1 00:00:02,002 --> 00:00:04,505 <英雄… それは 理不尽を打ち砕き➡ 2 00:00:04,505 --> 00:00:07,007 悲劇を塗り替える存在。 3 00:00:07,007 --> 00:00:11,345 しかし どんな英雄にも 非業の死が訪れる。 4 00:00:11,345 --> 00:00:16,350 信じていた誰かに裏切られて。 敵のこうかつな わなによって。 5 00:00:16,350 --> 00:00:20,020 その英雄は 力を持ちすぎた。 6 00:00:20,020 --> 00:00:26,360 強大な力を恐れた人々に疎まれ 排斥され 幾度も殺されかけ➡ 7 00:00:26,360 --> 00:00:30,364 それでも英雄は人々を助け続けた。 8 00:00:30,364 --> 00:00:33,700 己の心を代償にして。 9 00:00:33,700 --> 00:00:38,705 やがて世界は救われ 英雄は神々に願った。 10 00:00:38,705 --> 00:00:41,608 次に生まれ変わったときは…> 11 00:00:49,883 --> 00:00:51,885 (ブレット)アレン…。 12 00:00:51,885 --> 00:00:54,388 アレン! (アレン)んっ…。 13 00:00:54,388 --> 00:00:58,225 う~ん… うん? 14 00:00:58,225 --> 00:01:00,327 やっと起きたか 出来損ない! 15 00:01:00,327 --> 00:01:04,331 (ブレット)父上が お呼びだ。 さっさと支度をしろ! 16 00:01:06,333 --> 00:01:09,836 ゴミの分際で のうのうと暮らしやがって。 17 00:01:09,836 --> 00:01:12,673 まったく 父上は慈悲が深すぎる。 18 00:01:12,673 --> 00:01:17,344 こんな兄を持って 僕が どれほど 苦しめられてきたことか。 19 00:01:17,344 --> 00:01:19,846 だが それも今日までだ。 20 00:01:19,846 --> 00:01:22,015 ついに この日が 来たのだからな。 21 00:01:22,015 --> 00:01:25,319 フフフフフ。 フウ…。 22 00:01:27,354 --> 00:01:33,527 (クレイグ)アレン 貴様が ヴェストフェルト公爵家に生まれて15年➡ 23 00:01:33,527 --> 00:01:36,697 その間 「レベル」は上がらず 1のまま。 24 00:01:36,697 --> 00:01:39,700 「ステータス」の数値は すべて平凡。 25 00:01:39,700 --> 00:01:43,370 そして 先日執り行った 「祝福の儀」では➡ 26 00:01:43,370 --> 00:01:46,707 あろうことか なんの 「ギフト」も得られなかった。 27 00:01:46,707 --> 00:01:49,876 「ギフト」は この世界に生きる誰しもが➡ 28 00:01:49,876 --> 00:01:53,380 神々より 1つだけ与えられる恩恵だ。 29 00:01:53,380 --> 00:01:56,550 それが得られぬとは 前代未聞のこと。 30 00:01:56,550 --> 00:02:01,321 貴様のような愚か者でも 理解しているであろう? 31 00:02:01,321 --> 00:02:03,323 はい。 32 00:02:03,323 --> 00:02:07,995 貴様は ヴェストフェルト家の嫡男として 期待外れどころか➡ 33 00:02:07,995 --> 00:02:12,666 家名を汚した 恥さらしの出来損ないだ。 34 00:02:12,666 --> 00:02:15,669 よって 今日この瞬間をもって➡ 35 00:02:15,669 --> 00:02:21,675 貴様を我がヴェストフェルト公爵家より 追放する! 36 00:02:40,193 --> 00:02:43,196 うっ うっ う~ん… あ~。 37 00:02:43,196 --> 00:02:45,532 これで晴れて自由の身か~。 38 00:02:45,532 --> 00:02:50,871 まさか転生した先が こんな やっかいな公爵家の息子とはね。 39 00:02:50,871 --> 00:02:54,541 でも ようやく探しに行くことが できるんだよね。 40 00:02:54,541 --> 00:03:00,147 あっ…。 前世から待ち望んだ 平穏な暮らしを。 41 00:03:05,152 --> 00:03:11,158 《目指すは ヴェストフェルト公爵領の 東の果てに広がる辺境の地。 42 00:03:11,158 --> 00:03:14,161 どんな場所かは わからないけれど➡ 43 00:03:14,161 --> 00:03:16,997 きっと そこなら 誰にも干渉されず➡ 44 00:03:16,997 --> 00:03:19,166 面倒事にも巻き込まれず➡ 45 00:03:19,166 --> 00:03:23,503 平穏でつつましい暮らしを 送ることができるはずだ。 46 00:03:23,503 --> 00:03:25,839 前世のように➡ 47 00:03:25,839 --> 00:03:30,043 人々から 恐れられることもなく》 48 00:03:35,849 --> 00:03:40,687 さてと だいぶ歩いたし ここらで休憩でも…。 49 00:03:40,687 --> 00:03:46,893 うん? うわ~ 絶体絶命って感じだね。 50 00:03:49,029 --> 00:03:51,331 (クレイウルフのうなり声) 51 00:03:56,203 --> 00:03:59,539 (ベアトリス)ハアッ! 52 00:03:59,539 --> 00:04:01,808 ハァッ! 53 00:04:01,808 --> 00:04:05,312 《だめだ…。 何度斬っても再生する。 54 00:04:05,312 --> 00:04:08,148 こんな魔物 聞いたことがない…。 55 00:04:08,148 --> 00:04:10,150 このままでは リーズ様まで…》 56 00:04:10,150 --> 00:04:12,152 (リーズ)ベアトリス! 57 00:04:14,154 --> 00:04:16,990 お逃げください リーズ様! 58 00:04:16,990 --> 00:04:19,326 この魔物は 私が抑えます! 59 00:04:19,326 --> 00:04:21,828 あなたを置いて逃げるなんて できません! 60 00:04:21,828 --> 00:04:24,998 生き延びて 使命を果たすのです! あっ…。 61 00:04:24,998 --> 00:04:32,506 アドアステラ王国第一王女 リーズ・アドアステラ…? 62 00:04:32,506 --> 00:04:35,809 なんで あんなところに彼女が…? 63 00:04:38,678 --> 00:04:41,848 ⦅ほら あれが 例の出来損ないですよ。 64 00:04:41,848 --> 00:04:45,519 なるほど。 うわさどおり ふぬけた顔をしておる。 65 00:04:45,519 --> 00:04:50,524 あんなのが アドアステラ王国でも有数の 公爵家次期当主とは…。 66 00:04:50,524 --> 00:04:53,527 クレイグ様も さぞ つらいでしょうな。 67 00:04:53,527 --> 00:04:58,698 奥方を亡くされ 残されたのが あんな出来損ないの息子だとは。 68 00:04:58,698 --> 00:05:03,803 謝ってください! あっ…。 69 00:05:03,803 --> 00:05:07,140 アレンくんは… アレンくんは立派な方です! 70 00:05:07,140 --> 00:05:10,810 出来損ないなんかじゃ ありません! 71 00:05:10,810 --> 00:05:13,313 あっ…⦆ 72 00:05:15,815 --> 00:05:21,521 《できれば 人前では前世の力を 使いたくなかったけれど…》 73 00:05:34,668 --> 00:05:36,670 《でも…》 74 00:05:36,670 --> 00:05:40,674 僕を信頼してくれた人が 困っているのなら。 75 00:05:40,674 --> 00:05:52,519 ♬~ 76 00:05:52,519 --> 00:05:55,856 《死が目の前に迫っている というのに…。 77 00:05:55,856 --> 00:05:59,860 どうして私は… あの人のことばかり思い出して》 78 00:05:59,860 --> 00:06:01,962 (クレイウルフのうなり声) 79 00:06:01,962 --> 00:06:03,964 アレンくん! 80 00:06:06,299 --> 00:06:10,303 気のせいかな? 今 誰かに 呼ばれたような気がしたけど? 81 00:06:10,303 --> 00:06:12,305 あっ… えっ? 82 00:06:18,812 --> 00:06:21,314 あっ… アレンくん!? 83 00:06:21,314 --> 00:06:23,316 (クレイウルフのうなり声) 84 00:06:23,316 --> 00:06:27,020 うっ! どうして あなたが ここに…!? 85 00:06:28,989 --> 00:06:32,826 詳しい話は また後で。 86 00:06:32,826 --> 00:06:35,328 (クレイウルフのうなり声) 87 00:06:35,328 --> 00:06:38,131 コード・アカシック 天の瞳! 88 00:06:40,166 --> 00:06:42,669 魔導生命体 クレイウルフ…。 89 00:06:42,669 --> 00:06:45,171 思ったとおり 「核」があるみたいだね。 90 00:06:45,171 --> 00:06:47,941 じゃあ それを壊せば おしまいだ。 91 00:06:47,941 --> 00:06:51,544 ワールド・エンド 百華繚乱! 92 00:06:55,282 --> 00:06:57,284 ハァー! 93 00:06:57,284 --> 00:07:07,794 ♬~ 94 00:07:09,729 --> 00:07:12,232 すごい…。 うっ…。 95 00:07:12,232 --> 00:07:15,568 ベアトリス! ベアトリス しっかりしてください! 96 00:07:15,568 --> 00:07:20,073 申し訳ありません… リーズ様…。 97 00:07:20,073 --> 00:07:23,910 こんなところで… 倒れてしまい…。 98 00:07:23,910 --> 00:07:28,081 そんなこと…。 99 00:07:28,081 --> 00:07:32,585 恩に着る… アレン殿…。 100 00:07:32,585 --> 00:07:35,422 ベアトリスさんだよね? 久しぶり。 101 00:07:35,422 --> 00:07:38,091 待ってて 今 その傷 治しちゃうから。 102 00:07:38,091 --> 00:07:40,593 何を言って…。 103 00:07:40,593 --> 00:07:45,498 パラレル・パラドックス 魔導 ヒーリングライト! 104 00:07:48,768 --> 00:07:51,438 (2人)あっ…。 信じられん。 105 00:07:51,438 --> 00:07:53,606 あれだけの傷が跡形もなく…。 106 00:07:53,606 --> 00:07:56,109 鎧まで元どおりに…。 107 00:07:56,109 --> 00:07:58,945 アレンくん その力は いったい…? 108 00:07:58,945 --> 00:08:02,048 う~ん なんて言ったらいいのかな…。 109 00:08:02,048 --> 00:08:04,217 《前世から引き継いだ力だ。 110 00:08:04,217 --> 00:08:07,220 なんて言うわけにもいかないし》 111 00:08:07,220 --> 00:08:11,224 もしや 教会にも認識されていない ランクのギフトでは? 112 00:08:11,224 --> 00:08:14,227 確かに それならば合点もいきますね。 113 00:08:14,227 --> 00:08:19,065 えっ? ああ うん。 そんなところかな~。 アハハ…。 114 00:08:19,065 --> 00:08:22,402 それにしても 一国の王女でもある君が➡ 115 00:08:22,402 --> 00:08:24,904 どうして こんな辺境の地に? 116 00:08:24,904 --> 00:08:26,906 あっ…。 117 00:08:26,906 --> 00:08:29,909 先日 私は ある 「啓示」を受け取りました。 118 00:08:29,909 --> 00:08:36,249 啓示? ああ ギフトの力で使える 神様の予言みたいなものだっけ? 119 00:08:36,249 --> 00:08:38,752 実際には そこまで正確な情報を➡ 120 00:08:38,752 --> 00:08:40,754 与えられるわけでは ありませんが➡ 121 00:08:40,754 --> 00:08:44,758 その言葉に従えば 誰かの不幸を 避けることができます。 122 00:08:44,758 --> 00:08:47,093 私たちは啓示に導かれて➡ 123 00:08:47,093 --> 00:08:50,263 辺境にあるクルーム村を 目指していたのだが➡ 124 00:08:50,263 --> 00:08:52,265 突然 襲撃を受けてな…。 125 00:08:52,265 --> 00:08:55,602 貴殿がいなければ 今頃どうなっていたことか。 126 00:08:55,602 --> 00:08:57,604 別に大したことじゃないよ。 127 00:08:57,604 --> 00:09:00,540 それで アレンくんは どうして ここに? 128 00:09:00,540 --> 00:09:04,377 う~ん。 こんなところで 話すのもなんだし➡ 129 00:09:04,377 --> 00:09:09,215 続きは馬車に乗りながらしようか。 えっ? ですが 馬車は壊れて…。 130 00:09:09,215 --> 00:09:12,519 パラレル・パラドックス 魔導 ヒーリングライト! 131 00:09:15,054 --> 00:09:17,257 (2人)あっ…。 132 00:09:22,228 --> 00:09:24,397 追放ですか!? 133 00:09:24,397 --> 00:09:27,734 ヴェストフェルト家は なんて ひどい仕打ちを…。 134 00:09:27,734 --> 00:09:30,069 で 僕も リーズたちと同じく➡ 135 00:09:30,069 --> 00:09:33,072 辺境の地を目指して 旅してるってわけ。 136 00:09:33,072 --> 00:09:36,743 だけど 2人とも いいの? うん? 何がですか? 137 00:09:36,743 --> 00:09:39,078 ほら さっき僕が使った力は➡ 138 00:09:39,078 --> 00:09:42,248 王国にとっても有用だってことは わかったでしょ? 139 00:09:42,248 --> 00:09:45,585 そんな人間を 野に 放っちゃっていいのかなと…。 140 00:09:45,585 --> 00:09:48,087 確かに 国のことを思えば➡ 141 00:09:48,087 --> 00:09:51,758 貴殿を ヴェストフェルト家に 戻すべきなのだろうな。 142 00:09:51,758 --> 00:09:55,595 いいえ。 私は 国よりも友人を優先します。 143 00:09:55,595 --> 00:09:59,098 きっと 王族としては 失格なのでしょうが…。 144 00:09:59,098 --> 00:10:04,104 それでも 誰かを犠牲にして 成り立つ国というのは➡ 145 00:10:04,104 --> 00:10:06,272 間違っていると思いますから。 146 00:10:06,272 --> 00:10:10,110 リーズ…。 ありがとう。 147 00:10:10,110 --> 00:10:13,012 どういたしまして… です。 148 00:10:18,952 --> 00:10:23,790 やけに静かな村だな…。 人が住んでいないのか? 149 00:10:23,790 --> 00:10:27,627 まさか 魔物によって滅ぼされて しまったのでしょうか…。 150 00:10:27,627 --> 00:10:29,963 それはないと思うな。 えっ? 151 00:10:29,963 --> 00:10:34,968 この村の周辺一帯には 魔物の 気配がまったく感じられない。 152 00:10:34,968 --> 00:10:39,472 言われてみれば 貴殿と 合流してから ここまでの道中➡ 153 00:10:39,472 --> 00:10:42,308 一度も 魔物と遭遇することは なかったな。 154 00:10:42,308 --> 00:10:44,978 冒険者に 討伐されたのでしょうか? 155 00:10:44,978 --> 00:10:50,316 あるいは 何かを恐れて 村に 近づくのを避けている… とかね。 156 00:10:50,316 --> 00:10:53,520 あっ!? アレンくん あちらに村の人たちが。 157 00:10:56,823 --> 00:10:59,926 なるほど。 村人は ここに集まっていたのか。 158 00:10:59,926 --> 00:11:01,928 何が起きているのでしょう? 159 00:11:01,928 --> 00:11:03,930 ⚟出て行ってくれ! 160 00:11:03,930 --> 00:11:06,099 (アキラ)うわっ! 161 00:11:06,099 --> 00:11:09,769 お前さんに話すことなど ないわ! 162 00:11:09,769 --> 00:11:15,775 いてて…。 ったく 取りつく島もねえや。 163 00:11:15,775 --> 00:11:17,777 あっ…。 164 00:11:17,777 --> 00:11:23,082 「光」とは あなたのこと だったのですね… アキラさん。 165 00:11:25,118 --> 00:11:28,955 アンタは… 誰だっけ? 166 00:11:28,955 --> 00:11:33,126 リーズです! リーズ・アドアステラ! 167 00:11:33,126 --> 00:11:35,962 王都にいらっしゃったときに 王城を案内して➡ 168 00:11:35,962 --> 00:11:39,299 食事もご一緒しましたよね!? わりぃ わりぃ。 169 00:11:39,299 --> 00:11:42,468 人の名前覚えるの 苦手でよ。 アハハ。 170 00:11:42,468 --> 00:11:46,306 名前どころか 存在まで忘れていた ように聞こえましたけど! 171 00:11:46,306 --> 00:11:50,143 ハァ…。 え~っと 知り合いみたいだけど➡ 172 00:11:50,143 --> 00:11:53,146 「光」っていうのは どういう意味なの? 173 00:11:53,146 --> 00:11:57,817 んっ…。 アレン殿は 「ブレイバー」というギフトを➡ 174 00:11:57,817 --> 00:12:00,420 聞いたことがあるか? ブレイバー? 175 00:12:00,420 --> 00:12:03,923 一代に1人のみが授かる 特別なギフト。 176 00:12:03,923 --> 00:12:10,096 一騎当千に値する最強のギフト。 それを持つ者 すわなち 「勇者」。 177 00:12:10,096 --> 00:12:14,100 彼女は アキラ・カザラギさん。 当代の勇者です。 178 00:12:14,100 --> 00:12:19,772 そして 今回リーズ様が受けた啓示は 「光のしるべとなり闇を払え」…。 179 00:12:19,772 --> 00:12:23,276 要するに この勇者を助けろって ことだよね? 180 00:12:25,278 --> 00:12:27,280 (おなかの鳴る音) 181 00:12:27,280 --> 00:12:29,582 腹減った。 182 00:12:31,618 --> 00:12:33,786 龍退治? 183 00:12:33,786 --> 00:12:39,125 俺 適当に ぶらぶら旅して 回ってんだけどさ! 184 00:12:39,125 --> 00:12:42,128 この村の近くを 通りかかったときに…。 185 00:12:42,128 --> 00:12:46,299 ⦅うん?⦆ たまたま ガキを拾っちまってよ。 186 00:12:46,299 --> 00:12:51,137 なんでも 山にすみついてる 龍のいけにえにされかけて➡ 187 00:12:51,137 --> 00:12:53,139 逃げ出したらしい。 188 00:12:53,139 --> 00:12:56,476 つうわけで 村長に 詳しい話を聞きに行ったら➡ 189 00:12:56,476 --> 00:13:01,280 ご覧のとおり。 「何も話したくない 余計なことはするな」だとさ。 190 00:13:03,249 --> 00:13:06,753 やっぱり村の人たちは 龍に脅されて いけにえを…。 191 00:13:06,753 --> 00:13:09,255 いや そうじゃないと思うよ。 192 00:13:09,255 --> 00:13:11,257 えっ…? まさか…。 193 00:13:11,257 --> 00:13:14,594 たぶん この村は 龍に いけにえをささげることで➡ 194 00:13:14,594 --> 00:13:17,263 安全を保しょうして もらっているんじゃないかな。 195 00:13:17,263 --> 00:13:21,768 ここみたいな小さな村では 魔物の襲撃は死活問題だしね。 196 00:13:21,768 --> 00:13:23,770 だから 村の周辺には➡ 197 00:13:23,770 --> 00:13:26,939 不自然なほど 魔物の気配が 感じられなかったのか…。 198 00:13:26,939 --> 00:13:30,109 魔物は龍を恐れて 近寄らないからね。 199 00:13:30,109 --> 00:13:34,447 さっきの村長の反応からしても まあ そんなとこだろうよ。 200 00:13:34,447 --> 00:13:38,284 まっ 守護龍といけにえなんてのは よくある話だしな。 201 00:13:38,284 --> 00:13:42,955 ああ… アキラさん そのいけにえに されかけた子どもというのは➡ 202 00:13:42,955 --> 00:13:45,291 どちらに? いろいろ片づくまで➡ 203 00:13:45,291 --> 00:13:47,460 近くの洞窟に隠れてもらった。 204 00:13:47,460 --> 00:13:51,130 連れてきたら村のヤツらに 何されるか わかんねえからな。 205 00:13:51,130 --> 00:13:56,803 さてと 腹ごしらえも済んだし もう村でやることもねえし➡ 206 00:13:56,803 --> 00:13:58,805 龍を倒しに行くとすっかな。 207 00:13:58,805 --> 00:14:02,241 お前らもついてきたいんなら 好きにしな。 208 00:14:02,241 --> 00:14:04,911 一つ聞きたいんだけど…。 うん? 209 00:14:04,911 --> 00:14:06,913 この村の人たちは➡ 210 00:14:06,913 --> 00:14:10,083 龍から解放されることを 望んでいないかもしれないよ。 211 00:14:10,083 --> 00:14:13,086 それでも君は龍を倒しに行くの? 212 00:14:13,086 --> 00:14:17,590 あのガキに 助けを求められちまったからな。 213 00:14:17,590 --> 00:14:20,093 だから助ける。 それだけだ。 214 00:14:22,095 --> 00:14:24,597 私も一緒に行きます。 あっ…。 215 00:14:24,597 --> 00:14:26,933 んっ… 啓示を受けた以上➡ 216 00:14:26,933 --> 00:14:30,269 いえ… 私が行きたいから行くのです。 217 00:14:30,269 --> 00:14:32,271 足手まといにならないと 約束します。 218 00:14:32,271 --> 00:14:34,273 聞いてのとおりだ。 219 00:14:34,273 --> 00:14:37,276 私たちは アキラ殿と共に龍退治に向かう。 220 00:14:37,276 --> 00:14:40,113 ここまで同行してくれて感謝する。 221 00:14:40,113 --> 00:14:42,115 いや 僕も行くよ。 222 00:14:42,115 --> 00:14:44,450 ですが アレンくんの旅は? 223 00:14:44,450 --> 00:14:47,286 友達が危険な戦いに行くのを 知っていながら➡ 224 00:14:47,286 --> 00:14:51,457 平穏を享受できるほど 僕は図太くないからね。 225 00:14:51,457 --> 00:14:54,260 アレンくん…。 226 00:14:57,296 --> 00:15:00,066 ここが龍のすむ山…。 227 00:15:00,066 --> 00:15:03,069 さて それじゃ作戦会議だ。 228 00:15:03,069 --> 00:15:06,239 俺は正面の参道から頂上を目指す。 229 00:15:06,239 --> 00:15:11,077 で アレンたちは裏道から回り込んで 龍を挟み撃ちにする。 230 00:15:11,077 --> 00:15:13,746 アキラささんが一人で 正面からですか…? 231 00:15:13,746 --> 00:15:16,249 なんだよ。 俺じゃ倒せねえって? 232 00:15:16,249 --> 00:15:18,584 いえ そういうわけでは…。 233 00:15:18,584 --> 00:15:21,754 僕が正面から行ったほうが いいんじゃない? 234 00:15:21,754 --> 00:15:23,923 嫌だ。 断る。 えっ? 235 00:15:23,923 --> 00:15:29,095 だって お前に任せたら 全部一人で片づけちまいそうだし。 236 00:15:29,095 --> 00:15:31,264 それは 買いかぶりすぎじゃないかな。 237 00:15:31,264 --> 00:15:33,599 いいや 俺にはわかる。 238 00:15:33,599 --> 00:15:36,436 お前 タダもんじゃないだろ? 239 00:15:36,436 --> 00:15:39,438 んっ…。 240 00:15:39,438 --> 00:15:42,108 一度 手合わせしてみてえところだが➡ 241 00:15:42,108 --> 00:15:44,443 まずは龍退治が先だからな。 242 00:15:44,443 --> 00:15:47,447 でも龍が片づいたら 俺と勝負しろよ。 243 00:15:47,447 --> 00:15:51,451 わかったよ。 じゃ 俺は先行くぜ! 244 00:15:51,451 --> 00:15:53,619 さっさと登ってこいよ。 245 00:15:53,619 --> 00:15:56,122 じゃねえと 俺一人で ぶっ倒しちまうからな。 246 00:15:58,124 --> 00:16:01,727 あの勢いだと 本当に 一人で倒してしまいそうだな。 247 00:16:01,727 --> 00:16:05,031 じゃ 僕たちも行こうか。 はい。 248 00:16:10,236 --> 00:16:13,739 大丈夫? ありがとう アレンくん。 249 00:16:13,739 --> 00:16:15,741 でも大丈夫です。 250 00:16:15,741 --> 00:16:18,744 これでも 多少の護身術を たしなんでいますので。 251 00:16:18,744 --> 00:16:21,747 無理はしないでね。 はい。 252 00:16:21,747 --> 00:16:23,749 しかし 辺境とはいえ➡ 253 00:16:23,749 --> 00:16:27,420 王国でも有数の武力を誇る ヴェストフェルト家が➡ 254 00:16:27,420 --> 00:16:31,257 龍の存在に気付かぬとはな。 255 00:16:31,257 --> 00:16:35,261 魔物討伐にも 積極的な家でしたからね。 256 00:16:35,261 --> 00:16:38,264 たぶん 気付いていたと思うよ。 257 00:16:38,264 --> 00:16:40,266 えっ? 258 00:16:40,266 --> 00:16:42,768 遠く離れた辺境といっても➡ 259 00:16:42,768 --> 00:16:49,275 空を飛べる龍からすれば ヴェストフェルト邸は 目と鼻の先。 260 00:16:49,275 --> 00:16:53,279 そんな危うい状況を あの家が よしとするはずがない。 261 00:16:53,279 --> 00:16:56,282 では なぜ知ってて 見過ごすようなことを? 262 00:16:56,282 --> 00:17:00,219 たぶん 僕の元実家と龍は つながっている。 263 00:17:00,219 --> 00:17:02,555 (2人)あっ…。 クルーム村は➡ 264 00:17:02,555 --> 00:17:06,392 いけにえを用意するために 作った村なんだろうね。 265 00:17:06,392 --> 00:17:11,731 ヴェストフェルト家は 龍の力を借りて 辺境周辺の平和を維持していた。 266 00:17:11,731 --> 00:17:14,233 ということか? それは あくまで➡ 267 00:17:14,233 --> 00:17:19,038 結果的にであって 本当の取引条件は おそらく…。 268 00:17:22,575 --> 00:17:25,578 (龍のほえ声) 269 00:17:25,578 --> 00:17:27,747 あっ… うっ…。 270 00:17:27,747 --> 00:17:31,951 いきなり仕掛けてくるとはな…。 名乗りぐらいさせろっての…。 271 00:17:34,754 --> 00:17:37,256 落ちろ 雷帝! 272 00:17:37,256 --> 00:17:43,596 (ごう音) 273 00:17:43,596 --> 00:17:47,266 うっ! (赤龍王)ハハハハ…。 274 00:17:47,266 --> 00:17:51,604 どうした 人間よ。 遊びのつもりか? 275 00:17:51,604 --> 00:17:54,440 へっ 偉そうに見下ろしやがって。 276 00:17:54,440 --> 00:17:59,111 いいぜ そっちがその気なら こっちも手加減しねえぜ。 277 00:17:59,111 --> 00:18:01,881 まずは そっから 引きずり降ろしてやるよ! 278 00:18:01,881 --> 00:18:06,218 よいのか? そやつを巻き込むぞ。 279 00:18:06,218 --> 00:18:08,421 うっ…。 はっ!? 280 00:18:11,223 --> 00:18:14,894 勇者様… 助けて…。 281 00:18:14,894 --> 00:18:18,397 おい テメエ… どういうことだ! 282 00:18:18,397 --> 00:18:22,401 ハハハハ… まだわからぬか? 283 00:18:22,401 --> 00:18:25,571 決まっておろう わざと逃がしたのだ。 284 00:18:25,571 --> 00:18:27,573 なんだと…? 285 00:18:27,573 --> 00:18:31,243 何故 我が 贄などを欲しがると思う? 286 00:18:31,243 --> 00:18:34,246 我は 人間など 食らいたいわけではない。 287 00:18:34,246 --> 00:18:38,417 貴様らの顔が絶望に染まるのを 見たいだけだ。 288 00:18:38,417 --> 00:18:40,753 我は長い時を生きるゆえ➡ 289 00:18:40,753 --> 00:18:43,756 ちょうどいい暇つぶしが 必要なのでな。 290 00:18:43,756 --> 00:18:49,261 贄を逃すと どうなるか ここから眺めさせてもらったが➡ 291 00:18:49,261 --> 00:18:53,432 フフッ まさか これほど愉快な 余興になろうとは。 292 00:18:53,432 --> 00:18:58,104 我を倒すと請け負った場面など 片腹痛かったぞ? 293 00:18:58,104 --> 00:19:00,506 クソ野郎が。 294 00:19:05,044 --> 00:19:09,715 ブレイバー 破滅の蒼電! ファイナルストライク! 295 00:19:09,715 --> 00:19:14,553 (雷鳴) 296 00:19:14,553 --> 00:19:18,557 あの世で後悔しやがれ クソ野郎! あっ…。 297 00:19:20,559 --> 00:19:27,400 それで? 食らってみたが まさか本気ではあるまい? 298 00:19:27,400 --> 00:19:32,405 バカな…。 がはっ! 299 00:19:32,405 --> 00:19:37,410 威勢だけか? その程度の力で 勇者とは笑わせる。 300 00:19:37,410 --> 00:19:41,914 《力の差はわかっちゃいたが ここまでとはな…》 301 00:19:43,916 --> 00:19:49,922 大した暇つぶしにならなかったが もうよい。 302 00:19:49,922 --> 00:19:53,592 《ははっ 指一本動かせねえ…》 303 00:19:53,592 --> 00:19:55,594 死ね。 304 00:19:57,930 --> 00:20:01,434 (ほえ声) 305 00:20:03,436 --> 00:20:06,605 別にタイミングを 図ったわけじゃないんだけど…。 306 00:20:06,605 --> 00:20:11,777 お前…。 ああ…。 まっ 結果的には同じことかな。 307 00:20:11,777 --> 00:20:14,280 アキラ殿! アキラさん! 308 00:20:14,280 --> 00:20:16,282 しっかりしてください! 309 00:20:16,282 --> 00:20:19,952 さて ずいぶんと偉そうなことを 言ってたけど➡ 310 00:20:19,952 --> 00:20:23,122 もちろん 君は 威勢だけじゃないわけだよね? 311 00:20:23,122 --> 00:20:26,125 (ほえ声) 312 00:20:26,125 --> 00:20:29,962 ごめん リーズ。 アキラをお願い。 ベアトリスさんは あの子を。 313 00:20:29,962 --> 00:20:32,131 はい! わかった! 314 00:20:32,131 --> 00:20:37,636 ワールドエンド 斬魔の太刀! 破あぁつ! 315 00:20:41,974 --> 00:20:45,978 なぜだ… なぜ 我の身に傷をつけられる…。 316 00:20:45,978 --> 00:20:48,147 そんなナマクラで…! 317 00:20:48,147 --> 00:20:52,318 失礼だな。 そりゃあ 名のある名剣じゃないけど➡ 318 00:20:52,318 --> 00:20:54,320 それなりに愛着はあるんだよ? 319 00:20:54,320 --> 00:21:00,259 我は神に最も近しいとまで いわれた 赤龍王だぞ。 320 00:21:00,259 --> 00:21:05,464 その我が… たかが人間ごときに…。 321 00:21:05,464 --> 00:21:09,101 《確かに この龍は 隔絶した力を持つ強者だ。 322 00:21:09,101 --> 00:21:13,272 でも アキラのおかげで 龍の情報を じっくり見ることができた。 323 00:21:13,272 --> 00:21:16,275 僕のワールドエンドなら 問題なく倒せる。 324 00:21:16,275 --> 00:21:19,778 命がけで時間を作ってくれた アキラのためにも…》 325 00:21:19,778 --> 00:21:22,281 負けるわけにはいかない! 326 00:21:22,281 --> 00:21:24,283 (ほえ声) 327 00:21:24,283 --> 00:21:34,960 ♬~ 328 00:21:34,960 --> 00:21:36,962 (2人)きゃあっ! 329 00:21:36,962 --> 00:21:40,800 やってみろ。 ヤツらを 巻き込んでいいのならな! 330 00:21:40,800 --> 00:21:43,969 ずいぶんと ずるい手を使うんだね。 331 00:21:43,969 --> 00:21:48,807 フン! 光栄に思え。 貴様を我の敵と認めたのだ! 332 00:21:48,807 --> 00:21:51,143 ここからは手段なぞ選ばん! 333 00:21:51,143 --> 00:21:53,145 くっ…。 334 00:21:55,147 --> 00:21:57,149 アレンくん! うっ! 335 00:21:59,752 --> 00:22:03,255 《はっ! 出来損ないと 呼ばれるようになってから➡ 336 00:22:03,255 --> 00:22:05,758 一度も 向けられることのなかった➡ 337 00:22:05,758 --> 00:22:10,963 前世で向けられていたものとも 違う その視線は…》 338 00:22:13,599 --> 00:22:19,772 向かってくるか! ならば 全員そろって死ね! 339 00:22:19,772 --> 00:22:23,442 ワールドエンド 極技! 340 00:22:23,442 --> 00:22:25,444 閃! 341 00:22:25,444 --> 00:22:36,956 ♬~ 342 00:22:36,956 --> 00:22:43,462 バカな… こんなこと… ヤツからは… 何も聞いては…! 343 00:22:53,973 --> 00:22:58,978 ハァ ハッハッハッ…。 344 00:22:58,978 --> 00:23:00,980 アレンくん! 345 00:23:03,916 --> 00:23:07,086 ははっ さすがに疲れたかな。 346 00:23:07,086 --> 00:23:09,088 あっ… はあ…。 347 00:23:09,088 --> 00:23:12,091 あっ… あれ? 348 00:23:12,091 --> 00:23:15,094 龍は どうなった? 349 00:23:15,094 --> 00:23:19,932 (泣き声) 350 00:23:19,932 --> 00:23:23,602 《王女の救出に 勇者を手伝って龍退治。 351 00:23:23,602 --> 00:23:26,939 平穏な暮らしとは ほど遠い 旅になったけれど➡ 352 00:23:26,939 --> 00:23:30,943 それでも 僕を信頼してくれる人が 困っていたのなら…》 353 00:23:30,943 --> 00:23:32,945 アレンくん。 あっ…。 354 00:23:36,282 --> 00:23:41,120 あっ…。 フフ…。 355 00:23:41,120 --> 00:23:44,290 《少しだけ遠回りをしても いいのかもしれないって➡ 356 00:23:44,290 --> 00:23:46,692 思ったんだ》