (ナルサス)敵の追撃を 受けているだろうし➡ 242 00:18:22,140 --> 00:18:24,210 間もなく 日が暮れる。➡ 243 00:18:24,210 --> 00:18:29,080 闇の中 移動している部隊を 捜すのは困難だな。 244 00:18:29,080 --> 00:18:32,750 もちろん このまま彼らを残し 進軍する➡ 245 00:18:32,750 --> 00:18:34,950 という選択肢もありますが。 246 00:18:34,950 --> 00:18:36,990 迷うことではない。 247 00:18:36,990 --> 00:18:41,220 全軍の進軍を止め 救出部隊の準備を! 248 00:18:41,220 --> 00:18:45,300 すでに エラムとアルフリードに 偵察に出てもらっています。 249 00:18:45,300 --> 00:18:48,470 彼らが戻りしだい 救出に向かいましょう。 250 00:18:48,470 --> 00:18:50,470 頼む。 251 00:18:58,640 --> 00:19:01,110 功を焦り過ぎたか…。 252 00:19:01,110 --> 00:19:03,280 自業自得ということか。 253 00:19:03,280 --> 00:19:05,980 ≫(ルシタニア兵たち)うお~~! (3人)はっ! 254 00:19:10,290 --> 00:19:12,390 (ナルサス)見つからなかったか。 255 00:19:12,390 --> 00:19:16,160 申し訳ありません。 この辺りは 切り立った岩山が➡ 256 00:19:16,160 --> 00:19:19,730 迷路のように入り組んでいて。 (アルフリード)今夜は 月も出ないし➡ 257 00:19:19,730 --> 00:19:21,800 残念だけど これ以上は無理よ。 258 00:19:21,800 --> 00:19:23,970 (ナルサス) ラジェンドラのときとは逆に➡ 259 00:19:23,970 --> 00:19:26,970 地の利を敵に取られた格好ですね。 260 00:19:26,970 --> 00:19:29,070 何か手はないのか? 261 00:19:30,740 --> 00:19:35,010 ん? あっ… この音は。 262 00:19:35,010 --> 00:19:37,680 あっ。 263 00:19:37,680 --> 00:19:40,380 待て。 皆 静かにしてくれ。 264 00:19:42,020 --> 00:19:50,930 ♬~(琵琶の演奏) 265 00:19:50,930 --> 00:19:53,630 (ファランギース) どうやら 物好きな精霊が➡ 266 00:19:53,630 --> 00:19:57,630 彼らの居場所を 教えてくれているようですな。 267 00:19:57,630 --> 00:19:59,630 ああ。 268 00:20:06,680 --> 00:20:08,680 ひっ…。 あぁ…。 269 00:20:11,850 --> 00:20:14,680 (トゥース)囲まれたようだな。 (ザラーヴァント)くっ…。➡ 270 00:20:14,680 --> 00:20:18,620 せっかく アルスラーン殿下のもとに はせ参じたというのに➡ 271 00:20:18,620 --> 00:20:21,720 なんの武勲も挙げられぬまま こんな所で。 272 00:20:21,720 --> 00:20:24,730 くっ! (トゥース)そう嘆くな。 273 00:20:24,730 --> 00:20:27,560 我らが ここで犠牲になればこそ➡ 274 00:20:27,560 --> 00:20:31,330 殿下の本隊は 無傷で先に進めるというものだ。 275 00:20:31,330 --> 00:20:35,830 そう考えれば 決して無駄死にではないか。 276 00:20:37,270 --> 00:20:39,970 ≪(パルス兵たち)うお~~! あっ。 はっ! 277 00:20:41,880 --> 00:20:45,980 ドドドドド…(馬の足音) 278 00:20:48,050 --> 00:20:50,650 ザシュ! いつの間に! 279 00:20:52,190 --> 00:20:54,820 ふん! はあっ! どうなってる!? 280 00:20:54,820 --> 00:20:56,820 ドスッ ドスッ ひっ! 281 00:20:59,630 --> 00:21:01,700 味方だ! 行くぞ! 282 00:21:01,700 --> 00:21:03,900 おう! 続け~! 283 00:21:03,900 --> 00:21:15,980 ♬~ 284 00:21:15,980 --> 00:21:20,680 (ザラーヴァント)くっ… はぁはぁはぁ…。 285 00:21:20,680 --> 00:21:22,750 助かったのか。 286 00:21:22,750 --> 00:21:28,690 ♬~ 287 00:21:28,690 --> 00:21:31,590 ≫ザラーヴァント イスファーン トゥース。 288 00:21:33,760 --> 00:21:35,900 (イスファーン)殿下! 289 00:21:35,900 --> 00:21:38,200 三人とも無事でよかった。 290 00:21:40,170 --> 00:21:42,570 (イスファーン)恐れながら…。 ん? 291 00:21:42,570 --> 00:21:46,880 なぜ 戻ってこられたのですか? 我々を捨て駒にして➡ 292 00:21:46,880 --> 00:21:50,580 そのまま 先に 進んでしまえばよかったものを。 293 00:21:52,720 --> 00:21:56,490 (ナルサス)確かに そうすれば 今は楽でしたが。 294 00:21:56,490 --> 00:21:58,760 だが この先のことを考えれば➡ 295 00:21:58,760 --> 00:22:02,560 お主たちを ここで失うわけにはいかない。 296 00:22:02,560 --> 00:22:06,700 聞いてくれ。 国を取り戻すための これからの戦い➡ 297 00:22:06,700 --> 00:22:09,230 多くの犠牲が必要だろう。 298 00:22:09,230 --> 00:22:13,930 だが それでも私は 少しでも多くの者に生きてほしい。 299 00:22:15,340 --> 00:22:19,240 どうか お主たちの力を 生きるために貸してくれまいか。 300 00:22:20,510 --> 00:22:24,480 (ザラーヴァント)殿下…。 (トゥース)殿下。 301 00:22:24,480 --> 00:22:27,320 (イスファーン) 我ら三人 改めて あなたに➡ 302 00:22:27,320 --> 00:22:29,820 忠誠を誓わせていただきます。 303 00:22:32,890 --> 00:22:35,290 (ファランギース) 何も言わずに行くつもりか? 304 00:22:36,790 --> 00:22:40,390 宮仕えが性に合わんってのは 本当だからな。➡ 305 00:22:41,830 --> 00:22:44,000 しばらく戻るつもりはない。➡ 306 00:22:44,000 --> 00:22:47,000 ナルサスからの依頼もあるしな。 307 00:22:47,000 --> 00:22:50,070 そうか。 なら 止めはすまい。➡ 308 00:22:50,070 --> 00:22:54,410 だが 一つだけ。 殿下から伝言だ 聞いていけ。 309 00:22:54,410 --> 00:22:56,450 ん? 310 00:22:56,450 --> 00:23:00,550 (ファランギース)最後まで 面倒をかけてすまない… と。 311 00:23:03,150 --> 00:23:12,230 ♬~(琵琶の演奏) 312 00:23:12,230 --> 00:23:16,000 生きることは旅だつこと➡ 313 00:23:16,000 --> 00:23:18,000 死もまた同じ➡ 314 00:23:19,300 --> 00:23:23,240 時の河をわたる鳥の翼は➡ 315 00:23:23,240 --> 00:23:25,340 ひとはばたきに➡ 316 00:23:25,340 --> 00:23:28,340 人を老いさせる…。 317 00:23:31,550 --> 00:23:34,220 (ギーヴ)俺がいなくて寂しい夜は➡ 318 00:23:34,220 --> 00:23:37,190 この詩を思い出してくれよ。 319 00:23:37,190 --> 00:23:39,260 覚えておこう。 320 00:23:39,260 --> 00:23:43,530 あまり出来のよろしくない 四行詩じゃがな。 321 00:23:43,530 --> 00:23:46,160 ふっ。 じゃあな。 322 00:23:46,160 --> 00:23:57,460 ♬~ 323 00:23:59,110 --> 00:24:14,010 ♬~ 324 00:24:19,230 --> 00:25:02,070 ♬~ 325 00:25:06,380 --> 00:25:27,830 ♬~ 326 00:25:30,670 --> 00:25:32,900 (ザンデ)魔道の者よりの報告では➡ 327 00:25:32,900 --> 00:25:36,870 出陣したアルスラーン軍は チャスーム城塞を抜け➡ 328 00:25:36,870 --> 00:25:40,410 そのまま西へ 進軍を続けているようです。 329 00:25:40,410 --> 00:25:44,010 (ヒルメス)そうか。 我らも出る。 準備を急げ。 330 00:25:44,010 --> 00:25:46,820 はっ。 (ヒルメス)ふふふっ。 331 00:25:46,820 --> 00:25:49,350 (ヒルメス) ≪さあ 来い アルスラーン。➡ 332 00:25:49,350 --> 00:25:54,950 待っているぞ 貴様との決着に ふさわしい舞台を用意してな≫ 333 00:27:27,920 --> 00:27:29,950 (ナレーション)< あし毛の馬に揺られる アルスラーンは➡ 334 00:27:29,950 --> 00:27:32,520 出撃以来 無口であった> 335 00:27:32,520 --> 00:27:35,620 <考えねばならないことが いくつもあった> 336 00:27:38,630 --> 00:27:41,230 <少年は そして王となる>