1 00:00:02,603 --> 00:00:05,105 …うっ! 2 00:00:05,105 --> 00:00:07,908 (和麿)分をわきまえぬ山烏め。 3 00:00:18,051 --> 00:00:31,999 ♬~ 4 00:00:31,999 --> 00:00:35,836 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 5 00:00:35,836 --> 00:00:40,507 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 6 00:00:40,507 --> 00:00:42,442 ♬「疲れてしまったよ」 7 00:00:42,442 --> 00:00:46,446 ♬「羽目をはずして ぐだぐた」 8 00:00:46,446 --> 00:00:51,818 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 9 00:00:51,818 --> 00:00:56,423 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 10 00:00:56,423 --> 00:01:01,795 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 11 00:01:01,795 --> 00:01:09,102 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 12 00:01:09,102 --> 00:01:12,973 ♬「騙し合い 悲しくなった」 13 00:01:12,973 --> 00:01:16,510 ♬「まだ青く不確かな」 14 00:01:16,510 --> 00:01:22,783 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 15 00:01:22,783 --> 00:01:26,787 ♬「目的地が分からない」 16 00:01:26,787 --> 00:01:32,025 ♬「運命的な出会いがしたい」 17 00:01:32,025 --> 00:01:37,898 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 18 00:01:37,898 --> 00:01:46,707 ♬~ 19 00:01:49,009 --> 00:01:52,012 (雪正)この… ぼんくら息子! 20 00:01:52,012 --> 00:01:54,815 あー ちょいと転びまして…。 21 00:01:54,815 --> 00:01:57,651 その顔で何が転びましてだ! 22 00:01:57,651 --> 00:02:00,554 どうしてお前はいつも問題を起こすんだ! 23 00:02:00,554 --> 00:02:03,457 あなた きっと何かわけが…。 24 00:02:03,457 --> 00:02:07,794 …っ! とっ とにかく お館さまの前では顔を上げるな! 25 00:02:07,794 --> 00:02:10,464 おとなしくしていろ! いいな! 26 00:02:10,464 --> 00:02:12,466 はぁ…。 27 00:02:12,466 --> 00:02:18,105 (雪正)こたびは 白珠さまの登殿が 無事 相成りましたこと➡ 28 00:02:18,105 --> 00:02:20,140 お喜び申し上げまする。 29 00:02:20,140 --> 00:02:24,878 うむ 今回は千載一遇の好機。 30 00:02:24,878 --> 00:02:28,749 何としても 白珠には入内を果たしてもらわねば…。 31 00:02:28,749 --> 00:02:30,751 …あなた。 32 00:02:30,751 --> 00:02:32,753 ん? …ぉぉ⁉ 33 00:02:36,990 --> 00:02:41,294 (玄哉)これは… 宗家の御前で とんだことを。 34 00:02:41,294 --> 00:02:44,197 かまいませんよ。 35 00:02:44,197 --> 00:02:49,903 四家が切磋琢磨することで この山内は栄え 安定するのです。➡ 36 00:02:49,903 --> 00:02:53,106 山神さまも お喜びになるでしょう。 37 00:02:53,106 --> 00:02:56,743 こちらは白珠の登殿祝いのために➡ 38 00:02:56,743 --> 00:03:00,347 中央より駆けつけてくださった 宗家の長子➡ 39 00:03:00,347 --> 00:03:02,282  明鏡院長束さまだ。 40 00:03:02,282 --> 00:03:04,885 な 長束さま⁉ 41 00:03:04,885 --> 00:03:07,554 貴殿のことは玄哉公に聞いておる。 42 00:03:07,554 --> 00:03:11,458 何でも 文武に優れた 優秀な男子が三人もいるとか。 43 00:03:11,458 --> 00:03:13,794 いや とても そのような…。 44 00:03:13,794 --> 00:03:16,396 謙遜することはあるまい。 45 00:03:16,396 --> 00:03:20,667 さ この機会だ 子らも長束さまにご挨拶を。 46 00:03:20,667 --> 00:03:24,371 あ あの… その…。 47 00:03:24,371 --> 00:03:26,440 ずっ… うっ…。 48 00:03:26,440 --> 00:03:29,876 ふっ… うっうぅ… っひ…。 49 00:03:29,876 --> 00:03:32,679 (お凌の方)雪哉 何を泣いているのです。 50 00:03:32,679 --> 00:03:35,982 ごめんなさい… 全部僕が悪いんです! 51 00:03:35,982 --> 00:03:39,286 ゆ 雪哉⁉ どうした その顔…。 52 00:03:42,289 --> 00:03:45,258 僕が宮烏の方を怒らせてしまって。 53 00:03:45,258 --> 00:03:48,695 (玄哉)宮烏を…。 はい。 54 00:03:48,695 --> 00:03:52,566 今朝市場にいらして 餅を召し上がったのです。 55 00:03:52,566 --> 00:03:57,838 けど お代をお忘れだったので 追いかけて請求したところ…。 56 00:03:57,838 --> 00:04:00,240 暴行を受けたのか。 57 00:04:00,240 --> 00:04:02,175 でも僕が悪いんです! 58 00:04:02,175 --> 00:04:05,112 失礼な態度だったようで 怒らせてしまって。 59 00:04:05,112 --> 00:04:09,449 あいつ山烏じゃねえ! 郷長の息子だったんだ! 60 00:04:09,449 --> 00:04:11,985 全部僕が ぼんくらのせいです! 61 00:04:11,985 --> 00:04:15,756 和麿さまのただ食いも 僕が殴られたのも…。 62 00:04:15,756 --> 00:04:19,459 だからこれ以上 家族をいじめないでぇ~! 63 00:04:19,459 --> 00:04:21,528 ごめんなさああい! 64 00:04:21,528 --> 00:04:23,663 っ…! 65 00:04:23,663 --> 00:04:25,966 この痴れ者が!! 66 00:04:25,966 --> 00:04:29,469 ひっ! (玄哉)善良な民に何をしてくれた⁉ 67 00:04:29,469 --> 00:04:32,272 …へへっ。 68 00:04:32,272 --> 00:04:36,143 馬鹿者! 一体何てことをしてくれたんだ! 69 00:04:36,143 --> 00:04:38,979 うっ… 申し訳ありません… でも…。 70 00:04:38,979 --> 00:04:40,914 でもではない! ひぃっ! 71 00:04:40,914 --> 00:04:44,718 これでお前が若宮の側仕えになる話は 取り消しだ! 72 00:04:44,718 --> 00:04:47,954 あんなに苦労して手に入れたのに…! 73 00:04:47,954 --> 00:04:51,591 そ… そんな…! 74 00:04:51,591 --> 00:04:53,527 ふぅ…。 75 00:04:53,527 --> 00:04:56,329 雪哉 怪我の具合はどうだ? 76 00:04:56,329 --> 00:04:59,199 まあ 痛いっちゃあ痛いですな。 77 00:04:59,199 --> 00:05:01,668 うむ。 それは何より。 78 00:05:01,668 --> 00:05:05,639 ですが和麿の代わりは 早急に探さねばなりませんね。 79 00:05:05,639 --> 00:05:07,774 それなのだ。➡ 80 00:05:07,774 --> 00:05:12,579 若宮殿下の側仕えとなれば 誰でもいいというわけには…。 81 00:05:12,579 --> 00:05:14,648 うちの馬鹿のせいで…。 82 00:05:14,648 --> 00:05:18,185 (長束) 雪正殿が恐縮することはないでしょう。 83 00:05:18,185 --> 00:05:22,055 な 長束さま! こ これは お恥ずかしいところを…。 84 00:05:22,055 --> 00:05:24,758 いや なかなかの見ものでした。 85 00:05:24,758 --> 00:05:26,693 しかし雪哉殿も➡ 86 00:05:26,693 --> 00:05:30,664 時と場合に応じたふるまいを 身につける必要はありそうですね。 87 00:05:30,664 --> 00:05:34,801 僕 そんなに礼儀知らずですかね。 (雪正)シーッ! 88 00:05:34,801 --> 00:05:36,736 そこでどうだろう。 89 00:05:36,736 --> 00:05:39,606 空いた若宮の 側仕えのお役目を➡ 90 00:05:39,606 --> 00:05:43,276 行儀見習いを兼ねて 雪哉殿に任せてみては。 91 00:05:43,276 --> 00:05:46,713 えっ⁉ それはいい考えですね。 92 00:05:46,713 --> 00:05:49,616 なるほど その手があった。 93 00:05:49,616 --> 00:05:53,820 雪哉 まずは一年 若宮殿下に仕えてみよ。 94 00:05:53,820 --> 00:05:57,257 ちょっ ちょっと待ってくださいよ! 僕はそんなつもりで…。 95 00:05:57,257 --> 00:06:00,560 なんて良いお話でしょうねぇ あなた! 96 00:06:00,560 --> 00:06:03,063 あ? あ あぁ…。 97 00:06:03,063 --> 00:06:04,998 っ…。 98 00:06:04,998 --> 00:06:06,100 こうなったら腹をくくれ。➡ 99 00:06:06,100 --> 00:06:11,571 いいか 一年経たずに自分から音を上げて 帰ってきたりしてみろ!➡ 100 00:06:11,571 --> 00:06:14,441 勁草院に叩き込んでやるからな! ええっ⁉ 101 00:06:14,441 --> 00:06:16,443 勘弁してくださ…! 102 00:06:16,443 --> 00:06:18,845 こいつは やればできる奴なんです! 103 00:06:18,845 --> 00:06:21,081 私からも ぜひ! ぜひ! 104 00:06:21,081 --> 00:06:24,384 <…やりすぎた~ッ!> 105 00:06:24,384 --> 00:06:31,925 ♬~ 106 00:06:31,925 --> 00:06:35,795 (うこぎ)姫さま お体が冷えますよ…。 107 00:06:35,795 --> 00:06:40,734 見て。 私が来た時は 桜が満開だったのに。 108 00:06:40,734 --> 00:06:43,536 さようでございますね。 109 00:06:43,536 --> 00:06:46,940 若宮さまは いつおいでになるのかしら。 110 00:06:46,940 --> 00:06:49,809 そもそも どんなお方なの? 111 00:06:49,809 --> 00:06:52,145 噂では「とんでもない うつけ」だと…。 112 00:06:52,145 --> 00:06:55,048 姫さま 噂を真に受けてはなりませんっ! 113 00:06:55,048 --> 00:06:57,517 …? 114 00:06:57,517 --> 00:07:00,754 紫は宗家にのみ許されたお色。 115 00:07:00,754 --> 00:07:02,756 わぁ…。 116 00:07:07,427 --> 00:07:11,298 多忙のため当面 桜花宮には行けず…。 117 00:07:11,298 --> 00:07:14,200 どうぞお体にお気をつけて…。 118 00:07:16,670 --> 00:07:19,639 社交辞令でしたね…。 119 00:07:19,639 --> 00:07:24,444 ま これで一応 まっとうな方ということは 確認できました。 120 00:07:27,747 --> 00:07:29,783 いい香り…。 121 00:07:29,783 --> 00:07:32,585 早くお会いしたいわ…。 122 00:07:32,585 --> 00:07:34,554 ⚟始め! 123 00:07:34,554 --> 00:07:36,957 ヤッ! 124 00:07:36,957 --> 00:07:38,892 ハッ! んん…! 125 00:07:38,892 --> 00:07:41,594 キャーッ! 雪馬さーん!頑張って! 126 00:07:41,594 --> 00:07:43,530 兄上 頑張れ! 127 00:07:43,530 --> 00:07:46,266 何でこうなるかなあ…。 128 00:07:46,266 --> 00:07:48,702 何を落ち込むことがある。 129 00:07:48,702 --> 00:07:52,572 ふん…。 お前は幸運なんだぞ。 130 00:07:52,572 --> 00:07:54,908 若宮殿下の側仕えなんて➡ 131 00:07:54,908 --> 00:07:58,778 中央の貴族が願ったって なかなか叶うもんじゃない。 132 00:07:58,778 --> 00:08:03,216 しかも今は 数十年に一度しかない 登殿の真っ最中。 133 00:08:03,216 --> 00:08:07,921 本来なら嬉しくて 踊りだしてもいいくらいだ。はあ。 134 00:08:07,921 --> 00:08:10,824 でぁっ! くっ…! 135 00:08:10,824 --> 00:08:13,660 赤一本! キャーッ! 136 00:08:13,660 --> 00:08:18,465 僕はただ 餅代を 払ってほしかっただけなんですけどねぇ。 137 00:08:18,465 --> 00:08:23,103 そのついでに垂氷を自分のもんだと 勘違いしている貴族サマが➡ 138 00:08:23,103 --> 00:08:27,540 ちょっとばかり 痛い目にあえば それで充分だったのに。 139 00:08:27,540 --> 00:08:29,476 待て! 140 00:08:29,476 --> 00:08:31,411 いいぞ兄上! いけ! 141 00:08:31,411 --> 00:08:34,147 (喜栄)北領は子どもが元気でいいな…。 142 00:08:34,147 --> 00:08:36,783 お前の故郷を思う気持ちは分かる。 143 00:08:36,783 --> 00:08:39,185 だが 中央で学んだことは➡ 144 00:08:39,185 --> 00:08:41,688 きっと垂氷のためになる。 ふん…。 145 00:08:41,688 --> 00:08:43,623 ヤッ! てぇ! うっ! 146 00:08:43,623 --> 00:08:45,658 白一本! 147 00:08:45,658 --> 00:08:47,894 (喜栄)それに こちらも助かるのだ。 148 00:08:47,894 --> 00:08:49,829 ん? 149 00:08:49,829 --> 00:08:55,568 (喜栄)白珠姫は美しいが それだけで 選ばれるほど 桜花宮は甘くはない。 150 00:08:55,568 --> 00:09:02,075 お前が若宮殿下の側で 登殿の力添えをしてくれたら百人力だ。 151 00:09:02,075 --> 00:09:05,512 僕は田舎貴族の次男坊にすぎませんよ。 152 00:09:05,512 --> 00:09:08,915 何を言う雪哉! そもそもお前は北家のーー。 153 00:09:08,915 --> 00:09:10,984 僕 そろそろなんで。 154 00:09:10,984 --> 00:09:14,220 喜栄さまも のんびりしていて大丈夫ですか? 155 00:09:14,220 --> 00:09:18,091 今日 中央にお戻りになるのですよね。 あ ああ。 156 00:09:18,091 --> 00:09:21,094 ま お役目は引き受けますよ。 157 00:09:21,094 --> 00:09:24,230 勁草院入りなんて ごめんですからね。 158 00:09:24,230 --> 00:09:28,101 三年間も毎日武人の修行って…。 159 00:09:28,101 --> 00:09:32,439 だったら 一年間の宮仕えのほうが よっぽどマシ…。 160 00:09:32,439 --> 00:09:34,374 ん…。 161 00:09:34,374 --> 00:09:39,112 というわけで ご心配なく! 道中お気をつけて。 162 00:09:39,112 --> 00:09:41,448 …変わった奴だ。 163 00:09:41,448 --> 00:09:43,516 ⚟ハッ! ⚟白一本! 164 00:09:43,516 --> 00:09:47,687 二本先取により白の勝ち! 礼! 165 00:09:47,687 --> 00:09:51,491 ハッ… 相変わらず強いな 市柳は。 166 00:09:51,491 --> 00:09:54,394 垂氷のぬるま湯育ちに言われてもな。 167 00:09:54,394 --> 00:09:56,329 …ぐっ! 痛えッ! 168 00:09:56,329 --> 00:09:58,565 よくも雪馬さんを! バーカ バーカ バーカ! 169 00:09:58,565 --> 00:10:00,500 何なんだよ…。 170 00:10:00,500 --> 00:10:02,535 ⚟市柳 お疲れ。 あ? 171 00:10:02,535 --> 00:10:05,338 しかし負けたのに かっこいいなぁ雪馬は。 172 00:10:05,338 --> 00:10:07,373 さすが垂氷の次期郷長。 173 00:10:07,373 --> 00:10:10,043 勝ったのは俺なんですけど⁉ 174 00:10:10,043 --> 00:10:13,079 その次期郷長の弟さまが試合してるぜ。➡ 175 00:10:13,079 --> 00:10:16,950 ちょっと冷やかしに行かねえか。 …フッ。 176 00:10:16,950 --> 00:10:21,321 (雪雉)雪哉兄 しっかり! (雪馬)構えろ構えろ! 腕を下げるな! 177 00:10:21,321 --> 00:10:23,690 お~ろろろろ! ひぃ! 178 00:10:23,690 --> 00:10:26,226 あーあ 目が死んでらぁ。 179 00:10:26,226 --> 00:10:30,630 いいなぁ 貴族サマに殴られるだけで 宮仕えができるなら➡ 180 00:10:30,630 --> 00:10:32,599 俺 十回殴られてもいい。 181 00:10:32,599 --> 00:10:35,502 ばーか そんな簡単な話かよ。 182 00:10:35,502 --> 00:10:37,737 ふん! ふぎゃ! 183 00:10:37,737 --> 00:10:44,110 (市柳)知ってるか? 垂氷三兄弟の中で 実は雪哉だけ母親が違うんだぜ。 184 00:10:44,110 --> 00:10:48,948 しかも聞いた話によると 超身分の高いお姫さま。➡ 185 00:10:48,948 --> 00:10:53,620 俺に言わせりゃ 奴が選ばれたところで 何の不思議もないわけよ。 186 00:10:53,620 --> 00:10:55,555 ⚟(市柳の仲間)むしろ計算ずく?➡ 187 00:10:55,555 --> 00:10:59,092 ここで殴られときゃ うまい話が転がり込むとか。 188 00:10:59,092 --> 00:11:01,027 ⚟(市柳)そこまで知るかよ。 189 00:11:01,027 --> 00:11:02,962 とりゃあ!あ… ヒェ~! 190 00:11:02,962 --> 00:11:05,798 ⚟(市柳)まあ本人は面白くねえだろうな。 191 00:11:05,798 --> 00:11:10,303 せっかく高貴な血を引いてんのに 一生田舎の次男坊じゃ。 192 00:11:10,303 --> 00:11:12,939 中央に行けばコネが作れる。 193 00:11:12,939 --> 00:11:18,478 兄を追い落とし 自分が郷長に なることぐらい考えてるかもしれねえな。 194 00:11:18,478 --> 00:11:20,413 やべえ! お家騒動だあ! 195 00:11:20,413 --> 00:11:22,382 (一同)あははははっ! 196 00:11:22,382 --> 00:11:25,084 ぎゃっ! あぁぁ…。 197 00:11:29,155 --> 00:11:32,659 (市柳の仲間)腹減った なんか食おう。 (市柳)…ん? 198 00:11:44,270 --> 00:11:49,075 嬉しいなぁ~ 市柳さんに手ほどきしてもらえるなんて。 199 00:11:49,075 --> 00:11:51,978 思い切ってお願いしてよかった。 200 00:11:51,978 --> 00:11:54,614 そこそこで切り上げるぜ。 201 00:11:54,614 --> 00:11:57,984 しかし稽古なんて 雪馬に頼みゃあいいじゃねーか。 202 00:11:57,984 --> 00:12:02,355 市柳さんと兄では格が違いますから。 203 00:12:02,355 --> 00:12:04,357 フッ…。 204 00:12:09,128 --> 00:12:11,130 さてと…。 205 00:12:14,667 --> 00:12:17,403 遅いなぁ 雪哉の奴。 206 00:12:17,403 --> 00:12:20,873 (竹刀で打ち合う音) 207 00:12:20,873 --> 00:12:22,942 ふっ! うわぁ! ひええッ! 208 00:12:22,942 --> 00:12:27,013 まぐれもあるもんだな。 今度はお前が打ち込んでこいよ。 209 00:12:27,013 --> 00:12:29,482 僕がですかあ? 210 00:12:29,482 --> 00:12:32,185 いっ… ふっ! うっ! 211 00:12:32,185 --> 00:12:34,287 うわぁっ! へッ! 212 00:12:37,624 --> 00:12:40,426 だっ! うっ! はっ! 213 00:12:40,426 --> 00:12:43,963 せいっ! はっ! でいっ! ふっ! 214 00:12:43,963 --> 00:12:45,898 だっ! ぅぐ…! 215 00:12:45,898 --> 00:12:48,835 市柳さん 手ほどきしてくれるんでしょ? 216 00:12:48,835 --> 00:12:52,038 早く次を教えてくださいよ。 217 00:12:52,038 --> 00:12:53,973 …はぁぁ! 218 00:12:53,973 --> 00:12:55,942 うっ… がぁっ! 219 00:12:58,745 --> 00:13:00,680 ぐっ…! 220 00:13:00,680 --> 00:13:04,550 試合中は よくもいろいろ 言ってくれましたねぇ。 221 00:13:04,550 --> 00:13:06,986 お前… 聞いて…⁉ 222 00:13:06,986 --> 00:13:12,525 まぁ あんだけでかい声で喋られちゃ 勝手に耳にも入るわな…。 223 00:13:12,525 --> 00:13:15,294 あ あれは話の流れで…。 224 00:13:15,294 --> 00:13:17,263 い゛⁉ いッて! 225 00:13:17,263 --> 00:13:20,833 僕が郷長の座を兄上から奪うって? 226 00:13:20,833 --> 00:13:22,769 母親の血筋がいいから? 227 00:13:22,769 --> 00:13:27,006 い いや そりゃあ あり得ねえっていう前提で…。 228 00:13:27,006 --> 00:13:29,642 冗談だよ冗談…。 229 00:13:29,642 --> 00:13:31,678 冗談ねえ…。 230 00:13:31,678 --> 00:13:34,580 僕だって馬鹿らしいと思ってるさ。 231 00:13:34,580 --> 00:13:38,117 生まれ一つで 何もかも変わっちゃうなんて。 232 00:13:38,117 --> 00:13:41,954 だけど それを利用する輩は確実にいるんだ。 233 00:13:41,954 --> 00:13:46,125 血筋とか家とか 山烏とか宮烏とか。 234 00:13:46,125 --> 00:13:49,462 そんなのを口実に 甘い汁を吸おうとして➡ 235 00:13:49,462 --> 00:13:53,666 そのためには 人の家族を バラバラにしてもかまわないーー。 236 00:13:53,666 --> 00:13:55,635 (幼い雪哉の声)助けて! ははうえ! 237 00:13:55,635 --> 00:13:58,604 やめてください! 雪哉を返して! 238 00:13:58,604 --> 00:14:03,309 お前たちには荷が重い。 雪哉は我々が育てよう。 239 00:14:03,309 --> 00:14:07,180 面白おかしく噂を垂れ流す奴らのせいで➡ 240 00:14:07,180 --> 00:14:10,116 家族が どれだけ辛い思いをしてきたか。 241 00:14:10,116 --> 00:14:12,819 お方さまも変わりもんだよ。 242 00:14:12,819 --> 00:14:16,089 血のつながらない次男坊を可愛がってさ。 243 00:14:16,089 --> 00:14:18,925 うっ…。 よく聞け市柳! 244 00:14:18,925 --> 00:14:23,730 僕は将来 中央に行く気はないし 兄上の座を奪うつもりもない。 245 00:14:23,730 --> 00:14:28,601 垂氷の次男坊として 一生兄上を立て 兄上のもとで働いて➡ 246 00:14:28,601 --> 00:14:31,471 そして垂氷に骨をうずめるつもりだ。 247 00:14:31,471 --> 00:14:36,743 僕の家には お家騒動なんて存在しない… この先も! 248 00:14:36,743 --> 00:14:38,678 は…! 249 00:14:38,678 --> 00:14:40,680 …っ! だっ! 250 00:14:40,680 --> 00:14:42,682 あ…。 251 00:14:42,682 --> 00:14:44,817 ひっ! 252 00:14:44,817 --> 00:14:46,753 (雪馬)やめろ! っ!! 253 00:14:46,753 --> 00:14:50,623 もういいだろう。 市柳も悪気があったわけじゃない。 254 00:14:50,623 --> 00:14:53,393 …それは命令ですか? 255 00:14:56,095 --> 00:14:58,030 そうだ…。 256 00:14:58,030 --> 00:15:00,767 次期郷長である僕が言っている。 257 00:15:00,767 --> 00:15:02,835 やめなさい雪哉。 258 00:15:05,371 --> 00:15:07,874 分かりました。 259 00:15:07,874 --> 00:15:14,847 (足音) 260 00:15:19,252 --> 00:15:22,622 兄上! …やあ。 261 00:15:22,622 --> 00:15:25,091 いい年して迷子になるなよ。 262 00:15:25,091 --> 00:15:27,126 しょーもねえな 雪哉は。 263 00:15:27,126 --> 00:15:29,495 やあー ごめんごめん。 264 00:15:35,735 --> 00:15:37,703 ん…? 265 00:15:40,406 --> 00:15:43,843 母上 まだ起きておられるのですか? 266 00:15:43,843 --> 00:15:45,812 雪哉? 267 00:15:47,713 --> 00:15:49,682 ちょうどいいところに。 268 00:15:51,451 --> 00:15:54,821 袖が少し長いかしら…。 269 00:15:54,821 --> 00:15:57,723 でも男の子は急に大きくなるし。 270 00:15:57,723 --> 00:15:59,659 たった一年ですよ。 271 00:15:59,659 --> 00:16:02,895 それにわざわざ母上が縫わなくても。 272 00:16:02,895 --> 00:16:04,931 何を言うの この子は。 273 00:16:04,931 --> 00:16:07,600 母は嬉しいのですよ。 274 00:16:07,600 --> 00:16:12,071 常々お前には 外の世界を 知ってほしいと思ってたから…。 275 00:16:12,071 --> 00:16:16,275 今まで ずいぶんと 窮屈な思いをさせてしまったけど。 276 00:16:16,275 --> 00:16:19,812 きっと 期待には応えられません。 277 00:16:19,812 --> 00:16:22,615 若宮の側仕えは たくさんいますし。 278 00:16:22,615 --> 00:16:26,385 ええ…。 …すぐに帰ってくるかも。 279 00:16:26,385 --> 00:16:28,321 あっ… へへ…。 280 00:16:28,321 --> 00:16:30,590 それでもいいのです。 っ…。 281 00:16:30,590 --> 00:16:33,893 母はお前を誇りに 思ってますよ。 282 00:16:33,893 --> 00:16:36,629 くれぐれも 体に気をつけて。 283 00:16:36,629 --> 00:16:39,999 精いっぱい若宮さまに お仕えしてらっしゃい。 284 00:16:41,801 --> 00:16:43,870 …はい! 285 00:16:52,979 --> 00:16:55,314 (女房)お美しゅうございます。➡ 286 00:16:55,314 --> 00:16:59,519 まさに「白珠の君の名に偽りなし」ですわ。 287 00:16:59,519 --> 00:17:01,587 ⚟(茶の花)姫さま。 288 00:17:06,692 --> 00:17:09,595 喜ばしい知らせでございますよ。 289 00:17:09,595 --> 00:17:14,467 垂氷より若宮殿下の新しい側仕えが 参るそうです。 290 00:17:14,467 --> 00:17:18,905 だいぶ前に亡くなった 北家の姫の血筋の者とか。 291 00:17:18,905 --> 00:17:21,707 使いものになるのかしら。 292 00:17:21,707 --> 00:17:24,610 若宮さまは気難しい方と聞いているわ。 293 00:17:24,610 --> 00:17:29,115 ご心配めさるな。 他にも各所に送り込んだ者たちが➡ 294 00:17:29,115 --> 00:17:33,719 情報を集めておりますゆえ 何も問題はありません。➡ 295 00:17:33,719 --> 00:17:37,990 必ずや姫さまには 入内あそばしていただきます。 296 00:17:42,962 --> 00:17:46,198 (菊野)もうすぐ完成でございますね。 297 00:17:46,198 --> 00:17:49,902 だめよ菊野 わたくしを油断させないで。 298 00:17:49,902 --> 00:17:52,271 今が一番大事なところなの。 299 00:17:52,271 --> 00:17:55,174 (菊野)一年がかりでしたものねえ。 300 00:17:55,174 --> 00:17:58,511 (真赭の薄)若宮さまは聡明なお方…。➡ 301 00:17:58,511 --> 00:18:00,446 これをご覧になれば➡ 302 00:18:00,446 --> 00:18:03,449 自分のことを 誰がいっとう想っているのか➡ 303 00:18:03,449 --> 00:18:05,718 きっと分かってくださるわ…。 304 00:18:11,023 --> 00:18:14,493 酒もほどほどにされたらどうか。➡ 305 00:18:14,493 --> 00:18:18,230 よもや お役目をお忘れではありますまいな➡ 306 00:18:18,230 --> 00:18:21,300 浜木綿殿。 (浜木綿)浜木綿“さま”だ。 307 00:18:23,069 --> 00:18:26,639 お前の主人はアタシだ。 間違えるな。 308 00:18:28,874 --> 00:18:32,211 安心しろ 忘れちゃいない。 309 00:18:32,211 --> 00:18:35,982 だが肝心の若宮が来ないんじゃ 動きようがないだろう。 310 00:18:38,818 --> 00:18:43,656 まったく… 自分勝手な男だよ。 311 00:18:43,656 --> 00:18:50,830 ♬~ 312 00:18:53,232 --> 00:18:55,835 (雪正)中央では喜栄殿がお待ちだ。 313 00:18:55,835 --> 00:18:59,171 何かと世話になるだろうから 失礼のないように。 314 00:18:59,171 --> 00:19:01,107 はいはい。 315 00:19:01,107 --> 00:19:03,109 垂氷と宮中は違う! 316 00:19:03,109 --> 00:19:07,546 不用意に羽衣でうろついたり 転身したりしないように! 317 00:19:07,546 --> 00:19:09,615 特に貴族の方々の前では! 318 00:19:09,615 --> 00:19:11,751 はいはいはい。 319 00:19:11,751 --> 00:19:16,889 いいか 一年もたたずに帰された場合は 勁草院に叩き込み➡ 320 00:19:16,889 --> 00:19:19,692 骨の髄からお前を鍛え直してやるからな! 321 00:19:19,692 --> 00:19:21,727 うぇー…。 322 00:19:21,727 --> 00:19:23,863 あ⁉ 323 00:19:23,863 --> 00:19:27,333 (雪正)あれが山内の中心 中央山だ。 324 00:19:29,769 --> 00:19:32,371 はぁー…。 325 00:19:32,371 --> 00:19:34,306 …ぅわっ! 326 00:19:34,306 --> 00:19:58,931 ♬~ 327 00:19:58,931 --> 00:20:01,267 (喜栄)何をしている こっちだ。 328 00:20:01,267 --> 00:20:03,202 あっ は はい! 329 00:20:03,202 --> 00:20:12,711 ♬~ 330 00:20:12,711 --> 00:20:16,282 ここ 招陽宮ですよね。 ああ…。 331 00:20:16,282 --> 00:20:20,052 なんか寂しいんですけど 門番一人いないんですか。 332 00:20:21,720 --> 00:20:25,157 そういや僕 殿下のこと何も知らないんですよね。 333 00:20:25,157 --> 00:20:27,126 誰に聞いても分からないって言うし。 334 00:20:27,126 --> 00:20:29,428 (銅鑼の音)いっ⁉ 335 00:20:29,428 --> 00:20:34,266 (銅鑼の音) 336 00:20:34,266 --> 00:20:36,235 お⁉ 337 00:20:36,235 --> 00:20:39,638 ご足労いただき恐縮です 喜栄殿。 338 00:20:39,638 --> 00:20:44,443 お役目ご苦労さまです。 新しい側仕えを連れて参りました。 339 00:20:44,443 --> 00:20:48,314 はじめまして。 垂氷の雪哉と申します。 340 00:20:48,314 --> 00:20:54,687 山内衆が一 若宮殿下直属 近衛の澄尾と申す。 341 00:20:54,687 --> 00:20:58,557 早速ですが 雪哉殿を 引き取らせていただいてよろしいか? 342 00:20:58,557 --> 00:21:03,229 もちろん! では雪哉 健闘を祈る! 343 00:21:03,229 --> 00:21:06,265 えっ… ぁ…。 344 00:21:06,265 --> 00:21:08,834 雪哉殿 参ろうか。 345 00:21:21,180 --> 00:21:24,350 あのう… 他の方々は? 346 00:21:26,018 --> 00:21:31,323 ずいぶん静かですけど こちらには 何人お仕えしているんですか? 347 00:21:31,323 --> 00:21:33,759 二人だ。 へっ? 348 00:21:33,759 --> 00:21:36,428 君と俺の二人だけだと言っている。 349 00:21:36,428 --> 00:21:39,165 ちょっ ちょっと待ってください! 350 00:21:39,165 --> 00:21:42,234 他の側仕えは? 少なくとも ひと月前には➡ 351 00:21:42,234 --> 00:21:46,238 十人近い貴族の坊ちゃんがいると 聞いていたんですけど…。 352 00:21:46,238 --> 00:21:49,341 みんな辞めたかクビになった。 353 00:21:49,341 --> 00:21:51,343 へー…。 それでも先日まで➡ 354 00:21:51,343 --> 00:21:54,313 かろうじて三人いたのだが➡ 355 00:21:54,313 --> 00:21:58,050 結局 持病の悪化や家庭の事情で…。 356 00:21:58,050 --> 00:22:00,019 ぅぇ…。 357 00:22:03,989 --> 00:22:06,058 (澄尾)こちらが殿下のお住まいになる。 358 00:22:08,227 --> 00:22:12,097 殿下 新しい側仕えを 連れて参りました。 359 00:22:12,097 --> 00:22:14,166 ⚟入れ。 360 00:22:18,504 --> 00:22:20,472 …っ。 361 00:22:35,421 --> 00:22:37,389 やっと来たな…。 362 00:22:40,259 --> 00:22:42,294 ぁ…。 363 00:22:42,294 --> 00:22:46,765 っ! お初にお目にかかります。 垂氷の雪哉と申します。 364 00:22:49,268 --> 00:22:52,438 待っていたぞ 垂氷の雪哉。 365 00:23:00,212 --> 00:23:14,260 ♬~ 366 00:23:14,260 --> 00:23:18,731 ♬「それは うたかたと」 367 00:23:18,731 --> 00:23:23,269 ♬「告げる風は ただ哀しく」 368 00:23:23,269 --> 00:23:27,273 ♬「心 決めた日に」 369 00:23:27,273 --> 00:23:32,011 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 370 00:23:32,011 --> 00:23:36,448 ♬「咲く花の影に」 371 00:23:36,448 --> 00:23:40,419 ♬「まなざしは 何を問う」 372 00:23:40,419 --> 00:23:49,428 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 373 00:23:49,428 --> 00:23:54,133 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 374 00:23:54,133 --> 00:23:58,437 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 375 00:23:58,437 --> 00:24:02,775 ♬「迫りくる 奈落さえ」 376 00:24:02,775 --> 00:24:07,179 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 377 00:24:07,179 --> 00:24:11,383 ♬「行きては帰らぬ」 378 00:24:11,383 --> 00:24:15,888 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 379 00:24:15,888 --> 00:24:20,292 ♬「まほろばよ とこしえに」 380 00:24:20,292 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 381 00:24:31,270 --> 00:24:36,842 <故郷を離れ 若宮のもとで働き始めた雪哉。➡ 382 00:24:36,842 --> 00:24:43,315 しかし宮中は 金烏にまつわる黒い噂であふれていた。➡ 383 00:24:43,315 --> 00:24:46,652 男子禁制の桜花宮で 雪哉は➡ 384 00:24:46,652 --> 00:24:50,222 姫君たちの悲哀を知る。➡ 385 00:24:50,222 --> 00:24:52,291 次回…>